蒼龍「なにこれ?」飛龍「ボードゲームだよ」back

蒼龍「なにこれ?」飛龍「ボードゲームだよ」


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1:
蒼龍「どこでこんなの見つけたの?」
飛龍「青葉ちゃんが要らない物を捨ててたから貰ってきたんだよー」
蒼龍「へぇー。で、なんで持ってきたの?」
飛龍「みんなでやろうと思って」
蒼龍「でもこれ5人用だね?私以外に誰とやるの?」
飛龍「提督と赤城さんとー…加賀さん」
蒼龍「…赤城さんと提督ならまだしも、あの加賀さんやってくれるのかな」
飛龍「赤城さんいればやってくれるでしょ、多分」
蒼龍「そういうもんかなぁ…」
飛龍「そういうもんだよきっと、加賀さん赤城さんの事大好きだし」
蒼龍「一航戦の仲間として、ね」
飛龍「うるさいな、とりあえず2人が来たら誘ってみるよ」
蒼龍「怒られなきゃいいけど…」
2:
----数十分後----
赤城「ボードゲーム?ですか…やったことないですね」
飛龍「ですよね!ここじゃあこういう娯楽もないですし、やってみませんか?」
加賀「くだらない、こんな物するなら鍛錬でもしたら?」
蒼龍(ほらぁぁぁ!)チラッ
飛龍「鍛錬もちゃんとしますよ?!でも息抜きは大事だと思うんですよ!ね!赤城さん!」
赤城「そうですね、偶にはこういうのも良いかもしれませんね」
加賀「赤城さんまで何を…」
赤城「私達は日々、死と隣り合わせの戦いをしています。鎮守府に居る時くらい羽を伸ばしても良いと思いませんか?」
赤城「こう言うのも何ですが、いつここの皆と会えなくなるかもわからないですからね。戦場では何が起きてもおかしくありませんから」
加賀「赤城さん…」
飛龍「赤城さんの言う通りですよ!思い出です!作りましょう!やりましょう!」
加賀「…はぁ。仕方のない人達ですね。今回だけですよ」
3:
飛龍「やったー!」
蒼龍(おぉ…加賀さんが折れた…)
提督「すまーん、待たせた。やっと書類が片付いたよ」ガチャ
飛龍「お、丁度良い所に提督!お待ちしてましたよ!あと艦娘とはいえ女の子なのでノックはして下さいね?」
提督「あ、あぁ!すまん!今後は気を付けるよ」
赤城「ふふ…今晩は提督」
加賀「今晩は」
蒼龍「こんばんはですー」
提督「やあ、赤城に加賀に蒼龍。今日は楽しもうな」
赤城「ええ、楽しくやりましょう」
飛龍「それじゃあ早やってみよっか。ちょっと待ってくださいねー」壁ドンドン
提督「ん?何してるんだ?」
飛龍「隣の部屋の青葉ちゃんを呼んだんですよ。このゲームに使う道具持ってきてくれるそうです」
蒼龍「何か嫌な予感がするなぁ?…」
4:
青葉「どもーっ!青葉です!只今参上致しましたー!おー!皆さんお揃いですねー!」ガチャ
赤城「相変わらず元気ですね、青葉さんは」
青葉「はい!青葉は元気です!早ですけどこれが使う道具です!」ドサァ
提督「い、いっぱいだな。こんなに使うのか…」
青葉「そうですよ!そして不肖ながらこの青葉!審判をやらせて頂きます!」
加賀「審判?」
青葉「はい!この赤マスに止まった人が罰ゲームを実行しないかを見張る役です!」
加賀「…赤いマスと白いマスしかないわね」
青葉「その通り!赤マスは罰ゲーム!白はセーフ!罰の内容は私の持ってるこのカードの束から引いていきます!」
