星梨花「おとぎの国でレッツゴー星梨花」【ミリマス】back

星梨花「おとぎの国でレッツゴー星梨花」【ミリマス】


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1:
紬「起きてください」
星梨花「スゥースゥー」
紬「あかんね……全然起きひん……」
星梨花「むーなんですか」
紬「やっと起きましたか」
星梨花「方言交じりの妖精さんだ……ひょっとしてケロちゃん?」
紬「誰がカードキャプターの黄色い妖精ですか! あれは関西弁でうちは金沢弁やいね!」
2:
星梨花「そうですよね……ごめんなさい」
紬「それでは気を取り直して私の名は白石紬。本来は女神なのですが、悪い人に魔力を奪われて手のひらサイズの妖精になってしまったのです」
星梨花「それは困ったでしょう」
紬「ええ、ですから世界に散りばめられた魔力を集めて元の姿に戻りたいのです」
星梨花「はい」
紬「そのためにはアナタの力が必要です。どうかご協力お願いできませんか?」
星梨花「……」
紬(やはり悩んでらっしゃるようです。そうですよね、初対面の妖精の言うことなどなかなか信じがたいですよね)
星梨花「妖精さんってヘイ! だとかリッスン! 以外にもしゃべるんですね」
紬「誰が緑色の剣士の妖精ですか! というよりさっきからネタが古くありません!?」
結局、星梨花は協力することになりました。
3:
星梨花「外には出たものの、うーんとどこに向かえばよいのでしょう」
紬「最初のダンジョンは森です。そこには幻と呼ばれる果実があるのです」
星梨花「トリュフですね!」
紬「ファンタジーの世界に3大珍味を混ぜ込むのはやめてください!」
星梨花「紬さんがこうやって地面にクンクンってして探すんですよね!」
紬「だから私は豚ではありません!」
4:

星梨花「だいぶ森の奥まで来ましたね」
響「ここから先は通さないぞ!」
星梨花「わっオオカミさん!?

響「この森のお宝である奇跡のリンゴは渡さないからな」
星梨花「あっこの森のお宝って奇跡のリンゴって言うのですね。ありがとうございます」
響「うぎゃー! お宝の秘密をバラしちゃったぞ」
紬「おっちょこちょいなオオカミさんのようですね」
響「言ってしまったモノは仕方ないさー。お宝を賭けて勝負だ、星梨花!」
星梨花「はい! この地を治める双竜よ。雷となりてその力を我が身に授けよ。そして和をもって貴しとなす」
響「最後の方、十七条の憲法になってるぞ!」
星梨花「えーい!」
5:
シーン……
星梨花「あれ、何もでませんね」
紬「星梨花さん? そのような魔法は授けてませんが」
星梨花「えへへ、なんとなくカッコいいと思って言っちゃいました」
響「びっくりしたけど、口からデマカセだったみたいだぞ。今度はこっちから行くさー」
星梨花「わっい」
紬「星梨花さん、こんなときのために貴女に魔法を授けてました。ミリマス曲名を言うとマジック攻撃になります」
星梨花「分かりました! って何を言おうかな……これだ! 『Sentimental Venus 』」
パアアアアアア
響「うう……急に沖縄のにーにーのことが恋しくなってきたぞ」
響「ということで沖縄に帰るさー」
星梨花「やりましたっ!」
紬「『Sentimental Venus 』は相手をセンチメンタルな気持ちにするみたいですね」
星梨花「はいっ! ぜひラスボス戦でも使いましょう」
紬「それは迫力がなくなるのでやめてください!」
星梨花「ちなみにプロデューサーさんの冬のお給料はセンチメートルボーナスだったみたいです」
紬「それはあまり知りたくなかったです」
星梨花たちは奇跡のリンゴを手に入れた。
6:

星梨花「この後はどこに行きましょう」
紬「とりあえず、街の方に出てみるのはいかがでしょうか」
星梨花「分かりました!」
7:

星梨花「ここが街ですか。とっても大きいです」
紬「たしかに金沢には劣りますが大きな街みたいですね」
星梨花「どこに向かいましょう」
紬「まずは武器屋で装備を整えましょう。さすがにパジャマはマズイです」
星梨花「わたし今までパジャマで外をウロウロしてたんですか!?」
8:
武器屋
星梨花「失礼しまーす」
P「いらっしゃい」ニチャア
紬「あの、プロデューサーの笑顔が気持ち悪いのですが」
P「嬢ちゃんたち可愛いねえ。お安くしておくよ」
星梨花「ありがとうございます」
P「星梨花ならこちらの旧スクール水着はどうだい? いやランドセルも捨てがたいな。むしろこの2つを組み合わせるのも悪くない」
紬「この方はバカなのでしょうか?」
星梨花「うう……こわいです」
紬「こちらで無難な服を選びましょう」
星梨花「そうですね」
星梨花「わっこのお洋服なんてかわいいかも」
紬「そうですね。フリルがたくさんついいてて似合うと思いますよ」
P「いや俺的にはなー! こう、ごってりとしたモノよりシンプルな方がいいと思うな。だって星梨花は素材がいいじゃん。だからこそ、それを生かすには逆にシンプルに攻めるべきなんだよ。というかむしろ下着だけでいいかもしれない」
紬「星梨花さん、あれを」
星梨花「『Sentimental Venus』」
P「うう……何で俺は中高生時代に恋愛してこなかったんだ! あの時代なら何もかも合法だったのに」
星梨花「たぶんプロデューサーさんが同い年でもモテなかったと思います」
紬「星梨花さん、しっ!」
9:

