シンジ「綾波がニコニコ動画に『踊ってみた』を投稿してる!?」back

シンジ「綾波がニコニコ動画に『踊ってみた』を投稿してる!?」


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6:
綾波『?♪』フリフリ
『レイたそテラモエスwwwww』
『パンツ見せてー』
『かわいいいいいいいいいいいいいい』
『ブルマ( ゚∀゚)o彡゜ ブルマ( ゚∀゚)o彡゜』
シンジ「なんだよこれ、なんなんだよ……っ!!」
369:
―――数週間前
ジャーン!!
綾波「……」ビシッ
ミサト「いやぁ、いつ見てもレイのダンスはお見事ねぇ」
綾波「ありがとうございます」
ミサト「うんうん、文句なく満点……と、いきたいところだけど」
綾波「……?」
ミサト「表現力がちょーっち足りないかな? 一点減点っと」
綾波「……!」
370:
綾波「私のダンスは、駄目ですか」
ミサト「技術的には完璧なんだけどねぇ、魂がこもってないというか」
綾波「魂……」
ミサト「見る人のハートを揺さぶるような、そういう要素がないのよねぇ」
綾波「……」
ミサト「ま、訓練でそこまで言うのはアレだし、気にしなくていいわよ?」
ミサト「―――って、あれ、レイ?」
ミサト「帰っちゃたのかしら。まぁいっか」
371:
綾波「……」トボトボ
綾波「魂」
綾波「ハート」
綾波「……」
綾波「私には、ハートがない?」
綾波「……」
綾波「いえ、それはダンスの話」
綾波「……」
綾波「練習、しないと」
372:
―――ジャーン!!
綾波「……」ビシッ
綾波「ふぅ」
綾波「ビデオで、確認」ピッ
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「……」
綾波「自分では分からないわ」
綾波「……」
綾波「誰かに、見てもらう?」
373:
綾波「……」
綾波「碇、君に」
綾波「……」
『魂がこもってないというか』
『ハートが揺さぶられない』
綾波「……っ!」
綾波「……」
綾波「駄目」
綾波「……碇君には、見せられない」
374:
綾波「どうすれば……」
綾波「……」
綾波「……!」
綾波「インターネット」
綾波「動画共有サービス」
綾波「不特定多数の人間に、自分が投稿した動画を見てもらえる」
綾波「……」
綾波「……」カタカタ
376:
綾波「……」ジー
綾波「色々、あるのね」
綾波「youtube」
綾波「ツイキャス」
綾波「ニコニコ動画……?」
綾波「……」
綾波「ニコニコ動画」
綾波「投稿された動画に、直接コメントを打つことが出来る」
綾波「……」
綾波「これが、よさそうね」
378:
l
綾波「……」カタカタ
綾波「……」
綾波「……」
綾波「ふぅ」
綾波「準備は終わったわ」
綾波「後は、動画を投稿して」カチッ
綾波「……」
綾波「もう、こんな時間」
綾波「寝ないと」
綾波「……」スゥ
379:
綾波「朝」
綾波「……」
綾波「……そう、昨日の夜は動画を投稿したわ」
綾波「どうなっているかしら」
綾波「……」
綾波「五万再生」
綾波「……?」
綾波「よく分からないけど、多くの人に見てもらえたのね」
綾波「コメントを確認しないと」
綾波「……」
381:
『え、めっちゃ可愛くね?』
『大型新人キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!』
『レオタードたまらんwwww』
『中学生? このエロさで?』
『ごめん、俺は恋に落ちてしまったかもしれない』
『←俺も』
綾波「……」ジー
386:
綾波「すごく、喜んでもらっている」
綾波「なぜ?」
綾波「……」
綾波「でも、私の目的はそうではないわ」
綾波「ダンスを批評してもらわないと」
綾波「……」
綾波「……」
綾波「……あまり、ダンスに関してのコメントがないわ」
綾波「もっと、探さないと」
