渋谷凛「プロデューサーってホモなの?」back

渋谷凛「プロデューサーってホモなの?」


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1:
モバP「はぁ」
凛「だから、プロデューサーってホモなの?」
モバP「違うが」
凛「ホモだよね?」
モバP「違うが」
凛「なんでホモじゃないの?」
モバP「なんでホモにしたいのかな?」
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2:
凛「もしプロデューサーがホモだったとしても私はなんとも思わないよ」
モバP「そうか」
凛「だからカミングアウトすることを恐れなくても大丈夫だよ」
モバP「違うけど」
凛「だからカミングアウトすることを恐れなくても大丈夫だよ」
モバP「聞こえてるよ」
3:
凛「あのね、プロデューサー」
モバP「なんだ?」
凛「どうしてそんなに否定するの?」
モバP「それはね、俺がホモじゃないからだよ」
凛「でもね、プロデューサー」
凛「そうやって必死になって否定するってことはさ、同性愛に対して偏見というか差別的な意識があるんじゃないかな」
凛「同性愛者であるというレッテルを貼られることを嫌うこと自体が同性愛への差別を助長するんじゃないかな」
凛「私、そういう差別はちょっと許せないかな」
モバP「立派だな」
凛「ありがとう。だからプロデューサーもありのままのホモでいいんだよ」
モバP「違うが」
4:
凛「強情だね」
モバP「そっちこそ」
凛「ふふ」
モバP「どこに笑える要素があったのか俺にはわからないな」
モバP「というか何故突然そんなことを言い出したんだ?」
凛「事務所にはいっぱいアイドルがいるよね」
モバP「うん」
凛「その中にはプロデューサーに積極的にアプローチしてくる人もいるよね」
モバP「個人名は挙げられんが何人か思い当たるな」
凛「でもプロデューサーは全然靡く素振りも見せないよね」
モバP「まぁな」
凛「これはもうホモかなって」
モバP「なるほど」
5:
凛「ほら、やっぱり」
モバP「そういう意味で申し上げたわけではない」
凛「でもホモでしょ?」
モバP「違うが」
凛「じゃあどういうことなの」
モバP「アイドルとプロデューサーが恋愛とかありえないから」
凛「えっ?」
モバP「えっ?」
凛「えっ?」
モバP「いや、ありえないから」
6:
凛「そう……なんだ。ふーん……」
モバP「わかってくれたか」
凛「待って。アイドルとプロデューサーが恋愛しないこととプロデューサーがホモであることは別に両立し得ないわけじゃないよ」
モバP「させなくていいから。なんでそんなに論理的に俺を追い詰めるんだ」
凛「こういうことははっきりさせておいたほうが今後の私達の信頼関係にも資すると思う」
モバP「もう既にボロボロだよ」
9:
凛「さぁ、どうするプロデューサー?疑わしきはホモだよ」
モバP「酷い冤罪だな。あのな、凛。聞け」
凛「はい」
モバP「同性愛への差別は悪いことだ。俺もそれは同意しよう」
凛「わかってくれたんだねプロデューサー」
モバP「違う。そういう意味じゃない」
モバP「同性愛への差別は悪いことだ。だがな、カミングアウトを強制することもまた弾圧なんじゃないか」
凛「?」
モバP「誰を好きになっても良い権利があると、そういう主張をする人は構わない」
モバP「そうやって自分の権利を主張して確保していくことを止めはしない」
モバP「だが同性愛者全員がそういう気持ちなのかといえばそうじゃないだろう」
モバP「中にはそっとしておいてくれって人もいるんじゃないか」
凛「なるほど」
モバP「そういう人に無理矢理カミングアウトさせることもその人が自由に生きていく権利を弾圧してると思うぞ」
凛「……わかったよ。プロデューサー。ごめんね、無理にカミングアウトさせようとして」
