【ガルパン】 みほ「大学生と交流試合ですか?」back

【ガルパン】 みほ「大学生と交流試合ですか?」


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2:
みほ「大学生と交流試合ですか?」
杏「うん。大会前だから参加校同士の試合は禁止されててね」
杏「本当は聖グロあたりにお願いしたかったんだけどねえ。戦車8輌用意してる間に大会準備期間に入っちゃったよ」
みほ「…流石に実力差が」
杏「う?ん、まあ勝てないよねえ」
3:
杏「でも大会優勝するには、ここで善戦できるぐらいじゃないとムリだろうね」
みほ「そうですね。それにここでみんなが戦闘を体験するのと、会長が隊長として信頼得ることは重要です」
杏「ん?隊長は西住ちゃんだよ」
みほ「へ?」
杏「頑張ってね?」
みほ「えええー!?」
杏「(西住流って名前はみんなを少しでも安心させられる。西住ちゃんには悪いけど、少しでも可能性を上げないと)」
4:
愛里寿「できたばかりの戦車道チームと交流試合?」
ルミ「ええ。高校生ですが西住流が出ると言っていたのでokしました」
メグミ「ってことは黒森峰?」
ルミ「いや、西住流の妹は転校していてな。大洗とかいう高校だ」
アズミ「あら、去年の試合のせいかしら。かわいそう」
ルミ「そういうわけでもないらしい。連絡してきた向こうの会長が言うには、西住流を越えるためとかなんとか」
メグミ「それで無名校でチームから新設?気合入ってるのね」
愛里寿「(三人は大真面目に話してるけど、本当かな?)」
5:
愛里寿「なんにしても試合で手は抜けない」
ルミ「相手は8輌しかないらしいですよ?」
メグミ「少数精鋭かあ。強くて新しい戦車ばっかりなのかも」
アズミ「新設って言うくらいだからそうかもね」
愛里寿「(ホントにそうかなあ?なんとか集めた8輌って気がするけど)」
愛里寿「一応、高校大会のルールの沿って10輌で行く」
アズミ「カールはどうします?たしか許可が出てた気が」
愛里寿「カールは置いていく」
愛里寿「(輸送費と時間がかかりすぎるし)」
ミミミ「了解!」
6:
優花里「だ、大学選抜チーム!?」アワワ
沙織「そこって強いの?」
優花里「強いなんてもんじゃありませんよ!社会人チームにすら勝利するチームですよ!!」
沙織「じゃあ、プラウダとか黒森峰ってとこより強いってこと?」
優花里「一概には言えませんが、そうですね練度は明らかに高いかと」
麻子「じゃあ無理だな。早起きより無理だ、いややっぱ早起きの方が無理だ」
華「ですが、大会前に色々教わることも多いと思います」
みほ「うん。勝つつもりで挑むけど、みんなには楽しんで欲しいな」
優花里「そうですね。それが一番です」
7:
桃「会長、大学選抜チームは10輌で来るそうです」
柚子「うちより2輌も多い……」ズーン
杏「フラッグ戦だから勝ち目はあると思うけどねえ。向こうがくれた情報だと、フラッグは……センチュリオンかあ」アチャア
桃「どうやら本気のようですね」
桃「(センチュリオンって何だろう)」アセアセ
8:
愛里寿「(大洗かあ。限定ボコ売ってるかな?)」
9:
試合当日
ねこにゃー「き、緊張するう」アワワ
ナカジマ「いやー、レース前の調整は楽しいねえ」
そど子「ちょっと!?冷泉さん、ちゃんと起きなさいよ!」
澤「でさー。うんうん、そうそう。アハハ」
典子「バレー部復活のために!」
カエサル「思い出すな、あの戦いを。……。それだ!」
杏「あちゃー。浮き足立ってるっていうかなんというか。緊張感がないねえ」
みほ「初めてですから仕方ありません。今はやれることをやるだけです!」
杏「頼もしいねえ。…ありがとね西住ちゃん」ボソッ
みほ「え?」
杏「なんでもないよ。頑張ろうね!」
みほ「はい!」
10:
みほ「(整備が忙しかったおかげで、カラーリングを変えるのを防げて良かった)」
みほ「(アリクイさんチームはアニメの絵。レオポンチームはレースカーみたいに企業名ステッカー。カモさんチームは車体に校則をぎっちり書こうとしてたし)」
みほ「(他のチームも凄い案を持ってきて……)」
みほ「(ホントに良かった)」フゥ
11:
ルミ「この戦車の戦力差に対して相手は全然余裕がありますね」
アズミ「流石は西住流のチームね。良いリラックス具合だわ」
メグミ「意外な戦車のラインナップだったけど、自信があるのね」
ミミミ「(相手の隊長なんて胸をなでおろしてるし……)」
愛里寿「(みんなが言うからそんな気がしてきたなあ。私が隊長だから舐められたりしてるのかな?)」
愛里寿「(多少は指導的な戦いをするつもりだったけど、本気でいいのかも)」
愛里寿「作戦としては、こちらから敵を攻めていく攻でいく」
ルミ「(練度を探るつもりか。大胆かつ慎重な良い作戦だ)」
アズミ「分かりました」
愛里寿「敵はきっと素早く地の利を奪おうとするはず。だからこのAポイントを囲むように強襲する」
ミミミ「了解!」
13:
審判「それでは試合を開始します」
「「よろしくお願いします」」
ウサギ「えーっと前進はこうやって……あれ?」ウゴキマセーン!
