【艦これ】鈴谷「鈴谷と川内と、ときどき熊野」back

【艦これ】鈴谷「鈴谷と川内と、ときどき熊野」


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深夜2時頃 横須賀鎮守府――
川内「はぁ……」
鈴谷「川内じゃん。まだ起きてたんだ」
川内「あれっ、鈴谷さん? そっちこそ、なんでこんな時間に起きてるの?」
鈴谷「鈴谷って夜型だし、いつも4時くらいまでは起きてるよ。川内は?」
川内「私はなんだか寝付けなくて。悩み事もあってね……」
鈴谷「悩み事? 鈴谷はどうせ暇だし、話くらいなら聞いてあげるけど」
川内「え? そんなの鈴谷さんに悪いって」
鈴谷「や、タダの暇潰しだから。それに、抱え込むよりは誰かに相談した方がよくない?」
川内「……そうかな。それなら、お言葉に甘えちゃおうかな……」
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2: 以下、
? 川内の部屋 ?
鈴谷「最近は深夜徘徊にも飽きてたからさー。話し相手ができて丁度良かったよ」
川内「それはいいけど、私の部屋で良かった? 単艦用の部屋だから狭くない?」
鈴谷「鈴谷の部屋は熊野が寝てるしね。日付が変わる頃には寝ちゃうから、熊野は」
川内「熊野さんか……羨ましいなぁ」
鈴谷「へ? 羨ましい?」
川内「私の悩みって正にそれなんだよ。私、姉妹艦とはもう随分会ってなくてさ」
鈴谷「川内の姉妹艦って、神通と那珂ちゃんだっけ?」
川内「そ。鈴谷さんは、最上さんや三隈さんに会えなくて寂しいと思ったことない?」
鈴谷「そりゃあ思うって。熊野がいる分、川内ほどじゃないけどさ……」
3: 以下、
川内「あの子達にも色々あって、いま神通は呉、那珂は大湊にいるみたいなんだけど」
鈴谷「どっちもこの横須賀からは遠いね。異動でも無い限りは会えないかな」
川内「だよねぇ……でも異動申請は何度出しても却下されるしさ。はぁ……」
鈴谷「なるほど。でも鈴谷、異動が却下される理由は分かるよ?」
川内「えっ? ほ、ホントに!?」
鈴谷「異動を命令するのは提督なんだから、提督の立場に立ってみたらなんとなくはね」
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鈴谷「川内はさ。自他共に認める夜戦バカで、実際、夜戦での活躍は相当なわけじゃん」
川内「いやぁ、そんなに褒めなくっても! 確かにMVPはよく貰ってるけど、へへ」
鈴谷「うわ、謙遜とか全然しないんだ……でも今回は、その活躍が裏目に出てるね」
川内「う……裏目?」
鈴谷「つまり、夜戦に限れば戦艦すら凌ぐ川内を、提督は手放したくないんじゃない?」
川内「え、そんな理由で!?」
鈴谷「そりゃそうだよ。提督だって、他の鎮守府より功績を上げたいに決まってるんだから」
川内「あ、そっか……仮にそうだとしたら、私、一生横須賀から出られないの!?」
鈴谷「どうだろ。何かきっかけがあれば、提督もイヤとは言わないと思うけど」
川内「そっか。きっかけかぁ……」
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川内「でもちょっと希望が見えてきたかな。相談して良かった、ありがと、鈴谷さん」
鈴谷「いえいえ。じゃ、次は鈴谷の番だね」
川内「……なにが?」
鈴谷「そっちのお願いを聞いてあげたんだから、今度はこっちが聞いてもらう番でしょ?」
川内「そ、そんな約束だったっけ? 別にいいけどさ……」
鈴谷「やった! じゃ、格ゲーの対戦相手やってよ」
川内「お悩み相談の報酬がゲームの対戦相手って、なんか悲しいんだけど」
鈴谷「しょうがないじゃん、熊野は付き合ってくれないし。『ストリートファイター』とかね」
川内「あ、それなら私も駆逐艦達とよくやってたよ。バルログは割と使ってたかな」
鈴谷「え? 四天王って操作できなくない?」
川内「『無印スト2』!? 古すぎてやったことないよ!?」
