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モバP「悪い事をしたい」
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1:
P「ウサミンをいじめたい」
P「例えば」
P「ある日、ちびっ子達とウサミンがカラオケに行くことになって」
P「何を歌うべきかささやかに緊張するウサミン」
P「しかし何故か当の子供たちの選曲が'90年代あたりのアニソンばかり」
千佳『チカ、セーラームーン歌うね!』
仁奈『仁奈はンパカマーチでごぜーます!』
P「驚きつつも、ちっちゃい子の間で流行っているのかと安心するウサミン」
P「自分も持ち歌を披露。大盛り上がりするカラオケ」
P「終わった後、また来たいなと、ホクホク顔で帰宅するウサミン」
2:
P「後日、また同じメンバーでカラオケに」
P「うきうきしながら参加するウサミン」
P「が、なんと今度はみんな最近の年代の曲を歌う」
千佳『ドキプリ入れるねー!』
仁奈『光の果てに歌いやがります!』
P「前回と同じ路線で行こうと油断しきっていたウサミン狼狽」
P「ちょっと怯えながらも、予定通りの選曲で歌う」
P「何の問題もないかのように大盛り上がりする子供たち」
P「その時の、安心と戸惑いと混乱の入り混じった、そんなウサミンの顔が見たいです」
3:
菜々「……それをナナに言ってどうするんですか?」
菜々「それに、ナナは最近の曲だってバリバリ歌えますよ!」
P「例えば?」
菜々「えっと、プリキュアとまでは行かなくても、おじゃ魔女なら……」
P「プリキュアってもう十作目だって知ってました?」
菜々「……えっ?」
4:
P「凛をおどかしたい」
P「例えば」
P「偶然凛が事務所で一人になった時に、一冊の冊子を見つける」
P「タイトルは『CGプロ・ペット最強決定戦のすべて』」
P「自分もハナコを飼っているがまるで知らない凛」
P「興味を引かれてその冊子を開いて見る」
P「そこには、アイドルたちのペットとみくにゃんの名前が並ぶトーナメント表が」
P「そして当然のように記載されているハナコの名前」
P「しかも優勝していた」
P「その表を見る限り、アッキーとシードのブリッツェンを下し決勝でみくにゃんと戦い勝っている」
P「勝手に愛犬が出場させられていた理不尽さと、ハナコ自身の想定外のポテンシャルに言葉を無くす凛」
6:
P「ページを捲ると、みくにゃんの決勝の戦いに関するコメントが載せられていた」
みく『あの絶・天狼抜刀牙を避けて、必殺暗黒流れ星に入れれば勝負は分からなかったにゃあ』
P「よく分からないが何やらとんでも試合だったのかと口元が引きつる凛」
P「でもよく知らないから流れ星銀と暗黒流れ星でかけていた事には気がつかない」
P「さらにページを捲ると、トーナメントは現チャンプへの挑戦権を賭けたものとの新事実」
P「しかも現チャンプは『我那覇響ファミリー』と書かれている」
P「まさかの大御所765プロ相手で、しかもまさかの多勢に無勢」
P「どこから突っ込むべきか、と悩んでいた所」
P「自分が今度、件の我那覇響のペット番組にハナコとゲスト出演する事を思い出す」
P「ありえない、と思いつつも不安と好奇心を抑えきれない、そんな凛の表情がみたいです」
7:
凛「……それを私に言ってどうするの?」
凛「というかまって、確かにハナコ連れての番組出演の予定入ってるけど」
P「765さんは業界でもトップだから、気をつけるのもそうだけれど、すごくいい経験になると思うぞ」
凛「それはわかってるけど、そうじゃなくて、ねえ」
P「我那覇響と言えばペット愛好家で有名だからな、コンディションの管理には常に気を配ってるだろう」
凛「やめて、あやふやに不安になる事言わないで」
凛「ねえ、本当に嘘なんでしょ? ……ねえ、ねえってば!」
8:
P「薫をこわがらせたい」
P「例えば、ある日薫に勉強を教えてとせがまれたとして」
P「何問かに一問、わかんないなあって答えておく」
P「そして日数を重ねるごとに分からない割合を増やしていく」
