かがみ「はァ!? つかさに、か、彼氏ぃ……?」back ▼
かがみ「はァ!? つかさに、か、彼氏ぃ……?」
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1:
つかさ「う、うん…同じ科の人でね、すごく優しいんだ」
かがみ(つかさに彼氏? 嘘でしょ……私だってまだなのに…)
かがみ「そ、そうっ、良かったじゃない。アンタが専門学校でもオロオロしてるのかなとか考えてると、
集中して講義も受けられなかったわよ。まぁ、きく限りじゃ私が心配するまでもなかったわけね」
つかさ「もうオロオロなんてしてないよ?、多分……」
かがみ「はいはい、それで? 話はおしまい?」
つかさ「え、いやいや。ここからが本題なの、お姉ちゃんに訊きたいことがあって…」モジモジ
かがみ「? なによ改まって」
15:
つかさ「お姉ちゃんにしか訊けないというか……」
かがみ「なになにー、話してみなさいよ」
かがみ(私ったらなに強がってんのよ! 恋愛事情なんて私ダメなのに…)
つかさ「えっと、えっと……フェ、フェッ…!」
かがみ「フェ?」
つかさ「フoラって、どういう意味なのっ!」
かがみ「」
つかさ「はぁ…はぁ……」
かがみ「…あ、あ、アンタ…! な、ななにを言って…///」
つかさ「あ、フoラって、やっぱりエッチな言葉なんだ…///」
かがみ「てか、声が大きい…!///」ヒソヒソ
19:
つかさ「え? その、彼氏にしてあげようかなーって……抱きつくとか、そういうことだよね?」
かがみ「アンタのエッチのイメージは、『抱きつく』ぐらいのレベルなのね……」
かがみ「…彼氏がしてほしいとか、言ってきたの?」
つかさ「えー違うよーっ」
かがみ「じゃあ誰が…?」
つかさ「こなちゃんが『彼氏にしてあげたら大喜びだよー』って」
かがみ「あのぶぁか……!!」
27:
prrrrr… prrrrr…
こなた『んぁ、かがみー? どした──』
かがみ「お前はうちの妹にナニ教えてくれてんじゃコラー!!」
こなた『ちょ、なんか口調おかしくなってるよ…もちつけかがみん』
かがみ「アンタってやつは、つかさになにレクチャーしてんのよ……」
こなた『あ、あーっ! つかさに彼氏が出来た話? いやーだってさー?
「何をしてあげたら喜んでくれるかな?」って訊いてきたから──』
かがみ「だからっていきなりあんな事いうこともないでしょうが!
つかさ、意味が分からなかったらしくて、私に訊いて来たのよ?」
こなた『…えっ、フoラを知らない……? マジすか』
かがみ「マジ。おおマジよ、私に訊くとか勘弁してって感じよ…」
こなた『まぁ、察しがつくけど。その口振りからするとまだですね分かります』
かがみ「ぐっ…そんなこと言って、人のこと言えんのかー?」
こなた『毎日ヒーヒー言わせてるよー』
31:
かがみ「はいはいエロゲー乙。それにしても彼氏…つかさに先越されるとはねー。
私たち4人の中だったら最よね多分」
こなた『うーんどうだろうねー。みゆきさんが未知数だし、今度訊いてみよっか』
かがみ「ははっ、そうね。まぁ、逆にこなたで安心したわ」
こなた『あー。つかさが彼氏からきいたー、とか思ったの?』
かがみ「まぁね……私が直接ぶっ飛ばしてやろうとか考えてたけど、
姉が心配するようなことじゃなかったわね」
こなた『おーコワ…凶暴かがみんが解き放たれるところだったのか』
かがみ「今から解き放ってもいいのよ……?」
こなた『すいませんでした降伏します』
33:
かがみ「はいはい。ま、ありがとね。選択がアレにしろ、つかさの恋愛相談に乗ってくれて」
こなた『んぉ? いやどうってことないですよー。今度おじゃまする時に、
お菓子作ってくれるって言われたし』
かがみ「……どう考えても条件に見合う答えだしてないなお前!」
こなた『細かいことは言いっこなしだよかがみん。じゃに?』ピッ
かがみ「あっ、おいこなた! おーい!」ツー… ツー…
かがみ「……まったく」ハァ…
37:
────
──
まつり「へぇーつかさに彼氏かぁ」パリッ
いのり「で、どんな人なのよっ」
つかさ「えぇっ、や、優しい人…」
かがみ「……」チュー
いのり「つかさに合いそうな人ね。まさかかがみより早くできるなんてねぇ」
まつり「かがみはガード堅いからねぇ」ニヤニヤ
かがみ「……」チュー
かがみ(つかさに彼氏……彼氏ねぇ)
まつり「…おーいかがみー?」
38:
かがみ「っ、なに?」ハッ
いのり「今日は口数少ないわねかがみ」
かがみ「え、そんなことわよ。ジュースが美味しかったからつい、ね」
つかさ「お、美味しいよねこのジュースっ」
かがみ「あは、あはは、はは……」
42:
────
──
かがみ「……」カキカキ
コンコンッ
かがみ「んー、どうぞー」カキカキ
つかさ「お姉ちゃん、今いい?」
かがみ「っ、なんだつかさか。どしたの?」
つかさ「……」
つかさ「あ、あのね……怒らないで聴いてほしいんだけど…」
かがみ「なにー? お金貸すぐらいなら全然──」
つかさ「ううんっ、そういう話じゃなくて…」
45:
かがみ「じゃあ、なによ?」
つかさ「……お姉ちゃん。寂しくない、かなって…」
かがみ「…寂しい?」
つかさ「だって、私に彼氏ができて、こなちゃん達ともたまにしか会えなくて…。
みんなと遊ぶ時間が、すごく少なくなって…っ」
かがみ「……そりゃね。でも、しょうがな──」
つかさ「私はすごい寂しいよっ……! 今の時間も大切だし、楽しいけど……、
でも、やっぱり寂しいよ…っ」ジワッ
48:
かがみ「……つかさ」
つかさ「っ、うっぅ…お姉ちゃん……!」
かがみ「もうっ、泣かないでよ…」ジワッ
かがみ「もらい泣き、しちゃうじゃない……っ」
二人して、泣くしかなかった。
どうしようもない別れとすれ違いに、無常を感じながら。
この時に私は「大人になるとはこういうことだ」と──初めて実感するのだった。
おわり
49:
ん?