アリクイ「ギアが…ギアが入らないー!」モットチカラガアレバー
カモ「大洗の校庭と違って走りづらい?」ユーレールー
麻子「おいおい。全然付いてこないじゃないか。Aポイントまで急いで行くんだろう?」
みほ「そうですね。河嶋さんの考えた作戦は現時刻をもって破棄。これからのろのろ作戦を開始します」
桃「なにぃ!?」
杏「いやいや、私たちの練度じゃそもそも10分でA地点まで行くとか無理だから」
桃「しかし!」グスッ
柚子「桃ちゃんが頑張って本読んで勉強したのは知ってるけど、やっぱ無理だよ?」ワー
14:
Aポイント
ルミ「……居ませんね」
アズミ「流石、新生西住流。定石通りにはいかないわねえ」
メグミ「隊長が読みをハズすなんていつ以来だろ?」
愛里寿「(ここに0輌……。ということは、この奥で足を止めて打ち合う気?すごい自信)」
愛里寿「作戦を変える。2輌に偵察させつつ微で進軍」
15:
大学選抜偵察車「私たちには素早さが求められるわ!急いで」
大学選抜偵察車2「それにしても、高校生もなかなかやるわねえ」
大学選抜偵察車「そろそろ敵のスタート地点よ。道が開けるからさらにスピード上げてくわよ!」
大学選抜偵察車2「りょーかい、りょーかい」
大学選抜偵察車「ん?え!?なんで敵全車両こんな所(大洗開始地点)に居るの!?」ワワワ
大学選抜偵察車2「ちょっと!私たち前出過ぎてる!バックバック」キュウニソンナ。ム、ムリデスヨー
みほ「敵発見!撃て」
シュポ。2輌走行不能。大学選抜チーム残り8輌。
17:
優花里「西住殿?いまのは?」
みほ「う?ん。相手はどうも私たちを過大評価し過ぎてるみたい」
優花里「ははあ。ここで動けずに居たことが敵にとって奇襲になったということですか」
みほ「うん。交戦準備も出来てなかったみたいだし、私たちがもっと奥で構えてると思ってたんじゃないかな」
麻子「だがこれで位置がバレたから移動しないとな」
沙織「麻子の運転相談のおかげでみんなちゃんと走れるってー!」
みほ「分かりました。それではゆっくりと進んで脇の茂みに隠れましょう」
18:
愛里寿「偵察がやられた!?」
愛里寿「(交戦するなって言ったのが仇になった…。それにしてもこの位置)」
ルミ「敵の動きが鈍すぎる…?きっと何かの罠ね」
アズミ「スタックとかもしれないわよ?」
ルミ「敵には素早い整備ができる部隊もいた。スタックとかならもっと早く解決させているはずだ。……もしや別働隊では?」
愛里寿「!」
愛里寿「(まずい!こちらに誘いを掛けつつ、高で周りこむ別働隊で挟撃するつもりだ!)」
愛里寿「今から高で接敵する。挟撃される前に敵本体を叩く!」
愛里寿「(まさか、沼地を突破しようとするなんて。でもまだ時間はかかるはず)」
19:
>>18 ミス(ルミ→メグミ)
愛里寿「偵察がやられた!?」
愛里寿「(交戦するなって言ったのが仇になった…。それにしてもこの位置)」
メグミ「敵の動きが鈍すぎる…?きっと何かの罠ね」
アズミ「スタックとかもしれないわよ?」
ルミ「敵には素早い整備ができる部隊もいた。スタックとかならもっと早く解決させているはずだ。……もしや別働隊では?」
愛里寿「!」
愛里寿「(まずい!こちらに誘いを掛けつつ、高で周りこむ別働隊で挟撃するつもりだ!)」
愛里寿「今から高で接敵する。挟撃される前に敵本体を叩く!」
愛里寿「(まさか、沼地を突破しようとするなんて。でもまだ時間はかかるはず)」
20:
岩岩岩岩岩岩岩木木木木木
T T T T T T T T(大洗戦車8輌待ち伏せ)木木
草木草木草木草木
道道道道道道
草木草木草木草木
沼地沼地沼地沼地
(→が予想敵進路)
21:
レオポン「ねえ、もっと走り周らなくていいの?」
みほ「はい。今はこうして待ち伏せしましょう。少なくも囲まれることはありませんから」
みほ「(バレバレな潜伏だけど。今、ムリに走らせたら苦手意識を持たせちゃう)」
みほ「(ここで上手く敵から逃げ切って、みんなに自信を持たせてあげたい)」
22:
みほ「(上手く岩を回り込めれば被害は少ないはず)」
みほ「(少し卑怯だけど煙幕を張れば、大学選抜チームでもなんとか)」
みほ「(ここから市街地まで逃げられるかが1つの勝負どころ……)」
23:
愛里寿「(ここからはほぼ一本道。アンブッシュの可能性も高い)」
ルミ「隊長!ここで待ち伏せが行われる可能性は低いかと」
愛里寿「?」
ルミ「この地形では陣形を広げて囲んだりするのが困難です。敵から逃げやすいという利点はありますが、わざわざ逃げるためだけに待ち伏せするはずがありません」
愛里寿「(確かに、そうかもしれない)」
ルミ「今は敵本隊が構えている(予想)奥へ急ぎましょう!」
愛里寿「(たとえ2?3輌が潜んでいても、たいした被害はでないはず。むしろ敵本隊が薄くなってチャンス)」
愛里寿「そうしよう」
24:
愛里寿「(っ!まだ敵が見えない。そろそろ沼地を突破して後ろからも追って来ているころ。まずい)」
ルミ「前と後ろだけに注意するんだ!」
みほ「ん?フラッグ車?」
杏「あれは、こっちに気づいてない走り方だね」
みほ「……撃て?」
シュポ。大学選抜チーム、フラッグ車を含む数輌が走行不能。
よって、大洗女学園の勝利!