P「その間に、文香から『アルジャーノンに花束を』を薫に教えさせておく」
P「どんどん問題に答えられなくなる俺を不安そうに見るようになる薫」
P「そんなある日、ランドセルを背負っている俺に驚く薫」
P「どうしてかと聞く薫」
P「俺は、あんまり頭が悪いから小学校からやり直しだって言われたと答える」
9:
P「今度は勉強を教えて欲しいと薫に頼む俺」
P「予想外の進行に、泣きそうになるが、それでも自分が頑張らなくてはとぐっとこらえる薫」
P「ところがわからないばかりを連発する俺」
P「いよいよもって俺が危険だと焦る薫」
P「誰か頭のいい人に頼らなくてはと、晶葉の所に相談に行く」
P「どうにかして欲しい、と哀願するも苦々しげに『わかった』と答えるばかりの晶葉」
P「その表情に、晶葉なら大丈夫だと思いたい薫」
P「しかし晶葉の表情から、ひょっとしたらだめかもしれないとも思わずにいられない」
P「――と、一人悩んでいた翌日、何事もなかったように元に戻っている俺」
P『晶葉の薬を飲んだらすぐに治ってな』
P「俺が元気になったことに素直に喜ぶ薫だが」
P「またいつか同じ事を繰り返すのではないかと潜在的な不安を抱える様になり」
P「無邪気な子供から一歩成長せざるを得なくなった、そんな薫の顔がみたいです」
10:
薫「……せんせぇ、病気なの?」
P「ああ、いや、違うよ。もしもの話だよ」
薫「あのね、かおる、せんせぇが病気になったらいっしょうけんめーかん病するから」
薫「だから、だから、だいじょうぶだから、ね?」
P「そうだな、薫に看病してもらったら病気なんて何でも吹き飛んじゃうな」
P「ようし、それじゃあ今日もお仕事頑張るぞ!」
薫「うん!」
12:
P「あやめを怒らせたい」
P「日ごろからあやめの忍者っぷりを褒めて褒めて褒め倒しておく」
P「忍者ってすごいなあ、と感心しまくってもおく」
P「後日、事務所に忍者漫画を置いておく」
P「NARUTOとか、忍空とか、烈火の炎とか、さすがの猿飛とか」
P「架空であるが忍者漫画だからと楽しむあやめ」
P「一緒に楽しみながら、忍者ってすごいなあ、とまた連発する俺」
P「ですよね、と無邪気に同意するあやめ」
P「それからというもの、俺が時折あやめに期待する眼差しを送る」
P「それに気が付くもどうしようもないあやめ」
P「というか俺もいい大人なのだから自分をからかっているのだと理解する」
13:
P「しかし、構わず期待の眼差しを眼差しを送り続ける俺」
P「事務所にニンジャスレイヤーやニニンがシノブ伝なんかも増やしておく」
P「ついでにカクレンジャーとかハリケンジャーのDVDも」
P「その上まだまだ期待の眼差しを送る俺」
P「そうしていい加減に痺れを切らしたあやめが俺に文句を言おうと決める」
P「ところが、そのつもりで事務所にやって来た日は想像以上にカオスな事態が繰り広げられていた」
P「シノブ伝に影響を受けた愛海の暴走である」
P「早苗さんや拓海などの武闘派の高い面々すら圧倒して揉みまくる愛海」
P「その惨状に呆然と立ち尽くしていたあやめに声が掛る」
光『忍者が来た……!』
P「愛海を抑えようと縋りつきながら引き摺られる光の嬉しそうな眼差し」
P「その他の面々からも向けられる、期待の籠った眼差し」
P「事務所内部における忍者教育の成果である」
P「最早後に引けなくなったあやめ」
P「絶対に俺に恨み事を言ってやると誓い覚悟を決めて突貫していく、そんなあやめのカッコいい顔がみたいです」
14:
あやめ「……あの、そんな事を言われても……」
P「駄目か? ……それは兎に角だが、忍者漫画の主人公って、風属性が多い気がするな」
あやめ「そうですか?」
P「肉丸も、空助も、ナルトも風属性だし、ハリケンジャーなんか風がまんまモチーフだし」
あやめ「やっぱり、身軽なイメージが強いのではないですか。足の遅い忍者はイメージにそぐいませんし」
P「確かになあ……。ようし、それじゃあこれから神風の術の練習をしようか!」
あやめ「うーん、P殿、やはり難しいと思うのですが」
