死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『霊道を通る霊』『店舗が潰れる理由』『牛の首』他back

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『霊道を通る霊』『店舗が潰れる理由』『牛の首』他


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霊道を通る霊
私は山奥の田舎に住んでいますが、私が子供の頃の話です。
小学生も低学年の頃は親と一緒に寝るのが当たり前ですが、高学年になってくるとやはり自分の部屋が欲しくなり、兄と姉のように自分の部屋が欲しいと、ある日母にねだりました。
その頃ちょうど2階の角部屋が開いていたので、そこをくれと頼みました。(二階には3部屋有りますが、角部屋以外は兄と姉の部屋でした)すると、母は驚く程強い口調で「ダメ!」と断ってきたのです。
その部屋は日当たりの良い、家の中でも好条件に当たる部屋なのに、雨戸もずっと閉め切ってあり、物置代わりになっていました。
しかし大した荷物が置いてあるわけでもなく、庭には大きめの物置もあり、普段一寸した物を仕舞うのは庭の物置の方で、その部屋は本当に使われていない部屋でした。
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『憑き護』『怨みの輪』『どんな夢だったのか』他
http://world-fusigi.net/archives/cat_238783.html
引用元: ・死ぬほど洒落にならない怖い話集めてみない?110


518: 本当にあった怖い
それが子供心にも不思議だったし、そんな部屋があるのに、自分の部屋が貰えないのも理不尽に思い、粘りに粘りました。
しかし母は強硬に反対し続け、絶対ゆずる気配がないので、仕方なく父の方にターゲットを切り替えました。父は頑固で厳しく、子供心に怖い人だったのであまり物を頼みたくなかったのですが、それ程自分の部屋が欲しかったのです。
今思うと簡単に貰えると想っていた部屋が、思いもよらない強硬さで反対されたので、子供心に意地になっていたのかもしれません(笑)
役場から帰った父に頼むと意外な程あっさり許しが貰えました。
怒鳴られる事を覚悟して、心臓もドキドキしていただけに、拍子抜けしてしまい、しばらく呆然とした程です。「何だ、嬉しくないのか?」という父の言葉でようやく我に返った程です。
519: 本当にあった怖い
しかしそれを後ろで聞いていた母が、血相を変えて飛んできました。
「あなた、絶対にダメです!あの部屋だけは絶対に!!」「ユウスケがどうなっても良いのですか?」
何時も穏和な母が、最初からムキに断ったのにも驚きましたが、父の決定に真っ向から反対するのも驚きました。
あまりに驚いたので母の奇妙な反対の理由にも頭が回らなかった程です。
父は、吸っていたタバコを消しながら「まだお前はそんな事を言っているのか?」
「あの部屋はこの家でも条件の良い部屋なんだぞ!、何時までもあのままじゃあ、もったいないだろう」
「あの時はお前の意見を聞いたが、もういいかげんにしろ!」「息子の自立心の成長を邪魔する親が何処にいる!」
父の一括で、母も不満そうと言うより不安そうでしたが、折れました。
母の異常な言動が少し気になりましたが、部屋を貰えた嬉しさで、そんな事も気にならなくなりました。
520: 本当にあった怖い
次の休日に父や兄弟が手伝ってくれて、2階の部屋の物を物置に移し、掃除もして私の部屋は勉強机しかないけど、完成しました。
母はまだ、暗い顔をしていましたが、今まで怖いばかりの父は、母が暗い分明るく頑張ってくれて、汗だくで笑いかけてくれる父はもの凄く頼もしい感じがしました。初めて一人で寝る晩、母が私の所にこっそりと言う感じで、家族に気付かれないようにやってきました。
部屋に入ってきて、何かを言い出そうとしていましたが、思い悩んでいるようで、なかなか何も言い出しません。私は部屋の事で反対されてから、少し母に対して険悪な感情を持っていたので、「何なんだよ!」と強めに言ってしまいました。そうすると母はビクッと体を震わせ「ごめんね・・・」と謝りました。
「もう、この部屋はユウスケの物だし、お母さんも反対はしない」「でもね、これだけは覚えておいて欲しいの」