54:
これでおしまい、これだけ言わせてくれ
らき☆すた2期やって下さい
57:
まてまて
58:
──AM10:30──
────
こなた「こんちゃーす」ガチャッ
かがみ「あいよー、まぁあがんなさい」
こなた「すんすんっ……おや、つかさもう作っちゃってるの?」
かがみ「『こなたが久しぶりに来るー』って張り切っちゃってね」
こなた「うーんそだねー、言われてみれば…3週間ぶりかねー」
かがみ「……こう改めて聞くとそんなに久しぶりでもないな…」
こなた「まぁまぁ。細かいことは言いっこなしだよかがみん」
61:
────
──
つかさ「あっ、こなちゃんいらっしゃい」
こなた「おぉーいい匂いですなーっ」スゥー…
かがみ「こらっ、つまみ食いしようとすんな」
こなた「ちぇー、かがみん大学でもそんなキャラなの? 友達はできそう?」
かがみ「もう大学入って何ヶ月経ってると思ってんのよ!
いるに決まってるでしょ!」
こなた「そっかー、高学歴にもツンデレ好きはいるんだねー」
かがみ「ぐっ、アンタと話しても埒があかないわね…」
こなた「それほどでもないよ?」
かがみ「褒めてないっ」
ピンポーン
63:
かがみ「おっ、みゆきかな?」
こなた「みゆきさんktkr」
かがみ「はーいっ。アンタつまみ食いすんじゃないわよ?」
こなた「御意っ」ビシッ
────
──
みゆき「お久しぶりですね」
かがみ「まぁ上がってよー」
こなた「ぅわっとぉ」
かがみ「あぶなっ」
こなた「クッキー焼けたから上で食べよーだって、
こぼさないように運びますです」
つかさ「色々片付けるから先に行っててー」
みゆき「わぁ?、美味しそうですね」ニコッ
64:
こなた「この部屋も変わらないねー」
かがみ「だって自宅通学なんだから、模様替えする意味ないじゃない」
みゆき「かがみさんのそういうスタンスも、
社会に出るのに必要なのかもしれませんね」
かがみ「褒められるようなことじゃないわよみゆき…」
こなた「ていうか、目の前のクッキーが先ほどから『私を食べて…///』と…」
かがみ「そんなクッキーがあるかっ」
65:
かがみ「つかさが来るまで大人しく待ってなさいよ」
こなた「……そういえばみゆきさん。彼氏出来た?」
かがみ「ぶっ!?」
みゆき「い、泉さんっ?」
こなた「いやーだってさ、大学に行けばいろんなヘンタ…げふんげふん、
いろんな人間がいるわけじゃん?」
こなた「そろそろみゆきさんの魅力に気付く男がいてもいいかなー、と」
みゆき「お、お恥ずかしながらまだですね…。
それより今は勉学の方に力を入れていまして…」
かがみ「さすがはみゆきって感じね、調子はどうなの?」
みゆき「とりあえずついていけてるとは思います。
やっぱり、高等教育と比べると難しいですが…」
こなた「みウィキさんなら大丈夫だよー」
69:
かがみ「…そうそう。彼氏といえばさ──」ニヤニヤ
つかさ「お姉ちゃん私が言うよ?!///」ガチャッ
こなた「おっ、リア充登場」ニヤニヤ
みゆき「えっ、どういうことですかっ?」キラキラ
つかさ「ゆ、ゆきちゃん……えっとね、私……」
いつものみんな、いつもの会話、なにも変わらない風景。
そんな場所を大切にしたいと思いながら、私は頬を赤くした妹を見やる。
つかさ「彼氏が、できました……///」
幸せを、星に願って──
おわれ
71:
るとでも思ったのか
96:
みゆき「それにしてもつかささんに彼氏、ですか……おめでとうございます」
つかさ「えへへ、ありがとう……///」
こなた「もう立派な女だねこりゃ」
かがみ「つかさはそうでもないみたいよー」
つかさ「まだ、手もつないでなくて…」
こなた「えぇー!? 手を繋ぐって初歩中の初歩でしょ! ソースはエロゲー」
かがみ「ゲーム脳がとやかく言うな!」
みゆき「でも、控えめなつかささんらしいですね。
彼氏さんもとても優しそうです」ニコッ
つかさ「うん。すごく、優しい…///」
100:
こなた「どんな人ー?」
つかさ「えっと……髪は短髪でー、背は普通かな?
すごく手先が器用で、私もよく料理について教えてもらうんだー」
かがみ「ぶっちゃけ誰似よ?」
つかさ「芸能人ならー……誰だろう…」
こなた「アニメキャラなら誰似?」
かがみ「お前しか想像できんわっ」
つかさ「うーん……と、とにかくっ、かっこいいよ!」
こなた「お、おう」
つかさ「っは……!///」プシュー…
104:
みゆき「お似合いそうですね、そういえばかがみさんやこなたさんは?」
かがみ「いるわけがないでしょー、こいつも同様」
こなた「あっ、そういえばみさきちはすでに彼氏持ちだよー」
かがみ「はっ!? マジで!?」
こなた「うむ。あんまり話題にはならないけどねー」
かがみ(アイツにまで先を越されるとは……)
107:
────
──
こなた「じゃにー」
つかさ「バイニー☆」
かがみ「懐かしい挨拶ねそれも…」
みゆき「では、かがみさんつかささん。また今度」
かがみ「じゃあね二人ともー」
つかさ「……久しぶりに4人あつま──」
かがみ「……私も」
つかさ「えっ?」
かがみ「私も、彼氏作り頑張ろうかしら」
つかさ「……えぇーーー!?」
109:
──翌日──
───
かがみ(つかさの前で言ってみたものの、
どうやったら彼氏なんて出来るのかしら…)スタスタ
かがみ(大学内の恋愛もよく見るけど、私って案外鈍感なのかな……)スタスタ
かがみ(つかさや日下部の話をきいて危機感を覚えちゃいるけど…。
私も、周囲に気を配っていればもしかしたら──)スタスタ
かがみ「きゃっ」 ?「うわっ」ドンッ
かがみ「いててて…」
?「ごめん、大丈夫?」スッ
かがみ「こっちこそ考え事してて……ありがとう」
?「じゃあ俺と同じだ、こっちも考え事してたから…」
かがみ「あははっ」ニコッ
110:
?「……君、名前は?」
かがみ「えっ? 柊かがみ、法学部の一年よ。あなたは?」
?「>>116だ。>>123の一年。同い年だな」
かがみ「そうね。けっこう偶然かもね」
116:
白石
123:
グラフィック学科
129:
かがみ「そういえばうちの高校にも白石っていたわねー。
アレとは似ても似つかないけど」
白石「はははっ、是非とも会ってみたいな」
かがみ「白石さん。グラフィックって、どんなことしてるの?」
白石「グラフィックにも色々あって、町の地図から絵本とかもあるんだけど。
俺の場合はまだ一年だから、自分でテーマを決めて、指導をうけながら自由に書いてるよ」
かがみ「へぇー、大学ってやっぱり色々な学科があるのね」
白石「柊さんこそ法学部ってすごいな。やっぱり夢は弁護士か?」
かがみ「まぁね。なれるかどうかは分からないけど」
白石「なれるさ。なるために大学に入ったんだろ?
