タチコマB「僕はタチコマ!よろしくね?まどかちゃん!」back

タチコマB「僕はタチコマ!よろしくね?まどかちゃん!」


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2.
6
[風見野は存在しない]
[見滝原は隔離されている]
手紙の一文。
杏子「…ったく、やんなっちゃうよねぇ」
メカガニが言うには、暁美ほむらっつったっけ?
杏子「まさか、本当に森が広がってる何てさ…」
ある境から町の遠景が消えて森になったけど……妙な仕掛けをするもんだ。
杏子「…」
杏子「あーっ!駄目だこんがらがってきた……」ワシャワシャ
杏子「とりあえず戻って、暁美ほむらって奴に会うとしよーかね」
パキパキバキバキ…
100: 杏子 2013/05/07(火) 17:30:56 ID:dvWN9166
杏子「?」バッ
木がへし折れる音が響く……近い。
ドシーン…ウィーン…バババババ…
杏子「機械音?…森で?……!?…なんだありゃ?」バッ
幾つかの閃光と煙……あれは間違いない……戦闘だ。

101: 杏子 2013/05/07(火) 18:01:56 ID:Lf1T9jDo
?「おいおいまじかよ!?身元確認くらいしろよな!」バッ
動哨「こちら北B、侵入者が逃走…追跡すr
スタッ
金属の塊に着地する。
杏子「すげぇ、ロボットだ」
動哨「な!?増えた!?」
?「おっ…と?何だ?」
動哨「こいつの仲間か!?…はっ!?」クル
?「…」チャキ
ダンッ…ダンダンダンダンッ…
?「っ…駄目か」タタッ
あっちは生身みたいだな…
102: 杏子 2013/05/07(火) 18:02:55 ID:X./02M62
動哨「拳銃に槍だと!?くそっ、そんなモノでどうこう出来るか!…貴様も邪魔だ!野蛮人どもが!」ブン
野蛮人ねぇ?
杏子「うぜぇ」パキィン
突き立てた槍は、あっさりと沈んでいく。
動哨「なっ、アームスーツの装甲に!?…貴様!なn
ザンッ
動哨「あ」ズルッ
ズシーン…
杏子「…中身は……死んじゃあいないね」
動哨「」
ガサッ
103: 杏子 2013/05/07(火) 18:04:00 ID:NJ/op2F6
杏子「出てきなよ」
?「……あ、あぁ…」ガサガサ
?「…助かったよ…えっと…」
杏子「杏子…」チャ
トグサ「トグサだ…敵…じゃあ無いよな?」
杏子「さぁね…こいつの味方じゃ無いのは確かさ」ゲシッ
見滝原の人間…だよな?
なんかヒョロいな…たより無さそうだし。
トグサ「…杏子ちゃん、君はここに住んでるの…かい?」
杏子「は?…いや、いつもは見滝原だね」
トグサ「…だよな」キョロキョロ
警戒してるねぇ……そういや、増援の気配はなしか。
104: 杏子 2013/05/07(火) 18:04:35 ID:NJ/op2F6
トグサ「杏子ちゃん、この辺りで施設を見なかった?」
杏子「ちゃん付けは止しなよ……心当たりは無いよ」
トグサ「……そうか、ならこいつに聞くか」シュル
なんか首から出た!?
動哨「」カチ
こいつの首にも穴が!?
杏子「…」
杏子「……」サスサス
杏子「無い……」ホッ
無いよな?普通穴なんて無いよな?

106: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/07(火) 18:20:34 ID:2Ek8YNB2
自分の首を確認する杏子ちゃんかわいい
105: 杏子 2013/05/07(火) 18:12:25 ID:JFZuRa8E
なんか呟いて歩き出したけど…
見滝原の人間じゃ無いらしいし…
杏子「あんた、さぁ」スタスタ
トグサ「?」スタスタ
杏子「ほむら…とか言うやつの知り合い?」
トグサ「ほむら…暁美ほむら?」
杏子「やっぱりそっか…このタイミングでよそ者に出くわすから、関係あるとは思ったけどさぁ…」ハァ
トグサ「直接はまだ話して無いけどな…君の同業者だろ?」
杏子「…そうらしいね、私もよくは知らないけど」
トグサ「?」
なんだ?
こいつも私と似たような状況なのか?
杏子「私も、そいつとは会ってないんだ…そいつの使いのメカガニに手紙を渡されただけでね」ガサガサ
トグサ「蟹?…あぁタチコマか」スタスタ
107: 杏子 2013/05/07(火) 18:28:18 ID:7TlDRH7U
杏子「……変な名前だな、あいつ……あ、ここかい?」
なるほど、上手く隠されてる。
しかし、肉眼じゃこの施設を見つけるのは無理だろ…
トグサ「さて、何があるか」ピッ
杏子「しかし、どうやったのさ?…あいつは気絶してたし……その首のコードで頭でも覗いたのかい?」
トグサ「まぁそんな所だよ……鋭いね」チャキ
何かバカにされてる感じだ…
トグサが、表示パネルに何かを差し込むと扉がゆっくりと開いた。
白い廊下がゆっくり下ってる。
杏子「…しかし、キュウベェの野郎……後で絞めてやる」
トグサ「キュウベェ…ってのは白い獣だよな?」カツカツ
杏子「あぁ…あいつに風見野が激戦区だと聞かされたから私は見滝原を離れなかったんだ…妙に説得力があってさ…」
トグサ「そうか…」ピピッ…ガチャン
杏子「ここは何だい?」
トグサ「さぁ、それを調べに来たんだよ……人影は無し…」
108: 杏子 2013/05/07(火) 18:30:13 ID:X./02M62
ヴォーーー…
機械音だけが響いてる…
杏子「随分、大仰な機械だね…何だこりゃ?」ブチ
杏子「…」プラン
……なんか抜けたよ?
トグサ「おいおい、妙な事しないでくれよ?…爆発とか勘弁だぜ?」
カタッ
杏子「!?」バッ
トグサ「!?」チャキ
杏子「…誰だ?」チラ
明らかな異音と気配。
109: 杏子 2013/05/07(火) 18:54:20 ID:URtwDX6.
トグサ「…」キョロキョロ
道幅は狭い。
トグサ「…」クイクイ
杏子「…」コク
あんたが追い立てるのが正解だな…
トグサ「…」チラ
カタッ…タッタッタ…
トグサ「!…動くな!」ジャキ
トグサ「……?」キョロキョロ
いなくなったのか?道は一本だぞ?
カタッ…
トグサ「ちっ、上か!?」
ババッ…タッタッタ…
トグサ「くそっ…すまない!行った!」タッタッ
110: 杏子 2013/05/07(火) 18:55:28 ID:EurYX5D.
パイプを伝って向かって来てるけど。
あれは…
杏子「よしっ、さぁ来な…って……やっぱりあんたかよ…」
QB「…」タタッ
杏子「……そうだ!…てめぇ風見野の事、何で黙ってた!?」
QB「…ア」カタン
QB「ア…アア……」カタ…カタカタカタ
杏子「?」
何だ?いつもと様子が?
QB「…」カクン
トグサ「…はぁ…はぁ…何だよ、諦めたのか?」
QB「…やぁ、何してるんだい佐倉杏子?」
杏子「お前…今…」
QB「…折角、風見野は危険だから…僕が嘘までついて君を見滝原に留めておいたのに…まったく困るなぁ」チラ
トグサ「…」ビクッ
111: 杏子 2013/05/07(火) 19:28:59 ID:X./02M62
杏子「ここは…何だよ?…何の施設だ?」
QB「…」
QB「ここは、僕の拠点さ」
トグサ「工場?」
QB「僕のボディを生成して、僕の記憶を集約、共有する為の言うなれば工場みたいな場所だね!」
杏子「あんたはここで生まれたのか…」
だから近付けたく無かったのか?
QB「あくまでボディだけだけどね?…ここで常時、生成され、スペアが豊富だからこそ…君達魔法少女と共に行動できるんだよ!」
杏子「……聞きたいことが幾つかあんだけど?」チャキ
QB「…なんだい?」
杏子「…暁美ほむらって奴の手紙に書いてた事についてだ」
[魔法少女の心臓はソウルジェム…魔力の浪費と絶望がソウルジェムを黒く染める]
[魔女は魔法少女の成の果て…ソウルジェムはやがてグリーフシードに成る]
トグサ「…」
112: 杏子 2013/05/07(火) 19:30:30 ID:.iSns9qI
QB「魔法少女の真実…かい?」
杏子「あぁ、そうさ」
QB「はぁ、訂正するほど間違いでは無いね」
杏子「てめぇ…」ギリ
QB「…なんてね」
トグサ「…?」
QB「暁美ほむらの推測は間違いだ…残念だけどね…君達は絶望やソウルジェムの濁りで魔女になったりはしない…」
QB「それが事実だよ、佐倉杏子」キュップイ
杏子「……本当だな?」
ほむらって野郎の話が違う?
どうなってる?
風見野の情報が正しいから、こっちの情報も…って気にはならねぇが。
QB「そればかりは信用して貰うしか無いけどね、真実は真実だ…それと、出来ればここは壊さないで欲しいね」
私にゃどっちも信用できないしな。
113: 杏子 2013/05/07(火) 19:32:10 ID:hm5Z03L.
杏子「…」
QB「僕だってスペアが無くなるのは避けたいし、何より君達にそんな猶予は無いだろうから」
トグサ「猶予………っ!?」タッタッタ
トグサが入口に走る。
杏子「お、おい!?」タッタッタ
トグサ「…」バッ
バルバルバル…
微かに聴こえる音。
トグサ「大型の輸送ヘリか…杏子ちゃん!増援が来る!とりあえず見滝原まで引こう!」
QB「それが良いね」
杏子「……」
QB「じゃ、また見滝原で会おうね!杏子!」キュップイ
……ほむら…キュウベェ…くそ、何だってんだ!?

114: バトー 2013/05/07(火) 20:39:46 ID:X./02M62
7
トグサ「てな訳だ…」
バトー「あの生物と接触してたのか…」モムモム
やっぱ、義体食うめぇな。
トグサ「あぁ」
バトー「しかし…アームスーツは米軍の旧式に似ているな…払い下げを加工したか…」
旧式とは言え、民間が持つには過ぎた代物だが…
バトー「で?…その佐倉杏子はどこに行ったんだ?」
トグサ「報告にあった巴マミと会うらしい」
バトー「…そうか」
トグサ「そういや旦那、タチコマは?」
バトー「QBの監視に回してる…その話を聞く限りじゃ一匹に張り付いても意味は無さそうだがな」
巴マミと接触するなら、そいつはタチコマに任せりゃいいな。
115: バトー 2013/05/07(火) 20:41:36 ID:.iSns9qI
バトー「もう一機はほむらに頼まれた仕事をするんだと…」
トグサ「なんだそりゃ?」
バトー「なんか入れ込んでてな、鹿目まどかの護衛だそうだ」
『暁美ほむらは何故彼女に固執しているのかしら?』
バトー「お、少佐か?そっちはどうだ?」
『じき、病院に着く…彼女の記録が残ってれば良いけど』
トグサ「キュウベェって野郎の対応のさからして、病院にも何らかの対策はしてくるかと思いますよ…」
バトー「とにかくだ、そっちでほむらに会う様なら……頼む」
『ふふ、えぇ』
ん?何で笑った?
……まぁ…良いか。
バトー「そろそろ、俺達は廃工場に向かうぞ」

