絵里「ぶひー」亜里沙「お姉ちゃんがブタになった…」back

絵里「ぶひー」亜里沙「お姉ちゃんがブタになった…」


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1:
絵里「ごちそうさま」
亜里紗「ごちそうさまでした?」
カチャ…
絵里「ふぅ」
絵里「食べ過ぎちゃった」
ゴロン
絵里「動けない」
ゴロゴロ
2:
亜里沙「あー…また床に横になって」
ゴロン、ゴロン
亜里沙「ご飯の後にゴロンってしちゃダメだってばー」
ユサユサ、ユサユサ
3:
絵里(ぐでーん)
ゴロゴロ…ゴロゴロ…
亜里沙「……」
亜里沙(ライブが終わってからのお姉ちゃんは
まるで燃え尽きたように覇気がなくなってしまった)
絵 里(ぐでーん)
ゴロゴロ…
亜里沙(学校が終わってからは毎日毎日床でぐでーんとする日々…)
亜里沙(このままじゃお姉ちゃんが
典型的な『仕事はバリバリできるエリート社員だけど、私生活はダメダメ』な人になっちゃう…!)
絵里(ぐでーん)
ゴロン、ゴロン
亜里沙(ここは妹として亜里沙がなんとかしないと!)
4:
亜里沙「よし…っ」
亜里沙「お姉ちゃん!起きて!だらしないよ!」
ユサユサ!ユサユサ!
絵里「……」
ユサユサ!ユサユサ!
絵里「……」
ゴロゴロ…
亜里沙(反応なし…)
亜里沙(動かざること山のごとし…!!)
6:
絵里「…ふふっ。無駄よ亜里沙」
亜里沙「むっ!」
絵里「その程度の揺さぶりでこの私が揺らぐわけないでしょう?」
絵里「掻い潜ってきた修羅場がちがうのよ修羅場が」
亜里沙「むむ…っ」
絵里「諦めなさい…。それが賢い選択よ!」
ゴロゴロ…
ゴロン、ゴロン
亜里沙「くぅ…っ!
こんなだらしない格好した人に諭されるなんて…っ!」
7:
絵里(……とは言いつつも)
亜里沙「食後のゴロ寝は体に悪いよ!ほーら!起ーきーてっ!」
ユサユサ!ユサユサ!
ユサユサ!ユサユサ!
ユサユサ!ユサユサ!
絵里「……むぅ」
絵里(流石にちょっと鬱陶しいわね…)
絵里(仕方ない)
絵里(奥の手を使うしかないようね…!)
ぽちぽち


携帯『ピロリロリン♪』
8:
携帯『ピロリロリン♪』
亜里沙「あ、メール…」
ぽちぽち
亜里沙「誰からだろ」
絵里「私よ」
亜里沙「えっ」
ゴロン
絵里「from私」
亜里沙「…目の前にいるんだから直接言えばいいのに」
絵里「とりあえず、見てもらえるかしら」
亜里沙「うん。いいけど…」
パカッ
10:
パカァ!
【差出人:お姉ちゃん】
本文: (URL)matome.naver.jp/m/odai/2138673637522076501
『ダイエット効果も!?「食後のゴロ寝」…実は意外といいみたい!』
亜里沙「こ、これは…」
絵里「…私はね、亜里沙」
絵里「ただだらしなくゴロ寝をしているわけじゃないの」
ゴロン
絵里「健康のことを考えて、ゴロ寝をしているの」
ゴロゴロ…
絵理「体に良いことをして、怒られるいわれは当然ないわよね」
絵里「文句はご遠慮願えるかしら」
絵理(キリッ)
亜里沙「ぐっ…」
絵里(ドヤァ)
11:
絵里「これがプロ。寝ゴロのプロの反論よ」
絵里「さぁ!止められるものなら止めてみなさい!私のゴロゴロを!」
ゴロン!ゴロゴロ!
