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ルビィ「Aqours」善子「釣りガール部」花丸「第2話」


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今回も所々画像での補足をしながら
ダイヤの口調を丁寧語はほとんど使わないG's寄りにしたから
アニメダイヤしか知らないと違和感覚えるかも
2:
善子「ついに来たわね、この時が」
花丸「来ちゃったずらね」
ルビィ「今日使うエサは?」ガサゴソ
善子「……思えば長く苦しい戦いだったわ」
花丸「……目を慣らす特訓の名の下に見せられる釣りエサの画像」
善子「そして画像は動画へと変化していき……」
4:
善子「決まりね! 釣りガール部第一回の活動内容は次回のハゼ釣りに向けての準備よ!」
一同「おーっ!」
ダイヤ「それでは早、二人がエサを目の当たりにしても動じないよう慣れることから始めましょうか」
善子「えっ?」
ルビィ「そうだね、見るだけなら平気になればエサへの抵抗も大分減るし、エサの説明をしていくね」
花丸「ルビィちゃん……本気ずらか?」
ルビィ「もちろんだよ、善子ちゃん携帯借りるね、え?っと……まずはコレ!」ポチポチ
善子「うわっ……」
花丸「ヒィッ!」
ルビィ「このエサは青イソメ、虫エサって呼ばれるカテゴリーの中では一番ポピュラーな存在だよ」
善子「い、一番ってことはこいつらは他にも種類がいるってことなのね」
ルビィ「その通り」ズイッ
善子「あ、あまり近づけないで……」
5:
ダイヤ「青イソメは虫エサの中ではグラム単価が安く、それでいて虫エサを食べる魚なら釣れない魚はいないと言っていいほどの万能エサ」
ダイヤ「どのエサを買おうか迷ったらとりあえず青イソメ、という認識でいいと思うわ」
花丸「虫エサによって魚が食べる食べないなんてあるんですか?」
ルビィ「それはね」ズイッ
花丸「……ルビィちゃんのイジワルぅ」
ルビィ「お魚のサイズによっては食べにくい大きさのエサもあるんだけど」
ルビィ「青イソメは長くて太いものから短くて細いものまで、色々なサイズが用意されてて狙うお魚に合わることができるからなんだよ」
善子「なるほどね、ハゼを狙う場合ならどのサイズがいいのかしら」
ルビィ「ハゼなら細めだよ、エサを生かしてる水槽がお客さんに見える場所に置いてあるお店なら大体サイズ分けされてて、サイズ指定ができるはずだから細めを選んでね」
7:
ダイヤ「逆に水槽が見えない店だとサイズ分けをしておらず指定ができない可能性があるわ、次はこちらを」ポチポチ
花丸「さっきとは違う種類のエサが……」
ダイヤ「地域によって呼び方が様々あるようだけど、イソメ、イシゴカイ、ジャリメ、この三種を覚えておけばどこでも通じるはずよ」
花丸「このエサの特徴にはどういったものがあるんですか?」
ダイヤ「ここではイソメと呼びましょうか、イソメは青イソメと比べると小さく細めの虫エサね」
ダイヤ「グラム単価は青イソメよりも高価だけれど1匹当たりの重量は軽いので同じ値段でも数はイソメの方が多くなるわ」
ダイヤ「その細さ故に慣れるまでは針に刺すのが難しいけれど、ハゼにとっては食べやすい細さのようで」
ダイヤ「細めと言えどそれなりの太さがある青イソメは咥えてもすぐには飲み込まず」
ダイヤ「針に掛けることが難しい場合があるのだけれど、イソメの場合は一気に飲み込むことが多く針に掛けやすいので」
ダイヤ「ハゼを狙うのであればイソメに軍配が上がるとわたくしは思います」
8:
善子「それなら当日はイソメを使うってこと?」
ルビィ「う?ん、どうしよう……二人はどっちがいいかな? 針に付けやすい青イソメと釣りやすいイソメなら」
善子(針に付けにくい理由は小さいからってことは、触る方としては抵抗は少なそうね、ならここは……)
花丸(釣りやすいってことは一人当たりの食べられる量が多くなるってことだよね、ならここは……)
よしマル「イソメの方で」
ルビィ「二人ともイソメがいいって言うなら当日はイソメを使うことにしようね」
10:
ダイヤ「それでは次はエサの針への刺し方について学びましょうか」
花丸「ついにずらか……」
善子「覚悟を決めるのよずら丸、避けては通れない道なんだから」
ダイヤ「右利きでの説明でいいわね?」
善子「ええ」
花丸「大丈夫です」
ダイヤ「まずは右手の親指と人差し指で針と糸の結び目の部分を針先が下を向くように持ち」
ダイヤ「左手の親指と人差し指でエサの腹が親指側になるように首元辺りを持ちます」
ダイヤ「するとエサが抵抗して噛みつこうと口の奥から牙を剥き出してくることがあるので」
善子「ちょっと待って、え? 何? 牙? 今、牙って言った?」
ダイヤ「ええ言いました、このイソメ系のエサは牙を隠し持っているの、けど安心して噛まれても驚きはするけど痛くはないから」
善子「そういう問題じゃなくて! 何なのよぉ、この生き物は……」
ルビィ「ヨ、ヨハネちゃんアレだよ、きっとイソメ達は魔界からの使者なんだよ」
善子「ルビィ……ごめんね、今は乗ってあげる余裕がないわ」
ルビィ「そ、そっか……マルちゃんは冷静だね、さっきからとても静……か?」
花丸「……」
善子「いや、意識飛んでない? これ」
11:
ルビィ「えっと、二人が平常心を取り戻したから続きを始めるね」
善子「面目ない」
花丸「恥ずかしいところを見せちゃったずら」
ルビィ「牙を出してきた場合は口の中心当たりに針先を持っていけば牙を収納すると針も一緒に飲み込んでいくよ」
ルビィ「牙を出してこなかった場合は口の中心に直接針を刺してね」
ルビィ「あとはどっちの場合でもエサを上に押し上げると針に沿って進んでいくから、ある程度進めたら針先を体内から抜いて出す」
ルビィ「この時に針がカーブする辺りで抜けてエサが真っ直ぐになるのが理想だよ」
12:
ルビィ「それで針に刺し終わったらハゼが食べやすいように必要な分を残してエサをブチっとするんだけど」
善子「ここが一番の試練ね」
