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唯「…私、実は火星人なんだ」


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1:
律「みんなやけに遅いな」
律「…」ボーッ
律「暇だし練習すっか…」
ドンドン…
律「う?ん…つまんね」ポイッ
律「はぁ?あ」
律「…暇」
ガチャ
2:
律「!」♪
唯「りっちゃんおいーっす」
律「おいっす、遅いぞー」
唯「ごめんごめん あれ?みんなは?」
律「それがまだ来てないんだ」
唯「ふ?ん まあいいや」
律「そのうち来るだろ」
唯「そだね」
4:
律「…ムギがいないと、お茶できないな」
唯「うん…」
律「ま、こういう日もあるか」
唯「…あの…さ、りっちゃん…」
律「ん?どした?」
6:
唯「ちょっと話があるんだけど…」
律「? 珍しいな」
唯「いいかな?」
律「いいよ(好きなヤツでもできたかー?♪)」
7:
唯「あのね…」
律「うん」
唯「私ね…」
律「うんうん」
8:
唯「…火星人なんだ」
律「…」
唯「…」
律「…」
唯「…」
9:
律「は?」
唯「だから、私火星人なの」
律「ちょいタンマ。…正気か?」
唯「たぶん…うんうん、絶対」
律「…(遂におかしくなったか?)」
10:
唯「どうしたの?」
律「…いいか?もういっかい訊くぞ?」
唯「うん」
律「唯、お前『火星』って言ったのか?」
唯「そだよ」
11:
たてる時間まちがえたな
まあどうせ短いからいいか
律「その…地球のお隣さんの」
唯「そー お隣さんだね♪」
律「英語でMarsの?」
唯「そだよ?」
律「(聞き違いじゃなかった…)」
律「いいか良く聞け唯。…火星に生き物はいない!」ビシッ
唯「そんなことないよー」
律「そんなことあるっ!いないしそもそも住めない!!」
12:
律「もう科学的に証明されてるだろ?酸素なんかほとんどなくて、そんでNASAが変な探査機を…」
唯「うん、りっちゃんの言う意味なら、私は火星人じゃないんだけど…」
律「そうだろ?いやそうなんだよっ!」
唯「でも、アフリカにいた黒人さんたちがアメリカに連れて来られちゃって、それで子孫の人たちは今はアメリカ人だよね?」
律「あ、ああ…」
唯「そういう意味では、やっぱり私は火星人なんだよっ」
15:
律「…だ、か、ら、それは違うんだ唯。な?」
唯「でも…私は絶対に火星人だよ?」
律「唯?…お前人を馬鹿にしてるのか?そんな話あるわけないだろ!?」
唯「ごめんねりっちゃん…でも馬鹿になんかしてないし、ほんとなんだ だから落ち着いてよぉ」
律「(ああ…頭痛くなってきた…もうみんな早く来てくれよぉ)」
律「(けど、このままじゃ埒があかん…)」
律「(たしか前にテレビで見た話じゃあ、認知症患者の言うことは全部肯定した方が良いとかなんとか…)」
16:
律「…よし!じゃあ分かった。唯、お前が仮に、仮にだぜ?火星人だとしよう」
唯「うん、いいよ」
律「じゃあなんでここにいる?」
唯「…はけんされたたいいん…って言えば良いのかな?」
律「派遣?どっから?」
唯「向こうにね、せいふがあるんだけど、そこのちょくぞくなんだって」
律「政府直属の派遣隊員…」
唯「そう」
17:
律「…じゃあなにしに来たんだ?」
唯「それが…よく分からないの…」
律「分からないって…でも何か目的があって来てるんだろ?」
唯「教えられないんだって」
律「ふうん…」
18:
律「…ん?ちょっと待て、今ものすごく大事なことに気付いた」
唯「なあに?」
律「火星人だったら、人間の姿してないはずだろ?普通タコみたいなさ…」
唯「そうなの!そこが一番の問題なんだあ?」
律「問題?」
19:
唯「うん。最初はね、似てれば似てるほど地球のひとたちと仲良くなれていいね、って話だったんだけど」
律「そりゃそうだよ」
唯「よく考えると、それがすごく大変なことなんだ」
律「なんで?」
唯「だって私たちがホントに火星人だ、って信じてもらえないよ?」
律「確かに…(なんか面白くなってきたぞ…しかも唯にしては話がちゃんとしすぎてる…)」
21:
律「でも…さ、他にも唯たち火星人がホントに火星から来たってことを証明できるものはあるんじゃないか?」
唯「う?ん…」
律「例えば…ほら、乗ってきた乗り物とか…」
唯「それもね、ちょっとやっかいなんだ」
律「厄介?」