亜里沙「……」
亜里沙「……」
ぽちぽち
ぽちぽち
ぽちぽち
携帯『ピロリロリン♪』
絵里「ん?」
携帯『ピロリロリン♪』
絵里「あら。メール」
絵里「差出人は…」
亜里沙「わたし」
亜里沙「fromわたし」
絵里「まだ反論するつもりね。
まぁ、無駄な足掻きにならないといいけれど」
亜里沙「御託はいいから早く読んでもらえるかな」
絵里「……ふふっ。いいでしょう。受けて立つわ!」
パカッ
14:
【差出人:亜里沙】
本文:(URL)matome.naver.jp/m/odai/2138000889720712401
『食後3時間以内に寝るのは危ないらしい。』
絵里「……」
絵里「ふむ」
亜里沙「ここのサイトにはお姉ちゃんとは真逆のことが書かれてるね」
絵里「…興味深いわね」
ゴロゴロ…ピタッ
絵里「どちらが正しいのかしら」
亜里沙「たぶんどっちも間違えてるんだと思う」
絵里「む?」
亜里沙「インターネットの情報なんて当てにならないってことだよね」
絵里「むー…」
17:
亜里沙「これじゃゴロ寝して良いか悪いかわかんないねー」
絵里「そうねぇ」
絵里「うーん…」
亜里沙(あのお姉ちゃんが少しだけ悩んでる!)
亜里沙(さすがのお姉ちゃんも、
体に良いか悪いかわからないものなら躊躇うよね!)
亜里沙「念のため、ゴロ寝は控えた方がいいんじゃないかな?」
絵理「そうねー…」
絵里「これは困ったわねー…」
ゴロン
ゴロゴロ…
亜里沙「……」
ゴロゴロ…
亜里沙「…困ってる割には」
ゴロン
亜里沙「まだゴロ寝のままみたいだけど」
絵里「……」
亜里沙「とりあえず、起き上がったらどうかな」
絵里「……」
亜里沙「……」
ゴロゴロ…
亜里沙「……」
亜里沙「無視ですか?」
絵里「……」
絵里「急に耳が聞こえなくなったみたい」
亜里沙「今は聞こえてるのに?」
絵里「……」
ゴロン
18:
亜里沙(だめだっ。まるで改善の意思がないっ)
亜里沙(方針を変えてみようかな…)
亜里沙「…現代の知識が役に立たないとなると、」
亜里沙「昔の知識、昔からの慣わしに従うしかないね」
絵里「慣わし?」
亜里沙「……むかーしむかし、
偉い人はこう言いました」
亜里沙「『食べたあと寝たらブタになる!』と」
絵里「ブタ…」
20:
亜里沙「寝てばかりいると豚になっちゃうんだって」
絵理「ふーん」
亜里沙「ゴロゴロしてるとブタになっちゃうよ?」
亜里沙「お姉ちゃんはブタになってもいいの??」
絵里「……」
亜里沙(おっ!これは悩んでるみたい!これなら…!)
絵里「……まぁ、いいかな」
亜里沙「えっ!」
絵里「ブタにならなってもいいかも」
亜里沙「な、なんで??」
絵理「わたし牛肉よりも豚肉の方が好きだし」
亜里沙「ほ、捕食者の視点っ」
21:
絵理「実は豚って結構好きなのよね」
絵里「ディズニーのキャラならビグレットが一番好きだし」
ゴロン
絵里「ピグレットみたいになれるなら、
なってもいいかもしれないわね」
亜里沙「ピグレットってお姉ちゃん…」
亜里沙「ピグレット…」
亜里沙「ん?ピグレット??」
絵里「あら。知らない?ピグレット」
亜里沙(フリフリ)
絵里「……意外だわ」
絵里「有名なキャラだと思うんだけど」
22:
亜里沙「ピグレット」
亜里沙「…お薬の名前とか?」
絵里「違うわね」
亜里沙「食べ物?」
絵里「そ、そういう見方もできるのかもしれないけど…違うかな」
亜里沙「ピグ……あ!ピグミン??」
絵里「ピグレットって言ってるでしょう?」
亜里沙「じゃあピグモン!」
絵里「ピグレット!」
25:
亜里沙「ピグレット」
絵里「ピグレット」
亜里沙「うーん…」
亜里沙「ダメだ。全然思いつかないや」
絵里「そう…」
亜里沙「なんだろ。一つも引っかかるものがないなぁ」
絵里「……」
絵里「……うふふっ」
亜里沙「……ん?」
亜里沙「いきなり笑い出してどうしたの?」
絵里「あ、いや」
絵里「大したことじゃないわ。気にしないで」
26:
亜里沙「なになに?気になるなぁ」
絵里「本当に大したことじゃないの」
絵里「気にしないで?」
亜里沙「そう言われるとますます気になるよ!
