キャプテン・アメリカ「ハンター試験……?」back

キャプテン・アメリカ「ハンター試験……?」


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MCUキャプテン・アメリカとhunter×hunterのコラボSSです。
チラ裏気分でさくっと読んでいってください。
2: 以下、
チュンチュン……
キャプテン・アメリカ(以下キャップ)「う……。……ここは……?」
ウィンターソルジャー戦後--ヘリキャリアをすべて破壊し、
ウィンター・ソルジャーとの激闘の果てに川に落ちたスティーブ・ロジャースことキャプテン・アメリカ。
彼は着水の瞬間に全身が奇妙な感覚に包まれるのを感じた。
そして、目覚めると奇怪な森の中にいた。
彼の盾はすぐそばに転がっており、着衣はなぜかステルススーツとなっている。
キャップの近くには『371』の番号のついた丸い札が転がっていた。
キャップ(僕は……バッキーと戦って川に落ちたはずだ。それなのになぜ森の中に?)
キャップ(奇妙な場所だ……顔のついた鳥や人語を喋る獣を見かけた。ここは本当に地球なのか?)
キャップ(考えにくいことだが……コールソンの話では宇宙にはまだまだアベンジャーズすら知りえない不思議な現象やパワーが存在すると聞く。
もしかしたらあのときコズミックキューブのような異空間に通じる力が発生したのかもしれない)
キャップ(道行く人にこの土地のことを聞いた。この世界にはハンターというものが存在するらしい。そしてその試験会場がこの近くだとも……)
キャップ「ステーキ。弱火でじっくり」
店主「……あいよ」
キャップ「……」もぐもぐ
キャップ(僕はあの札を持っていたことで受験資格があると見なされたようだ。なにかの罠かもしれないが……)
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3: 以下、
キャップ(ここが会場か) (屈強な男たちばかりだ。中には変わった格好をしたものもちらほらいる。おかげで僕も悪目立ちせず済むわけだが) (……ステルススーツならマスクをとれば軍装ぽく見えるからね)
キャップ(柄の悪いのが目立つが……中には善良そうな人もいる)
「オレの名前はゴン」「私の名はクラピカ」「レオリオというものだ」
キャップ「! まさか、子供がいる?」
キャップ(ハンター試験とは子供でも参加できるものなのか?)
「ねえそこのお兄さん!あんた試験には初参加かい?」
キャップ「?ああ、あなたは?」
トンパ「俺の名はトンパ。今年で35回目になるベテランだ。聞きたいことがあれば何でも聞きな」
キャップ「35回……チャレンジャーだね。相応に難しい試験と聞くが」
トンパ「まあこいつはお近づきの印だ。受け取ってくれ」
キャップ「ふむ……ありがとう、でも遠慮しておくよ」
トンパ「え、飲まないのか?」
キャップ「あいにく喉が渇いていないんだ。それに缶を入れておくウェストポーチの類は持っていないからね」
トンパ (チッ…) 「そうか、じゃあ頑張れよ」スタスタ
キャップ (……罠を仕掛ける者もいる、か)
4: 以下、
ゴン「おじさん! もらったジュース飲まない方がいいよ。それ下剤入ってるから」
キャップ (さっきの子か)「ああ、ありがとう。僕は受け取らなかったよ」
クラピカ「よく気付いたな」
キャップ「というより兵士の習慣なんだ。戦場で送られた塩は舐めない」
クラピカ「ふむ、兵か……」(どことなく威厳を感じさせる佇まいだが…ハンター試験なら隊長格の兵士がいてもおかしくはないか)(胸の星のマークといい違和感はあるが)
ゴン「おじさんはどこから来たの?」
キャップ「ブルックリンだ」
レオリオ「ブルックリン……?聞いたこともない土地だな」
ゴン「俺は試験に合格して同じハンターの父さんに逢いにいくんだ。よろしくね」「おじさんの名前は?」
キャップ「僕の名前はスティーブ・ロジャース。試験についてわからないことも多いからよろしく頼むよ」
ジリリリ
サトツ「それでは第287期ハンター試験、一次試験を開始いたします」
サトツ「私は一次試験官のサトツと申します。二次試験会場までついてくること、それが一次試験となります」
キャップ「このスピードで長丁場となれば脱落する者も少なくない」「なるほど。マラソンなら得意だ」
レオリオ「おいおい、初めからそんなスピードで走ってたらスタミナ切れするぞ」
キャップ「大丈夫、根気と根性が取り柄なんでね」
レオリオ「てかその盾重くねえのかよ?亀の甲羅みたいだぜ」
クラピカ「あまり喋っていると喉が渇くぞ、レオリオ」
レオリオ「へっ、たかがマラソンなんざ……」「あっ!あそこのガキ、あいつ走ってすらいねえじゃねえか!反則だ反則!」
キャップ「あれは確かスケートボードとかいう乗り物だな」
レオリオ「んなこた知ってんだよ!あれはいいのかよ?」
5: 以下、
キルア「おいおっさん、誰が反則だって?」シャー
キャップ「レオリオ、子供相手にやめるんだ」「そして君も試験は公正に受けるべきだよ」
キルア「ちぇ、説教くさいおっさんだな」
キャップ「これでもまだ26なんだがね」
レオリオ「26ぅ? 俺の七つも上じゃねえか」
キャップ「……君は未成年なのか?」
キルア「見えねーよおっさん」
レオリオ「るせぇ!」
キャップ(……見えない)
クラピカ(見えない)
キルア「ま、いいや。走ろっと」
ゴン「君、年いくつ?名前は?」
数時間後
レオリオ「ゼェ……ゼェ……」
キャップ「大丈夫か?レオリオ」
レオリオ「す、スティーブ……なにか飲み物持ってないか?」
キャップ「もっと後ろのほうにトンパが走っているが」
レオリオ「この状態で腹下したら即脱落だろうが!ちくしょう……」
クラピカ「冗談を言い合えるとは大したものだ」
レオリオ「すげーのはスティーブだよ!どういう体力してやがんだ……」ゼェゼェ
キャップ「君の根性も大したものだよ」
キャップ (しかし真に驚嘆すべきは残っている者の数だ……これだけのスピードで走り続けても息切れ一つしないものが複数人いる。
ゴンとキルアのような子供さえ。この世界では普通のことなのか?それとも彼らがずば抜けた能力を持つメタヒューマンなのか……)
6: 以下、
サトツ「ここが中間地点になります。引き続き私の後についてきてください」「ここの生き物はありとあらゆる手段で人を欺きます。騙されると死にますよ」
「ウソだ!そいつはウソをついている!本物の試験官は俺だ!」
試験官を名乗る男が出現する。脇には巨大な猿の死体を抱えている。
「そいつはヌメーレ湿原に生息する人面猿だ。お前らを皆殺しにして食うつもりなんだ!」
猿の死体を投げる男。
キャップ「……この世界では信じがたいことばかり起きるな」
レオリオ「スティーブ、あんたもうわかったのか?」
キャップ「死体の猿を見たまえ。傷を見るに真正面から撲殺されたものだ。もしサトツが猿だとしたら、向き合って倒せる程度の相手ということになる。ならばなぜ彼は襲い掛からない? 相手にしていないサトツの方が実力的には上だろう」
クラピカ「……同意だな。サトツが本物の試験官だ」
レオリオ「そ、そうか。俺はてっきり……」
その瞬間、トランプが飛んできて男の頭に刺さる。崩れ落ち、猿に変化する死体。
キャップ「!!」
ヒソカ「ククク……?」「この程度の攻撃も避けられないようじゃ試験官の資格はないね?」
サトツ「……よろしい。しかしつぎ私を攻撃した場合は反逆行為と見做しますよ」
ヒソカ「はいはい?」
キャップ「……(あの男は……)」
レオリオ「あいつはヒソカっつって以前から他の受験生を殺しまくってるんだ。関わらないのが吉だぜ」
キャップ「法的にはどうなっている。やつを拘束する機関はないのか?」
クラピカ「……一応警察とクライムハンターがその役割を果たしているようだが」
「社会にはプロハンターでも拘束不可能な戦闘能力を持つ犯罪者も多い。ヒソカもその一人だ」
「またハンター試験は他の受験生への殺傷行為を明確に禁じてはいない。試験そのものがバトルロイヤルの性質を持つためだろう」
キャップ「……わかった、ありがとう」
キルア「……(こいつ……)」
7: 以下、
キャップ「……(著しく倫理の破壊された世界だ。ここではどんな殺人行為も是正されることはないのか?)