116: バトー 2013/05/07(火) 20:47:03 ID:SayzHSeQ
バトー「おーおー、人がウジャウジャ集まってんな……」
トグサ「また例のガスの影響、か?」
ここいらの連中が集まってんのか、随分広範囲だな……ん?
バトー「ありゃあ…」
まどか「…仁美ちゃん、それって本当なの?」
仁美「えぇ、さやかさんにもお話いたしましたわ」
まどか「そっか…だったらさやかちゃんも……あ、そうだ仁美ちゃん」
仁美「…」
まどか「……仁美ちゃん?」
仁美「まどかさん……私……ふふふ、何だか素晴らしい気分、ですわ」ユラ
まどか「え?」
117: バトー 2013/05/07(火) 20:49:05 ID:nsX6.yDc
『あれ?バトーさん達も来てたんですね』
バトー「タチコマか?どこだ?」
『こーこでーす、まどかちゃんから12m後方のフォークリフトの脇ですー』
トグサ「…本当だ」
『そっちに合流しますねー』
『あー、ずっるいなー!僕もそっち行きたい…バトーさん?』
バトー「お前はキュウベェの監視だ」
『…はーい』
トグサ「お、そういや…そっちに佐倉杏子は行ったか?」
『来てまーす!…二人と一匹で話し込んでる見たいですよ?……シルエットだけなんで、何て言ってるかはわかりませんけど』
ここの魔女をどうこうする気は無しか?
いや、情報を知らんだけか。
118: バトー 2013/05/07(火) 20:58:32 ID:Lf1T9jDo
タチコマB「あー、トグサ君お久しぶりだね?」キュイ
トグサ「お前、少しは緊張感を持てよ」
タチコマB「精神面に左右されることなく、力を発揮できると考えて欲しいなー」
バトー「民間人は、工場に入ったな…ん?あの二人も入ってくぞ?」
タチコマB「まどかちゃんは引っ張られてたように見えたけど…」
バトー「あの二人は何の話をしてたんだ?」
タチコマB「友達の話みたいです、腕を治す医者がどうとか…」
怪我か?
この町を出りゃ、義体化の選択もあるだろうにな…
タチコマB「……!…始まりました!ガスの濃度が上昇してまーす!」
バトー「よし、俺達も入る…タチコマは入り口で待機、いいな?」バッ
タチコマB「はーい」
119: バトー 2013/05/07(火) 21:11:18 ID:hm5Z03L.
パリン
微かにガラスの割れた音がした。
あの感じは外からだ……トグサに任せるか。
トグサ「っと?」
バトー「確認して、裏に回れ!」バンッ
入り口を蹴り開ける。
バトー「警察だ!」
民間人「あー…あー…」フラフラ
なんだ?
…このガスの影響か?
120: バトー 2013/05/07(火) 21:12:38 ID:.iSns9qI
バトー「ちっ、魔女はどこだ!?」
『旦那、俺達以外にも侵入してる奴がいる…』
バトー『お前は、こっちに合流しろ…警戒は怠るなよ』
民間人「おー…おー…」ワラワラ
バトー「おぃっ…ったく、まとわりつくな!」
…トグサが裏から合流すれば、残すはこの奥の扉か。
民間人「うー…うー…」グイグイ
トグサ「旦那大丈b……旦那…モテモテだな」
うるせぇよ。
バトー『タチコマ!入ってこい!こいつら押さえとけ』
『あっ、はーい』

121: バトー 2013/05/07(火) 21:28:15 ID:EurYX5D.
バトー「…」クイ
トグサ「…」コクリ
トグサが銃を構える。
さっきまで扉の向こうからも異音が聴こえていたが、今は静かなもんだ。
バトー『開けるぞ』
ガチャ
バトー「……!?」
トグサ「!?」ジャキ
バトー「……何だこりゃ」
分厚いモニターの残骸と…
まどか「あ……」
さやか「…」
さやか「ふふ…」
バトー「?」
122: バトー 2013/05/07(火) 21:30:42 ID:NN5Da/Ho
さやか「仁美がいる…まどかも…」
さやか「…」
さやか「……仁美がいるのは知ってたんだ?」
さやか「ははは……」
まどか「さ、さやかちゃん?」
何だ?誰と話してる?
トグサ「旦那、タチコマがガスはもう出てないとさ…」
タチコマB「皆、気絶したんで援護にきましたよ?まどかちゃんは無事?」
バトー「あぁ」
さやか「…」クル…スタスタ
バトー「おぅ、美樹…さやか…だったか」
こいつも魔法少女だったのか?
いや、ほむらはこの娘にも忠告していた…
123: バトー 2013/05/07(火) 21:44:52 ID:Nrf8Clc2
まどか「…待って!さやかちゃん!」
さやか「…」
まどか「ど、どうして?どうして魔法少女に?……だって仁美ちゃんが…上条君は大丈夫だって」
さやか「…」チラ
まどか「……さ、やか…ちゃん?」
バトー「俺も気になるね、なんで魔法少女になった?」
さやか「…」
バトー「ほむらに止められてたろ?」
さやか「…っ」ギリ
バトー「?」
怒り?後悔?…何があった?
124: バトー 2013/05/07(火) 21:46:50 ID:acIFVQKo
さやか「…」
さやか「…仁美も…無事?」
タチコマB「気絶はしてるけど、無事だよー」
バトー「…だ、そうだ」
さやか「良かった…」ホッ
さやか「仁美とまどか……お願いね…」
消え入るような声を投げる。
バトー「……あぁ」
まどか「…さ、さやかちゃ」
さやか「…」タタッ
バトー『……タチコマ…巴マミの部屋からキュウベェは動いたか?』
『動いてませんよ?』
バトー『…そうか』
125: バトー 2013/05/07(火) 22:11:21 ID:JFZuRa8E
トグサ「なんかあったのか?」
バトー「キュウベェは複数いるんだったな?」
トグサ「あぁ、そうらしい」
バトー「同時に動ける数は?」
トグサ「さぁな?魔法少女の誰かに聞きゃあ分かるんじゃないか?」
その魔法少女が把握して無いから聞いてんだよ…
まどか「……さやかちゃん…どうして…」
バトー「無事か?」
まどか「…あ…はい……ほむらちゃんと一緒に居た方ですよね…」
バトー「バトーだ、そっちはトグサ」
トグサ「よろしくな」
タチコマB「僕はタチコマ!よろしくね?まどかちゃん!」
まどか「…よ、よろしくお願いします」
126: バトー 2013/05/07(火) 22:14:48 ID:xBOPkuE2
バトー「さっきの……美樹さやかの事で聞きたいんだが……彼女もほむらに止められてたんじゃ無いのか?」
まどか「は、はい……さやかちゃんには叶えたい願いがあったから……でも」
トグサ「…でも?」
まどか「必要無くなった筈なんです……もう契約する意味なんて…」
バトー「…」
あの顔は覚悟の顔じゃない…
自ら選択した人間の顔じゃなかったぞ。
まどか「あ、仁美ちゃん…他の人達は?」
バトー「あっちで気絶してる…被害はねぇよ」
トグサ「深い昏睡状態だから、全員警察で処理するよ」
まどか「……良かった」
……?…
ん?……なんでこいつは…
127: バトー 2013/05/07(火) 22:25:28 ID:URtwDX6.
バトー「帰れるか?」
まどか「…はい」
バトー「うし、タチコマ送ってやれ!」
タチコマB「はーい」ギュルル
まどか「よ、よろしく」
タチコマB「しっかり守るから安心してね?」
『バトー?トグサ?』
バトー『?…少佐か?どうした?』
『病院のデータ…イシカワの解析が終わったのだけど…』
トグサ『何だよ、相当な量だな…』
128: バトー 2013/05/07(火) 22:26:33 ID:fuQGRSq.
バトー『これ全部、暁美ほむら個人の記録だってのか……ん?…!』
な…
トグサ『少佐これ……て事は、暁美ほむらは…』
…んだよ…こりゃ…
『私もすぐにそっちにm
バトー「何だよ!こりゃあ!…これがほむらの記録だってのか!?」
まどか「…え?」ビクッ
まどか「…ほむら、ちゃん?…記録?」

132: ほむら 2013/05/08(水) 18:00:15 ID:SgJ9pOjE
8
ほむら「嘘でしょ?…これ…」
私の知らない世界。
私の知らない病院。
思考が追い付かない…ただ場所と名前が共通しているだけ…
ほむら「ここで私が…死んだ?」
たちの悪い冗談にしか聞こえない。
本当に嫌になるループだ…
?「正確には、死んだ事にされた…よね?」
ほむら「!?…」ザッ
ほむら「…誰?」
?「初めまして、暁美ほむらさん」
133: ほむら 2013/05/08(水) 18:03:38 ID:Uwjg8MoA
エントランスを越え、女性が現れる。
素子「私は草薙素子…バトーの上司と言えば分かるかしら?」
ほむら「バトー…さんの?…警察?」
随分、何と言うか……際どい格好の人だ。
素子「まぁそうね」
ここに居る…と言うことは…
ほむら「私の調査…ですか?」
素子「ご明察」
ほむら「…私も、私もそれを調べに来ました…幾つか、記憶と食い違いがあって…」
素子「でしょうね…」
ほむら「これから調べに?」
素子「…もう終わったわ」
134: ほむら 2013/05/08(水) 18:04:25 ID:0lAMVNoA
ほむら「そう、でしたか…」
素子「貴女…自分の事を知りたい?」
ほむら「ええ」
この世界の私がどうなったのか…
私はそれを知るために来た。
素子「後悔するかも知れないわよ?」
ほむら「問題無い…です」
この世界の私がどうであっても、私の目的が揺らぐことはない…
ただ、気になってしまっただけだ…
こんな事は一度だってなかったのだから。
素子「じゃあ」ヒュッ
ほむら「…」パシ
素子「そのメモリーを、病院内の公衆端末に挿しなさい…視覚化された情報を見ることが出来る」
ほむら「あ、ありがとうございます」
135: ほむら 2013/05/08(水) 18:05:16 ID:euXxhb5M
素子「…」
素子「私は、これから見滝原に向かうわ…そこでまた会えるよう祈ってる」
ほむら「…」
素子「バトーが言ってたわ、貴女は芯が強いと…彼、中々誉めないのよ?」スタスタ
ほむら「…」ペコリ

136: ほむら 2013/05/08(水) 18:32:18 ID:SgJ9pOjE
公衆端末…これよね…?
あの人…草薙さんから受け取ったモノ…
ほむら「あ……ここに挿すのか」カチッ
カタカタカタ…ブヴゥゥン…
文字の羅列…映像…写真…
あまりに膨大な報告書。
ほむら「これは…」
ほむら「…これが、私についての報告書?」
[…にて、死亡認定。護衛対象の情報を上書き……護衛対象、鹿目まどか…]
ほむら「…」
…え?
137: ほむら 2013/05/08(水) 18:33:47 ID:uDm/HP/.
[…作戦での混乱を避けるため、過去の記憶との誤差を修正、改変……最終試験終了後に鹿目まどかを製品化一号として……どかに被検体同様の抗体を……]
ほむら「な…なに…?」
[…護衛対象、鹿目まどかへの執着を強化……過去接点があるよう改変。契約を時間遡行とし…]
ーー私、鹿目まどか!まどかって呼んで?ーー
ほむら「う、嘘よね…何なの……こんな…」
[…護衛対象との接触時、記憶の改竄を感知しないよう一方的な過去として調整……架空の記憶を追加…]
ーーほむらちゃんも格好よくなっちゃえば良いんだよ!ーー
嘘だ…嘘だ…
[…平行世界の記憶、それによって護衛対象との認識の相違を自己完結させ…第3実験体巴マミ及び第16実験体佐倉杏子に対し…]
ーーいきなり秘密がバレちゃったね…クラスの皆には…内緒だよ?ーー
嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…
[…なお、次点追加の実験体には美樹さやか……各実験体の試験実施場所と時刻を追加記憶…]パキ
ーーだから、魔法少女になって…本当に良かったって…そう思うんだ…ーー
……ブツッ…
138: ほむら 2013/05/08(水) 18:36:47 ID:/zMfAAQU
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…
ーー…さっきのは嘘…一個だけ取っておいたんだ…ーー
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…
ーー私じゃ出来なくて…ほむらちゃんにしか出来ない事…お願いしたいから…ーー
嘘だ嘘…だ…嘘…
ほむら「ぁ…」ポロ
QB「…」スタ
まどかとの記憶が…偽物?
ーーキュウベェに騙される前のバカな私を…助けてあげてくれないかな?ーー
ほむら「嘘だ…嘘よ…」
QB「嘘じゃあ無いよ?」
ほむら「きゅ…べぇ…あなた…」
QB「君は、君の使命はここで造られた…」
ほむら「嘘よ……」ギュ
139: ほむら 2013/05/08(水) 19:02:34 ID:gaIEqLHU
QB「言葉で否定するのは簡単だよね?…でも君が…君だけしか知り得ない情報…」
QB「君だけしか知り得ないと思い込んでいた情報が、その報告書にどれだけあったか分かるかい?」
ほむら「私は…私の祈りで…」ポロポロ
QB「キュップイ!僕が君に驚いた理由は、感知していない人間が現れたからじゃあ無いよ?」
QB「なんで、廃棄されたはずの失敗作が今になって現れたのか?…それだけさ」
ほむら「…違う…違う…」ポロポロ
QB「厄介な事に、君の見滝原への転入手続きは失効されていないままだったしね……」
ほむら「違う……私は…」ポロ
QB「君は鹿目まどかを守るためだけに造られたのに……その試験途中に廃棄されたんだ……」
QB「君の脆いゴーストが度重なる脳核の矯正に耐えられずにね……だいたい時間遡行なんて本気で信じてたのかい?」
やめて…やめてよ……
QB「まぁ、もっとも今の君を見れば…それほど警戒の必要は無かったけど……おかしな記憶にもあてられてるみたいだし……未来からって設定が悪かったかな?」キュップイ
140: ほむら 2013/05/08(水) 19:03:18 ID:/zMfAAQU
だったら…
ほむら「ぁあ…あああ…」ポロポロ
だったら…お前達は…
ーーもう1つ…お願いしてもいい?ーー
あんな記憶を、感触を…私に…
ーー私…魔女には成りたくない…ーー
ほむら「……ぅぷ」ゴポ
ビチャビチャビチャ…
QB「…」
QB?「これで解ったろ?……よく思い出すといいよ、暁美ほむら…君の記憶を…」
QB「…君は、君の大切な鹿目まどかを利用する為に産まれたのさ」

