梨花「なんでもかんでもオヤシロ様のせいにしないでほしいのです」back

梨花「なんでもかんでもオヤシロ様のせいにしないでほしいのです」


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1:
圭一「だってよ、そう考えないと納得いかない事が多すぎるぜ」
圭一「な!魅音?」
魅音「う、うーん、そうかなあ」
圭一「なんだよその曖昧な返事は!」
圭一「そうだレナ!レナはオヤシロ様の事信じてるよな!?」
圭一「オヤシロ様は確かにいる、そうだろ!?」
レナ「うん、オヤシロ様は確かにいるよ、だけど」
圭一「?なんだよ」
レナ「それと圭一くんの机から沙都子ちゃんのパンツが出てきたことは関係ないよね」
4:
圭一「いや…違うんだよ」
レナ「何が違うのかな、かな?」
圭一「お、俺は何もしてない!」
レナ「だったらどうして沙都子ちゃんのパンツが圭一くんの机の中にあったの?」
圭一「それは、わからないけど」
レナ「おかしいよね圭一くんの机から出てきたのに」
圭一「…わかった、こうなったら全部話すよ」
レナ「どういうこと?」
5:
圭一「実は俺、あの綿流しの夜にさ…」
圭一「鷹野さん達に誘われて軽い気持ちで祭具殿に入っちまったんだ」
圭一「すまなかった、悪気はなかったんだが」
圭一「今は、本当に申し訳ないと思ってる」
魅音「…」
魅音「わかった、園崎家は圭ちゃんを許すよ」
魅音「梨花ちゃんも、いいね?」
梨花「みぃ、元々僕はそんなことちっとも怒ってないのです」
圭一「梨花ちゃん」
梨花「でもそれとパンツの件は全然関係ないのです」
圭一「ですよね」
6:
レナ「圭一くん?」
圭一「わかった、わかったよ!そんな怖い顔すんなって」
圭一「そうだよな、仲間ってのは隠し事はなしだもんな…」
圭一「これは正直みんなに言ってしまっていいものか悩んでたんだが」
圭一「ちゃんと話すよ」
レナ「また関係ない話じゃないよね?」
圭一「もちろん!」
圭一「実は俺、こないだ偶然聞いてしまったんだ」
圭一「この村には雛見沢症候群という病気があるらしいって」
魅音「病気ぃ?そんなの聞いたことないよ」
8:
梨花「圭一、その話は…」
圭一「お、その様子だと梨花ちゃんは知ってるみたいだな」
レナ「本当に知ってるの?梨花ちゃん」
梨花「はい、でも…」
圭一「この病気は村人全員が感染しているが、普段日常生活を送るにはなんの支障もないそうだ」
圭一「だが、一度発症すると恐ろしいことが起こる」
魅音「恐ろしいこと?」
圭一「ああ、とんでもないことに…」
梨花「だ、駄目です圭一、それ以上は!」
圭一「えっろえろな気分になる」
梨花「えっ」
10:
魅音「え、えっろえろ?///」
圭一「ああ、ちなみにこの発症状態にも段階があって、それをエロ1からエロ5と呼ぶんだそうだ」
レナ「そ、そんな病気があったなんて知らなかったかな、かな」
圭一「ああ、俺が思うに沙都子のパンツを盗んだ犯人はこの雛見沢症候群によって精神がエロエロな状態に陥っていたんじゃないかと思う」
圭一「そして、症状が治まり、冷静になったことで自分の犯した罪の大きさに気づき、俺にその罪を押し付けようと…」
梨花「はいストップ」
11:
梨花「雛見沢症候群はそんないかがわしい病気じゃないのです」
レナ「そうなの?」
梨花「ええ、正確には感染症の一種で、主な症状として被害妄想や暴力的衝動の誘発などがありますが、エロエロな気分になったりはしないのです」
梨花「その発症原因はストレスや雛見沢から外へ出て長期間過ごすことなどですが余程のことがないと発症はしないのです」
梨花「ちなみに発症レベルはL1?L5に分けられ、最終段階のL5になるともはや狂人と言っても差支えないほどの精神的不安定な状態になりますです」
レナ「とっても怖い病気なんだね」
梨花「はい、ですが現在では治療法もほとんど確立しているので、そこまで危険なものではないから安心して欲しいのです」
魅音「はえー、世の中にはいろんな病気があるんだねえ」
梨花「それと、これは僕からのお願いなのですが、雛見沢への誤解や偏見を避けるためにこのことはなるべく秘密にしてほしいのです」
