羊飼いになりたくて、中央アジアで羊と野宿旅を始めることにしたバカだけど【後編】back

羊飼いになりたくて、中央アジアで羊と野宿旅を始めることにしたバカだけど【後編】


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おー
おまえまだやってたんだな
10: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/01(水)20:38:54 ID:lwi
>>7
バカだから一生走り続けるぞ!www
8:
いきなりやばい展開じゃねーか
10: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/01(水)20:38:54 ID:lwi
>>8
ほんとそれw
13:
後編はじまってたー
14:
続ききた 待ってたよ
15: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/01(水)21:01:05 ID:lwi
話によると、ほぼ初対面の状態のファリーダを連れてきたようだ
ファリーダは最初こそアルトゥンベックに抱き着いたりしていた……が、実際は、外来客であるおれに対して世間体を重んじていただけのようで、次第に表情は暗くなり、アルトゥンベックが嫌いなので家に帰りたい……と本音を漏らすようになっていった
そして夕方、事件は起こる
何があったのか、ファリーダがアルトゥンベックと話し合った後に取り乱して泣き出し、後から追いかけてきたアルトゥンベックが怒鳴り散らすという本格的な修羅場が始まってしまった
訛りが強いこともあり、おれが聞き取れたキルギス語の単語は二つだけだった
「アクチャ(お金)」、「ジョク(無い)」
金銭的なことでもめているようだ
ファリーダは携帯電話を出して、どこかに連絡しようとしていたが、すぐにアルトゥンベックとアフマットがファリーダのガラケーとスマホを力ずくで取り上げてしまった
どうみても、修羅場だ……
悔しいが、今のおれの立場では、表立ってアルトゥンベックたちに異議を唱えるのは不可能だった
さて、誘拐婚に詳しい人は気付いていたかもしれないが、ファリーダとアルトゥンベックは婚約を誓った段階であり、結婚式はまだ挙げていなかった
それどころか、なんと誘拐して以来、ファリーダ側の両親への挨拶も済ませていない状態だった
本来、誘拐婚では誘拐した側、婿側が嫁側の家族に事後報告に行く決まりになっている
にもかかわらず、なぜかアルトゥンベックの両親は事後報告をしたがらなかった
これがなぜかについては、アルトゥンベックもアフマットも「分からない」と言っていた
何かこだわりがあるとか、そういった理由なのかもしれない
その為、痺れを切らした嫁側の家族が決まりを破り、本日アルトゥンベックの家に押しかけることになった、という状況のようだった
本日
そう、今日、今からだ
当然ながら、ファリーダ側の家族がアルトゥンベック側の親族と会ったことは今までにない
これが初めての顔合わせらしい
16:
展開が読めん
18:
キルギスって中央アジアというか西アジア過ぎるだろ?
すぐ戦争区域になるし中国とイラクに挟まれた感じか?
19: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/01(水)21:25:21 ID:lwi
>>18
まぁ日本から見るとかなり西だなぁ
外交も問題あるけど、治安的な意味なら内政もたいがいヤバいぞww
27: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/01(水)22:08:58 ID:lwi
取り乱しているファリーダに話を聞く
ファリーダ「家族が来たらもう終わりよ!!
結婚が確定しまうの!!
だって、皆結婚に賛成しているから……」
どうやらファリーダの両親は、面識のないアルトゥンベックとの結婚に賛成の方向のようだ
誘拐婚にでは、一度誘拐された女性が結婚を断った場合、その女性及びその家族たちはその後ずっと世間の人々から白い目で見られることになってしまう
意味不明な風潮だが、実際にそうなっているんだから、仕方がない
ファリーダの家族も、「誘拐されて戻って来るなんて恥ずかしいことせずに、そのまま結婚しなさい」というスタンスのようだ
ファリーダはさめざめと泣いている
非常に、心が痛い
そういえばファリーダ、携帯を取り上げられてたよな……
もしかして、誰かに連絡を取って家族が来るのを阻止しようとしていたんだろうか……
……やっぱり、傍観するだけってのは性に合わない!!
おれ「ファリーダ、もう少し事情を詳しく聞かせてくれよ、おれのスマホのGoogle翻訳に打ち込んで」
実はこの日、誘拐婚について「伝統」や「規律」などの難しいロシア語単語が多かったため、ときどきGoogle翻訳を使って単語を教えてもらっていた
なので、おれのこのセリフは自然なものだ
ただし、おれがファリーダに見せた画面はGoogle翻訳でなくWhat’s up(日本でいうLINE的な、海外で使用されているチャットアプリ。電話番号だけ分かればメッセージや電話がかけられる)の画面だ
さらに、チャット画面に
「連絡を取りたい人がいるなら、おれのスマホから連絡が取れる。どうする?」
とロシア語で入力した上で、ファリーダに手渡した
インターネットに繋がっているおれのスマホからなら、ファリーダの母や父など、番号を覚えている相手にアプリを通じて連絡を取ることが出来る
これで助けを呼んだり、何かを変えたりできるんじゃないだろうか……
アルトゥンベックたちは少し離れた所にいるので、自然な会話の範囲内であれば、何とか隠れてやり取りできるんじゃないだろうか……
ていうか、これアルトゥンベック側にばれたら確実におれ叩き出されるわけだけど、その時はごめんな、アカシュ、サナ、シロ……
そしたらみんなで仲良くテントで寝ような……
34:
今回はあんまり画像ないのね
楽しみなんだけど
37: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)07:58:51 ID:ROG
>>34
うーん、シリアスだったり暗かったりする場面で写真入れたくないだけだぞw
まだ後編入ってから羊たちと移動してないしな、場面的に
38:
追いついた
誘拐婚って法律上は認められてるの?とんでもない風習だなぁ
39: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)08:45:50 ID:6EY
>>38
いまは禁止されてる
禁止はされてるけど、文化として一部の人々には強く根付いてるんだよ
日本でいうとサビ残に対する認識みたいなもんなのかもな
一部の雇用形態除いてほんとはダメだけど、なんだかんだみんなやってるし、法律で規制したところで実際変えるのは難しいじゃん?
48:
ファリーダの味方ってホントに誰もいないの?
一度こうなると二度と逃げられないのかな??
52: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)19:55:31 ID:ROG
>>48
救いがあるといいんだけどね
世の中そんなに美しくないんだよな
50:
キルギスの都市部でも誘拐されたりすることはあるのかな?
52: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)19:55:31 ID:ROG
>>50
ファリーダは出身自体はかなり田舎だけど、誘拐されたのは首都ビシュケクでだ
首都で生まれ育った人たちからすれば廃れてる文化なんだろうけど、極端な田舎の出の男性が首都で誘拐する今回のようなパターンもあるから、十分起こり得る事だと思うよ
53:
(おおおリアルタイムだ)
いろいろ過去スレ読ませてもらったんだけれど、
今回の話が見聞録として一番興味深い
自分は話をふんふん聞きたがるタイプなんで、
批判的意見というお土産は用意してない
すまん
56: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)20:22:07 ID:ROG
チャットアプリの画面を見たファリーダはおれの意図を察したようで、連絡先に母の電話番号を追加した
しかし、追加してから、アルトゥンベックたちが外に出て行ったタイミングで「あぁ、ダメ、母はあまり頻繁にWhat’s upを見ないから、連絡しても間に合わないわ、電話しかない……」と小声で言った
当然、ファリーダはアルトゥンベックに監視されている状況だった(野外に設置されているトイレに行くときですら、常にアルトゥンベックが付き添っていた)ので、電話なんてとてもじゃないが無理だろう
なのでおれも小声で「それならおれが外で電話してこようか?お母さんの電話番号は分かったし、あとは『来るな』とか、伝えたいことだけおれのスマホに書いてくれればおれがそれを伝えることもできるぞ?」
何か……少しでも、ファリーダの力になれないものだろうか
ファリーダは少し考えた後、悲しそうにこう言った
「やっぱり、ダメね。
母は私のことを何も心配していないし、結婚にも全面的に賛成しているの。
私にはもう行く場所がないし、どうしようもできないことだったわ……」
そう言った時のファリーダの虚ろな目は、いまだに覚えている
なんてことだ……
闇深すぎるだろこれ……
誘拐された時点で、誘拐した男以外とは結婚できない立場になる、ということは、断れば一生子供が持てない、ということでもある
もう誰も、ファリーダの心を救うことは出来ないんだとおれは悟った
それなら今のおれにできることは何だろうと考え、おれはファリーダとアルトゥンベックの会話を録音することにした
今後、この悲惨なファリーダの惨状を伝える上で、何かの役に立つかもしれない
もちろんおれが経験したものは誘拐婚のたった一例に過ぎないが、テレビなどでおれが見聞きしていたものと比べると、あまりにも生々しく悲しいものだった
幸せな誘拐婚もあるんだろうけど、そんなのはそもそも誘拐しなくても結婚しているようなパターンだろうし、誘拐婚は廃れるべきだと思った
おれが見た限りでは、これは、「悪」だ
22時ごろ、ファリーダの両親が到着
何事もないかのように穏やかな話し合いが行われ、深夜1時ごろ、両親は帰って行った
ファリーダの気持ちを置き去りにして、事態は丸く収まった
結婚式は、4ヶ月後盛大に行われるらしい
46:
追い付いた!
