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P「あずささんが、手をワキワキさせて貴音ににじり寄ってるぞ」


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1:
 765プロ 事務所
P(ふぅ……やっと事務所に帰ってこれたぞ)
P(やれやれ、今日の打ち合わせはずいぶんと長引いたな)
P(もう夕方か。しかし、俺の仕事はまだ終わらない!)
P(これから明日用の書類をまとめないと……ん?)
あずさ「貴音ちゃん。少しだけだから、ね?」
貴音「そんなことを言われましても、嫌なものは嫌なのです!」
あずさ「あらあら?。そんなに怖がらなくてもいいんじゃないかしら?」
貴音「あずさ! どうか、どうかご勘弁を!」
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2:
P(何だろう? あずささんが、手をワキワキさせて貴音ににじり寄ってるぞ)
あずさ「あら、プロデューサーさん?」
P「あ、あずささん。ただ今戻りました」
あずさ「うふふ、お疲れ様です?」
貴音「プ、プロデューサー! あずさを、あずさを止めてください!」
P「おいおい、どうしたんだよ貴音? 何だか、ずいぶんと怯えてるみたいだけど」
貴音「お願いします! このままでは……」
P「このままでは?」
貴音「このままでは私は、あずさにくすぐられてしまいます!」
P「……へ?」 
3:
P「くすぐられる、って……?」
あずさ「うふふ! プロデューサーさん、驚かせてごめんなさいね」
P「えー、っと。あずささん、一体どういうことなんです?」
あずさ「さっき私が事務所に帰ってきたら、貴音ちゃんが一人で読書をしてたんです」
P「ふむふむ。絵になりそうな光景ですね」
あずさ「すっごく集中してたから、ちょっと脅かしてみたくなっちゃいまして」
P「は、はぁ。あずささん、意外と子供っぽい所がありますよね……」
あずさ「それでふざけて、貴音ちゃんの肩を軽く揉んだんです。そうしたら……」
P「そしたら?」
4:
あずさ「貴音ちゃんは身を捩って、座っていた椅子から転げ落ちちゃったんです?!」
貴音「で、ですからあずさ! 私は、身体を触られるのが苦手なのです!」
P「ああ。そういえば、そんな事を言ってたっけか」
あずさ「プロデューサーさん、ご存じだったんですか?」
P「ええ。貴音がこの間、一日署長をやった時に聞きまして」
P(アニメじゃなくて、2の時間軸での出来事だな)
あずさ「あらあら?。私、とっても意外でした?! うふふ!」
貴音「わ、笑わないでください! 仕方がないのです! どうしようもないのです!」
5:
あずさ「で、本格的にくすぐったらどうなるか、試してみたくなっちゃったんです?!」
P「な、なるほど。そういう事でしたか」
あずさ「プロデューサーさんも、興味ありませんか?」
P「まあ正直言って、興味はありますね」
貴音「な、なぜですか!?」
P「貴音が慌てふためく姿なんて、滅多に見られないからさ」
貴音「そ、そんな事は……」
P「というわけで、とりゃあ!」ガシッ
貴音「えっ!?」
あずさ「あら?」
6:
貴音「プ、プロデューサー!? どうして私を羽交い締めにするのです!?」
P「あずささん、捕まえました! 俺が押さえてるんで、試してみてください!」
あずさ「あらあら?! ご協力、ありがとうございます?!」
貴音「な、な……!?」
P「すまん貴音。好奇心には勝てなかった!」
貴音「い、嫌です! プロデューサー、離してください!」ジタバタ
あずさ「うふふ……。貴音ちゃん、心の準備はいいかしら??」ワキワキ
貴音「お、お待ちください、あずさ!」
あずさ「え?い、コチョコチョコチョ?」
貴音「ひゃあああああ!?」
7:
あずさ「コチョコチョ」
貴音「あ、やめっ、ひゃうぅ!?」
P「おお! 貴音が、艶っぽい声を出し始めたぞ!」
あずさ「やっぱり思った通りね?。貴音ちゃん、かわいいわ?!」コチョコチョ
貴音「だ、駄目です! おやめください!」
あずさ「コチョコチョコチョ」
貴音「ひゃあ!? 駄目、ですっ!」
あずさ「コチョコチョコチョコチョ」
貴音「そこはやめて、くださいっ! ああ、あああっ!」
9:
あずさ「コチョコチョコチョコチョコチョ」
