武内P「…」美城常務「…」back

武内P「…」美城常務「…」


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1:
※デレアニ基準です
※自己解釈で書いてます
PM8:00 346プロダクション付近 居酒屋
武内P「…」
店員「いらっしゃいませー!」
武内P「…」
店員「あ、すいません…只今空いている席がカウンター席のみとなっておりまして…」
武内P「構いません」
店員「申し訳ありませんー。こちらへどうぞー!」
武内P「ありがとうございます」
店員「ごゆっくりどうぞー」
武内P「…」
常務「…」
武内P「…」
武内P「…」
武内P「…!!?」
2:
常務「…」
武内P「…」
常務「…そう離れて座る事もないだろう」
武内P「え…」
常務「隣は空いている。座りなさい」
武内P「は…はい。失礼します」
常務「…」
武内P「…」
常務「仕事終わりか?」
武内P「…ええ。明日は休日ですので」
常務「そうか」
武内P「…」
常務「…」
3:
武内P「…先日のLIVE、ですが…」
常務「…ふむ」
武内P「とても高評価だったと、雑誌では紹介されておりました」
常務「ふむ」
武内P「トライアドプリムス、アナスタシアさんのソロユニットは引き続き…」
常務「待ちなさい」
武内P「?」
常務「それくらいにしておきなさい」
常務「公私は使い分ける事が重要だ」
武内P「…は、はい」
常務「…」
武内P「…」
4:
常務「…意外、か?」
武内P「…い、いえ…」
常務「顔に出ているぞ」
武内P「…申し訳、ありません」
常務「…」
武内P「…」
常務「…今西部長から、こう言われた」
武内P「…?」
常務「上から見る景色も良いが、下から見るのも良いものだ、と」
武内P「…部長が、ですか…」
常務「この店がそういうものとは言わないが、君やアイドル達が休日前はここに来ると聞いた」
武内P「!」
常務「…」
武内P「…そう、ですね」
常務「…悪くはない」
武内P「…」
常務「…」
店員「お待たせしましたー!生中一つです!」
武内P「ありがとうございます」
常務「私も同じものを」
店員「かしこまりましたー!はい生中追加入りまーす!」
5:
店員「お待たせしましたー!生中一つ!」
常務「…」
武内P「…」
常務「…何故飲まなかった?」
武内P「え…」
常務「私に気を遣って待つ必要などない。今はプライベートだ」
武内P「それでは…本日もお疲れ様でした」
常務「うむ」
6:
PM9:00
武内P「…」
常務「…」
武内P「…一つ、よろしいでしょうか」
常務「うむ」
武内P「私は、プロデューサーとして、アイドルの方々を正しい道へと歩ませる事が出来るのでしょうか」
常務「…ふむ」
武内P「…」
常務「…全ては結果論、としか言えないな」
武内P「…」
常務「結果が出なければ、どのような道を辿っていたとしても意味は無い」
武内P「…しかし、正しい道筋はあるはずです」
常務「一つとは、限らない」
武内P「…」
常務「そして、それを決めるのは君だけではない」
武内P「…アイドルの、皆さんですか…」
常務「君が言ったことだ」
武内P「…」
7:
武内P「…私は、不器用、なのかもしれません」
常務「…」
武内P「アイドルの方々の変化にも、気づくのが遅いということが多々あります」
常務「自覚しているなら直しなさい。それだけだ」
武内P「…直るもの、でしょうか…」
常務「やろうと思えば出来る筈だ。それも仕事のうち、と…」
武内P「…ありがとう、ございます」
常務「…確かに、君は不器用だ」
武内P「…」
常務「アイドルのモチベーションはこの仕事において重要な項目だ。気をつけなさい。特に…今は」
