【最怖】洒落怖傑作選『背無し・大事な妹』back

【最怖】洒落怖傑作選『背無し・大事な妹』


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9:
鮒おじさん
小学校4年生の夏休みのことで、今でもよく覚えてる。
川と古墳の堀をつないでる細い用水路があって、そこで一人で鮒釣りをしてたんだ。
3時頃から始めたんだけど、いつになくたくさん釣れるので面白くてやめられなくなった。
だんだんあたりが薄暗くなってきて、日の長い時期なので7時近かったと思う。
そろそろ帰らないと怒られるな、もう一匹だけ釣ったらやめようと思っていたら、
ガサガサと藪を踏み分ける音がして、
川原の丈の高い草の中を何かが近づいてくる音がする。
人が通るような道はないので動物かと思ってちょっと身がまえたが、
出てきたのは自分の父親より少し年上くらいのおじさんだった。
おじさんは神主さんのに似た上下白の着物を着て、
顔は大人なんだけど小学生の自分と同じくらいの背丈で、頭に黒くて長い帽子をかぶってる。
それが烏帽子というものだとは後でわかった。
はじめは怖いという感じはぜんぜんしなかった。
おじさんはにこにこ微笑んでいてとても優しそうにみえたから。
おじさんは体についた草の葉を払いながら「ぼうや釣れるかい?」と聞いてきたので、
「はい、釣れます」と返事をすると「ちょっとお魚見せてくれるかい」と言いながら歩み寄って魚籠を引き上げ、
「ほーう大漁だねえ。いくらかもらってもいいかな」
そしてこちらの返事も待たずに魚籠の中から一番大きい鮒を二本指ではさんでつまみ上げ、
「いただくよ」と両手で抱えて頭から囓り始めた。
バリバリという骨の砕ける音が聞こえてくる。
おじさんは「いいな、いいな、生臭いな」と歌うようにつぶやいて
頭のなくなった鮒を草の上に捨てた。
自分が呆然と見ていると「殺生だよ、殺生はいいな、いいな」と言いながら、
魚籠の上にしゃがみ込んで、今度は両手をつっこんで2匹の鮒を取り出すと、
こちらに背を向けるようにして、交互に頭を囓りだした。
やっぱりバリバリゴリゴリと音をたてて頭だけ食べている。生臭い臭いが強くした。
980:
魚を捨てると立ち上がってこちらを振り向いた。
にこにこした顔はそのままだが、額と両側の頬に鮒の頭が生えていた。
鮒はまだ生きているようでぱくぱく口を開けてる。
「ああーっ」と声を上げてしまった。ここから逃げなくちゃいけないと思ったが、体が動かない。
おじさんは動物のような動きで一跳びで自分の側まで来て、
「ぼうやももらっていいかな」と言って肩に手をかけてきた。
思わず身をすくめると、同時におじさんのほうも弾かれたように跳び離れた。
そしてこちらを見て不審そうに首を傾げ
「・・・ぼうや、神徳があるねえ、どこかにお参りにいったかい?」
そう言うおじさんの顔から目を離せない。
すると急におじさんの顔が黒くなり、吠えるような大声で
「どっかにお参りにいったかと聞いてるんだ」と叫んだ。
気おされて「・・・この間お祭でおみこしを担ぎました」と、なんとか答えると、
おじさんは元のにこにこ顔に戻って
「そうかおみこしねえ、ふーん残念だなあ、じゃ20年後にまた来るよ」
ゴーッと強い風が顔に当たって、目をつぶってもう一度開けるとおじさんの姿はなくなっていた。
体が動くようになったので釣り道具をぜんぶ捨てて家に逃げ帰った。
家族にこの話をしたけど、何を馬鹿なことをという反応だった。
母親が変質者かもしれないと少し心配そうにしたくらい。
翌日中学生の兄といっしょに昼前に堀にいってみたら、
釣り竿なんかは草の上に投げ捨てられたままになっていた。
ただ魚籠に近づくとひどい臭いがして、
中はどろどろになってあたりの水面に油と魚の鱗が浮いていた。
その後はその古墳の堀には近づいていないし、特に奇妙な出来事も起きていない。
ただもうすぐあれから20年になるんだ。
818:
自動車教習所
携帯でしかも怖くないとは思いますが、自分がリアルに怖かった話。
自分、自動車教習所で働いてます。って言っても指導員ではない。フロントにいます。
で、ある日転入生が入所したんです。その人は見た目はまあ地味な男の子なんですが、とりあえず凄い挙動不審だった。入所の日から挙動不審。
自分は最初転入生と知らずに不審者かと思ったくらい挙動不審。
で、その子がまた変わってて、独り言言ってたり(でかい声で)ある日なんかは
配車の時に「指導員が信用出来ないんですけど」とか言われました。
じゃあ来るなよと言いたかったけど、
その子はマジで犯罪起こしそうな怖さがあったんで何も言わなかった。
そしてその子がある日、卒業検定を申し込みに来たんですよ。自分は内心、
「やっと卒業か…」
とか思ってたんですが、生憎その子が希望する日はもう定員が いっぱいだったんです。
※分けます
819:
※続き
ていうか仮に人数が空いてても検定の受付時間
そのものがもう過ぎてました(言わなかったけど)それで
「あー、すみません。もう明日は定員がいっぱいになってるんですよ」
と言うと、案の定「ええ?」みたいな反応。そういう子はわりといるので此方も、
「明後日以降なら今のところまだどこでも空いてるよ」
って案内するんですが。
検定の受付の時、何て言うか受付のボード?を見ながら対応するんです。それでその子が、そのボードを見て先に申し込みをしていた生徒の名前を指差して
「そいつらのうち誰か一人が死ねば、明日検定受けられるのに」
って。
真顔…じゃなくてちょっと口元に笑み浮かべて言いました。
自分、怖かった。
普通なら「ごめんねえ」とか「ちょっと日にち空いちゃうけど別の日で頑張ろうか」とか
声かけたりするんですが、その時は怖かったから何も言えなかったです。
しかもほんとに殺すんじゃないかっていう不安もあった…
てか、自分刺されたらどうしようみたいな気持ちもありました。
で、別の日で申し込み用紙を書いたから受験票渡して、
ほとんど事務的に頑張ってねって言ったら去り際にボードを見ながら
「死ねばいいのに。死ねばいいのに」
って…。
幽霊とかじゃないけど普通に怖かった。もうあいつの受付はしたくないと思った。
オカ板にしたらなんだよそれだけかな話ですが自分はかなり怖かった話。
356:
砂風呂
昔ね、友達と海に行った時の話なんだけど。
砂風呂をやろうとして、あんまり人目が多い場所だと
ちょっと恥ずかしいから、あんまり人気のないところで
友達に砂かけて埋めてもらったんだ。顔には日よけのパラソルがかかるように
してもらって快適だったし、すぐにウトウトし始めた。
その時、不意に誰かが近づいてくる気配がして
「オキテタラヤル」
と、若くはない女性の声でしゃべったのよ。友達の声じゃなかったし
妙に抑揚が無いしゃべり方だった。かなり眠かったから無視したんだけど
結局、それきり声はかけてこなくて気配もすぐ立ち去った。
しばらくして、砂から出て海で遊んでたんだけど、人も少なくなった帰りの時間に
パラソルをあの場所に置いてきてしまったことを思い出して取りにいったのね。
言い忘れてたけど、あの時、砂から出る際に人がまだいるかのように
砂を盛り上げて、パラソルも顔に当たる部分が見えないように配置していたわけよ。
友達を驚かそうとしていたんだけど、結局、待つのがめんどくさくて
すぐに別の場所で合流してしまったんだけどね。
で、パラソルを取りに戻った俺が見たのは
俺のじゃない別のパラソルが砂の盛り上がった部分に何本も突き刺さっていたのね。
俺のパラソルは切り裂かれて、顔があるべきはずだった場所に垂直に突き刺さっていた。
あと何故かカミソリが頭と胴体の間にめり込んでいた。
正直、怖かったし。怖い話のテンプレみたいだなとも考える自分もいたけど。
とりあえずゴミはまずいから自分の分のパラソルの残骸は持って帰ろうと思って
思いっきり深く刺さってたそれを軽い怒りと共に引き抜いたのね。
そしたらさ、遠くからなんか声が聞こえてきて。視線を向けると
結構長い砂浜の向こうからものすごい勢いで
走ってくる奴がいるのよ。で、そいつがなんか叫んでるの。
まだ残っていた人たちが、そいつからあとずさっているのはよく見えた。
もう俺もすぐに走って車に戻って、よくわかんない顔してる友達を車に乗せてさっさと逃げた。
焦ってはいたが、距離はかなりあったから結構余裕ではあったが、
笑いながら「オキテル」「オキテル」と走ってくる姿は忘れない。
503:
真っ白ノッポ
最初に書いとくけど、面白い話でもないし、オチもない話。
俺が毎日通勤に使ってる道ある。田舎だから交通量は大したことないし
歩行者なんて一人もいない、でも道幅だけは無駄に広い田舎にありがちなバイパス。
高校時代から現在(27歳)まで毎日といっていいほど使っている道だから、
その日も特になにも考えず車で通勤。このときは何事もなかった。
問題は帰り道。その日は急な仕事で少し帰りが遅くなった(23時頃)
街灯もロクになく、時間も時間なので車もほとんど走ってない、
もちろん歩行者なんて一人もいない…と思ってたら
一人の背の高い人が横断歩道の手前で立ち止まっていた。
こんな時間にこんな暗い道を散歩か?物好きやな?なんて考えながら
俺は車内で信号が青になるのを待っていた。…が、よく考えるとおかしい。
俺が自動車用の信号に引っ掛かって止まっているんだから
歩行者信号は青のはず、何故渡らないんだ?
