領主「・・・君は・・・」ロリコン奴隷「・・・あ、あの・・・」フルフルback

領主「・・・君は・・・」ロリコン奴隷「・・・あ、あの・・・」フルフル


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1:
1つの王家を中心として各地を領主が治めていたこの大陸で、かつて戦争があった。
現王家を継いだ第一王子、それに反発して新王家を興した第二王子。
そんな2人の兄たちに心を痛め、また自身が政権争いの道具にならないように自らを幽閉した第一王女。
王家相続問題に端を発し、各地の領主が派閥争いを繰り広げていくなかで、最終的には大陸を二分する規模での大戦となる。
当初優勢とされていた現王家に対し、新王家は大陸でも屈指の海洋国家を取り込むことで戦況を覆す。
海を渡った別の大陸の武器や戦術を前に、徐々に押されていく現王家。
そんな中、現王家勢力内の1人の領主が戦況を打破する方法を発案・実行し、戦線は膠着状態となる。
しかしその領主は自身の発案した戦略の非人道性に心を痛め、現王家に停戦条約の締結を具申。
現王家の国王は事実上最前線を1人で維持しているその領主の離反を恐れ、これを承諾。
終結していないとはいえ、人々のもとには束の間の平和が訪れた。
それから10年・・・停戦を実現した領主は、今もなお自身の行いを後悔しているのであった・・・
6:
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?
停戦10周年記念日の朝。領主の寝室。
メイド「旦那様、起きてください。朝でございます」
領主「ん・・・おはよう。なんだか外が騒がしいようだが?」
メイド「おはようございます、旦那様。今日は停戦10周年の記念日ですので、広場に屋台などが出て賑わっているようです」
領主「そうか・・・呑気なものだ。終戦ではなく停戦だと分かっているのだろうか」
メイド「だからこそなのでしょう。平和なうちに楽しんでおかないと、いつまた戦争が再開されるか分からないのでございますから」
領主「そうか・・・それも一理あるな」
メイド「それでは朝食の用意がありますので、食堂までお越しくださいませ」
領主「わかった。着替えたら行こう」
メイド「それでは、失礼いたします」
領主「ふぅ・・・」
領主(・・・停戦から10年か。この領地も随分と復興したものだ)
領主(新王家の勢力との境目、事実上の国境に位置するこの領地の被害は甚大だった)
領主(それがここまで回復したか・・・だが、それで私の罪が許される訳ではないが・・・)
領主「・・・そろそろ行かないとまたメイドに文句を言われてしまうな」スクッ スタスタ…
7:
???
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?
領主の屋敷。食堂。
領主娘「・・・・」ソワソワ
キィ…バタン。
領主娘「お、お父様!おはようございますっ!」
領主「ああ、おはよう」
領主娘「・・・・」ソワソワ
領主「・・・どうした、ソワソワして」
領主娘「あっ!えっと・・・な、何でもありません!」ソワソワ
領主「そうか・・・」
メイド「失礼します。朝食をお持ちいたしました。パンとチーズ、果物になります」
領主「ああ、ありがとう。いただきます」
領主娘「いただきますっ!」
8:
領主「・・・・」モグモグ
領主娘「・・・あ、あの・・・お、お父様!」ソワソワ
領主「どうした?」
領主娘「えっと・・・きょ、今日はいいお天気ですねっ!」
領主「ああ、そうだな」
領主娘「だ、だから・・・えっと・・・」
領主「お祭りに行きたいのか?」
領主娘「え、は、はいっ!あの、お父様と一緒にっ!」
領主「・・・考えておこう」
領主娘「あっ・・・はい、お父様・・・」シュン…
領主「さぁ、冷める前に食べてしまいなさい」モグモグ
領主娘「はい・・・」モグ…モグ…
領主娘(こういう時のお父様って、いい返事をして下さったことがありません・・・残念です・・・)
メイド「・・・・」
9:
???
??
?
お屋敷の食堂。食後のティータイム。
メイド「食後のコーヒーでございます」カチャ
領主「ありがとう」
メイド「お嬢様にはローズティーでございます」カチャ
領主娘「・・・ありがとう」
メイド「・・・・」
メイド「旦那様、後程ご報告したいことがございます」
領主「わかった。執務室で聞こう」
メイド「ありがとうございます」
10:
???
??
?
領主の屋敷。執務室。
領主「・・・ふぅ」
コンコン
領主「入りなさい」
メイド「失礼します」
領主「早だが、報告を聞こうか」
メイド「はい。昨晩遅くに、警備隊庁舎に匿名で通報があったとのことです」
メイド「内容は『明日、中央広場にて奴隷の闇市が開かれる』と」
領主「何っ!?」ガタッ
メイド「王国内の法律では奴隷の売買は禁止されておりませんから、厳密には闇市とは言いづらいですが」
領主「だが、この領内においては奴隷の市民権を認めている」
メイド「ええ。ですので所持こそ違法ではありませんが、殺傷、強姦、売買などに対しては取り締まることが出来ます」
領主「・・・情報の真偽を確かめる。すぐに警備隊に捜索班を編成させろ」
メイド「すでに編成済みです」
領主「よし。では早出動・・・いや、私が指揮をして捜索を開始する」
メイド「・・・よろしいのですか?」
11:
領主「ああ。領民からも奴隷の売買を解禁しろとの声もあることだしな」
領主「ここは私自ら動いて、そのつもりがないことを市民にも示しておく」
メイド「おおせのままに。それと、私からも提案が・・・」
領主「なんだ?」
メイド「今回の捜索に、お嬢様を同行させていただきたく思います」
領主「娘を?何故だ?」
メイド「お嬢様ももうすぐ10歳になられます。次期領主としての知識や経験も必要かと」
領主「・・・だが最初の経験が奴隷市場の摘発というのも・・・」
メイド「すでに何度か、行政庁舎や国境警備隊などへの見学は済んでおります」
メイド「そろそろ実際の現場を見学して頂いてもよろしいころかと」
領主「そうか・・・そんなところにまで気を回して貰っていたとは。妻が死んでから、娘の事は君に任せっきりにしてしまっているな・・・」
領主「わかった、同行を許そう。娘に準備をさせてきてくれ」
メイド「すでに済んでおります」
領主「・・・君には敵わんな。すぐに支度する、正面玄関で待っていてくれ」
メイド「おおせのままに」
12:
???
??
?
中央広場入口。
領主「・・・思った以上に賑わってるな」
メイド「はい、夜が本番とはいえ屋台などは昼間からやっているようです」
メイド「だからこそ、人が多くて取り締まりの本格化していないこの時間帯が闇市にとって絶好の機会なのでしょう」
領主娘「わぁ・・・あっ!あれ、あの・・・っ!」
領主「行くぞ、私の傍から離れるないように」
領主娘「あ、は、はい!お父様っ!」ソワソワ
メイド「・・・失礼ながら旦那様。お嬢様はテンションが上がると急に走り出す癖がございます」
領主娘「うえっ!?ちょ、ちょっと!!」
メイド「ですので、お嬢様とお手をお繋ぎになられるのがよろしいかと」
領主娘「っ!!!」
13:
領主「ふむ・・・だが、それでは領民に示しが・・・」
メイド「今回の目的は査察などではなく、闇市の摘発」
メイド「ならば警備隊も少し遠ざけて、出来るだけご領主様だと気付かれない方が得策かと」
領主「・・・なるほど。では娘よ、私の手を放さないように」
領主娘「は、はい!お父様っ!!・・・えへへっ!」
メイド「お前たちは私たちの姿が目視出来るギリギリの距離でついてきなさい」
警備隊長「はっ!了解しましたっ!」
メイド「それでは、怪しい場所を何か所かピックアップしてありますのでご案内いたします」
領主「ああ、よろしく頼む」
領主娘「?♪??♪」ニコニコ
14:
???
??
?
中央広場にある戦争資料館。建物の裏。
メイド「戦争資料館の建物裏。ここが最も可能性の高いポイントですが・・・」
領主「大きな天幕か。見事に当たりを引いたようだな」
メイド「いかがいたしましょうか?」
領主「・・・現行犯で逮捕出来れば領地から即追放出来る。しばらく様子を見よう」
領主娘「・・・お父様・・・」
領主「大丈夫だ。私から離れないようにな」
領主娘「・・・はいっ」
メイド「それでは、入ってみましょう」
15:
???
??
?
薄暗い天幕の中。
奴隷商「さぁいよいよ本日の目玉商品!3日前に仕入れたばかりの初物だよっ!!」
ロリコン奴隷「・・・・」ビクビク
おぉ?っ!!
奴隷商「黒髪のセミロング!見ての通り北方の出身だ!」
奴隷商「調教や改造といった類は一切なし!10歳になるかならないかの希少品!!」
奴隷商「それでは金貨100枚から開始します!!」
150!200!300だ!!くっ・・・350!!
奴隷商「350!さぁ350以上の方はいませんかっ?」
デブ貴族「ぐふふ・・・金貨500だっ!!」
な、何ぃ!?500だって!?そんなバカな・・・簡単に屋敷が建つ金額だぞ・・・
デブ貴族「ぐふふ!もう普通の女なぞ食べ飽きたわっ!」
デブ貴族「青い果実を青いうちにもぎ取る・・・今から楽しみだわい!」
ロリコン奴隷「ひぃ・・・っ」ビクビク
16:
奴隷商「金貨500!それ以上の方はいますか?いませんね?」
奴隷商「それではこちらの商品は、そちらの恰幅のいい貴族さまに・・・」
領主「そこまでだ貴様らぁ!!!」
デブ貴族「ぐふっ!?」
奴隷商「な、何だ貴様は!商売の邪魔をすると、ただじゃおかねぇぞ!!」
領主「私はここの領主だ!我が領内では奴隷といえど売買は禁止しているっ!!」
奴隷商「なっ!?りょ、領主だと!?」
うわっ!マジで領主様だぞ!?ど、どうする!?に、逃げないと・・・っ!
