まどか「我が儘な物語」back

まどか「我が儘な物語」


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1:
ほむ「…いつか貴女は、私の敵になるかもしれないわね」
まど「…え?」
シュルッ
ほむ「やっぱり…貴女の方が似合うわね」
まど「…」
まど「暁美…さん?」
2:
さや「おはよう!まどか!」
杏子「まどかぁ!おっせーぞー?」
まど「ウェヒヒ。おはよう、さやかちゃん杏子ちゃん!」
さや「どう?まどか、3年ぶりのこっちの生活は慣れた?」
まど「うん大分ね。ウェヒヒ…こうしてさやかちゃんと杏子ちゃんと仲良くなれて、とっても楽しいよ」
杏子「へへへ」
さや「ねぇ、そういやまどか…そのリボンって」
杏子「あー、それどっかで見た事あるんだよなぁ…」
まど「え?あぁ、これ?えっとね…暁美さんに貰ったの」ウェヒヒ
さや「……」
3:
さや「…ふぅん」
まど「?…さやかちゃん?」
杏子「なぁ、まどかはあいつと仲良いのか?」
まど「え?…うーん。転校してきた日に学校を案内して貰ったんだけど…あっ、リボンもその時にくれたんだけどね。それ以来は、特にお話し出来てないの…」
杏子「へーえ。やっぱり変わった奴だよなぁあいつ」
まど「でも、仲良くなれたら良いかなって」ティヒヒ
さや「……」
さや「ねぇ、まどか…あいつとは、あんまり仲良くしない方が良いかも……」
まど「…え?」
4:
まど「ど、どうして?」
さや「…」
杏子「さやか?」
さや「あいつは…暁美ほむらは…悪魔だから……」
まど「えっ?」
まど「悪…魔?どういう事?さやかちゃん…」
さや「あ…」ハッ
さや「や…やっぱり何でもないや!あはは…ごめん!あたし、先行くわ!」タタタッ
杏子「あ、おい!さやかぁー?」
まど「…」
7:
さや「…」
『…これだけは忘れない!あんたが悪魔だって事だけは…!』
『暁美ほむらは…悪魔だから……』
さや「…あたし、何であんな事言ったんだろう」
さや「何かを…忘れてるような」
さや「でも…何を……?」
9:
教室
杏子「ったく!さやかぁ、置いてっちまうなんてひでぇじゃねーか!」
さやか「ご、ごめんごめん!」タハハ
まど「ウェヒヒ。……あ」チラ
まど「…ほむらちゃん」
ほむ「…」ポツン
杏子「…」
杏子『…なぁ、さやか。何でさっきまどかにあんな事言ったんだよ?』
さや『ぅっ…いやー、本当何でもないんだって!あはは』
杏子『…ふぅん?』
まど(ほむらちゃん…さやかちゃんはああ言ったけど、仲良くなれないのかな……)
10:
昼休み
キーンコーンカーンコーン
杏子「腹減ったぁー!さやかぁ早く飯食おうぜー」
さや「早弁してた癖になーに言ってんだかー」
杏子「頭使ってたら昼までもたねぇんだって!」
さや「授業中ずっと寝てた癖に」
杏子「さやかもなー」ヘヘヘ
まど「本当仲良いよね、二人共」ウェヒヒ
杏子「そうかぁー?」
さや「さっ、マミさんも待ってるし屋上行こっか!」
11:
杏子「おー!…まどかどうしたー?置いてくぞー?」
まど「…あっう、うん」チラ
杏子「…?」
杏子(あー…)
杏子「おーい!ほむらぁ!」
まど「!」
さや「!?」
12:
さや「ちょっ、ちょっと杏子?あんた何を…」
杏子「まぁまぁ、良いじゃん!」
ほむ「…何かしら?」
杏子「今から屋上で飯食うんだけど、あんたも一緒にどうかって。なぁ、まどか?」
まど「!」
まど「…う、うん!あの…ほむらちゃんも…一緒に食べない?」オド
ほむ「…」チラ
さや「…良いんじゃないの?あんたさえ良ければ」