貴音「あは、あははははは!」
あずさ「もう少し、指の動きをゆっくりにした方がいいかしら?」コチョコチョ
貴音「ひゃひぃ!」
あずさ「それとも、くした方がいいかしら??」コチョコチョコチョ
貴音「あ、あぁん! お、お許しをぉ! あずさぁ!」
P「あずささんの指技に、髪を振り乱しながら悶える貴音……」
あずさ「うふふふ、コチョコチョコチョ?」
貴音「ひぃあぁ! ひゃあ! ああああっ!」
P「うむ……! かわいいな!」
10:
あずさ「コチョコチョコチョ、コチョコチョコチョコチョ?!」
貴音「ひひひひぃ! あずさぁ! もう、もうやめて、くださいぃ!」
あずさ「はい、おしまーい! お疲れ様、貴音ちゃん!」
貴音「あ、はぅ、はぁ……」
P「あずささん、満足しましたか?」
あずさ「はい! 大満足です?!」
貴音「は、はひぃ……ひぃ」
P「苦しかったか? よく頑張ったな、貴音!」
貴音「プ、プロデューサー……」
P「ん、どうした?」
11:
貴音「は、早く、私を自由にしてください……」
P「おお、すまんすまん! よっと」パッ
貴音「うぅ……」ガクリ
あずさ「貴音ちゃん、平気?」
貴音「な、何とか……けほっ」
あずさ「ごめんなさい。少し、調子に乗り過ぎてしまったかしら?」
貴音「わ、私、笑い死にをするかと思いました……」
あずさ「まあ、貴音ちゃんったら大げさね?」
P「あずささんの指使いを見る限り、大げさでもなかった気がしますけどね」
あずさ「あ、あらあら?」
12:
貴音「うぅ、まだ身体がむずむずしております……」
あずさ「プロデューサーさん、ご協力ありがとうございました?!」
P「いえいえ、こちらこそ! 非常に得した気分です!」
あずさ「そうですね?! 貴音ちゃん、本当にかわいかったです?!」
貴音「そ、そのような事を言わないでください! 恥ずかしいではありませんか!」
P「まあまあ、貴音! 照れるな照れるな!」
あずさ「うふふふふ?」
貴音「……ところで、あずさ」
あずさ「え?」
13:
貴音「あずさの方こそ、どうなのです?」
あずさ「な、何がかしら?」
貴音「あずさは先程の私のように体をまさぐられて、平気でいられるのですか?」
あずさ「そ、それは……えーっと……」
P「ああ。そういえばその手の話、あずささんからは聞いたことないな」
貴音「どうなのです、あずさ?」
あずさ「そ、そ、そうね?。わ、割と平気だと思うわよ??」
貴音「動揺しておりますね……。プロデューサー、怪しいとは思いませんか?」
P「そうだな。俺も、大いに怪しいと思う!」ガシッ
あずさ「きゃあっ!?」
14:
P「よし! 貴音、あずささんを羽交い締めにしたぞ!」
貴音「おお、何という素早い動き! 見事です、プロデューサー!」
あずさ「プ、プロデューサーさん! ちょっと、ちょっと待って!」ジタバタ
P「さあ貴音! 気になる事は、積極的にどんどん試してみよう!」
貴音「承知しました。それでは早……」ワキワキ
あずさ「や、やめてちょうだい貴音ちゃん! 正直に言うから!」
貴音「ふむ?」
あずさ「わ、私も貴音ちゃんと同じで、身体を触られるのはダメなの!」
貴音「なるほど、そうでしたか。あずさも、私と同じだったのですね」
P「ほほう……」
15:
あずさ「だからお願い、くすぐるのはやめて!」
貴音「こちょこちょこちょ」
あずさ「きゃっ!? きゃああああっ!」
P「おおっ! 貴音があずささんをくすぐり始めたぞ! 一切の躊躇なく!」
あずさ「貴音ちゃ、きゃははは! ど、どうしてぇ!」
貴音「先程私も嫌がりましたが、止めてくれなかったではありませんか?」コチョコチョ
あずさ「きゃはははは! イヤああぁぁ!」
P「あずささん、貴音の言う事はもっともです。人生、あきらめも肝心ですよ」
あずさ「そ、そんなぁ! む、無理です! くすぐったいぃ!」
16:
貴音「では、五秒だけ耐えていただきましょう」コチョコチョ
あずさ「あははははは! も、もういい! 今すぐやめてぇ!」
貴音「ごーお」コチョコチョ
あずさ「きゃはぁ! あーっはははは!」
貴音「よーん」コチョコチョ
あずさ「や、やめてぇ! きゃ、きゃはははは!」
P「うぅむ。貴音の指さばき、絶妙だな……」
貴音「さーん」コチョコチョ
あずさ「ひぃひぃ! きゃひひひひひ!」
P「何だか、こっちまでムズムズしてくるぞ……」
18:
貴音「にーい」コチョコチョ