唯「うん。私たちが地球に来るときに使うのは、乗り物…簡単に言うと、モノじゃないんだよね」
律「モノ…物体じゃないってことか?」
25:
唯「そう。まずモノをエネルギーに変えるよね?」
律「う、うん」
唯「それから、そのエネルギーをまた元の形のモノに変えるの」
律「ふむ」
唯「要するに、私→エネルギー→私。こういうこと」
律「ふうむ…」
唯「そうすれば、移動できるでしょ?」
律「できるけど、さ……そんな技術はまだないだろ?」
唯「地球ではね。地球のひとたちは、まだできてないみたい」
律「火星ではもう…?」
27:
唯「うん。かなり前にできてた、ってお父さんが言ってたよ」
律「…火星はそんなに進んでるのか?」
唯「うん。地球よりもすごく古いんだって」
律「(お父さん…か。いつも親御さんがいなかったのは…そういうわけなのか?)」
唯「だから、乗り物は見せようがないんだ?」
律「そうなのか…じゃあ、そうだな…何かを持って来ることくらいはできたんじゃないの?」
28:
唯「それもいいよね?…でもダメなんだ」
律「火星の砂とかも持ってこれない、と?」
唯「うん。実はね、私たち有機物と火星の砂とか岩の無機物では、移動の特徴が少しだけ違うの」
律「ほうほう」
30:
唯「この方法で遠くに無機物を運ぶときにね、どうしてもちょっとだけズレがでちゃうんだ」
唯「火星上での運搬くらいはできるんだけどね」
唯「でも有機物ではそのズレが全然出ないの」
唯「有機物にはレールみたいなのがある、ってお母さんが言ってた」
律「だから地球に無機物をむやみに持ってくることはできないのか」
唯「そ?いうこと」
31:
律「…なら、有機物をもってこればいいじゃん!火星の鳥とか、猫とかさ」
唯「それがね、私たちの祖先は他の星からやって来て火星に住みついた種族なんだけど」
律「うん」
唯「そのときに他の生き物を持って来なかったらしくて、あいにく火星には私たち以外の生き物はいないんだぁ」
律「…じゃあ無理だな」
唯「そういうことになるね」
32:
どうせこの後唯の中の人がタコみたいな正体晒して、律を宇宙船でさらっていって
澪が小型ロケットで救出に行くって展開だろ
33:
>>32
ごめんそんなに壮大じゃない
律「ならば…そうだな…火星の映像を撮って、そのデータを唯たちに送ればいい!データは物質じゃないだろ?」
唯「それも考えたんだけどね…地球のひとたちは変に絵とかCGが上手いから、信じてもらえないんだ」
律「ダメか…(たしかに最近の映像技術ってすごいもんな…どうせまたCGだろ、ってなるよなー…)」
唯「だから、どうしようもないの」
律「(なんか悔しい…)」
36:
唯「……でね…」
律「?」
唯「ここからが大事なんだけど…」
律「なんだ…?」
37:
唯「私、もうすぐ火星に帰らなきゃいけないんだ…」
律「…え?じゃ、じゃあお前いなくなっちゃうのか!?」
唯「そうなの…帰る準備が整う期間があってね、それがもうすぐ終わっちゃうの…」
律「ちょっと待てよ!!じゃあバンドはどうすんだよっ!」
唯「……ごめんね」
律「なんだよそれっ!ずっと一緒にバンドできると思ってたのに…!!」
唯「ごめんねりっちゃん…でも、安心して。私は最初からいなかったってことになるから…」
律「…どういうこと?」
39:
唯「………みんなの記憶から…私が消える、ってことだよ」
律「…そんなっ!!嫌だっ!!唯がいなかったことになるなんて…私は、私は許さんぞっ!!」
唯「それでね…ひとつだけお願いがあるんだ」
律「…なんだ?今ならなんでもきくよ!!」
41:
唯「さっき、私たちが地球に来た目的は分からないって言ったけど…」
律「…?」
唯「実は、その目的はね、『私たちが火星人だと認めてくれる代表的な地球人を探し、火星に連れて帰ること』なの…」
律「…なんだって?ということは…」
唯「連れてくることが帰る条件なの…だからりっちゃんに火星に来てもらいたいんだ…」
律「…そ、そん…な」
44:
律「…つまり、消えて無くなるのか!?」
唯「…うん…死ぬのは嫌だよりっちゃん…」
律「で、でも!!!」
唯「お願い…!りっちゃんしか…!!」
律「…っ」
ダッ!
唯「あっ!!!」
43:
唯「お願いりっちゃん…じゃないと私…私…!」
律「む、無理だぞ…唯…そんなこと…」
唯「目的を遂行できないと…」
律「…?」
唯「私は…消滅しちゃうの…」
45:
律「(無理だっ…そんなこと!!)」ダッダッ!
