初月のインナー事件【艦これ】back

初月のインナー事件【艦これ】


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個人の勝手な妄想が盛り込まれたSSなのでそういうのが苦手な人はブラウザバックしてください
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2: 以下、
吹雪「さむ…雪さっむ!!」
陽炎「脚が凍る!震えが止まらない!」
提督「大変だな、お前たちはスカートとか履いてて」
吹雪「うう…司令官だけあったかそうなコート着てずるいです…」
陽炎「なんで私たちはこんな寒い格好で海に出なくちゃいけないの…司令、私たちにもあったかい服を着させてよ…」
提督「残念だがそれは難しい話だな」
吹雪「なんでです?」
提督「考えてみろ、服やコートをたくさん着て海のど真ん中に立って戦闘する時のことを」
提督「ただでさえ厚着で重くて俊敏性が落ちるというのに、海水を被ってしまったら水の重さで腕を動かすのもさらに一苦労になってしまうからな」
提督「そして何よりびしょびしょになった服はとにかく寒い。厚着なら乾きにくいだろうし、身体全体が全く暖まらなくなってしまうんだ」
提督「だからあまり厚着をして出撃をするのはまずいと思う」
吹雪「うっ…なるほど…ですよね…」
陽炎「それなら普通に身体を動かしてた方がぽかぽかするかも…戦闘で身体を冷やすのは命取りだし…」
提督「だが寒さが辛いのはよくわかるぞ…こっちとしても何か対策を思い付ければいいんだがなぁ…」
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??「そのセリフを待っていた」
吹雪「え?」
陽炎「何…?どこからか声が…」
??「こんにちは、提督、吹雪、陽炎」ポンッ
提督「!?」ビクッ
吹雪「わあぁ!?後ろから!?」
陽炎「何か出てきたぁ!?」
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初月「僕だよ初月だ。こんなところで会うとは奇遇だな」
提督「お、お前か…」
吹雪「びっくりした…どうしたの?」
初月「実は僕がその寒くない秘訣をお前たちに教えてあげようと思ってな」
提督「何?」
陽炎「寒くない秘訣?知りたい知りたい!」
吹雪「教えて!お願い初月!」
初月「ああ。もちろん教えてやるとも」
初月「じゃあさっそくだが、僕の服装を見てくれ」
初月「このインナーをどう思う?」
陽炎「すごく…黒いです」
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初月「黒なんか寒さに対してどうでもいいだろう。とにかくお前たちもこれを着てみろ、僕の言いたいことがわかるから」ヌギヌギ
提督(服を着たまま器用に脱ぐなぁ)
吹雪「じゃあ借りるけど…わっ、何これあったかい!」モゾモゾ
陽炎「えっ本当!?私にも着させて!?」
初月「驚いたか?これがスポーツインナーの力だ。このインナーは生地が薄くて防寒に役に立たなさそうに見えるがそんなことは全くない」
初月「むしろその逆だ。インナーは湿気を吸ってそれを熱に変える働きもあるからすごく温かいんだ」
初月「薄いから動きやすく湿気も熱に変えて乾きやすい。艦娘にとってインナーほど最適な防寒具は無いだろう」
吹雪「へぇー!知らなかったー!」モゾモゾ
陽炎「ちょっと、私にも貸してってば」
吹雪「あ、ごめん」
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陽炎「ほんとだ…すごいわねコレ」モゾモゾ
初月「そろそろ返してくれないか。僕も寒くて凍えそうなんだ」ガタガタ
提督「しかしこれは本当にいいアイデアだな。用意するのも簡単で金もそこまでかかりそうにない」
提督「採用だ、さっそく明石に発注させよう。まずは艦娘全員の服のサイズを調査してから…」
初月「いや、その必要はないぞ」
吹雪「え?」
初月「ちょうどここに新品の予備をもって来たんだ。せっかくだし僕から買っていくといい」
陽炎「ええっ!?」
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初月「ほら、吹雪と陽炎の分だ。ピカピカの新品が一着2000円」
吹雪「欲しい!司令官買ってください!」
提督「わかったわかった、ここは俺が払うよ」
吹雪「ありがとうございます!」
陽炎「悪いわね、貰うわ」