モバP「今のはそういう考え方があるということを言ったまでで俺がそうであるという意味で申し上げたのではない」
10:
凛「なんなのプロデューサー。はっきりしてよ」
モバP「俺は最初からはっきり否定している」
凛「そんなにホモであることが嫌なの?」
モバP「嫌とか嫌じゃないとかじゃなくて、違う」
凛「本当にそう言えるの?」
モバP「ああ」
凛「でもね、プロデューサー。本当の意味での異性愛者って少ないんだよ」
モバP「どういうことだ?」
凛「生来的に絶対に異性しか愛せない人は男女ともにせいぜい2割くらいで」
凛「残りの8割は同性愛者、またはバイの素質があるんだよ」
モバP「でも世の中にはそんなに同性愛者やバイはいないぞ」
凛「それは生来的な素質だから。その8割の人たちもほとんどは後天的、文化的、社会的な影響で異性愛者として育ってしまうの」
モバP「なるほど、面白い説だな」
凛「でしょ?だからプロデューサーも本当はホモなんだよ」
モバP「違うが」
11:
凛「どうしても認めないんだね」
モバP「違うからな」
凛「わかった。じゃあホモって認めなくていいよ」
モバP「違うからな」
凛「じゃあプロデューサーがホモだという仮定で話を進めるけど」
モバP「何故進めるんだ」
凛「もしプロデューサーがホモだと仮定したら、この中のアイドルだと誰が好み?」
モバP「わかった、大西の影響だな」
12:
凛「待って。由里子さんは悪くない」
モバP「じゃあなんだってんだ」
凛「むしろ感謝してるんだ。私の世界を広げてくれたことに」
モバP「広げなくていいものを」
凛「で、誰が好みなの?」
モバP「なぁ、続けなきゃダメか?」
凛「ダメ」
モバP「といっても俺ホモじゃないからなぁ」
凛「ホモの気持ちになって考えて」
モバP「無茶を言う」
13:
モバP「最近事務所に男性アイドルのポスターやらグッズやらが増えたと思ったら凛だったのか」
凛「私だけじゃないよ。卯月や加連、奈緒、美嘉、藍子、智絵里、美穂……みんなで協力して集めてる」
モバP「想像以上に感染拡大しててびっくりだよ」
凛「私、もっと頑張るよ」
モバP「やめてくれ。そういえば未央はその中には入ってないんだな」
凛「なかなか強情でね。とりあえず外堀から埋めようと藍子から攻めてみた。茜はもう少し時間かかるかも」
モバP「腐った茜なんて見たくないぞ、俺……」
凛「ふふ、怖い?」
モバP「なんで楽しげなんだよ」
15:
凛「私はこの人なんか結構お似合いだと思うな」
モバP「もう俺の意見さえ聞かなくなった」
凛「どう?プロデューサー」
モバP「えーっと……ジュピターのアマラオ君だっけか」
凛「天ヶ瀬冬馬だよ」
モバP「覚えにくい名前でなかなか覚えられないんだよ」
凛「で、どう?」
モバP「どうと言われてもだな」
凛「想像して?どんなことされたい?あるいはどんなことをしたい?」
モバP「なんか生々しいからその言い方やめろ……だがまぁ、しかし」
凛「ん?」
モバP「プロデュースしてみたくはあるな。確か彼らは今セルフプロデュースだったと思うし」
凛「仕事馬鹿なんだね」
モバP「職業病だ」
凛「ところでうちの事務所で男性アイドルのプロデュース始めるの?」
モバP「その予定はないから安心しろ」
凛「そう……」
モバP「わかってたけど露骨に残念がるな」
16:
モバP「そろそろ仕事の時間だからアホな話はここまでにして行くぞ」
凛「そっか。わかった。プロデューサーもホモになったし、収穫はあったかな」
モバP「なってねえよ」
凛「いいの。私の中ではなったから」
モバP「よくないよ。全然よくないよ」
凛「今日はすごく捗りそうな気分だよ」
モバP「仕事がだよな?」
凛「ほら、行くよプロデューサー」
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