死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『分譲住宅』back

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『分譲住宅』


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3:
仏壇の白い子供
俺は4歳になるまで、夜はバアちゃん家に預けられていた。
夜はバアちゃんと並んで寝るんだけど、その部屋に死んだジイちゃんの仏壇があったんだ。
で、夜中に目が覚めたりすると、たいてい金縛りになる。
その時、必ず仏壇の戸が少し開いてて、中から誰かがこっちを見てるんだ。
扉に手をかけて、白い顔を半分覗かせて。
最初はジイちゃんだと思っていた。
バアちゃんが仏壇に向かって「じいさん…」って呼び掛けるのを見てたから。
だけど、その顔、よく見ると子供みたいなんだ。
こっちを見ながら、うっすらと笑っている白い子供の顔。
そんなものを見ながら、俺は不思議とも思わずに、4歳までその部屋で寝ていたんだ。
69 :2/3:
バアちゃんは俺が11歳の頃に死んだ。
よく覚えていないけれど、何かの病気だった。
半年ぐらい入院していて、見舞いに行くと割と元気に見えたのに、
急に具合が悪くなったかと思うと、2日くらいで死んでしまった。
それでも、自分の死期はうすうす感じ取っていたみたいで、
死ぬ間際には「やっと、じいさんのところへ逝けるねェ…」みたいなことを言って、周囲を困惑させていた。
バアちゃんは、具合が悪くなったと同時に昏睡状態に陥った。
親族は交代で病室に詰めていたんだけど、最後を看取ったのは俺の母親だった。
そのときの様子がちょっと変だったらしい。
70 :3/3:
母親は病室のベッドの横で本を読んでいたんだけど、
何となく呼ばれたような気がして、バアちゃんの方を見たそうだ。
すると、昏睡していたはずのバアちゃんが目を開けていた。
瞬きもせず、じっと天井の方を見つめている。
母親が声を掛けようとした時、バアちゃんの口が動いた。
「お前、じいさんを何処へやった」
実の子である母親が今まで聞いた事もないような、低くドスの利いた声。
呆気にとられていた母親が我に帰ると、バアちゃんはもう目を閉じていて、
それから半時間程であの世へ旅立ったそうだ。
バアちゃんは、あの白い顔をずっと見ていたのかも知れない。
今思えばそんな気がする。
686 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/11/30 03:03
下宿屋のおばちゃん
大学生になって、最初から一人暮らしはきついので下宿にすると言った時、
率先して下宿選びを手伝ってくれたじいちゃん(今は故人)の若き日の体験談。
昭和2X年のこと。
18歳のじいちゃんは父親と衝突して、故郷を飛び出し単身上京したが、
勤め先で訛りをさんざん馬鹿にされ、傷心の日々を送っていた。
じいちゃんが入った下宿屋には、同じような若者が大勢いた。
そんなじいちゃん達の母親代わりとなったのは、下宿屋のおばちゃんだった。
『お祖師さま』の熱心な信徒さん(じいちゃんにはそう見えた)だったそうで、
そんなこともあってか、孤独なじいちゃんたちに何くれと無く世話を焼いてくれた。
687 :686:
そんなある日のこと、おばちゃんが妙に熱っぽい目つきでじいちゃんに言った。
「日曜にちょっとした寄り合いがあるんだけど、あんた一緒についてきてくれる?」
じいちゃんは面倒臭かったが、暇だったので同行すると、
集会所のような所で大勢の人が、変な経典っぽい本を読んだり、狂ったようにお題目を大合唱していた。
じいちゃんは戦時中、疎開先の近所から朝晩聞こえる、
T教の『た?すけたまえ』の歌がうるさくて仕方なかったことを思い出して、猛烈に嫌な気分になった。
だからその後は、おばちゃんに誘われても何かと理由をつけて断っていた。
おばちゃんはじいちゃんにずっと付きまとうかと思いきや、意外にもあっさり退き下がったので、
すっかり安心して、いつもと変わらない生活を続けていた。
688 :686:
それから暫くたった、ある日の夕方――
勤めから帰ったじいちゃんが角を曲がると、下宿の中から大音量でお題目が聞こえてきた。
「今度は自分の家で寄り合いか?うるせ?な?」と思いつつ玄関の格子戸を開け、靴を脱いで、
茶の間をひょいと覗き込んだじいちゃんは仰天した。
おばちゃんを中心に円座していたのは、じいちゃん以外の下宿人全員だった。
じいちゃんはようやく気が付いた。
この春下宿に入居した人間は、じいちゃんを除いて全員おばちゃんに洗脳されてしまったのである。
今や外堀を埋めきったおばちゃんは、玄関にいるじいちゃんを見るとにっこり笑った。
「もうあんた一人だけだよ。いつまでも意地を張っても仕方ないよ」
そう言いながらおばちゃんが立ち上がると、下宿人たちも一斉に立ち上がった。
そして、全員が玄関にいるじいちゃんを真っ直ぐ見つめ、掴まえようとズンズン迫ってきた。
もうここにはいられない。
じいちゃんは履物を掴んだまま廊下に上がると、彼らを投げ飛ばし、
脱兎のごとく2階に駆け上がり、自室のドアに錠をかけた。
ボストンバッグに金目の物(大して無かったが)を詰め込むと、
窓から屋根伝いに脱出して、同郷の先輩の家に駆け込んだ。
689 :686:
宿無しになったじいちゃんは下宿とは完全に連絡を絶ち、その家の納戸に寝泊りしていたが、
おばちゃんはあの手この手でじいちゃんを抱き込もうと、しつこくしつこく迫ってきた。
最も辛かったのは、事故って暫く入院した時に、
どこで調べたのか(医者か看護婦に信者がいて手引きした?)おばちゃんが花束持って現れて、
ベッドで動けないじいちゃんに、毎日毎夜法話みたいなものを続けたこと。
退院後は、自分のせいで迷惑かけないように先輩の家も出て、
会社の倉庫の鍵のかかる2畳くらいのスペースに寝泊りする日々。
どこにいてもおばちゃんの手先がいるような気がして、
ノイローゼ寸前だったが何とか持ちこたえた。
攻防は半年余り続いたが、次の年の春になると唐突に止んで、それっきりだった。
多分、新しい奴が下宿に入ったんだろうが、何とかじいちゃんは逃げ切れたのだった。
942 :1/5:
葬式?