領主「メイド!客は全員拘束して人身売買に加担した者を調べ上げろ!!」
メイド「おおせのままに。警備隊長、やかに全員を拘束・連行しなさい」
警備隊長「了解っ!全員確保っ!!」
警備隊「おら!大人しくしろ!!」
警備隊「抵抗すると容赦せんぞっ!!」
17:
デブ貴族「わ、私は中央の貴族なのだぞ!?こんなことをしてただで済むと思うのか!?」
メイド「貴族様と言えどこの領内で違法行為があった場合は、我々に逮捕権が発生します」
デブ貴族「くそっ!初物の奴隷を手に入れるために、中央からこんな僻地まで来たというに・・・っ!」
メイド「それはお疲れ様です。隊長、連れて行きなさい」
警備隊長「はっ!おら、さっさと歩け!!」
領主「あちらは問題なさそうだな。・・・さて」
奴隷商「へ、へへ・・・領主様でいらっしゃいましたか・・・」
領主「そうだ。こんな年端もいかない子供までも売りさばく貴様らは、全員牢屋にぶち込んでやりたいところだがっ・・・」
領主「日没まで時間をやる!即刻荷物をまとめて出ていくがよいっ!!」
奴隷商「へ、へへぇ。い、今すぐに!オラ、お前は牢屋に戻れっ!!」グィ
ロリコン奴隷「あっ・・・や、やだぁ!」
奴隷商「我がまま言ってるとバラしちまうぞ!?」
領主娘「・・・あの奴隷の子、かわいそう・・・」
領主「・・・・」
18:
領主「おい、奴隷商!」
奴隷商「へ、へいっ!なんでしょうか?」
領主「我が領内では違法な商品は全て没収することになっている。商品としての奴隷は全てこちらに引き渡せ!」
奴隷商「そ、そんな!?それはいくら何でもあんまりだっ!!」
領主「勘違いするなよ。我が領内でも奴隷の所持までは禁止されていない」
領主「禁止しているのは売買と商品として所持をすることだ」
領主「そこの奴隷は商品だと確認したが、他の奴隷は未確認だ」
ロリコン奴隷「・・・・」ビクッ…
奴隷商「そ、それは・・・」
領主「もう一度言うぞ。『商品』は全て引き渡せ」
19:
奴隷商「へ、へいっ!商品はそいつ1人で、あとは私の所有物です!」
領主「・・・本当だな」
奴隷商「そりゃあもう!なんせこの大所帯ですから、奴隷の10人や20人は必要なんですよ」
領主「そうか。ではこの奴隷はこちらで預からせてもらうぞ」
奴隷商「ど、どうぞどうぞ!今、手錠を外しますんで」ガチャ…
領主「大丈夫かい?」
ロリコン奴隷「・・・・」フルフル
領主「とにかくここから出よう。娘よ、その子を連れて来なさい」
領主娘「はいっお父様!」
領主娘「さ、歩ける?怖がらなくても大丈夫だから」
ロリコン奴隷「は、はい・・・あの、ありがとう・・・」
領主娘「私は何もしてませんから。お礼はお父様にね」
20:
???
??
?
中央広場。噴水前のベンチ。
領主「ここに座っていよう。メイドに着る物を頼んでおいたから」
領主娘「はい、お父様!」
ロリコン奴隷「あ、あの・・・ありがとう、ございました・・・」
領主「いや、礼には及ばないよ。それよりも悪かったね、商品などと物扱いをしてしまって」
ロリコン奴隷「い、いえ・・・そんなことは・・・」ビクビク
領主「そういえば君の・・・(おや?さっきは暗くて気が付かなかったけど・・・この子はもしかして・・・)」
領主「・・・君は・・・」
ロリコン奴隷「・・・あ、あの・・・」フルフル
21:
領主娘「・・・お父様?」
領主「うん?あ、いや、何でもない・・・」
メイド「ただ今戻りました、旦那様」
領主「あぁ、ありがとうメイド。とりあえず、上着だけ羽織って屋敷へと戻るとしよう」
ロリコン奴隷「え!?あ、あの!こんな上等な服を・・・」
メイド「旦那様のご指示が聞けないと言うのですか?」
ロリコン奴隷「ひっ!えっと、その・・・」ビクビク
領主娘「もうっ!そんな怖い言い方しないでよ!大丈夫だからね奴隷ちゃん。ほら、これを羽織って」
ロリコン奴隷「は、はい・・・」
領主「それじゃ、行くよ」
40:
???
??
?
領主の屋敷。中央玄関。
ロリコン奴隷「わぁ・・・大きなお屋敷です・・・」
メイド「この建物は旦那様のお住まいと、ある程度の行政機関を兼ねておりますので」
領主娘「私たちのおうちは裏の別館だけだよ!」
領主「さて、何はともあれ風呂か。いや、昼時も近いからな・・・」
領主「メイドは昼ごはんの準備を頼む。風呂は私が沸かそう」
メイド「おおせのままに」
領主娘「お父様!私もお風呂を沸かすのを手伝います!」
領主「そうか、ありがとう。それじゃあ君にも手伝いを頼もうか。今後一人でも沸かすことがあるだろうし」
ロリコン奴隷「は、はい!あの、頑張ります!」
領主「いやいや、そんな気負わなくても今日は手順を覚えてくれたらいいからね」
領主娘「じゃあ行こう!奴隷ちゃん!」
ロリコン奴隷「あ、はい!」
41:
???
??
?
領主の屋敷。風呂場。
領主「・・・と、手順はこんなものかな。あと入る前には必ず湯加減を確かめてから入るようにね」
ロリコン奴隷「はい。あの、ありがとうございます」ペコッ
領主「それじゃあ着替えを用意しておくから入ってしまいなさい」
領主娘「あ、お父様!私も一緒に入っていいですか?」
領主「・・・それはダメだ」
領主娘「え、どうしてです!?」
領主「・・・娘よ、お前は次期領主となる身だ。領主たるもの、簡単に人を信用してはダメなのだ」
領主娘「そ、そんな!?」
42:
領主「いいかい、『信用出来る理由』がないのに無条件で相手を信用するのは、相手のことを知ろうとする努力を放棄しているのと同じなんだよ」
領主「相手のことを知ろうと努力して、『信用出来る理由』が見つかった時に初めて相手を信用するんだ」
領主「さもないと、自分の身ばかりか領民までもが危険に晒されることになる。領主とはそういうものなのだ」
領主娘「・・・はい、お父様」
領主「君も、悪いがそういうことだから」
ロリコン奴隷「い、いえ!大丈夫です」
領主「そうか・・・では、上がったら着替えて食堂まで来なさい。私たちは先に行っているよ」
領主娘「奴隷ちゃん!また後でね!」
ロリコン奴隷「は、はい。あの、また後で・・・」
47:
???
??
?
領主の屋敷。食堂。
コンコンッ
領主「入りなさい」
ロリコン奴隷「し、失礼します・・・」
領主「さて、全員揃ったことだし昼食にしよう。君は娘の隣に座りなさい」
ロリコン奴隷「あ、あの・・・私なんかが食事をご一緒してもよろしいのでしょうか?」
領主「あぁ、うん。まだ正式に雇用契約を交わした訳ではないし、今日は特別だ」
ロリコン奴隷「雇用契約・・・ですか?」
領主「まぁそれは後で説明しよう。とにかく今は食事だ」
メイド「失礼します。昼食をお持ちしました」
メイド「念のため消化によい物をと思い、パン、オムレツ、サラダ、じゃがいものポタージュになります」
領主「ありがとう。いただきます」
領主娘「いただきます!」
ロリコン奴隷「いただきます・・・」
48:
領主「メイド、食事が終わったらこの子に屋敷を案内してやってくれ。それから午後のティータイムには執務室に連れてくるように」
メイド「おおせのままに」
ロリコン奴隷「・・・・」
領主娘「そんなに心配しなくても大丈夫だよ!私が付いてるよ!」
ロリコン奴隷「うん、ありがとう。・・・えっと」
メイド「奴隷さん。領主娘様のことはお嬢様と呼ぶように」
領主娘「えぇ?!私は娘ちゃんがいいのに!」
領主「こら、わがままを言ってメイドを困らせるんじゃない。私たちには立場というものがあるんだよ」
領主娘「・・・はい、お父様」
ロリコン奴隷「よろしくお願いします、お嬢様」ペコッ
領主娘「うん!よろしくね奴隷ちゃん!」
49:
???
??
?
昼食後。領主の屋敷、執務室。
領主「・・・今回の一件で拘束・連行されたのが53名。うち実際に商品を落札したのが中央の貴族を入れて4名か」
領主(奴隷商人たちの主な仕入れ先は国境沿いの村々だ)
領主(現王国で奴隷が合法だと言っても、さすがに王国内や現王国の勢力範囲である領地内で新しい奴隷を仕入れる訳にはいかない)
領主(ならば敵国である新王国の勢力内へ攫いに行くことになる)
領主(だが、新王国の勢力地へ最も長く国境を接しているのは奴隷にも人権のあるこの領地だ)
領主(奴隷の輸送中に摘発されれば、取り調べなどで面倒なことになる)
領主(だがここを通らないとすれば、北にある険しい山脈を越えるか、その麓の深い森を抜けるか、南にある海を渡るしかない)
領主(そうなれば奴隷は長距離の移動で弱るし、商人共は当たり前のように手を付ける)
領主(中央で奴隷を欲している連中にとって、ここは目の上のたんこぶと言う訳だ)
領主「嫌な予感がするな・・・何も起こらなければいいが・・・」
50:
コンコンッ
領主「誰だ?入りなさい」
メイド「失礼します」
領主「メイドか。どうかしたのか?」
メイド「旦那様に確認したいことがございまして」
領主「・・・あの奴隷のことか?」
メイド「はい。どうしてあの奴隷をお引き取りになられたのかと思いまして」
領主「・・・・」
メイド「ご存じだとは思いますが、この領内においても奴隷に保障されているのは生存権と最低限の人権だけです」
メイド「売買が禁止されているのも人権上の観点からであり、明文化されている訳ではありません」
領主「・・・ああ」
51:
メイド「違法な商品というのも麻薬や過剰な武器などのことです。奴隷に人権を認めている以上、違法な商品として扱うのでは矛盾いたします」
メイド「あの場で奴隷商が気付かなかったからよかったものの、中央に訴えられれば法律の過大解釈だとの責を・・・」
領主「言うな、メイド」
メイド「・・・・」
領主「私も人の親なのだ・・・娘と同年代の子供が苦しんでいるのをそのままにしておくことなど・・・」
メイド「・・・失礼致しました」
領主「いや、君の言い分は正しい。間違っているのは、私の方だ・・・」
メイド「・・・そろそろお時間ですので、奴隷さんを呼んで参ります」
領主「・・・ああ、よろしく頼むよ」
52:
???
??
?
領主の屋敷。執務室。
コンコンッ
領主「入りなさい」
メイド「失礼します。奴隷を呼んで参りました」
奴隷「し、失礼します!」
領主「はは、そう固くならなくてもいいよ。さぁ、そこの椅子に座りなさい」
ロリコン奴隷「は、はい!」
領主「メイド、紅茶を2人分頼む。砂糖とミルクもな」
メイド「かしこまりました」
領主「・・・さて、何から話そうかな」
領主「まず、この領内では奴隷と言えども最低限の人権が認められている」
領主「だから形式上ではあるが、主と奴隷との間には雇用契約が結ばれているんだ」
ロリコン奴隷「はい・・・」
53:
領主「ただし、人権といってもあくまで最低限。参政権のような市民権はないし、領民からの不当な扱いもないとは言えない」
ロリコン奴隷「・・・・」
領主「私は君を奴隷として雇おうと思っている。すまないが、今の私にはこれが精一杯なのだ」
領主「・・・どうだい?」
ロリコン奴隷「は、はい・・・あの、私はそれで大丈夫です。とても、感謝してます」
領主「そうか・・・ありがとう。では、契約内容などは後程メイドから確認しておいてくれ」
領主「紅茶を飲んだら今日は身の回りを整えて、明日からメイドに仕事を教えてもらうように」
ロリコン奴隷「は、はい!あの、これからよろしくお願いします」ペコッ
領主「あぁ、こちらこそよろしくお願いするよ」
59:
???