初月「ほら商品だ。受け取ってくれ」
陽炎「ありがと初月…ん?これ、ちゃんと私のサイズにピッタリ…」
初月「2人はいい買い物をしたと思うよ。インナーはとてもいいものだからな」
初月「これからはこれを着て寒さに備えるといい。それじゃ、また」
吹雪「初月ありがとねー」
陽炎「うーん…」
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陽炎「変ね」
吹雪「何が?」
陽炎「色々よ。吹雪もおかしいと思わないの?」
吹雪「いや全然…」
陽炎「いや絶対何かおかしいって。まずこのインナーのサイズ、これ私にピッタリなのよ」
提督「えっ?よかったじゃないか」
吹雪「あっ、よく見たら私のもピッタリだ」
陽炎「だから怪しいんじゃないの!初月は私よりも大きいはずのに予備でなんで小さいものを持ってるの!しかも新品を…」
吹雪「え…うーん…確かに秋月姉妹は他の駆逐艦より身長高めだけど…」
提督「あの年頃の子はよく成長するからな。買ったものを着ずに放置してたらサイズが合わなくなったとか、そのあたりだろう」
陽炎「普通の服ならまだしもそれをインナーでやらかす人いるの?」
吹雪「意外と初月はお茶目さんだったって可能性は…」
陽炎「ないない。だって怪しいポイントはもう一つあるんだし」
提督「?」
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陽炎「あの娘、私たちに偶然会ったみたいなこと言ってたけど偶然にしてはどう考えてもおかしいのよ。なんでたまたまでピッタリサイズのインナーを2着も持ってて、しかもたまたま会った私たちにそれを売ろうとするの?」
吹雪「え?それは…わかんない」
提督「そう言われると怪しいな」
陽炎「初月、きっと始めから売るつもりで私たちのところに来たのよ。いや、そうに違いないわこれは!」
吹雪「まぁいいじゃん。良い買い物だったのは間違いないんだし」
提督「インナーで防寒というアイデアも悪くなかったし、これくらいの商売なら可愛いもんだろう」
陽炎「うぅ…何か引っかかる…」
陽炎「司令、一応初月の動きを見といた方がいいんじゃないの?お金も動いてるんだし何か起きないようにちょっと見張ってた方がいいわ」
提督「わかったわかった。暇ならそうするよ」
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【数日後…】
吹雪「インナーあったかーい」
陽炎「そうね、それは認めるわ。初月に感謝ね」
陽炎「でも吹雪…」
吹雪「うん…」
島風「この黒い服あったかー!」
古鷹「長袖インナーって悪くないものなんですね!タートルネックもいい感じ!」
天津風「助かるわこれ…下半身が本当にあったかい…」
時津風「タイツの上にも履いちゃおー」
ワイワイ ワイワイ
吹雪「インナー着用者すっごい増えてるよね…?」
陽炎「見ればわかるわよ…」
吹雪「まさか、これ全部初月が…」
陽炎「やっぱりあの子はインナーで金儲けをしてるんじゃ…!」
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提督「おお、陽炎に吹雪…ここにいたか」
吹雪「司令官!あれ見てください!」
陽炎「見て!やっぱり私の言った通り初月は…」
提督「間違いないな。俺も暇だったからあいつの動きを調べてみたんだが、やはり奴はインナーを使って金儲けをしてるみたいなんだ」
陽炎「やっぱり…」
吹雪「うわ羨ましい!私も真似すればよかった!」
提督「いや駄目だろ…身内での勝手な金のやり取りは風紀を乱す」
提督「金銭は生活の中でも重い価値を持つものだからな。扱いを間違えれば取り返しのつかないトラブルだって引き起こすこともある」
提督「だから子供が下手に商売に手を出すべきではないんだ。あの時は少しくらいはいいと思ってしまったが…やはり陽炎の言うとおり何か言っておくべきだったか…」
陽炎「司令ってそういうとこが甘いのよ」
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秋月「提督!」
提督「お、帰ってきたか秋月」
吹雪「あれっ秋月だ」
秋月「こんにちは、皆さん!」
陽炎「もしかして秋月も初月について調査してたの?」
提督「うん。同じ秋月型だし、何か初月について有力な情報を持っていると思ってな」
秋月「はい!色々と聞き込み調査に行ってきたんです!」
陽炎「それは期待ね。初月が何考えてるかわかるかもしれない」