数年前、夜の12時頃に、そのころ付き合ってたSから電話が掛かってきた。
せっぱ詰まったような声と口調で、話の内容がイマイチ理解出来ない。
外にいるみたいなんで、取りあえずウチまで来いと言った。
Sはタクシーでやって来た。普段は滅多に使わないのに。
部屋に入ってもなかなか座らないで落ち着かない様子。
「ゆっくり話してみ」と促すと、Sは自分で煎れた茶を飲みながらこんなことを語った。
943 :2/5:
仕事を終え、飯を食べて、自分の部屋に帰り着いたのが11時30分頃だった。
焼き肉を食べたので、一刻も早く風呂に入りたかった。
玄関に荷物を置くと、電気も点けずに風呂のドアを開ける。
途端にモワッと煙りのようなものが顔に。スイッチを探る手が止まった。
湯船が黒い布で覆われている。その上に──白い花束、火の点いたロウソクが数本。
線香の煙と匂いが充満する中央に、額に入ったモノクロ写真。
ロウソクの灯りに浮かび上がる白い笑顔。
その目が背景と同じ黒に塗り潰されている。
数瞬の思考停止。
やがて足が震えだし、次々と頭をよぎる疑問。
葬式?誰がこんなことを?いつのまに?何のために?どうやって?
鍵は掛かっていたし、窓は…閉まってる。となると、これをやった人は今どこに─
その時、押入の方から微かに聞こえてきた。
暗闇の中、サラ…サラ…と、紙を一枚ずつ落とすような音。
反射的に体が動き、気が付くとバッグを引っ掴んで外へ。
国道まで無我夢中で走って、そこから電話をした。
944 :3/5:
途切れがちで断片的な印象ったが、Sの話を纏めると大体こんな感じだった。
「泥棒だったらどうしよう…。そう言えば、火事も心配だなぁ」
そこで、二人して彼女の部屋に行ってみることにした。用心のために鉛管を持って。
2階建てのアパートの2階。階段を上がって部屋の前に立つ。
音は聞こえないし何の気配もない。ドアを開く。
鼻をつく線香の匂い。電気を点け風呂へ。
風呂場は聞いた通りの光景だった。ただロウソクと線香の火は消えている。
遺影の目は墨のようなもので塗りつぶされていた。粗雑で子供の塗り絵のようだった。
「わああああああああ!!」
背後で悲鳴が聞こえた。
風呂場を出ると、Sが開いた押入の前で口に手を当てて固まっている。
押入の上段から大量の髪の毛が床にこぼれ落ちていた。
半端な量ではない。床に落ちた髪だけで大人一人分どころではなかったと思う。
Sは惚けたように立ち尽くしていた。なぜか片足が円を描いている。
ちょっと洒落にならないということで、俺の携帯で110番した。
「あれ、髪の毛が落ちる音だったんだ…」
後ろでSが呟いていた。警察が来るまで何度も何度も。
945 :4/5:
部屋から無くなっていたものは何もなかった。
風呂場と押入以外の場所が荒らされた形跡もない。
そのせいか、警察は聴き取りしただけであっさり帰ってしまった。
指紋とかを調べるのかと思ったが、そんな事はしなかった。
ただ、風呂場に置かれていたもの一式と、大量の髪の毛は、
Sのものではない事をしつこいくらい確認してから、全部持っていった。
翌日からSは俺の部屋に泊まるようになり、それから半月ほどで俺たちは別れた。
一緒にいる時間が増え互いの嫌な所が見えてきた、というのもあったかもしれない。
けれど、あの日以来、Sは明らかに変わってしまった。
不機嫌でふさぎ込みがちになり、一日に一度は突然泣き出してしまう。
仕事も休みがちになった。何を食べても味がしないと言って食事を抜く。
夜中に目が醒めると、Sはテーブルの前に座って鏡を見つめていることもあった。
別れてからのSのことは、同僚だった弟を通じて耳に入ってきた。
日に日におかしくなるSを、家族は病院へ連れて行ったらしい。
検査の結果、癌が見つかった。
発見時にはすでに手遅れで、一月と経たずSはこの世を去ってしまった。
946 :5/5:
一応、葬儀には出席した。
段の上の方には、ニッコリと笑うSの遺影があった。
鮮やかなカラー写真は、風呂場で見た遺影の陰鬱とは似ても似つかない。
遺体の顔も拝んだ。思いの外ふくよかで肌も綺麗だった。
ただ、それは『葬儀屋の修復テク』のせいだと後で聞かされた。
「姉ちゃんゲッソリ痩せてたのに、綿詰めて化粧したら、元気そうに見えるんだもんな」
説明しながら、弟はちょっと涙声になった。
「カツラも着けてもらってさ、薬の副作用で、髪の毛ごっそりと抜けちまってたのに…」
警察が来るまで呟いていたSの言葉が耳に蘇って、少し震えた。
233:
Skype通話
友達の体験談。
この間そいつが、自分の彼女とSkypeで通話していた時に、
彼女の声と混ざって、雑音が聞こえてきたらしい。
彼女一人暮らしだし、家族が後ろで何かしているってはずもなく、
もしかして部屋に男でも連れ込んでるんじゃないかって思った友達は、聞くに聞けず。
でもそのうち雑音が大きくなってきて、ようやく人の声だとわかったらしい。
しゃがれた老婆の声、なんてのじゃなく、普通なトーンの女性の声。
ラジオかテレビか、と思った矢先、やっと聞き取れた言葉が、…殺し…だったと。
235:
↑続き
ビビッてついに彼女にこの声のことを聞こうとしたら、
大音量で殺してくれええええ殺してくれええええええええって、
耐えらんなくなってヘッドホンを外したんだが、
声は聞こえなくなるどころかもっとクリアに聞こえるようになったって。
その場から動けずガクブルしてたら、唐突に声はなくなってしまったらしく、
彼女にビビりだと思われたくないからって俺に電話かけてきたんだと。
殺してくれってどうやってだよ!?ってパニックになってる友達はちょっと面白かった。
288:
ざわざわ
他の方からすると怖くないかもしれません。
10数年前の話。
実家のある県に空港ができたので見学に行った。
その帰り道、川で休憩してた時のこと。
観音堂みたいなところの後ろを流れてる川なんだけど、
近くでみると結構流れがい。
で、川沿いに歩いているとすごくざわざわして叫びたくなる場所がある。
端から歩くと
なんでもない

ちょっとざわざわする

すごくざわざわする

同行者の腕を握り締めていないと怖くて歩けない。怖くて叫びだしそう。

すごくざわざわする

ちょっとざわざわする

なんでもない
こんな感じ。
289:
すごく怖いところが、観音堂の裏なので
観音様が怖いのかな?と思って、観音堂の前に立ってみたけどなんともない。
むしろすっきり。
同行者に帰ろうと促されるまで何回か試したけど、
怖いところはやはり一緒だった。
なんなんだろう・・・と思っていた数日後、同行者に
「楽しそうに何度も歩いていたから言えなかったんだけど・・・
あそこ、10日前ぐらいに子供が落ちて、まだ見つかってないんだって」
と言われた時、本当にぞっとした。
それからずっと、そこには行ってない。
294:
笑う女
高校時代、俺は相当な問題児だった。
問題児と言っても授業をサボるとか他校の生徒との喧嘩に
明け暮れるとか女を振り回すとかそんなカッコいい不良では無く、
提出物を出さなかったり細かい校則を破ったりするただのクズだった。
しかも当時の担任は提出物や課題の未提出には厳しく、
部活があろうと夜8?9時だろうと居残らせてやらせる人。
そんな人のクラスである俺は結構な数居残りさせられることが当たり前と言っても過言では無かった。
入学して1ヶ月程経った日、居残って夜7時半くらいまで
教室で黙々と担任の担当教科のプリントをこなしていた。
プリントは無事に終わり、職員室にいるであろう担任のところへと向かい職員室のドアを開け叫ぶ。
俺「失礼しまーす。○○先生はいらっしゃいますかー?」
職員室には先生が2?3人くらいしかいなかった。一番手前にいた女の先生曰く、
担任は家の都合で帰ったからプリントは机に置いておけとのこと。
プリントを机に置き職員室を出ようとした時昇降口は閉まってるから
非常口から出てねーと声をかけられた。
この学校は7時で昇降口を閉める決まり。
そのため、居残りする生徒は靴を持って非常口から外に出ないといけない。
非常口は各階の廊下の端っこにあり、階段で下に降りれるようになっている。
教室に戻り、荷物を整えて靴を持って俺は非常口へと歩いた。
1年8組から1年7組、1年6組……
と続いていき非常口が見えてきたところで電気がついているクラスがあるのに気付いた。
何で今まで気付かなかったんだろう。
少し不思議に感じ、教室の中をチラッと見たら5人くらいの女子が窓の方を向いて笑っていた。
いや、笑い方は少し気持ち悪いくらいで別におかしくないんだけど違和感が半端ない。
誰かがトークしてるわけでもないのに全員で一斉に笑っているから。
その動作に違和感を抱くなという方が無理である。
このクラスはえーと、5組の隣だから4組かな?
4組の女子は変なんだな、そう思い非常口を出て階段を降りた。
295:
後日、部活に4組の奴がいたためこの一連の話をした。
そいつは本当にうちのクラス?と疑っていた。
4組の女子は特に騒がしい人も一目でおかしいとわかる人もいないとのこと。
じゃあ4組じゃない奴が4組で笑ってたのかな?
自分で話しておいて段々怖くなってきた。
そして最後に4組の奴に俺は言った。
俺「それにしても4組は非常口近いから災害あったらすぐ逃げれるよな。俺ら8組なんかお陀仏かもしれん(笑)」
4組「え?俺らも近くねえからお陀仏だわ(笑)」
俺「いやいや、まずお前らが逃げれてそれから5組6組7組……」
4組「お前は入学して1ヶ月経ったんだから早く教室覚えろや(笑)お前らの階に5?8組でその上の階に1?4組だろ?バーカ」
そいつ曰く
5階 | 非常口 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 |
4階 | 非常口 | 5組 | 6組 | 7組 | 8組 |
こんな配置らしい。じゃあ笑う女たちがいた教室は何だったんだ。
353:
野球少年
今年の3月、姉の引っ越しの手伝いで関東地方へ。
引っ越しはスムーズに進んであっさりと仕事終了。
やることねーなー暇だなーとなったのでプロ野球のオープン戦でも見ようかと計画。
調べたところ西武ドームで埼玉西武ライオンズVS横浜DeNAベイスターズの試合があるとのこと。
次の日にこれを見に行くことにした。
当日、西武ドームに余裕で入ることができたので
屋台で食べる物買ってのんびりと食べながら選手の練習を観察。
観客も増えてきたことを実感。ちなみにプロ野球の試合を見に来る人は
だいたいがチームのファンか家に近いから見に来るか。
俺みたいにどちらのファンでもない人間がぼっち観戦というのはまあまあ珍しいこと。(俺は中日ファン)
この日は埼玉西武ライオンズのホームグランドのため多くがライオンズのファン。
その中にチラホラとベイスターズファンも。
西武の活気すごいなーとドームをキョロキョロしていたら突然後ろから声を掛けられた。
「お兄さん、どっち応援するの?」
振り向くとそこにはベイスターズのユニフォームを着た子供が立っていた。
俺は中日ファンだから別にどっちも応援しないよー、と言ってからまた前を向いた。
だが、この子供は結構しつこかった。
あー、中日かー、監督が不安だよねー。今年は上手くいけばうちが中日越せるかもー。ブランコもいるし、番長とか藤井がきちんと投げてくれればなぁ…(略
うるせぇ。しばくぞくそガキ。
そんな感じで少しイライラしてきた反面、こいつ野球詳しいなと感心もした。
内容は忘れたけどこんな感じで野球の知識を俺の耳元でペラペラ話す子供。
野球好きすぎだろ、てかベイスターズ好きすぎだろ。
ベイスターズはここ数年、リーグでも最下位ばっかだしよく応援してられるなー。
そう思った瞬間
「早く優勝してくんねーかなぁ」
急に子供の声がおっさんのようなドスの効いた低い声になり、耳元に響いた。
え!?驚いて振り向いたら子供はもういなかった。
その時はじわ怖くらいのもんだったんだけど後で気付いた。
その子供、着てるユニフォームが15年くらい前のベイスターズが優勝した時のものだったんだよね。
354:
当時体験した時は結構ゾッとしたんだけど文字に起こすとそんな怖くなかったな。
スレ違いになってしまったかも。ごめん。
ただ、ちょいちょい思うのがもしこの子供が霊だったのなら…
贔屓のスポーツチームに未練があってこの世に留まる霊がたくさんいるかもってことだよなぁ、と……
言い訳みたいなレスしてしまって失礼。そして駄文投稿も失礼。
356:
>>354
いやいや、ちょっと面白かったよ
優勝したら成仏するのかね?