花丸「大丈夫ずら大丈夫ずら」ブツブツ
ルビィ「エサを掴んでる親指の爪を立てて人差し指の上をスライドするように動かすと簡単に千切れるんだけど、どうしてもできないならハサミで切っちゃえばいいよ」
善子「なんだ、ハサミを使っていいのね、絶対に手で千切らないとダメかと思ってたわ」
花丸「大丈夫ずら大丈夫ずら」ブツブツ
善子「ずら丸、話聞いてた? ハサミを使ってもいいって」
花丸「えっ!? いいの? ルビィちゃん、ハサミ使ってもいいって本当?」
ルビィ「嘘じゃないから安心してね、マルちゃん」
花丸「うぅ?、文明の利器を使えるなんて未来ずら! 善子ちゃん未来ずらよ?!」
善子「ハサミが未来って……一体いつの時代の人間なのよ」
13:
ルビィ「アハハ……それでエサを切る位置なんだけど、まずは針から1cmくらいのところで切ってみて」
ルビィ「この針のないエサだけの部分をタラシっていって短ければ針に掛かりやすく、長ければ針に掛かりにくくなるよ」
花丸「そう聞くとタラシを長くするメリットがないように思えるけど、そうする理由があるのかな?」
ルビィ「タラシが長ければそれだけエサも大きくなるからアピール力が高くなって、エサへの反応が悪いときでも興味を持たせることができるよ」
花丸「ということはよく釣れるときは短く、あまり釣れないときは長くするってことずらか?」
ルビィ「うん、まずは基本になる1cmくらいのタラシで始めて釣れたらタラシはなしにしてみる、ハゼの活性が高いとこれでも問題なく食べにくるし」
ルビィ「アタリがある=針がハゼの口の中にあるからすごく針掛かりさせやすいよ」
14:
ルビィ「タラシをなしにしたらアタリが出なくなったらタラシの長さは元に戻してね、それで基本の長さでアタリが出ない場合なんだけど」
ルビィ「イソメの場合なら一匹そのまま使っちゃおう」
花丸「一匹ってすごく長くない?」
ルビィ「そうだね、小さめのイソメといっても5cm以上、大きければ10cm近くなるかも」
善子「それで釣ることなんてできるの?」
ルビィ「なかなか難しいよ、エサを咥えてもすぐには口の中まで針が入ってくれないし」
ルビィ「タラシの部分だけ食べて逃げられることも多いし、けど見向きもされないよりはマシだから……」
ルビィ「ハゼ釣りで必要なエサについての知識はこれくらいでいいかな」
16:
ダイヤ「次は糸の結び方を覚えましょう」
花丸「糸の結び方?」
ルビィ「前のサビキ釣りはもう結んであって教える機会がなかったけど、使う機会の多い結び方を教えるね」
ダイヤ「まずは輪を作る結び方よ、主にこの部品の上側との接合に使うわ」
http://i.imgur.com/oAVRIPs.jpg
善子「これはサビキ仕掛けにも付いてた物ね」
ダイヤ「正式名称はスナップサルカン、上がスナップで下がサルカンね」
17:
ダイヤ「それでは結び方だけれど、まずは輪になるよう糸を曲げて束ねて」
http://i.imgur.com/OoHBHJi.jpg
ダイヤ「次に束ねた部分をひねり、もう一つ輪を作り」
http://i.imgur.com/sZz4wUO.jpg
ダイヤ「その輪の中に先端側を2回通す」
http://i.imgur.com/hC44Sb7.jpg
ダイヤ「最後に勢いよく締めると摩擦熱で結び目の強度が落ちてしまうのでゆっくりと引いて締め余分な糸を切る、これで完成ね」
http://i.imgur.com/UcDWjmW.jpg
善子「へぇ、思ってたよりも簡単そうね」
19:
ダイヤ「輪を作ることができたらスナップのストッパーを外して輪を通して」
http://i.imgur.com/u4B7i4A.jpg
ダイヤ「再度ストッパーを掛け直す」
http://i.imgur.com/bS3EPpp.jpg
ダイヤ「これでスナップへの接続は完了よ」
20:
ダイヤ「次はサルカンへの結び方、まずはサルカンの輪に糸を通して」
http://i.imgur.com/3vI9BBL.jpg
ダイヤ「次に短い方の糸を長い方の糸へ4回ほど巻きつけ」
http://i.imgur.com/ykJfn42.jpg
ダイヤ「最後に編み込みが始まる直前の穴に糸を通して」
http://i.imgur.com/Z18JCtZ.jpg
ダイヤ「先程と同様にゆっくりと引き締め余分な糸を切る、これで完成」
http://i.imgur.com/FuXiVSR.jpg
ダイヤ「あまりに引きの強い大型の魚だとこの結びでは強度面での不安があるけれど、今は気にする必要はないでしょう」
ダイヤ「ひとまずはこの2種が結べるようになっていれば問題ないわ」
花丸「色々と覚えることが多いずら?」
ダイヤ「覚えるついでにもう少し頑張りましょう、次は危険な魚について」
21:
ダイヤ「危険というのは毒を持つ魚は当然として、不用意に触ると怪我をする可能性を持つ魚のことも言うわ」
ルビィ「これも前回言いそびれたけど、サビキ釣りの場合はこのお魚」ポチポチ
花丸「見た目はとくに危ないって感じはしないけど……」
ルビィ「ヒレを見てみて、すごく刺々しいよね、このお魚はアイゴ、ヒレが毒針になってて刺されるとものすごい痛みに襲われるみたいだよ」
ルビィ「触るのが怖いと思ったら迷わず仕掛けの糸を切って必ず海に逃してね、たまに毒のあるお魚を地面に捨てる人がいるけど」
ルビィ「お魚の毒は死んでもなくならないことが多くて、何も知らない子供が触っちゃったりすると本当に危ないから絶対にやっちゃダメだよ」
※都合よく釣れなかったので画像なし、どんな魚か気になったら検索をしてみて
22:
善子「困った人もいるものね、もし刺されてしまった場合はどうしたらいいの?」
ルビィ「まずはできる限り早く刺された付近を指で絞るようにして毒を血と一緒に外に出すことが大事みたい」
ルビィ「よく蛇に噛まれた時に口で吸い出して、なんて聞くけど衛生面からいうと逆効果になる場合もあるらしいからやらない方がいいかも」
ルビィ「痛みに耐えながら釣りを続けるなんて人もいるけど、無理だと判断したらすぐに帰る」
