黒澤ダイヤ「帰るわよ」黒澤ルビィ「ま、待ってお姉ちゃん!」back

黒澤ダイヤ「帰るわよ」黒澤ルビィ「ま、待ってお姉ちゃん!」


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1:
ダイヤ「まったく、相変わらず鈍間な妹ね……」ハア
ルビィ「たまにはみんなと寄り道して帰っても……」
ダイヤ「絶対ダメ。チカさん達のことだし、どうせ海とかに行くのでしょう?」
千歌「え? なんで海?」
ダイヤ「この時間に海なんて行って、愚鈍な貴女はきっと海で溺れ死んでしまうわ」
ルビィ「ひぃっ……!」ビクッ
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3:
ダイヤ「だから帰るわよ」
ルビィ「う、うん……」
ダイヤ「それに……」ジーッ
善子「何? ヨハネの魅力に気付いちゃった?」
善子「あーんっ、ヨハネってばなんて罪な女なのー?」クネクネ
ダイヤ「あれに影響されたりでもしたら黒澤家の恥だわ」
ルビィ「よ、善子ちゃんの悪口言わないで!」
善子「ヨハネよ、ヨ・ハ・ネーっ!」
4:
ダイヤ「とにかく、帰るわよ。お母様が待ってるわ」
ルビィ「うぅ……。じゃあね、また明日……」フリフリ
花丸「また明日ずらー!」フリフリ
千歌「じゃあねーっ!」ブンブン
千歌「よしっ、海にいこっか!」
果南「結局海なんだね」アハハ
5:
――――
――