25:
愛里寿「…………」
ミミミ「…………」
愛里寿「あれ?」
大洗「勝った…?勝った勝ったよー!わーわー」
みほ「……?んん?」
杏「完全試合ってやつだねぃ」
26:
文科省学園艦担当「…………。大学選抜チームに完全試合だと?これでは廃校にするには有名になりすぎるぞ」
文科省学園艦担当「場合によっては廃校にするより存続させた方が得になりそうだな」
文科省学園艦担当「まあ、これで手を引くというわけでもないがな。入学者を集めるパンダをやってもらわねば」ククク
27:
愛里寿「ねえ、あの。西住さん」
みほ「なんですか?」
愛里寿「なんであんな所に居たの?」
みほ「えっと、私たちはまだ操縦が上手くないので、ゆっくりと試合をしようと」アハハ
愛里寿「じゃあ、大洗は新西住流となるべく生まれた、各地の天才を集めたチームっていう話は……」
みほ「ええ!?ぜっ、ぜんぜん違いますよ!」アセアセ
28:
愛里寿「じゃあ、なんで転校したの?」
みほ「それは、その。いろいろあって」ズーン
愛里寿「……ごめんなさい」
愛里寿「(でも、ツラい思いをしたのにまた戦車道を。…かっこいい。立ち上がり続けるその姿勢、まるで)」
愛里寿「ボコみたい」ボソッ
みほ「え?」
愛里寿「な、なんでもない」アセアセ
みほ「私もボコ好きなんです!もしかして島田さんも?」パアッ
愛里寿「う、うん。それと愛里寿でいい」
みほ「じゃあ、私もみほで。よろしくね愛里寿さん」
29:
杏「と、いうわけで学校は続けられることになった!」
桃「夢じゃ、夢じゃない!よがっだ、よがっだよお」ウワーン
柚子「桃ちゃん……。私も嬉しいよお!」グスッ
30:
沙織「生徒会の人たち泣いてたけど何かあったのかな?」
華「嬉しそうでしたよ?」
優花里「メチャクチャ嬉しいことですよお!あの大学選抜チームに勝ったんですよ!!!」フンス
麻子「私もなぜか遅刻履歴を消してもらえた」フフフ
沙織「え?!麻子だけずるーい」
31:
澤「楽しかったあ!みんな来年もやろうね!」
ウサギ「おー!」
ホシノ「次はもっと走りたいね!」
レオポン「次はドリフトだ!」
そど子「次はもっと上手く走って冷泉さんを驚かせるんだから!」
カモ「なんかそど子嬉しそう?」
典子「バレーも戦車も一生現役だ!」
アヒル「バレー部ファイトーオー!」
カエサル「あれは正に歴史に残る戦いだったな」
カバ「大洗の合戦ぜよ。「それだ!」」
ねこにゃー「次までにもっと力を!」
アリクイ「筋トレだー!」
杏「まだまだ、戦車道がみんなと出来る。嬉しいね」
カメ「うるさいOGになりそうですね、私たち」
32:
杏「(『西住流』が隊長だったからじゃない、『西住ちゃん』が隊長だったから良かった。西住ちゃんの優しさが勝利を呼んだんだ)」
杏「(ありがとう。西住ちゃん)」グスッ
33:
みほ「(みんな楽しそう。戦車道ってこんなにみんなで笑いあえるものだったんだ。ずっと忘れてた気がする)」
あんこう「みぽりーん!みほさん早く戦車乗ってくださーい。新戦術、楽しみですねえ!たまにはこういうのも良いものだ」ワイワイ
みほ「(お姉ちゃん。私の戦車道が分かった気がするよ)」
みほ「それではパンツァーフォー!」
「「「「おー!」」」」
34:
第1部完
つづく
40:
文科省学園艦担当「学校を存続させる…とは言ったが、もっと知名度を上げて貰わなくてはならない」
杏「どういうことですか」
文科省学園艦担当「つまりこちらが用意した相手と試合し、勝利してもらいたい」
杏「……負けたら?」
文科省学園艦担当「再度、廃校の話が持ち上がるかもしれないな?」
杏「約束を反故にすると!?」
文科省学園艦担当「私一人の意見が全てではないということだ。抑えられない意見というものもある。フフフ」
杏「(この二枚舌め!)」クッ
文科省学園艦担当「それで、相手だが黒森峰・プラウダ・アンツィオ・サンダース・聖グローリアナ・知波単・継続の高校選抜連合チームを用意した」
杏「な!?」
文科省学園艦担当「維持費を捻出するにはこれぐらいのイベントが必要なのだよ」フッ
杏「(受けるしかない…か)」
41:
愛里寿「大洗が8輌で高校選抜連合30輌に挑む?」
ルミ「はい。しかも殲滅戦だとか」
アズミ「なんか廃校がかかってるとかいう噂も聞くわよ?」
メグミ「酷い話ね」
愛里寿「(あれは非公式戦だったから大洗の真実(弱いこと)を知っているのは私たちだけ)」
愛里寿「(このままじゃみほはボコボコにされる。みほならそれでも何とかするかもしれない、でも)」
愛里寿「加勢しよう」
ミミミ「はいっ!」ニコニコ
ルミ「(良い意味で隊長は変わった)」