P「……難しくはあっても出来るというのか……!」
27:
P「愛梨をはずかしめたい」
P「例えば」
P「ボイスレッスンの一環という事で早口言葉をやるとして」
P「楽しくやる為に既存のものに誰かの名前を混ぜようということになる」
P「そして生まれる『十時東京特許許可局局長』というお題」
P「これが案外真面目に難易度が増している」
P「十時東京特許許可局局長にみんなが夢中に」
のあ『十時東京特許許可局局長、十時東京特許許可局局長、とときゅっ!』
のあ『……』
ありす『とときゅっ!』
ありす『!?』
28:
P「気がつけば、『とときゅ』、『局長』のあだ名がついてしまう愛梨」
P「まずこれがかなり恥ずかしい」
未央『とときゅオハヨー!』
杏『だから働きたくないって、あ、丁度いい所に。局長もPを説得しておくれ』
P「さらに困ったことに、名前が入っているからと人に挑戦をせがまれる」
P「が、実際難しいので自分でも中々成功しない」
P「影でこっそり練習を重ねる愛梨」
P「そんなとき唐突な俺の提案で自己紹介の練習をする事に」
P「アイドルたるもの自己アピールは何より重要だ」
P「そして愛梨の番が回った時、いかんなく発揮される練習の成果」
愛梨『とときゅ愛梨、18歳で……あっ!』
P「その瞬間の、顔を真っ赤にして消え入りそうな程恥じ入っている、そんな愛梨の顔がみたいです」
29:
愛梨「……あ、あの、もうとっても恥ずかしいんですけれど……」
P「なに? 気が早いぞ愛梨。まだあだ名どころか早口言葉も広めてなというのに」
P「しょうがない、とりあえず今やってみるか。――さんはい」
愛梨「えっ、えっ!? と、十時東京特許許可きょきゅとときゅっあう」
愛梨「本当に難しいですよ」
P「これは本当にいい練習になるかも知れん。というか愛梨、既に顔が真っ赤だな。眼福眼福」
愛梨「Pさん、あんまり恥ずかしくて、私、火照ってきちゃって。それで、ちょっと……」
P「OH! ちょっと待て愛梨! ここは車ん中で、助手席にはスモークもない」
P「そしてもうすぐ現場に着く所で――だからまって落ち着けストーップ!」
34:
P「蘭子を絶句させたい」
P「例えば」
P「蘭子が居る時に横スクのアクションゲーをプレイして」
P「穴に落下して残機を減らすたび『あー、闇にのまれた』って呟く」
P「その言葉に反応した蘭子が俺が何やってるか確かめに来て」
P「実情を知る」
P「からかわれたことにぷんぷん怒ってぽかぽかと俺を叩く蘭子」
P「……この時点で至福かもしれない」
35:
P「別の日」
P「蘭子のいる時にまたゲームをやる俺が、また同じように闇のまを呟く」
P「またからかわれているのだと怒って無視を決め込む来る蘭子」
P「そんな蘭子に聞こえる別の声」
紗南『あー、プロデューサーまた闇にのまれてるじゃん』
P「紗南にまでからかわれているのかと、顔を曇らせながら俺の所へ来る蘭子」
P「実はその日俺がプレイしていたのはアクションゲームではなく」
P「文字通り闇にのまれるとゲームオーバーなフリゲ、『片道勇者』だった」
P「俺はわざと蘭子の目の前で主人公を一人闇に飲み込ませる」
紗南『またのまれたー』
P「紗南の言葉通りに消える主人公に、驚きつつも目を輝かせる蘭子」
P「ここでプレイヤーを蘭子に交代してあげる」
P「紗南にサポートされながら夢中になる蘭子」
P「怒ってたことも忘れて言葉も無くすくらい集中してしまった、そんな蘭子の真剣な顔がみたいです」
36:
蘭子「片道勇者とは如何なる遊戯か」
(片道勇者ってどんなゲームなんですか?)
P「パソコンのフリーゲームで、世界が闇に包まれつつある世界で主人公が魔王に立ち向かうんだけれど」
蘭子「抗えぬ滅びの定めに、魔を統べしサタンに抗わんとするか」
(滅びゆく世界で魔王と戦うんですか)
蘭子「正に英雄譚であるな」
(王道のストーリーですね)
P「ところが、主人公が進めば進むほど闇はピッタリ追いかけてくるし」
蘭子「闇の浸食……、英雄とて消えゆく運命か……」
(闇が追いかけて……、タイムリミットが?)