(……しかし)(考えてみればそれは元の世界でも変わらなかった。正義と平和を信念とした組織は形骸化し悪に乗っ取られた)
(……バッキー)」
キルア「おい、おっさん」
キャップ「?なんだい、キルア」
キルア「あんたさっきヒソカのトランプ見えてただろ」
キャップ「ああ、確かに彼の技術には超越したものがあるね」
キルア「そうじゃなくてさ。おっさんどこで鍛えたの?兵隊やってるとか言ってたけど」
キャップ「どこで、というより僕の力は半分もらったようなものだよ。僕の尊敬するある人からね……」
キルア「もらった?修行じゃなくて?」
キャップ「もちろんトレーニングは欠かさないさ。だが力自体は授かったものだ」
キルア「ふーん。よくわかんないけどさ」
ゴン「キルアの家はゾルディック家っていって暗殺で有名らしいよ」
キャップ「暗殺?驚きだな……傭兵のようなものか?」
キルア「まあ完全にフリーでやってるからそうかもね。毎日毎日修行と拷問ばっかでさ、退屈したから出てきたんだ」
キャップ (とてもじゃないが……まだ子供だぞ……?)(ナターシャも幼い頃から訓練を受けていたそうだが…)
キルア「なんだよ、暗い顔すんなよ」
キャップ「すまない。少し考えることがあって……」
キルア「そろそろ霧が出てきたな。おっさん達も急いだ方がいいぜ」「ヒソカのやつ、霧に乗じてかなり[ピーーー]よ」「あいつも俺の同類だからな」
8: 以下、
クラピカ「しまった……前の連中とはぐれてしまったぞ」
レオリオ「おいやべえよ、霧で見えねえけど後ろのやつらとんでもないことになってるぞ……!」
数枚のトランプが飛んでくる。
木刀で弾くクラピカ。腕を切るレオリオ
レオリオ「ぐあっ……!」
キャップ、盾を構えてトランプを叩き落とす。
キャップ「先に行くんだ。奴を止める!」ダッ
レオリオ「おいスティーブ!?死ぬぞ!」
クラピカ「止まるなレオリオ!もうそこまで来ている!」
ゴン「……!」
ヒソカ「ククク……? 楽しめそうなおもちゃが一つ?」
キャップ、盾を構えたままヒソカに向かって走る。盾で弾かれるトランプ。
盾にヒソカの拳が当たる。
ゴォオオオオーーーン……?
反響音とともにすべての衝撃を吸収するヴィブラニウム。
ヒソカ「!!」
キャップ、さらに盾でヒソカを殴る。
体を回転させ、
よろめくヒソカに全力で蹴りを入れる。
キャップ「フンッ!」
吹き飛ぶヒソカ。
9: 以下、
キャップ(……飛ばした!が、奴は体勢を維持している……効いてない!)
ヒソカ「……?」ニィィ……
飛び上がり、体を三回転させ盾を投げ飛ばす。
キャップ「フッ」ダンッ
盾は猛烈に回転しヒソカに迫る。
ヒソカ「……?」ガシッ
ゴォオオーーン……
キャップ「!」
やすやすと盾を受け止めたヒソカ。
ヒソカ「凄い盾だ?ただの金属じゃないよね?」「でも…これがなきゃなにもできない?」
キャップ、ヒソカに向かって走る。盾とトランプを同時に投げるヒソカ。
キャップ(盾を取った瞬間トランプにやられる寸法か)(接近戦に持ち込む!)
どちらも避けてそのままヒソカに迫り、拳打を打ち込む。
ヒソカ、拳で応戦する。
ヒソカ「なかなかやるね?」
10: 以下、
キャップ(物凄いパワーとスピード……アイアンマンにも匹敵するほどだ) (だが)
キャップ、ヒソカの攻撃を的確に避けつつヒソカに拳を当てる。
キャップ「トレーニング不足のようだな」「(トニーと同じだ。格闘術ではこちらがやや上……!)」
ボディに渾身の一撃をぶつけ、よろめくヒソカを回転蹴りで数メートル吹き飛ばす。
ヒソカ「……ぐっ」ズザザザ……
さらなる追撃を食らわせようと迫るキャップ。
ヒソカの顔面に拳が当たる……が。
キャップ「!?」ガシィッ
微動だにせずキャップの腕を掴み、口が裂けるような笑みを浮かべるヒソカ。
ヒソカ「?」ニィ
キャップ「…!」ゾク
(一瞬……彼の体をなにかが覆った!膜のようなものが……)(ダメだ、衝撃が通っていない……目には見えないゴムかなにかを殴ったような……)
ヒソカ、キャップの腕を捻り上げもう片手で首をつかむ。
キャップ「ぐっ……!!(桁外れのパワーさっきとまるで別人だ……)」
ヒソカ「まさか念を使うことになるとはねえ? 大したものだけど……もう終わりかな?」
首を締め上げるヒソカ。キャップの腕に爪が食い込み血が流れる。
キャップ「ぐ……」
ヒソカ「言い残すこととかないかな??」
キャップ「……まだ足が残ってるぞ」
膝をふりかざし、ヒソカのみぞおちを蹴り上げるキャップ。
ヒソカ「!」
キャップ「フンッ!!」
一瞬緩んだ腕を引き剥がし、全力で顎を蹴り上げる。
ヒソカ「グッ……」
ヒソカから距離を取り、ファイティングポーズをとるキャップ。
ヒソカ「……クク」「ククククク……!」ゾクゾクゾク
キャップ「……」ゼェゼェ
キャップ「……来い」「i can do this oll day(朝まで付き合ってやる).」
11: 以下、
ヒソカが一歩踏み出す。
その瞬間、赤い球が飛んできてヒソカの頬に当たる。
ヒソカ(……釣り糸!?)ガッ
キャップ「!」「これは……!」
球体は地面に転がっている盾を捉え、キャップの手に放り投げる。
盾を掴むと体を回転させ、全力でヒソカに投げるキャップ。
ヒソカ「!!」
ガードが遅れ、盾が顔面に直撃する。吹きとばされるヒソカ。
吹っとびながらキャップの背後の茂みを見る。
ゴン「……やった!」
ヒソカ「……!!」
ヒソカ (完璧に気配を消して……機を伺っていたのか……!最初から!)
