あかり「ごらく部に関わるな?」back

あかり「ごらく部に関わるな?」


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1:
あかり「おはよー」
ちなつ「あかりちゃんおはよー」
ガチャ
あかり「あれ、なんだろうこれ」
あかり「あかりに、お手紙?」
ペラ
「ごらく部に関わるな
もし今後関わればごらく部の誰かが不幸になる
この事を誰かに相談した場合も同様だ」
あかり「……え?」
あかり「こ、これ…」
ちなつ「あかりちゃんどうしたの?」
あかり「う、ううん!なんでもない!」
ちなつ「?」
2:
あかり(この手紙ってやっぱり……)
あかり(でも、どうしてあかりに…)
あかり(そうだ、後でみんなに相談)
あかり(うぅ、そういえばお手紙には誰にも相談するなって書いてあったよぉ…)
あかり(どうしよう…)ウル
ちなつ「あかりちゃん?」
あかり「あ、ち、ちなつちゃん」
ちなつ「どうしたの?泣いてる見たいだけど?」
あかり「う、ううん!違うよぉ!ちょっとゴミが入っただけだから」
ちなつ「そっかー」
あかり(ほんとに…どうしよぉ…)
6:
あかり(ごらく部に関わるなっていうと)
あかり(ごらく部のみんなとおしゃべりしちゃいけないってことかな…)
あかり(それは大げさだよね?)
あかり(でも、ごらく部に行くな…てことだよね)
あかり(そんなの…)
あかり「うぅ……」ウル
あかり「あんまり…だよぉ」ポロ
ちなつ「あ、あかりちゃん?!」
あかり「あ、ううん…なんでもないよぉ」
ちなつ「あかりちゃん今日ちょっと変だよ?」
あかり「そんなこと、ないよぉ…」
ちなつ「ほんとに?」
あかり「ほんとだよぉ」
ちなつ「じーっ」
あかり「……」
7:
ちなつ「あかりちゃん?」
あかり「うん…」
ちなつ「私でよければいつでも、何でも相談乗るからね」
あかり「え?」
ちなつ「私、あかりちゃんの友達だから」
ちなつ「だから、いつでも頼ってね」
あかり「う、うん」
『この事を誰かに相談した場合も同様だ』
あかり
9:
ちなつ「あかりちゃん?」
あかり「うん…」
ちなつ「私でよければいつでも、何でも相談乗るからね」
あかり「え?」
ちなつ「私、あかりちゃんの友達だから」
ちなつ「だから、いつでも頼ってね」
あかり「う、うん」
『この事を誰かに相談した場合も同様だ』
あかり(相談…できないよぉ…)
あかり(もし、もしちなつちゃんに何かあったら、あかり…)
あかり「こ、困ったことあったらいつでもちなつちゃんに相談するね」ニコ
ちなつ「うん、まっかせて!」
あかり「えへへ」
あかり「……」
10:
キーンコーンカーンコーン
ちなつ「やっと放課後になった!」
ちなつ「結衣先輩、今会いに行きますからね!」
あかり「あはは、ちなつちゃんほんとに結衣ちゃん好きなんだねぇ」
ちなつ「当たり前でしょ!」
ちなつ「私と結衣先輩は前世、いえ、1億年も前から愛し合っているのよ!」
あかり「そ、そうなんだぁ」
ちなつ「さ、あかりちゃん急ぐよ!」ダッダッ
あかり「う、うん」
『ごらく部に関わるな
もし今後関わればごらく部の誰かが不幸になる』
あかり「うぅ……」
あかり「やっぱり、あかりごらく部行かない方がいいよね…」トボトボ
12:
あかり「ぐす…ごらく部行きたい、よぉ…」トボトボ
あかり「でも、みんなのためだもんね…」
あかり「……帰ろう」
京子「あれ、あかりー!」
あかり「京子ちゃん?」
結衣「あかりも丁度ごらく部行く所だったのか」
あかり「結衣ちゃんも」
京子「あれ、私のちなつちゃんは?
