得体の知れないものにまつわる怖い話を貼ってゆくback

得体の知れないものにまつわる怖い話を貼ってゆく


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村役場の職員に聞いた話
山菜を採りに山へ入った夫婦がいた。
山中を彷徨ううちに、大きな岩の近くにワラビが沢山生えている場所を見つけた。
喜んだ二人は、夢中になってワラビを採り続けた。
夫が何気なく顔を上げると、大岩の足元で妻がワラビを採っているのが見えた。
その方向に向かって、岩の陰から白い女のような手が二本すぅっと伸びている。
手はそのまま妻の髪を掴むと、声を上げる暇もなく岩陰に引っ張り込んだ。
驚いた夫が大岩の陰に回り込んだが、そこに人影はない。
慌てて周囲を探し回ったが、妻の姿はどこにも見当たらなかった。
後に消防団や警察によって捜索がなされたが、遂に彼女の消息は絶えたままだった。
捜索の際、夫は「あの大岩のところで妻を見失ったのだ」と地元の人々に説明したが、
「このあたりの山中にそんな大岩はない」ということだった。
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 00:46:00.49 ID:3DO5nHwc0
>>4
わらびじゃなく、カンガルーのワラビーの方だったわけかw
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 00:49:07.62 ID:EvcKhMSbP
135
ヒサルキって言うの初めて知った。
なるほど猿の化け物?をヒサルキっていうのか。
ではヒサルキ話をひとつ。
今は茨城県、昔は常陸国の那珂に戸村義広という武士がいた。
天文二十年(1551)というから戦国時代真っ只中の話だな。
この戸村氏は戦国時代の守護大名佐竹氏の一族で豪力で知られていた。
ある雨の降る夜、義広が親類の法事から帰る途中に山頂にある自分の城への
石段を登っていると、突然差している傘に非常な重みを感じた。
義広は少しも騒がず太刀抜きざまに傘の上を払うと
「ギャース」という声とともに何かがドスンと落ちてきた。
義広が灯をつけてみると、それは大きな猿の腕だった。
いきなり腕を落とされた猿はひさくって、腕を拾ってどこか山の中へ消えていった。
その後、この大猿が恨みからか戸村の村々に放火して回ったので、
村人は真言密法をもって妖怪を調伏し、社を造って祭ってやったという。
それ以来、この地域ではこの事件を契機としてサッペイ(猿っぺい?)という祭が
行事となり、村人の安全と災難除けを祈っている。
ちなみに切り落とされた妖怪の腕は夜な夜な光を放ち、那珂川の周辺を
ふらふらと飛び回っていると聞く。
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 00:52:00.29 ID:EvcKhMSbP
412
山とは離れてるけど、ここ好きだから貢献してみる。
近くの公園での出来事。
この公園は今までの開発を止めて、自然な環境に戻そうって取り組みがされている。
公園の中には川が流れてるんだけど、散歩の途中でふと川辺に寄ってみた。
すると草むらから、何やら黒い毛の生えた生物が、水の中に音も飛沫も立てずに消え
ていった。見間違いかと思って辺りを探してみたが、隠れるような穴などは一切無かった。
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 00:54:56.22 ID:EvcKhMSbP
192
もう一つ、実体験ではないですが昔からよく聞く登山者の話です。
秋になると登山シーズンです。
よく墜落が登山シーズンには起きるそうです。
そのご遺体は頭が割れている為スイカと呼ばれるそうです。
しかし秋に墜落事故をして逝かれても、ご遺体は雪のため春まで放置されるようなのです。
中には発見されることなく、忘れ去られているご遺体もあるそうです。
万年雪の中にもあるときがときたまあるようなのですが・・・
その登山シーズンの秋、登山部では
「スイカを見たら振り向くな。振り向いたら自分もスイカになる。」
ということがよく言われるそうです。
そしてこれは実際に体験した方の話なのですが・・・
山の尾根を歩いていると向こうから数人の集団が歩いてきました。
先頭の人間が「スイカだ!」と叫んだそうで、皆がその集団に向かって会釈をしました。
大学のサークルの1年だったその方は訳も分からず会釈をしました。
会釈をし終わってその集団が横を通り抜けようとすると、頭がクシャクシャに潰れていたそうです。
驚いたその方は慌てて振り向こうとしましたが、後ろの先輩が
「振り向くな!」
と大声で怒鳴るので何かあると感じたその方は興味を抑えて無事に山頂の宿舎にたどり着けました。
その方はスイカのことについては後から聞いたようです。もしもあのまま振り返っていたら・・・
前後を登山経験者の長い方で真ん中を経験の浅い方という並び方で登るのは、スイカのためでもあるようです。
先頭の方がスイカであることを知らせ、最後尾の方が振り向かないように監視をする為に。
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 01:03:11.38 ID:EvcKhMSbP
223
私の祖父が若かった頃の昭和初期の話。
当時祖父は静岡県の清水に住んでいて、ある時山の奥地に