ヒソカ(素晴らしい……!!)ズギュウウウゥゥゥゥン
ズザザザザッ!
空中で体勢を整え、立ち上がるヒソカ。
キャップ(回復が早い。やはりこいつは……!)
キャップ、跳ね返ってきた盾を取り、構える。
ヒソカ「……ククククク」「素晴らしい……」「君たち二人とも、合格?」
キャップ「……なんだと?」
ヒソカ「試験官ごっこはもう終わり? ほとんどの受験生は大したことなかったけど……君たちは素晴らしい収穫だ?」「あと、そこに隠れてる二人も合格で?」
クラピカ「……」
レオリオ「……(気づいてやがった…)」ゾワッ
ヒソカ「君たちはもっともっと強くなる? それが実った時……ボクが食べる?」
ゴン「……」ゾクッ
ヒソカ「それじゃまた? みんないいハンターになりなよ?」スッ
音もなく消えるヒソカ。
キャップ、しばらく警戒した後、気配が完全に消えたのを悟り盾をおろす。
12: 以下、
キャップ「……」「(強敵だった……。ウィンターソルジャーのメタルアーム並みの握力。アイアンマン並みの膂力。途轍もない強敵)」「(だが、いまはそれよりも)」
キャップ「ゴン、ありがとう。君のおかげで救われたよ」手を差し出し、握手するキャップ。
ゴン「ううん、スティーブさんを置いてオレたちだけ逃げるなんてできないよ!それに、あいつすごく強かったし……」「あれが精一杯だった」
レオリオ「なにもできなくて悪かったな……あんた一人に任せちまって」
キャップ「構わないさ。こういう時体を張るのがヒーローの役割だ」
クラピカ (……ヒーロー?)
キャップ「だが僕一人で倒せる相手ではなかった。実際見逃される形になってしまったからね。君たちには感謝している」
レオリオ「い、いいよ別に、ていうか俺はなにもしてないけどな」
キャップ「とりあえず先を急ごう。あの試験官はだいぶ先まで行ってしまった」「ヒソカにはいつか借りを返すことにしよう。それまでは試験に集中だ」
走り出す三人。キャップ、落ちているヒソカのトランプを一枚手に取り、走り出す。
13: 以下、
二次試験会場
メンチ「二次試験は料理よ!あたしたちに美味しいと言わせたら合格!」
ブハラ「まずは俺の指定する料理を作ってもらい、その合格者にメンチの指定する料理をつくってもらう」
ブハラ「俺の指定する料理は『豚の丸焼き』だ!森に住む豚をハントしてもらう。豚の種類は自由!」
キャップ「ハンター試験は戦闘能力のみを競う試験ではないのか」
クラピカ「ハンターには様々な種類があり、彼らはグルメハンターと呼ばれる部類だ。文武両道、料理のような文化にも精通してこそ一流のハンターとなれるのだろう」
レオリオ「だったら俺もその口だ。俺は医者を目指してるからな」
ゴン「レオリオがお医者さん?へー」
クラピカ「……(あまりかかりたくないタイプの医者だな)」
キャップ「なるほど。レオリオはメディカルハンターか。……僕がなるのであれば……イラストハンター、とかかな?」
キャップ「しかし料理か。食事は自分で作っていたし一通りできるが……野生の豚は見たことがないな」
1時間後
ジュージュー
クラピカ「この辺に生息するグレートスタンプという豚らしいが……」「これほど巨大な豚を丸ごと食べられるのだろうか」
キャップ「見ろ。あのブハラという男、あっさりと平らげてしまった……まるでハルクの食事だ」
ゴン「ハルク?誰それ?」
キャップ「ああ、僕の仲間なんだが、全身緑色で巨体の持ち主なんだ」「といっても彼が(あの状態で)食事している様子を見たことがないが」
サラサラ
キャップ「こういう人だよ」
メモにハルクとバナーを描いてゴンに渡す。
レオリオ「うわっ、あんた絵うまいな!本当にイラストハンターなれるんじゃないか?」
ゴン「この人が怒るとこの人になるの?全然違うね」
クラピカ「……というよりこれは人なのか?」
キルア「そんなこと言ったらあの[ピザ]だって人間じゃないだろー」モグモグ (←つまみ食いしてる)
キャップ「(確かに。身体に見合わない質量を収納しているという意味ではハルクと同じだな。あれも特殊な力なのか?)」
ブハラ「これもうまい、うまい……全部うまい」「うん、豚をとってきた71名は全員合格!」
14: 以下、
メンチ「後半は厳しく行くわよ!あたしが指定する料理は……スシ!」「スシはスシでも握り寿司よ!道具や材料からヒントを得て作ってちょうだい!」
レオリオ「スシって……見たことも聞いたこともねーよ」
ハンゾー(スシか!知ってるのは俺だけ……こいつは勝ったぜ)
キャップ「スシ、か。トニーに連れられて高級なスシ屋に行ったことがある。ある程度なら再現できそうだ」「たしかビネガーで味付けしたライスに魚の切り身を乗せた料理だった気がする。ソイソースにつけて食べるものだ」
ハンゾー「(オレより詳しい!?)」
クラピカ「なるほど。そして握り寿司という名称から察するに……コメと魚を手で握るのだな」
クラピカ、コメを酢であえたものに魚の切り身を乗せ、両手ではさんで叩き潰す。
ガチョッ
クラピカ「仕上げにショウユを霧で吹く!できた!」ドベ……
メンチ「酢の匂いがきょうれ……ウォエッ!」
クラピカ「食べる前からなぜえづく!?」
キャップ「君は賢いか馬鹿かわからないな」
キャップ、スシを見よう見まねで作る。
キャップ「どうかな」
メンチ「んー……見た目と包丁さばきはそこそこだけど……あまり美味しくないわね」
キャップ「そうか……」(そういえばレジスタンスの仲間だったジム・モリタがスシを好きな料理だと言っていたが…)モグモグ(確かにこれはあまり美味しくない)(……懐かしい)
15: 以下、
結局合格者はゼロ。
しかし会長の計らいで急遽臨時の試験が行われることに。
クモワシの卵をハントし、キャップたちは見事合格する。
キャップ「これは美味しい。ニワトリとは全然違うね」モグモグ
クラピカ「濃厚でとろけるような舌触り……」
レオリオ「オレこんなうまい目玉焼きはじめて食ったぜ」
ゴン「でもこれだけでっかいと食べきれないよ。キルア、半分こしようよ」
キルア「えー?オレは修行してたからこれくらい余裕だぜ」モグモグ
クラピカ「なにを自慢しているんだ」モグモグ
キャップ「これにソイソースをかけてみよう」「うん、これは美味しい。そういえばトニーとクリントと行ったスシもタマゴが一番美味しかったな」
ハンゾー「いやそれはおかしい……」
キャップ「?」モグモグ
キャップ「いよいよ3次試験か」ゴクン