??
?
領主の屋敷。奴隷にあてがわれた使用人室。
メイド「今日からここがあなたの部屋になります」
ロリコン奴隷「こ、こんないい部屋を・・・?」
メイド「旦那様と雇用契約を結ばれたのですから、あなたは今日から立派な使用人です。このお屋敷では、これが通常の待遇なのです」
メイド「・・・領内全ての奴隷が同じであるとは言えませんが・・・」
ロリコン奴隷「・・・・」
メイド「今日のところはこの部屋の掃除と、生活に必要な物のリストアップを。明日は市民登録と必要な物の買い出しをします」
メイド「何か質問は?」
ロリコン奴隷「えっと・・・ない、です」
メイド「では、掃除が終わったらこの部屋で待機していて下さい。晩ごはんの準備が出来たら呼びに来ます」
ロリコン奴隷「はい」
60:
???
??
?
領主の屋敷。奴隷にあてがわれた使用人室。
ロリコン奴隷「ふぅ。とりあえず掃除は終わったけど・・・檻の中で聞かされていた奴隷の生活とは全然違うなぁ・・・」
ロリコン奴隷(檻の中にいた皆はどうしてるんだろう。酷いことされてないといいんだけど・・・)
コンコンッ
ロリコン奴隷「え?は、はい!今開けます!」パタパタ ギィ…
領主娘「えへへ!来ちゃった!」
ロリコン奴隷「え!?お、お嬢様!?あ、あの・・・お1人で来たんですか?」
ロリコン奴隷「ダ、ダメですよ!お風呂場で旦那様も『簡単に信用するな』っておっしゃってたじゃないですか!」
領主娘「うん!だからね、奴隷ちゃんを『信用する理由』を探しに来たんだよ!」
領主娘「でもメイドちゃんに見付かると面倒だから、中に入れてね!」スタスタ
ロリコン奴隷「え?あ、あの・・・お嬢様・・・」
61:
領主娘「う?ん・・・ベットしかない部屋なんだね!もっと本棚とか化粧台とか買って貰おうよ!」
ロリコン奴隷「そ、そんな訳には・・・このような部屋に住まわせて貰えるだけで私は十分幸せですよ」
領主娘「えぇ?!そんな事言わずにもっと可愛い部屋にしようよ!ピンクのカーテンとか、クマのヌイグルミとか飾ってさ!」
ロリコン奴隷「そのような訳には・・・」
領主娘「むぅ。じゃあリボン!お揃いのリボンを買って貰おう!」
ロリコン奴隷「そ、それこそダメですよ!使用人で、しかも奴隷の身分の私とお揃いの物を身に着けるなんてっ!」
領主娘「外で付けなければ大丈夫だよ!命令だよ命令!はい、決定っ!」
ロリコン奴隷「そ、そんな・・・(これ、私が怒られるパターンじゃないですよね・・・?)」
領主娘「あと、髪が長いから櫛は要るでしょ?それと鏡だ!あとは・・・エプロンとかかな!」
ロリコン奴隷「・・・そっか、歯ブラシとかしか思い浮かばなかったけど、いろいろ必要なんですね・・・」
領主娘「えへへ!困ったことがあったら何でも言ってね!」
ロリコン奴隷「はい、ありがとうございますお嬢様」ペコッ
62:
領主娘「もう、2人きりの時くらい娘ちゃんって呼んでくれてもいいのに!」
ロリコン奴隷「いえ、そういう訳には・・・それに器用な方じゃないので呼び方を使い分けることなんて出来ないですよ」
領主娘「あはは!確かに奴隷ちゃんはドジっ娘っぽいもんね!」
ロリコン奴隷「そうですね・・・否定は出来ないです・・・ふふっ」
領主娘「それじゃあ、改めてよろしくね!奴隷ちゃん!」
ロリコン奴隷「はい、こちらこそよろしくお願いします」ペコッ
コンコンッ ガチャ
メイド「奴隷さん、お食事の用意が出来たので・・・」ピクッ
領主娘「うわぁああ!見付かっちゃった!」
ロリコン奴隷「あ、あの・・・(あ、これ私が怒られるパターンだわ・・・)」
63:
メイド「・・・はぁ。奴隷さん」
ロリコン奴隷「は、はい!」
領主娘「メイド!これはね、あの・・・」
メイド「食事の準備が出来たので、『お部屋にいる』お嬢様を呼んできてもらえますか?」
ロリコン奴隷「え?えっと・・・」
メイド「それと、何か用があるときはご自身のお部屋にお呼びになるようにと、お嬢様に伝えておいて下さい」
ロリコン奴隷「あ、はい!分かりました!」
メイド「それでは私は旦那様をお呼びして参りますので、食堂でお待ちください」スタスタ…
領主娘「あ、あはは!よかった・・・怒られるかと思ったよ!」
ロリコン奴隷「大目に見て貰えたんですね。今度からは私がお嬢様のお部屋にお伺いしますので、ご遠慮なくお呼び出し下さい」
領主娘「うんっ!じゃあ毎日呼ぶね!」
ロリコン奴隷「え、えっと・・・ほどほどでお願いします・・・はい」
64:
???
??
?
翌日の朝食後。領主の屋敷、執務室。
メイド「それでは市民登録の手続き、及び必需品の買い出しに行って参ります」
領主「いってらっしゃい。それと、娘のことなんだが・・・」
メイド「はい、昨日から再三に渡り同行したいとおっしゃられておりますが・・・」
領主「ああ、私の方にも昨日からしつこく言ってきているよ」
メイド「いかが致しましょうか?」
領主「君さえよければ同行させてやってくれないか?荷物もあることだし、馬車を手配すれば危険も少ないと思うのだが・・・」
メイド「はい、私の方は何も問題ありません。警備隊も巡回しておりますし、街の治安は大丈夫でしょう」
領主「そうか。では悪いが、娘の面倒を頼むよ。私は昨日の後始末に警備隊庁舎へ行ってくる」
メイド「おおせのままに」
65:
???
??
?
領主の屋敷から少し離れた行政局前の公園。
メイド「では、私は奴隷さんの市民登録手続きに行って参ります。30分ほどですので、こちらのベンチでお待ちください」
領主娘「はーい!いってらっしゃい!」
メイド「・・・奴隷さん。お嬢様のこと、くれぐれもお願いしますよ」
ロリコン奴隷「は、はい!お任せ下さい」
メイド「では、失礼いたします」スタスタ…
領主娘「・・・行った?行ったかな?」
ロリコン奴隷「あの・・・お嬢様?」
領主娘「よし!今日も中央広場にお店が出てるから行ってみよう!」
ロリコン奴隷「やっぱり・・・ダメですよ、ここに居るように言われたじゃないですか」
領主娘「ちょっとだけ!ちょっとだけだよ!」
ロリコン奴隷「ダメですよ。旦那様からもメイドさんの言う事を守るようにと言われていますし」
領主娘「むぅ!」
66:
事務官「えっと、すみません。ご領主様の娘様でいらっしゃいますか?」
ロリコン奴隷「あ、えっと・・・あなた様は?」
事務官「失礼しました。私、そこの行政局で事務をしている事務官といいます」
事務官「ご領主様のメイド様に言われまして、オレンジジュースを2つお持ちいたしました」
ロリコン奴隷「そうでしたか。ありがとうございます」ペコッ
ロリコン奴隷「お嬢様、オレンジジュースですよ。これを飲んで機嫌を直して下さいよ」
領主娘「・・・ふんだ!」ズズズッ
事務官「ささ、奴隷さんもどうぞ」
ロリコン奴隷「すみません私なんかのために・・・いただきます」ズズズッ
領主娘「・・・どうせおじさんも私を見張るために来たんでしょ?」
事務官「い、いえ・・・私は・・・」アセアセ
ロリコン奴隷「お嬢様、そのような言い方をされては・・・申し訳ありません」
事務官「あ、いえ・・・お気になさらずに・・・」
67:
パリンッ
ロリコン奴隷「えっ!?」
領主娘「・・・・」パタッ
ロリコン奴隷「お、お嬢様!?どうしたんですかお嬢様!!」
ロリコン奴隷「ど、どうしよう!事務官さん、急いでメイドさんを・・・あれ・・・眠く・・・」パタッ
事務官「・・・・」
???「ぐふふ!上手くいったようだな!」スタスタ
事務官「・・・はい」
68:
デブ貴族「あの情報屋、高い金を払っただけあって正確な情報だったわい」
黒服A「馬車の用意が整いました」
デブ貴族「よし、さっさと連れて行け。誰にも見られるなよ」
黒服A「はっ!よし、連れて行け」
黒服B・C「はっ!」スタスタ
事務官「・・・あ、あの・・・約束の物を・・・」
デブ貴族「ふん、分かっておるわ。おい」
黒服A「約束の金貨10枚だ。分かっていると思うが他言無用だ」
黒服A「もし一言でも喋った場合、家族も親族も一族郎党に至るまで根絶やしにすると心得よ」
事務官「は、はい!もちろんです!」
69:
黒服A「よし、行け」
事務官「あ、はい!」タッタッタッ
デブ貴族「ふん!こんなはした金で満足するとは、なんと浅はかな・・・」
デブ貴族「ぐふふ!まぁいい・・・奴隷1人に金貨500枚出すどころか、100枚程度でその奴隷と領主の娘まで手に入ったのだからな!」
黒服A「貴族様、そろそろ我々も・・・」
デブ貴族「分かっておるわ!よし、別邸に戻って暗くなるのを待つぞ」スタスタ
黒服A「はっ!」スタスタ
73:
???
??
?
警備隊庁舎。隊長室。
領主「なんだと!?娘と奴隷が攫われた!!?」ガタッ
メイド「申し訳ございません!私が手続きをして目を離したばかりに・・・っ」
領主「・・・いや、待て!まだ攫われたと決まった訳では・・・」
メイド「恐れながら・・・2人が居なくなっていることに気が付き、周囲の捜索と聞き込みをしましたところ・・・」
メイド「『馬車に連れ込まれる子供を見た』との目撃証言がありました。それで、急いでこちらに・・・」
領主「な・・・なんということだ・・・っ」ガクッ
警備隊長「い、いかが致しましょうか!?」
領主「・・・隊長、巡回する班を倍に増やせ。同時に非番の者を非常呼集。対策室を設置しろ」
警備隊長「はっ!すぐに!!」バタンッ タッタッタッ
メイド「申し訳ありません、旦那様!」
領主「・・・いや、君だけのせいではない。私も、君1人に頼りすぎていたようだ・・・」
領主「しかし、一体誰が・・・そもそも私の娘と知って攫ったのだろうか・・・」
メイド「それについてひとつ、心当たりが・・・」
領主「なんだ?言ってみなさい」
74:
メイド「すでにお聞きだと思いますが、昨日の奴隷闇市の摘発で拘束・連行された53人は全て釈放されています」
領主「あぁ、聞いている。ああいった闇市は冷やかしでの落札を避けるために落札と同時に代金と商品の受け渡しを行うのが普通だ」
領主「だが昨日の闇市は通常の競売と同様、最後に全てまとめて代金と商品の受け渡しをするシステムだった」
領主「だから厳密には人身売買に当たらず、罪には問えなかった・・・と」
メイド「はい。ですのでおそらく、昨日のことを恨みに思った人物が犯人かと」
領主「・・・中央の貴族か?」
メイド「そこまでは。ただ馬車を用意していること、お嬢様だけではなく奴隷さんも連れ去っていること」
メイド「さらに未だ国境を越えた形跡がないことから、2人を領内に監禁しておける場所を所持していること」
メイド「それらの事を踏まえて一番可能性が高いのは、やはり中央の貴族様かと」
領主「・・・しかし、決定的な証拠がない。昨日のように現行犯でもなければ、中央の貴族を敵に回すことなど・・・」
75:
メイド「はい。ですので、貴族様の調査は私1人にお任せ下さい」
領主「・・・それでは・・・」
メイド「はい。貴族様が犯人ではなかった、もしくは私が失敗した場合は、私の独断ということで私1人を処罰していただければと」
領主「・・・・」
メイド「旦那様、ご決断を。敵国と接している東側と違って、中央へ向かう西側には防壁も最低限しかございません」
メイド「暗くなってしまえば、関所を通らずに国境を超えることも難しくなくなってしまいます!」
領主「・・・わかった。君は独自の判断で動きなさい」
メイド「・・・おおせのままに」
76:
???