結衣「お前のじゃないだろ」
あかり「ちなつちゃんは、結衣ちゃんに会いたくて急いで先行っちゃった」
結衣「あ、あはは」
京子「なにー!それじゃあ今部室はちなちゅ一人!」
京子「ちなちゅー!今行くぞー!!」ダッダッ
結衣「あ、おい京子!……ったく」
あかり「あはは」
13:
結衣「しょうがない、私達も行こっか」
あかり「あ、その…」
結衣「ん?どうしたのあかり」
あかり「あかり、今日は…その…」
結衣「そういえばあかり、なもクエ2途中だったよね」
あかり「え?うん、そうだけど」
結衣「今度3出るからさ、次の休みうち来て今のうちにクリアしない?」
あかり「へぇ、続き出るんだぁ」
結衣「うん、だから新作出る前にクリアしといた方がいいかなって」
あかり「うん、そうだねぇ。ありがと結衣ちゃん」
結衣「さ、それじゃ部室行こう」
あかり「うん」
あかり「……」
あかり(どうしよう…。でも、もうしょうがないよね)
あかり(あのお手紙も、きっといたずらか何かだよね)
15:
ガラ
ちなつ「先輩ー!」ダキ
結衣「ち、ちなつちゃん?」
ちなつ「うう、助けてくださいー」
結衣「おい京子、またお前何かしたな」
京子「えー、何もしてないよー」
京子「ただちなつちゃんいい匂いだったから、、全身の臭い嗅いだだけだってー」
結衣「してるだろ」ゴス
京子「いたー!」
結衣「ちなつちゃん、もう大丈夫だから」
ちなつ「うぅ、怖かったです」ウル
結衣「よしよし」
ちなつ「結衣先輩…」ギュ
京子「ちぇっ!何で結衣ばっか!」
16:
京子「はー、今日も沢山遊んだなー」
結衣「そろそろ帰ろっか」
ちなつ「えー、私結衣先輩と離たくないですー」ダキ
結衣「ちなつちゃん、明日もまた、会えるから…」
ちなつ「うぅ、寂しいです」
結衣「さ、暗くなる前に帰ろう」
京子「ほーい」
ちなつ「はいっ」
結衣「あかり?」
あかり「あ、うん」
結衣「あかり、どうかしたの?」
あかり「う、ううん!何でもないよぉ」
結衣「?そう」
あかり「さ、帰ろぉ」
あかり「……」
17:
あかり(結局ごらく部に行っちゃったけど)
あかり(でも、大丈夫だよね)
あかり(あのお手紙、きっと誰かのいたずらだよね)
あかり(それにしても、誰があんないたずらしたんだろぉ)
あかり(全く、あかり騒がせないたずらだよぉ)
あかり(もし犯人がわかったら、あかり特製でこぴんしちゃんだから)プススン
ガチャ
あかり「ただいまー」
あかね「おかえりなさい、あかり」
あかね「今日はあかりの好きなハンバーグよ」
あかり「わぁいハンバーグ、あかりハンバーグ大好き」
___
______
18:
ちなつ「あかりちゃんおはよー」
あかり「ちなつちゃんおはよぉ」
あかり「今日も寒いねぇ」
ちなつ「うん、でもいくら寒くても結衣先輩への愛の炎は消せないんだから!」
あかり「あ、あはは」ガチャ
あかり「…!」
あかり「これ……」
ペラ
『ごらく部に関わるなと言ったはずだ
もし今日も関わるようであれば容赦はしない』
あかり「ど、どうして…」ガクガク
ちなつ「あかりちゃん?」
あかり「あ、ううん!何でもない!」
ちなつ「昨日から変だよ?」
あかり「ほ、ほんとに何でもないよぉ」
ちなつ「そう…」
20:
あかり(昨日のお手紙、いたずらと思ったのに)
あかり(今日も置いてあるなんて…)
あかり(それに、あかりが昨日ごらく部行ったの知ってるんだ…)
あかり(あかり、怖いよぉ)
あかり(なんで、なんであかりなのぉ…)
あかり「ぐす…うぅ…」
ちなつ「あ、あかりちゃん?ほんとに、どうしたの?」
あかり「ちなつ…ちゃん」
ちなつ「ねえ、あかりちゃん何かあったんでしょ?」
あかり「……」
ちなつ「私に相談してよ」
あかり「えっと…その…」
ちなつ「うん」
21:
『この事を誰かに相談した場合も同様だ』
あかり(もし、これが本当だったら…)
あかり(あかりのこと、いつどこかで見てるかわからないし…)
あかり(ちなつちゃんに何かあってからじゃ…)
あかり「あのね」