山菜とかを取りにいった。
夢中になっている内に迷い込んでしまい、さんざん歩きまわり
帰り道を探しだした頃には暗くなっていたとか。
月明かりの下をタッタッとくだっていると
前方から白無垢の花嫁さんが一人で歩いてきて、
もう心臓が飛びだすほど驚いたらしい。
異様な光景ながら心配になり、声をかけたけれど全く無視された。
下山してから警察や村役場に通報したが行方不明者はいなかったとのこと。
35: 1/4 2009/08/14(金) 01:12:00.76 ID:EvcKhMSbP
407
親父に聞いた話。
30年くらい前、親父はまだ自分で炭を焼いていた。
山の中に作った炭窯で、クヌギやスギの炭を焼く。
焼きにかかると、足かけ4日くらいの作業の間、釜の側の小屋で寝泊まりする。
その日は夕方から火を入れたのだが、前回焼いた時からあまり日が経っていないのに、
どうしたわけか、なかなか釜の中まで火が回らない。ここで焦っては元も子もないので、
親父は辛抱強く柴や薪をくべ、フイゴを踏んで火の番をしていた。
夜もとっぷり暮れ、辺りを静寂が支配し、薪の爆ぜる音ばかりが聞こえる。
パチ・・・パチ・・パチ・・・
ザ・・・ザザザ・・・
背後の藪で物音がした。
獣か?と思い、振り返るが姿はない。
パチ・・・パチン・・パチ・・パチ・・・
ザザッ・・・・ザザ ザ ザ ザ ザ ァ ァ ァ ァ ―――――――――――
音が藪の中を凄いスピードで移動しはじめた。
この時、親父は(これは、この世のモノではないな)と直感し、振り向かなかった。
ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ 
音が炭釜の周囲を回りだした。いよいよ尋常ではない。
親父はジッと耐えて火を見つめていた。
ザ・・・
「よお・・何してるんだ。」
音が止んだと思うと、親父の肩越しに誰かが話しかけてきた。
親しげな口調だが、その声に聞き覚えはない。
42: 2/4 2009/08/14(金) 01:17:18.58 ID:EvcKhMSbP
408
親父が黙っていると、声は勝手に言葉を継いだ。
「お前、独りか?」「なぜ火の側にいる?」「炭を焼いているのだな?」
声は真後ろから聞こえてくる。息が掛かりそうな程の距離だ。
親父は、必死の思いで振り向こうとする衝動と戦った。
声が続けて聞いてきた。
「ここには、電話があるか?」
(なに?電話?)
奇妙な問いかけに、親父はとまどった。。
携帯電話など無い時代のこと、こんな山中に電話などあるはずがない。
間の抜けたその言葉に、親父は少し気を緩めた。
「そんなもの、あるはずないだろう。」
「そうか。」
不意に背後から気配が消えた。時間をおいて怖々振り向いてみると、やはり誰も居ない。
鬱蒼とした林が静まりかえっているばかりだった。
親父は、さっきの出来事を振り返ると同時に、改めて恐怖がぶり返して来るのを感じた。
恐ろしくて仕方が無かったが、火の側を離れる訳にはいかない。
念仏を唱えながら火の番を続けるうちに、ようやく東の空が白んできた。
54: 3/4 2009/08/14(金) 01:33:52.44 ID:EvcKhMSbP
あたりの様子が判るくらいに明るくなった頃、
祖父(親父の父親)が、二人分の弁当を持って山に上がってきた。
「どうだ?」
「いや、昨日の夕方から焼いてるんだが、釜の中へ火が入らないんだ。」
親父は昨夜の怪異については口にしなかった。
「どれ、俺が見てやる。」祖父は釜の裏に回って、煙突の煙に手をかざして言った。
「そろそろ温くなっとる。」そのまま、温度を見ようと、 釜の上に手をついた。
「ここはまだ冷たいな・・」そう言いながら、炭釜の天井部分に乗り上がった・・・
ボゴッ
鈍い音がして、釜の天井が崩れ、祖父が炭釜の中に転落した。
親父は慌てて祖父を助けようとしたが、足場の悪さと、立ちこめる煙と灰が邪魔をする。
親父は、火傷を負いながらも、祖父を救うべく釜の上に足をかけた。
釜の中は地獄の業火のように真っ赤だった。火はとっくに釜の中まで回っていたのだ。
悪戦苦闘の末、ようやく祖父の体を引きずり出した頃には、
顔や胸のあたりまでがグチャグチャに焼けただれて、すでに息は無かった。
57: 4/4 2009/08/14(金) 01:35:17.44 ID:EvcKhMSbP
目の前で起きた惨劇が信じられず、親父はしばし惚けていた。
が、すぐに気を取り直し、下山することにした。
しかし、祖父の死体を背負って、急な山道を下るのは不可能に思えた。
親父は一人、小一時間ほどかけて、祖父の軽トラックが止めてある道端まで山を下った。
村の知り合いを連れて、炭小屋の所まで戻ってみると、祖父の死体に異変が起きていた。
焼けただれた上半身だけが白骨化していたのだ。
まるでしゃぶり尽くしたかのように、白い骨だけが残されている。
対照的に下半身は手つかずで、臓器もそっくり残っていた。
通常、熊や野犬などの獣が獲物の臓物から食らう。
それに、このあたりには、そんな大型の肉食獣などいないはずだった。
その場に居合わせた全員が、死体の様子が異常だということに気付いていた。
にも拘わらす、誰もそのことには触れない。黙々と祖父の死体を運び始めた。
親父が何か言おうとすると、皆が静かに首を横に振る。
親父は、そこで気付いた。これはタブーに類することなのだ、と。
昨夜、親父のところへやってきた訪問者が何者なのか?
祖父の死体を荒らしたのは何なのか?
