貴音「961ぷろの日常」back

貴音「961ぷろの日常」


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2:
第四話
貴音「差別だと思います」
黒井「いきなりどうした?」
貴音「どうしたもこうしたもありません。私の『きゃら』のことについてでございます」
黒井「貴音ちゃんのキャラ・・・大人っぽくミステリアスで妖艶・・・といったところか?だがこのキャラは我々が押してると言うよりは貴音ちゃんの素だと思うが」
貴音「私も・・・私も可愛くなりたいのです!!」
黒井「うむ?」
3:
貴音「例えば美希はもう文句なしで可愛いではありませんか」
黒井「ウィ、高木のところにおいておくには惜しいほどに素質の高いアイドル、しかも若干16歳だからな。男子だけでなく女子の憧れでもある」
貴音「それに響など、最初は孤高でくぅるなキャラだったはずが、次第にぼろが出始めて今では愛すべきいじられキャラです」
黒井「最初も本当は少女が背伸びした感を出したかったんだが、なまじ完璧にしようとするから少し冷たいキャラになってしまっていたな。まあ今ではいい方向に向かっているだろう」
貴音「しかし私と言えば、未だに銀髪の女王とか姫とか面妖などと言われっぱなしで、可愛いなど聞いたことがございません」
黒井「面妖は自分で言ってるのではないか?」
5:
黒井「しかしなぁ・・・貴音ちゃんも十分可愛いと思うが。ベクトルが違うだけで」
貴音「あくまでそう思われるのですね・・・ではまずこの映像をご覧ください」ピッ
黒井「先週の合同ライブだな」
司会『次のユニットはプロジェクトフェアリーの三人だ!』
美希『よろしくなのー!』
観客『美希ちゃーん!』『可愛いよー!』
美希『ありがとー!』
響『はいさーい!』
観客『ひびきーん!』『完璧ー!』『遺伝子が・・・呼んでる(キリッ』
響『や、やめろぉ!曲のフリ以外でそのセリフ恥ずかしいんだぞ!』
\ドッ/\ワハハ/
6:
貴音『よろしくお願いします』
観客『・・・おぉ・・・』『本物だよ本物・・・』『貫禄あるな・・・』『流石女王・・・』
貴音『・・・・・・』
貴音「・・・・・・」ピッ
黒井「・・・・・・うむ」
貴音「うむではございません!」バンッ!
貴音「私だって声をかけて頂きたいのに!皆様何故躊躇するのですか!可愛いと言ってほしいのに!」バンバン
黒井「う、ウィ。なるほど、他の二人と比べ明らかにオーラが違うから、一瞬躊躇してしまうのだな」
貴音「もちろん歌っているときは歓声をいただきますが、そういうのではないのです・・・!」
7:
貴音「ですが私とて、何も現状の愚痴を言いに来たのではございません」
黒井「ふむ?」
貴音「この度打開策を思いつきましたので、その進言とご相談に参った次第でございます」
黒井「流石貴音ちゃんだな。してその打開策とは?」
貴音「はい、ではこの映像を」ピッ
黒井「こっ、これは・・・!」
9:
やよい『うっうー!おはようございまーす!』
やよい『わー!みてください!ぺんぎんさんですー!』
やよい『えーっと、おてんきはふゆがたのき、きあつはいちで、にしだかひがしひく・・・』
やよい『ゆーめーをみてれぅー』
貴音「可愛い・・・!」
黒井「えぇー・・・」
10:
貴音「なんですか『えぇー』とは!いくら黒井殿と言えどもあの高槻やよいの可愛さを否定するなど許しません!」
黒井「いやいやいや、そのだな、確かに可愛いよ?あの手のアイドルがうちにも欲しいと思う程度には可愛いとも」
黒井「だが、貴音ちゃんの参考になるかといえば・・・圧倒的にノンだと思うのだが・・・しかもよそのプロダクションだし」
貴音「いいえ黒井殿、私は度重なる研究の結果、私と高槻やよいとの共通点を見つけたのです・・・きぃわぁどは『ひらがな』です」
黒井「ウィ、もうだいたいわかった」
13:
貴音「例えば高槻やよいが何かを喋るとき、そのほとんどがひらがなとして構成されているかのように感じます。同じ言葉を喋っても」
貴音『国際情勢』
やよい『こくさいじょーせー』
貴音「ほら可愛い!」
黒井「わかったわかった、だから落ち着け」
貴音「しかし私の苦手な横文字がここでは武器となります!たとえば」
貴音『ぷれいすてぇしょん』
やよい『ぷれいすてーしょん』
貴音「いかがですか!」
黒井「いかがですかと言われてもだな」
14:
貴音「しかししかし!これだけではまだ高槻やよいの魅力は語りきれません!」
黒井「趣旨が変わってないかね?」
貴音「普通は映像として高槻やよいを知らなければ、いくらひらがなが可愛くても魅力は半減です。しかし彼女はさらに武器があるのです!それがこれ!」
ζ*'ヮ')ζ
黒井「・・・なんだこれは」
貴音「このように文字媒体においてさえ彼女の愛らしさは表現されうるのです!喋らせれば効果倍増!」
ζ*'ヮ')ζ<うっうー!