521: 本当にあった怖い
「もし、この部屋で何かあったら、これを握りしめて南無阿弥陀仏と唱えなさいね」そういって、一寸変わったお守りを渡してきました。
何の事やらさっぱり分らず、何と答えて良いか困っていると、母は「忘れないでね」と言って出て行きました。話の内容より母の真剣な眼差しが怖くて、しばらく天井を見つめて考え込んでいましたが、いつか眠ってしまいました。その晩は何事もなく、次の朝には母もいつもの穏和な母に戻っていました。
そして幾日かが過ぎ、家の余っている家具を運び込んで部屋の体裁を整える事に、一生懸命になり、母もそれを手伝ってくれたので、私はそんな事を完全に忘れ去っていました。
しかし村の外れにある家で葬式が出ると、母の態度がまた少しおかしくなりました。でも、可笑しいと言っても、たまに私を心配そうに見つめるだけで、亡くなったのが母親と良く話をしていた、仲の良いおばあさんだったので、それが原因かと思い、特に気にしていませんでした。
522: 本当にあった怖い
しかしお葬式が終わって幾日かした晩の事です、私が寝ていると何か変な物音で目が覚めました。
私の家は街に降りる為の路に面しており、山向こうの街から夜中でもたまに車が通るのですが、その車の音かと思い窓を見ました。すると確かに車が走ってきているらしく、カーテンが明るく照らし出されていたのですが、そこに何か影が映っているように見えました。
家の外にある木の陰だと思い初めは気にもせずに「なんだ車か・・・」と思い再び寝ようとしましたが、違和感を感じました。
私が窓を見つめていたのは4?5秒の事だと想いますが、いつもは車のライトで照らし出されるのは一瞬の事で私が見つめている間照らし出される事など無いはずなんです。
車が外で止まっているのかとも思いましたが、こんな所に車を止めても何も無いですし、私の部屋が照らし出される位置に車を止めているのも変な話なんです。
523: 本当にあった怖い
そこは、ちょうど道のカーブに当たる所で、反対側は沢に下る急な坂で、その反対側は崖を覆ったコンクリートの壁しか無く、その壁の上も畑しか有りません。
そんな所の車を止めて何をしているのだろう?何か異常な事態が何処かであったのだろうか?
そんな不安を感じ目が冴えてきました。
そこで起き出し再び窓に目をやると、やはりライトに照らし出されたように明るいままでしたが、よくよく見ると車のライトなどではなく何か不思議な青っぽい光でした。今ならLEDと思うでしょうが、あの時代にそんな物など有るはずもなく、車のライトは白っぽい黄色の光ばかりです。
そして、そこに映る影も木の陰などではありませんでした。
何故なら、光は止まっているのに、影だけが此方に近づいてくるからです。
524: 本当にあった怖い
風に揺れる事はあっても、動くはずがありません。そしてそれは段々人の形をしているように見えました。
私はこの時になって初めて恐怖を感じ始めていました。子供心にこれは非情に不味い事が起こっていると感じたのでしょう。慌てて部屋から逃げ出しました。
そして両親の元に駆け込みました。両親は寝ていましたが、私が入って来た事で目を覚ましました。母が「何かあったの?」と心配そうに聞いてきました。私は今さっき起こった事を言いかけ「何でもない・・・一寸一人で寝てるのが寂しくなった」と言いました。
ここで騒げば、せっかくの自分の部屋を取り上げられるかと思ったからです。
父は、一寸呆れた風に「ユウスケもまだまだ子供だな」と笑い、布団に入れてくれました。
525: 本当にあった怖い
母は全然信じていないようで、心配そうに私を見つめていましたが、それを無視して父にしがみついて眠りました。
その晩以降、また何もなく日々が過ぎ、初めは一寸怖かったのですが何も起こらないままだったので、私も忘れ始めていました。そして、また村で人が亡くなったのです。今度は近所のおじさんで、もっと小さい頃はよく遊んでくれていたのですが、病気で入院してそのまま回復せずに亡くなったとの事でした。
そして、お葬式からしばらく立ったある日の晩、とうとうそれは起こりました。
今度も何か物音を聞いたような気がして夜中に目が覚めました、しかしその日は有人と昼間に裏山で遊び回っていたので、起きるのが遅れて仕舞ったようで、窓を見ると前よりも影はハッキリと人の形をして、カーテンに写っていました。