話しても問題ないことなら亜里沙にも教えて欲しい!」
絵里「それなら話すけど…」
29:
絵里「私は知ってるのに亜里沙は知らない、と」
亜里沙「うん」
絵里「これって所謂アレよね」
絵里「ジェネレーションギャップというやつよね!」
ウキウキ!
絵里『最近の若い子はこんなことも知らないの?
あらまぁ!私も歳を取ったわねぇ!』
絵里「なーんてことを言える年齢に
ついに私もなってしまったというわけよね…!」
ウキウキ!
30:
絵里「流石18歳!
18歳以上の壁を越えてるだけのことはある!」
ウキウキ!ウキウキ!
亜里沙「……」
絵里「ふふっ!
アダルティ・エリーチカ・アダルティに改名しようかしら!」
ウキウキ!キャッキャ!
亜里沙「……」
亜里沙「…はしゃいでるところ悪いけど」
絵里「?」
亜里沙「お姉ちゃんと私の間にジェネレーションギャップなんて無いと思うな」
絵里「なっ!」
亜里沙「私達3歳しか違わないし…違いの生まれようがないよ」
絵里「ぬ…」
絵里「……」
絵里「…まぁ、そうかもね」
31:
亜里沙「ピグレットねー…」
亜里沙「もしかしたら名前を知らないだけなのかも。
どんなキャラクターなの?」
絵里「んー…」
絵里「簡単に説明すると、
ピグレットはディズニーのくまのプーさんに登場するキャラクターでね?」
亜里沙「うん」
絵里「プーさんの一番の友人で、」
絵里「体型はスリムで色はピンクがかってて、それで…」
亜里沙「あ?!」
絵里「あ。思い出した?」
亜里沙「うん!思い出した!」
絵里「それならよk」亜里沙「萎びた人参みたいな人だよね!」
ピクッ
絵里「萎びた…人参…?」
32:
ゴロゴロ
…ピタリ
絵里「萎びた人参、ね」
絵里「亜里沙は面白い例えをするのね」
亜里沙「そう?」
絵里「少なくとも私にはできない発想だわ」
亜里沙「そうかな。えへへ」
絵里「……」
絵里「別に褒めてるわけではないけど…」ボソッ
34:
亜里沙「あの人がピグレットか?。
子供の頃すこしだけ見たことあるかも」
絵里「まぁ、そりゃー知ってるわよね。
ピグレットは世界的に有名なキャラだもの。知らないわけがないわよね」
亜里沙「あの人ブタなんだね。
見た目は全然ブタに見えないのに!変なのー!」
ピクッ…
絵里「ブタに、見え、な、い…?」
絵里「……まぁ、感じ方は人それぞれよね」
絵里「わたしは十分ブタに見えると思うけど」
亜里沙 「えっ。そう?アレで??」
絵里「どこからどう見ても豚だと、私は思うわね」
亜里沙「んー……???」
35:
亜里沙「んー…念のため確認したいんだけど」
亜里沙「いつも何かに怯えてオドオドしてて、
プーさんの後ろにずーっと隠れてる人が、ピグレットだよね?」
絵里「……」
絵里「…そうよ。繊細でいて思慮深く、
相手よりも一歩下がる謙虚な心を忘れない"豚"が、ピグレットね」
亜里沙「……?」
亜里沙「えっと、何か怖いことがあるとすぐに逃げ出す人…だよね?」
絵里「そうよ。誰よりも危機察知能力に長けている利口な"豚"よ」
亜里沙「???あ、あの人ってさ」
絵里「待って亜里沙」
亜里沙「うん?」
絵里「とりあえず、その『あの人』って言うのやめなさい」
絵里「ブタなんだから」
36:
絵里「亜里沙…
あなたもしかしてピグレットのことバカにしてない…?」
亜里沙「し、してないしてない!全然してないよ!」
絵里「ピグレットはその辺のブタとは格が違うの。
そのあたりをしっかり理解してもらいたいわね」
亜里沙「格が違うっていうのは…普通の豚よりも格が下がるって意味?」
絵里「違う」
亜里沙「あ。それじゃあポジティブな意味の方か」
絵里「…当然でしょう?