律「(ごめん唯…ごめんな唯…!唯!!)」ハアハア
唯「りっちゃん…お願い」ズンッ
律「!!!!」
47:
唯「ごめんね…近い距離ならさっきの方法で瞬間移動できるの…」
律「や、やめろ…」
唯「お願い…」ガシッ
律「やめろっ!!はなせ!!!はなせ!!!!」
唯「ごめんね…」
49:
律「は、はなせっ!唯!!お願いだやめてくれっ!!!」
唯「ごめんね…あと10秒で移動するね…」
律「!!!や…やめろっ!!はなせ!唯っ!!!」ハアハア
唯「…9…8…7…」
律「だ、だれかっ!!助けてっ!!!!だれかっ!!!」
50:
唯「…6…5…4…」
律「くっ…はっぁ…っ…やめろっ!!!よせっ!」
唯「…3…2…」
律「やめろおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!!」
唯「1…」
……………………
………………
…………
……
54:
ガチャンッ
聡「ねーちゃん…?うるさいんだけど…」ゴシゴシ
律「…ぅん?………ぁ、ぁぁ」ハア‥ハア‥
聡「…すげえ叫んでたけど…大丈夫か?」
律「…ぅ、ぅん…」
聡「ならいいけど」バタン
律「……」
律「夢…か」
律「びっくりしたー…」
55:
夢落御免
---放課後---
律「みんなやけに遅いな(…?)」
律「…(まさか…ね?)」
律「練習すっか」
ドンドン…
律「う?ん…」ポイッ
律「はぁ?あ」
律「…まさかね」
ガチャ
58:
律「!!」
唯「りっちゃんおいーっす」
律「お、おいっす…(強烈なデジャヴ…!!!)」
唯「ごめんごめん あれ?みんなは?」
律「そ、それがまだ来てないんだ(ちょっ…ちょっ…!!!)」
唯「ふ?ん まあいいや」
律「そ、そのうち来るだろ…(まさか…まさかな…はははははっ!!)」
唯「そだね」
61:
律「…ムギがいないと、アレ…だな」
唯「お茶がね」
律「ま、い、いいか…」
唯「……あの…さ、りっちゃん」
律「…(はい来たー、夢で見たとおりだよ…)」
62:
唯「ちょっと話があるんだけど…」
律「め、珍しいな…」
唯「いいかな?」
律「い、いいよ(まんまじゃんこれ!まずいって!!私…火星に連れてかれるっ!!)」
63:
唯「あのね…」
律「う、うん」
唯「私ね…」
律「…うん」
64:
唯「…好きな人ができたんだけど…///」
律「…」
唯「…」
律「…」
唯「…」
律「…(あれ?)」
66:
唯「変…かな?」
律「…え?いやいや!ぜんっぜん!普通普通!(火星人じゃない!)」
唯「ふつう?」
律「うんっ!自然なことなんだからな安心したまえ(良かったーあぶねーマジあぶねー)」
唯「ありがとー……やっぱりりっちゃんにしてよかったよー」
律「? なんでだ?」
67:
唯「だって…家族には話しにくいし、澪ちゃんやあずにゃんは弱いだろうし、ムギちゃんは別世界だからわかんないし…」
唯「りっちゃんに話すのが一番良いのかなーって///」
律「ほほーっそれは光栄だ♪ ありがとなっ!」
唯「う、うん///」
律「で!どんな人なんd」
ガチャリ
唯「!」
69:
澪「唯にも…遂に好きな人ができてしまったか…」
梓「なんだか複雑です」
紬「おめでとうございますっ♪」
律「なんだ聞いてたのか」
唯「そんなぁ?///」
澪「あんな雰囲気で話し込んでたら、入るのためらうだろ?」
律「そんなだった?」
澪「そんなだった」
71:
紬「唯ちゃん?全然変なことじゃないのよ?自信もってね」
澪「応援するからな」
梓「私もです」
律「もちろん私もだぜっ☆」
唯「み、みんなっ!ありがとう!!」
紬「…とりあえずお茶にして、お話を聞きましょうか♪」
ワイワイガヤガヤ
…………
……
73:
律「…(ふうむ)」
律「(よく考えたら…火星人なんているわけないか…)」
律「(ただの夢なわけだし)」
律「(でも、さっきは本気で連れてかれると思ったなー…恥ずかしっ//)」
律「(…火星人、か……ホントにいたりしてなっ)」クスッ
澪「どうした律?空なんか見上げて」
律「…火星人とな、コンタクトとってたんだぜ?」
澪「なにそれ? 変な律」
---完---
77:
俺は好きだぜー
乙!
81:

8

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