??
?
夕方。領内にあるデブ貴族の別邸。
デブ貴族「ぐふふ!もうすぐだ!もうすぐあ奴らを私のモノに出来るのだ!!」
コンコンッ ガチャ
黒服A「貴族様、例の情報屋が来ていますが・・・」
デブ貴族「ぐふ?あの悪趣味な仮面を付けた女か?」
黒服A「はい。本当に領主の娘かどうか確かめたいと」
デブ貴族「ぐふふ!それは殊勝な心がけだな、通していいぞ」
黒服A「はっ!よし、入れ」
仮面の女「よう!上手くいったようだな!」
デブ貴族「ぐふふ!貴様の情報のお蔭でな。しかし、その悪趣味な仮面はどうにかならんのか?」
仮面の女「私の商品は情報だ。もし私がお前と敵対すれば、私の素顔の情報をお前に売ることが出来るだろ?」
仮面の女「それに、これは結構気に入っているんだ」フンッ
77:
デブ貴族「ふん、まぁいい。それで、領主の娘を確認したいということだったか?」
仮面の女「ああ、お前らちゃんと領主の娘を見たものはいないだろ?」
デブ貴族「私は領主の娘でなくても構わんのだがな。犯してしまえば奴隷も領主の娘も変わらん」
仮面の女「領主の娘の価値を分かってないな、お前」
デブ貴族「そんなもの、せいぜい身代金を要求するくらいだろ。それも受け渡しで掴まるリスクを考えれば・・・」
仮面の女「違うね。あの娘を利用して脅し続ければ、お前はこの領内でずっと新鮮な奴隷を手に入れることが出来るんだぜ?」
デブ貴族「ぐふっ!?」
仮面の女「この領地の法律を改正させてもいいが、それだと中央での奴隷の価値は下がってしまう」
仮面の女「だから通行許可書を要求しろ。そうすれば堂々と防壁も国境も越えられるし、お前の元にだけ新鮮な奴隷が延々と運ばれてくるぞ」
78:
デブ貴族「ぐ・・・ぐふふっ!!そうか、そういうことか!!」
仮面の女「ようやく分かったか」
デブ貴族「なるほど!高い金を要求するだけのことはある!!」
仮面の女「まぁこれもアフターサービスの一環さ。そんじゃ、早いとこ顔を確かめさせて貰おうかね」
デブ貴族「あぁ!おい、黒服A!奴隷と娘のところに行くぞ!」
黒服A「はっ!こちらです」
仮面の女「・・・・」
80:
???
??
?
デブ貴族の別邸。2人の監禁部屋の前。
黒服A「2人の様子は?」
黒服B「はっ!まだ睡眠薬が効いているようで、眠ったままです!」
黒服A「そうか。よし、開けろ」
黒服B「はっ!」ギィ…
黒服B「黒服C!貴族様と情報屋様だ!」
黒服C「はっ!お疲れ様です!」スクッ
デブ貴族「ああ、ご苦労。さぁ存分に確認してくれ」
仮面の女「言われなくてもそうさせて貰うさ」スタスタ
領主娘「・・・zzz。・・・zzz」
仮面の女「・・・ふむ。間違いないな」
デブ貴族「ところでお前はなぜ、領主の娘の顔を知っているんだ?」
仮面の女「さっきも言っただろう。私の商品は情報だと」
デブ貴族「・・・まぁそいつが本物ならどうでもいいことだな」
81:
仮面の女「それで、隣のが例の奴隷か。こんな物に金貨500枚も払おうとしたとはな」スタスタ
ロリコン奴隷「・・・zzz。・・・zzz」
デブ貴族「ふんっ、金貨なんぞ勝手に増えていくものだろう!どう使おうが私の勝手だ!」
仮面の女「まぁ、そうだな。私には関係のないことだ」グィ
ロリコン奴隷「・・・ん。・・・zzz」
仮面の女「・・・ではそろそろ次の取引があるので失礼しよう」スタスタ
デブ貴族「そうか。また何かあったら利用させてもらうぞ」
仮面の女「どうぞ、ご贔屓に」
仮面の女「・・・そうそう、言い忘れていた。私が渡した睡眠薬はそろそろ効果が切れるころだ」
デブ貴族「ほう。まぁ今更切れたところで何も変わらんがな」
仮面の女「では失礼する」スタスタ…
デブ貴族「・・・ふん!所詮は自分で何も行動出来ない情報屋風情がっ・・・」
82:
ロリコン奴隷「・・・う・・・ううん・・・?」
黒服A「っ!貴族様、奴隷の方が目を覚ましました」
デブ貴族「ほう」スタスタ
ロリコン奴隷「・・・ここは・・・」
デブ貴族「ぐふふ!いい夢は見れたかな?」
ロリコン奴隷「えっ・・・!?そ、そんな・・・なんでっ!?」
デブ貴族「ぐふふ!どうやら私の事を覚えていたようだね」
ロリコン奴隷「っ!!お嬢様!お嬢様はっ!?」
デブ貴族「心配しなくても隣で眠っている。まぁ、最終的には私に犯されるんだがねぇ!」
ロリコン奴隷「なっ!!」
デブ貴族「当然だ!この娘を利用して領主を脅し、利用価値がなくなったら犯して、バラして、捨てる!」
デブ貴族「ここでは違法だが、中央では合法だ!誰も私を咎める者などいないのだよっ!!」
デブ貴族「ぐふふ!ぐふわはははっ!!」
83:
ロリコン奴隷「・・・もう一度言ってみろ・・・」
デブ貴族「・・・あん?」
ロリコン奴隷「お嬢様を犯す?バラす?捨てる?・・・ふざけるなよ糞デブ野郎がっ!!」ゴゴ…
黒服A「貴様っ!!貴族様になんて口のききかたを!!」
ロリコン奴隷「子供は世界の宝だ・・・唯一無二の人類の宝だぞ!!」ゴゴゴ…
ロリコン奴隷「それを犯し、バラし、捨てると抜かす貴様は・・・っ!!」ゴゴゴゴ…
ロリコン奴隷「全世界の!全人類の!全生命体の!全宇宙の!・・・何よりも我が怨敵なりっ!!!」ゴォォォオオオオ!!!
デブ貴族「ぐふっ!?な、なんだ!一体なんなんだ!!」
84:
黒服B「ボ、ボス!な、何なんですかあれ!?」
黒服C「あ、あいつ縛ってたロープを引きちぎりましたよ!?」
黒服A「・・・この威圧感は殺気!?闘気!?・・・いや、違う・・・!!」
黒服A「・・・大地が震え、木々が慄き、大気が逃げ惑い、空が裂ける・・・伝説の『幼気』!!」
黒服B「なっ!?まさかアイツ大戦中の・・・っ!?」
黒服C「・・・『異形のバーサーカー』、『進化の特異点』、『生を食らい、死を飲み干す者』・・・」
黒服A「そうだっ・・・先の大戦を停戦に導いた最強の生物兵器『ロリコン』だ!!」
デブ貴族「な、なんだと!?なぜそんなものが!?」
85:
ロリコン奴隷「・・・お祈りは終わったか?糞豚に飼われた走狗ども」スタスタ
黒服A「な、何故だ!何故大戦中にしか存在していないはずの生物兵器がここにいる!?」
ロリコン奴隷「知らぬ。我は産まれた時からロリコンだった」スタスタ
ロリコン奴隷「普段は抑え込んでいるんだが、幼女の危機とあっては黙っておれぬ!」スタ…
ロリコン奴隷「走狗なぞに興味はない!!早々に我が眼前から姿を消せい!!!」ゴォォォオオオオ!!!
黒服A「ぐっ!おいデブ!俺たちは手を引くから後は勝手にしろ!お前ら行くぞ!!」タッタッタッ
黒服B「ボ、ボス!」タッタッタッ
黒服C「ま、待って!!」タッタッタッ
デブ貴族「ま、待て貴様らぁ!!・・・クソ!!これだから金で雇った連中は・・・っ!!」
86:
ロリコン奴隷「さて、飼ってた犬っころは逃げ出したぞ?どうするんだクソ豚!!」スタスタ
デブ貴族「ま、待て!分かった、私の負けだ!このままお前達を帰す!」ズリ…ズリ…
ロリコン奴隷「・・・それで?」スタスタ
デブ貴族「わ、私もすぐにここを出ていく!だから・・・」ズリ…ズリ…
ロリコン奴隷「・・・それで?」スタスタ
デブ貴族「わ、わかった!金か?金だな!?ここにある分は全部やろう!!どうだ!?」ズリ…ズリ…
ロリコン奴隷「・・・それで?」スタスタ
デブ貴族「な、何が欲しいんだ!?ここにあるだけの金があれば奴隷の身分からも・・・っ!?」ズリ…ピタッ
ロリコン奴隷「・・・ごめんなさいは?」スタ…
デブ貴族「はっ?・・・はぁ!?」
87:
ロリコン奴隷「お嬢様にごめんなさいも言えんのか?救えぬ豚め!!」ゴォォォオオオオ!!!
デブ貴族「わ、分かった!!謝る、謝るからぁ!!」
ロリコン奴隷「幼女は摘み取る物にあらず!!愛でる物なり!!」
ロリコン奴隷「それが分からぬのなら、あの世で反省してろクソ豚野郎!!!」ゴォォォオオオオ!!!
ドゴォォォオオン・・・・
デブ貴族「・・・ひっ・・・ひやぁ・・・」ジョワァァ…
ロリコン奴隷「ふん、後ろの壁を壊しただけで失神して漏らすとは・・・躾の悪い豚だな」
ロリコン奴隷「こんなションベン臭い豚小屋にお嬢様をいつまでも居させる訳にはいかない。早く帰ろう」シュゥゥ…
ロリコン奴隷「・・・よいしょっと。お嬢様をおんぶして・・・えっと、あの壁の穴から出れば大丈夫かな?」
ロリコン奴隷「うんしょ、うんしょ・・・これ、お屋敷まで辿り着けるのかなぁ・・・」ハァ…
88:
???