先進国はそこそこだけど、世界的に女性の権利は何でこんな低いんだろう?
やっぱ、体力とか力の差があるからなのかな。
実際、そういうとこ冒険して豪さんはどう感じる?
体感として仕方ないなと思う部分ある?
単に、教育が未熟なだけだと思う?
あるいは、そういうパワーバランスのなかで女性のメリットってあるのかな?
なければ成立しないとも思うんだよ。
人ひとりの意思を完全に蹂躙するこんな誘拐婚がまかり通る世界なんて、考えただけでゾッとする。
52: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)19:55:31 ID:ROG
>>46
難しいよな
誘拐婚は極端すぎるし女性側に逃げ道なさ過ぎて絶対ダメだと思うけど、男尊女卑や女尊男卑と呼ばれている文化が必ずしも悪いとは思わない
見る角度によっては「夫と妻で役割分担をして、協力して暮らしている」とも言えるからだ
あ、暴力夫はクズだと思うけどな
イスラム教徒の既婚者だと、おれが知る限りでは、ほとんどの女性は日本人と同じように毎日「お母さん」楽しんでるように見えたよ
54:
>>52
そうか
誘拐婚は居間や国際法で禁止されてるみたいだけど、それでもこれが文化として根付いた背景があると思うんだよ
つまりは女性側にも何かしらのメリットが。
もちろん、メリットがあるからいいわけじゃなくて、そうでも思わなければ、まだ若いファリーダが哀れすぎる。
幸せになってほしい
64: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)22:39:07 ID:Jib
>>54
あー……
諸説あるけど、元はただの駆け落ちだったらしい
その頃は女性側にもメリットがあったことになる
でも、一部の人たちが捻じ曲げたんだろうな
早く廃れればいいな
59: 4968617465416c616b6163687575 2018/08/02(木)21:43:36 ID:1qV
さて、色々思うところがあるので、匿名、としてこのレスを書き込もうと思う
Metoo運動等では匿名だと意味がないだろうけど、おれが被害に遭ったわけではないので、この情報の取り扱いはこうしておくべきなのではないか、と考えた
日本の法律ベースではあるが、個人が完全に特定できるだけの情報は書いていないので彼らへの名誉を貶める行為にはならないだろうし、
広い意味で公共の益となると考えれば、名誉棄損の例外となる三条件も満たしているだろう
同じ国で暮らす第三者に確認を取ったところ、「金がないのにどうして連れてきたの!」という内容らしい
訛りが強すぎるので、それ以上はネイティブですら聞き取れない、とのことだ
当たり前のことだけど、このリンクをクリックするかどうかは、あなたに任せる
聞いてくれ、とも言わない
全て、どうか自己責任でお願いしたい
多くの人が聞いた結果、何かが変わればいいとは思うけれど、変わるとしてもそれは、間違いなく長い時間がかかることだ
何も変わらないのかもしれない
とはいえ、たくさんの人たちが問題意識を持ち、それが現地に伝わることで少しでも早く文化が廃れる可能性があるなら、やる価値がある
おれは愚かなので、無意味だと言われようがエゴだと言われようが、自分が正しいと思ったことは曲げずに貫くことにしている
とにかく、このリンクをここに置いておくことにする
https://youtu.be/F_Tg13T9jqU
61:
この問題を取り上げてるジャーナリストに音声を情報提供ってのはダメかね
自分にはツテが無いのだが
62:
………文字と、音声では全然ちがう…
昔は誘拐婚ということが真っ当だったんだろう。
でももう時代が違う。すごくショッキングだ。
65:
チーズは旨いのか?
これは重要
80: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:18:04 ID:yqu
>>65
チーズ増し増しだw
安いものだけどなw
66: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)22:48:27 ID:Jib
次の日
この日は山道だった
舗装されている道路はすぐになくなり、砂の道を歩き続けることになった
通る車も大型のトラックばかりで、通る度に砂ぼこりが舞い上がって息苦しかった
民家などは全くなかったが、山頂にて廃バスが並んでいて魚を売っている人たちがいたのでそこで休憩
同じくらいの高さの山に残雪があり、粉雪も少し舞っていた
おそらくだけど、標高は3000mくらいだろうか
息が白い
寒すぎる
休憩後、山を下り初め数時間
日が傾いたころ、馬の群れに遭遇
馬の群れがいるということは、近くに村があるということなので張り切って進む
しかし、日が沈んだ頃にようやくたどり着いたその村は、
アフリカを含めてもおれの経験上最も閉鎖的で最も意地悪な村だった
・通りがかると窓のカーテンを閉められる
・「うちに泊まっていきなよ」と言ってくれる人は3人ほどいたが、着いて行ったところ3人とも、おれを町の出口へ案内した
・「羊だけでも安全なところに」と伝えたいところだったが、ほとんどの人は逃げるようにおれの前から去り、説明すらさせてもらえない
・経験上子どもは必ず話は聞いてくれるはずなのに、ここでは子どもにも無視される
・悪い雰囲気の若者がたくさんいる
・「羊だけなんて言わずあんたもうちに泊まっていきなよ」と言われたので家へ行くと、お茶を頂いて10分が経過した辺りで唐突に追い出される。繋いでいた羊たちも蹴られ、早く出ていけと追いたてられる
・日本人だと名乗った途端に扉を閉められる
・帽子を掴まれ、失せろと言われつつ後ろに突き飛ばされる
……もう、散々だった
辺りは真っ暗だ
ひどい目に遭い、こんなところではテントを張るわけにもいかないと考えながらさ迷っていると、ゲストハウスを発見
何故か家畜小屋があったので、2食付一泊300ソムで泊めてもらえることになった
うまく野宿場所なり泊まれる民家を見つけられなかったのはこれが初めての経験だったけど、値段も安く、助かった……
疲労困憊だったので倒れるように就寝
この日は30km以上歩いた
72:
>>66
ずっと旅の記録を読ませてもらってきたけれど、
そこまで排他的な空気が漂ってる場所って、めずらしいよね?
原因が何かあるんだろうな
名前わかれば歴史を調べたりしたいんだが
80: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:18:04 ID:yqu
>>72
「ジュムガル」って名前は口頭で聞いたものだけど、つづりは
Жумгал
かな?
ぜひ、分かったら教えて欲しい!!
あと、そういった途上国の小さい村の歴史やらなんやらを調べる方法論ってなにか確立されてるのか?
どの分野を勉強すれば身に着くんだろうか
途上国の情報って、外国語でググっても全然出てこないし出てきても不正確なんだよなぁ……
67:
そういう村もあるんだな
80: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:18:04 ID:yqu
>>67
いやー、自分のスキルが通用しない状況だと、絶望感あってビリビリしたなぁw
68: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)23:00:27 ID:Jib
ちなみに、どうしてこの村があそこまで排他的で意地悪だったのかは未だに分からない
過去に東洋人が大きな問題を起こしたのかもしれない
次の日
少しだけ寄り道だが、この日はキザルトという村へ寄ることにした
ちなみに昨日おれがひどい目に遭った村は地図上ではキザルトとなっているが、ジュムガルという名前の村だったらしい
キザルトの人々も不親切だという情報を事前に得ていたので、行くかどうか迷ったが、トロク村のコイチュビットおじさんの兄弟がいるとのことだったので行くことに決定
キザルトはそう遠くないので、今日は距離的には大して移動する必要が無いだろう
昨日大変だった分、みんなを休ませることにした
さて、昨日の夜羊たちが食事を摂れなかった経緯もあったので、出発してすぐに休憩を挟む
そして休憩後、しばらく歩いてキザルトに到着
この辺りでは珍しく、なかなかしっかりしていて大きい村だ
さて、実はおれはコイチュビットおじさんの兄弟の名前しか知らない
知らない間に番号が変わっていたらしく、コイチュビットおじさんもチョルポンおばさんもその兄弟の名前しか教えることが出来なかったのだ
当然彼にはおれが羊を連れて旅をしているという情報は伝わっていない
さて、無事羊たちを一晩預かってもらうことは出来るんだろうか…
よし、情報収集開始だ!
何人かに聞き込みをすると、すぐにその男、ケゲシおじさんを知っているという人にであった
これはなかなかラッキーだ
キザルトはそこそこ大きな村なので、情報収集に難航する懸念があったが、どの辺りに家があるかさえ分かればその付近で聞き込みして一発でたどり着ける
家の大体の位置を聞き、羊たちを連れてその場所へ
途中、誰かに会うたびに情報の真偽を確認した
どうやらこの方向でで合っているようだ
そして、ケゲシおじさんと対面
見た目は少し怖そうなおじさんだったが、羊たちを安全な場所に置かせてくれることになった
そして、最初はテントで寝る予定だったおれも、ケゲシおじさんの孫の赤ちゃんがおれを気に入ってくれたおかげで、ケゲシおじさんの家で寝られることになった
赤ちゃん、ありがとうな!!
この日はしっかり休み、昨日の疲れをしっかり取ることが出来た
69: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)23:38:02 ID:Jib
あ!
写真貼るの忘れてた!!
休憩中のシロ
後ろ側と繋げたら太陽光発電のバッテリーで動きそう
アニメーションGIF
70: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/02(木)23:39:21 ID:Jib
小走りするとこうなる
71:
一緒に走ってるのかわいい!