ルビィ「毒性は淡白毒で熱で成分が変化して痛みを和らげることができるから火傷しない程度のお湯に患部を漬けるといいみたいだよ」
ルビィ「5時間くらいは症状が続くらしくてそれ以上経っても治らないなら病院で診てもらうのがいいとか」
ルビィ「実際に刺されたことがないから曖昧な表現になっちゃうけどこんな感じみたい」
善子「5時間も痛みが続くなんて考えただけでも恐ろ……いえ、待って? そんな経験があった方がこのヨハネの堕天使としての箔が付くのでは……?」
花丸「善子ちゃん、バカな考えはやめるずら」
善子「善子じゃなくてヨハネ! ……じゃなくて」
ルビィ「そうだよ、絶対に後悔するからわざと刺されるなんてことしないでね?」
善子「ル、ルビィまで……わかってるわよ、言ってみただけ、本気じゃないわ」
花丸「それならいいけど、善子ちゃんはたまに予想できない行動をすることがあるから」
24:
ルビィ「サビキ釣りはこのアイゴのことを知ってればいいかな、次はハゼ釣りの場合だけど、こっちは2種類いるよ、まずはこのお魚」ポチポチ
http://i.imgur.com/iHi3DN2.jpg
花丸「今度もヒレが尖ってるね、またここに毒を持ってるの?」
ダイヤ「いえ、この魚は毒を持ってはいません、実物を見たことがなくても名前だけなら聞いたことがあるのかもしれないわね」
ダイヤ「名前はスズキ、フランス料理のムニエルでよく使われる魚よ」
花丸「確かに聞いたことはあるずら、これがあのスズキ、言われてみれば美味しそうな魚ずら」
ダイヤ「スズキはブリのように大きさによって名前の変わる出世魚、ハゼ釣りで釣れるのは一番小さいサイズに対して使われている呼び名のセイゴね」
25:
善子「毒が無いって言うなら何が危ないの?」
ダイヤ「先程のマルちゃんの発言は半分正解よ、毒こそ無いけれどヒレが硬く手に突き刺さるほどの鋭さを持ってるの」
ダイヤ「更にヒレだけでなくエラ蓋にも鋭くなっている部分があり、下手をするとスパッと切れてしまうとか」
ダイヤ「なので釣れた場合はヒレとエラ蓋への接触には気をつけてね
26:
ルビィ「最後はコレ、名前は言わなくてもいいよね」ポチポチ
善子「これは私にもわかるわ」
花丸「エイずらね」
ルビィ「正式にはアカエイ、尻尾の真ん中あたりに毒針を持ってるよ」
ルビィ「死亡例もあるから万が一刺されたなんてことになったらすぐに救急車を呼ばないとダメだと思う」
善子「死亡例!? そんなに危ないヤツだったのね」
花丸「エイも釣れちゃうの?」
ルビィ「ハゼを狙っててエイが釣れることはほとんどないかな」
※エイも画像なしです
27:
ルビィ「エイの場合はウェーディングっていって腰のあたりまで海に入ってする釣りで足元にいることに気付かずに踏みつけたりして刺されちゃうみたい」
ルビィ「ハゼ釣りでも長靴やサンダルを履いている人が海に入ることがあるからそういう場合は気をつけてね」
ルビィ「エイは波打ち際ギリギリまで平気で泳いでくるから海に入るときは海底を見ながら歩かないとダメだよ」
花丸「善子ちゃん、わかってると思うけど」
善子「もう、さっきのだって本気じゃないって言ったじゃない」
善子「それにしても、意外と身近に危険な魚がいるものなのね」
ダイヤ「ヒレがトゲのように鋭い魚というのは意外と多いから初めて見る魚のヒレは触らない方がいいわ」
28:
ダイヤ「事前に覚えておいた方がいい事はこれくらいね」
善子「やっと終わった?」
花丸「長かったずらね?」
ダイヤ「ところで二人共、説明だけでエサの付け方がわかりました? わからないわよね」
善子「何? 嫌な予感しかしないのだけど……」
花丸「奇遇ずらね善子ちゃん、マルもそうずら……」
ルビィ「二人にはこれから動画でエサ付けの勉強をしてもらうよ」ポチポチ
ダイヤ「さあさあ、画面から目を逸らさずに」
よしマル「もっ、もういやああぁぁぁぁっ!」
29:
善子「そして開かれしは地獄へと誘う門」ブツブツ
花丸「ルビィちゃんってば意外とスパルタで」ブツブツ
ルビィ「そろそろ始めてもいい?」
ルビィ「今までは画面越しでしか見てこなかったイソメとご対面だよ」パカッ
イソメ「ウネウネ」
善子「オホホホホ」
花丸「ず?らずらずら」
ルビィ(えっ、今の笑い声なの?)
善子「いや、思っていたより全然平気だわ」
花丸「これで成果がなかったら黒澤姉妹許すまじって思ったりもしたけど、ちゃんと意味のある特訓だったずらね」
ルビィ(意外と黒いマルちゃんの心の声がダダ漏れだよ……)
ルビィ「……二人とも大丈夫そうで安心したよ、それじゃあ今日の仕掛け紹介をしていくね」
30:
ルビィ「まず、今日使う竿はこれ」
http://i.imgur.com/NJBWTYS.jpg
花丸「あれ? この竿リールが付いてないね」
ルビィ「これはノベ竿っていって、リールのない昔からある釣り竿で穂先に直接仕掛けを結んで使うよ」
31:
ルビィ「そして今日使う仕掛けがこれとこれ」
http://i.imgur.com/V8w8EJF.jpg
http://i.imgur.com/LAncbuV.jpg
善子「あら、前回と違って随分とシンプル」
花丸「一方はオモリが小さくなってチューブみたいなのが一つ増えてるね」
ルビィ「緑色のはゴム管、オモリがサルカンの結び目にぶつかって糸が劣化するのを防ぐよ」
ルビィ「肌色のはウキゴム、ここにウキを差し込んで固定させるとウキ釣り仕掛けの出来上がり」
http://i.imgur.com/yHMrl57.jpg
http://i.imgur.com/vwMJWKC.jpg
花丸「ということは今日はウキ釣りとそうじゃない釣りの2種類をやるってこと?」
ルビィ「うん、ウキゴムがない方はミャク釣り、穂先と手元に感じるアタリを頼りに釣るやり方だよ」
ルビィ「慣れるとこっちの方がハゼを釣るのに面白いと思うけど、二人は初めてだからアタリがはっきりと分かるウキ釣りでやってもらうね」
32:
ルビィ「仕掛けをセットしていくよ、一番先に大きい輪を作ってそこから小さい輪も作る」