698:
深夜2時の男の子
数年前、まだ学生だった僕は
24時間営業の、某弁当屋の深夜時間帯(22時?翌6時)でアルバイトをしていました。
その店舗の目の前は、セレモニーホール、いわば葬儀屋で
時々、店にお客さんが入ってくると鳴るピンポーンて音がしても
誰もいないとかはありました。
一緒にやってるおばちゃんも、時々作業中背中に視線を感じるのよ
振り向くと誰もいないんだけどね。
とか言うんです。
僕は霊感は全然ないので、何か嫌な気持ちにはなりましたが
そこそこ日にちが流れて行きました。
699:
そんなある日のことです。
だいたいバイトは2人体制ですが、深夜2時?3時頃に
一人が休憩に入るのです。
その日もそうでした。多分深夜2時を過ぎた頃。
もう一人のバイトが、近くのコンビニに何かを買いに出て行きました。
店には僕一人。
深夜バイトは店の清掃もしないとなりません。
僕は店の全面的に張り巡らされたガラスを掃除しようと、店の外に出ようとした時です。
ふと外を見ると、店の端の方のガラスに
赤い帽子をかぶった、6歳くらいの男の子が外から店を見ているのです。
深夜2時、こんな時間に子供ひとりいるわけがない。
僕は恐ろしくなって、緊急連絡先の社員に電話してました。
でも出ません。
そして次の瞬間
ビンポーン
と言う音がなったのです。
誰かが店に入ってきた、その合図です。
僕は恐ろしさで、店の奥にうずくまっていました。
701:
おーい
おっさんの声で、俺はただのお客さんなのか
と思い、むしろむちゃくちゃ安心して
いらっしゃいませー
とか笑顔でレジのある場所まで走ってったら
誰もいない。
いや、いた。
うちの店には唐揚げとかお惣菜が並んでたりするんだけど
時間的に廃棄になって、そこにはもう、何もなかったのに
そいつは、そこで何かを食べてた。
だけど、貪り食いながら、腹から何かがダラダラと流れてた。
さっきの子供。
腹に穴が空いてるのか
俺は声も出なくて、体も思うように動かなくて
とにかく奥にある休憩室っていうか、従業員用の部屋に逃げようとしてた。
とにかく見つかったらヤバイ
そう思って
702:
そして、僕はやっと体を動かしながら
奥へ逃げようとしてたその目の前に
そいつは立っていました。
従業員用の部屋のその前に
赤い帽子をかぶった子供が。
顔はケロイドみたいに溶けて、左手は手首から先がなくて丸くなって
腹には穴があいて、何かドロドロと垂れ流して
俺は悲鳴にならない悲鳴をあげて、そこで倒れたんです。
その後のことは全然覚えてない。
ただバイトはすぐやめました。
今でもおもうのです。
あの子は、まだ誰にも見つけられてないのでは?
774:
かしょかしょ
平日冬、シーズンオフのキャンプ場を貸し切りにした。
霧雨の海辺、松林の切れ目にテントを張った。
中に座って前室で夕飯を炊いてると、後ろで、かしょかしょかしょかしょ…と音がする。床とグランドシートの間あたり。
鼠かね、と思って物を投げると鳴り止む。
それでも、10分するとまたかしょかしょ…その繰り返し。
この警戒心の無さは鼠じゃねえな、とビビり出した。
酒飲んで気分が乗ったタイミングで来るのでタチが悪い。
夜も更けて角瓶が空く頃にやっと閃いた。
そういえば、近くでアカテガニがいたな、大きさといい間違いない。
アルコールも手伝って、絶対捕まえてやろう、って思ったわけ。
鳴った瞬間に床のシート越しに掴もうと。
かしょかしょかしょ、掴んだ、完全に「子供の手」だったわ。
薄いシート越しに妙に暖かいの。
スッと引込んでったけどね。
778:
>>774
面白かった
850:
分譲住宅
自覚している限り、霊能力はゼロに等しいと思っている私が先日体験した話です。
少し状況を整理したいので前置きが長くなってしまいますがお許しください。
私は埼玉県の不動産屋で働いています。
取り扱っているのは売買の仲介であり、広告媒体等に掲載する為に物件を調査し、現地写真を撮影しに行くのも仕事の一環になっています。
とあるデベロッパーが新築分譲した全20棟の大きな現場があるのですが、この現場が今回体験したお話の舞台となります。
現場の配置は下記のようなかたちになります。(行間等がずれて見づらくなってしまったらすみません)
851:
──────────────  北
┐ ┌ ┬ ┬ ┬ ┬ ┬ ┐ ┌ ↑
│ │A│B│C│D│E│F│ │
│ │ │ │ │ │ │ │ │
│ ├ ┴ ┴ ┼ ┴ ┴ ┤ │
│ ├ ? ┐ │ ┌ ? ┤ │
│ │G   │H│I│  J│ │
│ ├ ? ┼ ┼ ┼ ? ┤ │
│ │K   │L│M│  N│ │
│ ├ ? ┘ │ └ ? ┤ │
│ ├ ┬ ┬ ┼ ┬ ┬ ┤ │ 
│ │ │ │ │ │ │ │ │
│ │O│P│Q│R│S│T│ │
┘ └ ┴ ┴ ┴ ┴ ┴ ┘ └
┐ ┌─────────┐ ┌
852:
案の定思い切りずれてますね(悩)
新築分譲とは言っても、販売が開始されたのは3年ほど前からの売れ残り現場です。
立地条件も申し分なく、価格帯も適正な現場である為、1年もあれば完売するだろうと誰もが見込んでいた現場でしたが、図のN・Q・R区画は未だに買い手がつかず、売主業者も頭を抱えている状況です。
ではどうして買い手がつかないのか?