魅音「確かにそれは大事だね、この村がそんな奇病のある村だなんて忌避されるのは私も悲しいよ」
レナ「そうだね」
12:
レナ「それにしても、圭一くんはそんな話、どこで聞いたのかな?かな?」
圭一「それは、診療所だけど」
レナ「圭一くん、最近診療所にいく用事なんてあったのかな?」
圭一「そ、そんなこと、どっちでもいいだろ」
梨花「実は沙都子はこの雛見沢症候群のL3発症者で、定期的に診療所に通っているのです」
圭一「へ、へえ、初耳だなあ」
レナ「そういえば沙都子ちゃん、最近誰かに付け回されてるような気がするって言ってたね」
梨花「僕もさっきまで、また沙都子に雛見沢症候群の症状が出てるのかと心配していたのですが…」
圭一「…なんだよ」
圭一「なんだよなんだよなんだよ!」
圭一「パンツ泥棒の疑いの次は、証拠も無しにストーカー扱いかぁ!?」
圭一「だったら赤で宣言してやるぜ!」
13:
圭一「前原圭一は沙都子のパンツを盗んでいない!!」
14:
魅音「な!赤で言い切った!?」
レナ「騙されちゃだめだよみぃちゃん、赤なんて言葉遊びでいくらでもすり抜けられるんだから」
梨花「みぃ、きっとあれはパンツじゃなくてパンティだ!とか言いやがるつもりに違いないのです」
圭一「そんな小学生みたいな手を使うかよ!」
圭一「とにかく、これで俺が沙都子のパンツを盗んでないってはっきりしたろ?」
圭一「異論があるなら復唱要求でもなんでもしてみろよ!」
28:
魅音「えっと、盗んだんじゃなくて拾ったとか?」
圭一「パンツ拾うってどんな状況だよ、まあ落ちてたら拾うけど」
梨花「圭一は見上げた変態なのです」
魅音「違うのかぁ…あ!わかった!監督に貰ったんでしょ!引き換えに何を渡したやら…」
圭一「違えよ!俺は欲しい物は自力で手に入れる男だ!っていうか監督が沙都子のパンツ持ってること前提かよ…」
魅音「うーん、拾ったんでも貰ったのでもないとしたら…」
29:
レナ「…ねえ、これ本当に沙都子ちゃんのパンツなのかな」
圭一「!な、なにを…」
レナ「みんな、よく見て」
レナ「普通自分のパンツにマジックでこんなに大きく名前を書いたりするかな?」
魅音「確かに、ここまで大きく書いてあるのは不自然だね」
梨花「…?」
梨花「!!!!?」ザワ
梨花「これ!!よく見たら私のパンツじゃない!!」
圭一「…ばれたか、流石は名探偵レナ」
梨花「圭一ぃ???!!」
32:
圭一「ふう」
圭一「なんつーかさ」
圭一「もう、逆になんでパンツ盗んじゃいけねえの?みたいな」
レナ「どうしよう、開き直ってるよ」
梨花「今までいろんな世界を見てきましたが、ここまで最低な圭一は初めてなのです」
魅音「こりゃ、まだまだ余罪がありそうだね」
レナ「他にも何かしてないか復唱要求してみようよ」
33:
梨花「『前原圭一は古手梨花の縦笛を吹いたことがない』復唱要求」
圭一「復唱拒否、理由は特にない」
梨花「もうこの縦笛は捨てるのです」
レナ「『前原圭一は竜宮レナのパンツを盗んだことがない』復唱要求だよ」
圭一「復唱拒否、理由は特にない」
レナ「やっぱり盗んでたんだ、圭一くん、酷いよ」
魅音「もう最低、見損なったよ圭ちゃん」ハア
魅音「さあ!復唱してもらうよ!『前原圭一は園崎魅音のパンツを盗んだことがない』!!」
圭一「復唱拒…あ、いや」
34:
圭一「前原圭一は園崎魅音のパンツを盗んだことがない」
40:
魅音「なんで言えんのよー!!私だけなんで言えるのよー!!」
圭一「いや、別に」
梨花「復唱要求『前原圭一は園崎詩音のパンツを盗んだことがない』」
圭一「復唱拒否、理由は特にない」
魅音「なんで言えないのよー!!なんで私は言えて詩音は言えないのよー!!」
圭一「別に、理由はないって言ってるだろ」
魅音「盗みなさいよ!!私のパンツも盗みなさいよー!!圭ちゃんのばかー!!」
49:
レナ「お、落ち着いて、みぃちゃん」
魅音「ばーかばーか!圭ちゃんのばーか!」
梨花「そんなことより、今は圭一の変態性欲に任せた行動を糾弾する方が急務なのです」
圭一「誰が変態だ」
梨花「人のパンツを盗むのは変態さんとしか言いようがないのです」
圭一「だから俺はやってないって、やってたとしてもオヤシロ様という名の祟りだよ」
ドタン!バタン!
