女「一晩、泊めてください」男「あ、こいつ100%昼間助けた鶴だ」back

女「一晩、泊めてください」男「あ、こいつ100%昼間助けた鶴だ」


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1:
男「え、見ず知らずの人はちょっと……」
鶴「え!?」
男「今の時代、そんな風に恩返しに来てもだめですよ?」
鶴「おおおお、恩返しってなななんのことですか!?!?私家がないだけです!!!!」
男「なおさら怪しいですよ。着物着てるのに家無しなんて」(やっぱ鶴だ)
鶴「あ、怪しくないですぅ……うぅ……ぐすっ……」
男「泣かれても困るなぁ……」
鶴「ひ、一晩だけですからぁ……」
男(充分からかったったしもういいかな)
鶴「うぇぇ……泊めてよぉ……」
男「はいはい、どーぞ」
5:
鶴「ありがとうございます。私、千鶴と申します」
男「鶴要素どんどん追加してくるなぁ」
鶴「つ、鶴ってなんのことですか!?!?」
男「いや、こっちの話なんでいいです」
鶴「あの、ところで質問いいですか?」
男「はい。」
鶴「ここ以外に部屋が見当たらないのですが……」
男「えぇ、ワンルームですので」
鶴「わ、ワンルーム?」
男「一人住まい用の部屋です」
鶴「そ、そうですか……」(ど、どうしよう) ソワソワ
男(隠れて機織(はたお) りする部屋なくてソワソワしてる)
11:
鶴「男さん」
男「なんでしょう」
鶴「今晩お出掛けの予定とかは……」
男「見ず知らずの人おいて出掛けるなんてできませんよ」
鶴「そ、そうですよね」(うーん……どうしよう)
男「何か、僕がいたら困ることでも?」
鶴「はい……。あ、いえ!!なんでもないです!!」
男(馬鹿な鶴だなぁ……助けてやるか)
男「あ、お風呂ですね!すいません!気付かなくて!ワンルームだと丸見えですもんね」
鶴「そ、そうなんですよ!!恥ずかしいので!!」(やったぁ!)
男「じゃあ、僕は二時間くらい外で暇潰してますね」
鶴「あ、ありがとうございます!」
15:
鶴「よ、よし!二時間はちょっと短いけど頑張ります!」
鶴「ふんふーん♪」ギッコン
鶴「それにしても、男さんは優しい人だなぁ」バッタン
鶴「もしかしたら『こんな綺麗な布が織れるなんて……結婚しよう!』みたいなことに……」ギッコン
鶴「きゃー早い早い!早いですよ!鶴さん!」バッタン
ドン!
鶴「な、なに!?」
隣「うるせーよ!!」
22:
鶴「え?隣に人がいるの?」
鶴「そういえば、戸がいっぱいあったような……」
鶴「ど、どうしよう……そうだ!お願いしてこよう」
鶴「すいませーん」トントン
隣人「なんだよ」
鶴「え、あ、あの……うるさくしてごめんなさい」シュン
隣人「お、おう」(び、美人だ)
鶴「あとちょっとだけ、2時間だけゆるしてもらえませんか?」ウルウル
隣人「しょ、しょうがねーな!勝手にしろ!」
鶴「ありがとうございますっ!」ニコッ
隣人「お、おう」キユーン
25:
鶴「あんなに怒ってたのに許してもらっちゃった」ギッコン
鶴「もしかしてあの人私に恋しちゃったなかな?『鶴さん!いいだろ?』」バッタン
鶴「『だ、だめですよ!私には男さんが……』みたいなー!」ギッコン
鶴「きゃー、破廉恥!破廉恥よ!鶴ぅ!」バッタン
鶴「大丈夫ですよ男さん!鶴は男さん一筋ですから」ギッコン
鶴「『鶴心配させないでくれよ』なーんちゃって!」バッタン
…………………
……………
………
29:
?2時間後?
鶴「できたー!」
鶴「やればできるじゃないですか!」
鶴「この、布は明日去るときにそっと置いておこーっと」
ドンドン
男「千鶴さーんいいですかー?」
鶴「あ、はーい!どーぞー」
男「あれ?千鶴さん」
鶴「なんですか?」ニコッ
男「お風呂入りました?」
鶴「あ……」
男(機織りに夢中で忘れてたのか)
鶴「えっと……その……」(どうしよう……機織りに夢中で忘れてたよぅ)
男(しょうがねーな) 「あ、もしかして僕の背中流すために待ってたんですか?」
鶴「そ、そーです!お背中流します!」(この人ちょろいです) ニヤニヤ
男(こいつちょろいとか思ってそう)
33:
?お風呂?