あずさ「あはははっ! きゃはは! やめてぇ!」
貴音「いーち」コチョコチョ
あずさ「きゃははははは! ひいぃ!」
貴音「延長してもよろしいですか?」
あずさ「え、え!?」
P「ここでフェイント!?」
あずさ「イヤぁ! これ以上は絶対ダメ! 終わり終わり! 終わりにしてえぇ!」
貴音「ふふ、冗談です。それでは最後にもう一秒だけ」コチョコチョ
あずさ「はひぃ! はぁぁぁぁん!」
20:
貴音「はい、終わりです」
あずさ「は……あふはふはふ……はひゃ……」
P「貴音……。なかなかに容赦がないな……」
貴音「プロデューサー、もう結構ですよ? あずさを解放してあげてください」
P「お、おう。わかった」パッ
あずさ「あ、はは……ひゃぁ……」トサッ
貴音「あずさ、大丈夫ですか?」
あずさ「あ、あんまり大丈夫じゃないわ……。か、身体に、余韻が……」
21:
貴音「あずさ。これに懲りて、私の身体に触ろうなどとは考えない事です」
あずさ「え、でもぉ……」
貴音「おや、まだ足りませんでしたか? では改めて、もう一度……」ワキワキ
あずさ「わ、わかったわ! わかったから、その手つきはやめて!」
貴音「わかっていただければ結構です。ふふふっ!」
P「それにしても、あずささんがあんなに子供っぽく笑い転げるとはなぁ……」
貴音「そうですね。ここまで大笑いするとは、少々予想外ではありました」
P「いつものお姉さん的な雰囲気とのギャップ、新鮮でしたよ! あずささん!」
あずさ「プ、プロデューサーさん! やめてください!」
22:
貴音「付け加えるならば、笑っている時の顔も素晴らしかったですよ?」
P「何っ、そうなのか!?」
貴音「はい。まるで幼子のような、かわいらしい満面の笑顔でした」
P「後ろで押さえてたんじゃ、顔は見れないもんなぁ……。残念」
あずさ「か、からかわないでぇ!」
P「別にからかってなんか……なぁ?」
貴音「ええ。私達はただ、思った事を口にしただけですよ?」
あずさ「も、もう……」
P「さて、と! 俺はそろそろ、仕事に取り掛かるとするかな!」
23:
貴音「おや? ようやく帰ってきたというのに……」
あずさ「まだ、お仕事があるんですか?」
P「明日の準備をしないといけないんですよ。では、俺はこれで!」
あずさ「……貴音ちゃん」
貴音「……ええ、心得ました」
P「ん?」
あずさ「えいっ!」ガシッ
貴音「やあっ!」ガシッ
P「え」
P(な、何だ? あずささんと貴音が、左右から俺の腕に組みついてきたぞ……?)
24:
P「えーと……両手に花で気分は最高なんですが。俺、今すぐ仕事を始めないと……」
あずさ「プロデューサーさぁん? 逃がしませんよ?」ワキワキ
P「いっ!? いや、俺は逃げるなんて、そんなつもりじゃ……」
あずさ「一人で美味しい思いだけするのは、ずるいんじゃないでしょうか??」ワキワキ
貴音「同感ですね。このままでは、少々不公平かと」ワキワキ
P「だ、だから! 俺には本当に仕事があるんだって! しかも明日までの!」
貴音「ご安心ください。そこまで時間は取らせませんので」ワキワキ
あずさ「うふふふ?」ワキワキ
貴音「ふふふ……」ワキワキ
P(ヤバイ)
25:
P「タ、タイム! こ、こんな事はやめましょう、あずささん! 貴音も!」
あずさ「コチョコチョコチョ」
貴音「こちょこちょこちょ」
P「うひゃあああああああ!?」
あずさ「あらあら?。プロデューサーさんも、こういうのに弱いのかしら?」コチョコチョ
貴音「今の反応を見る限り、そのようですね」コチョコチョ
P「や、やめてくれぇ! うぎゃははははは、のおほほのおほほほひひひひ!」
貴音「ふふ。もうしばらく、お付き合いいただきますよ?」コチョコチョ
あずさ「覚悟してくださいね、プロデューサーさん?」コチョコチョ
P「ぎゃはははははははは! た、助けて! 誰か、誰か助けてくれええええ!」
26:
P(その後俺は三分間、あずささんと貴音にくすぐられ続けた)
P(正直、死ぬかと思ったぞ……)
P(ひどい目には遭ったけど、普段とは違う二人の姿も見られたし)
P(まあ、悪い事ばかりでもなかった……かな?)
 アブノーマルコミュニケーション!
27:
以上になります。ありがとうございました!
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