絵里「にこと気まずいのよ」back

絵里「にこと気まずいのよ」


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1:
希「うん……うん?」
これは、不器用な彼女達のお話。
5:
?生徒会室?
絵里「さ、始めましょうか。学校祭の準備だから、結構やることがあるわよ」
希「でも、えりち。ウチら二人は今回参加者側になるから、運営には関われないんちゃうん?」
絵里「だからこそ、よ。実行委員会との連携やその他諸々、運営はあの子達に任せっきりになるわ」
希「そっか。何かあってもウチらには手助けできないんやね」
絵里「そういうことよ。だから何があってもあの子達だけで解決できるように、できるだけの力添えはしなくっちゃ」
希「それに、ウチらにはライブの練習もあるから……」
絵里「そうね。今日は参加できないけど、練習も疎かにできないわ。今日一日で全部終わらせるつもりでやるわよ!」
希「了解、えりち!」
6:
希「ふぅ……こっちはこんなもんやね」
絵里「ありがとう。相変わらず優秀な副会長ね」
希「もー、褒めても何も出ーへんよ?」
絵里「本心よ、希のサポートにはいつも助けられてるもの」
希「ま、会長のお手伝いが副会長の仕事やからね。このポジションは譲れへんよ?」
絵里「そうね……ねぇ、希」
希「なぁに?」
絵里「希に、助けてほしいことがあるの」
希「あれ、そっちまだそんな仕事残ってたん?いーよ、どれどれ?」
絵里「違うの、生徒会の仕事じゃないの」
希「うん?」
絵里「にこと気まずいのよ」
7:
希「うん……うん?」
希「ごめん、えりち。もっかい言ってもらえる?」
絵里「にこと気まずいのよ」
希「聞き間違いじゃないやんなぁ……」
絵里「そうね……間違いないわ」
希「何でまたそんなこと言い出したん?」
絵里「ほら、μ'sって穂乃果達2年生が結成して、1年生3人も同時に加入したじゃない?」
希「うん」
絵里「そこで行くと、ほら。私達は同時だけど、にこは私達より前に加入してるじゃない」
希「そうやねぇ……」
絵里「だから他の学年と違って、どうも私達とにこの間に隔たりみたいなものがあると言うか……」
希「うーん……けどそれで言ったら、ウチもそうなんやないの?」
8:
絵里「希は良いのよ、前からにこと友達だったんでしょ?」
希「うん、そうやね」
絵里「二人は同じクラスだし、気も合いそうじゃない」
希「確かにえりちだけクラスが別になっちゃったのは残念やけど……」
絵里「それに希はμ'sの名付け親だし、活動が上手く行くように色々手助けしてたでしょう?」
希「……そうやね」
絵里「それに比べて私は、皆を目の敵にしてたし……」
希「あの子達が、そんなこと気にしてるとは思えんけどなぁ」
絵里「合宿の先輩禁止で、後輩達との距離はだいぶ縮まったと思うのよ」
希「そうやね。真姫ちゃんにありがとう、って言われてたやん?」
絵里「あれはとってもハラショーだったわ……けどね、希」
絵里「同学年で、特に関係の変わらなかったにこだけは……未だに距離が掴めないのよ」
10:
希「なるほどねぇ、言いたいことはわかったよ」
希「けどそれって、えりちがにこっちとしっかり話せば解決することなんとちゃう?」
希「二人ともとっても良い子なことは、ウチが保証するし」
希「幸い仕事も早めに終わったし、そうと決まれば今から部室にレッツゴーや!」
絵里「待って、待って希!」
希「もー、どしたのえりち」
絵里「あのね、希……私、にこと何を話したらいいのかわからないの」
希「そんなん世間話とかでええやん、学校祭だって近いんやし話題なんていくらでもあるやろ?」
絵里「そうじゃないのよ……あなたも知ってるでしょ、希」
絵里「私は一度……にこの夢を、この手で潰そうとしたのよ」
11:
希「えりち……」
絵里「希も覚えてるはずよ……去年の、部活動予算会議」
絵里「吹奏楽部から出された……アイドル研究部の、廃部案」
絵里「当時生徒会長として私は、それを議決しようとした」
絵里「活動していない部活を廃部にすることは……学校のために、正しいことだと思った」