??
?
デブ貴族の別邸前。夜の大通り。
メイド「奴隷さん!お嬢様!!」タッタッタッ
ロリコン奴隷「た、助かった・・・メイドさんだ・・・」
メイド「申し訳ありません、私が目を離したばっかりに!!大丈夫でしたか!?」
ロリコン奴隷「あ、はい・・・何とか。お嬢様も眠っているだけです」
メイド「そうでしたか・・・ところで、あの爆発は?」
ロリコン奴隷「えっと、私には何も・・・ただ、あの爆発のお蔭で外に出られました」
メイド「そうですか・・・とにかく、一緒にお屋敷へ戻りましょう。後のことは私に任せて下さい」
ロリコン奴隷「あ、はい。よろしくお願いします」ペコッ
103:
???
??
?
領主の屋敷。中央玄関。
タッタッタッ バタンッ!!
領主「メイド!娘が帰ったのか!?」
メイド「お待ちしておりました、旦那様。お嬢様はお部屋で休んでおられます」
領主「そ、そうか・・・怪我はしていなかったか?」
メイド「はい、お医者様に診ていただきましたが何の問題もありませんでした」
メイド「ただ睡眠薬のような物で眠らされているとのことですが、それも健康に害のある物ではないと」
領主「よかった・・・本当によかった・・・」
メイド「今回は私の不手際によりご心配をお掛けいたしまして、申し訳ございません」フカブカ
領主「いや、それは私の不手際でもあるんだ。気にすることはない」
領主「それよりも娘の顔を見たい」
メイド「はい、こちらに。今は奴隷さんが傍についております」
104:
???
??
?
領主の屋敷。娘の寝室。
コンコンッ
ロリコン奴隷「あ、はい。どうぞ」
領主「私だ。娘の様子はどうだ?」
ロリコン奴隷「あ、お帰りなさいませ、旦那さま。特に変わった様子などはありません」
領主「そうか。君も怖い思いをしただろうに、面倒を掛けてしまっているな・・・」
ロリコン奴隷「いえ、そんなことは・・・私は大丈夫です」
メイド「旦那様、今後の対応についてお話が・・・」
領主「そうか。すまないが、もう少し娘を頼む。対応が決まったら私が代わろう」
ロリコン奴隷「あ、はい。分かりました」
領主「では、メイド。執務室で話そう」
メイド「おおせのままに」
105:
???
??
?
領主の屋敷。執務室。
領主「ふぅ。君も疲れただろう。そこに座りなさい」
メイド「はい。それでは失礼します」
領主「・・・それで?貴族が犯人だったのか?」
メイド「おそらくは。ただ私が確認する前に動きがあり、今のところ奴隷さんの証言しか証拠がないのが現状です」
領主「そうか・・・では、貴族を有罪にすることも国外退去を命じることも無理か」ギリッ
メイド「それについて、私から提案があります」
領主「なんだ?」
メイド「先ほどの動きというのは、どうやら貴族様のお屋敷で爆発事故があったようなのです」
領主「・・・爆発?」
メイド「はい。詳しいことは現在、警備隊が周辺を封鎖して調べていますので後日の報告待ちとなります」
メイド「私が見た限りでは、火の手は上がってなかったこと、周辺に不審な物や人物もなかったこと」
メイド「それと、瓦礫の様子から見て屋敷の内部で爆発事故があったと予測されること。今分かっているのは、そのくらいです」
106:
領主「・・・内部だと?」
メイド「はい。ただ、原因は不明ですがこの事故をテロリストの犯行の疑いがあるとして、貴族様を護衛するという建前の元、中央まで送り届けることは可能かと」
領主「なるほどな・・・貴族の様子はどうなのだ?」
メイド「はい。警備隊が駆け付けた時には失神状態であったとのことです」
メイド「気が付かれてからも極度のショック症状で、まともに証言すら出来ないと」
領主「そうか・・・牢屋に放り込めないのは残念だが、君の言うとおり中央に送り返すとしよう」
メイド「おおせのままに」
領主「あとは・・・この屋敷の人手不足を解消しないとな」
メイド「はい。家事などは奴隷さんに手伝って頂ければ問題ありませんが、旦那様の業務を手助けする部署を新しく創るのがよろしいかと」
領主「ふむ。領主直属の部署か・・・確かに今まではなかったからな」
メイド「はい。その部署の室長を私にして頂ければ、今まで通り旦那様のご指示を私が引き受けることが出来ます」
107:
領主「なるほど、それで君が部署の人間に指示を出すと。分かった、では明日からその手続きに入ろう」
領主「君の部下になる人間だ。人選は君に一任する」
メイド「おおせのままに」
領主「今のところはこんなものか。では、私は娘の部屋に行くよ」
メイド「お食事とお風呂はいかがされますか?」
領主「・・・では先に入浴してから娘の部屋へ向かう。食事は必要ないから、あとで娘の部屋にコーヒーを持ってきてくれ」
領主「君たちはしっかり食事と入浴を済ませて、今日は早めに休むこと。いいね?」
メイド「おおせのままに」
108:
???
??
?
翌日の早朝。領主の屋敷、娘の部屋。
領主娘「・・・ん、う?ん・・・あれ?」
領主娘「私・・・いつの間に寝たんだっけ・・・?」
領主「っ!!目が覚めたのかっ!」
領主娘「え?えっと・・・おはようございます、お父様。・・・どうしてお父様が私の部屋に?」
領主「・・・昨日の事は覚えていないのかい?」
領主娘「昨日ですか?えっと、メイドちゃんと奴隷ちゃんと一緒にお出掛けして、公園で奴隷ちゃんと話て・・・」
領主娘「・・・ごめんなさい、思い出せないです・・・」
領主「・・・そうか。いや、責めている訳ではないよ」
領主「さぁ、メイドはもう起きてるだろうけど朝食にはまだ早い。もう少し寝ていなさい」ナデナデ
領主娘「あっ・・・えへへ。それじゃあ、もう少しだけ・・・」
領主「・・・・」ナデナデ
領主娘「・・・えへへ///」ニコニコ
112:
???
??
?
事件から1週間後の朝。領主の屋敷、食堂。
メイド「食後のコーヒーでございます」カチャ
領主「ありがとう」
メイド「お嬢様にはアールグレイのレモンティーでございます」カチャ
領主娘「ありがとう!」
領主(事件から今日で1週間か・・・ようやく落ち着いてきたか)
領主(メイドが室長を務める部署も今日から稼働をはじめる)
領主(・・・ここらではっきりさせておく必要があるか・・・)
113:
領主「メイド、今日はその子と一緒に警備隊庁舎へ向かう。君は部署の掌握をしておいてくれ」
メイド「おおせのままに」
領主娘「お父様!私もご一緒していいですか?」
領主「ダメだ、最近勉強が遅れているそうじゃないか。少しでも遅れを取り戻しなさい」
ロリコン奴隷「あ、あの・・・申し訳ありません・・・」
領主「いや、君を責めている訳ではない。君は娘の呼び出しに応じて、部屋でお茶をしていただけだからね」
領主娘「むぅ!」
領主「そんな顔をしてもダメだ。君は悪いが、今日は私に付き合ってくれ」
ロリコン奴隷「あ、はい。あの、おおせのままに」ペコッ
114:
???
??
?
警備隊庁舎。防音使用の会議室。
領主「隊長、例の事件の報告を頼む」
警備隊長「はっ!それで、あの・・・」
領主「その子の事は気にしなくていい。当事者でもある訳だしな」
ロリコン奴隷「・・・えっと・・・」
警備隊長「はっ!報告を開始します」
警備隊長「お二人の証言にあった行政局の事務官ですが、現在指名手配を掛けております。新王国側に亡命でもしていない限り捕えられるのは時間の問題かと」
警備隊長「また、使用されたと思われる睡眠薬は市販されていない特殊なものでした」
警備隊長「飲ませる量で眠らせる時間を設定することができ、尚且つ体のあるツボを刺激することによって任意に覚醒させることが出来るそうです」
領主「・・・わざわざそんな物を使用した理由が掴めんな」
115:
警備隊長「はい。貴族殿は当初、売買によって奴隷を手に入れようとしていましたので、睡眠薬自体の用意があったとは思えません」
警備隊長「現時点では憶測の域を出ませんが貴族殿を利用した黒幕、もしくは情報と睡眠薬を提供した者が存在している可能性があります」
領主「情報屋、という訳か」
警備隊長「はい。こればかりは貴族殿を取り調べないことにはその実態が掴めませんし、情報を提供しただけでは罪にも問えません」
領主「貴族の屋敷で起こった爆発事故については?」
ロリコン奴隷「っ!」ビクッ
警備隊長「はい、現場に爆発物の反応も燃えた形跡もありませんでした。ただ・・・」
領主「ただ?」
警備隊長「床や地面には爆発による損傷がなく、壁だけが内部から破壊されたようでした」
ロリコン奴隷「・・・・」
領主「そうか・・・報告ご苦労。少しこの子と2人で話がしたい。席を外して貰えるかな?」
警備隊長「はっ!隣室で待機しております」ガチャ スタスタ…
116:
領主「さて・・・」
ロリコン奴隷「・・・あ、あの・・・」
領主「ひとつ、確認しておきたいのだが・・・君は『ロリコン』でいいんだよね?」
ロリコン奴隷「・・・気付いてらしたんですか?」
領主「ああ、奴隷商の天幕を出たときからね」
ロリコン奴隷「すみません、騙すつもりはなかったのですが・・・」
領主「いや、気にしなくてもいいよ。本物の『ロリコン』であるなら、それが当然の対応だ」
領主「ただ、まだまだ偽装が不完全ではある。一般人は君を『ロリ奴隷』としてしか認識出来ないが・・・」
117:
ロリコン領主「同じ『ロリコン』である私のような人間には『ロリコン奴隷』だと分かってしまうよ」
 
118:
ロリコン奴隷「え?・・・ええっ!?旦那様も、私と同じ『ロリコン』だったのですか!?」
ロリコン領主「そうだ。もう少し偽装が上手くなれば、私のように同じ『ロリコン』にも気が付かれなくなるだろう」
ロリコン奴隷「は、はい・・・」
領主「さて、自己紹介も済んだところで、私のことを君に話しておきたい」
領主「・・・先に言っておくが、この話を聞いて私を軽蔑してくれてもいい。一緒に居たくないというのなら、そのための最大限の努力をしよう」
ロリコン奴隷「それは・・・」
領主「・・・大戦中に犯した、私の罪の話だ・・・」
119:
???
??
?