俺も、絶対にクリエイターになってみせるっ」
133:
かがみ(すごいまっすぐな人。ちょっとあこが──)
かがみ(って、これこそチャンスだったりしない!? たまたまぶつかって、
話も弾んでるし顔もタイプで……やだ、なんか急に恥ずかしく…///)
白石「……柊さん?」
かがみ「ふぇっ? な、なに?」アセアセ
白石「顔が真っ赤だ、風邪引いてるんじゃないか?」
かがみ「いや、そういうわけじゃ…」
白石「身体は大切にしないと……あっ」
かがみ「え、なに…?」
白石「アドレス、教えてくれないか? そっちがいいなら…」
かがみ「ッ!///」
かがみ(う、うそおおおお!?)
135:
かがみ「う、うん…いいよ」
白石「ほんとっ!?」
かがみ「い、いいって言ってるじゃないっ」
白石「そ、そんなに怒んなくても…」
かがみ「あ、怒ったわけじゃないのよ?」アセアセ
こうして、私は同い年の白石さんと出会った。
私の初恋……かもしれない。
140:
────
──
かがみ「はぁー……」
つかさ「お姉ちゃんどうしたの? さっきからため息ばっかだけど」
かがみ「つかさ…私、惚れっぽいのかなー」
つかさ「お姉ちゃんが? うーん、
お姉ちゃんて心を許した人には、すっごい弱いよね」
かがみ「…そう、かな」
つかさ「そうだよ。誰よりも人を想ってるよ。
惚れっぽいというよりは、人想いなんじゃないかな」
かがみ「……私さ──」
かがみ「──好きな人が、できたかも///」
つかさ「……なんですとーー!?」
143:
つかさ「お姉ちゃんそれはちょっと早すぎない!?」
かがみ「うっ……やっぱり私って…」
つかさ「あ、別に惚れっぽいとかじゃなくて……えっと…」
かがみ「確かに、今まで付き合いたいとか本気で思ってなかったから、
ただ気を緩ませてたってオチかもねー」
つかさ「でも、お姉ちゃんが男の人を好きって思うって、よっぽどじゃない?
今までそんなことあった?」
かがみ「…ない、わね。そうよね──」
かがみ「……確かにかっこよかったのよねーーー!!///」ジタバタ
つかさ「お姉ちゃん落ち着いてっ」
146:
つかさ「まずはお友達から、ね?」
かがみ「……そうね、いつもの私でいいのよね。
とりあえず、メールでもしてみよっかな…」
つかさ「お姉ちゃん、頑張って!」
かがみ「うん、つかさサンキュー。アンタもメールとかきてんじゃない?」
つかさ「えっ? ……あ、ほんとだ///」
かがみ「」クスッ
かがみ(メール、どんな内容にしようかしら…)
155:
────
──
────────────────────────
メールしてみます。今日はぶつかっちゃってごめん グラフィック学科って訊いてから
絵が折れたりしなかったかな?とか ずっと考えてたんだけど・・・
────────────────────────
かがみ「送信っと」ピッ♪
かがみ「とりあえずこんな感じ、かな……なんかムダに緊張しちゃうわね」
かがみ「白石さん……今、なにしてるかな…」
かがみ「っ!」チャラリーン
かがみ(返信きたーー!)ドキドキ
163:
─白石さん──────────────────────
お昼ぶり! まさか柊さんから先にくるとは思わなかったよ;
俺なんてキンチョーしてなに打つかずっと考えてて・・・
絵描いてるときの俺とは大違いだなー… 絵の構想ならすぐに思いつくのに
あ、絵とかは大丈夫だよー! 心配してくれてありがと!
───────────────────────────
かがみ「案外可愛い文章書くのね…ふふっ」
かがみ「私もけっこう考えたけどね、文章」
かがみ「えっと……」
────────────────────────
メールなんだからそんなにかたくならなくてもいいのにー;
改めて、これからよろしくねー
ていうか、絵とかを考える方がすごいと思うけど・・・
────────────────────────
かがみ「なんか、楽しいな……って、何言ってるの私ッ///」カァッ…
165:
──翌日・AM11:30──
─────
ザワザワガヤガヤ
かがみ「第二講堂前って、ここでいいのよね…?」
白石「柊さーん!」
かがみ「あっ、白石さん」ノシ フリフリ
白石「…ふぅ、ごめん。待たせちゃって」
かがみ「いいのよ。レポート早く終わっちゃったから勝手に待ってただけ」
白石「それとっ、?白石くん?でいいって。なんかさん付けだとよそよそしいだろ?」
かがみ「そ、それだったら私だって…」
白石「えっ?」
かがみ「な、なんでもないっ…!///」
169:
────
──
かがみ(二人で学食って、なんか恥ずかしいわね…///)
かがみ(見られて、ないかな…)チラッ
白石「……柊さん?」
かがみ「えぁ、な、なにっ?」
白石「なんだかソワソワしてたからさ。どしたの?」
かがみ「べ、別にっ…」プイッ
白石「……?」
かがみ(もう、少しデリカシーがないんじゃない!?