16: 以下、
トリックタワー屋上
「一流のロッククライマーならこの程度の壁面があれば楽勝だぜ……」
「うわああああ!!鳥がああ!」
怪鳥に襲われるクライマー。
キャップ「フンッ!」ブン
盾が鳥に直撃する。落ちていく怪鳥。
腰のパックからワイヤーを取り出し男の足に引っ掛ける。
男を引きずり上げるキャップ。
キャップ「鳥にやられて足を怪我している。受験はまたの機会にした方がいい」
クライマー「あ、ありがとう……。足がダメになってる…座業でできる漫画家にでもなろうかな……」
運ばれていく男。
クラピカ「あの鳥を一撃で……」
キャップ「鳥の骨は軽量化されていて脆いんだ。あれくらいの衝撃を与えれば粉砕する」盾を回収する
ゴン「スティーブさんえらいね。あの人がやられそうになったらすぐに助けに行った」
キャップ「彼は悪人には見えなかった。というよりも……(なぜ皆見過ごすのか理解できないが)」
キャップ 「(それがこの世界の倫理観なのだろう。所変われば品変わるということか。しかし受け入れて流されるわけにもいかない)」
キルア「……」
レオリオ「今更だけどよー、あんた本当にいいヤツなんだな。ヒソカの時といい」「そのうちあんたの話も聞きたいもんだ」
キャップ「ああ、僕も君たちのことを知りたいさ。ではまた会ったときに話し合おう」
「「「1、2の、3!」」」
17: 以下、
数秒後
ゴン「なんだ、行き先は同じだったね」
クラピカ「短い別れだ。だが話す時間はないな」
レオリオ「ま、このメンツなら安心だし一緒にいるに越したことはないぜ」
キャップ「彼の言う通りだ」
キルア「真面目くさいおっさんだなあ…」
アナウンス『ようこそトリックタワーへ。君たちの道は多数決の道。互いの協力が必要となるコースだ』
キャップ「……チームか……」
クラピカ「思うところあるようだな」
キャップ「いや、僕が組んでいたチームがあってね」「……いまも気まぐれに結成して敵と戦っているんだが」
レオリオ「いまは俺たちでやるしかないがな」
キャップ「異論はないよ。協力してクリアしよう」
18: 以下、
『どっちに行く?右→○ 左→×』
キャップ「ずいぶんと漠然とした問題だ。心理テストか?」
クラピカ「それに近いものだろうな」
レオリオ「なら簡単だ」
○=4(他四人)
×=1(レオリオ)
レオリオ「おっ俺だけかよ!」
クラピカ「人はこういう場合左を選びやすい傾向にあるとされている。左の法則だ」「だが試験官はそれを逆手に取り難しい道を左に用意しているだろう。だからこそ裏をかいて右だ」
レオリオ「へいへい。で、スティーブはどうなんだよ?」
キャップ「左の法則は知らないが……」
キャップ「これだけ抽象的な問題だと答えなど突き詰めても存在しない。が、これはボタン式だ。人が手を使った問題で少し裏をかこうとおもった場合まず利き手と逆を選ぶだろうね。それが原始的な思考だ」
キャップ「この問題はその裏をかいての右だったわけだ。といっても確証などまったくないが」
レオリオ「おもったよりちゃんと考えていた……」
キルア「オレは知ってたけどね、左の法則」
ゴン「オレは適当に押したよ!」
クラピカ「ゴンが正しい。突き詰めれば、運だな」
レオリオ「なら俺だけ運無しかよ……」
19: 以下、
トリックタワー リング
ベンドット「我々は貴様らを試すため雇われた囚人だ。ここから先、一対一に勝負で我々五人を倒さなければ先には進めない」
「一人につき一度しか戦えない。受けるなら○、受けないなら×だ」
レオリオ「当然○だ!」
ベンドット「なるほど、一番手は俺だ。そっちは?」
キャップ「……あんな巨漢を子供と戦わせるわけにはいかない。僕が行こう」
レオリオ「大丈夫かよ?」
クラピカ「彼なら大丈夫だろう。とはいえあの囚人も手強そうだ」「ベンドット。強盗殺人犯で収監中…」
ベンドット「方法はデスマッチだ。相手が負けを認めるか、死ぬか」
キャップ「……条件に『気絶』を入れてくれ。相手が気絶した時点で勝利だ」「殺したくはない」
ベンドット「……いいだろう。代わりに追加条件だ」「『気絶させた相手に勝利宣言するまでどう嬲ってもいい』という条件だ。異論は認めない」
キャップ「……いいだろう」「決して負けはしない」盾をレオリオに渡すキャップ。
ベンドット「ほざけ……!」
跳躍するベンドット。
キャップ、一歩引くと体を回転させ、ベンドット以上に飛ぶ。
脳天にかかと落としを喰らった囚人の意識は一瞬で飛んだ。
ドサッ……
キャップ「僕の勝ちだ」
レオリオ「すげえ……」
クラピカ「妥当な戦い方だ」「あの囚人は腕力を自慢としていた。掴み合いになれば面倒だ」
キルア「……甘い」ボソ
レオリオ「あんた強いのなー……」
キャップ「ありがとう、レオリオ。しかし僕の出番は終わってしまった。君たちにも戦ってもらうことになる」
ゴン「大丈夫だよ。それにオレ戦うの好きだからさ」「次はオレがいく!」
20: 以下、
二回戦
キャップ (ゴンは大したものだ。まだ子供だが膂力は大人のそれ以上だ。難なく対戦者を倒した)
キャップ (父親を探していると言っていたがいったいどんな父なのだろう)
(彼の曇りのない眼を見ていると、不思議とペギーを思い出す)(僕が氷漬けになっていた間、彼女もシールド設立の陰で戦っていたと聞く)
キャップ (いつか彼が人々の希望になる日が来るだろう)
キャップ(……だが) (ヒソカの殺戮を目の当たりにしても曇らないその瞳に……)(無垢すぎるなにかを秘めている気がする)
21: 以下、
三回戦
キャップ (クラピカ。落ち着いた物腰とは裏腹に内に激情を秘めている少年……少女?……人物だ。彼もまた対戦者のマジタニを圧倒的膂力で倒した)
キャップ(マジタニは気絶したふりをして粘っていたが、レオリオの『3回戦の勝敗をかけて4回戦に進む』提案で試合は先に進んだ)
キャップ(過去、彼の身に起きた出来事は知らない。だが彼がその内なる激情に駆られていることは間違いない。おそらくこの中でもっとも明確な目的と意思に突き動かされている人物だろう)(ゴンやレオリオのような余裕が彼にはない。それがとても心配だ)
キャップ (一度彼の話を聞くべきだろう。お節介かもしれないが)(彼は孤独のまま生きてきたのだ)
キャップ (……そして)(キルア)
22: 以下、
四回戦
ジョネス「返っ……」
キルア「……」ニヤ
グシャッ
キャップ (……!)