アズミ「(良い友人ができたのね)」
メグミ「大洗の制服を用意しておきますね!」
ルミ・アズミ「!?」
42:
まほ「実の妹を30対8で潰せとは、酷い話だな」フゥ
エリカ「……ですが、これは戦車道大会の出場条件です」
まほ「ああ。私は西住流。どんな相手だって全力で倒すさ」
エリカ「(まったく!元副隊長はなにやってんのよ!黙って転校したかと思えば、まだ戦車道続けてて、大学選抜チームに勝って。今度は廃校をかけて高校連合と試合?バカじゃないの!?)」
44:
カチューシャ「30対8ですって。きっと5分も持たないわよ」クスクス
ノンナ「油断は禁物です。あの大学選抜チームに勝利した高校です」
カチューシャ「はあ!?あのチームに?」
ノンナ「はい。実力は相当なものかと」
カチューシャ「その試合のビデオは無いわけ?」
ノンナ「ありません。一応、非公式戦の扱いでしたから」
カチューシャ「チッ。しょうがないわね。ちゃんと全力で相手してあげるわ」
45:
ペパロニ「姐さん。なんかスゲー面白そうな試合やるらしいっすね」
アンチョビ「ああ!アンツィオの名を世に知らしめる良い機会だ」
ペパロニ「いやー、儲かりそうですねえ!」
アンチョビ「ん?……バカー!出店しにいくんじゃない!私たちも戦車で参戦するんだ!」
ペパロニ「え、そうだったんですかあ!?」
46:
ケイ「ウチはサンダース部隊だけで相手するわよ!」
アリサ「(これで無線傍受までしたら隊長に殺されるな……)」
ケイ「みんなOK?あくまで私たちは正々堂々いくわよ!」
サンダース「Yes,マム」
47:
ダージリン「こんな言葉を知ってる?獅子は兎を狩るにも全力を尽くす」
オレンジペコ「え?ええ、はい。一応」
ダージリン「私たち流の礼儀というものよ。紅茶を一滴も溢さず勝利してみせるわ」紅茶ズズー
ローズヒップ「もっちろんですわ!」ガチャガチャ
ダージリン「あなたはもう少し落ち着きなさい」
48:
ミカ「こんな試合に意味があるとは思えないね」
アキ「でも、しょうがないよ」
ミカ「まあ他人の思惑を無視して自由に戦うというのも楽しいものさ。戦車道っていうのは自由なものだからね」ポロロン
アキ「そんな勝手にしてもいいのかな?」
49:
沙織「さ、30対8ぃ!?」ウソデショー
みほ「む、無理に勝つ必要はありません。ケガしないように…」
杏「それじゃ……駄目なんだよね」
桃「この試合には廃校がかかっているんだ」グスッ
大洗「!?」
みほ「そんな……」
杏「勝つしかないんだよ、私たちは」
50:
試合当日
大洗「無理だよー。凄い戦車の数……」ウナダレ
審判「各隊長、前へ!」
みほ「待ち伏せしながら…高低さを活かして…でもマウスが居るから…」ブツブツ
まほ「(……大丈夫か?)」
「「よろしくお願いします」」
愛里寿「ちょっと待って。私たち大洗OGも参加する」
ミミミ「(この歳で制服着るのってなんだかコスプレみたいで恥ずかしいな)」
まほ・みほ「!?」
審判「どうするの?対戦相手であるあなたには異議を唱える権利があるわ」
まほ「……問題ない」
カチューシャ「どっちでもいいわよ。どうせカチューシャが勝つんだから!」
ケイ「アメージング!その方が面白そうね」
アンチョビ「その方がアンツィオをアピールできるしな」
ミカ「戦況っていうのは秋の空みたいなものだからね」
西「むしろ歓迎です(突撃ができるぞー!)」
審判「では作戦会議の時間をとった後、試合を開始します」
51:
作戦会議時間
カチューシャ「で?大隊長は誰がやるのよ?」
エリカ「もちろん隊長に決まっているでしょう!」ムッ
ケイ「私もやりたいわ!」
アンチョビ「私なんかいいんじゃないか?」
カチューシャ「あっきれた。大隊長は私が一番向いてるって分からないの!?」ムッカー
ダージリン「あら?落ち着きの無い方が大隊長をなさるの?」ズズッ
まほ「作戦もまだ決まっていないんだ。変に煽るんじゃない」
ミカ「風をまとめるなんて誰にもできないことさ」ポロロン
西「私は特に意見はありません」
ワイワイギャーギャー
まほ「……というわけでじゃんけんの結果、私が大隊長を務めることになった。よろしく頼む」
カチューシャ「ふんっ」ムッスー
まほ「部隊編成は各高校ごととする。分隊長は各校の隊長がやってくれ」
高校連合「了解」ムッスー
まほ「(まとまりが全然ないな。大丈夫かこのチーム?)」
52:
作戦会議時間
大洗「でも、私たち勝てるんでしょうか……。まだ全然経験たりてないよお」ウナダレ
みほ「(愛里寿さんが来てくれて状況は好転したけど。廃校がかかってるってプレッシャーとショックが大きすぎて、みんなの士気が)」