シロ元気にたくましくなったなぁ
80: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:18:04 ID:yqu
>>71
アカシュの尻の肉が揺れるのとか超かわいいんだよなw
シロも元気でほんとに嬉しい
75:
動画ありがとう
みんなが動いてる!
かわいいかわいい!
80: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:18:04 ID:yqu
>>75
自慢の仲間たちだ!
81: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:32:59 ID:yqu
さて、朝、ケゲシおじさんがシロの為にと食事のようなものを作ってくれた
寡黙で愛想はないが、優しい人だ
途中休憩を2回挟み、目的の村へ
この辺りは平野が広がっていて、動物もたくさんいる
気候も温暖なので、動物たちにとって過ごしやすい地域なんだろうか
さて夕方、村の入り口で出会ったウゴンという少年の家に羊を置かせてもらい、おれはシロとテント泊をすることにした
なんだかんだ、最近はシロと一緒に寝れていなかったので久しぶりだ
シロはテントの中でおれのところへやって来て、おれの腕枕の上で気持ち良さそうに寝始めた
……女かよwww
いや、女だったわ……
そしておれは、シロと幸せな抱擁をしながら就寝
次の日
今日はクザルトで大規模な動物市場があったらしく、追い抜かしていく車のほとんどに家畜が乗っていた
その為、「どこまで行くんだ?乗せていってやろうか?」という誘いの絶えない日だった
さて、昼休憩を終えて歩いていると、たくさんの馬や羊を乗せた車がやって来て、その主であるアドレットという男が、「イスラム教徒として君を手伝いたい、金はいらないから好きな所まで送っていくよ」と申し出てきた
もちろん当然断るも、なかなかしつこい
3度ほど断るも、尚も申し出てくる
強気に断りたいところだけど、雰囲気的に悪意は無さそうだし、難しいところだ
今回の冒険はあくまで「羊との冒険可能性の検証と経験値稼ぎ」及び「シロの里親探し」みたいなところあるし、頑なに徒歩だけにするよりも、いろいろな駆け引きがあった方が有益なものになるかもしれない
今日の宿泊予定地までならあと数キロだからまぁいいか、と考えて、数キロだけという条件付きで車で送ってもらうことになった
……こっちでの約束なんてものは、なんの拘束力もないものだ
その後、おれは当たり前のように約束を破られた
結局、動物が乗っている車とアドレットが乗っている車の2台で移動していた兼ね合いもあり、数キロ先の村では下ろしてもらえず、50kmほど離れた村で下車することになった
さらにアドレットは、「今日もてなしたいからうちに来い!」とめちゃくちゃしつこかったが、アドレットの村はさらに50kmほど先だったため、それは断った
50kmなら景色の移り変わりは大したことないが、100kmたとかなり変わるので、それをやってしまうと面白くない
2日後アドレットの村で寝る予定だったため、是非そのときまた会おうと約束した
下車した村の外れにある民家に羊を置かせてもらい、テント泊をすることにした
次の目的地はアドレットの村だ
気楽に行こう
82: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)19:45:21 ID:yqu
翌日
この日はずっと舗装されていない土の道だった
凸凹ではないので歩きやすいが、動物たちが小石で怪我などしないか心配だ
特にシロはいつも歩きにくい道(=道路の外側でなおかつ羊達が行ってはいけない場所)を歩いてもらっているので、かなり心配だ
村や建物など無かったのでほとんど誰とも会うことなく、途中2回ほど休憩を挟み、ようやく村に到着した
ジュムガルには遠く及ばないものの、少し閉鎖的な雰囲気のある村で、力になってくれる人を探すのに苦労したが、家畜をたくさん飼っている男が、羊達を夜の間預かってくれることになった
その日はアルゲンの家で就寝
最近は、周りの人の協力を得るのが少し難しくなったようだ
この辺りは治安も悪そうなので、十分に注意しなければならないだろう
そして、その次の日、おれは二日前に世話になった男、アドレットの家があるスサムルに到着する
途中、トラック前部のナンバープレートがある部分が外れていて困っている人がいたので手伝うことになった
運転手はひとまずこの部分をトラックの荷台に乗せて移動をしたいらしい
……いや、上に揚げるのは二人じゃ無理だろwww
この鉄塊は二人で揚げるには重すぎるので、応援を待つことにした
しばらくすると昨日見かけた車がやって来て、大人5人で荷台まであげ、解決
そしてスサムルに到着!
家の場所が分からないので、また、聞き込みを開始する
さすがに情報収集には慣れてきたので、真っ直ぐアドレットの家にたどり着くことができた
到着したとき、アドレットの家に間借りをしているザルカンという男がやって来て、シロを撫でる
ザルカン「……。いい犬だな。もしよかったら譲ってくれないか?」
アドレット自身もシロを欲しがっているようで、もしくれたらその後、定期的にWhatsAppで写真を送るとも言ってくれた
アドレットの家には既に少し大きめのメス犬がいて、健康的に飼われているようだった
さらにアドレットの家には大量の家畜がいて、敷地内にサウナもあったので豊かなのはめいはくだった
さて、どうしようか……
シロの就職先候補としてもう少し様子を見たかったので、次の日も泊まらせてもらうことになった
家にはたくさんの子供たちがいて、コマルという若者が子供のなかでは年長だった
ザルカンもコマルもアドレットと血縁関係にはなく、アドレットの家を間借りして働いているらしい
少し特殊な家だ
ちなみにこちらがなにも言わなくても、食事後残った骨をシロに与えてくれた
……ううむ、シロについては要検討だ
83: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)22:33:16 ID:yqu
そして二日後、おれは出発した
アドレットは少し読みにくい男だという印象だったが、悪い奴ではなさそうだ
同居しているザルカンという男も、少なくとも動物への愛は本物に感じられた
シロをどうするか、しっかり考えていかないといけないな……
さて、あまり詳しく書いていなかったが、実は今回の羊旅はここからが本番だ
出発前、今回の冒険は二重の意味で「不可能だ」と現地の人々から言われてた
一つは、羊をコントロールして何百キロも道路を移動するということ
これは誰もやったことが無い試みだった
羊は群れで行動していて、少なくともキルギスの羊で人に懐いている個体はいなかった
人から逃げる習性があるし、馬のように道路上の線に沿って綺麗に歩くような器用さも持ち合わせていない
ひとまずそこは、パラコードを使って作ったシステムで上手くいったけれど、実はもう一つ、現地の人から「不可能だ」と言われていたことがあった
それが二つ目
雪山越えだ
ビシュケクからにしても、コチコルからにしても、今回のゴールであるサリチェレク湖へ行くには標高およそ3000mの雪山を越えなければならなかった
この時期、旧ソ連で標高も高いキルギスは氷点下となる
当然雪山に入ってからは人はおらず、約50kmほど人がいない地域が続く
道路も凍っているとのことだった
普通に暮らしている人からしたら、正気の沙汰ではないのかもしれなかった
それでもおれは、周囲の天気や標高などから「超えられる」と確信し、出発に踏み切った
山頂さえ避ければ、せいぜいマイナス5℃程度までしか下がらないんじゃないかと考えた
手持ちのテントは夏用だったが、シュラフは0℃まで耐えられると公称してあるものだったので、少し寒そうだが問題ないだろう
近い将来、というか数年後、極寒の地へ赴こうと考えているおれが、たかだか氷点下数度で躊躇するようでは今後はないだろう
雪が降る中、一歩一歩踏みしめ歩く
今回の冒険における最大の難所
雪山は、もう数十キロ先まで迫って来ていた
84:
ここで書き込んでるってことは少なくとも生きてはいるんだな
動物たちに雪積もってる?
86:
>>84
全部終わって帰ってきて書き込んでるんだよ
87: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)23:45:40 ID:yqu
>>84
この写真の、アカシュの背中にある白い点々は雪だ!w
ちょーー寒かったんだぜwww
85:
羊が人と並んで歩いてくれない家畜だなんて、めっちゃ意表つかれた
誘拐婚の次に衝撃だったよ
87: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)23:45:40 ID:yqu
>>85
羊と歩くとか基本無理だからwww
日本だと、そうだな、山にいるシカと一緒に歩くって企画したら無理じゃん?
そんな感じ
犬や猫がペットになっていて羊がペットになっていないのにはそれ相応の理由があるんだなぁ……
103:
>>87
野生の動物ならともかく、家畜の羊的には「囲いの外に出るぐらいなら、生存確率上がるからお前ら(人間)と一緒にいるけど、お前らなんか慕ったりとかねーし」って感じなんだろ?
アカシュとサナは旅の間にどのくらいなついてくれたんだ?
105: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)09:34:13 ID:fVy
>>103
なつくっていう概念がないぞw
人間に飼われ、時期が来しだい殺され続けて来たんだから、信頼関係を築くように進化はしてきてないな
種としての繁栄には役立つとしても、人間側の任意のタイミングで殺されることを理解した上でそんなこと思ってるとしたら、人間のおれらからしたらサイコパスだなw
88: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/03(金)23:59:26 ID:yqu
夕方、この日の目的地に到着
村ではない
4軒くらいしか家がないw
しかもうち一つは宿のようだ
最悪宿でもいいが、まずは残りの3軒のなかで探すことにした
ちなみにここからゴールまでは毎晩こんな感じだ
地図上では村はほとんどない
もし宿がなく、他の家すべてに断られたら、極寒のなか羊たちの安全を確保するために面倒なことをしないといけない
この日は運よく家畜をたくさん飼っているタライという男の家に泊めてもらえることになったが、ここからは難易度高めの雪山ステージだ!