貴音「はうぅ!」ズキューン
15:
貴音「ああ・・・可愛い・・・高槻やよい可愛い・・・」
黒井「今の姿貴音ちゃんのファンが見たら卒倒しそうだな」
貴音「もちろん私も頑張って作ってみましたが」
ノ∬゜ー゜∬
貴音「いま一つ効果が見られないようでして」
ノ∬゜ー゜∬<らぁめん
黒井「・・・うむ、少々厳しいな」
ノ∬゜ー゜∬<うっうー!
黒井「いやこれはない。やるならこうだ」
ノ∬゜ー゜∬<めんよぉな!
貴音「なるほど」
17:
貴音「・・・おや、もうこんな時間ですか。本日も長々と失礼いたしました」
黒井「構わん。アイドルたちの精神ケアも立派な仕事だ」
貴音「そういって頂けるとありがたいです」
黒井「以前響ちゃんの魅力を語られた時は夜を徹したからな。それに比べればどうということはない」
貴音「お恥ずかしい限りでございます」
黒井「あれは私も盛り上がったからおあいこだよ」
19:
貴音「ではおやすみなさいませ」
黒井「うむ、明日は休みだがあまり夜更かしはしないようにな。明後日は9時に事務所に来るように」
貴音「承知いたしました。では失礼します」ガチャバタン
黒井「・・・ふむ、可愛い仕事ねぇ・・・」ピポパ
黒井「・・・もしもし、高木だな?そちらに高槻やよいがいると思うが、今度の仕事の件でな・・・」
黒井「む、忙しくて難しいだと?貴様には私のスパデラのデータを消したという大きな貸しがあるだろうが!無理でもねじ込め、ではな」ピッ
黒井「やれやれ、年頃の娘の相手というのは大変で・・・楽しいものだよ、まったく」
終わり
21:
第五話
貴音「・・・黒井殿にお伝えしたいことがございます・・・」
黒井「・・・うむ」
貴音「長年秘めてきましたが・・・これ以上はもう隠しきれません」
黒井「・・・・・・」
貴音「実は・・・実は私・・・!」
貴音「少々秘密が多いのです!」
黒井「知ってるとも」
22:
貴音「しかし私とて、何も好き好んで秘密にしているわけではありません」
黒井「ならば、この履歴書の空白の部分を早く埋めてもらえないかね」
貴音「その部分はとっぷしぃくれっとです」
黒井「やはりわざとだな?」
貴音「違うのです!違うのです!」
24:
貴音「わかりました・・・おそらくタイミング的にも今が最後のチャンスでしょう」
黒井「別に今となってはミステリアスで売ってるのだから、ある程度はそのままミステリアスでも構わんが・・・」
貴音「実は、惑星の並びによって私のとっぷしぃくれっとれべるが変わるのです」
黒井「電波は追加してほしくないのだが」
貴音「まもなく、250年に一度の惑星の並びになります。その間私は、今よりますますとっぷしぃくれっとになってしまうのです」
黒井「うむ、とりあえず今日は帰って休みなさい」
25:
?数日後?
貴音「黒井殿、本日の昼食は[ピーー]でよろしいでしょうか」
黒井「・・・なんだって?」
貴音「ですから、[ピーー]でよろしいかと」
黒井「・・・どこからか検閲音が聞こえるのだが」
貴音「ああやはり・・・始まってしまいましたか」
黒井「まさか、この前のあれか?」
貴音「はい、今は単語レベルで[ピーー]ですが、じきにほとんどが[ピーー]になってしまうでしょう」
黒井「自分で言ってるのか謎の力で伏せられてるのかさっぱりだな」
26:
?また数日後?