レナ「なんかあうあう言ってる声が聞こえたような?」
梨花「圭一、オヤシロ様はお怒りなのです」
梨花「具体的には『僕のせいじゃないのです!圭一なんか嫌いです!不敬罪なのです!』とおっしゃっています」
梨花「っていうか私のパンツ返しなさいよ」
53:
圭一「だめだ、俺の机にあったんだ!これは俺の物だ!」
梨花「はぁ!?」
圭一「とうっ!!」
すぽっ!!
魅音「圭ちゃんが…!!」
レナ「梨花ちゃんのパンツを…!?」
魅音・レナ「かぶった!?」
梨花「くぁwせdrftgyふじこl」
圭一「ふっはっはっはっは!パンツが欲しければ俺を捕まえてみせるんだな!!」
梨花「圭一!!いい加減にするのです!!」
圭一「ああん?」
圭一「圭一?誰だそいつは、今の俺はパンツをこよなく愛する者、そう…」
圭一「『K』とでも呼んでもらおうか」
54:
梨花「空いた口がふさがらないのです」
圭一「ではさらばだ諸君!!また会おう!!」
魅音「げ!!」
レナ「その格好で外に出る気なの!?圭一くん!!」
圭一「どうせいつもの罰ゲームと思われるだけさ!!っていうか俺は圭一じゃねえ」
圭一「『K』だ!!」
レナ「どっちでもいいししつこいよ!!圭一くん!!」
圭一「とうっ!!」
魅音「ああ、行っちゃったよ…」
55:
レナ「圭一くん、どうしちゃったのかな、かな?」
魅音「最近暑かったからね、ちょっとアレになっちゃったのかも」
梨花「…」
梨花「…」ピ
梨花「…」プルルルル
梨花「もしもし、私よ」
梨花「ええ、ちょっと緊急で頼みたいのだけど」
梨花「そう、その圭一のことなんだけど」
梨花「…ええ、おそらくL5よ、完全に末期症状のようだったわ」
梨花「入江にも連絡しておいて、ええ」
梨花「とにかく早く捕まえて!手遅れになる前に」
梨花「…よろしくね」ガチャ
56:
梨花「みんな、圭一ならもう大丈夫なのです」
レナ「え?」
梨花「頼りになる人達に『お願い』したのです」
魅音「まさか、警察に?」
梨花「いえ、もっと穏便に済むはずですが」
梨花「場合によっては転校もありえるかも…」
レナ「え?」
梨花「な、なんでもないのです」
梨花「僕は用事があるので失礼するのです」
魅音「あ!梨花ちゃん」
梨花「さようならなのですー」
58:
入江診療所
梨花「入江!圭一は捕まったのですか!?」
入江「はい、学校の周りも山犬の警戒地域ですからね」
入江「肛門から出てすぐの所で取り押さえられたそうです」
梨花「そうですか…」
梨花「あの、圭一は」
入江「…」
入江「残念ながら」
入江「L5です」
梨花「!そんな…」
63:
入江「今は鎮静剤が効いてぐっすり寝ています」
梨花「どうにか、ならないのですか?」
入江「今の我々の医療技術では、その、どうにも」
梨花「…く」
入江「でも絶望はしないでください」
入江「どんなに時間がかかろうとも、私の人生をかけて圭一くんと悟史くんを治してみせます」
梨花「っ!」
梨花「私には!その『時間』が無いというのに!!」
入江「り、梨花ちゃん?」
65:
梨花「だめだだめだだめだ!圭一がいないなんて!!今回の世界ももう終わりよ!!」
梨花「どうせ聞きはしないだろうけど教えてあげるわ!」
梨花「あんたは睡眠薬を飲んで自殺するわ!!」