レオリオ「……マジかよ」
ゴン「……!」
クラピカ「……」
キャップ「……」
五回戦はレオリオの敗北に終わり、五人は別室で50時間の待機を命じられた。
23: 以下、
キャップ「……」カキカキ
クラピカ「なにを書いている?」
キャップ「ああ、この世界に来てから見聞きしたことをメモしているんだ」「まだ携帯機器をうまく扱えないんだ。だから紙とペンを常に携帯してる」
レオリオ「あんたすごいよなあ。強いし体力も底がないし。俺は正直もうヘロヘロなんだがよ、あんたは全然疲れた素振り見せないよな」
キャップ「強靭なのはゴンたち三人も同じだろう。疲れているなら眠るといい。50時間は過ごさないといけないからね」
レオリオ「じゃあそうさせてもらうぜ。ふぁーあ……」
ゴンとキルアも寝入り、部屋はしばし静寂に包まれた。
24: 以下、
キャップ「僕も少し眠るか」
クラピカ「……この盾についている文様はなんだ?」
キャップ「?これは祖国アメリカのマークだよ」
クラピカ「祖国?祖国はブルックリンだと聞いたが」
キャップ「ブルックリンは都市名だね。アメリカ合衆国が僕の故郷だ」「この盾がある限り心はいつもアメリカにあるけどね」
クラピカ「アメリカ……聞いたことがない国名だ」「……スティーブ。君はもしかして我々の外の世界からきたのではないか?」
キャップ「なぜ?」
クラピカ「いや、なんとなくそんな気がするだけだが。君は優れたハンターとしての素質を見せたが、ハンター試験に関してはなにも知らなかった。国名も知らないものだし、共有している常識も異なる。暗殺一家・ゾルディックのことすら知らなかっただろう」
「なによりこのメモだ。こんな文字はいままで見たことがない。我々の言葉はおろか、ゴルドー語でもカキン語でもない……だがパターンがあるからデタラメではないのだろう」「君はどこから来たんだ?」
25: 以下、
キャップ「……君には話しておこう。重要なことだ」「ただし口外はしないでもらいたい」「彼ら三人にはいずれ話すつもりだ。だが……他言は無用。オーケー?」
クラピカ「……いいとも」
キャップ「僕の名前はスティーブ・ロジャース、そういったね」
キャップ「だがもう一つの呼び名がある。キャプテン・アメリカ。それが僕のヒーローとしての呼び名だ」
キャップ「(僕は自分の来歴について彼に話した。超人計画のこと。第二次世界大戦のこと。ヒドラとの戦い。時代との別れと一世紀越しの復活。アベンジャーズ。そしてシールドの崩壊後、突如こちらに送り込まれたこと……)」
クラピカ「……」
キャップ「信じがたいのはわかるがすべて事実だ。僕はそうした世界からこの世界に飛ばされてきた。そしてたまたまハンター試験に参加した」「参加に関して理由は複数あるが、この試験がこの世界において重視され機密扱いされていたためだ。世界を知るためにはまず暗部から踏み込むべきだろうと」「またアウトローが参加することで身分証を手にする機会だとも知ったからね」「さぞかし恐ろしい試験だろうとおもったら子供が参加してて面食らったけどね」
キャップ「おかげで少しずつこちらの常識を学べている。ここの試験官が僕をどう思っているかは知らないが」
クラピカ「……わかった。信じよう」「正直、話の内容はホラ話もいいところだ。君がこの世界を疑うのと同じくらい、こちらにも君の話を疑う余地がある」「緑色の巨人、神と呼ばれた宇宙人、超越的な科学力を持つ学者、そして……ヒーロー……」
クラピカ「だが、信じる」
キャップ「……」「なぜ?」
クラピカ「……あなたが嘘をつくとは思えないからだ」「あなたを狂人だとも思わない」「いままでの素行を鑑みるに、だ」
キャップ「ありがとう、クラピカ」
クラピカ「代わりと言ってはなんだが、私の話も聞いてくれないか」
キャップ「もちろんだとも。僕はキャプテンだからね」
クラピカ「……私はクルタ族という少数民族の末裔で、唯一の生き残りだ。いや、生き残りとなった……」
キャップ「(クラピカの話は想像を絶するものだった。彼はコンタクトレンズを外すと、自分の家族、親戚、友人に至るまで激しい拷問の末虐殺されたことを、真っ赤な瞳に怒りを宿し語り続けた)」
キャップ「(虐殺の凄惨さはヒドラの所業を通して痛いほどよく知っている。僕がかつて仲間とともに潜入し解放した収容所では、飢えのあまり仲間の遺体を齧る者すらいる始末だった。あの光景がまぶたの裏に蘇る)」
キャップ「(この世界にヒーローがいない理由がわかった。ここは憎しみだけが連鎖し続けてきた世界なんだ。そして、ゴンのように突発的な善良さが生まれては無垢なままに消えていく。そういう世界。ハンターという職種がそれを示している)」
キャップ「(ここに来るまで考えていたが、ハンターが良いものなのかどうなのか、僕にはわからなかった。だが一つだけ言えることがある)」
キャップ「(この世界にはハンターとは別な正しい行いが必要だ)」
キャップ「(……少なくとも、クラピカには必要だった)」
26: 以下、
キャップ「……ありがとう、クラピカ」
クラピカ「……ああ、聞いてくれてありがとう、スティーブ。……いや、キャップ」
キャップ「君はこれからどうするつもりだい?ハンター試験を合格したら……」
クラピカ「前にも言ったが、クライムハンターという職種がある。私が目指しているのはそれだった」「ハンターと一般人とでは手にできる情報も社会的自由度もまったく異なる。だからここに来た」
キャップ「……君はやはり」
クラピカ「話は以上だ。一方的な幕引きですまないが……少し疲れた。休ませてくれ」
キャップ「ああ、おやすみ」
クラピカ「君は寝ないのか?」
キャップ「まあね。ほら、なんてったって僕は超人だから」
クラピカ「ふ……」「……」スゥ……スゥ……
キャップ「……」「(大人びて見えるのは言動のためだろう。寝顔はまだ幼い少年のそれだ)」
キャップ「……幻影旅団……」
キルア「……」
27: 以下、
さらに45時間……
海上……ゼビル島に向かう船内
『四次試験はゼビル島で行われる。今引いてもらったクジがターゲットの番号だ。ターゲットのプレートは3点。それ以外のプレートは1点。そして自身のプレートが3点。合計6点以上を獲得し制限時間まで確保した者が合格となる』
キャップ「なるほど。……すべきことは……いくつかある」
密林内
トンパ「ハァーハァー、なんだよここは……虫はいるわ変なうめき声が常に聞こえてくるわ……」「ヒソカの野郎にでも出会ったらどうするってんだ……」
ガサッ カサ……
トンパ「! 誰だ!?」
キャップ「久しぶりだね」
トンパ「……!あ、あんたは……」「(こいつは確かスティーブとかいう……ジュース受け取らなかったやつだ)」
キャップ「プレートと合うナンバーを探してるんだがなかなか見つからなくてね。参ったよ」
トンパ「ま、まあな……」「(ヒソカとやり合って生き残った手練れ……敵にしないのが無難だ)」
トンパ「お、おれもあんたと同じ腹でよ。余計なプレートかき集めずにたった一人と対戦して終わらそって寸法だ。俺は平和主義者だからよ」
キャップ「僕もそうなんだ。だいたい人を殴ったり蹴ったりって好きじゃないからね。ここはお互い穏便に済ませようか。僕はあっちに行くから君はそっちにということで」