私はまた逃げだそうとしましたが、その影がもう窓の直ぐ外にいるらしく、鈴を鳴らしながら歩いている人の影は今にも部屋に入ってきそうで、怖くて動けなくなりました。
526: 本当にあった怖い
鈴の音もハッキリ聞こえます。
そしてとうとう「ソレ」は部屋に入ってきました。そしてその影が部屋に入った瞬間、カーテンを照らし出していた光も部屋の中に入り部屋の中に私も包んだ形で丸い光のトンネルを造ったのです。
そしてその中を亡くなったはずのおじさんが鈴を鳴らしながら入って来たのです。
そして私と目が合ってしまいました。
おじさんは「よう、ゆうぼう。久しぶりだな・・・」と言ってきましたが、その目はうつろで生気など無く、肌の色も不気味な程白いせいで光の中では青白く、異常に恐ろしく見えました。
私はビビリ上がってしまい何も言えないまま、おじさんを見つめていました。
「何だ、そんな怖い顔をして、何時もおじさんには元気に挨拶していたじゃないか?」「何かあったのか?」と聞いてきました。
怖いのは死ぬ程怖いのですが、害を与えられそうもないのでなんとか声を絞り出し「こんばんわ」となんとか答えました。
今思い出しても間抜けな受け答えでしたが、それが精一杯でした。
527: 本当にあった怖い
「ゆうぼう、おばさんを知らないか?」
「おばさんを捜したんだけど、見つからないんだ・・・」
おばさんとか、おじさんの奥さんで(あたりまえか?)あとから聞いた話だとその晩は親戚の家に行っていたそうです。
私は当然、そんな事を知るはずもありませんから、首を振りました。
「そうか・・・・・知らないか・・・・・・・」
おじさんは視点の定まらない目でそう答え、しばらく考え込んでいましたが、何か良い事を思い付いたように、とてもとても嬉しそうな笑顔になりました。その笑顔は本当に嬉しそうですが、私には途轍もなく恐ろしい笑顔に見えました。
前進の感覚が麻痺するような恐怖です。
そしておじさんは言いました。
「ゆうぼう、ゆうぼうと一緒に行こう」
「そうだ、それが良い」クスクスと笑いながら私に近づいてきました。
528: 本当にあった怖い
私は涙と鼻水でグチャグチャになっていましたが、どうする事もで木津おじさんに腕を捕まれるまで動けませんでした。
しかし、おじさんが腕を掴んだ瞬間、全身の細胞が悲鳴を上げるような、電気が駆けめぐるような激しいショックが走り、とっさに腕を振り解き、勉強机に方に這って逃げました。
おじさんは少し意外そうな顔をしながら「どうした ゆうぼう?」
「良い所に連れて行ってやると言ってるのに?」
おじさんは、そう言いながら笑顔のまま私に近づいてきます。
私はこの状況から逃げ出す為、頭をフル回転させていましたが、パニックも起こしていたので考えがなかなか纏まりませんでした。
529: 本当にあった怖い
廊下に逃げるには、おじさんの横を通り抜けるしか有りませんが、とてもそんな事など出来ません。
おじさんはどんどん近づいてきます。
もうダメかと思った時、ようやく母親の話を思い出しました。
あのお守りは、あの日以降机の引き出しに入れたままのはず!その事を思い出し、とっさにお守りを取り出しましたが、おじさんに肩を掴まれてしまいました。
また、全身にショックが走り気が遠くなり始めた時、廊下の襖が開きました。
そこに立っていたのは母でした。
母は、私に渡したのと同じお守りを持っていて、おじさんに向かって怒鳴りました。
530: 本当にあった怖い
「その子を連れて行く事は、私が許しません!!」
そしてお経を唱えながら、私とおじさんに近づいてきました。おじさんはお守りを怖がるかのように後ずさり、私から離れていきました。
「あなたが行く所は、あちらです!」「一人でお行きなさい!!」
そう怒鳴ると再びお経を唱え始めました。
「そんなに怒らなくても・・・・」
おじさんは悲しそうにそう言い残すと、トンネルが続く廊下の方に歩き出しました。そして壁に消えかけた時廊下で悲鳴が上がりました、兄と姉の声です。
母は一瞬お経を唱えるのを止めましたが、その瞬間おじさんの動きも止まったので、再びお経を唱え続けました。
おじさんが完全に壁の中に消え、光のトンネルが消えると、初めてお経を唱えるのを止め、力尽きたようにその場に座り込みました。冬の夜中なのに汗でびっしょりで、体中から湯気が立っていました。
531: 本当にあった怖い
しかし兄と姉が「今の何だったの?「人が壁に!!」と言いながら私の部屋に入ってくると母は急に立ち上がり、私達を抱えて泣き始めてしまいました、私も大泣きです。