秋月「えっとですね、まず初月について私との最近のやりとりについてですけど…」
秋月「初月、やっぱり数日前から様子がおかしくて…私にも何か隠し事してるみたいでした」
秋月「昨日なんか初月の部屋を掃除してあげようと思って行ってみたら物凄い剣幕で拒否されちゃいましたし…」
秋月「その時は特に何も思わず帰ったんですけど、今思えばこの商売の準備をしてたんだと思います」
吹雪「部屋に入るのを拒むって…なんか思春期の男子みたいだね」
陽炎「生やすな」
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秋月「それで、さっき提督と会って初月が勝手に商売してるって話を聞いちゃいまして、私も情報を集めようと色んな人に聞き込みをしてたんですが」
秋月「明石さんによると…初月、どうやらあのインナーを100着ほど注文してたそうなんです」
秋月「サイズは鳳翔さん経由で調べたらしく、一人一人に合うものをわざわざ買ったらしくって…」
提督「!」
陽炎「100着も!?」
吹雪「じゃあ秋月を部屋に入れなかったのはこの仕入れたインナーを隠すためかな?」
秋月「たぶんそうです。さらに深く聞いてみたところ、インナーは一着500円らしく、初月の出費は5万円になったかと思われます」
吹雪「ねぇ陽炎、あのインナーって確か…」
陽炎「2000円で買った…よね…」
秋月「え!?初月そんな売り方してたんですか!?吹雪さんたち大損してますよ!」
提督「それは聞き捨てならない情報だな」
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秋月「ああ…何か様子がおかしいとは思ってたけど、初月がこんな悪いことをしてたなんて…」クラッ
吹雪「秋月、しっかり!」
陽炎「初月、金が欲しいからってこんな姉に迷惑をかけるようなことをして…!」
吹雪「あれ?そういや結局初月って何のためにお金を集めてるんだろ?」
提督「そんなことはどうでもいい。今回動いた金があの年の子にしては額が大きすぎる。流石にこの事件を見過ごす訳にはいかんな」
提督「初月の所へ行くぞ。少し叱りに行く」
吹雪「え、じゃあ私もついていきます!」
陽炎「私も行くけど…秋月は?」
秋月「当然行きますよ!私も姉として、怒っておかないと…!!」
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???
初月「長門、インナーを買わないか?」
長門「新品のインナーなどいらん。だがお前の使い古したインナーなら5万出そう」
初月「そうか助かる、ありがとう」
初月(なぜ中古の方を5万で買うんだ?意味がわからないな)
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初月「だが、長門のおかげでこれで…」ブツブツ
瑞鶴「おっ?」
瑞鶴「やっほー、初月!調子はどう?」
初月「瑞鶴か。こっちはおかげさまだ。たった今臨時収入も入ったしな、目標金額に到達することができた」
瑞鶴「よかったじゃない!私にも感謝しなさいよー、鳳翔さんや明石に手を回したのは全部私なんだから!」
初月「ああ。お前には感謝をしても足りないくらいだ。しかしなぜ鳳翔の力を借りたんだ?」
瑞鶴「鳳翔さんはいつもお洗濯してるからね、あの人艦隊全員の服のサイズ知ってた…驚きだわ」
初月「なるほどな…」
瑞鶴「じゃあお金もあるし、さっそくあそこ行こっか!」
初月「そうだな、案内を頼む」
瑞鶴「行こう、デパートに!」
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提督「初月…どこにいるんだ」
秋月「もう…初月ったらどこに…!」
長門「ふっ…とんだ臨時収入だ」ニヤニヤ
吹雪「ああ長門さん!そのインナーは…!」
陽炎「まさか、初月から買ったんですか!?」
長門「そうだが?つい先ほど買ったんだが…何か問題でもあるのか」
提督「大有りだ。初月はどこにいる。答えろ」
秋月「どこで会いましたか!?どこに行きましたか!!」
長門「な、なんだ2人ともいきなり凄い怖い顔して…」
秋月「いいから早く答えてください!」
長門「あの2人なら外に出かけていったな…確かデパートに行くとかどうとか…」
提督「デパートか、わかった。もう行っていいぞ」
秋月「ありがとうございます、長門さん、それでは!」
長門「な、何なんだ…?」
吹雪「ねぇ…なんか長門さんが持ってたインナーのサイズなんか小さくなかった?」
陽炎「え?気のせいでしょ」
22: 以下、
???