時は先の大戦中、新王国側が別大陸の武器や戦略を運用し始めて数で勝るはずの現王国側を押し始めた頃。
新王国側と最も長い国境を接する領地の若き領主は頭を痛めていた。
今までは現王国側が押していたために、戦場のほとんどは新王国側の領土であった。
しかし新王国側が盛り返してきたことにより、現王国側、つまり領主の領土内が戦場となろうとしている。
中央から武器や食料の物資は届く。
しかし、人員のほとんどが前線へと駆り出されているために防衛戦を行う兵士が圧倒的に足りない。
そこで領主は苦肉の策として、奴隷の戦線投入を試みる。
ただ奴隷と言っても兵士となるような若い男はすでに最前線で戦奴として投入されているので、領内に残っているのは女子供や老人のような戦えぬ奴隷ばかり。
領主はずっと、これらの奴隷を戦わせることができる戦略、武器、運用方法を研究し続けた。
120:
そんなある日、彼はあることに気が付いた。
研究用に隔離している奴隷のうち、1人の少年が日に日に凶暴さを増し、それと比例するように力も増していることに・・・
この少年に着目してみると、どうやら少年には妹がいて、彼はその妹との面会を要求しているようだ。
その日から領主はこの少年に対する研究に没頭する。
半年もの時間をかけ、この少年が妹に限らず子供に、とりわけ幼女に特異な反応を示すことを発見した。
妹を含む幼女との交流が途切れると凶暴さが増す、『ロリコン』の発見である。
また領主は『ロリコン』を発現する要因を『Lo因子』と名付け、この少年以外にも『ロリコン』を発現させることに成功。
幼女との交流を一定期間ごとに断絶と過剰供給を繰り返すことにより人工的な『ロリコン』の量産を実現する。
121:
実戦に投入可能と思われる『ロリコン』が10体を超えた時、領主は最初の少年を実戦に投入する決意。
『被験体Lo1号』として2ヵ月間幼女との交流を絶たれた少年は、自身の戦死と引き換えに約500人の部隊を一晩で壊滅するという驚くべき戦果を上げる。
戦果報告には『幼女を求めて暴れまわる魔獣のようだった』と記録された。
領主は『ロリコン』を次々に戦線に投入、前線は再び押し上げられて膠着状態となる。
しかしこの頃、領主の妻が妊娠していることが判明。
それと同時に領主は自身の行いを唐突に理解した。
これから産まれてくる自分の子供に対して同じことが出来るのか、奴隷の身とはいえ子供を犠牲にして戦争を続けるのか、と。
122:
領主は自身の行いを酷く後悔して、現王国の国王に停戦条約を締結するように具申する。
現王家の国王は事実上最前線を1人で維持しているその領主の離反を恐れ、これを承諾。
新王国側の国王も正体不明の生物兵器への対策が出来ずにいたこともあり、これに合意。
領主は停戦条約の締結とともに、『ロリコン』の研究成果や戦果報告などの情報を全て破棄。
残っている情報は最前線にいた兵士の間に飛び交う噂話と、『ロリコン』を目の当たりにしたことのある敵国兵士のトラウマだけ。
こうして最強の生物兵器『ロリコン』は歴史の闇へと姿を消したのであった。
123:
???
??
?
ロリコン奴隷「そ、そんな・・・っ」
領主「・・・停戦からしばらくして、妻が娘を出産した・・・」
領主「皮肉なことに、私はそれで『ロリコン』に目覚めたのだ・・・っ」
領主「今なら分かる!この力は、神が子供たちを守るために与えた力なのだとっ!!」
領主「・・・だから私は、せめてもの罪滅ぼしにと中央の方針に逆らって奴隷の人権を認める法律を作った・・・」
領主「無論、こんなことで私の罪がなくなるとも思っている訳ではないが・・・以上が私の話だ」
ロリコン奴隷「・・・・」
領主「最初にも言ったが軽蔑してくれて構わない。いや、軽蔑するのが当然だろう・・・」
ロリコン奴隷「・・・正直、まだ混乱していて自分がどう思っているのか、よく分かりません・・・」
124:
ロリコン奴隷「ですが、私は旦那さまに奴隷商から救って頂いたことを、とてもとても感謝しております」
ロリコン奴隷「それだけは、ご理解下さい」ペコッ
領主「・・・そうか・・・」
ロリコン奴隷「はい」
領主「・・・では、考えがまとまったらメイドに伝えてくれ。君の要望に沿うよう最大限の努力をしよう」
領主「何せ私たちは、同じ『ロリコン』なのだからね」
ロリコン奴隷「ふふ、そうですね」
領主「さて、ではそろそろ屋敷に戻るとしようか」スクッ
ロリコン奴隷「はい、おおせのままに」ニコッ
144:
???
??
?
警備隊庁舎にある警備隊長室。
コンコンッ ガチャ
領主「隊長、私たちはそろそろ失礼させてもらうよ」
警備隊長「はっ!事態に進展がありましたら、ご報告いたしますっ!」ガタッ
領主「ああ、よろしく頼む。では・・・」
副長「た、隊長ーっ!!大変、大変ですっ!!」タッタッタッ
警備隊長「何事だ副長っ!ご領主様もいらっしゃるのだぞっ!?」
副長「ーっ!?し、失礼しましたっ!!」
警備隊長「それで、どうしたのだ?」
145:
副長「はっ!それが、先ほどまでメイド様に呼び出されてご領主様のお屋敷に行っていたのですがっ・・・」
領主「何かあったのか?」
副長「それがっ・・・そのっ・・・」
警備隊長「はっきりしろ副長!」
副長「も、申し訳ございませんっ・・・自分も事態を把握出来ておりませんので・・・」
副長「そ、そうだっ!書簡!メイド様よりご領主様宛の書簡をお預かりしておりますっ!」
領主「メイドが私宛に?・・・なぜそんな回りくどい真似を・・・」
副長「申し訳ございませんっ・・・とにかく、こちらをお読み下さいっ・・・」つ『書簡』
領主「ああ、拝見しよう」
146:
領主「・・・・・・な、なんだとっ!!?」
ロリコン奴隷「旦那様?」
警備隊長「いかがなさいましたか?」
領主「・・・副長、他にこの事実を知る者はいるか?」
副長「はっ!連れていた警護の者2名はお屋敷の監視をさせていますが、詳しい説明はしておりません!」
副長「今のところ、直接書簡を受け取った私と、書簡をお読みになられましたご領主様のみです」
領主「・・・そうか・・・なら、警備隊長とこの子を入れて、合計4名だな」
警備隊長「ど、どうされたのですか?一体何が・・・」
領主「・・・メイドが、クーデターを起こした・・・」
147:
???
??
?
『拝啓 新秋快適の候、ご領主様におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 
 さて、この度は突然ではございますがご領主様のご息女、並びにお屋敷を私どもの兵力で掌握させていただきましたのでご報告申し上げます。
 これはクーデターであると思って頂いて構いません。
 
 ご領主様もさぞご不安なことと思いますが、ご息女は睡眠薬でお眠りになられているだけですので、ご安心下さいませ。
 かねてよりご領主様がおっしゃられていました「信用する理由が見つかるまで信用してはならない」とのお言葉はまさにその通りでございます。
 このような事態に至り、ご領主様のお言葉は正しかったのだと感服いたしております。
 つきましては、ご多忙のことと存じますが、ご領主様と奴隷様のお二人のみで私どもの元まで取り急ぎ足をお運びしていただきたく存じます。
 ご聡明なご領主様のことですので言うまでもありませんでしょうが、護衛や武装などはご遠慮して頂ければ幸いです。
 末筆ながら皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。 敬具 ご領主様の忠実なるメイド』
149:
???
??
?
警備隊長「な、なんだこれは!?どういうことだ副官っ!!」
副官「わ、私も何が何やら・・・いかが致しましょう、ご領主様っ!」
領主「・・・まずは状況の整理だ。副官、君がメイドに呼び出された経緯は?」
副官「はっ!ご領主様がこちらに到着される少し前に、メイド様より『新しい部署からの命令系統の確認がしたい』との遣いの者がありました」
副官「ただ隊長はご領主様へのご報告がありましたので、代理として私が出向いたのです」
領主「それで、中の様子はどうだった?」
副官「黒尽くめの男を3名確認しました。3名とも剣や槍などで武装しておりました」
副官「ただ、男たちの会話などから他にもメンバーがいる可能性が高いと思われます」
領主「・・・メイドの様子は?脅されていたような様子はなかったか?」
副官「いえ、普段通りのご様子でした。・・・むしろ、男たちを指揮する立場にあるようでした・・・」
警備隊長「なんと言う事だ・・・タイミングから考えて新部署のメンバーが犯行グループかっ?なら10名・・・いや、もっと多い可能性もっ!」
150:
領主「・・・ただ今より箝口令を敷く。この場の4人以外には、この事実を明かしてはならぬ」
ロリコン奴隷「・・・はい、おおせのままに」
警備隊長「し、しかしそれでは事態の収拾が・・・っ!」
領主「隊長、警備隊全体に非常呼集。装備C?1で待機しろ」
領主「・・・書簡で指名されていることだし、私が直接状況を確認してくる」
警備隊長「そ、そんな!?それは余りにも危険すぎますっ!!」
領主「大丈夫だ、私とこの子がいれば大抵のことはどうにかなる」
ロリコン奴隷「はい。お嬢様はこの身に代えましても必ずお救いします」
副官「そんな子供に一体何がっ・・・」
領主「こちらの心配は必要ない。君は早く部隊を招集したまえ」
副官「は、はっ!すぐにっ!!」ガチャ タッタッタッ…
領主「では、私も自分の屋敷へ向かう。メイドの真意を問いたださなければならない・・・」
警備隊長「はっ!くれぐれも、お気を付けて・・・」
152:
???
??
?
領主の屋敷。正門前。
領主(さて、正門前まで着いたが、外から見ただけでは裏にある屋敷の様子までは確認出来ないな・・・)
領主(副官の残した監視役2名の話では、屋敷に併設された行政機関の職員は全員帰らされたようだ)
領主(慌てる様子などはなかったようだし、メイドが事態を伏せたまま帰らせたのだろう)
領主(確信は持てないが、屋敷にはメイドと新部署のメンバーが10人)
領主(もともと出入りが激しい場所ではないし、仲間を呼び寄せたとしても気付かれない人数となれば10人以下だろう)
領主(・・・この人数でクーデター?バカな・・・成功する確率など無いに等しい)
領主(ならば、メイドの真意は別にある・・・と、言う事か?)
ロリコン奴隷「・・・旦那様?」
領主「ん?ああ、すまない・・・少し考え事をな。それよりも戦闘になる可能性が高いが、何か武器を用意させようか?」
153:
ロリコン奴隷「いえ、私は何の訓練も受けていませんので・・・不器用ですし、包丁もまともに扱えないんです」
領主「そうか・・・そういえばメイドも、どうやって君に料理を教えようか困っていたな」
ロリコン奴隷「けれど、味付けなどは褒めて下さいました。包丁さえ扱えるようになれば、必ず上達すると・・・」
領主「そうか、それは楽しみだな」
ロリコン奴隷「はい。ですので、まだまだメイド様にはいろいろ教えて頂きたいのです」
領主「・・・そうだな。うん、そうだ。それがいい」
領主「では昼時でお腹も空いたことだし、メイドに料理を習いに行くとしよう」
ロリコン奴隷「はい、おおせのままに」ニコッ
154:
???