貴音「[ピーー]殿、[ピーー]の[ピーー]は[ピーー]で」
黒井「ええいピーピーうるさい!書いてよこせ!」
貴音「・・・・・・」カキカキ
『書いても[ピーー]のように[ピーー]に[ピーー]しまうのです』
黒井「どうなってるんだ一体」
27:
?またまた数日後?
[ピーー]「[ピーー][ピーー]、[ピーー][ピーー]の[ピーー]」
黒井「もはや誰かわからないな。プライバシー保護のようだ」
[ピーー]「・・・・・・」カキカキ
『[ピーー][ピーー][P][ピーー][ぴぃ]』
黒井「ちょっと遊んでるなさては?」
[ピーー]「[ピーー]」フルフル
黒井「わからん!」
28:
?またまたまた数日後?
貴音「・・・・・・」
黒井「お、戻ったのか!しかし以前聞いていた話では確か今日が一番酷い日だと・・・?」
貴音「・・・も・・・」
黒井「も?」
貴音「黙秘権を発動いたします・・・!」
黒井「なにぃ!?」
貴音「・・・・・・」
黒井「違うぞ貴音ちゃん!黙秘権は権利だから!強制じゃないから!」
貴音「・・・・・・」
黒井「もはやボディランゲージも使えないというのか・・・」
29:
?またまたまたまた数日後?
[ピーー]「[ピーー]は[ピーー][ピーー]?」
黒井「ふ、なんだか見慣れてしまったなこの光景も・・・一言もしゃべらないよりはまだましだな。何言っているかはわからないが」
響「おー貴音、昼ごはんいく?」
[ピーー]「[ピーー][ピーー]で[ピーー]」
響「えー、貴音今朝もラーメンだったじゃん、たまには他の物食べようよ」
[ピーー]「では[ピーー][ピーー]を[ピーー]」
響「一回麺類から離れようよ貴音」
黒井「・・・わかる・・・だと・・・?」
31:
黒井「響ちゃん、貴音ちゃんの言ってることがわかるのか?」
響「ん?わかるぞ?」
黒井「我々には検閲音しか聞こえて来ないのだが」
響「まあ自分はハム蔵とかイヌ美とかで慣れてるからね」
黒井「慣れ・・・?」
響「社長も慣れればわかるようになるぞ。あ、ちょうどいいや、昼ごはん行く間ハム蔵預かってて!それでハム蔵と会話の練習すればいいさ!」
ハム蔵「キュッ」
響「ハム蔵はまだわかりやすいから、たぶんすぐ話せるようになるぞ!じゃあお願いね!行こ、貴音」
[ピーー]「[ピーー][ピーー]」ガチャバタン
32:
黒井「・・・・・・」
ハム蔵「キュッ?」
黒井「・・・キュキュッ」
ハム蔵「?・・・キュッキュキュッ?」
黒井「・・・?」
終わり
33:
第六話
観客「北斗くーん!」「チョコうけとってー!」「私の気持ちもー!」
北斗「ははっ、ありがとうエンジェルちゃんたち!でも残念なことに俺の手は二つしかないから、会場の入り口にあるボックスに預けておいてくれるかな、じゃあチャオ☆」
翔太「相変わらずすごい人気だね北斗君」
北斗「ああ、俺の誕生日とバレンタインデーが重なるという、エンジェルちゃんたちの財布にも優しい最高の贈り物日和だからな」
翔太「財布に優しい?」
冬馬「一回で済むってことだろ。チョコとプレゼント分けないでいい」
北斗「彼女たちに負担をかけるのは俺としても望むところじゃないからな」
35:
北斗「でも翔太だって俺ほどじゃなくても結構もらってるじゃないか」
翔太「あはは・・・僕の場合はアイドルとしてっていうより息子っぽく思われてるみたいで、なんかマダムが多いんだけどね」
北斗「冬馬は?」
冬馬「・・・・・・」
翔太「あれ、冬馬君?」
北斗「お、おいまさかお前・・・」
36:
冬馬「・・・・・・事務所の箱に山積みで置いてる」
北斗「・・・よ、よかった。まさかの0とか言われたら俺もフォローしきれなかった」
冬馬「・・・か・・・ぇよ・・・」
翔太「え?」
冬馬「よかねぇよ!!何で誰も天ヶ瀬冬馬名義で送ってこねえんだよ!!」
冬馬「『茶畑網羅』って誰だよ!勝手に名前作って増やすんじゃねえ!しかもなんでそれで届くんだよ!!」
冬馬「箱一つ分確かめたのに誰も正しい名前書いてこなかったんだぞ!わかるかこの悲しみ!」