兄と姉は困ったような顔をしていたんだと思います。
その騒ぎでようやく父が起き出してきました。
「あなた、やはりこの部屋は良くありません!」「ユウスケも連れて行かれそうになりました!」走破は親が訴えかけると、父は困った顔をして黙り込んでしまいました。
「あなた、まだ私の言う事を信じられませんか?私が病気だと思っているのですか?」母は必死になって訴えかけましたが、やはり父は困った顔をしたままです。
「コレでもまだ信じられませんか?」
そう言うと母は私のパジャマの上着を脱がし、父に腕と肩を見せました。
532: 本当にあった怖い
その時になって初めて私も気が付いたのですが、おじさんに捕まれた腕と肩の所が、手の形に青アザになっていたのです。
「まさか・・・」そう言うと父は、その場に座り込んでしまいました。
兄や、姉も覗き込んで怖がっていました。
「じゃあ、お前の言っていた事は本当だったのか・・・・」
そう言ったきり、惚けたようになってしまいました。母はそんな父に近寄り「何度も言ったでしょ?ここは霊道なんです」「何とかしないと、この部屋は危険なんです」霊道と言われても私も、兄弟も何がなんだか分りませんでしたが、父は何度も頷いていました。
次の日から、父の動きは素早い物でした。
533: 本当にあった怖い
村の最年長のお年寄りの所に相談しに行き、僧侶を紹介して貰って車で迎えに行き、早見て貰いました。
そしてお坊さんの指示で庭にお堂を建てたのですが、それが変わっていて、普通仏像が入る場所に何もなく、両側の壁にお札を仕舞うスリットのような物が付いていて、正面の扉と反対側にも正面と同じような扉が付いていました。
まるで前からも後ろからも出入りが出来るエレベーターのようなお堂です。
そして、お堂から何か変わった模様を彫り込んだ石を道しるべのように家を迂回するルートの地面に埋め込み、家の裏側にも同じようなお堂を建てました。
「これで霊魂は家を迂回して通るようになる。もう安心じゃよ」と言いました。
確かにそれ以降、何も起こりませんでした。
村の誰かが亡くなり何日かの間、夜は家族全員で私の部屋で見張るように眠りました。
535: 本当にあった怖い
つまり実験したわけですが、父以外の家族は全員嫌がりました。
しかし、お堂や僧侶の「お祓い料」に相当金を使ったらしく、父が「効果があるか試さないと納得がいかない!」と言い張って、無理矢理付き合わされたという事です。変な話ですよね?(笑)実に父らしいのですが・・・・。
しかし・・・・・やはりと言うか、その部屋は空き部屋になってしまいました。
私はもう二度とあんな目に遭いたくなかったからです(笑)
仕方なく父は、物置を取り壊し、そこの離れを建てて、そこがちょうど高校生になっていた兄の部屋になり、兄の部屋が私の部屋になりました。
そして二階の角部屋は見事に物置になりました。
536: 本当にあった怖い
父は、何かにつけてブーブー言っていましたが、他の家族全員がそう主張したので、父も折れるしかなかったようです。
母が嫁いできた当時、それに併せて家を建て替えあの角部屋は夫婦の寝室だったそうです。
しかし霊感の強かった母は、霊が通るたびに眠れない夜を過ごし、軽いノイローゼになり始めていたので、下の部屋に移ったのだそうです。
そして、私の体に付いていたアザと同じ物が母にも付いていた事があるそうです。
その時は母が自分で付けたのだとばかり思い込んでいたのですが、私の体にも付いているのを見て、兄弟達も目撃した事から、とうとう父も認めたのでした。
結局物置の為にお堂を二つも造り、お祓い料や毎年のお札の代金、それに2年に一度お経を上げて貰う為に車で迎えに行く事になり、父には気の毒な事をしたと今では思います。
537: 本当にあった怖い
私が像遇したおじさんの霊は、長い入院で心が少し病んでしまい、寂しさで誰かを連れて行こうとした「タチの悪い霊」だったようで、殆どはただ通り過ぎるだけと母が話してくれました。
しかし事故死や自殺者の霊は本当に怖いと母は言います。
誰かれ構わず道連れを作りたがるのだそうで・・・・そう言うわけで、今でも私の実家では、両親と兄夫婦が住んでいますが、二階の角部屋は物置のままだし、お堂も設置されたままです。
皆さんも霊道に遭遇したら、とにかく逃げ出して下さい。