暗いので目を凝らしてその人を見ると、全身真っ白。
白い服を着ているとかそういうことじゃなく、ただひたすら白い。
次の瞬間俺はゾッとした。こいつ両腕がねぇ!
しかも身長が高いという次元ぞゃない、細長すぎる。
後から思い出すと顔まで真っ白で、のっぺらぼう状態だった気がする。
不気味で仕方ない、信号が青になった瞬間俺はアクセルをベタ踏みして急発進。
あんなものを見たのは初めてだったので一刻も早くその場を離れたかった。
504:
サイドミラーに映る白い奴がどんどん小さくなっていく、
ベタな怪談話のように追っかけてくる気配もない、俺はホッとしたが体の震えが止まらない。
温かい飲み物でも買おうとバイパス沿いにあるセブンイレブンに車を停めた。
車から降りるとすぐ近くのバス停にあいつがいた。
こちらを見ているのかどうかはさっぱりわからないが、
コンビニの光のせいで先程より鮮明に奴の姿が見えた。
やっぱり両腕がない、そして上半身だけ左右にゆらゆら揺れている。
ヤバイ、直感的にそう思った俺は降りたばかりの車に飛び乗り家まで直帰した。
自宅に逃げるように駆け込むと居間に母が座っていた。母が振り向き俺に言った。
あんたどぎゃんした?鼻血垂れ流しとーがね。
鼻血が出たのなんて産まれて初めてだった、これがあいつのせいなのか、
恐怖のあまり鼻血が出たのか、それともただの偶然かはわからない。
しかしいずれにしてもあの道は二度と使わない。
よく考えるとあいつを最初に見た交差点の少し奥には階段があって、
その先には草がおいしげし手入れなど全くされていない神社がある。
あいつはあの神社関係の何かだったのかもしれない。
文章に起こすと全く怖くないね、
でも実際体験してとんでもなく怖かったので書き込ませて貰いました。
駄文申し訳ありません。
79:
不気味なカセットテープ
今から10年程前、俺が通ってた中学校はA県m市m中学校だった。
恐山のある街を検索すればわかると思う。
校舎は3階建てで職員室側と教室側に分かれてた。
職員室側は1階が給食室、2階が職員室、3階が音楽室と視聴覚室だった。
この話はその音楽室に関わる話。
80:
後から聞いた話だと、音楽室に関係のあった女の子が
自殺してたって聞いたけど本当かどうかは知らん。
ただ、音楽室を通り抜けた先に階段があって、
屋上に抜けるための階段が封鎖されてたのは覚えてる。
弟のときにも、その中学で自殺があったからわりと本当のことかもしれない。
でも、俺は心霊現象とか呪いはハッキリ言って嫌いだし信じたくない。
だから、誰か科学的に説明してくれると助かる。未だに耳に残ってるから。
81:
俺が中学2年の合唱発表会の時だった。確か曲は「少年時代」を歌った気がする。
曲を決めて初めての音楽の時間で、伴奏の女の子は音楽室、
それ以外は向かいの視聴覚室で練習をした。
最初の練習だったから、楽譜を渡されてCD聞いてるだけだったけど。
音楽の先生はウチの担任で、ショートカットの女の先生だった。
俺らの代で三十路になって良くからかわれてた。
その先生がお手本のピアノ演奏を吹き込んだカセットテープが問題だった。
82:
次の日、朝早くに学校に行くと伴奏の女の子がヒステリックに先生に話をしていた。
その女の子はバスケ部で気が強く、ヒステリックになることは良くあった。
しかし、そのとき変だったのは異様なまでに怖がっていたのだ。
女の子の周りにはいつも朝早く来る面子が集まっていて、数は5?8人ぐらいだったと思う。
その女の子が言うには、伴奏の途中に変な声が入っていた。
何かと思って耳を近づけたら変な言葉が聞こえる。
家で一人で聞いてたからすごく怖かった。
昨日も電話した通り先生に説明して欲しい。とのことだった。
83:
先生は「テープは新品を使って音楽室の機材で録音したから
そんなはずはないんだけど」と女の子を宥めながら説明した。
女の子は先生に非がないのを知って余計に怖くなったのか
「とにかく聞いて下さい。聞きたくないので隣のクラス行ってます。」
と言って教室から出ていった。
先生は教室にあるラジカセでそのテープを最初まで巻き戻した後、再生ボタンを押した。
「サー」というノイズとともにピアノの伴奏が流れだす。
最初の1分程は普通の伴奏だった。
84:
「まだかよ」と思ってた頃にそれは来た。
ピアノの伴奏が急になくなり、「サー」というノイズだけが聞こえた。
次の瞬間、聞き取れない程の早口で何かを喋っている女性の声が聞こえた。
それは決して止まること無く、20秒程続いたあとにプツリと終わり、
すぐピアノ伴奏の続きが流れてきた。
85:
「うわっ…」「何これ…」俺達だけではなく、
先生までもが顔を真っ青にしてその場に立ち竦んでいた。
女性の声は明らかに機械で早送りにした感じではなく、
人間では不可能な程の早口で何かを喋っている。
俺達の一人が先生に「録音の機械とか壊れてたんじゃ…」と聞いた。
先生が「私他のクラスの伴奏も昨日録音したからそれはないと思うけど…」と呟くように言った。
そのとき、俺らの中の放送部の奴がこう言った。
「放送室の機材でスロー再生したらどうすか?」
この一言が、今でも俺の耳に残る、その声の原因になった。
86:
放送室に行ったものの機材のスロー再生機能は
申し訳程度のもので、殆ど度は落ちなかった。
そこで、ちょっとでも聞こえるようにと音量を上げていくうちにかなりの大音量になった。
放送室には窓がなく、部屋自体も狭かったのでスピーカーの音が良く聞こえた。
カセットテープを早送りし、問題の部分が聞こえる手前で止めた。
カチッという音と共にピアノ伴奏が流れだした。
音量はかなり大きく耳が痛くなるくらいだった。
そして、先程の再生より僅かに音がゆっくりになった。
87:
ピアノの伴奏が急に途切れ、「サー」というノイズだけが流れる。
次の瞬間、ラジカセで聞いたときと桁違いの大音量で女性の声が流れる。
女性の声は相変わらず早口だが先程よりは聞きやすかった。
そして、僅かにだが聞き取れる単語があった。それは、
90:
心臓が××××××××××××して、心臓が××××××××××
×、心臓が×××××××××××××××アアアアアアアアァアアアアアア
心臓が××××××××アアァアアアアアアアアアア×××××××××
×××××××アアアアア心臓が××××××××××××××
××××××××××××、心臓が××××××××××××
心臓が×××××××××アアアアアアアアァアアアアアアアアアアアァ
アアァアアアアアアアアアアアァ×××××心臓が××××××××××
あああああああ心臓が×××あああああアアアアアアアアァァァァァァァァァ
91:
、心臓が×××××××××アアアアァアアアアアアア×××××××××