その問いには、誰も答えられない。誰も口に出来ない。
「そういうことになっているんだ。」村の年寄りは、親父にそう言ったそうだ。
今でも、祖父の死因は野犬に襲われたことになっている。
49: 1/2 2009/08/14(金) 01:23:40.42 ID:EvcKhMSbP
661
子供のころ、家族で山に行ったことがある。
山についたのはまだ朝方で、霧が辺りを覆っていた。
僕は親の言い付けを守らず、一人で山中に歩き入り、
当然のように迷子になってしまった。
何時間歩き迷っただろうか。太陽はすでに頭の上にあり、
お昼を食べ逃した僕は半ベソをかきながら座り込んだ。
ふと気付いたら、泣いている僕の傍らに人が近づいてきた。
両親かと期待したのだが、まったくの別人だった。
奇妙な姿をしていた。毛皮らしい服と麦藁で編んだ帽子。
そして恐ろしく背が高い。僕の父より頭二つは確実に大き
かったと思う。
話し掛けてきた。ひどく訛っていて、よく分からない。
かろうじて「迷子か?」という語だけ聞き取れた。
うなづくと、しばらく迷った後、僕を連れ歩き出した。
なぜかすぐに見覚えのある場所に出た。
親の声も聞こえる。いつのまにかまた一人になっていた。
親はすぐに僕を見つけてくれた。
(続く)
67: 2/2 2009/08/14(金) 01:44:57.72 ID:EvcKhMSbP
663
(続き)
なぜかこの体験を僕は忘れてしまっていた。
つい最近久しぶりにこの山へ行き、そこで思い出したのだ。
家に帰って親に尋ねてみた。両親は僕と違って憶えていた。
「いきなり目の前の茂みからお前が出てきたんだ」
「何処行ってたと聞くと、お前は変なこと言ってたぞ」
親はそこで奇妙なな顔になって続けた。
「背の高い、一つ目のおじちゃんに連れて帰ってもらった」
「お前、そう言ってたんだ」
全然憶えていない。僕は自分を助けてくれた人の顔を思い出せないのだ。
本当に一つ目だったのか・・・。
あれから何度かあの山をうろついたが、誰に出会うことも無かった。
せめてお礼をと思い、お酒を僕が見つかった場所に置いてきただけだ。
取り留めもないですが、僕の奇妙な経験です。
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 01:48:06.18 ID:BG2WsnG/0
いいぞ
支援
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 01:50:37.79 ID:EvcKhMSbP
259
昔、新聞で読んだ話。
その人は徳の高いお坊さんか山伏で、修行として山に入っていた。
闇のなかを明かりも持たずに道とは言い難い険しいコースをたどり、途中の塚や社で
祈りを捧げるかなり厳しい修行だったらしい。
ある日、山道の半ばで急に全身の力が抜けたようになり歩けなくなってしまった。
自分の体調が悪くて動けないのではないと感じたので、ともかく持っていたおにぎりを
一口食べたらすぐに脱力感が無くなり動けるようになった。
どうもヒダル神に憑かれたらしい。
別のある日、道に迷わないよう慎重に歩いているのにいつのまにか道を外れてしまった。
体が勝手に動くようで気がついたら塚があったらしい場所に立っていた。
呼ばれたんだなと思い、おにぎりと水を供え祈りを捧げ一礼して立ち去った。
元の道へどう戻るのかわからなかったはずなのに、無事に戻れる気がして歩いていたら
いつもの道に戻れた。
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:06:30.92 ID:EvcKhMSbP
266
聞いた話。
ある人が切り倒した木を寸断していると
木の中に空洞があり、その中に獣の骨が一揃い入っているのを見つけた。
抜け穴もなく外界から完全に隔絶した洞の中には
乾いた糞のようなものも落ちていたと言う。
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:12:16.28 ID:EvcKhMSbP
268
聞いた話。
ある人が梯子に上り木の枝を切っていると、耳もとで声がした。
声のした方向を見ると、幹の向こう側から誰かが覗いている。
目が合った途端、そいつは上の方に滑るように消えてしまった。
その目は真ん丸で、目蓋がなかったと言う。
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:05:48.60 ID:EvcKhMSbP
316
聞いた話。
山奥の里に漁師と呼ばれている男がいた。早朝山へ登ると夕方には魚を持ち帰ってくる。
里で持ち帰った魚を売るのだが、その中に海のものと思われる魚が混ざっている。
どの魚も採れたてのように新鮮なので、ある人が何処で釣っているのかと聞いた。
漁師は坊主岩の下にある池で採るのだと答えたが、坊主岩という名を知る者はいなかった。
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 01:36:44.96 ID:Cy4JlaFdO
面白いよ
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:00:16.94 ID:EvcKhMSbP
472
私の体験した話。
学生時代、一人で山中を縦走していた時のこと。
一人用テントで休んでいたのだが、夜中に妙な気配を感じて目が覚めた。
テントと身体の隙間に、何か緑色なものがうずくまっていた。
ガスのような感じで向こうが透けて見えた。
思わず手で押すと、柔らかく弾力のある手応えがかえってくる。暖かい。
力を入れると、緑色の中に手がずぶっと埋まってしまった。
緑色の何かは慌てたように、テントの隙間から抜けて消え去った。
テントの中には澄み切ったオゾンのような匂いが残されていた。
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:04:16.32 ID:EvcKhMSbP
628
知り合いの話。
単独で山歩きをしていて、道に迷った時のこと。
明るいうちにルートに戻れず、手近な岩場で野営することにした。
心細さを紛らわすために、携帯ラジオを聞いていたそうだ。
電波の入りは悪かったが、それでも微かに聞こえる言葉を、懸命に聞いていた。
いきなり、男の大声が割り込んできた。
驚いたことにそれは日本語ではなく、まるで切りつけてくるような話し方だった。
ラジオを凝視していると、突然異様な笑い声が夜の山中に響き渡った。
 ウェー、ハッハッハァー!