絵里「希が止めてくれなかったら、きっと私は……自らの手で、アイドル研究部を廃部にしていたわ」
絵里「こんな私が……今更にこと、仲良く何を話せば良いって言うのよ……!」
12:
希「ふふっ。覚えとるよ、えりち」
希「あの時はえりちに散々怒られたなぁ……『中立であるべき生徒会役員が特定の部活動に肩入れするなんてあってはならないことよ』だなんて」
絵里「ご、ごめんなさい……あの時は、生徒会長として、それが正しいと思っていたのよ」
希「別にええよ、だってウチも、生徒会長としてはそれが正しいと思うし」
絵里「……え?」
希「ねぇ、えりち。何でウチが廃部案を止めようとしたか、わかる?」
絵里「にこを守ろうとしたから、じゃないの……?」
希「もちろんそれもあったよ。アイドル研究部の過去を調べたのも、にこっちと友達だったからや」
希「けどえりち。ウチは生徒会副会長なんよ?」
希「『中立であるべき生徒会役員が特定の部活動に肩入れするなんてあってはならないこと』……別に何も、間違ってないやん?」
絵里「希……?」
13:
希「ウチが廃部案を止めようとしたのはね」
希「生徒会長としてそれが正しいと思う一方で、えりちが……えりち自身が」
希「アイドル研究部を廃部にしたくなかったってことに、気づいたから」
希「えりちの手助けが、ウチの仕事。これのポジションは譲れへんよ」
希「友達二人が傷つこうとしてるのを黙って見過ごしてまで……ウチは生徒会の仕事に殉じるつもりはない」
希「なんて言ったら、真面目な生徒会長さんに怒られてまうかな?ふふ」
絵里「希……ありがとう、希……」
希「ん。どーいたしまして」
14:
希「それに、それを言ったらにこっちだって、μ'sを解散させようとしてるんよ?」
絵里「え、そうなの……?」
希「えりちは知らんやろね。『アンタ達、とっとと解散しなさい!』って啖呵切ったらしいよ」
絵里「どうしてそうなったのよ……」
希「それもあの子達のためではあったんやけどね」
希「『解散させてあげるのが本人達のためよ。ここで失敗すれば、あの子達はきっと元のままではいられない』……って、言われたんよ」
希「それを聞いてウチ、結構悩んだんよ?実際、にこっちのアイドルへの目利きは正しかったんやと思うし」
希「迷いを振り切らせてくれたのは、花陽ちゃん達……そして、えりちや」
絵里「私……?」
16:
希「ライブを見た花陽ちゃん達が、μ'sへの加入を決意してくれた」
希「それだけやない。誰かがアップロードしたμ'sのライブの動画に、応援するコメントがついてた」
絵里「それって……!」
希「μ'sの活動が、誰かの心を動かした。その確かな証を見て、ウチは思ったんよ」
希「占いの結果とか、友達の意見とか、関係なく。『この子達を応援したい』ってな」
希「えりちだって、ちゃんとウチの助けになってくれてるんよ?」
絵里「希……!」
17:
希「にこっちは、それでムキになっちゃったみたいやけどね。それから、μ'sを自分の手で解散させようとしてたってわけ」
絵里「あのにこが、ねぇ……」
希「にこっちは、失敗して一人になることの辛さを知ってたからね。あの子達が同じ目に遭うのを、見たくなかったんやと思うよ」
絵里「それでにこは、どうしてμ'sに加入することになったの?」
希「にこっちも本心では、一緒に本気でアイドルを目指せる仲間が欲しかったんやし。それに気づいた穂乃果ちゃん達が、μ'sごとアイドル研究部に所属する形で入部したんよ」
絵里「それで、あの入部届が提出されることになったのね……」
希「そういうことやね」
18:
絵里「それから、にこはμ'sの皆に受け入れられたのかしら……」
希「それはえりちも知ってることやろ?……とはいえ、実を言うとウチも気になったんよ」
絵里「希も?」
希「そ。その時には、本気でアイドルを目指してたにこっちに仲間が着いて来られなかったことも知ってたし」
希「だから、ちょーっと探りを入れたことがあるんよ」
絵里「探りを……いつの間にそんなことしてたのよ」
希「そう、あれは……そうだ、ちょうど部活紹介のビデオを撮ってた時やね」
????????????????
19:
?ビデオ撮影日・中庭?
