雪歩「四条さんの尻穴にプリッツを埋め込んで……」back

雪歩「四条さんの尻穴にプリッツを埋め込んで……」


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1:
雪歩「よいしょ、よいしょ……」
ズブブ
雪歩「そして抜き出せば……」ジュブ
雪歩「雪歩特製ポッキーの完成ですぅ!」
5:
続けてもいいのかしら
10:
雪歩「えへへ……良いお茶請けのお菓子が出来ましたぁ!」
雪歩「さっそくお茶を……あ、でも、確かいまお茶っ葉切らしちゃってるんだよね」
雪歩「買ってこよっと」パタパタ

ガチャ
伊織「戻ったわよー」
伊織「……って、誰もいないじゃない」
伊織「……あら? なにかしら、このポッキー」
11:
伊織「チョコのコーティングがゴツゴツで適当だし、色も少し濁ってるわ」
伊織「新商品? ……にしては、見た目が悪いわね」
伊織「……小鳥のお菓子? だとしても、お皿の上に一本だけ置いておくなんて……」
伊織「……」
伊織「でもなにかしら。不思議な魅力を感じる……」
13:
伊織「今日はたしか、11月11日。ポッキーの日よね」
伊織「もしかしたら春香あたりが、手作りでポッキーを作ってきたのかも……」
 
 ((  )  
 z ((  )
 ━━一 <ムワァ……
伊織「……」
伊織「良い香り……まるで花畑ね」
伊織「にひひっ♪ 誰のものかわからないけど、こんなところに置いておくのが悪いのよね」
伊織「レッスンを頑張った伊織ちゃんへのご褒美ってことで……食べてしまいましょう!」
15:
伊織「あーん……」
ガタガタッ
伊織「あら?」
伊織「いま、何か、ロッカーから物音がしたような……」
ガタガタガタ
伊織「」ブルッ
伊織(ビビってなんかないわよ)
伊織(ないんだから……)
伊織(でも……)
16:
伊織「……」
伊織「な、なにも、今ここで食べる必要はないわね!」
伊織「うん、こ
のポッキーは、家に帰ってから、オレンジジュース片手に優雅に頂くとしましょう」
伊織「今日はもう予定もないし……そうと決まれば」
カチャカチャ
ジー……
伊織(うさちゃんの背中のヒミツのファスナーからポッキーを差し込んで)
伊織(帰ろっと)
18:
ガチャ
雪歩「ただいま戻りましたぁ」
雪歩「えへへ……♪ 奮発しちゃった♪」
雪歩「でもそれも当然ですぅ。なんていったって、今日この日の為に、私は何時間もかけ……て……」
雪歩「!?」
雪歩「ぽっぽぽぽぇっぽぇ」
雪歩「ポッキーがないですぅ!!」
19:
雪歩「そんなぁ……うぅ、ひっく……」
雪歩「って、泣いてちゃだめ……と、とにかく、まずはアレを確認しないと」パタパタ
パカッ
雪歩「……ふぅ」
雪歩「良かったぁ……ロッカーの床に開けた秘密の穴の中には、まだ四条さんがいました」
ガタガタッ
雪歩「えへへ……元気いっぱいな四条さんも、いつもとのギャップがあって、とっても可愛いって思いますぅ!」
雪歩「ちゃんと鍵をかけて、っと……」
ガチャリコ
雪歩(それにしても……どこにいっちゃったのかなぁ。雪歩特製ポッキー)
21:
一方その頃
タッタッタ……
伊織「……あら? あのスプリンターは……」
真「あれっ、伊織じゃないか!」
伊織「奇遇ねぇ、こんな道端で会うなんて。そっちの撮影は終わったの?」
真「いやぁ?、まだ終わってないんだけどさ。実はね……」
伊織「ふんふん……」
24:
伊織「……衣装を忘れた?」
真「そうなんだよー! くぅ?……ボクとしたことが……」
