嫁「お帰りなさい、サカズキさん」 娘妹「おかえり、とうちゃん!」 赤犬「あァ」back

嫁「お帰りなさい、サカズキさん」 娘妹「おかえり、とうちゃん!」 赤犬「あァ」


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1:
娘「お、お帰りなさい。お父様」
嫁「こら、妹さん。お父様とお呼びしなさいといつも言っているでしょう?」
娘妹「えー、とうちゃんってよびたいんじゃぁ」
嫁「もう……」
赤犬「好きに呼ばせれば良いじゃろォが」
赤犬「それより、ボルサリーノのやつはまだか?」
娘「は、はい。まだいらしてません」
赤犬「まァ、だと思ったがな。あいつが約束通りの時間に来た試しはないからのォ」
嫁「お仕事はもう終わっているんですよね」
赤犬「あァ、わしよりも早くな……まったくどこで道草食っとるんだか」
嫁「ともかくお着替えになったらいかがです? そのうちボルサリーノさんもいらっしゃいますよ」
赤犬「そうするか」
元スレ
嫁「お帰りなさい、サカズキさん」 娘妹「おかえり、とうちゃん!」 赤犬「あァ」
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2:
――――
――
コンコンッ
黄猿『オー、サカズキィ〜。開けておくれよォ〜』
嫁「あら? ふふっ、いらしたみたいですよ、ボルサリーノさん」
赤犬「遅刻しておいて呑気な声を出しよるのォ」
娘「い、いま開けます」トトッ
ガチャッ
黄猿「オー。ありがとうねェ〜妹ちゃん」
娘「い、いえ。お久しぶりですボルサリーノさん」
娘妹「きざるのオジキー!」ダダッ バッ
黄猿「おっとっとォ〜妹ちゃんも元気そうだねェ〜」
嫁「こら、妹さん。ボルサリーノさん、でしょう?」
娘妹「えー! せんとうまるのあんちゃんもそう呼んどるじゃろぉ」
嫁「戦桃丸さんは海兵さんだから良いんです」
娘(……海兵さんでもダメじゃないかな)
3:
黄猿「オ〜……奥さん、気にしなくて良いよォ〜」
嫁「すみません、ボルサリーノさん」ペコリ
赤犬「随分と遅かったのォ」
黄猿「おー、サカズキ」
赤犬「わしよりも先に本部を出ちょったろうが。どこで道草食っとったんじゃァ」
黄猿「いやァ〜、少し道に迷っちゃってねェ〜〜」
赤犬「ここもお前の家と同じ区画じゃろうがい」
黄猿「お〜……」
嫁「まあまあ、良いじゃありませんか。折角来て下さったんですから」
嫁「ゆっくりしていってくださいね、ボルサリーノさん」
黄猿「奥さんは優しいねェー。料理も美味しそうだし……」
黄猿「おー……? ケーキがないようだねェ〜」
赤犬「ケーキはイッショウが買うてきてくれると言っちょったろうがァ」
黄猿「オー。そうだったねェ」
黄猿「……お〜〜、そうだ。まだ言っていなかったねェ〜」
黄猿「お誕生日おめでとう、娘ちゃん」
4:
娘「あ、ありがとうございます、ボルサリーノさん」
黄猿「ところでェ〜〜いくつになったんだったかなァ〜〜?」
娘「あ、きょ、今日で10歳になります……」
娘妹「ウチは5歳じゃぁ」
黄猿「おー、おっきくなったねェ〜〜」
黄猿「歳をとると月日の流れがいねェ〜〜サカズキ」
赤犬「あァ……たしかにのォ」
黄猿「まァでもォー、きみはこの子たちの成長をいつも間近で見ているからねェ〜」
5:
黄猿「まったくゥ、こんなに若くて綺麗なお嫁さんをもらえるなんて、きみは果報者だねェ〜〜サカズキ」
嫁「まあ」
黄猿「おまけに五老星のお孫さんときている……恐いねェ〜元帥の次はどこまで出世する気だい?」
