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屋根の上から3日も降りてこないインコを助けようとした消防士。なぜかインコに口汚くののしられる(イギリス)
2018年08月20日 ι コメント(7) ι 知る ι 動物・鳥類 ι #
8月のある日、ロンドンの消防隊に、ルリコンゴウインコのジェシーの救助要請があった。
消防隊が出動といっても鳥かごが火事になったわけではない。何のはずみか逃げ出したジェシーが、近くの家の屋根に止まったきり、もう3日も降りてこないというのだ。
飼い主は英国王立動物虐待防止協会に助けを求めた。ところがジェシーは、協会職員の説得にはまったく耳を貸さなかったというのだ。
もしかしたらケガをしている可能性も高い。そこで消防隊に出動要請が出され、ジェシーを救助するべく現場に駆け付けた。
ところが...
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折角助けに来たのに...消防士を口汚くののしるインコ
ロンドン郊外、エドモントン。クークーホールレーンの現場に到着した消防隊は、飼い主から情報を聞き取り、さっそくジェシーの救助を開始した。
ジェシーのいる屋根にハシゴをかけて、隊員が登っていく。ジェシーを怖がらせず、仲良くなるために、飼い主に教えられたとおり、「ジェシー、アイラヴユー」と声をかける。
ところが...
確かにジェシーは隊員の呼びかけに対し「アイラヴユー」と返してくれた。だがそれ以上に、使ってはいけない英語のスラング、大量の煽り言葉を浴びせかけてきたのだ。
例えば "F**K OFF!!"(うせろ!)とか...
Parrot owner: To bond with her say 'I love you'
Firefighter: 'I love you'
Jessie the Parrot: 'I love you'
Jessie then turned the air blue & flipped the firefighter the bird. Read the story of the potty-mouthed parrot in Cuckoo Hall Lane https://t.co/Th2nlVkOJ8 c @PaulWood1961 pic.twitter.com/FSRCElx80V— London Fire Brigade (@LondonFire) 2018年8月14日
「ジェシーは既に3日も屋根の上におり、ケガをしていて降りてこられないのではないかという懸念がありました」とチームリーダーのクリス・スワロウさん。
「そして判明したのは、ジェシーは少しばかり口が悪く、常にののしる言葉を吐き続けているということです。面白い経験でした」
ジェシーは消防士が気に食わなかったのか?
ジェシーのとった態度は飼い主にとっては赤面ものだっただろう。しかし、インコやオウムを飼っている人によると、彼らは「覚えてほしくない言葉ばかり覚える」という。
インコやオウムは、もちろん個体差はあるが、3〜6歳児程度の知能を持っているといわれる。情動面では人間の2歳児程度であるらしい。
そして犬や猫と異なるのは、大きな声を面白がるというところだ。
飼い主が何かに興奮してつい叫べば、もしくはいたずらをした時に大声で叱れば、犬や猫なら怯えるところを、インコやオウムは「楽しい、遊んでくれてる」と解釈するのだそうである。
なので、好ましくない行動に対しては無視し、止めたら褒めること、と飼育書には書かれている。
したがって、ジェシーとしては、「楽しい」言葉を発して消防士さんと仲良くしているつもりだったのかもしれないのだ。
Firefighters were called by the RSPCA to a pet parrot stuck on a roof in #Edmonton for three days. Read the story of the potty-mouthed parrot in Cuckoo Hall Lane as told by Watch Manager Swallow here: https://t.co/Th2nlVCq7I c @PaulWood1961 pic.twitter.com/83ykYNpLvh— London Fire Brigade (@LondonFire) 2018年8月13日
最後は自分から家に帰って行ったとさ
さて、返事はするものの捕まろうとはしないジェシーに対して、消防隊はトルコ語とギリシア語でそれぞれ「おいで」と言ってみた。どちらも飼い主一家の話す言語である。
それでもジェシーは救助されようとはしなかった。結局のところ、ジェシーはケガをしていたわけではなかったのだ。
存分に口汚い言葉を吐き終わると、ジェシーは別の家の屋根、近くの木、と飛び移り、無事に飼い主の元へ戻ったのである。
消防車1台、62分間の出動であった。
ジェシーと飼い主からは、後日、お礼の動画が届いたそうだ。
Jessie the parrot in now home safe & sound with her owner and she had this to say to the firefighters who came to help her in #Edmonton https://t.co/Th2nlVCq7I pic.twitter.com/3ABkzH2nHY— London Fire Brigade (@LondonFire) 2018年8月14日(音声)
飼い主:「ジェシー、サンキュウって言わなきゃダメでしょ」
ジェシー:「…サンキュウ」
ペットに何かあったら?ロンドンの場合
ロンドン消防隊は、ペットが閉じ込められた場合には999番(緊急通報)はせず、まずは動物虐待防止協会に相談してほしい、と市民に呼びかけている。背景には、近年増え続けるペットの救助要請がある。
とはいえ、今回の場合は、協会はすぐに消防を呼ぶべきだったとのことだ。協会の援助が不首尾に終わった場合には、協会から消防に要請があり、消防隊から「装備を整えた専門家が喜んで救助に向かう」のである。
ロンドン消防隊がこれまでに救助した動物の中には、屋根から降りられなくなったイグアナ、ボンゴドラムに挟まった子猫、煙突から抜けられなくなったチンパンジーなどがいるそうだ。
References: London Fire Brigade / Metro / Mashable Asia など / written by K.Y.K. / edited by parumo
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