×××××××アアアアアアアアアア心臓が×××××××××心臓が××××××
×××××あ××××××心臓が×××××××××アアアアァアアアアアアアアァアアア
×××××心臓が×××××××××あああああああああああああ××××
×××××××××××××××、心臓が×××××××××××××
×××××××××××××あぁぁアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ×××
×××××××××心臓が××××××××××アアアアァアアアアアアア××××
92:
プツンっと音が途切れいつものピアノの伴奏が始まった。
聞こえてきた言葉の異様さに心臓がバクバクと鳴っていた。
先生が「私音楽室にいつも一人でいるのに…………聞かなきゃ良かった………」と言った。
そうして先生は俺達に無駄だと思うけどと一応の口止めをして、そのテープを持っていった。
そのテープがどうなったのかはわからない。
その後、2ヶ月くらい先生が一人の音楽室で大音量で音楽流しまくってて笑った記憶があるw
93:
てのが、俺が中学の時にあった話
伴奏の女の子は「心臓が」って言葉と「血管?血液?」って言葉が聞こえたらしい
つーか長文書き込めねえぞくそがあああああああ
どういうことだ、おい
196:
階段の角
当時俺が小3、弟が5才ぐらいだったかな。
そのとき一軒家に住んでて、弟と両親が一階、俺一人が二階で寝てたんだ。
家が古いせいか、かなり家鳴り?するんだよ。ガキだった俺はそれだけで怖かった。
しかも階段が怖くてさ。
階段を昇がると直角に廊下があるんだ。
だから階段を昇るとき、昇った先の角からだれか覗いてるような事を考えるわけ。
だから昇る時は、できるだけ上を見ないように足元だけ見て階段を昇ってたんだ。
んでいつもと同じ22時ぐらいに寝ようと思って階段を昇ってたんだ。足元だけ見てね。
そしたら階段の真ん中ぐらいまで行ったときに、弟がいきなり
「お兄ちゃん前!前!」
って泣きそうな顔して叫んでるんだよ。
ビックリして前をみると、階段を昇りきった角から、
おかっぱの着物を着た小さい人形?みたいなのが見てるんだよ。
笑顔でじっと俺の方を体を角から半分だけだして。
もう半狂乱になりながら叫んで階段を降りて、
両親に泣きながら話をしたが信じてもらえなかったよ。
マジであれは怖かった。
今でも忘れられない。
長文、乱文スマン。
418:
銭湯の鏡
貧乏なアパート暮らしの女です。
風呂が無いので銭湯に行ってる。
いつもの店が休みだったから、ちょっと遠くの銭湯に行った。
浴室には数人のオバちゃんがいて、楽しそうに話し合ってた。
洗髪してると視線を感じる。洗髪を終えてから顔を上げたら、
自分の前の鏡に知らないお婆さんの横顔が映ってた。横目で、こっちを見てた。
(洗髪台の正面が鏡になってる。普通なら自分の正面顔が映るはず)
死ぬほどビックリした。ビックリしすぎると悲鳴も出せないと初めて知った。
思わず後ろを振り向いたら、誰もいなかった。
というか浴室に誰もいなかった。
さっきまで喋りまくってたオバちゃんたちは、みんな更衣室に移動してた。
もう1度鏡を見たらちゃんと自分の顔が映ったけど
絶対に見間違えなんかじゃないよ。
体格もポーズも違うし。白髪だったし。目が合ったし。
あわてて私も浴室から出た。
洗えたのは頭だけで体は洗えなかったけど、それどころじゃない。
怖いよ。あのお婆さん誰?
もう二度と、あの銭湯には行かない。
419:
木の杭
俺はド田舎で兼業農家をやってるんだが、
農作業やってる時にふと気になったことがあって、それをウチの爺さんに訊ねてみたんだ。
その時に聞いた話が個人的に怖かったので投下。
長文となってしまって申し訳ない、長文NGの人はスルーおながいします。
農作業でビニールシートを固定したりすると時等に、
木の杭を使用することがあるんだが、ウチで使ってる
木の杭には、全てある一文字の漢字が彫りこんである。
今まで、特に気にしていなかったんだが、
近所の農家で使ってる杭を見てみたところそんな文字は書いてない。
ウチの杭と余所の杭を見分けるための目印かとも思ったのだが、
彫ってある漢字は、ウチの苗字と何の関係も
無い字だったので不思議に思い、ウチの爺さんにその理由を聞いてみた。
爺さんの父親(俺の曾爺さんにあたる)から聞いた話で、自分が直接体験したことではないから、
真偽の程はわからんがとの前置きをした後、爺さんはその理由を話してくれた。
大正時代の初め、爺さんが生まれる前、曾爺さんが若かりし頃の話。
事の発端は、曾爺さんの村に住む若者二人(A、B)が、薪を求めて山に入ったことから始まる。
二人は山に入り、お互いの姿が確認できる距離で薪集めに勤しんでいた。
正午に近くになり、Aが「そろそろメシにするか」ともう一人にと声をかけようとした時だった。
突然、Bが
「ああああアアアああアあアアァァァああぁぁぁアアアァァァァアあああああああああああああアアアア」
人間にかくも大きな叫び声が上げられるのかと思うほどの絶叫を上げた。
突然の出来事にAが呆然としている中、Bは肺の中空気を出し切るまで絶叫を続け、
その後、ガクリと地面に崩れ落ちた。
Aは慌ててBに駆け寄ると、Bは焦点の定まらない虚ろな目で虚空を見つめている。
体を揺すったり、頬を張ったりしてみても、全く正気を取り戻す様子がない。
そこでAは慌ててBを背負うようにして山を降りた。
その後、1日経っても、Bは正気に戻らなかった。
家族のものは山の物怪にでも憑かれたのだと思い、近所の寺に連れて行きお祓いを受けさせた。
しかし、Bが正気に戻ることはなかった。(1/5)
420:
そんな出来事があってから1週間ほど経った頃
昼下がりののどかな農村に、身の毛もよだつ絶叫が響き渡った。
「ああああアアアああアあアアァァァああぁぁぁアアアァァァァアあああああああああああああアアアア」
何事かと近くに居た村のものが向かってみると、
たった今まで畑仕事をしていた思しき壮年の男が虚空を見つめ放心状態で立ち竦んでいた。
駆けつけたものが肩を強くつかんで揺さぶっても全く反応がない。
先のBの時と同じだった。
その後、家族のものが医者に見せても、心身喪失状態であること以外はわからず、
近所の、寺や神社に行ってお祓いを受けさせても状況は変わらなかった。
迷信深い年寄り達は山の物の怪が里に下りてきたのだと震え上がった。
しばらくすると、曾爺さんの村だけでなく近隣の村々でも、
人外のものとも思える絶叫の後に心身喪失状態に陥る者が現れ始めた。
しかもそれは、起こる時間帯もマチマチで、被害にあう人物にも
共通するものが何も無く、まさしく無差別と言った様相だった。
曾爺さんが怪異に出くわしたのはそんな時だった。
その日、曾爺さんは弟と二人して田んぼ仕事に精を出していた。
