【プレイ日記】ハルドラ・イールの冒険者達【エルミナージュ】back

【プレイ日記】ハルドラ・イールの冒険者達【エルミナージュ】


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きたぁあああ!
しかもエルミかよありがとう!!
3: 見切り発車でSSスタート 2016/04/24(日) 13:15:54 ID:JtBeccgY
魔法使い「まあ、あの辺はまだルビス様が作ったばっかりだったからね…それで?」
商人「で、これ…じゃーん!!ね、これ、見たことない?」キラーン
盗賊「おー、うえでみたことあるぞ!!えーと…オーブだな!!」
魔法使い「へえ、すごいわね、どこで見つけたの?でも…こんな金色のオーブは初めて見たわね」
商人「でしょ?これはきっと、ううん、絶対すごいものだって!!」
盗賊「すごいなしょーにん!!で、これどーやってつかうんだ?」
商人「え、それはその…えへへ」
魔法使い「…まさか私達を集めておいて分かりません、なんて事は…」
商人「ま、待って魔法使いちゃん!確かに今は使い方分からないけど、だからみんなを集めたの!ほら、三人寄れば…」
盗賊「もんじゃやきだな!!」
商人「違うよ!?文殊の知恵!!」
魔法使い「二人とも相変わらずね…でも、そうね…確か、調べたところによれば、オーブで蘇らせたラーミアには本来世界を渡る力があったという話だわ。なら、このオーブにもそんな力があるのかもね」
商人「世界を渡る!?じゃあ…あたし達、また上の世界に行けたりするのかな?」
盗賊「おー、またルイーダねえさんのごはんが食べれるのか?」
魔法使い「それは分からないけど…でも、ゴールドですもの、オーブの中でも飛びっきりの力が備わっててもおかしくはないはず…」
4: 「またいつか」って言ったからね! 2016/04/24(日) 13:28:02 ID:JtBeccgY
商人「そうそう、きっとそうだよ!!…でもやっぱり、肝心の使い方は…」
盗賊「まずはこまかくくだいて、なべにいれて…りゅーおー、ふみつぶすんだぞ!!」
竜王「がう!!」
商人「だ、ダメだよ壊しちゃ!?きっともっとスマートな使い方があるんだよ!!」
魔法使い「そうね、壊しちゃいけないわ。とはいえ、どうしたものか…」
盗賊「うーん、くだいちゃダメならとかして…」
魔法使い「うん、まずは食べる事から離れましょ?」
盗賊「なんでだ?みちなるものはまずあじをみるんだぞ!!」ペタペタ
商人「ああもう、そんなにペタペタ触って…って、盗賊ちゃん!?手、オーブ触ってる手!!」
盗賊「おお!?オーブのなかにはいったぞ!?」
魔法使い「まさか、これに直接入るのが使い方なの?」
盗賊「おおー、はいるはいる!!オーブのなかに…おお!?」シュルン!
商人「と、盗賊ちゃん!?は、入っちゃった、オーブの中に入って消えちゃった…ど、どうしよう魔法使いちゃん!?」
魔法使い「どうって…私達も入るしかないでしょうね。あの子を一人には出来ないし…竜王も良いわね?」
竜王「がう…イク」コクリ
5: 個人的にエルミSSリベンジでもあったり 2016/04/24(日) 13:32:15 ID:JtBeccgY
商人「ま、待ってよ二人とも!確かに盗賊ちゃんはほっとけないけど、どこに繋がってるかも分からないし、危険な所だったら…」
魔法使い「危険な所ならなおさら一人にはしておけないわ。ほら、ぐずぐずしてないで行くわよ。これを触れば…」シュルン
商人「ま、魔法使いちゃん!」
竜王「ガウー!!」シュルン!
商人「りゅ、竜王ちゃんも行っちゃった…ど、どうしよう…って行くしかないんだけど…あーもう、待って、待ってってばー!!」シュルン…
6: 勇者「また置いてきぼり…」 2016/04/24(日) 14:00:17 ID:JtBeccgY
――トランジェルダ城下町
盗賊「おー、ここどこだ?」キョロキョロ
魔法使い「盗賊!無事?」
竜王「ガウー」
盗賊「お、まほーつかいにりゅーおー!!なあなあ、ここどこだ?」
魔法使い「ここは…分からないわ。分からないけど…」
商人「み、みんな大丈夫!?幽霊とかいない!?」キョロキョロ
盗賊「お、しょーにんもきたのか?」
商人「って、ここどこなの!?町の人達も見たことないような格好だし…あ、あれってエルフ!?」
魔法使い「そうみたいね…エルフが人間と一緒に暮らしているのかしら…?」
盗賊「なあなあ、あっちのまるっこいおっちゃんはなんだ?まるやきにしたらおいしそうだな!!」
商人「しっ!物騒な事言わないでよ盗賊ちゃん。でも、エルフやあのおじさんだけじゃなくて、なんか…」
魔法使い「そうね。いろんな人種というか種族というか…とにかくいろんな人がいるわね」
盗賊「なあなあ、とーぞくはおなかへったぞ!!」
竜王「ヘッタゾ!」
7: 以下、
商人「ふ、二人とも…ど、どうしよう魔法使いちゃん?」
魔法使い「どうしようって言われても…とにかく、ここがどこなのか聞いてみましょう――あの、すみません…」
町人「あら、見かけない格好の人だね。さてはあんた達もお触れを聞いてやって来た冒険者だね?」
商人「お触れ?」
町人「お触れならほら、あそこの人だかりに立札があるから、詳しくはあれを見るといいよ」
魔法使い「お触れ、か…とにかく行ってみましょうか」
商人「そだね…わ、すごい人だかり!」
盗賊「すごいひとだな!!どんなおいしいものがうってるんだ?」ワクワク
魔法使い「食べ物はないわよ…でもここからじゃ見られないわね。すみません、ちょっと…」
商人「おー、人混みを掻き分けて………戻ってきた!ね、どうだったの?」
魔法使い「お触れにはこうあったわ。『5つの指輪を探しだし、竜の牙の結界を再生したものには望むままの褒美を与える』って」
盗賊「のぞむままのほーび!?まいにちごちそう食べほーだいか!?ならとーぞくはゆびわをさがしたいぞ!!」
商人「と、盗賊ちゃん…でも、望むままのご褒美ってすごいね!その指輪、そんなに大事なものなんだ?」
8: 以下、
魔法使い「なんでも、6つの指輪が作る結界のおかげで世界は平和だったんだけど、悪いやつが結界を壊してしまったみたいね。その上、指輪は散り散りになったみたい」
商人「ふうん…世界、って、やっぱりここはあたし達のいた世界と違うのかなあ?そんな指輪の話聞いたことないし…」
魔法使い「そうね、信じがたいけど、状況を考えるとね…とりあえず私達はアレフガルドに戻る方法を考えないといけないわ。といっても、聞き込み位しか出来ること無さそうだけど…」
盗賊「えー、それよりごはんが食べたいぞ!!」
商人「盗賊ちゃん、ちょっとだけ我慢しててね。それにしても――なんでこんなことに…はあ」
9: 以下、
――
魔法使い「…結局、何も分からなかったわね…」
商人「誰もアレフガルドの事知らないんだもんねー…」
盗賊「おなかへったぞ!!おなかへったぞ!!」ギャーギャー
商人「そ、そうは言ってもお金もあたし達の持ってるゴールドじゃお買い物出来なかったし…こうなったら…」
魔法使い「こうなったら?」
商人「魔法使いちゃんだって考えてるでしょ?さっきのお触れだよ!あたし達は元々冒険者だし、それに世界を救った事だってあるんだよ?この世界もパパーっと救って、ご褒美をたんまりもらって…」
魔法使い「確かに、お金がないのは厳しいわね。アレフガルドに帰るにしても、それがいつになるかは分からないし、その間に生活するのにもお金がいるわ」
商人「でしょ?なら…」
魔法使い「でも商人気付いてる?私達今、何の力も無いわよ。魔力の行使の仕方が違うのか、呪文も使えなくなってるし…」
商人「え?そうなの?」
魔法使い「やっぱり気付いてなかったのね。そもそも、呪文が使えるならルーラで帰れるじゃない」
商人「あ…で、でも魔法使いちゃんだけが使えないだけかも…えっと、我に仇なす者よ、汝の魂、魔天に凍てつく星となれ!!ザキ!!――ほ、ホントに使えない…」
魔法使い「なんで試し撃ちがザキなのよ…」
10: 以下、
商人「そんな…魔法さえあればお触れをクリアしてウハウハのご褒美生活だったのに…」
魔法使い「世の中そう上手くはいかないわね。でも…それでも私はさっきの貴方の案に賛成よ」
商人「え?どういう事?」
魔法使い「お触れのご褒美を狙うって話よ。いくら力が無くなったからといって、他にお金を稼ぐ当てもないし…そもそも、見たことのない世界での冒険、貴方はしたくない?」
盗賊「とーぞくはしたいぞ!!でもまずはごはんだぞ!!」
竜王「ダゾ!!」ガオー
商人「冒険…そうだね、元々はあっちの冒険が期待外れで、もっとすごい冒険がしたかったのは確かだし…うん、やろう!また冒険者を!!そしてご褒美で左団扇の生活を!!」
盗賊「まいにちごちそうのせーかつを!!」
魔法使い「欲望丸出しね…でも決まりね。また冒険者になりましょう。さて、冒険者になるには、まず…」
――
???「冒険者志望…しかも四人か、ちょうどじゃない」
???「お嬢様?あの四人が何か?」
???「何って、決まってるよ。さあ、行くわよ」
11: 以下、
フードの女性「ねえ、あんた達。あんた達も冒険者志望なんだろ?アタシらもなんだ、どう?一緒に訓練所に行かない?」
商人「えっ…と、どちら様?」
フードの女性「あんた達、この町初めてなんだろ?案内してあげるって言ってんの。分かんない?」
魔法使い「親切なのは嬉しいけど…」
???「お嬢様、お嬢様はせっかち過ぎるにゃ。もうちょっとゆっくり…にゃあ!?く、首絞めちゃだめにゃ、くるし…」
フードの女性「うっるさいわねー。じゃああんたが話なさいよ」ポイッ
盗賊「おお!?ねこか!?しゃべるのか!?」
猫?「にぁああ…みぃは猫は猫でもワービーストなのにゃ。名前は…」
フードの女性「こいつの名前は非常食よ。素敵な名前だろ?」
商人「非常食!?」
フードの女性「そう、いざとなったらその身を犠牲にしてでもアタシのお腹を満たそうっていう美しい自己犠牲の現れさ」
非常食「食べられたくないにゃ!!食べられたくないにゃ!!」
魔法使い「ネーミングセンスが誰かに似てるわね…」
商人「そ、そうだね…あれ?盗賊ちゃん、おとなしいね」
12: 以下、
盗賊「だって、そいつどくいりだぞ?食べれないぞ」プー
商人「え…え!?」
フードの女性「そこに気付くとは…やはり只者じゃないねあんた達。そう、冒険をしながらワービーストの毒抜き、美味しい調理法を探そうっていうのがアタシの目的さ」
非常食「にゃっ!?お触れのご褒美をもらってぐうたらな生活をするためじゃなかったにゃ!?」
フードの女性「目的は多い方が良いだろう?金を儲けて食卓に彩りが加わればより良いじゃないか」
非常食「彩りたくないにゃ!!」
盗賊「ねーさんすごいな!!とーぞくもこれを食べれるようになったらうれしいぞ!!」
フードの女性「あんたなかなか話が分かるね。ならちょうどいい、いっそアタシらパーティー組まないか?そっちとこっちでちょうど6人、ちょうど良いだろ?」
魔法使い「またいきなりね…ならまずはそのフードを取ってもらえるかしら?」
フードの女性「ああ、悪かったね…ほら」パサッ
商人「!?え、つ、角!?」
フードの女性「アタシはデビリッシュだよ。あんた達が魔人と呼ぶか魔族と呼ぶかは知らないけどね――気がすんだかい?じゃあパーティーの件も良いね?」
魔法使い「それは……」
盗賊「おー、ねーさんつのかっくいーな!!とーぞくはいっしょでいーぞ!!」
商人「え、ちょっ、盗賊ちゃん…」
13: 以下、
フードの女性「決まりだね。アタシの事は魔戦士とでも呼ぶと良いよ。じゃあ訓練所に行こうか」
盗賊「おー、いくぞりゅーおー!!」
竜王「ガオー!!」
商人「あ、二人とも!!魔法使いちゃん、どうするの?」
魔法使い「まあ、ついて行きましょうか。どちらにしろ訓練所には行かなければならないみたいだし、それに…」
商人「それに?」
盗賊「おーい、なにしてるんだふたりとも!!はやくいくぞー!!」
魔法使い「ええ、今行くわ!…それに、あの子に振り回されるのは今に始まった事じゃないしね…」
商人「ああ、うん、そうだね…」
非常食「お二人も苦労をしてるんですにゃあ…」
魔法使い「そうね…貴方程じゃないとは思うけどね」
14: ちなみにDS版 2016/04/24(日) 17:37:51 ID:JtBeccgY
――訓練所
教官「なにボサッと突っ立ってんのさ。こっちきて、早いとこ登録しちゃいなよ!!」
商人「は、はい!なんか怖そうな教官…鞭持ってるし、それに…」
盗賊「あっちのねーさんもつのだな!!かっくいーな!!」
魔法使い「この世界では、ああいう人達も珍しくないのね」
魔戦士「人間ほど多数派じゃないけどね。さ、あんた達登録しちゃいな。ってどんな職業があるか分からないか」
教官「ああ、なら職業一覧を見せてやるよ、ほら」バサッ
戦士
魔術師
僧侶
盗賊
錬金術師
使用人
司教
狩人
闘士
遊楽者

召喚師
神女
君主

忍者
15: 以下、
商人「わー、たくさんあるね…」
魔法使い「私達の世界より多いわね。同じような職業もちらほらあるけど…」
魔戦士「分かってると思うけど、アタシは戦士やるから。あんたは使用人だろ?」
非常食「にゃっ!?いやにゃいやにゃ、もっとかっこいい…にゃっ!?」
魔戦士「いいから大人しく使用されなさい、最終的には食材としてね」ギリギリ…
非常食「にゃ…握り…潰され…」ジタバタ
商人「ま、待って、非常食ちゃんが可哀想だよ!!」
魔法使い「そうね、それに貴方もやりたいのがあるんじゃないの?」
非常食「にゃー、やりたいの、と言われると…」
魔戦士「ほら、やっぱり使用人で良いじゃないか」
魔法使い「待って。特別やりたい職業がないなら、私達が決めた後に選んでくれる?そうすればパーティーバランスも取れると思うし…」
教官「そうだね、ちょうど6人居るんだし、ちゃんと前衛3人、後衛3人になるようにしないとね」
商人「あ、そういえばパーティーって6人でも良いんですか?あたし達てっきり4人かと思って…」
教官「パーティーは6人までだよ。もちろん少なくても構わないけど、その分苦労するだろうね」
魔法使い「そうでしょうね…でも前衛後衛の人数が決まってるのなら尚更バランスには気を使わないといけないわ。どうかしら?」
16: 以下、
魔戦士「まあ仕方ないか。でもあんた、決定にはちゃんと従うのよ」
非常食「もちろんですにゃ!ありがとうございますにゃ、みぃの意見を聞いてもらえるにゃて…」
グスッ
魔法使い「泣くほど感謝される程の事じゃないけど…じゃあまずは…」
盗賊「とーぞくはとーぞくやりたいぞ!!」
魔法使い「そうね、それが良いと思うわ。じゃあ次、商人は?」
商人「な、ない…こんなに職業があるのに、商人がどこにもない!!なんで!?」
教官「なんでって、商人が冒険出来るわけないじゃないか。商人になりたいなら商工会にでも行くんだね」
商人「そんな事ないです!!商人だって冒険出来るんです!!」
魔法使い「ちょっと、落ち着いてよ!無いものは仕方ないじゃない!」
商人「だって…だってあたしはまた冒険でお金儲けたり鑑定したりあなほりしたりしたかったんだもん…」
魔法使い「気持ちは分かるけど…」
教官「なんだ、そういう事がしたいなら司教はどうだい?鑑定出来るし、鑑定料金が浮くからお金も貯まる職業だよ」
商人「え?司教!?魔術師呪文に僧侶呪文に…ホントだ、鑑定も出来る!!じゃ、じゃああたし司教になる!!超なる!!」
魔術師「お、落ち着いて…でもすごい職業ね。賢者みたいに2つの系統の呪文が覚えられる上に鑑定まで出来るなんて」
商人「へっへー、これで今回のめいんひろいんもあたしに決まりだね!!さ、次は魔法使いちゃんだよ!!やっぱり魔術師とか?」
17: 以下、
魔法使い「そうね、それも良いけど…せっかく別世界で知らない呪文を覚えられるのだから、魔法使いに似てる魔術師よりも別の呪文を覚えたいわね」
教官「それなら錬金術師か召喚師だね。なんなら転職して両方覚える事も出来るよ」
商人「転職って簡単に出来るんですか?」
教官「能力次第だね。そこまで難しくはないさ」
魔法使い「なら…まずは錬金術師になろうかしら。そのあと召喚師になれば…」
魔戦士「召喚師っていったら、確か召還モンスターは強いけど本人はそうでもないはずだろう?ならもっといろんな呪文を覚えた方が良いんじゃないのか?」
魔法使い「そうなの?なら、錬金術師の後に、やっぱり魔術師にもなろうかしら?」
教官「ああ、それでも良いと思うよ。後はドラゴニュートの君だけだな、どうする?」
商人「へえ、こういうヒトってドラゴニュートって言うんだ」
魔戦士「知らないのか?頑丈な上にブレスも吐ける、前衛向けの種族じゃないか」
19: 以下、
商人「そうなんだ…じゃあ前衛が良いのかな?どの職業が良いかなあ…」
盗賊「りゅーおーはくんしゅがいーぞ!!そうすればりゅーおーはホントにりゅーおーになるぞ!!」
商人「あ、それ良いね!」
教官「君主か、良いと思うけど、上級職の君主にはいきなりは大変だね」
魔術師「上級職?ああ、君主に侍、あと忍者が上級職なのね。ならどうすれば…」
教官「簡単だよ、戦士で修行を積んでから君主になればいい。実際、そうやって君主になる冒険者も多いよ。まあ君主になるまでビシバシ鍛えてやっても良いけどね、ハッハッハ!!」
竜王「…エンリョシマス」
商人「りゅ、竜王ちゃんが敬語しゃべった!!」
盗賊「じゃあせんしからだな!!りゅーおー、いいか?」
竜王「がう」コクリ
魔法使い「じゃあ決まりね。という訳で、残るは…」
商人「非常食ちゃんだけだね、どうしよ?」
18: 以下、
竜王は人型なのか
20: 二足歩行するほぼ竜というかそんな感じ 2016/04/24(日) 18:30:17 ID:JtBeccgY
魔戦士「そうだね、盗賊が後衛に回るなら残るは前衛だし、あんた闘士やりなさいよ」
非常食「にゃ、闘士ですにゃ?」
商人「え、でも他にも狩人とか、神女…は男の子には無理か」
魔戦士「そっちのあんた、召喚師やりたいんだろ?なら召喚師と相性の良い闘士がいた方が良いと思うね」
魔法使い「召喚師と闘士の相性が良いの?」
魔戦士「そ、詳しい説明はおいおいするけどね。非常食、あんたも良いね?」
非常食「にゃ、そういうことなら…よろしくお願いしますにゃ」
魔法使い「いいえ、こちらこそよろしくね」
魔戦士「でもなかなか良い具合に収まったわ。闘士は装備が少ないからね。あんたの装備に金かけるなんてまっぴらごめんだからね」
非常食「にゃ!?そんな理由で!?」
魔戦士「良いって言ったのあんただからね、さ、決まったから登録するよ」
非常食「にゃー、納得出来ないにゃー!!」ジタバタ
21: 以下、
――
教官「はい、訓練終わり!!お疲れー!!」
商人「「お、お疲れ様です…あー疲れた…登録だけじゃなくて、職業ごとの訓練もやるんだね…」
魔戦士「そりゃ訓練所だからね、訓練もするさ」
盗賊「おなかへったぞー!!」ギャーギャー
竜王「ヘッタゾー!!」ガオー
魔法使い「そうね、私もお腹減ったわね。じゃあ何か食べに行きましょうか」
魔戦士「なら酒場だね。登録が終わったら酒場、ってのが流れらしいからね」
非常食「では行きますかにゃ…にゃ、他にも訓練を受けた人達がいたんですにゃあ」
商人「ホントだね、こんにちは!!」
竜戦士「おー、お疲れ!!いやあ、キツかったな!!」
狩人「どもっす。全くっすね…皆さんはパーティーなんすか?」
22: 以下、
魔戦士「ああ、ついさっき会ったばっかりだけどね」
魔法使い「結局、成り行きでパーティー組むことになったわね…」
狩人「そうなんすか。全員駆け出しだと大変そっすね。俺らは先輩冒険者のパーティーに入れてもらえる事になったんすよ」
非常食「それは良いですにゃあ」
狩人「まあ、足引っ張らないようにしないといけないっすけどね…」
竜戦士「おめーは本当いつも心配症だよな!!冒険者になったからにはバリバリ活躍してお触れのご褒美もガッツリ貰うつもりだぜ、俺は!!」
盗賊「ごほーびはとーぞくたちのものだぞ!!」
竜戦士「ああ、こっからは競争だな、負けねーぞ!!…所でお前さ…お前だよ、そこの兄弟よお!!」
竜王「ガウ?」
竜戦士「お前…どう見ても幼く見えるけどよ…冒険者は一応10才からじゃなかったか?」ジロリ
商人「え、えーと、これには深い訳が…」
竜戦士「なーんてな!!聞いたぜ、なんでもドラゴンロードになるための修行なんだってな!こんな幼い時から修行…王様になるってのも大変だな!!」
魔法使い「ええ、まあ、そうね…」
竜戦士「頑張れよ!!じゃあまたな!!…ってすぐ酒場で会うかもしれないけどな!!」
狩人「じゃあそういう事で。どもっす」ペコリ
23: 以下、
商人「じゃあまた!…ふう、竜王ちゃん、同族にはちゃんと幼く見えるんだね」
魔戦士「やっぱり幼いのかい?」
盗賊「うまれてからいちねんたってないぞ!!」
非常食「幼いどころか生まれたてですにゃあ…」
魔法使い「それにしても、やっぱりご褒美狙いの冒険者志望は多いみたいね」
魔戦士「そりゃそうでしょ。望むままの褒美だからね」
盗賊「まけてられないな!!」
商人「そうだよ、ご褒美をもらうのはあたし達だよ!!」
竜王「ガオー!!」
魔法使い「そうね、負けてられないわ…さあ、それじゃあそろそろ酒場に行きましょう」
商人「訓練所でお金も少し支給されたし、ごはん食べれるよ盗賊ちゃん!」
盗賊「おー、ごはん食べるぞ!!」
竜王「ガオー!!」
24: ちょっと脱線 2016/04/24(日) 19:59:18 ID:JtBeccgY
商人「ちなみに、エルミナージュを知らない人は…
ttp://www.s-f.co.jp/soft/ps2/elminage/aisatsu.htm
ここを読むと良いかもしれません!少なくとも書き手はこの挨拶が大好きみたいです!!」
魔法使い「まあ、気が向いたら読むと良いわね」
盗賊「きょうはここまでだぞ!!またまいにちかきたいけどこんかいはどーなるかわからないぞ!!」
魔戦士「そして毎日読む価値のあるものにしたいね。ないときは…豪華な肉料理で読者を釣るのも悪くないね」チラッ
非常食「なんでこっちを見るんですにゃ!?」
25: 以下、
乙!