冬馬「最近じゃ音感が似てる言葉検索しただけで『もしかして:ピピン板橋』とか出てるんだぞ!もう全てがおかしいだろ!」
38:
翔太「・・・ごめんね冬馬君」
北斗「泣くな冬馬。今度俺の家族にも贈るよう言っておくから」
冬馬「いいよ・・・100万個の義理チョコよりも1個の天ヶ瀬冬馬名義が欲しいよ・・・」
北斗「もう帰ろう、温かい事務所に」
翔太「自転車でだけどね」
冬馬「来月から車に戻るらしいぜ。おっさんが言ってた」
北斗「もう春じゃないか。寒い時期に欲しかったな」
39:
北斗「事務所と言えばとびっきりのエンジェルちゃんたちがいるじゃないか」チリンチリーン
翔太「ああフェアリーね。でも忙しいんじゃない?」チリンチリーン
冬馬「今日は午前あがりだったらしいぜ」チリンチリーン
北斗「ほう、なら期待できるじゃないか冬馬!三人もいるんだから一人ぐらい凝ったやつを」
冬馬「我那覇だけだな。あとは元凶金髪と大食い銀髪だからあてにできない」
翔太「確かにね。でも北斗君は誕生日もかぶってるからもらえそうだよね?」
北斗「ああ、正直結構ワクワクしてるよ」
冬馬「ふん、どうせ義理だろ」
北斗「わかってないなあ冬馬、義理とか本命とか関係ないんだよ、もらうという事実が大切なのさ」
40:
翔太「ただいまー」
冬馬「うーさみさみ」
北斗「俺も今度手袋でも買うかな・・・おっと」
響「あ、ジュピターおかえりー」
北斗「響ちゃんは今日仕事終わり?」
響「終わったけど外寒いし、これも渡そうと思ってたから」ゴソゴソ
41:
響「北斗今日誕生日だろ?はいこれプレゼント」
北斗「毛糸の手袋・・・ありがとう響ちゃん!」
響「い、いやぁ・・・正直自分たちのせいで自転車通勤にさせてる気がするから、せめてもの罪滅ぼしというか・・・」
北斗「それでもありがたいよ!この響ちゃんの手編みのぬくもりがまるで俺を包み込むかのよう」
響「いや普通に市販だけど」
北斗「だよね」
42:
響「ちょっと車に忘れ物してきたから、じゃーねー」ガチャバタン
翔太「・・・行ったね」
北斗「・・・ああ」
翔太「義理どころかチョコの素振りもなかったね」
冬馬「ひょっとして・・・知らないとか・・・?沖縄じゃチョコは即溶けるから贈り物にふさわしくないとかで」
北斗「それは沖縄への偏見だと思うが・・・どこか常識的なようで非常識だから、知らない・・・あり得るな」
翔太「冬馬君の一番の期待の星が消えてしまったねー」
冬馬「もう諦めたぜ。食堂に飯食いに行こう」
43:
北斗「あ、やっぱりいた」
貴音「おや、じゅぴたぁではありませんか」
翔太「相変わらずよく食べるね貴音さん」
冬馬「四条はあげる側じゃなくて絶対食べる側だろうな」
貴音「ちょこの話ですか?」
翔太「知ってたの?ちょっといがーい」
貴音「はい、なんでも日本ではこの時期にちょこれいとを食べるという風習があると聞きまして」
北斗「微妙に違うけどね。貴音ちゃんの事だからチョコラーメンとか食べてみたいんじゃないの?」
貴音「ええ、先ほど出先で見かけましたので頂いてみました」
冬馬「あんのかよ!」
貴音「正直味に関しては幾度も首をひねりましたが、一応完食だけは致しました」
44:
貴音「おや、もうこんな時間・・・少々長居をしすぎたようですね。それではお先に失礼します」
北斗「・・・まあ予想通りだな」
冬馬「俺ならチョコラーメンなんて見かけても絶対挑戦しないけどな」
翔太「僕ちょっと挑戦してみようかな」
冬馬「いいけど一人で行けよ」
北斗「まあまあ、あとは美希ちゃんだな」
冬馬「一番期待薄だな」
翔太「でも一番女の子っぽいから、こういうイベントはしっかり押さえてるかもよ?」
冬馬「はっ、ないないありえない。あいつからチョコもらえたらチョコラーメン三杯食ってやるよ」
翔太「フラグの匂いがするね冬馬君。じゃあチョコもらえなかったら僕が三杯食べるよ」
45:
美希「・・・」グテェー
冬馬「うわっだらしないなこれ」