141: 訂正 2013/05/08(水) 19:05:33 ID:Qu3dPHYY
>>140
×QB「…君は、君の大切なまどかを利用する為に産ま
○QB「…君は、君の大切な鹿目まどかを利用する為に産ま
143: 杏子 2013/05/08(水) 20:22:24 ID:Qu3dPHYY
9
杏子「おい!こりゃどういう事だ!?」
QB「見ての通りさ」
杏子「…ちっ」
マミ「…ひっく…ひっく…」ポロポロ
私の袖を掴んだまま離さない。
杏子「ほら、一緒に居てやるから泣くなよ…な?」ナデナデ
マミ「…ほんと?」グシグシ
QB「退行現象…と言うやつだね」
杏子「……さっきの話…本当だろうな?」
QB「前にも似たような事を言ったけど…別に信じないならそれで構わないよ?……ただ僕も困ってるんだ…」
QB「まさか、暁美ほむらがマミを囮に使うなんてね…」
144: 杏子 2013/05/08(水) 20:24:45 ID:euXxhb5M
杏子「…」ギリッ
おかげでマミは魔女に殺されかけて……そのショックでこの様か。
QB「共闘すれば、負けない相手だったのに…君達、魔法少女の縄張り争いにも困ったものだよ…」
杏子「くそが…」ボソッ
マミ「ひっ」ビクッ
杏子「あ…マミの事じゃ無いよ?」ナデナデ
マミ「…ぅん」グス
マミ「お姉ちゃんも…魔法少女だよね?」
杏子「ん?あぁ」
マミ「えへへ…同じだ…」ギュッ
杏子「…」
マミの奴、こんな精神状態の歳から一人で戦ってたのかよ…ったく…
にしても暁美ほむら……QBも信用ならねぇが…
杏子「手紙の件といい…一度会ってみないとね」ギュッ

145: 杏子 2013/05/08(水) 20:27:11 ID:SgJ9pOjE
杏子「いない…いないか…」ゴソゴソ
マミ「ち、散らかしちゃ駄目だよ…」
マミと同じ学校だったのは助かったな…
学校の連絡名簿から辿る事が出来た。
杏子「しかし、何だこの資料…」
クソ真面目に纏めてやがる。
この情報を見る限りは私に伝えたことに虚偽は無いみたいだが…
杏子「ん?…ワルプr……おいおい、何だよ…マジか?」
マミ「?」
こんな馬鹿でかい魔女が来るってのか?
QB「さぁね…このデータを見る限りは事実っぽいけど…」
146: 杏子 2013/05/08(水) 20:28:43 ID:tzglW8pw
杏子「っ…居たのか」
マミ「キュウベェ!」ギュ
QB「ま、警戒しておくに越したことは無いんじゃ無いかな?」
杏子「暁美ほむらは何処に行った?」
QB「…」
QB「この町にはいないみたいだね」
杏子「…そうかい」
こいつは何を隠してやがる?
マミが怯えるから厳しく追求できねぇし。
杏子「…」
杏子「マミ」
マミ「ん?なぁに?」
杏子「私は、しばらく用事が出来ちゃったから…キュウベェと家に戻っててくれるかい?」ニコ
147: 杏子 2013/05/08(水) 20:35:48 ID:gaIEqLHU
マミ「えっ…でも…」ウル
杏子「必ず戻るから、な?」ナデナデ
マミ「…ぅん」
渋々頷く。
あいつ…トグサっつったか…
この町に来てるんだよな?
杏子「キュウベェ!マミを頼んだぞ?」
QB「…任せてよ」キュップイ
探してみるか…
QB「…」
仁美「あら?」
148: 杏子 2013/05/08(水) 20:49:37 ID:gaIEqLHU
杏子「?」
杏子「……えっと、あんた…暁美ほむら?」
仁美「私が?…違いますわ……その、私も暁美さんに用があって参りましたの」
杏子「残念だけど留守みたいだよ?」
仁美「その様ですわね…」
少しでも情報を集めるか…
杏子「何かあったのかい?」
仁美「いえ、昨日から学校をお休みしておりましたので……」
なんだ、クラスメイトって奴ね。
仁美「それでは、失礼致します。別に寄る所もありますので」ペコリ
杏子「ほーん、じゃ」ヒラヒラ
杏子「あ、そうだ!あんたほむらの知り合いならトグサっての知ってる?」
仁美「?……存じ上げませんわ」
149: 杏子 2013/05/08(水) 20:50:16 ID:/zMfAAQU
杏子「そっか、警察らしいんだけど……」
仁美「昨日、警察の方にはお世話になりましたけど……二人とも私が気付いた時には、既に何処かに行っておりましたので」
杏子「そっか、悪いね……私も行くわ」スタスタ
杏子「…」

150: 杏子 2013/05/08(水) 20:56:04 ID:uDm/HP/.
杏子「いないね…」
まぁ、すぐ見つかるとも考えちゃいないが…
杏子「手がかりの一つもあればねぇ…」
キュルルル…
杏子「ん?……この音は…」
キュルルル…
どこだ?……おそらく透明に……
杏子「いた!…おい!メカガニ!」
キュルルル…
ちっ、止まりゃしない…急いでんのか?
えっと、たしか名前は…
杏子「た………あ、タチコマ!」
タチコマB「うん?」シュルルー…キュ
杏子「ふう、やっと止まったか!走らせんなよなぁ」
151: 杏子 2013/05/08(水) 21:03:08 ID:qK/FwP.I
タチコマB「あ、杏子ちゃんだ…久しぶりー」
杏子「あぁ、ちょっとあんたに聞きたい事g
タチコマB「あ、揺れなかった?……杏子ちゃんごめん……ちょっと僕ら急いでるんだ」キュル…キュルルルルル…
僕ら?……!?…おいおい、もう行くのかよ?
杏子「トグサってやつが、何処にいるか知りたいんだ!」タッタッタ
タチコマB「バトーさんと一緒にいるよー」キュルルル…
杏子「おう!サンキューな!」
よし、じゃあバトーって奴に会って…
あれ?
杏子「…」
杏子「……だから、そいつが何処にいるんだよ」
杏子「…」クルッ
行っちまったよなぁ…私の……バカ…

152: 杏子 2013/05/08(水) 21:17:54 ID:tzglW8pw
杏子「…ここも違う」
もう夕方か…今日も駄目、いったい何処に居るんだよ?
調査っつうから、ホテル暮らしだと踏んだが違ったのかねぇ?
杏子「あと、探してないのは…」ポリポリ
バトー「ほれほれ、急ぐぞ…この周辺のデータは今日中に取っとかんとな」
トグサ「…ったく、人使いの荒さなら旦那も少佐と良い勝負だz…
杏子「…あ」
トグサ「あ、杏子…ちゃん?」
いた。
杏子「…やっと見つけた」ハァ
トグサ「え?何?俺を探してたの?」
バトー「何やっt…!……おぅ」
杏子「そっちは初めましてだね」
ゴツい男がトグサに目配せする。
つーか、何だあの目?
153: 杏子 2013/05/08(水) 21:18:43 ID:/zMfAAQU
バトー「…あー、まぁなんだ…話は聞いてる…俺はバトーだ」
杏子「よろしく」
バトー「よろしくな、佐倉杏子」
トグサ「で?何かあったのかい?」
杏子「あぁ、あんたなら全体の状況を把握してるかと思ってね」

154: 杏子 2013/05/08(水) 21:25:49 ID:SgJ9pOjE
何だよ…何だよそりゃ…
杏子「じゃあさ、そのほむらって奴は…」
バトー「記憶を作られてる…恐らくな」
ちっ、キュウベェのやろう…
いよいよ、あいつを信用出来なくなってきたな。
バトー「んで、キュウベェってのを取っ捕まえたいんだが…」
トグサ「俺達の前には現れなくなってね…森に向かうにも増援のアームスーツが彷徨いてて簡単には、ね」
杏子「今、マミの家に居るよ…案内する」
バトー「助かる、あの生物から聞けるだけ聞きたいね…で、とっとと終わらすぞ」
トグサ「ま、そうだな」
杏子「私も手伝うよ…マミも心配だしね」
バトー「しかし、お前さんは冷静だな…自分が義体でも問題ないってか?」
杏子「いやまぁ、驚いたけどさ…人じゃないのはほむらの手紙で知ってたし…それが魔法でも機械でもどっちでも良いさ…」
タチコマA「ほむらちゃんはショックが大きかったみたいだけど?」キュイ
トグサ「元々はターゲットの護衛と監視のための義体少女…ありもしない記憶だけにすがって…こんな真相だったんだ、そりゃなぁ」
155: 杏子 2013/05/08(水) 21:33:36 ID:FW1pjtkk
バトー「早いとこ解決しねぇと、おっかねぇ女上司が何するかわからんぞ?」
杏子「他にも仲間が?」
タチコマA「いるよー!少佐でしょー、イシカワさんにーサイトーさんにー…ボーマ君とー……」
?…あれ?待てよ?
バトー「しかし、腑に落ちんのは…何で義体化させた人間なのか…だな…んなのぁサイボーグにでも任せりゃ良い…わざわざ金のかかる方法でなんざ……」
トグサ「まぁ、その辺は少佐達も調べてるしいずれ解るだろ?」
だったら、何で…
[貴女にはマミと渡りをつけてほしい、彼女は、私に心を許さないから]
杏子「…なぁ、トグサ」
トグサ「ん?」
杏子「その…暁美ほむらに記憶された情報は知ってるのか?」
トグサ「あぁ…一応ね…」
杏子「そこにさ…」
杏子「私の過去は記録されてたかい?」

156: バトー 2013/05/08(水) 22:05:25 ID:SgJ9pOjE
10
バトー「ったく…」
何処行きやがった…タチコマの奴め。
あいつ、自閉モードに抵抗無くなってきてないか……
トグサ「ここら一帯は終わったぞ?…どしたの?イライラして…?」
バトー「うるせぇ、あと三区画ある…次だ次」
トグサ「うへぇ…あ、そうだ、美樹さやかの件……例の病院の監視カメラの記録も全部貰ってきた……流石に病室は写ってないけどな」
バトー「おぅ」
トグサ「…んだよ、こえぇな」
バトー「ほれほれ、急ぐぞ…この周辺のデータは今日中に取っとかんとな」
トグサ「…ったく、人使いの荒さなら旦那も少佐と良い勝負だz…
はぁっ、たく…何やってんだ俺ぁ…
鹿目まどかの監視を受けて、タチコマが居なくなってんだから、行き先は一つだ。
連れ戻して来るのを期待してるみてぇじゃねぇか…
157: バトー 2013/05/08(水) 22:08:19 ID:euXxhb5M
バトー「おし、出すぞ?…ん?」ガチャ
あのバカ…まだ乗り込んでやがらねぇ。
バタン
バトー「何やっt…!……おぅ」
杏子「そっちは初めましてだね」
バトー『おい、報告にあった魔法少女じゃねぇか…どうした?』
トグサ『何か話があるんだと』
…話?
バトー「…あー、まぁなんだ…話は聞いてる…俺はバトーだ」
杏子「よろしく」
バトー「よろしくな、佐倉杏子」
トグサ「で?何かあったのかい?」
杏子「あぁ、あんたなら全体の状況を把握してるかと思ってね」