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鈴谷と川内は互いに夜好きで、かつ奔放な性格ということもあり、自然と馬が合った。
深夜に秘密の集会を行うようになり、室内では将棋にトランプ、ゲームに映画鑑賞。
室外では夜間の散歩やランニングなど、艦種の違いを越えて仲を深めていった。
それから、数週間後のこと――
熊野「ですから鈴谷も身だしなみを……そうですわ、今日の午後にでもエステに」
鈴谷「あ?はいはい、分かったってば。エステでも何でも……おっ、あれは」
 テクテク…
川内「あっ」
鈴谷「ちぃーっす」ニマッ
川内「どもっ」ニマッ
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鈴谷「今日はどうする? ナニするぅ?」
川内「その言い方やめなってば、もー」
鈴谷「にひひっ」
川内「それより大本営に依頼した『PS』と『バイオハザード』、さっき届いたってさ」
鈴谷「マジ!? やるじゃーん! ってことは今日は……」
川内「夜戦だあぁぁぁぁ!」
鈴谷「やったー! こうなったらオールナイト覚悟だね!」
川内「夜戦には補給が必要だよ。午後から何か買いに行かない?」
鈴谷「鈴谷は『こんびに』のカレーがいい! チンするヤツ!」
川内「いいじゃーん! いいよねカレー、好きだな?!」
熊野「…………」
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熊野「鈴谷。今日の午後は、エス……」
鈴谷「え? 何かあったっけ?」
熊野「…………」カチン
鈴谷「……熊野?」
熊野「とぉぉ↑おう↓ !!」
 ドンッ!
川内「いたっ!」
鈴谷「ちょっ、熊野!? どしたの、急に川内を突き飛ばして……」
熊野「なんですの! なんと言うか、これ……なんなんですの!?」
鈴谷「は?」
熊野「鈴谷ったら熊野を放って、そんな夜戦バカと親しげにして!」
川内「え、えぇ?……」
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鈴谷「……落ち着いた?」
熊野「ふんっ」プンスコ
鈴谷「ごめんね川内。普段は熊野もこんなカンジじゃないんだけど」
川内「知ってるって。お洒落だし上品だし……たまに言葉遣いは悪いけど」
熊野「余計なお世話ですわ!」
鈴谷「もー、熊野ってば。鈴谷がなだめるなんて、これじゃいつもと立場が逆じゃん」
川内「……まあ、熊野さんの気持ちも分からなくないけどさ」
鈴谷「え……どゆこと?」
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川内「私、一部の艦娘には疎まれてるから。瑞鶴さんとか阿武隈とか」
鈴谷「……夜戦夜戦ってうるさいから? 鈴谷、そんなの気にしたことないけど」
川内「みんながみんな、鈴谷さんみたいには思ってくれないってこと」
熊野「…………」
川内「熊野さんもそう。だから私が鈴谷さんと仲良くしてたら、気分は良くないだろうね」
鈴谷「そんなの気にしなくていいって。熊野がダダこねてるだけなんだから」
熊野「あら、熊野の精神年齢は駆逐艦並だとでも?」
鈴谷「そだよ、自分で分かってるでしょ。川内はバカだけど、さっきのはタダの逆恨みじゃん」
川内「『夜戦バカ』って言ってよ! 夜戦外すとタダのバカじゃん!」
熊野「……でも、二人きりで夜の集会なんて、不埒ですわ」
鈴谷「なんか勘違いしてるって。どうしたら納得してくれんのさ……」
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熊野「……では、こうしましょう。わたくしもその集会に混ぜていただきますの」
鈴谷「え?」
川内「熊野さんが? やめといた方がいいんじゃ……」
熊野「やましいことをしていなければ断る理由も無いはずですわ!」
鈴谷「そうじゃないって。だって熊野、いつも12時くらいで寝ちゃうじゃん」
熊野「当然ですわ。夜更かしはお肌の敵ですのよ?」
鈴谷「だからこそ、途中で寝落ちするのがもう目に見えてるんだけど……」