どうしてネガティブにばかり捉えるのかしら」
絵里「やっぱりバカにしてるのかしらね。亜里沙さんは」
亜里沙「し、してないよ!」
絵里「最近の若者はすぐ批判したがりさんらしいけれど…
もしかして亜里沙さんもその類なのかしら」
亜里沙「ちがうよっ!ていうか、その『さん』付けやめてよぅ!」
38:
亜里沙(こ、この流れはまずい!流れを変えないと!)
亜里沙「あ、あー!なるほどー!
ピグレットは格が違うんだね!うんうん!
具体的にはどんなところがすごいのかなっ?」
絵里「…アンチピグレットの亜里沙さんが
そんなことを聞いてどうするつもりなのかしら?」
亜里沙「うぅっ!」
絵里「私が褒めたところで、
私の言ったことの重箱の隅を突いてアンチの肥やしにするつもりなんでしょう?」
絵里「もう…何も信じられない…っ」
亜里沙「そ、それはちがうよ!」
絵里「……」
亜里沙「亜里沙はね、ただお姉ちゃんのことを理解ひたいだけ!」
亜里沙「お姉ちゃんが好きなものを亜里沙も好きになりたいだけなの!」
亜里沙「わたしは…お姉ちゃんのことが大好きだから!」
亜里沙(キラキラ)
絵里「……」
亜里沙「それでも…教えてもらえないかな?」
絵里「……………まぁ」
絵里「や、やぶさかではないわね///」
45:
絵里「普通のブタは人から餌を与えられて生活するじゃない?」
亜里沙「まぁ家畜だからそうだろうね」
絵里「でもピグレットは違うの。
誰にも頼らず森の中で一人で生活してるの」
亜里沙「あ、飼われてるんじゃなくて
野生の中で自活してるんだ、ピグレット」
絵里「そうなの!だからピグレットは立派な子なの!」
亜里沙「オドオドしてるけど、しっかりするとこはしっかりしてるんだね?」
絵里「そうそう!そうなのよ!」
46:
絵里「こういう風によく観察してみると
ピグレットの良さがどんどん見えてくるの。
そういうところかピグレットの魅力ね」
亜里沙「なるほどね?。ピグレットも捨てたもんじゃないね!」
絵里「そうなの!
特にテレビシリーズの25話は、ピグレット大活躍の回で…」
亜里沙「あれ?でも…」
絵里「ん?」
亜里沙「野生で生活してるなら
ブタじゃなくてイノシシじゃない?」
47:
絵里「いの…しし…?」
亜里沙「たしかブタって元々は
野生のイノシシを家畜にすることで生まれた生き物だよね」
亜里沙「そんなブタが野生に戻ってるならそれはもう…」
亜里沙「イノシシじゃないかな」
絵里「……」
亜里沙「そう考えると…
なんでだろ。不思議とあんまり可愛くなくなるね?」
ビキンッ!