北斗「まさか応接室の一番いいソファでごろ寝してるとは・・・ファンが見たら泣いて喜びそうだな」
翔太「喜ぶの?」
冬馬「寝てんのか?」
美希「・・・起きてるよー」
46:
冬馬「なんでそんなダラダラしてんだよ」
美希「んー・・・美希ねー・・・あんまバレンタイン好きじゃないのー・・・」
北斗「どうしてだい?美希ちゃんならむしろ楽しむ方だと思ってたけど」
美希「・・・なんなの、友チョコって・・・」
美希「美希そんなにチョコばかり食べられないの・・・それにお返しもそんないいもの出来ないの・・・」
美希「・・・あとたまに本命らしきものが混じってるの・・・流石に勘弁してほしいって思うな・・・」
北斗「おにぎりなら無敵でもチョコばかりは厳しかったか・・・」
48:
冬馬「しかしこの感じなら賭けは俺の勝ちだな、覚悟しろ翔太」
翔太「うわー、ちょっと失敗したかも」
北斗「ん?このテーブルの上のウエハースの山は何だい?」
美希「それ三人にあげるの・・・カードのおまけなの・・・レアがでない・・・の・・・zzz・・・」
翔太「あ!冬馬君これチョコウエハースだよ!僕の勝ち!」
冬馬「ちょ、ノーカンだろこれは!」
49:
北斗「やれやれ、結局フェアリーからも戦果無しか」
冬馬「お前は我那覇から手袋もらっただろ」
翔太「やっぱ忙しいから用意とか大変なんだろうねー」
北斗「ま、俺たちみたいなアイドルはそういうイベントは与える側だしな」
翔太「フェアリーも朝の仕事はチロル投げだったしそういうものなんだろうね」
冬馬「やっぱ我那覇が一番まともらしい、という結論に落ち着いたな」
北斗「俺にとっては皆可愛い妖精ちゃんだけどね」
翔太「天使じゃないの?」
北斗「フェアリーだからな」
黒井「おや、まだ残ってたのかお前たち」
翔太「あ、妖精王が来たよ」
黒井「誰が妖精王だ誰が」
50:
北斗「かくかくしかじかで」
黒井「なるほどな、まあ彼女たちも忙しいからな」
黒井「本当ならそういう時ぐらいは年相応の振る舞いをしてほしいものだが、アイドルというのは難しいものだ」
冬馬「ところでおっさんはチョコもらったのか?」
黒井「ノン、王者の証ブラックサンダーを箱買いはした」
翔太「楽しみ方間違ってるよね」
黒井「王者とは常に一人、ゆえに孤独なのだ。馴れ合いのチョコなどいらぬ」
ガチャッ
響「あ、いたいた」
美希「ほら、やっぱりここにいたの」
貴音「流石美希ですね」
51:
美希「はい、社長にあげるの」
黒井「これは・・・チョコレート?」
貴音「ええ、いつもお世話になっておりますゆえ、日本の風習に則りお渡ししようと」
響「ヘビ香の冬眠場所まで用意してくれたし、お礼だぞ!」
黒井「う、ウィ、そういうわけなら、有りがたくいただき・・・はっ!?」
冬馬「・・・・・・」
翔太「・・・・・・」
北斗「・・・・・・」
53:
北斗「『王者とは常に一人』」
翔太「『ゆえに孤独なのだ』」
冬馬「『馴れ合いのチョコなどいr』」
黒井「シャラップ!いやむしろなんとでも言え!所詮負け犬の遠吠えである!強者とは手にした者のことなのだフゥーハハハ!」
冬馬「ちくしょおおおおおおおおおお!!!!」ダダダガチャバタン
翔太「ああ!冬馬君がストレスゲージ振り切った!」
北斗「あの薄着で外に出たら風邪ひくぞ!追うぞ翔太!」ダダダダッ
ガチャバタン
54:
黒井「・・・ところで、ジュピターにはチョコ渡さないのか?」
響「だってあいつらいっつも大量にファンからもらってるだろ?」
美希「美希の経験からいうと、チョコばかり山のように積み上がっても正直ぐったりなの」
貴音「ですから私たちからは自粛しようと、そう思いまして」
黒井「では私に渡すのは・・・」
美希「社長は全然貰うあてが無さそうに見えたからなの」
黒井「グフッ」
貴音「おや、こんなところにぶらっくさんだぁが箱積みで・・・いただきます」パクパク
終わり
56:
実に和みますな
5

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