武内P「…」
常務「しかし君は仕事の話ばかりだな」
武内P「…!…申し訳ありません。何かを話そうとすると、自然と…」
常務「その姿勢は、評価しよう」
8:
武内P「…ニューヨークでは、何を…」
常務「英語などの外国語はもとより、経営指針の徹底、社員の能力開発、事業拡大にあたっての専門知識などだ」
武内P「…」
常務「しかし日本と向こうでは感性が違いすぎる」
武内P「…」
常務「それらをこちらでも通用するよう変化させた」
武内P「…」
常務「君には、受け入れられないようだが」
武内P「…私は…」
常務「…」
武内P「私は、アイドルの皆さんが自由に、自身の個性を発揮することで全力を出せると考えています」
常務「それにかかるコスト、時間、アイディア。それらを結果と照らし合わせプラスになるのかな?」
武内P「それは…」
常務「勿論それで上手く行くのなら、大いに賛同しよう。しかし確実性が無さすぎる。ましてやこの時期にまだ…」
武内P「…まだ…?」
常務「…この問題は、君に解決してもらうとしよう」
武内P「…」
常務「誰とは言わないが、レッスンや撮影の時間が長引く事が多くなったアイドルがいるそうだが」
武内P「…」
常務「気をつけたまえ」
武内P「…ありがとうございます」
9:
常務「…」
武内P「…」
常務「私が、この会社に入った時は部長からだった」
武内P「…」
常務「親の七光りと揶揄する者も大勢いた」
武内P「…」
常務「だからこそ、私は結果をなるべく早く出したい」
武内P「…」
常務「…その顔はなんだ?」
武内P「いえ…しかし、その…」
常務「…」
武内P「…。確かに、私と常務は考え方が違うのかも、しれません」
常務「…」
武内P「しかし、少なくとも…私は、貴方をそのように思ったことは一度もありません」
常務「ふむ…」
武内P「…証明は、出来ませんが…」
常務「ならば少なくとも、君は私といがみ合わないはずだ」
武内P「…」
常務「それを証明と受け取っておこう」
武内P「…」
常務「だが勘違いはするな。君と私では考え方が違う」
武内P「…はい」
10:
PM10:00
常務「…」
武内P「…」
店員「ご注文をどうぞー!」
常務「麦焼酎を水割りで」
武内P「私は、ウーロンハイを」
店員「かしこまりましたー!」
常務「…」
武内P「…外国の方は、やはりお酒には強いのでしょうか」
常務「そうとも限らない。一滴も口にしない者もいた」
武内P「…向こうでは、こういった店は?」
常務「日本風に作ったであろう所はあった。しかしお世辞にも日本とは思えなかったが」
武内P「?」
常務「まず店の名前はNINJA BARだった」
武内P「・・・」
常務「店員の服装は和服。容器などは全て木製だった」
武内P「・・・」
常務「…というより、君は私の事を誤解してはいないか?」
武内P「?」
常務「私は決して高給な物や所にしか興味が無いわけではない」
武内P「…」
常務「こういう場所にも足を運ぶ事もある。コンビニにだって行くこともある」
武内P「…そう、でしたか…」
常務「イメージが、湧かないか?」
武内P「…………はい」
常務「ふむ…」
11:
常務「…先程少し話題にも出したが」
武内P「?」
常務「私はいち早く結果を出したい、ということだ」
武内P「…」
常務「この346プロダクションは、346グループの一つ。それは理解しているな」
武内P「…はい」
常務「私は、その一つを任された。英才教育とやらを受けた私の手腕を試そうということだ。」
武内P「…」
常務「つまり、結果次第では私は地に落ちる可能性もあるということだ」
武内P「!」
常務「私とて、ただの娯楽で常務に甘んじているわけではない」
