【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『雨の老夫婦』back

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『雨の老夫婦』


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4:
柿の木
つい最近怖い体験してさ、すごい話したいから書くわ。
俺は自営業の手伝いしてんだけど
12月の始めに長めの休日をもらっんだ。
正月は忙しくなるので、いい機会だと思って
半年振りくらいに実家に帰ったんだ。
やっぱりこっちは雪が多いとおもったね。
次の日、家でゆっくりしてたら雪かきでもしろと言われ
俺もいい子ちゃんだから雪かきをしていた。
そしたら成り行きで、近所の老夫婦の家の雪かきも
することになったんだ。雪かきは結構疲れるから老体にはつらい
老人には優しくする俺は快く雪かきしにいったんだ。
俺が「うぇーい、ばあさん!!この俺が雪かきしにきてやったぞ」
というとばあさんが「あ?あ?ヒヒッ」と言いながら乳母車引いて
外に出てきた(俺の故郷は足が悪くなった婆は乳母車引いて歩く)。
最近ボケ始めてきたらしいが、俺のことは覚えていてくれて少し嬉しかった。
俺が雪かき始めると、ばあさんは座って昔話を語り出した。
この婆は語り部っていうのか?よく村の児童館みたいな所にきて昔話をしていた。
最近はこの大きめな村でも小学生が52人しかいないそうで
児童館がなくなったからこの婆も語り部は辞めたみたいだけど。
とにかく昔話を話すのが好きなばあさんは、今日は俺の家について話し始めたんだ。
15:
いつもは○○助が腰ぬかしただの、あの山から鬼がきて悪い子をさらっただの
そういう話しかしないから少し興味を持ち、話を聞いた。
「なの家(お前の家)はNの姫が武士に殺された場所でな(Nは俺の本家の苗字)
呪われとる」という話だった。
そんな話を祖母祖父からも聞いたことがあり、俺は好奇心が湧いて更に詳しく
聞きたいと思い、家にお邪魔することにした。家はなんか石鹸みたいなにおいがした。
ばあさんは俺にココアを出した。なぜか隣の家のばあさんと
その奥の家のばあさんも来て、3人の話を俺が聞く形になった。
ハーレムかもしれないが、俺はまったく嬉しくなかったぞ。
ばあさん達の話は世間話が多く、あまり進まなかったからまとめるとこうなる。
その昔(150?200年くらい前だと思う)、N(俺の爺さんの実家)家は地主だか村長
だった。その娘(姫ではない)はたいそう可愛いらしかったんだそうだ。
そんで、その娘は山に山菜を取りにいき、そこで数人の山伏(本当に山伏は知らん)
と会い、大変失礼なことをしてしまった。激怒こぷんぷんな山伏はその娘を殺そうとしたらしい。
娘はがんばって逃げたけど、丁度俺の家あたりで首をはねられて殺され、その死体は柿の木に
縛り上げられた。それをみた地主はたいそう悲しみ、その土地に別荘を建てて
供養したり(供養になってんのかな?)、山に人を寄らせなくしたんだそうだ。
16:
まとめるとこういった物語だった。つっこみどころもあるが
色々心当たりがあり、なんだか俺はこわくなった。
だって俺の家の裏庭に柿の木があるんだもん。小さいけど。
話を終えて、その家を後にした俺は自分の家に帰るのが怖かった。
祖母にその話をすると、祖母はさらに俺の家について詳しく話してくれた。
この家には元々本家が住んでいたが、あまりにも呪われていたから
俺の祖父に家を譲ったらしい(一回立て替えて現在築46年)。
その呪い?というのが、水気のない廊下が毎朝濡れていたり
主人が病気になったり、夜に砂利を踏む音が聞こえたり、犬がほえたり
子供をそこで育てると死ぬとか、なにより小さい納屋みたいな
所から変な気配がするというものだ。
思い当たる節がおおすぎた。砂利を踏む音を聞いたことはあるし
小さいときから納屋だけは近寄らなかったし、本家に婿入りした男は病気で死に
俺の爺さんも病気で死に、俺の父上も病気になった(現代医学のおかげで助かった)。
