P「魔界の王を決める戦い?」 Part1back

P「魔界の王を決める戦い?」 Part1


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1:
或る日曜日のこと
P「……ふぁぁ、よく寝た」
???「……」
P「あっ、おはよう……」
P「……」
P「……」
P「……えっと、どちら様ですか?」
Pの魔物(無効なのは↓)
>>3
5:
説明不足だったか
金色のガッシュに出てきた魔物で頼む
>>7
7:
ロデュウ
10:
ロデュウ「ケッ、こんな冴えない野郎が俺のパートナーかよ」
P「はい?」
ロデュウ「まあいい……お前、とりあえずこの本を読んでみろ」
P「何だ?この茶色い本は」
ロデュウ「いいから読んでみろっつってんだよ」
P「むっ」カチン
P「……まぁいいか、どれどれ」ペラッ
P「って、なんだよこの文字……どこの国の言語だ?」ペラペラ
P「……あれ?ここの部分だけなぜか読める」
P「第一の術 ラギュウル?」
ロデュウ「もっと大きな声でだ」
P「……はいはい、読めばいいんですね、読めば」
P「第一の術 ラギュウル!!」
カッ!!!!!
11:
P「ええ、よく覚えていますよ、その後のことは」
P「俺が本に書かれた呪文を読んだ途端、突然本が激しく光り」
P「次の瞬間、ロン毛野郎の翼から螺旋状の何かが放たれ、俺の部屋の壁を貫きましたね」
P「いやぁ、あの時は何が起こったか理解に苦しみましたよ、あっはっは」
──────
────
──
P「な、何が……」
ロデュウ「フン、一応術は出せるみてぇだな」
ロデュウ「ま、これからよろしく頼むぜ、俺のパートナーさんよ」
P「いやいやいや、一体何が起こったっていうんだ!?」
P「ってか壁!どうしてくれるんだ、これ!外から丸見えじゃないかああああ!」
ロデュウ「ったく、しゃあねえな……そこまで言うなら説明してやるよ」
14:
P「魔界の王を決める戦い?」
ロデュウ「そうだ、今この人間界には、魔界から俺を含め100人の魔物が飛ばされてきている」
ロデュウ「そして王の地位を賭けて戦い合う……今からこの地球全体が戦場と化すんだよ」
ロデュウ「勝利条件は相手の本を燃やすことだ……本を燃やされた魔物は魔界へと強制送還される」
ロデュウ「そうして数を減らしていき、最後の一人に残った魔物が、次期魔界の王になれるってわけだ」
ロデュウ「そんな千年に一度の魔界の王を決める戦いに、お前は選ばれたってわけさ」
P「マジかよ……」
ロデュウ「わかったんなら、早行こうぜ」
P「行くって、どこに?」
ロデュウ「決まってんだろ、戦いにだ」
P「そ、そんないきなり」
ロデュウ「正直俺ぁワクワクして仕方ねぇんだよ、ようやく人間界で暴れられると思うとよ!」
P(や、厄介なことになってしまったな……)
15:
そして
P「……なぁ」
ロデュウ「あ?」
P「もう少し離れて歩いてくれないか?」
ロデュウ「なんでだ」
P「その……かなり目立つんだよお前」
子供「ママー!あの人、もしかして『こすぷれいやー』なの?」
母親「しっ!見ちゃいけません!」
ロデュウ「……」
P「ってか、お前が壊した壁、後でちゃんと直せよ」
ロデュウ「あ?なんで俺が直さなきゃいけねぇんだよ、どう考えても部屋の中で呪文ぶっ放したお前が悪いだろ」
P「いやいやいや、どう考えてもあれはいきなり読めって言ったお前が」
ロデュウ「しっ……いたぞ、魔物だ」
遭遇した魔物
>>17
18:
ファウードはまだ無理
>>19
19:
クリア
21:
クリア「……」
P「あ、あれが魔物か?」
ロデュウ「そうだ……向こうはこっちに気付いてない」
ロデュウ「それに、見るからに軟弱そうな野郎じゃねぇか、やるなら今だ」
P「え、でもそれってなんか卑きょ」
ロデュウ「グズグズすんじゃねえ、相手が気付かないうちに先制攻撃を仕掛ける……戦いの基本だろうが」
P「わかったよ……ラギュウル!!」カッ!!