夕方になり仕事を終えて帰ろうとした時、自分が耕していた場所に
木の杭が立てられているのが目に入った。
つい先程まではそんなものは全くなく
それは、忽然と眼前に現れたとしか言い様がなかった。
突如として現れた木の杭を不思議に思い、まじまじと見つめていた曾爺さんだったが、
「誰だ?こんなふざけた事をしたのは。」とわずかな怒りを覚え、
「こんな邪魔なものを他人んちの田んぼにブッ刺しやがって・・・」
そのうち「邪魔だ。邪魔だ。ジャマダ、ジャマダ、ジャマ、ジャマジャマジャマジャマジャマジャマジャマ」
杭を今すぐにでも引き抜きたい衝動で頭が埋め尽くされたようになり、
その衝動に任せて、力一杯その杭を引き抜こうとしたその時、弟に肩を掴まれ我に返ったという。(2/5)
421:
落ち着いて辺りを見渡してもると先程の杭は何処にも見当たらなかった。
弟に問い質してみたところ、弟はそんな木の杭は全く見ていないという。
一緒に帰ろうとしていた兄(曾爺さん)がふと何かに目を留めた素振りを見せ、
何も無い虚空を見つめていたかと思うと、何も無いところで、
何かを引き抜く時するような腰を屈めて力を溜める姿勢を
とったので、何をしているのかと肩を叩いたのだと言う。
その時、曾爺さんは、昨今村を騒がせている出来事を思い出し、
もし弟に止められることなく木の杭を抜いてしまっていれば、
自分も廃人同様になっていたに違いに無いという事に思い至り、肝を潰したのだそうだ。
そんなことがあってからしばらくして、
曾爺さんの住む村での犠牲者が10人を越えた頃、
村長と村役達によって村人が集められた。
村長は、昨今の出来事に触れ、それがこの村だけでなく
近隣の村でも起きており、現在、近隣の村々と協議し、
怪異への対策を進めている最中である事を村人達に伝えた。
解決するまでには今しばらく時間がかかるとのことで、
それまでの怪異に対する当面の対処として伝えられた
ことは「見慣れない木の杭を見かけても決してソレを引き抜かない。」ということだった。
曾爺さんの予想は当たっていた。
さらに村長は、「農作業で使用する杭には、自分達が打ち込んだものであることが明確にわかるように何らかの目印を彫り込むように」と続けた。
これは自分が打ち込んだ杭の中に、例の杭が紛れ込んでいた時に、
誤って引き抜いてしまう事への防御策だった。(3/5)
422:
一頻りの説明を聞いて、今の事態を引き起こしているのは何者なのかを問う者がいたが。
村長は、「人の怨霊、動物霊や物の怪といったものの類でではないこと以外は、良くわからない。
影響範囲が広範なことから、非常に力を持った何かだとしか言えないのだ。」と答えるのみだった。
仮に被害に遭ってしまった場合はなんとかなるのかと言う問いに対しては
「二度と元に戻すことは決して出来ない。そうなった者をお祓いをしてもらいに行った時に、とある神社の
 神主に言われたのだ。『彼には祓うべきものは何も憑いていない』と」と村長は答えた。
神主が言うには、あれは狐に憑かれたりしたせいであのような状態になっているのではなく、
今の事態を引き起こしている何かの力の一端に触れたせいで、
心が壊れてしまった結果、この状態になっているのだそうだ。
つまり、何かの影響下にあって心身喪失状態に陥っているのではなく、
何かの影響を受けた結果が心身喪失状態であるため、
寺だろうが神社だろうが、どうすることもできないということらしい。
最後に村長は、
「杭さえ、引き抜かなければ何も恐れることは無い。」と締めくくり、
冷静に対処する事を村人たちに求め、解散となった。
村人達が去った後、曾爺さんは自分がその体験をしたこともあってか、村長のところに行って、
その何かについて、なおも食い下がって問い質すと
「幽霊や物の怪や人の祀る神様と人との間には、曖昧ながらもお約束というべきものがある。
 相手の領域に無闇に立ち入らないことだったり、定期的に祈りを捧げたりとな。
 彼らはそれを破ったものには祟りをなすが、約束事を守る限りは問題は無い。
 しかし、今回の事態を引き起こしている何かに、それは当てはまらない。
 聞いた話では その何かは、自らがが在るがままに、ただそこに在ると言うだけで、
 人を正常でいられなくし、発狂させるほどの影響与えるのだそうだ。
 わしもそこまでしか聞かされていない。呪ってやるだとか祟ってやるだとかそういう意図も持たないにも
 かかわらず、存在そのものが人を狂わせる。そういうものに対しては、人は必要以上に知らない方が
 いいのかも知れん。」と言い残し、村長は去って行ったそうだ。(4/5)
424:
それから暫くして、曾爺さんの住む村で神社の建立が始まった。
怪異による犠牲者は、近隣の村々を含めて出続けていたが、
その数は収束に向かっていき、神社が完成した頃には全く起きなくなったという。
今にして思えば、木の杭は、何かを封じた霊的な呪い(まじない)の類で、
それを引き抜いてしまったことで、何かの力の一部が解放され、
それに触れた人間が狂ってしまうということだったのかも知れん。
神社が立てられたことで、その何かは再び強固に封印され、
怪異が起きなくなったということなのだろうと曾爺さんは、爺さんに話してくれたそうだ。
そんな経緯で、ウチで使う木の杭には、
ウチのものである事を示す目印を今でも彫り込んでいるんだそうだ。
近所ではそんなのを見たことがないことを指摘してみたら、
「人ってのは喉もと過ぎるとなんとやらで、今ではあんまりやってる家を見かけないが、
 この近所だと、どこそこのSさんとことか、Mさんとこは今でもやってるから見てくると良いぞ。」
と爺さん言われた。
見てきてみると、確かにSさんちとMさんちで使ってる木の杭には漢字一文字の彫りこみがあった。
「今でもやってる家ってのは、だいたいが犠牲者を出した家か、その親族の家だろうな」とは爺さんの談
(5/5)
191:
担任が連れてきた女の子
小4の家庭訪問の時、担任が何故か同年代
(クラスメートではない)の女の子連れてきた、とその時は思ってた。
女の子は母親が居間の方で茶菓子出して終わるまで待たせたとは聞いてる。
俺と母親が娘さんか?と思いつつも担任を客間に通してで三者面談をした。
俺の授業態度やら何やら話してる内に次の家に行く時間が迫ってた様で、
時計見て慌てた感じで話を切り上げた。
担任は切り上げた事謝りつつ帰ろうとしたんで母親は居間の女の子呼びに行った。
俺も連れてた女の子誰かその時聞いてみた。
担任は、一人で来てるから近所の子じゃないか?と。
そしてそのまま次の家に訪問に行った。
軽く混乱したまま母親にそう告げに居間に行くと、
母親は茶菓子片付けながら、いないから帰ったみたい、と。