だって周りからはか、カップル…! とか思われてるかも──)
白石「俺達って、周りからカップルとかに思われてるのかなー」
かがみ「!??!!?///」
172:
白石「そう思われてたら光栄だなー」
かがみ「ちょぉ! ななな、なにいきなり言って……!?///」ボッ
白石「じ、冗談だよ冗談…はははっ」
かがみ(シャレになってないっつーの! はぁ、びっくりしたー…)ドキドキ
かがみ「もう、冗談でもそういうこと言わないでよっ」
白石「ごめんって。ほら、麺伸びちゃうよ?」
かがみ「あっ、ヤバ…」ズズズー
白石「……そういえばさ、今週末、買い物に行くんだけど…」
かがみ「ふぇ?」ズ…
白石「良かったら柊さんも、きてくれないかな?」
176:
かがみ「……ふぇっ!?」
白石「暇だったらでいいんだけど…」
かがみ「…いい、わよ。どうせ暇だし」
白石「ほんと? うれしいなぁ…女の子なら色々センスあるしね」
かがみ(これって、デートってことでいいのかしら…?///)ドキドキ
白石「その後、どこかに行く? 行きたいところとかあったら言ってよ」
かがみ「……うーん、どこかかぁ……」
白石「ゆっくりでいいよ、週末までまだ時間もあるし」
かがみ「…あっ、>>180とか行きたいかも」
188:
東武動物公園
193:
白石「東武動物公園って言えば…埼玉にあるやつかぁ」
かがみ「知ってる? わたし埼玉住みだから知ってたけど、物知りなのね」
白石「いやーそれほどでも…ていうか柊さんは埼玉出身なのかー。
俺は地元から来たからな、交通の便のよさにびっくりしたよ」
かがみ「ははっ、そうかもね。最初はびっくりだよねー」
白石「うん、いいね。じゃあ買い物終わったらそこに行こう!」
かがみ「おーっ」
199:
──翌日──
───
かがみ「へぇ、新しい塗料……グラフィック学科らしいわね」
白石「独自の色を作りたいからね…それに、柊さんにも一緒に見てもらいたいし」
かがみ「私なんかにつとまるかしら…」ウーン…
白石「なんでもいいんだよっ、考えずに、直感で言ってくれればいいんだ」ニコッ
かがみ「ッ……わ、分かった」
かがみ(いきなり笑顔とかやめてよっ!///)
205:
かがみ「これ、とか……」
白石「うん、うんうん。確かにこれは暗色と合いそうだ」
かがみ「それはちょっと明るすぎない?」
白石「そ、そうかな…?」
白石「こんな色の服、柊さんに似合いそうだなぁ…」
かがみ「いま私は関係ないでしょっ!」
──30分後──
────
白石「うんっ、いい買い物ができたよ、ありがとう柊さん」
かがみ「つ、疲れた…」
214:
白石「よーし、じゃあ柊さん。電車にのって──」
かがみ「ちょっと待ったぁー…!」
白石「いっ!? ど、どしたの?」
かがみ「私の…私のことも……!」
白石「え、えっ?」
かがみ「さん付けで呼ぶのやめてよ!!///」
白石「……柊、さん?」
かがみ「それ禁止! 白石くんがよそよそしいって言ったんじゃない!」
白石「そう、だけど…」
222:
白石「じゃあ、なんて呼んだら…」
かがみ「それは……か、かがみッ!///」
白石「へっ?」
かがみ「かがみでっ! ……いいわよ///」
白石「……それはいきなりレベル高くない?」ドキドキ
かがみ「い、いいのっ! 学校ではみんな名前呼びだったの!」
白石「そ、そう?」
かがみ「そうよッ!」
白石「…じゃあ、俺のことも名前で呼んでくれよ」
かがみ「へっ?」
白石「>>227、って呼んでくれ」
228:
のぼる
239:
かがみ「の、…のぼっ、のぼ、る…///」
白石「なんだ、かがみ?」
かがみ「?????!!///」カァッ…
かがみ(やばい、顔から火がでそう…!///)
白石「そんなに意識されるとこっちまで恥ずかしくなるな…///」ポリポリ
かがみ(…よし、もうこうなったら覚悟を決めるわよ、かがみ)
かがみ「……いこ、のぼる///」
白石「っ、あ、ああ」
248:
────
──
かがみ「わぁー! ここも久しぶりだー」
白石「けっこう広いんだな、色々ありそうだし」
かがみ「?カワセミ?なんてなっつかしい! 昔は怖かったなぁ」
白石「かがみ、何乗りたい?」
かがみ「え、私が決めていいの?」
白石「当たり前だろ? 俺が決めてどうするんだよ」
かがみ「えっと、じゃあ……>>252?」
数字選択で
1:ジェットコースター
2:ゴーカート
3:観覧車
4:アヒルボート
252:
1
256:
────
──
ガタガタガタガタ
かがみ「うぁわわ高いぃ…」
白石「昔は怖かったとか言ってなかったっけ?」
ガタガタガタガタ
かがみ「そろそろ? ねぇそろそろ?」
白石「目開ければいいでしょうが…あー。そろそろだー」
かがみ「やっぱ無理! 降ろしてぇぇええ!!」
ガタ…ガタガタ…ガタ──
白石「おおおおおおお!!!」
かがみ「いいいいいいやあああああああああああ!!!!!」
259:
かがみ「ああああああああああああああああ!!!!!」
白石「いやっほおおおおおおおおおおうううう!!!」
かがみ「のぼ、のぼぼぼおおああああああああああああああ!!!!」
白石「今、俺のことよんだああああああああああ!!?」
かがみ「いいいやあああああああああああああ!!!!」
白石「うる、うるさああああああああああいい!!」
かがみ「無理無理むりむりむりむりむりむりいいいいいい!!!」
かがみ「ああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
────────────
────────
────
─
263:
かがみ「」チーン
白石「なんでジェットコースター乗ろうなんて…」
かがみ「…だって、定番かなと思ったから」チーン
白石「もう少し、おとなしめのアトラクションにしようか」
かがみ「…そうね」チーン
────
──
白石「ということでやってきましたメリーゴーランド」
かがみ「ここまでレベル落とさなくても…」
白石「まぁまぁ。ほら、馬車があるよ」
かがみ「ほんと、綺麗ね…」
266:
白石「……じゃあ、俺は前の馬に…」
かがみ「えっ、一緒が──」
白石「お姫様が馬に乗ってどうするんだよっ」
かがみ「お、おひっ!?///」ドキッ
白石「ほら、乗って」ガチャッ
かがみ「…分かったわよ」
白石「……よし、じゃあ俺はこっちと」
白石「姫、参りますよ」
かがみ「……もうっ、恥ずかしいよ…///」
271:
♪? ♪? ♪?
かがみ「……」
かがみ「私やっぱり、のぼるのことが……」ボソボソ
かがみ(好き、なんだ…)
白石「おー、おぉー」
かがみ(のぼるは…どう、思ってるのかな……?)チラッ
かがみ(でも、出会ってまだ全然経ってないのに…いきなりすぎるわよねっ///
……はぁ)
かがみ(胸が痛いな…つかさも、こんな気持ちなのかな)
かがみ「……もう、わかんないや」ボソッ
272:
それから、私とのぼるが出会ってから──三ヶ月が過ぎた。
275:
────
──
かがみ「のぼるー、今日の授業は?」
白石「もう終わった、どうする? ご飯でも食べにいく?」
かがみ「そうね。お腹減っちゃったわよー…」
白石「…じゃあ行くか、かがみ」ギュッ
かがみ「……うんっ///」ニコッ
おわり
277:
えっ
375:
────
──
こなた「むぅ、双子そろってリア充か……」
かがみ「あ、あはは……ってそういうアンタは作る気ないの?」
こなた「貴重なロリ枠なのにねー……寄ってくる男がいないんだなこれが」
つかさ「こなちゃん可愛いのにー…」
かがみ「待っててくるモンじゃないわよ」
こなた「お父さんならベッタベタ引っ付いてくるんだけど…」
かがみ「それは引き剥がせよっ」
378:
こなた「でもさ、ぶっちゃけ3ヶ月で付き合うって、早いの? 遅いの?」
かがみ「けっこう、早いんじゃないかしら…。
それでも、待ったほうなんだからっ……」
こなた「待った……ということは向こうからの告白?」
かがみ「まぁ、ね……私は、ずぅっと好きだったんだけど…」
こなた「おっ?」
かがみ「あっちから言ってもらわなきゃ、わ、私の気が済まないというか……。
で、でもっ! やっぱり男からの告白の方が、後々の体裁も良い、し…その……///」モジモジ
こなた「おぉー! 熱い、熱すぎるッ。こいつは女の目をしているね?」ニヤニヤ
かがみ「う、うるさい!///」
381:
こなた「どんな人ー? なんだかんだ言って向こうからのアタックだったんでしょ?
