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凛「理事長と迷い猫」


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凛「今日も練習疲れたぁ」
花陽「そうだね」
凛「だから、三人にラーメン食べに行こう」
花陽(ご飯、ご飯♪)
真姫「私は行かないわよ」
凛「えー、なんで?」
真姫「昨日行ったばかりでしょ」
2:
凛「そうだっけ?」
真姫「そうよ」
花陽「じゃあ今日はご飯を」
真姫「昨日あんだけ食べてまた食べるの? 太るわよ」
花陽「はぅ……」
凛「太ったかよちんもぉ、きっとかわいいにゃー」
花陽「うぇぇー」
凛「ぷにぷにぃ?、ぷにぷにぃ?」
花陽「ヤメテェ?!」
真姫「はぁー」
真姫(バカバカしい)
3:
真姫「じゃあ私、先に帰るから」
凛「あぁ真姫ちゃ」
「ふぇぇん! ふぇぇん!」
真姫「な、何よ凛! 泣くこと……」
凛「り、凛じゃないよ!」
真姫「じゃあ誰?」
花陽「あ、あそこ!」
凛「ん?」
花陽「小さい女の子が泣いてる」
凛「ほんとだ。凛、ちょっと行って来る」
花陽「り、凛ちゃん!」
タッタッタッタッ
真姫「なに……」
花陽「真姫ちゃんも行こ!」
タッタッタッタッ
真姫「って……もう、待ちなさいよね!」
4:

 
少女「ふぇぇん、ふぇぇん」
凛「ねぇ」
少女「ふぇぇ?」
凛「どうしたのかな?」
少女「ぐすん……ぐすん」
花陽「はい、ハンカチだよ。これで涙を拭いてね」
少女「……うん」
ゴシゴシ
凛「それで、どうして泣いてたのかな?」
少女「あのね……あのね……えっと」
真姫「はっきり言いなさいよ!」
5:
少女「!」ビクッ
花陽「真姫ちゃん!」
真姫「あっ」
少女「びぇぇぇぇん!」
凛「もうっ! 真姫ちゃん何やってるの」
真姫「ご、ごめんなさい」
少女「びぇぇぇぇん!」
花陽「な、泣き止んでねっ」
凛「あの赤い髪のお姉ちゃんは、怒ってるワケじゃないからね」
花陽「そ、そう。普段からイライラして怒りっぽいだけだからね!」
真姫「ヴェッ!」
凛「よーしよーし、泣き止んでね」
少女「びぇぇぇぇん!」
凛「泣き止まないや」
花陽「頑張って泣き止ませよう!」
真姫(イライラ、怒りっぽい……)
真姫「グスッ」
 
少女「びぇぇぇぇん! びぇぇぇぇん!」
真姫「ヴェェェェン、ヴェェェェン……」
7:

 
凛「そっかぁ。迷子になっちゃったんだね」
少女「うん……」
花陽「怖かったね」
凛「でも、もう大丈夫だよ」
ナデナデ
少女「えへへ」
真姫「元気出たみたいね」
凛「そうだね」
8:
真姫「それで、この娘どうするの?」
花陽「うーん。送ってあげたいのは山々だけど」
真姫「この娘の家の住所、知らないわよ」
凛「じゃあ、交番に行ってみよっか」
真姫「それが無難ね」
凛「よーし、きま……」
少女「あの!」
凛「何?」
少女「まいごになったら、これ、みせなさいって」
真姫「これって……」
花陽「迷子札かな」
9:
凛「そうだよ。迷子札だよ」
少女「おかあさんが、いつも、もたせてくれてるの」
凛「そうなんだ。いいお母さんだね」
少女「じまんのおかあさん!」
凛「ねぇ、この娘を家まで送り届けない?」
真姫「そうね。住所だと、ここからそう遠くはないし」
花陽「何より人助けだよね!」
凛「ふふっ、じゃあ決まりだね!」
 
 
凛「女の子の家に向けて、出発にゃー」
少女「にゃー」
花陽「おー」
真姫「お、おー……」
11:

 
凛「んー。いいことをした後は気持ちがいいにゃー」
真姫「ほんとにね」
花陽「真姫ちゃんも誤解が解けてよかったね」
真姫「ほんと酷いわ。花陽、誰がイライラして怒りっぽいですって」
花陽「ご、ごめんね」
真姫「ちょっと傷付いたわよ、マジで」
凛「じゃあ、傷を癒す為にラーメン食べに行こうよ」
真姫「そうね。そうしましょうか」
り・は「やったー」
12:
花陽「それにしても、迷子札があって良かったね」
真姫「あれ、私もよく持たされてたけど、特に使い道はなかったわ」
花陽「迷子になるっていうのが、そんなにないしね」
真姫「あぁいうのは、にこちゃんや穂乃果や凛が持ってこそのモノよ」
凛「酷い言われようにゃ」
真姫「そそっかしいし、目を離したらすぐどっか行きそうだし」
凛「むむむむ」
花陽「まあまあ」
凛「あっでも凛も昔、迷子札のおかげで助かったことあるよ」
花陽「えっ、そうなの?」
凛「うん」
真姫「へぇー」
14:
凛「凛が小学一年生の時、ちょっと遠出で買い物に行った帰りに迷ったことがあってね」
花陽「どこへ遠出したの?」
凛「って言っても、今でいう穂乃果ちゃんの家の近くだけどね」
花陽「案外近いね」
真姫「まっ、子供の頃は同じ町内でも知らない場所だったら、なんか遠出した気分になるしね」
凛「冒険に行く感じだよねぇ」
花陽「それで、どうなったの」
凛「えっと、それでね。『帰れない』って不安に駆られてさっきの女の子みたいに泣いちゃってね」
真姫「分かるわ」
15:
凛「どうこうして困ってたらね。ある人が助けてくれたの」
真姫「ある人?」
凛「その人はね」
 
凛「おやどりのおねえさん」
 
花陽「お、おやどり?」
真姫「おやどり……凛。貴女、鳥に助けられたの?」
凛「ち、ちがうよ。それに『おやどり』ってのは凛が勝手に付けただけだし」
花陽(おやどり、親鳥……)
凛「んじゃ、ラーメン屋に付くまで歩きながら話すよ」
真姫「そうね。私もなんか興味あるわ」
花陽(穂乃果ちゃんの家の近くで親鳥……まさかね)
 
 
凛「じゃあ凛ちゃんの昔話、はじまりはじまり」
16:

 
りん「えっぐ、ひっぐ……ここどこぉ」
りん(おかあさぁん)
りん「ぐすっ」
「あらぁ」
りん「ぐすん」
「どうしたの?」
りん「ほぇ?」
「もしかして、迷子かな?」
りん「あっ、えっと」
「うふふ、怖がらなくていいわよ」
17:
りん「えっと、その、まいご……です」
「そう。じゃあ、近くに交番があるから、お姉さんと一緒に行きましょうか?」
りん「あの!」
「なぁに?」
りん「これぇ」
「これ……迷子札ね」
りん「おかあさんがもっていきなさいって」
「そう。いいお母さんね」
りん「りんのじまんの、おかあさんだよ!」
「うふふっ、凛ちゃんね」
りん「えっ、なんでしってるの?」
18:
「今、自分で『りん』って言ったじゃない」
りん「そうだっけ」
「それと、迷子札に『ほしぞら りん』って書いてあるわよ」
りん「ほんとだ」
「面白い娘ね」
りん「えへへ」
「じゃあ凛ちゃん。お姉さんが凛ちゃんのお家まで送って行ってあげるわ」
りん「いいの!?」
「えぇ。こっからだとそんなに遠くないしね」
ダキッ
「あ、あら?」
りん「ありがとう、おねえさん」
「はいはい。それじゃあ、いきましょうか」
りん「にゃー」
19:

 
「凛ちゃんは何年生」
りん「いちねんせい!」
「そう。じゃあ、私の娘の一つ下ね」
りん「おねえさん、こどもいるの?」
「そうよ。ことりっていうの」
りん「ことりちゃん?」
「私に似て可愛いのよぉ」
りん「ふーん……ん?」
 
ことり……小鳥……お姉さんは小鳥の母親……つまり親
 
りん「おやどり!」
「は、はい?」
20:
りん「『ことり』ちゃんのおかあさんだから『おやどり』さん」
「そ、そう……親鳥ねぇ」
りん「チュンチュンチュンチュン、とりさんだね」
「なんか複雑」
りん「あれぇ? でも、こどもがいるならおねえさんじゃなくて、おばさ……」
「いいえ、お姉さんよ」
りん「えっ?」
「私はおばさんって呼ばれる年頃にはね、まだまだ先なのよ」
りん「そうなの?」
「そうよ。凛ちゃんが大きくなっても私は、イケてるお姉さんって呼ばれてるわ」
りん「イケてる……よくわかんないけど、すごいや」
「えっへん」
りん「じゃあ『おやどりのおねえさん』だね」
「そうね。おばさんじゃなくて、お姉さんねぇ」
21:

 
?「あっ、ことりのおかあさま」
「あら海未ちゃん。こんにちは」
うみ「こんにちは」
「お出かけ?」
うみ「ほのかのおうちにあそびにいきます」
「ことりも遊びに行くって言ってたわね」
うみ「あの、ところでそのこは?」
「この娘は迷子……」
りん「りん! 『ほしぞら りん』だよ! ヨロシクね!!」
うみ「ご、ごていねいに……わたしは『そのだ うみ』です」
22:
りん「うみちゃん!」
うみ「はい、うみちゃんです!」
りん「きれいななまえだね」
うみ「『りん』というなまえも、きれいなひびきです」
りん「ありがとうにゃー」
うみ「『りん』というかんじは、どうかくのですか?」
りん「うーん、よくわかんないや。うみちゃんは?」
うみ「わたしはですね。かいすいよくをするところの『海』と、みらいの『未』で『うみ』です!」
りん「ほへー」
 
海→うみ
未→み
海+未=
 
りん「うみみちゃん!」
23:
うみ「『うみみ』じゃありません! 『うみ』ですぅー!」
りん「うみみちゃん、うみみちゃん」
うみ「ひどいですぅー」
りん「うみちゃん!」
うみ「ひどい……って、なんでですかぁー!?」
「あらあら、微笑ましいわね」
 
りん「じゃーねー、うみちゃん」
「ことりと穂乃果ちゃんにヨロシクね」
うみ「わかりました」
24:
りん「うみちゃんておもしろいね」
「あの娘はきっと、面白い娘になるわね」
りん「りんもきっと、またうみちゃんとあいそうなきがする」
「ねぇ、凛ちゃんはお友達いないの?」
りん「んーとね、かよちん!」
「か、かよちん?」
りん「うん。『かよちん』はねぇ、りんの『だいしんゆう』なんだよ!」
「大親友かぁ。それはとっても素敵ね」
りん「うらやましい?」
「えぇ、羨ましいわ」
ニャー
りん「あっ、ねこちゃんだ」
25:
ニャー
りん「にゃー、にゃー」
「凛ちゃん。猫好きなの?」
りん「だぁいすき!」
「そういえば凛ちゃん。どことなく猫っぽいわね」
りん「そうかなぁ」
「そうよ。もしかして、猫飼ってる?」
りん「ううん。りんは『ねこアレルギー』だから、ねこはかえないの」
「あらぁ。それは大変ね」
りん「でも、いつかはかいたい!」
「そうね。そうなればいいわね」
26:

 
りん「あっ、あそこがりんのおうちだよ」
「そうなの?」
りん「わーい。いっくにゃー」
ドテッ
「大丈夫!?」
りん「いったぁー」
「怪我はない!?」
りん「えへへ、だいじょぶ」
「よかったわ」
りん「りん。これくらいではなかないよ!」
「強いのね」
りん「でも、さっきはないちゃったけどね。てへっ」
27:
「じゃあ、インターホン押すわね」
ピーンポーン♪
『はーい』
りん「おかあさーん。りんだよぉ」
『凛? ちょっと待っててね』
ガチャ
ママ「おかえ……」
りん「おかあさーん!」
ダキッ
ママ「えっ」
りん「おかあさん、おかあさーん」
ママ「ど、どうしたの?」
「あらあら。お母さんに会えたのがよっぽど嬉しかったのね……って当然か」
28:
ママ「あの、どちら様ですか?」
りん「おかあさん、あのね。りんね……まいごにね、なっちゃったの」
ママ「そうなの? どうりで遅いと思ったわ」
りん「でもね。このおねえさんにたすけてもらったんだよ!」
ママ「そうなんですか?」
「えぇ、まあ」
ママ「それはそれは、娘がご迷惑をおかけしました」
「いえ、迷惑だなんて」
ママ「あの、この娘、泣いて貴女に迷惑かけたりしませんでしたか?」
29:
「いいえ。泣いていませんでしたよ」
りん「えっ」
「凛ちゃんはとっても強い娘だから、そう簡単には泣かないわよね」
りん「う、うぅ……」
「ねっ」
りん「……うん!」
「はい。いい笑顔です」
ママ「あの、何か御礼を……」
「あっ、いえ。そういうのはちょっと」
ママ「そうですか」
「それでは私はこれで」
30:
ママ「何から何まで、ありがとうございます」
りん「ありがとうございます!」
「はい。じゃあね、凛ちゃん。バイバーイ」
りん「またあおうね……おやどりのおねえさーん」
「はーい」
りん「きっと……きっとだよ!」
 
