【モバマス】LiPPSとアインフェリアが生存本能ヴァルキュリアの世界を生き抜いたようです【前半】back

【モバマス】LiPPSとアインフェリアが生存本能ヴァルキュリアの世界を生き抜いたようです【前半】


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・このスレは奈緒が生存本能ヴァルキュリアの世界で何やかんやした続き物の最後です。今回で11スレ目くらいです。
・>>1はデレステをプレイしながら進行するので途中進行が止まる場合があります。モバマスもやります。ミリシタもやります。
・一部アイドルの口から軽度な下ネタくらいは出てきます。
・明るく元気なお話になればいいなと思ってます。
2:以下、
――戦闘宙域
『GNS-041小隊、反応ありません! S-03、後続のNGF部隊は!!』
『た、隊長……うわああああっ!?』
ドガアアアアアアンッ!!
ピピピピピッ!
愛梨「蘭子ちゃん! 機体のシステム起動限界が……!」
蘭子「このままでは……!」
ズドォンッ!!
蘭子「っ!?」
ドガアアアアアアンッ!!
……
…………
3:以下、
――フレイヤ(ブリッジ)
ピーッ!!
美優「そ、そんな……FFの反応が……」
楓「愛梨ちゃん……蘭子ちゃん……アインフェリアは!!」
ピピピピッ!!
美優「まだシステムの効果が……待ってください、クイーンの反応が……!」
ビビビビビッ! ビビビビビッ!
楓「避けられ――」
……
…………
4:以下、
――戦闘宙域
ピーッ!!
P「フレイヤ!? フレイが盾に……桃華たちの反応が……くっ!」
ガションッ!! カタカタカタカタッ! ピッピッピッピッ!!
『―Hyper Maneuver Mode Migration―』
P「貴様等あああああああ!!」ギュオオオオオオッ!!
――キィィィィン!!
P「ぐっ!?」
――キィィィィン!!
P「あ、がっ、あああああ!! ま、また、この声が……あ、頭が……」
ズドォンッ!!
P「お、俺は……こ、この、声は……みん、な――」
ドガアアアアアアアンッ!!
加蓮「Pさん! ナオ!!」
……
…………
5:以下、
――フレイヤ(通路)
美嘉「アンタが……アンタたちさえ、いなかったら……!」
フレデリカ「違う……違うの、美嘉ちゃん……アタシは……アタシたちは……ただ、生きて……」
美嘉「アンタたちさえいなかったら!」
周子「アカン! 美嘉――」
美嘉「死ねええええええ!!」
パァンッ!
ドサッ!
フレデリカ「……」
美嘉「アタシは……アタシたちは、アンタたちに……あ、ああああああ……」
……
…………
6:以下、
――どう、して……。
『S-01! 残存部隊を回収して後退だ! フレイヤの防衛が崩された現状、プランV3が成り立たん!!』
『前線の各部隊、G型を牽制しつつ後退! ノルン及び各強襲艦隊は粒子減衰ミサイルを全戦闘宙域に発射!!』
『動けるNGF、強襲艦は後退するノルンの援護に回れ。クイーンの粒子砲はノルンからのアルヴァルディで阻害する!』
――どう、して……お前たちは……。
『クイーンからの粒子砲、再び来ます!』
『回避だ、イージス展開! 各員衝撃に――』
……
…………
7:以下、
女王「……」
『……イージス…………衝撃に……』ザザザッ!
ナオ「どうして……お前たちは……あたしたち、を……」ハァ、ハァ……
バチッ、バチバチッ……!
女王「……」
ナオ「お互いに、生きていくことだって、できた……のに……」
女王「……」
ギ、ギギギ……ギギギギ……!!
ナオ「こんな、こんな……ことを……」ハァ……ハァ……
バキッ! バキバキッ!
ナオ「な……お……」
バゴンッ!!
……
…………
………………
……………………
8:以下、
『感じる……』
『プロデューサーさんが……私たちのそばに……』
『私たちの心が、プロデューサーさんと一緒になっている……』
『もう、本当に何も怖くない……ただ、歌うことだけに、私たちの全部を乗せて……』
『みんなに届いて……私たちの思い……!!』
――5年前、対話の日と呼ばれるその日、アインフェリア隊が外宇宙からの来訪者、キラー・ビーに対して意思疎通を成功させた。
9:以下、
『……聞こえるか、クイーン! アインフェリアの……みんなの歌が!』
『あたしたちは生きている! ビーも一緒に……あたしたちは戦いたくない。戦う必要なんてない……』
『お互いに、生きていけるんだ。それぞれのいるべき場所で!』
――2年前、ビーたちの女王との邂逅により、長い間続いた争いが終わった。終わったかと、思われた。
10:以下、
――消えたはずの脅威が……再び人類の前に姿を見せた。それは、終わりへと続く、最後の戦いの始まりだった。
11:以下、
――土星圏宙域、フレイヤ?(ブリッジ)
ありす「フィールドジェネレーター起動。次元振動、及び次元断層の発生は確認されません」
ありす「レーダー索敵結果のスティング……もといGS型は6匹です。索敵結果をNGFに転送します」
ありす「複合ミサイル発射管の1番から20番にアルヴァルディを装填。主砲ティルウィング1番、2番の発射準備開始」
ありす「戦闘準備完了、GS型との距離は3000です。ニュージェネレーション隊、出撃してください」
凛『はい!』
卯月『頑張ります!』
未央『NGF-VSTG19S、NGFヴァルキュリアで出撃します!』
ありす「アルヴァルディを射出します。着弾確認後、戦闘を開始してください」
未央『了解です! 2人とも、コンビネーションマニューバはY03で行くよ!』
……
…………
12:以下、
――木星圏宙域中継コロニー『ナシヤマ』、軍病院(診察室)
「ゾーニング現象については、前回の検査からフラッシュバックも起きていない……でしたか」
P「はい。その前からも……ここ数ヶ月は大分落ち着いています」
「ふむ……バイタル値の変動も収まってきています。時期としては……そうですね、リハビリプログラムのNGF操縦訓練が始まった頃でしょうか」
P「そうですね。オート・クレールの仕事の都合もあって、自社のほうでやらせて頂いてますが」
「となれば……変動値の振れ幅も小さくなっていますし、ほぼ治療プログラムは完了したといっても良いでしょう」
「残っているリハビリプログラムは続けて、抑制剤の投与だけは忘れないでください」
夕美「先生、それじゃあ……!」
「はい、今週末に退院でよろしいです。正直な話をすると、私も参ってしまうほどの状態でしたが……2年間、頑張りましたね」
P「先生……いえ、先生たちや、みなさんのご協力があったからここまで回復することが出来ました。ありがとうございます」
「流石というべきでしょうか。何はともあれ嬉しい限りです。今日は検査も長かったので、退院に際しての手続きはまた別途、お話しましょう」
夕美「ありがとうございます。それじゃあ、今日は失礼します」
P「ありがとうございます。明日もよろしくお願いします」
……
…………
13:以下、
――軍病院(隔離病室)
夕美「本当によかった……これで、またみんなで一緒にいられる……」
P「長い間、皆にも迷惑を掛けてしまったな。夕美も、今日の仕事を休んでもらって悪かった」
夕美「ううん。楓さんや美優さんのところじゃないし、ビーのみんなが融通利かせてくれたから、全然大丈夫だよ」
夕美「I@LPも今日はスケジュール入ってないし、1日ずっとPさんの傍にいられるから……」
ギュッ……
夕美「よかった……本当、に……」
P「ああ、どうにか間に合ってよかった。これなら……」
夕美「……」
P「……夕美?」
夕美「あ……ご、ごめんなさい。そうそう! 愛梨ちゃんと蘭子ちゃん、次にこっちに来るの、今週末なんだって!」
P「そうか、丁度良いな。退院と合わせて、また2人にはシミュレーターの起動を頼んでおこうか」
14:以下、
夕美「そうだ、みんなにも連絡しておかないと……Pさんは、今週末退院になったよ……っと」ピピッ!
P「おいおい、まだ退院手続きもしていないだろう? それに、前からリハビリプログラムも始まって会社にも顔を出していたんだし、今更だ」
夕美「いいの。みんな、Pさんのこと心配してたんだから。今までだって……」
P「……今回、入院することになったのが俺だけでよかった。そうでなければ、あの戦いの意味もなかったからな」
夕美「でも……私たちのゾーニング現象を、全部Pさんが負担したから、Pさんは……」
P「それでいい。夕美を……皆を守ることが、俺の仕事だ。これまでも……これからも、それは変わらない」
夕美「……Pさん」スッ……
P「どうした、夕――」
夕美「んっ……ちゅっ、んん……んふっ……」
P「ん……いきなりだな。どうした?」
夕美「退院したら……2人きりになる時間も減っちゃうかなって。私だけじゃなくて、みんなも同じだけど」
P「そうだな」
夕美「だから……2人きりでいる今のうちに……セ○クス、しよ?」
P「……ああ、おいで」
……
…………
15:以下、
――――ナシヤマ、オート・クレール社工場(オフィス)
晶葉「そうか、丁度ホクドウに着いたところだったか。悪いな整備長、馬鹿デカい荷物まで運んでもらって」
整備長『いやいや、俺も早くフレイヤに戻らねぇと、嬢ちゃんたちのことも心配だし、それにせっかく用意したモンも持って行ってやらねぇと』
晶葉「開発中のとっておきの3機だが、やはり搭載させるヴァルキュリアシステムの完成度を上げてこそだ。最後の運用テストとデータ収集になるだろうし、後少しだ」
晶葉「こちらの都合で土星圏と木星圏を何度も往復させてしまってすまないが、フレイヤに来る新顔と、ありす達の分も合わせてテスト機の運用は頼むぞ」
整備長『へいっ、任せてくだせぇ』
パシュンッ!
楓「失礼します……あら、晶葉ちゃん、整備長と通信ですか?」
晶葉「丁度ホクドウに着いたらしくてな、状況を聞いていたところだ」
整備長『おお楓中佐、今日は軍のほうじゃないんですかい?』
楓「長距離航行プランの会議が午前だけだったので、時間も空いたからこっちに来ちゃいました」
16:以下、
整備長『時期が悪くなっちまったが、そっちもそろそろかぁ……そういや、少佐の旦那から連絡ありましたよ。今週末退院だって』
楓「え?」
晶葉「なんだと、聞いていないぞ」
整備長『ありゃ、そうだったんですかい。俺はさっきメールもらったんだけどなぁ……』
晶葉「あいつ、一番先に連絡する相手は整備長なのか……」
楓「あらあら……いけませんねPさんは。後で病院に行って、おしおきが必要かも……しれませんね?」
整備長『いやいやいや、何もそんな……』
楓「冗談です。あ……私のほうも、夕美ちゃんからメール来てましたね。気づきませんでした」
晶葉「まあ、私が言うのも違うだろうが、もうしばらくの間はありすと2人で頼むぞ」
整備長『了解。それじゃ、本部に顔出す用事もあるんで』
晶葉「気を付けろよ」
ピッ!
晶葉「ふぅ……」
17:以下、
楓「新システムのテスト機のお話ですか?」
晶葉「ああ、今度の新型に積む予定の奴だ。ニュージェネには先行してテスト機は渡して、次元跳躍のテストと並行稼働させている。システム部分については開発が一部追いついていなかったから、少し遅れていたがな」
楓「新システム、一般機のNGF用に作ったヴァルキュリアシステムのデータで、ようやく開発も進みましたからね」
晶葉「そうだな。一般機用に落とし込んだシステムも、ようやくゾーニング現象を抑制することが出来て実装することが出来た」
晶葉「プロジェクト・ヴァルキュリアのメンバーに関しては、その先があるからゾーニング現象を抑えきることは出来ないが……」
楓「単純に戦力の為のシステムであれば、一般機向けのシステム改修でいいと思います。でも、あの子たちには、あの子たちにしか出来ない仕事がありますから」カタカタカタッ!
ピピッ!
晶葉「……とはいえ、これまでのテスト結果からも、フラッシュバックの頻度は以前と比べて相当抑えることが出来ているはずだ」
晶葉「そうでなければ、ニュージェネもフレイの部隊も助手が不在の現状、持たなかっただろう」
楓「そう……ですね」
晶葉「さて、と……すまんが現場のほうに行ってくる。明日の次元跳躍の打合せに使うデータを集計したくてな」
楓「あら、大変ですね」
晶葉「助手のこともあるし、楓は軍本部からの帰りだし仕事を残してないなら定時で上がっていいぞ」
楓「そうですか? それじゃあ早めに上がらせてもらいますね」
……
…………
18:以下、
――土星圏、戦闘宙域
未央「あと2匹! しまむー!」
卯月『はい! ビフロストで飛行ルートを制限します! 凛ちゃん、予測データです!』ピピッ!
ドガガガガガガガァンッ!!
GS型「!!」ギュンッ!
凛『そこ! サーベル……やああああっ!!』ブォンッ!
シュパアアアアンッ!!
未央「最後の1匹! 逃がさないよ、ダインスレイヴ!」ズドォンッ!
ドガアアアアアアンッ!!
ピピッ!
ありす『宙域のGS型、すべて撃破……コンディショングリーンです。お疲れさまです』
未央「追加でやってきそうな反応もないし……うん、とりあえず終わりだね」
19:以下、
卯月『はぁ……終わりましたぁ』
凛『ありす大尉、フィールドジェネレーターは?』
ありす『……反応無しです。戦闘中であればもしかしたら、と思いましたが』
卯月『やっぱり、ホクドウで待機していた時に観測されたものって、偶然なんでしょうか?』
ありす『いえ、ここ1年弱の間で再びGS型、及びG型が土星圏宙域付近に出現するようになったのと併せて、次元振動の観測頻度も増えてきています』
ありす『空間転移現象については未だ確認出来ていませんので、設置されている干渉装置自体は効いているとは思いますが……時間の問題です』
未央「やっぱり、白い奴らも何か動き出したってことですよね? 長距離航行プランがようやく始まるっていうところで……」
ありす『仕方がありません。どの道、私たちがクイーンに会いに行くときには戦闘を行う想定だったんですから。それが少し早まっただけです』
凛『それだけで済むならいいけど……とりあえず、帰艦します』
……
…………
20:以下、
――フレイヤ級小型強襲揚陸戦艦『フレイヤ?』(ブリッジ)
パシュンッ!
未央「次のヴァルキュリアシステムの新型、Pさん用のなんだよね?」
凛「そう聞いてるけどね。それとナオの分の機体も。私たちのほうで収集したテストデータもフィードバックして、整備長が持ってくる新しいヤツに移行するみたいだけど」
ありす「お疲れ様です。みなさん、良いマニューバでしたよ」フワッ
卯月「あっ、ありすちゃん! えへへ、褒められちゃいました!」
ありす「島村少尉、まだ勤務中です。上官に対する口の利き方がなっていませんよ」
卯月「あう……す、すみません……」
ありす「まあ、艦制御もオートメーション機能に移行しましたので、休憩に入りますからね。今なら構いませんけど」
卯月「だったら怒らないでくださいよぉ……」
未央「まあまあ、家にいるときじゃないんだからさ、任務中は切り替えないと」
21:以下、
凛「そうだ大尉、今回の戦闘の私たちのマニューバ、何か指摘とかありますか?」
ありす「後で映像記録は見直しますけど、大分良くなったと思いますよ。これならS-02に行っても戦力になると思います」
未央「はぁー、ホクドウに戻って、整備長から新しい機体を受け取って新入りとちょっと戯れたら移動かぁ……ちょっと寂しいかも」
ありす「仕方がありません。土星圏外ではここよりも白い奴らが発見されていますし、戦闘機会も格段に増えてきています」
ありす「フレイのほうも運用体系を変更して一時的にS-02預かりにしましたし、それでも人手が足りていないみたいですから」
凛「そうだね。土星圏も少し前の木星圏くらいに落ち着いたけど、それよりも外は以前と同じくらいの戦闘規模になってきているし」
卯月「どうなっているんでしょうか……せっかく、あの時の戦闘でみんな頑張ったのに……」
未央「まあ、私たちだけで考えても仕方ないよ。Pさんが離脱して、アインフェリアも運用凍結状態になっちゃったし……」
ありす「Pさんが動けないとなると、美波さんたちがフラッシュバックを起こした場合の対応が困難ですから、仕方がありません」
凛「一時期は本当に大変だったからね……私たちも、避妊治療は受けてたけど妊娠するかと……まあ、あの時期に孕まなかったナオは奇跡だったけど」
卯月「でも、美波さんたちもPさんと一緒にいられて嬉しがってましたよね? 私もPさんと一緒がよかったんですけど……」
ありす「あの人たち、今でもPさんがフラッシュバックを起こすのを期待してますからね……信じられませんよ」
未央「まあいつも通りのアインフェリア隊ってことで」
ありす「私をそこに混ぜないでください」
未央「おっと失礼」
22:以下、
凛「同じ部隊なのに……あ、そうだ大尉、ミーミルを使ってもいいですか?」
ありす「いいですよ。何か調べものですか?」
凛「私たちと入れ替えでフレイヤに来るメンバー、確認しておこうかと思って」
未央「ホクドウ着いたら受け入れだもんね。最初だけは私たちのほうで色々教えておかないと」
凛「加蓮とナオも入れ替えでこっちに戻ってくるから、運用テストはそっちに引き継ぐけど……」カタカタカタッ!
ピピッ!
凛「あった。こっちに来るの、この3人だよね。あとはおまけの2人も」
卯月「この人とこっちの人、軍の入隊時期は私たちと同期なんですね……スコアいいなぁ……」
ありす「選定した大佐が言うには、ヴァルキュリアシステムの適性としては貴方達のほうが上みたいですけどね。技術的な面では新しい方々のほうが良いみたいですけど」
未央「うーん、複雑……しぶりん、他のデータ見せてよ」
凛「ちょっと待ってよ。えーっと……」
……
…………
23:以下、
――土星圏外宙域、CG-346ノルン級大型宇宙戦艦『ノルンS-02』(艦長室)
時子「ラピッドストライカー隊の体制についての詳細は以上。後は向こうで上手くやりなさい」
ナオ「了解です」
加蓮「あれ、でも菜々さんは?」
菜々「ナナは智絵里ちゃんとしばらく一緒ですので」
智絵里「コンコルディア隊とラピッドストライカー隊は、ニュージェネレーション隊と一時的に統合して……加蓮ちゃんたちが、戻ってきたら……また再編成、ですよね?」
時子「そうね。菜々が黒川重工から預かってる機体の運用テストもあるから、出撃編成は考える必要があるけれど……まったく、いつまでも向こうの小間使いな部隊ね」
菜々「まーそれがラピッドストライカー隊ですからねぇ。リアルロボットの中にスーパーロボットが混じるのも結構大変でして……」
時子「どうでもいい」
菜々「あ、はい」
ナオ「菜々さんも一緒に来れたらよかったんだけどな。こればっかりは仕方がないか……」
菜々「どんなに遅くても、長距離航行のタイミングで合流ですけどね。そういえば時子さん、S-01の子は先にフレイヤに向かうんですよね?」
時子「今回の補給部隊の帰艦に合わせて先行する予定よ。貴方達は、さっさと引継ぎを済ませてフレイヤに行きなさい」
ナオ「やること多いからなぁ……凛たちがこっちに来た時に面倒にならないようにしておかないと」
加蓮「ま、そこは先輩的にもしっかりやっておかないとね」
……
…………
24:以下、
――ノルンS-02(通路)
菜々「あ、ちょっと格納庫行ってきますね。前回戦闘で収集したウサミンロボのシステムログ、出しておきませんと」
ナオ「何か手伝うか?」
菜々「すぐ終わりますから、先にお部屋に戻って待機してていいですよ」フワッ
加蓮「……まあ、菜々さんのARGTは色々面倒くさいし、先に戻ってよっか」
ナオ「そうだな……」
加蓮「待機時間なら食堂でも行こうかなー。でも次の出撃編成に入ってるし……」
ナオ「なあ、加蓮」
加蓮「ん、何?」
ナオ「残念だったな。凛たちと一緒に任務できなくて、入れ替わりになったしさ」
加蓮「別に、ニュージェネならもう3人でも十分やっていけるでしょ? それに、ナシヤマに帰るときはみんな一緒だし」
ナオ「まあな。別件で木星圏まで戻るタイミングでもないと、会う機会は減ったけど……今はフレイもこっちにいるし、大丈夫か」
加蓮「そうそう。いつまでも新人じゃないんだからさ。それに……」スッ……
ナオ「……なんだよ」
加蓮「私には、ナオがいるもん」ギュッ……
ナオ「は、恥ずかしいこと言うなよなぁ……」
加蓮「私は恥ずかしくないもん。ナオは、恥ずかしい?」
ナオ「そ、そりゃあ……通路だし誰かに見られたら恥ずかしいけど……」
加蓮「……私ね。今でも思うんだ」
25:以下、
加蓮「また、こうしてナオと一緒にいられること。色んな奇跡が積み重なって、奈緒が私たちを助けてくれて……だから、またこうしていられる」
加蓮「もっともっと……奈緒にはたくさん、ありがとうって言いたかった。私を守ってくれて、こうしてまた、ナオと出会わせてくれて……」
ナオ「……そっか」
加蓮「奈緒……元気かな?」
ナオ「きっと、元気だよ。あっちの世界は平和なんだ。平和で……平和だから、アイツが自分の世界に戻ることが出来て、良かった」
加蓮「……そうだね」
ナオ「後は、あたしたちの仕事だ。この世界でやるべきこと……全部、全部終わったら……」
加蓮「奈緒に……また会えるかな? 次元跳躍のテストも、ニュージェネが進めてるし」
ナオ「会えるといいな。今度は……平和な世界で」
……
…………
26:以下、
――ノルンS-01(格納庫)
「水少尉! 補給部隊の回収物資、全部積み込みが終わったんで3NXもモリアン艦に移動させてください!」
奏「ええ、分かったわ。オプション兵装、装備したままだけどこのまま移動させていいのよね?」
「はい、装備したままでオッケーです」
奏「ホクドウに戻るまでの護衛部隊の編成、モリアンに入ってからもらえばいいのかしら?」
「隊のほうで連絡されていなければ向こうで通知されると思います。ヴェールも1隻戻るので護衛はそっちがメインになると思いますが」
奏「そう、ありがとう。あら……?」ピピッ!