http://i.imgur.com/lnAE2v9.jpg
http://i.imgur.com/snY4mbx.jpg
ルビィ「大きい方の輪に糸を通して竿の赤い糸に持っていく」
http://i.imgur.com/agrfIeP.jpg
ルビィ「あとは通した糸を引っ張っていけば竿への接続は完了だよ、仕掛けを外すときは小さい輪を引っ張ってね」
http://i.imgur.com/26U3j7t.jpg
http://i.imgur.com/Yg4Iigl.jpg
http://i.imgur.com/3frIh5v.jpg
ルビィ「このときに竿を固定してないとやり辛いと思うけど、穂先の部分を持つのは厳禁」
善子「折れちゃうとか? でも凄く柔軟性がある竿だから折れるとは思えないけど」
ルビィ「それがね、竿全体を使ってしならせると簡単には折れないけど、穂先だけに力が掛かるとあっけなく折れちゃうの」
ルビィ「だから先端を引き出してからクーラーとかに立て掛けて、竿が転がり出さないことを確認してからやるといいかな」
ルビィ「その時に赤い糸の部分なら持ってもオッケーだよ」
33:
花丸「ルビィちゃん、結べたよ」
ルビィ「結び終わったら糸を出しながら竿を伸ばして、竿の長さと同じくらいになったところで糸を切る」
ルビィ「マルちゃんの場合はウキ釣りだからウキゴム、オモリ、ゴム管の順に糸に通してサルカンを結んでね」
ルビィ「前に糸の結び方を覚えてもらったのは、ここまでの部分はお店では売ってなくて自分で作らないといけないからなんだ」
ルビィ「ノベザオ入門セットみたいな商品には一つだけついてくることもあるけど、それをなくしちゃったらおしまいだよ」
ルビィ「ミャク釣りで使う部品がこれで」
http://i.imgur.com/BEeKJq5.jpg
ルビィ「ウキ釣りの場合はこっち、糸は10m巻きの安いのがあるからそれでいいよ」
http://i.imgur.com/7rRGBiT.jpg
花丸「ルビィちゃん、このオモリ穴に糸を通すやつじゃないけどどうやってつけるの?」
ルビィ「えっと、それはね、溝になってる部分に糸を入れてから軽く噛んで溝を潰すの」
ルビィ「だからそのタイプのオモリはカミツブシなんて呼ばれもするよ」
34:
善子「ねえルビィ、サルカンまで結べたけど、これ反対側の形が違うんだけど」
ルビィ「その説明もしていくね」
ルビィ「これは自動ハリス止めっていって、ここに針の付いた糸を繋げるんだけど」
ルビィ「慣れると針も自分で結ぶのが普通になるけど」
ルビィ「最初はこういうあらかじめ糸が結んである針を買っちゃおうね」
http://i.imgur.com/1N38Re4.jpg
35:
ルビィ「それでハリス止めなんだけど……あっ、ハリスっていうのは針の付いた糸の事で」
ルビィ「他にもリールに巻いた糸や今回のノベザオのハリス止めまでの糸を道糸」
ルビィ「2本以上の針が付いた仕掛けのハリスよりも強度が高い部分の糸を幹糸と同じ糸でも呼び名がいろいろあるんだ」
ルビィ「話を戻して、ハリス止めはハリスの先端に結び目のコブを作って穴に通して」
http://i.imgur.com/W9pv2hX.jpg
ルビィ「下に引っ張る、これでコブのところが引っ掛かって溝にハリスが食い込んで終わりだよ」
http://i.imgur.com/5B6QJsm.jpg
善子「凄く簡単にできるのね、全部このハリス止めでいいんじゃないかしら」
ルビィ「それが強い力が掛かると溝に食い込ませた糸が切れちゃうから、あくまで引きの弱い小魚用に使う道具だと覚えておいてね」
ルビィ「外すにはさっきとは逆で上に引っ張ればいいよ」
36:
善子「これでウキも付けたし準備オッケーね」
ルビィ「善子ちゃん待って、ここが簡単なハゼのウキ釣りで唯一難しいところだよ」
善子「? ウキを付けるだけの何が難しいっていうのよ?」
ルビィ「これを見て、ウキを止める位置が違う3種類の画像を用意したんだけど」
http://i.imgur.com/9zwvlx9.jpg
http://i.imgur.com/zPINUiN.jpg
http://i.imgur.com/lNDVyBW.jpg
善子「一つはウキが寝そべっちゃってるわね」
ルビィ「うん、それはウキを止める位置が高すぎてオモリが底に着いちゃってウキが立たない失敗例」
ルビィ「オモリが海底に着かない位置で止めないとウキが立たなくてアタリがきてもわからないよ」
37:
善子「そうなるとウキの立ってるどちらかが正解よね? う?ん、ずら丸はどう思う?」
花丸「片方は針が浮いてて、もう片方は浴槽の底の方にあるね……これが答えに繋がるのかな?」
ルビィ「そう、ハゼのいる層に針を留める調整をする必要があるの、これを棚取りっていってウキ釣りで絶対必要な作業だよ」
ルビィ「ハゼは海底にいるお魚だからこの針が底にある調整を真似してやってくよ」
38:
ルビィ「まずは失敗例のウキが立たない調整にわざとする」
善子「立たせてから微調整しなくていいの?」
ルビィ「先に立たせちゃうと針が浮いてるのか分からないから」
善子「言われてみればそうね」
ルビィ「仕掛けを海に振り込んで立たないのを確認したら10cmくらいウキを浅くしてまた振り込む」
ルビィ「この繰り返しでウキが立ったところがいい感じの調整になってるよ」
花丸「ウキの確認以前にうまく仕掛けを飛ばせないずら」
善子「私もよ、まずはこっちのやり方を教えて」
39:
ルビィ「えっとね、仕掛けをうまく振り込むには左手でオモリを掴んで、右手を真っ直ぐ伸ばして竿は正面に向けてね」スッ
ルビィ「オモリを後ろに引っ張って穂先が曲がってるのを確認したらオモリを離す」パッ
ルビィ「同時に右腕を斜め上に向けて竿の角度を45度くらいにするとオモリが振り子みたいな動きをしながら飛んで行くよ」ポチャ
ルビィ「最初は考えながらだから難しいと思うけど、慣れてくると無意識でできるようになるから頑張ろう」