羊たちの体調を考えつつ、オオカミに羊が食べられないよう守らなければ!!
そして次の日、雪が降るなか出発
途中にカフェがあったので寄り、腹ごしらえをして、再出発
雑貨屋などがないこの辺りでは、食料調達が難しいのてカフェなどを利用することが増えるだろう
ちなみにミルクティーとパンのセットで80円ほどだ
こちらのミルクティーは非常に甘く、おれの口に合う
コーヒーも好きだが、甘いものの方が集中しやすくなるので今の状況に適していた
そして、昼休憩
羊たちを道路標識の金属棒に繋ぎ、シロと一緒に遊びながら体を休める
しばらくそうしていると、少し離れたところにある廃車両から男がやって来て話しかけてきた
シロが威嚇し唸る
シロは普段そんなことをする奴ではないが、今回はおれも同意見だ
この男は、「悪い奴」だ
見た瞬間に、分かる
おれの「善人かどうかを視る」スキルは、これまでの冒険で絶えず役にたっていた
おれが何よりも信頼している情報源でもあった
この男はおれから搾取しようとしているし、ろくでもない奴で間違いない
相手をするだけ時間の無駄だ
男「おいお前、何してるんだ?」
おれ「羊つれて歩いてるだけだ。何の用だ?」
男「用なんてないさ」
おれ「なら家に帰ってくれ、おれは休みたいんだ」
そんな感じで男を追い払う
ここは国道沿いだ
男も派手なことはできまい
以後、男を無視し続けていると、男は住処である廃車両へ帰って行った
89:
嫌な雰囲気しか醸し出されない・・・
それはそうと、
飲み水は基本、川などからの採取?
ギョウ虫などの対策は大丈夫ですか?
90: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)00:19:37 ID:fVy
>>89
川だな
あとは、村にはだいたいポンプで水くみ上げてるような設備があって、それで飲める
少なくともおれは水で腹壊したことは多分ないから、案外大丈夫だぞ?
91: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)00:22:12 ID:fVy
しかし、30分後、男はまた来た
男「おい、お茶しないか?」
……話にならない
そう考えたが、おれは拒絶の言葉を発する前に、ある事に気付いてしまった
……本当に、おれの「視る」スキルは正確なのか……?
これほど「悪い奴」に実際について行ったことはないじゃないか……
今までの軽微な「悪い奴」との接触経験などを基に、その延長線上にあるかどうかで「より悪い奴」かどうかを判断しているだけじゃないか
論理的に考えれば、証明不足も甚だしい
これまで接してきた軽微な「悪い奴」のグループから悪い方に大きく逸脱した、
こいつのような男との接触経験が無ければ、おれの「視る」スキルが正しいかどうかは確認ができない
今後さらに危険の増す冒険の旅路では、自信をもって危機回避できなくなるだろう
そう、考えた
サハラ砂漠を一人で横断する、というおれの悲願を成し遂げる為には、もっと段階を飛ばしてスキル習得をしていかないと、きっと間に合わないだろう
……よし、結論が出たな
おれ「分かった。あんたの家でお茶しよう。助かるよ!」
95: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)00:39:39 ID:fVy
ちなみにジュムガルの位置は、イシククル湖西端とソンクル湖、サリチェレク湖を結んでできた三角形の内心付近だ
GoogleMapだとキザルト(Кызарт)と表示されているな
97:
たまーに見えてる地雷踏みに行きますよねw
そういうのがあるからこそ冒険なのかも知れないけど
105: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)09:34:13 ID:fVy
>>97
一生安全な人生送るんだったらやらない方がいいんだろうけどなw
おれには必要な事だ
98:
なんか怖いな。こうして書き込めてるし、今は帰国してるみたいだから無事なのはわかってるんだけどドキドキする。
105: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)09:34:13 ID:fVy
>>98
w
まぁ、セキルと冒険してる時もなんだかんだ崖の真ん中歩いたりして、割といつ死んでもおかしくなかったから……
フィクションくらいの気持ちで読むといいんじゃないか?
104:
冒険家になろうって前は将来どうしたいと思ってたの?
今のところ冒険家は生涯現役って感じ?
105: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)09:34:13 ID:fVy
>>104
ぼんやりとしか覚えてないけど、20代前半までの人生設計は持ってたな
昔は真面目だったから、20代の間は捜査一課の警察になりたい!なんて思ってた時期もある気がする
冒険家は生涯現役だ!
少なくとも、今も昔も「学生→就職及び結婚→老後」って枠組みで人生捉えたことはないな
厳密には小学校低学年くらいまではあったのか……? 覚えてないわw
逆におれからすれば、どうして多くの人がそれを自然に受け入れているのか理解できなかったりする
特に老後なんて概念はおれにはないから、一生現役が実現可能なんだぜ!
106: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)10:53:19 ID:fVy
というわけで、男と共に廃車両へ
廃車両の中は、いかにもならず者の住処という感じに適度に散らかっている
男「いいだろう! 6万ソム(10万円ていど)で買ったおれたちの家だ!」
土地込み10万円程度で住まいが獲得できるようだ
そして、中には、もう一人男がいた
おれに声をかけてきた男と異なり、かなりガタイが良く、太い腕をしていた
力では敵わないだろう
この男がかなりやっかいだったので、今後「男」とだけ書かれているのは全てこいつのことだと考えて読み進めて欲しい
そして、おれはそこでお茶を頂いてた訳なんだけど……、
結果からいうと非常に面倒なことになった
しばらくは談笑をしていたが、1時間ほど経過したころに問題は発生した
おれ「さて、そろそろ行くよ。 ありがとな」
男「ダメだ。 それ(スマホ)、置いていけ。 なんなら羊3頭と交換してやってもいい」
おれ「なんでだよ。 このスマホには大切なデータが入ってるんだ。 渡せないな」
おれがそう断ると、男は「なんで断るんだ?」と凄み、腕を掴んできた
……かなりの力だ
おれを脅かそうとしている
手を捕まれたときの対処は慣れているのでゆっくり振りほどき、「そろそろ行かなきゃ」と出口へ向かう
当然のように男はとうせんぼうをし、おれの上着を強くつかんでから「スマホ置いていけよ」と、おれを強く押す
……あー、これ助け呼べない奴だ
この辺りにはこの廃車両しかないし、国道は少し離れているから声を出しても誰にも聞こえないだろう
今のおれの戦闘力じゃ、ガタイのいい奴を含む男二人には勝てないだろう
廃車両に男の仲間がいたとは、なかなかおれも迂闊だった……
うわ、くそ、めんどくせぇ!www
……とは思ったが、なってしまったものは仕方がないので策を練る
107: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)13:27:04 ID:fVy
この場合、相手を刺激しないようにしなければならない
おれの中での基準として、向こうが殴ってくるまでは穏便に対応するべきだというものがある
殴り合いが始まってしまうと、互いに止まらなくなってしまうからだ
相手が勢い余っておれを骨折させたり殺したりしたとしても、本気の喧嘩である以上、それは仕方のない事だ
しかもこの状況
狭い車両内で体を振り回すことはできないし、関節技など超近距離で使える技を習得していないおれが、やり合ったとして二対一で勝てる可能性はかなり低い
もちろん、手持ちのナイフなど武器を出すのは悪手だ
そうすると相手も刃物を出してくるだろうし、互いに引っ込みがつかなくなる
喧嘩に発展させるわけにはいかないな……
まだギリギリ、穏便に事をすませられるはずだ……!
こういうときはできる限り相手を落ち着かせたり、萎えさせるような言動を徹底すると良い
という訳で、まずおれは、男がおれの服を掴む力を抜かせることから始めた
捕まれながら、世間話や羊についての話で時間を稼ぐ
相手の温度を下げさせなければならない
この男はかなり脅し慣れているようで、なかなか腕の力を緩めず、事あるごとに凄んできたが、それでも掴まれてから1時間が経過する頃には、少し腕の力が緩み始めた
ちなみにこの時、最初におれに声をかけてきた男の方は、部屋の奥の方に座り、好意的とは言い難いまなざしをおれに向けていた
うーん、この程度が限界だな……
そう考えたおれは、「分かった! 分かったよ!」と手を挙げてオーバーリアクションで相手の気を引いた直後、隙をついて相手の横をすり抜けて少し無理やり外に飛び出す
着ていた上着が破ける音がしたが、捕まれていたのだからまぁ仕方ない
そのまま近くに繋いでいた羊たちとシロを即座に回収し、国道付近まで走る
「海外結び」は引くだけで外れるのでこういった時にも非常に役立った
男たちは廃車両の入り口でおれを見つめていたが、おれを追ってくるそぶりを見せなかった
外に出た時点で、近くの国道を走っている多くの車からおれが目視できるので、もう無理だと諦め追って来れないのだろう
……と、状況的には考えられたが、それにしてもなんだか様子がおかしい、と直感する
余裕があり過ぎるような……
!!
あぁ、そのパターンか、めんどくせえ……!
