千歌「私とダイヤさんの」ダイヤ「アキバランチですわ!」back

千歌「私とダイヤさんの」ダイヤ「アキバランチですわ!」


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――秋葉原
千歌「いやーやっぱりアキバのスクールアイドルショップは充実してますねー」
ダイヤ「当然ですわ!東京の中でもアキバと言えばまさに聖地!」
千歌「ついにaqoursのグッズまで出てましたもんね!沼津でも見なかったのに!」
ダイヤ「あれに関しては一切許可など出していないはずなのですが……権利関係はどうなっているのでしょう……」
千歌「あはは……でも、こうしてアキバまで来れてよかったです!大会の時はあんまり観光!って気分にもなれなかったので」
千歌「そういえば、ルビィちゃんは来なかったんですか?」
ダイヤ「ルビィは先日のテストの結果がひどかったので家でお勉強ですわ」
千歌「あちゃー」
4:
ダイヤ「さて、午後からはまた別のお店や穂むらを巡りますわよ!」
千歌「おぉ!穂むら行くのは初めてです!!」
ぐ?……
ダイヤ「……と、その前にどこかで昼食にいたしましょうか」
千歌「さんせーい!」
ダイヤ「実はわたくし朝を抜いてきてしまいまして、ちょっとガッツリ食べたい気分ですの」
千歌「じゃあ定食屋とか丼ものとかですね」
ダイヤ「しかし今はちょうど昼飯時、どこも割と並んで……あら、ここなんかいいですわね」
千歌「え、ここですか……?あっ!でもここ」
ダイヤ「こういう時の食事処は一期一会ですわ!ごめんくださーい!」
――ごはん処 あだち
6:
店主「いらっしゃい!二人?ここ座りなさい、ね!」
ダイヤ「ありがとうございます」
店主「あれ?あんた前も来たことある?」
ダイヤ「い、いえ、ここに来たのは初めてですわ……」
店主「あっそーう、うちはね、昔からやってるんだけど最近はネットなんかで見つけてきてくれる人が多くってね
 多分お客さんもそういうとこ見てきてくれたと思うんだけど、色んなとこでとりあげてくれてね云々……」
ダイヤ「え、えぇ……」
ダイヤ(なんか強烈な方ですわね……)
千歌(おもしろーい)
7:
店主「初めてだったらね!おすすめはこれ、このサービスセット(980円)うちはね、からあげがおいしい店なんて紹介されるもんだからね!
 まぁナス味噌炒めとか、ネギトロ丼とかもね、やってるんだけど!ぜひこれを食べてもらいたいなー
 いや、なに頼んだっていいんだよ?ネギトロ丼もね、海鮮丼?なんて言われたりするんだけど云々……」
千歌(長い……)
ダイヤ「……」ピリピリ
千歌(あぁ、ダイヤさんがいらついてる……)
店主「やっぱりね、からあげがおいしいってんだから!で、ここに書いてあるこれ!これが全部入って……」
ダイヤ「あの!!」
店主「ん?」
ダイヤ「わたくし達、お腹が空いているんですの!そのサービスセット(980円)で構わないので早く作っていただけませんこと?」
店主「あーすいませんね、じゃあね、ご飯の量なんだけど、うちでね」
バンッ!!
千歌「」ビクッ
8:
ダイヤ「わたくし達!お腹が!空いているんですの!!大盛りでもなんでも持ってきなさいな!!」
店主「いやでも」
ダイヤ「」ギロッ
千歌(うわ……!)
店主「あーじゃあ作りますからね、そっちのお嬢ちゃんは」
千歌「あ、わた、私は!えっと!擦り切れ!擦り切れでお願いします!!」
店主「はい、じゃあ作りますから」トットッ
9:
ダイヤ「まったく、なんですのあれは」
千歌「あはは……でもちょっと面白かったですし」
ダイヤ「それにしても千歌さん、擦り切れなんてずいぶんと控えめですのね」
千歌「控えめというか……ダイヤさん大盛りなんかで大丈夫なんですか?」
ダイヤ「ふふ……花の女子高生が定食屋で大盛りなどと、確かに少しはしたないかもしれませんね」
千歌「いえ、そういうことでなく……」
ダイヤ「ですが、午後からも張り切って巡礼するために、少しくらい多く食べるくらいがちょうどいいですわ」
ダイヤ「せっかくの休日ですし、千歌さんとのデートなわけですから」
千歌「デ……///って、そうじゃなくて!!あれ!!」
ダイヤ「あれ……?」
http://i.imgur.com/unDswc0.jpg
ダイヤ「は?」
14:
店主「はい、こっちが擦り切れねー」ドンッ
擦り切れイメージ
http://i.imgur.com/Ddr3xYX.jpg
千歌「わ、わぁ?……」
千歌(擦り切れよりちょっと盛られてるよ……)
店主「でこっちがー」
ダイヤ「あ、あの!」
店主「ん?」
ダイヤ「先ほどは、その失礼しました……大盛りでもなんでもと言ったのですが、その……」
店主「あぁ!大丈夫大丈夫、さすがにお嬢ちゃんに大盛りは食べきれないだろうと思ってさ」
ダイヤ「そうでしたか……」ホッ
店主「はい少なめ(8合約2.8kg)」
ダイヤ「ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