愛里寿「どれだけ酷い状況でも心は折れちゃダメ。大洗はまだ立ち上がれるはず」
みほ「愛里寿さん!」
愛里寿「今回はカールも持ってきた。きっと大丈夫」
愛里寿「やってやーるやってやーる♪」
みほ「!」
愛里寿・みほ「やぁってやーるぜ♪いーやなあーいつをボーコボコにー♪」
大洗「みぽりん!?隊長……。私たちも歌うぞ!そうだそうだ、ボコボコにしてやるんだー!」
全員「「「ケーンカは売るもの堂々と♪」」」
53:
審判「準備はできたかしら?それでは試合を始めます。礼!」
「「よろしくお願いします!」」
審判「(ふふっ。大洗の子達、良い顔になったわね)」
54:
まほ「まずは高地を押さえ……。おい!聞いているのか!?」
カチューシャ「ふんっ!私の手腕を見ればそっちから大隊長を任せるって言ってくるんだから!」
アンチョビ「なんだなんだ!?自由に動いていいならアンツィオ部隊もそうするぞ」
西「え?突撃しても良いんですか!やった!」パァッ
ケイ「クレイジー!みんな落ち着いて!」
ダージリン「こんな言葉を知ってる?戦争の目的は勝利することである。手段と目的を取り違えてはいけない」
オレンジペコ「孫子ですか?」
ミカ「過去の言葉に意味なんてないよ。重要なのは私たちが今なにをするかさ」ポロロン
ダージリン「その何かを成すために格言を参考にしているのよ」ムッ
ミカ「誰かのマネで新しい何かが得られるのかな?」フッ
ワイワイギャーギャー
59:
みほ「……敵は酷く混乱しているようですね」
愛里寿「カール、砲撃出来る?」
カール「問題ありません」
愛里寿「砲撃」
ドーン
カチューシャ「なっ、何!?」
ノンナ「っ!敵の、随分大きな砲弾で撃たれているようです」
クラーラ「さらに敵の強襲来ました!殿は私たちがやります。同志カチューシャ、逃げて下さい!」
カチューシャ「そんなこと出来るわけないじゃない!」
ノンナ「お逃げ下さい!」
カチューシャ「駄目よ!た、たとえやられたって引くものですか」グヌヌ
パンパンドーンシュポシュポシュポシュポシュポ
プラウダ高校部隊全滅
61:
まほ「(想像以上にヤバいな)」
まほ「エリカ!黒森峰部隊の損害は?」
エリカ「1台大破、1台履帯が切れました」
まほ「(まずいな足並みをそろえなければこのまま負ける)」
まほ「継続とアンツィオ・サンダースの隊長、敵の大型砲弾を撃つ車両…おそらくカールを黙らせられないか?」
ミカ「今はあなたの指揮に従おう」
アンチョビ「まあ、仕方ないことだしな。了解」
ケイ「OK。一気に巻き返しましょう!」
63:
愛里寿「(プラウダがやられたことで頭が冷えたみたい)」
愛里寿「(まあバカじゃなきゃ、この状況で無謀な単独攻撃はしてこないか)」
ルミ「……バカが来たみたいです」
西「突撃ーー!」
知波単「ウオー!」
愛里寿「……砲撃」アキレ
シュポシュポシュポシュポ
知波単高校部隊全滅
64:
まほ「(10輌以上やられたか。相手は、無傷。……お母様は大激怒コースだな)」
ダージリン「まほさん?私たちでカール部隊以外の全てを倒す自信があって?」
まほ「撃てば必中、守りは固く、進む姿は乱れ無し。鉄の掟、鋼の心、それが西住流だ」
ダージリン「あなた、そればっかりね」フゥ
まほ「!」ピクッ
まほ「どんな走りをしようとも、我が校の戦車は一滴たりとも紅茶をこぼしたりはしないわ」ボソッ
ダージリン「!」ピクピクッ
まほ「通信機を濡らすなよ?」
ダージリン「あなたこそ、必中の攻撃と鋼の心で頑張ってね?」ワナワナ
まほ「ああ、西住流はティーカップを落とすほど動転することはないさ」イライラ
65:
優花里「なんか真後ろ取れちゃいましたね」アハハ
麻子「流石に罠じゃないのか?」
華「あら?なんかあの2輌お互いに砲塔を向け合っていませんか?」
沙織「仲間割れ!?チャンスじゃないの?」
みほ「えーっと、大洗のみなさん、アズミさんの部隊のみなさん。攻撃の準備はできていますか?」
大洗・アズミ「問題ありません」
みほ「では、砲撃してください」
ドーンドンチュドーンシュポシュポ
まほ・ダージリン「……っあ」
エリカ「…………」アキレ
黒森峰・聖グローリアナ部隊全滅
67:
アンチョビ「なあ?」
シュポ
ミカ「なんだい?」
シュポ
アンチョビ「カールを特に策も無く撃破するなんて無謀だったんじゃないか?」
シュポ
ケイ「Ahahahaha?。そうね!」
シュポ
アンチョビ「笑ってる場合じゃなーい!って、おいおい。こっち見てるぞぉ?!?」
ドーンシュポシュポシュポシュポ
アンツィオ、サンダース、継続部隊全滅。
68:
高校選抜連合チーム、全車両走行不能。よって大洗混合チームの勝利!