熊野「熊野を甘く見ては困りますわ。その気になれば5時でも6時でも起きていられますの」
川内「そこまで言うなら……じゃあいつも通り、今日の23時に私の部屋でね」
鈴谷「……りょーかい」
熊野「承りましてよ」
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その日の夜――
 『バイオ ハザァァァァァド』
熊野「キャアァァァァァ!!」
鈴谷「熊野、夜中だから静かにしてよ。夜戦夜戦ってうるさい川内よりうるさいよ」
川内「うわっ、私に飛び火したし……っていうか、まだ『スタート画面』なんだけど」
熊野「……声が怖いんですもの」クスン
鈴谷「熊野の金切り声の方がよっぽどホラーだよ」
川内「駆逐艦並の豆腐メンタルだね……」
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川内「んむむ……じゃ、香車をここに」パチッ
熊野「はい、これで詰みですわ」パチッ
川内「え? えーっと……あっ、ホントだ。熊野さん、将棋強いね」
熊野「鈴谷、やりましたわ! 川内を一捻りで黙らせてやりましたわ!」
鈴谷「ああ、うん。おめでとう……」
熊野「やったやった! ふふん、ざまーみろですわ!」
鈴谷「熊野、言葉遣いが……」
川内「性格まで駆逐艦みたくなってるんだけど……」
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鈴谷「ってカンジで、他の鎮守府の提督にナンパされちゃってさぁ」
熊野「……」うつらうつら
川内「やるねぇ?。でもウチの提督の立場も考えると断りにくいね、それ」
熊野「……」カクンッ
鈴谷「そうそう。で、その時たまたま通りかかった熊野が…………あれ、熊野?」
熊野「すぅ……すぅ……」
鈴谷「ありゃ。12時ジャストでキッチリ落ちたね」
川内「……もう艦種を駆逐艦にした方がいいよ、熊野さんは」
鈴谷「こんな性能高い駆逐艦いたら反則だけどね……」
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翌日――
熊野「……昨日は面目ありませんでしたわ」
鈴谷「だから言ったのに。全然起きないから、鈴谷が部屋のベッドまで運んだんだよ」
川内「とにかく、私達はただ遊んでるだけだって分かってくれた?」
鈴谷「そーそー。何もやましいことはしてないって、ただワイワイやってるだけ」
熊野「それはそれで、除け者にされた気がしてイヤですわ!」
鈴谷「熊野って結構ワガママだよね……」
川内「それだけ鈴谷さんが、熊野さんに好かれてるってことだよ」
鈴谷「鈴谷と特別仲のいい艦娘が他にいなかったから、余計にかな……」
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熊野「それで、今日も集会はやりますの?」
川内「そのつもり。今晩も来るんだったら、3隻いることだし『ドカポン』とか」
鈴谷「熊野が大泣きするのが読めるから『モンハン』にしとこうよ」
熊野「まあ、失礼ですわね。その『どかぽん』とやらで結構ですわよ?」
その日の夜。
案の定熊野が大泣きしたため、ドカポンは押入れの奥に封印されることとなった。
それでも懲りずに集会に参加する熊野を、鈴谷と川内も次第に受け入れ始め、
気が付けば3隻で夜更かしするのが日課となっていた。
17: 以下、
そんなある日のこと――
鈴谷「ってことで、ゴメン! 今日の集会には行けなくなっちゃってさぁ」
川内「いいっていいって。明日の朝イチで出撃するのなら早く寝ないとマズイしね」
熊野「鈴谷は夜更かしが多すぎますから、たまにはよろしいのではなくて?」
川内「あはは、それは言えてるね」
熊野「夜戦バカのあなたが笑えた義理ではないと思いますけれども……」
川内「じゃ、今日の集会はナシだね。私と熊野さんだけってのもなんだしさ」
熊野「当然ですわ。騒がしいだけのあなたと二人きりなんて真っ平御免ですもの」
鈴谷「また熊野はそうやってつっかかるんだから……」
熊野「ふんっ」プイッ
18: 以下、