キャラメイクと職業決めで一日つぶれるのはお約束
27: 以下、
――マーシャの酒場
マーシャ「あら、新顔さん?私はマーシャ、よろしくね。この酒場はどんな素性の冒険者でも拒む事はないから、気軽に立ち寄ってね」
魔法使い「よろしくお願いします」
商人「初めまして!!この人がこっちのルイーダさん的人なんだね」
盗賊「おー、じゃあごはんつくってくれるんだな!!」キャッキャッ
マーシャ「ええ、食べたいものがあったら、遠慮せずに注文してね」
盗賊「おお!?なんでもいーのか!?」
マーシャ「何でもってわけにはいかないけれど、少しくらいのご要望には添えるわよ。あ、とりあえず席は…貴方達善のパーティーよね?」
魔戦士「もちろん」
非常食「恥ずかしげもなく断言したにゃ…」
マーシャ「じゃあそっちに座ってね、6人パーティーよね?」
魔法使い「ええ。じゃあ席に着きましょうか」
盗賊「ごはん!!ごはんー!!」
竜王「ゴハンー!!」
商人「ふ、二人とも、静かに…」
28: 以下、
盗賊「ええと、あれとこれとそれと…」
魔法使い「ちょっと!お金あんまりないんだから、今までみたいに食べられないんだからね!」
魔戦士「しかしすごい食べっぷりだね。どうだい?ここに新鮮な肉があるけど」ムンズ
非常食「にゃー!!肉じゃないですにゃ!!」ジタバタ
盗賊「うー、どくをぬくほうほうはわかったのかせんぱい?」
魔戦士「そうだね、毒の大半が爪から腕にかけてに含まれてるから、現状では腕を長めに切り落とすしかないねえ」
非常食「切り落としちゃダメですにゃ!!」
魔戦士「ただ、それでも毒はいくらか残るし…難しいねえ」
盗賊「じゃあないぞーをとりのぞいてそこにどくけしそうをつめたらどーだ?」
魔戦士「ああ、それは良いね!さすがアタシが見込んだ後輩だよ」
非常食「ひ、ひどすぎますにゃ!!」
魔法使い「いつの間にか先輩後輩になってるしね…」
狩人「あれ、さっきの人達じゃないすか。どもっす」
商人「あ、ホントにまたすぐ会いましたね!」
魔戦士「あら、パーティーに誘ってくれたっていう先輩冒険者はどこにいるんだい?」
29: 以下、
竜戦士「それがよ、もう冒険に出ちまったらしいんだよ。ったく、待ってるって言ってたのによお…」
商人「あー、それは…でも、冒険者なら冒険に出たくなるのは仕方ないですよね」
盗賊「そういえば…モグモグ…とーぞくたちは…モグモグ…いつぼーけんに…モグモグ…いくんだ…?」モグモグ…
魔法使い「食べながら話さないのよ…そうね、どうしようかしら?」
魔戦士「食事が終わったらすぐ行けば良いじゃないか。急がないと他の連中に先越されるよ?」
魔法使い「それはそうだけど、まずは情報を集めて…」
魔戦士「情報なんて現地で集めれば良いじゃないか。人間ってのはまどろっこしくていけないよ」
非常食「お嬢様がせっかちすぎるだけですにゃあ…」
商人「あのー、冒険に行くって、具体的に何処に?」
魔戦士「どこって、そりゃそこら辺にある洞窟とかさ。違う?」
狩人「いやまあそうなんすけど…駆け出しはまずお城に行って王様に挨拶しないといけないみたいっすよ」
竜戦士「俺らは先輩連中が挨拶してるから必要ないけどな!」
魔法使い「王様に?どこの世界でも面倒ね…」
30: 以下、
魔戦士「そこは同意見ね。面倒だから、あんた達行って来なよ」
商人「ええ!?行かないんですか?」
魔戦士「面倒って言っただろ?アタシここで飲んでるから」
盗賊「とーぞくも食べてるぞ!!」モグモグ
魔法使い「となると竜王も盗賊と一緒でしょうし…商人は付いてきてくれる?」
商人「うん、お城も見てみたいし」
非常食「みぃも行きますにゃ」
魔法使い「あら、お嬢様に付いてなくていいの?」
非常食「問題ないですにゃ。むしろ少しの間でも離れて心の安息を…」
魔戦士「非常食!王様は物知りだろうからね、ちゃんとワービーストの上手くて美味い調理の仕方を教わってくるんだよ!」
非常食「そんなの教わって来ないですにゃー!!」
商人「あー、確かに離れた方が良いのかも…」
31: 以下、
――トランジェルダ城
非常食「うにゃあ…立派なお城ですにゃあ…」キョロキョロ
商人「非常食ちゃん、そんなにキョロキョロしてたら迷っちゃうよ!…あれ?同行けば良いのかな?」
魔法使い「貴方も迷ってるじゃない…ほら、ここが謁見の間みたいよ、王様がいるわ――無礼のないようにね」
非常食「は、はいですにゃ」
商人「分かってるよ…こ、こんにちは王様!」
選王「今回の志願者はお前達か?」
魔法使い「はい、私達3人と、他にも仲間が居りますが…」
選王「御触れについては、色々と聞きたいことがあるだろう。だが、全てをいきなり話すわけにはいかんのだ。お前達の力量を試させて欲しい」
魔法使い「試す…?」
選王「トランジェルダの近くにクレイディアの洞窟 というものがある。まずは、クレイディアの洞窟より、ジュエルリング という物を取ってくるのだ」
商人「ジュエルリング…なんだか高そうな響き…」
選王「無事に持ち帰ることができたなら、その時、お前に私の知る事を全て話そう。よいな?」
魔法使い「なるほど、そのジュエルリングという物を取ってくる事で私達の力を示せ、という事ね」
商人「望む所だよね、やってやろうじゃん!!」
32: 以下、
――マーシャの酒場
魔戦士「ふーん、じゃあまずはそのジュエルリングってのを見つけなきゃいけないのか。面倒だね」
商人「でも、冒険ですよ!いろいろあったけど、やっと冒険に出られるよ!」
魔戦士「まあね。じゃあ早準備して出発しようか」
非常食「もうですかにゃ!?お嬢様はせっかちですにゃあ」
魔法使い「いえ、私も同意見よ。やかに準備をして出掛けましょう」
魔戦士「なんだ、さっきと言ってる事が違うじゃないか」
魔法使い「恥ずかしい話だけど…私も冒険者だから、いざ冒険に出られるとなると…」
盗賊「わくわくするな!!」
魔法使い「ええ、未知のダンジョンで何が待ってるのか、楽しみで仕方ないのよ」
商人「あ、魔法使いちゃんも?実はあたしも…」
魔戦士「なんだ、あんた達思ったより面白そうな連中だね。じゃあ話は早い、早準備と行こうじゃないか」
商人「はい!じゃあまずはお買い物だね!楽しみ〜」
非常食「うにゃあ…冒険者とはみんなせっかちなのですにゃあ…」
33: 以下、
――オランド商店
商人「へえ、ここがお店かあ…あ、店の人だ。こんにちは!」
オランド「どうも、いらっしゃいませ。オランド商店のオランドと申しま…」
子供「新米冒険者だよねー?カモだ、カモだ!財布の中身、全部おいてけー!」
魔戦士「なんだ、失礼なガキがいるね」
オランド「これ、ナーウィ!お客様に失礼じゃろう」
ナーウィ「うっさいなー」
商人「はは…えっと、お店のものを見ても良いですか?」
オランド「ええ、どうぞどうぞ…ナーウィ、お前さんは礼儀と気遣いを身に付けないといかん!商売にならんぞい」
ナーウィ「オランドに言われたくないよねー。この店、あたしが立て直したんだし」
魔戦士「ったく、生意気だねえ」
盗賊「そーだな、チビのくせになまいきだな!!」
魔法使い「貴方がそれを言うのね…さあ、早いとこ買い物を済ませましょう」
34: 以下、
魔戦士「さて、じゃああたしはメイン武器は訓練所で支給されたロングソードでいいとして…サブは盾よりもショートソードを持って手数を増やそうかね?あとは革鎧も支給されてるし…毛皮の帽子に革の小手、靴はバスキンって所だね、これで出費は40GPか」
盗賊「じゃあおなじせんしのりゅーおーもおんなじものでいーな!!」
竜王「ガウ」コクリ
非常食「みぃは…支給品はバンテージとローブですにゃ。買い物はもう1つバンテージと、あとは毛皮の帽子にバスキンで30GPですにゃあ」
魔戦士「は?あんた何生意気に買い物してんのよ。裸で十分でしょ」
非常食「にゃー!いくら闘士でもレベル上がるまでは防具が欲しいのですにゃあ!!」
商人「まあまあ…あたしの支給品は杖とローブで、買い物は…バスキンだけで良いかなあ?」
魔法使い「後衛だからね。私も商人と全く同じよ。盗賊は?」
盗賊「ダガーとかわよろいをもらったけど、ダガーじゃこーえーからてきにこーげきがとどかないっていわれたぞ…」
商人「じゃあ鞭、ウィップを買ったら?で、ダガーは一応サブに装備しといて、あとはバスキンを買って…よし、みんな装備は調ったね!」
35: 以下、
――クレイディアの洞窟
魔法使い「さて、あっという間に洞窟まで来たわね」
商人「いよいよ冒険だね、楽しみー!」
非常食「本当に皆さんせっかちですにゃあ…」
盗賊「はやくぼーけんにでないとかいてるやつもげーむはじめられないからな!!」
商人「ちょ、盗賊ちゃんその話は…」
魔法使い「なんの話をしてるのよ…さて、確認するけど、私達はこれからここでジュエルリングを探す事になるわ」
魔戦士「そのジュエルリングってのはどうやって探すんだい?まさかしらみ潰しじゃないだろうね」
商人「その件につきましては、王様からこんなものをもらってます…じゃーん、コンパス!!」
盗賊「おー!!…なんだこれ?」
魔法使い「これはジュエルリングを探す為の物なのよ。でもこのままじゃ何もしないから…」
商人「このフェイムをコンパスに捧げます!!すると…」シュフィーン
盗賊「おー、ひかったぞ!!」
魔法使い「この光が指し示す方向にジュエルリングがあるらしいわ。さあ、行ってみましょう」
36: 以下、
盗賊「よーし、じゃあすすむぞー!!」タタタ…
魔法使い「ほら、暗い所で走らないの!…あら、あれは…」
非常食「立札がありますにゃあ。トランジェルダの紋章も書いてありますにゃ」
魔戦士「まずはこれを読めって事か…装備は整えたか?コンパスにフェイムは捧げたか?…なんだ、わざわざ書くまでも無いことばかりじゃないか」
魔法使い「待って、まだ続きがあるわ――北はアビの待つ場所、東は体力回復の泉、光の先にはジュエルリング…アビって何かしらね?」
商人「何だろうね…でも、回復の泉があるなんて親切なダンジョンだね!」
魔法使い「ダンジョンに親切心があるのかは分からないけど…確かに有りがたいわね。じゃあまずは…」
非常食「待って下さいにゃあ。まだ立札に何かついてますにゃあ」
商人「あ、何か紙切れがくっついてるね。えっと…お薬ないと死にますよ!魔印を持たない魔術師なんか役立たず!道具の事ならオランド商店へ…だって。これって…」
魔戦士「あの商店の生意気なガキの仕事か、なかなかやるじゃないか」
商人「確かに上手い広告の出し方…でもこれを読むと、魔術師呪文は魔印がないといまいちみたいたいだね…でもあれ高かったしなあ…」
魔法使い「まあ、町に戻ったらその時また検討すれば良いわ。先ずはこの洞窟の様子を見てみないと」
商人「そっか、苦戦するようなら買うのを考えるって感じでも良いかもね。じゃあとりあえず行ってみよー!」
37: 以下、
非常食「ではまずどこに行きますにゃ?」
魔法使い「そうね、やっぱり最初に回復の泉の場所を確認した方が良いと思うのだけれど…」
魔戦士「まーたまどろっこしい事言ってるねえ。回復の泉なんて誰かがケガしてから探しても良いじゃないか。非常食なら死んでも構わないし」
非常食「構わなくないですにゃ!!」
盗賊「食べれる部分はよごさないでしぬんだぞ!!」
非常食「ひ、酷すぎるですにゃー!!」
魔法使い「すぐ仲間を食べようとしないのよ。まどろっこしいと言うけど…商人、私達のパーティーでは現状貴方だけが回復呪文を使える職業なわけだけど…」
商人「あ、そういえばそっか。あたし達っていつも回復呪文に苦労してるよねー」
魔法使い「そうね、それで今現在貴方回復呪文使えるの?」
商人「え?ううん、魔術師呪文しかまだ使えないよ」
魔法使い「…という訳なんだけど」
魔戦士「仕方ないねえ、じゃあまずは回復の泉を探すかねえ」
盗賊「そーだな、しょーにんがだらしないからしょーがないな!!」
魔法使い「決まりね、じゃあ行きましょうか」
商人「…えーと、あたしのおかげでパーティーの方針が決まった…んだよね?喜んで良い…かな…?」
39: 以下、
魔戦士「ここが回復の泉か。なんだ、普通の泉じゃないか」
魔法使い「そう見えるけど…立札にああ書いてあったからにはきっと…」
商人「あ、みんな、ちょっと見てみて!」キュイーン
盗賊「おお!?なんかひかってるぞ!?」
非常食「それは…コンパスが光ってるのですかにゃ?」
魔法使い「コンパスの光が指し示す方向にジュエルリングがある…光は東を示してるわね」
商人「だね!じゃあ東に向かって…あれ?竜王ちゃん、どうしたの?」
竜王「マモノガ…イル…!」
魔法使い「!みんな、戦闘準備よ!」
――何かに遭遇した!
40: 二重投稿になった 2016/04/26(火) 21:58:02 ID:O7XflsdE
魔戦士「敵は…スライム3体か、楽勝だね」
商人「えー!?あれがスライムなの!?か、可愛くない…」
魔戦士「何言ってるんだ、可愛い魔物なんていないだろ?」
商人「えー、だってあたし達の世界では…」
魔法使い「ほら、戦闘よ!集中しなさい!」
盗賊「よーし、ムチでひっぱたくぞ!!」パチーン
スライムは死亡した!
非常食「ではみぃも…にゃー!!」
スライムは死亡した!
非常食「うにゃにゃー!!」ドカッ
スライムは死亡した!
商人「おー、非常食ちゃんすごいすごい!!」
非常食「うにゃあ、それほどでも…!」ウニャーン
魔戦士「当然でしょ、自分の価値を示せなかったら即食材なんだからね」
非常食「が、頑張りますにゃ…理不尽ですにゃあ…」
42: 以下、
魔法使い「でも非常食はすごかったわね…そういえば闘士って具体的にどんな職業なの?」
非常食「闘士は己の肉体で戦う職業なのですにゃ。連撃と呼ばれる連続攻撃が出たり、クリーンヒットで大ダメージを与えたりできますきゃ」ニャフーン
魔戦士「何偉そうにしてんの。訓練所で聞いた話そのまましてるだけのくせに」
商人「ふーん、話を聞いてるとあたし達の世界の武闘家に似てるっぽいね」
非常食「しかも、連撃が決まると相手の抵抗が下がりますにゃ!マヒや睡眠のような状態異常が入りやすくなりますのにゃ!」
魔法使い「ああ、召喚師と相性が良いって言うのもそういう事なのね?」
非常食「ですにゃ!召喚抵抗は他の抵抗と違ってちょっと下がるだけにゃのですが…それでも重要ですにゃ!」
魔法使い「なるほど、良く分かったわ、ありがとう――戦いを重ねるうちに、お互いの出来ることや苦手なことも把握していかないとね」
商人「そだね、それがパーティーだもんね!」
盗賊「なあなあ、これからどこいくんだ?」
魔戦士「そりゃ光の指し示す方だろう。そこが目的なんだからね」
商人「とはいえ、ここから先は行き止まりだし…」
魔法使い「直線で行けないなら、回り込んでいくしかないわね。北と南、それぞれに扉があるけど、どっちから行ったものか…」
43: 以下、
商人「じゃあ北、北行こう!」
魔法使い「一応なんで北なのか聞きたいのだけど」
商人「カン!せくしーだいなまいつな女のカン!!」ドヤッ
魔戦士「セクシー?あんたが?」プッ
商人「な、なによ〜、自分がちょっと出るとこ出てるからって…!」
魔法使い「当然の反応にも思えるけど…でも、他に根拠があるわけでもないし、とりあえず北に行きましょう」
魔戦士「まあ、どこに行くかに文句をつける気はないよ」
盗賊「じゃあきただな!!とびらあけるぞ!!」ドガン
魔法使い「ちょっと!それ扉開ける音じゃないわよ!」
盗賊「むー、なにもない…お?おくにもとびらがあるぞ!!」
非常食「にゃ、待って下さいにゃ、この扉は…」ガチャガチャ…
魔法使い「開かないの?カギが掛かってるのかしら…?でも盗賊、確か貴方訓練所でガキの開け方習ってたわよね?ちょっと…」
盗賊「うう〜、このお〜、てやー!!」ドカバギン!!
魔戦士「お、開いたね。やるじゃないか」
商人「え、ええ〜!?」
44: 以下、
魔法使い「すさまじく強引な解錠だったわね…」
魔戦士「成功したんだから良いじゃないか。さて、カギ開けまでした部屋だ、何もないなんて事はないだろうね?」
非常食「えー、お嬢様、な、何もないですにゃ…」
魔戦士「…後輩、食肉加工の準備を」
盗賊「がってんしょーちだぞ!!」
非常食「にゃー!!みぃのせいではないですにゃ!!」
魔法使い「なんで息ぴったりなのよ…ここに何もないなら、南に行くしかないでしょうね」
商人「むー、あたしのカンが外れた…」
魔戦士「セクシーダイナマイツな女のカン」プッ
商人「く…悔しい…!次こそ当ててみせるんだから…!」
魔戦士「この調子じゃ、次もどんなもんかねえ?」
魔法使い「別に勝負じゃないからね…」
45: 以下、
――何かに遭遇した!
魔法使い「南に来たら、いきなりモンスター…!」
商人「えっと、でっかい蚊が2匹に、でっかい虫、あとこっちにも蚊…うえー、気持ち悪い…」
魔戦士「確かに気持ちの良い相手じゃないが、こんな奴らに苦戦してられないよ、そらっ!」ザシュザシュ
非常食「うにゃにゃー!!」ドカバキッ
竜王「ウガー」ザクザクッ
商人「おお、みんなすごい!あたし達後衛も…それっ!」ドカカッ
死亡した!死亡した!死亡した!死亡した!
盗賊「おー、らくしょーだな!!」キャッキャッ
魔法使い「そうね、まだ誰もダメージを負ってないし、まだまだ探索を続けられそうね」
魔戦士「もとよりこんなとこで引き返すつもりはないよ。さあ、さっさと進むよ!」
商人「おー!こっちには何かあるかな〜?」
46: 以下、
魔法使い「さて、こっちの部屋には何が…あら、他の冒険者?」
冒険者1「ほら、解錠は何百回やっても良いんだから、次さっさと試す!」
冒険者2「だから盗賊を仲間にしようって言ったのに…」ガチャガチャ…
魔戦士「どうやらまたカギが掛かってる扉があるようだね」
商人「よーし、盗賊ちゃん、また出番…」
魔戦士「待ちなよ。今開けたらあいつらも扉の向こうにご案内しちゃうじゃないか。あいつらが諦めて居なくなってからの方が良いと思うけどね」
商人「えー、でも…」
魔法使い「商人の気持ちも分かるけど…これは競争だからね。それに、盗賊をパーティーに入れてないのが悪いのよ」
盗賊「そーだぞ、とーぞくはやくにたつのにな!!」
非常食「…とかなんとか言ってる間に、いなくなりましたにゃあ」
盗賊「よーし、じゃああけるぞー!!」バキバキィ!
商人「あーあ、また…」
魔戦士「手っ取り早くて良いじゃないか。さあ、さっさと進むよ」
魔法使い「ええ。カギの掛かった扉の先…さっきは何もなかったけど、何かあると考えるべきね。竜王、さっきみたいに警戒よろしくね」
竜王「ガウ!」
47: 以下、
――何かに遭遇した!
魔戦士「またスライムの群れか。レッドスライムも混じってるようだけど、こちらに気付いてないみたいだし、今回も余裕だね」
商人「よーし、じゃあそっと近付いて…とりゃー!!」ドカッ
非常食「みゃー!!」ドカバキッ
死亡した!死亡した!死亡した!死亡した!死亡した!
商人「やった、勝ったよ!…あれ?」
――宝箱が現れた
魔法使い「…唐突に宝箱が出てきたわね」
魔戦士「ここはダンジョンだよ?宝箱くらいあるさ」
商人「それはそうだけど…でも宝箱となると、確かまた盗賊ちゃんの出番だよね?」
魔法使い「宝箱には罠が掛かってるらしいからね…盗賊、慎重に開けるのよ」
盗賊「おー!!」ベキッ!バキッ!メキメキメキィ…!
魔法使い「だからもっと慎重に…」
盗賊「あいたぞ!!」パカッ
商人「なんであの開け方で無事なの!?」
48: 以下、
魔戦士「それで、何が入ってた?」
商人「ちょっと見せてね…えっと、短刀と盾みたいだね」
魔法使い「へえ、複数入ってるのね。私達が昔開けた宝箱はでっかい箱にやくそう1つとかざらだったのにね」
魔戦士「さっきから気になってたんだが、あんた達は昔も冒険者してたのかい?」
盗賊「こーみえてもベテランだぞ!!」ドヤッ
商人「…なんだけど、いろいろあってレベル1からやり直しみたいで…」
魔法使い「まあ、詳しい話はおいおいね。それより今は冒険を続けましょう」
魔戦士「いろいろね…ま、アタシはあんた達の素性とかそんな興味ないけどね、大事なのは今こうしてパーティー組んでるって事さ」
非常食「全くですにゃあ。こんなワガママ放題のお嬢様を引き取ってくれる方がいるなんて…うにゃあ!?」
魔戦士「猫舌、って言うからにはあんまり火に掛けすぎると良くないのかねえ?後輩、あんたどう思う?」グイィッ
盗賊「そーだな、かるくあぶるだけでいーとおもうぞ!!」
非常食「た、たしゅへへ…」
商人「ストップ!!すとーっぷ!!」
49: 以下、
竜王「テキ!!テキ!!」
魔法使い「くっ、奇襲!?」
ヴァンパイアバットの行動:鋭い牙 ブロブの行動:触手
非常食「にゃあ!?あんな遠くから攻撃されましたにゃ!」
魔法使い「後列から触手を伸ばしてくるのね、厄介だわ…大地の脈動、敵に食い付き動きを奪え!!――ロイド!!」ジジジッ
ブロブは麻痺した!
魔法使い「よし、射程持ちは押さえたわ、後は任せたわよ!」
魔戦士「ああ、行くよ!!」ザクザクッ
竜王「ウガー!!」ザクザクッ
死亡した!死亡した!死亡した!――
50: 以下、
商人「ふー奇襲されたときはどうなるかと思ったけど、なんとかなったね!」
盗賊「お、またたからばこだな!!あけるぞ!!」ドガゴン!!パカッ
魔法使い「またそんな開け方して…」
魔戦士「何が入ってた?…なんだ、薬だけか」
商人「ホントだ、やっぱりこっちにもケチな宝箱はあるんだね」
魔法使い「ケチな宝箱…?でも5つ入ってたじゃない、そこまでケチでもないんじゃない?」
商人「あー、そうかもね、でもなー」
魔戦士「さて、ここからどうする?まだ余裕があると言えばあるが、前衛全員が傷を負いもしたが」
魔法使い「そうね…今日はまず最初の冒険だし、ここで引き返しても良いと思うのだけれど…」
盗賊「えー、でもすぐそこにとびらがあるぞ!!いかないのか?」
非常食「確かに、見るからに何かありそうな扉ですにゃあ…」
魔法使い「いえ、引き返しましょう。もう少し、もう少しと思う気持ちが失敗につながるものよ」
魔戦士「慎重だねえ。ま、今日はこのくらいでも良いかねえ」
商人「じゃあ帰ろう!あたし、帰ったら鑑定するんだ!楽しみ〜♪」
魔法使い「そういえば今回手に入った物の鑑定がまだね。良いものがあると良いけど…まずは帰ってからね、じゃあ行きましょうか…」
51: 以下、
――マーシャの酒場
盗賊「マーシャねえさん、ごはんー!!」バンッ
マーシャ「あんた達は…無事に帰って来たんだね」
商人「へっへー、あたし達はカンタンにはやられないよ!!マーシャさん、ここで鑑定してもいい?」
マーシャ「ええ、みんなそうしてるわよ」
商人「ありがとー!!じゃあさっそく…」
非常食「どんなアイテムなのか、楽しみですにゃあ」
魔法使い「本当ね」
魔戦士「高いのがあればいいけどね、どんなもんだい?」
商人「…よし!うん、全部終わったよー!全部っていっても3つだけだけど」
盗賊「なんだしょーにん、ぶじにおわったのか?みんなかんてーにしっぱいするしょーにんをきたいしてたんだぞ!!」
商人「そ、そんなの期待しないでよ!!」
魔法使い「みんなって誰よ…」
52: 以下、
商人「うーん、高そうなのはこのアイアンシールド位かな?あとはダガーと傷薬だったよ」
魔戦士「アイアンシールドは良いんじゃないか?確か1000GPはしたはずしゃないか?」
盗賊「おー、じゃあきょうははごうかなごはんだな!!」バンバン
魔法使い「ほら、テーブルを叩かないの!」
盗賊「おなかへった!!おなかへった!!おなかへったー!!」バンバンバンバン!!
商人「ちょ、盗賊ちゃん静かに…」
女の子「ちょっと!!キミ達うるさいよ!!ここはみんなの酒場なんだから!!」
魔法使い「ほら、怒られたでしょ!…すみません、仲間が…」
盗賊「なんでだ?おなかへったからおなかへったって…むぎゃ!?なにするんだ、はなつまむな!!」ギャーギャー
女の子「キミがあまりにワガママだからお仕置きだよ。これからは静かに…」
盗賊「なんだとー!!ちびのくせになまいきだぞー!!」
女の子「なに?やる気ならやってあげるよ。でもここじゃ迷惑だから、表に出なさいよ」
盗賊「このー!!じょーとーだぞー!!」
魔戦士「お、面白くなったじゃないか」
商人「ええー!?と、止めないと…あ、二人とも待ってよー!!」
53: 以下、
――
盗賊「ふぎゃっ!!ま、まいりましただぞ…」
女の子「これに懲りたら、酒場では静かにするんだよ?」
商人「わあ、盗賊ちゃんが負けた…」
魔法使い「まあ、いくら盗賊でもレベル1になったらね…それにしてもあの女の子、盗賊より小さいのに強いわね」
魔戦士「そりゃあの子はホビットだからね、小さく見えても魔法使い、あんたと同じ位の歳だろうさ」
商人「ええー!?ホビットって…あたし達の知ってるホビットと違う…」
狩人「あれ?リーダー、なんすかこの騒ぎは?」
魔法使い「貴方達は訓練所の…この女の子が貴方達の言ってた先輩冒険者?」
竜戦士「そうそう!あー、さてはうちのリーダーと一悶着あったな?こんなちんちくりんだけど気が強いっつうか跳ねっ返りっっつうか…いででで!!な、何を…ぐえっ!?」ドサッ
盗賊「おおー!!きれいなまわしげり!!」
魔法使い「倍以上身長差があるのに綺麗に頭に決まったわね…」
54: 姉御レベル上げアビで3時間半 2016/04/27(水) 18:17:43 ID:AULPa4aw
女の子「こら、情けないぞ!戦士が盗賊に負けてどうするの!」
魔戦士「へえ、あんた盗賊かい」
狩人「そうなんすよ、しかもレベルがもう11とかで…」
商人「あー、それは盗賊ちゃんも勝てないかあ…」
女の子「キミも狩人君も、パーティーを守る為にもっと強くなってもらわないと困るんだからね!盗賊の私になんか負けてたらダメだぞ!!」
竜戦士「つーか、おめーがおてんば過ぎるだけ…ぐおお!?し、尻尾踏むな…ぎゃあ!!」
盗賊「おおー!!みごとなかんせつわざ!!」
女の子「ホント、情けないんだから!!キミはもっと強くなる!!あとそっちの盗賊のキミは酒場ではもう少し大人しくする!分かった?」
盗賊・竜戦士「へい!!あねご!!」ビシッ
姉御「姉御って…昔からよくそう呼ばれるんだけど、こんな可憐な女の子に姉御はないよねえ?」
商人「は、はは…なんであたしの周りってバイオレンスな女のヒトばっかりなんだろ…」
55: 以下、
――マーシャの酒場
姉御「――じゃあ改めてこっちのパーティーを紹介するよ。この新人二人は、もう知り合いだよね?」
魔法使い「ええ…それにしても二人とも、装備が随分と変わったのね。見違えた」
竜戦士「はっはー!!これが金の力って…いででで!!」
姉御「はい狩人君、模範解答」
狩人「いやあ、先輩達の援助のおかげっすよ」
姉御「良くできました!あと、こっちが魔術師、エルフね」
魔術師「………どうも」
姉御「あとこっちのご老体が司教。魔術師の師匠で、私達も師匠って呼んでるよ。ちなみに種族はノームだよ」
師匠「はじめまして、どうぞお見知り置きを」ペコリ
魔法使い「よろしくお願いします。では、こちらのパーティーを…私が魔法使い、この子が盗賊で、こっちが商人、こちらが魔戦士、非常食、竜王よ」
魔術師「非常食…?」
非常食「名前を紹介されるたびに視線が痛いですにゃあ…」
魔戦士「なんだ、名前が気に入らないのか?なら改名しようか、『今晩のメインディッシュ』なんてどうだい?」
非常食「それじゃすぐ食べられちゃいますにゃ!!非常食で良いですにゃ!!」
56: 以下、
姉御「ふふ、変わったパーティーだね」
商人「ああ、やっぱり変に見られてる…」
魔法使い「でも…こんな事を言っていいのか分からないけど、こうやって他のパーティーと仲良くやろうとする人達がいるのは意外だったわ」
魔戦士「それは同感だね。アタシらはいわばライバルだろ?馴れ合って良いことなんかあるのか?」
姉御「そうだね、私達はもちろんライバルだよ。お触れのご褒美をもらうために競争もする。でも、それでも他のパーティーと仲良くしておいた方が良い事はあるんだよ」
商人「へえー、それはなんでですか?」
魔術師「…そのうち分かる、嫌でも…」
姉御「そうだね、ホントは分からないままの方が良いんだけどね」
魔法使い「…?」
姉御「それよりキミ達、宿はもう泊まったの?今日が初めて?」
非常食「はい、冒険者としては初めてですにゃあ」
姉御「そっか、じゃあ慣れるまで大変だね、馬小屋は臭いがキツいもの」
盗賊「うまごや?うまを食べるのか…ですか?」
商人「と、盗賊ちゃんが敬語を…!でも馬小屋って…?」
59: 以下、
――ミアマックの宿屋
商人「ええー!?馬小屋で寝泊まりするの!?」
姉御「そう!冒険者たるもの、どんな環境でも寝られるようにしないとね!」
商人「そ、そうは言っても…盗賊ちゃんは大丈夫…盗賊ちゃん!?」
盗賊「おいしそうなうまだぞ…」ジュルリ
商人「だ、ダメ!!食べちゃダメ!!」
魔戦士「話には聞いていたが…まあ、確かに慣れるまでは大変そうだね」
商人「慣れるのかなあ…あれ?そういえば魔法使いちゃんは…」
魔法使い「…つまり、全ての呪文系統が7段階に別れている訳ね」
魔術師「そう…そして、レベルが2つ上がる毎に1つ上の段階の呪文が修得出来て…」
魔法使い「…となるとレベル13で全段階の呪文を覚えるという事ね。なら…」
姉御「あの二人、酒場からずっと魔法の話してるね」
商人「あー、魔法使いちゃんは魔法オタクだから…」
60: 以下、
姉御「でも訓練所で初めて魔法を覚えたって感じじゃないよね?レベル1のはずなのに、不思議だね」
魔戦士「そういやあんた達は昔も冒険者してたって話だったかねえ?」
商人「あー、えっと、かくかくしかじかで…」
魔戦士「へえ、別世界から?そんな話があるのかねえ?」
商人「それは…なかなか信じてもらえないと思うけど…」
盗賊「こっちにくるときにレベルもさがっちゃったんだぞ!!」
魔戦士「世界を越えるとレベルが下がるもんなのかね。まあ、実際越えてみたこともないし…」
姉御「で?それで?キミ達の世界ってどんなだったの?やっぱりこっちとモンスターも違う?」
商人「え?えーと…」
姉御「町は?武器は?ダンジョンは?やっぱりそっちにもホビットいた?ねえ!」
商人「うわ、すっごいグイグイ来る…えっと…」
盗賊「あっちではラーミアっていうとりのせなかにのってぼーけんしたりしたんだぞ!!…です」
姉御「空を飛んだの!?すごいすごい!!じゃあ歩いてじゃ絶対行けないような所にも…」
魔戦士「ふっ、根っから冒険者って感じだねえ」
商人「あー、なるほど…」
61: 以下、
魔法使い「…あら、随分と月も傾いてしまったわ。ごめんなさい、こんな時間まで付き合わせて…」
魔術師「大丈夫………楽しかった」
魔法使い「私もよ。じゃあ明日に備えて…なんだか賑やかね」
商人「…それで、あたし達は自分の船を手に入れて、それで…」
姉御「へー!!自分達の船!!すごーい!!」
魔術師「……リーダー、そろそろ…」
姉御「何?…え?もうそんな時間?」
魔法使い「随分と盛り上がってたようだけど…」
姉御「キミ達はすごい冒険してきたんだね!!とっても面白い話が聞けたよ!!」
魔術師「……リーダーは、冒険オタクだから…」
商人「魔法使いちゃんが魔法オタクなのと一緒だね!」
魔法使い「否定はしないけど…でも、そろそろ寝ないと…」
姉御「そうだね、明日も冒険があるからね!!でもね、私達いつもここで寝るから、また今度話聞かせて欲しいな!」
盗賊「わかりましたなんだですぞ!!」
魔法使い「どこの国の敬語なのよ…」
62: 以下、
師匠「ほっほっ、女性陣はかしましいですな」
竜戦士「ったくよお、なんで女ってのはあんなに喋る事たくさんあんだ?」
狩人「話題が尽きないっすもんね」
竜戦士「女っていやあよお、俺は女があんな暴力的だとは冒険者になるまで知らなかったぜ、ったく…」
非常食「全く恐ろしいものですにゃ…」ウンウン
狩人「竜戦士さんは9割方身から出た錆だと思うんすけど…」
竜戦士「にしてもよお、顔面に回し蹴りはねーだろ!!」
非常食「ワービーストでもなかなかあそこまでの跳躍は出来ませんにゃ…」
狩人「まあ、ドラゴニュートは丈夫っすから…」
竜戦士「丈夫が理由で蹴られるなら俺もオメーみてえに人間がよかったよ…なあ兄弟、オメーも苦労してるんだろ?」
竜王「ダイジョブ…」
狩人「竜王君は真面目そうっすからねえ」
竜戦士「まるで俺が真面目じゃないみてーじゃねーか!!それによ、こういう真面目なヤツこそ遊びを覚えたら危ないもんだぜ?人間の姫様をさらったりしてよお…」
狩人「それじゃ竜王じゃなくて魔王じゃないっすか…そんなことしないっしょ…」
63: 以下、
――翌朝
姉御「みんなおはよう!!朝だよ!!今日も冒険だよ!!」
魔戦士「朝から元気だねえ」
魔法使い「本当…元気…」ファ…
盗賊「お?なんだしょーにん、はやくおきるんだぞ!!」
商人「ん…体を傾ければ…自然にまぶたを閉じる…」
魔法使い「これは…久々の寝言タイムね…」
商人「パーティーを…2つ作ったのは…以前の失敗を…繰り返さないため…むにゃ…」
魔術師「…失敗?」
商人「前に…失敗した…SSは…プレイ日記をそこそこに…ゲームを進めすぎたのが一番の原因…日記では…最初のイベントクリアしてなかったのに…実際のプレイは…ストーリーを半分以上進めて…」
魔戦士「それじゃ記憶が曖昧になって、日記は上手く書けないだろうねえ」
商人「一応…メモはしてる…でもやっぱりダメだった…でも書き手は悪くない…エルミが面白いのが悪い…」
姉御「え?私は意思の弱さが悪いと思うよ?」
商人「もちろん…もう1つパーティーを作ったのには…まだ理由があって…察した人もいたみたいだけど…むにゃ…あれ?みんな起きてる…おはよ…」
魔法使い「おはよう。すごく長い寝言だったわね…」
64: 以下、
商人「肝心なこと…書いてなかった…以前はそうやって失敗したから…今度はプレイを我慢出来なくなったとき…自由に動かせるパーティーがあれば…我慢しなくてすむ…だからパーティーがもう1つ…」
姉御「すごいね、立ったまま寝てるよ!」
商人「これはまさにコロンブスの卵…あたしすごい…」
盗賊「とくにすごくもなければしょーにんがかんがえたわけでもないぞ!!」
商人「…むにゃ!?あれ、あたし立ったまま寝てた…」
魔戦士「器用だねえ。さて、それより今日はどうするんだ?昨日の続きか?」
魔法使い「そうね、それでも良いし…そうだ、ねえ姉御、洞窟内の立札にアビがどうこうって書いてあったんだけど、アビって何かしら?」
姉御「アビ?ああ、私はとってもお世話になったよ、アビは」
商人「お世話に?」
姉御「強くなりたいなら、アビの所に行けば良いと思うよ。でも…ううん、6人なら大丈夫だよ、きっと!」
魔法使い「なにか引っ掛かる言い方ね。アビっていうのは一体…」
姉御「詳しくはナイショだよ。冒険者だもん、自分の目で見るべきだと思うよ!」
商人「うーん、確かにそれはそっか…じゃあ今日はアビの所に行く?あ、でも男の子達の意見も聞かないと…」
魔戦士「良いだろあいつらは。特に非常食なんかね」
魔法使い「そうもいかないでしょ…」
65: 以下、
非常食「うにゃあ、では今日はアビというのの所に行くんですにゃ?」
魔戦士「そう、決定だから」
魔法使い「もう!まだ決定はしてないのよ、二人は大丈夫?」
竜王「ダイジョブ」
非常食「みぃも…大丈夫ですにゃ」
魔戦士「当たり前だろ。嫌って言ったら挽き肉だからね」
商人「また脅かして…」
竜王「よう!お先にダンジョン行ってるぜ!!」
魔法使い「おはよう。早いわね」
狩人「こっちは大体リーダーの鶴の一声でどうするか決まるんで…」
姉御「キミ達も急がないとダンジョンからお宝なくなっちゃうぞ!じゃ、お先ー」
商人「気を付けて!!…だね、あたし達も急がないと…」
盗賊「あ、まって!!おべんとうつくってくぞ!!」
魔法使い「はいはい、手短にね。こっちはそうやかに行動出来ないわね…」
66: 以下、
――クレイディアの洞窟
竜戦士「っしゃあ!!今日ダンジョン一番乗りだぜ!!…ってなんだあ?しけた洞窟だなおい!!」
狩人「そりゃあ、俺らまだ初心者っすから、そんなハードなダンジョンは…」
師匠「まずは地道に経験を重ねることが肝要ですぞ」
魔術師「急がば、回れ…」
姉御「ふふ、気持ちは分かるよ、冒険者だもんね。でも――まずは二人に、このパーティーの方針というか、冒険者の心得みたいなものを聞いてほしいの。いい?」
狩人「はいっす」
竜戦士「おう、なんだ?」
姉御「私達冒険者はね、自由で、武力もあるよね。だからいろんな人から頼りにされたり、頼み事されたり、依頼されたりもするの」
師匠「お触れなどはその最たるものですな」
姉御「そう。だからね、何をやろうか、どうしようか…そう迷うことも多いと思うんだけど、私達は勇者でも何でも屋でも、ましてやただのお人好しでもない、冒険者よ。だから――まずは冒険を目一杯楽しみましょう!良いかな?」
竜戦士・狩人「「はい!!」」
67: 以下、
商人「やっとあたし達も洞窟に着いたね…あ、姉御達だ、作戦会議中かな?」
魔戦士「ちょっと遠いから何言ってるか聞こえないけど、こうやって遠くから見ると可愛らしいね、あの子は。まるで大人に囲まれてる子供みたいだ」
魔法使い「そうね、でもいつもパーティーの中心にいるわ、すごいリーダーシップよね…さて、私達も行きましょう。準備はいい?」
盗賊「おー!!いいぞ!!」
非常食「みぃも良いですにゃ。そういえば商人さん、昨日は魔印というのを欲しがってたみたいですにゃ。買わなくて良かったですにゃ?」
商人「あー、あれは…あたし、考えたらまだ火の魔法使えなくて…」
盗賊「ひのまほーもかいふくまほーもつかえないのか?ダメダメだな!!」
商人「さ、催眠呪文とかは使えるよ!!でも魔印って属性魔法を強化するみたいだし、火とか氷、あと雷の魔法を使えるようにならないと…」
魔法使い「今の所は無用の長物って訳ね。なら今やり残した事は無いわね。じゃあ――」
商人「しゅっぱーつ!!」
盗賊「おー!!」
68: 以下、
魔法使い「さて、あの立札から北に行けばアビ…という事だったけど…」
竜王「…ナニカ…アル」
商人「え?あ、ホントだ、あれは…像?彫像だね」
非常食「見てくださいにゃ、台座に『アビ』と書いてありますにゃあ」
魔戦士「ふーん、じゃあこの大理石か何かで出来てる像がアビなんだね?これでどう強くなるっていうんだ?」
魔法使い「うーん、どういう事なのかしらね…」
盗賊「んー、いしじゃ食べれないぞ…」ペタペタ
商人「と、盗賊ちゃん、それ、像が…!」
盗賊「おお!?うごいたぞ!!」
*こんにちは!*
魔法使い「像が…喋った?」
――何かに遭遇した!