まど「…さやかちゃん」ホッ
ほむ「そう。…それなら、ご一緒させて頂こうかしら」ファサッ
15:
屋上
杏子「おーいマミ!」
マミ「あっ、佐倉さん達」ニコ
杏子「おっ!マミの卵焼きうまそー」ヒョイパク
さや「あ!こら杏子ー!」
マミ「ふふふ」
まど「あ、あのね暁美さん。この人は3年生の巴マミさん。さやかちゃん達の知り合いなの」
ほむ「"はじめまして。"…暁美ほむらです」
ゾク
マミ「…?」
マミ「そ、そう。…よろしくね」ニコッ
ほむ「…」
17:
アハハソウイヤマミノヤツ…ソレハサクラサンガクスクス
まど「ウェヒヒ…」
まど「…あれ?」
さや「まどか?どうかした?」
まど「…私達…こうして5人で集まったの、初めてじゃないような気がして……」
ほむ「!」
まど「…本当は……もっと別の場所で出会っていたような…別の形で……出会わなくちゃいけないような…」
まど「…わ…たし……」
ガシッ
まど「!」ハッ
まど「あ、あれ?私…今…?」
ほむ「…まどか」
18:
まど「ほむら…ちゃ…?」ハッ
ほむ「早くしないと、昼休み終わってしまうわよ?」
まど「あ、うっうん!…そうだね」
杏子「大丈夫か?まどか?」
まど「うん!ちょっとぼーっとしちゃった。ごめんね」ティヒヒ
マミ「デジャヴって言うのかしら?前にこの光景見た気がするっていうの、たまにあるわよね」クスクス
さや「…」
ほむ「…」
20:
放課後
カツンカツンカツン…
ほむ「…何か用かしら?」
さや「…」
さや「別に、たまたま行く方向が同じってだけ」
ほむ「そう?貴女の家は逆方向だった気がしたけれど」
さや「ねぇ、あんたさ…。あたしがあんたを悪魔だって言った事覚えてる?」
ほむ「…」
さや「あたしは、あんたの事…今でも多分そう思ってる。でも…正直よく分からないんだ…あんたを何でそう思うのか」
ほむ「…」
ほむ「何が言いたいのか、よく分からないわね」ファサッ
22:
さや「…あんたは、もしかしたら本当は悪い奴じゃないのかもしれない。…ただ、何となく分かっちゃうんだよね。あんたが嘘つきだって事」
ほむ「…」
さや「あんたは…まどかやあたし達に何か隠してる」
ほむ「…」
ほむ「そう。それで?」
ほむ「私が嘘つきな悪魔なのだとしたら、貴女はそれでどうするの?」
パンッ
24:
さや「…!?」ハッ
さや「…っ」
さや「……やっぱり、表面上だけでも仲良くなるなんて無理みたいだね。あたし達」キッ
さや「あんたの好きなようにはさせない…!あの子に嫌われたって…あんたの敵になってやる…!」
ほむ「…」
ほむ「…ねぇ、この世界って、そんなに悪いものかしら?」ファサッ
さや「…!」
ほむ「"みんなで幸せに暮らしたいと願ったこの願いは裁かれなければならないほど罪深いものなの?"」
さや「…っ」
ほむ「あの時の言葉、そのまま貴女に返させて貰うわね」クスッ
25:
さや「……だったら」
さや「だったら何で、あんたはそんなに辛そうなの?」
ほむ「!」
さや「…今のあんたは、全然楽しそうじゃない。まどかといる時だってそう。いつも空っぽな言葉を喋ってる…」
さや「今のあんたはさ……多分きっと、迷子になっちゃってるだけなんだよ」
ほむ「…っ」ギリッ
ほむ「……本当の気持ちなんて、伝えられるわけないのよ」ボソッ
さや「…え?」
27:
ほむ「…っ」
ファサッ
ほむ「…いいえ。何でもないわ…何もかも、貴女の勘違いよ。私はね、今とっても幸せなんだから」
スタスタスタ
さや「…あっ」
さや「……ほむら」