それはこの現場が“出る”と噂される現場だからなのです。
853:
分譲開始当時、図のH・I・L・Mの各区画は路地状敷地形態(不動産業界では敷延物件と呼んでいます)と言って、他区画に比べて不整形な土地であった為、他区画よりも販売価格を安く抑えて売り出されました。
不景気の世の中ですから、質より価格を選ぶ顧客は多く、この現場内でもH・I・L・Mの各区画はすぐに買い手がつきました。
854:
M宅の引渡しから半年程経ったある日、M宅のご主人が2階の納戸で首を吊って亡くなっているのが発見されました。
会社をリストラされて一家は離散し、残ったのは数千万の住宅ローンのみ…追い詰められての自殺だったのでしょう。
悲しいかな、このご時世を考えればよくあることですが、M宅は親族の要望で売主業者を通してエンドユーザーへ売却する運びとなりました。
完売前の分譲地内でこのような事件が起こることは、売主業者としても相当な痛手だったようで、当時、担当の田中さん(仮名)も長期戦を覚悟しなければならないと溜息をついていました。
856:
そうは言っても、それから1年も経った頃には、G・N・Q・R区画とM宅を除く区画は買い手がついていたのですが、この頃から分譲地に住まわれているいくつかの家庭に立て続けに不幸が起こり始めました。
まず、L宅でボヤ騒ぎが発生しました。
幸い死傷者も出ず、被害も周りに及ぶほどのものではありませんでした。
次に、I宅のご夫婦が離婚され売却する運びとなり、J宅では奥様が交通事故で亡くなられました。
全て偶然なのかもしれませんが、こうも立て続けですと、さすがに不気味過ぎるとのことで、分譲開始から2年を経過した頃、売主業者から私の勤めている会社にG・N・Q・R区画の販売委託の話が持ちかけられ、現在に至ります。
857:
そのような現場でしたが、私達としては、取り立てて特別視することもなく、いつものように物件を調査し、現地や周辺環境の確認する運びとなりました。
分譲地内の居住者宅を訪問した際、S・T区画には2区画を同時に購入して整骨院を開業した先生が住んでいるのですが、気さくな方だったのでお話を伺ってみたところ、「M宅に隣接している家でばかり不幸が続いているような気がして不気味だよねぇ」と笑っていました。
それから半年後、今から半年前のことなのですが、G区画の買い手がついて「よし、次も頑張ろう!」というタイミングでS・T宅の整骨院の先生が自宅の浴槽で亡くなっているのが発見されました。
858:
親族の方の話を伺ったところ、死因は急性心筋梗塞で事件性はないとのことでしたが、直接お話をした私としては初めてこの分譲地に何か嫌な気持ちにさせられる事件でした。
9月のこと、それまで販売委託されていたN・Q・R区画に加えて、M宅についても委託されることとなりました。
不謹慎な話ですが、自殺物件と聞いて営業部の人間達は大層盛り上がっていたようで、早何人かの営業が連れ立ってM宅の内見に出かけていきました。
859:
帰ってきた連中は口々に「あそこはマジでヤバイ!」と連呼しており、何がヤバイのかと尋ねてみたところ、「他の区画と違って空気が重い」、「圧倒的に暗い」、「いくら換気をしても湿った感じがする」等、ありきたりな感想を返してきました。
860:
ひとつ気になったのは、共通して「何もない家の中から“キン!”と得体のしれない音が鳴る。アレがマジでヤバイ」と言うものでした。
柱や床鳴り等を疑ったのですが、その建物は木造住宅で、聞こえてくる“キン!”という音は金属音のような電子音のような、表現しづらいけれど不快な音で、指摘されたような音ではないとのことでした。
861:
そこで営業の一人が質問してきました、
「重要事項説明書(契約前に顧客に説明しなければならない物件の説明書)に入れなくていいの?」
と…
M宅の場合は、そこで居住者が自殺したという事実は告知事項として載せなければならないのですが、幽霊やそれに類するものは科学的な根拠がなければ載せる必要はないと判例が出ています。
状況的には、誰が行っても必ずその音はどこからか聞こえてくるので告知した方がいい…しかし根拠もないのに載せたら載せたでそれは問題ということで、結果として私も直接行って確かめてみるべきという話になりました。
862:
本当に前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。
前述の経緯により、自称霊能力ありという営業の佐藤君(仮名)と私とで、先日、件のM宅の内見に出かけました。
佐藤君は皆の話を聞いてすっかり怯えていましたが、営業なんだし見ておかなきゃダメだろうと責められて、渋々同行といった感じでした。
私はと言えば、この分譲地については、私自身が事前調査を行って法務局の古地図等を閲覧しても過去に墓場や刑場等だったという利用形態も見当たらなかったので、皆大袈裟だなぁとしか思っていませんでした。
863:
佐藤君の車に乗せて貰って現地に到着するなり、佐藤君は「うわっ!マジで空気重いっすよ!ホントにヤバイっすよここ!」と連呼していましたが、それには構わず広告掲載用の写真を撮っておこうと早外観チェックに取り掛かりました。
奥まった所に本地のある敷地形態だけあり、各方位に建つ建物に取り囲まれていて、他の区画に比べると日当たりは良好とは言えない場所なので、これなら確かに不気味な雰囲気と言われても仕方ないなぁと思いました。
868:
続いて、玄関脇の雨樋に吊るしてあるキーボックスから鍵を取り出そうとしたところ、玄関扉が開いていることに気付きました。
誰かが鍵を閉め忘れたか、それとも先客がいるのか?