ルビィ「はぁ、たまにはみんなと遊びたいなぁ……」
ルビィ「でも、お姉ちゃんの言う通りルビィは鈍間だし――」
ルビィ「……」グスン
ルビィ「落ち込んでるだけじゃ、ダメだよね!」
ルビィ「お姉ちゃんみたいにしっかりするためにもまずはお勉強!」
ルビィ「デキロマ! えへへっ」
6:
ルビィ「あっ、これお姉ちゃんのペンだ」
ルビィ「前にお勉強教えてもらったときに混ざっちゃったのかな……?」
ルビィ「お姉ちゃん困ってるよね、返しに行かないと」
ルビィ「でも――」
ルビィ「『どうして今の今まで気付かなかったの? 本当に鈍間な妹ね』」ダイヤァ
ルビィ「なんて、怒られちゃうかも……」グスン
ルビィ「で、でも! お姉ちゃんが困ってるかもしれないんだから早く返さないと!」
7:
ルビィ「お姉ちゃん」コンコン
ルビィ「…………」シーン
ルビィ「あれ? 電気はついてるし、いるよね……?」
ルビィ「お、お姉ちゃん……?」コンコン
ルビィ「……寝てるのかな?」
ルビィ「ちょっとお姉ちゃんには悪いけど中の音を聞いてみようかな」ピトッ
8:
「……ぃ、ルビィ」
ルビィ「っ! お姉ちゃん、ルビィの名前を呼んでる、よね?」
ダイヤ「ん、ルビィ……っ!」
ルビィ「やっぱり呼んでるよね?」
ルビィ「なんだか苦しそう……?」
ルビィ「お姉ちゃん!?」コンコン
ダイヤ「ルビィ、っ!」
ルビィ「き、きっと入っていいってことだよね……?」
ルビィ「というか入らなきゃ! お姉ちゃんが苦しんでるんだもん!」
9:
ルビィ「お姉――」ガチャッ
ダイヤ「ルビィっ、ん――――っ!」ビクンビクン
ルビィ「ちゃ、ん……?」ピタッ
ダイヤ「はぁ、またしてしまったわ……。妹でするなんて――」チラッ
ルビィ「………」
ダイヤ「……………」ダラダラ
10:
ダイヤ「ち、違うのよ、ルビィ?」アセアセ
ルビィ「え、えっと。とりあえずパンツだけでもはいたら……?」
ダイヤ「そ、そうすr――」グンッ
ダイヤ「あぁっ! イヤホンが引っかかって抜けて――」
「お姉ちゃん。おねえちゃん? デキロマ! えへへっ」
ルビィ「え?」
ダイヤ「っ!」カチッ
13:
ルビィ「今の、ルビィの声……?」
ダイヤ「な、なんでもないのよ……?」アセアセ
ルビィ「でもお姉ちゃんさっきまでそれ聴いてたんだよね?」
ダイヤ「き、聴いてたのは前のトラックよ」メソラシ
ダイヤ「貴女の声なんて聞き飽きてるし」
ルビィ「それもそうだよね……」
14:
ルビィ「えっと、お姉ちゃん。調子は悪くないの?」
ダイヤ「えぇ、別に……」メソラシ
ルビィ「なんだか苦しそうな声が聞こえたから勝手に入って来ちゃって……」
ダイヤ「……私がイヤホンしてたのも悪いわ」メソラシ
ダイヤ「それで、何か用があったの?」メソラシ
ルビィ「あっ、そう! これルビィのに混ざってたから返しに来たの」
ルビィ「はい、お姉ちゃん」スッ
ダイヤ「へっ? あ、ありがとう……?」
15:
ルビィ「ううん、ルビィが間違って持ってっちゃったんだと思うから……。ごめんなさい」
ルビィ「それじゃあ、お姉ちゃんの体調も大丈夫だったらお部屋に戻るね」ニコッ
ダイヤ「ちょ、ちょっと!」
ルビィ「へ?」
ダイヤ「な、何か言いたいことあるでしょ?」
ルビィ「言いたいこと……。うーん……」
ダイヤ「…………」
16:
ルビィ「あっ! 夜にお股丸出しにしてたら風邪ひくよ?」
ダイヤ「はあっ!?」
ルビィ「えっ?」
ダイヤ「他に言うことあるでしょ!? 遠慮しないで言いなさい!」
ルビィ「え、えっと? あ! 勝手にドア開けちゃってごめんなさい」ペコリ
ルビィ「きちんと謝ってなかったもんね」
ダイヤ「……もしかしてわざとやってる?」
ルビィ「わざと……?」キョトン
17:
ダイヤ「…………。はぁ」
ルビィ「な、何? ルビィ何かしちゃった……?」アセアセ
ダイヤ「いえ、ただ貴女があまりにも抜けているから不安になっただけよ」ハア
ルビィ「ご、ごめんなさい」
ダイヤ「……なんで謝るのよ」
ルビィ「え、えっと、ルビィが不安にさせちゃったみたいだから……?」
18:
ダイヤ「……ルビィ、私が何をしてたかわかってないでしょ?」
ルビィ「え、えっと、うーん……。何か音楽を聴きながら運動してたとか……?」
ダイヤ「ルビィの名前を呼びながら? 下半身に何も履かずに?」
ルビィ「あ、あれ?」
ルビィ「そういえばなんでだろう……?」キョトン
ダイヤ「これだから不安だって言ってるのよ」ハア
19:
ダイヤ「……まあいいわ。知らないなら知らないで」
ルビィ「?」
ダイヤ「あ、私がしてたことが何なのかを他の人に聞くのは絶対やめて。恥ずかしいから」
ルビィ「そ、そうだよね! きっと知らなきゃ恥ずかしいことだろうし……」
ダイヤ「別にそういうわけじゃないんだけど……。まあそれでいいわ」
ルビィ「?」キョトン
20:
ダイヤ「だから、ルビィはそのままでいいわ。不肖の妹だけど大切な妹だもの」
ダイヤ「私がどうにか貴女を生き延びさせてあげる」
ルビィ「? ありがとう、お姉ちゃん」ニコッ
ダイヤ「っ!」
ルビィ「お姉ちゃん、大好き!」ギュッ
ダイヤ「っ!!」タラッ
21:
ルビィ「あ、あれ!? お姉ちゃん鼻血出てる!」
ダイヤ「出てないわ」タラタラ
ルビィ「出てるよ! やっぱり体調悪かったんでしょ!?」
ルビィ「熱あるのかな? 体温計、は取りに行くと遅くなっちゃうから――」ピトッ
ダイヤ「る、ルビィの顔がちk――」フラッ
ルビィ「お、お姉ちゃん!? お姉ちゃん!!」
ダイヤ「」パタリ
ルビィ「寝ちゃった……?」
22:
ルビィ「うーん、熱はなかったみたいだし、疲れてたのかな?」
ルビィ「鼻血をふいてあげて――」
ルビィ「あ、あの机の上のってリンゴ、だよね?」
ルビィ「もしかして毒リンゴ!?」
ルビィ「えっと、こういうときは、えーっと……」
ルビィ「王子様のキス……?」
ルビィ「で、でも王子様なんていないし、うぅ……」ウルウル
23:
ルビィ「でもキスしなきゃ起きてくれないし――」
ルビィ「……」ジッ
ルビィ「で、デキロマ!」
ルビィ「王子様じゃないけど、きっと起きてくれるよね……?」
ルビィ「だって、ルビィ、お姉ちゃんのこと大好きだもん!」
ルビィ「え、えいっ」チュッ
ダイヤ「う、うーん……」
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