15:
ダイヤ「無理ですわ!!!!私の体をどう見たらこれ(約2.8kg)が入ると思うんですの!?!?」
店主「いやぁ、最近は若い女の子が食べに来てくれるから、ほら」
ハアァーハクマイダヨォハクマイガヤマモリダヨォ……
ヤッベーニャ……ヤッベーニャ……プルプル
ダイヤ「……」
店主「ね?」
千歌「ダイヤさん……?」
ダイヤ「いいでしょう……黒澤の女に敗北の二文字はありませんわ!!」
千歌「ダイヤさぁん!?」
店主「あいじゃあごゆっくりぃ?!」
千歌「親父さぁん!?」
16:
千歌「ダイヤさん、無理ですよこれ!この量(約2.8kg)ですよ!?」
ダイヤ「黒澤の女に不可能はありませんわ」
千歌「黒澤の女は何者なんですか!!」
ダイヤ「ふふ、千歌さん……食事処でそんなに騒いではいけませんよ?」
千歌「えぇ?これ私が悪い感じなの……?」
ダイヤ「まずは目の前にある食事に対しての感謝ですよ?それでは」
「「いただきます」」
17:
千歌(あ、でも量はともかくおいしい……
  この唐揚げ、カレー粉で味付けされてるんだ、これは確かにご飯に合う!)
千歌(この下の方は……煮物?唐揚げの下に煮物が一緒に盛られてる……
  でもこっちも味がしっかり染みててご飯に合う!)
千歌(こっちのコロッケもソースをつけた時にすごくご飯に……)
千歌(ご飯に合うしか出てこないよ!!)
18:
千歌(無理だよ?目の前にこんな山があったらおかずの味なんてどれだけご飯を消費できるかでしか見れないよぉ?)
千歌(ダイヤさんは大丈夫かな)チラッ
ダイヤ「ーーっ!ぅ……グスッ」ウップ
千歌「全然だめじゃん!!」
ダイヤ「ぅ……大きな声を出さないでくださいまし……」
千歌「全然じゃん!まだ唐揚げ一個しか消化してないよ!っていうか気付いたよ!これこの量だとおかずも辛いよ!!」
ダイヤ「ぅ……うぅ……グスッ」ゲップ
19:
――数分後
千歌(なんとか……ご飯を食べきった……!)
千歌(なんかおかずが残ってしまったけど……というかおかず濃いなぁ)
ダイヤ「ヒック……ぅ……ぅ!……」
千歌(ダイヤさん手伝ってあげたほうがいいよね……)
店主「お!おかわりいる?」
千歌「結構です!!」
ダイヤ「ぅ……千歌、さん……」
千歌「ダイヤさん……」
ダイヤ「私に構わず……おかわりを……」
千歌「しないよ!!なんで!?なんで千歌がおかわりしたがってると思ったの!?」
ハァーオイシイヨォーリンチャンモオカワリシヨ?
リンハ……リンハ……ウップ
千歌「あっちは特例!!」
20:
千歌「ね、千歌も手伝うから!それでも残しそうだけど、っていうかもうごめんねしよ?」
ダイヤ「う、しかし黒澤の女には……」
オヤジサン……リンモチョットダケ
チョットデイイデスニャ……フツーノチャワンイッパイブンデ
ニャアアア!!ソレハ!アッ!チョッ!ヤメルニャー!!
千歌「ダイヤさんも箸止まってるし!っていうかもうお腹すごいことになってますよ!衣装着れませんよそれ!」
ダイヤ「私は……」
ハァアーリンチャンノブンモタベテアゲルヨーシアワセー
リンハ……コッチノカヨチンハ……
ダイヤ「……」
ハァーハクマイタクサンサイコウデス!
ダイヤ「黒澤の女に二言はありませんわぁああああああ!!!!」
千歌「ダイヤさああああああああああああああん!!!!!!」
この後めちゃくちゃ残した
21:
――公園のベンチ
ダイヤ「ウッップ……なんだったんですのあの店は」
千歌「いやー……すごかったね」
ダイヤ「隣の席の女性が食べてくださりましたけど、そうでなければあんなの残って当然の量ですわ!」
千歌「あの人すごかったね、フードファイターかなにかかな」
ダイヤ「本当にもうっっぷ……!……ぅ、ちょっとしばらく動けませんわ……」
千歌「ですね……穂むら、どうします?」
ダイヤ「…………今日はもう、なにも食べる気になれませんわ」
千歌「ですよねー……」
ダイヤ「面目ないですわ、わたくしのせいで……」
千歌「いえ、私も食べれないのは一緒ですし」
ダイヤ「……また二人でアキバに来ましょう、穂むらにはその時に――」
千歌「!……はいっ!」
千歌(こうして私とダイヤさんのアキバデートは次の約束とともに終わったのでした)
22:
今回二人が行ったのは外神田三丁目にある『ごはん処 あだち』ずら
実際の親父さんは大盛りを確認なしにお出しすることは決してないけど、
少ない量を頼んでも多く出てくるのでそこは注意するずら
SS故に親父さんの口調はズレてるけど、実物も江戸っ子で愉快なおじさんずら
ぜひおしゃべりも楽しむ気持ちで行ってね
そしてとにかく量の多いごはんだけど、これが本当においしいずら?
なんでも独自の仕入れルートがあるとかで、決して安い米を使ってるわけじゃないんだって
最後に、ぐーぐるで検索しようとするとなんだか不穏な検索候補が出てくるから見ちゃだめずら!
マルとの約束だよ
23:

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