笑い声の後、不思議な言葉はぷっつりと切れ、二度と聞こえることは無かった。
とてつもなく不吉な感じがしたそうだ。
無事に帰還した数日後、それが某国の国営放送だったと知った。
あの恐ろしい笑い声がニュース番組だったとは、まさか夢にも思わなかったという。
104: 1/2 2009/08/14(金) 02:09:00.81 ID:EvcKhMSbP
692
昔、山で仕事をしてた時のこと。
仕事を終えて作業道を歩いて下っていたら、上の方で妙な声がした。
「ホゥ」とか「ウォ」みたいに聞こえるんだけど、呼ぶ時にそんな声
(山でよく通る声)を出す人もいるから、誰かいるのかな?と思って上を見たら、
尾根の方に小さな人影が見えた。
逆光でシルエットしか見えないんだけど、こっちを見てる様子。
俺も「オオゥ」みたいな声で答えたんだけど、じっと動かない。
と思ったら、こっちに手を振ってジャンプし始めた。ワケわからんし
こっちも疲れてたから「降りるぞー」ってそのまま林道へ降りた。
先に降りてたおっさんが「誰かいたのか?」と聞くので
説明すると、ちょっと嫌な顔をした。
「コダマかも知れん」と言う。「何それ?」と問うと
「人に化けて悪さをする」
「昔はコダマを見たらその日は家に帰って一歩も外へ出るなって言われてた」
「夜中に呼ばれたり、戸を叩かれても絶対返事をしてはいけない」
「今はそんなことないかもしれないが…」
おっさんは、ひとしきりそんなことを言った後
「念のため、今晩はお前も外へ出ない方がいいぞ」
俺はその頃、駅そばの飲み屋へ毎晩のように通っていたけれど、
やっぱり気になって、その夜はおとなしく家に居た。
が、別に名前を呼ばれたり、戸を叩かれたりはしなかった。
110: 2/2 2009/08/14(金) 02:10:52.58 ID:EvcKhMSbP
693
次の日の朝、仕事の続きをしに作業道の入口までくると、おっさんが先に来ていた。
いつもは先に来てさっさと足拵えを済まし、火を焚いて待っているのに、
なぜか軽トラの中でタバコを吸っている。
俺が近づくと降りてきて、作業道の入口を指差した。
ウサギ2匹と鹿の死体が重なって置かれていた。
内臓が抜かれている。一目見て吐きそうになった。
「今日は山へ入らない方がいい」
そう言われたが、俺も仕事をする気にならなかったので、これ幸いと引き返した。
その後も、その山の仕事を続ける気にならなかったので、
おっさんに頼み込んで他の仕事師に代わってもらった。
おかげで年末にかけて金が足らなくなり、飲み屋に行く回数も減ったけれど、
おっさんから、代わりの仕事師が大けがをしたという話を聞いて本気でゾッとした。
何かに気をとられていて、倒れてくる木の下敷きになったらしい。
もしかして「コダマ」に呼ばれたのか?
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:14:05.98 ID:EvcKhMSbP
752
友人の話。
高山植物の写真を撮るために山歩きしていた時のこと。
夜中に物音がして目が覚めた。
その晩は明るい満月で、テント壁に外の影が映り込んでいた。
異様に手の長い猿のような影が一つ、テントの周りで踊っていたのだという。
とても外を覗く気にはならなかった。
日が昇る少し前に、影は見えなくなったそうだ。
146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:25:11.55 ID:EvcKhMSbP
784
先輩の話。
アメリカへ出張に行っていた時のことだ。
向こうの山に登って、親しくなった現地のガイドに聞いたのだという。
一人の時に山小屋を見つけたら、入る前に注意することだ。
普通の山小屋なら何も問題は無い、ゆっくりと休むがいい。
だが、もし、小屋の扉がひとりでに開いたら―
 もし、踏みしめた床が柔らかく弾力に富んだピンク色だったら―
 もし、酸っぱい臭いのする液体が滴っていたら―
 もし、床の上に骸骨が散乱していたら―
それは山小屋ではなく、グーディナルなのだから。
ガイドによるとその地方に伝わる民間伝承の怪物で、短編小説にもなったそうだ。
その土地には食虫植物が多く見られるのだが、ひょっとしたらその化け物かもな。
そう言って、ガイドは酒を注いでくれたという。
124: 1/5 2009/08/14(金) 02:16:17.40 ID:EvcKhMSbP
870
昔山で遭難しかけた事がある
叔父と祖父の趣味が狩猟だったので、当時厨房だった漏れはよく山について行った
その時は福島の某山 。
山に行くって言ってもハイキングじゃないんで、当然道らしい道なんて無い
そんな地元山師しか通らないような道を歩いているうちに漏れはどっかでチャリ鍵を落としてしまったらしい事に気付いた
祖父はかなり迷信深い人で日頃から山での注意事項を散々聞かされていたんだが、
その中に「山で無くし物をした時は探しちゃいけない」というのがあったんだけど
厨房としてはチャリ鍵がないと非常に困るわけで…
幸いまだ早朝で日も高かったので漏れは「自動車に忘れもんをした」と嘘を吐き
かわいがっていた猟犬を一頭連れて来た道を戻り始めた
まぁ正直獣道に等しい山道でチャリ鍵を探すなんて正気じゃない
小一時間程山を降りたが当然鍵はなかった
猟犬を頼りに山道を祖父たちの元へと戻って行くと、妙な事に漏れは気がついた
山は昼夜問わず音に満ちてるもんだ
鳥の声や得体の知れない虫の鳴き声
それらが一切聞こえない
ナ ン カ ヤ バ イ
見ると猟犬は尻尾を股に挟み酷く怯えていた
128: 2/5 2009/08/14(金) 02:18:22.25 ID:EvcKhMSbP
871
得体の知れない恐怖で漏れはいっぱいいっぱい
まだ昼前だっていうのに冗談じゃない
漏れは一刻も早く祖父達と合流したくて足をめた
ザザ…ザ…ざぁ…ざざざざざざざざざざざざざざざざざ
ざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざざ
何かが漏れの後を追いかけてくる音がする
薄情にも漏れを抜きさり走り抜ける猟犬
とてもじゃないが走れるような道じゃないのに、藪を揺らす音はすごい勢いで近づいてくる
ざざざざざざザザザザザザザッザ…
音が止んだ…ナンカ猟犬が戻ってきた
俺は走る。少しでも距離を離したい!