花丸「掴んで離して……」ポチョン
善子「角度は45……」チャッポン
花丸「なかなか難しいよ、すぐ手前に落ちちゃう」
善子「私はずら丸よりは遠くに飛ぶけどルビィと比べるとまだまだね」
ルビィ「マルちゃんの場合は竿を動かし始めるのが遅いかな、仕掛けを誘導する前に落ちちゃってるね」
ルビィ「善子ちゃんは竿を上げすぎてるよ、オモリがつられて野球のフライみたいな軌道になってるから距離が出ないの」
善子「なるほど、上げすぎね」
花丸「これが癖にならないようにしないとダメなんだね」
40:
善子「ふぅ、こんなものじゃないかしら」
花丸「ルビィちゃんには及ばないけど、結構サマになってきたと思うよ」
ルビィ「うんうん、二人とも初めてでそれなら申し分ないよ」
善子「部長のお墨付きも出たし良しとしましょう」
花丸「ウキの調整も終わったし、やっと始められるね」
ルビィ「そうなるとエサを付けないといけないんだけど、しばらくはルビィが二人の分もやるね」
善子「申し訳ない」
花丸「感謝するずら」
41:
ルビィ「左手の親指、人差し指でイソメを掴んで」ヒョイ
善子「ふむふむ」
ルビィ「針を口から刺す」ブス
花丸「うんうん」
ルビィ「イソメを押し上げてちょうどいいところで切る」ブツッ
善子「見てるだけなら何も問題ないわね」
花丸「今日中には自分でやれるようにするけど、少しの間は勘弁してほしいずら」
ルビィ「これも慣れが必要なところが多いからね、焦らなくても段々とできるようになっていけばいいよ」
ルビィ「それで血や体液が付くと弱っちゃうエサもいるから、使いかけのエサを他のエサと一緒にするのはなるべく避けようね」
ルビィ「仕切りがついてるエサ箱があると便利だよ」
ルビィ「それとほとんどのエサが暑さに弱いからこの時期はエサ箱が陽射しに当たらないようにしてね」
ルビィ「本当は3匹程度を外に出して、残りはクーラーに待機させておくのがベストみたいなんだけど」
ルビィ「そこまでやる人はあまりいないんじゃないかな?」
42:
ルビィ「それでウキ釣りのやり方なんだけど、仕掛けを振り込んだら後は特にすることはないよ」
花丸「サビキ釣りみたいに誘いをかけたりしなくもいいの?」
ルビィ「うん、ウキが潮の流れに乗って移動していくからそれで十分」
ルビィ「エサがハゼの近くを通ったら食べようとして追いかけてくるからね」
ルビィ「流れ続けて道糸のたるみがなくなってウキが手前に寄ってくるようになったら振り込み直しの合図だよ」
43:
善子「それじゃ早、えいっ」ポチャ
ルビィ「ウキがあまりに早く流れていくとハゼが追いつけなかったりするけど、今はゆっくり動いてるから大丈夫だね」
善子「!? ルビィ! ウキがピョコピョコしてるけどコレってアタリじゃない!?」ピョコピョコ
ルビィ「早きたね! でもまだタラシの部分を咥えてるだけかもしれないから少し我慢だよ」
善子「わかったわ!」
花丸「善子ちゃん! こういう時は座禅を組んで気持ちを落ち着かせるずら!」
善子「ずら丸の方こそ落ち着きなさい!」スポッ
善子「ウキが海に潜ったわ!」
ルビィ「今だよ! 善子ちゃんアワセて!」
善子「アワセ!? アワセってなに!?」
ルビィ「あぁっ! 説明してなかった! え?っと……勢いよく手首を返して竿の角度を上げてみてっ!」
善子「角度ねっ! えぃっ!」ビシッ
善子「!? 掛かったわ!」キュンキュン
ルビィ「よかった?、あとはサビキ釣りの時みたいに竿を真上に向ければこっちに仕掛けが来るからね」
善子「よしっ!」パシッ
44:
善子「これがハゼ、なんというか愛嬌があって可愛いわね」
http://i.imgur.com/V70CZTT.jpg
ルビィ「観賞魚として飼う人もいるみたいだよ」
花丸(美味しそうって思ったけど今は言わない方がいいみたいずらね)
ルビィ「それからゴメンね、アワセのこと言ってなかったよ」
ルビィ「エサを食べて針が口の中に入ってても刺さってるわけじゃないから仕掛けを動かして針を刺すのがアワセ」
ルビィ「ハゼなら竿の角度をキュッと鋭く上げて仕掛けを30cmくらい浮かせるイメージでやるといいよ」
ルビィ「サビキ釣りの時は直接針を食べるからアワセの必要はなかったんだ」
花丸「アタリがきても上げるのを我慢してからのアワセ、まだまだ覚えることがいっぱいずら」
ルビィ「ハゼの食い気もあるみたいだしマルちゃんも頑張ろう」
花丸「うん、善子ちゃんよりたくさん釣るのを今日の目標にするずら!」ポチャ
善子「なによ、私だって負けないんだからね!」ポチャ
45:
花丸「ルビィちゃん、ハゼのアタリってさっきの善子ちゃんみたいなのだけなの?」
ルビィ「他にもあるよ、さっきのピョコピョコだけがずっと続くこともあるし」
ルビィ「ハゼがその場から動かなくてウキが止まったり、流れと逆方向に動いてウキが反対方向に進んだりも」
ルビィ「はっきりとアタリだと分からなくてもおかしいなって思ったらアワセを入れてみるといいよ」
花丸「そうなの? それじゃあっ!」ビシッ
花丸「ウキが動かないからどうしてだろうと思ってたけど、マルのエサも食べてたみたい!」キュンキュン
花丸「1匹目釣ったずら?」パシッ
善子「やるじゃない、これで同点ね」
ルビィ「この調子で数を伸ばしていこうね」
46:
善子「ねぇ、ずら丸? アタリが出なくなってきたんだけどそっちはどう?」
花丸「マルもおんなじ、だけどルビィちゃんは調子よく釣ってるよね、ここはまたルビィちゃんに教えてもらう必要があるみたい」
善子「お決まりのパターンになりつつあるわね、ルビィ部長、私達にアタリが出なくなった理由ってわかる?」
ルビィ「ルビィはそんなことないんだよね、ウキ釣りの二人はダメでミャク釣りのルビィは大丈夫となると答えは一つ」
ルビィ「今は満ち潮で水位が上がっていってるからウキの位置がズレてるはずだよ」
善子「なるほど、ウキには考えがいかなかったわ」キュッキュッ
ルビィ「引き潮ならウキが立たなくなるから気付けるけど、満ち潮だと見た目は変わらないから意外とハマりやすい落とし穴だよ」