赤犬「アホウ。何を言うちょるんじゃァ」
娘妹「おじきはしゅっせしないんかぁ?」
黄猿「お〜……子供は容赦がないねェ〜〜」
嫁「こ、こらっ」
娘妹「?」
娘「あ、あの……大将だって十分な出世だと思いますよ!」
黄猿「お〜……」(フォローになってない気がするよォ〜)
6:
なにかの悪事に加担してたら家族であろうとも容赦なく殺しちゃうんだろうか
7:
黄猿「こんなに元気な子供達もいるし、本当に幸せ者だよォ〜サカズキ」
嫁「あらあら、ボルサリーノさんにもお子さんがいるじゃないですか」
黄猿「みんな独り立ちしちゃってるからねェ〜。嫁さんと2人寂しいもんだよォ〜」
黄猿「孫でもできたら違うんだろうけどねェ〜」
娘妹「おじき……さびしいんか? じゃったらもっとうちにあそびにきてイイけぇのぉ」
娘「は、はい! わ、私、しっかりお持て成ししますから!」
嫁「ふふ。いつでも歓迎しますよ、ボルサリーノさん」
黄猿「……お〜〜。嬉しいねェ〜〜」
赤犬「わしは歓迎せんがな」
嫁「もう、サカズキさんったら!」
赤犬「むゥ……」
8:
黄猿「ところでェー、クザンとイッショウはまだかい?」
娘妹「む」
赤犬「イッショウは少し遅れてくるそうじゃァ」
赤犬「クザンはまァ本部におらんからのォ。なるべく急いで来るとは言うちょったが」
娘妹「……リョクギュウは来んのか?」
黄猿「彼はいま任務で外に行ってるんだよォ〜〜」
赤犬「あァ……忘れちょった。お前におめでとうと伝えておいてほしいそうじゃ」
娘「あ、ありがとうございます……って、伝えてください」
赤犬「あァ」
赤犬「……イッショウとクザンを待つ間に、そろそろプレゼントを渡しておくとするかのォ」
黄猿「おー。それが良いねェ〜」
9:
嫁「まあまあ、ありがとうございますボルサリーノさん」
嫁「良かったわね、娘さん」
娘「は、はい! ありがとうございます」
赤犬「ほんなら、わしからいくか」
赤犬「わしからのプレゼントはこれじゃァ」ガサガサ
赤犬「ワノ国から特別に取り寄せたもんじゃ……非加盟国じゃから大変だったわい」ドンッ
『盆栽』
10:
嫁「…………」
黄猿「うわァ……」
娘「…………わ、わあ嬉しいです。ありがとうございます、お父様!」
赤犬「中々良い一品じゃろォが。ワノ国の名匠の作品でのォ、写真を一目見ただけでピンときたわ」ドヤァ
娘「た、大切にしますね……」ギュッ
黄猿「子供の誕生日に盆栽は無いよォ〜サカズキィ〜」
赤犬「あァ!? なんじゃとォ!?」
黄猿「センスなさ過ぎでしょうがァ〜〜」
11:
娘「い、いえそんな! わ、わたしとっても嬉しいです!」
赤犬「ほらみい! 娘もこう言っちょるじゃろうが!」
黄猿「気を遣ってくれているだけだよォ〜〜」
赤犬「貴様……」
娘妹「とうちゃんは、センスがおじいちゃんじゃけぇのぉ」
赤犬「……!?」ガーンッ
嫁「こ、こら!」
娘「い、妹ちゃん!」
娘妹「?」
赤犬「」ガーンガーン
12:
黄猿「まったくゥ〜〜サカズキは子供心ってもんがわかってないねェ〜〜」
黄猿「じゃあわっしのプレゼントを出すよォ〜〜今出すよォ〜〜」ガサゴソ
黄猿「さあ、これだよォ〜〜〜!」ドンッ
『オモチャのロボット』
嫁「…………ま、まあ」
娘「…………う、うわあ! ありがとうございますボルサリーノさん! と、とっても格好良いです!」
黄猿「ふっふっふゥ〜、驚くのはまだ早いよォ〜〜。何とこのロボットはァ〜〜〜」
黄猿「『歩け』ェ〜〜」
ロボット「」ガキンッ!