だが漏れは確かに聞いた
何かが止まったときに聞いてしまった
「… オ イ テ イ ケ …」
156: 3/5 2009/08/14(金) 02:27:57.67 ID:EvcKhMSbP
872
どこをどう走ったかもわかんない。地図も磁石も無い
これが山でどれだけ絶望を感じさせるかわかるかな
もう気持ちも肉体も恐怖も限界だったわけがわからない
犬は小便もらしてたし、漏れは泣きながら必死に逃げた。周りは緑につぐ緑
振り向けば「それ」がいそうで 漏れは止まれなかった
いつのまにか鳥の声が、祖父や叔父が撃ったであろう銃声が戻った
本当に劇的に普段連れてきてもらう漏れの知っている山に戻った
時計を見るともう昼過ぎ…あぁもう駄目だな…と観念したよ
どうあがいても明るいうちに合流なんてできない
落ち着く為にヤニを吸う漏れ
早朝に家を出たので食事もまともにとっていない
空腹を満たそうにも食料は全部叔父のリュックだ
それでもとぼとぼと歩くしかない
幸いにも10分ほど歩いたところでロープの張られた山道にでた
これで下山できると道を下る漏れは道祖神?を見つけた
それには何故か生魚(生きてた)が供えられており
漏れは手ごろな枝で串刺しにして、もっていたジャンプを火種にして
犬と半分ずつ魚を焼いて食べた…今なら有り得ないけどね
物凄く美味い魚だったよ…うまかったんだよな
141: 4/5 2009/08/14(金) 02:23:38.80 ID:EvcKhMSbP
874
ほどなく林道に出た漏れは、山菜取りにきてた地元民に送られ、叔父の車まで戻った
祖父も叔父もめちゃくちゃ怒って、泣いて安堵して…
猟犬もうれしそうに尻尾を揺らしてた
獲物や荷物を積み込み、犬を車に乗せようとすると
一匹見当たらない…漏れといた犬がいない…
「ぎゃいーん!」
犬の声がした
猟銃を片手に声の方に走る祖父と叔父
少しして戻った祖父は犬を連れていなかった
「死んどった」
簡単に埋葬してきたそうだ
漏れは何も言えなかった。車中やけに皆無口
173: 5/5 2009/08/14(金) 02:33:43.24 ID:EvcKhMSbP
それ以来、祖父が漏れを山に連れて行ってくれることは無かった
漏れも行きたいとも思わない
そんな祖父も先日亡くなり
祖父をしのびつつ交わす酒の席
昔話に花が咲き、山の話から漏れの遭難事件まで話はおよんだ
叔父は言った
「あの時の犬はかわいそうな死に方だった」
「舌を噛み千切られるなんてマトモな死に方じゃない」
「S(漏れ)ちゃん…あの時なんかあったんじゃないの?」
うわ自分でコピペしといて何この話つまんね
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:37:24.82 ID:EvcKhMSbP
939
知り合いの話。
十年以上も昔のことだそうだ。
消防団員の彼は、行方不明者の捜索で秋口の山に入っていた。
四人一組で捜していたのだが、彼のチームが遺体を発見した。
発見したことを伝えるのと、担架の手配をするため、二人が麓の指揮所に戻った。
彼は残りの一人と一緒に、遺体の傍で番をする方に回った。
日が暮れて暗くなってきた時、目前の林から人に似た何かが姿を現した。
大きな身体に粗末な衣類をまとい、大きく開いた口元からは歯が覗いていた。
その肌は、頭の天辺から足の先まで真っ黒だった。
それは彼らを見つめると、その死体を譲ってくれないかと尋ねた。
駄目だと答えると、二人を見つめて何かしら考えているようだった。
思わず二人とも、護身用に持っていた鎌を握りしめたという。
それはしばらく考えて諦めたのか、残念だなあと言って山に戻っていった。
立っていた場所には、よだれが大量にこぼれて光っていたそうだ。
187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:38:30.61 ID:EvcKhMSbP
214
登山者に聞いた話。
山の稜線を歩いている最中、前を行く人の影がいきなり伸びて谷底の木立にまで達した。
影は生き物のようにうねうねと動いていたが、やがてスーッと縮んで元に戻った。
後で影の主に聞いてみると「よくあることだ」と平然としている。
「時々どっかへいっちまう事もあるな」素っ気ない口調でそう言い、水を一口飲んだ。
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:39:37.19 ID:iQosusIC0
山の話ばっかだな
山KOEEEEEEEE!!