こういう状況で、相手が追って来ない場合はなにかを盗られた可能性が高い
もう既に利益を得たから追いかける必要が無いわけだ
着ている服のポケットを叩いて確認する
……メインで使っているスマホが、無い
110: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)15:09:41 ID:fVy
うわぁ……ないとめちゃくちゃ困るものじゃねーか……
話している間は定期的にスられてないか確認してたんだけどな……
おれが無理やり外出たタイミングに盗んだとしか考えられない
慣れてんなぁ!
あのスマホはなぁ……
セキルとの写真からシロや羊たちの写真や動画、ファリーダの音声とか入ってるからなぁ……
ちなみに道中はネットワークも大切な資源、かつ先払い制なので、バックアップを取るほど大量のデータ通信プランは現実的ではなかった
……仕方ない
国道付近に荷物と動物たちを繋いでおく
これで、おれは身ひとつだ
奴らがおれを脅かす理由も材料もないだろうし、中にさえ入らなければ、走行している車からの人目があるので大事に至りにくい
廃車両へ
荷物が無防備になるが、まぁシロがいるし、廃車両からもみえる位置なので問題ないだろう
荷物を持って機動力が下がった状態で行くよりはマシだ
ちなみに今回の場合、おれが諦めなければスマホは絶対に戻ってくる
盗った人物とその家が分かっているので、この国なら警察が使えるからだ
ただし、時間がかかるとその間動物たちの餌(特にシロ)の確保が難しくなるし、警察に頼るとあとあとめんどうだ
そこまでいかずに返ってくるといいんだけど……
廃車両へ戻り、男たちにしれっと軽く会釈し、中の様子を見る
ご丁寧にスマホは部屋の奥に置いてあった
問答を繰り返し、多少てこずったがスマホを回収
振り返って走り出そうとした瞬間にかなり強く突き飛ばされながらも、なんとか何も失うことなく逃げることができた
108:
スマホ盗まれたのか!!
112: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)15:15:53 ID:fVy
>>108
やー、敵ながら天晴だわ
まぁおれが警察に垂れ込めば詰みではあるんだけど
109:
世間話をして相手の気を紛らわせることできるの?
話を逸らそうとしてるみたいで逆に怒りそうな気もするが…
追ってこないことにホッとするだけじゃないのがすごいな
でもスマホ狙われていたのに取られちゃったのか…
112: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)15:15:53 ID:fVy
>>109
もちろん内容に絡めながら世間話に持って行く
「なんでスマホが欲しいんだ?」
「羊と交換って言っていたけど、この辺りにはいないぞ?」
「どこにいるんだ? 出身の村は?」
みたいな
かなり簡略化してるから、完全に状況を表せている文章でないのはごめんw
うん、もちろんポケットのスマホは常に気にしてたんだけどな
相手の盗人スキルのレベルが高くて回避できなかったんだ
こういうのを回避するには、おれも盗人スキル身に付けるしかないけど、それちょっと優先度の問題で難しいなぁ
111:
回収できたの!すげえ
にしてもハラハラした…
115: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)15:50:43 ID:fVy
>>111
スマホないの気付いた時、マジで暗い気持ちになったな……
え、戻るの? ってw
でも彼らは金が欲しいだけだから、おれを愉快犯的に殺したいわけではないし、
おれを拘束してビデオを日本に送るようなコネ・企画力・行動力は無いって確信してたから、「回収できるならしないとなぁ……」って思った
114: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)15:39:41 ID:fVy
しばらく歩いて廃車両から離れ、安全を確認してから一人反省会
さっきのはおれの引き際が下手くそだったな
逃げると決めていたのなら、相手にその事を言わず、関係がこじれる前、つまりお茶が残っていて談笑していた段階でトイレにでも行くと言って外に出てから逃げるべきだった
幸い用心のため逃げやすいようにバックパックは外に置いていたんだし
あと、時間もかけ過ぎだ
「チャンスは1回、腕の力が抜けていると確実に見て分かるタイミングで」
だなんて思っていたから面倒だったんだ
「腕の力、多分抜いてるだろ今」って時に逃げればもっと早く出られていたし、
無理だったとしても多少は力が緩んでるだろうから一瞬なら殴って逃げれたんじゃないか?
もう一人の男は座っていたんだし
あ、でもスマホをスられてたわけだから、殴ってたらここまで簡単に返してはもらえなかったか
それかもっと口先で取り繕って上手く外にでる方法は無かったんだろうか
ぶっちゃけた話、世間話フェイズ必要だったんだろうか……
いや、でも少なくとも掴まれてから10分ほどは、かなり強い力で上着のスキーウェアを掴まれていたし、あの状況では絶対に逃げられなかっただろう
時間をかけたのは正解だったんだろうか……
様々な思考を巡らして反省をする
やはり、ならず者とのその場での駆け引きはなかなか難しい
今回は穏便に済ませられそうだったのであの対応も悪くなかったとは思うけど、丸腰の男二人倒せないおれの弱さにも不安が残る
狭い車内で二人同時に来るのは難しい状況だったわけだし
一対一ならそれなりには何とかなると思うけど、これからはそんな都合のいい状況ばかりでもないだろう
これがもっと治安の悪いアフリカの砂漠だったら重症を負うか死ぬかしてたところだ
このままじゃ、おれはサハラ砂漠横断半ばで死んでしまうだろう
ちなみにおれはナイフや銃は基本的に使わない
武器を取られたときに却って困るからだ
一応大きめの包丁のようなものは携帯しているけど、それは相手がナイフなどを出してきた時に出して立場を対等にして話し合いに持ち込むためのもので、戦うためのものじゃない
昔は「相手が刃物や銃を持っていたら……」なんて考えていたけど、経験を積むうちに案外それは考慮しなくていいということが分かってきた
モロッコで刃物を持った若者や石を投げてくる若者たちから逃げ切れたのは、あれが屋外だったからだ
深夜で車通りは無かったけど、「人目があるかもしれない」という思いは抑止力になる
話し合いでどうにもならないような暴力を振るわれるとすれば屋内、それも今回のように悪人たち自身の家だ
治安が悪い地域では、外出の際に刃物を隠し持つことはあるようだけど、加害者の立場を考えれば自宅でまで刃物を隠し持とうとは思わないだろう
銃についても、自宅で撃とうと思うだろうか?
音を聞き付けて誰かが来るリスクを考えたら絶対に撃たないだろうし、ナイフと同じ理由で携帯している可能性も低い
単純に殴る蹴るなどの暴行でおれを拘束しにかかるはずだ
つまり、現実的に海外で危険な目に遭う状況を考えたとき、体術は十分に有効だと言える
帰国したら師匠のところでもう一回特訓だ
やれることはやろう
それにしても、やっぱりあいつ、悪い奴だったな……
こういう経験が、未来のおれを守ることになるかもしれない
精進しよう
120: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)19:01:42 ID:fVy
そして夕暮れ時、目的の集落に到着
……が、誰もいない
廃墟のような集落だ
まじか……
少し慌てて辺りを見回すと、老人が一人いた
駆け寄って話を聞く
老人はメリシといい、今この集落に住んでいる唯一の村人だそうだ
この廃車両やボロボロの建物の集落は冬の間は寒すぎるため放棄され、各々どこかの村で過ごすらしい
メリシおじいさんは管理人のような立場のようだった
このメリシおじいさん、有り難いことに優しい人で、動物たちを屋内へ、そしておれを自身が暮らす廃車両で寝かせてくれた
人が移動する度に少し揺れる廃車両は、なかなか独特でなんだか楽しい
そして暖かい
いや、ありがたい!
そして次の日の朝、メリシおじいさんの廃車両から出て出発
おじいさんは特性のはちみつリンゴジュースをペットボトルに入れて持たせてくれた
これがまた甘くておいしくて、非常に感謝しながら道中飲んでいたのを覚えている
休憩のやり方や道中の歩き方が安定してきたこともあり、この日は特になにもなかった
強いて言うなら道中に打ち捨てられた家やトイレの残骸がたくさんあったことくらいだろうか
情報によると今日いく予定の集落には人がたくさんいるとのことなので大丈夫だが、明日と明後日は泊まる場所が確保できるかどうか結構怪しい
こういった残骸を使って動物たちの安全な場所を確保する必要があるかもしれない
そういえば最近、走るよう指示を出すと9割ぐらいの確率で羊たちが走り出してくれるようになった
羊はそんな従順なイメージはなかったんだけど……
もしかすると、シロがいる影響かもしれない
ネコ科の大型獣をなつかせるには犬と一緒に飼うといいという話を聞いたことがある
犬を見て社会性を学び、真似るようになるかららしいけど、今回のことにも当てはまっているのかもしれない
とすると、羊飼いが牧羊犬を飼うのは、追い立てさせる以外に羊の群れをコントロールしやすくする目的もあるんだろうか……動物同士の関係性って、奥が深い
そして、アカシュはまだ少し攻撃的だけど、道中いつもシロの隣にいるサナはシロを群れの一員と認めたようだ
シロを邪険に扱うことをしなくなった
……まぁアカシュが攻撃的と言っても、空気を読まないシロがアカシュの顔を舐めようとしたときに攻撃的になる程度なので、どちらかというとシロが悪いだろう
シロは仲良くなりたいのかもしれないけど、アカシュがそれを受け入れていないという形だ
121: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)19:07:41 ID:fVy
さて、この日もかなり厳しい寒さだった
標高約2500m、そりゃそうか……
今日一日晴れていたにも関わらず、最後の方は残雪をちらほら見かけるようになった
ただ、羊たちの餌である草はまだ雪に埋もれていないものが多そうだったので、とりあえずは大丈夫だろう
何軒か家のある場所に出たので、今日はそこのカフェのおばさんの家に泊めてもらうことになった
動物たちは物置のようなところに入れさせてもらった
実は明日、この山の頂上に到着する予定で、あさってにはかなり標高の低いところまで降りることができる
地図上だと頂上には家のようなものはあるが、人が住んでいるかどうかは不明、行ってもなにもないかもしれない
情報収集の結果、恐らく今山頂に人は住んでいないとのことだった
明日はできる限り歩き、山頂を越えて少しでも標高の低い場所へ行くべきかもしれない
……つまり、明日が勝負だ
恐らくゴールまでで最後の雑貨屋(山頂からゴールの都市直前までは面白いくらい何もない。4日ほどかかるが、民家はあるので2日ほど持ちこたえられる食料で大丈夫だ)で直径20cmくらいの円形パンを4つ購入
この辺りになると、雑貨屋の品ぞろえも非常に悪くなり、パンを探すのにも苦労した
カフェにゆで卵があったので、3つほど購入
シロ、ごめんなぁタンパク源肉じゃなくて……
肉は全然手に入らないんだ……
さぁ、準備は万端!