『"みんなで幸せに暮らしたいと願ったこの願いは裁かれなければならないほど罪深いものなの?"』
さや「…あたし……は…」
28:
ーーーー
ーーー
ーー
テクテク
まど(……なんだろう。時々何かを思い出しそうになるような…あの感覚)
まど「…私、何か大事な事を忘れてるような……」
テクテクテク
まど「あれ?私、いつの間にこんな所…」
29:

まど「…綺麗。こんな所あったんだ…」
ガサ
まど「!」
まど「あ…」
まど「ほむら…ちゃん」
ほむ「…」
まど「ぐ…偶然…だね」ティヒヒ
ほむ「…」
まど「…えっと」
ほむ「…隣、良い?」
まど「あ…う、うん!」
32:
まど「……こっちに戻って来てから、もう一ヶ月かぁ」
まど「…変だよね。ずっと一緒にいるみたいな気もするし、あっと言う間だった気もするし…」ティヒヒ
ほむ「!」
まど「…何だか不思議。こんな風にね、ほむらちゃんとこうしてここでお話しするの、初めてじゃないような気もするの」
ほむ「………」
まど「……ほむらちゃん?」
ほむ「……っ…ヒック…っ……」
まど「ほむらちゃん?どうしたの!?どっか痛い?」
33:
ほむ「…っ……まどか」フワッ
ギュウッ
まど「!」
まど「…ほむら…ちゃん…..?」
ほむ「……まどか…」
ほむ「……何処にも行かないで…」
34:
次の日
まど(昨日会ったほむらちゃん…何だか様子がおかしかったけど、大丈夫かな…)
「…か?……まどか!」
まど「!…へ?あ、杏子ちゃん」
杏子「どうしたんだよぼーっとして…さやかも何か変だし」
まど「さやかちゃんも?」
杏子「昨日帰ってから何か上の空って感じでさ、今朝も先行っちまうし…。何かあんならあたしに言ってくれれば言いのにさ」
まど「杏子ちゃん、さやかちゃんが心配なんだね」ウェヒヒ
杏子「ばっ!ちげーよ…」
まど「ウェヒヒ」
ーーーーー
ーーー
ーー
それから、さやかちゃんはその日一日何故か私達を避けるようになりました。
教室移動も、お昼休みも…ずっと…
35:
急展開
37:
面白くなりそうな予感
39:
まど「さやかちゃん…」
まど「今日、ずっとお話ししてないでしょ?杏子ちゃんもマミさんも心配してるよ?」
さや「…」
まど「それとも、私…何かしちゃったかな?」
さや「まどか…」
まど「うん?」
さや「まどかはさ…自分の人生が尊いって思う?…家族や友達が…大切?」
まど「え…?」
40:
まど「大切…だよ?家族も、友達も…もちろん、さやかちゃんだって」
さや「まどか」
まど「だから、ね?聞くぐらいしか出来ないかもしれないけど、何か悩みがあるなら話してよ」ウェヒヒ
さや「……ありがとう。まどか」
さや「 ……い…いやぁ!仁美に恭介の事で相談されててさ!それで色々考え事してたんだわ!」アハハ
まど「そ…そうなの?」
さや「そうそう!まぁ、そっちは何とかなりそうだし、明日からはいつもの元気なさやかちゃんですよー!」
さや「っと、杏子にも心配かけちゃったし、何か美味しい物でも買ってこっかなぁ?。まどか!ありがとね!」タタタッ
まど「あ、う…うん」ポカーン
42:
ーーーーー
ーーーー
なぎ「…きゃあっ!」
杏子「なぎさ!」
マミ「…っ今日の魔獣は多いわね。倒しても倒してもキリがないわ…っ」
ガッ
マミ「!…しまっ…」
なぎ「マミ!」
ズバッ
シュウウウ…
さや「ふぅーっ!間一髪!」
杏子「さやか!」
さや「皆!遅れてごめん!」
さや「さぁって!全員揃った所で、ピュエラマギ・ホーリークインテット最後の一撃行っちゃいますかぁ!」
45:
なぎ「?何ですか?さやか」