濡れてることに関しては次の日の朝ポケモンみる前に調べたら確かにほんのり湿ってた。
子供に関しては良くわからなかったけど、こりゃヤバイと思ったね。
そんなだから俺の母親は、兄が生まれる前に霊媒師だかに納屋を御祓いを
してもらったんだそうだが、「手に負えない、もっとすごい人を連れてくる」
といったきりなんだそうだ。そんなこともあってか俺は3歳まで別の実家で育てられた。
無論兄弟も3歳までは別の家で育てられた。この情報は割りとどうでもいいか。
17:
とにかく俺は怖くなって一度もあけたことが無かった納屋を
あけて調べてみることにしたんだ。でもおれは筋肉ムキムキじゃないから
丁度同じタイミングで家に帰っていた元ラグビー部の兄と、まだ学生の
小太りな弟の3人でパーティーを組んで納屋に突入することになったんだ。
兄は金属バットと懐中電灯を持ち、俺はガスガンとピーナッツを装備し
弟はライト付きのビデオカメラを回す役割だ。俺と兄はすごいビビリだったから
なぜか武器を持っていた。俺は緊張してなのか、ピーナッツが
幽霊とかに効くと思い込んでいた。アホだ。
兄、俺、弟の順番で狭い納屋に入ることになった。俺は入ってすぐ納屋の中を見渡した。
色々散乱していたが、目に付いたのは一番奥のつづら?と白黒テレビ(だと思う)と
レコードを再生する機械だった。壁には昭和っぽいポスターが
貼られていた(女性が何か持ってる絵、顔と手の部分が破れてよくわからんかった)
兄は物に邪魔されて先へ進めないようで、俺は出入り口付近で立ち止まるしかなかった。
肝心のビデオカメラを回してる弟が中に入れないでいた。床を見ると昭和37年だかの新聞があった。
兄が一歩進んだので俺も一歩進む。
その時兄が悲鳴を上げた。俺もびびって下がったら、グニャリとしたものを踏む感触があった。
こけそうになって足元をみると、黒?茶色?の液体が靴に絡み付いていた。
ファァアアア!!ってシャウトして俺はすぐ後ろの弟に抱きついて納屋を出た。
そのあとから兄がもうダッシュして家に逃げた。俺もすぐに逃げた。
弟はたてつけの悪い納屋の戸を閉めてから来た。
家で落ち着いていた弟が兄から話を聞くと、兄はカァ?という女っぽい声が聞こえて
手をつかまれたと言っていた。俺が液体のことを話すと兄はすごいビビッていた。
その後婆様からお叱りを受けた。その時俺が「でもあの柿の木人縛れるほど大きいか?」
と言ったら、あの木は雷で一度折れたが、また生えてきたとのこと。すごいけど、どこか恐ろしい柿の木だ。
18:
俺はもう一日実家にいる予定だったが、怖くて自分のアパートに帰った。
道中は聖飢魔?を聴き、ポケモンの羽化作業に没頭して恐怖を紛らわした。
アパートについてから1日後、兄から電話がかかってきた。兄は震えた声で見たといってきた。
なんでも納屋を外側からみたら、窓に中からべったりと女が張り付いていたそうだ。
怖くて聞きたくなかったから電話を切った。兄のバーカ
その後のことはよくわからないし、俺も納屋のアレがなんだったのかはまったくわからないが
俺の仮説ではあの納屋に霊が封じ込められているんだと考える。
現実の話だからオチとかなにもないけど、書いたら恐怖心が薄れた気がする。聞いてくれてありがとよ。
21:
光景が浮かんできて読みやすかった
面白かったよ
もう一度行ってみてほしいなあ
23:
幽霊を轢く
投下します。
心霊スポットに行ったら、幽霊に追いかけられたので、轢きました。
幽霊って一回死んでいると思うのですが、こういう場合ってどうしたら良いのでしょうか。
やっぱり呪われますか?今のところ実害は無いのですが、お祓いとかに行くべきなのでしょうか。
と言うのも、今週の金曜夜、あまりに暑くて暇だったので、車に友人二人を乗せて地元で有名な心霊スポットに行ったんです。
何やかんやもつれて女が男を刺し殺し、自身も焼身自殺を遂げたという駐車場です。
友人二人をABとします。運転手は僕で、Aは助手席に乗り、Bは後部座席に乗っていました。