霊道を通る霊は霊道の中から出られないそうですから・・・間違っても霊道の進む方に逃げないようにして下さいね。
あまり怖くない話を長々と失礼しました。
541: 本当にあった怖い
>>517-537
おつ。面白かった。
霊道と聞いて黒い森思い出した。
オカーチャン大事にしてやれ。
589: 本当にあった怖い
カート・コバーンの待受
今の今まで霊的な経験など特別したことがなかったが、
昨日ちょっと変なことがあった。
日曜日、昼の三時ごろだったか、秋の暮れだというのに妙に暖かい日で、私はベッドでうとうとしていた。
いつもの見なれた自分の部屋。自分のベッド。日の光が差し込む窓。
しかし、何か違和感があった。じわじわとした違和感。
私は少し前に洒落怖のまとめサイトを見ていたことが原因で変な意識をしすぎてるんだろうと思って、眠ろうとした。
泥のような眠気で、気を抜くとすぐにでも眠ってしまいそうだったのに、私の意思とは逆になぜか体が嫌がって目を閉じさせてくれない。
何分か体は頑張って眠りに抵抗していたが、そのうち耐え切れなくなって意識が途切れた。
夢を見た。
怪談をただ語っていくだけの夢だった。視覚効果はほぼ伴ってない。
幽霊がどうとかではなく、意味不明な終わり方をする怪談ばかりだった。
やがて夢が不明慮になってきて、もうすぐ目が覚めるのだという予感がした。
その時語られていた怪談も意味不明なもので、よく覚えていない。
うっすらとまぶたの間から光が差し込んでくる。
瞬間、怒声に近い男の声が怪談をこう結んだ。
『おい!カーブを曲がるな!』
覚醒と同時に、私の体を異常な痺れが駈け抜けた。足の先、指の先、毛根の一本一本にまで、今まで体験したことのない気味の悪い感覚。
前に扇風機に指を突っ込んで、怪我をしたことがあるのだが
あの時指に残った痺れに似ていたような気がした。
あまりの衝撃に、私は怖がるよりも先に愉快な気持ちになった。
ひとしきり余韻を楽しんだあと、夢から覚める前に聞いた言葉を思い出し、
さらに部屋中の違和感が消えていないことに気付き、漠然と恐怖を覚えた。
590: 本当にあった怖い
恐怖をごまかすために枕元の携帯を手に取った。
ディスプレイを開く。
これだったのか、と思った。
携帯の壁紙は、カート・コバーンで、最近洋楽のサイトでDLしたものだった。
画面の中央に正面を向いたカート、その左上にギターをもったカートが
正面のカートの頭に寄りかかるようにして配置されている。
正面のカートの顔は右半分がケロイドのように溶け出している。
少し不気味だったが、綺麗で心惹かれる画像だった。
しばらく眺めたあと、私はすぐに壁紙を別のものと取り替えた。
それからまたうとうとして、いつの間にか眠ってしまった。
夕食の時間、姉に起こされたときには、すっかり部屋の違和感は消えていた。
思い出せば、洒落怖まとめサイトで”道連れにする”とか”死神”とか
そういう系統の怪談を読んでいたときに、
(カート・コバーンにだったら連れて行かれてもいいなぁ)
と、ぼけーっとしながら考えていた。
日本人の一般市民のために化けて出られるような暇な人ではないと思うが、
もしそうだったら(不謹慎だが)やっぱり少し嬉しいw
678: 本当にあった怖い
店舗が潰れる理由
「潰れて空いた店舗は借りるな。潰れるには潰れる理由が店舗にあるからだ」とだれかの本で読んだことがあるが、まったくその通りだと今は思う。
10年前、私は新築だったこのマンションに引っ越してきた。1階は店舗フロアになっていて駅前ということもあり、小洒落た店が次々オープンした。
その一角に、これまた洒落た感じのスパゲティ屋ができた。
あいそのよい明るい感じの若夫婦がやっていて、おいしいし安いしで繁盛しているようだった。
ところが3年ほど経ったころ、急にこのスパゲティ屋の味が落ちた。そして若奥さんの雰囲気がみるみる変わっていった。あれほど明るくかわいらしい人だったのに、うつむき加減の暗い雰囲気をまとい、50代かと見間違えるほどの老け込みようだった。あまりの急激な変化を不思議に思っているうちに、店の中で奥さんの立ち働く姿が見えなくなり、そのうち、何日間か「臨時休業」のお知らせが貼りだされていた。
事情通のマンション住人のおばさんから聞いた話では、「だんながアルバイトの女の子と浮気をして、悩んでいた奥さんがある日ヒステリーを起こし、発作的に自殺してしまった」そうだ。
噂は尾ひれがついて広まるもので、実際奥さんが自殺したのかどうかはわからない。