奏「端末に通知……神谷少尉と北条少尉、後から来ることになったのね」
奏「国際連合防衛本部宇宙軌道防衛軍所属、第6防衛隊……新しい配属先。まあ、なるようになる、かしらね」
……
…………
32:以下、
――数日後、フレイヤ?(艦長室)
ありす「そうですか。Pさん、ようやく退院ですか」
文香『はい……今週末だそうで……私も、先ほど夕美さんからお聞きしました』
ありす「よかった……お祝いもしたいですし、どこかで都合付けてナシヤマに戻りたいですね」
文香『Pさんも、またありすちゃんや、ニュージェネレーションの3人とお会いできるなら……とても喜ぶと思います』
ありす「そういえば、そちらはI@LP、どこまで進みましたか? 通しまで出来ているのであれば、映像データを送ってもらえればこちらも合わせることができるんですけど」
文香『昨日……一通りの記録は取り終わったので、後で転送しておきますね』
ありす「ありがとうございます。私はフレイヤにいるので、やっぱりみなさんと一緒に練習できないのは大変ですね」
文香『申し訳、ありません……私も、できればありすちゃんと一緒に、フレイヤに戻りたいとは、思っていましたが……』
ありす「仕方がありません。Pさんも含めて、みなさんはフラッシュバックの危険性も残っていましたから」
ありす「あの時の戦闘、対話の日とは違ってPさんが私たち全員の負荷を受けてくださったおかげで、耐性持ちの私や愛梨さんは早くに復帰できましたが、こればかりはどうしようもないと思います」
ありす「それに……私は、帰ったらPさんにたくさん甘えようと、思っていますから」
33:以下、
文香『……そう、でしたか。それでしたら……Pさんには、ありすちゃんから送られてくるI@LPの記録は……しっかりと見て頂くよう、お話しておきます』
ありす「べ、別にそんなことしなくても……あの人も、後遺症でNGFに乗るのが困難になって、暇な時間が出来てようやく私たちのアイドル活動も見てくれるようになりましたね」
文香『喜ばしい……と言いますか……ですが、そうなってしまった経緯を思うと、素直には……喜ぶことが出来ませんね』
ありす「……」
文香『……』
ありす「私たちは、いつも助けられてばかりです。だから……最後は、私たちが……私たちの本来の役目を、果たしましょう」
文香『……はい。私たちも、なるべく早く仕上げて……そちらに戻ります。それまでは……よろしくお願いします』
ありす「今回のみなさんは、実質的にはプランV3の準備の為にナシヤマに残っていますし、それほど心配はしていません。私は待っていますから」
文香『はい……ニュージェネレーションのみなさんや、加蓮さん、ナオさんにもよろしくと……それでは』
ピッ!
34:以下、
ありす「……よかった。Pさん」
ピピピッ!
ありす「ん……はい、どうしましたか?」ピッ!
卯月『ありす大尉、ホクドウの入港手続き完了しました! コードも発行されたので、各班から来てる補給物資の申請リストも出しておきますね』
ありす「わかりました。整備班には、整備長が合流したときの準備もしておくようにと連絡しておいてください」
卯月『はい!』
ありす「あと良いお話を1つ。Pさん、近いうちに退院するそうですよ」
卯月『ホントですか!? 凛ちゃーん! 未央ちゃーん! Pさん退院するみたいですよ!』
未央『おお! 吉報だねぇ!』
凛『よかった……これで、みんな揃うんだね』
ありす「他のメンバーとの合流はまだ先ですけどね。まあ、どこかでナシヤマに戻る用事を作って、家に戻ってもいいかもしれませんね」
……
…………
35:以下、
――数日後、土星圏宙域コロニー『ホクドウ』入港口、フレイヤ?(ブリッジ)
凛「フレイヤを港のアームに固定しました。入港作業終わります。搬入口を開けて、整備班の作業を開始させます」
ありす「それではフレイヤの整備作業についても予定通り実施とします。ニュージェネレーション隊は1時間後に本部に向かいます。外出準備をしてください」
未央「はーい……およ?」ピピピッ!
ありす「未央さん? どうしましたか?」
未央「おおっ! ありす大尉!」
……
…………
36:以下、
――ホクドウ(入港口)
整備長「よーお前らー! 元気だったかー?」
未央「整備長! お待たせー!」
卯月「お疲れ様です!」
整備長「待ったも待った。暇過ぎて酒飲む金も使い切っちまったよ」
凛「またそんなこと言って……整備長、新システムは?」
整備長「VSTGに積み替える分は持ってきたぜー。コックピットブロックの換装作業、やっとくからよ」
ありす「お疲れ様です。新型のほうはどうしますか?」
整備長「基本設定は美波の嬢ちゃんにやってもらったからよ、残りは新入りが来たらやらせりゃいいだろ」
ありす「そうですね。換装用のコックピットと、新型3機の搬入作業、お願いします」
整備長「へい了解! そっちはどうすんだ?」
ありす「1時間後に新入りの受け入れの為に本部へ向かいます。全員揃っているはずですから」
37:以下、
整備長「新入り3人ねぇ……ようやくフレイヤも人が増えたっつーか」
ありす「アインフェリア隊と愛梨さん、蘭子さんが常駐できれば人数的には問題ないんですけどね」
ありす「ただ、プランV3のことも考慮すると今の体制では賄いきれませんし、人員を増やすしかありません」
整備長「まあ、フレイヤに来るってことはよ……」
ありす「……はい」
卯月「またPさんのおちんぽ狂いになっちゃう人が……」
凛「いや大丈夫でしょ……私たちが使ってたときのシステムから改修が入ってるんだし、そこまで酷くはならないとは思うけど」
未央「まあでも、好きだよねそういうの」
ありす「貴方達……美波さんじゃないんですから外でそんな話をしないでください」
……
…………
38:以下、
――ホクドウ、軍本部(会議室)
ありす「直接顔を合わせるのは初めてになりますので、改めて互いに自己紹介をしましょうか」
ありす「私はプロジェクトV……正式にはプロジェクト・ヴァルキュリアの運用艦であるフレイヤ?の艦長代理、橘ありす大尉です。今後の貴方達の上官になりますので、よろしくお願いします」
ありす「あとは……こちらの3人は、もしかしたら何度かI@LPで顔を見る機会があったかもしれません。ニュージェネレーション隊です」
卯月「島村卯月少尉です! よろしくお願いします!」
凛「渋谷凛少尉です。よろしく」
未央「本田未央少尉です! 私たちは別件があって長く一緒にいれないけど、短い間でもよろしくね!」
奏「S-02から来ました。水奏少尉……です」
美嘉「城ヶ崎美嘉少尉です」
周子「えーっと、塩見周子少尉です。よろしくお願いしまーす」
ありす「お互いに少し硬いですね。私と塩見少尉以外、入隊時期は同期になりますし、広報のアイドルでもありますので、もっと気楽で構いませんよ」
未央「と、いうわけでヨロシク!」
39:以下、
凛「他所だともう少ししっかりしなきゃいけないけど、ここは相当緩いから、仲良くやっていこうか」
卯月「色んなところが緩いですからね」
奏「あら……それじゃあ遠慮なく。よろしく」
周子「それじゃーあたしも、そこそこ適当にさせてもらおっかなー。よろシューコ、ってね」
卯月「はい! えーっと……美嘉、さん? 美嘉……ちゃんは?」
美嘉「……ん、それじゃみんなアイドルならアイドルらしく、やってこっか。ヨロシク★」
ありす「まあ、うちはこれくらいでいいですかね。この後少し、絶望を覚えるようなお話をもしなければなりませんし」
奏「何の話……ですか?」
ありす「詳しい話は艦に戻ってからしますが、本プロジェクトの詳細は一部を除きアルヴィスの秘匿階層レベルの情報になります」
ありす「プロジェクト遂行にあたっての試作機、試作兵装の運用テスト、それらの作戦への導入実施が行われます。また、既に全体に展開されているプランV3の件」
ありす「対話の日に実施されたプランV、クイーンとの対話を行ったプランV2も合わせて私たちの部隊の任務となっています」
ありす「プランV3の作戦詳細や貴方達のポジションについては別途お話します。長距離航行プランにおいて重要な立ち位置となっていますので、活躍を期待しています」
「「「はい」」」
……
…………
40:以下、
――数時間後、フレイヤ?(会議室)
ありす「以上が、プロジェクト・ヴァルキュリアの全体概要となります。各項目についての詳細は、端末に転送している資料を参照してください」
奏「3NXや4Nに搭載されているGNブースト……ここで運用されていたヴァルキュリアシステムっていうのが……」
ありす「はい。ヴァルキュリアシステムはこれまで標準配備されていたNGF-3Nのアップデート版であるNGF-3NX、及び次世代機であるNGF-4Nに搭載されたGNブーストの元となった先行システムとなっています」
ありす「ただし、新規格のパイロットスーツを使用しNGF搭乗者へ働きかける効果はGNブーストとは大きく異なります」
美嘉「大きく違う……GNブーストは新しいパイロットスーツを着て、機体から受けた電気信号でアタシたちの戦闘技術を向上させるって……」
ありす「その部分については大きく変わりません。ヴァルキュリアシステムもGNブーストと同じく、基本的にはパイロットに直接適用される専用システムです」
ありす「ヴァルキュリアシステムは各機体共通仕様の360度フルスクリーンモニター、擬似立体音響、運動制御補助プログラム用の脳波受信装置の3つで成立しています」
ありす「システム起動中はフルスクリーンモニターにより映される光景、擬似立体音響から伝わる音、そして脳への情報伝達率をより高度にすることによって」
ありす「搭乗者へ戦闘中でに適切な状況判断、行動の最適化を円滑に促すことでより高次元の戦闘を行うことができます」
周子「あーそうそう、なんかそんな感じだったような……」
41:以下、
ありす「ですがヴァルキュリアシステムはそれだけではありません。GNブーストとは違い、脳に与える付加効果が一部追加されます」
未央「追加っていうか、GNブーストはその効果がオミットされてるってことだけどね」
ありす「ヴァルキュリアシステムは、システムとダイレクトリンクしているパイロットスーツから、電気信号が随時全身に送られることになります」
ありす「その効果は大脳の扁桃体を初め、体の様々な器官に影響を及ぼすことで、機体搭乗者の精神に直接働きかける物となります」
ありす「搭乗者はシステム起動後は恐怖心、闘争本能を活性化させて人間の生存本能を莫大に発現させることでゾーニング現象を発生させます」
ありす「これにより通常戦闘内であれば、先程話した効果がゾーニング現象と併用することで、更なる戦闘力の向上が見込めます」
美嘉「なんか、ちょっと怖い気がするけど、戦闘だけならヴァルキュリアシステムを使うほうが全然良いと思うんだけど……」
ありす「いえ、戦闘中はゾーニング現象を維持する為、電気信号により強制的にその効果を維持することになります」
ありす「通常では有り得ない肉体的、精神的負荷を継続的に受けたことにより、戦闘終了後も搭乗者の身体には後遺症として、ゾーニング現象が残ることになります」
ありす「そして、生存本能が活性化されたことにより、戦闘後は激しい性衝動が襲ってきます。性衝動については自慰行為等で別途発散させることでゾーニング状態を解消し、対応していきます」
奏「は?」
美嘉「は?」
周子「は?」
42:以下、
凛「私たちのときと同じ反応してる」
卯月「ま、まぁそうなりますよね……」
美嘉「ちょ、ちょっと待って! そんなのって有り得なくない!?」ガタッ!
周子「いやー……ビックリ」
奏「……さすがにそれは、非人道的なシステムだと思うけれど」
ありす「そこについては否定できません。現に私やニュージェネレーション隊は効果の大小はあれど、何かしらの影響を受けています」
美嘉「え、ちょ……ええええ……」
奏「いや、影響って……何、それ」
卯月「あ、で、でも心配しなくていいですよ!」
凛「後遺症については、ありす大尉の時期が特に酷かった頃で、私たちが配属した時期には後遺症の抑制も進んでいたし」
ありす「はい。今回貴方達にお渡しする新型については、オート・クレール社が更に改良した新型のヴァルキュリアシステムが採用されています」
ありす「後遺症及び肉体的な負荷も、従来のシステムより大幅に軽減されています。後遺症によるフラッシュバックも、ほぼ起きないとは思いますが……」
43:以下、
奏「……冗談を言う場ではないし、秘匿階層の情報っていう理由は分かったわ。ただ……ちょっとね」
美嘉「あっ、あわっ、あわわわわわ……」ガクガクブルブル
ありす「まあ、しばらくしたらゾーニング現象の対策として、この艦にそれ相応の方が来てくれます。それまでは頑張ってください」
周子「アフターケアは万全……ってわけじゃなさそうだけど、ちなみに、その人は何する人?」
ありす「みなさんとセ○クスする……だけではありませんが、私たちの部隊を統括する方が合流します」
ありす「アインフェリア隊、及びニュージェネレーション隊の上官であるP少佐になります。セ○クスをご希望であれば、その方にお願いしてください」
美嘉「セッ!? セセセセセセセセ!!」
周子「ちょっ、ちょっと落ち着きなって……ま、まあこっちが騒いでも、何か変わるわけでもないしええけど」
ありす「まあ、特にシステムについてはプランVにおける重要な物となりますので……プロジェクトとシステムの説明については以上になります」
ありす「この後は一度艦内施設の案内をします。その後は格納庫に行って、みなさんの機体の調整とシミュレーターを起動してもらいますので、移動しましょうか」
……
…………
44:以下、
――フレイヤ?(食堂)
周子「ま、食堂はどこもこんなもんだよね」
ありす「同型艦のフレイが、乗員の趣味で内装を変更しているみたいですけど、ここは特にそういった趣味の方がいませんので標準のままです」
未央「おばちゃーん、新しく来た人たち連れてきたよー!」
おばちゃん「おや? みんな来たのかい? いらっしゃい」
美嘉「ど、どうも……」
おばちゃん「この艦、仕事大変だからねぇ。みんなも体壊さないように頑張って頂戴ね」
奏「……はい」
ありす「まあ、フレイヤの乗員は全員プロジェクト要員なのでみなさんの事情は知っていますから」
おばちゃん「大丈夫だよ! ニュージェネのみんなだってすぐ慣れたんだし、ねえ?」
卯月「はい!」
凛「慣れっていうのは恐ろしいね」
美嘉「慣れたくない……」
ありす「そういえば、厨房が忙しそうですね。仕込みですか?」
おばちゃん「整備班に弁当用意してるんだよ。今回は搬入出の作業多いみたいで、休憩時間少ないからね」
ありす「整備長が持ってきた物も相当ありますからね。すみませんが、よろしくお願いします」
おばちゃん「あいよ。はぁ……智絵里ちゃんがいれば、もう少し楽だったんだけどねぇ……」
未央「最早パイロットなのかコックなのか扱いが良くわからなくなってるちえりん……」
凛「まあ智絵里は菜々さんと一緒にS-02に戻って、中尉に上がったからね」
ありす「おっと、お話が長くなりましたね。それでは移動しましょうか」
……
…………
45:以下、
――ナシヤマ、オート・クレール社工場(開発室)
晶葉「……そろそろ終わりか」
ピピッ!
パシュンッ!
P「……」
愛梨「……」
蘭子「……」
『P NGF-3Nシミュレーター評価 SS』
『神崎蘭子 十時愛梨 NGF-F-VPS13シミュレーター評価 SS+』
愛梨「やりましたぁ!」ピョンピョンッ!
蘭子「うむ! 我も神の頂きへと上り詰めた!」
46:以下、
晶葉「5回シミュレーターを回して、3回がこのスコアか。助手も、ついにシミュレーターのスコアが抜かれるようになってきたか」
P「そうだな……俺も、リハビリプログラムをやっている間に調子が良くなったと思っていたが、そろそろ引退かもしれん」
愛梨「そ、そんなことないですよぉ! Pさん、シミュレーターは3Nで動かしましたし、私たちは新型ですから……」
蘭子「単独マニューバだと勝負にならないもん……」
晶葉「2人のサードの搭乗経験から、やはりこういった形で運用するほうが単体としての成果は上がるか……どうする?」
P「悩ましいな。恐らくは単機での突破力も、集団での殲滅力も必要になる」
愛梨「ビーさんたちのお話を聞いた感じですと、星に行ったらたくさんのG型がいるかもしれませんし……」
晶葉「単独でのシミュレータースコアであれば……そうだな、単独出撃した愛梨程のスコアでもなければG型を相手にするのは厳しいか」
愛梨「ニュージェネのみなさんはどうなんですか?」
P「防衛ラインを任せようと思っている。3機でのマニューバであれば、上手くやれるとは思っているが」
晶葉「となると、こちらから最前線に出すのはラピッドストライカーとブリヤントノワールの2部隊、あとは愛梨と蘭子か」
47:以下、
蘭子「新しく来る人たちはどうするんですか?」
P「前線任務をメインにする予定だ。アルヴィスで過去の戦闘記録を閲覧したが、腕は悪くなさそうだ」
P「ニュージェネと比較しても、単独でのマニューバは新しいメンバーのスコアが上のようだしな」
晶葉「なんだ、他所から来る2人はそんな面子なのか? 今のあの3人も悪くはないが、それくらい動けるならこの時期なら土星圏外に回されてもいいとは思うが」
P「そっちでの戦闘をやっていたメンバーもいる。まあ……フレイヤに来ることになったのは、色々ある」
晶葉「なんだ珍しい、歯切れが悪いな」
P「1人は……まあ、前線に出続けていれば稀にあるというか、少し前に起きたノルン級の巣の攻略戦でな。指揮伝達が遅れたタイミングだったらしいが」
晶葉「なるほどな。で、そいつはこっちに来て使い物になるのか?」
愛梨「多分、大丈夫だと思います。その後の戦闘記録も、出撃編成には入っているみたいですし、ただ……」
晶葉「ただ?」
48:以下、
P「単独マニューバでの出撃機会が増えたと聞いている。本人の要望かどうかは知らないが」
晶葉「この時期に単独出撃が出来るなら大したもんだ。お前たち程だとは思ってはいないが、確かにそれなりだな」
愛梨「フレデリカちゃんや、桃華ちゃんくらい飛べるみたいですから、私もこの人ならいいかなーって思ったんですけどね」
P「そうだな。もう1人は……」ピピピッ!
P「っと……会社の端末か。打合せの時間か」
晶葉「もうこんな時間か。仕方がない、行くぞ」
蘭子「暗黒会議……私たちどうしようかな」
P「本部に戻る用事も、I@LPもないなら家に帰ってていいぞ。今日の打合せは櫻井からも人が来てるから、少し時間が掛かる」
愛梨「はーい。それじゃあ先に帰ってますね。蘭子ちゃん、いきましょう?」
蘭子「我、甘美なる誘惑に惑わされる」
愛梨「それならどこかでお茶して帰りましょう♪ それじゃPさん、お先に失礼しますね」
P「ああ、気を付けて帰れよ」
……
…………
52:以下、
――数時間後、フレイヤ?(格納庫)
パシュンッ!
卯月「凛ちゃん、やりました!」
凛「うん、いつもよりスコア伸びてるし、今日は調子いいんじゃない?」ピピッ!
奏「……」
美嘉「……」
周子「……」
卯月「頑張りました!」ブイッ!
『島村卯月 NGF-3Nシミュレーター評価 D+』
『渋谷凛 NGF-3Nシミュレーター評価 C?』
『本田未央 NGF-3Nシミュレーター評価 C』
未央「おーおー、しまむーも1ランク上がったねぇ。安定すればもう1ランク上げられそうじゃん」
53:以下、
周子「……ま、あたしはあんまり人のこと言えないし」
『水奏 NGF-3Nシミュレーター評価 B?』
『城ヶ崎美嘉 NGF-3Nシミュレーター評価 B?』
『塩見周子 NGF-3Nシミュレーター評価 C?』
卯月「うわぁ……3人とも凄いスコアですね! Bランク帯以上って凄く判定厳しいんですよね……」
奏「まあ、この判定もギリギリのところだけど……3NのシミュレーターでB以上は行ける気がしないわね」
美嘉「まあまあ、スコアも大事だけど、実戦で上手くやるのが重要だからさ」
未央「いやそれにしても私たちの立場がないねこれは……もっと一緒にシミュレーターやりたかったなぁ」
周子「そういやさっき話してたね。S-02に行くって」
凛「元々フレイヤにいたメンバーが何人かS-02に行っててね。そのメンバーもヴァルキュリアシステムを使ったことがあるんだよ」
未央「そうそう。抑制剤もあるし、フラッシュバックは頻発しなくなったけど、長期間フレイヤから離れた分のメディカルチェックも兼ねて私たちと交代ってこと」
奏「……もしかして、それって神谷少尉と北条少尉かしら?」
凛「そうだよ。あ、奏はS-01から来たから2人の名前は知ってるんだ?」
奏「直接会って話したことはないけれど、ここに来る前に少し連絡を取り合っててね。あの2人がいる部隊、結構有名だもの」
卯月「ラピッドストライカー隊、菜々さんのARGTって目立ちますからね……」
凛「あっちの部隊も、試作兵装のテスト運用やってるからね」
54:以下、
美嘉「……そういえばさ」
未央「ん、どしたの美嘉ねぇ?」
美嘉「美嘉ねぇって……変なあだ名付けないでよ……アタシのほうが後から来たんだし」
未央「まあまあ、私たちより年上だしさ」
美嘉「まあいいけど……いや、機体の話で思い出したんだけどさ、さっき向こうで機体の確認してた時に見かけた機体」
美嘉「開けっ放しだったコンテナの中にあった3N、カスタム機だったけど誰が乗ってるのかなって」
卯月「あ、それは……」
凛「NGF-3N-SD、今は誰も乗ってないよ」
周子「誰も使わないの? 勿体無いやん?」
凛「うん。パイロットはもういないけど……まあ、私たちのお守りみたいなもの、かな」
美嘉「……誰が乗ってたの?」
凛「それは……私たちが話しても、ね。今度、北条少尉……加蓮が来た時に、聞いてみるといいよ」
……
…………
55:以下、
――数日後、ホクドウ(入港口)
ありす「長距離航行プランについては内々で大佐から連絡を頂いている通り、時期になりましたら再度招集を掛けます」
ありす「また、フレイヤ?に関しても土星圏外での戦闘状況、または上層からの指示により別宙域に移動する場合もあります」
ありす「合流についてはその都度指示を出しますので、圏外での戦闘はラピッドストライカー隊とコンコルディア隊と協力してお願いします」
未央「はい!」
卯月「頑張ります!」
凛「大尉も気を付けてください」
ありす「……まあ、しばらく離れることになりますし、少しくらいは普段通りにして構いません」
凛「それじゃあ3人で頑張って、ありすに良い報告できるようにしようか」
卯月「はい! 向こうは翠さんたちもいますしね!」
ありす「貴方たちは本当に翠さんのこと好きですね……私の立場がありませんよ」
未央「まあ長いことお世話になったから……大丈夫、ありすちゃんのことも私たち、大好きだから!」
ありす「恥ずかしいのでやめてください」
整備長「お前ら、S-02でもしっかりやるんだぞ!」
おばちゃん「怪我しないようにね。お弁当、シャトルの中で食べるんだよ」
周子「ずいぶんゆるーい挨拶やね。ていうか整備長もおばちゃんも来とるし」
凛「まあ、うちの部隊はこんな感じだから」
56:以下、
卯月「みなさんも、頑張ってくださいね!」
美嘉「バッチリやっとくよ★ そっちも気を付けてね」
凛「対応予定の宙域で次元振動の観測結果が出てるから、戦闘のときはありす大尉の指示に従って、加蓮やナオと協力してよ」
奏「2人は明日、ここに来る予定だものね。わかったわ」
周子「合流したらすぐにあたしたちも宙域に出て戦闘でしょ? いやーどこに行っても大変だね」
ありす「アルヴィスの更新履歴を見たところ、他宙域でも次元振動が観測されているようです。やはり、白蜂もこちらで設置した干渉装置の効果をすり抜けて来ているみたいですが……」
美嘉「……」
ありす「まあ、どこにいても大変なのは変わりません。3人とも、NGFの積み込みも終わっていますから、そろそろシャトルに行きませんと」
卯月「あ、そうだった……それじゃあ、いってきます!」
ありす「はい、いってらっしゃい」
整備長「気を付けていけよー!」
……
…………
57:以下、
――フレイヤ?(艦長室)
ありす「各宙域に設置されている干渉装置の効果……やはり、とりあえず有効にはなっていますね」カタカタカタカタッ!