69: 以下、
商人「ぞ、像と戦うの!?」
魔戦士「みたいだねえ。でもあれ、見てごらんよ」
Zzz…
非常食「…寝てますにゃあ」
魔法使い「何がなんだか分からないけど…とにかく攻撃しましょう。それっ!」ドカッ
竜王「ガー!!」ガキガギィッ
非常食「にゃー!!にゃー!!うにゃー!!」ドガドガバギッ
――アビは死亡した
商人「か、勝った…寝てる間に叩いてただけだけど…良いのかな?」
魔戦士「むしろこれで楽に経験を積めるって事じゃないかい?良いもんじゃないか」
魔法使い「なるほど、姉御達もこうやって鍛えたのかもしれないわね…」
70: 以下、
非常食「確かに良い経験ににゃりましたけど…これでそんなに強くなったとは思えませんにゃあ…」
盗賊「なあなあ、さっきさわったらうごきだしたし、またさわればいーんじゃないのか?」
商人「そういえば、さっき倒したはずなのに、また元に戻ってるね」
魔戦士「じゃあ非常食、あんた触ってみな」
非常食「はいですにゃ…にゃ、また…!」
*こんにちは!*
――何かに遭遇した!
魔戦士「本当にまた動き出したね。ほら非常食、あんたが動かしたんだから責任持って倒しな!」
非常食「じ、自分で触れっていったのににゃあ…うにゃ!!にゃああー!!」ドガドガバギッ
――死亡した!
魔法使い「倒した…!すごいわね、非常食」
商人「ホントだね!それに、これを繰り返せば、あたし達も一気にレベルアップ出来るかも…!」
71: 以下、
商人「…そして結局あたし達は合計12回もあの像を倒したのでした!!」
魔法使い「誰に説明してるのよ…でも、これでかなり経験が積めたわね」
盗賊「あれ?でもレベルあがんないぞ?」
魔戦士「何言ってんだ、レベルは宿に泊まらないと上がらないよ」
商人「えー、そうなんだ…!あ、ちなみにあたし達は夕べ宿に泊まって全員レベル2になりました!」
魔法使い「また誰かに説明しだしたわね…それはそうと、結局誰も傷を負わずに済んだわ。このまま戻ってレベルを上げても良いけど…」
魔戦士「傷もだけど、魔法だって誰も使ってないだろ?なら昨日の続きを探索しても良いと思うけどね」
盗賊「とーぞくもそうしたいぞ!!」
竜王「ガウ!」コクリ
魔法使い「そうね、消耗が0な訳だし、引き返す事も無いわね。じゃあ昨日の続きといきましょうか」
商人「おー!!」
72: 以下、
魔戦士「さて…アタシらが昨日引き返したのはこの扉の先だったね」
魔法使い「ええ、ここで敵に奇襲されたわ。今回はより慎重に…竜王」
竜王「ムコウニ…イル」
商人「やっぱりモンスターいるんだ…でも今回は大丈夫だよね、行くよー!」バン!
――何かに遭遇した!
盗賊「よーし、たたかうぞー!!お?スライムしかいないぞ?」
魔法使い「…正直、拍子抜けだけど…でも油断は禁物…」
非常食「うにゃ!!」ドカバキッ
竜王「ガー!!」ザクザク
スライムは死亡した!スライムは死亡した!スライムは死亡した!
魔法使い「…思った以上に呆気なかったわね…」
73: 以下、
――宝箱が現れた
商人「あれ?確か昨日もここで宝箱出たはずだけど…また宝箱?」
魔戦士「別に損してないから良いじゃないか。さ、後輩、開けてみな」
盗賊「おー!!」ガチャガキドガガンッ!!パカッ
魔法使い「何度見てもそれで開くのが不思議だわ…」
商人「うーん…あ、盗賊ちゃん、中身見せてね…」
非常食「何か良いものはありましたかにゃ?」
商人「えーとね、靴と、素材と…あとメイスかな?3つも入ってたよ!」
魔戦士「へえ、なら1つくらい当たりだと良いねえ」
魔法使い「そうね、戦力も上がるでしょうし…さあ、探索を続けましょう」
盗賊「おー!!つぎは食べものが欲しいぞ!!」
商人「そろそろお腹減ってきたんだね盗賊ちゃん…」
74: 以下、
非常食「うにゃあ、昨日気になった怪しい扉の前まで来ましたにゃあ」
魔法使い「そうね、じゃあ開けて…」
商人「あ、待ってよ、まずはこの部屋を隅々まで調べたいな」
魔戦士「なんだ、ここまで来てまどろっこしいな」
魔法使い「まあ、扉は逃げないでしょうし…」
竜王「テキ!!テキ!!」ガオー
商人「!!み、みんな…!」
非常食「せ、戦闘開始ですにゃ!!敵は…前列はでっかい虫が2匹ですにゃ!」
魔法使い「奥は見えづらいけど…あれは…悪魔!?」
商人「あ、悪魔!?そ、そんなのが…」
魔戦士「どうでもいい、さあやるよ!!」
魔法使い「そうね、ここは戦わないと…やるわよ!!」
――何かに遭遇した!
76: 以下、
魔戦士「まずは前列のジャイアントビートルを殺るよ!!そらっ!!」ザクザク
商人「あたし達は後列に届く武器持ってないもんね…それっ!」ドカッ
非常食「にゃ!前列は倒しましたにゃ!後列は…グレムリン3匹にゃ!」
グレムリンの行動:鋭い牙・鋭い爪 グレムリンの行動:鋭い牙・鋭い爪
魔戦士「ちっ!アタシばっかり狙いやがって!!そんなにアタシが魅力的かねえ?誰かさんと違ってさ!」
商人「ま、魔法使いちゃん、言われてるよ!!」
魔法使い「それは貴方の…いえ、良いわ。もう一息よ、それっ!」ガンッ
竜王「トドメッ!!」ザンッ
――戦闘に勝利した!!
77: 以下、
魔戦士「ちっ、ちょいとダメージを受けすぎたかね。非常食!あんたが庇わないから…」
非常食「にゃっ!?み、みぃの方が防御力は低いですにゃよ!?」
魔戦士「口答えするのね…後輩、ミュージックスタート!!」パチン
盗賊「ほ〜ら、おまえのなーいーぞおーを♪なげすてたいよーなそ〜んな♪きもちなーのにー♪」
非常食「うにゃあ〜!!ご勘弁なのにゃー!!」
魔法使い「何の歌よ…それより魔戦士、傷を治さないと」
魔戦士「治すったって、回復呪文ないんだろ?泉まで戻るしかないかねえ」
商人「ふっふーん!そう思うでしょ?でも魔法使いちゃんが傷薬を持っているの!何故なら昨日宝箱に入っていたのをあたしが見事に鑑定して…」
魔戦士「ああ、後輩が開けてくれた宝箱に入ってた奴だね。じゃあ遠慮なく使わせてもらって…」
盗賊「どういたしましてなんだぞ!!」
商人「ちょっと!あたしが…」
魔法使い「回復したなら行きましょう。あの怪しい扉は目の前よ」
商人「あたしが…」
竜王「ゲンキ、ダス」ポンッ
商人「あ、ありがと…竜王ちゃんだけだよ優しいのは…」
78: 以下、
魔戦士「さて、例の扉だね」
非常食「カギはかかってないようですにゃ。開けてみますにゃ」ガチャリ
魔法使い「ここは…そう広くない部屋のようだけど…」
盗賊「ん?なあなあ、あそこになにかあるぞ!!」
商人「あ、ホントだ。これは…スイッチ、かな?」
魔戦士「非常食、押してみな」
非常食「にゃ、罠じゃないですかにゃあ…」カチッ
商人「…何も起きないね」
魔法使い「そうね…でも何の仕掛けでもないとは考えづらいわ。ここではない何処かで何かの仕掛けが動いたのかも…」
魔戦士「結局、ジュエルリングとやらはなしかい?面倒だね、ホント!」
魔法使い「そう簡単に手にはいったら試練にならないでしょうからね…でも1歩前進した、そう考えて良いんじゃないかしら?」
商人「うん、きっと順調だよ!この調子でいけば、きっとジュエルリングもすぐだよ!!」
魔戦士「だと良いけどねえ…」
79: 以下、
魔法使い「…あれから色々と歩き回ってみたけれど…」
非常食「なかなかジュエルリングにはたどり着けませんにゃあ…」
商人「このフロアの3分の1くらいは踏破したんだけどねー。てゆうかこの地図便利だよね、歩いたとこ、歩いてないとこが一目で分かって!」
魔戦士「でもいくら歩いてない所を踏破するためとはいえ、少しそのコンパスとやらの光から離れすぎじゃないか?光の先にジュエルリングがあるんだろ?」
魔法使い「とはいえ、光の指し示す所にはたどり着けてない以上、色んな所を探索してみないと…」
盗賊「お?また扉があったぞ!!」
非常食「今度は小さな部屋のようですにゃあ。開けてみますにゃ…にゃ、暗くて…にゃあ!?」
魔法使い「え!?いけない、落とし穴…!」
*ピットだ!*
80: 以下、
商人「いったあ〜…み、みんな大丈夫!?」
非常食「うにゃあ、ひどい目に遭いましたにゃあ…」
竜王「スコシ、イタイ…」
魔戦士「っつう…!ったく、何も全員で落ちなくても良いじゃないか!」
魔法使い「全くね…油断したかしら…」
盗賊「いたいぞー!!あとおなかへったぞ!!」ギャーギャー
魔戦士「そうだねえ、アタシも何だかくたびれた気がするよ」
商人「あたしも疲れちゃったかな…ねえ、ここからなら出口も遠くないし、今日は町に戻らない?」
魔法使い「そうね、そうしましょうか。それにしても…ダメージを与える仕掛けがある落とし穴なんて、こっちの世界の落とし穴は陰湿ね…」
81: ――マーシャの酒場 2016/04/29(金) 18:13:09 ID:JA5HS1j2
盗賊「マーシャねえさん、ごは…!ごはんー」
魔法使い「あの盗賊が大人しく…私達じゃここまで躾けられなかったのに、姉御は凄いわね…」
商人「そだね…さて、あたしは鑑定鑑定!」ガチャガチャ…
魔戦士「今日は結構な数アイテムが手に入ったが…何か掘り出し物はあったかい?」
商人「うーん、まずはこのハンドアックスでしょ、それから傷薬…あ、このメイスも良いかな?後は…」
非常食「胸当てと旅のマントもすぐ装備出来て良いですにゃあ。でもみぃが装備するものは無さそうですにゃ…」
魔法使い「あとは錬金に使う魔蒼石くらいかしらね、目ぼしいのは。まずまずの収穫じゃないの?」
商人「そだね。じゃあまずは…メイスはあたしがもらって良いよね?」
魔戦士「じゃあアタシは胸当てとハンドアックスを貰うよ」
魔法使い「斧を?そういう大きな装備は竜王の方が…」
魔戦士「良いんだよ、アタシはこういう武器の方が好きなんだ」
非常食「そうですにゃ、まさにお嬢様にピッタリの…うにゃあ!?」ベシッ!
魔戦士「懲りない猫だねえ。竜王、あんたは旅のマント使いな。アタシが胸当てはいただいたからね」
竜王「ガウ!」コクリ
商人「あと薬はあたしが持って…うん!結構ぱわーあっぷ出来たよね!」
82: 以下、
――ミアマックの宿屋
姉御「あ、キミ達も今日は終わり?」
盗賊「あ、あねご!!おつかれさまなんだですぞ!!」ビシッ
商人「あ、姉御さんこんばんは!はい、あたし達も今日はおしまいです!んー、疲れたー!」ドサッ
魔法使い「貴方、何だかんだもう馬小屋に慣れてるじゃない…」
姉御「ふふ、さすが経験抱負な冒険者だね!でも今日はすごく充実した冒険だったみたいだね」
魔戦士「分かるのかい?ああ、商人はすぐ顔に出るからねえ」
魔術師「……とても分かりやすい」
商人「そ、そうかな…?」
姉御「アビの所には行った?」
魔法使い「ええ、そのおかげもあって、充実した1日になったわ」
盗賊「なんかいもたたかったんだですぞ!!」
姉御「そっかあ、じゃあ明日から何日かは冒険に出ないのかな?」
商人「え?どうして?」
83: 以下、
魔術師「…レベルは、1泊で1ずつしか上がらないから…レベルがたくさん上がるなら……連泊しないと…」
魔術師「そうなの?少し不便ね…」
姉御「すぐ慣れるよ!それよりせっかくだもん、町の観光でもしてみたら?」
魔戦士「観光、ねえ…この町は大きいだけで、観光するような場所なんてあったかねえ?」
魔法使い「そういえば…観光ではないけど、確かお城には大きな図書館があったわね。モンスターやアイテムに関する本なんかは冒険者でも利用出来るみたいだけど」
姉御「ああ、あそこは便利だよ。私達もよく使ってるもの」
魔術師「いくら居ても…飽きない…」
魔戦士「へえ、図書館か。悪くないね」
商人「え?図書館とか行くの?意外…」
魔戦士「バカにしてるのかい?でも休みの良い暇潰しにはなりそうだね、明日は図書館に行ってみるかねえ?」
85: 以下、
――翌朝
商人「レベル3!!」
盗賊「さーん!!」
姉御「ふふ、レベル3か、可愛いね」
盗賊「ありがとうですなんだぞ!!」
魔法使い「ほめられて…無いわよ…」フア…
魔戦士「しかしまだまだレベルは上がりそうだね。やっぱり今日は休息かい?」
魔法使い「…そう、ね…うん、そうなるわ…」
盗賊「おきろー!!」バンバン
魔法使い「わ、分かったわよ、叩かないの…」
姉御「そうそう、キミ達今日は図書館行くんだっけ?」
商人「あ、はい、そのつもりだけど…」
姉御「図書館の図鑑はね、倒したモンスターと見つけたアイテムしか載らないんだよ。だから私達の図鑑見て良いから」
商人「え?良いんですか!?いくらパーティーは複数あっても図鑑は1つだから私達が倒してないモンスターとか載ってると変になっちゃうからそうしなきゃいけないとしても!!」
魔戦士「物凄い説明口調だねえ。まあ見せてくれるっていうんだ、有り難く見せてもらおうじゃないか。じゃあ食事して出掛けようかねえ」
86: 以下、
――トランジェルダ城内、図書館
商人「中に入るのは初めてだけど…広いね!」
魔法使い「そうね、冒険者向けの本は…ここね」
商人「あー、アイテム図鑑がある!どれどれ…あれ?値段が載ってない…」
魔法使い「図鑑に値段は変でしょう…第一、値段ならお店で見れば良いじゃない」
商人「そっかあ、そういえば手に入ったアイテムしか載らないって言ってたし、ならお店で見た方がいっかあ…ところで魔法使いちゃん、モンスター図鑑の方は?」
魔法使い「これは…すごく良いわね、体力や防御力、行動回数にブレスの有無とブレス属性、各呪文抵抗に属性攻撃力、属性防御力…」
商人「す、凄すぎて全部覚えられない…」
魔法使い「誰が書いてるのか知らないけど、これだけ詳細なデータが載ってるなんて凄いわ。私達の世界にも欲しかったわね…」
商人「魔法使いちゃん、戻ったら書いてみたら?きっと凄いのが出来るよ!」
魔法使い「そうね、戻れたら、ね…」
商人「そしてそんなに詳細な図鑑なら飛ぶように売れること間違いなし!それを一手に販売出来ればあたしが名実ともにアレフガルド1のせくしーだいなまいつ商人に…」
魔法使い「それ、セクシー関係あるの…?」
87: 以下、
商人「あれ?そういえば盗賊ちゃんは…あ、いた!盗賊ちゃん、その持ってる本は何?」
盗賊「これはトランジェルダ食べあるきマップだぞ!!おいしいものたくさんのってるんだぞ!!」キャッキャッ
竜王「ダゾ!!」
魔法使い「読むのは良いけど汚したり折ったりしないのよ…そういえば魔戦士は…」
魔戦士「ほら非常食、とっとと持ってきな」
非常食「う、うにゃあ…こ、こんなにたくさん持てないにゃ…」フラフラ…
商人「そ、そんなに持ったら重いよ!ちょっと貸して…この本なんなの?」
非常食「ありがとうございますにゃ…これはみんなワービーストの食に関する本なのですにゃ。お嬢様はみぃ達の食文化に興味があるそうですにゃ」
商人「ワービーストの食文化…どんな物たべてるか、とかかな?」
非常食「そうですにゃ、お嬢様がみぃ達の文化に興味を持ってくれてとても嬉しいんですにゃ」ニャフーン
魔法使い「……非常食、ちゃんと本の中身を見た方が良いわよ…」
非常食「にゃ?どれどれ…にゃ!?ワービーストの解体の仕方!?にゃにゃ!?キレイな皮の剥ぎ方!?にゃにゃにゃ!?」
魔戦士「これだけあればあんたも美味しくなれるでしょ、感謝しなよ」
盗賊「おー、すばらしいな!!」
非常食「うにゃあ〜!!酷すぎるにゃあ!!」
88: 本当は姉御達もクリアしてないけどね 2016/04/30(土) 16:47:10 ID:a22prorU
――二日後、ミアマックの宿屋
商人「レベル5ー!」
盗賊「ごー!!」
魔戦士「みんなレベルが揃ったねえ」
魔法使い「ん……」ファア…
姉御「レベル5かあ、私達もうかうかしてられなくなったね!!」
魔術師「……ええ」
魔戦士「さて、じゃあ今日から冒険再開だね?今日でジュエルリングを見つけちまいたいもんだがねえ」
魔法使い「そう上手くいけば良いけど…」
商人「そういえば姉御達はジュエルリング見つけたんだよね?こう、ヒントとか…」
姉御「ダメだよ、国に口止めされてるから!」
魔法使い「そうでしょうね、でないと試練にならないもの」
姉御「それに冒険者なんだから、それくらい自分達で見つけないとね!大丈夫、キミ達ならすぐだよ!!」
魔法使い「そうね、この試練は最初の最初。これくらい自分達でやらないと…じゃあ準備して出掛けましょうか」
盗賊「おー!!まずはごはんだな!!」
89: 以下、
――クレイディアの洞窟
魔戦士「さあ、さっさとジュエルリング見つけるよ」
非常食「そうは言ってもお嬢様、地図を見る限りまだまだ踏破してない場所は多いみたいですにゃあ」
商人「だよね、まずはどこから行けば良いだろ?」
魔法使い「そうね、みんなまずは地図を見てくれる?私達は今まででこのフロアの南西部と南東部は大体歩いたわよね」
盗賊「あとはきたのほーだな!!」
魔法使い「そう、でも肝心のジュエルリングは南東部の未踏破部分。そしてそこへは南東部、南西部からは行けなかったわ」
商人「壁があって通れないんだよねー」
魔戦士「じゃあどう行けば良いんだ?北西部、北東部と回って南東部まで行くのかね?」
魔法使い「そうかもしれないし、もしかしたら階段を上り下りした先にあるのかもしれないし…とにかく、未踏破部分を地道に埋めていくしかないでしょうね」
魔戦士「やれやれ、面倒だが仕方ないね。じゃあとっとと出発するよ!」
商人「うん!今日こそこの試練をクリアしようね!」
90: 以下、
魔法使い「さて、まずは南西部の未踏破部分だけど…」
商人「この辺はもうちょっとで踏破出来そうだよね…」
盗賊「もうまものもこわくないしな!!」
非常食「しかし油断は禁物ですにゃあ…」
魔戦士「何言ってんだ、より長く遠くへ探索するために強くなったんだ、どんどん進まなきゃレベルを上げた意味がないよ」
商人「それはそうだけど…あー、この部屋も何もなしなあ…結構広いのにね…」
魔法使い「そうね、でも地図は埋めないと…えっ?」
非常食「にゃにゃ!?景色が歪んで…にゃあ!?」
盗賊「おお!?たびのとびらみたいだぞ!!」
商人「こ、これってまさか、ワープ!?あ、あー…!」ニュイーン…
91: 以下、
魔法使い「…ここは?」
魔戦士「景色が変わったみたいだね。しかしワープなんてものがあるのか、驚きだね」
商人「あたし達は初めてじゃないけど、いきなりだから驚いたよ!」
非常食「それでここはどこなのですにゃ?」キョロキョロ
魔戦士「地図を見てみなよ、今の位置が分かるんだろ?」
魔法使い「ちょっと待って…ここは北東部かしら…かなり移動したわね」
商人「え?でも確か北東部から回り込んでジュエルリングの所に行こうって話じゃなかった?なら…」
盗賊「ラッキーだな!!」
魔法使い「ラッキーかどうかは分からないけど…いずれ来ようとしてた方向に飛ばされたのはラッキーと言えるかしら…」
魔戦士「ま、せっかく飛ばされたんだ、この付近を色々見て回ろうじゃないか」
魔法使い「そうね。これでジュエルリングに近づけていたら良いんだけど…」
92: 以下、
商人「…うーん、こっちの部屋には何もなし…そっちは?」
竜王「…ハズレ」
魔法使い「…そう。ならこっちは…あら、人がいるわね」
冒険者「おいおい、そっちには何もなかっただろ?全く、お前らってやつは…」フウ…
盗賊「なんだこいつ、食べるか?」
魔戦士「身ぐるみ剥いだほうが良いだろ」
商人「二人とも、あたし達善のパーティー!」
冒険者「ひ、ひいい!!」ドタバタ…
非常食「逃げましたにゃあ…」
盗賊「待てー!!…ん?これ、アビってやつだよな?」
商人「え、アビ!?じゃああたし達って…」
魔法使い「どうやら戻ってきてしまったみたいね。そう簡単にはたどり着けないか…」
94: 以下、
魔戦士「さっきの奴の話だと、ここより北には何もないようだね」
商人「あの人を信じればだけど…ウソは言ってないっぽいね」
魔法使い「まあ、まだ行ってない所はまだまだあるし…じゃあ今度はこの部屋に入ってみましょう」
非常食「じゃあ扉を開けますにゃ…にゃ、誰か居ますにゃ!」
男「私はこの洞窟の管理職員。国からこの洞窟の管理を任されている者だ」
商人「洞窟に管理職員がいるんだ!」
男「この洞窟は我々が管理しているが…ここから先、地下はまだ管理が行き届いていない。お前達には早いだろう。引き返すがよい」
盗賊「なんだとー!!食べて…モガッ!?」フガフガ…
魔法使い「分かりました、引き返します…どうやらこの先には無いわね」
商人「他を探せって事だろうからね…」
魔法使い「ただ、地下はまだ早いとこと事は、階段の上り下りした先にある、という事は無さそうね」
魔戦士「あくまでもこのフロア内で解決するって事か。良いね、面倒臭くない」
魔法使い「さっきのワープみたいなのもあるから面倒じゃないとは言い切れないけどね…さあ、次に行きましょう」
95: 以下、
盗賊「お、こっちのみちはまだいってないぞ!!」
商人「そだね、じゃあこの部屋に…あ!!」
――何かに遭遇した!