伊織「はぁ……あんたってホント、プロデューサー含めてとことんバカよね」
真「むっ! 百歩譲ってボクのことを悪く言うのは構わないけど、プロデューサーの悪口を言うのは許さないぞっ!」
伊織「はいはい、ごめんねごめんね」
真「ホントに謝ってるのかなぁ……」
真「ところで伊織」
伊織「なに?」
真「なんか……ちょっと、良い匂いがするね」
伊織「!」ドキッ
26:
伊織「な、なによ、藪から棒に」
真「スンスン」
伊織「ちょちょ、か、顔が近いわよっ!」カァァ
真「うーん、やっぱり良い匂いがするよ! フェロモンむんむんっていうかさ!」
伊織「なによそれ……ま、まぁ? このスーパー美少女アイドル水瀬伊織ちゃんから、そういうオーラが出ているのは間違いないけど」
真「いつもの伊織の匂いとは違う気がするんだけどなぁ……」スンスン
伊織「うぅ……」
伊織(真の香りを感じる)
伊織(走ってきたからか、ほんのり汗ばんだ、そんな真の香り)
27:
伊織「……そ、そんなこと言ってないで、さっさと衣装取りにいったら?」
伊織「っていうか、なんであんたが取りに行く必要があるのよ。あの変態大人に取りにいかせればよかったじゃない」
真「いや! これは衣装を預かってたボクの責任なんだ。プロデューサーに迷惑はかけられないよ」
伊織「……」
真「でも、うーん……」グイッ
伊織「ひぅっ」
伊織(ちちち近い)
真「……ま、今は急がないとだよね! 匂いの原因は気になるけどさ」
伊織「あ……」
真「それじゃ、ボクは事務所に戻るから! じゃあね!」
伊織「え、ええ……」
タッタッタ……
29:
伊織「……」
伊織「うさちゃん……」ギュッ
伊織(なにかしら、この気持ち)
伊織(どこか落ち着かない……)
伊織「……帰ろっと」
伊織「帰ってオレンジジュース飲んでこのポッキー食べれば、きっと元通りよね……」
30:
765プロ事務所
雪歩「四条さん……四条さん……」
雪歩「うっ……」
ガチャ
雪歩「!」ドキッ
真「ただいま戻りましたぁー!」
雪歩「まっままま、真ちゃん!?」
真「あれ? 雪歩、今日はオフのはずじゃ」
雪歩「あ、そ、その……ちょっと、スコップの忘れ物しちゃって……」
真「ふーん」
雪歩「えへへ……」
雪歩(あ、あ、ああ、危ないところでしたぁ……)
31:
雪歩「真ちゃんは、どうして事務所に? まだ仕事が終わるまで2時間34分はあるはずなのに……」
真「あ、実はね……」
雪歩(真ちゃん。良い香りがする)
真「それで……」
雪歩「……」
雪歩(走ってきたからか、ほんのり汗ばんだ、そんな真ちゃんの香り)
真「……そんなこんなの事情があって……って、雪歩?」
雪歩「え!? な、なに?」
真「どうしたの? なんか、ぼーっとしてるけど」
雪歩「そそ、そんなことないよ? うん……」
真「そうかなぁ……伊織といい雪歩といい、今日はみんな、ちょっとへんな感じがするよ」
雪歩「……」
雪歩(閃きましたぁ)
32:
雪歩「えへへ……真ちゃん。ポッキーは好き?」
真「ポッキー? あのお菓子の?」
雪歩「うん」
真「そうだね、いつも食べてるってわけじゃないけど――」
雪歩「じゃあ決まりだね!」
真「え?」
雪歩「くふふ……」
真「ゆ、雪歩……?」
雪歩「私も、ポッキーは大好きなんだ。一緒に食べようね」
真「それは構わないけど……」
雪歩「えへ……。これで、二種類のポッキーが楽しめますぅ」
真「ちょ、雪歩!? どこから出したの、それ、スコっ、あっ」
33:
雪歩「えへへ……」