楽しみだ!
125: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)19:38:49 ID:fVy
次の日の朝、気合いを入れて出発
今日はキルギス滞在の中でもっとも寒い日になるだろう
羊たちの安全な場所は確保できるだろうか
うまく寝る場所は見つけられるだろうか……
……と、そんな事を考えつつもわくわくが止まらず、上機嫌で「風といっしょに」を歌いながら歩く
この辺りは人里離れているし、車しか通らないから歌を聞かれる心配はない
……そう考え、後ろを振り向くと、スマホをこちらに向けて構えたまま歩く男が後ろにいた
動画www
撮られてるw
これは恥ずかしいwww
男「いいよ、そのまま続けて」
……いや続けねーよww
どうやら男は仕事場に向かう途中で、ヒッチハイクがうまくいかなかったので歩きながらヒッチハイクをしようとしていたようだ
……まぁよくある光景だ、が、タイミング悪いぞw
さて、その後休憩を挟みながらどんどん山を登っていく
昼過ぎには辺り一面が雪の世界になっていた
雪を被った峠はまるで砂漠のようだった
何故か、ふわりと、モロッコの乾燥地帯を冒険していた時のことが頭をよぎる
雪山ステージに入り、「冒険感」が増してきたからだろうか……
なんだろう、この果てしない雪の景色を眺めていると、どんどん心が高ぶってくる……
さて、さらに進み、夕方になる少し前に頂上に到着
標高は3175mだ
頂上に到着する直前、かなり遠くにオオカミか犬を2頭ほど見かけた
よく見ると周りの雪にイヌ科動物の足跡が点々と続いていた
こんな高くて寒いところでも動物たちは暮らしているようだ
家は二軒ほどあったが、どちらも入り口が雪に埋もれていて、外から南京錠で鍵がかけてあった
ずいぶんと前から使われていないような雰囲気が漂っていた
頂上には誰もいないらしい
辺りを見回すと、物置や倉庫として使われていたであろう建物の残骸がいくつかあった
窓が割られていたり、そもそも窓にガラスがはまっていなかったり、様々で、それらほとんどの入り口が開け放たれたまま放置されていた
さて、どうするべきか……
127: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)20:58:21 ID:fVy
今日移動できる範囲に人がいないのはほぼ確定だ
少し山を降りれば暖かくはなるが、オオカミのリスクは上がるし、何より羊たちの安全な場所の確保が出来る保証がない
羊は寒さに強い動物なので、床が雪でなく吹雪が凌げるなら温度的には全く問題ないはずだ
シロも、キルギスの中でもさらに寒い地方の出身なので、寒さには強いだろう
……となると、おれさえ耐えられれば山頂での野宿が一番羊たちにとって安全だと言える
オオカミたちだって、夜間わざわざ山を登って餌の期待値が低い山頂に来るよりも、ふもとの村などに行く方を選ぶだろう
という訳で、扉が開け放たれて放置されている小さな物置へ向かう
緊急避難という奴だな
歩く度に膝辺りまで雪に埋まり、移動は時間を要した
窓にガラスははまっておらず、木の扉も雪で埋まって開いたまま動かないので気温は変わらないが、吹雪は凌げるだろうし、地面が雪でないだけでもありがたい
何か盗んだり壊したりするわけではないので今夜はここに避難させてもらっても問題ないだろう
そう考え、動物たちをつれて物置の中へ入る
中はコの字になっていて、粉々になった石炭で建物の半分が埋まっていた
↓倉庫内部図(雑でごめんw)
暖を取るために使う石炭の倉庫のようだ
羊たちをコの字の一番奥に行かせ、窓と入り口のドアを塞ぐようにテントを設営
さらにシロが異変に気付いた場合すぐに出ていけるようテントの入り口を少し開けておく
こうすれば何かが来たときすぐにシロが吠えてくれて気付けるし、羊たちを襲うにしてもテントを一部踏んで通らないといけないのでおれ自身気付けるだろう
現地電波を拾うスマホの電源を入れると、なぜか山頂だけ携帯の電波があったので、現在地の気温が確認できた
山頂だけ電波があるのはキルギスではよくあることだ
ちょうど前に通ってきた山頂も、非常に寒く人も少なかったが電波は飛んでいた
他の地域でもそうなんだろうか?
天気予報によると、現在-6℃で、今夜は-14℃まで下がるらしい
えぇ……
予想以上に気温が低い
ここまで寒くなるとは思っていなかったため、夏用の簡易テントと0℃まで耐えられる寝袋しか持ってきていない
全然装備足りてねーじゃねーかwww
真面目な話、特に足の指の冷えは酷く、最大限防寒しても暖かくならず痛かった
手はそれぞれ反対側の脇に挟むことで防寒出来たが、足の指に関してはそうはいかない
装備にも大きく左右されるが、凍傷になる可能性が格段に上がるのは、気温がマイナス10度を下回った時だ
今はまだマイナス6度としても、このままだと軽度の凍傷くらいにはなるかもしれない
143: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)22:59:13 ID:fVy
このままじゃ、凍傷になるな、困った……
……いや、一人だったら困っていた、だろう
実はこの時、おれは既に気付いていた
自分の太ももの辺りが少し暖かいことに
……お前がいてくれて、良かったよ
シロの体に足を少し差し込んで暖を取る
かなり暖かい
しばらくすると足が暖かくなってきた
これで凍傷の心配はないだろう
シロは最初ちょっと冷たいかもしれないので申し訳ないが、しばらくすればおれの足はシロの体温と同化するので、その後は全く問題ないだろう
手は自分の脇か太ももにでも挟んでいれば暖かくなるので大丈夫だ
そしてその後、熱量確保のためシロと一緒に食事を多めにとり、何かが来たとき気付けるように、耳だけ起こしておき朝まで仮眠をとることにした
ちなみにスマホには、トロク村のチョルポンおばさんからの不在着信通知が来ていた
……今電話しても心配させてしまうだけだから、安全な場所に移動できてからかけ直そうwww
……めちゃくちゃ寒いけど、なんとか耐えられそうだ
思考を完全に停止してまどろみながら、耳だけは起こして体と脳を休める
壁に囲まれているとはいえ、オオカミが羊たちを襲ってこないとも限らない
そうなった場合、即座に気付くことさえできれば高い確率で無傷で助けることができるだろう
アカシュもサナも分厚い羊毛で守られていて体重も重いので、初撃で致命傷を受けることはないだろう
そのまま数時間
薄暗い雪の世界が、少しずつ明るくなってきた
……朝だ!
さて、朝日が上ると同時に出発だ!と意気込んで6時過ぎぐらいからスタンバイしていたおれだったが、山頂で雲が分厚いこともあり、なかなか明るくならなかった
結局、最低限安全そうな明るさになって、おれが石炭倉庫を出発したのは8時過ぎごろだった
石炭倉庫の中のようす
※アカシュもいますw 探してみようw
145:
>>143
同化してるぜ!
144:
羊毛…一緒に寝たら暖かいかも。でも、シロちゃんも暖かいですね。犬の体温も高いですもんね。
146: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)23:17:06 ID:fVy
>>144
逃げる&暴れるから相当身動きとれないくらい縛り付けないと無理だぞwww
シロはあったかいし、何より愛を感じるwww
147: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/04(土)23:29:22 ID:fVy
出発直後の数時間は、道が凍結していたためかなり危なかった
雪崩防止用の柵が上の方にたくさんあったが、そのうちのいくつかは既に倒れていた
雪崩が頻繁に起こるのか、修理が長いことされていないのか、どちらだろう……
また、雪崩の柵と反対側は雪の急斜面になっていた(写真参照)ので、バックパックを背負ったおれが万が一にでも滑り落ちてしまったら戻って来られないだろう
にもかかわらず、羊たちはふらふら斜面側にはみ出してしまう
本来であればおれが羊たちよりさらに斜面側に飛び出して軌道修正しなければならないが、
それは死にに行くようなもので難しそうだったので、シロに指示を出して斜面に回り込ませることにした
シロは体が軽いし、万が一滑り落ちてもおれとリードで繋がっているので大丈夫だ
……というか、冷静に考えるとシロいなかったら確実にこの山越えられていなかっただろうw
凍傷&滑落遭難、羊たちは行方不明になった後、餓死
ぐらいにはなっていただろう、シロがいなかったら……
シロ……、ありがとう!!