158: バトー 2013/05/08(水) 22:13:37 ID:gaIEqLHU
…なるほどな、ほむらの手紙の内容からするに…
杏子「じゃあさ、そのほむらって奴は…」
バトー「記憶を作られてる…恐らくな」
少佐から送られたデータと同じ情報…記憶上の設定ってやつか。
杏子「…」ギリ
バトー「んで、キュウベェってのを取っ捕まえたいんだが…」
始めのコンタクトで捕獲すべきだったな…
トグサ「俺達の前には現れなくなってね…森に向かうにも増援のアームスーツが彷徨いてて簡単には、ね」
杏子「今、マミの家に居るよ…案内する」
バトー「助かる、あの生物から聞けるだけ聞きたいね…で、とっとと終わらすぞ」
トグサ「ま、そうだな」
159: バトー 2013/05/08(水) 22:16:04 ID:SgJ9pOjE
杏子「私も手伝うよ…マミも心配だしね」
バトー「しかし、お前さんは冷静だな…自分が義体でも問題ないってか?」
杏子「いやまぁ、驚いたけどさ…人じゃないのはほむらの手紙で知ってたし…それが魔法でも機械でもどっちでも良いさ…」
なんつーか、あれだな……魔法少女ってのは…
タチコマA「ほむらちゃんはショックが大きかったみたいだけど?」キュイ
トグサ「元々はターゲットの護衛と監視のための義体少女…ありもしない記憶だけにすがって…こんな真相だったんだ、そりゃなぁ」
……ほむら…
バトー「早いとこ解決しねぇと、おっかねぇ女上司が何するかわからんぞ?」
杏子「他にも仲間が?」
タチコマA「いるよー!少佐でしょー、イシカワさんにーサイトーさんにー…ボーマ君とー……」
バトー『余計な事話すな、タチコマ』
タチコマA『…はーい』
杏子「…」
160: バトー 2013/05/08(水) 22:18:28 ID:0lAMVNoA
バトー「しかし、腑に落ちんのは…何で義体化させた人間なのか…だな…んなのぁサイボーグにでも任せりゃ良い…わざわざ金のかかる方法でなんざ……」
一つ、思い付くのが……とびきり胸クソの悪い理由ときてるしな。
バトー『少佐?聞いてるか?』
『聞いている…そちらに向かっているが、キュウベェとの接触には間に合いそうにない…頼んだぞ』
バトー『了解』
……っと、トグサはまだ佐倉杏子と会話中か…
今のうちに病院の映像でも洗うかね。
カチッ…ピピ…
予想はしてたが、ひでぇ画質だな。
ピピ…ピ…
お?……いたいた……屋上でキュウベェと二人きりか…なに話してやがる?
音は…辛うじて拾えるか…
ノイズひでぇな…

161: バトー 2013/05/08(水) 22:27:19 ID:SgJ9pOjE
ザーー…
さやか『恭介が治る……か…えへへ』
QB『随分、楽…そうだね』
さやか『あんたか…何か用?』
QB『冷たいね…この短期……に随分と信頼を失ったもんだ…』
さやか『あんた…マミさんに何…たのさ?』
QB『何も…ていないよ?』
さやか『病院の魔……のあと…私達、マミさんに会って…んだよ?』
QB『……そうかい…マミを見たんだね…』
さやか『…ま、いずれほむらも交えてちゃんと説明し……らうから…残念だけど私があんたを頼ること……くなったよ』
QB『どうしてだい?…今日こそ契約出来ると思っ……ら来たんだけど?』
さやか『どう考えれば、私が契約するのさ…仁美の紹介で新しい治療……を試せるか……恭介も治るってのに…』
QB『だからさ』
さやか『…?』
162: バトー 2013/05/08(水) 22:57:22 ID:Vvp01AK6
QB『上……恭介達を乗せた飛行機が落ちたり、車が事……遇わないよう願うべきだと思うな?』
さやか『……は?』
QB『…ってるかい?マミは交通事故で両親を失っ……だよ?』
さやか『だからって…』
QB『そんな事故でも無いと、彼女は幸せな生活から、契……なんて望まなかっただろうからね』
さやか『………あんた…』
QB『例えば、珍しい動物を追い……て子供が車道に飛……したり…暗がりで何かを轢いてしまった……撃で運転を過ったり…事故の原因なんて些細な事さ…』
QB『…君の親友も付き添いで乗って……もね…』
さやか『…っ』
QB『そん…恐ろしい未来を防ぐために願い事をする…そんなに不思議な事じゃ……んじゃないかな?』
さやか『あんたっ…よくも、よく……んな事!…マミさんは!だったらマ…さんは!』
QB『だって、勿体無いじゃないか……折角の才能を生か…ないなんて……』
163: バトー 2013/05/08(水) 23:00:13 ID:znlWQfHQ
QB『とは言っても…強制なんてで……いから、マミが事…に遇うなんて偶然があって助かったよ』
さやか『…あ、あんた!』
QB『別に構わな…よ?…事故に遇わないかも知れないし……でも、そうだなぁ…同じ話を…どかにしたら…きっ……約してくれるよね!』
さやか『あ、あああ!』ガシッ…
QB『さやか…首を絞め……んて酷いよ…』
さやか『そんな真似したらっ…あんたをっ…!』ギリギリ
QB『暁……むらから聞いて無いのかい?…僕のスペ………て幾らだってあるんだよ?』
QB『さぁ……どうする…美樹さやか?』
さやか『…』
さやか『…………る』
さやか『…契約……すr…ブツッ
バトー「…」ギリ
『落ち着きなさいバトー』
落ち着いてるだろうが…

164: バトー 2013/05/08(水) 23:04:04 ID:1yLOwVM.
杏子「マミー帰ったぞー」ドンドン
杏子「…」
…ん?
バトー「開いてるみたいだぞ…鍵」
杏子「…本当だ」ガチャ
杏子「ったく、戸締まりはしとけって言っといたのに…おーい、マミー」
バトー『おい、タチコマ…ベランダから逃走するかもしれん…逃がすなよ』
『アイアイサー!』
トグサ「…旦那」ジャキ
QB「…」
奴はリビングのテーブルの上に鎮座している。
鬼ごっこをするつもりは無いのか?
165: バトー 2013/05/08(水) 23:18:27 ID:Vvp01AK6
杏子「…ただいま」
QB「おかえり」
マミ「…スゥ…スゥ」Zz
杏子「…」チラ
QB「マミならぐっすり眠ってるよ」
バトー「よぅ、キュウベェ…てめぇに聞きたい事がある」
QB「まったく…余計な者まで連れてきて…君といい、暁美ほむらといい、どうしてこうも掻き乱すんだい?」
杏子「キュウベェ…あんた、何企んでんだ?」
QB「そう言うのは9課の連中に聞くといいよ…君達が大好きな倫理観たっぷりに今回の顛末を説明してくれるはずさ」
バトー「てめぇふざけんn…ジャキ
『おい、バトー!』
166: バトー 2013/05/08(水) 23:19:04 ID:8QwpyLig
バトー『あぁ!?んだよ!?』
『気を付けろ、そいつぁとんでもない野郎だぞ』
バトー『あぁ?だから今…』
杏子「てめぇの口から聞かせな」チャキ
QB「穏やかじゃあないね…なら、教えてあげるよ…」
『そいつら、以前米軍が開発した兵器の経過実験をそこでやってやがったんだ…米帝が大戦時に廃棄した研究…』
QB「魔法少女の計画について…ね」

167: バトー 2013/05/08(水) 23:45:22 ID:v89IZo1Y
QB「技術革新以来、義体研究と共に多額の予算をつぎ込んだ研究に再生技術研究という物があったんだ……君達は知ってるよね?」
杏子「再生技術?」
QB「そう!機械化せずに切れた腕を生やしたり、臓器を蘇生させる技術さ!」
QB「…まぁ…結局はコストの問題で義体化治療が主流になったんだけど」キュップイ
『…大戦中に開発された再生医療技術の中に、初期のナノマシンプログラムがあった』
QB「その一つ、ナノマシン技術は最も研究が進んでいたジャンルでね…実用化も間近だった」
QB「しかし、問題が発生…計画は頓挫してしまったんだ」
『本来ナノマシンは細胞の複製、蘇生を促し、再生を終えるまでの擬似組織として機能するはずだった』
『だが、このナノマシンは細胞と結び付き、再生後も体外排出されることなく…体内組織に影響を与え続けたのさ』
QB「その問題を改善しようと研究を重ねるも一向に成果は得られなかった…でもね?」
『その影響そのものを兵器化しようと考えた部門があったのさ』
バトー「なるほどな…」
クソみてぇな思考回路してやがる。
168: バトー 2013/05/08(水) 23:46:34 ID:5Sg/C5Po
QB「……ナノマシンは強く脳核に干渉し、自律神経系に多大な影響を及ぼした…」
QB「意思を残したままでも、体は躊躇いを持たない特殊な人間の出来上がりと言うわけさ!」
『米軍は人道的見地から、大戦の終結をもって計画を破棄…それをこいつらが掘り起こしやがったんだ』
バトー「その最終実験場がここか」
杏子「…だったら…私らは…」
QB「実験は滞りなく進んだよ!元々ほぼ完成していたモノだしね…しかし、また厄介事が起きてしまった」
バトー「暁美ほむらだな…」
バトー『しかし、その情報はどっからだ?…軍事記録なんぞ』
『お久しぶりです…バトー君』
聞き覚えのある嫌な声だ。
なるほどCIAか…合点がいった…
QB「…彼女は、実験終了後に正式採用される一号兵器の護衛が任務だった」
『覚えていますか?ワタナベ・タナカです……あ、今は所用でいませんがサトウも来てますよ?』
…忘れるかよ…
169: バトー 2013/05/08(水) 23:57:59 ID:Vvp01AK6
QB「ところが、記憶回路の調整で少々問題が起きてね…彼女ごと廃棄したんだ」
『課長がCIAに渡りをつけてな…今回の件に関しては、早々に情報開示を許可してくれたのさ…』
『前回の借りと、まぁこの件はこちらの落ち度でもありますし……いや、申し訳無い』
ありがたいねぇ…頼もしい限りだよ。
『バトー、そいつを捕獲しろ……遠隔操作されてるはずだ…』
QB「確実に破棄したはずだったんだけど…生きてたみたいだ……残念な事にね」キュップイ
バトー「うるせぇ、てめぇらの頭は誰だ?……てめぇは誰だ!?」ガッ
QB「残念だけど僕の口からは言えないよ?…それにね?」サッ
トグサ「…?…なんだ?」クラ
QB「僕は、お伽噺の悪役じゃあ無いんだ…何もかも終わる前に真相をペラペラ話すと思うのかい?」
微震…何だ?
170: バトー 2013/05/09(木) 00:04:30 ID:2cjMnZk.
杏子「何もかも?」
QB「杏子、君は以前僕に聞いたよね?…魔法少女の真実について…絶望が魔女を生むのかって……僕はこう答えた」
マミ「…スゥ…スゥ」Zz
QB「そんな事はないよ…ってね?」
杏子「!……てめぇまさか!」
QB「当然だよね?…君達の魔女化なんて…」
『バトーさーん!建物内から例のガスが発生してますー!』
…?……何だと!?まさか!?
ピシ…
杏子「やめやがれ!起きろマミッ!」
QB「僕の意思一つなんだから」
マミ「」メキメキメキメキメキメキ……
杏子「…マミーーーーッ!!」

171: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/09(木) 00:05:43 ID:rXI34JiM
寝ます、見てくれてる人ありがとう
次はたぶん土曜、おやすみなさい
173: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/09(木) 00:32:56 ID:ilo8ArIk
ロボトミー手術?みたいだな

174: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/11(土) 00:47:40 ID:Vf4nGtTo
設定の再構築イイネ
176: 杏子 2013/05/11(土) 19:19:15 ID:cfX.okQI
11
ゴゴゴゴ…
なんだよこいつは…なんで魔女が表れた?
なんでマミは動かないんだ?
杏子「嘘だろ…マミ…」ユサユサ
マミ「」ユサユサ
バトー「おい!よそ見すんじゃねぇ!」
QB「…じゃあね」タタッ
キュウ…ベェ……キュウベェ…
杏子「……て、めぇ」
杏子「てめぇ待ちやがれっ!ぶっ殺してやるっ!!」タタッ
トグサ「ちょっ、おい!」
バトー「トグサ!あいつらを追え!こいつぁお前じゃどうにもならん!」