47:
善子「言われた通りウキの調整が必要だった、ありがとねルビィ」
ルビィ「どういたしまして、また分からない事があったらなんでも聞いてね」
善子「そうさせてもらうわね」
善子「フフフ……ずら丸にはウキの事を聞かれてないし、このままコッソリと数を伸ばして引き離してやるわ」
ルビィ「悪いこと考えるなぁ」
花丸「ルビィちゃんありがと?! また釣れるようになったずら?!」ブラブラ
善子「ウキの事教えてないのにどうしてっ!? ルビィ! 私のこと裏切ったの!?」ガシッ
ルビィ「えぇっ!? ルビィは何も喋ってないけど……」
48:
花丸「ルビィちゃんと会話しながらウキを動かしてたら話を聞かなくても分かるずら」
善子「くうぅっ……抜け駆けして差をつけようとしたのに!」
花丸「善い子の善子ちゃんには無理な芸当だったみたいだね」
ルビィ「そうだね、善子ちゃんは善い子だもんね」
善子「すぐそうやって二人してからかって! ずら丸はともかく知り合った頃のルビィはそんな娘には見えなかったのに」
ルビィ「それは善子ちゃんとの付き合い方が分かったからだと思うよ」
花丸(扱い方とも言うずら)
49:
善子「むむむ……はぁ、まあいいわ、続きしましょ」
ルビィ(ちょっと元気なくなっちゃったな、こういうときは……)
ルビィ「善子ちゃん善子ちゃん」ボソボソ
ルビィ「また今度ヨハネちゃんの配信に付き合うから機嫌なおして?」ボソボソ
善子「!? ……約束よ?」ボソボソ
ルビィ「これまで破ったことないでしょ?」ボソボソ
善子「確かにね、今度も期待してるわよ」ボソボソ
善子「さあっ! このヨハネがジャンジャン釣ってあげるわ! ハゼよ慄きなさいっ!」
花丸「急にテンション上がってるけどルビィちゃん何を言ったの?」
ルビィ「ん、ちょっとね」
花丸「?」
ルビィ(ゴメンね、恥ずかしいからマルちゃんにはまだ秘密なの)
花丸(善子ちゃんの助手をする約束でもしたのかな? でも知られたくないみたいだし詮索しない方がいいよね)
50:
善子「今度は全員釣れ具合が悪くなってきたわ」
花丸「今がハゼにはよくない条件になってるとか?」
善子「そうなのかしら、ルビィ? ハゼの狙い目っていつ頃なの?」
ルビィ「マズメ時と潮止まり前後は定番だよね、あと一般的には満ち潮に乗って岸に寄ってくるから干潮からの満ち込みがいいって言われるけど」
ルビィ「場所によっては引き潮で水位が減ることでハゼの集まるポイントが狭まるからいいって所もあるし」
ルビィ「これはお気に入りのポイントを見つけてどっちがいいのか調べるしかないかな」
51:
善子「ここはどうなの?」
ルビィ「ここは一般的な満ち込みが有利な所だよ」
花丸「え? でも今は満ち潮だよね? それなのに釣れなくなってきてるよ?」
ルビィ「うん、だからね……場所移動します!」
善子「釣れないんじゃ仕方ないわね、片付けましょ」
ルビィ「荷物はそのままでいいよ、善子ちゃん」
善子「でも竿を伸ばしたまま自転車を漕ぐなんて出来ないわよ?」
ルビィ「いいからいいから、二人ともついてきて」テクテク
花丸「ルビィちゃん、自転車はそっちじゃ……」
52:
ルビィ「到着?」ピタッ
善子「場所移動って10mくらい動いただけじゃない」
ルビィ「まあまあ、騙されたと思ってやってみて」
善子「思っても何も完全に騙されてるとしか……!?」ピョコピョコ
花丸「すぐにアタリがきたずら!」ピョコピョコ
ルビィ「場所移動成功だね」パシッ
善子「ちょっと横に動いただけでまた釣れるなんてどういうことなの?」
ルビィ「前のアジと違ってハゼはそんなに泳ぎ回るようなお魚じゃないから」
ルビィ「エサもウキも潮も合ってるのに釣れない、なんてときはもうそこにいるハゼは釣り尽くしちゃったってことなの」
ルビィ「だから少し移動してまた別のハゼの溜まり場を探す、いきなり見つかったのはラッキーだったね」
53:
花丸「さらっと言ったけど釣り尽くしたって……ルビィちゃん、そんなに釣ったらこの辺り一帯のハゼがいなくならないの?」
ルビィ「大丈夫、天敵が多いハゼは数の多さで抗ってるから人に釣られたからってそう簡単にはいなくならないよ」
善子「ちなみに今日はここからどれだけのハゼをいなくするつもりなの?」
ルビィ「目標としては初めてのマルちゃんと善子ちゃんは25、ルビィはその倍の50で100匹以上って考えてるかな」
善子「ひゃくぅ? そんなにたくさん釣るのはいいけど食べきることはできるの?」
ルビィ「三人で分ければ30匹程度、これくらいならむしろ物足りないと思えるくらいかも」
善子「それならいいんだけど」
花丸「食べるのが楽しみずら」
54:
ルビィ「そろそろ30匹は超えた頃かな?」パシッ
花丸「ルビィちゃん、困ったことになったずら」
ルビィ「どうしたの?」
花丸「釣れたのはいいんだけど、このハゼ針を口の奥まで持っていってて」
http://i.imgur.com/ssqFJcp.jpg
ルビィ「飲み込まれちゃったんだね、そうなるのはアワセのタイミングが遅いからで」
ルビィ「いいタイミングでアワセることができればこんな感じに口に掛かるんだけど」
http://i.imgur.com/5V9XC87.jpg
ルビィ「今はアタリがあっても少し待ってしっかりとエサを食べるのを我慢しないといけないから難しいよね」
ルビィ「飲まれるのはある程度仕方ないと思ってやるしかないよ」
55:
花丸「そうなんだね、ところで針を飲まれた場合はどうやって外すの?」
ルビィ「ハゼをしっかりと持って糸をゆっくり強く引っ張ると針の軸が出てくるからあとはいつも通りに外すか」
ルビィ「ハゼを持ってる手の親指、人差し指を左右のエラに入れてから糸を引っ張ると外せるよ」
ルビィ「ただ、エラに指を入れるやり方は簡単に外せるけど内臓ごと引っ張り出しちゃうことがあるから」
ルビィ「ショッキングな絵面を見たくないならこっちはやらないほうがいいかな」
花丸「すぷらったずら……」
56:
花丸「善子ちゃん、そろそろ……」
善子「……ルビィに任せっきりってわけにもいかないわよね」