ましてや噂好きのおばさんの話だ。本当のところはどうなのか知るところではないが、再開したスパゲティ屋の店内に奥さんの姿はなかったし、なにより店の様子の奇妙な変化に噂は本当だと思わざるを得なかった。
679: 本当にあった怖い
赤を基調にセンスよくデザインされた小さなスパゲティ屋。入り口はきれいに掃き清められ、花壇には手入れの行き届いた花々が咲いている。窓も曇りひとつないように磨かれて、窓辺にはかわいい小物が抜群の配置でディスプレーされている。新築物件、開店三年ほど。どれもぴかぴかのはずなのに。奥さんがいた頃と何も変わってないのに。
店の外観がなぜだかすすけて暗く見える。まるでこの一角だけが急に老朽化してしまったようだった。
飾ってあるかわいい小物達が、潰れた骨董屋のような雰囲気を醸し出してる。窓に蜘蛛の巣がかかっているような錯覚を覚え、店内の様子をのぞいてみて驚いた。店内を彩る塗料は色あせ、壁紙は破れ、めくれ上がり客のいない暗いフロアはまるで廃屋そのものだった。白いコック服を着て立ち働くご主人は、廃屋をさまよう幽霊のように見えた。驚いた。あまり驚いたので、そのまま店の中に入ってしまった。ところが店に入ってみると、当然のことだが塗料もはげてないし、壁紙だってちっともめくれてない。いつもどおりの店内だった。
いつもどおり・・・いや、照明はついているのにかかわらず異様な暗さ、カビのような訳のわからない匂い・・
やっぱり変だ。主人の以前にも増した明るい態度が妙に不気味に感じられ、失礼だとは思ったが食事をする気になれず逃げ出してしまった。
こんな奇妙な店が続くはずもなく、天井をぼーっと放心したように見上げているご主人の姿を何度か見かけるうち、「臨時休業」が多くなりそのうち開けられることもなくなって、気が付くと「貸店舗」の看板が立てかけられていた。
おばさんいわく、夜逃げしたんだそうな。
680: 本当にあった怖い
駅前通りの最高の立地条件。大改装をして次の店がすぐ入った。が、やはりどんなに明るい色使いの店舗デザインをしても、廃屋の雰囲気がただよっていた。そして数ヶ月で潰れた。
その後、いろんな業種が入るがどれも一年もった店はなかった。
いくつめだったろう。「時代遅れの喫茶店」という風情の、いかにもださい喫茶店がオープンした。これもすぐ潰れるんだろうとマンション住人で噂していたところが、なんと1年以上もった。最高記録だねーと無責任に言い合っていたのもつかの間、店主が突然の心臓発作で店で倒れ、そのまま帰らぬ人となる。私もその場に居合わせてしまったので、これは事実だ。
当然喫茶店は閉店して、しばらく空家だった。
そして1年程前に漫画喫茶がオープンして三ヶ月で潰れて以来それっきり。
小綺麗なマンションに廃屋がはめこまれたような異様な外観を呈していたが、最近改装業者がやってきて店舗を覆い隠すようにシャッターを取り付けていった。もうだれも、あそこに店を出すことはないのだろう。
スパゲティ屋の若奥さんの怨念じゃないかと、マンション住人は噂している。
697: 本当にあった怖い
>>678?>>680
乙。面白かった。
確かに潰れる店舗は立て続けにあったりするな。
838: 本当にあった怖い
先輩(女性)の経験談。
昔、駅の高架下を歩いていた所、突然すぐ後ろで轟音がし、当たり前だが、何事かと先輩は振り向いた。
そこで起こっていた事実だけを述べれば、落下事故、あるいは自殺。
駅のホーム(かなり高い所にある)から、男性が落下したらしい。
しかもそこは、先輩の真後ろ、ほんの数メートル後ろだった。
ただ、先輩はその瞬間のことは覚えていないそうだ。
目撃者として、警察にもその時の事をいろいろと聞かれたそうだが、ただ一つを除いて、思い出すことはできなかったらしい。
振り向いた時に目に入った、男性の目。
その眼球の黒目が、細かく痙攣していたこと。
他の体の部分や、確かに目に入っていたはずの顔すらも覚えていないのに、何故かその目だけをはっきりと覚えているそうだ。
863: 本当にあった怖い
都市伝説過去ログからコピペ
752 : ◆sAOE2TjSXU :03/07/29 22:42
ドーモ。オカルト板、初めて書き込みます。
「牛の首」というタイトルの話があると聞き、
昔、奈良のひいじいちゃんから聞いた話を思い出しました。
この話にタイトルはありませんが、もしかしたら関係があるのでしょうか?