ロデュウ「さあ、喰らいやがれ!」ギュルルルルルルル
クリア「……」
23:
クリア「……」パシッ
ロデュウ「な!?」
P「か、片手で受け止めた……?」
クリア「……」ギロッ
P「ひっ!」ビクッ
ロデュウ(な、なんだこの威圧感……あ、足がすくんで動けねぇ……)
ロデュウ(あいつ……力を抑えて弱そうな雰囲気を装ってやがったのか……?)
ロデュウ(とにかく、あいつはやべぇ……何故か知らねぇけど、関わっちゃいけねぇ奴だ……!)
ロデュウ「……おい、パートナー」
P「な、何だ?」
ロデュウ「逃げるぞ」ガシッ
P「へ?いや、だって」
ロデュウ「いいから今は逃げるんだよォォォォォ!」ダダダダダ
P「わっ、ちょっ、いきなり引っ張んなぁぁぁぁぁ!」ダダダダダ
25:
クリア「……逃げられちゃったか」
クリア「正確には、逃がしてあげた、だけどね」
クリア「まぁいいか、僕の出番はまだまだずーっとずーっと先だろうしね……」
ロデュウ「ハァ……ハァ……ここまで逃げれば大丈夫だな」
P「おい、どうしたんだよ、あんなにやる気だったのにいきなり逃げ出すなんて」
ロデュウ「お前には分からなかったのか?あいつは、相当やべぇ奴だ」
ロデュウ「見ろ……まだ膝が笑ってやがる」アハハウフフ
P「確かに、部屋の壁を大破させるだけの威力のある術を片手で受け止めるくらいだもんなぁ」
P「しかも向こうは、術を使った様子はなかった……それ以前にパートナーがいる様子もなかった」
P「それに、こちらを睨んだ時のあの絶望的なまでの冷たさ……確かにお前の言うとおり『相当やべぇ奴』かもしれないな」
26:
P「で?まだ戦う相手探すのか?」
ロデュウ「イヤ、今日はもういい……さっきので足がすくんで、今日はもう戦えねぇ」
P「そうか……じゃあ帰るか」
P「帰ったら、部屋の壁直せよ」
ロデュウ「あ、ああ……」
P(こいつ、やけにしおらしくなったな……)
P(やっぱさっきの魔物……只者じゃないようだな)
27:
同日 朝
春香「……」
春香「……わっ!!」ガバッ!!
春香「今、何時!?って、もうこんな時間!!」
春香「やっば!遅刻遅刻!!……って」
春香「なぁんだ、今日は日曜日じゃん、焦って損したぁ」
???「……」
春香「……えっと、誰?」
春香の魔物
>>29
28:
ksk
29:
ブラゴ
31:
ブラゴ「お前が俺のパートナーか……フン」
春香「えーっと、どちらさま?」
ブラゴ「お前なら、この本が読めるはずだ」スッ
春香「黒い本?」
春香「どれどれ……って、何?この文字」
春香「こんなの読めるわけ……って、あれ?」
春香(このページだけ読める……というより理解できる)
春香(第一の術 レイス?)
ブラゴ「読める部分があったな?そこを読んでみろ」
春香「……ちなみに、読むとどうなるんですか?」
ブラゴ「いいから読んでみろ」
春香「どうなるんですか?」
ブラゴ「……」
春香「どうなるんですか?」
34:
春香「……へぇ?、魔界の王を決める戦いかぁ」
春香「な?んか信じられないなぁ」
ブラゴ「なら、信じられるようにしてやろうか」
ブラゴ「その本を読んでみろ」
春香「さっきから、そればっかりだなぁ」
春香「もしかして、突然部屋が爆発とかしたりしない?」
ブラゴ「安心しろ、心の力を抑えさえすれば、そこまでの威力は出ないはずだ」
春香「心の力かぁ……まぁとりあえずやってみよっと」
春香「第一の術 レイス!」カァァァァァァァァッ!!!