花丸「ルビィちゃん、次からはマル達自分でエサを付けるね」
ルビィ「……任せてもいいかな?」
花丸「大丈夫ずら、やり方はルビィちゃんを見て覚えてるから」
花丸「まずは掴んで?、つか、掴んで……って意外と動きが激しくて掴めない……」
ルビィ「あぁ、たまに飛び跳ねるように動き回るイソメがいるね」
ルビィ「そういうのは後回しにして大人しいイソメを狙うといいよ」
57:
善子「よし、掴んでやったわ、後は……うひぃっ!」ポイッ
花丸「はわっ!? 善子ちゃん、こっちに投げないでほしいずら」
善子「ずら丸ごめん、話は聞いてたけど本当に噛み付いてきたわね」
善子「次こそは……こうして……」
花丸「できたずら、後はちょうどいい長さに、ここはハサミで」チョキン
善子「こっちも完了よ」
ルビィ「二人とも良くできました」パチパチ
善子「まあね、私にかかればこんなものよ」
花丸「なんとかできたずら」
善子「これでルビィの手を煩わせることもなくなるわ」
ルビィ「もう、二人とも気にしなくていいのに」
58:
善子「あれ? なにこれ、びくともしない」グイッグイッ
花丸「善子ちゃんどうしたの?」
善子「何かが掛かってるのかしら、仕掛けを上げられないのよ」
ルビィ「善子ちゃん、それは凄い大物だよ」
善子「ホントにっ!? それじゃあなんとしても釣り上げないと!」
ルビィ「それは無理かな、善子ちゃんが釣ってるのは地球だからね」
善子「えっ!? ……どういうこと?」
59:
ルビィ「海底の障害物に針が引っ掛かってるんだよ、根掛かりっていうけど地球を釣ったなんていう人もいるね」
善子「なんだそういうことね、それで、どうやって外したらいいの?」
ルビィ「思いっきりやりすぎると竿が折れちゃうから力は抑え気味にして」
ルビィ「真上と左右の方向にアワセをいれるみたいに竿を動かしてみて」
善子「こうかしら?」グイッ
ルビィ「そんな感じ、竿が限界近くまで曲がったらすぐに戻す」
ルビィ「仕掛けに急激にテンションを掛けて、そこからさらに急激に緩ませることで針が外れることがあるんだ」
ルビィ「ただ、さっきも言ったけど力みすぎて限界以上に曲げちゃうと竿が折れちゃうからそこは気をつけて」
60:
善子「それでも外れないわね」グッグッ
ルビィ「そうなったら残念だけど仕掛けを諦めるしかないかな」
ルビィ「仕掛けと竿が一直線になるようにして引っ張ると竿のしなりが利用できなくて糸が切れるからね」
善子「わかったわ」グイー
ルビィ「善子ちゃんストップ!」
善子「えっ!? どうしたの?」ピタッ
61:
ルビィ「あのね、ゴムを左右に引っ張って片方を離したらどうなるかな?」
善子「それはもちろん持ってる方がバチンとなるじゃない」
ルビィ「それと同じことが仕掛けが切れたときに起こることがあるから竿は腕を伸ばしきって持って顔から離すこと」
善子「そっ、それは危ないわね、気を付けるわ」グイー
ルビィ「腕の力で引っ張るよりもそのまま後ろに歩くといいよ」
62:
善子「なるほど、それじゃ」フッ
善子「外れたわ! あれ? 切れたと思ったのに針が付いたままよ、ツイてるわね」
ルビィ「ちょっと見せて……残念だけどこの針はもう使えないよ、ルビィの針と見比べて?」
善子「同じ針なのに形が違ってるわね」
ルビィ「軸が細い針だと根掛かりから外そうとすると曲がっちゃうことがあるんだ」
ルビィ「こうなると掛かりが悪くなったりするから交換しようね」
善子「そういうことなら仕方ないわね、新しい針と換えるわ」
63:
花丸「ねぇルビィちゃん、そっちのミャク釣りちょっとやってみたいな」
ルビィ「いいよ、やり方を教えるね」
ルビィ「まずはウキ釣りと同じで仕掛けを振り込んでみて」
花丸「はいっ」ポチョ
ルビィ「そうしたら仕掛けは動かさずに糸が張った状態をキープしてね」
花丸「これは少し難しいね」
ルビィ「穂先がオモリの重さに勝てずに少しだけお辞儀するくらいがベストだよ」
64:
花丸「こんな感じかな?」ペコリ
ルビィ「うんうん、いい感じ、そのまま10秒くらい待ってもアタリがなければ仕掛けを動かすんだけど」
ルビィ「ズルズル海底を引きずると根掛かりしちゃうことがあるから竿を少し上げながら横に動かす」
ルビィ「そうして仕掛けを30cmくらい跳ね上げるイメージで少しずつ手前に仕掛けを寄せてきてね」
花丸「わかったずら」
ルビィ「最初は正面を向いてた竿が真横くらいまできたら振り込み直しだよ」
65:
花丸「このままキープで……!?」コンコン
ルビィ「アタリがきたね、今のエサの付け方だと少し食い込ませたほうがいいから」
ルビィ「ハゼが違和感を覚えないように竿を動かしてアタリで押さえ込まれた穂先を元に戻して次のアタリでアワセてみて」
花丸「穂先を戻して……次のアタリで……ここっ!」キュン
花丸「!? これ、今までより引きが強い!」キューン
ルビィ「糸鳴りがしてる、これは大きいよマルちゃん!」
花丸「なかなか浮いてこないけど、もう少しでっ!」ザパッ
ルビィ「うわぁ?、すごいよこんなサイズそうお目にかかれない!」
66:
花丸「本当だ、今まで釣ってきたハゼより倍くらい大きい!」
ルビィ「普通ハゼは産卵とかで産まれて1年で死んじゃうんだけど、たまに成長不足で産卵に関わらなかったりして生き残る個体がいるんだよね」
ルビィ「このハゼもきっとそうだよ」
花丸「善子ちゃん見て見て、こんなに大きい!」
善子「やるじゃない、素直に認めてあげるわよ」
ルビィ「善子ちゃんも同じくらいのが釣れるよう頑張ってね」
67:
ルビィ「さてさて、エサも無くなったし帰ろっか」
善子「私は目標の25匹は超えてるはずよ、それぞれ釣ったハゼは別の袋に入れてるからどっちが多いかわかるわね」
花丸「マルだって25匹は超えてるはずだから負けないずら」
ルビィ「続きは家に着いてから、帰るよ?」
よしマル「は?い」
68:
よしマルビィ「ただいまー」
ダイヤ「お帰りなさい、今日はどうだったの?」
ルビィ「マルちゃんと善子ちゃんが釣った数で勝負するっていうからまだわからないけど、悪くはないと思う」