積極的なイメージだけど……オラオラ系?」
つかさ「ううん、のぼるさんはすっごい優しい人だと思うよー。
ねー、お姉ちゃん」ニコッ
かがみ「うん、そうね。あんまりガツガツって感じじゃないかも」
かがみ「この前だってうちに来たとき、すごく丁寧に挨拶してさー。
一家揃ってタジタジだったんだから」
つかさ「私がお料理してるのを手伝ってくれたりとか。あと、
絵もプレゼントされちゃったー。四姉妹だからって、四枚も」
こなた「おー、抜かりのないプレイ」
かがみ「プレイ言うなっ」
こなた「今日みゆきさんがこれないのが残念だ……完全アウェーだよ」
385:
かがみ「たぶんこなたも、前までの私と一緒ね。あんまり本気で、
『彼氏ほしい!』とか考えたことないでしょ」
こなた「うーん、結論はそうなんだよねー。『リア充爆発!』とかいいながら、
ある意味リアル満喫してたりねー……パソコンが嫁?」
つかさ「あははー」
かがみ「ぶっちゃけるのもいいが、まぁ頑張れよ……」
こなた「いやーでもさかがみん。むしろそっちが夢の世界なのかもよ?
私はいつでも待ってるからね?」クイクイ
かがみ「仮にのぼると別れたとしても、
あんたみたいな生活は絶対におくらないぞ」
こなた「つれないなかがみんは?」
かがみ「うぇ、やめろひっつくなーっ!」ジタバタ
そう、私とのぼるは──ついこの間から、正式に付き合い始めていた。
389:
────
──
白石「かがみーっ」タッタッタ─
かがみ「あっ…──」
かがみ「もう、遅いわよっ」
白石「ごめんごめん。寒いのに待たせちゃったな」
かがみ「凍えるかと思ったわよ……」
白石「……ほら、手っ」
かがみ「……うん」ギュッ
かがみ(まだ、慣れないな……///)
391:
白石「台風が過ぎてから急に冷え込んだなー……」テクテク
かがみ「そ、そうね……あっ、そうだのぼる。絵の方は間に合ったの?」テクテク
白石「ああ、なんとか出せた。かがみは──……まぁ心配するまでもないか」
かがみ「少しは心配してくれてもいいのに…ほら、お昼いこっ」ギュッ
白石「ぅわ、いきなり走るなよーっ」
395:
────
──
かがみ「ふぅー、ふぅー……ほら、早く食べないと伸びちゃうわよ?」
白石「ちょっと、待って……このタッチに合う色が思いつかなくて…」
かがみ「…もうっ」ズズズー
かがみ「……そういえば、新しい絵って、どんなの?」
白石「えっ? ……い、いや、秘密」
かがみ「秘密ぅ? なんでよー、いつも教えてくれてたじゃない」
白石「あ、あはは……ほ、ほら、麺伸びちゃうよ? 気にせずかがみは食べてて」
かがみ「……むぅ」ズズズー
398:
────
──
白石「ふんふんふーん♪」
かがみ「のぼる。もしかして、なにか隠してる?」
白石「ッ、え、えっ? なんで?」
かがみ「いや、なんか明らか雰囲気違うから。バカなこととかしてないわよね?」
白石「ば、バカなことじゃないさ」
かがみ「じゃあなにか隠してるってのは事実なのね。はいはい」
白石「うぐっ…」
400:
かがみ「言えない、ことなの…?」ジッ…
白石「い、言えない。かがみには絶対に迷惑掛けないよ」
かがみ(き、気になる……けど)
かがみ「そっか。ならいいわよー、ほら、帰りましょ」
白石「う、うん」
かがみ(これで、いいわよ、ね…?)
405:
──その日の夜──
────
かがみ「……はぁー」ゴロン
かがみ(のぼる、なに隠してんだろ…)
かがみ(ヘンなサークルにしつこく勧誘されてるとか…。ないか)
かがみ(『可愛い女の子がいるからかがみは……』なんて──か、考えたくもない…)
かがみ(あ、これだめだ。ずっと気になっちゃうやつだ…)
prrrrr… prrrrr…
かがみ「っ!?」ガバッ
かがみ(で、電話っ? のぼる、かな…?)
407:
着信:泉こなた
かがみ「……」ピッ
かがみ「もしもしー」
こなた『ねぇ、もしかして彼氏かと思った? 思った?』
かがみ「用件はそれだけ? じゃっ」
こなた『どぉっ、ちょっと待ったぁ!』
かがみ「……なによ」
こなた『いやー、改めてかがみさんの彼氏についてお話したいなと…』
かがみ「のぼる…のこと? なんでよ?」
こなた『私もTPOは弁えているのだよかがみん』
409:
かがみ「だからなによ、もっと端的に言いなさい」
こなた『さすがにつかさの前で話すわけにもいかないって話、なんだけどさ』
かがみ「つかさの、前で…?」
こなた『かがみんさ、もうキスした?』
かがみ「……はぁ、はぁ!?///」ボッ
こなた『その反応から察するに……』
かがみ「な、なななんであんたに、
き、ききキスとかそういう話をしなきゃならないのよっ!///」
411:
こなた『えー、だって気になるじゃーん?
で、その先は──』
かがみ「だぁー! もうやめろやめろやめろー!///」
こなた『かがみん、一回深呼吸して、もちつけ……』
かがみ「はぁ……、──…ふぅ」
かがみ「アンタ、なんてこと訊くのよっ」
こなた『いや、リアルとはどういうものなのかと…。
かがみん、さてはまだだねー?』
かがみ「うっ……」
413:
こなた『そっかー、かがみはけっこう奥手なんだねー』
かがみ「そ、そうよ。悪いっ?///」
こなた『いやいや悪いなんて……でもなんか、
泣きゲー並みに遅くない?』
かがみ「またゲームの話かよっ」
こなた『リアルを体感したことない私が言うのもなんだけどさー。
お互い初心なんだねたぶん。掲示板とか見てるとそう思うよー』
かがみ「……やっぱり、そうかな」
こなた『うむ、その…のぼる君もそうとうな奥手だねー。
究極の、プラトニックラヴッ……!』
かがみ「…キス、か」
415:
こなた『んぅ? ……かがみはそういうことは考えないの?』
かがみ「へっ?///」
こなた『だっていつも彼氏が隣にいるんでしょ?