48:
絵里「……」
絵里「ピグレットは、ブタです」
亜里沙「でも話に聞いてる感じじゃ…」
絵里「ブタです!」
亜里沙「でも」
絵里「でももヘチマもないわ」
絵里「ピグレットは豚。これは決まってることなの」
亜里沙「えー」
亜里沙「でも実際にピグレットは野生になってて…」
絵里「ピグレットは豚なの。誰が何と言おうと豚。
正しい正しくない以前にこれは定義なの」
亜里沙「……でも」
絵里「…もういい」
ゴロン
絵里「寝る」
亜里沙「あっ」
ゴロゴロ…ゴロン
亜里沙(しまったっ)
49:
絵里「……」ムス-チカ!
亜里沙(さっきまではせっかくさりげなく起き上がってたのに!)
絵里「……」ムス-チカ!
亜里沙(見るからに不貞腐れてるっ)
絵里「……」ムス-チカ!
ゴロン、ゴロン
50:
亜里沙(な、なにがそこまでお姉ちゃんを怒らせたのかわからないけど…)
亜里沙(と、とりあえず、もっとピグレットのことを尊重しよう!)
絵里「……」
亜里沙「ま、まぁあれだよね」
亜里沙「ピグレットはすごいよね!一人で生活してるんだもん!」
亜里沙「亜里沙には一人暮らしなんて到底無理だなぁ?」
絵里「……」
亜里沙「さ、さすがピグレット!すごいなぁ」
絵里「……」
亜里沙「えっと」
ゴロン
亜里沙「……」
亜里沙(あぁ…完全に怒ってる…)
亜里沙(これは明日にならないと機嫌治らなそう…)
亜里沙(……今日のところは一旦諦めるしかないかな)
52:
次の日
絵里「……」
亜里沙「……」
ゴロン
ゴロゴロ…
亜里沙「まーたブタになってるし…」
絵里「ブタになる…?」
絵里「はっ!」
絵里「むしろ望むところよ!」
絵里「ピグレットのような立派な豚になれるなら喜んで豚になるわ!」
絵里「ぶひー!」
亜里沙「もー…お姉ちゃんったら…」
亜里沙(変な意地を張り始めてる…良くない兆候…)
55:
亜里沙(とりあえず…流れに乗っかってみよう)
亜里沙「…本当にブタになるつもりなら」
亜里沙「ブタ用の名前を変えないとだね」
絵里「えっ。どうして?」
亜里沙「お坊さんは出家すると名前を変えるんだって。
新しい人生には新しい名前が必要だから。それと一緒だよ」
絵里「なるほどね」フンフン
亜里沙(今の説明で納得してる!?)
絵里「?どうかした?」
亜里沙「う、ううん。なんでもない」
絵里「うーん…どんな名前にしようかしら」
56:
絵里「マリーアントワネット・エリーチカ」
絵里「ヴィンセントファン・エリーチカ」
絵里「ねぇ、どっちがいいと思う?」
亜里沙「……」
亜里沙「どっちがいいかは置いておいて…」
亜里沙「こういうのは人に付けてもらわないと意味がないらしいよ?」
絵里「あらそうなの」
亜里沙「私がお姉ちゃんの名前を決めてあげようか?」
絵里「じゃあお願いしようかしら」
57:
亜里沙「ブタになったエリーチカ」
絵里「うん」
亜里沙「略して」
絵里「ブヒーチカ」
絵里「……」
亜里沙「かしこい」
亜里沙「かわいい」
亜里沙「ブヒーチカ」
絵里「……」
亜里沙「ブヒーチカ」
亜里沙「ブヒーチカ?」
亜里沙「ブヒーチカっ」
亜 里沙「おぉ…」
亜里沙「意外と語呂良い!」
絵里「良くない」
58:
亜里沙「よしブヒーチカ。私の話をよーくお聞き?」
絵里「その名前で確定なの…?嫌よわたし!」
絵里「トンーチカの方がまだマシだわ!」