そんなことを考えながらごめんくださいと玄関扉を開けてみました。
入口から見る間取りは、玄関を入ってすぐ右側に直線上の階段があり、その左隣の廊下の先に居間に続く扉があるという家でした。
居間に続く扉は閉まっており、階段途中の採光窓から陽は差しているのですが、それでもやはり薄暗い家といった印象を持ちました。
869:
佐藤君は後ろから「階段を上がった先がヤバイ!」と騒いでましたが、それは奥の納戸で自殺があったからって先入観でしょと流して玄関内に足を踏み入れました。
踏み入れた瞬間、件の“キン!”という音が鳴りました。
佐藤君は「もうこれ以上進めません」とそこでギブアップしてしまいました。
私はと言えば、不意打ちだったので「えっ!?」と一瞬ビックリしてしまいましたが、先客もいるかもしれないし、その人の発した音かもしれないということで、構わず上がっていきました。
870:
ひとまず、居間へ続く扉を開けて1階の様子を窺ってみます。
ちなみにM宅の間取りは3LDK+納戸で、1階には居間とダイニングキッチン、トイレ、洗面所、風呂があり、2階には3部屋+納戸という造りになっています。
居室を2階に集中させた間取りだけあって、1階のLDKスペースは25畳程度あり、家具も置かれていないその薄暗い空間はガランとしていて広く感じました。
おそらく水道を止めている為だと思いますが、下水臭が上ってきていたので、換気の為に居間とダイニングのシャッターと窓を開けてみたところ、入ってきた日差しで少し明るさを取り戻した室内はきちんと清掃もされていて綺麗に保たれているなぁと思いました。
871:
続いて2階へ行こうと玄関に戻ったところ、佐藤君は相変わらず階段の先の方を見て「ヤベーよヤベーよ」とブツブツ言って待っていました。
「おまえは出川かw」と笑い飛ばしながら一人階段を上がって行く私。
階段を昇る途中、例の“キン!”という音がまた鳴りました。
音の出処は階段や床の軋みの音等ではなく、何と言うか、空間で鳴っているように思えました。
鉄骨造の家は壁内部の鉄骨が金属ストレスでたまに鳴るということは知っていたのですが、「木造の家も同じように鳴るのかな?木材が乾燥割れする音ならキンじゃなくてパキッとかだよなぁ…」などと考えながら2階に到着。
872:
階段を昇り切った真正面に例の納戸があるので、“キン!”と同様にいきなりは勘弁だなぁと思っていたのですが、そこにいたのはスーツ姿の田中さん(売主業者の社員さん)でした。
「あれ、田中さん」と声をかけると、「あぁ、清水さん(←私・仮名)、下の方から声は聞こえてたから、誰か来たとは思ってたんですが、清水さんでしたか、お疲れ様です」とのこと。
「真っ暗な中から現れられたらビックリしますよ」と笑いながら言うと、
「驚いちゃいました?この家が売れ残ったままだと他の区画も一向に売れそうにないので、せめて見栄えは良くしようと定期的に清掃に来ているんですよ」と笑いながら返されました。
874:
まぁ、3年間も売れ残ってしまっては、担当者としては上司からも責められて大変だろうなぁと同情しつつ、「内観写真を撮りたいのでシャッター開けますね」と申し出ると、「じゃあ掃除も終わったところなので私は失礼しますね」と言い、1階へ降りていきました。
その後、私は各部屋のシャッターと窓を開けて換気しつつ写真を撮って回りました。
件の自殺のあった何度を含めどの部屋も1階同様に清掃されており、さして変わった様子もなく、デジカメに表示される写真にも何か変わったものが写るというわけでもなく、拍子抜けするほど何も起こらないまま内見を終えて1階へ降りていきました。
876:
1階玄関では相変わらずの怯えた様子の佐藤君がいたのですが、降りていくなり、「大丈夫でした!?てか、清水さん2階で誰と話してたんです?」とのこと。
私「ん?佐藤君どっか行ってたの?」
佐藤君「いや、ずっとここに居ましたよ、清水さん誰かと話してるなぁと思って」
私「へ?田中さん降りてきたでしょ?」
佐藤君「え?誰も降りてきてないですよ!」
私「またまたぁ!そうやってビビらせようとしてるんでしょ?」
佐藤君「いや!マジですって!直階段だし、降りてきたら気付きますって!てか、清水さん気付いてます?俺達玄関入った時、靴とか無かったじゃないですか!なのに清水さん誰と話してるんだろうって…」
879:
そう言うや否や、佐藤君が視線を上に向けて、「てか清水さん!いるいるいる!上にいるから!」と叫んで家から飛び出していきました。
ゾクッとしたところで追い討ちをかけるように“キン!”と鳴り、うわぁ…となって私も外に飛び出しました。
車に戻って佐藤君を問いただしたところ、2階の踊り場から階段を降りるのではなく、私の頭の真上を田中さんや見知らぬ何人かが玄関側の方へ宙を歩くように通り過ぎていき、突き当たった壁の所で消えていったとのことでした。
880:
佐藤君いわく“キン!”の音の正体は彼等が壁に消える時に発する音なんじゃないかとのこと。
すぐさま売主業者に電話したところ、田中さんは8月にこの現場からの帰りに交通事故で亡くなっていたこと、それでM宅を担当できる人員が足りなくなってしまった為に私の会社に委託したのだということを聞かされました。
その後、私の身の周りで何かが起こったということはないのですが、売主業者にも田中さんにも申し訳ないのですが、その現場を売っていく自信はなくなりました。
ちなみにその現場はまだ買い手がついていないので、広告媒体で埼玉県内の敷延物件を見かけた際は用心してください。
881:
無駄に長くなった割にこうして文字に起こしてみるとそんなに怖くもないのですが、あの時は本当に背筋が凍る思いをしました。
以前から面識のあった田中さんが普通に現れて幽霊らしいことをせずに消えてしまったので、自分の中のそういう世界へのイメージとのギャップもあって何だか不思議な気持ちになります。
以上となりますが、投稿規制とかいろいろ厳しくて反省。
読んでくださった方、支援の書き込みをしてくださった方、皆さんありがとうございました。
917:
>>881
おもしろかった!乙!