177: 杏子 2013/05/11(土) 19:22:32 ID:4plcOjCU
杏子「待ちやがれっ!」ザクッ
QB「マミも役には立ってくれたけど精神の成長はあまり見られなかったね…魔女に宿るゴーストさえいつまで持つやら…」ヒョイ
杏子「あの細工を、私ら全員にしやがったのか!?」
QB「当たり前じゃないか、この事態を想定していなかった訳ではないし…マミの魔女が置いてある自宅で待ち伏せていただけさ」
杏子「くそがっ!」ビュン
QB「とてもじゃ無いけど、あの男に魔女を止められるとは思えないね…今からでも加勢に行ったらどうだい?」ヒラリ
トグサ「はぁっ、はぁっ…お前を捕らえてからそうさせてもらう!」ダッ
QB「やれやれ」ピョン
杏子「もらった!!」ビュアッ
ガキィッ…
QB「……!…おっと」
杏子「なっ!?」グググ
トグサ「!?」
私の槍が遮られる。
こいつは…
178: 杏子 2013/05/11(土) 19:26:08 ID:GEdnWJIY
さやか「…」グググ
QB「いいタイミングだよ、さやか」スタ
さやか「…」
QB「あの二人を足止めして貰えるかい?」
さやか「…」
トグサ「待てっ!そいつに近付いちゃ危険だ!君の知り合いも!…巴マミも魔女にされた!…そいつにだぞ!」
杏子「てめぇっ!邪魔すんじゃねぇ!」
さやか「っ…」グググ
何だよこいつ…
こいつの怒りはキュウベェに向いてるじゃねぇか……なのに何で…
QB「なんて顔をするんだい?君の契約に巴マミの名は入って無かったろ?」
さやか「…」ギリ
179: 杏子 2013/05/11(土) 19:31:12 ID:KF6d6GMM
QB「…」
QB「だったら、こうしよう…あの二人を止めてくれさえすれば…マミの魂をマミの体に戻してあげるよ!」
杏子「なっ!?」バッ
この期に及んでなに言い出しやがる!?
そんな話に誰が…
さやか「…」
QB「どうだい?」
さやか「…みは?」ボソ
さやか「まどかと仁美は?どうしたのさ?」
…知り合いの話か?
QB「え?」
さやか「二人が居なくなったって…あんた…何処にやったのさ?」
QB「…」
180: 杏子 2013/05/11(土) 19:45:07 ID:3r0bnTKI
QB「紫築仁美は上條恭介の病院に向かったみたいだね…まどかは、知らないよ?」
さやか「…へぇ」
QB「…まぁ好きに想像すれば良いんじゃないかな?」
どうする…この状況…
さやか「まぁ、良いわよ……私に拒否権なんて無いんだし…逃げれば?」スチャ
トグサ「くっ」
QB「ありがとうさやか!」タッタッタ
トグサ「待ちやがr…
さやか「…」ビュッ
杏子「…ち」ガキッ
トグサ「!?」
さやか「抵抗しないでよ…悪いけどさ」
強行するか?
トグサ「落ち着くんだ二人とも……君は美樹さやか…だね?」
181: 杏子 2013/05/11(土) 19:45:43 ID:Rgk6kzZc
さやか「…」
トグサ「病院の屋上の事は知っている……我々は君の味方だ」
さやか「っ!?」
病院?味方?
あーっ、もうわかんねぇ…キュウベェは逃げちまったし……くそっ!

182: 杏子 2013/05/11(土) 19:57:36 ID:Rgk6kzZc
さやか「二人は無事なんだね……ありがと」
さやか「…」チラ
さやか「じゃ、行くから…」タッタッタ
トグサ「……行っちまった」
杏子「私も行くよ?あいつ……さやかの話は、気の毒だと思うが、私もキュウベェをとっちめないと気が済まないんでね……」
トグサ「俺もだ、俺も行く」
杏子「戻んなくて良いのかい?」
トグサ「あぁ、向こうも終わったらしい」
……終わった、か。
ブロロ…
トグサ「ん?」
ブロロロロ…
杏子「…マミ……ん?」
何か車が突っ込んでくる。
え?マジ?……いやいやアブねぇ!?
183: 杏子 2013/05/11(土) 20:06:52 ID:jW6OhehA
キキィィィィィ…バタン
杏子「っ……止まった?」
トグサ「…っぶねぇ……って少佐!?」
素子「乗れ!行くぞ!」ガチャ
トグサ「行くって、どこへ?」
素子「あの生物の逃走先だ」ブゥン
…キュウベェのか!?
素子「貴女も…乗りなさい、案内するわ」
杏子「…」
杏子「…頼む」

184: 杏子 2013/05/11(土) 20:21:11 ID:ymxKko3Q
ブロロロロ…
トグサ「あんな生物に移流先なんてのがあるんですか?」
素子「移流先では無いわよ…あれは遠隔操作されてるだけのサイボーグだし」
トグサ「だったら?」
素子「言ってたでしょ?実験は終了…だったら後は…」
杏子「口封じかい?」
素子「…暁美ほむらの作った資料から考えれば答えは一つ」
トグサ「ワルプルギスの夜…出現ポイント…」
素子「その通りよ」
あの大型の魔女か。
素子「これまでの出現と同様…考えてみれば単純な仕掛けね…特定のポイントに実験用アームスーツ、即ち魔女を設置、魔法少女との戦闘データを取っていた…」
トグサ「だから規則性が……」
185: 杏子 2013/05/11(土) 20:31:42 ID:kmc0sKvc
杏子「あいつらはほっといて良いのかよ?」
素子「バトー達も向かっているわ…実験の最終作戦に当たるワルプルギス…侵食されたゴーストを脳核ごと巨大アームスーツに搭載させる…」
素子「今度は、仕掛けのポイントやその周囲だけの話じゃあない…町まるごと戦場になるわ」
杏子「なっ、そんなにでかいのかよ!?」
トグサ「証拠隠滅も兼ねてるんだ…町まるごと無かった事にってね」
素子「十数時間前からネットに不確定ながら、複数の発生源でスーパーセル発生予測の情報が飛び交ってる…」
トグサ「ご丁寧な事で……」
おいおい、随分まずい話じゃねぇか…
ほむらの資料より大分早ぇぞ?
186: 杏子 2013/05/11(土) 20:32:39 ID:kmc0sKvc
素子「これまでが実験…当初の計画ならこの大災害で一人だけが、奇跡的に生存するはずだった……」
トグサ「鹿目まどか…ですか」
素子「えぇ…でも暁美ほむらは失敗…にも関わらず、彼らは計画そのものを変更はしてない」
トグサ「まさか、彼女達の代役が?」
素子「そう…でも鹿目まどかの代役はともかく……暁美ほむらの破棄から、短時間で同じような護衛を準備できる筈がない」
杏子「…なるほどね」
杏子「その護衛は予め、記憶改竄の必要のない奴……そういう事かい?」
素子「ご明察……まぁそっちは課長達が行ってるから、上手くやるでしょ?」ブロロ…
トグサ「結局、総動員ですか」
素子「ところでさっきの話だけど、美樹さやかは何処に?」
トグサ「…向かった先までは……」
素子「そう、もうじきだから…近くに居てくれれば良いけど」
杏子「?」

187: 杏子 2013/05/11(土) 20:47:09 ID:.oF7sA02
キィィ…
海か…まぁそんなにでかいなら、水の中くらいにしか隠せないもんな。
素子「…ここね」バタン
QB「…」
トグサ「っ」チャキ
QB「…やぁ、よく来たね」
杏子「ちっ」ジャキ
素子「観念したわけじゃ無さそうね」
QB「まぁね、この体は防壁も何もない…一度リンクした体が捕まると色々露呈してしてしまうのでね」
トグサ「…」
素子「想像力の足りない証拠ね…口調が安定しなくなったわよ?」クス
QB「いやはや…いやはや、まいりましたよ」フルフル
QB「上手くいっていたのですが……夢見る少女とは実に扱いやすかった…」
素子「あら?語りでも始めるの?」
QB「止めておきます、らしくないのでね…しかし9課もやってくれる…随分掻き乱されたものです…」キュップイ
188: 杏子 2013/05/11(土) 21:00:15 ID:jW6OhehA
素子「口調を改めるつもりは無いのね…動揺してるのかしら?」
QB「……慣れないものですよ…子供達が警戒しないよう言葉には気を付けてましたが…」
QB「こう……ま…で……ズルッ
杏子「!?」
キュウベェが崩れ落ちる。
QB「…れ?」グチャ
後ろに立っていたのは……さやかだ。
さやか「…」
さやか『あと、どれくらい居るんです?』
テレパシー?この声、さやかの声か?
素子『あと数匹かしら、いてもこの辺りで即時リンクは出来ないわ…ありがとう、美樹さやかさん』
杏子「あれ?…なんであんたの声まで?」
トグサ「少佐?いったいどうなって…?」
素子『あなた達も義体だと知って、使っていた暗号通信を解析したのよ…こっちの状況とさっきの会話…彼女に全てを伝えるためにね?』
なるほど…
189: 杏子 2013/05/11(土) 21:22:28 ID:z/seB2Dc
さやか「…」スタ
素子「風見野で確認したキュウベェ制御施設は、先程サイトーが処分したわ」
トグサ「…そう、でしたか」
杏子「なんだよ……通信出来たなら、聴かせてくれたって…」
素子「ごめんなさいね?…ハッキングの恐れもあったからダイレクト回線のみでやり取りしてただけよ?」
さやか「まどか……無事なんですよね?」
素子「勿論、状況はこちらで把握してるわ……信じてくれてありがとう」
杏子「よう、美樹さやかだっけ?…ははっ、随分苦労したみたいだねぇ」
さやか「……あんた…」
杏子「私は杏子、佐倉杏子だ…あんたと同じ改造人間さ」ケラケラ
さやか「……そう」
素子「トグサ、キュウベェの死体を回収しろ」
杏子「また、その……脳ミソを覗くのかい?」
トグサ「ん?…あぁ、そうだな」タッタッタ
190: 杏子 2013/05/11(土) 21:27:58 ID:Rgk6kzZc
素子「あれだけ逃げた所を見ると…防壁やデータ抹消の対策をしていないようだし…確実な情報は獲られるでしょう?」
杏子「ふぅ、良かったなぁ?これで終わりだぞ、あんたも……?……どうした?」
さやか「あ……岸のボートに……あれは……」
……?
確かに何か……あれ人間じゃねぇか!?
さやか「ひ、仁美だ……仁美!」バッ
素子「仁美?紫筑仁美だと?」
『……少佐…キュウベェの死体が何処にも無いんですが』
素子『!?……美樹さやか!…戻りなさい!それは…
タッタッタ…
トグサ「少佐!…そっちに!」タッタッタ
QB「…」モグモグ…ゴクン
素子「っ、やはり二匹動けたか…」
QB「そう、互いに処理していくのが一番でね……さて…」キュップイ

191: 杏子 2013/05/11(土) 21:58:49 ID:/Lw78gJ2
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
トグサ「なっ!?地震?」
杏子「おい、あんた!おい!戻れ!」
さやか「仁美!……仁美!」ガシッ
グラ……ゴトリ
さやかの手をすり抜けて、バラバラと体がこぼれて行く。
さやか「な…人形?…どうしt
ズンッ
さやか「…か…はっ」
杏子「…あ、さや……か…」
一瞬の出来事だった……何が…起きた?
美樹さやかの背中を、金属の塊が貫いてる…
…巨大な……指?…こいつは……
ブチッ
192: 杏子 2013/05/11(土) 22:00:06 ID:/Lw78gJ2
杏子「ちっ…」ガシッ…ボチャン
さやか「…ぁ…ぁ……ご、ごめ……」コヒュー…コヒュー…
謝んなよ。
さやか「ぁたし……ば……だぁ…」コヒュー…
あんた下半身なくなってんだぞ…
杏子「……わりぃ、下半分は掴み損ねちまった……」
下腹部から血とワイヤー状の何かが見える。
杏子「……ははは、本当に私ら機械なんだな…」
さやか「………わらっ…ちゃ……よね」コヒュー…コヒュー…
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
QB「さて…」
QB「予定より少し早いが……っと、いかんいかん……キュップイ…少し早いけど、ワルプルギスの夜を始めさせてもらうね!」
ザバァ…キンキンキンキンキンキンキンキンキン…
193: 杏子 2013/05/11(土) 22:14:07 ID:RqjjbFvU
素子「来るぞトグサ!」
『キャハハハハハハ!』
トグサ「んなっ!?」
頭の中に笑い声?
さやか「っ…」コヒュー…コヒュー…
なんだよこりゃ!?頭にノイズみたいなのが…
素子「トグサ!自閉モードにしろ!」
自閉…なんだそりゃ?
トグサ「っ、了解」
QB「ジャマーも良好だ」
ザバァァアアア…
『キャハハハハハハハハハ!』ズズズ…
194: 杏子 2013/05/11(土) 22:36:10 ID:6IkXDi5.
トグサ「こ…」
トグサ「こんなにでかいのか…」
QB「さあどうする?日本の警察は優秀なんだろう?」
素子「まともには相手出来ないわね…」
杏子「……悪いんだけど、こいつ頼めるかい?」スタッ
さやか「…」コヒュー…
トグサ「…あぁ、俺じゃあ足手纏いにしかならんだろうしな」
『キャハハハハハハハハハ!!!』
195: 杏子 2013/05/11(土) 22:38:09 ID:6IkXDi5.
素子「いや、我々もバトー達と合流する……一旦引くわよ」
QB「愚かだね、逃がすわけないだろ?」
ズズズズ…ガガガガガガガガガガ
杏子「いっ!?」
嘘だろ、あのまま体当たりしてくる気かよ!?
『キャハハハハハハハハハ!!!』
トグサ「くっ」
少佐「っ」
駄目だ…間に…
『キャハハハハハハハハハ!!!』
ズズ…ズズゥゥゥン