ありす「ちひろさんから頂いている連絡では、まだ火星圏ではG型は確認できていない。次元振動も……」
ピッ!
ありす「エネルギー測定をした際の波長から外れる何か別の要因が……分かりませんね。オート・クレールの解析結果が出るまでは何とも……」
ピピピッ!
ありす「はい」
奏『大尉、お時間良いかしら?』
ありす「構いませんよ。どうぞ入ってください」
パシュンッ!
奏「失礼します……何か作業を?」
ありす「上から来ている直前の任務について確認していました。土星圏内で観測された次元振動……断層発生と、空間転移予測の詳細が来ていましたので」
奏「初報だと、断層発生まであまり時間が無いって書いていたけれど……間に合うのかしら?」
58:以下、
ありす「合流予定のお2人が到着次第出発すれば十分間に合います。貴方は他の2人と一緒に、ブリッジ作業のマニュアルを覚えておいてください」
奏「それはいいけど……その、1つ神谷少尉からお話を聞いていたんです。4人くらい来るって」
ありす「ああ……次のブリーフィングで話そうとは思っていました。神谷少尉、北条少尉の他にも2人、合流を予定しています」
奏「それって……」
ありす「はい。先に来た貴方達3人を含めた5人小隊として運用を予定している2人です。追加の2人はくだらない理由で合流が遅れている状態ですけどね」
奏「だからまだ新規の小隊手続きが無かったのね……そんな気がしていたわ」
ありす「ちなみに広報のほうから私に連絡が来ていますが、貴方達の今後のアイドル活動も5人ユニットで行う方針に変わります。そのうち、I@LPにも通知が来るはずです」
奏「……なんだか、色々と環境が変わってくるのね。目まぐるしく感じるわ」
ありす「そういうものです。貴方も、環境に合わせて変わってくれることを期待しています」
奏「……」
ありす「さて……すみませんが私はこれから格納庫に行ってきます。ブリッジのコンソールマニュアルの確認が終わったら各部屋で待機していてください」
……
…………
59:以下、
――フレイヤ?(通路)
奏「……」
ありす『そういうものです。貴方も、環境に合わせて変わってくれることを期待しています』
奏「……別に、私が変わったわけじゃない。私は……裏切られただけ」
奏「そういえば……アイドルの仕事も変わること、周子と美嘉にも話したほうがいいかしらね。大尉からも話が行くと思うけれど」
奏「あまり、お節介はしたくないけど……そうね、チームでやるもの、少しなら……」
奏「……見透かされているのかしらね、私自身も」
……
…………
60:以下、
――フレイヤ?(美嘉の部屋前)
奏「まだブリッジに2人とも来ていなかったし、部屋にいるとは思うけれど……」スッ
ピピピッ!
奏「奏よ。美嘉、少しいいかしら?」
奏「……返事、ないわね」スッ……
奏「ロックがされてないから、部屋にいる……わよね。美嘉、入るわよ」ピッ!
パシュンッ!
『それでね、アタシ絶対ぜーったいアイドルになるんだから、お姉ちゃんみたいに!』
美嘉「コラコラ、アイドルなんてそんな簡単になれるもんじゃないんだからね?」
『だからアタシもお願いして、ナシヤマのオーディション受けにいくから! そっちに行くときは、お姉ちゃんのトコに泊まっていーい?』
美嘉「もー、アンタってばいつも勝手に決めようとするんだから、アタシだって仕事あるんだからさぁ」
奏「美嘉?」
美嘉「……ん? あ、どうしたの?」
『あとね、この間チョーイケてる新しいお店が出来たんだけど――』
ピッ!
61:以下、
奏「……今のは?」
美嘉「アタシの妹。莉嘉っていうんだけど、いつも話す度に元気でうるさくてやかましくてさ」
奏「あら、いいじゃない。仲が良いならそれで。妹さんだって、楽しそうに貴方と話していたじゃない」
美嘉「もう、恥ずかしいって。まだまだやんちゃでね、アタシの真似してアイドルになりたいーって何度も言ってくるし」
奏「可愛らしいじゃない。せっかく話していたのに、邪魔してごめんなさいね」
美嘉「いいよいいよ。何か用事?」
奏「そうだけど、莉嘉ちゃんとお話していたなら、後にするわ。いきなり切っちゃったでしょう?」
美嘉「大丈夫だって。仕事のほうが優先でしょ?」
奏「いいの?」
美嘉「気にしなくていいって、それで?」
奏「さっき大尉から聞いたけど、神谷少尉と北条少尉の他にも2人、合流するみたいなの。私たちも混ぜた5人で、ユニットを組んでアイドルをやれって広報から来ているみたい」
美嘉「えー何それ、I@LPからまだ何も来てないけど……今まで持ってた仕事、どうなるんだろ?」
奏「上手くスケジュールとかは合わせて来るとは思うけど、お互いのスケジュール確認なら早いうちにやっておいたほうがいいかと思って」
美嘉「それじゃ周子も呼んで、3人で擦り合わせしておこっか。追加で来る2人にすぐ渡せる物、用意しておいたほうがいいよね」
奏「そうね。悪いけど少し付き合って頂戴。マニュアルの確認もしたいし……ブリッジでやりましょう」
美嘉「オッケーオッケー★ それじゃ行こっか」
……
…………
62:以下、
――翌日、フレイヤ?(ブリッジ)
ありす「整列してください。こちらが先日お話した神谷奈緒少尉と北条加蓮少尉です。お2人も2年程前から本プロジェクトのメンバーになっています」
ありす「ナオ少尉は前線、北条少尉は状況を見てブリッジ、前線任務の兼任となります。前線ではお2人の指示に従ってください」
ナオ「よろしく……といっても、同じ階級だしお互い気楽にやろうか。ここ緩いし」
奏「凛たちも同じことを言ってたわ。こちらも、そのほうが気楽だしよろしくお願いね」
加蓮「とはいえ、戦闘中の指示には従ってもらうことになるけどね……今回はギャルっぽいメンバーなんだ」
美嘉「ま、アタシはギャル売りしてるからね」
周子「あたしそんなにギャルっぽくないと思うんやけど……」
ありす「ナオさんについては前線での運用体系が特殊なので、後でシミュレーターで互いのマニューバの確認を行ってくださいね」
ナオ「普段はNGFに乗ってるんだけど、こっちだと状況次第でオプション兵装で出撃することもあるからな。P少佐が来ない限りはそういう機会はないけど」
美嘉「P少佐?」
63:以下、
加蓮「私たちがお世話になってる人。まあ、ゾーニング現象が起きたときの……ね?」
ありす「……コホンッ」
美嘉「あっ、あわわわわわわ……!」ガクガクブルブル
奏「ああ……そういうことね」
ナオ「おいおい、あまり脅かすなよ」
加蓮「ゴメンゴメン。ふふっ、でも今のヴァルキュリアシステムなら早々お世話になることはないと思うから、心配しなくていいよ」
周子「いやめっちゃ心配だけど……」
ナオ「ていうか、Pさんのこと話してなかったのか?」
ありす「話すとまたややこしくなりそうなので、別の機会の時でいいかと思っていたんです。さて、話が脱線してきたので……」
ありす「各員、現在ホクドウの軍本部から土星圏宙域内での次元振動が観測されています」
ありす「少し前から圏内での観測はされていましたが、今回は久しぶりに次元断層まで発展する規模の振動となります」
ナオ「つまり、土星圏に設置した干渉装置の効果をすり抜けて来たってことか」
ありす「そうです。残念ながら……とはいえ、そういった事態が起こることも想定されていました」
64:以下、
ありす「本艦はこれより3時間後に出航、提示されている指定宙域ポイントまで移動し次元断層の発生を確認後、空間転移されてくる対象に対して対応を取ります」
ありす「ビー種であれば本部に連絡後、識別信号及び広域電波伝達式の対話プログラムを用いて受入れ、G型及びGS型であれば迎撃を行います」
ありす「また、戦闘中に圏外観測されている超空間転移……次元跳躍現象の発生を確認した場合は、NGFの跳躍テストを兼ねた追跡行動に作戦を移行させます」
ありす「こちらについては事前に説明した通り、ナシヤマでの稼働テストとニュージェネレーション隊による運用テストを引き継ぐ形で実施します」
ありす「次元跳躍後は正規の手順を踏めば元の場所に戻れますので、マニュアルには再度目を通しておくように」
奏「了解です。跳躍テストが一番怖いわね……」
周子「他所の場所に行って帰ってこれないとかになったら、遭難だもんねー……」
ありす「ニュージェネの3人は慣れてからは楽しそうにテストやってましたけどね。それではこれより出航準備に入ります」
ありす「各自事前展開している作業を済ませておいてください。整備班の作業終了後に出航します」
……
…………
65:以下、
――数時間後、土星圏宙域、フレイヤ?(通路)
奏「ごめんなさい、少尉……じゃなかったわね。ナオ、作業手伝ってもらってありがとう」
ナオ「来たばかりだと、まだ慣れないだろ? フレイヤはブリッジメンバーが少ないから機材の移動もこっちでやらないと回らないしな」
奏「ホント、最初に聞いたときはとんでもない場所に来たと思ったけれど……本当に覚えることが多いわ」
ナオ「ノルンにいると前線任務だけやってればよかったからなー。あたしも、しばらくフレイヤにいたら裏方作業も覚えちゃったよ」
奏「そうね……そうだ、この後時間あるかしら? 今はブリッジの作業、美嘉と周子がやっているから早めに食事にしない?」
ナオ「ああ悪い、ポイントに向かう前にそうしておきたいんだけど、ちょっと整備長に頼んでた作業があってさ……コックピットブロックの換装、終わった後の再設定しなきゃならなくて」
奏「あら、それなら仕方がないわね。それじゃあ一人で寂しく食事にしておこうかしら」
ナオ「そ、そういわれると何だか気が引けるな……」
奏「ふふっ、冗談よ。それじゃあ後でね」
……
…………
66:以下、
――フレイヤ?(格納庫)
ナオ「ん、あれは……」
加蓮「……」
ナオ「加蓮、何やってんだ、こんなところで」フワッ
加蓮「あ、ナオ……ううん。何でもない」
ナオ「……3N-SDか」
加蓮「うん。定期メンテでコンテナから出してたんだって。フレイヤにいると、見に行きたくなっちゃってさ」
ナオ「そっか」
加蓮「この機体がここにあると、奈緒が私たちを見守ってくれているような気がして……もしかしたら、実は奈緒がまだ3N-SDに乗ってて、いきなり出てくるんじゃないかなって思って」
ナオ「みんな、この機体はお守りだって言ってるからなあ……アイツは、帰ったよ。自分のいるべき場所に」
67:以下、
加蓮「うん。さよならも言わせてくれなかったのは、ちょっとズルいけど……奈緒、元の世界でアイドルやってるのかな?」
ナオ「アイドル、やりたがっていたからな。アイツはNGFに乗って戦場に出るより、マイクを持ってステージに出るのが正しいんだから」
加蓮「ねえ、ナオ」
ナオ「なんだ?」
加蓮「ナオは、ずっと私の傍にいてくれる?」
ナオ「……何の為に、あたしが戻ってきたと思ってるんだよ。恥ずかしいし、わざわざ聞かなくてもいいだろ?」
加蓮「ふふっ、分かってる。だけど、言葉が欲しいから……言葉があると、もっと安心できる」
ナオ「……はぁ、このっ、このっ! 甘えん坊め、そんなんだと奈緒が安心できないだろ?」
加蓮「あんっ、もう……それもそっか。あ、そういえば奈緒にとっては私たちの世界はエ口ゲーの世界だから……もしかしたら私たちの様子、本当に見ていたりして……」
ナオ「え」
68:以下、
加蓮「だってそうでしょ? 奈緒って元々は私たちの様子は見れてたみたいだし」
ナオ「ははは、そんなまさか……いや待て、あたしも向こうに行ったときにプレイしたぞ……てことは、まだあの通信端末が繋がってるならその可能性も……」
加蓮「それじゃあ、私とナオがPさんにお願いして3Pしてもらった時の様子も見られてるってこと……かな?」
ナオ「う……うわああああああ!? そ、そんな……まさか、ア、アイツから見たらあたしも、エ、エ口ゲーのキャラみたいに……!」
加蓮「だってナオ、私がPさんとセ○クスしたときも見てたんでしょ? それならナオがPさんとセ○クスしているときだって……」
ナオ「あ……あ、あ……ああ、あああああああ嘘だ、嘘だそんなああああああああ!!!!」
整備長「お前らさっきから何騒いでんだよ」フワッ
加蓮「あ、整備長」
ナオ「これが騒がずにいられないだろ! あたしがPさんとセ○クスしてるの、奈緒に見られてるかもしれないんだぞ!? 自分にセ○クスしているところ見られるなんてどんな羞恥プレイだよ!」
整備長「今更過ぎるだろお前……んなことより、ほれ、コックピットブロックの換装終わったから再設定しといてくれよ」
ナオ「あ、わ、悪い……ありがとう。ヴァルキュリアシステムの入れ替え……これで、大分良くなったのかな」
69:以下、
整備長「前よりもっと後遺症の抑制も出来るようになったからな。アインフェリアのみんなもテストに入ったしよ」
加蓮「みんな、前の戦闘から色々大変だったのに……Pさんだって……」
整備長「まっ、嬢ちゃんたちもそうだけど、少佐の旦那なら大丈夫だって。これまでもそうだったろ?」
加蓮「まあ……そうだよね」
整備長「そういやお前ら、新入りはどうするつもりなんだ?」
ナオ「前線任務で使おうと思ってるけどな。フレデリカたちがこっちに来たら、ブリッジ担当も1人増えるし」
加蓮「そこら辺はありすともう少し話しておくけどね。私はしばらく留守番かな?」
ナオ「ま、ブリッジにありす1人だけってのは難しいだろ」
整備長「ナオはVPSPは使わねえのか?」
ナオ「奈緒もPさんいないからヴァルキュリアシステムは使えないし、3NXも貰ったからしばらくはそっちで十分だよ」
ナオ「もう少しメンバーが集まって、支援担当が必要になったらそっちに乗り換えるつもりだけどさ」
整備長「整備は済ませてるから、乗りたいときは言ってくれよ。今んとこはそんな規模の大きい戦闘はしない予定だけどよ」
ナオ「そうだな……もう少し先だ」
……
…………
70:以下、
――数日後、フレイヤ?(ブリッジ)
周子「指定宙域ポイントまで後10時間……遠いねぇ」
奏「そうね。ホクドウからここに来るまでの時間も長く感じるのに、これで長距離航行プランなんてあるんだもの」カタカタカタッ!
美嘉「……そうだね。でも、それで、その作戦で最後になるなら――」
パシュンッ!
ありす「お疲れ様です。様子はどうですか?」
美嘉「あ、大尉……今のところ何もありません」
ありす「そうですか。オートメーション機能の航路誤差は?」
周子「んー……マイナス1やね」
ありす「わかりました……おや奏さん、何を見ているんですか? ミーミルを起動させていますが」
奏「アルヴィスで公開されてる、長距離航行プランの概要です。実際にプランが実行されると、長い移動になるなと思って……」
71:以下、
ありす「とはいえ、光波推進システムの導入により随分と期間短縮がされています。超空間転移の導入が決まれば、更に短い期間になったと思いますが」
奏「確か……元々は、ずっと前に現行稼働されている戦艦に搭載予定のシステム、だったかしら……」
ありす「はい。光波推進システムについては、20年以上前に稼働していた艦……アウズブラ級大型宇宙航行艦アウズブラの一部で試験的に搭載されていました」
奏「随分昔ね……10年前ではもう、ユミルからノルンに移行していた時期だったって聞いたけれど」
ありす「ですが、システムを搭載していたアウズブラが有人による惑星探査……長距離航行試験も兼ねて行っていた最中、当時のキラー・ビーが発見されて……」
美嘉「……」
ありす「……まあ、キラー・ビーの存在により、後続艦への光波推進システムの搭載は見送られ、長距離航行プランは一時凍結せざるを得なくなりました」
ありす「その後はキラー・ビーの対策として、軍部拡張とグレ○プニールの生産配備、ユミル等の戦闘用戦艦の実装が優先されることになりました」
周子「大変だねー、まったく」
ありす「まあ、今回の任務には関係の無い話です。長距離航行プランについても時期になれば展開されます。まずは今回の作戦を第一に考えましょう」
……
…………
72:以下、
――10時間後、指定宙域ポイント、フレイヤ?(ブリッジ)
ありす「次元振動発生地点の指定宙域ポイントに到着しました。これより、作戦を開始します」
ナオ「次元断層までには間に合ったか。編成は?」
ありす「ナオ少尉、水少尉、城ヶ崎少尉、塩見少尉の4名は暫定アルファ小隊としてNGFで出撃、私と北条少尉はブリッジを担当します」
加蓮「そっち、まだI@LPに新しいユニット申請出してないもんね」
美嘉「ま、戦闘するだけなら関係ないよ」
ありす「各員、パイロットスーツに着替えて出撃準備をしてください。このチームでは初の実戦です。気を引き締めていきましょう」
「「「「「了解!」」」」」
……
…………
73:以下、
――フレイヤ?、カタパルト(機体内)
奏「新型で初めての実戦……シミュレーターでの戦闘は問題なくできたけれど……」カタカタカタッ!
ピピピッ!
ありす『各機、新型の性能はG型、及びGS型に十分対抗できる物になっています。空間転移で戦闘対象が出現した場合は、やかに対処してください」
美嘉『了解』
周子『ちゃっちゃと頑張りますか』
ナオ『しっかりやってくれよ……加蓮、フレイヤは任せたぞ』
加蓮『大丈夫だよ、ナオも気を付けて。奏、持って来てたディフェンスパックの接続は大丈夫?』
奏「ええ、問題無いわ」
周子『ていうかこのパイロットスーツさぁ……』
美嘉『う、ううう……』
奏「随分と攻めたスーツだこと……他人の視線が怖くなりそうね」
ありす『そのうち慣れます。体のラインを見られるのが恥ずかしいのであれば、体型維持は怠らないように』
周子『いやそういう話じゃなくて……』
ナオ『ま、あたしも最初はエ口スーツには戸惑ったけど、そのうち気にならなくなるって。それじゃあ行くぞ!』
加蓮『ハッチ開放完了、各機出撃どうぞ』
ナオ『了解、NGF-3NX、出撃する!』
奏「NGF-VS23SX、NGFヴァルキュリアでいくわよ」
……
…………
80:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
ありす「北条少尉、フィールドジェネレーターを起動、次元振動情報を再取得してください」
加蓮「はい、観測データを更新……指定宙域ポイントで次元振動の発生を確認しています。次元断層まで残り30です」
ありす「ビー側からの情報と事前観測から、白蜂の可能性が高いです。フレイヤは戦闘準備を行います」
ありす「複合ミサイル発射管1番から20番にアルヴァルディを装填。高エネルギー単装砲レーヴァテイン1番を準備」
加蓮「ミサイル装填準備完了。次元断層まで20、10……次元断層発生しました。レベルは2……空間転移です!」
ありす「レーダー情報の再取得! 対象は!」
加蓮「予測通り極小規模の蜂の巣、GS型が3匹です!」
ありす「敵性と判断、コンディションレッド! 戦闘行動に移行します。アルファ小隊はGS型の迎撃、フレイヤの弾幕支援後に行動してください!」
加蓮「索敵結果をNGF各機に転送します。ポイントに向けてアルヴァルディ、発射!」
……
…………
81:以下、
――戦闘宙域
GS型「!!」ブブゥゥゥゥンッ!! 
GS型「!!」ブブゥゥゥゥンッ!!
GS型「……!」ブブゥゥゥゥンッ!!
ズドドドドドドドドォンッ!!
ナオ『アルヴァルディ着弾確認、戦闘開始だ。コンビネーションマニューバはH05、水少尉、城ヶ崎少尉、あたしと前に出る。塩見少尉は支援だ』
奏「了解」
周子『はいはーい。頑張ってね』
美嘉『行くよ!!』ギュオオオオオッ!!
ナオ『おい、動くのが早いっての! 水少尉、行くぞ!』
奏「張り切ってるんだから……了解!」ギュオオオオオッ!!
ナオ『塩見少尉、左の1匹に追加の弾幕で牽制!』
周子『ほーれ、ミョルニル!』ボシュシュシュッ!
GS型「!」ギュンッ!!
82:以下、
美嘉『分断出来た……このっ!』ガションッ!
ドシュゥンッ! ドシュゥンッ!
GS型「!?」ドガァァァンッ!
GS型「!!」ギュンッ!
ナオ『1匹止めた、水少尉!』
奏「抑えるわ! そっちはお願い!」ガションッ!
奏「CG形態……立体機動戦闘で遅れを取るつもりはないわ、そこよ! ドラウプニル!」
ドガガガガガガッ!!
GS型「!」ヒュカカカッ!
奏「チッ……!」
ナオ『HCW-211ロングソードを展開する!』ガションッ!
ギュオオオオオオッ!!
GS型「……!」ギュオオオオオッ!
ナオ『セカンドドライバーじゃないが、近接戦闘で逃がすわけには! はあああああっ!』ブォンッ!
シュパアアアアアンッ!!
GS型「……」ブ……ブブ……
ドガアアアアアアンッ!!
ナオ『1匹!』
83:以下、
周子『うえっ、こっちで引っ張ったのが……!』
ナオ『度上げろ!』ボシュシュッ!!
ドガガガガガッ!
GS型「!?」ギュンッ!!
ピピピピピッ! ピピピピピッ!
奏「巣からGS型が……!」
ありす『各機、追加のGS型が3匹です! レーヴァテインで牽制します、現在戦闘中の奴らの対応を急いでください!』
ナオ「追加のお出ましか……!」
美嘉『まだこっちが終わってないのに……このっ、いい加減落ちろ!!』ドシュゥンッ!
GS型「……!」ヒュカカカッ!
ドシュシュシュッ!
美嘉『針……ぐぅっ!』ギュオオオオッ!
奏「美嘉!」ギュオオオオオッ!
ドガガガガガガッ!!
美嘉『奏……っ!?』
84:以下、
奏「無理していいコトなんて無いわよ。早いところ――」
GS型「!!」ギュンッ!
奏「こっちにも……!」
周子『後ろだって! ダインスレイヴ!』ズドォンッ!
ドガアアアアアアアンッ!!