 
 
 
凛「てなコトがあったんだよ」
花陽「イイハナシダナァ」
真姫「ホントニネェ」
32:
凛「うーんでも、あれっきり『おやどりのおねえさん』とは会ってないなぁ。忙しいのかな?」
真姫「ねぇ花陽。凛が会った親鳥さんって」ボソボソ
花陽「間違いなく、あの人だよね」ボソボソ
真姫「しかも『うみみちゃん』のオマケつき」ボソボソ
花陽「凛ちゃん。気付いてないのかなぁ」ボソボソ
凛「元気にしてるのかなぁ」
花陽「あのね、凛ちゃ」
 
「あら皆さん、お揃いでお帰りですか?」
 
凛「あっ、理事長」
33:
理事長「こんなところで会うなんて、奇遇ですね」
凛「理事長は何やってるんですか?」
理事長「ちょっと買い出しにね」
花陽「学校の方はいいんですか?」
理事長「大丈夫よ。それより、貴女達は何処へ?」
真姫「これから三人でラーメン屋へ」
凛「いいことしたので、それの祝杯にゃ」
理事長「あら、いいことって何かしら?」
34:
花陽「ま、迷子の女の子を送り届けただけです」
理事長「まぁ。それは素晴らしいわ」
凛「困ってる人を助けるのは当然です」
理事長「でも、よく送り届けれたわね」
真姫「その女の子、お母さんから迷子札を持たされていたので」
凛「それを頼りに送り届けました」
理事長「そう、迷子札ね……ふふっ」
花陽「理事長?」
理事長「あっ、いえね。以前、私も同じようなことをしたことがあるのよ」
凛「へー、理事長が」
35:
理事長「私が助けた女の子も、お母さんから迷子札を持たされていてね。家まで送り届けたわ」
凛「シチュエーションもなんか凛達と似てますね」
理事長「そうね。それにその女の子、星空さんみたいな猫っぽい感じだったわ」
凛「すごいにゃ、すごいにゃ」
花陽(どう見ても……)
真姫(間違いないわよねぇ)
理事長「どんなことがあっても泣かない強い娘だったわ」
凛「凛も強いよ!」
理事長「しかも私はその女の子になんて呼ばれてたと思う?」
凛「なんですか?」
理事長「それはね……」
 
 
 
理事長「おやどりのおねえさん」
36:
凛「えっ」
花陽(やっぱり)
理事長「ことりのお母さんだから親鳥……かわいいセンスがあると思わない?」
凛「う、うん」
理事長「それにその時の女の子、ことりの一つ下だから、貴女達と同じ年頃ね」
真姫(そりゃそうでしょうよ)
理事長「あと、変に期待してるワケじゃないけど、その女の子が『また会おうね』って言ったの……今も楽しみに待ってるわ」
凛「!」
理事長「まぁもしかしたら、もう会ってるかもしれないけどね」
37:
凛「……」プルプル
理事長「あの迷子の仔猫ちゃん。今はどうしてるかしらね」
凛「……グスッ」
花陽「凛ちゃん……」
真姫「あの理事長、その女の子なら……」
凛「はい。きっと元気にしてると思います」
花陽「凛ちゃん!」
真姫「凛!」
凛「もしも、もしも……上手くは言えないと思うけど、その女の子が会いに来たらこう言うかもしれません……」
 
凛「『おやどりのおねえさん、久しぶりだね』って」
 
凛「あくまで憶測ですけどね。あ、あはははは」
花陽「凛ちゃん……」
真姫「凛……」
理事長「えぇ、そうだといいわね。きっと、いつまでも待ってるから……ねっ」
凛「はい!」
花陽「イイハナシデスゥ」
真姫「スピリチュアルネェ」
38:

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