誰も「牛の首」の話を教えてくれないので、どんな話か知りませんが、
もしかして同じ話だったらゴメンナサイ。
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戦前のある村での話だそうです。
その村には森と川を挟んだところに隣村がありました。
(仮に「ある村」をA村、「隣村」をB村としておきます。)
B村はいわゆる部落差別を受けていた村で、A村の人間はB村を異常に忌み嫌っていました。
ある朝、A村で事件が起きました。
村の牛が1頭、死体で発見されたのですが、
その牛の死体がなんとも奇妙なもので、頭が切断され消えていたのです。
その切り口はズタズタで、しかし獣に食いちぎられたという感じでもなく、
切れ味の悪い刃物で何度も何度も切りつけ、引きちぎられたといった感じでした。
気味が悪いということでその牛の死体はすぐに焼かれました。
864: 本当にあった怖い
しかし、首のない牛の死体は
その1頭では終わりませんでした。
その後次々と村の牛が殺され、その死体はどれも頭がなかったのです。
普段からB村に不信感を抱いていたA村の人々はその奇妙な牛殺しを
「B村のやつらの仕業に違いない」とウワサし、
B村を責めたてました。
しかし同じ頃、B村でも事件が起きていました。
村の若い女が次々と行方不明になっていたのです。
いつもA村の人々から酷い嫌がらせを受けていたB村の人々は、この謎の神隠しも
「A村のやつらがさらっていったのに違いない」とウワサし、
A村を憎みました。
そうしてお互い、村で起きた事件を相手の村のせいにして
ふたつの村はそれまで以上に疑い合い、にらみ合い、憎しみ合いました。
しかし、そのふたつの事件は実はひとつだったのです。
865: 本当にあった怖い
ある晩、村境の川にかかった橋でB村の村人たちが見張りをしていました。
こんな事件があったので4人づつ交代で見張りをつけることにしたのです。
夜も更けてきた頃、A村の方から誰かがふらふらと歩いてきます。
見張りの男たちは闇に目を凝らしました。
そして橋の向こう側まで来たその姿を見て腰を抜かしました。
それは全裸の男でした。その男は興奮した様子で性器を勃起させています。
しかしなにより驚いたのはその男の頭は人間のそれではなく、牛の頭だったのです。
牛頭の男は見張りに気付き、森の中へ逃げ込みました。
牛頭の男はA村でも牛の番をしてた村人に目撃されていました。
その牛頭の男こそ、ふたつの事件の犯人に違いないと、
A村とB村の人々は牛頭の男を狩り出す為、森を探索しました。
結局牛頭の男は捕まりませんでした。
・・・いえ、実際には捕まっていました。
しかし、男を捕まえたA村の人々は彼を隠し、
みんな口を揃えて「そんな男は存在しなかった」と言い出したのです。
A村の人々のその奇妙な行動には理由がありました。
A村の人々は牛頭の男を捕まえました。
その男は実際に牛頭なのではなく、牛の頭の生皮を被った男でした。
A村の人々は男の頭から牛の皮を脱がせ、その男の顔を見て驚きました。
その男はA村の権力者の息子だったのです。この男は生まれつき、知的障害がありました。
歳ももぅ30歳ちかいのですが、毎日村をふらふらしてるだけの男でした。
村の権力者である父親がやってきて問い詰めましたが、
「さんこにしいな。ほたえるな。わえおとろしい。あたまあらうのおとろしい。いね。いね。」
と、ワケの分からないことばかり言って要領を得ません。
そこで男がよく遊んでいた、父親の所有している山を調べると、
女の死体と牛の首がいくつも見つかりました。
異常なのは女の死体の首は切り取られ、そこに牛の首がくっついていたのです。
男は、B村から女をさらい、女の首を切り取り牛の首とすげ替え、
その牛頭の女の死体と交わっていたのです。
866: 本当にあった怖い
権力者である父親は息子がやったことが外に漏れるのを恐れ、
山で見つかった死体を燃やし、A村の村人に口封じをし、
村に駐在する警官にも金を渡して黙らせました。
そして息子を家の土蔵に閉じ込め、その存在を世間から消し去ったのです。
しかし、村の女たちが行方不明のままのB村の人々は黙っていません。
特に、あの夜実際に牛頭の男を見た見張りの4人は、