普通好きな人がいたらドキドキしない?』
かがみ「そりゃ…する、けどさ」
こなた『キスしたいとは?』
かがみ「……おも、う///」
こなた『…大丈夫っ、みんなそう思ってるよー。かがみんは自信を持っていけばおk』
かがみ(みんな、思ってる…)
417:
かがみ「そっか……私がエッチなわけじゃ、ないんだ…」
こなた『いいえ、人間はみんな変態です』
かがみ「……そこはうまく綺麗にまとめなさいよっ!」
こなた『まぁ、話はこれだけー。じゃあまたねかがみん』ピッ
かがみ「あっ、ちょっとこなたッ?」ツー… ツー…
かがみ「……まったくアイツは」ハァ…
かがみ「…………キス」ドキドキ
418:
────
──
かがみ(アイツのせいで全然眠れなかった……)ゲッソリ
かがみ(色々考えすぎて…──)
白石「かがみーーーん! 会いたかったぞーー!!」ダキッ
かがみ「いぇ!? ななななーーー!?」
白石「あーもうホント可愛いなかがみんはーッ!」
かがみ「いやあああああああああ!!///」
白石「なんだ抵抗するなよー! ただのハグだろーっ!?」
かがみ「うあわああああああああああ!!///」
バチンッ─!
422:
────
──
白石「いっててて…」ヒリヒリ
かがみ「もうこのバカッ!!///」
白石「は、叩かなくても…」
かがみ「いくら朝っぱらで人がいないからって、あんなセクハラじみたことするなッ!」
白石「ただのスキンシップなのに…」シュン
かがみ(スキンシップのレベル超えてるってーの!
でも、よくよく考えたら別に…触られなかった、かも)
白石「じゃあ、高バスに乗って、それから…」
424:
かがみ(私が、意識してただけ…? うわ、私なにやってんだろ……!///)カァッ
白石「……かがみ?」
かがみ(もう、こなたの言葉に意識しすぎよ私ッ!
やめ、やめやめこんなこと考えるのは!///)
白石「かーがみっ」
かがみ「ッ!? な、なにのぼる…?」
白石「どうした? 顔真っ赤だぞ……も、もしかしてまだ怒ってる!?」サッ
かがみ「あ、あぁ気にしないでっ。戦闘態勢に入らなくていいから…」
425:
────
──
ご乗車のみなさん、観光バス「四十路峠」をご利用頂きありがとうございます。
このバスは「いろは坂?紅葉狩りツアー?」行きのバスとなっております。
白石「楽しみだなー、もう少ししたら枯れちゃうって言ってたから、
早めに都合がついてよかったよ」
かがみ「そうねー。時期逃しちゃうとねー。楽しみっ」ニコッ
白石「ああっ、楽しみだ」
それでは、出発いたします。
439:
────
──
かがみ「うわぁ?……!」
白石「…すごい」
かがみ「ねぇっ、すごいよのぼるっ!」
白石「うん、すごいよ…」
かがみ「きれーい……!」
白石「……」チラッ
白石「…うん、すごく、綺麗だ」
442:
白石「」カシャッ─ カシャッ─
かがみ「…もう、レンズ越しじゃ風情がないよ?」
白石「たはは…グラフィックの、良い参考になると思って……」
かがみ「…ほんと、熱心ね」
白石「うん…」カシャッ─
かがみ「……ッ」
かがみ「……──っ」ギュッ
白石「え、か、かがみ…?」
かがみ「好き……のぼるのこと」
448:
白石「……俺も、だよ」
かがみ「うん、分かってるよ」
かがみ(……そっか。好きってことは、別に──)
かがみ(──恥ずかしいことじゃ、ないんだ…///)
白石「ロープウェイ、二人きりで良かったな…」
かがみ「ふふっ、そうね」
白石「…あっ、あのさっ!」
かがみ「え、なにっ?」
白石「……かがみ、キスしたくない?」
450:
かがみ「ふぇっ!?/// な、なななぁ!?///」
白石「わーごめんなさいごめんなさいぃーー!!!」
かがみ「な、なんで謝ってるのよっ! た、ただ…いきなり、だったから……」
かがみ(やっぱり恥ずかしい……いきなりは無理ー!///)
白石「まだ、俺たちキスもしてない、んだよね…」
かがみ「そ、そうねっ…」
白石「友達と話しててさ……俺ヘタレって言われちゃったよ…」
かがみ「わ、私に言っても返答し辛いんだけど…」
かがみ(って、私だって実行に移せなかったくせに!)
452:
白石「でも、今なら、出来る気がするッ! かがみ…!」
かがみ「きゃっ! ち、ちょっとのぼる…!///」
かがみ(力、強いよのぼる…!)
