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野生のオランウータン、川に入った男性に手を差し出し、救い出そうとする仕草(ボルネオ島)
2020年02月10日 ι コメント(7) ι 画像 ι 動物・鳥類 ι #
image credit:anil_t_prabhakar/Instagram
自然界は厳しい。だがその厳しさを知っているから、動物たちは助け合う。特に「群れ」で暮らす動物は利他的な行動をすることで知られており、これは集団内での緊張緩和や他者との協調のために備わった心の機能とされている。
一方オランウータンは、昼間活動する霊長類の中で唯一群れを作らない。木の上で単独で暮らしている「森の住人」だ。
孤独を好む彼らの生態は今だ謎も多いが、同じ霊長目ヒト科である人間に対しては特別な感情を持っているのだろうか?
ボルネオ島で、川に入った人間男性に対し、木から手を差し伸べ、救い出そうとするオランウータンの姿がカメラマンに撮影された。
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人間を助けようと手を差し伸べる野生のオラウータン
インドネシア人のアマチュア写真家アニル・プラブハカルさんは、ボルネオ島に友人と旅行中、偶然にも奇跡的な写真を撮影した。
それは、野生のオランウータンが川に入っている男性に手を差し伸べている瞬間だ。
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A post shared by Reminiscence Photography (@anil_t_prabhakar) on Jan 22, 2020 at 8:31pm PST
アニルさんは、1991年に設立された非営利団体のボルネオ・オランウータン生存財団(BOSF)が運営する野生保護地を訪ねていた。
400人ほどのスタッフを抱えるBOSFは、急な森林伐採の脅威に晒されているオランウータンの生息地を守ることに日々尽力しており、現在、この保護区では650頭のオランウータンをケアしているという。
#PhotoOfTheWeek: School is more exciting with a best friend by your side. Tag an old classmate!#saveorangutans pic.twitter.com/RbROdhRfmw— BOS FOUNDATION (@bornean_OU) January 17, 2020
川の中の男性は蛇の駆除をしている最中だった
オランウータンの保護と彼らの生息地を守ることを務めとしているスタッフは、ボルネオの熱帯雨林に生息する160種ほどの蛇が、多くのオランウータンに深刻な脅威を与えることから、定期的に蛇がいるとされる川や茂みを掃除したり、駆除したりしている。
アニルさんが出会ったこの男性もBOSFのスタッフで、ちょうど川に蛇がいることを知り、川の中に入って駆除しようとしていたところだった。
野生のオランウータンに手を差し伸べられるも…
すると、そこに野生のオランウータンがやってきて、しばらく男性スタッフの様子を見ていた。
オランウータンは、川に蛇がいることを知っていたのかもしれない。男性を危険な場所から助けだそうとしたのか、木からスッと手を差し出したのだ。
だが男性スタッフはオランウータンの行動を意図的に無視した。そしてオランウータンから離れた場所で水の中からあがった。
これを見ていたアニルさんは、その男性スタッフに「なぜ、差し伸べられた手を拒否したのか」と尋ねた。
スタッフは「あれは、野生のオランウータンです。私たちが良く知っているオランウータンではないし、野生に触れるべきではないと思ったからです」と答えたという。
#PhotoOfTheWeek : I am a keeper of the forest, a protector of our planet. So please protect me - I need to keep doing my important job, for all life on Earth.#SaveOrangutans pic.twitter.com/sTZNfiQ5Wl— BOS FOUNDATION (@bornean_OU) February 7, 2020
彼らは近絶滅種となったオランウータンたちを救おうと日々懸命な努力を続けている。もしかしたらオランウータンもそれを知っているのかもしれない。
こちらの動画では、スタッフがゴム製の蛇のおもちゃを使って、まだ蛇の怖さをしらない子供のオランウータンに、その危険性について学んでもらおうとデモンストレーションしている。
Crash course in snake awareness!
なお、アニルさんの奇跡的な写真には、一部SNSユーザーらから「フェイクでは」という声もあがった。
それに対しアニルさんは「予想していなかった展開に自分自身も驚いたが、とっさに撮影した。フェイクだと思う人には勝手に思わせておけばいい。人間社会で、人への親切が薄れつつある中、動物はそれを人間に教えようと基本に帰らせてくれることがある」と語っている。
written by Scarlet / edited by parumo
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