さて、ぐんぐん標高が下がり、雪もなくなり暖かくなってきたが、それでもこの辺りには民家がほとんどないため羊たちの安全な場所の確保が難しい
民家があるのでは……と目星をつけていた場所に到着したものの、人が住んでいる民家は一軒しかなく、しかも家の若者が「悪い奴」で、羊たちを入れられる小屋なども無さそうだったので、早々に諦めてもう少し進むことにした
情報では2km先にカフェがあるとのことだったんだけど、いざいってみるともぬけの殻だった
春しか営業していないらしい
まぁ、よくあることだ
もうすぐ日没だったので少し焦りながら次の家まで数キロ歩く
結果、日が暮れてからおれは、男たち5人が住む家に行き当たった
家、というよりかは工事現場の作業員の詰め所のような所で、男たちの内一人は安全用の蛍光ベストを着ていた
第一印象で、男たちの中でおれから搾取しようと考えているのは一人だけだったので何とか対処できるだろうと考え、羊を小屋に置かせてもらうことにした
詰め所で泊まっていくよう誘われたが、おれから搾取しようとしているその一人の男があまりに面倒でしつこかったので、外でテントを張って寝ることにした
サリチェレク湖のある町トクトグルには、あさって到着予定だ
150: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)00:12:19 ID:2ju
次の日は、ずっと川と一緒に谷底を進むような道だった
建物が少しずつ増えてきて、営業しているカフェもいくつかあった
途中、「羊を今すぐ用意しなくちゃいけないから、食用に売ってくれ」という男たちがかなりしつこかったが、まぁ彼らからすればアカシュやサナは肉でしかないんだろう
夕方、野宿予定地に到着
いくつか建物はあったが人がいるのは一ヶ所だけ、大きなレストランだった
羊を置く場所は無いとのことだったが、この辺りにはオオカミは全くいないとのことだった
確かにこの辺りは周りか急な崖に囲まれていて、しかも片側には流れの早い川が流れていたため野性動物はいなかったし、オオカミがいたらすぐに人目につくだろう
この急な崖をオオカミが容易く登り降り出来るとも考えにくい
この辺りで問題になるとすれば、オオカミよりも「人」だろう
というわけで人目につかないレストランの裏手に羊たちを置かせてもらい、防犯用にシロも同じ場所に繋ぎ、おれはそのすぐ隣でテントを張って野宿することにした
これなら問題ないだろう
サリチェレク湖はもう目の前だ
明日、ようやくゴールできるだろう
セキルとの冒険から始まったこのキルギス編も、ようやく終焉を迎えるようだ
この時点で服はどろどろ、テントはボロボロ
しかも書いてなかったけどテントは道中シロに破かれてしまったので縫って応急処置しており、もう雨風を凌ぐ力があまり残っていなかった
次の冒険では使えないだろうが、それでいい
ひとまず最低限の機能を持って最後までもってくれたんだから、モノとはいえ感謝に値する
にしてもゴール後、シロと別れるの、嫌だなぁ……
なんて考えながら、就寝
そして最終日
7:45、日の出と共に出発
かなりのハイペースで歩き、昼頃には湖に到着
釣り人の先客がいたり、湖の周りがぬかるんでいたりしていたけど、湖が美しいことには変わりない
ついに、到着だ…………!!
人がほとんどいないソンクル湖とも、家が立ち並ぶイシククル湖とも違う、田舎の雰囲気を持った、のどかな湖
それがサリチェレク湖だった
155: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)01:21:03 ID:2ju
【冒険後の話】
さて、遂にサリチェレク湖に到着したので感傷に浸りながらゆっくり休みたいところだけど、のんびりしてはいられない
この辺りは少し治安が悪い可能性が高いので、早急に立ち去るべきだ
リスクを最小限に抑える為に、ここは可能な限り早く移動しなければならない
ということで休みを最小限にし、バスターミナルへ
アカシュ、サナ、シロ
これまでおれの冒険に付き合ってくれてありがとう!
これからはお前たちが幸せになる番だ!
まずは羊たちだ!
彼女たちは、トロク村に行けば命の安全が保証される
今回の冒険の終着点にはたどり着いたので、ここからは主に車を使っての移動だ
ただし、サリチェレクのほとりにあるトクトグルという町はかなりの田舎であったため、交通網が発達していなかった
町で一番大きなバスターミナルに行ったものの、ここからトロク村最寄りの都市であるコチコルに行くバスなどはなく、というか長距離バス自体が全然なく、個人と交渉して遠くまで行く必要があるようだった
個人と交渉するにしても、コチコルに行くにはまず首都へ行かないと行けないようだった
ということでその時その場で唯一長距離を担当していた男に交渉したが、羊たちにオムツをつけるという条件付きだった
オムツは向こうが用意してくれた
……なんとか装着できるみたいだw
そして出発し、5時間ほどかけて首都へ
到着した頃には深夜だったため、首都のバスターミナルに併設されている24時間営業のカフェで朝まで待ち、コチコル行きのバスに乗ることにした
ちなみに羊たちとシロはカフェの敷地内の雑木林に繋いだ
都会のカフェの窓越しに羊二匹と犬がいる、というのはかなりシュールな状況だが、外からは見えず、中からも光の反射で見えにくい場所なのでここならまず安全だろう
そして羊たちの様子を時おり確認しながら夜を明かす
……眠い
158: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)01:56:35 ID:2ju
そして、朝になったので、コチコル行きのバスを探す
しかし、大衆的な安いミニバスは荷物収容部が小さいため、羊たちの負担が大きい
出来れば羊たちが快適な状態でコチコルまで運びたいものだ
……ええい、もう最後だし、冒険も終わったし、ちょっとくらい贅沢してもいいか!w
眠くて頭も回らず、下手なことをするよりは全うに金をはたいた方がいいだろうと考えた
なので、大型バスを貸しきることにした
乗客はおれともう一匹
羊たちも快適そうだ
貸し切りならタクシー的な使い方ができるので、コチコルのコワンの家まで運転してもらい、皆で下車
コチコルに来たなら、アイツに会っておかないとな!
コワンと再会し、軽い気持ちで「セキルは?」と尋ねる
しかし、コワンは「ここにはいない」と言い、長男のアルセンが苦い顔をして真上を指差す
え、は……?
……いやいや、そういうの良いから!!
アルセンは真上を指差してはいたが、「ついてきて」と言い、家の外へ歩きだした
た、多分、「遠く」という意味で真上を指さしていたんだろう、そうに違いない……
だいぶ心配になりながらもアルセンについていくと、……いた!
セキルだ!!
広大な遊牧地の端の方で、仲間の馬たちと食事をしていた
ただし、背中に2箇所だけ毛が剥げているところがあり、獣の歯形のようだった
アルセンに事情を聞くと、どうやら野犬に噛まれてしまったらしい
そして何故かその影響で鞍が合わなくなってしまい(そんな訳はない。おそらく馬具の使い方がおかしいだけだ。もしも鞍がそんなに繊細な物だったら商品として成り立たないだろう)、乗れなくなったので今は遊牧しているとのことだった
まぁ不運ではあるけど命に別状は無さそうだし、売られる感じでもないのでこっちの方が良かったのかもしれない……
そしてその日はコワンの家で就寝
このところずっとテント泊だったので電子機器類のバッテリーがかなり少なくなっていたんだけど、このタイミングで充電できてかなり助かった
159: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)02:05:05 ID:2ju
さて、朝、コワンの家を出発
ここからは羊たちと歩いてトロク村へ向かう
この道はセキルと初めて通った道で、計2度セキルに乗って通った道だ
タクシーでトロク村まで行くことも可能ではあったが、ここは今回のキルギス滞在で最も思い入れのある道なので、この道を経てトロク村へ行くことで、今回の冒険を締めくくろうと考えた訳だ
初めてセキルと通ったときはセキルにうまく指示を出せず、まっすぐ歩くのが精一杯だったっけ……
懐かしみながらゆっくりと歩く
ちなみにこの段階では既に、羊たちは自分たちの名前を覚えたようで、名前を呼ぶと……
逃げる
悲しいなぁ……w
そして20kmほど歩き、セキルとの冒険での初日にテント泊をしたカフェに到着!
これまで過去2回テント泊をしているカフェ、キルギスタン
店主はいなかったが奥さんがいた
奥さんはおれのことを覚えていてくれて、3度も来てくれたんだからとミルクティーとパン、そして肉や野菜の入ったピリ辛ラーメン的なものを無料で振る舞ってくれた
しかも今回はもう寒い時期だからと、屋内に泊まるよう勧めてくれたのでお言葉に甘えることにした
そして、この数ヶ月に渡る野宿旅の最終日がやって来た
朝、カフェの奥さんが目玉焼きをご馳走してくれた
どうして卵ってこんなに美味しいんだろう、めちゃくちゃありがたい
朝食後、トロク村へ向けて出発
車に跳ねられないか、崖から落ちないか心配しながらセキルと歩いていた頃の記憶を辿りながら進む
今では羊や犬たちの扱いもすっかり慣れ、あまり注意を払わずとも安定して羊たちをコントロール出来るようになっていた
今回のことで、動物を扱うことに関しての経験値はかなりたまったんじゃないだろうか
そしてその後、2回ほど休憩を挟んで歩き、遂にトロク村に到着!