??
?
領主の屋敷。正面玄関。
コンコン! ガチャ…
メイド「おかえりなさいませ、旦那様」
領主「・・・ああ、ただいま」
メイド「申し訳ありませんが、執務室までお越し頂けますでしょうか?」
領主「ああ、今行く。君もついて来なさい」
ロリコン奴隷「はい、おおせのままに」
メイド「・・・・」
156:
???
??
?
領主の屋敷。執務室。
メイド「どうぞ、お座りください」
領主「・・・ああ」
メイド「奴隷さんも、旦那様の横にお座りください」
ロリコン奴隷「いえ、私は・・・」
メイド「誤解なさっているようですが、あなた方に拒否権はありませんよ?」
メイド「・・・もう一度言います。お座りください」
領主「・・・座りなさい」
ロリコン奴隷「はい・・・」
メイド「では、現在の状況から説明させて頂きます」
メイド「まず、この屋敷は私たち『シュヴァルツ・シュヴァイン(SS)』の支配下にあります」
領主「『黒豚』だと?随分美味そうな組織名だな」
157:
メイド「私が名付けた訳ではありませんので・・・説明を続けます。私たちの目的は書簡にも書いた通りクーデターです」
メイド「中央の意向に逆らい、奴隷に人権を与える等の勝手な振る舞いをする地方領主に粛清を加える・・・これが建前です」
領主「・・・では、本音は?」
メイド「奴隷の輸送をスムーズにするための障害の排除。私たちの組織は奴隷商とその顧客で構成される秘密結社の実働部隊です」
メイド「奴隷商側は価格維持とつまみ食いのためにこの領地の存在は都合がいいようですけど、顧客側の圧力についに屈したようです」
メイド「何のことはありません、中央の連中は先のデブ貴族と同じような思考の連中ということです」
ロリコン奴隷「・・・・」
領主「なぜそれを私に話す?」
メイド「最終的にはあなたを公開処刑にするのが私たちの目的です。何も知らないまま死ぬのは些か酷かと思いまして」
領主「・・・そうか」
158:
メイド「他にご質問は?」
領主「私が大人しく従うと思うのか?」
メイド「いいえ。物腰が柔らかいと言ってもあなたは敵勢力と向かい合う最前線の地方領主」
メイド「決断力、判断力、洞察力、冷酷さ、非情さ、個人の武力に至るまで・・・どれを取ってもあなたに敵う人材は中央にもそうはいないでしょう」
メイド「・・・例え、自分の娘を見捨てることになろうとも我々に抵抗するでしょう」
領主「そうだ・・・よく分かってるじゃないか」
メイド「では仕方がありません。この場で死んで頂くしかないようです」つ『仮面』
159:
仮面の女(メイド)「・・・このクソ領主がっ!毎度毎度面倒事ばかり増やしやがって!」
仮面の女「本当なら10周年の日に娘だけ攫って秘密裏に事を運ぶ予定だったんだ!それをお前が直接出向いてくるしよぉ!」
仮面の女「デブ貴族を利用したら利用したで、失敗しやがってあのデブ!!マジで使えないでやんの!!」
領主「・・・睡眠薬を使っていることから、何となく予想はしていたが、中央の貴族を裏で操っていたのも君だったのか」
仮面の女「私は情報を提供しただけだぜ?なのに、面白いようにこっちの思惑通りに動きやがってあのデブはよ」
仮面の女「まぁ結局失敗してちゃ意味ないんだけどな!」
仮面の女「・・・そんじゃ、そろそろ死んでもらおうか?」シャキーン!
領主(・・・片刃の直刀、細身で刃渡りは35センチの双剣・・・メイドの得意武器か)
160:
ロリコン奴隷「・・・旦那さま」
領主「いや、私のことはいい・・・君は君のしたいようにしなさい。先ほども言ったように『私はそのために最大限の努力をしよう』」
領主「この屋敷も崩れない程度なら壊しても構わない。後でメイドに掃除させる」
ロリコン奴隷「・・・はい、おおせのままに」
仮面の女「おいおい、この状況で随分と余裕そうじゃないか?えぇ!?」
仮面の女「見ての通り、壁に飾ってあったロングソードと鎧飾りが持ってたハルバードは撤去済みだぜ?」
仮面の女「丸腰のガキと、護衛を私に頼り切ってたボンクラに何が出来るっ!?」
161:
ロリコン奴隷「うおぉぉぉおおおおおっ!!!」ゴォォォオオオオ!!!
<ドカーン!!
ロリコン奴隷「お嬢様ーーーーっ!!!」ダッダッダッ
仮面の女「・・・・」
領主「やれやれ、壊してもいいとは言ったが扉くらい普通に開けて欲しいものだ。後で、メイドの仕事が増えてしまうじゃないか」
領主「まぁ、娘のことはあの子に任せておけば安心だな」
仮面の女「・・・なるほど、どうやらアイツの相手は外の連中じゃ荷が重いようだ・・・」
仮面の女「それじゃあ、さっさとテメェを殺して、アイツの相手をしてやんないとねぇ!!」
領主「残念ながら私も簡単には殺せないよ」シャキーン!
仮面の女「グラディウス!?デスクの天板裏に隠してあったのか!!」
領主「ロングソードもポールウェポンも室内戦には不向きだからな。これくらいの用意はしてあるさ」
162:
仮面の女「ふんっ!それがどうした!!貴様が死ぬことには変わりないんだよっ!!」タッタッタッ
領主「っ!!」キンッ!キンッ!キンッ!
仮面の女「そらそらどうした!?受けてばかりじゃ勝てねぇぞっ!!」ズバババババッ!!
領主(くっ!さすがメイドだ・・・武器の特性を生かした素早い連続攻撃・・・受けるだけで精一杯だっ)
領主(・・・だが、これでいい。幅広で肉厚のグラディウスなら一撃自体は軽いメイドの斬撃を剣の腹で受けることが出来る)
領主(それにメイド本来の戦闘スタイルは相手の攻撃を受け流してからのカウンター。ここは守りに徹するしかない)
領主「・・・私は君を傷つけたくない。しかし、君に殺されてやることも出来んのだっ!」
163:
???
??
?
領主の屋敷。廊下。
ロリコン奴隷「うおぉぉおおお!!」ダッダッダッ
傭兵A「な、なんだあいつは!?」
傭兵B「バ、バケモノだっ!!」
傭兵隊長「落ち着け!α隊とβ隊をこの場に集めろ!取り囲んでしまえばこっちのものだ!!」
ロリコン奴隷(旦那さまの見立てでは敵の戦力は20人程度!武装していようとも問題となる人数ではないが・・・)
ロリコン奴隷(こちらの目的がお嬢様だと知れると、先走ったヤツがお嬢様を手に掛けないとも限らない・・・っ!)
ロリコン奴隷(ならば、廊下で暴れて向こうから集まってくるのを待つのが得策!!)
ロリコン奴隷「さぁ掛かってくるがいい!小童どもっ!!」つ『石膏の女神像』
バキッ!バキッ!ドカーン!!
164:
傭兵隊長「こいつ!あんなデカい像を振り回してやがるっ!!」
傭兵隊長「くそっ!!γ隊も集めろ!取り囲んでγ隊の弩で仕留めるっ!!」
傭兵C「で、ですがそれでは、外の警戒が疎かになってしまいますっ!」
傭兵隊長「構わんっ!どうせあのバケモノを仕留めないと我々は全滅だ!全員で掛かるぞ!!」
傭兵C「イ、イエッサー!!」
ロリコン奴隷(どうやら全員集まってくれるみたいだな・・・狙い通りだ)
ロリコン奴隷(あとは、食堂に誘い込めばっ!!)タッタッタ
傭兵A「このっ!!待てっ!!」
傭兵B「へ、へっ!あの野郎、ビビッて逃げやがったぜ?」
傭兵隊長「向こうは食堂か?袋のネズミだな!!」
傭兵C「隊長!!全隊集合、完了しましたっ!!」
傭兵隊長「よし!α隊、β隊は目標を包囲しろっ!γ隊は包囲網の後方から弩の照準だ!」
傭兵ABC「イエッサー!!」
165:
???
??
?
領主の屋敷。食堂。
ロリコン奴隷「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
バンッ!
傭兵A「α隊は右翼に展開!急げ!」ダッダッダ
傭兵B「β隊は左翼だ!もたもたするな!」ダッダッダ
傭兵C「γ隊は後方から照準!必ず当てろ!」ダッダッダ
傭兵隊長「・・・ようやく追いつめたぞ、バケモノめっ!!」
傭兵隊長「貴様みたいなヤツがいるなんて聞いてなかったが、これだけの人数に囲まれればさすがに観念したようだなっ!!」
ロリコン奴隷「・・・17人か。旦那さまの許可も貰ってることだし、まとめて片付けるとしようか」
傭兵隊長「何をバカな!この人数をどうやって・・・」
166:
ロリコン奴隷「もちろん貴様らはこの屋敷の見取り図を持っているのだろう?それによるとこの食堂の地下はどうなっている?」
傭兵隊長「地下だと?食堂の地下には食料庫があるはずだが、それがどうしたっていうんだ!?」
ロリコン奴隷「・・・あまり食料を無駄にするようなことはしたくないんだが、幼女の命がかかっている以上、迷ってる暇はないのでなっ!!」ゴォォォオオオオ!!!
ロリコン奴隷「これからは刑務所の臭い飯を食わないといけねぇんだから、その前に美味いもんでもたらふく食ってなっ!!!」ドカーン!!!
傭兵A「た、隊長!床が・・・」
傭兵B「げぇ!?拳で石造りの床を砕くのか!?」
ガラガラガラガラッ!
傭兵隊長「バカなぁ・・・そんなバカな・・・」
ズシーン!!
ロリコン奴隷「・・・さて、お嬢様の見張りがいないとも限らない。急いで向かわないと」タッタッタッ 
170:
???
??
?