非常食「…レッドスライムですにゃあ」
竜王「がー」サクサクッ
――戦闘に勝利した
盗賊「お、また宝箱だ開けるぞ!!」ドガガンッ!!
魔法使い「だからもっと慎重に…盗賊!」
*おおっと 石つぶて*
盗賊「おおっ!?いしがとんできたぞ!!」
商人「だ、大丈夫盗賊ちゃん!?」
盗賊「かわしたぞ!!かいじょせーこーだぞ!!」
魔法使い「成功はしてないでしょう…でも無事ならよかったわ。次からはもっと慎重にして欲しいものだけど…」
96: 以下、
魔戦士「しかしこの辺にも何もないねえ。ここら辺に何もないと八方塞がりじゃないか?」
魔法使い「そうね…あら、また他の冒険者だわ」
商人「ホントだ、やっぱりあのお触れを見たからなのかな?こんにちは!」
冒険者「お、おう…くそ、この辺にジュエルリングがある場所へ行ける通路があるって話だったんだが、何もないじゃねえか!」
非常食「この辺にですかにゃ?壁しかないようですがにゃ…」
冒険者「俺としたことがガセネタを掴まされたのか?…いや、もしかしてシークレット…?」
商人「しーくれっと…?」
魔戦士「シークレットドアの事だろうね。一見壁にしか見えない所に扉があるっていうやつさ」
魔法使い「そんなものが…でもどうやって見つければ…」
盗賊「なあなあ、ここちょっとヘンじゃないか?」
商人「え…?あ、盗賊ちゃん、しー!ここって…やっぱり、扉になってる!!」
魔戦士「お手柄だねえ、後輩。さっきの冒険者は…ああ、あっちに行ったようだね」
魔法使い「じゃあ彼に気付かれないうちに、急いで…でも本当、よく気づいたわね盗賊」
盗賊「これがとーぞくぎのーなんだぞ!!プラスいちだぞ!!あとでごちそうな!!」
商人「うん、帰ったらフンパツしちゃう!!さあ、さっきの人の言ってたことが本当ならこの先にジュエルリングだよね?気合い入れて行こー!!」
97: 以下、
*まっくらやみだ!*
非常食「にゃ!?何も見えませんにゃ!」
魔戦士「はあ!?あんた猫なのに見えないの?」
非常食「にゃ、にゃあ…」
魔戦士「この役立たず!!『今からパーティーのおやつ』に改名するよ!」ドカバキ
非常食「か、勘弁して欲しいのですにゃ!あとにゃんで見えないのに的確にみぃを殴れるのですにゃ!?」
盗賊「おいしそうなにくのにおいがするからだぞ!!」
非常食「そんな匂いしないはずですにゃ!?」
魔法使い「ほら、暗闇でごちゃごちゃ動かないの!それにしても本当に何も見えないのね…」
商人「そそそうだね!?べべべつに暗いとこはそそそんなにこ怖くないけどど、ははは早く明るいとこいい行きたいね!?」
魔法使い「…そうね、誰より貴方のためにね…」
竜王「アッチ…スコシ、アカルイ…」
商人「え…?あ、ホントだ!さあ行こう、すぐ行こう!!」グイグイ
非常食「お、押さないで欲しいのですにゃ!?」
98: 以下、
商人「あー、やっと明るい所に出た!!別に暗いからってどってことないけど、明るいと良いね!」
魔戦士「そうだな、誰かさんがパニックになったりしないからな」プッ
商人「えー!魔法使いちゃん暗くてパニックになったの!?しっかりしてよー!」
魔法使い「よくまあそこまで自分のことを棚に上げられるわね…でも明るい所に出たし、1度地図を確認しましょう」
魔戦士「だね。ここは…ああ、コンパスの光が指し示してた場所のかなり近くに来たじゃないか」
商人「そだね!でも本当に近ければまたコンパスが光り出すはずだけど、まだ光ってない…」
魔法使い「まだ何か仕掛けがあるのかもしれないわね。ここからはより慎重に行きましょう」
非常食「分かりましたですにゃ。では、さっきみたいなシークレットドアがあるかもしれにゃいので、部屋を隅から隅まで…にゃあ!?」ドサッ
*ピット*
盗賊「ふぎゃっ!?またおとしあなか!?いたい…」
魔戦士「っつう…!非常食、あんたが隅から隅までなんて言うから…!」
非常食「にゃー!!勘弁ですにゃ!!」
商人「いったあー…また全員で引っ掛かっちゃったね…」
魔法使い「本当ね。でも暗闇に落とし穴…こう仕掛けが多いって事は、目的地も近いのかも…」
99: 以下、
魔戦士「ここまで来たら、まさか引き返すとは言わないよな?全員がダメージを負ったとはいえはおそらくたちかあ近いようだしな」
魔法使い「ええ、皆軽傷で済んだようだし、それに傷薬もあるし…」
商人「レベルアップしたから回復呪文も覚えたし!!」
盗賊「おー!!あしでまといだっきゃくだな!!」
商人「今まで足手まといだと思ってたの!?」
魔法使い「足手まといは流石に酷いわよ盗賊…さあ、呪文と薬で…」パアア…
竜王「モウダイジョブ」
非常食「元気が出ましたにゃあ」
魔法使い「これでよし。さあ、きっとあと一息よ、頑張りましょう!」
盗賊「おー!!はやくなんとかリングさがしてかえってごはんだぞ!!」
100: 以下、
ヒイイイイ…ン!
商人「み、みんな見て!コンパスが…!」
盗賊「おー!!またひかってるぞ!!」
魔戦士「て事は、いよいよだね?」
魔法使い「ええ、かなり近付いてるのは間違いないわね…あ!あれは、あの扉は…」
非常食「頑丈そうな扉ですにゃあ。重そうだし、開けられますかにゃあ…?」
盗賊「おしてみるんだぞりゅーおー!!」
竜王「ウガッ!!」グググ…
ゴゴゴゴゴ…ゴオン!!
魔法使い「開いた…!」
魔戦士「何か仕掛けがありそうだったが、すんなり開いたね」
商人「もしかしたら…前にこの洞窟に来たとき押したスイッチ!」
魔法使い「ああ、それはあるかもしれないわね。いずれにせよ…いよいよね」
商人「そだね!さあ、何が出るかな?何でもかかってこい!!…オバケとか以外なら…」
魔法使い「締まらないわね…」
101: 以下、
盗賊「お?だれかいるぞ?」
騎士?「お前達も冒険者志望か?ははは、最近は元気のある者が多いようだな、いや結構!」
商人「えーと、貴方は?」
騎士?「だがな、冒険者も楽な商売ではないぞ?危険も多く、死と隣り合わせで…」
魔戦士「話が長そうだねえ」
騎士?「なのに昨今の若い者は、誰も彼も一攫千金だの何だの…」クドクド
魔法使い「やっぱり最後まで聞かなきゃダメかしらね…?」
騎士?「確かに今は国難ではある。しかし、冒険者の他にもお前達がやるべき事は…」クドクド…
盗賊「いつまでしゃべってるんだー!!おなかへったぞー!!」ガオー
竜王「ヘッタゾー!!」ガオー
商人「ふ、二人とも…」
騎士?「何?やるのか?良いだろう。私はトランジェルダ王宮騎士団第一部隊隊長ボルパ。いざ尋常に勝負!!」チャキッ
魔法使い「…やるしかないようね。みんな、気を引き締めて!」
――何かに遭遇した!
102: 以下、
魔戦士「相手は見るからに物理攻撃系だね。なら魔法が上手く効くんじゃないのか?」
魔法使い「ええ、やってみるわ…ロイド!」ジジジ…!
ボルパは抵抗した
商人「効かないの!?でもあたしも…夢の世界へまどろみ堕ちよ、我が魔導の初音と共に!!――ミサーマ!!」ポワワワワ…
――眠らせた
非常食「眠りましたにゃ!」
商人「やった!へっへー、魔法使いちゃんよりあたしの方が魔法上手いのかもね!!」ドヤッ
魔法使い「くっ…悔しいわ…」
魔戦士「さあ、今のうちに叩くよ!!」
盗賊「おー!!」ピシャッ
竜王「ガー!!」ザクザク
非常食「にゃああー!!」ドカバキッ
――ボルパは死亡した
商人「えっ!?もう勝ち!?」
103: 以下、
非常食「寝てる間に勝ってしまいましたにゃあ…」
商人「やっぱりあたしの魔法が効いたね!!魔法使いちゃんのより!!」ドヤドヤッ
魔法使い「もう、しつこいわよ!それより…」
ボルパ「うむ、なかなか良い。我が騎士団に欲しい位だ」
盗賊「あれ?しぼうっていってなかったか?」
商人「と、盗賊ちゃん、しー」
魔戦士「レベル5程度の駆け出しを欲しがる騎士団ねえ…」
ボルパ「お前達の求めるジュエルリングはそこにある。持っていくと良い」
商人「やった!!ジュエルリングジュエルリング!!」
盗賊「どこだどこだ?おー、これか!?」
――ジュエルリングを入手した
商人「やった!!キレイだねー!!じゃあこれで…」
ボルパ「自分達の行動には全ての責任を持つ。それが冒険者の唯一の…」
非常食「また話が長くなりそうですにゃ…」
魔法使い「とっとと帰ろう。さあ、酒場で祝杯だよ!」
104: 以下、
――トランジェルダ城下町
商人「んー、帰ってきたー!!」
盗賊「ごちそうやまもりだな!!はやくはやく!!」グイグイ
魔法使い「もう、引っ張らないの!ごちそうも良いけど、ジュエルリングを手に入れたらまず王様に報告すべきだと思うわ」
盗賊「えー!!ごはんごはんー!!」ギャーギャー
魔戦士「面倒だねえ。またあんた達で行ってきなよ、あたしら先に酒場に行ってるからさ」
商人「また!?たまにはみんなで…」
魔法使い「仕方ないわ。おなか空かせた盗賊がお城で騒ぎだしても困るし…」
商人「あーそっかあ…じゃあまたあたしも行こうかな」
非常食「みぃも是非連れてって欲しいのですにゃあ」
魔法使い「分かったわ、じゃあ最初にお城に行ったのと同じメンバーね。じゃあ行きましょう。3人とも、また後でね」
盗賊「おー!!さき食べてるからな!!」
105: 以下、
――トランジェルダ城
選王「ジュエルリングを手に入れたか。確認のために見せて欲しい」
商人「はい、これ!」
選王「うむ、確かに――ではお触れの件について詳しく話そう。事は竜の牙と呼ばれる場所に端を発する。冒険者なら竜の牙の名は聞いたことがあるだろう」
商人「は、はい、もちろん!!…非常食ちゃん、知ってる?」ヒソヒソ
非常食「とても有名な所ですにゃあ」
選王「そこに神々が創ったとされる6つの指輪があってな、それが結界を作ってこの世界を他所から守っていたのだが…先日、何処からか現れた5人の闇の巫女達によって結界が破られてしまったのだ」
魔法使い「結界が…やっぱり私達がこの世界に来たのもその出来事と関係が…?」
選王「闇の巫女達は更に指輪も破壊しようとしたのだが、そこまで巫女達の思い通りにはいかなかった。指輪の1つは巫女達には触れられず、残りの5つもこの世界の何処かへ飛び去ってしまったのだ」
魔法使い「なるほど、お触れにあった指輪とはそういう物だったのですね」
選王「そうだ。お前達に頼みたいのはまさにその指輪の捜索だ。今度はこの指輪を探すためのコンパスをやろう」
商人「指輪もコンパスで探すんだ…」
選王「だが、コンパスだけでは指輪を探すことは出来ぬ。フェイムをコンパスに捧げねばコンパスは指輪の在処を示さないであろう」
106: 以下、
魔法使い「という事は、まずはフェイムを手に入れろと…?」
選王「そうだ。フェイムは神々に認められた者にもたらされる。そなたらが世界を巡り、人々の悩みや困り事を解決してやれば、神々もお前達を認め、フェイムがもたらされるであろう」
非常食「にゃるほど、またお嬢様が面倒臭いと良いそうですにゃあ…」
選王「まずは世界を巡り、様々な人々の話に耳を傾ける事だ。他の町へやかに移動できるよう、こちらで手配しておこう」
魔法使い「ありがとうございます」ペコリ
選王「最後に…少ないがこれを渡しておく」ジャララ
3000GPを受け取った
商人「わあ…ありがとうございます!…アリアハンの王様よりはずっと太っ腹だね!」
魔法使い「そもそもあんな人と比べるのが失礼なのよ…」
選王「では下がって良い――健闘を祈る」
107: 以下、
――マーシャの酒場
盗賊「あ、まほーつかいたちだぞ!!おーい、こっちこっち!!」ブンブン
魔戦士「先にやってるよ――ああ、やっとメインディッシュも来たね」
非常食「みぃの事ではないですにゃ!?」
魔戦士「ま、今日は食材にするのは勘弁してやるよ。ほら、あんた達も早く座りなよ」
魔法使い「今日はご機嫌ね…」
商人「じゃあ座ろっか!!あ、マーシャさん、ミルクくださーい!!」
魔戦士「ミルク…小娘だねえ」プッ
商人「な、なによ!!あたしはまだ若くてピチピチなんだからしょうがないの!!」
魔法使い「だからピチピチって言い方が若くないわよ…」
108: 以下、
魔法使い「じゃあ改めて…乾杯!」
「「「「「カンパーイ!!」」」」」カチーン!
商人「いやー、でもやっぱ決め手はあたしの魔法だったよね、魔法使いちゃんのじゃなくて!!」ドヤッ
魔法使い「本当にしつこいわね…これからは私だって…」
魔戦士「で、城では何言われたんだ?」
非常食「それが、かくかくしかじかですにゃあ」
魔戦士「なんだ、面倒だね」
非常食「予想通りの反応ですにゃ…」
盗賊「しょーにん!!ごちそうやまもりだってやくそくだぞ!!」
商人「分かってるよ!!王様からお金ももらったし、今日はフンパツしちゃう!!…あ、そうだ、あたし鑑定もしないと…」
魔法使い「今?後にしなさいよ」
商人「え〜、でも…そうそう、鑑定して要らないの売ってさ、お金が入ったらまたお店で装備を買いたいと思ってるんだけど」
魔戦士「ああ、良いんじゃないか。これからもっとハードなダンジョンにも行くようだろうしな」
商人「でね、あたし前から目を付けてた武器があって…」
109: 以下、
姉御「やっほー!あれ?盛り上がってるね!もしかして…」
盗賊「あ、あねご!!」ビシッ
魔法使い「ええ。お察しの通り、ジュエルリングを手に入れる事が出来たわ」
竜戦士「おお、やるじゃねーか!!これでホントにライバルだな!!」
商人「そうだね…って、それ!!その剣!!」
竜戦士「あー、これか?これは姉御達に買ってもらったフランベルジュっていう…」
商人「それ、あたしも目を付けてたのにー!!」
狩人「あー…それは残念だったっすね」
魔術師「早い者勝ちだから…」
姉御「でもちょっと可哀想だね。うーん…あ、じゃあこれあげる!さっき宝箱から出てきたんだ!!」
魔法使い「これは…確か魔印という…」
師匠「攻撃呪文の威力を上げるものですな。これは炎の魔印なので、炎の呪文の威力が上がりますぞ」
商人「わあ…ありがとうございます!」
魔戦士「太っ腹だねえ。仕方ない、こっちはお返しにワービーストの肉を…」
非常食「にゃー!!さっき勘弁してやるって言ってたはずですにゃ!!」
110: 以下、
姉御「良いよ、試練突破祝いだから!あ、そうだ。あと私達が見つけて使わないやつがお店で売ってるはずだから、見に行くと良いよ!」
商人「へえ、それは楽しみ!」
魔法使い「そっか、私達が試練をこなしてる間にも色んなダンジョンに行ってたのね…」
魔術師「色々な所に行った…光の庭、ウェーン廃墟、コートラスト、ハダーリマス…」
狩人「ハダーリマスはきつかったっすねえ。俺もう死亡回数が二桁行きそっす…」
非常食「苛酷ですにゃあ…でもそれで皆さん装備が新しいんですにゃ?」
商人「そうだよねー、特に姉御は色々新調してるね!その羽付の帽子とかスゴくかわいー!!」
姉御「あ、分かる?この帽子はウィングハットって言ってね、結構レアなんだ!あとこのイノセントマントも!あと靴はフォレストウォーカー!どう?」クルクルッ
竜戦士「いやー、ホントまごぶぇっ!!ま、まだ何も言ってででででで…!」
盗賊「おー!!まわしげりでダウンをうばってからのすばやいかんせつわざ!!」
姉御「分かるぞ、馬子にも衣装って言おうとしたな!!ホントデリカシーないんだから!!」
魔法使い「相変わらずすごい体術ね…魔術師、貴方も装備新しくなったのね。ローブと…その指輪も?」
魔術師「…グリーンローブと…真珠の指輪…」
商人「指輪!良いなあ、あたしもこういうの欲しい…よーし、鑑定したら早お店に行ってみるよ!!」
111: 以下、
師匠「ほほう、今鑑定ですかな?」
商人「はい!んー…よし、全部終わったよ!!あんまり良いの無かったけど…」
盗賊「なんだ、またしっぱいしなかったのか?きたいはずれだな!!」
商人「なんで!?上手くいったんだから良いでしょ!」
師匠「いや、見事な腕前ですな。私など良く触ってしまい、皆に迷惑をかけております」
姉御「迷惑なんてないよ、師匠が鑑定してくれなきゃ私達お金儲からないもの!」
魔術師「…そうです」コクリ
商人「へえ、師匠さんみたいなベテランでも失敗を…て事はやっぱりあたしの鑑定ってすごい!!超すごい!!」
魔戦士「小娘にも取り柄はあるんだねえ」
商人「と、取り柄ならたくさんあるよっ!!きゅーとさとかせくしーだいなまいつっぷりとか…!」
魔法使い「はいはい、それより買い物行くんでしょ。早くしないとお店閉まっちゃうわよ」
商人「あ、そうだ、じゃあ皆行こ行こ!!」
112: ――オランド商店 2016/05/02(月) 22:06:30 ID:k5.OiCU6
魔戦士「武器はウォーハンマーが良いか。防具はバシネットにプレートメイルに…」
非常食「うにゃあ!?お嬢様、みぃのお金も使っちゃダメですにゃあ!!」
魔戦士「うるさいねえ、ほら、あんたにはバンダナ買っといたから。ああ、ローブとマントは売っといたから」
非常食「うにゃあ!?靴とバンダナしかないにゃ!!せめて武人の黒帯を…」
盗賊「よし、りゅーおーはぶきをかえるんだぞ!!」
商人「このロングソード+1はすごいね!あと兜も新調しよ、はい、サレット!」
竜王「アリガト…」
魔法使い「後衛の私達は買うもの無いわね…」
商人「あー、あのさ魔法使いちゃん、あたし光の魔印買いたいんだけど良いかな?これがあれば回復魔法が強くなるんだけど…」
魔法使い「良いんじゃない?むしろ回復呪文が強くなるのならパーティーにとっても有益だわ」
商人「ありがと!じゃあ買うね!うーん、これでみんな結構強くなったんじゃない?」
魔戦士「そうだな、アタシは色々買えたよ。非常食もね」
非常食「バ、バンダナしか買ってませんにゃ!」
商人「はは…じ、じゃあ今日はもう宿屋で休もっか?」
魔法使い「そうね。色々あって疲れた1日だったわね…」
114: ライバルは現在回避の方向 2016/05/03(火) 10:55:19 ID:ubqx1xjU
――翌日、ミアマックの宿屋
商人「レベル6ー!!」
盗賊「ろくー!!」ガオー
魔法使い「昨日は結構長い間冒険したから、みんなレベルアップ出来たわね…非常食?」
非常食「み、みぃは5のままですにゃあ…」
魔戦士「はあ!?あんたサボってたんじゃないだろうね?」
非常食「そ、そんにゃことないですにゃ!!一生懸命戦いましたにゃ!!」
魔戦士「怪しいねえ…『サボり生肉』にでも改名するか?」
非常食「ご、ご勘弁にゃあー!!」
魔法使い「非常食は種族と職業的に上がりづらいだけでしょ…そういえば姉御達はもう出掛けたのかしら?」
商人「あ、そういえば先に酒場でごはん食べてるから起きたら来てだって」
盗賊「おー、じゃあごはんだな!!」
魔法使い「そうね、じゃあ酒場に行きましょうか。でも姉御、何か話でもあるのかしら…?」
115: ライバルは会話テキスト長くて… 2016/05/03(火) 11:07:26 ID:ubqx1xjU
――マーシャの酒場
竜王「お、来たな!相変わらず朝遅えなあ!」
商人「それは誰かさんのせいだよねー」ニヤニヤ
魔法使い「く…それより姉御、何か…」
魔戦士「おーい、酒おくれよ!!」
商人「朝からお酒!?これから冒険だよ!?」
魔戦士「ちょっとの酒で酔ったりしないよ。あんたら、他所の世界から来たか知らないけど、もっと他種族の事を知った方が良いんじゃないか?」
魔法使い「確かに、その辺の理解は足りないかも知れないけど、朝からお酒はどうなのよ…」
盗賊「あねご、おはなしはなんですかなんですぞだぞ!!」
魔術師「…異世界語?」
姉御「あのね、キミ達今日はどこのダンジョン行くの?」
商人「どこって…とりあえず最初はマウレアの森って所が良いのかなって思ってたんだけど…」
非常食「危険度も低そうですしにゃあ」
師匠「そうですな、試練突破後最初のダンジョンとしては大変よろしいと思いますぞ、王様から危険な場所の話は聞いてますな?」
魔法使い「ええ、中心部は危険だから立ち入らないようにと」
116: 以下、
姉御「そう、それとね、盗賊!」
盗賊「へい、あねご!!」ビシッ
姉御「あのダンジョンの宝箱のダンジョンにはテレポーターがよく出るからね、油断しちゃダメだよ!」
商人「テレポーター?」
狩人「テレポーターは、そのフロアのどこかにワープしちゃう罠なんすよ。道に迷う原因にもなるんすけど、何よりいしのなかにいる、が怖いんすよ…」
盗賊「いしのなか?」
姉御「テレポーターで岩ブロックにテレポートしちゃうとね
パーティー全員ロストしちゃうの!もう2度と復活出来ないんだよ!怖いね!」
魔法使い「ということは…」
魔術師「…冒険者達は…志半ばで朽ち果てた…この冒険の続きは…」
商人「君たちの目で確かめてくれ――ってヤツ?こ、怖いよ…」カタカタ…
姉御「そう、そうなったら誰も、キミ達も読んでる人達も誰も得しないからね、注意しないといけないよ!」
魔法使い「読んでる人達が何を指すのかは分からないけど…忠告は心に刻んでおくわ」
魔戦士「ま、あんたが解除に失敗しなきゃなんの問題もないんだ、大丈夫だろ?」
盗賊「おー!!まかせるんだぞ!!」
魔法使い「…とても不安ね…」
118: 以下、
魔戦士「さて、じゃあ食事が終わったら早ダンジョン行くか?」
姉御「あ、キミ達試練終わったばっかりなら、ダンジョンよりも他の町にも顔出さないとダメだぞ!!」
非常食「色んな町を廻って色んな人から話を聞くべきだと王様も言ってましたにゃあ」
魔戦士「そういやそんな話だったね。面倒だねえ」
魔法使い「仕方ないわ。困ってる人々を助けないとフェイムが手に入らないという事だし…」
盗賊「こまってる?みんなにごはんあげればいいのか?」
魔法使い「そういう人もいるかもしれないけど…」
魔戦士「ならあんたの出番だね非常食」チャキッ
非常食「にゃ、にゃんで肉切り包丁を構えるのですにゃ!?」
魔法使い「仲間を食料にしようとしないでよ…じゃあまずはこの町の人達に話をきいてみましょうか」
商人「そだね、もしかしたら悩んでる人がいるのかも!」
119: 以下、
――
盗賊「さかばのマーシャねえさんはタルコスってひとをさがしてたぞ!!」
非常食「お父さんと言ってましたにゃあ。最後の冒険に行くと言ってから帰ってきてないそうですにゃ…」
魔法使い「もう覚悟はしてるって言ってたけど…冒険者っていうのは因果な商売よね…」
商人「うん…あ、あと宿屋のミアマックさんの奥さんが頭痛で寝てるって!」
魔戦士「宿屋の主人ねえ…あいつはアタシら冒険者に対して随分邪険にしてくれてるじゃないか。放っといても良いだろう?」
魔法使い「そう言わないでよ。馬小屋に泊まってばっかりでお金にならない冒険者に辛く当たるのは仕方ない部分もあるわ」
商人「でも商売人ならグッと飲み込まなきゃいけないと思うけどねー。そういえばヘーメの頭痛薬がどうとか言ってたけど、ヘーメって何だろ?」
非常食「ヘーメは地名ですにゃ。みぃ達ワービーストを始めとして、色んな種族が共存してる地域ですにゃあ」
魔戦士「これから他の町を巡るんだ、ヘーメにも行くことになるだろうさ」
商人「なるほど、じゃあその時頭痛薬も探してみた方が良いかもね」
盗賊「ほかのまちにいくならそのちいきのとくさんひんが食べたいぞ!!」
魔法使い「はいはい、分かってるわよ。じゃあ他の町にも行ってみましょうか。あんまり大変な頼み事されないと良いけど…」
120: 以下、
――ノヴァ・カリス
魔戦士「ここはノヴァ・カリス。エルフ達の王国だね」
商人「へえ〜、こっちのエルフは王国とか作っちゃうんだ…」
盗賊「おーこくはゆがんでるのよりむこーがわのほうがいいな!!」
非常食「それは個人個人で違うと思いますにゃあ…」
魔法使い「なんの話…?でも、人間嫌いっていう所は私達の世界のエルフと変わらないわね」
商人「そうそう!何なのあのお店の人!『人間か。用がないなら出ていってくれないか?』じゃないよ!商売ってのが全っ然分かってない!!」
魔戦士「そのくせ広場ではやたら頼まれ事をしたじゃないか。魔力で動く女の子の人形に、ロルファンとかいう花に…後は何だった?」
非常食「空飛ぶ船の話でしたにゃあ」
魔法使い「考えたくはないけど…もしかしたら嫌いだからこそ厄介事を押し付けてるのかもしれないわね…」
商人「ええー…まだこの国で行ってない所あったよね?もしかしてそこでも…」
魔法使い「エルフ王のお城ね。あんまり気が進まないけど…選王からも様子を見てくるように頼まれてたし、行くしかないわよね…」
121: 以下、
――ノヴァ・カリス、セントラルパレス
エルフ王「ターナ!ターナ!!」
ターナ「あーん、王様あ〜ん」クネクネ
魔法使い「…何よ、これ…」
商人「何だろうね…?でもあのターナ?さん、お嬢サマそっくりだね…」
魔戦士「アタシはあんなに品のない女じゃ無いつもりだがね。同じデビリッシュではあるがさ」
ターナ「ねえーん、王様あ〜。アレ見せて、ア・レ」
王様「だからアレは…それに客人の前だ、その話は止さないか」
ターナ「もう、つまんない王様!」
王様「あ、待ってくれ!ターナ!!」
魔法使い「…本当に何なのかしら…選王はこんな様子を見てこいと…?」
王様「おお、そなたらは選王の使者であったな。すまんが、カーバンクルジュエルを持ってきてくれないか?カーバンクルジュエルならば、ターナもきっと満足してくれるはずだ。頼んだぞ!ターナ!ターナ!!」タタタ…
盗賊「カーバンクルジュエル?おいしいのか?」
魔法使い「多分違うと思うけど……私、エルフを嫌いになりそう…」
商人「あたしも…」
123: 以下、
――ギガ・バザール