腑に落ちない内に解決したんで訳解らないまま、ゲームでもしようと自室に行った。(続く)
192:
>>191の続き
適当にゲームやって晩飯食ってTVみて21時越えたんで布団だそうと収納のふすま開けた。
そこに女の子がいた。開けてないふすま側の布団の陰に。本気で驚いて声あげた。
父親がその声聞いて何事か確認しに来た。
俺がその事を説明しようとしたら後ろから女の子がお邪魔してます、と。
問答無用でひっぱたかれた。母親も後から来てギョッとしてた。
訳解らないまま父親に説教食らった。
母親はその間女の子にどういう事か聞いて、単にかくれんぼしてたと。一家三人大パニック。
とりあえず女の子は帰ったが、訳解らない俺は散々身に覚えの無い事で叱られた。
とにかく納得いかないから詳しい事情聞いたはずの母親にどこの誰か、なのか聞いた。
素性は解らないが、単に遊びに来てかくれんぼしてただけ。
一人で帰れるから、また遊びに来る、位しか話さなかったらしい。
そしてそれっきり。未だに父母も誰なのかさっぱり。近所に住んでるかすらも。
納得いかないままずっと放置な思い出でした。
505:
『光の誓い』
近所の「霊感おばさん」から夏祭りの時に聞いた話。
霊感おばさんの相談者の女性が幼稚園時代に体験した話だそうです。
私は幼稚園の頃に「光の誓い」という曲を歌った事を覚えている。
だけれど大人になった今、光の誓い がどんな歌だったのか覚えていない…
今でも大切に取って置いている幼稚園の頃の歌の本にも載って無いし、
ネットとかでも色々調べてみたけれど同じ名前の童謡は無かった。
曲名の似ている曲を幾つか調べてみたけれど、どうもどれもメロディが違う。
光の誓い を教えてくれたのは私の居たチューリップ組のU先生だった。
チューリップ組ではとても人気のある歌だったが私には何か「怖い」
と感じる曲であまり好きにはなれなかった…どう怖かったのかは上
手く言語化出来ないのだが、難しい歌詞となんとなく暗い音程のメロディが嫌だった。
あと、気になる事も一つ体験している…
チューリップ組全員で近所の神社の森に遠足に行った時の事だ、
U先生が「さあ、みんな?神社にこれからちょっとだけ冒険に行きますよ!」と急に言いだしたのだ。
506:
私は「藁で作ったお人形」を持っていた、それはU先生に手伝って貰
いながら作った人形でチューリップ組の皆も一体づつ持っている、
ちなみに、この遠足で大人はU先生しか居なかったと思う、
手元にあるアルバムにもこの遠足の事が書かれていない…
神社に着くが、U先生は森の奥へとどんどん入っていく…
園児も大分疲れて来た…その内に真黒な3本の木のある雑木林に出た…
U先生が釘と金槌をリュックから取り出し
「皆さん!お人形さんを木にくっつけてあげましょうね!」と言った…
U先生に手伝って貰いながら沢山の「藁のお人形」が真黒い木に打ち付けられていく…
最後にみんなで「光の誓い」を歌った…
歌いながら泣き出す子や、何かに怯えて強く目を閉じている子も居た…
この歌声には、お経を逆再生した様な不気味な声が混ざっていた様な気がしました…
森から出ると、もう空は夕焼けだった…
神社の傍にあった公園に園児を集めて「はい!自由時間ですよ」とU先生は言った。
ほんの短い間かくれんぼをしたりして遊んだ後に幼稚園に戻った。
翌日、熱を出したり、手に怪我をしたりしてチューリップ組の園児の
何人かが休みました、私もその一人です。
507:
数日後に熱が引いて幼稚園に行ってみるとU先生は幼稚園のどこにも
居ませんでした、「U先生はどこ?」と私は組中の友達にU先生の事を
聞きましたが、皆「わからない」「もう幼稚園を辞めちゃった」とか言います。
というか初めから「U先生など知らない」と言う子も居ました。
遠足の事も覚えている子は少数でした。
U先生はもう幼稚園を辞めていたのでしょうか?
お別れ会があったという話も聞きませんし、アルバムにもU先生の顔は写っていないのです。
今思うのですが、あれは普通の遠足では無かったのだろうと思います。
幼稚園の他の先生達にも「U先生はどこ行ったんですか?」と聞きましたが
変な顔をされるだけでした…その内に何故か幼稚園ではU先生の
噂をする事が禁止されてしまいました…でも、当然ですよね?
何せU先生の名前…Uは「うでちぎり」というのだから…
どう考えても人間の名前じゃありませんよね?
おわり
759:
ビルの隙間
これから書く話は去年体験した事です。
去年の夏休みの事。
夜中にコンビニへ行き、いつも通る道をいつも通り歩いていると、
ビルとビルの間に1mちょっとくらいの隙間があるのを発見した。
俺は「こんな所に隙間あったっけ?」と思ったが、特に気にせず通り過ぎようとしたとき、
後ろから早足に歩くカッカッカッというハイヒールの音が聞こえてきた。
かなり急いでいるような足音だったため、俺は歩きながら歩道の端のほうに寄り、
「早く追い越してくれよ」と思っていると、すぐ後ろまで来た時に急に足音がビタッと止んだ。
途中に曲がり角なんてないし民家も無い場所なのにおかしいな?と思って後ろを
何となく振り向くと、20代半ばくらいの女の人がさっきの隙間を覗き込んでいた。
俺は不信に思ったが、「まああの人も気になったんだろう」と前を向き歩き出そうと
したとき、その女の人は何の躊躇も無くビルの間の隙間の中へと歩いていった。
突然の行動に俺は流石にその隙間に興味を持ち、「近道でもあるのか?」と思い
戻って隙間の中を覗いてみると、先は真っ暗で何も見えない。
ずーっと先のほうまで真っ暗闇が続いている。
それどころか、ついさっき入っていったはずの女の人の姿すら見えない。
少し気持ち悪く感じた俺は、「まあ明日明るくなってからまた来てみれば良いか」と
その日はそのまま帰る事にした。
760:
翌日
友人と出かける約束をしていた俺は、ついでだからと駅へと向かう道すがらに
昨日のビルの間の隙間を確認する事にした。
昨夜の記憶を頼りに探してみると、たしかに昨日と同じ場所に隙間があった。
「まだ待ち合わせまで時間あるし」と思った俺は、ひとまずその隙間の中を
覗いてみたのだが、おかしな事に2mくらい先にコンクリートの壁があり、
どう考えてもそれ以上先へはいけると思えない。
壁にドアでもあるのかと思って良く見てみたが、どう見てもそんなものはない。
俺は「まあ他の場所なんだろう」と、探すのを諦め友人との待ち合わせの場所へと向かう事にした。
その日の夜
友人達とわかれ帰り道を歩いていると、
道の先のほうに10歳くらいの子供が壁の方を向いて立っている。
時間は終電ギリギリだったため夜中の1時過ぎ。
「こんな時間に子供?」と思ったが、どうせDQN親が連れ出しているんだろうとか
考えながら歩いていると、その子供は壁の中へと歩いていった。