ロボット「ウィーンッ」ガチャガチャガチャ
13:
ダメだこいつらwww
15:
娘妹「おお! 歩いた!?」
黄猿「トイショップワポールで買ったロボットをォ〜、ベガパンクに改造させたんだよォ〜」
黄猿「すごいでしょォ〜?」
娘「……す、すごい! とってもすごいですボルサリーノさん!」
赤犬「お前の方がセンス無いじゃろうがい!」
黄猿「あァ〜〜〜?」
黄猿「子供心をがっしり掴むロボットだよォ〜? どこがセンス無いって言うんだい?」
赤犬「ロボットなんざァ、女の子は喜ばんわ!」
黄猿「なにをォ〜〜!?」
嫁「サカズキさんっ」
娘「お、お父様! わたし喜んでます! う、嬉しいですから!」
娘妹「きざるのオジキもオトメゴコロが分からんけぇのぉー」
黄猿「……!!」ガーンッ
赤犬(『も』……!?)ガーンッ
16:
黄猿「」ズーン
赤犬「」ズーン
嫁「娘妹さん、そんなこと言ったらダメでしょ?」
娘妹「?」
娘「……あ、あの。お二人とも、わたし本当に嬉しいんです!」
娘「わたしの誕生日の為に、お二人がプレゼントを選んでくれて……」
娘「そのお気持ちだけで、わたし、本当に胸がいっぱいなんです!」
赤犬「娘……」
黄猿「娘ちゃん……」
赤犬(じゃが、それって品物自体はあんまり、ということなんじゃァ……)
黄猿(嬉しいけど、フォローにはなってないよォ〜〜……)
コンコンッ
青雉『うおーい、来たぞー』
17:
嫁「あら、あなた、クザンさんがいらしましたよ。はーい、少しお待ちをー」トトトッ

赤犬「ようやく来おったか」
娘妹「……」
青雉「あらら、久しぶりじゃないの、みんな」
黄猿「遅かったねェ〜〜待ちわびたよォ〜〜」
青雉「新世界の奥の方にいたんだ。ムチャ言いなさんな」ドッコイショ
青雉「あらら、娘ちゃんも妹ちゃんもおっきくなっちゃって」
娘「お、お久しぶりです、クザンさん」
娘妹「……」
嫁「妹さん?」
娘妹「ふん!」プイッ
18:
嫁「こ、こら! お客様に向かってなんです、その態度は!」
青雉「あらら、どったの妹ちゃん。ご機嫌斜め?」
娘妹「……クザンはとうちゃんに怪我させたから嫌いじゃ!」プイッ
青雉「あちゃー、その件かー」
赤犬「おい、娘妹。わしはもう気にしちょらんぞ」
黄猿(……というか、クザンの方がだいぶ重傷なんだけどねェ〜〜)
娘妹「ふーん!」
19:
青雉「あらら、困っちゃったな」
青雉「まァ良いか」
赤犬「いいんかい」
青雉「とりあえず、これ。娘ちゃんへのプレゼントね」ゴソゴソ
青雉「はい。気に入るかどうか分かんねェけど」ドンッ
『小箱』
娘「あ、ありがとうございます……あの、開けても良いですか?」
青雉「どうぞどうぞ。開けちゃってよ」
娘「し、失礼します」カチャッ
娘「……え、これって、ネックレス?」
赤黄「!?」
20:
嫁「まあ……宝石までついて……」
青雉「まァ、割と地味なデザインに見えるかもしれねェけど」
青雉「あんま派手なものより控えめな方が娘ちゃんは気に入るかと思ってさ」
娘「あ、ありがとうございます!」
娘「うわぁ〜〜……とっても綺麗です……」
赤犬(……わしらの時と)
黄猿(明らかに食いつきが……)
娘「つ、つけてみて良いですか!?」
青雉「もちろん、着けちゃってよ」
娘「……」イソイソ
嫁「すみません、クザンさん。こんな高そうなもの」
青雉「いやいや、実は新世界で知り合った宝石商から譲ってもらったものでさ」
青雉「特別に安くしてもらったのよ、これが」
嫁「まあ」
赤黄「…………」
21:
娘「……ど、どうでしょうか」モジモジ
青雉「おおー、すげェ似合ってるよ」
娘「ほ、ほんとですか? ありがとうございます!」
娘妹「ねえちゃん、おひめさまみたいじゃのぉー」
娘「……えへへ、ありがとうね妹ちゃん」
嫁「ふふ、良かったわねえ」
娘「はい!」
赤黄「………………」
青雉「こりゃ、あれだな。今まで以上にモテモテになっちまうだろうなー」
赤犬「!?」
娘「そ、そんな……もう、やめてくださいクザンさんっ///」
赤犬「」
22:
娘妹「……」
青雉「……っと、そうそう」ゴソゴソ
娘妹「?」
青雉「はい、これは妹ちゃんに」スッ
『人形』
赤黄「!?」
娘妹「え!? う、うちにもくれるんか!?」
青雉「もちろん」
娘妹「わああ〜……かわいい」
娘「良かったね、妹ちゃん!」
娘妹「うん!」
23:
嫁「妹さん。クザンさんに言うことがあるでしょう?」
娘妹「あ……」
娘妹「……く、クザンさん」
黄猿(『さん』!?)