P「しかも魔王も本人が最初からガンガン仕掛けてくるか」
蘭子「なんと! 魔を統べしサタンは流石に悪辣なり」
(それは、魔王も本気なんですねー)
P「まあ、そんな訳で闇から逃げて魔王から逃げて」
P「その他強いモンスターからもひたすら逃げまくるゲームかな」
蘭子「……斯様に興の乗るものか? 逃れてばかりではないか」
(……本当に面白いんですか? 逃げてばかりのような……)
P「いやこれが面白いんだってホント」
41:
P「茜を唖然とさせたい」
P「例えば」
P「世の中には音声認識システムというものがある」
P「そこで、茜の『ボンバー』に反応して」
P「本当に爆発音を鳴らすトラップを事務所内の至る所に仕掛けておく」
P「つまり、茜が元気を出して会話するときに爆発の効果音が付くのだ」
P「これは結構派手になるように設定しておく」
P「ボンバー! と元気よく叫ぶたびにドカンドカンと響き、何事かと慌てて周りを見回す茜」
P「が、何もない」
P「それどころか、当の茜以外は爆発音に一切反応しない」
42:
きらり『茜ちゃんはいっつもげんきだにぃ』
茜『はいっ! いつも全力で突撃するのが私の持ち味ですから!』
茜『ボンバー!』 ドガン!
茜『!?』
きらり『げんきな茜ちゃんかわゆーい! きらりもきらりんパワー全開でガンバるにぃ!』
茜『えっ、あの、今?』
きらり『にょわ? どしたの?』
茜『……あれっ?』
P「そんな事が続いて、段々警戒して茜のボンバーの回数が減ってくる」
P「その頃、最近アレを言わないなって茜に声をかける俺」
P「事情を話す茜に俺は大丈夫だともう一度ボンバーを言ってもらう」
P「いいたくてうずうずしていた故に、今までよりも全力ではじける茜」
茜『うーっ……ボンバーッ!!』
P「はじけ飛ぶ俺のPヘッド。もはやPではなく┌ と化す俺」
P「そしてそれを真正面から目撃してしまった茜」
P「その瞬間の、予想外すぎる事態に思考が追いつかなくなってしまった、そんな茜のポカンとした顔がみたいです」
43:
茜「……Pさん、やっぱり私、うるさいんでしょうか?」
P「えっ!?」
茜「だってそんな、こういうふうにまで言われると……」
P「いやっ、いやいやいやいや! そんな事はない、そんなことは無いんだ茜!」
P「茜の元気は皆に伝わる元気なんだ! 茜の元気がないとみ皆の元気も無くなってしまう!」
P「……俺のネタが軽率だったことは認める」
P「元気いっぱいの茜が可愛いから、ちょっと悪戯したくなってしまったんだ」
P「本当にやるような事は絶対しない! 約束する」
P「だから茜、お願いだから元気でいてくれないか……」
茜「……ふふふ。焦ってるPさん、元気いっぱいです」
茜「元気印の日野茜としては、これは負けてられません!」
茜「それじゃあ、いきますねPさん! ……爆発しませんよね?」
P「いやいや、茜と一緒にいる時は俺は元気爆発だぜ!」
茜「それならよしです! それじゃあ一緒に――! 」
「ボンバーっ!!」
51:
P「友紀をうろたえさせたい」
P「例えば」
P「キャッツが日本一になったとして」
P「有頂天に浮かれる友紀」
P「当然の様に無数のビールを準備しておく俺」
P「テンションのボルテージが天元突破する友紀」
P「浴びる様にビールを飲み続ける俺と友紀」
P「飲み続けて宴もたけなわいい時間になってくる」
P「が」
P「友紀はまだまだ興奮冷めやまぬ」
P「なにせキャッツの記念日だ」
52:
P「それじゃあビールかけでもして仕切り直すか、という俺の提案にも一も二もなくのってくる」
P「酔いで朱が差す頬を、のぼせる思考を、弾けるようにビールが濡らし」
P「普段から薄着の友紀に滴ったビールは、肌にシャツを張り付けて俄かに透かす」
P「一方で揮発するアルコールはその独特な香りと共に友紀の熱を奪い」
P「火照りが幾分治まった友紀は一瞬状況を再認識する」
P「自らの状況への当惑と憤りとアルハラへの憤りから、それまでとは別の意味で赤らむ顔」
P「しかし、当の俺は何も分かっていない様に呑気に酔っているだけ」
P「意図的なものではないと理解し、怒るに怒れなくなる友紀」