紬「では無事に装備を整えられましたし次のダンジョンに行きましょう。それにしても何故とっさに出た曲が『Sentimental Venus』だったのですか?」
星梨花「時間が短いからイベント回すときに効率がいいんですよ」
紬「意外にガチ勢なのですね」
星梨花「えへへ」
紬「さて装備も整えたところで次のダンジョンに向かいましょう」
10:
お城
星梨花「お城っていうとラストダンジョンのイメージがありますね」
紬「そうですか? 私は雪の降る街が来るとそろそろ終わりかなと感じます」
星梨花「分かりますっ」
紬「さて、そろそろお城の姫がいる部屋にたどり着きそうです。準備の方はいかがですか?」
星梨花「はいっバッチリです。さっき家来の方に教えていただいた姫の大好物の焼きマシュマロも用意しました」
11:
姫の部屋
まつり「スゥースゥー」
紬「どうやら眠ってるようです」
星梨花「むぅ……そうですっ眠ってるお姫様の口元に焼きマシュマロを持っていけば起きてくれるかも」
紬「ためしてみましょう」
まつり「……むー! 寝起きの機嫌悪い姫にわざわざ焼きマシュマロを近づけてくるとはどういうことなのです!」
星梨花「わっ怒らせちゃいました」
まつり「今すぐ部屋から出て行くのです」
12:
まつり姫が現れた!
星梨花「よしっSweet Sweet Soulで練習したラップバトルでは負けません。チェケラ!」
紬「おそらくラップバトルではないと思うのですが……」
まつり「何をごちゃごちゃと言っているのです? くらうのです! プリンセスアラモード!」
星梨花「わっ足元がマシュマロに」
紬「私は飛んでるので大丈夫ですが、このままじゃ徳川さんの方までたどり着けません」
星梨花「うう……歩きにくいよお」
紬「このままじゃ魔法も使えません。とにかくマシュマロの床をどうにかするのです」
13:
星梨花「そうだっ『Come on a Tea Party! 』」
まつり「ほ? 紅茶を撒いて地面のマシュマロを溶かしたのです」
紬「砂糖で足元べったべたですけど」
紬「ただ、『Come on a Tea Party! 』は持ち歌なので効果が1.5倍です」
星梨花(そんな効果あったんだ)
まつり「むむっやりますね星梨花ちゃん。こうなったらこれです『フェスタ・イルミネーション!』」
星梨花「わっイルミネーション綺麗ー!」
紬「っ! 星梨花さん伏せるのです」
星梨花「きゃっ!」
まつり「ほ? イルミネーションに見とれさせておいてから攻撃する、この技が避けられたのです?」
星梨花「けっこうズルい攻撃です!」
14:
星梨花「今度はこちらが行きます! 『夢色トレイン』!」
Q.暴走した夢色トレインの目の前には5人の作業員が! しかし分岐器を入れかえて進路を変えるとと1人の作業員が犠牲になります。 あなたはどうますか?
紬「有名な哲学の問題!?」
星梨花「とりあえずよく分かりませんが、夢色トレイン出発しんこー!」
夢色トレイン「しゅぽー!」
まつり「ほ?」
しゅうううう……
星梨花「やったかな?」
まつり「ほ? この程度の攻撃で姫に勝とうというなら100年早いのです」
紬「まさか無傷だなんて……」
まつり「今度はまつり姫のターンてです」
まつり姫のふわふわしたあまーい攻撃に星梨花たちは悪戦苦闘。すぐさまジリ貧に追い込まれてしまいました。
15:
まつり「星梨花ちゃん、紬ちゃん、姫を相手するにはまだ力不足のようなのです。今すぐ姫のお城から出て行った方が身のためなのです。……ね?」
星梨花「そんなわけには行きません。なりゆきとはいえ、紬さんとお約束してしまったのですから」
まつり「ほ? まだ動けるのです?」
星梨花「はいっ『トキメキの音符になって』を自分自身に振り掛けましたから」
紬「全く強引な術式魔法なのですから」
まつり「でも星梨花ちゃんは姫に有効打はないのです。……だからもう帰った方がいいよ」
星梨花「やっぱりまつりさんはとっても優しい方なんですね。戦いの中で分かりました」
まつり「……」
星梨花「元はと言えば、わたしが寝起きのまつりさんに焼きマシュマロを持って行ったのが原因……ならその事実をなかったことすればいいんです」
紬「星梨花さん、まさかあの魔法を? ただあれは上級魔法の1つです」
星梨花「でも、彼女の持ち歌なら威力が1.5倍なんですよね?」
紬「そういえば……!」
星梨花「いきます! 『メメント?モメント ♪ルルルルル☆』」
パアアアアアア
紬「……効いたのでしょうか?」
16:
まつり「ほ? 姫はさっきまで何をやっていたのです」
星梨花「やりました!」
星梨花「実はかくかくしかで……」
まつり「そういうことならお宝をお貸しするのです。そしてまつり姫も力を貸すのです」
お城のお宝を手に入れた!
まつり姫が仲間になった!
まつり「さあっ姫のガラスの馬車に乗るのです」
星梨花「LTFで言ってたあれですね!」
紬「少し傷が目立ちますが……」
まつり「段差の衝撃や小石の跳ねっ返りでヒビがよく入って……」
星梨花「現実は厳しいんですね」