入江「自殺…ですか?」
梨花「富竹と鷹野が死んだっていうのにまだ半信半疑なの?おめでたいわね」
梨花「それから私も!!腹を裂かれて殺されるわ!!」
梨花「死ね死ね死ね!!みんな死ね!!」
梨花「もういいみんな死んでしまえ!!」
70:
入江「り、梨花ちゃん、どうか落ち着いて」
梨花「…」
入江「そうだ、圭一くんの様子を見てきてあげたらどうでしょう」
入江「もしかしたら彼にも良い作用が…」
梨花「はははっ、そうね」
梨花「そういえば私のパンツ、持ってかれたままだったわ」
梨花「教えて、圭一はどこにいるの?」
入江「ええ、地下の…悟史くんの隣の部屋です」
梨花「そう、ありがと」
入江「…」
72:
地下診療所
圭一「…」
梨花(何事もなくここまでこれて、今回はもしかしてと思っていたのに)
梨花(まあ富竹と鷹野は死んだけど、そんなのいつものことだし…)
梨花「でも、こんなパターンは初めてね」
梨花(何の兆候もなくいきなり圭一が発症するなんて)
梨花「こんなのどうすれば防げたっていうのよ」
山狗「…」
梨花(こんなにたくさん私の護衛がいたって、結末はいつも同じ)
梨花(いっそ今回はここでずっと引きこもっていようかしら)
梨花「…もう、疲れた」
73:
圭一「…」
梨花「いい気なモノね」
梨花「気持ちよさそうに寝ちゃって」
圭一「…」
梨花「っていうかいつまで私のパンツかぶってるのよ」
梨花「返しなさい」グイ
圭一「…」
圭一「だが断る」パッ
梨花「え!?」
山狗「?何…」
圭一「悟史バット!!」
ごぎゃ!!
山狗「ぐわっ!!」
山狗2「このガキ!起きて…」
圭一「バットバット!!悟史バット!!」
山狗2「!っうぎゃ!ほげ!」
梨花「け、圭一!?あなた起きて…!?」
圭一「話は後だ!梨花ちゃん!!」
76:
圭一「…」プルルルル
圭一「もしもし、俺だ!」
圭一「ああ!予定どおり梨花ちゃんは保護した」
圭一「そうだ、監督もまだ怪しまれてない」
圭一「もちろん!悟史には指一本触れさせねえよ」
圭一「そっちの状況は?」
圭一「…そうか」
圭一「わかった、こっちを制圧したら援護に向かう」
圭一「無茶すんなよ?じゃあな」
梨花「け、圭一?」
79:
圭一「すまん梨花ちゃん、わけがわからないだろうけど一緒に来てくれ」
梨花「い、今の電話は…?」
圭一「詩音だ、葛西さんと協力して鷹野を人質にとる予定だったんだが、失敗しちまったらしい」
梨花「でも、鷹野は死んで…」
圭一「ホントに覚えてないのか」
梨花「?」
圭一「あいつ、鷹野と山狗が全ての黒幕なんだよ」
梨花「そん、な…」
山狗3「お、お前ら一体なにして…」
富竹「せいっ!!」
山狗3「ほぶっ!!」
圭一「富竹さん!」
富竹「やあ、遅れてすまなかったね」
山狗4「お、応援だ!応援を…」
富竹「さっさと全部片付けようか」
84:
圭一「ふう、思ったより手こずったぜ」
圭一「大丈夫ですか?富竹さん」
富竹「あ、ああ、油断したよ、僕のことはいいから、詩音ちゃん達の援護に…」フラフラ
梨花(口ほどにもないわね…)
圭一「わかりました」
入江「前原さん!!」
圭一「あ!監督!大丈夫でしたか?」
入江「おかげさまで」
入江「この先の山狗は?」
圭一「全員無力化しました、中は安全です」