キャップ「目的は済ませたろ?余計な手出しはやめてくれよ。じゃあな」
トンパ「あ、ああ……わかったぜ」
トンパ「(き、消えた……あいつ、何のために現れたんだ?言ってることも意味がわからねえ……)」
トンパ「(手練れっつっても本当はビビリで大したことねえんじゃねえか?)」ヘヘッ
トンパ「(……?そういえば……あいつが現れた時……物音が二つしてたような……?)」
トンパ「……なっ、ない!俺のプレートが!あいつ、いつの間に!?」
28: 以下、
キャップ「……案外話の通じる相手でよかったよ」
「……まさかあんなザコを庇うなんてねえ?」スッ
ヒソカ「ま、君に免じてプレートだけで見逃したけど? キミと再戦できるならそれでいいや?」
キャップ「こうして相手しなきゃいけないのも面倒だ。ここでケリをつける」
キャップ、はじめて頭にメットをつける。
ヒソカ「かっこいいマスクだね? それどこで売ってんの?」
キャップ「スタークインダストリーズのカスタマーセンターに聞け」
キャップ、盾を木に向かって投げる。盾が木に当たり跳ね返る。
ヒソカ「狙いズレてない?」
トランプをキャップに投げるヒソカ。
キャップ、トランプを避けヒソカに殴りかかる。
ヒソカ「今度は当たらない?」
仰け反り、パンチを避けつつキャップを蹴るヒソカ。
吹き飛ぶキャップ。
ヒソカ「残念?」
再びトランプを投げるヒソカ。
キャップ「……ぐっ!」
跳躍し回転して回避するが、腕を押さえてしゃがみこむ。
指の隙間から、腕に深々と刺さったトランプが3分の一ほどはみ出ている。
29: 以下、
ヒソカ「利き腕は切断寸前? もうおしまい?」
キャップにトランプを投げるヒソカ。
ヒソカ「案外つまらなかっ……」
ヒソカに激突する盾。
ヒソカ「……ぐっ(……まさか……いままでの数秒間 樹木の間を跳ね返り続けていた!?)」
ヒソカ「(ボクがこの位置に立つことも……計算尽く……!)」
キャップ、押さえていた右腕を振りかざし、体重を乗せてヒソカの喉を殴る。
ヒソカから跳ね返った盾が木に当たり、それが再びヒソカの後頭部に当たる。
盾と拳打に挟まれるヒソカ。
ヒソカ「かはっ…!」「(腕は……フェイク!以前投げたトランプを回収していて……腕に刺さったように見せかけたか)」「(……騙しの手品も使うとは……舐めすぎたな?)」
ヒソカに0.1秒も与えず打撃を繰り返すキャップ。
キャップ「(可能な限りダメージを与えて……!)」
キャップ「(立ち去る!)」
キャップ、盾を手にヒソカを地面に叩きつけると、そのまま走り出す。
キャップ「逃げろ!ヒソカがくるぞ!!」
逃げながら周囲の人間に告げるキャップ。気配を隠した数人が怯えて逃げだす。
ヒソカ「……」ビキッ
地面に顔をこすりつけたヒソカの顔面が歪み、股間が怒張する。
ヒソカ「……もう逃がさない……!!」ズギュウウウゥゥゥゥン?
全力で走るキャップを猛烈なスピードで追うヒソカ。
あっという間に追いつく。
キャップ「(30秒は稼げると思ったが……10秒ももたなかったな)」
キャップ「(だが十分だ)」
森を抜けた先に数十メートルの滝が出現する。
キャップ、滝壺に飛び込む。
ドボォオオ……ン
キャップ「(……これで元の世界に戻れればいいんだけど)」
キャップ、滝壺の中を泳いで潜る。
滝の上からヒソカが見ている。
10分経っても誰も出てこない。
ヒソカ「……なるほど……?」
ヒソカ「ま、いいか?」「収穫もあったしね……?」
喉とうなじをさすり、さらに己のものを怒張させる。
ヒソカ「本当に来て良かった……ハンター試験?」ズギュウゥゥゥゥン
立ち去るヒソカ。
30: 以下、
30分後……
キャップ「ブハアッ」「……ハァハァ、もう無理だ……」
キャップ「この辺が人間の限界ということか……」
キャップ「ん?こんなところに洞窟が……」
滝壺の裏の洞窟に隠れるキャップ。
キャップ「さて……と。プレートはもうあるし……あとは待つだけか」
イモリ三兄弟の三枚のプレートを手にするキャップ
キャップ「ヒソカはお目当てのトンパのプレートを手に入れた。これでもう誰も襲わない……といいんだけど」
「……おいおっさん」
洞窟の奥から人影が出てくる。
キャップ「!?」「(先客か……!)」
キルア「もんのすごい潜ってたけど息大丈夫か?」
キャップ「ああ、キルアか……さすがに30分が限界みたいだ」
キルア「……超人血清ってやつか」
キャップ「……聞いてたのか」
キルア「まあな。てか、オレ少しでも物音すると気付いちゃうし」
キャップ「それはすまない」
キルア「いいよ別に、オレもうここで寝てるだけだしさ」「おっさんもどう?いる?」
プレートをジャラジャラと鳴らすキルア。
31: 以下、
キャップ「あまり闇雲にとるのは……」
キルア「弱い奴が悪いんだっての。それにゴンのやつが集めてこなかったら困るだろ?レオリオのおっさんなんかいかにもだし」「まあアメリカのおっさんには必要ないみたいだな」
キャップ「プレートの持ち主は殺したのか?」
キルア「してないよ」「ほら、あの囚人の心臓盗んだ時、全員引いてたじゃん?だからちょっと控えようと思ってさ」「甘ちゃんばっかだよなー。殺しのアマチュア」
キャップ「……」
キルア「……」「おっさんは兵隊なんだろ。いままで何人殺したんだ?」
キャップ「聞きたいか?」
キルア「ああ。まあうちの親父には叶わないと思うけどさ。職業柄聞いておきたいんだよ」
キャップ「だがダメだ」「僕だけが知っていればいいことだ。奪った命のことは」
32: 以下、
キルア「はあ?なにそれ」「カッコつけてんじゃねーよ。正義とかなんとか言ってたけどさ」「所詮自己正当化だろ。偽善じゃん」
キルア「あんたさっきトンパとかいうザコ助けたろ」「なんでそんなことすんの?あのおっさんは明確に悪人だろ。守るべき善良な人々、とかじゃない」
キャップ「だが彼は誰も殺していない」「彼は確かに悪人だが受けるべき罰はもっと別なものだ。ヒソカに殺される謂れはないよ」「だから助けた。そして彼はハンター試験に合格できない。それが彼のすべてであって、それ以上は必要ない」
キルア「……」「あんた、なんのために戦ってんだ?」
キャップ「キルアはなんのためだい?」
キルア「オレは……楽しいからだよ。ヒソカや親父や兄貴とかと同じ。楽しいから戦うし楽しいから[ピーーー]」
キャップ「楽しむのが目的なのか?」
キルア「当たり前だろ……」
キャップ「ならゴンは?」
キルア「……」
キャップ「ゴンやあの二人といるときの君は楽しそうに見えたんだが。あれは君の目的ではないのか?」
キルア「そんなの……あんななまっちょろいの……」
キャップ「君がクラピカとは違った意味で凄絶な環境にいたことは察している」「いままでの苦しみに見合う行為が殺人で、それが君の一番の楽しみでなければならないと」「そう考えるのもわかる」
キルア「……」
33: 以下、
キャップ「でも君はまだ子供なんだ。もし楽しみたいなら、ゴンと行け」「ゴンとなら、殺し合いなんかせずとも戦いを楽しめる」
キルア「……あんたになにがわかる」「オレも、ゴンも」
キャップ「すまない、複雑な言い方だったな。こう聞くべきだった」
キャップ「人殺しと、ゴンと、どっちが好きだい?」「どのみち好きな方に君は行くだろう」