とは言え、移動手段と協力な仲間の加入によって大幅に戦力アップした星梨花たち。
あっという間にお宝をすべて集めてしまいました。
17:
星梨花「紬さん! すべてのお宝を集めました!」
紬「おかげさまで本来の姿に戻れました」
まつり「よかったのです! みんなハッピー! なのですよ」
紬「これでやっと全人類金沢民計画が実行できます。まずは貴方たちからです」
ラスボス紬が現れた!
18:
星梨花「紬さん! わたしたちを今まで騙していたってことですか。うう……悲しいです」
まつり「星梨花ちゃん、落ち着くのです。主人公がよかれと思ってお宝を集めたものの、それが魔王の封印を解く鍵だった……みたいな展開は漫画やゲームではよくあるのですっ」
紬「よくあるとか言わんといて!」
紬「ここは私の氷雪魔法を食らうといいのです。『Snow White』!」
星梨花「きゃっ。まさか序盤で言ってた雪の街がラストダンジョンの下りが伏線だったなんて……うう、早ピンチです」
???「自分を忘れたら困るさー」
星梨花「その声は……」
響「勘違いするんじゃないぞ。星梨花は自分が認めたライバルだ。自分以外の奴に負けるんじゃないぞ。一旦協定を結ぶさー」
星梨花(すごくカッコいいけど、さっきまで沖縄に帰ってたよね)
19:
あずさ「あらあら〜楽しそうなことをやってるわね〜」
まつり「どなたなのです?」
あずさ「私は旅人の三浦あずさと申します。これからよろしくね。まつりちゃん」
紬「ギャラリーが増えても変わりません。女神の力を取り戻し、翼が生えてる私には魔法は届きません」
星梨花(たしかに、夢色トレインは空を飛んでいる対象には当たりません。でも星を使った魔法の『Starlight Melody』なら)
まつり「落ち着くのです。今は真っ昼間で星を使った攻撃は使えないのです」
星梨花「あっ」
まつり「同じ理由で姫の『フェスタ。・イルミネーション』も使えないのです。紬ちゃんは旅を通して姫たちの弱点を見抜いて勝負を挑んで来てるのです」
紬「私の意図は読んでくるとはさすがです、まつりさん。おっしゃってる通り、貴方たちは夜にでもならないと私に有効な魔法が使えないのです」
星梨花「なら、夜になる魔法を使えれば」
紬「ええ、時間操作系の最上級魔法が貴方たちに使えれば、ですが。そのような魔法を使える方は世界に数人しかいません」
20:
──9:02pm
紬「今の魔法は!?」
あずさ「あらあら〜時間操作系の魔法が使えないと思われるなんて、ずいぶん見くびられたものね〜」
星梨花「あずささん!」
あずさ「星梨花ちゃん、今よ!」
星梨花「『Starlight Melody』」
紬「きゃっ」
星梨花「からの『流星群』!」
紬「きゃあああ!」
あずさ「星梨花のりゅうせいぐんは強い」
21:
紬「こうなったら反撃です! 『瑠璃色金魚と花菖蒲』」
ビチビチビチ!
響「うぎゃー足元に無数の金魚が!」
紬「ええ、貴方たちの動きを制限させていただきました」
星梨花「うう、金魚さんたちを踏みそうで一歩も歩けません」
紬「ふふっこれで貴方たちは私に近づけないでしょう」
あずさ「それはどうかしらね〜」
紬「この間合いを一瞬に詰められた!?」
あずさ「『隣に…』、よ」
まつり「とっても強いのです!」
22:
紬「なるほど、最後は力と力のガチ○コ勝負ですか、受けてたちましょう」
星梨花「いきますっ 『Sentimental Venus 』」
まつり「ほ? それは初期魔法ではないのです?」
星梨花「はいっ紬さんと冒険を始めて最初に使った魔法なんです。これで勝負を決めます!」
紬「こう言ってなんですが、私に初期魔法が通じるとはお思いなのですか?」
星梨花「いえ、ふつうの 『Sentimental Venus 』は通用すると思ってません」
星梨花「──ただこれを唱えるのはこの冒険通して7回目なんですよ」
紬「まさか……!?」
星梨花「7回目のチャンスを捕まえて見せますっいっけー!」
23:
チュドーン!
紬「うう、金沢に帰りたい」
まつり「効いてる、ようですね」
響「これけっこう効くんだよね」
星梨花「紬さん、なんでこんなことをしたのですか?」
紬「ええ、ウチは元の姿に戻って、みんなと手を繋いだり、一緒に歩いたりして冒険をしたかったん。でも、そんなん素直に言えんげん……」
星梨花「妖精の姿じゃできませんもんね」
響「でも自分らに攻撃する理由はないはずさー」
紬「それは……うちが強い魔法使いだと尊敬されたくて」
まつり「姫たちに危害を加える気はなかったのですね」
星梨花「えへへ、許してあげます紬さん」
紬「星梨花さん……!」
24:
響「あれ、あずさがいなくなってるぞ」
まつり「もう旅に戻ったみたいです」
星梨花「なら、みんなであずささんに会いに行きましょう。そして報告するんです、みんなお友だちになったよって」
みんな「賛成!」
こうして星梨花たちの旅は再び始まったのでした。
おわり
2

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