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:47:42.23 ID:EvcKhMSbP
311
知り合いの話。
学生の頃、友人にバーベキューに誘われた。
友人の家は酪農家で、町外れの山で小さな牧場を経営していた。
楽しく飲み食いしていると、敷地の片隅に変わった牛舎があるのに気がついた。
建物自体は普通だったが、入口が牢屋のように格子状になっていた。
どんな牛をいれるんですかと尋ねると、友人の親父さんが教えてくれた。
あれは牛を入れていたんじゃない、くだんを入れていたんだ。
くだんというのは人間の顔に牛の身体を持つ化け物で、予知能力を持つという。
先の大戦中に生まれたそうで、当時では色々とまずかったことを予言していたらしい。
親父さんはこの話を、しごく平然と語っていたそうだ。
214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:46:57.35 ID:EvcKhMSbP
77
1968年6月1日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの郊外を2台の高級車が走っていた。
その夜は深い霧が立ち込めており、後ろの車には弁護士のビダル夫妻が、前の車にはその友人夫妻が乗っていた。
78
どこまでも続く小麦畑の道を走っていくうちに、2台の乗用車の距離が次第に開いていった。
マイプ市の郊外にさしかかった時、前の車の友人夫妻が後ろを振り向いてみると、後方は濃い霧に包まれてあかり一つ見えない。
79
そこで停車してビダル夫妻を待ったのだが、1時間たっても霧の中からは何も現れてこない。
引き返して見たがすれ違う車もない。つまりビダル夫妻の乗った乗用車はハイウェイを疾走中に、忽然と蒸発してしまったのである。
80
2日たって、メキシコシティにあるアルゼンチン領事館から長距離電話がかかってきた。
内容はビダルと名乗る夫妻を保護しているというものだった。
電話に出た本人の声は紛れもなくビダル氏のものだった。
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:51:20.79 ID:EvcKhMSbP
若い人は知らないだろうけど戦争に行かされた人達は何らかの形で
シェルショックという心の病を持って戦後の日本を生きて来た。
おいらはお爺ちゃんとか戦友の人達の昔話を聞いて育ったが、
戦争というのは映画やドラマなんかよりもっと悲惨で地獄だったそうだ。
追いつめられて戦友の肉を食べたり、敵前逃亡したり、
戦闘の異常心理状態の中、上官を殺したり。と
皆既に亡くなられているが一人興味深い話をしてくれた人がいた。
ガダルカナルで要塞に突撃されたとき精神が錯乱して味方を銃で撃ってしまったと。
戦後日本に帰り某船舶関係の仕事をしていたが、
「海を見ているとアイツの顔が波の形になって俺を責めるんだ」
と語っていた。
本人も幽霊では無く自分の自責の念と精神の疲弊のせいだろうと行ってたが
幽霊の存在よりも俺は物凄く怖い。
227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:49:49.39 ID:EvcKhMSbP
29
太平洋戦争中よく怪我をした妖怪が目撃されたらしい。
あとうちのじいさんから聞いたんだが、当時じいさんはゼロ戦闘機のパイロットだった。
んで特攻する戦闘機を援護する任務のとき敵艦からの反撃が激しくて特攻隊はほぼ全滅。
じいさんたち援護隊も被害が甚大でもう駄目だってときに、
いきなり天狗みたいな奴や化け物がどこからともなく空を飛んできて敵艦からの集中砲火を引きつけてくれたらしい。
じいさんいわく、そいつらのおかげでなんとか生きて帰ることができたらしい。
280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:12:12.15 ID:EvcKhMSbP
普段付き合いのいい同僚が、何故か海へ行くのだけは頑として断る。
訳を聞いたのだが余り話したくない様子なので、飲ませて無理やり聞き出した。
ここからは彼の語り。ただし、酔って取り留めのない話だったので、俺が整理してる。
まだ学生だった頃、友人と旅に出た。たしか後期試験の後だったから、真冬だな。
旅とは言っても、友人の愛犬と一緒にバンに乗って当てもなく走っていくだけの気楽なもんだ。
何日目だったか、ある海辺の寒村に差し掛かったころ既に日は暮れてしまっていた。
山が海に迫って、その合間にかろうじてへばり付いている様な小さな集落だ。
困ったことにガソリンの残量が心もとなくなっていた。
海岸沿いの一本道を走りながらGSを探すとすぐに見つかったのだが、店はすでに閉まっている。
とりあえず裏手に回ってみた。
玄関の庇から、大きな笊がぶら下がっている。
出入りに邪魔だな、と思いながらそれを掻き分けて呼び鈴を鳴らしてみた。
「すんませーん。ガソリン入れてもらえませんかー?」
わずかに人の気配がしたが、返事はない。
「すんませーん!」
しつこく呼びかけると玄関の灯りが点き、ガラス戸の向こうに人影が現れた。
「誰や?」
「ガソリン欲しいん…」
「今日は休みや」
オレが言い終える前に、苛立ったような声が返ってくる。
「いや、まぁそこを何とか…」
「あかん。今日はもう開けられん」
取り付く島もなかった。諦めて車に戻る。
「これだから田舎はアカン」
「しゃーないな。今日はここで寝よ。当てつけに明日の朝一でガス入れてこうや」
車を止められそうな所を探して集落をウロウロすると、GSだけでなく全ての商店や民家が門を閉ざしていることに気付いた。
よく見ると、どの家も軒先に籠や笊をぶら下げている。
