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【艦これ】私はあと何度死ねば満足できるのだろうか


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1:
閉ざされた資料室に光が入り込む
今宵も来たか……
ゆったりとした足つきでこちらに向かってくる影が一つ
その影は、『提督』と呼ばれているここの最高責任者のものだ
提督は私の傍に立ち止まり、こう言う
「今日は何回目で死ぬのかな?」
2:
私がこの鎮守府に来たのは,ここが稼働してすぐだった
いや、正確には最初からここにいた
だが私自身自分が何者なのかがわかっていない
一つだけわかるのは、私は戦うために、死ぬために生まれてきたということだ
別に誇りを持っているわけでもない
ただそういうものなんだろうなと本能的に理解していた
3:
私は自分自身ではほとんど動けない
人に助けてもらって初めて動くことが出来る
普段はうねうねと這いずりまわることしかできない
大して面白いこともない存在なのだ
それでも物好きなこの提督は一日一回必ず私のもとへ来る
4:
何をしに来ているか?
別に私を気遣ってとか、そんな理由
では決してない
提督は
私のことを
殺しに来ているのだ
5:
既に何回死んだかもわからない
何故か記憶は引き継がれるようで、これまであったことは大体覚えている
いや、記憶だけあって、殺された者と私は別の存在なのかもしれない
私には同じ姿をした代わりがいくらでもいる
だから私が死んだとしても誰も気にはしない
数日、数分……いや、一瞬でその場に同じ姿の者が這い出てくるのだから
6:
提督が私を殺すことに理由なんてないのだろう
いつも感情のない瞳で私を吹き飛ばし、絶命させる
もしかしたら遊びなのかもしれない
私達は提督に逆らうような真似は決してしない
どんな命令であれ忠実に実行する
だから
7:
そんな私にもただ一人の友人がいる
妖精だ
彼?彼女?はこの資料室の管理人だ
常にここにいる関係上、気さくに話し合いもできる
今日はどんなことをしたか、鎮守府での活動はどうであったか
そんな他愛もない話をして盛り上がる
8:
そしてこの妖精が今の私の殺され続ける状態を作り出したと言っていい
私の本当の初めの頃
つまり初めて生を受け、死ぬことを経験したことのない頃の私は何もしない存在だった
動きもせず、ただただ時間が過ぎるのを待つだけ
周りなど関係ない
私にとってこの資料室が世界のすべてだった
思考能力すらほぼ不必要としていたためそのことに疑問も持たなかった
9:
そんな私に妖精は干渉してきた
持ち前の知識を振るい、私に世界とは何かを教えてくれた
この資料室から私を引っ張って外に連れ出してくれたこともある
そこで様々な艦娘達やその装備に憑く妖精を見た
圧倒された
世界はこんなにも広いのかと
10:
そこで私は胸の奥から欲求が湧き出てきたのだ
見渡したい
この世界を
自分自身で
強く願った
同じ場所にとどまり続ける私には、決して届かないと分かっていながらも
11:
当時すでに提督は私のことを殺しに来ていた
抵抗もせずに簡単に死んでいたころの私は淡々としていただろう
脆すぎる私の身体は少しの衝撃で霧散してしまう
霧散した体は妖精の力で再構築される
そして記憶とを引き継いだ新しい私が生まれる
新しい私は前までの記憶以外他人事のような感覚になる
12:
だが私はあの日以降抗った
出来る限りの努力をした
妖精と話し合った
いつか世界を見渡してみせると心に誓って
そしてその方法を編み出した
この方法は提督が私を殺す方法を逆手に取ったものだった
13:
「じゃあ、今日も派手に逝ってくれよ」
提督が私に近づく
今日も私は殺される
だがただでは死なない
花火のように、最後に花を咲かせるのだ
14:
一突き
私の身体が強い刺激に大きく跳ねる
まだだ……まだ足りない
「まずは一回目……まぁここで逝かれたらつまらんからな」
提督が嗤う
痛みを逃がすために体をよじる
私を殺すのには、指一本あれば十分だ
15:
二突き
再び跳ねる
これでも足りない
私自身の耐久値は生まれた個体ごとに異なる
どうやら私は少しは頑丈らしい
中には一突きで絶命してしまう時もあったようだ
16:
三突き
頭がおかしくなりそうな痛み
だがこの痛みがなければ華を咲かせるなど不可能だ
「ほぉ、三回目で死なないか。昨日の記録更新だな」
昨日の私は三回目で死んだ
そして私は自分の限界を感じていた
恐らく次で……
17:
四突き
来たッ!!
今までの痛みを全て反動に変え、天高く跳躍する
私達が編み出したのは、痛みを一気に放出し特大の跳躍をすることだった
自分の限界やタイミングを考えねば失敗する、博打のようなものだが
鎮守府の天蓋を突き抜け、更にその上へと
体が気圧の違いに軋む
そんな高度に達した時、周りを見てみる
18:
美しい海
荘厳な山々
陸地の奥には人々が暮らす街
どこまでも広がる空
私は世界を見渡すことが出来たのだ
同時に体が限界を迎えた
19:
バラバラに引き千切れていく
元から小さすぎる体だ
地上にはカスも残らないだろう
薄れていく意識の中、私は思った
確かに世界をある程度は見渡せた
だがしかし、
こんなんじゃ、満足、出来ない
その強い想いを抱き、私は……
20:
提督「あー今日は四回だけかぁ」
妖精「最高記録には届きませんでしたね」
提督「まぁ暇つぶしだし、オカルトみたいなもんだ」
妖精「オカルトとは?」
提督「一定回数まで奴が我慢出来たら運がいいとかな」
妖精「へぇ……」
提督「生憎、二桁すら届いたことがないがな。はぁ……また明日楽しむか。アレがジャンプするようになってから面白いと思えてきたからな」
妖精「ではすぐに再生しておきますので」
提督「任せた。それじゃあな」
妖精「はい」
21:
妖精「…………」
妖精「……私はあなたが満足するその日まで付き合い続ける」
妖精「この部屋の、たった一人の友人として」
妖精「それに、あなたが頭にいないと違和感を感じてしまうんですよね」
妖精「だから、また、蘇らせてあげるね」
22:
私の名は……図鑑虫、とでも名乗るか
資料室に住む一匹の生物だ
昨日の私は四回で死んだらしい
ならば私はその上を行き、今度こそ満足できる高度まで達してみせる
私を頭に載せる妖精も応援してくれる
私達の満足は、これからだ
2

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