トロク村では既におれが来ることが伝わっていたらしく、みな温かく迎えてくれた
そして、コイチュビットおじさんの家へ
長男アイダールはまだ首都で働いているようだったが、次男で動物の扱いに長けているアイベックがいた
なんだかんだ疲れがたまっていたので道中の土産話もそこそこに、チョルポンおばさんが丁寧に敷いてくれた布団にくるまり、就寝
160: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)02:25:12 ID:2ju
その後、帰国直前まで、おれはコイチュビットおじさんの家に世話になった
羊たちもシロも引き取ってくれるとのことだ
シロの就職先は、アドレットの家かコイチュビットおじさんの家か、少し迷ったが、コイチュビットおじさんたちとの付き合いの方が遙かに長いということと、
おれがキルギスに遊びに行った際はトロク村へ行くだろうからその時にシロと会いたいと考えたのが決め手となり、シロもここで暮らすことになった
コイチュビットおじさんとチョルポンおばさんならタダであげても大事にしてくれるだろうと考え、アカシュ、サナ、シロは無料であげることにした
さらにコイチュビットおじさんは羊たちを絶対に殺さず繁殖用にすると約束してくれた
子羊が産まれたら写真をWhatsApp(LINE的なアプリ)で送ってくれるらしい
楽しみだ
そういえばこれまでトロク村での滞在中は、夜道で怪しい男に出会い、アイベックと二人で明かりを消して全力疾走して逃げたり、暴力的な男が夜急に家に来てアイベック以外誰もいないということにして居留守を使ったり、色々あった
これが普通なようだ
前々から思っていたけど、キルギスは「全体的に」治安が悪い気がする
アフリカのように危険地域だけ避ければいいというものでは無いようだ
特に村にいくときは注意が必要だろう
アイベックは自動車技師学校に通うらしく、最後の二日はいなかった
2年ほど勉強して就職するようだ
アカシュ、サナはコイチュビットおじさんが飼っている他の羊や山羊たちと一緒に毎日遊牧されていて、広大な平野で草を食べる日々を過ごしている
群れに混ざってからも、二匹はいつも一緒にいるようなので、微笑ましい
……当たり前と言えば当たり前かw
シロは牧羊犬として飼うようだ
もともと牛の追い立てなどは得意だったから、シロなら上手くやっていけるだろう
そしておれは、シロが冬の寒さを凌ぐためにシロの家を作ることにした
作ったのほとんどコイチュビットおじさんだけど……
家があるというだけで、キルギスの犬としては破格の待遇を受けていると言えるので、安心だ
シロの家の床には草を敷いたが、他の家畜が草を食べて家の保温効果が下がったときのことを考え、ブランケットを丸々一枚使ってクッションを作り、プレゼントすることにした
このブランケットは道中シロが気に入っていた物だ
ブランケットをそのまま使っただけあって、かなり暖かそうなクッションが出来上がった
そういえば最近、シロは寂しそうに鳴かなくなった
アマンの秘密基地で保護した頃は、おれと短時間でも離れることがあればいつも鳴いていたが、最近は落ち着いていて、そうそう鳴くことも吠えることも無くなっていた
多分、安全な場所だと確信が持てるようになってきたんだろうと勝手に解釈することにした
今まで辛かったのかもしれない
これからは大丈夫だ!
安心しろよ、シロ
161: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)02:45:12 ID:2ju
写真
この黒い犬は、アイベックが餌をやっていたことのある犬で、毎日隙あらばシロの近くへ馴れ馴れしくやってくる
シロを誠実に愛している訳ではなく、どうせヤりたいだけの下衆な野良犬に違いないとおれは考え邪険に扱っていたが、シロはまんざらでもないようだった
……悔しいwww
幸せに、なれよ!!!
そして最終日の朝、この時シロに最後のお別れを言いに行ったが、この時だけはシロはおれが去るとき寂しそうに鳴いた
……やっぱり、凄いな動物って
人間社会のこと何も知らなくても、これがお別れだって、そういうのは感覚で分かるんだろう
この時のシロは今まで聞いた中でも一際大きく寂しそうに鳴き、暴れていた
……ほんと、そういうのやめろ
でも、大丈夫だ、シロ
この村にお前を脅かす存在はいないから、幸せに生きるんだぞ……
しんみりした気持ちで家に戻り、コイチュビットおじさんとチョルポンおばさんに見送られながらタクシーに乗り込み出発
遠くに見える、氷に覆われた美しい山々を眺めながら物思いにふける
……キルギス滞在では、色々なことがあったが、なんだかんだ、楽しかった
今回の冒険は、羊飼いというコンセプトとしては軽い気持ちで始めたものだったけど、想像以上にたくさんの困難や出会いがあった
これを糧に、今後も精進していきたい
次の冒険では、どんな世界が待っているんだろうか……
そして、冒険とは交わらないだろうけど、間違いなく、シロにもまた会えるだろう
新たな冒険も、未来の世界で成長したシロと再会するのも、心の底から楽しみでならない……!
未来は不確定なものだが、この時だけは、おれの未来は色鮮やかなものに違いないと、確信しながら思索にふけり楽しむことができた
おれの仲間となった動物たちは、今もキルギスでそれぞれの道を歩んでいるだろう
おしまい
162: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)02:57:53 ID:2ju
今回の話はこれで終わりだ!!
長かったキルギス編、ようやく終わったことになる
今度の冒険ではリアルタイムスレ立てやろうと思ってるんだけど、来年春以降なんだよなぁ……
という訳で、次のスレは番外編的な話になる可能性が高い
いつスレを立てるかは迷ってて、10月及び2019年2月にするか、2月だけにするかは迷い中だ!
来週末は関東の山で特殊な自給自足するからその時のことも書こうかと思ってるんだけど、
一人ではないから、公開するタイミングやら内容やらは実行後に確認してみないと何とも言えないって感じだ
あとは今年の冬は忙しい可能性が高いから、10月は難しいかもしれない
2月だけの場合は半年ほど期間が開くことになるけど、その際は連載の方を楽しんでくれ!
月1,2回更新はするはずだ
あと1週間くらいはスレにいるから、質問やら意見やら感想やら、なんでも書き込んでくれ!!
163:
お疲れさまでした。
シロ、アカシュ、サナ、みんな幸せになれそうで本当によかった!
キルギスは雄大ながらも色々な意味で厳しいとこなんだと学べました。
シロの子犬の写真が送られてくるのも近いかも!
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>163
シロとならず犬との間に子どもができるとか、ワシは認めんぞ!!
164:
今回初めてリアルタイムで読めた!
いろんなことがあって単純に楽しかった!と言うのは難しいけど、でもやっぱり楽しかった!
ありがとう!!
連載も次スレも楽しみにしてるよ
シロは一生の相棒だね
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>164
ありがとう!!
マイペースに色々頑張るよ!
165:
犬は可愛いし優秀だし大好き
面白かった!お疲れ様!
冒険のアイデアは、何となく降ってくるものなの?
どこかからヒントを得てるの?
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>165
ありがとう!
や、降ってくるっていうか、童心に立ち返って考えてるだけだぞ?
だからアイデアってほど特別なものじゃなくて、みんな思いつくと思うんだけどなぁ……
166:
お疲れ様でした!
今回も楽しかった!!
羊たち、名前を呼ぶと逃げ……Σ(-∀-;)
どこまで行っても……
ハガレン作者の「百姓貴族」読むと、家畜(牛豚)もなつくんだなと何となく思ってたからホントにビックリした。
シロが幸せそうで良かった!
ところで、
豪さんが言うところの悪いやつ好い人の見分け方、できるだけ分析してもう少し詳しく書いてくれないだろうか?
それって日本人にも当てはまる?
おそらく、豪さんの個人的な感覚なのだろうし、それが正解じゃないのだろうが、その目利き力すごく興味ある。
悪い人に共通する、なにか独特の特徴とかある?
例えば、ずっと人の目を見ないとかなんとか?←適当
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>166
牛と豚はそうだな、なつくかも、特に牛は
あー、「視る」スキルはぱっと説明できるものでは無いな
多分、キャッチやら営業やらナンパやらである程度成果出した人なら分かると思うけど、どこを見てるかは説明しづらいにもかかわらず、「分かる」んだよな、はっきりと
だから、表面的な視覚情報だけで分析しきれるスキルじゃないと思うな
167:
goさん
ありがとう
そしてお疲れ様でした
今回も楽しかった
次の冒険はどんなことが起きるのが
今から楽しみです
俺は怖くてこんな旅出来ないから
この行動力は半端なく羨ましいです
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>167
ありがとう!
次は海だぁ!!
全方位型の冒険家になるんだぜ!!
168:
このバイタリティ見習いたい
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>168
ただのバカだぞ?w
169:
今回も面白かった、ありがとう!
170: 1◆0sA8GVLJwJ07 2018/08/05(日)10:05:57 ID:2ju
>>169
読んでくれてありがとう!
今後もよろしくだ!
※豪太郎さんの旅シリーズはこちら!(タイトルに必ず「バカだけど」が付くのでこのタグ名にしました)
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