海未「しかし、本当ににこ先輩を部室に置き去りにしても良かったのでしょうか……」
希「ええのええの、何てったってウチはにこっちの友達やからね!にこっちの扱いについてはウチにお任せや!」
穂乃果「ええっ!?にこ先輩って、友達いたんですか!?」
ことり「穂乃果ちゃん……それはちょっとあんまりじゃないかなぁ……?」
希「にこっちについて困ったことがあったら何でもウチに言ってね!」
穂乃果「うーん……困ったことかぁ……」
希「実際どうなん?にこっちは部長として、上手くやってるん?」
穂乃果「部長として、か……」
真姫「……第一印象は、正直最悪よね」
穂乃果「そうだねぇ……私なんて、デコピンされたりポテト食べられたり散々だよ!」
凛「キャラもちょっと寒かったしにゃー」
ことり「何て言うか……あんまり先輩っぽくないって言うか……」
海未「あまり年上である、という感じではないですね」
花陽「うーん、そうかもしれません……」
希(あ、あれ……?)
20:
花陽「えーっと、何と言えばいいのか……私達のことを対等に見てくれてるんですよね、にこ先輩って」
海未「そうですね。私達はにこ先輩に比べて、アイドルの知識は圧倒的に不足しています」
ことり「でも、私達を下に見たりしないんだよね。一つ一つ丁寧に、素人の私達にわかるように教えてくれるの」
真姫「『仕方ないわね』なんて言いながら、嬉しそうにね」
凛「私達が、にこ先輩と同じようにアイドルに真剣だってこと、わかってくれてるんだよ!」
穂乃果「凄いんですよ希先輩!にこ先輩が部長になってから、私達毎日アイドルとしてパワーアップしてる!って感じなんです!」
希「うんうん、そっかそっか。わかるよー、アイドル大好きやもんね、にこっちは」
穂乃果「はい!」
希(良かったね……にこっち)
????????????????
21:
希「その時に思ったよ。『ああ、この子達を……にこっちを信じてきて、良かった』ってね」
絵里「そんなことがあったのね……」
希「にこっちには内緒やよ?きっと、知ったら泣いて喜ぶと思うけど」
絵里「調子に乗りそうだものね」
希「にこっちやからね」
絵里「ふふ」
希「……さて、えりち。本題に戻ろか」
絵里「……ええ」
希「とはいえ、ウチからえりちに言えるのは一つや」
絵里「一つ?」
希「ウチは、信じてるよ。えりちのことも、にこっちのことも。友達として、ね」
絵里「希……」
希「さ、今日はもう遅いし、皆も帰っちゃったかな。ウチらも帰ろ」
絵里「待って、希……私、にことちゃんと話してみることにするわ」
希「ん!それでこそえりちや!ウチがちゃーんと機会を用意してあげるからね!」
絵里「うん……ありがとう、希」
31:
?翌日・昼休み?
希「ズバリにこっちは!今部室に一人でいる!」
絵里「……教室に来るなりどうしたのよ……希が呼び出したの?」
希「ううん、にこっちはいつも部室でお昼食べてるよ」
絵里「え、一人で!?」
希「そうやね、ウチが見てたのは2年生になってからやけど……部活で一人になってから、ずっと部室で食べてたみたいよ?」
絵里「そうだったの……道理で希がいつもこっちに来てるはずだわ」
希「ま、えりちが生徒会で忙しくて生徒会室で食べるときはウチが行ってるし、最近は後輩たちも替わりばんこに来てるみたいやから、寂しいってことはないはずやけどね」
絵里「どうして今日は一人だってわかるの?」
希「あの子達の時間割は、ちゃーんとチェックしとるんよ?」
絵里「希らしいわ……わざわざありがと。行ってくるわ」
希「行ってらっしゃーい。笑顔やで、えりち!」
33:
?部室?