196: 杏子 2013/05/11(土) 22:53:05 ID:RqjjbFvU
……
………?
杏子「?」
なんだ?
トグサ「?…どうなったんだ?」
ワルプルギスの夜が少し離れた場所に見える。
少佐「…」キョロキョロ
少佐「……移動したのは、私達のようね…」
杏子「さっきまで海岸にいた……よな?」
バトー「おう、間に合ったな」
少佐「…バトー、何をしたの?」
バトー「ん?俺ぁ何もしてねぇよ」
197: 杏子 2013/05/11(土) 22:57:33 ID:lDuWwUl.
まどか「さやかちゃん!?」ダッ
さやか「…ま、ど……よかっ……」コヒュー…
まどか「…」ギュ
タチコマA「少佐だー!お疲れ様でーす!」
タチコマB「もう大丈夫だよ?安心しててね?」
バトー「……こっちにゃ、プロが居るからな」ニヤ
思い出した。
ああ、そうだった……この魔女に関して誰よりもベテランが居たんだったな。
『キャハハハハハハハハハ!!!』
さんざん私をかき回しやがって……おせぇんだよ…ったく…
ほむら「私に……任せなさい」スタッ

202: タチコマB 2013/05/12(日) 20:44:10 ID:8yrRMyc6
12
まどか「…え?」ビクッ
まどか「…ほむら、ちゃん?…記録?」
バトー「…っ」
まどか「あの…」
バトー「…戻るぞ、トグサ…向こうのタチコマと合流する」タッタッ
タチコマB「じゃあ行こうか?」
まどか「あの…タチコマ、さん?」
さん?
タチコマB「なーに?」
まどか「ほむらちゃんに…何かあったの?」
タチコマB「うーんとねー、ほむらちゃんの記憶が全て偽物だったんだって」
まどか「偽物?」
タチコマB「うん、そうみたい」
203: タチコマB 2013/05/12(日) 20:44:46 ID:ltdF4zTc
言っちゃって良かったかな?…まぁ、止められてないしね…
あれ?ほむらちゃんの記憶が嘘?
…って事は、僕まどかちゃんの監視してなくても良いのかな?
まどか「ねぇ…」
タチコマB「んー?」キュイ
まどか「今、ほむらちゃんはどこに居るのかな?」
タチコマB「病院だよ?」
まどか「…」
まどか「…タチコマさん!お願いがあるの!」ギュッ

204: タチコマB 2013/05/12(日) 20:51:13 ID:nc2y.OBw
キュルル…
タチコマB「揺れるからねー」
まどか「うん、連れていってくれてありがとう」
タチコマB「お礼?何で?…僕もほむらちゃんに会いたかったよ?」
まどか「それでも、ありがとう…タチコマさん」
タチコマB「そう言えば、何処に電話してたの?」
まどか「うん…ちょっと気になっちゃって……」
?…何だろ?
杏子「た………あ、タチコマ!」
タチコマB「うん?」シュルルー…キュ
まどか「わ、ひゃ…!?」ゴチン
コンテナに衝撃が…大丈夫かな?
杏子「ふう、やっと止まったか!走らせんなよなぁ」
205: タチコマB 2013/05/12(日) 20:51:51 ID:V6gzTPAg
タチコマB「あ、杏子ちゃんだ…久しぶりー」
杏子「あぁ、ちょっとあんたに聞きたい事g
まどか「……何かあったの?」
タチコマB「あ、揺れなかった?……杏子ちゃんごめん……ちょっと僕ら急いでるんだ」キュル…キュルルルルル…
まどか「わ、わわ」
杏子「トグサってやつが、何処にいるか知りたいんだ!」タッタッタ
タチコマB「バトーさんと一緒にいるよー」キュルルル…
杏子「おう!サンキューな!」

206: タチコマB 2013/05/12(日) 21:02:19 ID:g7TgOMuA
タチコマB「もう少しでつくはずだから」キュルルルル…
まどか「うん……ほむらちゃん…大丈夫かな?」
タチコマB「……まどかちゃんは不思議だね?…本来、信頼関係の確立には時間の経過も必要だと思っていたけど?」
まどか「??…え?」
タチコマB「あ、えーと……ほむらちゃんと出会って一月も立っていないのに、彼女の気持ちを理解出来るんだと思って」
まどか「分からないけど…でも思い出が嘘だったら誰だって悲しいし……」
タチコマB「そーなんだ?よく解んないなー?」
あ…でも今までの経験が全てバーチャルだったら……
でも、また知識欲を満たせるわけだから…うーん……
まどか「それにね?」
まどか「ほむらちゃんはとても優しい娘だって…とても大切な娘だって………何でかなんて知らないけど、解るんだ…」
タチコマB「ふーん」
207: タチコマB 2013/05/12(日) 21:03:42 ID:wdCKJqn2
まどか「ほむらちゃんは良い娘だよ?」
タチコマB「うん、知ってるよー…撫でてくれたし」
あ……
今、僕の中の…バトーさんやほむらちゃんが居なくなったら……
タチコマB「うーん…確かにバトーさんやほむらちゃんは、本物であって欲しいかなぁ…」キュルル…
まどか「……てぃひひ」クス

208: タチコマB 2013/05/12(日) 21:16:09 ID:EkGSdPKg
病院には着いたけど…
少佐の言った通り、人は引き払ってるんだね。
タチコマB「ここのはずなんだけど…」キョロキョロ
まどか「なに…この町…」
タチコマB「そっか、まどかちゃんは見滝原以外を知らないんだもんね」
まどか「私達の町って…何なの?」
タチコマB「実験用の隔離施s…あ!…ほむらちゃん発見!」
まどか「え?……あ!…ほむらちゃん!」
タチコマB「公衆端末の近くにいたのかー、まだ病院で良かったー…あれ?ほむらちゃん?」
ほむら「…」
目の充血、唇の乾燥。
随分たくさん泣いたみたいだけど…
209: タチコマB 2013/05/12(日) 21:25:49 ID:1vKTkiBM
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「ま…どか…」
まどか「大丈夫!?」
ほむら「…私……ね…貴女を守るはずだった…守らなきゃ…助けなきゃ…って…」
まどか「…ほむらちゃん」
ほむら「でも、その記憶の……何もかも……」
ほむら「私は…私は何の為に…」ホロホロ…
ほむら「…」ヒック…ヒック…
まどか「…」ギュ
ほむら「…まど…か……?」ギュウ
まどか「ほむらちゃん……」
210: タチコマB 2013/05/12(日) 21:27:00 ID:EkGSdPKg
まどか「…ほむらちゃんは私を守ってくれた…さやかちゃんも、マミさんも…守ってくれたんだよ?」
ほむら「…それ…が…」
まどか「私ね…信じて貰えないかもしれないけど…ほむらちゃんが転校してきた日に…夢を見たんだ」
…夢?
まどか「ほむらちゃんの夢…私を守って、怪物と戦ってくれてた…」
ほむら「…」
まどか「ほむらちゃんが転校してきたあの日から…ほむらちゃんは私にとって特別なんだ」ギュッ
ほむら「…まd…」
まどか「…ヒック……」ギュウ
ほむら「……?…まどか?」
211: タチコマB 2013/05/12(日) 21:44:19 ID:UX4oAIL2
まどか「マミさんがね…おかしいの…私達の事なんて覚えてなくて…」ポロ…
まどか「さやかちゃんも…ヒック……魔法少女になったのに…上条君の腕も治ってない…」ポロポロ…
ほむら「…ぇ…」
まどか「ほむらちゃんが大変な時なのに…こんな事話しちゃってごめんね…でも、私は…」ポロポロ…
ほむら「…」
タチコマB「うーん、確かにこの記録は本物だと思うんだけど…」ピピ…
タチコマB「ほむらちゃんの記憶が偽物だと示す証拠たりえるモノも無いよ?」
ほむら「…そぅ…ね…」
タチコマB「未来から来た…それを証明出来ないのと同じじゃない?…だったら僕はほむらちゃんの記憶を信じたいけどな?」
ほむら「…」
タチコマB「…ねぇほむらちゃん?」
ほむら「…ん」
タチコマB「目の前に居るまどかちゃんは本物だよ?…記憶でも記録でもない…ゴーストの宿った本物…」
タチコマB「これだけは間違いないと、断言できるんだけど……あ、僕も本物だよ?」ガチャコ
ほむら「ぁ…」
212: タチコマB 2013/05/12(日) 21:47:19 ID:vWS.dMxM
まどか「お願いほむらちゃん…」ギュッ
まどか「皆を………守って…」
ほむら「…わ、たし……私は…」
タチコマB「マミちゃんは銃の撃ち方すら忘れた様子だったし、ほむらちゃんの助けが必要だと思うなー」
ほむら「マミ…銃………あ…」
ほむら「そう……銃だ………そうか…」フラッ
まどか「…え?」
ほむら「この記録のマミは…マスケット銃は………やっぱり」ピピ
ほむら「……一挺」ピ
タチコマB「?」
ほむら「一挺だわ」
まどか「?」
ほむら「一挺しか無い……」

213: タチコマB 2013/05/12(日) 22:09:04 ID:w1FrgQCg
ほむら「…」
ほむらちゃんが何か調べた後、いつもの調子に戻ったけど…
何かわかったのかな?
ほむら「タチコマ?もう少し急げる?」ペチペチ
タチコマB「りょーかーい!」
少し気になるけど…
ほむら「ありがとう、まどか…タチコマ…」ナデ
ま、いっか!

214: タチコマB 2013/05/12(日) 22:10:08 ID:WfsDyrDE
タチコマB「ん?あれ?」
ほむら「どうしたの?」
タチコマB「バトーさん達交戦中みたい…場所は…」キュイ
ほむら「…!?…マミの部屋じゃない!」
まどか「…!」
タチコマB『バトーさーん』
『おせぇぞ、タチコマ!』
タチコマB『ひぃー!…すいませーん』
『すぐにこい!巴マミが魔女化した!』
215: タチコマB 2013/05/12(日) 22:10:47 ID:UX4oAIL2
まどか「マミさんが!?」
『ん?ほむらか!?』
まどか「あ、まどかです…ほむらちゃんはコンテナの上に…」
ほむら「なに?どうしたの!?」
まどか「マミさんが…魔女に…なったって…」
ほむら「っ」
タチコマB「少し度あげるね?」キュルルルル…

216: タチコマB 2013/05/12(日) 22:37:52 ID:w1FrgQCg
ほむら「見えてきた…まどかはここで待ってて!」
まどか「あ…うん」
タチコマB「じゃーねー」
まどか「うん…二人とも気を付けて……」
ドゥン…
ほむら「爆発っ!?…急ぐわよ!」ダッ
『げほっ、来たかタチコマ!壁を空けろ!』
タチコマB「りょーかい!ほむらちゃん、カバー外してくれない?」
ほむら「これね」カコン
タチコマB「ありがとー」ガチャコン
『ぶちかませ!』
タチコマB「いっけー!」ボシュ
ヒュルルル…バコォォ
217: タチコマB 2013/05/12(日) 22:40:51 ID:ltdF4zTc
命中、命中!さすがだね!
タチコマB「大破ー!…ん?バトーさんと…」
バキャ…
タチコマB「何か出てきた!?」
奇怪な形のアームスーツだなー…あれがマミちゃんの魔女?
ほむら「……マミ…」
バトー「おぅ、ほむら…無事だったか」
タチコマA「バトーさーん!…ワイヤー切られそうですー!ギャー!?」ギギギ
タチコマB「援護するよー」ガコン…パシュ
タチコマA「はやくはやくー、おっそいよー!」ギギ…
バトー「もう少し踏ん張ってろ!…ほれ」ドサ
ほむら「?…巴マミの死体…」
バトー「今となっちゃあな……救う方法はあるのか?」
ほむら「…私が知る限り……無いわ」
218: タチコマB 2013/05/12(日) 22:51:01 ID:efkRXKN.
バトー「そうか……なんにせよ、あの強化外骨格を破壊できるほどの銃器もねぇしな…」
ほむら「銃器ならあるけど?」
バトー「小銃程度じゃあ穴すら空かn…AT-4!?」
タチコマB「うわー!僕らごと持っていかれちゃう!……バトーs!?」ギギギ…
ほむらちゃん、あんな重火器所持して無かったような?
タチコマA「おーい、引っ張ってよー!」グググ
タチコマB「あ、ごめんごめん」キリキリ
いつ、どこからあんなものを?…??
バトー「こんなもんどっから……まぁいい…使わせてもらうぞ」ジャコン
ほむら「狙うなら首の後ろよ…恐らくそこが一番脆い」
バトー「んな事まで解るのか?」
ほむら「えぇ、グリーフシードが出てきた場所……つまり貴方達の言う、脳核が格納されている場所のはずだから」

