瀬尾「鹿島ー、今日歌の練習くる?」鹿島「来ない!!」back

瀬尾「鹿島ー、今日歌の練習くる?」鹿島「来ない!!」


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鹿島「ていうかもう行かない!!」
瀬尾「え、なんで」
21日に発売する原作10巻のネタバレあり
2:
鹿島「ふっふっふっ……実は堀ちゃん先輩に音痴な事がバレてしまったのだ!!」
瀬尾「そんな自慢気に言う事じゃなくね?」
鹿島「バレたからもう上手くなる必要はないかなーって」
瀬尾「そっか。 いやあやっと開放されるぜ」
鹿島「嫌だったんだね……」
堀「見つけたぞ鹿島」
鹿島「!!」
3:
堀「ほら、早く来い」
瀬尾「お前今日も部活サボったの?」
鹿島「う、ううん。 今日は休みのはず……」
堀「部活じゃねえよ。 カラオケだ」
鹿島「カ、カラオケ!!?」
堀「安心しろよ、ほかの奴は誘ってねぇ」
鹿島「い、いや!! そういう問題じゃなくて……」
堀「瀬尾も来るか?」
瀬尾「死にたくないから行かねえ」
鹿島「そこまで言う!!?」
4:
堀「ほら、行くぞ」
鹿島「ちょ……自分で歩けますから!!」ズルズル
鹿島「助けて先生!!」
瀬尾「じゃーなー」
鹿島「ええっ!?」
瀬尾「私もこの後若と遊ぶし」
鹿島「そんな……」
堀「ほら、歩けるんなら立て。 流石にカラオケボックスまで引き連れねえ」
鹿島「は、はい……」
5:
鹿島(本当にカラオケに来てしまった……)
堀「♪?」
鹿島(しかも先輩、普通に歌上手い……)
堀「ほら、次お前の番だぞ」
鹿島「……!! そ、そうだ!! デュエットしません!!?」
堀「どうせ俺だけ歌わせてお前は踊るんだろ?」
鹿島「ギクッ!!」
堀「ほら、早く歌え……」
鹿島「……」
6:
鹿島「せ、先輩は……意地悪したいんですか?」
堀「は?」
鹿島「だ、だって!! 私が音痴なの知ってますよね!!? 私が歌うの恥ずかしがってるの知ってますよね!!?」
鹿島「それなのに歌わせてるって事は……」
堀「……なんも分かってねぇな」
鹿島「……?」
堀「克服させる為に決まってるだろ」
鹿島「!!」
7:
堀「いいか、俺の中のお前は全てにおいてパーフェクトなんだ」
堀「だったら歌も上手くならなきゃいけないんだ」
堀「それに人ってのは『恥ずかしい』って殻を破って本領が発揮できるんだ。 苦手な物がなくなれば自然と今よりも演技が上手くなる」
堀「俺はお前に期待してるんだよ、鹿島」
鹿島「先輩……」
鹿島「……」
鹿島(私、何考えてたんだろう)
鹿島(先輩は……私の為にカラオケに連れてってくれたのに)
鹿島(それなのに……私は勘違いしちゃって……)
8:
鹿島「……分かりました」
堀「!」
鹿島「私、歌います!!」
堀「よく言った!!」
鹿島「……」スウウ……
鹿島「ーーーーーーーーーー!!!///」
堀「おし、次これ歌え!!」ウキウキ
鹿島「すいません先輩、私もう……///」
堀「何言ってんだ!! 殻を破れ殻を!!」
鹿島「うう……///」
9:
堀「いやー楽しかったな」
鹿島(先輩しか楽しんでないような……)
鹿島(……はっ!! 待てよ、先輩がわざわざ二人きりにさせたって事は……私の歌を独占したいって事!!?)
鹿島(という事はそれだけ先輩に好かれてるって事なのかも!!)
鹿島(……なんかそう考えるとモチベーション上がってきた!!)
鹿島「……堀先輩!! 明日も学校終わったらカラオケ行きましょう!!」
堀「いや、明日部活あるだろ」
鹿島「今の私には演技より歌が上手くなる事が大切なんです!! 一緒にカラオケ行ってサボりましょう!!」
堀「あ!! てめぇカラオケを口実にサボるつもりだったな!!」ドゴォン!!
鹿島「しまった!! バレた!!」バタッ
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