「牛頭の男など存在しなかった」と言われては納得いきません。
村人みんなで相談して、その4人が警察に抗議に行くことにしました。
次の日、川の橋に4人の生首と4頭の牛の生首が並べられました。
A村の人々は真実が暴露されるのを恐れ、B村を出た4人を捕らえ、
真実を知っているにも関わらず、B村の4人に全ての罪をかぶせ、私刑(リンチ)し、
見せしめに4人の首をはね、さらし首にしたのです。
一緒に牛の生首を並べたのには、
「4人が牛殺しの犯人である」という意味(もちろんデマカセではあるが)と、
「真実を口外すれば同じ目にあうぞ」という脅しの意味がありました。
この見せしめの効果は大きく、
B村の人々はもちろん、A村の人々自身も「この出来事を人に話せば殺される」と恐れ、
あまりの恐怖にこの事件については誰も一言も話そうとはしなくなりました。
ふたつの村の間で起きたこの出来事は全て村人たちの記憶の奥深くに隠され、故意に忘れさられ、
土蔵に閉じ込められた男と一緒にその存在自体を無にされたのです。
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867: 本当にあった怖い
????
これが私の聞いた話です。
これが果たして実話なのか何処の話なのかは知りません。
ひいじいちゃんももう居ないので今となっては知りようがありません。
もちろんひいじいちゃんに聞いたのは十何年も前で、記憶も断片的ではありましたが、
なるべくストーリーとして読めるようにまとめてみたつもりです。
この話を聞いたときはスゴイ嫌な感じがしました。
なんでこんな話を聞かされたのかも覚えてません。ひいじいちゃん、ちょっとボケてたのかも。
年月が経って、自分の記憶の中でいくらか話を書き換えてるところもあるかもしれません。
正確ではないところは許してください。ごめんなさい。だけど、
「さんこにしいな。ほたえるな。わえおとろしい。あたまあらうのおとろしい。いね。いね。」
という男の言葉だけは変に覚えていました。意味は未だに分からないけど。
「牛の首」と違って、
「あまりの恐怖に聞いた人が死ぬ」「話した人には呪いが」
なんていう怪談的な要素はありませんが、
「この真実を他言すると殺される」
という村人たちの恐れが現代まで残って、
「聞くと死ぬ」
という風に形を変えたと考えると、案外これが元ネタなのかもしれません。
といっても「牛の首」の話自体をちゃんと聞いたことがないのでなんとも言えませんが。
いかがでしょう?
ガイシュツならすまん
877: 本当にあった怖い
>>867
「牛の首」の一つだね。
1、あまりに恐いので誰も知らない。という話。
2、呪術集団「牛の首衆」の呪い。という話。
3、飢饉の村の人食いの話。
4、池沼の権力者の息子の悪戯の話。
まだあったっけ?

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コメント
1 不思議な
おとろしってのは面倒くさいって意味
奈良の方言
2 不思議な
ちょっとって書けばいいのにわざわざ一寸って書くイキリ無能沸いてて草
3 不思議な
カートを勝手に悪霊にするなよ。怖い話読んで寝て怖い夢みましたってだけじゃんw
4 不思議な
>>2
「一生懸命」とか言っちゃうんだから、仕方ない
5 不思議な
小説家志望()様たちの遊び場だからしゃあないw
小難しい字や文学的()な言い回しを使いたくて仕方ないのさ。
創作でもいいから長くて臭いのホントやめてほしい。
なぜこれほどまでそれっぽく書けないのか?萎える。
6 不思議な
最初の話
引っ越せばいいのに(笑)
7 不思議な
牛の首か懐かしいな
携帯電話時代の怖い話メールリンクかなんかで配信されていたのを読んだ記憶がある2005年ならちょうどそのころか
8 不思議な
「さんこにしいな。ほたえるな。わえおとろしい。あたまあらうのおとろしい。いね。いね。」暴れるな。散らかすな。わし怖い。頭洗うの怖い。去れ。去れ。・・・?意味が全然分からんな
9 不思議な
>>1
一寸がすごく気になって入ってこなかった
10 不思議な

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