ちなつ「うん、何でも相談して」
あかり「ちょ、ちょっと、思い出し泣きしちゃって」
ちなつ「……え?」
あかり「えへへ、昨日お姉ちゃんに借りた映画がすごく泣けて」
あかり「それを思い出してたら、涙が出てきちゃったんだよぉ」
ちなつ「はぁ、心配して損した」
あかり「ごめんね、ちなつちゃん」
ちなつ「あかりちゃんって結構泣き虫なんだね」
あかり「え、えへへ」
あかり(つらいよぉ……)
24:
キーンコーンカーンコーン
ちなつ「結衣先輩!今行きます!」ダッ
ちなつ「あかりちゃん、先行くね!」
あかり「あ、うん」
あかり(もう、あかりごらく部行かない方がいいよね…)
向日葵「吉川さん、廊下は走っちゃ行けませんのに」
櫻子「えー、別にいいんじゃない」
向日葵「生徒会員とは思えない発言ですわ」
櫻子「なにおう?」
向日葵「あれ、赤座さんは行かないんですの?」
あかり「あ、えっと、その」
あかり「ちょっと用事があって」
向日葵「そうですの、それじゃあまた明日」
櫻子「あかりちゃん、バイバイ!」
あかり「うん、バイバイ」
26:
京子「お、あかりー」
あかり「あ、京子ちゃん、結衣ちゃん」
結衣「今日もちなつちゃん先行ったみたいだね」
あかり「う、うん」
京子「今行くぞちなちゅー!」ダッ
結衣「あ、おい!」
結衣「はぁ…」
あかり「あはは」
結衣「私達も行こっか」
あかり「あ、えと」
結衣「早く行かないとまたちなつちゃんが京子に何かされちゃうな」
あかり「あの」
結衣「急ごう、あかり」
あかり「あのね、今日、あかり用事があって」
28:
結衣「え?用事?」
あかり「うん、だからごめんね」
結衣「そうなんだ」
結衣「うんわかった、それじゃあまた明日」
あかり「うん、バイバイ」
あかり「……」
あかり「つらい、よぉ…」ウルウル
30:
あかり「……」キィキィ
あかり「えへへ、ブランコなんて久しぶりかも」
あかり「……」
あかり「…………」
あかりあかり、これからずっとごらく部行けないのかな…」
あかり「うぅ…そんなの…あんまりだよぉ…」
あかり「せっかく京子ちゃんと結衣ちゃんと一緒になれて」
あかり「ちなつちゃんともお友達になれて」
あかり「みんなで…ぐす…遊んで…うぇ…うぁあ…」ポロポロ
あかり「…ぁ、京子ちゃんに結衣ちゃんにちなつちゃんだ」
あかり「もう、みんな帰る時間になってたんだ…」
あかり「うぅ…もうあかり、あんな風に…ぐす…できな…うぅぅ」
あかり「うぁあ…ぁ…ひっく…うぇ…うぁ…うぅ…」ポロポロ
綾乃「赤座さん?」
あかり「…ぇ?」
31:
綾乃「ど、どうしたのよ、そんなに泣き腫らして」
あかり「あ、ちが、何でもないんです」ゴシゴシ
綾乃「これが何でもないわけないでしょう!」
あかり「うぅ…ごめんなさい…」
綾乃「あ、違うのよ、ごめんなさい」
あかり「ほんとに、何でもない…ですから…」ヨロヨロ
綾乃「ねえ、待って」ガシ
あかり「大丈夫ですから…」
綾乃「……」ギュ
あかり「…ぁ」
綾乃「つらかったのよね?でも、大丈夫よ。大丈夫」ギュ
あかり「…ぁ…あぁ…ぅぁ…ぁ…」
綾乃「いいのよ、つらかったら泣いていいから」
あかり「うぁ…あぁ…うええええええええええん」
綾乃「大丈夫、大丈夫よ」ナデナデ
32:
綾乃「落ち着いたかしら?」
あかり「はい…」
綾乃「そう、よかった」
あかり「あの、ありがとうございました…」
綾乃「いいのよ、泣きたいときは泣いたほうがいいわ」
あかり「……」
綾乃「それで、その…」
綾乃「赤座さん、何かあったの?」
あかり「……」
綾乃「悩みがあるなら、私でよければ聞いてあげられるけど」
あかり「……」
綾乃「私じゃ何もできないかもしれないけど、でもね赤座さん」
綾乃「困ってることがあったら、一人で悩むより、誰かと一緒に悩んだ方がいいこともあるのよ」
あかり「……はい」
33:
綾乃「ね、だからもし何か悩みがあるなら、話してみない?」
あかり「でも…」
綾乃「大丈夫よ、誰もいないし、私誰かに喋ったり絶対しないから」