奏「周子……!」ギュンッ!
周子『そっちが美嘉ちゃんフォローするなら、こっちだってフォローするからね』
奏「……」
周子『なーに、以外やった?』
奏「……いえ、そうね。チームってそういうものだものね」
周子『そうそう、美嘉ちゃんもしっかりやりなって』
美嘉『……ゴメン、ありがと』
85:以下、
ナオ『各機、コンビネーションマニューバをH02に、残りの2人もCG形態に切り替えて立体起動戦闘に移るぞ!』
周子『追加分も手っ取り早くすませないとね』
奏「了解。アレ、使っていいかしら?」
キィィィィン……
ナオ『……』
奏「ナオ! このタイミングでいいかしら?」
ナオ『ん……ああ、今のうちにシステムに慣れておいたほうがいい。急いでくれよ!』
美嘉『オッケー、行くよ! ヴァルキュリアシステム、起動!』ピシィッ!
パシュウンッ!!
奏「この感覚……! 視界が広くなって……いけるわ!」ドクンッ!
周子『残り4匹、さっさと終わらせよっか』
奏「ええ……!」ギュオオオオオッ!!
……
…………
86:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「VS23SXの3機、ヴァルキュリアシステムを起動しました」カタカタカタッ!
ありす「バイタルデータを取得。システムログの採取は忘れずにお願いします」
ピピッ!
ありす「GS型の増援に伴い、艦を前進させます。ティルウィング発射準備、巣の破壊を試みます』
加蓮「陽電子砲は?」
ありす「ティルウィングで十分です。ティルウィング1番2番準備! 前進に合わせて再度アルヴァルディを射出します」
加蓮「弾幕支援を行いつつ前進します。射線データを各機に転送、艦度上げます」カタカタカタッ!
ありす「アルファ隊の支援後、艦の――」ピクッ!
キィィィィンッ!
ありす「……」
加蓮「……大尉?」
キィィィィンッ!
ありす「……いえ、艦の正面にイージスの展開準備を。白蜂の砲撃に備えます」
ありす「この感覚は……」
……
…………
87:以下、
――同時刻、木星圏宙域、夕方、ナシヤマ、オート・クレール社工場(オフィス)
晶葉「すまんな、新型のテストデータの分析に付き合わせて」
P「いや、これくらいは構わん。今日は楓さんも一日中現場に行ってるし、それに自分が乗る機体だ。時間があればこれくらいはやる」
晶葉「テスターと合わせてやると、お前の稼働時間がな……とりあえず、後は私のほうで処理しとくから上がっていいぞ」
P「いいのか? 出力比の見直しも時間掛かるだろう」
晶葉「天才に向かって何を言っている。これくらい大した手間じゃない」
P「ならいいが……それじゃあ、すまないが今日は失礼する」
晶葉「ああ、しっかり休めよ。前からリハビリプログラムでこちらに来ていたとはいえ、退院したばかりなんだからな」
P「もう、だいぶ調子もいいんだがな……では博士、明日な」
……
…………
88:以下、
――ナシヤマ、ショッピングモール(広場前)
P「今日は楓さんに車出してもらっていたのを忘れてたな……美波たちはまだ本部だし、運動がてらに歩くか」
P「……」
『宇宙統一アイドルオーディション!! 期間登録受付中!』
『次期予定されているビー居住区画の改修計画、区画拡大については現状の受入体制の見直しと合わせ、増設予定のコロニーへの移住者の募集を開始しました』
『それにしても今年のシティホール、例年以上に賑わいましたね!』
『今年一番のアイドルユニット参加数ということですから当然! 軍の広報部にも依頼して例年以上にアイドルを参加させて頂きましたからね!』
P「……」
「次のライブどうする? チケット応募したんだけどさー」
「うちの会社なんだけど、この前ビーの勤務内容変わってね。採掘場に行くって話になって」
「今日はパパ、おうち帰ってくるからね。一緒にご飯作って待ってよっか」
P(……平和だな。人も、ビーも……誰もが……)
P(共に生きていく中で、決して小さくない問題もある。だが……皆で辿り着いた、価値のある平和)
P(そうだろう……黒井大佐、麗奈、奈緒……)
……
…………
89:以下、
――ナシヤマ(緑地公園)
P「晩飯、何か用意しようとしているもの、あったんだろうか」ガサッ
P「皆帰ってくるだろうし、鍋もいいかと思ったが……」
P「スーパー寄る前に聞いておけば――」
キィィィィン……
P「……?」ピクッ!
P(……なんだ?)
キィィィィン……
P(なんだ……何か、違和感が……)
P「この感覚は……」
ピピピピピッ! ピピピピピッ!
P「端末から緊急報……?」ピッ!
P「木星圏宙域……ナシヤマ防衛圏外に、蜂の巣……!?」
P「そんな、まさか……観測していた予測時期よりも随分と早い……いや、今はそれより……くそっ!」
タタタタタタッ!
……
…………
90:以下、
――ナシヤマ、オート・クレール社工場(オフィス)
晶葉「楓、現場に出ているスタッフも全員まとめてすぐにオフィスに戻ってこい! この宙域で次元断層が発生した!」
楓『そんな! それじゃあ、やっぱり……』
晶葉「認めたくないが、やはり観測データの推移通りだったということだ……とにかく来い!」カタカタカタカタッ!!
ピピピッ!
晶葉「おい大佐、さっさと通信に出ろ! 録音聞いたら掛けなおせ!」
ガタッ!
晶葉「くそっ! 木星圏宙域から内部、いや端末1台じゃ無理か。土星圏と火星圏の分は他の端末で取るとして……」
晶葉「対象宙域の空間構成情報の採取と次元振動、断層状況を……!」
ピピピッ!
晶葉「なんだ!」ピッ!
P『博士、俺だ!』
晶葉「助手か! 今どこにいる!?」
P『港にいる! 管理センターからの緊急報を見た、どこの倉庫だ!』
晶葉「B7-2だ! だがまだ、こちらに空間転移後の情報が来ていないぞ!」
P『緊急時だ、悠長にしていられん。愛梨と蘭子には楓さんから連絡させてくれ、アインフェリアもだ!』
晶葉「分かった。後でこちらの測定状況は送りつけておく。頼むぞ!」
P『当然だ!』
……
…………
91:以下、
――ナシヤマ(戦闘宙域)
「隊長! 空間転移地点から蜂の巣の出現を確認! 中規模の巣が1つです!」
「迎撃部隊の編成が足りん。管制塔から本部に連絡させて待機部隊も出させろ!」
「レーダー照合、表に出ているのはGS型10、G型3です!」
「中規模ならばG型まで出てくるか……3Nのパイロットは支援、残りは前に出る! コンビネーションマニューバだ!」
GS型「!」ギュンッ!
G型「!!」ギュオオオオオオオッ!!
「迎撃行動に入る。待機部隊の出撃まで無理はするなよ!」
「了解!」
……
…………
92:以下、
――ナシヤマ、軍本部
キィィィィンッ!!
美波「この声は……あの時と同じ、みんなの……いえ、でもそれだけじゃあ……!?」
キィィィィンッ!!
「ダメだよ! アンタたちはみんな食べるつもりなんでしょ!? ヒトだって、私たちだっているんだから!!」
夕美「どうして!? 前にお話ししたときより……ずっと、ずっと怒っている声……」
キィィィィンッ!!
藍子「ダメです、ここにはみなさんがいるんです! あの時、分かってもらえたんじゃなかったんですか……!?」
キィィィィンッ!!
文香「いけません……全てを、衝動に変えてしまっては……これ以上は、命ある者として……二度と、戻れなくなります……」
……
…………
93:以下、
――ナシヤマ(戦闘宙域)
G型「!!」ヒュカカカッ!
ドシュシュシュッ!
「うわあああああああっ!?」
ドガアアアアアアアンッ!!
「迎撃部隊稼働率低下! GN-003、006、007の反応がありません!」
「巣もナシヤマに向けて接近しています! このままでは部隊が持ちません!」
「3NX、4Nについては全機GNブーストの使用を許可する! 巣の対応を行うヴェールの出撃はまだか!!」
「間に合いません! このままでは防衛ラインを突破されます……ああっ!?」
GS型「……!」ブゥゥゥンッ!!
「しまった、1匹抜かれた!?」
「このままでは――」
ピピピピピッ!!
94:以下、
ズドォォォォンッ!!!!
GS型「!?」ドガアアアアアアアンッ!!
「防衛ラインを抜けたGS型の反応が消滅! 管制塔側よりコロニー周辺に積層イージスの展開が行われます!」
「今のは……今の砲撃はどこから来た!?」
ピピピピピッ! ピピピピピッ!
「宙域に接近するNGFが1機……い、いえ、NGFではありません、グレ○プニールです!」
「この時代に戦闘機だと!? 機体コードは!」
「機体コード……VILS-01R……未登録のコードです」
「なんだ、なんだあの機体は……!?」
P『VILS-01Rヴァルキュリア、出るぞ!』ギュオオオオオオオッ!!
……
…………
95:以下、
――ナシヤマ、管制塔(管制室)
「積層イージスの展開完了。コロニー内で避難完了済の連絡がある一般住居区画の機能を順次停止させます」
「避難誘導、各シェルター点灯しています。工業区画にいる住民の一部は軍用地下施設へ誘導しています」
「何だあの機体は!? 海賊がこちらまで出張ってきたのか?」
美優「十時愛梨大尉、神崎蘭子中尉より……出撃申請が来ています。迎撃部隊出撃用のカタパルトへ、NGFを移動させます」
「あの戦闘機は! ミーミルで過去の戦闘記録から類似機種を探せ!」
ピピッ!
「アルヴィス内の対話の日の戦闘記録で、同一機種と思われる機体の戦闘データが存在しています」
「VILS-01、プロジェクト・ヴァルキュリアが保有していたグレ○プニールの派生機です」カタカタカタッ!
「プランVのところか!?」
ピピピッ!
美優「管制室への直接通信です。回線開きます」カタカタカタッ!
96:以下、
P『こちらオート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。古い機体だが戦線に参加したい。ローカル識別コードをもらえるか』
美優「え、Pさん……!?」
「P、P……P少佐か! 何故オート・クレールの立場で……」
P『2年前までは嘱託扱いで軍に戻っていたが、またしばらく離脱していたのでそちらに機体を置いていなかったんだ。頼めるか?』
「いや構わん、すまないが迎撃部隊に手を貸してやってくれ。間もなくシンデレラガールズも出撃するところだ」
P『2人も出るか……美優、すまんが管制室で測定している宙域データとレーダー状況をウチの開発室に転送しておいてくれ。後で報告書は出す』
美優「は、はいっ……識別コードについても振り分けます……」
P『では行ってくる。機体が機体だ、あまり無理はしないさ』
ピッ!
……
…………
97:以下、
――ナシヤマ、軍管区施設、カタパルト(機体内)
蘭子『愛梨ちゃん、準備は大丈夫?』
愛梨「はいっ、整備点検も終わっていたみたいだからバッチリです!」カタカタカタッ!
蘭子『Pさん、VILS-01で出るなんて無茶苦茶なんだもん……もう……』
愛梨「Pさんなら大丈夫ですよ。私たちも頑張りましょうね」パチッ、パチッ!
蘭子『……うむ! 宵闇の中、我が堕天の翼を羽ばたかせ眷属の元へ!!』
愛梨「戦闘中は標準語、ですよ♪」
蘭子『はーい』
『出撃準備完了。発進お願いします』
愛梨「わかりました。十時愛梨、NGF-VSTG4-FWでいきまーす!」
蘭子『漆黒の翼、ブリュンヒルデ……NGF-VS02CS、出撃します!』
……
…………
98:以下、
――戦闘宙域
P「貴様たち……グラム発射!」ズドォンッ!!
GS型「!?」ドガアアアアアンッ!!
P(干渉装置の効果はあるはずだ……だが、それを抜けてきたということはやはり……このままでは持たないのか!)
G型「……!!」ブブゥゥゥゥンッ!!
P「……それでも、貴様たちにコロニーをやらせるわけにはいかん!」ピッ!
『―Super Maneuver Mode Migration―』
G型「!!」ヒュカカカッ!
ドシュシュシュッ!!
P「……!」ギュンッ!
キィィィィン……
P「……っ!?」ピクッ!
P(また、この感覚は……違和感が……いや、今はそれより……!)
P「貴様等の動きは……見える。針になぞ当たらん!」ギュオオオオオオオッ!!
ガションッ!!
P「ダインスレイヴ!」ズドォンッ! ズドォンッ! ズドォンッ!
G型「……!」ドガァンッ!!
P「そこだ!」ズドォンッ!
G型「……」ブブ……
ドガアアアアアアアンッ!!
99:以下、
ピピピピピッ! ピピピピピッ!
P「巣から追加の奴らが来たか……G型2、GS型8……!」
ピピピッ!
愛梨『蘭子ちゃん!』
蘭子『はい、ウイングバインダー展開、バルムンク照準!』
愛梨『指定区域内のスティングにターゲット……フルウェポン、バーストします!』ピピピピッ!!
ズドドドドドドドドッ!!!!
P「十時大尉、神崎中尉か!」
愛梨『はーい♪ Pさん、大丈夫ですかぁ?』
蘭子『うむ! 眷属を守護するのは当然のこと!』
P「戦闘中は少佐と呼べ。後お前は標準語だ」
蘭子『はぃぃ……』
P「来てくれて助かるが、流石にこの機体でお前たちとマニューバを組むのは……」
愛梨『いけると思いますよ?? グレ○プニールとNGFの混成マニューバって初めてですけど』
蘭子『Pさんだからあんまり心配してないから……』
P「あ、そう……それならコンビネーションマニューバはY03で行う。中尉、前を頼む」
蘭子『了解です!』
愛梨『私、この装備じゃGN形態になるの大変ですし支援しますね』
P「よし、では行くぞ。コロニーを背にしてG型を相手するのは、迎撃部隊では荷が重い。なるべくこちらで片付ける」
愛梨『頑張りまーす!』
……
…………
100:以下、
――同時刻、土星圏、戦闘宙域
奏「これで最後よ! 美嘉!」
美嘉『オッケー! 足止め任せたよ!』
周子『りょうかーい。16連装誘導ミサイルランチャー、ミストルティン発射!』
ボシュシュシュシュシュッ!!
GS型「……!」ギュンッ!
奏「そこよ!」ドシュゥンッ!
美嘉『サーベル! これでええええええ!!』ブォンッ!!
シュパアアアアアンッ!!
GS型「……」ブ、ブブブブ……
ドガアアアアアアアンッ!!
美嘉『やった……!』
101:以下、
奏「巣のほうは!」
ズドドドドドドドドッ!!!!
ナオ『ティルウィングが……フレイヤも巣の破壊は終わったか』
ピピピッ!
ありす『はい。こちらも完了しました。コンディショングリーンです』
加蓮『みんな、お疲れ様』
奏「ふぅ……終わったわね」
周子『あー疲れた。よかったよかった』
美嘉『大尉、もう大丈夫?』
ありす『はい。レーダー情報からもこの宙域にこれ以上白蜂はいません。また、次元振動についても停止しているので、これで作戦終了です』
ナオ『了解……それじゃ帰艦するか』
……
…………
102:以下、
――フレイヤ?(格納庫)
パシュンッ!
奏「ふぅ……良い機体ね。システムも……確かに、S-02で戦闘をしていた時よりも、随分と視界がクリアだったわ」
奏(これが、新型……これなら、何があっても……)
周子「奏ちゃーん。よしよし、元気そうやね」
奏「どうしたの? 別に、被弾は無かったじゃない」
周子「いやいや、ほら、あのシステム使ったしさ……何ともないかなって思って」
奏「そう、ね……少し、興奮しているかもしれないけれど、これくらいなら……あら?」ピクッ!
美嘉「……」
奏「美嘉、どうしたの?」フワッ
美嘉「あ……う、ううん。なんでも……」
奏「……まったく、最初に前に出られたときは少し焦ったわ。だけど……上手くやれてよかった」
美嘉「奏ちゃん……」
103:以下、
奏「こっちも、美嘉のマニューバにも、周子の支援にも助けてもらったもの、ね」
周子「そりゃそうでしょ。あたしたち、チームなんだからさ」
美嘉「……そーそー、これくらい、お互いフォローし合うのは当然でしょ★」
奏「……そう、そうね。そうよね……ありがとう」
奏(そう、チームなのよね……私たちは……)
ナオ「……なんだ、結構仲いいじゃん」
整備長「同じ時期に来たんだし、仲良くなるだろうよ。嬢ちゃんたちには上手くやってもらわねぇとな」
周子「んー? おっ、整備長が迎えにきてくれてる」
奏「ナオも、ありがとう。戦闘中は助けられっぱなしだったわね」フワッ
ナオ「これくらいなら問題ないよ。3人も、シミュレーターで見た以上に動けていたからビックリしたよ」
周子「いやーでもさ、剣振り回して突っ込んで帰って来るなんて真似、あたしには出来ないかなー」
美嘉「ナオだから出来るんでしょ。アタシたちはアタシたちで、一緒にやっていこうよ★」
奏「そうね。しばらくはこのメンバーで組むんだもの……よろしく、お願いするわね」
……
…………
108:以下、
――木星圏、ナシヤマ(入港口)
パシュンッ!
P「では、やはり火星圏から土星圏まで、度重なる次元振動の影響で空間が安定していないのか」
晶葉『そういうことだ。干渉装置の稼働データや各宙域の情報も定期的に採取して分析していたが……予測よりも随分と早まっている』
P「予測データが出ていたとはいえ、こうも事態が前倒しになると対応も困難か。次元崩壊……大佐にこのことは?」
晶葉『今日中には連絡する。それに、奴らが再び空間転移でここまで来たんだ。気にして向こうから開発室に顔を出しに来るだろう』
晶葉『恐らく、土星圏外で確認されていた白蜂共の他にも、こちらの宙域に気付いて空間転移を試みようとしていた奴らも相当数いるんだろう』
晶葉『奴らの空間転移による次元振動、及び次元断層によって発生するエネルギーに対し、干渉装置が同量のエネルギーを与えて相殺している』
晶葉『だがそれも、あくまで応急処置として行っていた対応……もっと早くにクイーンとの相互理解を図ることが出来たら、ここまでにはならなかったが』
P「しかし、こちらの準備が出来ていなかった。アインフェリアも、俺たちも……こればかりは、どうしようもない」
晶葉『そうだな……そちらはどうなった?』
P「巣は出撃したヴェールが破壊した。コンディショングリーンになったから戻ってきたが……これから俺も会社に戻る」
晶葉『いや、お前は今日はもう帰れ。それなりに健康体に戻っているのは分かっているが、先日退院したばかりの病み上がりだ』
P「そうも言ってられないだろう。こうなってしまった以上、ここだけではなく他の宙域にも奴らが再び空間転移してくることになる」
109:以下、
晶葉『馬鹿者、だからといってお前1人でどうにかなる話ではない。少し休め……上司からの命令だ』
P「……分かった」
晶葉『しかし、このままでは……だが、この状態が続けば高い断層レベルの発生がなくとも、他の次元との境界が曖昧になる。そうなれば、また――』
P「晶葉」
晶葉『……そうだったな。もう、アイツは帰ったものな』
P「奈緒は自分のいるべき世界に帰った。もう、何があってもこちらの世界に戻ってくるべきではない」
P「この世界で、奈緒は俺たち共に戦ってくれた。だから……あんな物も、必要ない」
晶葉『……ああ。だがな、私は開発者として……1人の人間として最善を尽くすだけだ。少しでもその可能性があるなら、未来に繋がるのならば』
P「……」
晶葉『お前の気持ちは分かる。私たちは奈緒に助けられた、アイツの戦う意思と、願いに……私たちが、応えてやらないとな』
P「ああ」
……
…………
110:以下、
――ナシヤマ(港前)
P「……俺たちが、応えなければな」
「Pさん!」
P「美波……どうした?」
美波「どうしたじゃありません! 美優さんから聞いて……愛梨ちゃんたちも出撃したって」ギュッ!
P「そうか。皆は大丈夫だったか?」
美波「みんな、今日はI@LPの前に本部に来ていましたから……でも、私たちよりPさんが! 退院したばかりなのに……」
P「心配掛けたか。すまなかった」
美波「Pさんに何かあったら……私たちが行かないと……」
P「アインフェリアの……美波のやることは別にある。俺のやることは、お前を守ることだ」
美波「……もう」チュッ
P「ん……どうした。外でこういうことは……」
美波「昔から、無茶ばかりして……貴方は、いつも私たちに……」
P「ああ、もう無茶はしない。それより、帰る前に軍本部に行こう。愛梨も蘭子も、そっちに戻ったはずだ。みんなも迎えに行かないとな」
111:以下、
美波「はい……でも、その前に……んっ……んふっ……」チュッ
P「……だから、やるならここじゃなくて」
美波「はぁ……ダメ、我慢出来ない……はぁっ、はぁ……」
P「待てまて、こんなところでやめてくれ。公道で堂々とセ○クスするのは流石にマズイ」
美波「セ○クスって……私、セ○クスなんて一言も言ってないのに。もう、エッチなんですからっ」
P「お前にだけは言われたくない……これまでの経験からそう思わざるを得ないだろ……」
美波「ふふっ、でもその気になってくれているなら……今晩、楽しみにしていますね」
P「……とにかく、軍本部に戻るか」
美波「はい……あ、Pさん。戻りながらでいいんですけど、1つお話が」
P「なんだ。あまり変態的なプレイは……」
美波「違います! その……私だけじゃなくて、文香さんたちも……聞こえたんです、声が」
P「声?」
美波「怒りの声が……恨みの声が……悲しんでいる。ずっと、ずっと……とても長い間、私たちと、みんなが出会う前から……」
P「……それは、クイーンのことか?」
美波「そう、かもしれません。だけど、声が聞こえたのに、ちゃんと聞くことが出来なくて……私たちの言葉も……」
P「お前こそ無理をするな。必ず、そのときが来る。俺たちがクイーンに会いに行くときに」ギュッ!
美波「……はい」
……
…………
112:以下、
――土星圏宙域、フレイヤ?(食堂)
周子「おばちゃん、火星丼ね」
おばちゃん「あいよ、残すんじゃないよ」
整備長「それにしても、お前らも大したこと無くてよかったよ」
奏「なあに、整備長。もしかして……私たちがそんなことになるの、期待していたのかしら?」
美嘉「ばっ!? ばばばばば……ばかっ、バッ……」
ありす「整備長も、心配しているんですよ。ヴァルキュリアシステムを動かして、私たちだけじゃなくて、ニュージェネレーション隊も同じ目に遭っていますから」ガタッ!