白石「……だめ?」
かがみ「え、いや…その、いい、けど…///」プシュー…
白石「かがみ、い、行くぞ…?」
かがみ「……うんっ」ドキドキ
かがみ(あっ、私……もう、キスされるんだ)
453:
白石「……──っ」ドキドキ
かがみ「──…っ」ドキドキ
白石「……っ、……──ッ!」ドキドキ
ロープウェイをご利用頂き、誠にありがとうございました。
まもなく、終点です。お乗りの方は忘れ物の御座いませんよう、
御注意下さいませ。
かがみ「…えっ」
白石「……っは?」
かがみ「…あ、あはは///」ヘタリ…
白石「はぁーーーー!?」
455:
──帰り道──
───
白石「うぅ……」
かがみ「の、のぼる。元気出しなさいよっ」
白石「…俺も、男になれると思ったのに……」
かがみ「いいじゃない、いつでもでき──って、私なに言って…!」
白石「……かがみは、その…そういうのは嫌いだって思ってたよ」
かがみ「す、好きってわけでもないわよっ」
白石「ふーん…」ニヤニヤ
かがみ「み、見んな変態!」
白石「へーいへい」
かがみ「……もうっ」プイッ
457:
────
──
かがみ「ここらへんでいいわよ」
白石「そうか、じゃあなかがみ。今日撮った写真は、今度渡すから」
かがみ「ええ、楽しみにしてる」ニコッ
白石「あぁ、じゃあな」
かがみ「じゃあ、ね…」
458:
白石「」テクテク
かがみ「……、……!」タッ─
かがみ「──……っ」チュッ
白石「か、かがみ…!? 今…」
かがみ「おやすみッ!///」ダッ─
461:
────
──
季節は一つ巡って、あっという間に一年も、残すところ一週間となっていた。
ピンポーン
かがみ「お、きたかな…」
タッタッタ─
かがみ「はーいっ、どうぞー」
白石「お邪魔、します…おはよう」
かがみ「おはようっ、寒いでしょ? 入って入って」
ただお「白石くんいらっしゃい」
白石「あっ、おはようございますお父さん」ペコッ
463:
ただお「じゃあかがみ、私は神社に行ってくるから。
白石くんに粗相のないようにね」
かがみ「うん、いってらっしゃいお父さん」
白石「頑張ってきて下さいっ」ペコッ
ただお「うん、じゃあ行ってくるね」ガラッ─
かがみ「……相変わらず礼儀正しすぎよ」
白石「正しいんだからいいだろー」
かがみ「まぁ、それもそうか。まぁ上がってて」
白石「うん」
465:
────
──
かがみ「ほいおまたせー」ガチャッ
白石「ありがとう。おっ、あったかそう」
かがみ「熱いから気をつけなさいよ?」
白石「…ふぅー……あちっ」ズズ─
白石「──…っ、そういえば妹さんは? いつもなら顔出してくれるのに」
かがみ「あの子は彼氏とお出かけよ」ズズ─
白石「なるほど」ズズ─
473:
かがみ「……で?」
白石「…ん?」
かがみ「なんで私たちはのうのうとお茶なんか飲んでるのかしら?」
白石「……なんでだr──だぁ分かったから怒らないでーっ!」
かがみ「まったく! のぼるの計画に期待してたってのにっ」
白石「こうやって、ゆたーりまたーりするのもいいじゃないか」
かがみ「そ、そうだけどさ……もうちょっと、カップルっぽく…ていうか///」
白石「他所は他所、うちはうちだよかがみ」
かがみ「良いこと言ったつもりかっ」ペシッ
白石「いてっ」
478:
────
──
かがみ「どこか、出かけないの?」
白石「出かけるよー。でもそ午前から出かけなくてもいいだろ?」
かがみ「つかさなんて6時に起きて張り切ってたのに…」
白石「ははっ、妹さんは凝り性だなぁ」
かがみ「やるときはしっかりやるのよね、あの子」
白石「……落ち着くなぁ」
かがみ「暇なだけでしょ」
481:
白石「……ねぇ」
かがみ「んー?」
白石「膝枕して下さい」
かがみ「……まぁ、いいけど」
白石「いいの!? まじで!?」ガバッ
かがみ「別に、膝枕ぐらいどうってことないわよっ」
白石「俺死んでもいいかも」
かがみ「大げさねー……はい、どうぞ」ポン
白石「じゃあ……」
かがみ「っ、く、くすぐったいわね」モジモジ
白石「寝心地、いいなぁ…」
484:
かがみ「寝んじゃないわよ?」
白石「分かってるって、ただ──彼女の膝枕って、
こんなにいいものなのかって感動してた」
かがみ「ば、ばーかっ///」
白石「下から覗くかがみもいいなー」
かがみ「の、のぼる。なんかヘンなテンションになってないっ?」
白石「別に大丈夫だよ……」
かがみ「そう…」ホッ…
488:
────
──
白石「……」ピコピコ
かがみ「……っ」ソワソワ
かがみ(そもそも、二人っきりで部屋にいるから気にしちゃうのよ!
のぼるは何もしないし……まったりしてるけどさ)
白石「……かがみ」
かがみ「な、なにっ?」ドキッ
白石「…プレゼント、渡していい?」
かがみ「へっ?」
490:
白石「かがみに、クリスマスプレゼントだよ…」ゴソゴソ
かがみ「ホント? うれしい……!」
白石「……ずっと頑張って、描いてたんだ」スッ─
かがみ「でかっ!? もしかして、絵…描いてくれたの?」
白石「うん、せーっの!」
かがみ「……わぁ…」
白石「ジャーン! かがみを描いてみましたーっ!」
かがみ「……すごい」
493:
白石「メリークリスマスかがみ、受け取ってくれ」
かがみ「この背景って…紅葉?」
白石「うん…紅葉を見て笑うかがみが、すごく綺麗で……、
一度構想を、最初から練り直したんだ」
かがみ「……あっ、もしかして前に隠してたのって…」
白石「没ネタだけど、ね……たはは…」ポリポリ
かがみ「????嬉しいっ!///」ダキッ
白石「ぅわあっ! か、かがみったら…」
かがみ「すごいよのぼるっ! こんなの描けるなんて!
私すごい嬉しいよ……宝物に、するね」ニコッ
白石「…そんなに喜んでもらえるなんて、光栄だよ」ニコッ
496:
かがみ「ふふっ、へーすごいなぁー…!」キラキラ
白石「……かがみ」
かがみ「えっ? 何か言っ──」
白石「俺、柊かがみが…! 好きです、本当に!」
かがみ「…ど、どうしたのよ突然……///」
白石「……かがみ」バッ
かがみ「あっ、だ、だめのぼるッ……!」
白石「かがみ、俺も無理やりするなんて嫌いなんだ。だから…っ」
かがみ「し、下に家族が……──んぅ!?」
498:
!?
502:
白石「……──っ」
かがみ「んっ──……」
かがみ(温かい…のぼるの体温が直接伝わってくるみたい…。
これが、キス──……?)
白石「……っ、…」
かがみ「……──っぷは」
かがみ「はぁ…はぁ……もう、バカ///」
白石「ご、ごめん……つい」
505:
かがみ「…もう少し、ロマンチックなところでしたかったのに///」
白石「ごめん、かがみ…」スッ─
かがみ「お、怒ってはないけ、ど…──あっ、待って」
白石「……ん?」
かがみ「のぼる、キスだけに…して?」
白石「…うん、分かった……──っ」
かがみ「……っ、ん…──」
かがみ(幸せ……身体が、とろけそう…)
506:
・・・!?