武内P「…」
常務「それなりの覚悟は出来ているつもりだ」
武内P「…そう、だったんですね…」
常務「だからこそ、君達にもそれなりの覚悟をしてもらいたい」
武内P「…エールだと、受け取らせて頂きます」
常務「…ふむ」
12:
常務「…私の方が、仕事の話をしてしまっているな」
武内P「いえ。大変立派だと、思います」
常務「…」
武内P「…」
常務「…君は、ここへは一人で来るのか?」
武内P「基本的には、一人ですが…」
常務「基本的には…?」
武内P「この店に来る途中や、入ってから、その時に社員の方やアイドルの方々と顔を合わせることがあります」
常務「ふむ…」
武内P「どうか、されましたか?」
常務「…いや」
武内P「…?」
常務「具体的に、誰がここに来るのかな?」
武内P「そうですね…」
常務「…」
武内P「千川さん…」
『・・・・・・・』ビクッ
武内P「高垣さん…」
『・・・・・・・』
武内P「川島さん…」
『・・・・・・・』
武内P「片桐さん…」
『・・・・・・・』
常務「もういい。大体分かった」
武内P「は、はあ…」
13:
PM11:00
常務「ふむ…もうこんな時間か」
武内P「そう、ですね…」
常務「私はこれで帰らせてもらう。…好きにしたまえ」
武内P「!…い、いえ…流石に出してもらうわけには…」
常務「構わない。元はと言えば私が君を付き合わせたからだ」
武内P「…そ、それでは、ご馳走様です」
常務「うむ。それでは…期待している」
武内P「…はい。ありがとうございます」
常務「…?どうした?」
武内P「タクシーを呼びます。歩いて帰らせる訳にはいきません」
常務「ふむ…」
武内P「…出払っているようですね。駅にタクシー乗り場があるはずです。そこまでご一緒させて頂きます」
常務「……………ふむ」
14:
ちひろ「…」
楓「…」
瑞樹「…」
早苗「…」
瑞樹「…あら、誰も何も言わないのかしら?」
早苗「何をどう言えっていうの?」
瑞樹「ほら、お仕事お疲れ様ですとか」
早苗「言えるタイミングなんてとっくに逃してるわよ」
ちひろ「元から無かったのでは?」
早苗「無いわよ」
楓「…」
瑞樹「どうしたのよ。いつもの駄洒落は?」
楓「いや参りましたね」
瑞樹「嘘でしょうよ」
楓「本当に参ってますよ」
瑞樹「やめなさいよ。一昨日の午前1時のノリじゃないのよ」
早苗「…っていうかアタシ達に気付いてたわよね?あれ」
ちひろ「…ですね」
瑞樹「気付いてたからこそ、あの話したのかしら」
早苗「…あんな話聞くと嫌うに嫌えないじゃないのよ」
ちひろ「…今西部長も、あの人には微妙に優しいんですよねぇ」
瑞樹「ああいう背景があったってなると、妙な感覚ね…」
楓「…あまり関係はありませんが…」
ちひろ「?」
楓「NINJA BARが気になって仕方ないんです」
瑞樹「あ、そっち!?」
16:
早苗「それ確かに気になるわね」
瑞樹「まぁ…一応入ったってのがミソよね」
ちひろ「…それもそうですけど…コンビニ行くんですね。あの人」
楓「…行くん、ですね…」
早苗「あの高給スーツの腕にプラッチックのカゴとか完全にミスマッチじゃないのよ。アタシが同じ場所に居たら三度見くらいするわよ」
瑞樹「私だったら?」
早苗「いつもの光景」
瑞樹「分からないわ…」
楓「オーラ、でしょうか…」
早苗「オーラねぇ…」
ちひろ「どういうオーラなんでしょう?」
楓「あれですよ、あれ」
ちひろ「あれ?」
楓「ほら、黒魔術的な」
早苗「楓ちゃんってもしかして根に持つタイプ?」
楓「そんなことないですよ」
17:
早苗「そもそもなんで誰もプロデューサー君に声掛けなかったの?」
瑞樹「まず私達三人がこの店に来たじゃない?」