奏「あら大尉。そうなの……てっきり、整備長も男の人だからそういうことに期待していたのかと思って」
ありす「フレイヤの他の乗員が、私たちに興奮するようなことになっているなら、ここは魔窟になっていますよ」
整備長「まあ、稼働当初は俺たちのほうも、そうならないようにメンタル調整されたけどよ……いやまあ、あの惨状を見てたから結局エ口い気にはならなかったっていうか……」
ありす「そこら辺は、良識のある方々が集まってくださって私たちも助かりました。大佐も、色々と考慮して人選したのでしょうね」
周子「ご飯ごはーんっと……ま、いいんじゃない? 変な目で見られないなら、そのほうがいいし」
ありす「変な目で見られていることには変わりないと思います」
113:以下、
美嘉「いいいいやいやいやいや! アタシたち、ア、アイドルなんだから、そういうのって……」
ありす「それが正常な反応ですけれど……貴方、見た目によらず初心ですね。I@LPではギャル売りをしていらっしゃるのに」
周子「いやいや、あたしたちからすれば、ありすちゃん大尉がそんなにふつーにしてるのがねー」
ありす「ちゃんを付けるか大尉を付けるか、どちらかにしてください。まあ、私はここに来て5年以上経っていますからね。もう慣れています」
奏「……大尉、凛たちとあまり変わらないくらいに見えるけれど」
ありす「それは、私の外見が子供だと言いたいんですか?」
奏「あ、いえ、そういうわけじゃないわ……」
ありす「まあ外見に関してはあまり否定はしません。私の体、一部はビーたちに適用している肉体生成技術と同じ物で移植されていますから」
ありす「それでも2年程前に再調整と、成長促進はさせましたのでそれなりに成長してますけどね」
奏「あら……まあ、深い話は聞かないでおくわ」
整備長「そういや結構、背伸びたなぁ。成長期だな」
ありす「この年齢になって、ずいぶん遅い成長期ですけどね。私ならそのうち、Pさんの好みの体になるでしょう」
整備長「その自信はどっから来るんだ……少佐の好みねぇ」
114:以下、
美嘉「……そ、そういえばさ、その、P少佐……だっけ、その人って……どんな人?」
整備長「旦那か? そうだなぁ……気は良くて、無茶苦茶なパイロットで……苦労人か」
ありす「良い人ですよ。ここに来ても腐らずに私たちのお世話をしてくれました」
ありす「指揮官としては少し、いや結構思うところもありますが……能力もあり、人柄も良く優秀な方です」
加蓮「Pさん、他所と融通も利くしね」ガタッ
ありす「おや加蓮さん。ブリッジはどうしましたか?」
加蓮「オートメーション機能に移行させたし、ナオが見ておくから今のうちにご飯食べてこいって」
加蓮「それでPさんのことだけど……優しい人だよ。私、Pさんがいなかったらここじゃやっていけなかったかも」
周子「へー、そうなんだ」
加蓮「うん。Pさんからたくさん勇気もらって……だからここで頑張ることが出来たのかなって」
美嘉「良い人か……よかった。あ、セ、セ、セセセック……スゥ……とか、そういうのっ、するとかは別にして、ね!?」
115:以下、
ありす「……まあ、今回の新型のヴァルキュリアシステムは、ゾーニング現象の後遺症に対しても大幅に抑制が効いているみたいですし、問題ないかと思います」
加蓮「あ、そうそう。みんなどうだった? 戦闘終わった後」
奏「……浴場にバイブやらディルドーやらが置いてあった理由は分かったけど、今回は使わなかったわ」
周子「お風呂入りながら少し悩んでなかった?」
奏「……ほんの少しだけよ」
加蓮「それならよかった。戦闘終わるたびにオナ○ーするのも結構大変だし……ナオも、万が一システム使うことがあっても、大丈夫そうかな……」
ありす「ナオさんは私たちと違って、システムそのものに適性がありませんからね。今起動させるなら、システムとPさん側の補助もあってようやく、でしょうか」
加蓮「使うことがないといいけど……ま、こんな話しても、仕方ないよね。ごはん食べよ」
美嘉「こんな話で済むんだ……」
……
…………
116:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
パシュンッ!
ありす「お疲れ様です」
ナオ「ん、もう戻ってきたんだ。早かったな」
ありす「あまり食堂で時間を潰しても仕方がありませんからね。加蓮さんたちはまだ休憩していますが」
ナオ「そっか。こっちも航路変更はなさそうだし、このまま予定通りに帰れると思う」
ありす「そうですか……おや?」カタカタカタッ!
ナオ「ん?」
ありす「いえ、私のほうに通知が……重要展開項目?」
ナオ「……なんだ、どうした?」
ありす「ミーミルを使います。アルヴィスの更新履歴……公開範囲が4層までの情報で緊急公開されている……これは……ナオさん!」
ピピッ!
ナオ「なんだ? モニターに……これ……木星圏で、巣が出たのか!?」
ありす「空間転移による中規模の巣の出現、ナシヤマの迎撃部隊による対応……宙域の次元振動情報は、まだありませんね」カタカタカタッ!
ナオ「そんな……いや、ここも今回の戦闘で次元断層からの空間転移で巣が出てきた。木星圏でも出てくるのは、おかしい話じゃないけど……」
117:以下、
ありす「やはり干渉装置が効いていない……2年前の設置以前も、各宙域に空間転移はされていましたから、昔に戻ってしまったと言えば、それまでですが……」
ありす「それにしても、私たちのほうも今回の作戦で次元振動の初期観測から断層発生まで、短い期間で対応しましたが……向こうは迎撃部隊の緊急出撃ということですし」
ナオ「……次元振動の発生から断層まで、猶予時間が無いのか。これじゃあ対応が後手に回るだけじゃないか」
ありす「宙域の状況を確認後、干渉装置の見直しと各コロニーの迎撃部隊の再編成ですが……そうするしかないですね」カタカタカタッ!
ピピピッ!
楓『はい。こちらオート・クレールですけど、私のところに直通してくるってことはありすちゃんですね?』
ありす「お疲れ様です。そちらの様子は?」
楓『軍のほうから展開があったんですね。出ちゃいましたよ、白いの。びゅびゅびゅーってたくさん飛び出してきました』
ありす「みなさんは無事ですか? まさかとは思いますが、Pさんは……」
楓『張り切って飛び出していきましたよ。帰ったらお説教する予定です。私はPさんの白いのを出させようと思っていますけど』
ありす「程々にしてくださいよ……いや、まあそんなことだろうと思っていましたけど……」
楓『機体、こっちで持っていませんでしたから、改修して倉庫に隠してたVILS-01を使ったんですよ』
ありす「……わかりました。ぶっ飛ばしておいてください」
楓『ありすちゃんの了解を得たから心置きなくやれますね。あ、他のみんなも無事でしたよ。本部にいたから別対応でしたけれど』
118:以下、
ナオ「なあ楓さん、晶葉は何て言ってるんだ?」
楓『まだ会議中です。今日お話しするのは難しいと思いますし、私も帰れません……でもPさんは帰ったんですよ。酷いですよね』
ありす「それ、晶葉さんが帰したんじゃないんですか? あの人なら黙っていれば職場に戻ってくるでしょうに……」
楓『……システムは使わなかったにしても、いつまたフラッシュバックが起きるか、分かりませんから』
ナオ「そう、だな……あたしとPさん、しばらく酷い目に遭ったからな。あたしは起動回数も少なかったから、すぐに復帰できたけど」
ありす「そうです楓さん、アインフェリアのみなさんとお会いしましたか?」
楓『軍本部の状況を聞くのに通信はしていましたけど、どうかしましたか?』
ありす「いえ……何か、言ってませんでしたか?」
楓『……女王様の声が、聞こえたって言ってました』
ありす「やっぱり……こちらも、先程まで任務で戦闘を行ってましたが、そのときに私も何かの声が聞こえました。やはりクイーンでしたか」
楓『やっぱり?』
119:以下、
ありす「……以前も、同じだったんです。多分、どういう理由であれ私たちが彼らを……クイーンの子を殺していること、そんな私たちとビーたちが共にいること」
ありす「色んな感情が混ざって、クイーン自身も変質しているのかもしれない……そう思うんです」
楓『私は、よく分からないけれど……晶葉ちゃんとPさんには、伝えておくわ』
ありす「お願いします。こちらも何か新しい情報が入ったらご連絡します……と思いましたけど、貴方達なら大佐から直接お話が行きますね」
楓『こういうときは、軍のほうに復帰してよかったって思いますね』
ありす「もう嘱託扱いでもなく正規復帰で戻っているのに、常勤はオート・クレールですからね……随分都合のいいポジションに収まりましたよね」
楓『これも、昔の実績と伝手のおかげです。麗奈ちゃんに感謝しませんとね。それじゃあ、何かあったら連絡しますね』
ありす「すみません、よろしくお願いします」
ピッ!
ナオ「……面倒なことになったな。これで、予定していた編成の見直しも入るんだろうか」
ありす「恐らくそうなりますね。各宙域の防衛のことを考えると、手薄にするのは避けたいと思います」
120:以下、
ナオ「とはいえ、あたしたちが考えても仕方がないか……編成は本部のほうで決めてるし……」
ありす「そうですね……あ、ナオさん。1つお願いしてもいいですか?」
ナオ「なんだ?」
ありす「今回の任務で出撃した3人、ヴァルキュリアシステムの初回起動なのでメディカルチェックをやってもらいたいんです」
ナオ「医療班の仕事じゃないのか?」
ありす「システムに対して考慮するポイントは帰還後に医療班のほうで実施していますから、ナオさんのほうは小隊運用の観点で実施して頂きたいのですが……」
ナオ「まあ……それなら別にいいけど。マニュアルか何かある?」
ありす「前に私がニュージェネの3人に実施したときに使ったテンプレートがあるので、それを使ってください。端末に送っておきますので」カタカタカタッ
ナオ「了解。それじゃさっさと済ませるか……飯も食べ終わって休憩してるだろうし」
ありす「すみません、本当は私のほうで実施しようと思っていたんですが……」
ナオ「別にいいよ。あたしは前線任務くらいしかやれないし。ちょっと行ってくる」フワッ
ありす「志希さんたちが来たら、こちらの作業も少しは楽になるんですけどね……よろしくお願いします」
……
…………
121:以下、
――フレイヤ?(通路)
ナオ「えーっと、最初は誰にしようか……んー……」ピッ、ピッ……
ナオ「……美嘉だな。周子はなんか適当に答えそうだし、奏は落ち着いてきた蘭子って感じで難易度高そうだし……うん、一番無難だ」
ナオ「とりあえず飯も食べ終わってるだろうし、部屋にいるかな……まあ、いなかったら奏のところに行こう」
……
…………
122:以下、
――フレイヤ?(美嘉の部屋前)
ナオ「さーて1人目だ。おーい美嘉、いるか?」ピピピッ!
ナオ「……」
ナオ「んー……いないか?」
ピピッ!
ナオ「あ、でもロックしてないってことはいるのか。まさか寝てるのか? おーい、入るぞー」ピッ!
パシュンッ!
『だからアタシもお願いして、ナシヤマのオーディション受けにいくから! そっちに行くときは、お姉ちゃんのトコに泊まっていーい?』
美嘉「もー、アンタってばいつも勝手に決めようとするんだから、アタシだって仕事あるんだからさぁ」
『あとね、この間チョーイケてる新しいお店が出来たんだけど、おかーさんお小遣いくれなくてさー、まだ行けてないんだよねー』
美嘉「アンタ、そうやって何でも無駄遣いしようとして、お小遣いだって遊びにばかり使わないで、ちゃんと残しておきなさいよ」
『それでね、この前お姉ちゃんが話してくれた雑誌、おかーさんが買ってきてくれたんだけどさ。お姉ちゃんメッチャキマッてたもんね!』
美嘉「そりゃあそうでしょ。こっちだって一応カリスマギャルで売ってるんだから」
ナオ「……おーい」
美嘉「……ん?」ピッ!
123:以下、
ナオ「通話してるのはいいけど、部屋のチャイムくらいは気づいてくれよ」
美嘉「あっ、ご、ゴメン! 全然気づかなかった……どうしたの?」
ナオ「まあいいけど。ちょっと医療班とは違うメディカルチェックやろうと思ってな」
美嘉「あれ、そうなの? 戻ってきた後に受けてるけど」
ナオ「ありすから渡されてる観点でチェックもしたいって言われてさ。部隊運用に絡んでる内容だと思うけど……あたしもやるの初めてだから」
美嘉「ふーん……ま、あのシステム、色々あるもんね。た、確かに……ち、ち、ちょっと、興奮したけど……」
ナオ「抑制剤入れたなら大丈夫だろうけどな。んーと、どれからやればいいんだー……?」ピッピッ……
ナオ「そういえば、さっき話してたのって家族か?」
美嘉「うん、妹の莉嘉。話してると長くなっちゃって」
ナオ「いいじゃん。この仕事してると、普段は顔合わせる機会もないし」
美嘉「まあねー。アタシがいなくてもちゃんとやってればいいんだけど」
ナオ「それはいいとして、部屋のチャイムに気づかないのはダメだな」
美嘉「うぐっ……ゴメンってば……」
ナオ「あった、これか。えーっと、システム起動後の僚機連携時の……長いな。まあやるかぁ……」
……
…………
124:以下、
――数時間後、フレイヤ?(休憩所)
奏「……」
ありす『出現した蜂の巣は、ナシヤマの迎撃部隊により処理されましたが……長距離航行プランに何かしらの影響は出るでしょう』
ありす『プラン実行に際しての動員を減らし、各宙域の防衛の割り振りを増やすか……そうなると、プラン遂行も苦しくなりますね』
ありす『もしくはプランの実行が多少早まるか、ですね。こちらに被害が出る前にプランV3を成功させる……そうなればまた状況も変わります』
加蓮「コーラ……っと、ん?」フワッ
奏「……」
加蓮「どうしたの奏、休憩?」ピッ!
ガコンッ!
奏「……ええ」
加蓮「ま、ここにいるからそうだよね。私も、もう少しでありすと交代しないとなぁ」ピッ!
ガコンッ!
奏「……ねえ、1つ聞いていいかしら?」
加蓮「なに? はい、コーラ飲む?」
奏「ありがと……いえ、貴方、大尉のことを呼び捨てにするのね。仲が良いのね」
125:以下、
加蓮「え? あー……まあ呼び捨てっていうか、戦闘中はちゃんとするけど……まあ、ね」
奏「そう」
加蓮「……どうしたの。何かあるんでしょ?」
奏「そう、見えるかしら?」
加蓮「私に構わないでってオーラと、構ってほしいってオーラが両方見える」
奏「……イヤだわ、そんなつもりじゃなかったけれど」
加蓮「私も結構面倒くさかった時期あったし、何となくわかるんだよね。で、どうしたの?」
奏「……木星圏のこと、私たちの今後の作戦にどう影響するのかと思って。こっちの人員が減らされたら、プラン……上手くいくのかしら」
加蓮「ふーん……奏ってそういうこと考えるんだ。あ、茶化してるわけじゃないんだけどね」
奏「別に、私でも気になることくらいあるわよ」
加蓮「そうだよね。長距離航行プランのメンバーが減ったら作戦の内容も変わってくるし、かといってコロニーの防衛も手薄にしたら、巣が出てきたら対処できないもんね」
加蓮「どっちも手は抜けないから、どっちを選べばいいか……だけど、私たちはどっちも選ばなきゃダメなんだよね」
奏「それが出来ないから、難しい話なんでしょう? 大尉も、悩んでいたわ」
加蓮「ううん、難しくなんてないよ。私たちは、どっちも選ばなきゃダメ。片方だけを選ぶのは、ダメだから」
126:以下、
加蓮「コロニーを守らないと、いま大勢の人たちが死ぬかもしれない。クイーンを何とかしないと、いつか大勢の人たちが死ぬかもしれない」
加蓮「私たちは、どっちかを選ぶんじゃなくて、どっちも選ばなきゃならない……そうじゃなきゃ、大切な人たちを守れない。それが、私たちが戦っている意味だから」
奏「それが、軍人としてのやるべきこと……かしらね」
加蓮「私はそれだけでいいんだけどね。奏はもっと大変でしょ? みんなを守って、元気付けてあげないと……アイドルなんだから」
奏「そう、アイドル……そうね、やることが多すぎて、目が回りそう」
加蓮「ま、それがアイドルの仕事でしょ」
奏「……加蓮は、それが出来ると思っているの? どちらも選ぶ、どちらも、守り抜くこと」
加蓮「昔の私なら……奏と同じように悩んだかも。だけど、今の私なら……どっちも選ぶよ。どっちも選んで、守らないと……きっと後悔するから」
『加蓮だから……あたしが傍で、守ってやらなきゃって……みんなの分まで、あたしが戦わなきゃって……!』
『あたしが、守ってやるよ。今度は……嘘じゃない』
加蓮「私のことを、命懸けで守ってくれた人たちがいるんだ。本当に命を懸けて、自分のことを投げ出そうとして……」
加蓮「私は、その思いに応えたい。私を命懸けで守ってくれた人たちの為に、今度は私がその人たちを守りたい」
加蓮「今でも傍にいてくれる人の為に……平和な世界に、帰ることが出来た人の為に……」
127:以下、
奏「……強いのね、加蓮は」
加蓮「そうでもないけどね……それに、私たちがそうする為に、アインフェリアのみんながいるんだから」
奏「……そう、ね。アインフェリア隊……プランV、プランV2の最重要部隊……ありす大尉たちは、私たちだけじゃなくて、ビーたちも守ろうとしているのよね」
加蓮「そうだね。アインフェリアはビーたちも……あ、そうだ」
奏「なに?」
加蓮「思い出した。ちょっと気になってたんだけど……奏、美嘉と一緒に戦闘して、どうだった?」
奏「どうって……悪くない腕だったわ。私もマニューバは合わせやすかったし……少し突っ込み過ぎなところはあったけれど」
加蓮「そっか……」
奏「何かあったの?」
加蓮「ちょっとね。ホロスクリーンで確認してたけど、何だか前に出過ぎてるなって思ったから」
奏「まだコンビネーションが上手く出来ていないからだと思うけれど……わかったわ。訓練のときに、それとなく話しておくわ」
加蓮「あ、ごめんね。私から言ってもいいんだけど」
奏「構わないわ。もしかしたらナオも気にしているかもしれないし、次の戦闘までには直しておくわ」
……
…………
132:以下、
――数日後、ナシヤマ、ショッピングモール、パチスロ店『ジュピターパラダイス』
P「それで、プランも防衛体制も再編成されるってことですか」
大佐「うむ……今朝方、軍本部を設置している各コロニーに緊急での再編成指示が出た。民間委託しているところについても急がせているがねえ」
P「管轄外のコロニーに被害が出たら、それはそれで軍のほうも後々の立ち回りで困ることになります。プラン実行前に手は打っておきませんと」
大佐「そうだなぁ……ああそうだ、キミの件、時子君に通しておいたよ。時期が良いと言うべきか悪いと言うべきか、即決されたみたいだね」
P「人手が足りない状況でしょう。フレイヤも遊ばせておくわけにはいかないし、時子も長距離航行プランの準備で手が回っていないと聞いています」
大佐「どうしてこう、上手くいかないものかねぇ……」
P「そういうものです。上手くいくなら……皆も、今頃はもっと……」
大佐「……そうだったな。機体については、晶葉君から聞いている。まだ新型の準備は出来ていないと聞いているから、代替機として3Nを用意させている」
P「十分です。GNブースト対応機は他所に回したほうがいいでしょう」
大佐「頼んだよ。あの2人も、少し前にギチトーからこちらに向かっていると聞いた。フレイヤ?に合流したら、ありす君と頑張ってくれたまえ」
P「はい……ところで」
大佐「なんだね」
133:以下、
P「ここで時間を潰してる暇はあるんですか」
大佐「いやだってねぇ……本部でキミと話していると彼女たちに見つかりそうで……この前だってほら、キミがフレイヤ?に戻るか検討していたときの話で……」
P「ああ……俺も、あの時は昼間から縄で縛られて磔にされている人間は初めて見たな……」
大佐「キミからも何とか言ってくれないかね。彼女たちの私への暴力は……なんというか、最近ますます激しくなっているというか……」
美波『は? Pさんに何させる気ですか? まだ入院中なのに、ふざけているんですか?』
文香『今なら、足の爪程度で済ませてあげますが……』
藍子『このまま、みなさんの前に引きずり出してもいいんですよ? どうなんですか?』
夕美『それより車に括りつけて町中で引きずり回したほうがいいんじゃないかな』
P「あいつら……仮にも大佐相手に……まあ、仕方がないか」
大佐「し、仕方がないとはどういうことだね! そういえばキミ、以前千秋君が私に同じようなことをしたときも見捨てたが……!」
P「いや、ありすも翠も一緒にいたし、気の済むまでやらせていいかと思って……」
大佐「勘弁してほしいんだがねぇ……キミとも隙を見てこういったところじゃないと話しにくいんだが……」
P「はぁ……まあ、適性として選ばれた皆にとっては、堪ったものではないからな。諦めてください」
……
…………
134:以下、
――夜、ナシヤマ、P家(居間)
美波「ええっ!? Pさん、先にありすちゃんのところに行くんですか!?」
P「ああ。状況が変わった。ここでのことは、楓さんと美波に任せる。近いうちにここを出る」
美優「そんな……せっかく、退院できたばかりなのに……」
P「戦闘に関しては問題ない。今回の緊急出撃でも、ある程度やれるのは確認できた」
藍子「でも私たちのほうが、まだ……」
文香「はい……I@LPより提示されている、プランV3の為の準備が……」
P「大丈夫だ。ここにいて、I@LPの進捗は俺も見ていた。皆なら間に合わせられる。それに、戻る予定だったフレイヤ?に向かうのが少し早まっただけだ」
P「再編成と長距離航行プランの前倒しになれば、皆の負担も増す。外に出ているありすのフォローもしなければならないだろう」
楓「今朝決定になりましたけど、長距離航行プランの動員予定だった部隊の一部は各コロニーの防衛に割り当てられます。プランについては艦隊の航行期間も合わせて短くなりますけど」
夕美「ビーたちの星に行くのも、凄く遠いのに……期間も短縮になるなんて……」
美波「でも、仕方がないわね。部隊の消耗や確保する資源を考えると、そうしないと……次元跳躍が十分に使えればよかったけれど」
P「それでも大幅な期間短縮が出来ている。光波推進システムと合わせて2ヶ月の移動で済む想定となっているんだ」
ピピピッ!
美優「はい……どなたですか?」ピッ!