亜里沙「(無視)さぁ、これでお姉ちゃんがブタになったとなると、」
亜里沙「私もそれなりの対応をしなくちゃいけなくなる」
絵里「それなりの…対応?」
60:
亜里沙「……」
スッ…
亜里沙「ほらブヒーチカ!豚なら豚らしく鳴いてごらん!」
亜里沙「ぶひーぶひー、って!鳴いてごらん!」
絵里「……」
亜里沙「ぶひーちか?♪、ぶひーちか?♪」
亜里沙「100g500円?♪」
絵里「……」
亜里沙「なんだかブタくさい…もしかしてブヒーチカの匂いかな?」
絵里「…あはっ」
亜里沙「ぶひーぶひー♪まんまる金髪ぶひーちか?♪」
絵里「あはははっ」
亜里沙「ぶひーぶひー♪」
亜里沙「床でゴロゴロまんまるさん♪ブヒーチカ?♪」
絵里「あははははははは」
絵里「……」
絵里「言うようになったじゃない。亜里沙」
61:
亜里沙「ぶひっ!ぶひひ!」
亜里沙「ぶひいいいっ!」
亜里沙「ぶひひひーーー!!」
亜里沙「(CV絢瀬絵里)」
ぶるぶる…
絵里「奏でるようにバカにするじゃない…」
亜里沙「ぶひ?」
絵里「これは酷い…」
絵里「これは酷いわ!」
絵里「こんな侮辱 、生まれて初めて受けたわ…!」
ぶるぶる…
絵里「ほら、ご覧なさい!」
ぶるぶる…
絵里「怒りで手が震えてる…!」
亜里沙「ほんとだ」
ぶるぶる…
亜里沙「震えてる」
絵里「震えてる…!!」
62:
絵里「怒髪天を衝くとはまさにこのことよ」
絵里「亜里沙!そこに座りなさい!」
亜里沙「はい」
チョコン
絵里「女の子座りなんて認められないわ!」
絵里「正座よ正座!」
亜里沙「はい」
シュタッ
絵里「よし」
亜里沙「はい」
シュン…
絵里「……」
絵里「…やたら素直ね」
64:
絵里「亜里沙」
亜里沙「はい」
絵里「あなたはロシア暮らしが長かったから知らないのかもしれないけれどね」
絵里「日本は年功序列の国なの」
亜里沙「……」
ドンッ!
絵里「あまり歳上をおちょくるものじゃないわ!」
亜里沙「……」
亜里沙「はい。やりすぎました」
ぺこり
亜里沙「ごめんなさい」
絵里「うむ」
絵里「……」
絵里「素直ね」
66:
絵里「さっきまでのテンションはどこにいったの?ちょっと不気味なのだけど…」
亜里沙「これは心から反省してる証です」
亜里沙「アイドルにブビブヒ言ってからかってすみませんでした」
亜里沙「ごめんなさい」
ぺこり
絵里「う、うーん…」
絵里「いきなり素直になられると…こちらとして怒りの矛先を見失うわね…」
亜里沙「…もっと調子のる?ブビブヒ言う?」
絵里「そういうことを言ってるんじゃないのよ、亜里沙」
・・・
・・

67:
絵里「……わかった。
反省しているようだし、私から言う事は何もないわ」
亜里沙「……」
ムクリ
亜里沙「でもね、お姉ちゃん」
亜里沙「一言だけ、言わせてもらっていいかな」
絵里「?何かしら」
亜里沙「……」
亜里沙「……お姉ちゃんがこれから選ぼうとしてる道は、こういう道なんだよ?」
絵里「……」
絵里「なん…ですって…?」
68:
亜里沙「お姉ちゃんはアイドルがブタキャラになってるのって見たことある?」
絵里「…ない」
亜里沙「それじゃあ…」
亜里沙「お笑い芸人なら、どうかな?」
絵里「それは…」
絵里「……あるわ」
亜里沙「あるよね。
ブタキャラは芸人なら定番だもんね。森三中とかハリセンボンの春菜とか」
亜里沙「お姉ちゃんが進もうとしてるブタ道はね、そういう道なの」