ブラゴ「!?」コォォォォォォォォォ
ブラゴ(こいつ、心の力がここまで……!?)
春香「え、ちょっ」
グシャアアアアアアアアアアアッ!!!!
37:
春香「……で、どうしてくれるんですか?この壁」
ブラゴ「お前が心の力を抑えなかったのが悪い」
春香「だって仕方ないじゃん!まさか本当に出るとは思わなかったし!」
春香「それに心の力の抑え方なんて、私知らないし!」
ブラゴ(……こんな軟弱そうな女がパートナーと知った時は失望したが)
ブラゴ(心の力だけは実戦レベルで問題なさそうだな)
ブラゴ(となると、問題はこいつ自身の戦闘能力だな)
ブラゴ(まぁ、それは戦いに身を投じていけば自ずと……)
ブラゴ「……行くぞ」
春香「へ?行くってどこに?」
ブラゴ「戦いにだ……まずはお前に魔物同士の戦いがどんな物か知ってもらう」
春香「ちょっと、だからこの壁!」
ブラゴ「俺は知らん」
春香「うう……業者に頼むしかないか、トホホ」
38:
そんなこんなで
春香「えっと……本当にこれから戦いに行くつもり?」
ブラゴ「そうだ」
春香「でも、今この人間界には100人の魔物がいるんだよね」
春香「そう簡単に出会えるものなのかなぁ」
ブラゴ「魔物と魔物同士は、自然と引かれ合うようになっている」
ブラゴ「だから、地の果てまで逃げた所で、戦いの運命からは逃れられない」
春香「へぇ?」
ブラゴ「それに……」
春香「それに?」
ブラゴ「……何故かは知らないが、この近辺だけでも相当の数の魔物の気配を感じる」
春香「え?」
ブラゴ「見ろ……早現れたぞ」
遭遇した魔物
>>39
39:
ゾフィス
42:
ゾフィス「行きましょうか、ココ」
ココ「ええ、ゾフィス」
春香「……あれが魔物?」
ブラゴ「そうだ……あいつの名はゾフィス」
ブラゴ「人の心を操る力を持つ魔物だ」
春香「人の心を?」
ブラゴ「そうだ……例えば、戦う意志のない者を無理矢理戦わせようとしたり」
ブラゴ「人を操り人形のように、自分の手足として自在に動かしたり」
ブラゴ「あいつの力をもってすれば、そういうことだってできる」
春香「そんな……ひどい!」
ブラゴ「まぁ、あいつが人間界で何を企んでるか、俺の知ったことではないがな」
43:
春香「そんなひどい魔物は、懲らしめないと!というわけで……」
春香「そこの魔物!ちょっと待ったぁ!!」
ゾフィス「!!」
ゾフィス「今、私の事を魔物だと……いったい誰ですか?」クルッ
春香「あなた、人の心を操るひどい魔物なんですって!?」ビシッ
ブラゴ「……」
ゾフィス「……!!」
ココ「あらゾフィス、お知り合い?」
ゾフィス「あ、ああ……」
45:
春香「聞いた話によると、人の心を操って無理矢理戦わせたり」
春香「人を操り人形のように自分の思うように動かしたり」
春香「人に無理矢理屈辱的なポーズをとらせては、それを見て大爆笑したりしてるそうじゃないですか!」ビシッ!!
ゾフィス「し、知らない……そんなことは知らない、特に3つ目」
ブラゴ「ゾフィス……お前の本を持っているその女」
ブラゴ「まるで人形のように目の輝きを失っている……何かしたな?」
ゾフィス「し、知らない!言いがかりだ!」
ゾフィス(くっ……まさかこんな早くにブラゴと遭遇してしまうとは)
ゾフィス(仕方ない……)
ゾフィス「ココ、走れますか?」
ココ「ええ」
ゾフィス「ならばここは一旦、退却しますよ」スーッ
ココ「ええ」タタタ
46:
ブラゴ「逃げたか……ん?」
春香「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」ダダダダダ
ゾフィス「な!?パートナーの方が追いかけて来ている!?」
ゾフィス「ココ、もう少しく走れますね?」スーーーッ
ココ「ええ」タタタタタッ
春香「くっ、追いつけ……わっ!?」
どんがらがっしゃーん!!