904:
般若面
過去から現在まで続く、因果か何かの話。
長いし読みづらいです。
ふと思い出して混乱もしてるので、整理のために書かせてください。
私が小学生一年生の夏、北海道の大パパ大ママから連絡があった。
「夏休みを利用して10日ほどこちらへ遊びに来ないか。お兄ちゃんと私ちゃんだけで。」
大パパ大ママは私の種父の親で血の繋がった祖父母だったが、
それまで北海道旅行に何度も行ったことはあっても実際会うのは初めてだった。
種父とは私が二歳の頃に離婚したらしい。
そんな手紙とチケットが届いたので、母は一回くらいはと私と、
小学四年生の兄を二人きりで飛行機に乗せ、北海道札幌市へ送った。
905:
大パパ大ママはとても優しい人だった。母方の祖父母より若く、洋風な暮らしをしていた。
大パパの書斎にはマトリョシカとビー玉、大きなエレクトーンがあり、お茶の時間にはコーヒーを豆から挽いたり、紅茶にはハート型の砂糖を入れたりと、何もかもキラキラして見えた。
大パパ大ママも「ずっとここにいてもいいんだよ」なんて言っていて、私は物珍しさからはしゃいでいた。
ただ一つ気になっていたのが、玄関にかかっていた二つのお面。
おかめと般若。
洋風な家になぜそんなものがかかってたのかもわからないし、
とにかく家を出入りする度、般若の面が気になり、
私達がいる間だけでも外してくれと懇願するも「この辺りのしきたりだから」と聞き入れては貰えなかった。
906:
明日の飛行機で東京へ帰るという日。その日も大パパ、兄、私の三人でお風呂に入っていた。
私が先にあがり、大ママに頭と体を拭いてもらうのがこのお泊り期間の慣習になっていた。
なのでその日も大ママを呼んだが、なぜか一向に現れない。
不思議になった私は濡れた体もそのまま、なぜか書斎へ探しに行った。
ドアを開けると、女性が立っていた。
大ママはショートヘアなのに対しその人は背中に届くロングヘア。
夏なのに薄緑のカーディガンを羽織って、ふくらはぎ丈のスカートを履いていたのを覚えている。
しばらく呆然とそれを眺めていると、女性が振り返った。
その顔には玄関にあった般若の面がつけられていた。
ほんの一瞬、般若面の女と見つめあっていたが、
次の瞬間それは機械的な動きで大股に私に迫ってきた。
そこで記憶は途切れ、次に目を覚ました時私は布団に寝ていて、
大ママに「寝ぼせたのよ」とだけ言われた。
907:
翌朝は何事もなかったかのように帰り支度をし、お土産を持たせてもらい、
最後の観光をして夜、再び兄と二人きりで飛行機に乗った。
搭乗前に「また来年おいで、今度はスキーをしよう」と言われたので兄にそのことを言うと
「もう行くのはやめよう」と言われた。
最後にあの家を出た時、般若の面だけ外されていた。
それを見てから飛行機で話しかけるまで兄は一言も言葉を発していなかった。
908:
次にあれが身の周りに現れたのは、兄が中学に上がってしばらくした頃。
その当時私はピアノを習っていたが、
母子家庭でお金がないため家にキーボードのひとつも置けなかった。
それを知った大パパ大ママが書斎にあったエレクトーンを突然送ってきたのだ。
ご縁がありますように、という手紙とともに。
私は背が低かったので下の段のみを使ってピアノの練習をしていたが、
私が五年生、兄が中学二年生のとき突然音が出なくなった。
何をどうしても音が鳴らないので業者に引き取ってもらうことになったが、
その引き取りに来る三十分ほど前に突然、今度は鳴るようになった。
909:
何が何だかと思いながらも引き取りのキャンセルは無理だったので、
最後に使ってなかった上段で一曲弾こうと蓋を開けると、
鍵盤の間に長い髪が挟まっていた。
大ママはエレクトーンを送ってくれた当時もショートヘアで、
母はずっと茶髪で、私も長さはあったがここまでではない。
ズルズルと伸びてくる長い髪を全て出し切ってゴミ箱に捨てた頃、業者がやってきた。
兄はその夜高熱を出した。
その日から兄はしきりに「幽霊が見える」と言うようになった。
夜寝ていると長い髪の女が覆いかぶさってくる。
顔を洗っていると横から覗いてくる。
金縛りやラップ音も兄の部屋では日常茶飯事のように起きるという。
母は、思春期にありがちなものと捉えていた。
918:
そのうち兄が高校にあがり、好きな人が出来た。
相手の女の子も兄が好きだったようで、周りから囃し立てられて、
付き合うのも秒読みのような段階だったらしい。
奥手というか古風な兄は、直接告白はせず、かと言ってメールで済ませるわけでもなく、この平成の時代にラブレターをしたためたそうだ。
もちろん、兄しかいない部屋で。
その手紙を彼女に渡したところ、放課後に激怒されたらしい。
どうも封筒の中に長い髪が入っていたとか。
手紙は嬉しかった、だけどあの長い髪を見たら許せなくなってきて、付き合う気がなくなった。怒りしか湧いてこない。などなど理不尽に不満を持たれ、結局付き合うこともなく破局したそう。
919:
その夜、兄は笑い声で目を覚ました。
ベッドのすぐそばで髪を振り乱してゲタゲタと笑う、般若の面をつけた女がいたらしい。
その時兄は恐怖もなく、動揺もなく、「ああこいつがいる限り恋人は出来ないのか」と諦めの気持ちがあったという。
それから現在まで、兄に好意を持つ人が現れても、恋人が出来たことはない。
920:
私が19歳の時、地元を離れて渋谷でアルバイトをしてた時期があった。
その時出会った四つ上の男性に猛烈に惹かれてしまい、猛アタックの末交際することが出来たが、
その男性が何やら因果のある人だった。
その男性は札幌市の出身で、小学生の頃エレクトーンを習っていた。
が、家にはピアノしかなく、エレクトーンの練習がしたい時は、お隣の家がちょうどエレクトーンを持っていてから弾かせてもらっていたそうだ。
そのお隣というのは、玄関におかめと般若の面を飾っていた。
921:
ある日彼がいつものようにエレクトーンを弾かせてもらいに行くと、そこにエレクトーンはなかった。
「ご縁のある子にあげてしまったの」と、その家の奥さんは言っていたそうだ。
子供や孫のいる家ではなかったから、親戚にでもあげてしまったのだろうと思ったらしい。
ただその、エレクトーンがなくなった日、いつもあった般若面がなくなっていたとか。
十年以上経って、同じエレクトーンを入れ替わりで弾いていた人物が渋谷で出会い、なぜか惹かれて、交際していることに、自分のことながら不気味さが募り、結局その彼とはすぐ別れてしまった。
これ関係あるのかわからないけど、
別れた直後、腹部に激痛が走り病院へ行ったところ、
とある婦人病が発病していて、私は妊娠出来ない体になっていた。
922:
そして現在。私は実家から離れた都内の市に一人暮らししている。
私が実家を出てから母は犬を二匹飼い始めた。
そのどちらも、子犬の間は玄関に向かってよく吠えたという。
玄関に何かいるように、体を強張らせ、低く唸り、けたたましく吠えたのだとか。
兄はすっかり見える人になってしまった。
人から見たら風変わりな人間に見えるだろう。