桃「今度こそ!今度こそ廃校にならずにすんだんですよね!?」ウワーン
杏「もちろん!もう誰にも文句は言わせないよ!」
みほ「愛里寿さんのおかげです!」
愛里寿「私たちはちょっと後押ししただけ。これは大洗の力」
ミミミ「(まさか完全試合になるとは思わなかったけど)」
69:
まほ「なあ、お前たちは勝つ気あったのか?」
アンチョビ「仲間割れしててやられたくせに」ボソッ
まほ「なんだと?」イラッ
カチューシャ「ププッ。さすが大隊長様ね!かっこいいわ」クスクス
まほ「去年、みほをバカにしていたクセに同じミスをしたな?」フッ
カチューシャ「っ!」グヌヌ
ケイ「みほ。みほってあなたシスターコンプレックスなの?」
ダージリン「あら?そうだったの。もしかして仲間割れはわざとかしら?妹のために?」
まほ「服から紅茶のにおいがするぞ」ボソッ
ダージリン「…………」ピクピク
西「まあまあ、みなさん落ち着いて」
まほ・ケイ・アン・ダージ・カチュ「お前は黙ってろ!」
まほ「おい、継続の隊長はどこに行った?」
ミカ「みなさんさようなら」ポロロン
アキ「あいさつもせずに出て行って良かったのかな?」
70:
優花里「ん?あの方は……」
みほ「お姉ちゃん」
まほ「か、完敗だな」
まほ「みほらしい、戦いだったな……西住流とはまるで違う……」メガオヨグ
みほ「…………」
みほ「もう行くね…」
みほ「(お姉ちゃん。見つけたんだよ?私の戦車道)」
エリカ「次は、負けないわよ」
エリカ「(というかまともに戦いたい)」
みほ「はいっ!」
71:
優花里「帰って来ましたねえ」
麻子「やっぱ大洗は良いな」
沙織「これからも学校行けるんだよね!」
華「もちろんです」
優花里「なんかもう、戦車から降りたくない気分です!」アハハ
沙織「じゃあ泊まっちゃう?」
麻子「賛成。ということで寝る」
沙織「ちょっとちょっとー!運転中に寝ないでよー!」
華「では、久しぶりに私が操縦を…!」
ワイワイガヤガヤ
みほ「(これからもこんな楽しい日々が続いていく)」ニコニコ
沙織「今日はこのまま戦車でお泊り会して?。明日はなにする?」
華「みんなでお昼食べましょう!」
麻子「昼寝したり」
優花里「それから?」
みほ「戦車に乗りましょう!」
「「「「おー!」」」」
72:

もしかすると明日あたりエキシビジョンマッチをひっそり更新するかもしれません、しないかもしれません
82:
おまけ(エキシビジョンマッチ)
・おまけなので大してオチもないです
・書きたいこと書いただけなので今まで以上に雑いです
83:
しほ「みほ……ずいぶんと引っ掻き回してくれたわね」
戦車道連盟理事「ですが……大洗女子学園も仕方なく」
しほ「ええ、分かっています。ですが新設チームに名だたる高校、大学選抜のチームが負けたとなれば高校戦車道大
会に支障をきたします」
しほ「それも、その試合の映像が世に出ていないとなればなおさら」
理事「確かに八百長疑惑などのいわれの無い非難も多くあがっていて、連盟も対処に追われていますが……」
しほ「高校戦車道大会のためにも数々の疑惑や噂を払拭しなければいけません。間違っても国内の戦車道のレベルが
下がったなどと思われるわけにはいかないのです」
理事「……大洗を潰すおつもりですか?」
しほ「いいえ。大洗にはその実力を十分に示してもらえればいいのです。仮に大洗が圧勝したとしても、世間は納得
するでしょう」
理事「しかし、大洗女子学園はまだ2試合しか経験していないと記録にも……」
しほ「戦車道にマグレはありません」
しほ「それに大会前の良い経験にもなるでしょう。なにも勝ち負けで廃校にするとは言ってません。ただの、そう、
エキシビジョンマッチです」
理事「そういうことであれば……」
しほ「(みほ。見せてみなさい、あなたの戦車道を)」
84:
杏「エキシビジョンマッチぃ?ウチとしても大会優勝目指してるからさあ、忙しいんだよね」
戦車道連盟関係者「大会のアピールをかねていますから、多少開催時期は例年よりは遅らせることになっています」
杏「なら、いっか。受けます受けます」
85:
杏「ってことで試合することになった」
柚子「今回は廃校は関係ないんですよねえ?」
杏「うん。だから純粋に楽しんでよ」
杏「つってもそれだと緊張感が足りないか。今回はテレビ局も来るみたいだし、負けたらあんこう踊りしよっか」
エーアノオドリヲー!?ヤダヤダヤダー!