キャップ「……ただ、前者の場合」「いつか僕と戦う日が来るかもしれないな」
キャップ「僕は、人殺しよりも、なによりも、自分の正義を信じるから」
キルア「……ハッ」「おっさんなんかに負けるかよ」
キャップ「まあその前に元の世界に帰っちゃうかもしれないけどね」
キルア「……ふん……」
キルア「……」
34: 以下、
キャップ「君は……この間久しぶりに再会した僕の友達とよく似ているよ」
キャップ「とても悲しい形の再会だったけど……」「もっと悲しいのは彼の目だった」
キャップ「彼は強くて、あの頃彼が欲しかったはずの力をもう手に入れてて」「なのにすべてが無かった」
キルア「……」
キャップ「僕は帰らなきゃいけない。彼を救わなければ」グッ
キルア「……寝る。疲れた。長話苦手なんだよ」
キャップ「ああ、誰か来ないか見張っておくよ」
キルア「……」「おっさんさ、なんでオレに攻撃しなかったんだよ。待ち伏せされたと思うだろ、フツー」
キャップ「君が仲間を襲う性格には見えないからさ」
キルア「……甘ったるいこと言ってんじゃねーっつの。おっさんの仲間なんかいらねーよ」ゴロン
キャップ「これで98歳だからね」
キルア「……ふ」
キルア「……」スゥ……スゥ…
キャップ「……」
35: 以下、
キャップ「(試験は無事合格した。キルアがかき集めたプレートだが結局杞憂に終わり、プレートを手にできなかったポックルという青年の手に渡り、彼も漁夫の利を拾う形で合格した)」
キルア「結局レオリオは自力でどうにかしたわけか」
レオリオ「なんつー言い草だよ!ったく……にしてもキルアも熱いやつだよな。俺たちにために……泣けるぜ」
キルア「きめーよ、おっさんその1」
レオリオ「なんでオレがその1なんだよ!?スティーブのがおっさんだろうが!せめてその2にしろ!」
クラピカ「やめろレオリオ、おっさん枠の争いは醜いぞ」
キルア「ははは、おっさん、おっさんー」
ゴン「キルアもやめときなよー、褒められたからって照れすぎだって」
キルア「照れてねーっつの!お前こそ顔真っ赤のボコボコじゃねーか!」
ゴン「蛇に噛まれた……」ヒリヒリ
クラピカ「しかしゴンの機転で我々も窮地を脱することができた。まさかあの場で火を起こして焼いた土をばらまくとは……」
ゴン「やりすぎて森ちょっと燃えちゃったけどね」
キャップ「何はともあれ全員最終試験まで到達したんだ。もう一踏ん張りだ」
キルア「……へっ」
キルア「……おっさん」
キャップ「?なんだい」
キルア「あの……話があるんだけど」
キャップ「……いいだろう」
36: 以下、
ハンゾー「おう、やっぱり残ったのはあんたらだったか」
キャップ「スシのときのニンジャか。君も相当の実力者だとは思っていたが」
ハンゾー「十人ともなるとスッカスカだなー。次が最終試験だぜ」
キャップ「ああ。しかし……残った面子は見事に両極に分かれたものだ」
ヒソカ「……?」
ギタラクル「……」
キャップ「(中途半端な者はいない。悪人か善人か……最終的に残るのは白か黒)」「(だが)」
キャップ「(この世界における一番のグレーは僕かもしれないな)」
ハンゾー「ところで最終試験の内容ってなんだろうな。ここまで結構いろいろやってきたけど」
ボドロ「だがまだ試されていないことがある……それは」「ペーパーテスト?」
「「「「「「!!」」」」」」」
キャップ「(それはない……んじゃないか?)」
ゴン・レオリオ「「終わった」」
キルア「……」
37: 以下、
試験官室
ネテロ「十人中七人がルーキーか。豊作豊作♪」
ネテロ「全員注目しとる新人はおるかの?」
メンチ「あたしは294番(ハンゾー)と371番(スティーブ・ロジャース)ですかねー。スシを知ってたし、体術も能力値も高い。オーラは扱えないみたいだけど」「371番はイケメンだし……」ニヤ
ブハラ「面食い…さすがグルメハンター……いでででで!ゴメンゴメン」
ブハラ「おっオレは44番(ヒソカ)かなあ。あいつ去年も参加してたけど相変わらず……」
サトツ「私は99番(キルア)ですね。彼の純粋培養された技術と殺気は目を見張るものがあります」
ネテロ「なるほど、ゾルディック家の三兄かの。あれは伸びしろがあるわい」
リッポー「わたしは……405番(ゴン)と371番(キャップ)ですね」
ネテロ「ふむ。ゴン=フリークス。ジンの息子じゃの」
ネテロ「371番のスティーブ・ロジャースに関しては情報がないがの」
38: 以下、
リッポー「あの二人には共通するものを感じますね。『それ』を持っている人間は必ず伸びます」
リッポー「というより周辺の人物に強い影響を与えます」
リッポー「クライムハンターの私から見ると精神的に危うい受験生もちらほら見受けられますが」
リッポー「彼らにハンターとしての成長を促すのが、スティーブとゴンの二人かと」
ネテロ「ふむふむ、クライムハンターらしい分析じゃ」
ネテロ「……(スティーブ・ロジャース。経歴不詳、戸籍登録なし、来歴一切不明……)」
ネテロ「……(あと)」
メンチ「371番さー、あれ絶対彼女いない歴=年齢だよ。みればわかるもん」ボヨン
ネテロ「(……イケメン、か)」乳でけーな
39: 以下、
飛行船・待機所
キャップ「……ふう」「何日もかかったが……この世界の言語をようやっと習得した」「……だけどここから受験勉強となると相当の骨だ」「(ペーパーテストの可能性もなくはないからね)」
レオリオ「おっオレもうだめだあ……」
キルア「おっさん頑張ってー」
クラピカ「医者を目指しているのに情けないな……」
レオリオ「うるせえ!だいたいなんでオレがキルアとゴンのためにカンニングペーパー作らなきゃならねーんだ!」
キルア「ちょっおまっ声でかいって!」
ハンゾー「な!?ずるいぞ見せろ!」
レオリオ「るせー!ニンジャはマキモノでも読んでろ!」
キルア「ゴンもなんとか言えって……おまえ目が死んでるぞ」
ゴン「オレもうダメだよ」
キャップ「諦めるな、頑張ればなんとかなる」
レオリオ「無責任言ってんじゃねーよ!」
アナウンス『受験生の皆様にお伝えします。これから番号を呼ばれた方から一人ずつ応接室まで来てください』
ボドロ「……終わった」
ハンゾー「問題盗んでくる」
レオリオ「もう潔く諦めようぜ」ポンポン
ポックル「オレの幸運もここまでか……」
クラピカ「知識の範疇ならばいいのだが」
キルア「てかさー、マジペーパーテストなわけねーじゃん?」
ゴン「ヒソカ、それダウト」
ヒソカ「……×」
キャップ「やれやれ、僕からのようだな」
40: 以下、
応接室
ネテロ「まあ緊張せんとそこに座りなされ。最終試験の参考に二、三質問させてもらうぞ」
キャップ「よろしく、ハンター協会会長のネテロさん」
ネテロ「……。えー、まずお主の経歴についてじゃが……」「受験生の中でこれまでの来歴が一切不明なのはお主だけじゃ。ちと長丁場になるが話してもらわんとならんことが多すぎる」
キャップ「(なるほど。僕にはある意味ペーパーテストであるわけだ)」
ネテロ「お主が何者でどこから来たのか、それに関して洗いざらい説明してもらうかの……」
キャップ「わかりました」
ネテロ「(物怖じせんガキじゃのー)」
41: 以下、
???