非常食「ここはギガ・バザールと言いますにゃ。名前の通りの商業都市で…」
盗賊「おー、おいしそうなものたくさん!!」キャッキャッ
竜王「タクサン!!」ガオー
魔法使い「ほら、二人とも勝手にあちこち行かないの!商人、二人を見てて…」
商人「わー、お店がたくさん!!あ、あっちは工芸品のお店だね!うわー、色々ある…あ、あっちは宝石店だ!!わーキレー…」
魔法使い「……ふぅ」
魔戦士「なんだい、せっかくギガ・バザールに来たんだ、あんたも楽しめば良いじゃないか」
魔法使い「そうしたいのは山々だけど…まずはやるべき事をやってから…」
盗賊「まほーつかい、あれ食べたいぞ!!マーメイドのしんぞー!!とーほーではふろーちょーじゅのクスリにもなるんだって!!すごくおいしそうだぞ!!あとミヅチのさしみとオークのとんそくと…」
魔戦士「ほら、後輩はあんなに楽しんでるよ」
魔法使い「楽しむのは良いけど、もうちょっと食欲の湧くものを食べて欲しいわ…」フウ…
124: 以下、
商人「――それで結局、困ってる人はいたの?」
魔法使い「それでって…良いわね貴方は、私にやるべき事を任せっきりにして…」
商人「あ、あはは…ま、まあ良いじゃん、それで?」
魔法使い「特別困ってる人はいなかったわね。ああ、確かハルモニさんという人がマジカルパーティーというのに連れてって欲しいと言ってたわね」
商人「マジカルパーティー?なにそれ?」
魔法使い「さあ…よくわからないから、今回は断らせてもらったわ」
非常食「あと、ヒントを売ってるヒトがいましたにゃあ」
商人「ヒント?なんの?」
非常食「もちろん、みぃ達がこれからするような事に対するヒントですにゃあ」
商人「???ど、どういう…」
盗賊「こーりゃくぼんてきなものだな!!」
魔法使い「コウリャクボン…?よくわからないけど…後は大商長さんという人にも会ったけど、すぐ追い返されちゃったわね。まあ、私達みたいな駆け出し冒険者に構っている程暇じゃないだけでしょうけど…」
商人「ふうん、大商長さんかあ、ちょっと興味あったかな…あ、あたしも色々お店見てきたけど、冒険者向けのお店は誰も居なくてお買い物出来なかったよ…」
魔戦士「ま、ただ留守なだけならまた日を改めれば良いだけだろう?じゃあここでの用事は大体終わったね。次に行こうか」
盗賊「おー!!つぎのめいさんも食べるぞ!!」
125: 以下、
――ヘーメ共同地区
非常食「にゃっ!ここはヘーメ共同地区ですにゃ!全ての種族を訳へだけなく受け入れる懐の深い地区なのですにゃ!」
商人「へー…あ、よろず相談所だって!ちょっと覗いて見ようよ!」
魔法使い「そうね、名前からして頼み事が多そうよね…失礼します」
ラットビー「お、新顔か?俺はラットビー、このよろず相談所を仕切っている」
魔戦士「相談所をねえ。面倒の塊にしか見えないが、物好きはいるものだねえ」
ラットビー「このヘーメ共同地区には色んな種族が共存してる。それ故にいさかい、揉め事も絶えない。お互い悪気はなくても習慣の違いからそうなっちまうんだな」
魔法使い「なるほど…種族によって色々違うのは、私達にも分かってきたわよね…」
ラットビー「ま、そういうわけだ。お前ら冒険者向けの依頼もあるから、是非解決してやってくれよな!」
商人「そうなんですか、どれどれ…へえー、結構アイテムに関する依頼も多いね!天老剣、フェニックスの羽毛…へえー、へえー!」ワクワク
盗賊「エンペラーバードのたまご!?とーぞくも食べてみたいぞ!!」ワクワク
魔戦士「なるほどねえ、面倒だとばっかり思ってたけど、依頼自体はまあ面白そうかもね。難易度は知らないが…」
魔法使い「そこよね、問題は…私達以外にも冒険者はいるでしょうに、それでもこうして残ってる依頼となると…まあ、出来るようなら解決していきましょうか」
126: 以下、
商人「それじゃラットビーさん、お邪魔しましたー!!…そういえばさ、ギガ・バザールにいたヒント屋さんって、もしかしてこういう依頼のヒントを教えてくれたりするのかな?」
非常食「まさにそうだと思いますにゃ。また行ってみると良いですにゃ。お金は掛かりますけどにゃ…」
商人「あ、そっか…商売だもんね…でも便利そう…あれ?このお店は…お店だよね?『にゃんにゃんどぐぁ』って看板に書いてあるけど…」
魔戦士「入ってみれば分かるだろ。邪魔するよ」カランカラン
ネポラ「あ、お客さまー。にゃんにゃんどうぐやへようこそ。店主のネポラだよー」
盗賊「お?こっちもワービーストってやつか?どくいりだな…」
魔法使い「何でもお肉として見るんじゃないの。でも同じワービーストでも随分非常食と違うのね」
魔戦士「店主は見た目耳と尻尾以外は人と対して変わらないけど、こっちのバカ猫はほぼ猫だからね。ケダモノだよ」
非常食「にゃっ、ちょっとした個性の違いですにゃ!ところで店主さん、にゃんにゃんどぐぁってなんですにゃ?」
ネポラ「え?どうぐやだょどうぐやー。にゃんにゃんどうぐやー」
商人「う、うーん…あのねネポラちゃん、あの看板だとどうぐやじゃなくてね…」
ネポラ「え?えー、どうぐやじゃなくてどぐぁになってたのー?とうしよー、お店のとうろくもあれでしたのに…」シュン
非常食「にゃ、見た目はともかく、頭はみぃの方が良いみたいですにゃ!全く知恵が足りないのですにゃ!」ニャフーン
魔法使い「結構姿が猫そのものな事にコンプレックスでもあったのかしら…?」
ネポラ「ちえが足りない…?あ、そうだ、ちえのあんく!ちえのあんくがあればね、ネポラも頭よくなるかもしれないね。ちえのあんく、ほしいなー…」
127: 以下、
――カレテゴ
魔戦士「ここがカレテゴ。宗教都市っていうのかねえ。辛気くさい、つまらない町だよ。でもまあ、とりあえず町巡りもここで終いかねえ」
盗賊「やっとさいごか?とーぞくははやくぼーけんにいきたいぞ!!」
商人「ホントだね。お店巡りも良いけど、そろそろダンジョンにも行きたいね。町巡りしてると色んな事頼まれるし…さっきのネポラちゃんだって、あれあたし達に知恵のアンク持ってきて欲しいって事だよね?」
魔法使い「おそらくね。まあ、あれも出来そうならって所ね。それでこの町はどこへ行ったら…」
非常食「にゃ、大聖堂ですにゃ。まずはあそこに行くと良いと思いますにゃ」
盗賊「えー、つまらなそうだぞ…」
魔法使い「とりあえず行ってみましょうか…こんにちは」
アルバシオス「こんにちは。私はアルバシオスと申します。どうぞよろしく。当聖堂では、ご希望される参拝の方々に少々長めではありますが、神々についての色々なお話をさせて頂いております。皆様も聞かれてゆきますか?」
盗賊「むー、やっぱりつまらなそうだぞ…」
魔戦士「しかも少々長めって言ったね。この手の人種は少々って言ったら少々じゃすまないからねえ」
魔法使い「言いたい放題ね…いいわ、なら私がお話を聞いていくから、貴方達は他を回って来たら?」
商人「え?じゃあお願いしようかな…」
魔法使い「貴方も行くのね…良いわよ、私一人できいてるから。全く、じっとしてられない人ばっかりなんだから…」
128: 以下、
商人「うーん、魔法使いちゃんにはちょっと申し訳ないけど、正直お話つまらなそうだったし…魔法使いちゃんは、ああいうの好きだから良いけどさ…」
非常食「しかし一人でというのは…にゃあ、休憩所がありますにゃあ」
商人「参拝者の為の休憩所かあ…ちょっと休んでいこっか?あたし町巡りで疲れちゃった…」
非常食「ではそうしますかにゃ。失礼しま…」
ロンデルギウス「我輩はロンデルギウス、即ちドラゴンロード!!」
商人「!?!?は、はい!?」
ロンデルギウス「そなたら、なかなか強いそうだな?だが我輩の試練は乗り越えられるかな?」
竜王「ガウ…ウケル…」コクリ
商人「竜王ちゃん!?」
ロンデルギウス「その意気やよし!!では第一の試練は…シェーベ!!シェーベは時の迷宮なり!!その奥では時の聖水がこんこんと湧き出ているという!!」
魔戦士「シェーベか、確か面倒なダンジョンだと聞いてるがねえ…」
ロンデルギウス「まずはシェーベへ行き、時の聖水を汲んでくるのだ!シェーベの奥へ行くにはこれが必要だ、持っていくがよい!!」
時計台の鍵を手に入れた
商人「な、何がなんだか…あ、ありがとうございま…」
ロンデルギウス「我輩はここで諸君の健闘を祈っている!行け、行って弾けてみせろ!!」ガオー
129: 以下、
商人「ちょ、ちょっと竜王ちゃん!勝手に変な事請け負っちゃ…!」
盗賊「りゅーおーもしょーらいドラゴンロードになるべきもの。おなじドラゴンロードどうしつうじるものが…」ウンウン
商人「そ、そういうものなの!?」
魔戦士「ま、さっきの試練とやらだって他の依頼や頼み事と同じで、出来たらやるで良いんだろう?それより、そこに売店があるけど、入らないのか?」
商人「お店?あ、入る入る!お邪魔しまーす!」カランカラン
ゾアーヌ「冒険者か?拙者はドワーフ侍のゾアーヌ。以後お見知り置きを…」
商人「こんにちは!へえ、ドワーフ侍なんてヒトもいるんだ…」
盗賊「あ、おにくのにおいがするぞ!!なあなあ、このおにくなんだ?このおにくなんだ?」グイグイ
ゾアーヌ「ああ、当店で扱っているのはエアリーバイダーの肉。見ての通り巨大故、鎧として装備する事も可能でごさる」
盗賊「おにくのよろい!?おかしのいえのじょーいごかんだな!!」
ゾアーヌ「しかし油断は禁物。エアリーバイダーの肉は怪鳥ワーグルの大好物との噂。これを鎧として着て町の外に出ると、忽ちワーグルに襲われてしまうとの事。拙者の話、努々忘れぬよう…」
非常食「にゃ、怖い話ですにゃあ。それにしても店主さん、店主さんは…」
ゾアーヌ「なんでごさるか?拙者に何か変な所でもあり申すか?あまりジロジロ見ないでいただきたい…」
魔戦士「あーあ、あんたがやらしい目で見るから。全く、あらゆる意味でケダモノ、畜生だね!」
非常食「にゃ!?ひ、ひどすぎますにゃ〜!!」
130: 以下、
盗賊「なんでだ?なんであのおにくかわないんだ!?」ギャーギャー
商人「だだってあのお肉高いんだもん!とてもじゃないけど買えないよ…それより、町巡りも終わったし、そろそろ魔法使いちゃんと合流しないと…あ、魔法使いちゃん!」
魔戦士「長話は終わったのかい?」
魔法使い「ええ、今ね。そっちはどうだったの?」
商人「えーと、かくかくしかじか…」
魔法使い「ドラゴンロードの試練…?また大変そうなものを請け負ったのね」
非常食「うにゃあ、でも色んな依頼を解決しないとフェイムが手に入らないのですにゃ…」
商人「大変そうな依頼ばっかりだったよね…指輪を探すためとはいえさ…」
魔法使い「大変な事ばっかりでもないんじゃない?ほら、さっきフェイムをもらってきたわよ」
魔戦士「へえ!やるじゃないか!」
魔法使い「さっきの話を聞き終わったらね。そもそもフェイムは神々に認められたら貰えるという話だったでしょう?大聖堂で神話や神々の話を聞くことは、神々を理解することに繋がる訳だし…」
商人「なるほど、それで貰えたのかあ!でもそんな楽に貰えるものなんだね!」
魔法使い「あら、楽だって言うならまた聞いてきたら?大聖堂の神官殿は何度でもお話してくれるそうよ?」ニッコリ
商人「え?えーと…そ、それよりやっと町巡りも終わったし、いよいよダンジョンだね!!楽しみ〜!!」
魔法使い「逃げたわね…全くお調子者なんだから…」
131: 以下、
――マウレアの森
盗賊「やっとぼーけんだぞー!!」
竜王「ダゾー!!」ガオー
魔法使い「二人とも、落ち着いて…気持ちは分かるけどね」
商人「町巡りもそれはそれで良いんだけどね、やっぱり冒険者は冒険しないとね!」
魔戦士「しかもやっとあのしけた洞窟以外の所に行けるからね。さ、早出発しようか。どっちに行く?」
商人「東!!せくしーだいなまいつな女のカンで!!」
魔戦士「小娘がまた言ってるよ」
魔法使い「まあ、文字通り右も左も分からないからどっちに行っても変わらないし、良いんじゃないかしら?じゃあ出発しましょう」
非常食「あまり強い敵がいないと良いですにゃあ…」
132: 以下、
魔法使い「まずは開けた所を歩ける見たいね」
商人「そだね、遠くから見たら鬱蒼としてそうだったけど…」
――何かに遭遇した!
商人「わ、もう敵!?相手は3人…ヒト!?」
魔戦士「ゴブリンだ!大した敵じゃない!」
魔法使い「後列には…グール、ブロブ、ジャイアントラットか…後ろは見知った敵だけね」
非常食「では攻撃しますにゃ!にゃ!!にゃー!!」ドカバキ
ゴブリンは死亡した ゴブリンの行動:ロングソード
竜王「グッ…ガアー!!」ザクザクッ
ゴブリンは死亡した ゴブリンは死亡した
商人「よし、あとは後列だけ…!荒ぶる力、敵を貪る炎となれ!!バラドス!!」ゴオオ…
グールは死亡した! ジャイアントラットは逃亡した
魔戦士「残りは1体…りゃあ!!」ガンッ
ブロブは死亡した
魔法使い「よし、やったわね。この森もそこまで強い魔物は居ないみたいね。ではこのまま進みましょう」
134: 以下、
商人「…あれからもう一度戦闘があったけど、そんなに強い敵じゃなかったね」
盗賊「オークは…モグモグ…しぶとかった…モグモグ…」
魔法使い「なに食べてるのよ…」
盗賊「オークの…モグモグ…とんそく…モグモグ…」
竜王「モグモグ…」
商人「ふ、二人ともそんなの食べて大丈夫なの?」
魔戦士「火を通したなら大丈夫じゃないのか?アタシは遠慮するけどね」
非常食「みぃもですにゃ…それにしても、モンスターは倒したのに宝箱がでませんにゃあ…」
商人「んー、前の洞窟だと部屋に入った途端の戦闘の後に出てきたけど、森だとどうなんだろうね…」
盗賊「モグモグ…お?このくさむらにはいれないのか?」ガサガサ
魔法使い「草むら…?ああ、うっすら向こう側が見えるわね。ここから進めるのかしらね?」
非常食「では行ってみますかにゃ?草むらを掻き分けて…」
竜王「テキ!!テキ!!」
非常食「にゃにゃにゃ!?」
――何かに遭遇した!
135: 以下、
魔法使い「敵は…人間?魔術師に見えるけど…」
魔戦士「メイジのようだね。後列にいたら厄介だけど、前列に2体だけだ、とっとと倒すよ!」
メイジの行動:バラド メイジの行動:バラド
魔法使い「っつう…!後列を狙ってきたわね」
商人「大丈夫!?このっ!!」ドカッ
非常食「ふにゃにゃー!!」ドカバキ
メイジは死亡した
魔戦士「そらあっ!!」ガンッ
メイジは死亡した
商人「よし、倒したよ!あ、宝箱だよ、盗賊ちゃん!」
盗賊「よーし、あけるぞ!!」ドカバキパカッ
魔戦士「解除成功、流石だねえ」
魔法使い「また乱暴な…成功してるから良いのかしら…?」
136: 以下、
商人「中身はローブ、弓、薬かあ…鑑定しないとだけど、当たりは無さそうかなあ…」
魔法使い「まだ分からないじゃない。さあ、先に進むわよ」
非常食「にゃ、ここの茂みも怪しいですにゃ」
魔戦士「じゃあまた入ってみようかねえ」ガサゴソ
――何かに遭遇した!
盗賊「おお!?またひとだぞ!!」
魔法使い「戦士が二人に…奥はジャイアントビートルが2匹かしら?数も少ないし、一気に行くわよ!」
非常食「にゃー!!」竜王「ガー!!」魔戦士「おりゃあ!!」ドガバキガンッ
――戦闘に勝利した
盗賊「よーし、たからばこだー!!」ガンッパカッ
商人「開いた…!なんであれで開くんだろ…?中身は鞭と槍、さっきよりは期待できそうかなあ…」
魔法使い「強力な装備が欲しい所だけど、どうかしらね…」
137: 以下、
商人「…うーん、あれから更に東に歩き続けてるけど、何もないね…」
魔戦士「誰が東に行くって行ったかねえ?セクシーダイナマイツな女の勘」プッ
商人「な、何よ、みんなで決めたでしょ!?」
魔法使い「はいはい、落ち着いてね…あら、ここから先は…みんな、地図を見て」バサッ
非常食「にゃ、ここから先は南東部なのですにゃ?」
魔法使い「そう、今まではこの森の南西部を探索してたけど、ここからは南東部。どうする?きっとここから先は魔物も強くなるわ」
魔戦士「そんなの進むに決まってるじゃないか…と言いたい所だけど、あんたらの魔力はどうだい?」
魔法使い「私はまあ大丈夫だけど…」
商人「あたしは…ちょっと僧侶呪文に不安が…」
盗賊「もうまりょくぎれか?なさけないな!!」
商人「うう…言い返せない…」
魔戦士「仕方ないねえ、ここまで結構な距離歩いたし、帰りも長いことを考えれば、引き返すのもやむ無しかねえ?」
魔法使い「安全に行くならそうでしょうね。じゃあ引き返す、良いわね?」
商人「はーい…もうちょっとレベル上げないと、なかなか長い間探索出来ないかなあ…」
138: 喰らうとHPが9に 2016/05/05(木) 19:13:26 ID:K.zCH7ds
魔法使い「…引き返す、と言っても、その瞬間に帰れる訳でもないわ。町に着くまで気を付けないと…」
商人「そだね…あ、ここってさっきモンスターが出てきたとこだ、みんな気を付け…」
――何かに遭遇した!
盗賊「てきだぞ!!こーもりとくさったおにく!!」
魔法使い「ゾンビとグールね、前の洞窟でも戦った相手ね。落ち着いて、行くわよ!」
非常食「ふにゃにゃー!!にゃー!!」ドガバキガンッ
竜王「ウガー!!」ザクザクッ
――戦闘に勝利した
魔戦士「あっけないねえ。お、また宝箱があったよ。開けてみな、後輩」
盗賊「おー!!」ドンガシャ カチッ
*おおっと 亡者の群れ*
非常食「にゃ!?た、体力が大幅に減らされる罠ですにゃ!!ふ、ふにゃー!?」プシュワー
魔法使い「っ…何とかかわせたわ。皆は?」
魔戦士「みんな回避したよ。バカ猫以外はね」
非常食「にゃ、にゃんでみぃだけ…」
139: 以下、
――マーシャの酒場
盗賊「マーシャねえさん、ごはんー」トントン
魔法使い「音量が下がってるわね。姉御効果恐るべしだわ…」
商人「さーて、あたしは鑑定鑑定!」ガサゴソ
姉御「あ、今日も無事帰ってきたね!」
魔法使い「どうも。ええ、おかげさまでね」
狩人「町も廻ってみたっすか」
盗賊「いろんなとこのめーさでっかいよろいのおにくは食べれなかったけど…」
魔術師「…ノヴァ・カリスはどうだった…?」
魔法使い「………」
魔術師「……ごめんなさい」
魔法使い「何も言ってないわよ…」
竜戦士「あそこはエルフ以外の種族にはキツいよな。まあ俺らは人間じゃないだけまだマシだけどな!!」
狩人「ええ、人間はまあ、大変というか、その…」
魔術師「…気を使わなくても…いい…」
140: 以下、
魔法使い「大丈夫、エルフがみんなあんなじゃないって事位は分かってるわよ」
魔術師「……ん」
師匠「そうですな、例え同じ種族といえど、それぞれに個性があるはずですからな。して、カレテゴは如何でしたかな?」
魔戦士「退屈な町だったねえ」
盗賊「おにくはおいしそうだったぞ!!食べたかったぞ!!」
魔法使い「私としては、神官殿から興味深いお話が聞けて良かったのだけれど…」
師匠「左様ですか、それは良かった。そちらの戦士殿の仰る通り、退屈な町ですからな。私としては、同胞も多く落ち着くのですが」
姉御「そうそう、カレテゴといえば、あそこの売店には女の子だけで行ってみた方が良いよ!」
狩人「男嫌いなんすよね、あの店主さん…」
非常食「うにゃあ、それでみぃも…」
魔戦士「あんたはあらゆる意味でケダモノだったからに決まってるだろ」
非常食「そ、そんな事ないですにゃ!」
魔術師「あと…ノヴァ・カリスの店には…人間以外で行くといい…」
狩人「あっちは人間嫌いっすしね…俺どっちの店でも嫌そうな顔されるんすよ…」
魔法使い「大変ね。でも、前魔戦士に言われた通り、私達ももう少し種族の違いについて学んだ方が良いのかもね…」
141: 以下、
商人「よーし、鑑定出来たー!!」
師匠「おお、見事なものですな」
商人「え?えへへ、それほどでもあるかな〜」♪
盗賊「しょーにん、またせいこうだけなのか?そろそろみんなからみはなされるぞ!!」
商人「な、なんで成功してるのに見放されるの!?」
魔法使い「みんなって誰よ…さあ、鑑定も終わったならそろそろ宿に戻るわよ」
非常食「にゃ、今日も疲れましたにゃ…」
竜王「ツカレタ…」
商人「竜王ちゃんもお疲れかあ…じゃあ宿屋に行ってゆっくり休もー!!」
魔戦士「馬小屋だけどね」
魔法使い「それは言わないでよ…」
143: 以下、
――ミアマックの宿屋
魔法使い「…そういえば、鑑定の結果はどうだったの?」
商人「うーん、それが特別良いものはなかったかなー。せいぜいロングボウとハンドアックスってとこ」
盗賊「お、ならうってあしたもごちそうだな!!」キャッキャッ
商人「うーん、売っても高く無さそうだなあ。モップとかなんで宝箱から出てくるんだろ?」
魔法使い「誰が何を思って宝箱に入れたのかしらね…?」
魔戦士「それはそうと、この宿屋相変わらず態度悪いねえ。冒険者とはいえ、他の宿屋使えないもんかねえ?」
商人「あー…あー!!忘れてた!!」
魔戦士「なんだい、大声出して」
商人「頭痛薬!ヘーメに行ったら探してみるって言ってたのに!!」
魔法使い「ああ、すっかり忘れてたわね」
魔戦士「ヘーメの店っていうと、あの抜けた感じのワービーストがやってる店かねえ?」
商人「きっとそうだよ!店主の子と話してたらすっかりわすれちゃった!」
魔法使い「じゃあ明日買いに行きましょう…ノヴァ・カリスに行くよりは気が重くないしね…」
144: 以下、
――翌日
非常食「うにゃあ、みぃもやっとレベル6、皆さんに追い付きましたにゃ…」
盗賊「レベルななー!!」ガオー
非常食「にゃにゃ!?早すぎますにゃ!」
魔戦士「あんたがサボって遅いだけだろ」グリグリ
非常食「い、痛いですにゃ!サボってないですにゃ!」
魔法使い「仕方ないわよ、盗賊はレベル上がるの早いらしいし…」
商人「非常食ちゃんは、っていうか前衛の3人はみんなレベル上がりにくい種族みたいだしね」
盗賊「とーぞくがいちばんだぞー!!」
魔法使い「はいはい、それより今日はまず昨日買い忘れた頭痛薬を買いに行くわよ」
魔戦士「ついでにノヴァ・カリスとカレテゴの売店に話を聞きに行こうかねえ」
商人「そうだね、ついでだし!じゃあ準備が出来たらレッツゴー!!」
145: 以下、
商人「というわけであたし達はヘーメのにゃんにゃんどぐぁから頭痛薬を買ってきたのでした!!」
非常食「あっという間に買ってきましたにゃあ…」
盗賊「かいものなんてじみなものでじかんくってられないからな!!」
商人「あとノヴァ・カリスとカレテゴのお店でも姉御達のアドバイスに従ってお話を聞いてきたよ!」
魔戦士「また面倒事を頼まれただけだったけどね」
商人「カレテゴのゾアーヌさんからは水猫のぬいぐるみが欲しいと頼まれました!あとノヴァ・カリスのお店では聖なる種火!これはなんと持ってきたら100,000GP!!」
魔戦士「これは悪くないね、是非成し遂げたい依頼だよ」
商人「ホントホント!!」
魔法使い「お金の事だと意気投合するのね…」
商人「さ、あとは頭痛薬をミアマックさんに渡そ!きっと喜んでくれるよー!」
146: ――ミアマックの宿屋 2016/05/06(金) 17:41:20 ID:UoYDC2YA
ミアマック「なんだお前ら、また来たのか…ん?そ、それは頭痛薬…?まさかそれ…」
魔法使い「ええ、奥さんにどうかと思って」
商人「高かったけどね…」ボソッ
ミアマック「そ、そうか、じゃあ早かみさんに…」ドタドタ…
非常食「これで良くなると良いですにゃあ」
魔法使い「そうね…戻ってきたわね」
ミアマック「どうやらかみさんも落ち着いたようだ…その…あ、ありがとよ」
盗賊「でれたぞ!!ツンデレだぞ!!」
魔法使い「ツンデレ…?でも良くなったなら良かったわ」
ミアマック「礼と言っちゃあなんだが、錬金倉庫をただで使えるようにしといた。いつでも使ってくれ」
商人「あ、ありがとうございます!!…錬金倉庫ってなんだっけ…?」ボソボソ
魔戦士「錬金術師が錬金や鍛冶に使う場所だよ。今は使わないアイテムを置いておける場所でもあるけどね」
商人「へー、じゃあ今錬金術師の魔法使いちゃん大助かりじゃん!」
魔法使い「まだ錬金術に使う素材がほとんどないけどね…でも喜んでくれて良かったわね。この調子で他の依頼も解決出来ると良いけど…」
――フェイムを4つ手に入れた!
147: 以下、
――マウレアの森
商人「買い物も人助けも終わったし、はまたほう冒険だね!」
盗賊「きょうもおいしそうなまものを食べるぞー!!」ガオー
竜王「タベルゾー!!」ガオー
魔戦士「しかしまたこの森か。ここもたいして強い敵もいいアイテムもないようだし、他当たっても良いんじゃないか?」
魔法使い「そうかもしれないけど…まだこの森も大して歩いてないし…もしかしたら何かあるかもしれないわ」
非常食「みぃはまだこの位の敵の方が良いですにゃあ」
魔戦士「情けないねえ。こんなんじゃ他の冒険者に先越されちまうんじゃないの?」
商人「そ、そんな事は…でも姉御達は結構危険なダンジョン冒険してるんだっけ。あたし達、追い付けるかなあ…」
148: ――光の庭 2016/05/06(金) 19:43:11 ID:UoYDC2YA
竜戦士「おいおい、いくらなんでもデーモンヴァルキリー3体はやべーだろ!!」
デーモンヴァルキリーの行動:怨槍カヴィランエ
狩人「っはあ…!ま、また死にそっすよ…」ケホッ
盗賊「魔術師!まだ!?」
魔術師「――火の精霊をつついたら、海山野原もアッチッチ、見るもの全てが真っ赤っ赤、大地がおいしく焼けました――ラバラド!!」ゴオオオ…!