菜々『あ、美優さんですか? ナナでーっす♪』
135:以下、
美優「菜々さん……どうしたんですか? こちらにご連絡なんて……」
菜々『いえいえ、ニュージェネのみなさんがこっちに来てから一度連絡しようと思っていたんですけど、中々時間が取れなくて……』
楓「あら、お疲れ様です。3人とも、どうですか?」
菜々『頑張ってますよ。いま智絵里ちゃんと格納庫に行ってて、ナナは部屋でお留守番してますけど』
P「シミュレーターか? 一緒に行かなかったんですか」
菜々『いえ、実は書類が溜まってて……それはそうと、何やってましたか? 晩ご飯ですか?』
楓「はい。それと、長距離航行プランのお話と」
菜々『あー、前倒しになるって時子さんから聞きましたよ。それにしても、アウズブラが試験航行していたときにビーの星を見つけたときは、ずいぶん掛かったんですけどねぇ。時代は変わったもんです』
P「自称JKが懐かしむことかよ……それはそうと、俺も前倒しで復帰することになりました。近いうちに土星圏に戻ります」
菜々『あら……大丈夫ですか? また、倒れたりしませんか?』
P「もう大丈夫ですよ。リハビリプログラムもほとんど終わっていますし」
菜々『まさか、木星圏に一時配属されたときに、Pさんがあんなことになっていたとは……ナナは最近の若い子たちにはついていけませんよ……』
楓「私も初めて聞いたときは信じられませんでしたよ。まさかPさんが、若い子たちと爛れた関係になっていたなんて……」
P「人聞きの悪いことを……」
136:以下、
美波「そうです! 楓さんだってPさんとセ○クスする日はおちんぽ大好きって言いながら動いてるじゃないですか!」
楓「覗き見してたんですか? それはちょっと……」
美波「違います、Pさんの病室に設置したカメラで見ていただけです」
P「ええええ……」
夕美「じ、実は最近、盗撮モノのAVが流行ってて……自分たちでもやってみたいなってお話してたから……」
P「だからお前たち最近、病室でセ○クスしてるときに変な体位で動いていたときがあったのか……」
夕美「カメラ映りを考えて、ね……」
文香「食事が終わったら……編集した動画を一緒に見ませんか……? よく、出来ていると思いますが……」
P「いらん。捨てろ」
美波「美優さんが病室に来てセ○クスしていた時の映像も編集していますけど」
美優「え、えええっ!?」
P「……いらん」
藍子「今、さっきと反応違いましたよね? どういうことですか?」
菜々『あっ……な、ナナはちょっとお邪魔みたいですから、これで失礼しますねっ! キャハッ☆』
ピッ!
美優「あ……切れちゃいました」
美波「Pさん? お話の続きは……」
P「話が脱線しすぎだ。ひとまず俺は先行して土星圏に戻り、長距離航行プラン前の防衛任務にあたる。フレイヤ?も恐らくはシステムのテストだけではなく、圏外防衛に出ることになるだろう」
P「皆の準備が早く終われば、それだけ防衛部隊の維持期間も短くなる。頼むぞ」
……
…………
137:以下、
――数日後、ホクドウ、入港口、フレイヤ?(ブリッジ)
周子「んー……はぁ、終わったぁ」
美嘉「送られてきてる艦チェック作業終わりっと。整備班、下部外装交換は明日終わるって」カタカタカタッ!
奏「そう。それなら私たちは待機ね……シミュレーターでも回す?」
ありす「作業が終わったのであれば、今日はもう待機でいいですよ。迎撃部隊の出撃編成にも入っていませんし」
美嘉「んーまだ午後になったばかりだけど、半日休みになるし……何かちょっと、気が引けるっていうか」
ありす「いいじゃないですか。休めるときに休んでください。そのうち、休むのも難しくなります」
奏「そうね。上官がそう言ってくれるんだから、休んでおきましょう」
周子「さんせー。そういえば今日はナオちゃんも加蓮ちゃんも見てないねー」
奏「そういえば……朝からいないわね。どこにいるのかしら?」
ピピピッ!
ありす「あっ、あの2人は……」
加蓮『……はい、どうしたの?』
奏「加蓮? 貴方何をやっているのかしら? 部屋にいるの?」
加蓮『ん……ちょっとベッドにいたけど』
138:以下、
奏「もしかして休憩時間? 服くらい着て寝なさい……まあいいわ。私たち、今日の作業はもう終わりになったから、外に出ようと思うの。貴方もどう?」
加蓮『外か……ナオ、奏たち外出るって。動ける? 一緒に行く……ナオも行くって。今そっち行くから』
美嘉「え……」
周子「お?」
奏「……そう。それじゃあ待っているわ。ゆっくり来てくれて構わないから」
加蓮『了解。それじゃちょっと待ってて』
ピッ!
奏「……」
周子「部屋に若者が2人きり。1人は裸、ベッドの上……この符号が意味するものとは……」
美嘉「はっ、はっ、はっ……ぴぴぴはははははわわわわ……」ガタガタガタガタ
139:以下、
ありす「お2人であれば、ナオさんが今朝方ゾーニング現象の後遺症が出たそうで、フラッシュバックを抑えるのに加蓮さんが性行為を手伝ってあげていましたよ」
美嘉「ぶぶぷぅっ!?!?」
周子「うわちょっ!? 汚いって!」
奏「……そう」
ありす「なんですか貴方達のその反応は。ナオさんは元々ヴァルキュリアシステムに対して適性はありませんでしたが、過去の戦闘でやむを得ずシステムを起動することがありました」
ありす「その為、稼働時期とシステム使用頻度は低いですが、私たちよりも後遺症による影響が大きいんです。笑いごとではありませんよ」
奏「いえ、確かに笑えないけれど……」
ありす「どちらかと言えばナオさんは私と同じく常識的な方なので、こうなってしまったのは非常に心苦しいですが……」
奏「……まあ、それはいいわ。大尉はどうするの?」
ありす「私は作業があります。みなさんは自由にしていて構いませんが、通信には出てくださいね」
周子「はいはーい。それじゃ出かける準備しよっか」
……
…………
140:以下、
――数時間後、フレイヤ?(格納庫)
整備長「……」
ピピッ!
パシュンッ!!
ありす「……」ハァ、ハァ……
整備長「お疲れさん。シミュレーター、大丈夫か?」
ありす「……問題ありません。今回の事態で、悠長にテストデータの採取も出来なくなる戦闘が増えるはずです」
ありす「耐性持ちとはいえ、バイタル状態をレッドゾーン付近まで上げておけば、私の稼働データでもある程度の検証が出来ます」
ありす「あの人の為に……あの人の枷を、1つでも取り除いておかないと……」
整備長「でもよぅ、それで嬢ちゃんがダウンしたら元も子もねぇだろ。少佐だって心配するしよ」
ありす「……」
ピピピッ! ピピピッ!
整備長「ん……嬢ちゃん、ホレ」
ありす「私の端末ですか……はい、橘です」
P『俺だ。そっちは変わりないか?』
ありす「Pさん? いえ、こちらは特に……この前の作戦が終わって、数日ホクドウに滞在していますが」
P『それならよかった。こっちは今、高シャトルの中にいる。1週間程度で合流できる予定だ』
ありす「……は? みなさんはどうしたんですか?」
P『俺だけ先行して来ることになった。皆は楓さんに任せている』
141:以下、
ありす「あなた……あなた、どうしてそんな……まだみなさんは、I@LPだって消化が終わってないんですよ? それなのに……」
P『それを言うなら、お前も同じだ。そっちに行きながら同じ仕事をしている分、負担は多いだろう。少しでも、お前の業務を減らせたらと思ってな』
ありす「ですが……」
P『なんだ、俺がそっちに来るのが嫌か?』
ありす「いえ、そういうわけではありません……はぁ、私は、みなさんのこともそうですが……あなたの身体を心配しているんです」
ありす「耐性があったはずのあなたですら、2年も離脱しなければならない程の後遺症を受けて、退院したばかりでこちらに来るなんて……誰だって心配するに決まっています」
P『そうか。だが、俺はお前のことが心配だ。それに……どうだ整備長、俺が戻ってくるのは?』
整備長「少佐の旦那なら、どうせ無理言っても来るんじゃねえですか? 俺は、そこら辺は心配しても仕方ないっていうか、諦めてるっていうか……そういうもんでしょ」
P『どうだ、整備長のほうが余程、理解が良くて話を分かってくれているぞ』
ありす「整備長と比べないでください。もう……こちらは忙しいので、もう切ります。それでは」
P『ああ、もう少し待っていてくれ』
ありす「知りません」
ピッ!
142:以下、
整備長「おいおい……嬢ちゃんが怒るのも分からなくねえけど、んなこと言わなくてもよ……」
ありす「……だって、仕方ないじゃないですか。あの人が……あの人が、あんなことになるなんて……あんな姿を見たら」
『あ……ぐ、お……だ、誰か……』
『俺は、お前たちの……お前たちの、声を……聞いて、いない……俺じゃあ、ない……』
ありす「全員の負荷を受けるなんて無茶をして、おかしくなったあの人を見て……どこかで、あの人なら大丈夫と思っていた自分が、心底嫌になるんです」
ありす「あの人だって人間なんだって。ずっとずっと、戦い続けてきて……その果ての末路が、私たちと同じことになって……」
ありす「私たちが上手く出来なかったから、あの時、クイーンとちゃんと話すことが出来ていれば……私たちのせいで、Pさんが……」
整備長「……はぁ、上司が上司なら、部下も部下ってことだな、ホント」
ありす「整備長……」
整備長「昔、少佐も同じこと言ってたよ。お前らが離脱してた頃、少佐と2人でフレイとS-02を転々としながら戦って……たまに酒でも飲んだ時は、いっつも同じこと言っててよ」
『俺の力が足りないばかりに、皆をあんな目に遭わせてしまった。俺がついていながら……』
『もう少しで退役出来る。そうなれば、今よりももっと皆の傍にいることが出来る。皆が俺を恨んでいようとも……せめて、皆が回復して、元気になるまでは……』
整備長「ま、少佐の愚痴を聞くのも、俺の仕事だからな。少佐の出撃を見送るのと、それくらいしか出来ねえし」
整備長「だからよ、頼れるときは少佐を頼ってやれ。少佐だって、そのほうが嬉しいんだろうからよ。嬢ちゃんなら、分かるだろ?」
143:以下、
ありす「……バカですね。そんなふうに言われたら……わかりますって言うしか、ないじゃないですか」
整備長「ああ、いいじゃねえか……それで」
ありす「……シミュレーターを続けます。それならばPさんがこちらに来るまでの1週間、可能な限りテストデータの採取します」
ありす「オート・クレール社から追加予定のシステム検証項目もすべてもらいます。私の体が耐えられるところまで続けて……それで、あの人がこちらに来たら、甘えます」
整備長「おーおー、それじゃあ避妊治療やっておかねえとな。しばらく離れてたから、やってねえんだろ?」
ありす「べ、別にセ○クスが目的ではありません。あくまでテストを続けた結果、ヴァルキュリアシステムによるゾーニング状態による後遺症を解消する為に、Pさんにセ○クスをして頂くだけです」
整備長「言い訳使って誤魔化すのは、どこぞの嬢ちゃんたちと同じだぜ?」
ありす「ばっ……あの人たちと一緒にしないでください! 私はPさんとセ○クスをするときはもっと素直です!」
整備長「わ、わかったわかった……んな怒るなよもう……」
ありす「まったく……もう少し付き合ってもらいますよ。私では今のシステムを使う分には耐性が高すぎるので、少しでも多く起動しておきませんと」
……
…………
144:以下、
――夕方、ホクドウ、ショッピングモール(広場)
美嘉「はー……買った。疲れた」ドサッ!
ナオ「よくまぁ、そんなに買う物あったな……」
美嘉「えー? これくらい買うでしょ?」
加蓮「ナオはあんまり化粧しないもん。私だって爪弄るくらいで後は程々だし……いやよく買ったねこれ」ガサゴソ
奏「ま、私たちも仕事あるもの。本番のメイクはやってもらったり、映像通信なら加工されているけれどね」
ナオ「……もしかして、奈緒も仕事じゃこんなギラギラした物で顔を」ハッ!
加蓮「あっ、それありそう。ちょっと面白いかも」
ナオ「んなこと言ったら加蓮だってそうだからな……」
周子「それにしてもさー、また宙域で白蜂が出るようになって、少し町の雰囲気も変わったよね」
ナオ「そうか? まあ……昔に戻ったって感じはするけど」
加蓮「まだビーたちと戦ってた頃は、屋外スクリーンも圏内戦闘の報告ばっかりで、一般のメディア報道なんて全然少なかったもんね」
ナオ「そうそう、ネットで他所の宙域の記事探さないとアニメの記事とか全然見れなかったしさ」
奏「ふうん……まあ、私はその後に軍に入ってから、こっちに来たけれど……」
145:以下、
周子「どうだったかなー。前にハマヨコにいた頃は、ビーの受入れがしっかりし始めたときにはもう、普通の報道ばっかりだったような気がするけど」
ナオ(対話の日の前後からのこっちの記憶ってほとんどないからよくわかんないな……戻って来てからなら分かるけど)
加蓮(私が入院してた頃か……)
美嘉「……ま、そんなのいいじゃん。今はまた奴らが来て、アタシたちが倒さないとまた戦いも終わらないんだから」
ナオ「そうだな。プランが始まってからどうなるか――」
ピピピッ!
ナオ「ん、はい」ピッ!
ありす『お休み中のところすみません。少し前に本部から作戦指示の連絡がありました。ホクドウからリトット間の宙域で次元振動が発生しているようです』
ピピッ!
ナオ「……木星圏寄りか。戦闘範囲の想定は、安全航路圏に掛かってるな」
ありす『はい。これに合わせて安全航路圏の封鎖、及び一般のエイルの航行は休止となります。リトットへは現在、再編成された防衛部隊が移動中ですので、コロニー側までの影響は無いとは思います』
奏「ナオ、見せて……断層の予測レベルは4、中規模ね」
146:以下、
ありす『はい。定期哨戒任務に当たっているノルンS-13のほうで対応が予定されています。ですが、予備部隊なので……』
ナオ「S-01からS-10までは圏外防衛とプラン実施の準備に入ってるし、難しいか……増援でこっちも出るんだな。コロニー防衛があるから移動している防衛部隊の足を止めさせるってわけにはいかないか」
ありす『はい。前回と同じく断層発生までの猶予が短い期間となっています。これから対応についてブリーフィングを行いますので戻ってきてください』
加蓮「了解。それじゃ戻りますか」
周子「また戦闘かー……圏外防衛じゃないのに、大変やね」
ありす『すみませんね。あと、1つ良いお話があります。P少佐がこちらに先行して合流するとのことです』
加蓮「Pさん、もうこっちに来るの!? 聞いてたよりもずいぶん早いけど……」
ありす『木星圏での戦闘から、早めにこちらに合流したほうがいいと判断したそうです。あと、フレデリカさんと一ノ瀬博士もこちらに向かっているとのことです』
ナオ「ようやくか……何やってたんだか」
ありす『とりあえず続きは会議室でします。詳しい話はその時に』
ナオ「ああ、すぐ戻る」
ピッ!
……
…………
147:以下、
――数日後、フレイヤ?(食堂)
ありす「リトットは国連ではなく黒川重工をはじめ複数の民間企業にコロニー運営を委託している場所の1つです」
ありす「防衛部隊の再編制に伴い常駐部隊を増やしますが、もしコロニーに被害が出ればバッシングを受けることになりますし、今回の次元振動に対して念には念を、ということですね」
ナオ「海賊がいるっていっても、戦力として役に立つわけじゃないし……まあ場所が場所なだけに仕方がないか」
ありす「今回の戦闘予定宙域を見ても、とりあえずコロニー側まで被害が出ることはまず無いポイントですが……現状では何が起きるかわかりませんからね」
ナオ「白蜂の増援が空間転移してきたら厄介だもんな……中規模の巣1つだけなら、ノルン1隻あれば十分だけど」モグモグ
ありす「逆に避難だけを考えるなら、リトットやネシマは採掘場がありますからそちらに逃げればいいんですけどね。電磁場フィールドが採用されている分、白蜂には特定されませんし」
ナオ「コロニー側もそれ、導入すればいいのにな」
ありす「仕方がありません。工業作業区域と違って、軍や民間船の出入りの多いコロニーで頻繁にフィールドの開閉なんてやってられませんし、他所との連絡もしにくくなるじゃないですか」
ナオ「もうちょっと上手いことやればいいのに……ま、愚痴言っても仕方がないか」
ありす「そういうことです……おや?」
美嘉「おばちゃん、週替わり定食ね」
おばちゃん「はいよ、残すんじゃないよ」
148:以下、
ナオ「休憩か?」
美嘉「うん。周子もブリッジに戻ってきたし、加蓮と奏はシミュレーターやってたから、先にご飯食べようかなって」ガタッ!
ありす「この時期にリトット方面に向かうことになるとは思いませんでしたが、これも仕方がありませんね」
美嘉「圏外宙域の移動の話も出てるのに、行ったり来たりで大変だよ……フレイヤっていつもこんなことしてるの?」
ナオ「あたしは他の場所に行ったりするけど……ま、試作兵装のテスト運用部隊だから雑用くらいはな」
ありす「大規模戦闘になれば参加する機会は多いですが、それ以外はテスト実施の為に極小規模級の巣の破壊に行くばかりですからね」
美嘉「ふーん……」
ナオ「そういえば、Pさんって今回の作戦のタイミングで合流するのか? ホクドウに戻ってからか?」
ありす「高シャトルで移動していたみたいですけど、ついでにお2人も拾ったみたいでブースターパックを使って追いつくそうですよ」
ナオ「こっちまで来るのか……まあ、それならアテにするけどさ。よく宙域移動するのにNGFで行こうとするな……」
美嘉「P、P少佐、来るんだ……NGFで移動して来るって、結構キツイと思うけど……」
149:以下、
ありす「ま、普通やりませんからね。そこまでの長距離航行は想定されていませんし。そんなことする物好きはPさんと小関中佐とセカンドドライバーくらいしかいません」
美嘉「小関中佐と、セカンドドライバーか……直截見たことはないけど、どっちも凄いパイロットだったって聞くけど……もう……」
ナオ「そうか……うん、凄いパイロットだったよ」
美嘉「でもセカンドドライバーのヘンな仮面の話は聞いたことあるよ。メッチャセンス無いって評判だったし……」
ナオ「そ、そうか? あたしはカッコいいと思うけど……」
ありす「……まあ、それは置いといて、合流が間に合うなら戦力としてカウントできます。ノルンも1隻いて、中規模の巣ですからそこまで変わるわけではありませんが」
ナオ「アタシも頑張るかぁ。新しい機体が来るときにマニューバで追いつけるようにしておかないと……」
ありす「はい。本当は加蓮さんも合わせて出撃出来たらよかったのですが、すみませんけれどお願いします」
……
…………
150:以下、
――数日後、戦闘宙域、フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「次元振動観測ポイントに到着しました。ノルンS-13、強襲艦とNGF小隊の展開を始めています」カタカタカタッ!
ありす「S-13に通信して識別コードの連携を。アルファ小隊とナオさんは出撃準備をお願いします」
奏「了解。みんな、行くわよ」
美嘉「オッケー! さっさとやるよ……!」
周子「そういえば、P少佐って結局間に合わなかったねー」
ナオ「そういやそうだな……ま、どうせ戦ってる間に来るんだろうけど」
ありす「あの人、ギリギリ遅れて到着することが多いですからね」
ピピッ!
加蓮「大尉、識別コードを受信しました。フレイヤ?についてはVN-02を連携。アルファ小隊はGNS-12で登録されています」カタカタカタッ!
ありす「了解、次元断層発生まで間もなくですね。これより作戦行動に移ります。各機、G型及びGS型が空間転移された場合はよろしくお願いします」
加蓮「ナオ、気を付けてね」
ナオ「ああ、行ってくる」
……
…………
151:以下、
――フレイヤ?、カタパルト(機体内)
美嘉「……」ピッ、ピッ
ありす『今回の作戦ですが、ノルン側で保持しているビー部隊からも仲間が来る感覚が無いとのことなので、恐らく戦闘になるかと思います』
奏『ビーの受入れで済めばよかったけれど……仕方がないわね』
ナオ『この時期になってくると、圏外宙域で確認できるのも白蜂だけだから……もう、無事なビーたちのほとんどはここまで来れたのか……』
周子『ま、仕方がないよね。あたしたちじゃどうにもできひんし』
ありす『ビーとして、私たちのところまで来られるなら……生きることだって出来たとは思いますが』
美嘉「……」カタカタカタッ!
奏『美嘉? 準備は大丈夫かしら?』
美嘉「えっ? うん、大丈夫」
加蓮『ハッチ開放完了。それじゃあみんな、頑張ってね』
美嘉「……城ヶ崎美嘉、NGF-VS23SX、NGFヴァルキュリアで行くよ!」
……
…………
154:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「次元断層の発生を確認しました。空間転移……GS型とG型です。巣は中規模級になります。前線のヴェール、NGF小隊が戦闘行動に移ります」
ありす「コンディションレッド。これよりフレイヤを戦闘態勢に移行します。レーヴァテイン1番2番装填、複合ミサイル発射管には対空迎撃用のマグニを装填します」
加蓮「了解です。レーダー索敵結果、GS型が15、G型が3です。ノルンよりミサイルの弾幕支援が行われます」
ありす「準備完了後、前線のヴェールに合わせてフレイヤも前に出します。アルファ小隊はミサイルの着弾確認後に戦闘を開始してください」
ピピピッ!
加蓮「S-13より通信です」ピッ!
S-13艦長『フレイヤはある程度後方でも構いません。プランV3前に何かあればこちらとしても困りますので』
ありす「お気遣いありがとうございます。ですがこちらも、新しい部隊の運用訓練がありますのでお気遣いなく。優先するべきは巣の破壊です」
S-13艦長『そういうことであれば了解。基本行動は強襲艦隊と同様にお願いします』
ありす「了解です。それでは」ピッ!
155:以下、
加蓮「ま、そりゃ気にするよねー……」ピピピッ!
加蓮「また通信……はい、こちらフレイヤ」
P『こちらオート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。戦闘は始まったか?』
加蓮「Pさん! もう始まってるよ!」
ありす「相変わらず遅れてきますね。つい先ほど、空間転移を確認しました。中規模の巣が1つです」
P『了解した。戦力的には問題ないと判断しているが、間もなく戦闘宙域に到着する。うるさいのも一緒だ』
ピピピッ!
フレデリカ『コラー! うるさいとはなんだー!!』
志希『そうだそうだー人権侵害だー! 軍はあたしを解放しろー! こっちは一般人なんだぞー!』
ありす「うるさい」
加蓮「うるさい」
P『博士の場合は自業自得だ。北条少尉、そちらのコードを転送してくれ。到着後はそのまま戦闘に参加する』
加蓮「分かりました。P少佐と一ノ瀬博士、フレデリカのNGFに識別コードを転送します」カタカタカタッ!
ありす「前線に出ているこちらの部隊はアルファ小隊です。よろしくお願いします」
P『了解』
……
…………
156:以下、
――戦闘宙域
ナオ『少し数が多いか……各機止まるなよ。G型も混ざっているからGN形態で高機動戦闘に入るぞ』
美嘉「了解! こいつら……!」
奏『こっちに向かっている先頭の奴らの足を止めるわよ、周子』
周子『はいはーい。3連装誘導ミサイルランチャー、ニフルヘイム発射!』
ボシュシュシュッ!!
GS型「!」ギュンッ!
ナオ『よし、コンビネーションマニューバはH02だ。全員遅れるなよ!』
美嘉「このっ……!!」ガションッ!
G型「……!!」ブブゥゥゥゥンッ!
奏『抜けてくるのが早い……さすがG型……!』
157:以下、
美嘉「ええい!!」ズドォンッ!