219: タチコマB 2013/05/12(日) 23:05:33 ID:8yrRMyc6
タチコマA「ふぅー、コンテナ千切れるかと思ったよー!」
タチコマB「ドキドキしたよねー」
バトー「しかし、ほむらの言った通りだったな」ガコン
ほむら「…それは何?」
バトー「脳核だ、巴マミのな…もっとも散々弄られてたみたいだし、義体にうつしても回復の見込みはないが…」
ほむら「……そう」
タチコマA「そうだ!…少佐がトグサくんと合流したって!……キュウベェを追跡してるみたいだけど…」
バトー「早いとこ合流しないとな…追い詰められた奴の行動は一つだ」
タチコマB「?」
ほむら「ワルプルギスの夜…私の統計よりも明らかに早いけど」
バトー「スーパーセルの情報がネットに拡散されてる…奴も本気なんだろ…行くぞタチコマ!」
タチコマA「ハイハーイ!」
ほむら「行くわよタチコマ…途中でまどかも拾ってかなきゃ」
タチコマB「うん!」

220: タチコマB 2013/05/12(日) 23:07:09 ID:ltdF4zTc
遠くに何か見える…あれも魔女?
バトー「あれか?…でけぇな」
勝てなくない?
ほむら「私が知っているモノより若干小型だわ…」
まどか「そ、そうなんだ…」
…?
記憶の食い違い?
…護衛を目的とした記憶なら魔女の情報に虚偽を含めるメリットはないはずだけど…
タチコマB「うーん、むずかしいなー」
ほむら「あら?どうしたの?」
タチコマB「!…ううん、ないでもないよ?……それにしてもおっきいねー」
バトー「あれが戦略兵器ってんだから笑えねぇな」
221: タチコマB 2013/05/12(日) 23:20:47 ID:IwAzoZEI
『キャハハハハハハハハハ!!!』
タチコマB「わーー!?」
タチコマA「ひー!?」
バトー「うおっ!?…タチコマ、回線を切れ!」
…あー、五月蝿かった……これほど広域のジャミングなんて凄いなー…
ほむら「大丈夫?タチコマ」
タチコマB「うん、大丈夫だよー…ビックリしただけ」
ほむら「ワルプルギスの夜を倒すまで……もうしばらく付き合ってね」ナデ
タチコマB「うん!何たって、ほむらちゃん専用機だからね!」
まどか「ね、ねぇ…あの魔女の動きがおかしいよ?」
…?
222: タチコマB 2013/05/12(日) 23:21:35 ID:sFapaoqc
タチコマB「本当だ」
タチコマA「地面を薙ぐように動いてるね?」
ほむら「……!」ハッ
バトー「タチコマ急げ!…少佐達が真下にいるんだ!」
でもあの動きだと…
ほむら「間に合わない……バトー!…手を!」
バトー「あぁ!?」
ほむら「早く!」
バトー「っ!」ガシッ
カチッ

224: バトー 2013/05/13(月) 14:23:25 ID:DXm8uQy6
13
『キャハハハハハハハハハ!!!』
魔女が動き出す。
町に移動を始めたか…
上手く少佐達を始末したと勘違いしてりゃ良いんだが。
バトー「あとは、避難所を教われる前にあいつを止めるだけだ」
素子「ただどうやって止めるの?」
バトー「脳核を焼くか取り外しゃあ、あいつは止まるだろ…魔女ならな」
素子「あの巨体からどう探す?…手間取れば脳核発見前に避難所に到達するわよ?」
バトー「場所はほむらが知ってるさ……そうだろう?」
ほむら「ええ…この魔女のグリーフシードは腰の部分から出てきた、きっとそこに脳核があるはず」
杏子「なるほど……まぁそれが解っても一苦労だろうけどさ……」
まぁ…見つけて、こじ開けて、破壊しなねぇとなぁ…
225: バトー 2013/05/13(月) 14:24:11 ID:wgynw2xU
杏子「腰なんだよね、んじゃとっとと終わらせようぜ?」
素子「えぇ、これは身体能力の高い二人にかかってるわね……装甲の薄い位置の特定が出来れば狙撃システムで脳核ごと撃ち抜くことも出来るけど…」
ほむら「…けど?」
素子「ジャミングがかけられてる以上指示は送れないし……トグサから状況を聞いても目印の一つも無ければ長距離狙撃は難しいでしょうね」
ま、猶予もそれほど無いしな。
バトー「うし!俺とタチコマは撹乱に徹するさ……ほむら、使えそうな武器はあるか?」
ほむら「…色々あったせいで、余り補充できて無いのよね……」
素子「トグサ、お前は美樹さやかと鹿目まどかを連れて待避……サイトー、イシカワのヘリを待って合流しろ」
トグサ「了解」

226: バトー 2013/05/13(月) 14:38:23 ID:91T4oEtk
さて、俺の仕事をするか。
魔女を抜き去り進路を塞ぐ、ここからが正念場だ。
バトー「うっし、いくぞ…タチコマ」カチャ
タチコマA「アイアイサー!」
ほむら「…」ジャコン
タチコマB「まかせてよ!」
QB『そうだ、まだ君達が残っていたね』
キュウベェの声が頭に響く。
『キャハハハハハハハハハハ!』
お構い無しにありったけの武器を撃つ…効こうが効くまいが関係ない…
頼んだぞ、少佐…佐倉杏子…
バトー「おらおら!どぉしたぁっ!」バシュ…
俺とほむらで足を止め、脳核を壊すまでの時間を稼ぐ…
それだけだ。
227: バトー 2013/05/13(月) 14:58:20 ID:DXm8uQy6
ほむら「…っ!?……タチコマ!下がって!」
タチコマB「うひゃー」キュルルル
ほむら達が魔女の薙いだ腕を避ける。
QB『本当に、君達は厄介だよね』
バトー「うるせぇよ!」ダカダカダカ…
QB『妙な謀ばかりだ……本当に邪魔をするのが好きらしい』
ほむら「……?」
何だ?
魔女の様子がおかしい……佐倉杏子が何かやったのか?
QB『まぁだからこそ…僕の備えが生きてくるんだけど』キュップイ
『キャハハ、キャハハハハハハハハハハ!』
キィィーーーーーーーーーィィン
バトー「…!?」ピクン
…ちっ、今度は……何だ?

228: バトー 2013/05/13(月) 15:15:31 ID:Lx60FKGU
キィィーーーーーーーーーィィン
バトー「っ………ぐぅ!?」
ほむら「バトー!?」
なんだぁ…こりゃあ……義体が痙攣してやがる…
……何だっ…てんだ?
QB『死んでないとは思ってたよ……実に愚かだね、佐倉杏子…』
バトー「…っ…ばれてたか…」ピリ
QB『君らにそんな馬鹿げた性能の義体を与えておいて…その対策をしていないとでも思ったのかい?』
タチコマA「バトーさーん!何かピリピリしてまーす!」
タチコマB「うわー!ひゃー!」
バトー「さわ……ぐな!…動けるなら弾幕だ!……少しでも足を…止める……」
タチコマA「りょーかーい!」
バトー「あぁ……なるほどそうか…あのガスかよ…」
イシカワがただのガスじゃあねぇ、とは言ってたが…
…擬態制御目的のウイルスを紛れ込ませてたのか。
229: バトー 2013/05/13(月) 15:17:50 ID:2QBZA/NM
やべぇな…動けん…
タチコマA「止まりませーん!」ダカダカダカダカ…
情けねぇ声出すんじゃねぇよ……っく、駄目だ…狙いもまともにつけられん…
少佐は影響を受けてないはず…だが…
佐倉杏子は…
バトー「くそっ」
『キャハハハハ!キャハハハハ!』バキィ
ビルを崩しやがった!?
メキメキメキメキ…ズズゥゥゥン…
白煙が巻き起こる。
230: バトー 2013/05/13(月) 15:32:58 ID:4q/LZMnE
バトー「…っ」
タチコマA「ふー、間一髪…大丈夫です?バトーさん?」
出鱈目だな…辺り一面砂煙とは……
バトー「ぺっ……くそっ…タチコマ!ほむら連れて俺達も…」
バトー「……ほむら?」
ほむら「…バトー」
ほむら「私は、引かない……そっちのタチコマはバトーを乗せて待避しなさい」
なんだよ…
バトー「やっぱり……ほむらには影響ないのか…」ピリピリ
ほむら「えぇ」
ほむら「……杏子達を助けないとね」

231: ほむら 2013/05/13(月) 15:49:29 ID:6YbrvMHE
14
ほむら「タチコマ、魔女の裏側に回ってくれる?」
タチコマB「飛ばすよー!」
バトー「……」
ほむら「…」
バトー「…はぁ………頼む」
静かに頷く。
きっと心配をしてくれたのだろう…
震える手を上げ、バトーが砂煙の中に逃れて行った。
ほむら「ありがとう……」
砂を、瓦礫を巻き上げて…ワルプルギスの夜は進んで行く。
ほむら「…急ぎましょう!」

232: ほむら 2013/05/13(月) 15:50:56 ID:ODykoQsM
杏子「…す、まない……ね」
素子「どうやら、ガスの影響だな……恐らくバトーも…」
キュルルル………ズザザァ
ほむら「怪我は?」
素子「あら、バトーは無事?」
ふう……二人共生きていた。
ほむら「えぇ、後退させたわ」
素子「私達も下がりましょう……トグサ達のヘリがそろそろ来る…長距離狙撃でどこまでやれるかは解らないけど、あとはそれに託す」
ほむら「…」
ほむら「タチコマ」
タチコマB「はーい?」
ほむら「佐倉杏子を乗せて、貴方も下がりなさい……ここは私一人で良いわ」
タチコマB「ええっ!?」
このまま、狙撃で止まらなければ…
避難所が襲われるのは明白だ。
233: 訂正 2013/05/13(月) 15:54:00 ID:zahzdybI
>>231>>232
名前バトー→ほむら
234: ほむら 2013/05/13(月) 15:54:29 ID:6azDfCu.
素子「手はあるの?」
無い…
ほむら「大丈夫です……必ず…止めます」
素子「…」
素子「わかった」
タチコマB「…」ヒョイ
タチコマも渋々、杏子を担ぐ。
タチコマB「そのー、無理……しないでね?」
えぇ、きっとね。

235: ほむら 2013/05/13(月) 16:05:39 ID:1xoyqbVM
『キャハハハハハハハハハハ!』
脳核の場所まで行けるのは、もう私一人だ。
だがどうやって隔壁を壊すか…
火薬の類いは底をついてる…元々補充できなかった事もあり、使いきってしまった。
ほむら「悩んでる時間も余り無い…か」
ライフルを至近距離で撃って、それから…
ラチャーン
手持ちの武器で穴の一つも空けば良いのだけど…
ホムラチャーン!
ほむら「ん?」
キュルルル…キッ
タチコマB「よかったー!まだいたー!」
ほむら「え?……え?なんで?」
タチコマB「少佐が、行ってあげなさいってー!」
得意気に言う。
236: ほむら 2013/05/13(月) 16:20:03 ID:HXl1go1I
ほむら「そう…」
タチコマB「それでね?僕に作戦があるんだけど…」
私の焦りを感じたか、タチコマが捲し立てる。
タチコマB「僕を魔女の腰の所まで連れてって欲しいんだ」
ほむら「それで、どうするの?」
タチコマB「ふふん、まかせてよ!…ほら、早くしないと!」
ほむら「…?」
ほむら「……じゃあ、捕まって?」
タチコマB「はーい」ギュ
ほむら「…大丈夫なの?」
タチコマB「もちろん!」