杏「地元の宣伝だよ、地元こーけん。それに勝てばいいんだって」
優花里「相手はどこなんですかー?」
杏「えっと、黒森峰・プラウダ・アンツィオ・サンダース・聖グロリアーナ・知波単・継続・大洗でランダムに連合
組んで戦うらしーよ」
杏「4校VS4校ってことだね」
麻子「なるほど。大会の宣伝というだけあってお祭り騒ぎだな」
華「ですが、サンダースと黒森峰とプラウダが一緒になったら100輌ぐらいになるんじゃないですか?」
沙織「うわっ。考えたくな?い!」
杏「ああ、だいじょぶだいじょぶ。合計で50輌までだから。ちなみにフラッグ戦らしいから」
86:
チーム抽選会
審判「えーっと。公平性をきすため、西住さんの姉妹は別チームにするよう指示が来ています。よろしいでしょうか?」
みほ「(うーん。継続のミカさんぐらいしか知らないから、お姉ちゃんと一緒が良かったなあ)」
まほ「(お母様が裏で動いたか……?)」
まほ「問題ありません」
みほ「あっ、私も大丈夫です」
まほ「(プラウダとグロリアーナだけは避けたい)」クジビキー
黒森峰・知波単・サンダース・アンツィオ連合
大洗・プラウダ・聖グロ・継続連合
まほ「(まずまずだな。知波単は突撃さえさせなければ悪くない。みほではあいつらはまとめ切れないだろう。昔から奥手だったからな。ふっ、勝ったな)」
87:
作戦会議・大洗連合
カチューシャ「で?大隊長はどうするの?」
ダージリン「あなたはまた……」ハァ
ミカ「風を縛ろうとするのは愚かなことさ」ポロロン
みほ「(ああ。お姉ちゃんはこのせいで負けたのか)」アハハ
カチューシャ「早くカチューシャに指揮権渡しなさいよ!」
みほ「えーっと。まずは作戦から考えませんか?」オズオズ
カチューシャ「はあ!?あんたバカじゃないの?」
カチューシャ「ん?そういえば、あなた去年優勝を譲ってくれた子じゃない」ニヤッ
みほ「…………」
優花里「西住殿は間違ったことをしていません!」
カチューシャ「(……そうね。仲間を助けることは決して間違った行為じゃない。でも)」
カチューシャ「それじゃ勝てないのよ」
カチューシャ「だから、あなたの言うことは聞けないわ!」フンッ
カチューシャ「……そう。例えば、あなたの所の一年が川で動けなくなったらどうするつもり?」
みほ「助けます!」
カチューシャ「敵が迫って来ているのよ?」
みほ「それでも助けます!」
カチューシャ「(甘いだけじゃ勝てないのよ……。去年の失敗から何も学んでないの!?)」
カチューシャ「あっきれた。あなたにだけは大隊長は任せられないわ」ハァーア
ダージリン「でも作戦から考える、というのは悪くない案だと思うけれど?」
ミカ「行き先を決める必要はないけれど、移動方法を決めるのは必要なことだからね」
カチューシャ「グヌヌ。そうね、まあいいわ」
88:
カチューシャ「で?どうするのよ?」
みほ「えっと、まずは山に登って……」
ダージリン「……大洗部隊がそうするにしても、ポルシェティーガーは坂で遅れるんじゃなくって?」ズズー
カチューシャ「(ほら見なさい!結局は仲間を見捨てることになるのよ!)」
みほ「仮に大洗がそれをこなす場合は、ロープを使ってみんなで引きます」
ダージリン・カチューシャ「!」
ミカ「(へぇ……)」
カチューシャ「(ち、ちょっと面白いじゃない)」
ダージリン「ずいぶんまほさんとは違うのね」ニコッ
みほ「そ、そうですか?」
ダージリン「ええ。で、その後はどうなさるおつもり?」
みほ「えっと、広域に煙をまくパラリラ作戦で……」
カチューシャ「(ふんふん♪)」キラキラ
ノンナ「同志カチャーシャ。ウキウキしていませんか?」
カチューシャ「ししし、してないわよっ!」アセッ
カチューシャ「で!それからどうするの!み…まほ!」ビシッ
ノンナ「同志カチューシャ。この方はみほさんです。まほさんは姉の方です」
カチューシャ「わ、分かってるわよ!それにしても紛らわしいわね。『み』と『ま』なんてほとんど同じじゃない!いいわ、これからミホーシャって呼んであげる」
みほ「あはは。それでですね――――――――――――」
89:
作戦会議・黒森峰連合
まほ「重要なのはチームワークだ。その要となるのはサンダースの隊長、お前だ。お前たちの新密度の高さには驚かされるものがあるからな」
ケイ「Yes。私たちならきっと勝てるわ!」Yeah
まほ「そして作戦。アンツィオのノリと勢いのある作戦は私たちにとって大きな武器になる!」
アンチョビ「そ、そうか?まあ自信はあるがな」テレッ///
まほ「知波単の隊長。ただ突撃するだけでは駄目なんだ。タイミングと方法、相手を考えて行う必要がある。分かるな?」
西「はいっ!」
まほ「突撃をするなとは言わない。だが、そのタイミング等は私に一任してくれないか」ニコッ
西「分かりました!この身と知波単の命運、西住さんに委ねます!」
まほ「勝つぞ!」
全員「おーっ!」
90:
愛里寿「みほ、また変なことに巻き込まれてる」
ルミ「そうですね。とはいっても、今回は介入のしようがありませんが」
アズミ「まあ、今回は普通の試合みたいだしねえ」
メグミ「大洗のみんなは勝てるかな?」
愛里寿「……みほとこの前ボコのボコり方について語っていたんだけど、なかなかエゲツない作戦をスラスラ語ってた。今までは表に出なかっただけで、みほは優秀。大丈夫」
