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「シベリアのモルディブ」と称されるほど美しい青緑色の湖の正体は危険な廃棄物によるものだった(ロシア)
2019年07月19日 ι コメント(41) ι 画像 ι 人類 ι #
image credit: youtube
現在、素晴らしい景観が撮影できる場所として、ロシアのインスタグラマーたちの間で大きな注目を浴びているのが「シベリアのモルディヴ」と呼ばれている湖だ。
鮮やかな青緑色をした湖だが、実は自然が生み出したものではない。その色の正体は、近くの石炭火力発電所から投棄された灰によるものなのだという。
水に触れるとアレルギー反応やその他の健康被害が起こり得ることから、シベリア発電会社はこの立ち入り禁止区域に警告を発している。しかし、SNSに写真を収めようとする者が後を絶たず、危険な観光名所と化しているという。
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「シベリアのモルディヴ」は、危険な産業廃棄物処理地だった
Золоотвал ТЭЦ-5 aka Сибирские Мальдивы! (Версия 0+)/Станислав Ражев
シベリア地方のノボシビルスク近くにある湖は、インド洋にある美しい島、モルディブを囲む海のような青緑色の水と白い砂浜が広がっており、ロシアのインスタグラマーたちの理想的な観光名所となっている。
しかし、ここは近くの石炭火力発電所が灰を投棄するために使用している産業廃棄物処理地だ。湖にどっぷりと浸かっている発電所の大きな金属パイプがその危険性を物語っている。
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危険をおかしてまで撮影しようとする人々
鮮やかなターコイズ色の水は一見とても魅力的だが、溶解されたカルシウム塩やその他の金属酸化物を含んでいて、人間の皮膚に接触するとアレルギー反応を引き起こすという。
区域には危険を伝える標識もある。だが、人々は見栄えある写真をインスタグラムに投稿しようとこの湖を訪れ続け、サーフボートで湖上を走り、ユニコーンの浮き輪に乗って寛ぎ、砂浜に寝そべってそれぞれ写真を撮影している。
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危険な観光名所と化している湖をシベリア発電会社が警告
今回、シベリア発電会社は声明文を発表し、この危険区域に立ち入らないよう警告を促した。
我々のノボシビルスクの灰捨て場が、ソーシャルネットワークで注目を浴びていますが、アルカリ性の高い環境のため、泳ぐことはできません。また、湖の底は粘土質の灰が蓄積しており、一旦落ちると出るのはほとんど不可能です。
この廃棄場に入ることは、軍の射撃場を歩くのと同じ危険性があります。完璧な自撮りを狙う人たちの最大のリスクがここにあるのです。
写真撮影のためにこの湖を訪れたある女性は、
「湖は有毒だと聞いたから中には入っていないわ。警告を出しても、ロシア人は来ることを止めないでしょう」と話している。また、禁止されているにも関わらず、湖に体を沈める男性もいたようだ。
スペインにも「地元のモルディブ」とされる危険な場所が
このような、実は危険な地元のモルディヴと呼ばれる場所は、スペインにも存在する。第一次と第二次世界大戦中、ア・コールニャ地方にあるモンテネームには、非常に価値の高いタングステン鉱山があった。
今日ではその鉱山へのアクセスは不可能になっているが、別の目的でここを訪れる人が後を絶たないという。
ロシア同様、ガリシア州のインスタグラマーたちは、「ガリシアのチェルノブイリ」と呼ぶほどこの区域が危険であることを知りながらも、浸水した鉱山を覆う青緑色の湖が自撮りに最適であることを発見。しかしこの湖もノボシビルスク同様、高度な化学物質が含まれているゆえの美しさなのだ。
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A post shared by @carmenlema_ on Apr 21, 2019 at 2:49pm PDT
周囲の塚には、タングステンのような重金属の巨大な塊があり、それが水と混ざると水に触れた人には目や皮膚の刺激を起こし、深刻な健康被害に至る可能性もある。
実際に湖に入水したある女性は、すぐに嘔吐を始め酷い湿疹を発症。医師の診断後も症状は2週間続いたという。また、ある男性には2週間ほどアレルギー反応が出たが、インスタグラムに写真を投稿し、「酷い目にあったけど、こんな写真が撮れるならお安い御用」と語ったそうだ。
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A post shared by Bruno Prego Cancela (@bruno_debras) on May 9, 2018 at 11:41pm PDT
ガリシア州の医師らは、「誤って湖の水を飲んでしまうと、消化不良や嘔吐、下痢を引き起こす」と、地元メディアを通してその危険性を警告している。
Electric Hydrofoil, Monte Neme/Virus
References:Oddity Centralなど / written by Scarlet / edited by parumo
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