ゾフィス「!」
春香「あたた……」
ゾフィス(ブラゴのパートナーが転んだ……しかも彼女は本を持っている)
ゾフィス(今のうちにブラゴの本を燃やしておけば、今後の私の作戦も滞り無く行われるのでは?)
ゾフィス(そうと決まれば……)ニヤリ
ゾフィス「ココ!」
ココ「ラドム!」カッ!!
47:
春香「え!?あ!!」
ドゴァァァァァァァァァァ
ゾフィス「ククク、威力は抑えましたから、おそらくパートナーの方は死にはしないでしょうが」
ゾフィス「本の方は一瞬にして消し炭になったことでしょう、ククク……」
モクモクモク…
ブラゴ「……」
ゾフィス「!!」
春香「ブ、ブラゴ!?」
ブラゴ「なるほど……体力の方もそこそこあるみてぇだな」
春香「そ、そりゃあ私、アイドルやってますから!」エッヘン
ゾフィス「くっ、まさかブラゴの方も追いついて、パートナーを庇うとは……」
48:
ブラゴ「だが、俺が守りに入らなければ、あの爆発をお前が食らっていた」
ブラゴ「これが魔物の戦いだ……下手をすれば死ぬことだってあり得る」
ブラゴ「お前にその覚悟はあるのか?」
春香「う……」
春香「確かに、怖くないと言ったら嘘になるけど……」
春香「でも、あの魔物のパートナーの人、心を操られてるんだよね?」
ブラゴ「ああ」
春香「だったら……あの人の笑顔を取り戻すために戦わなきゃ!」
春香「だって、人を笑顔にするのがアイドルの務めだから!」
ブラゴ「……フッ、やる気だけは十分のようだな」
ココ「どうするの、ゾフィス?」
ゾフィス「くっ……」
カッ!!
ゾフィス「!?」
51:
春香「な、何?あの人の持っている本が……」
ブラゴ「こいつは……」
ココ「ゾフィス、読めるわ、第二の呪文が」
ゾフィス「は、ははは……どうやらまだ私の運は尽きてはいないらしい」
ゾフィス「見たところあのパートナーはブラゴと出会ったばかり……当然呪文はひとつだけのはずだ」
ゾフィス「今なら私達が優位に立てる!ココ、一気に畳み掛けますよ!」
ココ「ええ……ロンド・ラドム!!」カッ!!
ヒュッ!!
ブラゴ「!」
春香「む、鞭!?」
バシィッ!!
ブラゴ「くっ……体に巻きつい」
ドゴァァァァァァァァァァァ!!
春香「ブラゴ!」
52:
ゾフィス「はは……ははははは!!」
ゾフィス「今ならあのブラゴを……あのブラゴを思う存分いたぶることができる!」
ゾフィス「さあココ、どんどんやりなさい!」
ココ「ラドム!ラドム!」カッ!!
ドン!!ドン!!
ブラゴ「ぐあっ!!」
春香「ブラゴ!!」
ゾフィス「フフフ、反撃の余地など与えませんよ」
春香(そんな……このままだとブラゴが……)
春香(それにあの人も救えない……どうすれば……)
カァァァァァァァァッ!!!
春香「!!」
ゾフィス「!?」
53:
春香「これは……もしかして」ペラッ
春香「……やっぱり!新しい呪文が読めるようになってる!」
ゾフィス「くっ、せっかく優位に立ったのに、これで互角か」
春香「しかも2つ!」
ゾフィス「へ?」
ゾフィス「ま、まずい!ココ、反撃の手を緩めるな!」
ゾフィス「奴に新呪文を読ませてはいけない!」
ココ「ロンド・ラドム!!」カッ!!
ブラゴ「春香!」
春香「うん!グラビレイ!!」カッッッッッッッ!!!