雪歩「ポッキーがなくなって、さっきは泣きそうになっちゃったけど……」
雪歩「最初から、こうすればよかったんです」
雪歩「もう一回……作り直せば……」
雪歩「えへへ」
35:
一方その頃、水瀬家
伊織「……なんてこと」
伊織(帰ってきて、ワックワクテカカしながらうさちゃんのファスナーをあけてみれば……)
クパァ
伊織(ぐっちゃぐちゃじゃない)
伊織「さっき抱きしめたのがいけなかったのね……これじゃあ、まるで……」
伊織「……」
伊織(でも不思議。ポッキーの形を取らなくなったら、より一層の強い魅力を感じる……)
伊織(見た目はまるで、柔らかくなってドロドロに溶けたかりんとうなのに……)
38:
翌日、765プロ事務所
ガチャ
伊織「おはよう……って」
P「ああ、心配だ……心配だ……」オロオロ
伊織「どうしたのよ、あんた。いつにも増してひどい顔してるじゃない」
P「ん、ああ、伊織か……」
伊織「なにかあったわけ? その顔で」
P「か、顔は関係ないだろ!」
伊織「にひひっ♪ まぁ、この水瀬伊織ちゃんに話してごらんなさいよ」
P「え……伊織からそんな風に言ってくれるなんて、珍しいな」
伊織「にひひっ♪」テカテカ
P「なんかいつも以上におでこがテカテカしてるし……」
40:
伊織「真が行方不明?」
P「ああ……昨日の撮影の途中から、姿を消してしまってな」
伊織「……」
P「俺の責任だ……近場だからって、真に衣装を取りに行かせてしまったばっかりに……」
P「伊織、昨日は事務所に寄ったか? 真のこと、見ていないかな」
伊織「……」
P「……伊織?」
伊織「え!? あ、ああ、ごめんなさい……ちょっと、ビックリしちゃって……」
P「……そうだよな」
伊織「……真……」
伊織(一体、どこへ行ってしまったの……)
41:
ガチャ
雪歩「おはようございますぅ」
P「ああ、おはよう、雪歩……」
雪歩「あ、あれ? どうしたんですか、なんだか、いつも以上にお顔が……」
P「うぐっ、ゆ、雪歩まで……」
雪歩「ご、ごご、ごめんなさいですぅ! そういうつもりじゃなかったんですけど……」
伊織「……雪歩?」
雪歩「どうしたの、伊織ちゃん」
伊織「……いえ……」
雪歩「……?」
伊織(気のせいかしら)
伊織(雪歩から、昨日うさちゃんの中に入っていたチョコレートみたいな香りがする)
49:
伊織「……雪歩、真のこと、見てない?」
雪歩「え? ま、真ちゃん?」
P「ああ、実はさ――」
伊織「私から説明するから、あんたは黙ってて」
雪歩「……」
雪歩「見てないよ」
伊織「……そう」
雪歩「真ちゃんが、どうかしたの?」
伊織「あのバカ、昨日撮影の途中でどこかに消えちゃって、そのままらしいのよ」
雪歩「……へぇ」
51:
雪歩「心配だね」
伊織「……私だけかしら。あんた、あんまり心配しているようにも見えないんだけど」
雪歩「そ、そんなことないよ? どこに行っちゃったのかな……」
伊織「まったく、撮影用のアクセサリを忘れるのだけでもバカだっていうのに、無断で消えるなんて信じられないわ」
雪歩「えへへ……忘れたのはアクセサリじゃなくて、衣装だよ、伊織ちゃん」
伊織「あぁ、そうだったわね」
雪歩「……!」
伊織「でもどうやら、もうひとりのバカを発見できたようね」
雪歩「……」
伊織「私の真をどこへやったの。雪歩」
52:
雪歩「私の……?」
伊織「あっ、い、今のはちがくて、その……」
雪歩「……――ちゃんは」
伊織「え?」
雪歩「真ちゃんは、伊織ちゃんのものじゃないよ」
伊織「……!」
伊織(なに、この感じ……?)