コンコン
にこ「入って良いわよ」
ガチャッ
にこ「何よ、ノックなんかして。アンタ達いつもノックなんてしないじゃない……って、絵里!?」
絵里「こんにちは、にこ」
にこ「てっきりあの子達の誰かかと思ったわ……どうしたのよ、急に」
絵里「……今日はね、にこと話がしたくて来たの」
にこ「話?私と?なんでまた」
絵里「あのね、にこ……私、にこに謝りたいことがあるの」
にこ「あっそ。言っとくけどね、絵里」
にこ「私はアンタに謝ってほしいことなんて、一つもないわよ」
34:
絵里「……え?」
にこ「……ま、そんなことだろうとは思ったわ……私のこと避けたと思ったら、変に褒めたりして。アンタ、明らかに様子がおかしかったもの」
にこ「どうせ2年の時の予算会議のことでも気にしてたんでしょ?」
絵里「……ええ。その通りだわ」
にこ「アンタの立場上、あそこはああするより仕方なかったでしょ?何を気にしてるんだか」
にこ「それにアンタがほんとは廃部に反対だったってことも、ちゃんとわかってるわよ」
絵里「え、どうして!?」
にこ「あの後に希が言ってたのよ。『あの場にもう一人、廃部に反対だった人がいた』ってね」
にこ「その時はそんなヤツいなかったじゃない、って思ったけどね。今になって考えれば簡単だったわ」
にこ「希が生徒会の立場を放棄してまで守りたいヤツなんて、私を除けばあの場には一人しかいないもの」
絵里「希が、そんなことを……」
にこ「だからね、絵里。アンタには感謝こそすれ、謝ってほしいことなんてないわ。一つもね」
絵里「え、感謝……?」
36:
にこ「……良い?一度しか言わないから良く聞きなさい」
にこ「アンタはね。今までのμ'sに足りなかった存在なの」
にこ「ダンスに関するアドバイスもそうだけどね。何よりアンタの、その真面目な性格がね」
絵里「性格……?」
にこ「自分で言うのも悔しいけど、私あんまり先輩っぽくないでしょ?実際、アンタにしたような反応をあの子達が私にしたことはないわ。花陽くらいかしらね」
にこ「規律に厳しい最上級生ってポジションは、あの子達を引き締めてくれたわ」
にこ「今までだって海未がいたけど、絵里はそれ以上に頼りになる雰囲気があるしね」
にこ「先輩禁止にしたってそう。私が提案したところで、きっと効果は薄かった」
にこ「あの絵里が提案したからこそ、あそこまでメンバーが打ち解けられたのよ」
にこ「ま、この私に一言も相談がなかったことは頂けないけどね」
絵里「にこ……」
にこ「アンタがあの場面で自分の意見を通そうとするヤツだったらこうはならなかった。そうでしょ?」
絵里「ええ……きっとね」
にこ「私だって、アンタがμ'sに入ってくれて助かってんだから。変な気遣いは無用よ」
37:
絵里「わかったわ……ありがとう、にこ」
にこ「ま、わかったんならいいわ。ついでに部長としてもっと敬ってくれてもいいのよ?」
絵里「うーん……それは遠慮しておくわ」
にこ「何でよ!」
絵里「だってにこ、そんなタイプじゃないって自分で言ってたじゃない」
にこ「言ったけど、何か納得行かないわね……よし、私もアンタには遠慮しないわ。絵里、私に部長として活躍できる舞台を用意しなさい」
絵里「ええ!?」
にこ「今すぐじゃなくていいわ、何か考えておいて」
絵里「そう言われてもねぇ……」
にこ「さ、休みもだいぶ過ぎちゃったしお昼食べましょうか。持ってきてるんでしょ?」
絵里「ええ。でも希、寂しくしてないかしら」
希「それなら問題ないよ」
絵里「そう、ならいいわ……って希ぃ!?」
にこ「やっぱりアンタの差し金ね……」
希「上手く行ってよかったやん、えりち。ウチが信じたとおりやろ?」
絵里「ええ、そうね……」
にこ「ったく、アンタは相変わらずね」
希「えりちの手助けがウチの仕事。このポジションは譲れへんよ?」
にこ「はいはい」
38:
絵里「そうだわにこ、これからは一緒にお昼食べない?」
希「おっ、ええやんそれ!せっかくの3年生どうしやもんね!」
にこ「悪いけど遠慮するわ。ずっとここで食べてたから、今更変えたくないし」
希「あら、そう?」
にこ「後輩達も来るしね。ま、私はここにいるからいつでも遠慮せずに来なさいよ」
絵里「ええ、そうさせてもらうわ」
にこ「いきなり絵里が現れたらあの子達驚くでしょうね」
希「それなら一番皆が集まる日に行こか?えーっと、確か次は……」
にこ「って、何で後輩の時間割を把握してるのよ……」
絵里「ふふ、希らしいでしょ?」
にこ「……確かにね……ふふっ」
絵里「あはははは……」
希「なんや、二人とも楽しそうやん?これでやっと3年生チームの結成、やね♪」
にこ「そうね」
絵里「ほんとにね」
にこ&絵里&希「ふふっ」
39:

41:

三年組のなんとといえない信頼関係好きだわ
42:

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