デーモンヴァルキリーは死亡した デーモンヴァルキリーは死亡した デーモンヴァルキリーは死亡した
師匠「ふむ、流石火属性最強呪文。良くやりましたぞ我が弟子よ」
魔術師「………はい」
狩人「た、助かったっす…どうも。しかしあれっすね、ホントにエルフって歌うように呪文唱えるんすね」
竜戦士「歌っていうよりお伽噺みたいだけどな。しかし呪文使うとイメージ変わるよな!!…お?なんだ照れてんのか?良いじゃねえか、真面目そうなお前の意外な一面みたいでででで、な、なんでだよ、何もしてねーだろ姉御!?」ミシミシ…
姉御「もー、ホントにキミはデリカシーないよね!魔術師が嫌がってるでしょ?」
魔術師「……子供の頃から……こうやって…唱えてた…から…癖で……」
師匠「何も恥じる事はありませんぞ我が弟子よ。魔術師が真に恥じべき事は魔術を扱えぬ事。其方は最早一流の魔術師、胸を張りなさい」
姉御「もう、親しき中にも、だぞ!ま、これから気を付ける事!それより…私のカンだと、ここを攻略すればきっと大きな成果が出るはず!今日中とは言わないけど、近いうちに必ず攻略するよ!」
150: ――マウレアの森 2016/05/07(土) 20:57:45 ID:TJn0wBVc
商人「この森も結構歩いたけど、特に何もないね…」
非常食「ゴブリンが縄張りだというゴミ捨て場があっただけですにゃあ」
魔戦士「敵も大して強くないしね。さっき戦ったトロルなんかはでかくて驚いたが、一体だけでは恐れるに足らないね」
盗賊「ここはもういいぞ!!ほかにいくかおくにいくかしたいぞ!!」
竜王「シタイゾー!!」
魔法使い「うーん、そうは言っても私達のレベルでは…」
商人「でもさ魔法使いちゃん、確か魔法使いちゃんって必ず逃げられる魔法使えたよね?」
魔法使い「マハマハの事?確かに使えるけど…」
商人「ならちょっとくらい奥に行っても大丈夫じゃない?いざとなったら魔法で逃げればいいわけだし!」
魔戦士「確かにね、ここらの弱っちい魔物を倒してても仕方ないからな。それにほら、ちょうどここからは北西部だ」
魔法使い「うーん…分かったわ。でも少しだけよ、ちょっと魔物と戦ったら戻ってきましょう」
商人「やった!じゃあここからちょっと奥にしゅっぱーつ!!」
151: 以下、
非常食「…なかなか魔物と出会いませんにゃあ…」
魔法使い「そうね、結構歩いてるんだけ…」
――何かに遭遇した!
商人「て、敵だー!!…ってあれ?ネズミが三匹と…メイドさん????」
魔戦士「なんでこんな森の中にメイドがいるのか知らないが…やる気なら応戦しないとね!」チャキッ
竜王「ウガー!!」ザクザク
非常食「にゃー!!」ドカバキ
――戦闘に勝利した
商人「やった!ここのモンスターも大したことないかもね!」
盗賊「らくしょーだな!!お、たからだぞ!!」ドカバキ カチッ
*おおっと 爆弾*キャボーン
魔法使い「えっ!?しまっ…!」
152: 以下、
非常食「ふにゃー!!バクハツですにゃ!!」
商人「うわ、み、みんな大丈夫…え…?」
――魔法使いは死亡した
非常食「にゃ、うにゃあ…」
魔戦士「こいつは…まずい事になったかもね」
盗賊「な、なんでまほーつかいがたおれてるんだ!?と、とーぞくのせいなのか!?」
商人「お、落ち着いて盗賊ちゃん…ま、町に帰れば生き返らせる事出来るよね!?」
魔戦士「ああ、寺院でね。町に帰りさえすれば…」
非常食「そ、そうですにゃ!歩き回ったとはいえ、幸いにも今みぃ達は南西部との境界付近に居ますにゃ!町に帰るのも難しくないはずですにゃ!」
商人「そだね、南西部まで行けばモンスターも強くないし…盗賊ちゃん、魔法使いちゃんは大丈夫だから!それに前だってこんな事たくさんあったでしょ?大丈夫大丈夫!!」
盗賊「うう…そうだな、まえもよくあったもんな…」
商人「そうそう!!さ、早く帰って…」
竜王「テキ!!テキ!!テキ!!」ガオー
商人「え…?え…!?」
――何かに遭遇した!
153: あつらえたようなピンチ発生 2016/05/07(土) 22:26:54 ID:TJn0wBVc
盗賊「な、なんだこいつ!?かまきりか!?」
非常食「にゃにゃ、カマキリはカマキリでも…」
商人「あ、あたし達よりずっと…ううん、さっきのトロルよりも…もしかしたらこの森の木よりも大きいよ…!!」
魔戦士「噂には聞いてたが、これがドゥームマンティスか…!魔法使い無しでこいつは骨だね…」
竜王「ウウ…ウガー!!」ザクザクッ
商人「りゅ、竜王ちゃん…!そ、そうだよ、戦わないと…魔法使いちゃんが居ないなら、あたしが…ミサーマ!!」ポワワワ…
非常食「にゃ!?効かないですにゃ!やるしかないですにゃ!ふにゃー!!ふにゃにゃー!!」ドカバキ
盗賊「な、なんだこいつ、まだたおれないぞ!!」
ドゥームマンティスの行動:マンティスブレード ドゥームマンティスの行動:マンティスブレード
非常食「にゃ!?お嬢様、気を付けるのにゃ!!」
魔戦士「はっ!あんたに心配/
ティーン!!
/されるほど…!?」
魔戦士は首をはねられた!!
商人「そ、そんな…!」
154: 以下、
非常食「ふー!!にゃー!!にゃー!!ふにゃにゃー!!」ドカバキゴキメキッ
ドゥームマンティスは死亡した
盗賊「おお!?やっとしんだぞ!!」
商人「つ、強かった…でも非常食ちゃん、すごかった…」
非常食「は、早く戻りましょうにゃ!!戻りましょうにゃ!!」
商人「ひ、非常食ちゃんも落ち着いて…ほら、もうすぐ南西部だから…」
非常食「にゃ、そうですにゃ。もう少し進めば…にゃ、南西部に入りましたにゃ!!これで…」
――何かに遭遇した!
商人「ま、またモンスター!?もう少しなのに…え、えと、えと、ど、とうしよう…」
竜王「ダイジョブ!!テキ、ヨワイ!!」
商人「竜王ちゃん!?…そ、そうだね、良く見たらゾンビとかカエルとか、大したことないのばっかり…!よーし、頑張って倒そう!!」
非常食「にゃー!!」ドカバキ
竜王「ガー!!」ザクザクッ
商人「よーし、あとは…バラドス!!」ボオオオ…
――戦闘に勝利した!
156: 以下、
――トランジェルダ、イルドラハ寺院
非常食「ここが寺院ですにゃ。早行きましょうにゃ!」
商人「そうだね…失礼しま…あれ?」
竜戦士「お、おめーら、お先してるぜ、なんてなハハハハハ!!」
狩人「笑い事じゃないっすよ…どうも、そちらは…二人っすか」
盗賊「あねごは?あねごもしんだのか!?」キョロキョロ
師匠「いえいえ、リーダーは魔術師の付き添いです。むしろリーダーだけが生き残って全滅を免れた形ですな」
商人「え?じゃあ皆さんも死んで…」
非常食「そ、そんなことより早くお嬢様を蘇生しますにゃ!神官さんは…にゃ!?なんで止めるのですにゃ!?放して下さいにゃ!!」ジタバタ
竜戦士「まー待てよ。今は女の蘇生中だ。男は外で待ってるのがデリカシーのある男って奴だぜ」
狩人「いつも自分が言われてるっすよね…」
商人「そういうものなんですか?」
竜王「そそ、なんせ蘇生中はスッポンポンだからな。この前、それを知らずに狩人の奴が姉御の蘇生中によお…」
狩人「そ、その話は良いじゃないっすか!そもそも自分だって俺と一緒に…!」
師匠
157: 以下、
師匠「そういう訳なので、もう少し待っていただきたい。なに、もうすぐ終わるはずです…おお、噂をしたら…」
姉御「あれ?キミ達ここで会うのは珍しいね?」
魔術師「……どうも」
商人「あ、どうも」ペコリ
師匠「無事蘇生がおわったようですな。どれ、回復呪文を…」パアア…
魔術師「……ありがとうございます」
商人「へえ、生き返っても体力はあんまり回復してないんだ…」
非常食「にゃ、それより早く!早く二人を運びますにゃ!」
姉御「慌てなくて大丈夫だよ、私だって5回は死んでるけどこの通り元気だよ!!」
竜戦士「猫助よお、さっきも言ったが運んだら出てこいよ!」
姉御「あれ?珍しくデリカシーあるね」
魔術師「…リーダーが…いつも言ってるから…」
竜戦士「そうそう、こいつみてーに突撃したらいけねーぞ!!ハハハハハ!!」
狩人「その話もう止めましょうよ…」
158: 以下、
盗賊「なあなあ、まほーつかいはいきかえるよな?いきかえるよな?」ユサユサ
商人「だ、大丈夫、きっと大丈夫だから…」
魔法使い「………んっ…っつう…!」
盗賊「ま、まほーつかい!!いきかえったのか!?」
魔法使い「……ここは?ああ…私死んで…」
商人「うん、でも無事生き返ったから!さ、薬塗って…」ヌリヌリ
魔法使い「ん…ありがとう…」
魔戦士「……ああ、これが死ぬって事か。いい気分じゃないねえ」
盗賊「おー!!せんぱいもいきかえったな!!」
商人「良かった、蘇生ってたまに失敗して灰になっちゃうって聞いてたから…あ、お嬢サマ、非常食ちゃんが心配してたよ!」
魔戦士「バカ猫が?はっ、心配する位なら代わりに死んで見せろってんだよ」
商人「なっ…そんな言い方…!」
魔戦士「でも、ま…しばらくは食用にはしないでおくかねえ」
商人「…!そ、それが良いと思うよ!さ、外で非常食ちゃんが待ってるよ、早く…ってお嬢サマ、服着て服!!」
160: ――マーシャの酒場 2016/05/08(日) 18:20:53 ID:blGLlKj6
魔戦士「やれやれ、死んだからか腹が減ったねえ」
魔法使い「私もよ。やっぱり死んだ影響なのかしら…」
盗賊「ごはんはたくさん食べるにかぎるんだぞ!!」
商人「流石に二人とも盗賊ちゃんくらい食べたらお財布がもたないよ…」
姉御「あ、ちゃんと蘇生出来たね!」
非常食「はいですにゃ、ご心配をお掛けしましたにゃ」
魔戦士「寺院でも会ったらしいね。そっちは全滅しかけたって?」
狩人「リーダー以外全滅っすね。まさかデーモンヴァルキリー3体と立て続けに戦うことになるなんて…」
姉御「みんな死んじゃったから物陰に隠れて隙を見て逃げ出したの!上手くいったよ!」
商人「か、隠れて!?」
師匠「リーダーの判断が非情に聞こえるやもしれませんが、パーティーは全滅しないことこそ肝要ですからな」
姉御「そういうこと!だから盗賊、キミもやばいと思ったらささっと隠れて生き残るようにしないといけないんだよ?」
盗賊「へい、あねご!!」ビシッ
竜戦士「一人でも生き残れば、こうやってまた酒場の美味い飯も食えるってもんだ、ハハハハハ!!」
魔法使い「そうね、身にしみて分かるわ…」
161: 以下、
――翌日、ミアマックの宿屋
商人「んー、レベルアーップ!!」
盗賊「アーップ!!」キャッキャッ
魔法使い「全員レベルアップ出来たわね。厳しいエリアで戦ったのが大きいわね」
商人「そだね、じゃあ今日は…」
竜王「キョウ…ヤスミタイ…」
商人「え?なんで竜王ちゃん?」
盗賊「りゅーおーはもう1つレベルがあがるみたいだぞ!!」
非常食「皆さんレベルアップが早いですにゃあ…」
魔戦士「ま、いいんじゃないか?ドラゴニュートはレベル8からが本番だっていうし」
商人「そうなの?」
竜王「ガウ」コクリ
魔法使い「そう…じゃあ今日は休みましょうか。私達も1度死んで体に負担が掛かってるかもしれないしね…」
162: ――訓練所 2016/05/08(日) 19:37:52 ID:blGLlKj6
盗賊「ここを…こうやって…」カチャカチャ…
魔法使い「関心ね、盗賊の事だからてっきり休みには食べ歩きでもするのかと思ったけど、訓練所で罠解除の練習なんて…」
商人「盗賊ちゃんね、魔法使いちゃんを死なせちゃった事気にしてるみたいなの。だから…」
魔法使い「ああ、それで…冒険に危険は付き物だから、そんなに気にしなくても良いのに…」
商人「うーん、そうは言っても盗賊ちゃんの宝箱の開け方乱暴だったから…」
魔法使い「そうね、なんにせよ練習するのは良いことだわ。でも少し頑張りすぎじゃないかしら?」
商人「そだね。盗賊ちゃーん!そろそろごはんにしないー?」
盗賊「ん…もうちょっと…」ガチャガチャ…
商人「と、盗賊ちゃんがごはんに反応しないなんて…!」
魔法使い「明日雪でも降らないと良いけど…でも頼もしいわね、ふふふ…」
商人「うん、明日からは更に頼りになりそうだね!!」
163: 以下、
――翌日、ミアマックの宿屋
竜王「アガッタゾー!!」ガオー
商人「えっと、これで盗賊ちゃんと竜王ちゃんがレベル8、他の4人がレベル7だね」
魔法使い「そうね…さて、今日はどうしようかしら?」
非常食「前回の敵は強かったですにゃあ。また安全な場所で…」
魔戦士「いや、前回の続きでいいんじゃないか?魔法使いが生きてたらあそこまで苦戦はしなかったはずさ」
魔法使い「でも…」
盗賊「こんどはわなかいじょもだいじょーぶだぞ!!」
魔法使い「盗賊…そうね、じゃあまた行ってみましょうか。でもまずは南西部の未踏の場所を埋めてからにしましょう」
商人「まだ何かあるかもしれないからね!よーし、じゃあ行ってみよー!!」
165: 以下、
――マウレアの森
魔戦士「このシケた森も3回目か。今までロクな物が見つかってないねえ」
非常食「そういえば一昨日手に入れたアイテムの鑑定結果はどうだったんですにゃ?」
商人「それが…前回同様大したものがなくて…」
魔法使い「一応旅のマントと、稼いだお金でプレートメイルを竜王に装備させる事が出来たけど…大幅な戦力アップとはいかないわね」
竜王「シュビリョクハ…アガッタ」
盗賊「だいじょーぶだぞ!!こんどはとーぞくがすごいたからのはいってるはこをかいじょするからな!!」
魔法使い「ええ、期待してるわよ」
盗賊「まかせろー!!」ガオー
商人「ふふ、頼もしいね!よーし、じゃあマウレアの森三日目、冒険開始ー!!」
166: 以下、
非常食「まずは南西部の探索ですにゃ?この辺は敵も強くにゃいですからにゃ、安心して…」
――何かに遭遇した!
商人「早敵だね!ってうわ、地面から手が生えてる!?なんか前にも見たことあるような…」
魔法使い「マドハンドみたいよね。あれと一緒なら、そんなに体力もないと思うけど…」
盗賊「よーしりゅーおー、パワーアップしたりゅーおーをみせるんだぞ!!」
竜王「ウー…ガアア!!」ゴオー
商人「わ、ブレス…の攻撃範囲が広がった!?」
魔戦士「レベルが上がったからね!って1体も倒せてないじゃないか!そらっ」ドゴッ
クラウリングクロウは死亡した
非常食「ブレスは威力の振れ幅が大きいですからにゃあ…うにゃっ」ドカバキ
クラウリングクロウは死亡した クラウリングクロウは死亡した
魔法使い「ふう、見たことのない敵だったけど、体力が少なくて助かったわね」
商人「ホントだね。それに竜王ちゃんのブレスも強くなって、あたしの魔法だけだったこうはんいの攻撃が増えたよ!これで戦闘が楽になりそうだね!」
167: 以下、
――宝箱が現れた
盗賊「お、とーぞくのでばんだな!!」
魔法使い「ええ、頼むわよ」
盗賊「おー!!まかせろー!!」カチャカチャ…
魔戦士「おお、慎重にやってるじゃないか」
商人「昨日たくさん練習したからね!これなら…」
*おおっと! 毒針*
盗賊「わ、あぶないぞ!!」ヒュン
魔法使い「盗賊、大丈夫!?」
盗賊「だいじょーぶ、よけたぞ!!でもしっぱいしたぞ…」シュン
商人「き、気にしないで!こんな事もあるよ!」
魔戦士「そうだよ、罠が発動しても避けたなら実質成功だろう?」
魔法使い「ええ、今回は全員無事だった事を喜びましょう。さあ、探索を続けるわよ」
非常食「このまま無事に進めば良いですにゃあ…」
168: 以下、
*おおっと! 盗賊*
盗賊「うー、またしっぱいしたぞ…」シュン
魔法使い「大丈夫よ、次は成功するわ…それにしてもすごい反射神経ね…」
商人「そうだね、こっちで冒険始めてから今まで引っ掛かった石つぶてと毒針全部避けてるもんね。ある意味解除に向いてるのかも…」
魔戦士「さあ、探索の続きだ…お、ここから先は南東部か」
非常食「前回ピンチになったのは北西部でしたにゃ。どっちが大変でどっちが楽にゃんでしょうにゃ?」
魔戦士「さあね。行ってみりゃ分かると思うがどうだ?それともまだこの辺の探索を続けるかい?」
魔法使い「そう、ね…この辺の探索もまだ終わってはいないけど…」
盗賊「すすんだほーがきっとたのしいぞ!!おたからもきっとすごいのがあるぞ!!」
商人「うーん、確かに今まで行った所ではあんまり良いもの手に入らなかったし…あたしもこの先に行ってみたいな」
魔法使い「そうね、ある程度危険を冒さなければ良いものは手に入らないか…分かったわ、ただしあまり深入りはしないわよ、いい?」
商人「うん、全滅しない程度に行ってみようよ!」
169: *おおっと 毒針*の間違い 2016/05/09(月) 19:57:42 ID:kJ5hnkNQ
魔戦士「さて、こっちのモンスターはどんなもんかね?」
――何かに遭遇した!
魔法使い「敵は…3体ね、両脇は確か土のエレメンタル、真ん中は…?」
非常食「あれはドライアードですにゃ。昨日お嬢様と図書館で調べましたにゃ」
商人「へえ、ホントに本読むの好きなんだ…」
魔戦士「あんたアタシを何だと思ってるんだい?ドライアードは呪文攻撃が厄介だ、まずはあいつから倒すよ!」
竜王「グオー!!」ゴオー
非常食「弱った所を…うにゃー!!」ドカバキ
ドライアードは死亡した 土のエレメンタルは死亡した
魔戦士「よし、残りを…そらあっ!!」ドゴッ
土のエレメンタルは死亡した
商人「やった、ラクショーだったね!」
魔法使い「そうね、油断するのは良くないけど…この分ならこっちの探索を進めても大丈夫みたいね」
170: 以下、
――宝箱が現れた
商人「あ、宝箱だよ盗賊ちゃん!」
盗賊「おー!!こんどこそあけるぞ!!」カチャカチャ…
魔法使い「落ち着いてね、きっと大丈夫だから…」
盗賊「ここを…こうして…」カチャカチャ…
商人「頑張れ…」ドキドキ…
盗賊「ん、できたぞ!!」カチャッ ギイイイ…
魔戦士「おお、やったね!」
魔法使い「ええ、大したものだわ」
盗賊「へへー、これくらいラクショーだぞ!!」ドヤッ
商人「もー、さっきまで失敗ばっかりだったのに…でもこの調子でいけば、南西部より良いものがたくさん手に入るかも…うーん、期待が膨らむね!」
171: 以下、
非常食「…あれから何回か戦闘ににゃりましたが、そんなに強い敵は出ませんでしたにゃあ…」
魔戦士「初物はいくつかいたが、タランティやコアトルはそこまで強くなかったね」
商人「タランティとコアトルってあの蜘蛛女と羽つきのヘビ?確かにそんな強くなかったね」
盗賊「ヘビはホネばっかで食べづらいぞ!!」
魔法使い「毒があるかもしれないからいきなり蛇を食べないでよ…それに強くないとはいえ初めて見る魔物も多いわ、慎重に…」
魔戦士「慎重に、とか油断しないで、とかそんなのばっかだねえあんたは。もっと大胆に行っても良いと思うがねえ」
魔法使い「そういう性格なのよ。こればっかりは仕方ないわ」
盗賊「かいてるやつがそーだからしかたないな!!」
商人「と、盗賊ちゃんその話は…あ、あれ?あれって…!」
竜王「テキ!!テキ!!」ガオー
――何かに遭遇した!
172: 以下、
盗賊「まえはむしばっかりだな、かたくて食べづらそーだぞ…」
魔法使い「後ろは…エレメント系が多いみたいだけど、真ん中のビン詰めの小人は何物かしら…?」
魔戦士「あれはホムンクルスだ、錬金術師が作り出した人工の生命体だ!」
商人「じ、人工の生命体!?魔法使いちゃんもあんなの作れるの!?」
魔法使い「少なくとも今は無理ね、作りたいとも思わないけど…」
竜王「ブレス、ハクゾ!!」ゴオ-
パイクモスキートは死亡した ジャイアントビートルは死亡した
魔戦士「非常食、早く残りの虫を殺りな!!」
非常食「にゃっ、分かりまし…」
アントライオンの行動:引き寄せ
魔法使い「なっ…!?引っ張られ…!?」
非常食「にゃにゃ!?皆さんにゃぜ前に!?」
商人「な、何これ!?前列と後列が入れ換えられちゃった!!これ、まずいんじゃ…」
魔戦士「ちっ、バカ猫がもたもたするから…!3人とも、死ぬんじゃないよ!!」
173: 以下、
盗賊「ま、まほーつかい、またしんだらダメだからな!!」
魔法使い「大丈夫よ…とは言い切れないけど…私達は攻撃を前衛に頼りすぎてきたから、前衛が後列に下げられると攻撃力が…」
魔戦士「問題ないよ、任せな――らあっ!!」ゴンッ
アントライオンは死亡した
商人「そっか、お嬢サマのハンマーは射程長いもんね!じゃあ残りのモンスターは…バラドス!!」ゴオオ…
竜王「ウガー!!」ゴオ-
魔法使い「我が魔力、地を走りて悪しき群れを縛り付けよ!!ラロイド!!」ジジジ…
ホムンクルスは麻痺した 土のエレメンタルは麻痺した
盗賊「おー!!まほーつかい、すごいな!!」キャッキャッ
魔法使い「まだよ!!一番厄介そうな魔物を止められなかったわ!気を付け…」
水のエレメンタルの行動:マグラス
商人「マ、マグラスってビャダルコ的な…!?皆、危な…」
非常食「ふにゃっ!?」カキーン
非常食は死亡した
174: 以下、
商人「ひ、非常食ちゃん!」
魔法使い「まずいわね、魔戦士と竜王もダメージが大きいわ!急ぐわよ!」
魔戦士「ああ、この水のエレメンタルさえ倒せば勝ちだ!!いくよ!!」ゴガン!!
竜王「グ、グオー!!」ポッ…
商人「り、竜王ちゃんのブレスの威力が…!」
魔戦士「ブレスは体力と使用回数で威力が落ちるからね、それでも後列からはブレスでしか攻撃出来ないから仕方ないのさ!」
水のエレメンタルの行動:ブレス
魔法使い「…っ!こっちも体力が落ちてるから威力はほとんどないわね」
商人「よ、良かった…じゃあもう一度、バラドス!!」ゴオオ…
水のエレメンタルは死亡した ホムンクルスは死亡した 土のエレメンタルは死亡した――
175: 以下、
商人「か、勝った…けど、非常食ちゃんが…」
魔戦士「ふう、死んだのが一人で済んで良かったよ。ほら、何してんだ、さっさと帰るよ」
商人「な、何してるって…!」
魔法使い「商人、魔戦士は言い方はあんまりだけど、言ってる事自体は間違ってないわ」
盗賊「ぜんめつしなければいいってあねごもいってたぞ!!」
商人「あ…そうだね、それにあたし達が無事に帰れれば非常食ちゃんも生き返らせる事が出来るもんね…」
魔戦士「アタシらが考えるのは死んだ奴の事じゃない、生きてるアタシらがどう無事に帰るかどうかさ」
魔法使い「そうよ。このフロアも少し深入りしてしまったわ、人数も減ったし、帰りはより慎重にいかないと…貴女にも頑張ってもらうわよ」
商人「うん、任せて!まだ魔力も少し残ってるし!!」
盗賊「よーし、かえってごはんだな!!」
商人「まずは非常食ちゃんを生き返らせるんたまよ!?」
176: たまよ→だよ 2016/05/10(火) 17:31:31 ID:nlfb7/9I
――イルドラハ寺院
非常食「うにゃあ、ご迷惑をお掛けしましたにゃ…」
魔戦士「全くだね、前衛が後ろに回った挙げ句最初に死んでるんじゃないよ」
商人「まあまあ…結果的にあたし達は無事だったし…」
魔法使い「でも前衛にしては防御力が低いのは考えものよね…何かいい装備があれば良いのだけれど…」
非常食「にゃっ、お店には武人の黒帯という装飾品があるのですにゃ。でも高くて買えにゃいのですにゃあ…」
魔戦士「何言ってんだ、ケダモノなんだから裸で良いだろう?」
盗賊「そうびがおおいと食べるときジャマだからな!!」
商人「二人ともひどいよ…」
非常食「良いのですにゃ、みぃはいつもこうですにゃ…」
魔法使い「悟ってるわね…」
177: 以下、
――マーシャの酒場
非常食「うにゃあ、今日もごはんが食べれる幸せを感じますにゃ…」
盗賊「ごはんとはこうふく。食のなかにこそこうふくはある…」ウンウン
魔法使い「深いわね…」
魔戦士「ところで小娘、鑑定結果はどうだったんだ?」
商人「あたしはコムスメじゃないけど、鑑定は無事終わったよ!」
盗賊「しょーにんまだしっぱいゼロなのか?もうダメだな!!」
商人「だからなんで失敗してないのがダメなの!?えっと、これ、非常食ちゃんが欲しがってた武人の黒帯だよね!」
非常食「にゃっ、宝箱から出てきたのですかにゃ!?」
商人「そうそう、しかも2つ!!」
魔法使い「良かったわね。これで前衛全員の守備力が上がったわね」
魔戦士「ケダモノなんて裸で良いのに、贅沢だねえ」
魔法使い「そう言わないのよ。死ににくくなったのは良いことだわ。これで次からの探索も少しは楽になると良いわね…」
178: ――翌日、ミアマックの宿屋 2016/05/10(火) 18:29:15 ID:nlfb7/9I
商人「レベルアッープ!!」
非常食「みぃも上がりましたにゃ」
盗賊「むー、とーぞくとりゅーおーはあがらなかったぞ…」ブー
竜王「ムー…」ブー
魔法使い「二人は先にレベルが上がってただけよ。これでみんなレベル8になったわね」
商人「そだね、あたし解毒の魔法も覚えたし!」
魔戦士「ふうん、パーティー全体がレベルアップした感じだね。で、どうするんだい?」
商人「え?どうするって?」
魔戦士「これからの冒険さ。元々アタシらは指輪を探して闇の巫女とやらをしばいてご褒美もらって左団扇の生活するのが目的だろ?」
盗賊「そーだな、ごほーびでまいにちごちそーだぞ!!」
魔法使い「そんな邪な目標ではないけど…確かにそろそろ指輪探しに重点を置くべきかしら。でも…」
商人「でもあたし達まだフェイムもあんまり集まってないよね。結局指輪探しはまだ…」
魔戦士「だからそのフェイム探しさえろくにしてないじゃないか」
商人「あ…でも、依頼とか頼まれ事とかはみんな難しそうだし…」
魔法使い「そうね…でも確かにこのままじゃいけないかもしれないわね。何か明確な目標にむかって行動しないと…こういう時は先輩方に相談すべきかしらね…」
179: 以下、
――マーシャの酒場
姉御「ふーん、フェイム探しかあ。でも今冒険してる所がいい感じなんじゃないの?」
商人「うーん、いい感じといえばそうかなあ?」
姉御「それに聞いた感じだと今冒険してるフロアはまだ行ったばっかりなんでしょ?もうちょっと色々歩いてみてもいいと思うけどね?」
魔戦士「でも最初のフロアなんかも粗方歩いたけど何もなかったよ。あの森、何もないんじゃないのかい?」
竜王「おいおい、最初のフロアなんてだいたい何もないだろ?入ってすぐの場所にそんなに期待すんなよ!」
姉御「そうだね、やっぱりダンジョンは深く潜ってこそだよ!それにフェイム集めはそんなに熱心にならなくても大丈夫!」
魔法使い「どういう事…?」
姉御「キミ達が指輪見つけたら私達がご褒美もらえないでしょ?」
商人「あーなるほどー、ってそんな訳にはいかないよ!?」
姉御「あはは、でもホント、まだまたそのダンジョンを探って見た方が良いと思うよ!でももしもどうにもならなかったら、ギガ・バザールでヒントを買えば良いと思うかな?」
魔法使い「ああ、そういえばそんなものもあったわね…でもまずはあの森をもう少し探索してみようかしら…」
181: 竜王→竜戦士に訂正 2016/05/11(水) 12:16:37 ID:2CyjfC46
――マウレアの森・南東部
商人「という訳であたし達は早マウレアの森南東部までやって来ましたー!!」
魔法使い「また説明的ね…まあ南西部はもうほとんど苦戦しなくなったからね」
魔戦士「昨日の続きを歩けば何か新しい発見はあるかねえ…ん?」
盗賊「おー、いえがあるぞ!!ごはんだな!!」
魔法使い「他人の家でごはん決定しないの。でもこんな森の中に家…どんな人が住んでるのかしら?」
非常食「入ってみましょうにゃ。失礼しますにゃ…にゃ、誰もいませんにゃ」
盗賊「えー!?ごはんは!?」
商人「だからごはんは食べないからね!?でも、せっかく怪しい所を見つけたのに…」
魔戦士「ヒトが住んでた気配はあるし、どっか行ってるのかねえ。さて、この探索を収穫と取るか失敗と取るか…」
182: 誤字ばっか(平常運転 2016/05/11(水) 14:16:40 ID:2CyjfC46
魔法使い「この家の事は気になるけど…仕方ないわ、他を当たりましょう」
商人「そだね、やっぱりそこまでモンスターも強くないみたいだし…あ!」
――何かに遭遇した!