あかり「……それじゃあ」
綾乃「うん」
あかり「あかり、誰かに脅されてるんです…」
綾乃「……え?」
あかり「あの、この手紙」
綾乃「手紙?」
ペラ
綾乃「……これ」
あかり「最初はいたずらかなって思ったんです」
あかり「でも、今日も手紙が入ってて…ぐす…それで…」
あかり「うぇ…うぁあ…」
綾乃「大丈夫、大丈夫だから」ナデナデ
36:
あかり「ごめんなさい、あかり…ほんとは誰にも話しちゃいけないのに…」
綾乃「ううん、ありがとう赤座さん」
綾乃「こんな手紙、タチの悪いただのいたずらよ」
綾乃「それにしても許せないわ」
綾乃「赤座さんをこんなに苦しめて」
綾乃「でももう安心して。私が犯人を探しだしてあげるわ」
綾乃「それで赤座さんに土下座してもらうわよ!」
あかり「で、でも…」
綾乃「大丈夫、心配はノンノンノントールダムよ!」
あかり「あ、えへへ」
綾乃「ふふ、そうそう、赤座さんは笑顔が一番よ」
あかり「はい」
綾乃「さ、そろそろ帰りましょう」
あかり「はい、今日は本当にありがとうございました」
綾乃「どういたしまして。それじゃあまた明日ね」
37:
チュンチュン
あかり「お姉ちゃん、おはよー」
あかね「あかり、七森中の子が…」
あかり「え?」
『遺体が発見された現場から中継です。
昨夜遅く、七森中学の杉浦綾乃さんはこちらの陸橋の下に、
仰向けになった状態で亡くなっているのが発見されました。
第一発見者の証言によりますと…』
あかり「あ……え?」
あかね「怖いわね、何かの事件かしら」
あかね「それに、あかりと同じ中学だし、お姉ちゃん心配だわ」
あかり「杉浦…先輩…」
あかり「嘘…なんで…」
あかね「あかり?」
『この事を誰かに相談した場合も同様だ』
あかり「あれって…でも、まさか…しんじゃうなんて…ちが…あかりじゃ…」
あかり「あかりじゃ…あかり…うわ、うわあああああああああ!」
39:
あかね「あ、あかり?!どうしたの!」
あかり「違う!あかり違うの!違うの!」
あかね「あかり!落ち着いて!」
あかり「あかりじゃない!あかりじゃない!」
あかり「うあああ!うああああああ!」
あかり「あああああああああ!」ガク
あかね「あかり?!ねえ、あかり!!」
あかり「…………」
42:
あかね「あかり、お友達がお見舞いに来てくれたわよ」
あかり「うん……」
ガチャ
結衣「あかり、調子どう?」
ちなつ「あかりちゃん、もう学校来れそう?」
京子「あかりがこないとごらく部は成り立たないんだぞー」
あかり「えへへ…みんなありがとう」
あかり「ちょっと、気分が悪いだけだから」
結衣「その、綾乃のことは…」
京子「……」
ちなつ「……」
結衣「私達も、みんなショックでさ…」
結衣「死因も心臓麻痺で、事件なのかもわかってないみたいだし」
結衣「でも、あかりがいつまでもショックで寝込んでたら、綾乃も悲しむと思うよ」
あかり「……うん」
43:
あかり「ありがとう、みんな」
あかり「あかり、明日から学校行くから」
京子「おお、そうこなくっちゃ」
結衣「ほんとに大丈夫?まだ体調よくないんじゃ」
あかり「ううん、いつまでも寝てても、みんなに心配掛けちゃうし」
あかり「それに、あかり学校で早くみんなに会いたいなぁって」
ちなつ「うん、それがいいよあかりちゃん」
ちなつ「学校来て、みんなと会った方が元気になるよ」
結衣「でも明日になって無理そうなら、休んでも大丈夫だからね」
あかり「うん」
京子「それじゃあさっそく明日あかりの家に迎えに来よう!」
あかり「えへへ、ありがとぉ」
44:
__
____
あかり「あかり、最低だよね…」
あかり「杉浦先輩が死んだの…あかりのせいなのに…」
あかり「それなのに、あかりだけまた普通に学校行こうとして…」
あかり「ぐす…ごめんなさい…ごめんなさい…」
あかり「あかり…卑怯で…ごめんなさい…」ポロポロ
あかり「ごめんなさい…ごめんなさい…」
あかり「うぅ…ぐす…」
46:
ピンポーン
京子「あかりー!」
ガチャ
あかり「あの、おはよう」