さや「ん?いやー、なぎさもすっかりあたし達のチームに馴染んできたなぁって…」フッ
マミ「確かにそうねぇ。なぎさちゃんには随分助けられてるわ」フフフ
なぎ「あ…あうぅ。マミのおかげなのですぅ…///」
マミ「あら、嬉しい事言ってくれるじゃない?…今日は特製チーズケーキでも焼いちゃおうかしら」
なぎ「うわーい!チーズ!」
さや「…」
杏子「…?」
47:
ーーーー
ーー
サヤホーム
杏子「なぁ、さやかぁ」
さや「んー?宿題なら見せないからね」
杏子「そこを何とか…って、そうじゃなくて、やっぱ何か悩んでんだろ」
さや「はぁ?言ったでしょう?もう平気だって」
杏子「…嘘だ」
杏子「なぁ?あたし達の仲って、そんなモンだったのかよ?…何つーか、あんたに隠し事されるとくるんだよなぁ…」ブスッ
さや「…杏子」
さや「…」
さや「…あのね?」
48:
さや「…間違った道を歩んでる子がいてさ、正しい道をあたしだけが知ってるの…。でも、正しい道わに導く事が決して良い訳じゃなくて、正しい道を教える事で傷付く人達がいるかもしれなくって…」
さや「もしそうだとしたら、あたしは…どうすれば良いんだろう。って……」
杏子「…」
さや「…って、突然訳分かんないよね」テヘヘ
杏子「…ただ一つだけ、本当に守りたいものを守り通せば良い」ボソ
杏子「難しい事はよく分っかんねぇけどさぁ、自分が正しいって思う事をすれば良いじゃねぇか」
杏子「それでもしも、あたしが傷付くような事があったとしても、あたしはあんたの敵にはならねぇよ。…さやか」ポン
さや「杏子…」
56:
さや「…そうだよね。あんたは、そういう奴よね……」フッ
さや「…じゃあ、今から話す事も、聞いてくれる……?」



杏子「…っそれって…!」
杏子「……マジ、なんだな」
さや「…」
58:
次の日
まど(…さやかちゃんも杏子ちゃんもお休みなんて。やっぱり、さやかちゃん何かあったのかな…)
仁美「あら、まどかさん?今日はお一人ですの?」
まど「仁美ちゃん、と上条君。おはよう。うん。さやかちゃんと杏子ちゃん、お休みするって」
上条「さやかが休みだなんて、珍しいね」
まど「…うん」
『……か…まど…か』
59:
まど「え?」キョロ
仁美「どうかしましたの?」
まど「い、今声が…」キョロキョロ
上条「声…?……別に聞こえないみたいだけど」
まど「で、でも…」
『まどか…助けて……まどか』
まど「…やっぱり聞こえる」
まど「ごめん!仁美ちゃん上条君、今日は私も学校お休みするね!」タタタッ
仁美「あっ、まどかさん?」
60:
『まどか…』
まど「誰なの…?」
『こっちだよ…まどか…助けて』
まど「!」
まど「あ、あなたは」
QB「…」プルプル
まど「あなたが、私を呼んだの?…っ酷い怪我…」
QB「そうだよ…鹿目…まどか。…やっと会えたね」プルプル
まど「私を…知ってるの?」
QB「…」
QB「ねぇ、まどか。暁美ほむらを、助けたくはないかい?」
62:
ーーー
ーー
マミホーム
マミ「…それで?学校をわざわざサボらせたからには、よほど重要な話しがあるのよね?」
さや「…」
杏子「…ああ。もうすぐなぎさも来るはずだ」
マミ「なぎさちゃんも?…それって一体どんな…?」
さや「信じられないかもしれないし、信じたくない事かもしれないけど…。マミさんには、先に話しておこうと思う…」
マミ「…」フゥ
マミ「言いわ。聞かせて」



マミ「…何よ。それ」
さや「…っ」
64:
ーーー
ーー
まど「…あなたの話し、本当なの?」
QB「…」