P「思考の方向を何度か転換した友紀は酔いが醒めてしまい」
P「そのまま飲み続けるべきかお開きにしてしまうべきか、悩まざるをえなくなる」
P「そんな、楽しい飲みの筈が何とも言い難い状況に陥ってしまった、そんな友紀の複雑な表情がみたいです」
53:
P「――と、思ったんだが」
P「これ意図的だったら本当にアルハラだからマズイよな」
友紀「そだねー、アルハラはマズイよ」
友紀「というかね、Pさん。不純だよ不純。駄目駄目だね」
友紀「キャッツが日本一を取ったってんなら、そんな余計な事を考えちゃ駄目」
友紀「そん時はシンプルに祝うだけだよ。それ以外の考えなんて入り込む余地はない!」
友紀「だって日本一だよ、日本一。Pさんわかってる?」
P「お、おう……」
友紀「よし、それじゃあ予行演習しようか。いずれは本当にやるからさ」
P「ん……まあ、いいか。明日は友紀はオフだったしな」
友紀「勿論Pさんの奢りでいいよね! アルハラはなしで」
P「おう、それじゃあ呑むか!」
57:
P「奈緒をからかいたい」
P「例えば」
P「長編で面白いストーリー物で奈緒の見たことのなさそうなアニメ」
P「仮に今回は銀英伝とする。の一話を事務所で流す」
亜季『スペースオペラかぁ。宇宙時代になったら軍事はどうなるのか……』
比奈『というか誰が流してるんスかこのアニメ』
P「そして、それを仕事への行きがけに垣間見る奈緒」
P「実際面白いアニメであるからして、興味を惹かれる」
P「しかし、これから仕事だからと事務所を後にする奈緒」
P「後で見ようとタイトルを覚えておく」
58:
P「後日」
P「俺が運転する車に奈緒がのっているタイミングで」
P「まるで何も知らないように話を切りだす俺」
P「面白いアニメがある、とざっとあらすじを語る」
P『それで因縁を持つエリートと軍師なんだけどさあ』
P『中盤でまさかの相撃ち! 互いに相方と弟子が代わりを務めてさ』
P『まあそれも群像劇というか、第三者視点から戦争を見ている感じが』
P「最初は成程と頷く奈緒」
P「だが途中から、それが事務所で流れていたアニメの話だと気が付く」
P「言われなくとも後で見ようと思っていた奈緒は」
P「更に結構なネタばれをされたことにも気がつき怒りそうになる」
P「が、しかし俺は善意言っているのだとぐっとこらえる」
P「そしてそして更に後日」
P「それでも気になって実際にアニメを見た奈緒」
P「非常に楽しめたがそこで一つの事にまたまた気が付く」
P「なんと、俺が語ったあらすじは出鱈目だったのである」
P「最初からネタばれに考慮した紹介であった」
P「俺の心遣いを理解せざるを得ない奈緒だが」
P「それでも言い知れぬモヤモヤとした鬱憤がたまった」
P「そんな、言いたいのに言えない、怒るに怒れない、奈緒のギリギリの顔がみたいです」
59:
奈緒「アニメの趣味はとにかく、アンタ趣味が悪いよ」
P「そう褒めるな。そんな訳だから、興味はあるけれど見たことないアニメ、教えてくれ」
奈緒「今の前フリで何か言うと思ってんのか」
奈緒「んー……、そうだな、鷹の爪とか?」
P「一話完結じゃねえか! あー、実はダニエルは古墳じゃなくてな」
奈緒「そりゃ古墳ギャルの方じゃねーか!」
69:
P「李衣菜を翻弄したい」
P「例えば」
P「夏樹から李衣菜にプレゼントを送ってもらう」
P「ちょっと古いロック特集の雑誌」
P「――の、筈であるが、タイトルからRockがLockに誤植されている」
P「まだまだ浅いハマり方とは言え、普段からロックというものを身近におく李衣菜」
P「流石にこのあからさまな間違いには気が付く」
P「所が、李衣菜にロックを教えているはずの夏樹はまるで気がつかない様子」
李衣菜『あ、あの……なつきち? これってさ』
夏樹『ん? いや、いい本なんだよ、コレ。結構マイナーなバンドについてもしっかりと書いてあってさ』
李衣菜『いや、そうじゃなくて』
夏樹『あー、確かに古いから見てくれはちょっとアレだけど、だから結構なレアもんなんだよ』
李衣菜『あっと、へ、へえー……』