京子「おはよう!」
ちなつ「あかりちゃんおはよう」
結衣「おはよう、体調大丈夫?」
あかり「うん」
結衣「でも、少しでも悪くなったらすぐ言いなよ」
あかり「うん、ありがと結衣ちゃん」
京子「さあレッツゴー!今日は特別にちなつちゃんも来てくれたから」
あかり「えへへ、ありがとう、ちなつちゃん」
ちなつ「こんなのお安い御用です!」
48:
結衣「それじゃあまた放課後」
京子「あかり、ちなつちゃん、またごらく部で会おうー」
ちなつ「はい、ではまた」
あかり「うん、またねぇ」
ちなつ「あかりちゃん、大丈夫そう?」
あかり「うん、大丈夫だよぉ」
ちなつ「そう、よかったー」
ガチャ
あかり「えへへ、ありがとうちなつちゃ…」
あかり「ひっ」
ちなつ「ん?どうかしたの?」
あかり「あ、い、いやなんでもないよぉ」
ちなつ「それじゃあ先教室行ってるね」
あかり「うん」
あかり「………また」ガクガク
50:
ペラ
『この手紙の内容を破るとどうなるかわかっただろう
ごらく部に関わるなというのは、ごらく部員と喋ることも許さない
勘違いするな、この事を誰にも相談するな』
あかり「う、うぅぅぅ」ガチガチ
あかり「もう、もうやだよぉ…」ポロポロ
あかり「あかり…もう…あんなこと…」
あかり「ぐす……」
あかり「京子ちゃん、結衣ちゃん、ちなつちゃん…」
あかり「ごめんね…」
あかり「もう、あかりおしゃべりできないみたい…」
53:
ガラ
あかり「お、おはよぉ」
櫻子「あかりちゃん!」
向日葵「もう大丈夫ですの?」
あかり「うん、心配掛けてごめんね」
櫻子「よかった、あかりちゃんいなくて寂しかったし」
向日葵「ほんと、よかったですわ」
あかり「ありがとう、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん」
ちなつ「あかりちゃん、体調悪くなったら言ってね?」
あかり「……」
ちなつ「あれ?あかりちゃん?」
ガラ
先生「はいそれじゃあHR始めるわよー」
55:
ちなつ「ねえ、あかりちゃん」
あかり「……」
ちなつ「これ、あかりちゃんが休んでた間のノート」
ちなつ「まだそんなに進んでないけど」
ちなつ「ノート写しててわからない所があったら言ってね?」
ちなつ「あかりちゃん?」
あかり「…………」
ちなつ「ね、ねえ」
先生「ほらそこ、おしゃべりしない」
ちなつ「あ、はい…」
ちなつ「…………」
あかり「…………」
あかり(つらい、よぉ…)
58:
キーンコーンカーンコーン
ちなつ「ねえあかりちゃん」
ちなつ「さっきは授業中に話しかけてごめんね」
ちなつ「はい、さっき言ってたノート」
ちなつ「あかりちゃんがいつ戻ってきてもいいように、いつも以上に綺麗に取っておいたんだー」
ちなつ「チーナってば偉い!」
あかり「……」
ちなつ「あ、あの、あかりちゃん?」
あかり「……」
ちなつ「そ、その、ご、ごめんね?」
ちなつ「何か私しちゃったかな」
ちなつ「えっと、下駄箱で別れて、それで…」
ちなつ「あ、もしかして先行っちゃったからかな?」
ちなつ「ごめんね、そうだよね、久しぶりだから一緒に行ってあげればよかったよね」
あかり「……」
59:
ちなつ「あの……」
あかり「……」スッ
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「……」テクテク
あかり(こんなの…あんまりだよぉ…)
あかり(……休み時間中、今度からずっとトイレにいよう)
64:
キーンコーンカーンコーン
ちなつ「ふー、今日も終わったね」
ちなつ「それじゃあ、ごらく部行こう?」
あかり「……」スッ
ちなつ「あ、あかりちゃん」
向日葵「あの、赤座さん、どうかしたんですの?」
あかり「え?」
向日葵「その、今日はずっと吉川さんとお話していないような」
あかり「……」
向日葵「あの…」
あかり「気のせい、だよぉ」
あかり「それじゃあまた明日ね、バイバイ」
向日葵「え、ええ」
櫻子「またねー、あかりちゃん!」