まど「さやかちゃんも杏子ちゃんも、マミさんも…皆この街の為に戦ってたなんて……」
まど「私だけ何も知らなかったんだね…」
QB「嘆く事はないよ。…たまたま何も知らなかっただけの君を、誰も責めたりはしないさ」
まど「あのねキュゥべえ、私はね……自分なんて何の取り柄もない人間だと思ってた。ずっとこのまま、誰のためになることも、何の役に立つこともできずに、最後までただ何となく生きていくだけなのかなって」
まど「それは悔しいし、寂しいことだけど、でも仕方ないよねって、思ってたの」
まど「ねぇ、ほむらちゃんを助けるっていうのは…?…私なんかでも、ほむらちゃんの為に出来る事があるの?」
QB「寧ろ、君にしか出来ないと僕は思ってるんだ。…だから、そんな悲しい顔はしないでよ…まどか」
まど「……ほむらちゃんは、一体…」
QB「…聞きたいかい?僕が知っている、暁美ほむらについて」
65:
まどか「ほむらちゃんは、さやかちゃん達みたいな魔法少女とは違うの?」
QB「始まりは同じさ。彼女もまた、他の魔法少女と同じように奇跡を願った内の一人だ。ただ、彼女は他の魔法少女とは明らかに違う。今の暁美ほむらは、魔法少女というよりも…
パァン
まど「…はっ!?」
ほむ「…」
まど「…ほむ…ら……ちゃん?」
66:
ほむ「…はぁっ……はぁ」
ほむ「まどか!……そいつの言葉に、耳を貸したら駄目よ」
まど「ひっ…酷いよほむらちゃん!……何でこんな」
ほむ「貴女には関係ない」
まど「で、でも…!だってこの子、私を呼んでた。聞こえたんだもん!助けてって…」
ほむ「…っ」
68:
ほむ「……どうして…?」
ほむ「ねぇ……っどうして……貴女は…っ」
ギュッ
まど「!」
まど「…ほむらちゃん?」
ほむ「まどか!…貴女は、鹿目まどかのままでいれば良い…これからもずっと……っ」
ほむ「お願いだから……まどか、私は貴女を…もう二度と失いたくない…!」
まど「え…?……ほむら…ちゃん」
まど「私たちはどこかで…どこかで会ったことあるの?私と」
ほむ「…っ……それ…は」
まど「…ほむらちゃん。……私…わたし…は……っ」
ほむ「…まどか!?駄目よまどか!」
70:
ゴゴゴゴゴ…
ーーーーー
ーーー
ーー
マミホーム
さや「!」
さや「ね、ねぇ…何か今……」
バタンッ
なぎ「大変なのです!!外の様子がおかしいのです!」
71:
屋外
ゴゴゴゴ
杏子「なっ、何なんだこれは…一体どうなってやがる!」
さや「…もしかして、まどかに何かあったんじゃ」
マミ「!」
さや「なぎさごめん!話しは後で、今はまどかを探しに…
シュルッ
さや「!」ギリッ
さや「なっ…マミさん、何を!」
杏子「おいっ何やってんだマミ!」
マミ「…せない。……行かせないわ!」
73:
杏子「馬鹿野郎!こんな事してる場合か!」
なぎ「マミ!?どうしちゃったのです?さやかを離して下さい!」
マミ「…っなぎさちゃん。……これは、あなたの為なのよ」
なぎ「え!?」
杏子「さやか!今解いてやるからな!」
キンッ パラ
シュルッ
杏子「!…チッ。斬っても斬ってもキリがねぇ…っ」
マミ「行かせないって言ったでしょう?」
杏子「…チッ」
75:
杏子「さやか、悪りぃけどちょっとだけ待ってな。…先にこっちから片付けねぇといけないみたいだ」
なぎ「!」
さや「ちょっ、あんたまさか…マミさんと」
杏子「殺そうって訳じゃねぇ。ただ、言っても分かんねぇ馬鹿にはお説教が必要だろ?」チャキ
マミ「…っ手加減なんて、しないわっよ!」ダンッ
杏子「…上等だ!先輩!!」ヒュンッ
なぎ「マミ!!」