その時気が付いた「あの場所って今日の昼間に見たすぐに行き止まりの隙間じゃないか?」と。
急いで子供がいた場所まで駆け寄ると、やはり昼間に確認した場所だった。
そして、シャッターの閉まった両隣のビルとその辺りの雰囲気で、昨日女の人が
入っていった場所も間違いなくここだ、と、直感的に感じた。
しかしおかしい、昼間確認した時、あの隙間はすぐに行き止まりだったはずだ。
他に通路など無いし、どうなってるんだ?と疑問に思い、俺はその隙間を覗き込んでみた。
762:
すると、やはりその先は真っ暗で何も見えない。
流石に中に入るのは不安だった俺は、近くにあった小石を隙間の方へと投げ込んで
みた。壁があるなら、見えなくとも小石が壁に当る音がするはずなのだから。
しかし、予想に反して小石が壁に当る音がしない。
それどころか地面に落ちて転がる音すらしない。
俺は少し気味が悪くなり、確認のためもう一度小石を投げ込もうと、小石を拾うために
屈もうとした。
その時、俺は急に腕を掴まれた。
「えっ!?」と思って顔をあげると、暗闇の中から手だけが伸び、俺の腕を掴んでいる。
俺はパニックになり「うわああああああ」と叫びながら腕を振り払おうとしたが、
ありえないくらい強い力で握られて振りほどく事が出来ない。
そして腕はグイグイと俺を隙間の中へと引きずり込もうとしている。
俺は必死で引き釣り込もうとする手に抵抗し、片方の足をビルの壁に引っ掛けてふんばり
抵抗していたが、相手の力があまりに強く、ジワジワと中のほうへと引っ張られていく。
その時、ふと反対側のビルを見ると近くにところに鉄製?の看板があるのが見えた。
俺は無我夢中でその看板を掴むと、そのまま力いっぱい看板を俺を引きずり込もうと
している腕へと縦に振り下ろした。
それで腕は離れるかと思われたが、実際には予想外の事が起きた。
看板は薄い板だったせいもあるが、看板が当った腕はそこからキレイにスパっと切れてしまった。
764:
そして、俺は急に引っ張る力がなくなったためそのまま道路の反対側まで転げていった。
しかし腕から切り離されたにも関わらず、手の方がまだ強い力で俺の腕を握っている。
俺は半狂乱になりながら、近くにあった街灯に俺を掴んでいる手を何度も何度も叩きつけた。
自分の腕も痛いが、このままにしておけるわけもなく背に腹は変えられない。
10回ほど叩きつけた頃だろうか、メキッという骨の折れるような音がして、
手は俺の腕から離れ地面に落ちた。
俺はそのまま一切後ろを振り返らず、全力でその場から逃げた。
後になって冷静に考えてみると、ふとおかしな事に気が付いた。
切り離された手を俺はあの場にそのまま放置したはずなのだが、
人の手が落ちていたと騒ぎになった様子がまるでない。
それと、腕は明らかに切れていたのだが、一切血が出ていなかった。
その後俺は夜中にあの道を通っていない。
昼間ならまだ良いが、もう夜中にあの道を通る勇気は無い。
結局、あの隙間はなんだったのか、女の人と子供は何だったのか、まるで何もわからない。
何も謎の解けていない話ですみません。
しかし、これが去年俺が実体験した出来事の全てです。
42:
おどって
一年くらい前に誰かがテレビでしゃべってた話
ある女の子が夢を見ていた
夢の中で女の子は家の階段を登ってる
すると誰かに足を掴まれた
振り向くと皺くちゃの顔した老人が物凄い形相で
「あああって!、あああって!」
と、わけのわからない事を喚いてる
女の子はそこで目が覚めた
気持ち悪い夢だなって思いながら台所に行くと、
母親が喪服姿で慌ただしく朝食の準備をしている
「ほら、あんたも早く準備しなさい!」
どうやら親戚の通夜に行くらしい
軽く朝食をとって通夜に行くと、線香をあげるよう母に言われた
座敷に行き、遺影を見た瞬間驚愕した
なんと夢に出てきた老人だったのである、そのことを親戚の人たちに話すと
「○○ちゃんは覚えてないだろうけど、あのおじいちゃんに
バレエシューズ買って貰ったり可愛がられてたのよ」
「ちょっと遊びに行ったのかもね」
という事を言われた
そう言えばずっと前バレエを少しやっていた記憶がある
ひょっとしたら
「おどって!おどって!」って言っていたのかも
43:
その日の夜、また同じ様な夢を見た
同じように足を掴まれ
「あああって!あああって!」と喚いている
女の子は
「ごめんねおじいちゃん・・・、私もうバレエやってないの、本当にごめんなさい・・・」
と言って、冥福を心から願った
しかし、その老人はまったく聞く耳持たずに
「あああって!あああって!」と喚き続けてる
女の子は困惑しながらも、老人の言葉を聞き取ろうと試みた
「あああって!」
「ああわって!」
「かわって」
561:
お待たせ
また聞きのまた聞きのまた聞きの・・・、まあ、都市伝説みたいな話w
長いんで二つに分けて。
別れ話を大分こじらせたカップルがいて、彼女が彼氏に「見せたいものがあるから」って言って
呼び出されたんだって。長い付き合いで色々なものをあげたりもらったりしたから
「思い出の品」的なものを見せて考え直させる気なんじゃないか・・・。うざかったけど
そのできっぱり断ってやろうと思って彼氏のマンションに夜向かったんだそうだ。
彼氏のマンションのそばまで来てタクシーを降りたら携帯が鳴って。彼氏から。
「なによ?着いたよ。」
「おーい、ここ、ここ。」
?って思って50m先くらいのマンションの入り口を見ると、
暗くてよくわからないけど人影があってどうやらこっちに手を振ってるみたい。
わざわざ下まで迎えにきたのか・・・と思ったら脱力しちゃって
「は?そこにいんの?なんかわけわかんないんですけど。」って言いながら入り口に向かっていったら
「あ、ごめん。忘れ物した。ちょい待って。」って言うんだって。
「待つのだるいし、部屋に行く。」って言ったんだけど「あ、いい。そこで待ってて。そこで。」って言って
きかない。
「すぐ戻るから。」って入り口に消えちゃった。なぜかその間も携帯は繋がったまま。
何考えてんのかわけわかんないし、勝手に電話切ってキレられるのも嫌だし・・・。
「私急いでんの。バイトから直できたんだよ。終電もなくなるしさ・・・・」
「ごめんごめん、すぐだから。すぐだから。」
つづく
562:
ガチャ、バタン、ドタドタと部屋の中であろう音がひとしきり聞こえて、それから
エレベーターの来る「チン」って言う音が聞こえたんでやれやれ、やっとか・・・なんて思ってたら
重そうなドアを開ける音が携帯から聞こえたんで入り口の方をみたらまだ来てないみたい。
裏口かな?と思って
「ちょっと、どこよ。」
「お待・・・せ・・・」
「ん?電波悪いな。聞こえないよ。なんて??」
「・・・待た・・・せ・・」
「は?」
「お待たせ。」
その瞬間、後ろ数メートルの方からもの凄いおおきな
ドサッッツ!!!