237: ほむら 2013/05/13(月) 16:31:53 ID:91T4oEtk
QB「いやはや、いやはや……一時はどうなるかと案じましたが…」
カチリ
ほむら「…」
ほむら「ここにいたのね……脳核の番兵って所かしら?」
QB「……!?…な、な!?」
タチコマB「…あ」
QB「何故だ!?…何故お前だけ動けている!?……明美ほむら!貴様はいっt…
タンッ
QB「……ぁ」グラ
ほむら「始めから言ってるじゃない…」
QB「」パタリ
ほむら「私は魔法少女よ」
238: ほむら 2013/05/13(月) 16:32:39 ID:zahzdybI
タチコマB「あのー…」
ほむら「?」
タチコマB「生け捕りにすべきだったのでは?」
ほむら「あ……」
忘れてた。
ほむら「コホン……で、着いたわよ?どうするの?急がないと!」
避難所に到達する。
タチコマB「ここがそう?」
ほむら「えぇ、ここだけ装甲が薄いし、キュウベェもいた所を見れば…間違いないでしょう?」コツンコツン
タチコマB「よーし、正確な位置が分かれば大丈夫!ほむらちゃんは避難しててね?」
……避難?
239: ほむら 2013/05/13(月) 16:48:26 ID:Lx60FKGU
ほむら「え?ちょっと、何するつもり?」
タチコマB「えへへー」ガチン
楽しそうにアームを固定する。
タチコマB「西日の方角にヘリが見えるよね?」
ほむら「え……えぇ」
巻き上げられた砂と日の光でよく見えないが…
タチコマB「あれにトグサ君が乗ってるなら…こっちが目印を送れば狙撃してくれるはずなんだ」
ほむら「目印なんて、火薬も尽きてるし……」
この風と砂塵では発煙筒も使えないし…
タチコマB「うん、でももう一つ爆発させられるものがあるんだなー」
ほむら「……タチコマ…あなたまさか…」
タチコマB「そ、僕の燃料電池をね?オイルタンクとラジエーターを貫通させて撃てば…
240: ほむら 2013/05/13(月) 16:49:52 ID:enLZrWnk
ほむら「まって!まちなさい!貴方はそれで助かるの?」
タチコマB「…?……壊れちゃうよ?」
ほむら「え?……いや、だったら駄目よ!他に何か方法が!」
何かを目印にさえすれば…
私の持っている物はあと何がある?
タチコマB「あまり時間も無いし……あ!それにね?僕も死を体験出来るわけだから、そんなに悪い提案じゃ無いんだ」
強い日の光に目を細めてヘリとの距離を考える…
タチコマB「だから、ね?」
相変わらずの無邪気な声。
ほむら「…」ナデ
タチコマB「ほむらちゃん……さ、ほら早く離れないと……」
ほむら「タチコマ…」
ほむら「……ごめんなさい」

242: ーーー 2013/05/13(月) 17:03:41 ID:6YbrvMHE
15
恭介「…どうにも、不思議な病院だな…明日が手術らしいけど…」
コンコン
恭介「…はい?」
仁美「上條くん?お加減はいかがですか?」
恭介「あれ?紫筑さん…?……わざわざお見舞いに?」
仁美「ええ、出荷も近いので」
恭介「出荷?」
仁美「はい」プシュー
恭介「っ!?……し…づき…さ…n…」パタ
仁美「…」フフ
仁美「おやすみなさい、上條恭介くん」
243: ーーー 2013/05/13(月) 17:37:44 ID:4JssYkwc
仁美「……これで…少なくとも……
荒巻「先方との契約は果たされますかな?」
仁美「!?」ガタッ
荒巻「紫筑仁美さん…ですな?……貴女に対し逮捕状がでております……ご同行を」
ボーマ「抵抗はするなよ?」チャキ
荒巻「よもや、紫築グループの当主がその様な姿とは……思いもよりませんでした」
仁美「な…」
仁美「……どうして」
荒巻「私から言わせていただくとすれば、どうにも敵を作りすぎましたな……CIAも、あっさりと情報を寄越してくれました」
荒巻「年齢に削ぐわぬ若い義体と、周到に用意したであろう計画から生じる油断…ですかな…?」
仁美「……」
仁美「…かもしれませんわね…でしたらっ……ぐぅっ!?」ガタッ
ボキッ
仁美「…っぅ」
パズ「仕込み銃か……妙な真似すんな」ジジジ…
244: ーーー 2013/05/13(月) 17:38:59 ID:4JssYkwc
仁美「光学迷彩……もう一人…くっ……」
荒巻「終わりましたよ?」
ワタナベ「どうも…どうも、御手数お掛けしました…それでは、その…」
荒巻「えぇ、そちらの情報漏洩の経緯も含め…彼女の身柄は、一度、貴方方CIAに預けます」
ワタナベ「どうも、どうもありがとうございます」ペコ
仁美「…」
仁美「…荒巻さん…だったかしら?」
荒巻「何か?」
仁美「敵が多いのは認めますわ…しかしながら……私には味方も大勢いますのよ?」
荒巻「そうですか、では…」
仁美「……えぇ…ごきげんよう」
荒巻「…」

245: ーーー 2013/05/13(月) 17:52:43 ID:m4dx1rCQ
トグサ「さやかちゃんは無事……ではないけど、一命は取り止めたよ」
まどか「そうですか」ホッ
杏子「なーまどかー?ほむらの奴は?」
まどか「……ほむらちゃんは行っちゃった」
杏子「?…何処へ?」
まどか「なんかね……自分が死んでない場所に行くんだって…」
杏子「……なんだそりゃ?」
杏子「礼くらいさせろよな……ったく」
まどか「…ね」
杏子「まぁこれで一件落着…かねぇ」
246: ーーー 2013/05/13(月) 17:53:22 ID:4q/LZMnE
バトー「お前らが大変なのはこっからだぞ?」
まどか「……復興とか、ですか?」
バトー「それもあるが、これからは制限なく技術が流れ込んでくる……生活も一変するだろうさ」
杏子「……」
まどか「…うん」
バトー「国の支援もあるだろうが、急な環境の変化はしんどいぞ?」
まどか「……頑張ります」
まどか「頑張ります、でないと守ってくれたほむらちゃんに顔向け出来ませんから」ティヒヒ

247: ーーー 2013/05/13(月) 18:08:43 ID:HXl1go1I
素子「ふう」
バトー「…おぅ、どした?」
素子「課長の方も終わったようね」
バトー「なんでぇ、早えじゃねぇか……少しは抵抗するかと踏んだが…」
素子「CIAで身柄を預かるそうよ」
バトー「おいおい、良いのかよ?」
素子「課長は満更でも無さそうね…米政府に借しを作ったと思いましょう?」
バトー「何だかなぁ……お?…そういやタチコマぁどうした?」
素子「そうね…」
素子「……跡形も無く、壊れたわ」
バトー「……そっかよ」
素子「…」
248: ーーー 2013/05/13(月) 18:10:25 ID:wgynw2xU
バトー「…」ニヤ
バトー「……しかし、良いのか?」
素子「どうせ、解体を待つだけでしょ?一機くらいどうとでもするわよ」
バトー「しっかし、少佐が魔法少女を信じるとはなぁ」
素子「あら意外?…私だって、子供の頃は魔法使いに憧れもしたわ」
バトー「似合わねぇなぁ」ハハハ
素子「…」
素子「魔法使いの伝承なんてそこらじゅうに溢れているじゃない…一人くらい、本物が居たって不思議ではないでしょう?」
バトー「揃って手玉に取られたかもな?」
素子「…ふふ、そうかもね」
バトー「…はっはっは……どっちにしろ、大したタマだ」

249: ーーー 2013/05/13(月) 18:37:49 ID:DXm8uQy6
サトウ「…さて」チラ
ワタナベ「……えぇ、そろそろ空港ですね」
仁美「ふふ……まったく、国外への手引きは感謝致しますが…私の情報といっても限られてますわよ?」
仁美「……まぁ、私とコンタクトしてきた人間の会話内容と声紋データくらいは渡せますけど…それも条件次第でs…プスッ
サトウ「…失礼」パシュ
ワタナベ「あ、いえ…貴女から得られる情報など……既に把握しておりますので…」
仁美「……ぁ…え?……」
ワタナベ「……問題は、貴女から足が付くことなのですよ」
仁美「…ぁ!…?…あぁ……ぁな………なn…クラッ
ドサッ
ワタナベ「ご安心ください…痛みはありませんし、嫌な記憶も残りません……病院で幸せな余生を過ごしていただくだけです」
サトウ「…ふぅこれで本当に終わり、か」
ワタナベ「…いやはや、まったく…こんな仕事ばかりで嫌になりますよ…いやはや、いやはや…」
………
……

250: ーーー 2013/05/13(月) 18:41:03 ID:HXl1go1I
カチッ
………
……

251: ーーー 2013/05/13(月) 18:41:21 ID:DXm8uQy6
タスケテ…
まどか「?」
タスケテ…マドカ…
まどか「…だ、誰なの?」カチャ
まどか「誰かいるn…あれ、先に行けない?……道が塞がれてる…」
タス…アーッ…
まどか「この機械の先…みたいだけど……」オロオロ
ガチャコ
まどか「わ!?へ?……さ、触ってないのに!?」
252: ーーー 2013/05/13(月) 18:43:59 ID:wgynw2xU
ガチョンガチョン…
まどか「えぇ、な、ななにこれ?」
ガシャンガシャンガシャンガシャン
まどか「…ロ……ロボット?……こ、これって……」ペタン
「ふぅ…盾の中はもう懲り懲りだよねー……」
まどか「ふぇっ!?……しゃ、喋った……」
「あ、まどかちゃんだー」
まどか「わわ、名前……なんで?」
「あ、そうか…えーと……ほむらちゃんから聞いたんだよ?」
まどか「ほむら…ちゃんから?……え?…貴方一体…?」
「僕はタチコマ!よろしくね?まどかちゃん!」
終わり?
253: 最後に 2013/05/13(月) 18:45:54 ID:5IcOxfs.
………
……

タチコマB「ほむらちゃん……さ、ほら早く離れないと……」
ほむら「タチコマ…」
ほむら「……ごめんなさい」
タチコマB「え?何?」
ほむら「えい!」ブチン
タチコマB「わー!?僕の砂時計がー!?お土産がー!?」ガチャコガチャコ
ほむら「ちょっと暴れないで!西日があれだけ強いならコレを目印にできるはずだから!」
タチコマB「ダメー!僕の褒賞がー!優位性がー!」ガチャコガチャコ
ほむら「新しいの今度買ってあげるから!」
タチコマB「…!」ピタ
タチコマB「……その言葉を発する人間の90%以上が約束を果たさないままうやむやにすると言う統計がね?あるんだけども?」
ほむら「買!う!か!ら!」
254: 最後に 2013/05/13(月) 18:46:35 ID:HXl1go1I
タチコマB「えーでもなー」
ほむら「……私の専用機なら従いなさいよ」
タチコマB「あ…僕?」
ほむら「そうよ、専用機なんでしょ?…だったらまだまだ付き合って貰うんだから、こんな所で壊れないで頂戴」
タチコマB「うん………うん!」
タチコマB「そーだよねー!そーだもんね!」
ほむら「そうよ」ナデ
タチコマB「まったく仕方ないなー…壊れるのはもう少し後にするよ!」
ほむら「えぇ」クス
タチコマB「なんたって、ほむらちゃん専用機だからね!」
終わり
255: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/13(月) 18:51:13 ID:QIrg8lYI
終わりです、読んでくれた方ありがとうございました。
寝ます。
http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=55342.jpg" >http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=55342.jpg
257: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/13(月) 19:04:25 ID:jcXPeOTc

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コメント一覧
42436. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2014/03/22(土) 20:12 ▼このコメントに返信する
おもしろかったよ。
タチコマかわいいわ
42439. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2014/03/23(日) 00:34 ▼このコメントに返信する
ここまで設定に凝ったのにこれから面白いところだと思うんだけどね。
義体化したあとの生活とかを描写した方が面白かったと思う。
攻殻機動隊の知識いるけどね
42447. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2014/03/23(日) 03:41 ▼このコメントに返信する
ほむらはこの時間軸の開始以前では
甲殻設定準拠(廃棄済)だったが
魔法少女のほむらが飛んできたという話でいいのかな?
となるとこんどは悪魔にならないとグリーフシードが問題になるけれど
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