さや「や……やめてよ杏子!…マミさん!」
78:
ーーーーー
ーーー
杏子「…くっ!聞き訳がねぇにも…程がっあるぜ…!」
マミ「美樹さんもなぎさちゃんも…本当はもうこの世界にいない……」
マミ「…っこんな残酷な真実を受け入れろって言うの!?」
マミ「あなたは耐えられる!?美樹さんだって、いなくなってしまうのよ?」
杏子「…っ!……んなもんっ…嫌に、決まってんだろうが…!」
マミ「…佐倉さん!だったら…」
杏子「だけどな!あたしは決めたんだよ!さやかの敵にはならねぇって…約束したんだよ…っ」
79:
ーーーー
ーーー
ーー
杏子「…っはぁ…はぁ……」
マミ「はぁ…はぁ」
マミ「…うっ」パアァッ
シュルリ ドサッ
さや「!…マミさん!杏子!」ダッ
杏子「…お互い、魔力が限界だなマミ」
マミ「……それが?」
マミ「良いわ。それはそれで…私もあの子達と一緒に導かれるだけよ」
杏子「…なっ!何言って…」
マミ「なぎさちゃん…本当は全部、自分の為だったのに…あなたの為だなんて言い訳作って……っ格好悪い所見せちゃってごめんね…っ?」
なぎ「…マミ?」
ポンッ
さや「…なぎさ。あたし達にはね、本当に帰るべき場所があるんだ…。辛い事も、嫌な事も思い出しちゃうかもしれないけど…一人ぼっちにはさせないから…だから聞いてくれる…?」
なぎ「…さやか?」
81:
マミ「……そっか。やっぱりなぎさちゃんも、思い出したのね」
なぎ「…まだ朧げなのですが。マミ、なぎさの為に…ありがとう、なのです」
なぎ「…これ、使うのです」
さや「杏子、あんたもね」ポイッ
マミ「グリーフシード…」
さや「…あたし達には、もう必要ないし?」ハハ
マミ「…どうして?一緒に逝く事も許してはくれないの?」
さや「……うん。マミさんまでこっち側に来ちゃったら、一人ぼっちになっちゃう子がいるからね」チラ
杏子「…」ポリ
83:
マミ「…佐倉さん」
杏子「…っあー、もう!良いから貸せよ!」
キン…シュウウゥ
杏子「…一人ぼっちは、寂しいからさ……一緒に、いてくれねぇかな?これからも…さ」
マミ「!……っごめんね。佐倉さ…っ」グスッ
マミ「まだまだ先輩ぶってなきゃいけないのになぁ……やっぱり私、駄目な子だぁ…」グスッ
杏子「…んなモンとっくに知ってるっつぅの」フッ
マミ「ありがとう…佐倉さん」
さや「さて…と、それじゃあ、もう一人、一人で泣いてる迷子を迎えに行くとしますか!」
84:
ーーーー
ーーー
ゴゴゴゴゴ…
ほむ「…っ!…まどかぁっ」
QB「やれやれ」ヒョコッ
ほむ「!…インキュベーター!」
パァン
QB「無駄だって言ってるのに、懲りないんだな」キュップイ
QB「まぁ、そのおかげで君から解放出来た訳だけど」
ほむ「…どういう事よ」
QB「君は、僕に感情を芽生えさせた。その感情を制御し、操る事で僕達インキュベーターを支配したつもりになっていたようだけど。それはあくまで"あの個体"だけだったのさ。」
QB「言っただろう?観測さえできれば干渉できる。干渉できるなら、制御もできる。それさえ出来ればあとは支配するのみだ。」
85:
QB「僕達は一つの個体を支配し、君に与えられた感情を集中して全て移し替えたんだよ。まぁ、あの個体も僕な訳だから、制御も支配も造作も無いことだったけどね」
QB「そして、鹿目まどかに接触させた。そうすれば、君がああいった行動に出るのは目に見えていたからね。事実、狙い通り君は僕に芽生えた"感情という精神疾患"を壊してくれた。暁美ほむら、君自身の手でね」
ほむ「…っ!!」ギリッ