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:54:43.53 ID:EvcKhMSbP
「なんかの祭やろか?」
「それにしちゃ静かやな」
「風が強くてたまらん。お、あそこに止められんで」
そこは山腹の小さな神社から海に向かって真っ直ぐに伸びる石段の根元だった。
小さな駐車場だが、垣根があって海風がしのげそうだ。
鳥居の陰に車を止めると、辺りはもう真っ暗でやることもない。
オレたちはブツブツ言いながら、運転席で毛布に包まって眠りについた。
何時間経ったのか、犬の唸り声で目を覚ましたオレは、辺りの強烈な生臭さに気付いた。
犬は海の方に向かって牙を剥き出して唸り続けている。
普段は大人しい奴なのだが、いくら宥めても一向に落ち着こうとしない。
友人も起き出して闇の先に目を凝らした。
月明りに照らされた海は、先ほどまでとは違って、気味が悪いくらい凪いでいた。
コンクリートの殺風景な岸壁の縁に蠢くものが見える。
「なんや、アレ」
友人が掠れた声で囁いた。
「わからん」
それは最初、海から這い出してくる太いパイプか丸太のように見えた。
蛇のようにのたうちながらゆっくりと陸に上がっているようだったが、不思議なことに音はしなかった。
と言うより、そいつの体はモワモワとした黒い煙の塊のように見えたし、実体があったのかどうかも分からない。
その代わり、ウウ…というか、ウォォ…というか、形容し難い耳鳴りがずっと続いていた。
そして先ほどからの生臭さは、吐き気を催すほどに酷くなっていた。
そいつの先端は海岸沿いの道を横切って向かいの家にまで到達しているのだが、もう一方はまだ海の中に消えている。
民家の軒先を覗き込むようにしているその先端には、はっきりとは見えなかったが明らかに顔のようなものがあった。
オレも友人もそんなに臆病な方ではなかったつもりだが、そいつの姿は、もう何と言うか「禍々しい」という言葉そのもので、
一目見たときから体が強張って動かなかった。心臓を鷲掴みにされるってのは、ああいう感覚なんだろうな。
そいつは、軒に吊るした笊をジッと見つめている風だったが、やがてゆっくりと動き出して次の家へ向かった。
「おい、車出せっ」
友人の震える声で、ハッと我に返った。
244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:57:46.49 ID:EvcKhMSbP
動かない腕を何とか上げてキーを回すと、静まり返った周囲にエンジン音が鳴り響いた。
そいつがゆっくりとこちらを振り向きかける。
(ヤバイっ)
何だか分からないが、目を合わせちゃいけない、と直感的に思った。
前だけを見つめ、アクセルを思い切り踏み込んで車を急発進させる。
後部座席で狂ったように吠え始めた犬が、「ヒュッ…」と喘息のような声を上げてドサリと倒れる気配がした。
「太郎っ!」
思わず振り返った友人が「ひぃっ」と息を呑んだまま固まった。
「阿呆っ!振り向くなっ!」
オレはもう無我夢中で友人の肩を掴んで前方に引き戻した。
向き直った友人の顔はくしゃくしゃに引き攣って、目の焦点が完全に飛んでいた。
恥ずかしい話だが、オレは得体の知れない恐怖に泣き叫びながらアクセルを踏み続けた。
それから、もと来た道をガス欠になるまで走り続けて峠を越えると、まんじりともせずに朝を迎えたのだが、
友人は殆ど意識が混濁したまま近くの病院に入院し、一週間ほど高熱で寝込んだ。
回復した後も、その事について触れると激しく情緒不安定になってしまうので、
振り返った彼が何を見たのか聞けず終いのまま、卒業してからは疎遠になってしまった。
犬の方は、激しく錯乱して誰彼かまわず咬みつくと思うと泡を吹いて倒れる繰り返しで、可哀そうだが安楽死させたらしい。
結局アレが何だったのかは分からないし、知りたくもないね。
ともかく、オレは海には近づかないよ。
251: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:00:57.67 ID:EvcKhMSbP
313
知り合いの話。
真夜中、テントの中で休んでいた時のことだ。
外の荷物をがさごそする音で目が覚めた。
熊だと誰かがささやき、皆は緊張して息を殺したのだという。
その時、外から男の太い声がした。
ろくな物がねえなあ。
驚いて入口を開けると、大きな毛だらけの黒いものがいた。
身体は熊だったが、顔部の真中についていたのは白い人間の顔だった。
そいつはニヤリと笑って山の中に消えた。
チョコレートや蜂蜜などの、甘い非常食だけが失くなっていたそうだ。
248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 02:59:47.54 ID:EvcKhMSbP
13
知り合いの話。
通いなれた山道の、見通しの良い坂を下っている時のこと。
ふと下の方に目をやると、記憶にある地形と違っていた。
驚いて目を上げると、道の先が延々と地平まで続いて見えなくなっていた。
道は玉砂利の引かれた立派なもので、赤い鳥居が鈴なりに連なっていたという。
落ち着こうと、目を閉じて十を数え、深呼吸を三回した。
再び目を開いた時には、いつも通り里へ続く細い道に戻っていたそうだ。
254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:01:56.11 ID:EvcKhMSbP
15
私の体験した話。
仕事で、ある山奥の集落に行った時のこと。
現場の近くで、おかしな歩き方をする野良犬を見かけた。
その犬は右の前足を失っていた。
昼時になり弁当を食べていると、別の犬が現れた。
これも右前足を失くしており、可哀想に思っておかずを少しわけてやった。