あの般若面は今どうしているかと聞いたら、
「この数年は玄関に立ってるよ。外を向いて。もう何年も、誰の女友達も来てないでしょう。」
と、言われたのが、つい今朝方のこと。
私は久々に実家に帰ってリビングでくつろいでいる。
ソファの隙間に、母のものでも私のものでもない髪が挟まっているので、
これからそれをゴミ箱に捨てる。
般若面は何者なのだろう。
因果のようなものはあるのだろうか。偶然なのだろうか。
いつか全てわかる日がくるだろうか。
927:
返して
初めて投下します。
ある時期深夜頻繁に窓の外から聞こえる返して、○○君を返してって女性の声で起こされてた。
声がするのは夜中の1?3時過ぎくらい、週に1?4回程。
時に大きく、時には普通に外の道で誰かが会話してる程度の声で。
自分は余程熟睡してない限りある程度の物音や人の気配で目が覚めるから、
二週間もした頃にはすっかり寝不足で体調すら崩し始めてた。
ベッドのすぐ脇に家の側面部の窓があるから、
そこから聞こえるのかと思い声がする度に見たけど誰も見えない。
家の斜め向かいにちょっと頭のおかしい男性の一家が住んでて、
二回程その男性がうるさい!と怒鳴ってたから幻聴ではない。
928:
おかしな人もいるなと思いつつ本格的に参って来た頃、
友人とカラオケに行き久々の深夜帰宅になった。
自宅は大通りから一本裏路地へ入り更に小道へ曲がったすぐ先にあるんだけど、
家の回りを女性がうろうろしてたのが角を曲がってすぐに見えた。
女性は小脇に抱えた箱とB5かA4ぐらいのサイズの何かの紙の束を持って、
相変わらず返して返しての繰り返し。
寝不足の件もあったし怖いしで、一旦数十メートルぐらい引き返して声を潜めつつ110番。
来た二人組の警官に職質の名目で大声で喚きながら連行され、
私は通報がバレて逆恨みされるとマズイからって、
連行後に他の警官が今こっちで預かってるから安心してねって連絡をくれた。
929:
で、怖いのがここから。
連行された後に私が帰宅した時点で2時過ぎくらい。
連絡貰って5分と経たないうちに、また外から返して返して!○○君を返してよー!って聞こえるんだ。
最初は聞き慣れ過ぎて幻聴かと思ったけど、
声がして数分後に玄関のドアがドンドンドンドン叩かれ始めた。
玄関から離れてまた通報したけど、来た警官曰く今度は周辺に誰もいなくて、
深夜に付近を見回りしますと言って警官は帰った。
そのまた10分したかしないかの内に返してよー返してよーってさっきよりかなり大きな声が響いたけど、何度も通報して逆におかしな奴と思われるのも嫌だったから布団被ってるうちにいつの間にか寝てたみたい。
930:
翌朝念のため警察に連絡して拘留時間を聞いたら、
連れてかれた時もボサボサ頭に隈が出来た目元に爛々とした目で
暴れてヤバそうな雰囲気は充分だったけど
(街灯とパトカーの灯りで見えたのを遠目に捉えた程度でも異常だった)、
朝方5時近くまで返せ返せあの女がと暴れてたから警察署に留めてたらしい。
つまり確実に、その後喚いてたのはあの女性じゃないって事になる。
でも声も似てたし、多少間延びした様な言い方もそっくりだった。
で、朝から待ち合わせがあったんで恐る恐る玄関出たら、
ドアの下の方に強く蹴ったみたいな泥のついた痕がかなり大量についてた。
931:
約束があったし写真だけ取って出掛け、一応夕方様子見に来た警官に現場を見せたけど連日の声を聞いて模倣した別の不審者の可能性があると言われた。
その日は一日遊んだ友人宅に泊めて貰い深夜には自宅とその女性の家の周辺の見回りをして貰った。
932:
その翌日からは返しての声はない。
ただ一度、三日後ぐらいに固定電話へ非通知で、
ぼそぼそと聞き取れない声で何かを呟く女性っぽい相手からの着信はあった。
うちは電話帳に番号を載せてないし非通知は普段絶対に取らないんだけど、
泊まりに来てた姪が取ってしまって、それまで無言だったらしいのが
私に代わった途端呟き始めたみたい。
何を話してたか聞こえなかったのが幸いと思ってるけど、
本人不在の中聞こえた外からの声やドアの足跡を考えると今でも怖くなる。
因みに、女性問題で拗れる様な男性関係は全くありません。
長文失礼しました。
969:
逆てけてけ
投下します。
もう十年くらい前になるんだけど、僕が住んでる市の小学校で
「逆てけてけ」というローカル都市伝説が流行ったことがあります。
それは、みんなが知ってるテケテケとは全く逆の性質で、
市内のどこかの踏み切りに夜中雨の降ってる時にだけ現れ、遭遇すると何かがある。というものでした。
当時その市内の小学校で非常勤教諭をしてた僕は、
担当していた子供達からその話を聞きました。
ずいぶん変わった怪談話もあったものだと、その時は聞き流していました。
970:
ある日の夜です。隣の市で担当学科の講習会があり、
雨が降っていたため、いつもは通らない道を歩いて帰っていました。
教材や荷物が重く、リュックサックを猫背気味に背負い傘を深くさしていました。
住宅地だから入り組んでて人通りもなくて、灯りも少ない、とても視界が良いとは言えない道でした。
トボトボと歩いていると、前から女性の足が歩いてきてるのが見えました。
大の男ですが小心者の僕は、やっと通行人に遭遇して安心しました。
しかし、足が近づいて来るに連れ、何か違和感を感じます。
結構な土砂降りにも関わらず、その足は長靴どころか、靴などを何も履いていなかったのです。
裸足の女性が歩いてるとなると、何か暴行でもされたのかと思い、
僕は声を掛けるために傘を傘を上げました。
するとその足は見えなくなってしまいました。
見間違いかとも思ったのですが、確かにその足は右、
左と交互に動き、きちんと歩いているように見えました。
少し不安な心持ちのまま角を曲がり、踏み切りを渡り、川を跨ぐ大きな橋まで黙々と歩きました。
971:
途中どうしても怖くなってしまいヘッドホンを取り出し音楽を聴きました。
確か外国の女性歌手の楽曲をリミックスしたものだったと思います。
エフェクトが多様され明るい音調だったので、
先ほどの件は気にはなっていたものの、それほど不安は感じていませんでした。
橋の中頃に差し掛かると、右手後方から女性のものと思われる甲高い咳が聞こえました。
大荷物だし通行の邪魔になったのかと避けましたが、
暫くしても誰も横切らないので振り返りました。
しかし女性はおろか誰もいません。
見間違いに聞き間違いかと訝しんでいるところに、
今度はヘッドホンの右側から含み笑いが聞こえてきました。
こんな時に怖いエフェクトだなぁと半ば無理矢理に思い込んでいると、
音楽はブツッと音を立てて切れました。
そして両耳からとても明瞭な女性の声で
「私のこと知ってる?」
幾ら何でも恐ろしくなって、ヘッドホンを外し傘を捨て、大声を上げながら全力疾走しました。
不振だったようで通りすがりの警察官に声をかけられ、そのまま交番で保護してもらいました。
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