ちなつ「どうして……」
66:
京子「あかりー」
結衣「あかり、今日一日大丈夫だった?」
あかり「ぁ……」
あかり「……」
結衣「あかり?」
あかり「……」テクテク
結衣「…え?」
京子「おいおいあかり、どうしたんだー?」
あかり「……」テクテク
京子「ちょ、どうしたんだよー」ガシ
あかり「!」
京子「まだ調子悪いの?それなら私達も一緒に帰るよ」
あかり「……」
ブン
京子「あ、あかり?」
67:
あかり「……」ダッダッ
京子「ど、どうしたんだろう」
結衣「あかり……」
あかり「ぐす…ひっく…」
あかり「なんで…あかりにこんなことさせるのぉ…」
あかり「あかり…もうやだよぉ…」
あかり「つらすぎるよぉ…」
あかり「……でも、みんなきっとあかりに何かあったか聞いてくるよね」
あかり「そしたらあかり、また杉浦先輩のときみたいに甘えちゃうかも…」
あかり「……」
あかり「明日、みんなの下駄箱にあかりにもう話しかけないでって手紙置こう…」
あかり「あかり、一人だけど…がんばるよ…」
68:
ピンポーン
京子「あかりー!」
結衣「あかりー、学校行くよ」
ガチャ
あかね「おはよう」
結衣「あ、おはようございます」
京子「おはようございます」
あかね「あかりならもう学校行ったわよ」
結衣「え?」
京子「あれ」
あかね「あら、あかり二人に先行くって言ってなかったのね」
結衣「いえ、それじゃあ私達二人で行きます」
あかね「ごめんなさいね」
69:
結衣「あかり、昨日から何か様子おかしいね」
京子「うん、どうしたんだろう」
結衣「あかりに会ったら直接聞いてみよう」
京子「うん、そうしよう」
?下駄箱?
結衣「さてと、さっそくあかりの所に行こうか」ガチャ
京子「おー、善は急げってね」ガチャ
結衣「ん?手紙?」
京子「私の所にもある」
ペラ
『二度とあかりに話しかけないでください
あかりはもう顔も見たくありません』
結衣「これ、あかりの字だ…」
京子「……なんで」
結衣「京子、あかりの所行くよ」
京子「う、うん」
71:
あかり「……」アッカリアッカリ
結衣「あかり!」
あかり「……」
結衣「ちょっとこれどういうこと」
ペラ
あかり「……」
結衣「これ本気なの?」
あかり「……」
結衣「黙ってちゃわからないでしょ!」ガシ
あかり「!」
結衣「なんとかいったら」
バチーン
結衣「いた!」
京子「あ、あかり?!」
あかり「……」
72:
京子「あ、あの、あかり、落ち着いて」
結衣「……もう、知らない」テクテク
京子「あ、ちょ、結衣」
あかり「……」テクテク
京子「あ、あかり」
京子「ま、待ってあかり」ガシ
あかり「……」
京子「その、あかりが心配で」
京子「だ、だから!」
バチーン
京子「うっ」
あかり「……」テクテク
京子「あかり……」
74:
ちなつ「あ、あの、あかりちゃん」
ちなつ「これ、読んだんだけど」
ペラ
ちなつ「嘘、だよね?」
あかり「……」
ちなつ「あかりちゃん……」
あかり「……」
向日葵「……」
櫻子「うげー、次の時間長距離走だー」
75:
向日葵「あの、赤座さん」
あかり「え、なあに向日葵ちゃん」
向日葵「どうして吉川さんのこと無視してるんですの?」
あかり「……」
櫻子「え、あかりちゃん、ちなつちゃんと喧嘩中?!」
向日葵「あなたはお願いですから黙ってて」
櫻子「なにおう!」
向日葵「赤座さん」
あかり「……」
ちなつ「……あかりちゃん」
向日葵「何か怒っているのなら、その理由だけでも言ってくださらないと」
向日葵「急に吉川さんのこと無視されたら、こちらも気になってしまいますわ」
向日葵「赤座さん、理由だけでも」
あかり「それは」
向日葵「それは?」
76:
あかり「……」
あかり「ち、ちなつちゃんのこと」
向日葵「吉川さんが?」
あかり「……」
あかり「き、嫌い…だから」
向日葵「え?」
あかり「ちなつちゃんのこと、ずーっと前から大嫌いだから!」
あかり「だから、あかりはちなつちゃんとお話したくないんだよぉ!」
向日葵「あ、赤座さん」