青葉「誰と誰がーっていう協力的な罰ゲームもあるので、ご協力お願いしますね!お相手は青葉が決めます!」
青葉「数々の罰ゲームを乗り越え、誰か一人がゴール出来れば終わりです!」
提督「ってことは勝ち負けじゃないんだなこれ」
青葉「ですね!協力して罰ゲームを乗り越えていくゲームです!」
5:
提督「それは楽しそうだな。早やってみようか」
青葉「始める前に一ついいですか!もし罰ゲームをやりたくない!なんて言うような事があれば…」
提督「…なんだ?」
青葉「憲兵さんに提督と艦娘が不祥事を起こしたとか有る事無い事吹き込んだ挙句、近場の民家に新聞にしてバラ撒きます」
提督「よーし、お前らやるぞ。絶対やり遂げるぞ」
蒼龍「嫌な予感が当たっちゃったなぁ…」
赤城「楽しそうじゃないですか。頑張りましょう」
飛龍「ノリノリですね!やー楽しくなりそう!」
加賀「本気ですか…」
提督「もう後には退けん…特に俺がな…!やるぞ加賀!」
加賀「はぁ…わかりました…」
「ではでは?!始めますね?!!」
6:
----開始10分経過----
順番:提督→蒼龍→飛龍→赤城→加賀
提督「よし、何事もなく3巡目だな。それ」コロコロ
提督「5か…白!セーフ」トントン
蒼龍「次は私ですねー、それ」コロコロ
蒼龍「2っと…あっ!赤マスだ!」トントン
青葉「はーい!罰ゲーム第一号は蒼龍さーん!それでは早罰ゲーム!内容はっと…」
青葉「えいや!はい!『キス顔』です!」
蒼龍「え!なにそれ意味わかんない!」
青葉「簡単ですよ、キスする時の顔をすればいいんです!さぁ!」カメラ
蒼龍「何でカメラ持ってんのー!キス顔って言われても…キスなんて…した事ないし…」モジモジ
飛龍「蒼龍いつも乙女チック雑誌とか読んでるじゃん!いけるって!」ヒューヒュー
蒼龍「うるさい!」カァー
青葉「ウェヘヘヘ…コホン。キスする時こんな感じかなー?でいいんですよ!なんなら提督の方向いて下さい!」
7:
提督「俺を巻き込むな!蒼龍!こっち見なくてもいいぞ!」
蒼龍「で、でも…正面から撮られるくらいなら提督の方見る…」モジモジ
提督「うっ!そ、そうか…」
提督(何だ!普段見慣れている筈なのに何でこんなドキドキするんだ…!)
蒼龍「じゃ、じゃあ…するね」チュー
提督「お…おぉ…」
青葉「いいですよーいいですよー!良い絵が撮れてます!」
赤城「あらまぁ」
加賀「…はぁ」
蒼龍「も、もういいでしょ!」スッ
提督「そ、蒼龍ってそういう顔するんだな…なんだ、その、可愛かったぞ…」
蒼龍「もうっ!提督のバカ!うるさいよ!」ポカポカ
提督「ははは、すまんすまん」
飛龍「では次は私の番ですね、そりゃ」コロコロ
8:
飛龍「3だ…げっ!赤マス!」トントン
青葉「はーい!次は飛龍さんですね!では罰ゲームの内容は…」
青葉「じゃーん!『耳に息をかけられる』です!地味で良かったですねー!」
飛龍「おーっ、それくらいなら大丈夫そう。青葉ちゃん早よろしく!」
青葉「私じゃないですよ!提督です!」
提飛「「えっ」」
提督「また俺を巻き込むのかよ!」
飛龍「へ、へぇー。て、提督かぁ…」
青葉「罰ゲームは絶対ですぅー!審判の言う事も絶対ですぅー!さぁ!」
提督「し、仕方ないな…悪いな飛龍…やるぞ」
飛龍「は、はい!どうぞ!」
飛龍(やぁぁぁぁ!顔が近い近い!!恥ずかしいいいい!!死ぬーーー!!)