ズンッ!!
ゾフィス「なっ!?」
ドゴァァァァァァァァァ
ゾフィス「じゅ、呪文が丸ごと押し潰された、だと!?」
56:
春香「これは……重力で上から押しつぶす呪文?」
ゾフィス「くうううううううっ!!こうなったら物量で押し切るしかない!ココ!!」
ココ「ラドム!ラドム!!ラドム!!!ラドム!!!!ラドム!!!!!」
ドン!ドン!!ドン!!!ドン!!!!ドン!!!!!
ブラゴ「春香!もう一つの方だ!」
春香「うん!ギガノ・レイス!!」
ギョゴォォォォォォォォォォ!!
ゾフィス「な!?で、でかい!?」
ゾフィス「これでは、私の術ごと押されて……」
ドグシャァァァァァァァァァァァァァッ!!!
ゾフィス「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
58:
ゾフィス「く……ぐはっ」プスプス
ブラゴ「お前のパートナーは気絶させ、お前の本は今こっちにある」
春香「あなたの負け、ですよ!」
ゾフィス「こ、こんな所で私の野望が潰えるとは……」
ゾフィス「……クク、ククク……」
春香「な、何がおかしいんですか!?」
ゾフィス「貴方、先ほどこう言いましたよね?ココの笑顔を取り戻すために戦うと……」
春香「そ、そうです!」
ゾフィス「だが、このまま私が魔界に帰ったら、どうなるかわかるかな?」
春香「……まさか……」
ゾフィス「そう、人格は元に戻るが、記憶は消えない……つまり」
ゾフィス「戦いに身を投じていた記憶は一生残る……無論、罪もない貴方に向けて術を使ったことも」
ゾフィス「それにココは、私と出会った直後に彼女自身の親友も殺しかけているのでねぇ」
ゾフィス「おそらくは、その罪の意識に一生苛まれ、いずれ生きていくのが嫌になってしまうでしょうね、ククク……」
春香「そ、そんな……」
61:
ゾフィス「まぁ、私なら記憶を消すことができるが……」
ゾフィス「私がそんなことをする理由など、どこにもないでしょう、ククククク……」
ゾフィス「さ、言いたいことも言ったことですし、さっさと私の本を燃やしたらどうですか?」
春香「くっ……」
春香(ど、どうすれば……)
ブラゴ「ゾフィス……」
ゾフィス「!!」ビクッ
ブラゴ「さっき最初に俺がお前に近付いた時、お前は何気なくその場を立ち去ろうとしたよな?」
ゾフィス「そ、それがどうした?」
ブラゴ「あの時お前は、俺から逃げようとした……そうじゃないのか?」
ブラゴ「だってそうだろ?お前ほど勘の鋭い魔物が、あの距離で俺に気付かない訳がないんだからな」
ブラゴ「お前は俺が怖かった……だからさりげなくその場を立ち去ろうとした……違うか?」
ゾフィス「な、何が言いたい……?」ガタガタ
63:
ブラゴ「てめぇ……」
春香「なぁ?んだ、あなたって、ただの臆病者だったんですね」
ブラゴ「!?」
ゾフィス「な!?」
春香「だってそうじゃないですか」
春香「怖いものに立ち向かおうともせず、ただ逃げ続けるだけ」
春香「それを臆病者と言わずして、なんと呼べばいいんですか?」
ゾフィス「わ、私がただの臆病者だと……?」
春香「おそらく、あなたは今まで危険というものを冒さずに過ごしてきた」
春香「しかし、あなたにとっての数少ない危険、恐怖の対象……それがブラゴだった」
春香「さっきあなたは、記憶を消さない限りココさんは一生罪の意識に苛まれながら生きていくことになる、と言いましたが」
春香「そうすることでブラゴの怒りを買ってしまった臆病者のあなたは、魔界に帰った後……」
春香「どうやって生きていくことになるんでしょうね?」ニコッ
ゾフィス「……!!」
67:
春香「そうそう、私、アイドルという職業柄、噂の伝わりやすさというものは人一倍知っているんです」
春香「あなたがパートナーを盾に助かろうとするような臆病者だという噂が魔界で伝わったら」