コンビニでお菓子とジュースを買い、真夜中、男三人で悲しい盛り上がりを見せながら、大体国道を20分ほど飛ばした頃でしょうか。くだんの駐車場に着きました。車の姿はありませんが、街灯が立っているのでうす明るく、全然怖い感じではありません。
「全然こわくねぇ」
「何もいねえしな……まあ2時まで待ってみる?」
時刻は1時半を回った辺りでした。僕らは幽霊出現定番の、丑三つ時まで待つことにしました。
24:
車内で三人、近況やら別れた彼女の話やらで盛り上がっていると、かり、と音がしました。
最初は空耳かと思いました。
けれど、何度も何度もかりかりと音がするので僕ら三人は黙って顔を見合わせました。
音は僕らの足元、車の下から聞こえてきます。
「車の下、何かいる?」
「わからんけど……引っ掻いてるっぽくない?」
「引っ掻いてるって、なにが?」
そこまで言った瞬間、ドゴンッっと下から突き上げるような衝撃が走りました。
男三人が乗った普通車がです。
僕は思いました。何かすごい怪力の人を轢いてしまったと。
「駐車場入ってきたとき、人轢いてしもたんかな?」
「は!?お前ありえんやろ!大体ヒト轢いたんなら助手席のオレも気づくやろうが!どう考えても絶対おかしいやろ!」
「えーでも何かすごい揺れてるし…」
その間にも、ドゴンッドゴンッドゴンッと車は揺れています。
「とりあえず降りて確かめてみるわ」
僕はとりあえず提案し、シートベルトを外しました。
「馬鹿じゃないの!?ねぇ馬鹿じゃないの!?」
助手席のAが顔から出せるものを全て出しながら喚いていますが、馬鹿なのは尊い人命を見捨てようとしているお前です。
僕が車を降りようとしたその時、車のスピーカーから、あああ、と言う声が聞こえました。車内の空気が一瞬にして、ビシィッと凍りつきました。
「……カェ…エエエ…ガェ……ガェ…エガェ」
ラジオやCDも入れていません。次の瞬間、バンッと言う衝撃と共に車が揺れました。
もはや僕らの顔色は真っ青でした。
とにかく帰ろう。顔を見合わせながらうなずき、フロントガラスに目をやりました。
顔から血を流した男が、車の上から覆い被さるようにしてこちらを見ていました。
25:
Aが物凄い悲鳴をあげました。
びっくりしたのは僕も同じだし、一回なら良いんです。が、パニックに陥ったのかAは何度も断続的に叫びました。
「ぎゃああああああああああ!!うああああああああああぁぁあ!!うわあぁあ、アアアアあああああ!!!!」
「ちょっとお前気持ちわかるけどうるさい」
正直鼓膜が破れそうな音量だったので、僕はとりあえず生茶の2lペットボトルでAを殴りました。
そんなことをしていた間に、男は居なくなっていました。よく分かりませんがラッキーです。しかし一難さってまた一難とは的を得ていて、今度は今まで静かだったBが、
「あああああぁぁ!ぐるじ$@@〇〇〇×!殺してやるぁああ〇あ〆々ああ∴∞¥¥$あ」
「やかましい」
この非常時に何をふざけたいのか知りませんが、白目をむきながら髪を掴んできたので、僕は生茶の2lペットボトルでBも殴りました。
Bはもんどりうって倒れ、「ゔーうぅぅーー」と呻き出しました。やめろ爪で座席を引っ掻くな。
僕はとりあえず二人を落ち着かせようと車内灯を点けました。しかしそのとき、何やら気配を感じ、右を振り向きました。
運転席の窓から、墨を塗ったように真っ黒な顔をした何かが、てらてらした目玉で僕を見つめていました
ブワアアアアッと音を立てる勢いで鳥肌がたちました。は?え、なにこれ。
怖いし意味が分からないし思考が一切纏まりません。でも。でも何よりキモかったので、僕は反射的に思い切り窓を殴りました。
「ギエゴ」
そう聞こえました。
顔が一瞬窓から離れた隙に、僕はアクセルを思いっきり踏み込んで急発進しました。
とりあえずさっきのは明らかに生きてる人ではない。
そのまま一直線に出口を目指します。
26:
しかし、ミラーを見ると、さっきのキモいのが、頭と足のみつんばい(何故か手がありませんでした)で追いかけてくるのが見えました。
たぶん、捕まったら終わりだろう。
と、直感し、一か八か、僕はブレーキを踏み込んで急停止しました。バゴンっと音をたててバンパーにそれがぶつかりました。成功です。