ミミミ「(この二人怖いよお)」ガクブル
91:
試合開始
ミカ「大隊長、今日は雲の流れがいと思わないかい?」
みほ「……?」ソラミアゲー
みほ「!?(あれは無線傍受機!)」
ダージリン『こんな格言を知ってる?戦争での成功を保証できる者などいない。いるのは成功を収める権利を勝ち取った者だけだ』(携帯)
ダージリン『私たちは、今その権利を勝ち取ったと思わない?』(携帯)
カチューシャ「(うるさいわね、こいつ)」
カチューシャ『ミホーシャとアドレス交換しといて良かったわ!携帯で連絡取り合って、裏をかきましょう!』(携帯)
みほ『はい』(携帯)
みほ「(……なにか腑に落ちないけど)」
92:
アンチョビ「ふっふっふー!敵は今頃、偽バルーンに驚いてるんじゃないか!?」
ケイ「あんまり好きなフェイントじゃないけど。まあ、これぐらいならOKよね!ルールにも全く抵触していないはずよ!」
西「ですが、そもそも無線傍受機(偽)だと気づくでしょうか?」
まほ「ああ。みほは優秀だ。あのぐらいは気づいてくれるさ」
まほ「これで相手の通信は遅くなる。場合によっては連絡手段がなくなって各自判断の状態に追い込めるだろう」
まほ「(携帯のアドレス交換なんて相当仲良くならなきゃしないはずだ)」
まほ「電撃作戦を仕掛けて、相手の部隊を分断するぞ!」
「「了解!」」
93:
みほ「(無線では嘘情報を流してっと)」
みほ『これから山へ向かいます』(携帯)
みほ「!?」
みほ「敵の攻撃翌来ます!ジグザグに後退してください!!!」
ヒューーーーーン
みほ「(危ない所だった。敵は攻で来ている。みんなに知らせないと!)」
みほ「沙織さん!お願いします」
みほ「(くっ!無線で違うことを言いながら、携帯で連絡を取るのはどうしても時間がかかる)」アセッ
94:
ダージリン『みほさん。嘘情報による罠に相手は全くかかってきません。どうにも様子がおかしいようです』(携帯)
みほ「(まさか……。でも確信が持てない。双眼鏡じゃ本物か確認しきれないし)」アセッ
みほ『……ミカさん。坂を利用して八九式でバルーンに機銃を撃ってみます。その間、アヒルさんチームの護衛をお願いできませんか?』(携帯)
ミカ『その作戦に意味があるとは思えないな』(携帯)
カチューシャ『そうね。私はミホーシャの判断を信じるわ、確認の手間を省いて一手先んじましょう!』(携帯)
みほ「みなさん……。分かりました!」
みほ「無線傍受機はダミー、あるいは壊れていると思われます。これからは無線を使用してください」
みほ「相手は電撃作戦にとらわれていて攻撃が雑になっています!逆に囲みこむチャンスです!」
みほ「(たとえ無線傍受されえていたとしても、そんな卑怯な作戦はみんなで打ち破ってみせる!)」
95:
まほ「(みほの性格では偽物と感づいても確認せずにはいられないだろう。せいぜいバルーンを打ち落とすのに必死になってくれ)」
まほ「知波単、いまだ。突撃しろ」
知波単「了解!!!!!!いくぞぉーーーーー!!!!!!!突撃ぃーーーー!!!!!!!!!」
ダージリン「(私たちが時間を稼がないとね)」
福田「あれ?西隊長、敵が少なくないですか?」
西「ならば全滅させる好機!突撃の許しは出た!!突っ込めぇーー!!!」
カチューシャ「ミホーシャ!あと20秒で包囲が完了するわ!」
ミカ「私たちはすでに配置についたよ」
みほ「分かりました。それでは20秒後に攻勢に出ます」
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・

96:
まほ「負けたよ、みほ。完敗だ」
みほ「……うん」
まほ「もう見つけていたんだな。お前の戦車道を」ニコッ
まほ「良い試合だったよ」
みほ「うん。ありがとう」ニコッ
まほ「……もう行くよ。次は大会で会おう。エリカもそれを望んでいる」
みほ「うん。またね、お姉ちゃん!」
97:
ケイ「いやー惜しかったわねえ!」
アンチョビ「ああ!知波単もやられて、私たちも囲まれてしまった後のマウスでの大突破劇!あの時はシビれたなあ」
西「いやー面目ないです。あの時、私がダージリンさんに当てていれば勝てたというのに!」
ケイ「良い試合だったわ」
アンチョビ「ああ」
西「はい!」
ワイワイガヤガヤ
98:
カチューシャ「あの時はホントに焦ったわ」
ダージリン「ええ、まさかあの状況から10対10まで巻き返されるなんてね」
ミカ「まさか、あんなことになるなんてね」
カチューシャ「あんたが勝手に動いたからでしょうが!」
ミカ「どんな時でも誰か一人が悪いなんてことはない、いたずらに責めるのはよくないんじゃないかな」ポロロン
カチューシャ「はあ!?何言ってるの?」
ダージリン「でも、良い試合だったわ」
ミカ「そうだね」
カチューシャ「まあ……そうね」
ワイワイガヤガヤ
99:
しほ「…………」
しほ「(認めるしかないようね。良い試合だったわ)」パチパチ
しほ「(みほ。それがあなたの戦車道だというのなら突き進んでみせなさい)」
しほ「(まほは……説教ね)」
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