花丸「ダイヤさん聞いて聞いて、マルこんな大きいハゼを釣ったずら」ドヤッ
善子「聞いてよダイヤさん、私なんか地球を釣ってしまったのよ」ドヤッ
ダイヤ「そっ、そうね……地球、それは凄いわ……」
ルビィ「二人とも計測始めるよ?」
69:
花丸「数え終わったずら」
善子「こっちもよ」
ルビィ「それじゃあせーので言ってね、せーのっ!」
花丸「にじゅうはちっ!」
善子「にじゅうきゅうっ!」
善子「やった! 私の方が多いわ!」
花丸「そんなぁ、マルの負けずら?」
ルビィ「僅差で善子ちゃんの勝ちだね、数じゃなくてサイズで勝負ならマルちゃんの圧勝だったんだけど」
花丸「勝負のルール選択を間違えたずら……」
善子「まあまあ、負けたからってペナルティーがあるわけじゃないし、次頑張ればいいのよ」ドヤッ
70:
ルビィ「完全に天狗になってるね」
花丸「なってるずら、次はマルが勝って同じことを言ってやるずら」
ダイヤ「ルビィは60匹釣っていたから120匹近い釣果ね」
http://i.imgur.com/dMXNQr4.jpg
ルビィ「目標の100匹は超えたね」
善子「ホントに達成できるか疑ってたけど意外と出来るものなのね」
花丸「これでたくさん食べられるずら」
ダイヤ「マルちゃんは本当に食べることが好きなのね、では喜んでもらえるよう料理するとしましょうか」
ダイヤ「ここからはマネージャーの仕事なので三人は休んでいてね」
よしマルビィ「は?い」
71:
善子「ふぅ、今日も大成功だったわね」
花丸「うん、100匹以上も釣れるなんて凄いよ」
ルビィ「そうだね、でも三人合わせて100匹じゃまだまだかも」
善子「そうなの?」
ルビィ「最終的には一人100匹を目標にしたいなと思ってるよ」
花丸「一人で? ルビィちゃんは達成したことあるの?」
ルビィ「エヘヘ……実はまだありません、だから三人で頑張ろう?」
善子「部長の頼みとなれば断れないわね、けどいきなり100匹は無理だから次は50匹を目標にするわ」
花丸「マルもそれくらいかな、あと次は善子ちゃんよりもたくさん釣ること」
ルビィ「ルビィは80匹まではいったことあるからゴールの100匹を目標にするよ」
72:
善子「次はもっといい結果にするために今日のおさらいをするとポイントはどうなるのかしら?」
ルビィ「そうだなぁ、まずはその日のベストなエサの付け方をなるべく早く把握すること」
花丸「短すぎて見向きされなかったり、逆に長すぎて掛け辛いと効率が悪いよね」
ルビィ「それからウキ釣りの場合はこまめなウキの調整」
善子「エサがハゼの届かないような層に浮いてたら意味ないものね」
73:
ルビィ「最後にこれが一番大事、釣れなくなったら場所移動」
ルビィ「それまで釣れてたからってついその場で粘って結局ダメだったって経験をしてみないと躊躇しがちだけどね」
ルビィ「この三点を意識すると次はきっともっといい結果に恵まれると思うよ」
花丸「全員目標達成できるよう頑張るずら」
74:
ダイヤ「お待たせしました、ハゼといえば揚げ物が定番なので大きめの物は天ぷら、そうでないのは唐揚げにしたわ」
http://i.imgur.com/GZtzrfJ.jpg
よしマルビィ「おぉ?!」
ダイヤ「さあ、冷めにないうちに召し上がれ」
よしマルビィ「いただきま?す」パクッ
善子「ん」
花丸「ふぅ」
ルビィ「うんうん」
よしマルビィ「おいし?」
75:
ルビィ「久しぶりに食べたけど、やっぱり美味しいな?」
花丸「前のアジはガツンと一気に響くような美味しさだったけど、ハゼは淡いけど確かな旨味が広がるというか」
善子「テレビとかの食レポで聞く淡泊な味ってきっとこのことなのね」
花丸「すごく食べやすくて何匹でもいけちゃうずら」パクパク
ダイヤ「マルちゃん、これを」スッ
花丸「これはマルが釣った」
ダイヤ「特大サイズのハゼ、きっと食べ応え十分よ」
花丸「いただきます、う?ん、一口じゃ食べきれないボリューム感、最高ずら」モグモグ
76:
ルビィ「天ぷらのサクッとした衣としっとりとしたハゼの身の食感がたまらないよぉ」パクパク
善子「カラッと揚がって骨まで食べられる唐揚げも素晴らしいわ」パクパク
ダイヤ「本当、美味しいわ」モグモグ
花丸「ルビィちゃんの言った通り30匹じゃ物足りないくらいだね」パクパク
ルビィ「そ、そうだね……」モグモグ
ルビィ(ルビィの言った30匹は一人じゃなくて一家族のことなんだけどな)
ダイヤ「残りは衣を付けて揚げるだけの状態までは捌いてあるので、お土産に持って帰ってね」
よしマル「は?い」
77:
よしマルビィ「ごちそうさまでした!」
ダイヤ「お粗末様でした、二人とも今日は楽しめた?」
花丸「はい、少しずつだけど上達していってるのがわかって面白いです」
善子「いずれは全員で100匹ずつ釣るのが最終的な目標なの」
ダイヤ「ふふ、そんなに釣って来られたら料理するのが大変そうね」
ルビィ「次にハゼを釣りに行ったら目標は三人合わせて180匹なんだ、そのときはルビィもお料理手伝うよ」
善子「ルビィってば料理できるの? なんか意外ね」
ルビィ「お姉ちゃんと比べたら全然だけどある程度なら」
ダイヤ「黒澤家の女性として求められる事柄の一つ、ということね」
78:
ダイヤ「この話はこれくらいにして、次のターゲットは決まっているのかしら?」
ルビィ「今はまだ……二人も釣ってみたいってお魚がいたら教えてね?」
花丸「うん、考えておくね」
善子「了解、何か良さそうなのがいたら教えるわ」
ダイヤ「最後に部長からの挨拶で今日の活動はおしまいにしましょうか」
ルビィ「えっと、今日は二人とも初めてのハゼ釣りなのに上出来な結果だったと思います、これからもこの調子で頑張っていきましょう!」
よしマル「はいっ!」
ルビィ「それでは今回の活動はここまでとします、みんなお疲れ様でした!」
よしマルダイ「お疲れ様でしたー!」
79:

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