青雉「うん?」
娘妹「あ、ありがとう……そ、それと、さっきは、ごめん……」
青雉「あらら、良いってことよ。それじゃァ、これで仲良しだな」
娘妹「……う、うん!」ニパァッ
赤犬「……クザン……貴様ァ」
青雉「は?」
黄猿「やってくれるねェ〜〜……」
青雉「何の話よ」
嫁(あなた……ボルサリーノさん……それはちょっと)
25:
コンコンッ
藤虎『失礼しやす』
嫁「ま、まあまあ。イッショウさんもいらしましたよ。はーい」トトッ
藤虎「へへ、皆さん遅くなってどうも……」
赤犬「やり方が汚ねェぞクザン……まさか妹のプレゼントまで用意しちょるとはァ……!」
青雉「お前らが気ィ効かねェだけだろ」
黄猿「センゴクさんのお気に入りだからといってェ〜〜」
青雉「まったく関係ないじゃないの」
娘「お、お父様……」オロオロ
娘妹「とうちゃんもオジキもおとなげないのぉー」
赤黄「」
藤虎「……何事ですかい、こりゃァ」
嫁「……お気になさらずに」
26:
藤虎「はァ……あ、こちらケーキでございやす」
嫁「まあまあ、すみません。いまお酒をお持ちしますね」パタパタ
――――――
――――
――
青雉「じゃあ、奥さん。見送りは玄関までで良いよ」
嫁「まあ、そうですか?」
黄猿「お世話になったねェ〜〜」
藤虎「すいやせんね、娘さんらが寝ちまった後まで居座っちまいやして」
嫁「いいえ、そんな、大したお構いもできませんで」
嫁「今日は娘の為に本当にありがとうございました」
嫁「本当に泊まっていかれないんですか? 青雉さんなんて帰りは遠いでしょう?」
青雉「ありがてェ申し出だけど、明日ちょっとやらにゃいかんことがあるのよ」
嫁「まあ……お忙しいのにご足労かけまして」
青雉「良いってことよ」
藤虎「あっしらはここから近いですしね」
黄猿「そうそう。早く帰らないとカミさんにドヤされちまうからねェ〜〜」
嫁「まあ」ウフフ
27:
嫁「あなた。皆さんお帰りになりましたよ」
赤犬「あァ、そうか」ナデナデ
娘「……むにゃ」
娘妹「……あう」
嫁「……ふふ」
赤犬「……子供の成長は早いのォ」
嫁「ええ、本当に」
赤犬「…………」
赤犬「……時々、思い出すんじゃ」
嫁「?」
赤犬「ゼファー先生の……家族のことを」
嫁「……あなた」
赤犬「すまん。妙なことを言った」
嫁「……いいえ」スッ
赤犬「……」ギュッ
28:
嫁「……」
赤犬「…………」ギュゥッ
赤犬「……もし、お前達が海賊に人質にとられたとして」
嫁「……はい」
赤犬「わしは、迷わず……お前達ごと、その海賊を消すことを選ぶ」
嫁「……」
赤犬「……わしは、そういう男じゃ……そういう生き方をしてきた」
嫁「ええ、知っています」
嫁「そんな貴方だと知っていて……私は嫁いだんですから」ギュッ
29:
赤犬「……苦労をかけるな」
嫁「うふふ。珍しく酔っているみたいですね、サカズキさん」
赤犬「……あァ、そうみたいじゃァ」
嫁「明日は久しぶりのお休みなんですから。今晩くらい良いじゃないですか」
嫁「お酌しますよ、あなた」
赤犬「……あァ。ほんなら頼もうかのォ」
嫁「ふふ、すぐにお持ちしますね」パタタッ
おわり
30:
読んでくださりありがとうございます
女の子が喜ぶプレゼントでネックレスしか浮かばない私も人のこと言えないくらい感性がオッサン
31:

32:

34:

ワンピで赤犬が一番好きだから楽しかった
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