510:
──夜──
───
かがみ「もう、のぼるやりすぎよ……///」テクテク
白石「我を忘れてたかもしれない…」テクテク
かがみ「もう……疲れたぁ」
白石「…さすがにカップルが多いな」
かがみ「そうねーって、私たちもでしょっ」ギュッ
白石「…あったかいっす」ギュッ
511:
かがみ「……で、どこに向かってるの?」
白石「一丁前に、レストランを予約してある」
かがみ「本当に一丁前ね……まだ私たち成人にもなってないぞ」
白石「な、何事も経験だっ!」
かがみ「はいはい、てか、私まで緊張するんだけど…」
かがみ「こんな格好でいいのかしら……」
白石「かがみにすごい似合った服じゃないか。
グラフィック学科の俺が言うんだから、間違いない」
かがみ「あ、ありがと…///」
513:
────
──
かがみ「や、やっぱ場違い感MAXよっ」ヒソヒソ
白石「そ、そういうなよっ。
なかなか予約の取れないレストラン、らしいぞ?」ヒソヒソ
かがみ「是非予約の取れなかったお金持ちに譲って──」
みゆき「あら、かがみさん」
かがみ「っ!?!??」
みゆき「こちらの方、は……もしかすると?」パァッ
かがみ「み、みゆき……?」
白石「かがみの、先輩ですか?」
みゆき「」ガーン
515:
かがみ「こ、こらのぼるっ! 私の同級生のみゆきになんてことをっ!」
白石「お、同い年ッ!? 大人っぽいなー……!」
みゆき「い、いいんですよかがみさんー…偶然ですね、こんなところで会えるなんて」
かがみ「あ、あはは…ホント、普通こんなところで会わないわよね……」
白石「は、はははー」
みゆき「かがみさん、この方がお噂の…?」
かがみ「うん、私の彼氏よ…」
白石「初めまして、白石のぼるです。よろしくね高良さん」ニコッ
みゆき「はい、よろしくお願いします」ニコッ
かがみ(たぶん印象はサイアクね……)
517:
みゆき「では、私はお邪魔ですね。かがみさん、また今度」
かがみ「お、お邪魔なんて…」
みゆき「うふふ……では白石さん、失礼します」ペコッ
白石「うん、また会えたら」ペコッ
かがみ「じゃあね」
519:
白石「……高良さん、同い年…?」
かがみ「そうよ、大人っぽいわよね」
白石「でもかがみにも、いいところはいっぱい──」
かがみ「そのフォローはどんな意図があるのかしらぁ??」
白石「ごめんなさいッ」
かがみ「はぁ……私たちも注文する?」
白石「……そうだな」
521:
────
──
白石「じゃあ──」
かがみ「かんぱーい」カンッ─
白石「……、うん、うまいな」
かがみ「シャンメリーで乾杯って……子供じゃないの」
白石「お酒飲めないんだからしょうがないだろ…?」
かがみ「はぁ……料理は美味しいけどさ」
白石「文句言わないっ、俺のなけなしのバイト代なんだから…」
かがみ「泣かないのっ」
523:
────
──
かがみ「美味しかったーっ」
白石「うん、もうしばらくは贅沢できないな」
かがみ「見栄なんて張るからよ……」
白石「う、うるさいっ」
かがみ「……ほら、帰ろっ」ギュッ
白石「…そうだな」ギュッ
525:
────
──
かがみ「……」テクテク
白石「……」テクテク
かがみ「あ、あのさっ」
白石「ん、何?」
かがみ「お、お正月……うちの神社、きてよねっ…」
白石「……ああ、もちろん行くよ」
かがみ「で、さ……一緒に、恋愛成就の御守り…買お?」
白石「御守りかぁ、あれ? でもかがみ、そういうのあまり──」
かがみ「今なら、信じれる、ううん……信じたい」
529:
白石「かがみ…?」
かがみ「私…御守りとかそういうのは、ずっと馬鹿馬鹿しいと思ってた。
でも……今は、御守りとかに頼りたいほどに──」
かがみ「──のぼるを、ずっと好きでいたい」
白石「……うん。俺もかがみと、おんなじ気持ちだよ」ニコッ
かがみ「……///」
かがみ「…ここでいいよ」
白石「お、そうか?」
かがみ「うん…メリークリスマス、のぼる──……っ」
白石「……──っ…メリークリスマス、かがみ」
今年の聖夜は、私にとって特別な──始まりの日のような気がした。
聖夜の星に、幸せを願って──
おわり
533:
乙サミコ酢
535:
おつおつ
538:
乙
面白かった
545:
ちょうおつ、面白かった
546:
そうだ、ずっと締めでやりたいことあったんだった
550:
・・・!?
551:
チャーチャーチャラララーチャララッチャー!
あきら「おは☆らっきーーー!!」
あきら「はぁい! なんと始まってしまいました『らっきー☆特別編』!
おなじみ、ナビゲーターの小神あきらでーすっ!」
白石「はいっ、いざこざとかは忘れてやってまいりましょう!
アシスタントの、白石みのるでーす!」
あきら「今回は特別編ということで…別にアニメ化決定とか目ぼしい話もなく、
ただらき☆すたSSが書かれただけらしいですが?」
白石「なにを言ってるんですかあきら様! らき☆すたのSSなんて、
何年ぶりかのものなんですよー?」
555:
白石「それでもみんな保守や支援をしてくれて、こうして完結できたわけです。
まさにらき☆すた愛は不滅っ! という感じで、いやー僕は嬉しかったですよー!」
白石「……って、あきら様? あのー、どうされました?」
あきら「一回も…あたしの出番がないじゃないのよ!!!」
白石「え、あ、いやでも今回のSSは、ほとんどの方々は出ていないですよー?
柊かがみさんが主役でしたし、そこはしょうがないか──」
あきら「あの『白石のぼる』って誰だよ!? お前と被ってイライラすんだよ!」
白石「そ、そんなこと言われましても……」
あきら「初見できたやつだったら『あっ、白石が出てるのか』って、
パッと見そう思うだろうがあぁ!?」
白石「い、いやでものぼるさんは僕に似ず、とても果敢で素晴らしい人でしたよー!
僕と一緒にしたら悪いぐらいですー」スリスリ
562:
あきら「……」
白石「……えっと、なにか…?」
あきら「お前さ、SS書けんの?」
白石「え! 僕ですか!? え、いや経験はないですけど…」
あきら「お前さ、あきらのSS書いてよ」
白石「僕が? いやいやあきら様のSSなんて僕じゃ力ぶそ──」
あきら「叩かれてもいいからさ、書けよ」
白石「……えっとぉ」
チャーチャーチャラララーチャララッチャー!
あきら「あっ、SEながs──」
564:
白石「うぉっともう時間ですねー! なんせ急ごしらえで、
お見苦しい点も御座いましたでしょう──どぅわ!?」
あきら「おわらせねええええええええ!!! 誰か、誰か書いてぇ!
あきらのSS、SSー!!」
白石「ちょ、あきら様落ち着いてくださ──」
あきら「まだ消えたくなーーーい!!」ブワッ
白石「あ、あきら様泣かないで! っとと、ではみなさん、
またどこかで、お会いしましょう! それでは!」
白石「バイニー☆!!」
566:
───
白石「あきら様、泣かないで下さいよっ」
あきら「SS……」
白石「え、SS? 書きます書きますからっ」
あきら「タイトルは『あきら様に安価でイタズラしてみた』で」
白石「……安価? なんですそれ?」
あきら「つかえねー……」
おわり
56
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