入江「良かった、では手筈通りにここで籠城ですね」
圭一「…いえ、少し予定変更です、富竹さんが負傷したのでここで手当をお願いします」
入江「!まさか一人で敵地に向かうおつもりですか!?」
圭一「途中で赤坂さんと合流することになってますし、問題ありませんよ」
入江「いけません!もう数時間で番犬も到着するんでしょう?」
入江「せめてそれまで…」
圭一「それじゃ遅いんですよ、詩音達はまだ戦ってるんです」
入江「しかし…」
85:
梨花「ちょっと、いいかしら」
圭一「?ああ」
梨花「だいたい状況は掴めてきたわ」
梨花「だからこそ言いたいのだけど…」
梨花「私もいくわ!こんな所で指をくわえて待ってるなんてごめんよ」
梨花「私の運命は、私が決めるの」
圭一「梨花ちゃん…」
圭一「危険だぞ?」
梨花「覚悟はできてるわ」
圭一「…」
圭一「わかった、行こう」
圭一「一緒に戦おう!」
梨花「ええ」
梨花「あとパンツ返して」
圭一「それは断る」
86:
梨花「なんでよ!!返しなさいよ!!」
圭一「…」
圭一「実は、報酬なんだ」
梨花「え?」
圭一「梨花ちゃんのパンツは、赤坂さんが協力してくれるための条件だったんだ」
梨花「あ、赤坂が…ボクのパンツを?」
圭一「時間がない、行こう、梨花ちゃん」
梨花「あ、圭一!待つのです!!」
89:
赤坂「やあ、久しぶりだね、梨花ちゃん」
梨花「…」
赤坂「今度こそ、君を助けに来たよ!!」
梨花「///」
赤坂「どうかしたかい?」
梨花(こ、こんな顔して私のパンツを…)
梨花「な、なんでもないのです」
赤坂「そうかい?ならいいけど」
赤坂「圭一くん、状況は?」
圭一「はい、監督と富竹さんは診療所で待機、詩音と葛西さんは逃げながら追手と応戦中です」
赤坂「番犬が到着するまでは…?」
圭一「持たないでしょうね、このままじゃ」
赤坂「そうか…」
圭一「なので」
赤坂「?」
圭一「裏山で迎え討ちます」
92:
鷹野「さぁ?、追いつめたわよぉ、詩音ちゃん」
詩音「く、この鬼!人殺し!」
葛西「詩音さん、あまり汚い言葉は…」
鷹野「フフフ、なんとでもいいなさーい」
詩音「ババア!!」
鷹野「殺す」
小此木「ま、まあちょっと待ってくださいや」
鷹野「あ?」
小此木「こいつらには古手梨花の居場所を吐いてもらわにゃなりませんで」
鷹野「女王なら診療所にいるんでしょ?」
小此木「いえね、さっきから診療所と連絡がとれなくなっちまいまして」
鷹野「はあ!?何よそれ!どういうこと!?」
小此木「向こうには最低限しか部下を配置してなかったもんで」
小此木「どうもそこをそこをつかれたみたいですわ」
鷹野「使えないわね!あんたたちにいくら払ってると思ってるの!!」
小此木「帰す言葉もありませんね」
95:
鷹野「わかったわ、こいつらは生かして捕獲」
鷹野「残った隊員は診療所の制圧、および女王感染者の確保に向かいなさい」
小此木「了解ですんね」
小此木「聞こえたか!さっさと動け、これは実戦だ!いいか?これは実戦だぞ!」
山狗「う、うわあああああああ!!」
小此木「どうし…!?」
山狗2「ぎゃあああああああ!!」
山狗3「ほわあああああああああ!!」
小此木「トラップだと…!?」
小此木「こんな田舎の山奥で、こんな巧みな…」
ズドン…!!