初月「買っちゃった…」
瑞鶴「よかったわね、初月!」
初月「…一気に金を使ったの初めてだから、とても緊張した」
瑞鶴「それが大人になるってことよ!いい経験だと思いなさい!」バシバシ
初月「瑞鶴、痛い」
初月「…ん?」
提督「…」
秋月「…」
初月「あ、秋月姉さん…!」
瑞鶴「あら、いいタイミングね!」
瑞鶴「これも何かの運命ってやつよ!もう秋月のとこに行ってきちゃいなさい!」
初月「う…うん」
24: 以下、
秋月「あ…初月!」
提督「何?」
初月「…」ドキドキ
秋月「初月…!」
初月「あ、あの…姉さん…!」
秋月「初月!!あなた何してたのっ!!!」
初月「…えっ…!?」
25: 以下、
初月「えっ…えっ…?」
秋月「聞いたの、初月が勝手に鎮守府の皆を使ってお金儲けしたってことを!なんでそんな悪いことしたの!?」
提督「あの時は吹雪と陽炎相手だけの商売かと思っていたのだが、全員に対してインナーを売ってたそうじゃないか」
吹雪「しかも安値で仕入れたものをすごい高値で売るって!とんだ悪徳商法だっ!私は買ったインナーすっごい気に入ってるけどね!!」
陽炎「そういうことはせめて一言何か言ってからやって欲しかったわ」
初月「あ…!いや、あの、それは…」
秋月「言い訳なんか聞きたくない!商売をしてるつもりでも勝手に仲間のお金を取るようなことなんて、私は許せないっ!」
提督「金はお前が思ってるより危険なものなんだぞ。今回は何もなかったみたいだが様々な取り返しのつかないトラブルや、女なら性犯罪にだって巻き込まれることもあるんだ。それをわかっているのかお前は!!」
初月「違う…違うんだ!僕はただ…」
秋月「うるさい!初月のばか!!」
初月「…うう」ポロポロ
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秋月「泣いても駄目!その手に持ってるのも鎮守府の皆のお金で買ってきたものでしょ!そんなもの早く返品してきなさい!」
初月「いや…でも…これは…」
秋月「駄目なの!早くしなさい!!」
初月「姉さん…っ!」
秋月「初月、あんまり我儘を言うなら…!」
瑞鶴「はーい!はーい!はぁーい!!ストーップ!!そこまでー!!」
秋月「!?」
提督「瑞鶴?」
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吹雪「ず、瑞鶴さん?」
陽炎「いたの?いつから?」
瑞鶴「いたよー、最初から」
提督「何か用か、瑞鶴」
瑞鶴「あのさ提督さんも秋月もちょっとあんまりじゃないの?ろくに初月の言い分も聞かないで怒ってばっかりでさ」
提督「…?」
吹雪「どういうことです?」
秋月「瑞鶴さん!初月はですね!」
瑞鶴「初月が何したかは知ってるよ。秋月、その初月が買ったものの中身ちゃんと見た?話はそれを見てからでもいいんじゃないかな」
秋月「えっ…?」
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提督「わかった、見せてみろ」
秋月「見るだけだからね、初月」
初月「…」コクン
初月「僕はこれを買うために…」ゴソゴソ
秋月「…あっ!」
提督「なるほど、これは…」
吹雪「わぁ、凄いよこれ!」
陽炎「秋月へのプレゼント…?だから初月はお金を…」
初月「…」コクコク
『秋月姉さん、いつもありがとう』
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吹雪「プレゼントの中身は?」
秋月「マフラーにコートに…防寒具がいっぱい!」
陽炎「いつも寒そうなミニスカ履いてる秋月にピッタリなあったかそうな服…すごいかわいいわ、これ」
瑞鶴「ごめんね提督さん。全部私が仕組んだことなの」
提督「そうだったのか?」
初月「1月17日は月の日…。僕たち月の名を持つ秋月型にとっては特別な日だ」
初月「僕、いつも姉さんお世話になってるから…この日に合わせて何かお返しがしたくて…」
初月「でも僕や秋月姉さんは家が貧乏だから、給料は家への仕送りに消えちゃうから…どうしても何かを買うお金が欲しくて…」
初月「それで…本当にごめん…姉さんっ…!」
秋月「うっ…でも、安く買ったものをとても高く売る商売をするなんて、そんなことは…!」
瑞鶴「あぁそれね、明石さんから話を聞いたらわかるわよ!」
秋月「え?」
提督「?」