387:
『可愛いし、ダンスも上手いけど、これじゃない感がすごい』
『見た目に反して、ダンスが本格的過ぎてちょっと引く』
『可愛くてダンスも上手い、それでええやないか』
『なにこの音楽? ボカロの曲で踊れよ!!』
『ブスの嫉妬が酷い』
『もっと楽しそうに踊ってる姿が見たい』
綾波「……」
388:
綾波「楽しそうに、踊る?」
綾波「……」
綾波「魂とは、そういうこと?」
綾波「……」
綾波「他の人の動画を見れば、いいのね」
綾波「……」
綾波「楽しそうに踊る人」
綾波「それは人気がある人」
綾波「魂のこもっている人」
綾波「……」
綾波「再生数が、多い人」カタカタ
389:
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「楽しそう?」
綾波「よく分からないわ」
綾波「でも、同じような曲で踊っている人が多いのね」
綾波「……」カタカタ
綾波「……ボーカロイド」
綾波「人間の声をもとに、歌声を合成することが出来る」
綾波「誰でもオリジナルの楽曲を作り出せるツール」
綾波「そう」
綾波「全てがオリジナルであることが、人気の出るポイントなのね」
綾波「オリジナル……」
391:
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「……」
綾波「振りつけは、覚えたわ」
綾波「後は踊るだけ」
綾波「……」
綾波「レオタードは、だめ」
綾波「レオタードに関してのコメントが多すぎる」
綾波「……」
綾波「体操着にしましょう」ゴソゴソ
393:
綾波それは逆効果だ
394:
―――ジャーン!!
綾波「?♪」ビシッ
綾波「ふぅ」
綾波「これで、大丈夫」
綾波「エンコード」
綾波「動画投稿」
綾波「……」
綾波「もう、こんな時間」
綾波「今日は、学校とNERV」
綾波「行かないと」
395:
―――ガチャ
綾波「……ただいま」
綾波「遅くなってしまったわ」
綾波「……」
綾波「……」
綾波「動画を確認しないと」
綾波「……」カタカタ
綾波「十万再生……?」
396:
>
『ブルマとか媚過ぎwwwwだがそれがいい』
『ブルマ( ゜∀゜)o彡゜ ブルマ( ゜∀゜)o彡゜』
『足きれい……すべすべ……踏んで欲しい……』
『きゃ、きゃわわわわ』
『!?』
『おにんにんがにょっきしちゃったお』
綾波「……」
398:
綾波「……そう」
綾波「ブルマは、すごいのね」
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「……」
綾波「いけない」
綾波「ダンスの評価を、探さないと」
綾波「……」
399:
『ダンスもいいわぁ』
『すげぇキレあるな』
『二作目にしてこの成長とは……』
『心なしか前より楽しそう』
『完璧だわ』
『それはともかく、ブルマがいい』
綾波「……」
400:
綾波「……」グッ
綾波「……」
綾波「私は、良いダンスが踊れたのね」
綾波「魂が、こもったのね」
綾波「……これなら碇君にも」
綾波「……」
綾波「もう、ニコニコ動画に投稿する必要はないわ」
綾波「動画も、きっと、消した方が良い」
綾波「……」
401:
『なにこれ天使?』
『リピート再生が止まらない。助けて』
『この子に出会えたことが、今まで生きてきた中で最大の幸せだと思う』
『愛してる』
『新作も楽しみにしてる』
『次はどんな曲を踊るんだろう』
綾波「……」
402:
>
綾波「みんな、楽しんでいる」
綾波「みんな、楽しみにしている」
綾波「これで、終わりにしていいの?」
綾波「……」
綾波「……」
綾波「……もう一曲」
綾波「もう一曲だけ、踊って」
綾波「それで、最後にする」
綾波「……」
403:
―――数週間後
ケンスケ「おはよう、碇」
シンジ「おはよ、ケンスケ」
ケンスケ「なあ、ちょっと」ヒソッ
シンジ「なに?」