P「まさか夏樹が間違える訳はないと、指摘することが憚られる李衣菜」
70:
P「後日」
P「ロックイベントに参加する、という事になって夏樹と共に企画書を渡される」
P「喜んで企画書に目を通す李衣菜だったがまたもやRockがLockになっている」
P「これは流石に突っ込むべきかと口を開こうとする李衣菜だったが」
P「何でもないように和気藹々と話を進める俺と夏樹」
P「まるで気がついていない様子である」
P「思い悩む李衣菜」
P「これを放置したらせっかくのロックイベントが台無しになるのではないか?」
P「しかし、果たして夏樹がこれほど何度も間違えるだろうか?」
P「仕事ばかりは真面目にやるプロデューサー(俺)が間違えるだろうか?」
P「実はRockではなくLockが正解だったのではないか?」
P「普段はあっけらかんと生きている李衣菜の脳で高密度な思考が渦を巻く」
P「そんな、まるで危機に瀕した知的キャラの様な、李衣菜のカッコいい悩み方を見たいです」
71:
李衣菜「いや、いやいやいや、ないよ。ない」
李衣菜「そんなことになったら流石にちゃんと突っ込むよ」
P「だよなー。いや、馬鹿にした話かと思うんだが」
P「或いはそもそもロックの間違いに気がつかないんじゃないかと」
李衣菜「ヒドい! アタシのアイデンテティーをなんだと思ってんのさ!」
P「悪かった悪かった。でも……そうだな」
P「もしも間違えたことがわかったら、ライブの時に全身に南京錠をつけて出てもらおうか」
李衣菜「ええっ!? 南京錠の衣装!?」
李衣菜「……ん? いや、でもPさん、それって――」
P「正直、ロックと取られるか寒いギャグと取られるかは微妙な所だと思う」
李衣菜「微妙かー」
72:
P「加蓮を欺きたい」
P「例えば」
P「凛がハナコをネタにされ」
P「奈緒がアニメをネタにされ」
P「俺に凝ったやり方で弄ばれた事を知った加蓮」
P「次は自分か、と身構えた所で」
P「医療ドラマ出演のオファーがきた、と話される」
P「やはり自分はその方面で来たかと気構える加蓮」
P「勉強に、と俺から『ナースのお仕事』のDVDを手渡される」
P「なにか仕掛けがあるのか、と心して視聴する加蓮」
P「が、一通り見終わっても何もなし」
P「そう、一通り」
P「無印から4の計61話、そしてスペシャルに映画一本ずつを見てしまったのだ」
P「何ら問題なく観終わってしまってからようやく俺の意図に気が付く」
P「そう、全てはユニットのつながりで警戒されているだろうと踏んでいた」
P「俺の悪辣な策略だったのだ」
73:
P「が、まあそれはそれとして」
P「あまりにナースのお仕事を見過ぎたせいで」
P「耳から『あ?さ?く?ら?』という声が離れなくなってしまった加蓮」
P「事務所で風花やさくらの名前が呼ばれるたびにピクッと反応してしまう」
マキノ『うーんこれは……浅野さーん』
風花『はっ、はい!?』
加蓮『!』
亜子『あっ、さくら?、ちょっと今度のライブなんだけど』
さくら『なにー?』
加蓮『!』
P「何ら関係ないのに一々反応するので他の面々からも心配される加蓮」
P「しかしあまりに馬鹿馬鹿しい理由の為人に開設するのが憚られる加蓮」
P「そんな、最早苦笑いで誤魔化すことしかできない、加蓮の困った笑顔がみたいです」
74:
加蓮「凛と奈緒にそんなことしてたんだ」
P「まあ、こんな感じで計画を持ちかけただけだが」
加蓮「本人に話して持ちかけちゃ意味なさそうだけど」
P「いやだって本人にアポ取らなきゃあれだろ」
加蓮「アポ取ってどうすんの」
加蓮「……ねえ、どうしてあたしが最後だったの?」
P「え、いや別にまだ他にもやるつもりだけど」
加蓮「トラプリだけじゃなかったんだ……」
P「ウチにアイドルはたくさんいるからなあ」
加蓮「……Pさん、次こういう事やる時は、あたしが最初がいいな」
P「ん? なんでまた。加蓮、ドッキリ好きだっけ?」
加蓮「そう言う訳じゃないけど……最初がいいの」
P「よく分からんが……まあ分かった。やるか分からんが」
加蓮「ん、約束したからね」
75:
P「比奈の妨害したい」
P「例えば」
P「某祭典の前準備の頃」