深夜 川内の部屋――
川内「よしっ、今日の日報終わりっと。今日は昼戦だけだったけど悪くなかったなぁ」
川内「ここのところ、調子いいんだよねー。集会でストレス発散してるお陰かな?」
川内「さて、今日はその集会も無いことだし。私もたまには早く寝よっと」モゾモゾ
川内「あぁ?、今日布団干したばっかりだから気持ちいい?。おやすみぃぃ……」
 コンコン
川内「ん? なんだろ、こんな夜中に」
川内「鈴谷さんはもう寝てる頃だし、提督とかかな。どうぞー?」
 ガチャッ
熊野「…………」
19: 以下、
川内「あれ、熊野さん。どうしたの?」
熊野「眠れませんの」
川内「はい?」
熊野「目が冴えて眠れませんの」
川内「あ?、夜更かし体質になっちゃったか。ずっと私達と一緒に遊んでたもんね」
熊野「そ、それで! 最近、わたくし『ブシドーブレード』に執心しておりまして」
川内「渋っ」
熊野「これは格闘ゲームなので。その、2隻でもできるのですけれども……」
川内「……熊野さん、メリハリは大事だよ。今日は集会しないって決めたよね?」
熊野「…………」シュン…
川内「…………」
川内「……よーし、夜戦だあぁぁぁ!」
熊野「! しょ、しょうがないですわね! 熊野が付き合って差し上げますわ!」パァァ
20: 以下、
やがて、鈴谷の都合がつかない日でも川内と熊野は集会を行うようになり、
いつの間にか川内の部屋に入り浸る頻度は、鈴谷より熊野の方が多くなっていた。
熊野「ああっ、モンスターにつつかれていますわ! 助けてくださいな!」
川内「がんばれがんばれー」
熊野「見てるだけですの!?」
川内「『イャンクック』はソロで頑張ってみよう! ヘーキヘーキ、ヤバくなったら助けるから」
熊野「な、なんかもう、いっぱいですわ!」
川内「なにせ初心者の登竜門として『クック先生』なんて仇名がついてるくらいで……」
 【Kumanoが力尽きました】
川内「あっ」
熊野「…………うそつき……」
川内「ご、ごめん。よそ見してた……」
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熊野「やっと倒せましたわ。これで装備が……ふわぁぁ……」
川内「へぇ?、熊野さんでもそんな大きい欠伸するんだ?」
熊野「うっ……す、鈴谷以外にこんなはしたないところを……」
川内「そろそろお開きにしよっか。眠い時に寝ないと本当に寝られなくなるし」
熊野「そう、ですわね……あふぅ」
 コテン
川内「えっ」
熊野「すぅ……すぅ……」
川内「早っ! ちょ、ちょっと、自分の部屋で寝てよ。おーい、熊野さーん?」
熊野「……すぅ……」
川内「もう爆睡してる。この自由さ、やっぱり鈴谷さんと姉妹艦なだけあるなぁ」
熊野「んんっ……ふぅ……」
川内「鈴谷さんの部屋まで運んだら、鈴谷さん起こしちゃうだろうし。どーしよ……」
23: 以下、
翌日――
鈴谷「熊野、やるじゃーん」
熊野「は?」
鈴谷「昨日、川内と一夜を共にしたんだって? 同じ布団で抱き合って寝てたとか」
熊野「!? ち、ちがっ……あれは違うんですのよ!」
鈴谷「いやいや、隠さなくてもいいよ? もう皆知ってることだしねー」
熊野「え!?」
鈴谷「今朝、川内を起こしに来た吹雪が抱き合う熊野達を見て、うっかり広めちゃったみたい」
熊野「どう考えても故意でしょう、それは! あの子はまた余計なことを……!」
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鈴谷「まあ大方、熊野が寝落ちして、川内が自分のベッドを貸してくれたんだろうけど」
熊野「ええ、まさに。あんな夜戦バカに面倒を見られるなんて、一生の不覚ですわ」
鈴谷「んふふっ」
熊野「……なんですの、その含み笑いは」
鈴谷「言葉の割には毒づいてる感じはしないけど? あの熊野がずいぶん変わったよね」
熊野「そんなわけないでしょう! 変なことを言わないでくださいな!」
鈴谷「そう? でももう分かってるよね? 夜戦バカだけど、川内は悪い子じゃない」
熊野「…………それは……」