ほむ「っお前は…まどかに何をしたの!?」
QB「?僕何もしていないよ。感情を壊すという一つの目的は達成出来たしね。何かしたというのなら、それは暁美ほむら、君自身じゃないのかい?」
ほむ「!?」
QB「君は円環の理の一部を奪った。そんな君が近くにいれば、記憶が戻るのも時間の問題だったんじゃないかな。君の記憶の中で、鹿目まどかが何かを思い出すそぶりを見せた事は無かったかい?」
ほむ「!」
ほむ「…っそんな……まどか…!」
QB「さぁ、円環の理の再生だ。一緒に見届けよう」
87:
ーーーーー
ーーー
パアアアアッ
なぎ「…あれは」
マミ「鹿目さん…なの?」
ほむ「…させないっ…!」バッ
まど「…ほむらちゃ……!」
杏子「何だよ…ほむらのあの姿は……」
マミ「…まるで、悪魔のようだわ……」
さや「…私達も行くよ!」
杏子「おう!」
マミ「えぇ!」
なぎ「はいっ」
88:
ヒュンッヒュンッ
ほむ「…っ!?」
トンッ
さや「まどか!お待たせ!」
まど「…さやかちゃん!……皆も!」
さや「力は完全には戻ってないみたいだね。…いける?」
まど「うん!」
ほむ「…美樹さやか!」
さや「迎えに来てやったよ…転 校 生?」
91:
ほむ「…頼んでないわ」ギロッ
さや「そう言うなって」
さや「…あんたはさ、やっぱりあの時素直に導かれるべきだった。…疲れちゃったんだよ。一人でいる事に」
さや「この世界は確かに悪くないかもしれない。けど、あんたはそれで救われた?……馬鹿だよ。あんたも…あたしも。あの時、素直に助けてって言えてれば……そんな姿になる前にさ…」
『あたしって…ほんとバカ』
さや「…もう揺らいでるはずだよ?本当は誰かに分かって貰いたいんでしょ?…あたしの記憶を戻したままにしたのもきっと…
ほむ「…っ黙りなさい!」
ほむ「……貴女…なんかにっ!……っ」
94:
ゴゴゴゴゴ
ほむ「……まどかの記憶が戻ってしまったのなら、何度でも裂くまでよ…!あの時と同じように、何度だって繰り返す…!」
ガシッ
まど「…ほっ…ほむらちゃん!…やめ…っ」
さや「…っ!あんた…いい加減に」
シュルッ
ほむ「…っ!」ギチッ
マミ「…全く、手の掛かる後輩ね」
まど「マミさん…!」
杏子「往生際が悪いぜ…?」ジャラッ
なぎ「導かれるのも、そう悪いものじゃないのです!」
さや「…杏子!なぎさ!」
96:
ほむ「…私は……っ貴女の為に……っ…っ」
まど「うん」
まど「私には、ほむらちゃんがしてきた事全部分かるよ…。今みたいに、間違っちゃった事もあったかもしれないけど、ほむらちゃんが私の為に頑張ってくれた事……嬉しかった」
ほむ「…」
まど「だからね、ほむらちゃん…もう良いんだよ?」
98:
ほむ「…でもっ!貴女は…まどかは……本当は寂しいって…耐えられないって……だから私…っ」
まど「…確かにね?寂しい事も辛い事もあったの。……でもね、私にはほむらちゃんが辛そうにしてる事の方がもっと嫌なの」
まど「…ほむらちゃん、こんなにボロボロなのに……っ…いつも気付いてあげられなくてごめんね…っ」
まど「…遅くなって……ごめんね…っ!」ヒック
ほむ「…まどか……」
まど「…ほむらちゃん」
ギュウッ
まど「…これからは、ずっと一緒だよ。……大丈夫。ほむらちゃんがいてくれるんだもん…寂しい事なんて、もう無いから……」
ほむ「…まど……か……」
99:
ーーーー
ーーー
ーー
「………ちゃん…らちゃん」
「ほむらちゃん!」
ほむ「(…ハッ)…まどか?」
まど「もう放課後だよ?ほむらちゃんずっと起きないんだもん。よっぽど疲れてたんだね」ティヒヒ