奏『ちょっと美嘉、マニューバは合わせて!』
G型「!!」ヒュカカカッ!
ドシュシュシュッ!!
美嘉「針……ああっ!?」ドガァンッ!
奏『美嘉!』
ナオ『機体は大丈夫か!』
美嘉「だ、大丈夫……姿勢制御の確認、まだやれるから!」
ナオ『G型相手はこっちもキツイから無理はするなよ! 距離を取るぞ!』
周子『仕方ないかー……』
……
…………
158:以下、
――戦闘宙域後方
P「宙域データをスキャン。これよりブースターパックの切り離しを行う。2人とも、増加燃料タンクから離れろ」カタカタカタッ!
フレデリカ『離脱!』
志希『これに捕まって移動するの楽だったんだけどなー』
P「お前ら途中で寝てただろ……これより戦闘行動に入る。俺は前線の先頭に出る。フレデリカは博士を頼む」
志希『こっち素人なんだぞー! あたしが死なないようにちゃんと守ってよー』
フレデリカ『守る……よーし、アタシが志希ちゃんをバッチリ守ってあげよう!』
志希『いやホントね、あたしまともに動けないからね?』
P「分かっている。何だったらフレイヤに先に入って構わん」
志希『いやぁ、これで仕事しなかったらもう行き場がなくなるっていうか、牢獄に入っちゃうっていうかね、とりあえずやるだけやるけどさ』
P「それならいい。行くぞ!」ギュオオオオオオッ!
……
…………
159:以下、
――戦闘宙域
ピピピピピッ!
奏「ローカル識別コードの追加?」
ナオ『来たのか!』
美嘉『え、何!?』
P『こちらオート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。アルファ小隊、これよりこちらも戦闘に参加する』
ナオ『遅いよPさん!』
奏「この人が……」
P『すまんな。だが作戦中だ、少佐と呼べ』
フレデリカ『フンフンフフーンフンフフーン♪ アタシたちもいるよー!』
志希『硝煙の匂いに咽ることもない戦場……あたしがここに来る意味はあるのかなー……誰か助けて―』
周子『おー、来た来たー』
P『ナオはアルファ小隊とマニューバを組んでいるか……フレデリカと一ノ瀬博士を頼めるか?』
160:以下、
ナオ『こっちにG型が2匹流れてきたからこれ以上抱えるのは……そっちで何とかしてくれると助かる』
P『それなら今回は分かれて戦闘を行う。博士、自分の身はある程度自分で守ってくれ』
志希『補助AI起動っと。フィールド発振機展開して、イージスフィールド起動。宙域のデータ収集やるねー』
フレデリカ『プロデューサー、アイツらギッタンギッタンにしてきていいよー。アタシ、志希ちゃんと一緒にいるから』
P『すまん、博士のことは頼む。アルファ小隊、G型は1匹こちらで受け持つ。残りはやれるな?』
美嘉『当然! やれるに決まってるでしょ!』
ナオ『こっちに来ている分はG型2、GS型2か……残りはヴェール側で対処できる数だ、Pさん!』
P『ロングライフル、ガラティーンを展開する。1匹は……こちらに来い!』ドシュウウウウンッ!
G型『!?』ギュンッ!
P『よし、分断出来た。そちらは任せたぞ』ギュンッ!!
ナオ『了解!!』
……
…………
161:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「Pさ……P少佐、戦闘を開始しました。一ノ瀬博士から宙域データの解析情報が転送されます」カタカタカタッ!
ありす「艦の戦闘記録はアルヴィスに自動転送されます。オート・クレールには別途転送お願いします。晶葉さんにはこちらから通信を送ります」
ピピピッ!
志希『リアルタイムの観測情報はやっぱりいいね?。計測機増設してもらってよかったよかった♪』
フレデリカ『でもお仕事クビになったもんねー』
志希『いやー、仕事放り出してあっち行ったりこっち行ったりしたらね? まー軍に売られたしその分は働かないとねー』
ありす「そんな話はいいですから、前線に出てるなら少しは真剣にやってください!」
志希『イージス壊れる前に助けて欲しいなーって』
ありす「もうっ……北条少尉、砲撃支援です。一ノ瀬博士とフレデリカさんの援護を」
加蓮「はい。ナオごめん、そっちの援護が遅くなりそう、大丈夫?」
ピピピッ!
ナオ『こっちは上手くやる。気にしなくていいぞ』
加蓮「気を付けてね。一ノ瀬博士の前方に来ているGS型にレーヴァテイン発射します」カタカタカタッ!
ありす「フレイヤは更に前進、マグニの射程圏内で一ノ瀬博士とフレデリカさんを援護します」
……
…………
162:以下、
――戦闘宙域
P『落ちろ!』ズドォンッ!!
G型「!?」ドガアアアアアンッ!!
ナオ『ロングソードを展開する……うおおおおお!』ギュオオオオオオッ!!
G型「……!」ズドォンッ!
ナオ『粒子砲に当たるか! このっ!!』ブォンッ!
シュパアアアアアンッ!!
G型「!!」ドガアアアアアンッ!!
奏『あの2人、単機でG型を……』
周子『うへー……』
美嘉「アタシだって……この!」ピピッ!
ボシュシュシュシュッ!!
GS型「……!」ヒュカカカッ!
奏『私たちも仕事しないわけにはいかないわね……周子!』
163:以下、
周子『はいはーい!』ズドォンッ!
美嘉「まだ巣だって残ってるのに……ヴァルキュリアシステム!」ピシィッ!
パシュゥンッ!
美嘉「やあああああっ!!」ギュオオオオオオッ!!
GS型「!」ブブゥゥゥンッ!!
美嘉「死ね!!」ガションッ!
ドガガガガガガガッ!!
GS型「……」ブ、ブブブ……
ドガアアアアアンッ!!
奏『こっちも片付けたわ! この後は!』
P『よくやった。巣はヴェールとノルンに任せて、こちらは他小隊の援護に回るぞ』
ピピピピピッ!
ナオ『巣から白蜂の増援か……早めに処理しないと』
美嘉「まだ蜂がこんなに……了解!」
……
…………
164:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
ありす「アルファ小隊もいい動きですね。これならば今後の戦闘も十分に期待できます」
加蓮「P少佐とナオ、アルファ小隊、他小隊の援護に向かいます」
ありす「こちらは博士たちの援護があります。巣の破壊は他ヴェールとノルンに任せましょう」
志希『んー……空間転移後の断層修復度が遅い……2年前の観測データと並べても、これじゃ全く断層修復される気配がないっていうか……』
ありす「どういうことですか?」
志希『次元断層が起きた後って、振動が収まるにつれて断層自体も元に戻っていくんだよね、昔は。だけど今はそうじゃないねー』
志希『これじゃ空間構成情報が壊れたままだし、また同じポイントで次元振動が起きたら断層どころか穴が開くんじゃないかな』
ありす「断層レベル4でそれほどの事態に……それなら更に上位の次元振動が発生した場合は……」
加蓮「……もしかして」ピクッ!
ありす「北条少尉?」
165:以下、
加蓮「もし、今までは高いレベルの断層で空間に穴が開いていたって話なら……奈緒が、こっちの世界に来たのも……」
志希『かもねー。クイーンがこっちに来た時に観測した次元振動のレベルと、過去にあった対話の日の次元振動……当時はレベルの測定は正確じゃなかったけど』
ピピピッ!
ナオ『昔、あたしが奈緒の世界にいったときにも、大規模の巣との戦闘があった……2回、どっちも夢を見ていたくらいの短い間だったけれど、最後は……』
ありす「ナオさんがあちらの世界に転移したままになったときの戦闘は、対話の日でコロニー級の巣が出ていた時でしたね。その後、白蜂たちの巣も来ていましたが」
志希『今は中規模の巣の転移でも断層修復がこれだけ遅いなら、次に大規模の巣でも来られたらヤバイかもね。まだ干渉装置がある程度効いているうちに、なんとかできればいいけど……』
加蓮「奈緒……」
ありす「とりあえず、そのお話はまた後で。今は戦闘中ですので」
……
…………
166:以下、
――戦闘宙域
P『アルファ小隊、巣から増援が来ている。G型がもう2匹いるな』
ナオ『まだ増援はいるか……ヴェールの進行はどうなってる?』
ピピピッ!
志希『ついでにレーダー情報展開しとこっか。陽電子砲射程距離まで後700ってとこだね』
美嘉「もう少し……!」
P『この状況ならそれほど時間はかからないか……それなら』ガションッ!
ドシュウウウウウウンッ!
ナオ『どうした?』
P『この装備だと中規模の巣は破壊できないが、残りの奴らが巣から出てくる前に入口くらいは潰しておく』
美嘉「ちょ、ちょっと待って! それならアタシたちも……」ガションッ!
GS型「!!」ギュンッ!
ピピピピピッ!
美嘉「しまっ――」
167:以下、
フレデリカ『とーう! フレデリカビーム!』ガションッ!
バシュゥンッ!
GS型「!?」ドガァァァンッ!!
美嘉「あっ……」
フレデリカ『だーいじょうぶー? そこのお嬢さん、フレちゃんがいないと蜂の巣にされてたんじゃない?』
美嘉「あ、ありがと……」
奏『悪いわね。うちの子がやんちゃして』
フレデリカ『おや、奥様の子ですか?』
美嘉「ちーがーうー!!」
周子『何漫才しとんねん』
ありす『あなたたち! 真面目にやってください!!』
ナオ『あたしたちは現状維持だぞー。他部隊の援護だぞー、聞いてるかー?』
……
…………
168:以下、
――数分後、フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「陽電子砲、蜂の巣に直撃……蜂の巣の破壊、確認できました」
ありす「ふぅ……終わりましたか。みなさん、お疲れ様です。コンディショングリーンです」
ナオ『それじゃ帰艦するか。戻るぞー』
フレデリカ『志希ちゃん大丈夫?』
志希『へーきへーき。死ぬときは一瞬でしょ?』
P『そういう問題じゃないだろ……』
奏『それにしても……中規模の巣だけどあっけなかったわね』
ありす「ま、この人が来たらそうなりますよ」
ナオ『アインフェリアがいないと生き生きしてるよな』
P『別にそういうわけじゃないぞ』
ありす「……今のは聞かなかったことにしておきます」
P『おい待てありす、誤解だ。おいナオ、お前も変なことを言うな』
169:以下、
フレデリカ「アハハハハー……お?」
美嘉『……』
フレデリカ「おじょーさん♪ 元気?」ピピピッ!
美嘉『へっ?』
フレデリカ「ハイ! そこのアナタ!」
美嘉『……う、うん。ありが、と』
フレデリカ「……んふー♪」
美嘉『なっ、何笑ってんのよ!』
フレデリカ「なんでもなーい。ベリーベリーグッドでアタシもハッピー♪」
志希『にゃはははっ、よかったねーフレちゃん』
美嘉『……もうっ』
……
…………
170:以下、
――フレイヤ?(格納庫)
パシュンッ!
P「ふぅ……どうだナオ、体のほうは」
ナオ「今のところはまだ何とも……なっ、何考えてるんだよ!」
P「いや、そりゃ聞くだろ」
ナオ「はっ!? ま、まさかこの後風呂に入ってあたしとセ○クスしたいとか言い出すんじゃないのか!? ダ、ダメだぞ! まだ何ともないんだから……」
加蓮「あーあ、またナオはエッチなこと言っちゃって」フワッ
ナオ「加蓮!? あ、あたしは別に変態じゃないだろ!」
P「加蓮も、問題はないか?」
加蓮「うん、こっちは大丈夫だよ。あ、それより聞いてよPさん。ナオってばこの作戦が始まる直前までエ口ゲーやってたんだよ?」
P「えええええ……お前……」
ナオ「し、仕方ないだろ! 最近通販で買ったばかりのヤツだから、まだ全然クリアしてないし……」
加蓮「しかもね、調教モノなんだよ? 昨日もさー、エ口ゲーやりながら『あーいいなこれ……Pさんにやってもらったり……』とか言いながら画面見てたし」
ナオ「うわあああああああああああ何で知ってるんだよおおおおおお!!」
加蓮「時間になっても打ち合わせに来ないからわざわざ私が呼びに来たからでしょ」
171:以下、
周子「うわー……」
美嘉「あ……う……」
奏「ナオ……貴方……」
ナオ「お前ら聞いてたのかよ!!」
P「……ま、ほどほどにな。とりあえず全員、整列しろ。ブリッジに戻る前に挨拶くらいは済ませておく」
周子「ん? はーい」フワッ
P「既に橘大尉から話があったと思うが、オート・クレール社ナシヤマ支部技術開発部門所属技師、Pだ。プロジェクト・ヴァルキュリアの実働部隊の指揮を取っていた」
奏「取っていた?」
P「しばらく前に、訳があって一度退役をしてから嘱託扱いで少佐待遇で復帰している。そこから色々あったが、現在は軍とオート・クレールの両方を兼任している」
P「その為、立場上ある程度自由に立ち回れるように特殊部隊の配属となっている。フレイヤの運用についてもそれなりに口は出すが、実質的には橘大尉が艦長であることに変わりはない」
P「アルファ小隊については戦闘補助と、広報のアイドル業務についてのプロデューサーの仕事を任されている。よろしく頼む」
美嘉「よっ、よろしくお願いします」
加蓮「セ○クスの話しないの?」
美嘉「ぶっ! ぷぷぅっ!?」
周子「うわきったなっ!?」ビクッ!
172:以下、
P「……まあ、北条少尉が言った通り、皆のゾーニング現象の解消についても担当することになる。命令権については通知を参照してくれ」
P「最初は……抵抗があるかもしれない。だが、皆の身体を万全な状態にする為に俺がいる。ゾーニング現象については、決して無理はするな」
奏「……ええ」
P「この話は以上だ、あとは……」
フレデリカ「志希ちゃーん、まだー?」
志希「待ってー。はい整備長、これ整備マニュアル」
整備長「新しい装備が来るなんて聞いてなかったんだがよぉ……ま、やっとくよ」
P「一ノ瀬博士、フレデリカ! こっちに来てくれ」
志希「今いくー」
美嘉「あ、さっきの――」ピクッ!
フレデリカ「呼んだー?」フワフワ
P「フレイヤに合流したんだ。現行稼働中の部隊メンバーに挨拶をしてくれ」
173:以下、
フレデリカ「はっ、そうだった! アー、アー、みなさん、はじめまして。ワタクシ宮本フレデリカといいます」
奏「フレデリカ……貴方、その制服のライン」
フレデリカ「ビー隊からメッセンジャーたちの助っ人なんだよ。どう? カッコいい?」
P「フレデリカは縁があってプロジェクト・ヴァルキュリアに参加することになったビーだ。また、同伴している一ノ瀬博士がフレデリカの体のメンテナンスも行う」
志希「よろしくー。ホントはあたし、オート・クレールで働いてたんだけど、失踪しまくって仕事サボりまくってたらクビにされちゃってさー」
P「……まあ、ナシヤマの技術開発部門移って軍に出向することになった。現在問題となっている次元断層についての現地調査が主な仕事になる」
志希「戦闘だと役に立たないから、よろしく」
周子「そりゃそうだね」
フレデリカ「ねーねー、さっきの子って誰?」
奏「さっきの子?」
フレデリカ「あ、この子? 大丈夫? 怪我してない? 元気? メッセンジャーになる? 名前は? しるぶぷれ?」
美嘉「……城ヶ崎、美嘉」
フレデリカ「美嘉、美嘉ちゃんかー。アタシね、メッセンジャーとおんなじでアイドルだから、よろしくね」
美嘉「えっ」
174:以下、
P「水少尉、城ヶ崎少尉、塩見少尉、フレデリカ……それと一ノ瀬博士の5人については、これからはユニットとして広報のアイドル業務も行うことになっている」
志希「いやね、この前まで試験管投げてたあたしもこの流れにはビックリだよ?」
奏「この2人だったのね……分かったわ。ユニット申請については、こちらから申請しておくわ」
P「頼むぞ。俺も、未熟だがプロデューサーとして出来る限りのことはするつもりだ。何かあれば遠慮なく話してくれ」
美嘉「……」
フレデリカ「アタシね、コッコ隊以外のユニットでお仕事するの初めてー♪」
周子「コッコ隊って何?」
フレデリカ「智絵里ちゃんのトコ☆」
周子「あー、あの部隊か……」
……
…………
176:以下、
――フレイヤ?(艦長室)
P「……このデータは」カタカタカタッ!
P「うちの会社から転送されてるデータ、消化量が……」
パシュンッ!
ありす「失礼します」フワッ
P「ありす、お前……」
ありす「はい。テストデータの件ですか?」
P「これを消化したのはありすか。話ではニュージェネレーション隊とアルファ小隊で消化する内容だ。耐性持ちのお前ではテストは……」
ありす「はい。ですから、検証結果として問題ない内容になるまで、私はシステムを動かしています。何も問題ありません」
P「……バイタル値はどうなっている」
ありす「私のシミュレーター起動で、テストデータの消化が出来るということは、そういうことです」
ピッ!
ありす「あなたの枷を外す為に、何にも縛られないように……だから、私は……」ハァ……ハァ……
ドンッ!!
177:以下、
P「ありす……」
ありす「んっ……ちゅっ、んぅぅ……はぁっ!」
P「ん……」
ありす「はぁ、はぁ……今なら、文香さんたちの、気持ちが……わかるかも、しれません……」ハッ、ハッ、ハッ!
ありす「これだけ、私、が……ヴァルキュリアシステムを、起動したんですから……分かっていますよね?」グイッ!!
ありす「前回起動から時間は経っていますが……そんなもの、関係ありません。命令です」ハッ、ハッ、ハッ!
ありす「セ○クス……私と、セ○クスしてください……早く!」ハァッ! ハァッ! ハァッ!
P「お前……ああ、分かった。浴場に行くか?」
ありす「もう我慢できません、ここでします。早く、早く脱いでください……!」グイッ、グイッ!
P「ここでか……了解した」
……
…………
178:以下、
というわけで、今回はこれで終わりなんですけれども
>>128でレスした用語、なんですが一覧出そうかと思ったんですが正直何を出せばいいのかがよく分からなくなって(>>1が忘却しない為のリストはあります)
レス用に整理していなくてまだ何も用意していません。指さしてこれ何?って言われたほうがすんなり答えれるくらいかもしれません。
なので、用語は次回辺りまでに聞かれたものは返すのと、後は>>1のほうで本当に適当な物を摘まんで用意しておきます。
その代わりこのスレに入ってから登場アイドル紹介がすっぽり抜けていたのに気づいたので、簡易版と>>175を見ておまけも貼っておきます。
179:以下、
グレ○プニール、3N、NGFの基本性能の違いがわからん
マクロスしてたのにNGFは戦闘機じゃないらしいし
180:以下、
>>179
■グレ○プニール
航空機型の戦闘機でこの時期は人型には変形出来ない。初期型、G1(OPF)、G2、Mk?、Mk?、Mk?の6世代が開発された。
ナンバリングルールが変更されているタイミングでメインフレームレベルから大幅な仕様変更が入っている。OPF(1.5世代)はG2が不評過ぎた為にG1を改修した世代。
■NGF
Mk?の運用データとヴァリアントに採用したフレームをベースにようやく実装出来た人型に変形できる航空機型の戦闘機。つまりここから機体がマクロス的な奴になる。
今回の話までで初期型、N、2N、3N、3NX、4Nの6世代が開発されている。3Nまでは武装の大半はグレ○プニール時代の装備の仕様変更で賄っていた時期。
一応どうしてそうなってるの?って部分についても大体は理由作ってますが、大まかに言うとこんな感じです。
181:以下、
登場アイドル紹介
■ラピッドストライカー隊
黒川重工とオート・クレール社が共同開発している試作兵装の運用テストを担当する部隊。現在は実験機の運用も行っている。
・安部菜々……ノルンS-02所属ラピッドストライカー隊の部隊長で階級は中尉。Pの倍の稼働歴を誇る歴戦の勇士。
・神谷奈緒(ナオ)……少尉。この世界の人間としては初めての異世界転移経験者。好きなエ口ゲーのジャンルは調教物(和姦寄り)
・北条加蓮……少尉。奈緒編での実質的なヒロイン。ヴァルキュリアシステムの適性もある程度あった為プロジェクトの追加メンバーとして選定された。
■アインフェリア隊
プロジェクト・ヴァルキュリアの実働部隊。メンバー全員が非常に高いシステム適性を持っている。
ありす以外は2度に渡るプランVによる宙域ライブの後遺症でシステム稼働限界を迎えつつある。
・新田美波……フレイヤ所属アインフェリア隊の部隊長で階級は少佐。生還の女神と言われていた。痴態の象徴、変態その1。
・鷺沢文香……中尉。フレイヤのオペレーター担当で美波不在時の第二指揮官。変態その2。
・橘ありす……大尉。部隊凍結状態の為、現在はフレイヤ?の艦長代理。Pと同い年。アーキタイプとして肉体生成技術で作られた体は成長促進をさせたので現在はそれなりに成長している。
・相葉夕美……中尉。フレイヤの前線任務担当。現在は軍属しているビーたちの身体調整も行っている。
・高森藍子……中尉。フレイヤの前線任務担当。ナシヤマの軍病院勤務に当たっている。
■シンデレラガールズ
部隊ではなく広報部で展開しているアイドルユニット名で2人とも名前が通っている。
プロジェクト・ヴァルキュリア参画後はアインフェリアの補助として前線任務を担当している。
・十時愛梨……大尉。現在は広報部からの要望でI@LPの優先度が高い。
・神崎蘭子……中尉。愛梨の再異動に同伴。同じく現在はI@LPの消化中。地球出身。
■ブリヤントノワール隊
アインフェリア隊の予備部隊。デレステで生存本能ヴァルキュリアなんてイベントが無ければそもそもこのメンバーが主役のスレだった。
・黒川千秋……フレイ所属ブリヤントノワール隊の部隊長で階級は少佐。大体が美波と同じような感じ。
・水野翠……中尉。フレイの前線任務担当兼ニュージェネレーション隊の指導官。常識的な変態。
・櫻井桃華……中尉。フレイのオペレーター兼前線任務担当。ありすと同様にアーキタイプとして作った体は同じく成長促進させている。Pと同い年。
・三村かな子……中尉。フレイの火器管制担当。
・西園寺琴歌……中尉。フレイの第二指揮官。千秋不在時は艦長代理も兼任する。
■ニュージェネレーション隊
アインフェリアの一時離脱に伴って新設した部隊。システム適性はアインフェリア、ブリヤントノワール隊に次いで高い。
システム改修が入ってからの配属なので、システムによる後遺症は上記2部隊よりは軽い。人員数が少ない為全員が前線とブリッジ作業を兼任している。
・島村卯月……少尉。3人の中では一番適性が高い。奈緒編で分岐したルートによっては色々すっ飛ばして変態化する可能性もあった。
・渋谷凛……少尉。3人の中では前線に出る場面が一番多い。
・本田未央……少尉。奈緒編でR18パートが無かったのは耐性持ちの為。
■その他
・P……エ口ゲ編の主人公で奈緒編と今回の話でも主役。
・黒井大佐……プロジェクト・ヴァルキュリアの内容が非人道的な為に最後までプロジェクトに反対していた人。過去編でのPと菜々さんの理解者。
・三船美優……Pの恋人。エ口ゲ編のルートによっては再開していたし、奈緒編以降も再開できない場合があった。
・高垣楓……元コミュ障。色々見越していた麗奈に扱かれて中佐まで昇進する。
・小関麗奈……「この世界では」人類最強のパイロット。
・大佐……エ口ゲ編では読者から大体大佐が悪いとか言われていたけど本当にコイツが悪い話が結構ある。
・神谷奈緒……奈緒編の主人公。本編のステータスはエ口ゲ編のPの最終ステータスの互換。好きなエ口ゲーのジャンルは調教物(ハード寄り)
・セカンドドライバー……低身長でモフモフした髪の毛に仮面で素顔を隠している謎のパイロット。果たして正体は……
182:以下、
>>175
智絵里がそこそこ名前通っているのはそれなりに良いパイロットだからです(奈緒編でPもちらっと話してたくらい)
前にエ口ゲ編で説明してたような気がするんですが、安価で決めた戦闘力以外にも、そもそもお話の中で決まっている戦闘力っていうのがアイドル別にあったりします。
今回の話でも一応、エ口ゲ編で管理用に使っていたツールにアイドル別のデータを用意しているんですが、戦闘力の部分を無理やり可視化するとこんな感じです。
===========================================================================================
■NGF-3N(奈緒編から登場する一般機)のシミュレーターを起動した際のスコア
>>0?)付きのメンバーは本編で乗った専用機のシミュレーターを起動した際のスコア
麗奈:麗奈(ランクが麗奈とかっていうレベル)
SSS:(P”)
SS+:(蘭子”愛梨”)
SS:(奈緒”ナオ”)、P
----------------人間を辞めた奴の壁----------------------------------------
S+:
S:(菜々)
A+:蘭子
A:千秋
A?:菜々、愛梨、ナオ、奈緒
----------------単独でG型を相手に出来る壁--------------------------------
B+:翠、智絵里、ありす
B:フレデリカ、早苗、美波、加蓮
----------------単独である程度余裕を持ってGS型を相手に出来る壁----------
B?:桃華、美嘉、奏
----------------一般的なエースパイロットの壁------------------------------
C+:夕美
C:未央
C?:凛、周子
D+:藍子
----------------平均スコア(ランクD)の壁--------------------------------
D:卯月
D?:かな子
----------------非正規パイロットの壁--------------------------------------
E+:文香
E:琴歌
E?:
F+:
F:志希
===========================================================================================
183:以下、
英字の略称が知りたいです 機体名とかマニューバ名とか
185:以下、
>>183
>>1が全く気が回っていなかったのと、1つ1つ本編中で説明するのは見栄えが悪そうかなと思ってほとんど表記せず素通りしていました。
ちらほら出てくるI@LPであれば「Indicate Assist Load Program(広報業務指示支援情報読込プログラム)」です。
>>1は英語がダメな人間なのでこういうのは基本的に当て字です。英語がおかしいという突っ込みは無しです。
機体名もそれぞれ意味はありますが文法とか分からないので全部当て字です。
VIS-XX……Valkyriasystem Installation Striker(ヴァルキュリアシステムを採用した戦闘機)
VILS-XX……Valkyriasystem Installation Limited Striker(制限されたヴァルキュリアシステムを採用した戦闘機)
VWPS-XX……Valkyria With Professional Striker(ヴァルキュリアシステムを採用した最上位機種)
VPPS-XX……Valkyria Possession of Particle Striker(粒子膜による飛行補助を採用したヴァルキュリア)
NGF-XX……Next Gleipnir Format(新規仕様のグレ○プニール)
NGF-VSXXS……Next Gleipnir Format - Valkyria System XX Striker(ヴァルキュリアシステムを採用したNGF)
NGF-VSTGX……Next Gleipnir Format - Valkyria System Trial Generation(次世代型ヴァルキュリアシステム試験用のNGF)
RTV-VPSXX……Refine Third Valkyria - Valkyria Professional Striker(ヴァルキュリアサードをNGF仕様に精製した機体)
マニューバのIだのHだのは組んだ機体数によって変わるコードです。
I、Y、H、Wでそれぞれ2、3、4、5機体でのマニューバになります。Vはドッキング機運用時の専用コードです。
184:以下、
というかありすやっぱりアインフェリア最年長だったか あと全員の年齢やPの『夢』とか整備長の設定とか
186:以下、
>>184
登場人物は全員18歳以上ですが、菜々さんに関しては無慈悲な設定をしておりまして、妊娠するのが困難になりそうな年齢くらいです。
ついでに、本編中の表記を合算すると過去編から今回の話までで10年程経過しています。
Pのそれについては進行に影響がありそうなのでパスで。整備長は……むしろ何か気になることあるんですか?