鈴谷「姉御肌だし、夜戦も強いし、カッコいいし。いいトコもいっぱいあるんだってさ」
熊野「…………」
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数ヵ月後――
鈴谷「鈴谷と熊野が、呉鎮守府に異動?」
熊野「しかも来週とは、ずいぶんと急な話ですわね」
提督「ここ数ヶ月で深海棲艦の攻撃が苛烈になっているそうでな。他にも数隻を送る予定だ」
鈴谷「鈴谷と熊野以外は誰が選ばれてるの?」
提督「航巡はお前達として、他はまだ検討中だ。何分、大本営からの通達が急だったのでな」
鈴谷「呉かぁ……それなら、一緒に連れていきたい艦があるんだけど」
提督「熊野以外でか? 珍しいな、他の艦に鈴谷が興味を示すとは」
熊野「鈴谷……?」
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そして、異動の当日――
 ガタゴト… ガタゴト…
鈴谷「うえぇ……こんな小さいトラックに詰め込まれて移動なんて、ひどすぎぃ」
熊野「シートも固いし、お尻が痛くなってしまいますわ……」
川内「いっどう♪ いっどう?♪」
大井「そこの軽巡、狭くて暑苦しいんだから静かにしてなさい!」
阿武隈「だいたい夜戦でもないのに、なんでそんなに喜んでるのよ?」
川内「へへ?。呉には私の妹、神通がいるんだぁ」
瑞鶴「そうなの? 妹が姉よりマトモだったらいいんだけど」
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川内「にしても、何で私なんだろ。提督は『他の艦娘の強い希望があった』って言ってたけど」
大井「この中の誰かが推薦したってことでしょう。夜戦だけなら鎮守府で随一ですもの」
瑞鶴「提督からその辺のこと、何か聞いてないの?」
川内「ううん、全然。提督はさ――」
提督「最初は鈴谷にお前を推薦されたのだが、やはりお前を手放すのは惜しくて却下したのだ」
提督「しかし、妹達に金輪際会えないかもしれない、というお前の境遇を聞いたある艦娘に」
提督「『あんまりですわ!あの子が不憫すぎますの!』と、泣きながら懇願されてはな……」
川内「って言ってたけど、誰かまでは教えてくれなかったんだよね」
熊野「…………っ」プルプル
鈴谷「あ、あはは……」
阿武隈「え、ひどくない……?」
瑞鶴「夜戦バカじゃなくて本物のバカだわ……」
28: 以下、
熊野「し、しかし! こう狭い場所に詰め込まれては臭いがついてしまいますわね!」
鈴谷「ど、泥と汗の臭いがねー。この辺なんかヌメヌメするし……」
熊野「これじゃ、付けたばかりの香水が台無しですわ……」
川内「香水つけてたっけ? 熊野さんは付けなくてもいいと思うけど」
熊野「は?」
川内「ほら、このあいだ一緒に寝た時、すっごくいい匂いしてたし」
 ザワッ…!
熊野「ちょ……」
29: 以下、
阿武隈「く、熊野さんって、やっぱりこの夜戦バカとそういう関係だったの……?」
瑞鶴「吹雪の言ってた話は本当だったんだ……」
大井「そうなると、さっきの提督の話も真実味を帯びてくるわね」
熊野「こ、この夜戦バカ、さっきから! 力尽くで黙らせますわよ!?」
川内「えぇ!? な、なんで私怒られてるの?」
鈴谷「あははは! いやー、川内といると退屈しないよね」
熊野「はぁ……呉鎮守府にはこの妹がいると思うと、目眩がしますわ……」
鈴谷「いーじゃんいーじゃん! 鈴谷はバカな子でも大歓迎だよ!」
川内「だからバカじゃなくて夜戦バカだってばぁ!」
熊野「いいえ、まごう事無きただのバカですわ! ふふっ、まったくもう……」
おわり
30: 以下、
なんだかありそうでなかった雰囲気で好きだな
31: 以下、

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ガンダムよりゾイドの方が明らかにカッコイイのに

【画像】来春から年金納付の時効2年を撤廃 すべての未納期間の後払いが出来るように

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