ほむ「…」
まど「えっ!ほむらちゃん!?」
まど「泣いてるの?…怖い夢でも見た?」オロオロ
ほむ「…あ」ゴシッ
101:
ーーーー
ーー
さや「…」
杏子「…さやか?泣いてんのか?」
さや「…え?」
さや「…あ。……っ」
杏子「どっどうした?腹でも減ったか?」オロオロ
さや「…っ…違うの…何か、大切な物を…失くした気がして……っ」
杏子「何か落としたのか?探しに…」ガシッ
さや「…ううん。良いんだ…何だか、凄くあったかいから…」
杏子「?」
さや「杏子」
さや「一緒にいてくれてありがとう」
杏子「!」
杏子「…何だよ急に」ヘヘッ
102:
ーーーー
ーー
さや「…」
杏子「…さやか?泣いてんのか?」
さや「…え?」
さや「…あ。……っ」
杏子「どっどうした?腹でも減ったか?」オロオロ
さや「…っ…違うの…何か、大切な物を…失くした気がして……っ」
杏子「何か落としたのか?探しに…」ガシッ
さや「…ううん。良いんだ…何だか、凄くあったかいから…」
杏子「?」
さや「杏子」
さや「一緒にいてくれてありがとう」
杏子「!」
杏子「…何だよ急に」ヘヘッ
104:
ーーー
ーー
タッタッタッタッ
「マミーっ!!!」
マミ「!なぎさちゃん」
マミ「走ると危ないわよーっ」
なぎ「早くマミに会いたくなったのです!マミが…一人で泣いてる気がしたの……です」
マミ「子供じゃないんだから、私は泣いたりしないわよ」クスクス
マミ「でも、ありがとう」ニコッ
マミ「よーし!今日は特製チーズケーキでも焼いちゃおっかな」
なぎ「わーい!チーズ!チーズ!」
106:
ほむ「……長い、夢を見てた気がするわ。…それが怖い夢だった気もするし、優しい夢だった気もするし…。今はもう思い出せないけど……」
まど「…そっか」フッ
まど「帰ろっか、ほむらちゃん」
ほむ「……ええ。まどか」
ーーーーー
ーーー
「…本当に良かったのかしら、これで」
「良かったんじゃない?…ほむらちゃん」ティヒヒ
「…まどか」
「やれやれ」
「本当、君達の可能性には驚かされてばかりだ」
まど「キュゥべえ」
QB「まさか、悪魔化した暁美ほむらから、人間としての記録だけを毟り取るなんてね…どうかしてるよ」キュップイ
まど神「ウェヒヒヒ」
107:
まど神「…でも、これからはずっと一緒にいられるんだよ。ほむらちゃん」
デビほむ「…まどか!」
デビほむ「……それにしても、美樹さやかや百江なぎさまでまた向こうに取り残されるなんて…」
まど神「まぁ、良いじゃない」クス
まど神「魔法少女は、条理を覆す存在なんだから」
まど神「だから、いずれまた…導かれるその日まで良い夢を……」
QB「これで良かったなんて、思わないけどね」
108:
QB「君達は、書き換えられた宇宙の法則をさらに書き換えた。無理矢理作られた世界には、いつか歪みが生じ、やがて呪いへと姿を変えるだろうね」
QB「人類…いや、世界が終わりを迎えるのも、時間の問題だね」
まど神「…」
まど神「…大丈夫だよ。その為に、魔法少女がいるんだから」
まど神「そして、そんな魔法少女の為に私達がいるの」
デビほむ「…そうね」
デビほむ「貴方にも、まだまだ協力して貰おうかしら」
QB「きゅっぷい」
まど神「うぇひひ。…さ、行こっか。待ってる子がいる…」
デビほむ「えぇ。…まどか」
109:
終わり
…何かごめん
110:
乙っちまどまど
11

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