191:以下、
――数時間後、フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「ゴメンね博士、こっちの作業任せちゃって」
志希「まーあたし前線出ても役に立たないし、ここで作業出来るならそれでいいでしょ?」カタカタカタカタカタッ!
晶葉『まあ、死なない程度に働いてくれ』
志希「モチロンってね。フレちゃんの面倒も見なきゃダメだしねー」ピピッ!
晶葉『そういえば助手はどうした? 今回志希が採取したデータについて少し話しておきたかったんだが』
加蓮「ありす大尉と一緒。まだセ○クス終わってないみたいだし」ピッ、ピッ……
晶葉『ああ……ゾーニング現象か。そういえばありすがこの前、検証項目全部渡せって言ってたな』
志希「ってことは今あの2人のところにいけばレアな光景が見れるんじゃん?」
加蓮「部屋のモニター出す? ここから見れるよ」
晶葉『それは私の用事が終わってからにしてくれ。それならナオはどうした?』
加蓮「会議室ですよ。フレデリカと新入りの3人連れて行って」
192:以下、
晶葉『小隊編成の話か。それじゃあ後でデータ送るから見ておいてくれと伝えてくれ』
加蓮「新型のですか?」
晶葉『そうだ。ナオのほうはほぼ完成している。あとの2機はまだ掛かるが、早いうちにと思ってな』
加蓮「……ドッキング、どうするんですか?」
晶葉『想定としては助手か、ありす……千秋でもいいとは思っているが』
志希「またまたー。それじゃダメでしょ? ソレ、彼が怒るの分かって作ってるんだから」
晶葉『……まあな。今でも色々と言われてるよ。気持ちは分かるし、アイツに言われるなら私は黙るしかない』
晶葉『だが、ヒトとしての感情以前に、開発者としてやるべきことをやっている。むしろ、せめて私だけはそうでなくてはならん』
加蓮「……」
晶葉『やはり加蓮も、いい気分はしないか』
加蓮「だって……また、奈緒を頼るなんて。もう、奈緒は元の世界に戻ったのに……」
志希「またこの世界に来るかどうかなんて、わかんないのにねー」
193:以下、
晶葉『麗奈がいなくなった状態で、助手もリハビリプログラムが終わったとはいえ、いつ戦えなくなるかも分からん』
晶葉『G型相手に完全に優位に立てる者が少なすぎる現状、戦闘におけるあの2人の影響力は大きい』
晶葉『あの2人分の不足した戦力を補うには……せめて、ダブル奈緒によるドッキング運用が無ければ厳しいのは事実だ』
晶葉『奈緒が今でも私たちの状況を把握できているのであれば、機会があれば必ず戻ってくる』
加蓮「それは……奈緒だから、戻ってくるってこと……」
晶葉『頼りにするべきではないことくらい、私でもわかっている。だが、これ以上の戦力となると、それしかない。わかってくれ』
パシュンッ!!
ありす「お待たせしました。遅くなってしまって申し訳ありません」フワッ
P「待たせたな」
加蓮「大尉、Pさん……」
志希「随分長かったねー。ありすちゃんにしては珍しい? どうだった?」
ありす「そろそろ子どもの名前を考えてはじめていいかなと思いましたね」
P「何言ってんだこいつ……」
194:以下、
志希「あははははっ♪ ストレート過ぎじゃんありすちゃーん」
加蓮「この前避妊治療入れたのに……」
晶葉『乳繰り合うのは後にしてくれ。ありす、すまないが今回転送してもらったデータの件で話がある』
ありす「わかりました。Pさんは一緒のほうがいいですか?」
晶葉『できれば、と思っているが別件があるならそちらを優先させて構わん。何かあるのか?』
ありす「志希さんを連れてアルファ小隊のところに行ってもらおうかと。ナオさんに小隊を任せたままだったので」
P「志希が入ることで多少、運用が変わる部分があるからな。早いうちに話をしたほうがいいだろう」
晶葉『それならそっちを優先してくれ。志希も、小隊運用の話であれば助手に付いていけ』
志希「はーい。めんどくさいなー」
晶葉『何言ってんだ。軍に行ってるんだから少しは真面目にやれ』
志希「んー、もう失踪したいなぁ」
P「勘弁してくれよ……」
……
…………
195:以下、
――フレイヤ?(会議室)
奏「4人で出る場合であれば、このマニューバプランの編成でいいわね」
ナオ「一ノ瀬博士が出るときはここから周子も合わせて下げて、3トップで前に出るようにしたほうがいいか?」
周子「あたしの負担増えるし、奏ちゃんのディフェンスパックちょーだい」
奏「別に構わないわ。単独マニューバでもなくなったんだし」
フレデリカ「フーン……美嘉ちゃーん」
美嘉「……なに」
フレデリカ「フフーン♪」
美嘉「……感謝はしたけど、何度も言われると恩着せがましい」
フレデリカ「おんき……? お……あー、ナルホド。人間はそういうの気にしちゃうんだもんねー」
パシュンッ!
P「待たせた」
志希「こっちに来たー」フワフワ
196:以下、
周子「遅いんやけど」
ナオ「ありすは?」
P「とりあえず大丈夫だ。話はどこまで進んでいる?」
ナオ「志希がいなかったからとりあえず4人編成の話だけ。基本はそうなるだろ?」
奏「一ノ瀬博士が空間構成情報の調査の為に直接出撃しない限りは、基本的に4人で出撃って話は聞いたわ」
P「あとはニュージェネレーション隊から引き継いでいるとは思うが、跳躍テストを行う際も随伴させるつもりだ」
志希「フラグチェックとか色々確認したいしね」
ナオ「ま、とりあえずメンバー揃ったし部隊の話にするか」
P「ああ。ではアルファ小隊、3人はコンコルディア隊から来たフレデリカと、オート・クレール社から来た特別派遣技師の一ノ瀬志希博士と小隊を組んでもらう」
P「フレデリカはプロジェクト・ヴァルキュリアの人員としての追加、一ノ瀬博士については空間構成情報の調査が主な仕事だ」
P「その為、通常戦闘は一ノ瀬博士以外の4名での出撃になる。ここまではいいか?」
周子「めんどくさいねー、ホント」
志希「にゃはは♪ 我慢してねー。一応補助AI操作で最低限動くくらいはできるから」
P「この小隊の主な任務については橘大尉から話が出ているはずだから省略する。次に、直近の任務についてだが……」
……
…………
197:以下、
――数時間後、フレイヤ?(食堂)
整備長「おばちゃーん、定食くれよ、定食」
おばちゃん「はいはい、ちょっと待ってなさいよ」
整備長「わーってるよ。メンテする機体増えて、こっちはようやく休憩だよもう……」
おばちゃん「少佐、戻ってきたもんねぇ」
整備長「戻ってくるなり、ありすの嬢ちゃんとこ行っちまったからなぁ。相変わらず忙しい旦那だよ」ガタッ!
おばちゃん「元気そうだったかい?」
整備長「おお、さっきも新入りたち連れて格納庫来てたしな。シミュレーター回して様子見てたけど」
おばちゃん「次の長距離航行プランで、終われるといいんだけどねえ」
整備長「ま、そうだな……アインフェリアのみんなも、そろそろシステム使えなくなるって話だしよ」
整備長「2回も復帰できたんだから、大したもんだと思うけどよ。3回目はもう身体が耐えられなくて無理だろうって一ノ瀬博士も言ってたし」
おばちゃん「……そうかい」
整備長「上手く行けば恩給貰って退役か、アイドルなんだし広報部に行くか……少佐なら好きなようにやらせるんだろうけどよ」
198:以下、
整備長「それに、アイドルなんだからアインフェリアのライブも、たまにはコロニーで見たいもんだしなぁ」
おばちゃん「可哀そうにねぇ……あの子たちも、ここまで頑張ってきたのに……」
P「そうでもないさ」フワッ
整備長「おっ、少佐、嬢ちゃんたちの相手終わったんですかい?」
おばちゃん「おや少佐、お疲れさま」
P「一通りのマニューバは見た。後で編成はまとめるし、5人もユニット申請させておかねばならんからな。今のうちに飯でも食おうかと思ってな」ピッ!
整備長「どうですかい、新入りたちのほうは」
P「聞いていた通り動きは悪くない。大佐が適性を落としてパイロットとしての技量で選定しただけのことはある。少し気になるところも、あるがな」
おばちゃん「そうかいそうかい。何にするんだい?」
P「週替わり定食で頼む。それと、おばちゃん」
おばちゃん「なんだい?」
P「アインフェリア隊は、皆が自ら進んでここまで来た。俺も、皆も、後悔もした。だが……それでもここまで来ることが出来た」
P「少なくともこの5年、白蜂たちがいたとしても、人間とビーは共に生きていくことが出来た。俺たちの戦いは、確かに価値のある物なんだ」
P「だから今度こそ最後にする。俺たちの手で、皆が平和な世界で生きていくために……皆も、それを望んでいる」
199:以下、
おばちゃん「……そうだったねぇ。だからあたしたちも、まだここにいるんだもの」
整備長「最後まで、面倒見てやらねぇとな」
P「ああ」
整備長「ところで少佐、とときんとらんらん、一緒じゃなかったんですかい?」
P「あの2人も、ちょうどナシヤマに来ててな。FFの調整で少し遅れてくる。そんなに時間は掛からない程度だが」
整備長「ってことは、アレの開発終わったのか。少佐の機体より早かったんだなぁ」
P「まあベースのリサーヴがあったしな。さすがにもう、2人掛かりで動けば大したものになってるぞ」
整備長「はー……とときんも成長したもんだなぁ」
P「俺が碌に面倒見れなかったときに整備長が気を利かせてくれていたからな。愛梨が一番成長したかもしれん」
整備長「そうかぁ……後は、もうちょっと落ち着いてくれればいいんだけどなぁ……」
P「そうだな……」
整備長「……」
P「……」
整備長「……」
P「……何でこっち見てるんだよ」
200:以下、
整備長「いやぁ、少佐が落ち着けば、とときんも落ち着くんじゃねえかなって思ってよぉ。らんらんも落ち着くだろうし」
P「あの2人なら、後遺症が完全に抜ければ……」
整備長「またまたぁ、何言ってるんですかい。前にとときんとらんらんと飯食ってたときだってあの2人……」
愛梨『うーん……うーん……私なら、旦那さんがPさんで、お父さんが整備長で、お母さんがおばちゃんだったらいいなぁって』
蘭子『我も! 我も!』
愛梨『でも蘭子ちゃんと一緒だったらお嫁さんが2人になるし、どうなるのかなぁ……それにアインフェリアやブリヤントノワールのみんなも……』
蘭子『酒池肉林!』
おばちゃん「あんなこと言って、あの子たち基準だとあたしと整備長、夫婦になってるもんねぇ」
整備長「俺が女房に八つ裂きにされるってな」
P「まあ、あの2人も結構自由だからな……」
……
…………
201:以下、
――フレイヤ?(ブリッジ)
加蓮「大尉、ルート誤差マイナス2で進行しています。航路修正入れます」
ありす「わかりました。志希さん、次元振動については現時点で何かわかりますか?」
志希「なーんも分かんない。予測通りに次元断層が起きるくらいじゃないかなー。それにまだ現地まで距離あるし」
フレデリカ「志希ちゃん天才なのにわかんないの?」
周子「おっ、煽り?」
志希「にゃはははっ、空間構成情報でも探れればいいんだけどねー。でも今回の発生周期めっちゃ短いし、良いデータ取れそう♪」
P「フレデリカ、お前I@LPがあっただろう。レッスン場に戻らなくていいのか?」
フレデリカ「フフーン、アタシもう終わったもんね。今は奏ちゃんと美嘉ちゃんが撮影してるから」
P「まだあの2人は終わってなかったのか……少し様子でも見に行くか」
202:以下、
ありす「……」
P「なんだ?」
ありす「いえ、あなたが年々プロデューサー業務を身に着けていっているが少し寂しく感じただけです」
加蓮「Pさん、アインフェリアの仕事ほとんどやってなかったもんね」
P「……俺が離脱したときは、皆がI@LPの消化が出来るようになった頃には病室で進捗管理くらいはするようになったぞ」
ありす「私はもうフレイヤに戻っていた頃だったんですけど」
フレデリカ「あーあープロデューサー、メッセンジャーたちカワイソー。アタシたちビーのファンクラブから蜂の巣にされちゃうよ?」
P「お前が言うと洒落にならん……」
フレデリカ「でもアタシがプロデューサーを蜂の巣にするなら元の体に戻らなきゃダメだもんねー。残念ザンネン」
ありす「Pさん、これじゃあ採掘場に行けませんね」
P「……機会があれば、ありすの面倒も見る。少し行ってくるぞ」フワッ
パシュンッ!
……
…………
203:以下、
――数分後、フレイヤ?(レッスン場)
『映像記録を開始します。サンプルデータとガイドマークに従ってください』
奏「……」スッ
ピッ、ピッ
『映像記録終了。次のサンプルデータを提示します』
美嘉「今の撮影、顎上げすぎじゃない?」
奏「そう? 判定で戻されなかったら大丈夫よ」
美嘉「この撮影部分、これだけ取るならもう2、3ページ増やしてくれればいいのに。1ページ分にしかならないんだから」
奏「そうねぇ……まあ、特集の枠に入れてもらえるだけ良しとしましょう。新しいユニットだもの、先に名前を覚えてもらわないと」
パシュンッ!
P「2人とも、進捗はどうだ?」
美嘉「あっ、P……プロデューサー」
204:以下、
奏「お互いに残っている分がまだ少しあるの。周子と一ノ瀬博士も待たせちゃってるし、遅くなってごめんなさいね」
P「本部から追加の次元振動の対応指示が来なければ、もう少しゆっくりやらせたかったんだがな。すまないが早めに終わらせておいてくれ」
美嘉「ヘーキヘーキ★ アタシだって結構場数踏んでるんだからね?」
P「なんだったか……カリスマギャルだったか。軍の広報でギャル売りするって俺にはいまいちよく分からんが……」
美嘉「そういうの好きな男は多いし、それに一般向けもやってるんだからいいでしょ? ていうかプロデューサーがそんなこと言っていいワケ?」
P「っと、そうだったな。すまなかった」
奏「貴方、こっちの仕事は不慣れって聞いていたけれど……」
P「あまり不自由はさせたくないと思っているんだがな。すまないが何かあれば遠慮なくて言ってくれ。出来るだけ対応する」
美嘉「しっかりしてよねー? んー、あと撮影何本残ってたかな」ピッ、ピッ
P「残っているのはこれだけか。フレデリカがブリッジに戻ってきていたから、もう少しとは思っていたが……」
美嘉「……」
奏「そうね。彼女、すぐにI@LPを終わらせて戻っていったもの。少し驚いたわ」
美嘉「……ま、得意なんでしょ、こういうの」
205:以下、
P「……」
奏「ところで、次の指定宙域ポイントまでどれくらいなのかしら?」
P「途中までは帰り道だったが、今はホクドウに戻る予定航路から逸れて移動している。2日程度は掛かる予定だ」
奏「それなら全然間に合うわね。少し休んでおきたいし、早めに終わらせましょう」
P「そうしてくれ。2人が早めに終われば塩見少尉と一ノ瀬博士も撮影の時間が取れて少しは楽になる」
奏「5人でまとめて撮影出来ればいいけど……まあ、仕方がないわね。まだ出撃も残っているし」
P「頼むぞ。あと、城ヶ崎少尉」
美嘉「なに?」
P「I@LPが終わった後に用がある。こちらから声を掛けるが、時間は空けておいてくれ」
……
…………
206:以下、
――数時間後、フレイヤ?(艦長室)
藍子『はい。多分間違いないと思います。私がフレイヤに来る前に配属されていたところで、そのお話もありましたから』
P「そうか……分かった。わざわざすまん」
藍子『いえ、私も昔のことでしたから、確認するのも時間掛かっちゃって……』
P「大佐からはある程度の話は聞いてデータももらっていたが、実際の細かい状況までは分からなかったからな」
藍子『そう、ですね……あの、Pさん』
P「どうした?」
藍子『……その、いきなりお話するのは……上手く、言えませんけど……突然だと、私だったらビックリしちゃうなって』
P「分かっている。俺はこれでも空気は読めるほうだ、心配しなくていい」
藍子『それならいいんですけど……』
P「今のところは少し気になる程度で、問題が起きたわけではない。藍子も、早めに調整を終わらせてからこっちに来てくれ。待っているぞ」
藍子『はいっ。それじゃあ、失礼しますね』
ピッ!
P「……」
P「……聞いてはいたし、俺が充てられるのも分からんでもないがな」
……
…………
215:以下、
-------------------------------------------ここから関係ない話-------------------------------------------
周子「……」シャンシャンシャンシャン……
周子「……」シャンシャン……
周子「……」シャン……
周子「……」スー、スー……
紗枝「寝たらあきまへん」ドゴォッ!!
周子「おごふっ!?」ビクンッ!
紗枝「なんや周子はん、せっかくのうちらのいべんとやのに居眠りなんて」
周子「いや、だってさ……あたし眠いし、それなら38ちゃん変わっ――」
紗枝「今の周子はんよりお馬さんのほうがもっと働きます」
周子「あたしは家畜以下かーい! って、宣伝宣伝っと……」
周子「んーカンペカンペ……『プロデューサーさんのみなさん、お疲れ様です。ただいまアイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージでイベントが開催されています』」
周子「イベント曲はあたしたち羽衣小町が新曲を歌うよー。報酬もあたしと紗枝ちゃんだよー。和服だぞーどうだー? てことでよろしくー。おしまい」
紗枝「あきまへん」バシッ! バシッ!
周子「いったい痛いっ!? いやもうあたし疲れてるからさー……ところで紗枝ちゃん」
紗枝「はい?」
周子「いつあのでっかいロボット乗って来るの? てかほんま来るの?」
紗枝「さぁ、いつになるんやろなぁ。周子はんも大変やろうけど」
周子「まーこっちのあたしは2スレ目でとっくに喋ってたし……」
周子「ま、イベントもまだ続いてるから、プロデューサーも倒れない程度に頑張ってね」
紗枝「おきばりやす?」
奈緒「くそ……あたしもそっちに行ければ……!」
-------------------------------------------ここまで関係ない話-------------------------------------------
218:以下、

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