ちなつ「そんな……」
あかり「くっ…」ダッダッ
櫻子「ええー!あかりちゃんちなつちゃんが嫌いだったんだ!」
向日葵「お願いだから、黙ってなさい!」ドゴ
櫻子「かはっ」
ちなつ「わた…し…」ポロポロ
77:
キーンコーンカーンコーン
ちなつ「……」
あかり「……」
ちなつ「……」スッ
あかり「……」
向日葵「櫻子、生徒会行きますわ」
櫻子「あ、ちょっと待ってよ」
櫻子「あかりちゃん、また明日ー!」
あかり「あ、う、うん、またね」
あかり「……帰ろう」
78:
あかり「……」トボトボ
あかり「……」
あかり「あかり、本当に一人になっちゃった」
あかり「でも、これでみんなは助かるよね」
あかり「あかり一人我慢すればいいんだから」
あかり「あかり一人が…」
あかり「ぐす……うぅぅ……」
あかり「泣いても、いいよね…」
あかり「うぅ…ううぅ…」ポロポロ
京子「あかりー!!」ダッダッ
あかり「え、京子ちゃん?」
あかり「だ、だめ、話しちゃダメだから」
京子「あかり!」
あかり「……」
82:
京子「おーいあかり」
あかり「……」
京子「この手紙」
ペラ
あかり「……」
京子「これ、あかりの本心じゃないだろ?」
あかり「……」
京子「ねえあかり、何があったの?」
あかり「……」
京子「……」
あかり「……」
京子「あかりはさ、いつも自分のことより人のことを優先するよね」
京子「人のためだったら、自分が犠牲になったっていいって考えちゃう」
京子「だからさ、今あかりがすっごく無理してるの、私にはバレバレだよ?」
83:
あかり「……」
京子「あかりのこと、ちゃんとわかってる人もいるんだよ?」
京子「だからさ、あかり」
京子「一人で背負わないで、私に相談してよ」
京子「ね、あかり?」
あかり「……」ポロポロ
京子「あかり…」
あかり「……」ダッダッ
京子「!」
京子「あかり!行かせないよ!」ダッダッ
87:
あかり「はあはあ」ダッダッ
京子「はあはあ」ダッダッ
ガシ
京子「捕まえた!」
あかり「!」
京子「絶対離さないから」
あかり「……」
バチーン
京子「つっ」
あかり「……」
京子「へへー」
バチバチバチーン
京子「いた、痛いよあかり」
あかり「……」
88:
京子「でも、あかりはもっと苦しいんだもんね」
ギュ
あかり「……ぁ」
京子「あかり、がんばったね」
あかり「……ぁ……ぁ…」
京子「あかりは、一人じゃないんだよ」ギュウ
あかり「ぅ…ぁ…ぁ…ぁ……」
京子「私が、私がずっといるから」
あかり「う…うぅ…うあ…う…」
あかり「うわああああああああああああああん!」
あかり「京子ちゃあああああああん!」
あかり「ごめ、ごめんなさあああああい!」
京子「よしよし」ナデナデ
89:
京子「あかり、落ち着いた?」
あかり「うん…」
京子「でも、よかったぁ」
あかり「え?」
京子「また、こうしてあかりと話すことができて」ニコ
あかり「あ…その…ご、ごめんね」
京子「ううん、気にしてないよ」
京子「あかり、何か事情があったんでしょ?」
あかり「……」
京子「よかったら私に話してくれない?」
あかり「でも…話したら京子ちゃんが…」
京子「本当は私と喋ってもダメだったんでしょ?」
京子「それならもう事情話そうが一緒じゃん」
あかり「それは…その…」
92:
京子「もーお、そんなんだから存在感薄いって言われるんだよ」
あかり「ちょ、京子ちゃん!それは関係ないでしょ!」プススン
京子「あはは、よかった、ようやくあかりらしくなった」
あかり「あ…」
京子「あかりお願い」
京子「私、あかりにまた前みたいに笑っててほしいんだよ」
京子「だから」
あかり「京子ちゃん…ありがとう…」ポロポロ
京子「お、おい泣くなよー」
あかり「あのね…実は…」
___
_______
94:
京子「あかり…大変だったね」
あかり「……」
京子「綾乃もあかりの力になりたかったんだ」
あかり「でも…でも…杉浦先輩…あかりのせいで…」
京子「あかりのせいじゃない」