P「ただでさえアイドルという多忙な仕事の上に更に絶望的忙しさを重ねる」
P「地獄の苦行に挑む比奈」
P「あまりの忙しさに、事務所にまで持ち込んで空き時間を使う始末」
P「そんな想像してあまりある事態が起こっている頃」
P「俺はそこに挑む」
P「そんな忙しい比奈の脇でレナさんにギャンブルを持ちかける」
P「そのギャンブルは、まさかのEカード・・・!」
P「市民・・・奴隷・・・皇帝・・・! 三すくみの騙し合い・・・!」
P「必死にペンなりペンタブなりを走らせる比奈の横で、ざわ・・・ざわ・・・しだす俺達」
P「騒ぐ訳ではなく、ただ空気がざわ・・・ざわ・・・しだすと思ってくれ」
76:
P「そして熱戦を繰り広げる俺とレナさん」
P「……が、レナさんが不思議と勝てない」
P『くくく・・・、どうしますレナさん・・・モバコインのベットは?』
レナ『なんで・・・! これほどの・・・負け続きっ・・・! なにか・・・なにかおかしい・・・!』
P「中々聞かない苦々しげな息遣いを続けるレナさんに、つい視線を送る比奈」
P「そして、見つけてしまう見覚えのないイヤリング」
レナ『一枚・・・ベットは一枚よっ・・・!」
P「原作をなぞって遊んでいるだけなのか」
P「比奈をからかって遊んでいるのか」
P「本気でレナさんを騙そうとしているのか」
P「まさか、と思いつつも俺の意図を測りかねて声をかけられない比奈」
P「そうこうしているうちにジリジリと過ぎていく時間、ジリ貧になっていくレナさん」
P「そんな、ささやかな極限状態の中で決断を下さざるをおえない、比奈の凛々しい顔がみたいです」
77:
比奈「……絶対に止めて欲しいっス」
P「いや、やらんよ。例えばの話だし」
P「一生懸命やってる比奈の邪魔までは流石に罪悪感が大きいし」
比奈「いや、そのこともそうでスけど、レナさんの方の」
比奈「細工付きのイヤリングとか、あげてないスよね?」
P「まあ、流石に簡単に作れるもんでもないし」
比奈「もし作れても駄目っスよ? 特に隠してあげたりとか」
P「えー、いやでも実際やってみたいだろ?」
比奈「それはわかりまスけど、その時は、先に教えてあげてほしいス」
P「……それじゃあ片手落ちじゃね?」
比奈「駄目!」
P「ふむ、そこまで言われちゃ仕方ない」
比奈(せっかく貰ったプレゼントがイカサマ道具とか、トラウマ展開間違いなしっス……)
比奈(Pさん……朴念仁過ぎでスよ……)
78:
P「卯月のドヤ顔が見たい」
P「……どうしたらいいと思う、未央?」
未央「ん? あれ?」
P「どうした?」
未央「え、うん、ちょっと、聞いていた話と違うような……」
P「何のことだ。俺は卯月のドヤ顔が見たいんだ」
未央「待って待って待って、トラプリの三人とかあやめちゃんとかから聞いたけど」
未央「Pさんが色んなドッキリを考えて」
未央「それを当人に話して反応を見るっていう、謎の企画じゃあないの?」
P「なんだ企画って。別に誰かに打診した訳でもされた訳でもなく」
P「俺の個人的な趣味の一環としてやっているだけだぞ」
未央「そう言うのは良いから!」
79:
P「……まあ、強いて言うなら番外編だ。兎に角俺はドヤ顔が見たいんだよ! 卯月の!」
未央「なんで倒置法? 釈然としないけど……卯月のドヤ顔かあ」
未央「ガンバリ屋さんだから、まあ中々慢心しないよねえ」
未央「何かやり終えた後も終わった後も」
未央「『頑張りました!』『精一杯やりました!』って感じで清々しいタイプだし」
P「そうなんだよ! だから幸子や杏みたいなイラ可愛い表情をしてくれないんだよ」
未央「熱意満点だね……どうしたものか。とりあえず褒めちぎってみるとか?」
P「『えへへ、ありがとうございますっ!』って屈託なく笑うだろ」
未央「可愛いじゃん」
P「可愛いけど違うんだよ!」
未央「わがままだなあ……。じゃあ、ちょっと分かり易く贔屓してみる」
P「そしたら居心地悪そうにして、あとで俺にちょっと抗議するだろ」
未央「いい子じゃん」
P「いい子だけどそうじゃないんだって!」
未央「ええ?……」
80:
――その後、未央と延々語り明かしたが、卯月のドヤ顔を見る計画は目処が立たなかった――
――しかし、俺たちは諦めない――
――いつか卯月のイラ可愛い顔を見るその日まで――
未央「卯月は十分可愛いんだから諦めようよ?」
P「だめだっ、諦めたら負けだっ!」
未央「私たちの戦いはこれからかぁ?」
81:
P「再びウサミンをいじめたい」
P「例えば」
P「hit&blow等と呼ばれる数字当てゲームがある」
P「隠された数列を、別の数列を使って推測しながら当てていくゲームだ」
P「……そう、俺はウサミンにそれを仕掛けたい」
P「世代様々なパロネタを織り交ぜた記録を用意する」
P「最近のものから、ちょっと懐かしいネタ、更に古いネタ……」
P「対象年齢はそれなりに幅広くなったと自負している」
P「その記録を見せて、ウサミンの反応を観察する」
P「その反応から、ウサミンの実年齢を推理――」
菜々「止めてくださいっ! あんまり、それはあんまりにもあんまりですよう!」
82:
P「待て待て、まだ話は途中……」
菜々「待てません! 何をやるつもりなんですか、いえ、そんなこと菜々は絶対やりませんからね!」
P「ええ?、いいじゃないか、ちょっとくらい」
菜々「嫌な物は嫌ですっ! というかPさんは全部この為に目論んでたんですか!?」
菜々「最初に聞かされた時は、変なこと考えるなあと思った程度でしたけれど」
菜々「まさか凛ちゃんから始まって、こんなに皆巻き込んで……」
P「パロネタを混ぜたのは兎に角、考えた事は俺自身の興味からだ。褒めてくれてもいい」
菜々「何を褒めろというんですか……」
菜々「でも、それにしたって酷すぎます!」
菜々「人の隠している事を――菜々は永遠の十七歳ですけれど――そうやって暴きたてようとするなんて」
菜々「今度という今度は見損ないましたよ!」
P「う……、流石に悪のりが過ぎたよ。申し訳ない」
菜々「そう簡単に許しませんよ! しかも菜々ばっかり二回目じゃないですか!」
P「し、仕方ないだろ……、無性にウサミンの可愛い所が見たくなったんだから」
菜々「……そんな事言ったって、誤魔化されません。許さないものは許しません」
P「そうじゃない、違うんだ。……ウサミンが魅力的すぎるんだよ」
菜々「……ほ、本気ですか?」
P「勿論本気だ! ウサミンは素晴らしくチャーミングだ!」
菜々「え、えへ……その、あの、とくにどんな所が……」
83:
P「ウサミンには他には無い魅力がある――そう、自爆可愛いという魅力が!」
菜々「そんなに可愛いだなんて言われたら――え? あれ? 自爆?」
P「そうだ! 実際の所十代とそう変わらない見た目のウサミンならば」
P「普通にしてるだけで17歳で通るだろうに、わざわざ隠そうとして失敗する自爆ップリ!」
P「例えるなら、スタート開始直後初期位置に爆弾おいちゃった初心者ボンバーマンプレイヤーと同系統だな」
P「自分が慣れてくると微笑ましく見えるだろう、あれは」
菜々「い、言わんとする事がちょっと分かってしまうばかりに複雑です」
P「勿論、系統が近いというだけで菜々の可愛さは段違いだが」
P「兎に角俺は、そんなウサミンの可愛さを全世界に伝えたい!」
P「いや、すべからく余すことなく伝える義務があるんだよ!」
菜々「何という熱意……」
84:
菜々「……分かりました。今回は許してあげます」
P「ほ、本当か……?」
菜々「動機はどうあれ、私の事を思ってのことだったのなら怒れないじゃないですか」
P「さすがウサミン、話が分かる!」
菜々「調子がいいなあ、もう」
P「それじゃあ、さっそくこれを読んで――」
菜々「ゆ、許しはしたけれどそれは嫌ですってばーっ!」
P「あっ、まて、まって、逃げるなウサミーン!」
おしまい
85:
うへへ。
30日中に書くつもりだったのが日はまわってしまった。
年内に書けましたからよしでいいや。
このスレを見て頂き、皆さんありがとうございました。
朝起きたら申請してきます。今からは寝ます。
来年も良いお年を。
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