男「すみません。じゃ、お願いします」
鶴「はいっ!頑張ります!」
男(ちょっといじめてやろっと) 「あれ?千鶴さんは脱がないんですか?」
鶴「な、なんでですか!?」
男「千鶴さんも一緒にお風呂入るんですよね?」
鶴「え、あ、でも、その結婚もしてない男女が……その……」
男「ふっ……千鶴さんって子供みたいなこと言うんですね」
鶴「むっ!し、失礼ですね!」
男「じゃ、一緒に入ります?」
鶴「も、もちろんじゃないですか!!」
男(ちょろい)
38:
鶴「じ、ジロジロ見ないでください」カッー
男「千鶴さん、肌白いですね」
鶴「まぁ、私、つる……!いや!その!ツルツルなんですよ!ツルツル!」
男「あー、確かにツルツルそうですね」(馬鹿だな?)
鶴「そうなんですよ!」(この人、ちょっとお馬鹿さんですね)
男「触ってもいいんですか?」
鶴「え、あ、だめですよ!!破廉恥な!」
男「本当はカサカサなんですね」
鶴「失礼です!!ツルツルですよ!」
男「じゃあ、触らせてくださいよ」
鶴「しょ、しょうがないですね!ちょっとだけですよ!」
男(すげーちょろい)
39:
男「へぇー本当にツルツルですねー」サワサワ
鶴「せ、背中くすぐったいですっ」
男「前も触らせてくださいよ」
鶴「だ、だめです!」
男「じゃあ、お尻で我慢します」サワサワ
鶴「ひゃ!や、やめてくださいっ!」
男「じゃ、脚」サワサワ
鶴「や、やめてっ」(お、犯されちゃうー)
男「じゃ、頭」ナデナデ
鶴「え?」
男「ごめんなさい。調子にのってしまって……千鶴さん可愛いから……」
鶴「あ、あの……」キュンッ
43:
男「ごめんね。さっさと背中流しちゃってください」
鶴「は、はい」ドキドキ
ゴシゴシ
男「あー気持ちいいです」
鶴「よかったです……」ドキドキ
男「ありがとうございます。じゃ、僕上がりますので、あとはごゆっくりどうぞ」
鶴「あ、あのこちらこそありがとうございます」ドキドキ
男(ふぅー、落ちたな……)
鶴(男さん、本当に優しい……私、恋しちゃったかもしれません……)
45:
鶴「ふぅーさっぱりしましたー」
男「あ、千鶴さん。濡れた髪も色っぽくて素敵ですね」
鶴「そ、そんなこと……」ドキドキ
男「じゃ、僕は床で寝ますので、ベッド使ってください」
鶴「いや!そんな悪いです!私が床で!」
男「だめですよ。千鶴さんみたいな綺麗な女性を床でなんて寝させられません」
鶴「そ、そんな……///」
男(という、紳士的なところを見せておくと)
鶴「じゃ、その、一緒に寝ませんか?」ドキドキ
男(ほらね) 「い、いいんですか?」
鶴「今晩は冷えますし、ちょうどいいですよ」ドキドキ
男「何するかわかりませんよ?」
鶴「大丈夫です。信じてますから……」
48:
男「じゃ、お休みなさい」
鶴「お、おやすみなさい……」ドキドキ
男「千鶴さん……いいにおいしますね……」
鶴「恥ずかしいです……やめてください……」(あ、これ私抱かれちゃうやつだ……)
男「ぐーぐー」
鶴「お、男さん?」
男「ぐーぐー」
鶴「え?寝ちゃった……」シュン
男(まぁ、ここは一度見おくろう
)
鶴「はぁ……おやすみなさい……」
55:
?翌朝?
トントントントン
男「ん?」
鶴「あ、おはようございます」
男「朝ごはん?」
鶴「すいません……勝手に……」
男「いいよ、ありがとう」
鶴「お口に合うかどうか……」
男「目玉焼きとか作ってもいいの?」
鶴「別にいいんです。鶴の卵じゃないし……いや!なんでもないです!」
男(いいのか……てか鶴とか言うなよ)
鶴「おいしーですか?」
男「うん。とっても美味しいよ」
鶴「よかったぁ」
男「お嫁さんになって欲しいよ」
鶴「え?」
63:
鶴「そ、それはだめですよ……」
男「どうして?」
鶴「その……嬉しいんですが……だめなものはだめなんです……うぅ」ウルウル
男「なんで泣いてるの?」
鶴「私、男さん好きです……ぐすっ……優しくて……優しくて……」
男「うん。じゃあ、いいじゃん」
鶴「わ、私には秘密があって……」
男「鶴だってこと?」
鶴「はい……って……え?」
男「鶴でしょ?昨日助けた?」
鶴「いつから……」
男「玄関開けたときから」
鶴「ど、どうして……」
男「いや、昔からよくある話だし……」
鶴「そ、そうですか」
男「じゃ、お嫁さんになってくれる?」
鶴「は、はい……」
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