ケンスケ「……直接言おうかとも思ったんだけど、碇に任せた方が良いと思ってさ」
シンジ「?」
ケンスケ「ニコニコ動画って知ってる?」
シンジ「ニコニコ動画?」
405:
シンジ「知ってるけど」
ケンスケ「よく見てるか?」
シンジ「いや、会員になれないと見れないから。名前だけ」
ケンスケ「そうか……あのさ、これ、俺のIDとパスワード」
シンジ「え?」
ケンスケ「これ使って、ニコニコ動画にログインしろ」
シンジ「いいけど、どうして?」
ケンスケ「……それで、綾波レイで検索しろ」
シンジ「綾波?」
407:
本名かよwwww
409:
シンジ「なんで綾波の名前で検索するの?」
ケンスケ「いいから、検索すれば全て分かる」
シンジ「教えてよ」
ケンスケ「俺の口からは言い出しにくいんだよ!」
シンジ「なんだよ、もう」
ケンスケ「とにかく、帰ったらすぐにだぞ、いいな?」
シンジ「分かった」
ケンスケ「……ま、俺は保存済みだけどな」ボソッ
シンジ「?」
411:
―――ガチャ
シンジ「ただいまー」
シンジ「えーっと、ご飯作るのは……まだけっこう時間あるか」
シンジ「なにしようかな」
シンジ「……」
シンジ「あっ、そうだ」
シンジ「ケンスケに、ニコニコ動画にログインしろって言われてたんだっけ」
シンジ「パソコン、パソコンっと」
413:
シンジ「ニコニコ動画……」カタカタ
シンジ「ログインして」カタカタ
シンジ「……」
シンジ「へぇ、なんか面白そうだな」
シンジ「ふーん」
シンジ「……」
シンジ「いけない、いけない」
シンジ「綾波レイっと」カタカタ
シンジ「……」
シンジ「…………!?」
414:
シンジ「これって、綾波……だよね?」
シンジ「綾波が投稿した動画、なのかな?」
シンジ「……」
シンジ「見てみれば、分かるか」
シンジ「……」カチッ
綾波『?♪』フリフリ
シンジ「―――うわあああああああああああ!!」ガタガタッ
415:
シンジ「なにやってんだよ、綾波!!」
綾波『?♪』フリフリ
シンジ「踊るのをやめてよ、綾波!!」
綾波「?♪」フリフリ
シンジ「お尻をふらないでよ、あやなみぃいいいいいいいいいいい!!!」
綾波「?♪」フリフリ
416:
アスカ「―――ちょっと、なにパソコンに向かって騒いでるのよ、バカシンジ!」
シンジ「あ、アスカ! 助けてよ、アスカ!!」
アスカ「はぁ?」
シンジ「いいから、これ見てよ!」グッ
アスカ「なによ……って」
シンジ「ううう」
アスカ「これ、なに?」
シンジ「あ、綾波が、ニコニコ動画で、ニコニコ動画でぇ!!」
アスカ「……」
418:
アスカ「ちょっと、もっと見せて」
シンジ「うん……」
アスカ「うわ、再生数多すぎ。最大で五十万?」
シンジ「……」
アスカ「顔出しは当たり前のようにやってるし、本名晒しちゃってるし」
シンジ「……」
アスカ「しかも、ほぼ毎日のように投稿してるじゃない。真正のアホね」
シンジ「……」
419:
シンジ「……あれっ」
アスカ「なによ?」
シンジ「この動画の綾波」
アスカ「これが、どうかした?」
シンジ「なんだか、すごく楽しそうじゃない?」
アスカ「……ああ、まぁね」
シンジ「最初はどうかと思ったけど、綾波が楽しそうなら、とやかく言わない方が良いのかな……」
アスカ「……」
綾波『?♪』フリフリ
420:
アスカ「良いわけないでしょ」ピシッ
シンジ「あたっ」
アスカ「そりゃ、ちょっとくらいなら人それぞれだし、良いかも知んないけどね。これは明らかにやり過ぎ」
シンジ「……」
アスカ「顔見せて、本名出して、毎日のように投稿して……個人情報だなんだでうるさいこの時代に、自ら狂ったように情報を発信してどうするのよ」
シンジ「……」
アスカ「自分だけなら百歩譲っていいにしても、個人が特定されると、周囲の人間にも迷惑がかかるの。そこんとこ考えなさい」
シンジ「……」
アスカ「聞いてんの?」
シンジ「あ、うん」
421:
シンジ「そっか、ならやめさせないと」
アスカ「そうね」
シンジ「じゃあ、電話してくるよ」
アスカ「……待ちなさい」
シンジ「なに?」
アスカ「ただやめさせるように言うだけじゃ、生ぬるいわ」
シンジ「えっ?」
アスカ「どうせなら、ネットの恐怖、あいつに味わわせてやりましょ」
シンジ「……?」
422:
『レイちゃん今日もかわいーっ!』
『毎日動画投稿して、大丈夫か?』
『←大丈夫だ、問題ない』
『レイたそのおまんまんに拙者のロンギヌスが』
『レイちゃんの動画に気持ちの悪いコメントを残すな、去れ』
『NG余裕でした』
『レイちゃんの動画が唯一の楽しみ』
綾波「……」
424:
綾波「今日も、楽しんでもらえている」
綾波「今日も、私のダンスでハートが揺さぶられているのね」
綾波「……」
綾波「……」ジー
綾波「……」
綾波「生放送?」
綾波「……リアルタイムで、視聴者とふれあうことが出来る」
綾波「そういうのも、あるのね」
綾波「……」
綾波「……!」ブルブル
427:
綾波「電話?」
綾波「……非通知」
綾波「……」ピッ
綾波「もしもし」
『……』
綾波「どちら様ですか?」
『……』
429:
『れ、レイちゃん?』
綾波「……」
『綾波レイちゃんだよね?』
綾波「はい」
『僕だよ』
綾波「はい?」
『いつも、動画にコメントしてる、僕だよ』
綾波「……」
430:
綾波「すいません、どなたか分かりません」
『な、なんで、僕のことが分からないの?』
綾波「……」
『いつも、僕のために踊ってくれてるでしょ?』
綾波「いえ、あの」
『新作も、僕が踊ってって言った曲、踊ってくれたもんね?』
綾波「……」
『ふぅーふぅー……れ、レイちゃんのことなら、なんでもわかるよ』
綾波「……」ゾクッ
431:
綾波「あ、あの」
『レイちゃんって、第三新東京市に住んでるよね?』
綾波「!?」
『今度、遊びに行ってもいいかな?』
綾波「だ、だめです」
『なんで? 僕とレイちゃんの仲なのに?』
綾波「え?」
『僕たち……はぁっはぁっ、恋人……だろ?』
綾波「……っ!」プチッ
434:
アスカ「―――切れたわ」ツーツ-
シンジ「……」
アスカ「なによ?」
シンジ「そのボイスチェンジャー? どこで手に入れたんだよ?」
アスカ「前にNERVの倉庫で埃被ってたから、かっぱらっておいたの」
シンジ「どうして?」
アスカ「面白そうだったから」
シンジ「……返しておきなよ」
アスカ「こうして役に立ったんだから、これは私に拾われて良かったのよ」
シンジ「はぁ……」
435:
シンジ「あっ」
アスカ「なに?」
シンジ「綾波の動画、消えていく」
アスカ「私の迫真の演技のおかげね」
シンジ「隣で聞いてる僕でも気持ち悪かったもん」
アスカ「この美少女アスカ様に向かって気持ち悪いとは、なによ!」
シンジ「え、演技力あり過ぎって褒めたんだよ!」
アスカ「ちっ」
シンジ「ご、ごめん……」
アスカ「……ま、私は部屋に戻ってるから。アンタはさっさとご飯作りなさい」スタスタ
シンジ「あ、わかった」
437:
>
シンジ「……」
シンジ「うーん」
シンジ「これで、良かったのかな?」
シンジ「……!」ブルブル
シンジ「電話だ」
シンジ「綾波……?」ピッ
シンジ「もしもし、綾波?」
『……』
439:
『碇君?』
シンジ「そうだよ」
『……』
シンジ「綾波?」
『……』
シンジ「どうかした?」
『……』
シンジ「……!」
440:
シンジ「もしかして怖いことでも、あったんじゃない?」
『……』
シンジ「そうなんだろ?」
『……ええ』
シンジ「ねぇ、綾波」
『なに?』
シンジ「大丈夫だよ」
『……』
441:
シンジ「綾波は、なにがあっても、僕が守るから」
『……!』
シンジ「……」
『本当?』
シンジ「うん、約束する」
『……』
シンジ「……」
443:
『電話、切るわ』
シンジ「分かった」
『ありがとう、碇君』プツッ