亜里沙「他人からブヒブヒ言われることに、お姉ちゃんは耐えられる?」
絵里「……」
69:
亜里沙「お姉ちゃんが選んだブタ道は…言わばいじられキャラ路線」
亜里沙「にこ先輩の道だよ」
絵里「!」
亜里沙「お姉ちゃんはそれに耐えられる?」
絵里「そ、それは……っ」
亜里沙「お姉ちゃんに変顔ができる?身体をはったギャグができる?」
絵里「………」
亜里沙「お姉ちゃん…」
亜里沙「残念だけど…お姉ちゃんはブタにはなれないよ…」
亜里沙「お姉ちゃんにブタの才能は…ない!!」
絵里「……!!!!」
70:
亜里沙「……」
絵里「……」
亜里沙(さすがにお姉ちゃんも言葉がないみたいだね)
亜里沙(これなら流石のお姉ちゃんもゴロ寝をやめるんじゃ…)
絵里「……」
絵里「……ふふっ」
亜里沙「!?」
亜里沙(この状況で…"笑った"だと!?)
絵里「……たしかに、ブタになるのは私に向いていないのかもしれない」
絵里「でもね亜里沙」
絵里「あなたのその理屈、根っこのところから間違えているわ!」
亜里沙「なっ…に…?」
71:
亜里沙「な、なにを馬鹿な…。どこが間違っていたというの?お姉ちゃん」
絵里「『食べたあと寝たらブタになる!』と、亜里沙は言ったわね」
亜里沙「言ったけど…」
絵里「これまでの会話の全ての原点となるこの主張…」
絵里「ふふっ。でもね?亜里沙」
絵里「普通こういうのはね、
ブタになるんじゃなくて、ウシになるって言うのよ?」
亜里沙「!?」
絵里「『食べたあと寝たら"ウシ"になる!』」
絵里「これこそが!日本昔からの慣用句…!!」
絵里「ブタになるなんて慣わし、そんなもの存在しないわ!!」
亜里沙「グガハァッ!」
73:
亜里沙「そ、そんな…っ」
絵里「ロシア育ちがあだになったようね、亜里沙」
絵里「あなたはさっきこう主張したわね
『ブタアイドルは存在しない』と」
絵里「でもウシならどうかしら?」
亜里沙「それは…」
絵里「もちろんいるわ!『カウガール』という由緒正しきアイドルがね!!」
亜里沙「ぐっ……ぬぅ……!!」
絵里「寝たら牛になる…
ブタならともかく、ウシならむしろアイドル向け!」
亜里沙「っ!!!!」
75:
絵里「亜里沙」
亜里沙「………」
絵里「寝たらウシになるのよね」
絵里「それなら、喜んでウシにならせてもらうわ」
絵里「だってウシはアイドル向けの動物だもの」
絵里「めざせ、及川雫、と言ったところかしら」
亜里沙「……」
絵里「反論は?」
亜里沙「…………」
絵里「ふふふふっ。それじゃあ…」
亜里沙「……お姉ちゃんのバストサイズっていくつだっけ?」
絵里「え?」
亜里沙「牛アイドルを名乗るなら
牛くらいの大きさが欲しいよね」
亜里沙「せめて95以上は欲しいよね」
絵里「せめてで95…!?それは…」
亜里沙「お姉ちゃんは…まぁ、80後半くらいかな?」
亜里沙「そんなナンチャッテ巨乳のお姉ちゃんに…
牛になる才能は、ない!!」
絵里「な、なんですって?!」
・・・
・・

こうして姉妹の争いは続く。
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?Never Ending Story?
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