早苗「うん」
瑞樹「で、ちひろさんが来るじゃない?」
早苗「うん。あ、飲もうよーみたいな感じで誘ったよね」
ちひろ「結構大きめなトーンで来ましたね」
早苗「だって帰ろうとしてたじゃない」
ちひろ「お客さんが多いと過ごし辛いんですよ」
楓「そういうの苦手な人いますもんね」
早苗「いや、まあ…それはいいのよ」
瑞樹「…で、ちひろさんがプロデューサー君がそろそろ来るよと呟いてなんとなーく入口を見たら」
早苗「デデン」
楓「デン」
早苗「デデン」
瑞樹「…で、まあそれの、すぐ後にプロデューサー君が来たのよ」
早苗「声なんか出せるわけないじゃない」
ちひろ「答え出てましたね」
早苗「そうよ」
18:
楓「…プロデューサーさんが戻ってくると思う人〜?」
瑞樹「…」
早苗「…」
ちひろ「…」
楓「あれぇ?」
瑞樹「戻ってくると思う?」
楓「?」
早苗「考えてもみなさいよ。もしも、よ?」
楓「はい」
早苗「もしも、美城常務が『君も乗りたまえ。どうせならもう少し付き合いなさい』って言ったら?」
楓「似てないですよ?」
早苗「そんなこたあどうでもいいのよ」
ちひろ「そしてそのまま…」
瑞樹「…」
早苗「…」
ちひろ「…」
楓「…なら、私は戻ってくるに100円」
瑞樹「そこどうせなら一万とかにしなさいよ」
楓「じゃあ川島さんは一万円ですね」
瑞樹「ちょっと待ちなさいよ」
早苗「あ、じゃあアタシこの勝負見届けるわ」
ちひろ「私はレフリーですね」
瑞樹「おかしいでしょうよ。ほぼワンサイドゲームじゃないのよ」
楓「一万円あれば〜」
瑞樹「何よこのハイリスクノーリターン」
楓「この100円凄いんですよ?」
瑞樹「何が凄いのよ」
楓「だってほら、平成26年」
瑞樹「27年じゃないのね」
楓「綺麗ですよ?」
瑞樹「だからなんだってのよ」
19:
AM0:00
早苗「なんだかんだで戻ってこないわね」
瑞樹「そのまま帰ったんじゃないかしら?」
早苗「いや分からないわよ?本当に…」
ちひろ「あ゛ー」
瑞樹「ほらほらあんまりいじめるとこの子ふてくされるわよ」
早苗「あらあ?」
ちひろ「ぎぎだぐな゛い゛でずう゛う゛う゛」
楓「うふふ」
早苗「あー…そういうこと」
瑞樹「そういうことよ」
楓「…何だったら、電話してみたらどうでしょう?」
瑞樹「電話ねぇ…」
早苗「まあ、答え知るにはそれが一番手っ取り早いわね」
楓「うふふー。じゃあプロデューサーさんに…」
早苗「あ、楓ちゃん番号知ってるんだ」
楓「知ってますよー」
早苗「…何だろこの敗北感」
楓「…」
瑞樹「…」
早苗「…」
ちひろ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
早苗「怖い怖い」
楓「あ、もしもしプロデューサーさんですか?」
瑞樹「あら」
楓「はい。はい。…はい〜」
早苗「…どうだったの?」
楓「…」
瑞樹「…え、何?」
楓「…」
早苗「ちょっと早く早く」
20:
楓「…」
瑞樹「…」
楓「タクシー乗り場から帰る途中で今西部長さんと鉢合わせになって近くの屋台で飲んでるらしいです!」
瑞樹「あらー…」
楓「というわけでどうぞ」
瑞樹「あ、うん…ってこれ平成3年じゃないのよ」
楓「やっぱ勿体無かったので」
瑞樹「この子は全く…」
早苗「…あのさ」
瑞樹「ん?」
早苗「…飲みニュケーションって、ある意味パワハラよね…」
瑞樹「…ちょっとだけ、分かるわ」
ちひろ「よ゛がっだあ゛あ゛…」
早苗「怖い怖い」
21:
346が一族経営とかだったらと考えたら思いついた
2

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