京子「悪いのはあかりにこんなことさせてる奴だろ!」
京子「許せない…」
京子「あかりを脅して、それに綾乃を……」
京子「あかり、私が絶対犯人見つけてやるから!」
あかり「だ、ダメだよぉ!杉浦先輩もそう言って…」
京子「大丈夫!天才的な頭脳を持つこの京子リーンにまっかせなさい!」
あかり「でも……」
京子「さ、今日はもう帰ろうあかり」
京子「あかりの家まで送っていくからさ」
95:
京子「それじゃまた明日なー」
あかり「うん、あの、京子ちゃん」
京子「ん?」
あかり「色々ありがとう」
あかり「それと、本当に気をつけてね?」
あかり「あかり、もし京子ちゃんに何かあったら…」
あかり「うぅ…ううう…」
京子「大丈夫だって!だから泣くなよあかり」
あかり「うん…」
京子「んじゃばいばーい!」
あかり「うん、また」
あかり「……京子ちゃん」
あかり「大丈夫…だよね?」
97:
チュンチュン
あかり「おはよー」
あかね「おはよう、あかり」
プルルルルル
あかね「あら?誰かしら朝から」
ガチャ
あかね「はい赤座です」
あかね「ええ、はい」
あかね「今日はお休み、ですか」
あかね「……え?襲われた?」
あかね「は、はい」
あかね「わかりました」
あかね「……」
あかり「お姉ちゃん?」
あかね「……京子ちゃん、通り魔に襲われたって」
99:
ガチャ
あかり「京子ちゃん…」
京子「おお、あかり」
あかり「ごめん、ごめんね…」ポロポロ
京子「泣くなよー」
あかり「だって、だってぇ…あかりのせいでぇ…」
京子「あかりのせいじゃないってー」
あかり「京子ちゃん、しんじゃってたら、あかり…あかり…」
京子「何かバットみたいなので頭殴られたけどさ」
京子「でも当たりどころが良くて、助かったんだって医者に言われたよ」
あかり「ほんとに大丈夫?」
京子「うん、後1周間もしたら退院できるって」
あかり「よかった、よかったよぉ」
101:
京子「ところであかり」
あかり「?」
京子「私を殴った犯人わかったよ」
あかり「え?!」
京子「倒れる直前、はっきり顔見たから」
あかり「そ、それじゃあその人が…」
京子「うん、ほぼ100%あかりを脅してたのと同一人物だと思うよ」
あかり「そ、それで…犯人は…」
京子「犯人は」
105:
京子「全然知らない20歳くらいの男の人だったよ」
あかり「え?」
京子「あかり、知り合いに20歳くらいの男の人いる?」
あかり「…いない、よぉ」
京子「あ、ちなみにこれがその人の似顔絵」
京子「どう?見覚えある?」
あかり「全然…ないよぉ」
京子「うーん、それじゃあ顔はわかっても、見つけるのが難しいね」
あかり「でも、なんでこの人あかりのこと…」
京子「うん、それもわからないんだよね」
あかり「それじゃあこれからもあかり、この人に…」
京子「大丈夫だよ」
あかり「でも…」
京子「ボディーガードとして私達の傍にしばらく何人か付くみたいだし」
110:
京子「それに、あかりは今度から私とずっと一緒にいよう?」
あかり「え?」
京子「ほら、お互い一人じゃ危ないかもしれないし」
京子「それに、あかりが脅されてるの知ってるの今のところ私だけでしょ?」
京子「今後、新たに他の誰かにあの話ししたら、襲われる対象になっちゃうかもしれないし」
京子「だから、あかりの傍に居れるのは私以外いないかなって」
京子「……もしかして、迷惑?」
あかり「ううん!すっごく嬉しいよ京子ちゃん!」ウルウル
あかり「あかり、あかりこれからずっと京子ちゃんの傍にいるね!」
京子「うん、これからはずっと一緒だよあかり」ギュ
あかり「うん!ありがとう、京子ちゃん」ギュウ
京子「あかり……離さないから……」
京子「…………」
京子「……………………」ニヤ
?Fin?
11

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長門「――ありがとう」

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