って音が聞こえて。もしやと思ったら、やっぱり彼氏だったんだって。
街灯に照らされて、今まで見たこともないような量の血が頭から止まらなくて・・・。
警察が、わざわざ下で待ってて待っている場所を指定したのは
よく考えれば飛び降りる時に彼女を巻き込みたくなかった、
悪く考えれば街灯の下の、一番いいポジションで自分の事を見せるためだったんじゃないかって。
「忘れ物」であったと思われる、屋上に残されていた遺書には恨みつらみなんかは全くなくて
ただただ自分か彼女のことをどれだけ好きなのかが延々と書き連ねてあったそう。
それ以来彼女は色々な意味でダメになっちゃって、仕事も休みがちでもちろん男なんか作れない。
携帯もあれから一度も使ってないんだって。あの、電話がコンクリートにぶつかる
「グッシャアァ!!」
って音がまた聞こえてくるんじゃないか、そう思うと電話を耳に当てることができなくなったんだそうだ。
おしまい。
482:
人が溺れてる
友達から聞いた話
真夜中、夏のくそ暑い日に、仲の良い友達数人で、海辺で花火をして遊んでいました。
薄暗い砂浜を、花火を向けあってわーわー言いながら走り回っていると、友達の1人がいきなり、あっと真っ青な顔をして海の方を指差しました。
「人が溺れてる」
指差した先には、暗い海の中、遠く離れたとこで、ばしゃばしゃ苦しそうにもがいている人がいるのが微かに見えました。
楽しい空気も一変、これは大変だとみんな青ざめ、救助を呼ぼうにも携帯は圏外。
泳ぎの得意な奴が2人、助けに行こうと海に入ったその時、
「やめとけっ!」
484:
>>482続き
後方からの突然の大声に、みんなが驚いて振り向くと、
そこにはいつからいたのか、さっきまではいなかった見知らぬおっさんが。
その手には双眼鏡を持っていて、助けに行こうとした1人に「これで向こう見てみろ」と手渡されました。
何なんだこのおっさんと不審に思いつつ双眼鏡を覗くと…
レンズの先には、溺れていた女が笑顔でこっちに手を降っていました。
その笑顔があまりに不気味で全身鳥肌、ガタガタ震えていると、おっさんに
「あの女はこの世のものではないから、助けに行ってたら危なかったよ。今日はもう帰りなさい。」
と言われ、怖くてみな一目散に帰宅しました。
後日、友達にその話を聞いた時には、
「今思えばそのおじさん、何であんな真夜中に1人で双眼鏡持って人気のない海にいたんだろうな。」ってぼそっと言われ、更にゾッとしました。
763:
運転注意
先日父親が知り合いを近所の病院へ車で送った時の話を。
その病院は市の中心部から少し離れたところにあり、ちょっとばかり丘の上にある戦時中からある大きな病院。
入り口まで着き、知り合いを見送り帰ろうと思った時に、助手席ガラスのすぐ向こう側に
着物を着たおかっぱ姿の子供がこちらを見ている事に気がついたそうな。
その時父親は、病院に来てる人の子供だろうと思い車を出した。
少しばかり走った時、ふと助手席側のガラスを見ると、
同じ位置にまだそのおかっぱ頭の子供がこちら側を見ていたらしい。
この子供走って追いかけてきてるな、危ないなー。
父親はその時はこう思った。
再び少しばかり走って、さっきまで子供が覗いてた所を見たら姿は無かった。
諦めて帰ったのかな。
そう思って助手席側のサイドミラーを見たら、ミラーいっぱいにさっきの子供の顔が映りこんでいた。
その時点で幽霊だと言うことに気がついたそうな。
あと、その子供は男の子なのか女の子なのか分からなかったということ
468:
背無し
会社からの帰路の途中、ある大学の前を通る。
そこは見晴らしの良いただの直線だが、何故か事故が多いことで有名だった。
その道をあまり使わない人には分からないだろうが、
毎日車で出勤するオレや同僚には事故の理由は明白だった。
あるおっさんが原因なのだ。
469:
そのおっさんは大学手前の横断歩道の脇に立っている。それも毎日。
雨の日も昼も夜も、ただ無表情で突っ立っている。
そして何故かカラダごと真っ直ぐこちらに顔を向けているのだ。
おっさんに気付いてからしばらくは「気味が悪い人がいるなぁ」程度の認識しかなかった。
しかし更なるおっさんの異常性に気付くのに、そう時間はかからなかった。
470:
おっさんはカラダごとこちらを向いている。いつ、どんな時でも。
例えば横断歩道の手前30mからおっさんを認識したとする。
「ああ、今日もいるな。そしてこっち見てる…」
そのまま横断歩道を通過して、素早くバックミラーでおっさんを確認すると、
やはりこちらにカラダごと顔を向けているのだ。
この異常さが理解出来るだろうか?
471:
おっさんはどんな時でも必ず、真正面からこちらを見ているのだ。
向きを変える気配すら見せず、瞬時にこちらを追跡してくる。
それに気付いた時オレは確信した。
あのおっさんは人間ではないのだと。
472:
うすら寒さを感じたオレがそのことを同僚に話してみると、そいつもおっさんのことを知っていた。
何でも地元では「背無し」という名称で有名らしい。
確かにおっさんは正面しか見せない。後頭部や背中は見たことがなかった。
変な霊もいるんだな、とその日は同僚と笑い合って終わった。
473:
オレがビビりながらも、ある思いを持ったのはその時だった。
何とかしておっさんの背中が見たい。そう思うようになったのだ。
毎日通勤しながらおっさんを観察する。普通に通るだけではダメだ。おっさんには全く隙が無い。
通過後、バックミラーに目を移す瞬間におっさんはカラダの向きを変えてしまう。
オレはチャンスを待つことにした。
474:
数日後、残業で遅くなったオレは深夜の帰路を急いでいた。
そしてあの道に差し掛かる。
目をやると、やはりいた。おっさんがこちらを向いている。
「背無し」の由来を思い出したオレは素早く周りを確認した。
深夜の直線道路。幸い前後に他の車は無く、歩行者もいない。信号は青。
チャンスだった。
475:
横断歩道の手前でぐっと車を落としてハンドルを固定する。とにかくゆっくり、真っ直ぐに。
そして心を落ち着け視線を向けた。
おっさんはいつものように無表情でこちらを見ている。
目は何の感情も示しておらず、本当にただ立っているだけだ。
しかし改めてじっくり見るおっさんは、いつもより不気味だった。
何を考えているか分からないというか、得体が知れないのだ。
477:
やがて車はゆっくりと横断歩道を横切っていく。
目線はおっさんから外さない。怖くても意地で見続けた。
するとオレが目線を切らないからカラダの向きを変える暇が無いのか、
いつも正面からしか見れなかったおっさんの顔の角度がゆっくりと変わっていく。
車の動きに合わせてゆっくり、ゆっくりと。おっさんは始めの向きのまま微動だにしない。
478:
ついにおっさんの完全な横顔が見えた時、「これはいける!」と確信した。
おっさんから目線を切らないためにオレも顔の角度を変えなければ行けないため、
今や車の後部ガラスからおっさんを見るような体勢だ。
当然前なんか見えちゃいないが、気にもしなかった。
もうすぐで「背無し」の由来に打ち勝つことが出来るのだ。
480:
そうしてゆっくりと永い時間が流れ…ついにその瞬間が訪れた。
「背無し」の今まで誰も見たことの無い背中が後頭部が、今はっきりと見えているのだ。
それはあっけない程に凡庸な背中だった。何一つ不思議なところは無い。
しかしオレの胸にはささやかな達成感があった。
じっくりと背中を観察し満足感を味わったあと、オレはようやく目線を切って前を向いた。いや、向こうとした。
482:
目線を切って前を向こうとしたオレはしかし、あるものを見て固まった。
助手席におっさんがいた。もの凄い怒りの形相て。
心臓が止まったかと思った。
「うわぁあ!」
オレは悲鳴を上げブレーキを踏んだ。
徐行していたはずの車は何故か強烈な衝撃とともに電柱に激突し、オレは失神した。
484:
翌朝、病院で目が覚めたオレはすぐに警察の聴取を受けた。
幸いにオレを除いて怪我人は無し。オレの車が全損した以外に大した器物損壊も無かった。
警察は事故の原因をスピードの出し過ぎによる暴走運転と断定したが、オレは抗議する気力も無かった。
あんなこと、話す気すら起きなかった。
486:
あれから5年。オレは通勤のために今もあの道を走っている。
おっさんは変わらずいるし、相変わらず事故も多い。
ただ一つだけ変わったことは、オレがおっさんの方を見なくなったことだろう。
あの時、聴取の警察官がボソッと言った、「今回は連れて行かれなかったか」という言葉が今も耳から離れない。
   
以上
925:
大事な妹
小4ときの話。
Tちゃんのお姉さんは中学生で、首に腫瘍ができるとかいう
小4にはよくわからない難しい病気で入退院を繰り返していた。
家に遊びにいくとたまにお姉さんもいて、こんにちは、くらいは話したことがあった。
紙が長くて、いつもなんだか顔色が悪く、喉の少し下がぼっこりと膨らんでいたのを覚えている。
そのうち、Tちゃんがクラスでいじめられるというか、特別視されて孤立していくようになった。
二人組を作るとあぶれてしまう、みたいな。
悪い噂で、Tちゃんもそのうち、お姉さんみたいに首に気持ち悪いコブができてくるらしいよ?とか、
Tちゃんのお父さんもお母さんも首に気持ち悪いコブがあるらしいよ?気持ち悪いね!、とか…
Tちゃんと仲の良かった私はお母さんにも会ったことがあったし、
そんなことないのは知っていたけど、お姉さんの様子は確かに小4の私にはちょっと怖い、
気味の悪い感じだったので、周りに合わせて少しTちゃんからひいていた。
931:
ある日、Tちゃんから、新しいゲームを買ったからうちに来ない?と誘われた。
Tちゃんと遊ぶのはひさしぶりだったが、お姉さんのこととかクラスの子に見られたらどうしようとか
考えて、う?ん…とためらったが、Tちゃんのことが嫌いなわけではないので行くことにした。
Tちゃんと新しいゲームをしておやつを食べて…楽しくあそんだ。
トイレに行きたくなり、「Tちゃん、おトイレかしてね!」
Tちゃんの部屋は2階にあり、トイレは1階の玄関前。
何度か借りたことがあったから知っていた。
932:
用をたしてTちゃんの部屋に戻ろうとしたとき、玄関の前にお姉さんがいた。
「あ…こんにちは…」
お姉さんはいつものようにすこし顔色が悪く、けどいつも通りに「こんにちは。」
部屋に戻ろうとすると珍しくお姉さんが私の名前を呼んだ。
「Mちゃん」
「はい」
「Tといつも遊んでくれて、ありがとうね。Tは大事な妹だから…」
「あ…はい」
そんな会話をして部屋に戻った。
戻るとTちゃんがゲームですごい点数を出していて、お姉さんのこととかすっかり忘れてゲームに夢中になった。
門限まで遊んで家に帰り、夕飯を食べ、寝る支度をしていたとき、家の電話が鳴り、母が出た。
「あら、こんばんわ、今日はMがお邪魔したそうで…」
Tちゃんのお母さんらしい。
「ええ…ええ…えっ!!まぁ…まぁそんな…まさか…」
母の声で何かがあったことが伺えた。
「…そうですか…御愁傷様でございます…」
御愁傷様?誰か亡くなったときに使う言葉だよね?