非常食「にゃっ、手前のウネウネしてるのはブロブですにゃ!」
魔戦士「奥は…全部下級の悪魔のようだね。厄介な呪文を使うクラウリングクロウを先に殺ってしまいたいね、うらあっ!!」ゴンッ
商人「よーし、バラドス!!」ゴオオ…
クラウリングクロウは死亡した
非常食「クラウリングクロウがまだ1体残ってますにゃが…みぃ達は前衛を倒しますにゃ!にゃー!!」ドカバキ
竜王「ガー!!」ザクザク
ブロブは死亡した ブロブは死亡した
魔法使い「いい感じね!私は残りの後衛を止めるわ!ラロ…」
クラウリングクロウの行動:カラチャ
魔法使いは混乱した
商人「えっ!?ま、まずいよ、魔法使いちゃんが…!」
184: 以下、
魔法使い「…ラロイド」ジジジ…
商人「あ、良かった、ちゃんと魔法唱え…」
魔戦士は麻痺した 竜王は麻痺した
非常食「にゃにゃっ!?どうしたのですにゃ!?」
魔法使い「私だって…私だって好きでこんな臆病な性格してる訳じゃないのよ!!」ガオー
盗賊「た、たいへんだぞ、まほーつかいがめんどくさくなったぞ!!」
商人「ちょっちょっと魔法使いちゃん、落ち着いて…」
魔法使い「BだBだBだBだって…」ゴゴゴ…
商人「こ、今回はまだ誰もそんなこと言ってないよ!?しっかりして!!」ユサユサ
魔法使い「皆して私…を………?私…あ、魔物がまだいるわよ、皆気を引き締めて!」
非常食「にゃ!?は、はいですにゃ!!」
商人「え、ええ〜…」
185: 以下、
――マーシャの酒場
魔戦士「いやいや、ビックリしたよ、まさか仲間の呪文で戦闘不能になるなんてね」クスクス
魔法使い「………面目無いわ」
非常食「ま、まあまあ、無事に戻って来られたから良かったですにゃ」
盗賊「しにんはでなかったな!!」
魔法使い「でも……私のせいで探索が中断してしまったし…」
魔戦士「だから死ぬより良いじゃないか、それに混乱したあんたはなかなか良かったよ。たまには混乱して息抜きしたらどうだい?」
魔法使い「あんな息抜き皆の迷惑じゃない…でもそうね、無事に戻って来られた事を喜ぶ事にするわ」
非常食「ですにゃ!それに元々モンスターの呪文のせいですにゃ、仕方ないですにゃ」
魔戦士「そうそう――小娘、あんたからも何か言ってやりなよ!」
商人「あわわわわわさわっ、さわっててて、かんててててて、さわわわわ…」
盗賊「しょ、しょーにんどーしたんだ?」
魔法使い「鑑定に失敗したみたいね…」
186: 以下、
――翌日、ミアマックの宿屋
盗賊「レベルきゅー!!」ガオー
商人「今回のレベルアップは盗賊ちゃんだけかあ、だんだんレベルアップしにくくなってきたね」
魔法使い「前回は私が冒険を中断させてしまったから…」
魔戦士「おいおい、その話はもうなしだろ?それより、今日は昨日までとちがって北西部を探索したいんだが、どうだい?」
商人「北西部を?今までの南東部じゃダメなの?」
魔戦士「だって、昨日手に入れたアイテムも黒帯ばっかだろ?このバカ猫の装備品ばっかり手にはいっても頭に来るだけじゃないか」
非常食「ひ、酷いですにゃ!?」
魔法使い「そんな理由で…でも、実際非常食の装備はもう整ったのよね?なら、別のアイテムが手に入る可能性にかけてみるのも悪くはないかもね…」
商人「で、でつってあのかまかカマキリが出たとこでしょ?ちょっと怖いな…」
魔戦士「何言ってんだ、魔法使いが生きてれば麻痺させるなり逃げるなりどうにでもなるんだ。それに――首を飛ばされたアタシが良いって言ってんだ、文句ないだろう?」
魔法使い「そう、ね…じゃあ今日は北の方に行ってみましょうか。でもあくまでも慎重に、気を付けて行くように…」
187: 以下、
――イルドラハ寺院
姉御「あれ?今日はいつにも増してズタボロだね!」
商人「ズタボロ…まあ3人も死んじゃったらそうかあ…」
盗賊「さんにんともなさけないな!!」
魔戦士「しかしやっぱり南東部より北西部の方が魔物が強いのかねえ?」
商人「うーん、どうだろ…」
師匠「いつからこの先に行くべきか、ここで戦い続けても大丈夫なのか…それは常に我々冒険者の悩みどころですな」
商人「ホントですね…前の冒険でもそうだったけど」
竜戦士「まあそう落ち込むなよ!!全滅しなかっただけ良かっただろ?それより早く3人生き返らせてやりなよ!」
商人「あ、そうだ、いけない!」
188: 以下、
――翌日、ミアマックの宿屋
魔法使い「…ふう、昨日は厳しい結果におわったね、3人死亡か…ごめんなさい、また私が一番にしんで…」
商人「しょうがないよ、敵の魔法強かったし…それより今日はどうしよう?」
魔戦士「もちろん昨日の続きさ。昨日面白いもの見つけただろう?」
非常食「にゃ、何かありましたかにゃ?」
盗賊「これよりさきにははいっちゃダメだってカンバンがあったぞ!!」
魔法使い「あれは…立札にあったように、危険だから近づかない方が…そもそも私達あの先に進む前に引き返さざるを得なかったじゃない!」
魔戦士「問題ない、とは言わないけどね、何だかんだアタシらは全滅しないで帰ってきてる。今回だって大丈夫さアタシや竜王、小娘のレベルも上がったしね」
商人「コムスメじゃないよ!!」
魔法使い「……もう、分かったわよ。ただ…」
盗賊「しんちょーに、きをつけるんだぞ!!」
魔法使い「分かってるなら良いけど…分かってるのかしら…?」
189: 以下、
――マウレアの森、北西部
商人「…このカンバンだよね…」
*これより先 森の中心部*
*静かなる森を荒らす者は、*
*守護者達の制裁を受けるであろう*
非常食「や、やっぱり引き返した方が良いと思いますにゃ…」
盗賊「こーやってひとをとーざけておいしいものをドクセンしてるやつがいるんだぞ!!」
魔法使い「そんなわけないでしょう…それより、非常食の言う通り、引き返すなら今だと思うのだけれど…」
魔戦士「ここまで来て引き返せって?そりゃないだろ、後は進むだけさ」
盗賊「そーだぞ、きっとおいしいものがあるぞ!!」
竜王「アルゾー!!」
魔法使い「…ふう、仕方ないわね…じゃあみんな、慎重に、は聞きあきたでしょうから…覚悟を決めてね?」
商人「う、うん…ゴクリ…」
190: 以下、
盗賊「よーし、おいしいものどこだー!!」タタタ…
魔法使い「ああもう、気を付けてって…盗賊、待って!」
盗賊「ん?あ、モンス…モガッ!?」フガフガ…
商人「しー、静かに…まだ気付かれてないよね…」
魔戦士「だね。前列が精霊で、後ろが…」
非常食「で、でっかいですにゃ!でっかいスライムですにゃ!」
魔法使い「スライムってあんなに大きくなるものなのね…でも気付かれてないうちがチャンスよ、さあ、いきましょう!」
商人「おー!!バラドス!!」ゴオオ…
竜王「グオー!!」ゴオオ…
非常食「ふにゃにゃにゃにゃー!!」ドガバギズガンッ
――土のエレメンタルは死亡した 風のエレメンタルは死亡した 水のエレメンタルは死亡した グレータースライムは死亡した
191: 以下、
魔戦士「はっ、どうだい、危険地帯とはいえちゃんと勝てたじゃないか」
魔法使い「今のは運が良かっただけよ。でも、本当にどうしようもないって訳ではなさそうかしら…?」
商人「うん、まだ決めつけられないけど…」
盗賊「よーし、どんどんすすんでおいしいものめざすぞ!!」
魔法使い「だから静かに…ここは…みんな待って。ここから先は北東部に入るわよ」
非常食「にゃ、北東部ですかにゃ?ええと、この森の入り口が南西部、今いる所が北西部、この前見つけた家があったのが南東部ですにゃ?となると…」
魔戦士「北東部はアタシらにとっては未知の領域だね。入口から一番遠い、つまり一番の奥地って事になるね」
商人「お、奥地かあ…いよいよ来るところまで来たね」
盗賊「おー、ついにおいしいものが!!」
魔法使い「…あるかどうかは分からないけど、とにかく、恐らくここが一番魔物も強い所のはずよ。何度も言うけど、気を引き締めて…」
魔戦士「心配性だねえ。ま、アタシらはともかくあんたは気を付けなよ、このパーティーの生き死にはあんた次第だ」
魔法使い「そうね…ええ、気を付けるわ。さあ、行きましょう」
商人「おー!!ちょっと怖いけど…」
192: 以下、
――北東部
非常食「にゃ…今のところ魔物には会いませんにゃ…」
魔法使い「ええ、このまま…というのは都合が良すぎるかしらね…」
盗賊「お、なあなあ、なんかあるぞ」
商人「あれは…木?木だけど…すっごい大きい…」
魔戦士「神木とかそういう類いかねえ?アタシはちょっと居心地悪いね」
魔法使い「ああ、神聖さを秘めた木とデビリッシュでは相性が悪いのね…あら、根本に誰か…エルフかしら?」
エルフ少女「あら、こんな所に珍しいお客さん!」
非常食「にゃ、やっぱりこんな所に来るヒトはなかなかいないようですにゃ…」
エルフ少女「私はこの森にずっと住んでいるエルフです」
魔戦士「こんな見た目でも、エルフだから恐らく良い歳なんだろうねえ」
商人「あー、種族は違うけど姉御もそんな感じだもんね…」
エルフ少女「この森は今までずっと静寂が包んでいました。でも今は違うようです。魔物のせいなのか、闇の巫女の影響なのか…」
魔法使い「こんな森にも闇の巫女の影響があるのかしら…大変なものね…」
193: 以下、
エルフ少女「私は何が原因なのか知りたいのですが、ご神木は答えてはくれません」
盗賊「バカだな、きがしゃべるわけ…モガッ!?」フガフガ
商人「盗賊ちゃん、しーっ」
エルフ少女「ああ、鏡の沼地にあるという魔法の鏡があれば、ご神木と話が出来るかもしれないのに…」
非常食「うにゃあ、木と話せるようになる鏡とは不思議なものですにゃあ」
商人「そだね、あたしは商人としてすごく気になるなあ、その鏡!」
魔法使い「鏡の沼地か…確か警報ではこの森と同じ魔物の強さだったわよね」
魔戦士「だね、どっちも警報1だ。なら話は早い、その鏡を取りに行かないか?」
商人「あ、あたしは賛成かな!魔法の鏡、見てみたい!」
盗賊「そっちにはおいしいものがあるかもしれないな!!」
魔法使い「それはあまり期待しない方が良いと思うけど…そうね、そこまで魔物がつよくないなら、行ってみても良いかもしれないわね。ただ…」
商人「ただ?」
魔法使い「この森から無事に出られたらだけどね…」
商人「あー、うん、そうだね…」
195: 以下、
魔法使い「さて、もどらなければならないけど…もと来た道を引き返すか、別の道を探すか、どっちがいいか…」
魔戦士「そりゃ別の道だろう。ここから南へ行けばほぼ未踏だが、地図を見る限り踏破した場所までそう遠くない。地図を埋めつつ帰るのが良いと思うね」
商人「うーん、あたしはもと来た道を戻った方が良いと思うけど…」
盗賊「いまきたみちにはなにもおいしいものがなかったぞ!!べつのみちをいきたいぞ!!」
魔戦士「別に何がなんでも新しい道を探ろうって訳じゃないさ。ヤバくなったら来た道を戻れば良い」
魔法使い「そうね…じゃあそうしましょうか。少し南に行けば南東部に入るわ。最奥地のここよりは魔物も与し易いかもしれないし…」
非常食「にゃ、不安はありますが仕方ないですにゃ。みぃはお嬢様に逆らえないし…」ブツブツ
魔戦士「あんたも賛成よねえ?」グググ…
非常食「にゃ、は、はいですにゃ…」ミシミシ…
商人「こらー!!非常食ちゃんをいじめちゃダメー!!」
魔法使い「…ふう、やれやれね。この調子で無事に戻れるのかしら…?」
196: 以下、
――南東部
非常食「にゃ、南東部に入りましたにゃ…にゃ!?」
――何かに遭遇した!
商人「わ、モンスター!あれって…トカゲ人間!?」
魔戦士「リザードマンだね、デカい方はリザードキングか?大したことない相手だ、と言いたいが…」
魔法使い「両方とも槍を持ってるのが怖いわね、後衛の私達が狙われると危険――脅威を彼方へ!!か弱き我等に脱兎の脚を!!――マハマハ!!」ポゥーン
――撤退した
非常食「うにゃあ、怖かったですにゃ…にゃにゃっ!?」
――何かに遭遇した!
商人「ま、またモンスター!?トカゲと鳥とでっかい虫!!」
盗賊「おー、おいしそーだな!!」
魔戦士「残念だが後輩、戦う余裕はないよ!魔法使い!」
魔法使い「分かってるわ――マハマハ!!」ポゥーン
――撤退した
197: 以下、
盗賊「なんでだせんぱい!?なんで食べちゃダメなんだ!?」
魔戦士「あのトカゲは確かバジリスクだ。毒のブレスを吐くらしい。小娘はまだあまり解毒呪文を使えないんだろう?」
商人「あたしコムスメじゃないけど、解毒呪文は2回しか使えないかなあ…」
魔戦士「真ん中の鳥も確か石化のブレスを使ったはず。何より怖いのは後ろの蛾さ」
非常食「あれはきっとフラステリアですにゃ。燐粉で遠くまで攻撃出来る上に、燐粉には混乱の効果もあるらしいですにゃ」
商人「混乱かあ…確かに大変だね」チラッ
魔法使い「こっちを見ないでよ…それにしても、貴方達が魔物に詳しいのは助かるわね」
魔戦士「あんたらが無知過ぎるんだよ。ま、違う世界にいたってんなら仕方ないのかもしれないね。それより、南東部に来てからそれなりに歩いたが、安全な場所への道は見つからないね」
非常食「そうですにゃあ。これは引き返した方が良いかも知れませんにゃあ」
魔法使い「そうね、マハマハで逃げるにも私の魔力の問題があるし、これ以上の深入りは…」
竜王「テキ!!テキ!!テキ!!」
商人「え?また!?」
――何かに遭遇した!
魔戦士「これは…いよいよ覚悟を決めるようかね…」
198: 以下、
商人「あの左の虎っぽい女の子、ちょっと怖いけど可愛い…かな?でもそれより、右側の…何、あのヒト…?」
盗賊「うえはニンゲンでしたがタコだな!!おいしそーだな!!」キャッキャッ
非常食「………うにゃあ…」
魔法使い「…厄介な相手なのね?」
魔戦士「全滅しないのを願うだけだね。竜王、あんたは魔法使いを庇ってな!タコ足が後列まで飛んで来るからね!非常食、アタシらは…」
スキュラの行動:ブレス
魔戦士は死亡した 非常食は死亡した 竜王は死亡した
商人「え?え?え!?み、みんな…」
盗賊「せ、せんぱい!!せんぱいが!!」
魔法使い「いけない…みんな、落ち着いて!逃げるわよ!マハマハ!!」ポゥーン
――撤退した
199: 以下、
盗賊「せんぱい!!りゅーおー!!おにく!!」
商人「お、お肉じゃないでしょ!?それよりどうしよう?こんな危険な場所で前衛無しなんて…」
魔法使い「…そう、ね…盗賊、悪いけど前に立ってもらえる?前衛盗賊、後衛が私達二人よ」
商人「え?魔法使いちゃん…」
魔法使い「前に姉御が言ってたわよね。何より全滅しないのが大事だって。なら呪文を唱えられる私達が後ろに立つ方が良いわ。それに盗賊なら隠れられるから、私達よりは危険も少ないはず…」
商人「な、なるほど。でも…」
魔法使い「もちろん、盗賊が良いと言えばだけど…どうかしら?」
盗賊「だいじょーぶだぞ!!とーぞくはカンタンにしなないぞ!!」
魔法使い「ありがとう。でも前に立つからって死んで良いっていう訳じゃないからね。死なないよう最大限の努力をするのよ」
盗賊「まかせろー!!」ガオー
魔法使い「よし、そうと決まったら早進みましょう。来た道を戻るだけだから迷うことはないはずよ」
商人「うん、分かった…モンスター、出ないと良いな…」
200: 以下、
――北西部
魔法使い「もう少し、もう少しで安全な場所に…」
商人「うん、ここの茂みを抜ければ…」ガサッ
盗賊「お?カンバンがあるぞ!!」
魔法使い「この立札…!『これより先 森の中心部…』間違いないわ、行きに見かけた立札よ」
商人「て事は…危険な中心部を抜けたんだよね!?やった!」
魔法使い「ええ、まだ油断は出来ないけど…盗賊、よく危険な役割を受けてくれたわね、ありがとう」
盗賊「ぜんぜんへーきだぞ!!」
商人「あれからモンスターに会わなくて良かったね!」
魔法使い「ええ、まだまだ出口まで距離はあるけど、おかげで魔力も余裕があるわ。このまま一気に森を抜けましょう」
盗賊「おー!!かえってごはんだぞ!!」
商人「3人を生き返らせてからだよ!?」
201: 以下、
――マーシャの酒場
魔戦士「ふうー、今回は危機一髪だったねえ。死んでたからよく分からないけど」
商人「ホント大変だったよ!よく3人生きて帰ってこれたよね!」
魔法使い「運も良かったわね。ほら盗賊、今日は私がおごってあげるわ」
盗賊「おー!!あれとこれとそれと…」
非常食「しかし流石ベテラン冒険者ですにゃあ。盗賊さんを前にして進むにゃんて…」
魔法使い「実力は足りなくても経験だけはね…」
魔戦士「いや、大したもんだよ。これなら明日から新しいダンジョンに行っても大丈夫だな」
魔法使い「あまり買いかぶられても困るけど…でも、新しいダンジョンはいつでも魅力的よね。良いわ、明日は鏡の沼地に行きましょう」
商人「やった!今回は戦利品ゼロだったから、明日はたくさんアイテム見つけようね!!」
202: 以下、
――翌日、ミアマックの宿屋
盗賊「レベルじゅー!!」
魔法使い「早いわね…私はやっと9ね」
魔戦士「今日からは別のダンジョンだね?」
魔法使い「ええ、そのつもりよ」
商人「別のダンジョンかあー、良いアイテムがあるといいよね!あたし達、今のところレアなアイテム1つも当たってないし…」
非常食「うにゃあ、でもお店の品揃えを見る限り、他のパーティーさんもそんなに良いものは手に入ってにゃいようですにゃ…」
魔法使い「品揃えがほとんど変わってないものね…そう簡単に貴重品は手に入らないって事なんでしょうね」
商人「珍しいものもだけど、前回は何も持って帰ってこれなかったし、実はおサイフがピンチなんだよね…だから今回は数も欲しいな」
魔戦士「出来るだけ長いこと冒険したいとこだね。さ、準備が出来たら行こうか。やれやれ、やっとあのシケた森から解放されるね…」
204: 以下、
――鏡の沼地
商人「うーん、沼地っていうだけあって湿っぽい所だね」
魔戦士「何だ、結局湿気た場所じゃないか」
魔法使い「さて、目標を確認するわよ。一番は、マウレアにいたエルフの少女が欲しがってた魔法の鏡を見つけることよ」
非常食「うにゃあ、魔法の鏡があるから鏡の沼地と言うんですかにゃあ?」
商人「どうなんだろうね?もしそうなら、地名にさえなるすごいお宝って事だよね!」
盗賊「んー?おにくのぬまちのほうがいいぞ!!」
魔法使い「そんな沼地があったら貴方の食費問題もたちまち解決ね…食費といえば、ある程度戦利品を稼いで懐具合を好転させるのも今回の目的の1つね」
商人「そうそう、これからどんどん旅が大変になっていったら、蘇生費用も嵩んできちゃう。今のうちに貯めれるだけ貯めないと…」
魔戦士「やれやれ、ご褒美で大金を得るためにまずは金がいるなんて皮肉だね。ま、ここはあの森より良いものがあると信じたいが、どんなもんかね…」
205: 以下、
非常食「…ではここの草むらに分け入ってみますにゃ」ガサゴソ
――何かに遭遇した!
商人「ギャー!!お、おばけー!!」アタフタ
魔法使い「ちょっと、落ち着きなさい!…とはいえ、霊体には物理攻撃が効かないのよね…竜王!」
竜王「ガウ!!」ゴオオ-
エクトプラズムは死亡した ゴーストメイジは死亡した ファントムは死亡した
商人「や、やった!!へへー、ぜーんぜん大したことないね!」
魔戦士「でもいきなり霊体の群れが出てくるなんて、ここはこういう連中が多いんじゃないのか?」
商人「へ?ままままさか、べべべ別にこわこわい訳じゃなないけど、れれ霊体はた戦いづらいからね、ややっかいだよね!?」
盗賊「そーだな、やいても食べれないしな!!」
魔法使い「意見が一致してるようにも聞こえるけど、理由は全く違うわよね…でも確かに霊体が多いと大変だわ、そうでないと良いのだけれど…」
206: 以下、
商人「あ、こっち行ってみない?ほら、向こう側に行けそう!」
盗賊「おー、あっちにはおいしいものが…おお!?」ツルッ
――滑った
非常食「ふにゃあ!?戻されてしまいましたにゃ!」
魔戦士「ここは通行不可って事かねえ?じゃああっちはどうだい?」
盗賊「よーし、こっちこそおいしい…わー!?」ツルッ
――滑った
魔法使い「また戻された…となると、残るはこっちの道だけ…」
盗賊「よーし、いくぞー!!おおっ!?おー、むこーがわにすべったぞ!!」
商人「やった、やっと進めたね!――でもこれ、戻れないよね…?」
魔戦士「こりゃあ元々ここにしか来れなかった、つまり誘い込まれたようなもんだが…さて、何が待ってるかね?」
魔法使い「ええ、いきなり暗雲が立ち込めてきた気もするけど、戻れない以上は進むしかないしね…」
207: 以下、
商人「そういえばここの仕掛けってさ、アレフガルドにもあった滑る床にちょうど似てるね」
魔法使い「床じゃないけど、そうね…恐らく自然に出来てるであろうこれを仕掛けと呼んで良いかは分からないけど…」
盗賊「うー、ここはどのみちいってもぜんぶもどされちゃうぞ…」
非常食「にゃっ!?では閉じ込められたのですかにゃ!?」
魔戦士「ホントに閉じ込められたなら打つ手はないが…そういえばその滑る床とやらは、引っ掛かるとどんな罠が待ってたんだい?」
盗賊「ツルッとすべってしょーにんがしたにおちるんだぞ!!」
商人「し、下に落ちたのは盗賊ちゃんが押したからでしょ!?」
魔法使い「私達の世界の仕掛けは狭い足場の所に仕掛けてあって、1歩間違えると下の階に落ちるようになってたんだけど、ここは…待って、下に、足下に…」
魔戦士「足下に?ああ、この水溜まりがどうか…ん?この水溜まり、何かおかしいな…」
商人「ほ、ホントだ…この水溜まりに映ってる景色、ううん、映してるんじゃなくて、まるで別の場所みたい…!」
盗賊「このなかからべつのばしょにいけるんだな?よーし!!」ザブーン
魔法使い「ちょっと、盗賊…消え、た…?」
魔戦士「どうやらここに飛び込むしかないようだね、やれやれ…さあ、行くよ!!それっ!」ザブーン
208: 以下、
魔法使い「ここ…は…?今までいた場所と同じ…いえ、何かが違う、何かが…」
商人「うん、空の色も変だし、なんか不気味…」
竜王「グルル…ツヨイ…テキノ…ケハイ…!」
非常食「うにゃあ、恐ろしい雰囲気ですにゃあ…」
魔戦士「ごちゃごちゃ言ってても始まらないよ、さあ進むよ」
盗賊「おー!!まずはこっちのみちだな!!」タタタ…
商人「ま、待って盗賊ちゃん…わっ!?」ツルッ
――滑った
魔法使い「また滑ったわね。今度は西に…」
非常食「うにゃあ、また戻れにゃく…にゃっ!?」
――何かに遭遇した!
209: 以下、
商人「あれ?お嬢サマと似たようなヒトだけど、友達…じゃないよね…」
魔戦士「友達だったらどれだけ良かったか。あれはデーモンヴァルキリーだよ。聞いたことあるだろう?」
魔法使い「その名前は…!確か姉御達が全滅しかけたっていう…」
非常食「槍で後列も一突きの恐ろしいモンスターですにゃ。しかも3体もいますにゃ…」
魔戦士「さあ戦うよ!!誰か一人は必ず魔法使いを守るんだよ!!それから…」
デーモンヴァルキリーの行動:怨槍カヴィランエ
商人は死亡した
魔法使い「商人!!」
デーモンヴァルキリーの行動:怨槍カヴィランエ
竜王は死亡した
盗賊「りゅーおー!!だめ…」
デーモンヴァルキリーの行動:怨槍カヴィランエ
盗賊は死亡した
魔法使い「この…!ラロイド!!」ジジジ…
デーモンヴァルキリーは麻痺した デーモンヴァルキリーは麻痺した
210: 以下、
魔戦士「ちっ、全員止められれば勝ちも見えたが…これは撤退だね、非常食!魔法使いを庇って…」
デーモンヴァルキリーの行動:怨槍カヴィランエ
非常食は死亡した
魔法使い「前衛まで一撃で死んでしまうなんて…!」
魔戦士「魔法使い、ぐずぐずするな!!逃げるよ!!」
魔法使い「ええ、分かってるわ!――マハマハ!!」ポゥーン
――撤収した
魔戦士「…ちっ、なんてこった、水溜まりに潜る前と敵の強さがまるで違うじゃないか!」
魔法使い「そうね、ここまで強いなんて…でも…」
魔戦士「ああ、何とか全滅は避けられた。何よりあんたが生き残ってるのが大きい。さあ、なんとしても帰るよ!!」
魔法使い「ええ、こんな所で全滅してられないわ。必ず…!」
211: 以下、
魔戦士「さて…とは言ったもののどうやって帰るかだね」
魔法使い「それに関しては少し考えがあるわ。ほら、そこを見て」
魔戦士「そこ?ああ、さっき飛び込んだのと同じような水溜まりがあるね」
魔法使い「そう、さっきは飛び込んだらこっちの…水溜まりの中に入ってしまったわ。だからもう一度飛び込めば…」
魔戦士「だが、それじゃさっきと同じ場所に戻るだけじゃ…いや、さっきとは違う場所だから、出る所も違う場所なのか?ま、どのみち入るしかないだろうね」
魔法使い「ええ、ここにいても魔物に殺されるのを待つだけ、飛び込みましょう!」ザブーン
――表
魔戦士「ここは…空が明るい。どうやら戻れた…いや、さっきとは少し違う場所か」
魔法使い「ええ、さっきと同じ場所なら八方塞がりだったけど、違う場所に来られたなら脱出の可能性があるわ」
魔戦士「そうだな。そして、こっちの空が明るい方なら魔物も弱い。こっちで出来るだけ出口まで近付いて、行き詰まったらまた飛び込む、そういう事だね?」
魔法使い「ええ、それがベストだと思うわ。なんとしてもこの沼地から脱出しないと…行きましょう!」
212: 以下、
魔戦士「まずは…ちっ、北にしか行けないか、遠ざかっちまうね」
魔法使い「仕方ないわ、次は…東ね、出口は南西にあるんだけど…」
魔戦士「どんどん遠ざかっちまうね。次は…南か」
魔法使い「次…も南ね。少しは近付いているけれど…」
――何かに遭遇した!