雪歩「えへへ……真ちゃんは、ね」
伊織「な、なんだっていうの……?」
雪歩「私のものなんだから」
雪歩「四条さんも、真ちゃんも、全部、私が美味しくいただいちゃったんだから」
伊織「な――」
55:
伊織(――そこからの記憶はない)
伊織(気が付いたら私は、真っ暗な暗闇の中にいた)
伊織(光が届かない、音もうまく響かない、闇の中)
伊織(時々、うめき声のような音や……ナニかがナニかに侵入するような、ずぷぷ、という音が聞こえる)
伊織(けれど……それが誰の声なのかも、そこでナニが起こっているのかも、私にはよくわからない)
伊織(視覚と聴覚が少しマヒしてしまった私が唯一感じられるのは、匂い)
伊織(いつか私が――もう、どれほど前のことかも、わからないけど――嗅いだことのある匂い)
伊織(鼻腔いっぱいに広がる、春の訪れを告げるような、ポッキーの香り……)
56:
伊織(ここはどこなんだろう)
伊織(私はなんで、ここにいるんだろう)
伊織(……でももう、そんなことどうでもいいわね)
伊織(この匂いを嗅いでさえいれば、私は私でいられる)
伊織(もっと嗅いでいたい)
伊織(もっと もっともっと――)
ぱかっ
伊織「……っ!」
59:
「えへへ……伊織ちゃん」
伊織「……あ、え……?」
伊織(誰? と声を発したつもりだったけど、久しぶりに動かす喉は、私の思うように音を出してくれずに)
伊織(突然、この暗闇の中に差し込んだ光がまぶしすぎて、瞼が何度も瞬いてしまう)
伊織(……あなたは、誰――?)
「今日はとうとう、伊織ちゃんの番だよ」
伊織「え……?」
「大丈夫。大丈夫だからね」
伊織「……」
「ほら、これ……」
伊織「……!」
62:
伊織(あなたが誰かは、まだわからない)
伊織(それでも、逆光の中でかすかに見えるシルエットが、私に差し出してきたもの……)
伊織(これがどんなものだかだけは、わかる。この体が、覚えている)
伊織(これは、ポッキー)
伊織(夢と現の境目があやふやな、この暗闇の中で、何度も何度も思い描いた……あのポッキー……)
伊織(これをくれるということは、きっとあなたは、良い人なのね)
「こっちに来て」
伊織「……」
「みんなも一緒だよ。さぁ……」
伊織「うん……」
63:
伊織(私の五感が、少しずつ戻ってきたわ)
伊織(顔ははっきりしないけど、私の他にあと何人かがここにいるのが見える)
伊織(ずぶずぶという音が聞こえる)
伊織(つんとした匂いを感じる)
伊織(口の中いっぱいに、少しほろ苦い、あのとき味わった感覚が広がる)
伊織(肛門に、異物が侵入してくるような痛みを感じる)
伊織(そのどれもが、ずっと暗闇の中に閉じ込められていた私にとっては新鮮で)
伊織(愛おしい――)
64:
「えへへ……どう、伊織ちゃん」
伊織「……に、ひひ……」
「そっか……えへへ……」
伊織「……――っと」
「え?」
伊織「もっと……ちょうだい……」
「……もちろんだよ」
伊織「ちょうだい、ポッキー」
伊織「ポッキー……」
「うん……いま、新しく作るからね」
伊織「……ポッキー……」
66:
伊織(ああ……)
伊織(なんて、不思議なの)
伊織(なんて、魅力的なの)
伊織(ポッキーという、言葉は……私に、幸せを運んでくれる)
伊織(幸せ。幸セ。だカら私は、このままずっと――)
「はい、どうぞ」
伊織(ポッキーと共に、生きていこウ)
― 終 ―
67:
グリコもびっくりな落ちだったな

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