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明石「あのインナーはですね、工場から直接仕入れたものなんです!だから500円って言うのは定価のことじゃないんですよ」
秋月「ええっ!?」
吹雪「そうだったんですか!?」
明石「あの人たち、私たちが艦娘だって言ったら喜んでこの値段で協力してくれましたからねー。これくらいちょろいもんですよ!」
提督(あぁ…人物を特定出来ないとは言えインナーで艦娘たちのだいたいのスリーサイズを知れるんだからそりゃ協力するよな…)
明石「だからこのインナーを定価で買おうと思ったら…そうですね、特注で非常に丈夫なものなので1万円はするんじゃないですか?」
明石「普通のインナーとしては破格の性能ですし。だって戦場に出る人の服なんですもんね!」
吹雪「えっ…なら」
陽炎「初月のあの値段は…」
明石「へ?いくらで売ってたの?」
秋月「…2000円です」
明石「は!?やっす!!私だったら1万以上で売って金を巻き上げます!」
陽炎「初月、良心的だったのね…」
秋月「よかったぁ…初月…!」
初月「気にするな、姉さん」
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明石「ついでにうちの売店でも防寒グッズを充実させるような要望は山のようにありましたから!こっちとしても用意する手間が省けて楽でしたよ!」
提督「なるほどな、やっと初月と瑞鶴の作戦がわかったよ」
秋月「…」
瑞鶴「秋月、初月に言うことあるんじゃない?」
秋月「…ごめんなさい、初月」
秋月「そしてありがとう…!こんな服、一度でいいから着てみたかったの…!私、貧乏で、かわいい服なんて買う余裕なんてなかったから…!!」
初月「うん…こっちこそ軽率な行動をしてごめん…」
初月「これからもよろしくな、秋月姉さん」
秋月「うん、よろしくお願いします!初月!」
瑞鶴「よかったわね、2人とも!」
陽炎「無事に事件が解決してよかったわ!」
吹雪「司令官もこれじゃ初月を怒れませんね!」
提督「そうだな。この一件俺は何も見てなかったことにしよう…」
提督「ただ瑞鶴に関しては1週間分の減給処分だからな。勝手に鎮守府全員の金銭が絡む作戦を立てた罰は規律のために受けてもらうぞ」
瑞鶴「それくらい別にいいわよ。初月のためなんだし」
提督「すまん、恩に着る…」
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【そして翌日】
利根「この黒い下着のおかげで絶好調だぞ!」
酒匂「酒匂、インナーのおかげで全然寒くない!これで舞鶴に行っても安心だよー」
長門「く…私もちゃんとしたサイズのものを買っておけばよかったか…寒くて…ぶえっくし!」
提督「なんだかんだであのインナー、凄く役に立ってるな。艦隊の士気も上がってるし、よくやったぞ瑞鶴」
瑞鶴「ふふーん!もっと褒めてもいいんだからね!」
吹雪「最初はどうなっちゃうかと思いましたけど綺麗に終わってよかったです!」
陽炎「それにしても秋月羨ましいな…あんなかわいい服、私も着てみたい…」
吹雪「服に10万以上かけるのって大人っぽくていいよねー。私たちにはまだ夢の話かな?」
瑞鶴「秋月もすっごい喜んでるみたいだし。今日もよっぽど嬉しかったのかその高級コーデで出撃して行ったわ」
提督「はは、それは微笑ましい話だ」
吹雪「…」
陽炎「…」
提督「…」
吹雪「え!?」
陽炎「え!?」
提督「待って!?」
瑞鶴「?」
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秋月「うわぁぁぁぁぁん、うわぁぁぁぁぁん…!!」ボロボロ
陽炎「なんで止めなかったのよ!!瑞鶴さん!!!」
瑞鶴「だ、だってこうなるとは思ってなくて…!」
吹雪「私、応急修理女神連れてきます!」
提督「俺は明石を呼んでくる!」
おしまい
36: ◆sgz06eY/Ks 2017/01/16(月) 23:23:05.75 ID:pgdJlD5s0
終わりです。
1月17日は「今月今夜の月の日」らしいです。尾崎紅葉のあの本とこのSSは内容的に何の関係もありませんが、ただ三越のコートを見てこのSSを思い付いたのでネタに使っただけなのです
37: 以下、

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