魔戦士「っと、オークか!万全ならどってこたないが、今は逃げるよ!!」
魔法使い「ええ、マハマハ!!」ポゥーン
――撤収した
魔戦士「ふう、やっぱりあんたが生きてて良かったよ」
魔法使い「それを言うのは戻ってからよ。次は…西!やったわ、出口よ!」
魔戦士「おお、着いたか!はは、運が良かったな!いや、あんたのおかげか」
魔法使い「いえ、流石に今回は運に助けられたわね。もう一度魔物が強い方に飛び込まずに帰ってこられたし…それにしても疲れたわね」
魔戦士「ああ、全くだよ。さあ、町に帰ろう。奴らを生き返らせたら、今日は祝杯だな――」
213: ――マーシャの酒場 2016/05/14(土) 23:29:26 ID:3GqGfErA
盗賊「かんぱーい!!」
非常食「かんぱーい!!ですにゃ!!うにゃあ、お二人はすごいですにゃあ…」
魔戦士「感謝の気持ちは肉になってあらわしなよ」
非常食「それはイヤなのですにゃ!!」
魔法使い「もう、今日は無事戻れただけで良いでしょう?ほら、商人も鑑定は後にしたら?」
商人「ちょっと待って…あー!今回も外ればっかりだあ…」
盗賊「やすものばっかりか?」
商人「うん、今回は四人死んだし大赤字だよ、とほほ…」
魔法使い「そう…無事戻れたのが何よりとはいえ、あまり赤字続きだと困るわね…」
盗賊「ごはんが食べれなくなったらいちだいじだぞ!!」
魔戦士「とはいえ、アタシらにはあの沼地は早すぎたようだねえ。またあのシケた森に逆戻りかね…」
商人「うーん、仕方ないね、お金もだけど、レベルも上げなきゃいけないし…」
竜王「モウスグ…クンシュニナレル…」
魔戦士「ああ、そういえばあんたは転職希望だったね。あんたが君主になれば、回復面はいくらかマシになるだろうね」
魔法使い「そうね、それなら竜王が転職するまであまり無理はしない方が良いのかもね…」
215: 以下、
――マウレアの森、南東部
商人「うん、やっぱり中心部に行きさえしなければそんなに苦労しないよね!」
魔法使い「そうね、この辺で地道に…どうしたの非常食?」
非常食「うにゃあ…何か臭いませんかにゃ?」
竜王「ヒドイ…ニオイ…」
魔戦士「臭い?そんなのかねえ、…いや、臭うね、それも酷い悪臭だ」
商人「ほ、ホントだ、なんだろこの臭い…?」
盗賊「ううー、はながまがりそうだぞ…」
魔法使い「臭いはこの茂みの向こうからね。何が…これは、花…?ずいぶん大きな花ね…」
商人「こ、こんな臭い花が…ってこれロルファンじゃないの!?ほら、ノヴァ・カリスで頼まれたものの1つの…」
魔戦士「ああ、そんな話もあったねえ。しかし確か神殿に捧げるとか言ってたはずだが、こんな臭いの花を神殿に捧げるもんかねえ?」
216: 以下、
盗賊「これもってけばいーんだな?うー、くさいけど…」ブウウーン…
魔法使い「待って盗賊、何か物音、羽音が…」
???「ちょいと待ちな!」
商人「わっ!?でっかいハチ…の女のヒト!?」
魔戦士「あれはまさかロイヤルハニーか?まずいね…」
???「ここはあたしらの縄張りだよ!勝手に荒らすんじゃないよ!おい、やっちまいな!」ピシャッ
商人「え…え…?こ、このモンスターは…!」
――何かに遭遇した!
非常食「うにゃあ、ドゥームマンティスですにゃ…」
魔法使い「これが貴方達が言ってたカマキリの化け物…!逃げられる状況じゃないわね、ロイド!!」ジジジ…
商人「き、効かない!?なら…ミサーマ!!」ポワワーン
非常食「うにゃあ、マヒも眠りも効きませんにゃ!」
ドゥームマンティスの行動:マンティスブレード マンティスブレード
竜王の首がはねられた
盗賊「りゅーおー!!」
217: 以下、
非常食「にゃー!!ふにゃにゃー!!」ドカバキベギゴキャッ!!
ドゥームマンティスは死亡した
商人「や、やった、また非常食ちゃんがあのカマキリを…」
???「ちっ、こうなったらあたしが直々に相手してやるよ!かかってきな!」
――何かに遭遇した!
魔法使い「連戦!?相手は5体か…」
商人「あ、あの前列にいるムカデ、盾に隠れて攻撃しづらいよ!それに後ろのでっかい蛾…」
魔戦士「フラステリアだね。それにアルラウネにロイヤルハニー…残念だね、アタシらを助けに来る連中があの花に手を付けない事を祈るだけだね」
商人「そ、そんな!?諦めちゃったの!?まだやってみないと…」
ロイヤルハニーの行動:召喚
盗賊「おお!?てきがふえたぞ!!」
魔法使い「うそ…まさかあれは…ドラゴン!?ドラゴンを召喚したっていうの!?」
魔戦士「竜王無しでこれじゃあね…ふん、ダメ元だ、やってやるよ!!」
商人「そ、そうだよ!!やってみないと分かんないもん!!行くよー!!」
218: ――イルドラハ寺院 2016/05/15(日) 11:17:57 ID:lDhAUfs.
魔法使い「…ここは?…っつう!?」
魔術師「…目、覚めた…?」
姉御「あ、無事蘇生したね!!良かった良かった、これでロストでもしちゃったら寝覚めが悪いもん!!」
魔法使い「ここ…寺院?私は、私達は…」
姉御「残念!全滅しちゃったねー!」
魔術師「…リーダー…言い方…」
魔法使い「そう…仕方ないわね。でも他の皆は…?」
姉御「いないよー!!助けたのキミだけだもの!」
魔法使い「助けた…?貴方達が助けてくれたの?」
姉御「そ!全滅して森に転がってるキミの死体を引きずってきてあげたんだよ!」
魔術師「…リーダー…言い方…」
魔法使い「そう…ありがとう。何かお礼をしないと…」
姉御「あ、大丈夫だよ!!もうキミの有り金全部いただいたから!!」ニッコリ
魔法使い「………え?」
219: 以下、
姉御「もー、キミ全然お金持ってないんだもん、危なく赤字だったんだよ?」
魔法使い「……?どういう…」
魔術師「…貴方は…まだこの世界の事…知らない…だから…1つだけ教えておく…」
魔法使い「……?」
魔術師「…お金に関して…ホビットはモンスターより…遥かに手強い……という事…」
魔法使い「………」
姉御「じゃ、そういう事だから、他のメンバーは頑張って自力で回収してね!あ、大丈夫!お金さえあればこの寺院で回収してくれるから!」
魔法使い「お金さえあればって…お金は貴方が…」
姉御「え?ふふふ、ダメだよキミ、自分が何者か忘れたらさ!大丈夫、生きてさえいればお金は稼げるよ!!ガンバ!!」
魔術師「…貴方は…錬金術師…それを…忘れないで…」
姉御「じゃね!!生きてて良かったね!!」バタン!
魔法使い「……行ってしまったわね。あれは…錬金術でお金を稼げという事かしら…?そうね、やるしかないわね…」
221: 以下、
――ミアマックの宿屋
魔法使い「しかし所持金0なんてね…いえ、やるしかないのだけれど…」
ミアマック「ん?なんだ、今日は一人か?」
魔法使い「ええ…錬金倉庫を使っても?」
ミアマック「言ったはずだぜ、あんたがたならただで良いってな」
魔法使い「ありがとうございます…さて、早取り掛からないと…素材になる鉱石は…5つしかないのね。錬金アイテムは2つしか作れない…やるしかないわね。まずはロックカウンタを作ってみようかしら…」
――ロックカウンタを錬金した
魔法使い「上手く出来たわ、早商店に行ってお金にして…」
――オランド商店
オランド「はい、毎度ありがとうございます」
ナーウィ「なーんだ、掘り出し物じゃないのか、これだから新米冒険者は…」
魔法使い「それはまた今度ね。さて、次はいよいよ寺院に行って、誰か回収して生き返らせないと…」
222: 以下、
――イルドラハ寺院
シスター「あら、また来たのですか?」
魔法使い「ええ、仲間の回収をお願いしたいのだけれど…」
シスター「そうですか、必要なご寄付はこちらになっています」スッ
魔法使い「…まるで料金表ね。ええと、回収料は……!?」
シスター「?失礼、どうかなさいましたか?」
魔法使い「……いえ、今回は出直してきます…」
シスター「?そうですか、ではまた…」
魔法使い「ええ、またすぐに来ます…まさか足りないなんて…もう1つ錬金アイテムを作って売るようね…」
――ミアマックの宿屋、錬金倉庫
魔法使い「これを…こうして…」
――ハトの呼鈴を錬金した
魔法使い「…ふう、きっとこれで大丈夫なはず…回収にあれほどの費用がかかるなんて…しかもあれはレベルで金額が変わるようね。レベルがその人の価値みたいで少し引っ掛かるけど、誰を生き返らせるか悩まなくて済む事だけはありがたい、かしらね…?」
223: 以下、
――イルドラハ寺院
魔法使い「ふう、今度は足りるみたいね…すみません、仲間の回収を…」
シスター「はい、この方ですね、お待ち下さい」
魔法使い「…でも、お金は掛かっても便利なシステムには違いないわね」
シスター「…はい、お待たせしました、回収しましたよ」
魔法使い「ずいぶん早いわね…どういう仕組みなのかしら…では、蘇生は…」
シスター「はい、必要なご寄付はこちらになっています」
魔法使い「また料金表……足りない、けどこうして…はい、お願いします」
シスター「分かりました、しばらくお待ち下さい」
魔法使い「…外で待っているようね。この世界の蘇生は失敗して灰になる事もあるらしいけど、大丈夫かしらね…?」
シスター「お待たせしました。今、無事終わりましたよ」
魔法使い「無事に…良かったわ」
非常食「うにゃあ、これはどういった事で…??」
魔法使い「非常食、無事生き返って良かったわ、私達は全滅して…」
非常食「うにゃあ、そうだったんですにゃ…でもなんでみぃが最初なのですかにゃ?」
224: 以下、
魔法使い「ええ、それはね、貴方のレベルが一番低かったから…つまり一番『安かった』からなの」
非常食「にゃ!?安かったですにゃ!?」
魔法使い「ええ、でもそれでも私の所持金では足りなかったから、貴方の所持金も使わせてもらったわよ」
非常食「にゃ、それは構いませんにゃ。ではこれからはどうしますにゃ?」
魔法使い「そうね…私達のお金を合わせれば、ぎりぎりもう1人回収してもらえるはずよ。その人のお金を使って蘇生したら、3人でお金を稼ぎにダンジョンに行きましょう」
非常食「にゃ、まずは誰を生き返らせますにゃ?」
魔法使い「まずは貴方のお嬢様にしようと思うの。心配でしょう?」
非常食「にゃ!?良いのですかにゃ?他の皆さんも…」
魔法使い「私の仲間達はこういうの慣れてるから大丈夫よ。さあ、魔戦士を生き返らせましょう。シスター、回収を…」
シスター「はい、お待ち下さい…お待たせしました」
非常食「にゃ、早いですにゃあ…」
魔法使い「では非常食、魔戦士のお金を…」
非常食「にゃ、お嬢様、怒らないで欲しいのですにゃ、失礼するのですにゃ…うにゃあ…」
魔法使い「どうしたの?」
非常食「蘇生には足りませんにゃあ…」
225: ――マウレアの森 2016/05/15(日) 17:18:38 ID:lDhAUfs.
魔法使い「足りない、となると二人でダンジョンに来るしかなくなったわね…」
非常食「うにゃあ、不安は尽きませんにゃ…」
魔法使い「ええ、でもやるしかない…非常食、魔物よ!」
――何かに遭遇した!
非常食「にゃ、前はトロールですにゃ!」
魔法使い「トロールは任せたわよ、私は…ラロイド!!」ジジジ…
ブロブは麻痺した ブロブは麻痺した
非常食「にゃー!!ふにゃにゃー!!」ドカバギベギッ
トロールは死亡した
魔法使い「良いわよ、後は動けない敵だけよ!」
非常食「にゃ!ふにゃー!!」ドカバキッ
ブロブは死亡した ブロブは死亡した
非常食「にゃ、上手くいきましたにゃ!この調子なら早そうですにゃ!」
魔法使い「…と言いたい所だけど、町に戻りましょう…焦って宿に泊まらないで来たから、もう魔力が無いのよ。私とした事が…」
非常食「うにゃあ、それは仕方ないのですにゃ。でも焦りは禁物ですにゃ…」
226: ――翌日、マウレアの森 2016/05/15(日) 18:24:18 ID:lDhAUfs.
非常食「にゃー!!にゃー!!ふにゃー!!」ドカバキッ
――アントライオンは死亡した
魔法使い「やったわね。それにしても非常食、調子良いわね」
非常食「にゃ、レベルが9に上がりましたからにゃ!」
魔法使い「昨日ちょっと戦った分で上がったのよね。二人だと1人ぶんの経験値が高いから…」
非常食「ですにゃ。それにこれでお金も貯まりましたにゃ。一旦帰ってはどうですかにゃ?」
魔法使い「そうね…ねえ、非常食。貴方と魔戦士には悪いんだけど、魔戦士を生き返らせるより先に他の皆を回収してもいい?」
非常食「にゃ?それは構いませんにゃ。他の皆さんも森の中では可哀想ですにゃ」
魔法使い「ええ、それもなんだけど…魔戦士はともかく、私や非常食は1人を回収出来る位のお金は持ってたわ。私は回収の対価で無くなってしまったけど…」
非常食「ホビットは抜け目ないですにゃ…」
魔法使い「だから、誰か1人を回収して、その人のお金でまた1人を回収して…を繰り返せば、全員回収出来た上に誰か1人蘇生することも出来ると思うのよ。どうかしら?」
非常食「にゃ、それは良いですにゃあ。もしかしたら1人と言わず二人、3人と生き返らせる事も出来るかもしれませんにゃ」
魔法使い「ええ、私もそれを期待してるのよ。よし、じゃあ帰りましょう。そろそろ私もあの子達の騒がしい声が聞きたくなってきたわ」
非常食「うにゃあ、みぃもお嬢様の声が…声が…聞きたくなって…きました…にゃあ…」
魔法使い「…無理に私に合わせなくて良いのよ…」
227: ――イルドラハ寺院 2016/05/15(日) 19:19:22 ID:lDhAUfs.
魔法使い「じゃあまずは…商人を回収するわね」
シスター「はい、少しお待ち下さい…お待たせしました」
非常食「うにゃあ、これは…なかおかお金を持ってましたにゃあ」
魔法使い「流石商人は貯めてたわね。それなのに手をつけるのは心苦しいけれど…このお金で竜王を…」
非常食「にゃ、こちらもなかなか…」
魔法使い「最後は盗賊を…この子はレベルが高いから少しお金も掛かるけど…」
非常食「これで3人…うにゃあ、これならもしかしてみんな生き返らせる事が出来るかもしれませんにゃ!」
魔法使い「かも、じゃなくてみんな生き返るわ。シスター、蘇生を…」
シスター「はい、お待ち下さいね」
魔戦士「っつ、ああ…ん、生き返ったのか…」
商人「痛たっ!?あ、あれ?ここどこだっけ…?」
盗賊「うう〜、おなかへったぞ…」
竜王「ヘッタゾ…」
非常食「うにゃあ、皆さん生き返りましたにゃ!」
魔法使い「ええ、これで一安心ね。少しの間だったけど、長かった、わね…」
228: 以下、
――マーシャの酒場
商人「あんまりお金ないけど…かんぱーい!!」
盗賊「かんぱーい!!」カチーン!!
魔戦士「はあ〜、今回もひどい目にあったね」
魔法使い「行くところ行くところ魔物が強いわね…」
非常食「まだまだ地道にやらなきゃいけないですにゃ…」
魔戦士「ま、どっちみち今は金も無くなったし、安全に稼がないといけないだろうね」
魔法使い「そうね…現状複数死者が出たら厳しいわね…」
商人「それがさ、そこまで深刻でも無さそうだよ!見て見て、今回全滅する前に手に入ったお宝!」
盗賊「お?ほねでできたけんか?」
商人「これはね、獣骨の剣っていうの!あたし達が今まで見つけた武器の中じゃ一番だよ!!あとね、この穴あきローブと、あとながはなおうじっていう本が結構高く売れるはずだよ!」
魔戦士「へえ、本はともかくそのボロいローブがねえ?」
魔法使い「これは呪いの品よね?呪いの力を何が他に活用する方法でもあるのかしら…?」
商人「どうだろ…?とにかく、獣骨の剣は竜王ちゃんか誰かが使うとして、他を売ればそこまで金欠ではないよ!ここ最近で一番のピンチには違いないけど!」
魔法使い「結局金欠なのね…まあ竜王の転職の事もあるし、もう少し無理のない冒険をすることには違いないけれど…」
229: 以下、
――翌日、ミアマックの宿屋
魔戦士「レベル10に上がったね。ま、呪文が使えないアタシのレベルが1つ2つ上がってもね」
魔法使い「そんなことないわよ。前衛がタフな方が助かるわ」
商人「そうそう!それより今日はやっぱりまたマウレアの森?」
魔法使い「まあそうね、今日は慎重に行動しましょう」
盗賊「まほーつかい、いつもそういってるけどさいきんぜんぜんだぞ!!」
魔法使い「う…それを言わないでよ…」
非常食「にゃ、でも今度こそは反省を踏まえて慎重にいきますにゃ?」
魔法使い「もちろんよ、今日は誰も死なない事が目標ね」
商人「そういえば最近は誰か1人は死んで帰ってきてたもんね。じゃあ今日こそ全員無事が目標だね!蘇生もタダじゃないし!」
魔法使い「結局お金なのね。まあ確かにその通りだけどね…」
231: 以下、
――マウレアの森、北西部
非常食「うにゃあ、中心部にさえ行かなければ順調に戦えますにゃあ」
商人「だね!これでお宝さえ出れば言うことないけど…」
魔法使い「欲を言えばそうだけど、今日はまず無事に帰らないとね」
魔戦士「そうは言ってもまだまだ余裕あるだろ?もう少し先に進んでも良いだろ」
盗賊「お?このくさむらのなかはいるぞ!!」ガサガサ
商人「盗賊ちゃん、怪しい所見つけるの上手いよね…あれ?誰かいる…うわ、でっかいヒト!」
魔法使い「大きいわね…町では見掛けない種族のようだけど…?」
魔戦士「こりゃオーガだね。しかしみた所かなり弱ってるようだが」
盗賊「うーん、かたそうだぞ…」
商人「と、盗賊ちゃん、すぐ食べようとしないの!あのー、大丈夫ですか…?」
232: 以下、
オーガ「ぐおおおお…腹が減って動けねえ…」
オーガ「コートラストのオーガのぶどうさえあれば…あれさえあれば…」
魔戦士「オーガのぶどうか。確かにオーガはコートラストでぶどう作りをしてるって話だね」
魔法使い「コートラスト…確かコートラストって…盗賊?」
盗賊「た、たすけないと…たすけてあげたいんだぞ!!くーふくはつらいんだぞ!!ふしあわせなんだぞ!!」
商人「と、盗賊ちゃんが人助けを…!でも…」チラッ
魔戦士「ああ、コートラスト要塞はこの森よりよっぽど危険な場所だと聞くよ。気の荒いオーガ達がウロウロしてるだろうしね」
盗賊「でもせんぱい…!!」
魔戦士「大丈夫だよ、オーガは見た目通り頑丈だ、あと何ヵ月か放っといても死にゃしないよ」
盗賊「ううー…」
魔法使い「オーガっていうのはそんなに丈夫な種族なのね、驚いたわ」
魔戦士「いや、流石に何ヵ月も持つかは分からないよ。丈夫な事には違いないがね」
商人「ええー!?」
魔戦士「そうは言っても、誰かのお願いを聞いて危険な場所に突っ込んでボロボロになるまでが最近のパターンじゃないか。危険だと分かってる場所にそうそう行ってられないだろう?」
魔法使い「そう…ね。でも盗賊がせっかく人助けをしようとしてるんだもの、すぐにとはいかなくてもそのうち助けてあげたいわね…」
233: 以下、
――マーシャの酒場
非常食「にゃ、今日は無事に戻ってこられましたにゃ」
商人「うん、今日は黒字!!良いアイテムは出なかったけど…穴あきローブは値段的には悪くないし、今日はまずまず!!」
姉御「あ、みんな復活したの?早いね!」
魔法使い「ああ、姉御。お陰さまでね…」
盗賊「きゅーじょにカンシャしてるんだぞです!!」ビシッ
狩人「災難だったっすねえ。全滅もっすけど、その…」
魔戦士「何言ってんだ、おかげでこうしてまた冒険出来てるんじゃないか。ま、礼は言わないよ、対価は払ったみたいだしね」
竜戦士「ま、どっかの守銭奴にむしられたくなかったら全滅は止めででででで!!」ミシミシ…
姉御「だーれが守銭奴だ、誰が!!」グググ…
魔法使い「そうね、お金は別として、やっぱり全滅は嫌だから…」
商人「お金も別じゃないけどね!」
師匠「なに、お金は冒険をしていれば自然と貯まります。無理だけは禁物ですがな」
魔戦士「まーね、流石のアタシもこれからは無理は少なめにしとくよ。全滅しても何も良いことないからね…」
234: 以下、
――翌日、訓練所
教官「よし、よし、良いね――よーし、合格だ!!じゃあ今日から晴れてあんたも君主だよ!!」
盗賊「おー!!やったなりゅーおー!!」キャッキャッ
竜王「…ヤッタゾー!!」ガオー
魔戦士「はあー、やっとこれで回復呪文不足から解放されるかね?」
魔法使い「だと良いわね…あら?竜王少し大人びたんじゃない?」
教官「ああ、転職すると一歳年を取るからね」
商人「どうゆう原理なんだろ…?でもそれだと魔法使いちゃんも転職するとき年取っちゃうね!」
魔法使い「………そうね」
盗賊「よーしりゅーおー、くんしゅになったしょしんひょーめーだぞ!!」
竜王「ガルル …アレフガルドハイタダイタ…」
非常食「にゃ、にゃんだか物騒ですにゃ…」
盗賊「よし、じゃあおーさまっぽいセリフそのさんじゅーなな!!」
竜王「セカイノハンブンヲオマエニヤロウ…」
商人「それじゃ魔王だからね!?」
235: 以下、
魔法使い「さてと、竜王も君主になったし、私も一応レベル10になったし、今日はどこに行こうかしら…?」
魔戦士「それについてはアタシに少し考えがあるんだが…とりあえず竜王のレベルを上げたいわけだよね?」
非常食「にゃ、レベルが上がらないと回復呪文もままにゃらないですにゃ」
魔戦士「となるとだ、少し戦ってはレベル上げに宿屋に戻る事になるわけだが… れはまだ行ったことないダンジョンでやりたいんだ」
商人「レベル上げを行ったことないダンジョンで?」
魔戦士「ああ、その過程で魔物の強さを見極めて、攻略出来そうなダンジョンを見つける。で、竜王がある程度レベルアップしたらそのダンジョンを攻略にかかるってわけだ」
魔法使い「なるほど、良いかも知れないわ…とはいえ、あまりにも難易度が高そうな所もちょっとね…となると候補は光の庭、ウェーン、シェーベといった所かしら?」
商人「うーん、光の庭は姉御達が攻略してるっていうし、他が良いかなって思うけど…」
盗賊「とーぞくはコートラストいきたいぞ!!はらぺこオーガたすけるんだぞ!!」
魔法使い「コートラストは少し難易度が高そうだけど…少しなら行ってみても良いかもね。じゃあウェーン、シェーベ、コートラスト辺りに順番で行ってみましょうか?」
商人「そだね!新しいお宝もあるかもしれないし、楽しみ〜!」
236: 以下、
――ウェーン廃墟
盗賊「おお?ここまちなのか?」
魔法使い「廃墟、っていう位だから今はもう町とは言えないでしょうね…昔は栄えていたのでしょうけれど」
魔戦士「ああ、今にも亡霊の足音とか聞こえそうだねえ、カツン、カツンって…」
商人「ままま魔法使いちゃん、こわこわが怖がらなくてもだだだ大丈夫だよよ!?」
魔法使い「…その言葉、そっくりお返ししたいのだけれど…」
非常食「うにゃあ、ウェーンといえばカレテゴのお店の店員さんが水猫のぬいぐるみが欲しいと言ってましたにゃ。どんなものか興味ありますにゃ」
商人「あ、そういえばそうだったね!ちょっと、ちょーっとだけ元気が出たね魔法使いちゃん!」
魔法使い「私は別に元気無くなってないけど…」
非常食「にゃ、きっと可愛らしいぬいぐるみですにゃ。猫と言えば昔からマスコットですからにゃ」ニャフーン
盗賊「ん?ねこは食べものじゃないのか?」
非常食「ち、違いますにゃ!」
237: 以下、
竜王「ウガー!!」ザクザクッ
――ベルセルクは死亡した
商人「やった!ここのモンスターもあんまり強くないね!」
魔法使い「そうね、このくらいならそう危険でもないかもしれないわね」
魔戦士「むしろ楽勝だね。少なくとも次の攻略候補にはしといて良いだろうね」
魔法使い「そうね…あら、宝箱よ、盗賊」
盗賊「おー!!まかせろー!!」カチャカチャ…
非常食「良いアイテムが出るといいですにゃあ」
商人「ホントだね!盗賊ちゃん、頑張れー!」
*おおっと 悪魔の目玉*
商人「わわっ、け、ケムリが…!み、みんな大丈夫!?」
魔戦士は石化した 非常食は石化した 竜王は石化した 魔法使いは石化した 盗賊は石化した
商人「え、ええ〜!?こ、この廃墟であたし一人!?い、入り口が近いから良いけど…うう…」
238: 以下、
――マーシャの酒場
魔法使い「うーん、まだ体が固まってるような気がするわね…」
魔戦士「ま、死ぬよりはマシだがね」
盗賊「つぎはしっぱいしないぞ!!ごはん!!」
竜王「ゴハンー!!」
商人「あーあ、一人で心細かったよ…」
魔法使い「悪かったわね、良く頑張ったじゃない」
魔戦士「小娘はあれだけ入り口が近くても怖かったのかい?情けないねえ」プッ
商人「ふーんだ、あたしコムスメじゃないし…よし、鑑定終わりー!」
非常食「にゃにか良いものはありましたかにゃ?」
商人「えっとね、これ、ブーメラン!後列から相手の後列にも攻撃が届くスグレモノだよ!じゃあこれ、盗賊ちゃんに、はい!」
盗賊「おー、あたらしいぶき!!」キャッキャッ
魔戦士「こいつは良いね。後輩の攻撃力不足は前から気になってたんだが、これで改善されるんじゃないか?」
魔法使い「ええ、ウェーンに行ったのは正解だったわね。さあ、明日はシェーベよ、明日も良い冒険にしたいわね…」
240: 以下、
――翌日、シェーベ遺跡
――ワイバーンの行動:ブレス
魔戦士「くっ…!腐ってもドラゴンか!このっ!!」ドコッ
ワイバーンは死亡した
非常食「うにゃあ、ここはウェーンよりも魔物が強いようですにゃあ」
魔法使い「ワイバーンだったかしら?ドラゴンの中では最下級とはいえ、ちょっと歩いてる間に2回も遭遇したものね…」
商人「は、廃墟っていうのもちょっと、ちょーっとだけ怖いよね、べ別にあたしはほら何ともないけどほら、魔法使いちゃんは大変だろうなーって!」
魔法使い「…まあ、そういう事でも良いけど…」
魔戦士「これはウェーンよりは後回しだろうね。竜王は例のドラゴンロードの試練とやらをやりたいだろうけど」
竜王「ウガー…シカタナイ…」
盗賊「いつかまたくるぞりゅーおー!!」
魔法使い「そうね、もう来ないというわけでもないし…さあ、帰りましょう。魔物が強かった分、アイテムは強力だと良いけど…」
241: 以下、

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