小此木「は?」
ごぽっ…
葛西「実戦中に、敵から目を離すのは感心しませんね」
小此木「こ、のやろ…」
鷹野「小此木?」
小此木「すい、ませ…」
小此木「…」ガク
鷹野「お、小此木ぃー!!」
96:
沙都子「おーっほっほっほっほっほ!特殊部隊なんていってもたいしたことありませんわね」
詩音「沙都子、どうしてここに」
沙都子「圭一さんに頼まれましたの、裏山にたくさん遊び相手が来るから相手してくれって」
葛西「見事なトラップです、沙都子さん」
沙都子「当然ですわ、この場所で私にかなう人間なんているもんですか」
鷹野「ひ、ひぃ!!」
詩音「あ!逃がしませんよ!!まったく往生際が悪いんですから」
葛西「詩音さん!」
詩音「なんですか!?あいつを捕まえないと」
葛西「深追いは危険です、ここは彼女の指示に従いながらいったん引きましょう」
詩音「でも…」
沙都子「葛西さんの言う通りですわ、ここにいては危険です、山頂に向かいましょう」
詩音「…ま、沙都子がそういうんじゃ仕方ありませんね」
98:
赤坂「せい!」
山狗A「ぐはあ」
赤坂「そりゃ!」
山狗B「ぶべら」
赤坂「ふん!」
山狗C「ぬわー」
赤坂「片付いたよー梨花ちゃーん」
梨花「すごいすごーい!赤坂は強いのですー!!」
梨花(変態だけど)
99:
圭一「…そうか、わかった」プツ
圭一「詩音と葛西さんは沙都子と合流して山頂に向かってるそうです」
赤坂「そうか、みんなは無事なのかい?」
圭一「ええ、それに沙都子のトラップで敵はほとんど壊滅状態だそうです」
赤坂「そいつはすごいな」
圭一「俺達も早く合流を…」
鷹野「ひぃ!ひぃ!」
圭一「!」
圭一「…やっぱり、山頂には二人で行ってください」
赤坂「圭一くん?」
圭一「俺は、あいつに!」
梨花「ま、待つのです!!圭一!!」
山狗「おい!こっちにもいたぞ!」
赤坂「くそ、梨花ちゃん!こっちだ」
梨花「そんな、まだ圭一が!!」
100:
沙都子「梨花ー!!」
梨花「沙都子!!」
沙都子「心配しましたのよ!!」
梨花「ありがとうなのです」
沙都子「あいつらの狙いは梨花だったっていうじゃありませんの!」
沙都子「怪我は!?酷いことされませんでした!?」
梨花「ボクは心配ないのですよ、にぱー☆」
梨花「…でも、圭一が」
沙都子「け、圭一さんのことですもの、きっと大丈夫ですわよ」
赤坂「すまない、梨花ちゃん、もっと注意していれば」
梨花「あ、赤坂のせいじゃないのです」
梨花「圭一からは何か覚悟のようなものを感じました」
梨花「だからきっと、誰にも止めることはできなかったのです」
赤坂「梨花ちゃん」
101:
梨花「それで、あの、赤坂…」モジモジ
赤坂「なんだい?」
梨花「報酬、のこと…なのですが」
赤坂「?うん」
梨花「圭一の持っていたパンツはその、圭一が持っていってしまったので…」
梨花「その…///」
ぬぎぬぎ
梨花「こ、これで我慢してほしいのです!!!!」ホカホカ
104:
赤坂「…」
赤坂「え?」
梨花「…///」
梨花「?」
梨花「あの、赤坂は、これが、その、欲しかったんじゃ…」
赤坂「ごめん、梨花ちゃん」
赤坂「君が、その…何を言っているのか」
梨花「…」プルプル
梨花「ケイイチ」
梨花「コロス」
108:
圭一「よう、鷹野さん」
圭一「いいザマだな」
鷹野「!圭一、くん?」
圭一「どうだ?自分がこうして追いつめられる気分は」
鷹野「くっ…」
鷹野「別に、こんな程度の逆風は慣れっこよ」
圭一「そうかい」
鷹野「くっくっく、神め!まだ私を試し足りないとみえる!!」
鷹野「いいぞ!!抗ってやる!!この程度の試練!!」
鷹野「また乗り越えてみせるわぁ!!」
圭一「…勘違いするんじゃねえよ」
109:
鷹野「はあ?」
圭一「お前が今相手にしてんのは、神なんかじゃないって言ってるんだ」
圭一「そりゃ自衛隊の三佐で、山狗なんて部隊を従えてるあんたから見れば」
圭一「確かに俺達はちっぽけで、とるに足りない存在に見えるだろうよ」
圭一「でもな、そんなちっぽけな俺達が、俺達なりに、必死で守ろうとした世界があったんだ」
鷹野「?なんのお話?村がガスで滅ぶのはこれからよぉ?」