お姉さん病気だったから、亡くなったのかな…なんて適当に想像して母を見てた。
電話を切って母が教えてくれた。
933:
「M…よく聞いてね…あのね、Tちゃんが、亡くなったって。」
え…?Tちゃんが?
「さっき事故で…病院に運ばれたけど間に合わなかったって…」
「えっ、嘘、だって今日遊んだよ?何で事故…」
「Hちゃん(Tちゃんのお姉さん)の具合が悪くて、お母さんは1日病院で付き添ってたんだって…」
後から聞いた情報も交えて書きます。
お父さんは仕事で遅くなるしお母さんはお姉さんに付き添わなくてはならず、お母さんはTちゃんに電話をして、夕飯はコンビニに買いに行くように話したそう。
Tちゃんは一人で待つ寂しさからか、今日私と遊んだことをすごく楽しかったんだよ?!
とお母さんに何度も言っていたそう。
電話を切ってお母さんに言われた通り自転車でコンビニに行く途中、事故に遭った。
救急車でお姉さんの入院している、お母さんのいる病院に運ばれたけどもう救急車のなかで息がなかったとか。
ショックで私も母も号泣してしまった。
さっきまで楽しくあそんだTちゃん…もう死んじゃったなんて…
とその晩はうとうとはするものの眠れないままでいた。
今日Tちゃんと遊んだときに話したこととか一緒に食べたおやつのこととかいろいろ考えていて…気がついたんだ。
お姉さん、入院していた…?
934:
お姉さん、確か家に居たよね…話したよね…
あのあと、具合が悪くなったのかな…と、考えた。
なんだか怖くて寒気がし…一晩眠れず、私は翌朝熱を出して学校をやすんだ。
Tちゃんのお通夜はその次の日の夕方だった。
私は熱も下がり母とお通夜に参列した。涙が止まらなかった。
学校でTちゃんの陰口を言っていた子も先生もみんな泣いていた。
Tちゃんのお母さんは泣きながらも私を見つけるとそばまで来て、
「Mちゃん、ありがとう、Tね、すごく楽しかったって電話で言ってたのよ。最後に楽しい思い出をくれてありがとうね…」
その次の日、Tちゃんはお骨になってしまった。
1週間くらいして、またTちゃんのお母さんから電話があった。
今度はお姉さんが、息を引き取ったと…
935:
母とTちゃんのお姉さんの葬儀に参列した。
うちの母も、立て続けに娘を二人失ったTちゃんのお母さんを思い、
できる限り手伝おう、と葬儀の受付とかを手伝っていた。
その後しばらくたって、Tちゃんのお母さんからまた電話があった。
離婚をして、実家に帰るため、家を処分するんだとか。
その前にお世話になったうちの母と私に挨拶をしたい、と。
家に行くと、玄関やリビングはもうすっかり片付いていた。
お母さんといろいろ話した。
お姉さんはTちゃんが事故に遭う数日前から入院し、もう長くはないと医者に言われていたんだとか。
「もしかして一人で逝くのが嫌だったHが、Tを先に逝かせたのかしら…」とTちゃんのお母さんが言った。
ぞっとした。
そういえばあの日、この家で、入院していたはずのお姉さんに、会ったのだ。
「大事な妹だから」
大事な妹だから、連れていったのだろうか…
Tちゃんのお母さんは、もういらないからとあの日遊んだ新しいゲームと
その他のソフトを貰ってくれないか、と私に言った。
うちの母も、もらってあげたら供養になるよ、貰いなさい、と。
言われるがままもらうことになった。
936:
家に帰り、ゲームソフトを眺めていた。
四角いプラスチックのカゴに入った8本のゲームソフト。
Tちゃんと遊んだ新しいゲームソフトもあった。
遊んだことのないやつも2つあった。
どんなゲームだろう、と後ろを見たりして開けてみる。
すると4つに折り畳んだ紙が出てきた。
広げてみるとそこにはこんなことが書いてあった。以下、原文ママ。
『お姉ちゃんばっかりずるい、お母さんはお姉ちゃんばっかり。私はいなくてもいい子なんだね。いなくなっちゃおうかな。
お姉ちゃんのせいで学校でも友達がいない。Mちゃんだけが友達。お姉ちゃんのせい。お姉ちゃんのせい。
お姉ちゃんなんて病気で早く死んじゃえばいい。早く死んじゃえ!バカH!』
その紙の間にもうひとつ、紙が入っていた。
白い紙を人型に切り、顔に『広美』、身体中に赤いペンで『しねしねしねしねしねしねしね…』
思わず悲鳴をあげた私にビックリして母が来て、それを見た。
母の目に涙が溢れて、私にこう言った。
「Tちゃんは、寂しかったんだね…お母さんは病気のお姉さんにかかりきりで…
あんたはいいことしたんだよ、寂しかったTちゃんと遊んであげて、仲良くしたんだから…」
その手紙はTちゃんのお母さんにはつらいものだろうから、
内緒にすることと、母も私もこの手紙を燃やして忘れよう、ということになった。
そして、見たくもなくなったそのゲームソフトをしまい、
何年も経った去年、私は大学に通うため独り暮らしをすることになった。
部屋を片付けて荷造りをしていると、あのゲームソフトが出てきた。
あんなことがあったなぁ…と思いだし、処分する前にTちゃんを思いだそう、とゲームソフトを見始めた。
懐かしいな…
いろいろ見ていると、あの時開けなかった、遊んだことのないもうひとつのソフトが目についた。
何気なく手に取り、開けてみた。
白い4つ折りの紙が出てきた。
デジャブのような感覚に陥り、私は紙を開いた。
937: 92

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何気なく「私のこと愛してる?」って夫に聞いたらはぐらかされてショックがすぎる

【行きたくない】子供の初節句だから一緒に祝う気満々になっててうんざりする。旦那はそわそわしてるけど、行くわけないでしょって無視してる。

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【危険】ソロキャンプ女子、強姦不可避

父親(61).「そろそろ働いてみないか?」ニートワイ(35)「働くの怖いわ…」

息子にも娘にも、あなたたちは猫に子育てされたんだよって教えてある

【驚愕】ワイ社畜、VTuberの「月間スパチャ額」に腰を抜かしてしまう!!!!

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