春香「おそらくあなたにとって魔界は、とても住み心地のよくない所になるかもしれないですね」ニコッ
春香「さあ、どうしますか?」
ゾフィス「……」
ゾフィス「……」ガタガタ
ゾフィス「わ、わかりました……」ガタガタガタガタ
ゾフィス「ココの記憶を……私と出会う前の状態に戻します」ガタガタガタガタガタガタ
ゾフィス「生意気な事言って申し訳ありませんでした……」ガタガタガタガタガタガタガタガタ
春香「……わかればいいんですよ、わかれば♪」ニコッ
ブラゴ「……」ポカーン
69:
メラメラメラメラ
ゾフィス「くっ……」スゥゥゥゥ
春香「わっ、本当に本を燃やしたら魔界に帰っちゃうんだ……」
ゾフィス「……最後に一つだけいいですか?」
春香「?」
ゾフィス「あ、貴方はいったい何者なのですか?」
春香「私ですか?天海春香、16歳!アイドルやってます!」
ゾフィス「アイドル、ですか……」
ゾフィス「まさか、これほど恐ろしい者が人間界にいようとは……」
ゾフィス「しくじりましたね……フフフ」スゥゥゥ
春香「……消えちゃった」
バラバラバラバラバラ
春香「!?」
春香「へ、ヘリコプター?」
70:
ココ「……うーん」
春香「あっ、ココさんの目が覚めた!」
ココ「……ここは、どこ?」
春香「…・・日本、です」
ココ「日本?どうして私が日本に……あれ?」
ココ「……もしかして貴方、天海春香ちゃん?」
春香「は、はい、そうですけど……」
ココ「わぁぁぁぁっ!本物だぁ!!私、大ファンなんです!!」
ココ「サイン、お願いできますか!?」
春香「い、いいですよ」サラサラ
ココ「ありがとうございます!!」
ココ「まさかまさか、本物の天海春香ちゃんに会えるなんて……!」キラキラ
ココ「なんで日本にいるのかはわからないけど、そんなことはこの際どうだっていいわ!」
春香「……た、確かに記憶は消えてるみたい、だね、あはは……」
72:
バラバラバラ…
春香「あっ、ヘリコプターが……」
バタン!
シェリー「ココ!」
ココ「シェリー!?どうしてここに?」
シェリー「ココ……貴方、元に戻ったのね!?」
ココ「?」
シェリー「ああ、よかった……本当によかった……!」グスッ
シェリー「……そちらの方は?」
ココ「あっ、ほらシェリー、こちら本物の天海春香ちゃんよ!」
シェリー「なんですって!?」
シェリー「さささささサインお願いできますか!?」
春香「も、もちろんいいですよ、あはは……」
ブラゴ(ついていけん……)
75:
シェリー「では、こちらに……」
春香「あ、はい」スラスラ
シェリー「……貴方がココを戻してくれたのよね?」ボソッ
春香「えっ?」
シェリー「本当にありがとう……心から感謝してるわ」
春香「もしかして、あなたがココさんの……」
シェリー「それから、貴方は……」
ブラゴ「……」
シェリー「……貴方も助けてくれたのよね、ありがとう」スッ
ブラゴ「……フン」ギュッ
シェリー「さあココ、フランスまでヘリコプターで帰るわよ!」
ココ「うん!フランスに帰ったら、あの天海春香ちゃんに会ったって自慢しないと!」
シェリー「二人とも本当に感謝してるわ!またいつか会いましょう!」
バラバラバラバラバラ…
春香「行っちゃった……」
78:
春香「……」
春香「」ガクン
ブラゴ「おい、どうした?」
春香「……疲れたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ブラゴ「……フン、初戦闘で出しゃばりすぎだ」
春香「もう歩けなーい、家までおぶって行ってよぉ!」
ブラゴ「ふざけるな、何故俺がそこまでしなければならない」
春香「えー、私明日仕事あるんだよー?アイドルって大変なんだよー?」
ブラゴ「……肩くらいは貸してやる、それで十分だろう」
春香「もー、じゃあそれでいいや」
ブラゴ「ったく……」