領主の屋敷。執務室。
仮面の女「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
領主「はぁ、はぁ・・・どうした、手が止まってるぞ?」
仮面の女「くっ!貴様やる気あんのかっ!?受けてばかりじゃ勝てねぇぞ!!」
領主「そうでもないさ。そろそろあの子が戻ってくるだろうしな」
<ガラガラガラ…ズシーン…
領主「・・・随分派手にやってるな。後片付けは頼むぞ、メイド」
仮面の女「っ!!私を、その名で呼ぶなっ!!」
171:
仮面の女「・・・私の兄を『被験体Lo1号』などと呼んだ貴様にっ!私の名前を呼ぶことは許さないっ!!」
172:
領主「なっ!?」
仮面の女「・・・やはり気が付いてなかったのか、ボンクラめっ!」
仮面の女「そうだ、これは復讐なんだよっ!組織はどうか知らんが、私にとってはクーデターなどどうでもいいっ!!」
仮面の女「兄を・・・私のお兄ちゃんを殺した貴様に復讐する!それが私の生きる意味だっ!!」
領主「そうか・・・君があの子の・・・」
仮面の女「貴様が奴隷の人権を認めようがっ!善政を敷こうがっ!全て偽善だっ!!」
仮面の女「そんなことをしても、私もお兄ちゃんも貴様を許しはしないっ!!」
領主「・・・すまない・・・」
仮面の女「そんな言葉が聞きたい訳でもないっ!さぁ剣を取って闘えっ!そして私に殺されろっ!!」
ロリコン奴隷「・・・ただ今戻りました、旦那さま。お嬢様もご無事です」
領主娘「・・・zzz。・・・zzz」
仮面の女「・・・チッ!!」
173:
ロリコン奴隷「外の人たちも全滅させてきました。メイドさん、大人しく投降していただけませんか?」
仮面の女「ふんっ!それがどうした!クーデターが失敗しようが、私には関係ないねっ!!」
ロリコン奴隷「そうでしょうね。最初から、死ぬのが目的だったのでしょうから」
領主「なにっ!?」
仮面の女「・・・どういう意味だ!?」
ロリコン奴隷「どうって、言葉通りの意味です。メイドさんはこの場で旦那さまに殺されたがっている、そう言っているんです」
仮面の女「何をバカなっ!何を根拠にそんな・・・」
174:
ロリコン奴隷「根拠は3つ。1つめは私とお嬢さまが中央の貴族に攫われた時です」
ロリコン奴隷「私は貴族のお屋敷で目が覚めたのに、お嬢さまが目覚めたのは翌朝のことでした」
ロリコン奴隷「警備隊の分析では、量によって睡眠時間を変えられる睡眠薬が使用されたとのことでしたが、事務官さんの持ってきたジュースは私が受け取ってお嬢様に渡しました」
ロリコン奴隷「なので、私とお嬢様の睡眠時間の差を量によって変えられたとは考えにくい」
領主「・・・では、ツボを刺激されて目覚めたと?」
ロリコン奴隷「確証はありませんが、そう考えるのが自然かと」
仮面の女「ふんっ!単なる憶測じゃないかっ!!」
175:
ロリコン奴隷「2つめは、警備隊の副長に渡された書簡です」
ロリコン奴隷「そもそもあんな書簡なんて渡されなくても、時間になれば私たちは帰宅していました」
ロリコン奴隷「警備隊の待機命令や心の準備すらすることもなく、あなた方の手に落ちていたでしょう」
ロリコン奴隷「そう考えれば、あの書簡自体が不要。それどころか、あなたたちにとって事態を悪化させるだけのものです」
領主「言われてみれば、確かに・・・」
176:
ロリコン奴隷「そして3つめは、外の人たちが私のことを聞かされていなかったこと」
ロリコン奴隷「貴族の屋敷から脱出した直後に、私はメイドさんとお会いしました」
ロリコン奴隷「旦那さまの話では私たちを救出するために、独自の判断で貴族の調査をしていたとのこと」
ロリコン奴隷「だったら私があの場で暴れていたことも、当然知っていたはずなのに、外の人たちには何の情報も警告も与えていませんでした」
領主「・・・そうなのか?」
仮面の女「ふんっ!どれもこれも単なる憶測だね!的外れもいいところさっ!」
177:
ロリコン奴隷「ええ、正直この3つはオマケです。決定的な根拠ならこの場にあるんですから」
仮面の女「なにっ!?」
ロリコン奴隷「それはメイドさんが今、付けている悪趣味な仮面ですよ」
ロリコン奴隷「それは何のために付けているのでしょうか?防具の類には見えませんし、素顔を隠す意味もありません」
ロリコン奴隷「なら、その仮面で隠しているのはメイドさんの本心ではないのですか?」
仮面の女「っ!!!?」
ロリコン奴隷「まだこのあ屋敷に来て日が浅いですが、それでもこのお屋敷で働くメイドさんが幸せそうだったというのは分かります」
178:
ロリコン奴隷「これは完全な憶測ですけど、初めは復讐のためにこのお屋敷のメイドとして働き始めたのでしょう」
ロリコン奴隷「けれど、旦那さまやお嬢さまと過ごすうちに、その日々の暮らしの中に幸せを感じてしまった」
仮面の女「・・・黙れ・・・」
ロリコン奴隷「その本心を隠してクーデターの計画を実行するために」
ロリコン奴隷「そして、わざとクーデターを失敗させて旦那さまに殺されようという本心すら隠すために」
仮面の女「黙れって、言ってんだよっ!!」
領主「メイド・・・」
仮面の女「お前に何が分かる!?奴隷の身分とはいえ苦しくて、ひもじくて、泥の中に沈むような奴隷の生活を経験したこともないお前にっ!!」
仮面の女「励ましあいながら生きてきた、支えあいながら生きてきた・・・そんな、たった一人の肉親を殺された私の気持ちがっ!!」
仮面の女「奴隷にされ、実験動物のように扱われ、無残に殺されたお兄ちゃんの気持ちがっ!!」
領主「・・・・っ」
179:
ロリコン奴隷「・・・確かに、私に貴方の気持ちが理解出来るとは言いません。ですが、それは貴方も同じことです」
仮面の女「なにっ!?」
ロリコン奴隷「ロリコンだからと言ってロリの気持ちが理解できる訳ではないです」
ロリコン奴隷「だが逆も然り!ロリだからと言ってロリコンの気持ちが理解できる訳でもないのだっ!!」ゴォォォオオオオ!!!
仮面の女「っ!!」
ロリコン奴隷「ロリコンの気持ちをより深く理解出来るのはロリではなく、同じロリコン!!」
ロリコン奴隷「そしてロリコンの幸せとは、ロリの幸せでしか実現不可能なんだよっ!!」
仮面の女「ぐっ・・・!」
ロリコン奴隷「君の兄もロリコンだったのだろう?なら、真に兄のことを思うなら君が幸せにならないでどうする!?」
ロリコン奴隷「なのに兄のために復讐する!?挙句の果てに自らの死を望む!?・・・ふざけるなよっ!!」
ロリコン奴隷「だったら戦ってやろうっ!君の大好きな兄のためにっ!君を不幸にする君自身となっ!!」
180:
仮面の女「・・・私が、お兄ちゃんを不幸にしているって言うのっ!?」
ロリコン奴隷「・・・逆の立場に立って考えてみろ。もし君の兄が、自分の幸せを放棄してまで君の為に復讐を考えてるとしたら?」
仮面の女「っ!?」
ロリコン奴隷「あまつさえ、自分の幸せを放棄して自らの死を望んでたとしたら?君はそれを見て喜ぶって言うのかっ!?」
ロリコン奴隷「復讐するなら自分の幸せのためにしろっ!兄を言い訳にするんじゃないっ!!」
仮面の女「・・・・っ」
領主「すまない・・・謝って許されることではないことは分かっている・・・」
領主「だが今私が死ねば、現王国側に奴隷達の人権を認める場所がなくなってしまうのだっ!」
仮面の女「じゃあ・・・それじゃあ私はどうすれば・・・っ」
ロリコン奴隷「自分の幸せのために生きるのだ。ロリの幸せこそ、ロリコンの望みであり、存在意義であり、希望なのだ」
仮面の女「・・・そんなこと、今更・・・っ」
181:
領主娘「・・・う、う?ん・・・」
ロリコン奴隷「あ、お嬢様。目が覚められましたか?」ヒュン…
領主娘「あ、あれ?私、寝てたの?」
領主娘「って!?何これ!!部屋がボロボロだよっ!?」
ロリコン奴隷「あ?、えっと・・・改装、改装するんですよ。ね、旦那さま?」
領主「あ、ああ・・・まぁ、改装はしないとだな」
領主娘「そうなんだ。どんなのになるのか楽しみだね!」
仮面の女「・・・・」
領主娘「あれ?メイドちゃん、その仮面・・・」
仮面の女「っ!!」
182:
領主娘「カッコいいっ!何それ、凄くカッコいい!!」
仮面の女「・・・え?」
ロリコン奴隷「かっこ・・・いい?」
領主「娘よ・・・本気で言ってるのか?」
領主娘「はい、お父様!私もアレ、欲しいです!」
領主「・・・そう、か(あの悪趣味な仮面を・・・)」
ロリコン奴隷「・・・そういえば、明日はお嬢様の誕生日でしたね」
領主「む?そういえばそうか・・・ここのところ忙しくて忘れていたよ」
ロリコン奴隷「どうでしょう、メイドさん。その仮面をお嬢様の誕生日プレゼントとして差し上げては?」
仮面の女「・・・これを?」
183:
ロリコン奴隷「ええ。本心を隠すための仮面は、もうメイドさんに必要ないのではないでしょうか?」
仮面の女「・・・・」
ロリコン奴隷「メイドさんが幸せになるには、何よりもまずメイドさんがご自身の本心と向き合う必要があると、私は思いますよ」
仮面の女「・・・そうか、そうかもしれないな・・・」つ『仮面』
メイド(仮面の女)「・・・ではお嬢様。1日早いですが、誕生日プレゼントです」
領主娘「え?いいの!?ありがとう、メイドちゃん!」ニコッ
メイド「・・・どういたしまして。お誕生日、おめでとうございます」
領主「一件落着・・・かな?」
ロリコン奴隷「そうですね。・・・そういえば私たちの誕生日プレゼントはどうしましょうか?」
領主「む、そうか。誕生日を忘れていて何も用意しておらんな・・・では、明日は私が娘の好物を料理するとしよう」
領主娘「本当ですか、お父様!じゃあ、オムライス!オムライスがいいです!」
184:
領主「よし、オムライスだな。飛び切り美味しいのを作ってやろう」
領主娘「はいっ!私もお手伝いします!」
領主「いや、それでは誕生日プレゼントにならないのでは・・・」
ロリコン奴隷「旦那様、先ほども言いましたが、我々にはお嬢様の気持ちが理解出来るとは限らないのです」
ロリコン奴隷「ここはお嬢様の希望を優先してあげるべきかと」
領主「そうか・・・そうだな。では、明日は一緒に料理をするとしよう」
領主娘「はい、お父様!うわぁ、今から楽しみだなぁ!」
領主娘「じゃあ奴隷ちゃんは明日一日私と遊ぶ役ね!」
ロリコン奴隷「え?えっと、それは・・・」
領主「そうか・・・では、明日は全日休日としよう」
185:
領主「メイドも、自分の道が決まるまではしばらくここに居るといい。衣食住くらいは保障しよう」
メイド「・・・はい、ありがとうございます」ペコッ
領主「さて、とにかく今日と明日は休もう。いろいろと仕事は山積みだが、全部明後日からだ」
ロリコン奴隷「はい、おおせのままに」
メイド「・・・おおせのままに」
ロリコン奴隷(・・・あれ?でも食料庫って確か・・・)
案の定、4人分で量が少なかったとはいえ食料庫の備蓄は全滅。
結局その日から、警備隊庁舎の空き部屋でお世話になることになりました。
寝る場所はあるのですが、料理をするような場所はないのでオムライスは延期。
ロリコン奴隷は不機嫌なお嬢様をなだめるのに一日中苦労しましたとさ。
おしまい。
18

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