すると匂いを嗅ぎつけたのか他の野良犬が三頭現れた。
どれも一様に同じ足を失っていた。
犬たちは喧嘩することもなく、おとなしく餌を分けあっていた。
結局、帰るまでに十頭近くの犬を見かけたが、全て右の前足を欠いていた。
うち四頭は鎖で繋がれた飼い犬だった。
集落の人にそれとなく尋ねたのだが、皆ニコリと笑って事故にでもあった
のだろうと、判で押したように答えてきた。
少し後に再訪したが、その時は怪我をした犬の姿は一頭も見当たらなかった。
あれは偶然だったのだろうかと、今でも不思議に思っている。
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:04:16.49 ID:EvcKhMSbP
102
先輩の話。
夕暮れ、深い森の中を歩いていた時のこと。
森の下斜面から、複数の激しい犬の咆哮が聞こえてきた。
野犬か!? 身構えたが、逃げる間もなく声はどんどん近づいてきた。
硬直した彼のすぐ前で、草むらが大きく揺れて分かれた。
何も見えなかった。
彼の目の前を、犬たちの声だけが横切っていった。
吠える声は林道を横断すると、再び森に入り登っていったという。
あたりの地面を調べると、かすかにだが動物の足跡が残されていたそうだ。
257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:02:59.91 ID:EvcKhMSbP
141
父が福島の山で共同生活をしていた頃の話
ある晩徒歩で30分程の距離にある集会場に向かって
真っ暗闇の中を手探りで歩いていると
白く光る凄い笑顔の人面がピョーンピョーンと
地面を跳ねながら通り過ぎて行ったらしいです
267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:06:54.09 ID:EvcKhMSbP
226
会社員に聞いた話。
ダムサイトで弁当を食べた後、柵にもたれてダム湖を眺めていた。
強い陽射しの中、断崖の下の湖面には真っ黒な影が広がっている。
と、聞き慣れない音が聞こえてきた。紙を擦り合わせるような乾いた音。
聞こえると言うより、耳鳴りのように頭の芯に響いて意識を揺さぶる…
「**さん!」
突然、同僚に後ろから呼び掛けられて我に返った。
上半身が覗き込むように断崖の方に乗り出していて、両足が宙に浮いている。
いつのまにか柵を乗り越えようとしていたらしい。
そこで初めて気が付いた。
真昼のこんな時間に、影があんなにも広がるはずが無い…
慌てて柵を離れようとした時、湖面の影が無数の人型に分かれてサ─ッと散った。
271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:09:24.96 ID:EvcKhMSbP
154
知り合いの話。
峠道を歩いていると、急に荷物が重くなったのだという。
ザックにはおかしいところは見当たらず、溜まった疲労が出たのかと不安になった。
休もうかなと考えながら歩いていると、道のすぐ横に沼が現れた。
何気なく水面を見、思わず目を疑った。
ほんの一瞬だが、荷物に何かがしがみついているのが映っていたのだ。
小柄で灰色な猿のような姿をしていたという。
次の瞬間、いきなり荷物が軽くなった。
振り向いても何も見えなかったが、小走りに遠ざかる足音だけは聞こえたそうだ。
以来、彼は山に入る時は御守りを持参するようにしている。
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:10:32.58 ID:rYPxwxPi0
寝起きでじわじわ追い付いた
山は怖いのぅ
貼ってくれてた方達 乙です!
つ旦
277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:11:09.60 ID:EvcKhMSbP
409
村の青年団員に聞いた話。
山の中にある池の水門を見回りに行った時のこと。
池の上空に、おびただしい数のカラスが飛び回っていた。
異様な雰囲気に呑まれて立ち竦んでいると、
突然、池の真ん中あたりで「ゴボリ」と泡が湧いた。
そこを中心として赤黒く染まり始めた水面に、
今度は大量の肉片や骨が次々に浮かび上がってきた。
それを、待ってましたとばかりに舞い降りたカラス達がついばんでいく…
それは、どことなく禍々しい饗宴を思わせる光景だった。
この頃から、カラスがトンビを追い回す光景が見られるようになったらしい。
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:14:39.46 ID:EvcKhMSbP
116
不思議な話
中学時代の冬のある日の夕方のこと。
部活が遅くなり、学校を午後6:30位に出て、真っ暗な森道を自分は凍えながら帰っていた。
家まで後五分の所に差し掛かった時、森の中から普通なら絶対聴こえない音が聴こえた。
ピアノの音
それは、今まで聴いた事のない独特な旋律だった。
例えるなら、澄んだ水の小川が流れる音、夏の青嵐が木々の葉を鳴らす音とかをピアノに変換した感じ?。
それに聴き惚れていたら、突然まるで音源が消滅したかの様に途切れて、静寂が訪れた。
自分は、なんだもう終りかと家に帰った。
家で布団に入った時ふと有る事を思い出した。
それは、あの森に誰も住んで居ないことだった。
あれから何度もその道を通っているけど、二度目はいまだに無い。
299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/08/14(金) 03:22:43.85 ID:EvcKhMSbP
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