シンジ「……」ツーツー
シンジ「……」
シンジ「今度、謝らないとなぁ」
444:
エピローグ
『はぁー、レイちゃんいなくなって毎日が灰色』
『有志の再うpでも見てろよ』
『新作が見たいんだよぉおおおおおおお』
『レイちゃんは伝説になった。それだけだ』
『それより、この動画見てみろ。可愛くてエロい』
『←神降臨』
『←ぶひぃいいいいいいいいいいいい』
447:
シンジ「あんなに熱狂してたのに、綾波がいなくなっても、大した影響ないんだね」
アスカ「そういうもんよ。手軽な娯楽は、ハマるのも飽きるのも早いの」
シンジ「ふーん」
アスカ「アンタも最近はまってるみたいだけど、ほどほどにしなさいよ」
シンジ「うん……あ、でもさ」
アスカ「なによ?」
シンジ「アスカって、妙にニコニコ動画について詳しいよね」
アスカ「……っ!」
449:
シンジ「なんで?」
アスカ「それは……」
シンジ「それは?」
アスカ「うるさい!」ゲシッ
シンジ「いたっ!」
アスカ「出かけるんでしょ!? さっさと行きなさいよ!」
シンジ「え、でも」
アスカ「いいから!!」
シンジ「……ニコ厨死ね」ボソッ
アスカ「バカシンジィ!!」
シンジ「行ってきます!」
451:
―――ピンポーン
ガチャ
シンジ「やぁ、綾波」
綾波「ええ」
シンジ「入ってもいい?」
綾波「……」コクリ
シンジ「お邪魔します」
綾波「……」
454:
シンジ「あ……この前のこと、くどい様だけど、ごめんね?」
綾波「いいえ、私も、あの時は少し変だったと思うから」
シンジ「そんなこと」
綾波「碇君たちには、感謝してるわ」
シンジ「……そっか」
綾波「ええ」
455:
シンジ「それで、今日はどんな用なの?」
綾波「……碇君に、踊りを見せたくて」
シンジ「踊りを?」
綾波「ダメかしら」
シンジ「ううん、そんなことないよ」
綾波「そう」
シンジ「……」
綾波「じゃあ」
シンジ「うん」
456:
―――ジャーン!!
綾波「……」ビシッ
シンジ「……」
綾波「どうだったかしら」
シンジ「……綾波は」
綾波「え?」
シンジ「綾波は、うまく踊れないことが悩み……だったんだよね?」
綾波「ええ」
457:
綾波「今も、ダメ?」
シンジ「ぜんっぜん! すごく良かった! 本当に、感動しちゃった!」
綾波「そう」
シンジ「こんなに踊れるのに、どうして悩んでいたの?」
綾波「……」
シンジ「綾波?」
綾波「ちがうの」
シンジ「え?」
綾波「私が、うまく踊れたのは、碇君のおかげなの」
シンジ「僕?」
458:
綾波「最初に、動画を投稿した時は、私のダンスは良くないと言われたわ」
綾波「次に動画を投稿した時は、褒められた」
綾波「次に動画を投稿した時は、もっと」
綾波「なにが変わったのか」
綾波「それは、きっと、人に見せるという意識があったから」
綾波「人に見てもらいたいという、気持ちがあったから」
綾波「……」
綾波「だから、私は」
綾波「碇君の前でなら、いちばん、上手く踊れるわ」
シンジ「……!」
459:
綾波「碇君、私のダンスは、好き?」
シンジ「うん、好きだよ」
綾波「そう」
シンジ「でも、それはダンスが好きだからってことじゃなくて」
綾波「……え?」
シンジ「踊っているのが綾波だから、好きなんだ」
綾波「……!」
460:
シンジ「ねぇ、綾波」
綾波「なに?」
シンジ「今度は、僕にも踊り、教えてくれないかな」
綾波「もちろん、いいわ」
シンジ「ありがとう」
綾波「碇君」
シンジ「うん?」
綾波「……一緒に、踊りましょ?」
終劇
463:
ギリギリ4時までに終わって良かった。携帯でも投下できるとなれば、もうさるは怖くないわ。
当日までにクリスマスネタやりたいけど無理かなー。まぁとりあえず、ありがとうございました。
464:
ぽかぽかした
46

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