提督「じゃあ失礼して…フゥッ」
飛龍「ひゃんっ!!」バッ
9:
蒼龍「す、すごい声が出るねぇ…」
赤城「あらあら」
加賀「…はぁ」
青葉「はーい!ありがとうございます!可愛い声!バッチリ録音しましたよー!」
飛龍「うぅぅ…ヒドイ…」
提督「な、何かすまなかったな、飛龍」
飛龍「い、いえぇ…」
赤城「ふふ…では次は私ですね」コロコロ
赤城「6ですね、白マスです」トントン
提督「赤城は難を逃れたな、よし」
赤城「えぇ、なんとか。でもちょっと残念」
提督「な、何を言ってるんだ赤城。今の恥ずかしいの見ててやりたいと思ったのか…?」
赤城「ちょっと、ね?楽しそうでしたし」
提督「まじか」
10:
加賀「…次は私ですね」コロコロ
加賀「1…赤マスです」トン
青葉「3人目は加賀さーん!そのクールなお顔がどうなるか楽しみです!さーって次は何かなーっと…」
青葉「はいっ!これ!『押し倒される』です!やーん!えっちぃ!」
加賀「なっ…!」
提督「まさかとは思うがこれも俺なのか?俺でいいのか?これは…!」
青葉「勿論です」
加賀「で、ですが私と提督は恋人ではないので…そのような事は…」
青葉「なに言ってるんですかー!ルールは絶対!!さぁさ!」
提督「これも鎮守府を守るため…これも鎮守府を守るため…」スッ
加賀「て、提督…?ほ。本気ですか…!?」
提督「大丈夫だ加賀!押し倒すだけだから!」
加賀「押し倒すだけってそんな…!」
飛龍「加賀さんこういうのに慣れてなさそう」
11:
蒼龍「だよね」
加賀「うるさいわよ!貴方達もでしょ!」
蒼飛「「はい」」
提督「いくぞ!加賀ァァ!」ガバァ
加賀「きゃっ…提督!?」ドサッ
赤城「あらま、提督ったら大胆…」
飛龍「聞いた蒼龍!?今の加賀さんの声!」
蒼龍「聞いた!加賀さん可愛い!」
加賀「うる…さい…!」カァァ
青葉「提督さすがですねー!!そうやって何人の女性を押し倒してきたんですかー!?」
提督「いやいや!!恋人すら居たことないっての!やめなさい!」
飛龍「聞いた?蒼龍。提督あの歳になって彼女も居ないんだって」
蒼龍「悲しいね、実に…」
提督「お前らもやめなさい…」
12:
加賀「あの…提督…」ツンツン
提督「ん?なんだ?どうした加賀」
加賀「も、もう、そろそろ…いいんじゃないかしら…」プイッ
提督「はっ!す、すまん!」バッ
加賀「い、いえ…」
赤城「加賀さんお顔が真っ赤ですね」ツンツン
加賀「あ、赤城さん!茶化さないで…!」パシッ
提督「これでいいんだろ…青葉…」
青葉「いいですよー!ありがとうございます!加賀さんの良い顔撮れました!」
加賀「悔しいわ…」
提督「青葉のネタが増えていくだけじゃないか、なんて恐ろしいゲームだ…」
提督「無事に終わればいいな…っと」コロコロ
提督「3は…うわー!赤マスだ!」トントン
青葉「提督きたー!どんな罰ゲームになりますかねー!」
13:
提督「穏便なのを頼む」
青葉「はいっ!『正面から抱く』です!うひょー!」
提督「えぇぇ!」
蒼飛赤加(──!)
青葉「ふふふー誰にしましょうかねぇ…」
青葉「んでは!さっき赤城回避した赤城さんにしましょうか!」
赤城「あら、私ですか?」
提督「あ、赤城か…その、平気か?」
赤城「何がです?」
提督「えっと、俺が赤城に抱きついても…」
赤城「勿論大丈夫ですよ。さぁ、どうぞ」
提督「赤城はあまり恥ずかしくなさそうだな…緊張するなぁ」
赤城「ちょっと恥ずかしいですけど、提督だから大丈夫です」
提督「そ、そっか。信頼されてるのかな」
14:
赤城「ええ。お慕いしてますから」
提督「ん!?な、なに言ってるんだ赤城──」
ギュッ
蒼龍「わぁ…」
飛龍「おぉ…」
加賀「赤城さん…」
赤城「申し上げた通り、私は提督の事が、とても好きなんですよ」ギュゥ
提督「あ、赤城…!」
提督(うぉぉぉぉ!!胸が!赤城の豊満な!胸が!!俺の身体にぃぃぃ!!)
青葉「おおおお!!これはスクープじゃないですかね!!!大スクープです!!!!」パシャシャシャ
赤城「提督は、私の事お嫌いですか…?」ギュッ
提督「いや!そんな事はない!決して!」
赤城「じゃあ返事を聞かせてください。私はどんな答えても受け入れますよ」
提督「赤城…」
提督「俺の答えは決まってるよ、赤城──」
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