圭一「まあ、あんたは覚えちゃいないだろうな、でもよ、俺は忘れない、忘れたりできるものかよ」
圭一「…最初は他に無理だと思った、だから殺した」
鷹野「?」
圭一「でも、そんなんじゃ誰も幸せになんてできなかったんだ」
圭一「あいつも、俺自身も」
圭一「だから方法を変えた」
110:
圭一「ちっぽけな俺達の、俺達なりのやり方で必死に戦った」
圭一「みんなが協力してくれた!!敵だと思ってた人達も本当は味方だった!!」
圭一「あとはあいつ次第、そして…」
圭一「掴みとった」
圭一「俺たちが差し伸べた手を、あいつは自分から掴み取ったんだ!!」
圭一「それがどれほどの勇気を必要としたか、あんたにわかるか?」
鷹野「…」
圭一「いやわからねえだろうな、わかってたまるか!!」
圭一「そんな、俺達が勝ち取った世界をアンタは壊したんだ!!」
鷹野「はあ?さっきから聞いてればどういうことよ」
圭一「…」
圭一「俺が相手だってんだ!!!この野郎!!!」
鷹野「そう、ごちゃごちゃとわけわかんないこと言ってても結局は暴力なワケね」
鷹野「だったら、そう、最後の一発」
鷹野「あなたにあげる」
カチッ
圭一「!」
115:
鷹野「…」
シーン
鷹野「?」
鷹野「ああ、そう、やっぱりあれもこれも、全部あなたの差し金ってわけね」
鷹野「神め」
羽生「人の子よ」
羽生「それは違う」
鷹野「何が違うというのよ」
羽生「ここまであなたを追いつめたのは本人の言う通り、圭一の力です」
鷹野「何を馬鹿なことを、お前が力添えしたからこの小僧はここにいるんだろうが!」
鷹野「お前の起こした奇跡によって!!」
羽生「奇跡…確かに私はこれからそれを起こすだろう」
羽生「でも、そんなもの今まで圭一の起こしてきた奇跡と比べれば、なんとつまらないものだろう」
鷹野「なに?」
羽生「最後まで奇跡を信じることのできなかった私から、たった一つだけを圭一に贈ろう」
羽生「くだらない奇跡を」
バーン!!
116:
鷹野「!外した!?そんなこの距離で、私が…?」
圭一「…」
鷹野「ひぃ!!た、助け…」
圭一「鷹野、いや鷹野さん」
鷹野「…ひ、ひ」
圭一「ここで俺は、本当はあんたを殺すべきなのかもしれない」
圭一「いや、違うな、俺が本当はそうしたいんだ」
圭一「殺されたみんなの無念を、思い知らせてやりたい」
鷹野「こ、殺さな…」
圭一「でも、俺はそんなことはしない」
圭一「そんな選択は最悪だって、知ってるから」
鷹野「ふえ?」
圭一「それにあんた、この世界じゃ誰も殺してないし」
圭一「じゃーな」
圭一「…」
圭一(これで良かったんだよな、みんな)
119:
梨花「圭一」
圭一「梨花ちゃん」
梨花「…終わったのですね」
圭一「ああ、これで梨花ちゃんの千年の旅も終わりさ」
梨花「そこまで知ってたのですか」
圭一「まあ、俺がちゃんと覚えてるのは前の一回だけなんだけどな」
梨花「それでも、ボクは圭一がそれを覚えていてくれたことをとても嬉しく思います」
圭一「はは、照れちまうな」
梨花「本当に、本当に、僕は圭一には感謝しているのです」
圭一「よせよ///」
梨花「でも」
圭一「ん?」
梨花「それとボクのパンツを盗んだことは関係がないのです」
大石「はい前原さん、話は署でじ?っくり聞かせていただきますからねぇ」
圭一「…」
圭一「ですよねー」
おわり
12

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お願いだからカーチャンにやめてほしい事

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半月に一度ほど出張が入るんだが、妻が浮気するなってうるさいから浮気してやったぜ

■困ったその生徒は回答欄に「読みました」と記入した

まどか「あれ?なんで私の部屋にいるの?ほむらちゃん」ほむら「…」

ジブリの一部をうんこにするとうんこ

HIRO「EXILEの東京五輪の開会式準備していきたい」 ネットでは「ダサイからやめてください」と炎上

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