間髪いれずにバックすると、車体がゆらいで明らかに何かに乗り上げた感触がありました。後輪をそれに乗り上がった状態で止め、景気付けに運転席で座ったまま軽くジャンプしました。
そしてまたアクセルを踏み込み、一目散に駐車場から逃げ出しました。
ミラーを見ましたが、それはもう付いてきていないようでした。
帰り道、Aはやや放心状態ながらも正気っぽかったです。でもBの様子はおかしいままでした。ヘラヘラ笑いながらずーっと何か呟いているのです。
僕はコンビニに寄ってクッキングソルトと雑誌を買いました。そしてBを車から引きずり出し頭から思いっきり塩をぶっかけました。
それでも何かニヤニヤしながら「うーうー」言ってキモかったので、僕は雑誌を丸め、Bの頭を横一文字にはたきました。
スッパーンといい音がしました。
「コレイウラウラトー!コレイウラウラトー!」
昔アンビリバボーで観たうろ覚えのお経を唱えながら、僕はBの頭を何度も殴りました。四年前に貸した三千円をまだ返しやがらない恨みも込めて殴りました。ちなみにお経の意味は全然分かりません。多分お経なんで何か祓うでしょう。
27:
コンビニ内のお客さんと店員さんがなんか物凄い目でこちらを見ていますが気にしません。
そのうちニヤニヤ笑っていたBが黙り出し、やがて、思いっきり殴った瞬間「いってええ!」と絶叫しました。
Bは、僕の髪を掴んだあたりからのことを覚えていませんでした。
まあ覚えてないなら仕方ないよねでも三千円は返せ、と思いながら僕らは帰路に着きました。
今のところ、とくに害や異変はありません。車も普通に運転できています。
でもやっぱり、お祓いは行くべきなのか迷っています。
以上です。
ありがとうございました。
32:
>>27
異常なほど冷静だなw
面白かったよ
110:
落ちてくる
夏の終わりに川でキャンプをしに行った時の話
俺と友達は川辺でバーベキューのセッティングをしていた。
ふと顔を上げると、上流の方に見える吊り橋に人影が見えた。
友達も気づいた様子なので、「あそこスリルありそうだな。」なんて言って笑った時だった。
「あ。」
友達が呟くようにそう言ったので視線を戻すと、さっきまでいたはずの人影が消えていた。
何が起きたのか理解して、数秒固まってしまったがすぐ我に返り、他のみんなにも知らせて通報をした。
結局それでキャンプは中止、みんな家に帰る事になった。
しばらく経ってもあの川で遺体が見つかったという話は聞かなかった。
記憶もおぼろげになり、鳥か何かを見間違えてただけじゃないかと思い始め、友達にもそう言ってみたのだが、
「あれは鳥なんかじゃない。」
とひどく怯えた調子で否定された。
その様子があんまり大げさだったので理由を聞いてみると、あの人影が吊り橋から落ちた後、空中でふっと消えたのだという。
「じゃあやっぱり見間違えだったんじゃないか?」
そう言う俺を遮って、友達が口を開く。
「あれからあいつ、毎晩うちのベランダから落ちてるんだ。」
135:
取り返しにくるぞ
本当にあった話。
うちの親父が釣り好きで、俺も昔はよく一緒に付いて回ってた。
その中でも特に渓流釣りが好きで、解禁日にもなると二人でよく釣りに行ってたんだ。
俺がまだ小学生の時。
その年は新しい穴場を見つけようとして、普段は行かないような山奥まで進んでいった。
つっても有名な川なので、同じように考えてる釣り人はたくさんいる。
奥に進む途中にも、川のそばでテントを張ってる人なんかも居たりした。
渓流釣りってのは結構危険なもので、事故や遭難はもちろん、クマみたいな野生動物にも注意しなければならない。
俺と父親も、ラジオとクマ避けの鈴をもち、定期的に爆竹を鳴らすなどの細心の注意をはらってきた。
その日に見つけた釣り場は最高で、あっという間に魚入れが満杯になった。
二人して満足げに下山したその時、異変に気付いた。
来る途中に見かけたテント。
その付近が異常に獣臭いのだ。
テントの外には、食べ物の容器や衣服などが散乱している。
子供の俺でも、すぐにクマの仕業だとわかった。
もしかしてまだ近くにいるんじゃ...