ブラゴ「俺にはアイドルというものは理解できん」
79:
翌日
P「まったく……厄介なことに巻き込まれたもんだ」
P「流石にロデュウはうちに留守番させておいた……流石に事務所の皆を巻き込むわけにはいかないからな」
P「特に雪歩なんか、ロデュウの姿見ただけで失神しちまうかもしれん」
P「ただ、この本だけは何時如何なる場合も肌身離さず持っておけとのことだから」
P「こうしてカバンに入れて持って歩いているわけだが……重いんだよなぁこの本」
ガチャ
P「おはようございまーす」
小鳥「あっ、おはようございますプロデューサーさん!」
小鳥「……なんだか顔色が悪いですけど、大丈夫ですか?」
P「え、顔が悪い?やだなぁ、そんなのいつものことじゃないですか?、あはは」
小鳥「どうやら大丈夫そうですね、よかったぁ」
80:
ガチャ
春香「おっはようございまー」ツルッ
春香「へ?」
春香「きゃあああああああああああっ!!」どんがらがっしゃーん!
P「だ、大丈夫か春香!?」
春香「あたた……だ、大丈夫です、いつものことですから」エヘヘ
P「あーもー、鞄の中身ぶちまけちゃって……ん?」
P(黒い、本?この本、まさか……!?)
P「は、春香?その本……」
春香「え?あ!これは……な、何でもないです!」
春香「そ、そう!次のドラマの撮影で使うんですよ!あはは……」
P「……春香」
春香「ひゃ、ひゃい!?」
P「後で二人っきりで話がしたい、いいか?」
春香「も、ももももももちろんですとも!!///」
82:
そんなこんなで
春香「そ、それでプロデューサーさん、はははは話というのは……///」
P「……この本を見せれば、だいたいの事情はわかってもらえるか?」スッ
春香「!!」
春香「そ、それは……」
P「やっぱり……春香の所にも来たんだな?魔物が」
春香「……はい」
春香「ということは、プロデューサーさんと戦うことに」
P「まぁ待て、春香の所の魔物は、どんな奴なんだ?」
春香「え?私の魔物ですか?」
春香「えっと、ブラゴっていうんですけど、なんていうか……黒いです」
P「黒い、ね」
春香「あと、なんていうか……怖いです」
P「怖い、ね」
84:
春香「あっ、でもでも、少なくとも悪い人ではないと思います!」
春香「なんだかんだで、私の事を体を張って助けてくれましたもん!」
P「なるほどね……」
春香「それで、プロデューサーさんの所の魔物は、どんな人なんですか?」
P「うーん、そうだな……一言で表すとすれば」
P「翼持つロン毛野郎、ってとこかな」
春香「はい?」
P「正直、出会ったばかりだからアイツがどんな奴で、どんな王を目指しているのかは、よくわからん」
P「ただ……このままアイツを帰してしまうのも、なんだかな」
春香「そうですか……」
P「そこでだ、俺と春香の間で、ある種の不可侵条約みたいなものを結ぶってのはどうだろうか」
春香「不可侵条約、ですか?」
P「そうだ」
85:
P「まぁ簡単にいえば、俺の魔物と春香の魔物は戦わないってことだな」
P「なんというか、春香が敵になると思うと、ちょっと、な……」
P「ただ、どちらかがピンチになったら、互いを助けるってのはアリだな」
P「どうだ?」
春香「……わかりました!」
春香「私も、プロデューサーさんが敵になるというのは、考えたくありませんし……」
P「よし、交渉成立だな」
P「それから、言うまでもないが、この戦いのことは事務所の皆にはナイショだからな」
P「このことは、俺と春香だけの秘密だ……いいな?」
春香「私とプロデューサーさんだけの秘密……えへへ///」
P「とまぁそんなこんなで、今後ともよろしくな、春香」
春香「はい、プロデューサーさん!」
8

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