そう考えると震えが止まらなくなった。
父親は、何も言わずに黙々と歩き続けている。
来る時に見かけたテントの住人は無事なのだろうか。
もしかして、もう死んでいるのでは?
そんな俺の心を見透かしたように、父親が言った。
「絶対に近づくなよ。落ちている物にも触るな。クマが取り返しにくるぞ」と。
それから車に戻るまでの道のりは、生きた気がしなかった。
これまでの人生の中で、あの時ほど死を意識したことはない。
その後のニュースで、テントの持ち主はやっぱり死んでいた事がわかった。
ツキノワグマでもクマはクマ。
皆さんも山に入るときは気をつけて。
147:
>>135
これは幽霊見るより怖いだろうな…
198:
動物病院
どこに書けばいいのか分かりませんのでここで吐き出させて下さい
付き合いのない知り合いの呼びかけで飲み会があり
暇なので参加したんです。行ってみると5人。顔なじみは主催者くらいで
来なきゃ良かったと早々に思いました。
すると話がおかしくて飲み会がメインじゃない
腹ごしらえして移動するみたいな事を言い出したんです
肝試しでした。。。。。
肝試しは事情もあって大嫌いでしたが言い出せる雰囲気じゃない 
顔なじみがいないのも納得、2chのオフ会のようでした。
4人という数字が怖かったみたいです。それで片っ端から知り合いに
連絡して引っかかったのが自分だったのです。自分以外は行先も知ってるわけですし、スキで集まったわけですから
異様にテンションが高い。カメラ見せ合っては意味の分からない爆笑
どこそこの場所で幽霊見たとかいっては爆笑ネットで見た怖い動画の話題で爆笑
笑いどころが分からない
帰りたい 帰りたい 帰りたい 頭の中はそれだけでした
「じゃ 行こうか」そう告げると主催者が立ち上がりました。
すると爆笑してた連中も神妙な顔にここで気づきました。
無理して笑ってたんだ。
200:
場所は廃病院でした。病院といっても動物病院でした。なんでもペットショップと動物園と提携してて、
餌としての処理など珍しくもない事をやってたのをツイッターなどで拡散されたとか町BBSで広まったとかで
一気に廃れ廃業に追いやられたとかです。それで酷いのが経営者が逃げたかで従業員も急きょ居なり残された。
しばらくして異臭騒ぎになり行政が入ったところ地下の牢屋のような
狭い個所に餓死した動物が沢山いたそうです。
どうやら生餌候補だったらしく引き取り手がないため発覚が遅れたとか。。
街とはいってもそこは狭い田舎。噂はなかなか消えず
買い手もないまま建物自体は放置状態になっているとか。
しばらくすると夜になると死んだ動物の鳴き声が聞こえるとか
中には死んだ動物が徘徊するとか噂が流れるようになり体験者が急増してる
ため非常にホットな肝試しポイントなんだとか。
そんな話を車中で聞いていると車は人里離れ噂の廃病院に到着しました。
201:
もう、何が怖いって単純に暗いから怖い。
真っ暗です。車の明かりだけが真っ暗な森の中、廃病院を照らしています。
看板も照らし出されてましたが石か何かを投げられたのか割れていました。
正面にガラスが割れた窓がいくつかありましたが車の照明
が当たっても真っ暗でした。それが暗い眼窩のようで私はブルブル震えてました。
あと真っ暗だから足元が危ない。
車に残るという発想はありませんでした。一人になるのはもう
無理でした。それに怖がっているのは自分だけではないです。
経験したことが無いような暗闇の恐怖に全員が変な汗をかいているのが匂いで
分かります。ベテラン?の一人が言いました。「窓割られているのでガラスなどの怪我に注意。
古くないから床は抜けないだろうけど器物が転がっているかもだからこけないでね」
懐中電灯は1個しか無かったので主催者の友人が先頭で持ち固まって移動する事にしました。
生え始めている雑草を抜けて廃墟の中へ。事件を知っているせいかもしれません。
血生臭い匂いが鼻を突きました。ですがこれは動物病院特有の動物の匂いだったかもしれません。
恐怖もあって嘔吐しそうになりましたが我慢してソロソロと進みました。
受け付けがありました。中を照らすと荒らされた内部が見えました。
主催者が「ここ入るのは無理かなー」とつぶやいた時、足元を何かが走り抜けました。
「うわぁああ!」全員が絶叫しました。
203:
野生動物、、タヌキか何かが入り込んでいたのかもしれない。
誰かが暗闇の中で呟きました。ですが誰もがある事を思っていたと思います。
何を思っていたのか引き返す事をせず奥へ進みました。
一応目的地は地下の倉庫だったからです。
廊下を進むと何か気のせいなんかじゃなく動物の息遣いのようなものが
私たちの荒い呼吸の中に混じって聞こえるようでした。
気のせいだ、、気のせいだ、、、と思いながら私は男にも関わらず
恥ずかしながら懐中電灯をもった友人の服をつかんでいました。
はぐれるのが本当に恐ろしかったのです。
やがて地下へ向かう階段に辿り着きました。その階段は闇の中へ
落ちていくように見えました。その時、突然足元を駆け抜ける何かが
ありました。これは本当に危なかったです。階段を転げ落ちそうに
なり悲鳴が上がりました。危ないので全員がしゃがみこみました。
「なんだよ!今の!!!」「犬じゃねーか?」「ゾンビ犬?」
「なわけねーだろ!!」しばらく怒号が続きました。
ついに私は最初から気づいていた事を呟きました。
「犬にしてはでかすぎる。。」
205:
あらい息遣いだけが聞こえてきます。
眩しいライトが逆に暗闇を濃くしていました。
「どうする?」すると友人が呟きました。「ここで引き返したら
二度とスレなんか建てれない」私はまったく意味が分かりませんでした。
それなのに他のメンバーは妙に納得してました。
階段を降りる事になりました。
考え方を変えればさっさと降りればさっさと帰れるという事です。
そうと決まればこんな不気味な場所でじっとしている意味はありません。
私たちは降り始めました。
206:
するととんでもない腐臭が漂ってきました。気のせいなんかじゃありません。
入口で感じた匂いはまさにここの匂いが漏れ伝わってたものなのでした。
当然、動物たちの遺骸は回収されてましたが、おざなりな清掃しかされてなかったのでしょう。もしくは回収のみだったのかもしれません。
闇の中、腐臭に堪えている状況を考えてください。私は嗚咽を繰り返し
涙が出てました。暗闇で誰かは本当に吐いてました。
帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい。突如真横で動物のような息遣いが聞こえました。それが足元を走り抜けた時、私が足に激痛を感じました。
207:
次の瞬間、友人のライトが激しく揺れました。部屋をめちゃくちゃに照らします。
「いてえ!!噛まれた!!」もう肝試しどころではありません。
周囲で走り回る音が聞こえます。それが一つではなく、集団なのです。
友人「やばいやばいやばい!!野犬かもしれん!!」
私「帰ろう!!ここはまじでやばい!!」
友人「出口出口出口」私「ライト照らせ照らせ!!!」
その時ライトが地面を走り回る何かをはっきりと照らしだしました。
208:
それからは記憶が飛び飛びです。私と友人はあり得ないスピードで
部屋をぬけ階段を駆け上りました。途中にあった机なんかは弾き飛ばしたと
思います。半開きのドアは蹴破ったのかもしれません。
呼吸さえしてなかったかもしれません。走り抜ける中、四足の奴らは
真横をつけ何度も足首あたりを噛みつこうと歯をむき出しました。
ですが私達が全力疾走していた為うまく噛むことが出来なかったようです。
209:
私と友人は入口のドアを蹴飛ばし車に飛び乗りました。
友人はすぐにアクセルをふかしタイヤを空転させる程でしたが
勢いよく山道を走りました。事故らなかったのが奇跡です。
暗闇の中、私達が見たライトに照らし出された物。
それは見慣れた服装でした。今の今まで一緒にいた私と友人以外の
メンバーでした。
彼らが四足になってよだれをダラダラ垂らしながら私たちを取り囲んで
いたのです。
警察所で事情を話しました。再度向かおうとしたのですが気づかなったのですが
私のズボンが血まみれだったので治療のため居残る事になりました。
友人と警察官二名が現場に戻りました。後で聞いたところ2人が院内で気を失って
倒れていたそうです。気を失う前にお互い噛みつきあったようでかなりの怪我だったそうです。もう一人は階段の下におり、警察官2人に襲い掛かって
取り押さえられたそうでかなりの修羅場だったそうです。
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