ネテロ「ふむふむ……なるほど。こことは異なる次元からやってきたと……そういうことかの」
キャップ「お分りいただけたなら光栄です」
ネテロ「では早本題に入ろうかの。今残っている受験生の中で特に戦いたいものはいるかの?」
キャップ「……いない。戦いは趣味ではないから。逆に言えば誰であれ必要とあらば戦う」
ネテロ「なるほどの。では戦いたくない者はいるかの?」
キャップ「複数人になってしまうが……99番と403番、404番、そして405番。彼らとは戦いたくない」「蹴落とす真似はしたくない」
ネテロ「了解した。ではもう下がって良いぞ」
キャップ「では」
ネテロ「……あと、これはわし個人の質問じゃが」
キャップ「?」
ネテロ「“ヒーロー”とはなんじゃ?」
キャップ「隣人の善良を信じ、隣人の悪を知る者です」「では」
バタン
ネテロ「……動じないのう」
ネテロ「異世界……。来襲者。異能の力」
ネテロ「結束する異なる力」
ネテロ「腐敗した組織の崩壊……」
ネテロ「ほっほっほ、なるほどのう。確かに面白いガキじゃて」
ネテロ「お主らを脅かす者が出てきたかもしれんぞ?」「……パリス」ニヤリ
42: 以下、
???
キャップ「(……やはりだ)」「(クラピカにせよ会長にせよ……あまりに物分りがよすぎる)」
ポケットからヒソカを騙すのに使ったトランプを取り出す。
キャップ「(彼らは知っているんだ……次元をも超えうる力を)」
キャップ「(インフィニティ・ストーンにも匹敵するパワーの在り処を……!)」
キャップ「(……調べる必要があるな。そして必要ならば……僕もそれを手に入れる)」
キャップ「(……ヒドラ。バッキー。……ペギー。決着はまだついていない)」
歩き出すキャップ。
思いつめた表情のキャップにレオリオが近づく。
レオリオ「なあ、スティーブ」
キャップ「なんだい?」
レオリオ「あんた人の話聞くのうまいんだってな?なんならついでに俺の話も聞いてくかい」
キャップ「……ああ、ぜひ。君はたしか医者になるんだったな……」
レオリオ「へへ。オレの友達にピエトロってやつがいてさ……」
43: 以下、
キャップ「(レオリオの医師への動機を聞いた。彼の話を聞くことで、彼のうちに芽吹いているヒーローの素質に気がついた。彼は確かに善良な人物だが、それだけではなかった。得られぬ理想を求めてあがき、ついには最終試験まで上り詰めた……それができるならば十分だ)」
キャップ「(彼はきっと優秀な医者になる。彼の目を見ているとトニーを思い出す。トニーのような天才性と危うさはないが、根本に流れる情熱は相通じるものがある……)」
キャップ「(トニー・スターク。彼は今どうしているだろう。また新作スーツの開発に凝っているのだろうか。ペッパーとはうまくやっているのかな。偽悪的で皮肉屋だが根はどこまでも純粋な彼に、もう一度会いたいと思った)」
キャップ「……最終試験か」
44: 以下、
最終試験
キャップ「トーナメント制か……それはともかく合格者が一人とは」
レオリオ「ここまで一緒だったけどとうとうみんな敵か……」
クラピカ「……果たしてそうなのかな?」
ハンゾー「おい、筆記じゃねえじゃねーか!」
ボドロ「はて、なんの話じゃ?」
ネテロ「あー、勘違いしとるようじゃが、諸君らは一勝すれば良い。勝ったものが順に上がり、負けたものは試合を重ねるシステムじゃ」
ネテロ「勝ち上がり制というわけじゃな」
ネテロ「ルールは簡単、相手に負けを認めさせたら勝ち!」
ネテロ「武器はOK、反則ナシ!相手を死に至らしめたら失格」
ネテロ「一人不合格が出れば全員が合格じゃ」
キャップ「不合格者は一人、か」「僕の対戦相手は……」「ゴン!」
45: 以下、
立ち合い人「371番、405番、前へ!」
キャップ「……君とは戦いたくないと言ったんだがな」
ゴン「オレはスティーブさんと戦いたかったよ!プレートのときも戦えなかったし」
キャップ「……仕方ない。ゴン、ある程度手加減するから本気で来ていい」
ゴン「……手加減なんかいらない!」
立ち合い人「第一試合……はじめ!!」
ゴン、開始と同時に釣竿を振り上げる。
キャップが盾を構えるより先に背中の盾を釣り上げ、遠くに投げ飛ばす。
キャップ「大したものだ」「手加減できる相手じゃないな」
キャップ、跳ね返ってきたシールドをキャッチし床に置く。
ゴン「!!……ばれてた」
キャップ「もちろん。年季が違うさ」
釣竿を仕舞いキャップに躍りかかるゴン。
次々と連打を浴びせるがすべて拳骨と肘で防がれる。
ゴン「ふんっ!くっ!ふっ!はぁああっ!!」
フットワークを活かし回し蹴りを繰り出す。
その足をつかむキャップ。
キャップ「ふんっ!」
会場の外に放り出されるゴン。
着地し、間髪入れず攻撃に向かう。
ゴン「はあああああ!!」
再び釣竿を取り出す。
糸をしならせながらキャップの腕に引っ掛ける。
キャップ、釣り針をへし折ると糸を腕に巻きつけ、思い切り引っ張る。
引っ張られたゴンを捕まえるキャップ。
46: 以下、
キャップ「どうだい?坊や」
ゴン「……」ニヤリ
キャップ「!」
キャップの両腕に糸を巻きつけ、腕を封じるゴン。
顎に頭突きし、さらに蹴り上げる。
キャップ「……ぐっ!」
ゴン、腕を縛られたキャップを引っ張り、地面に叩きつける。
……が、その直前に体勢を立て直すキャップ。
地面に膝立ちし、飛び上がり回転する。糸を巻き取られ再び引っ張られるゴン。
ゴン「うわあっ!?」
体に巻きついた釣り糸を引きちぎり、飛んできたゴンを羽交い締めにする。
ゴン「……ぐぐぐ……」
キャップ「そろそろ降参か?」
ゴン「……いや」「二度目のピンチでチャンス……だ」
ゴン、足に結んだ糸で、繋がったシールドを引っ張り、場外へ蹴り上げる。
キャップ「!(奪ったときに結んでおいたのか!それを足に結ぶ動作を隠すためにわざと釣竿を手放した!)」「なんてやつだ……!」
足を引くゴン。釣り針に引っ張られシールドがまっすぐ戻ってくる。
キャップ「(このままだとゴンに当たる……)」
無防備なゴンを手放し、シールドを受け止める。
キャップ「ぐっ」ゴォオーーン……
ズザザザザ
47: 以下、
ゴン「やぁああっ!」
飛び上がり、シールドとつながった足を引っ張る。
ゴン「もう一度手放したらまたお見舞いする!盾のヨーヨーだ……!」
キャップ「……」
キャップ、シールドを持ったままゴンの方へと走る。
ゴン「えっ!?」
ゴン、足の釣り糸がゆるみ、バランスを崩しそのままコケる。
ゴスッ
ゴン「いってーー!!」
ブチッ
ゴンの足の釣り糸を切るキャップ。
キャップ「……ゴン、出身は?」
ゴン「く、くじら島……」
キャップ「……ふっ」「僕はブルックリン」
キャップ「ゴン、僕のま……」
ゴン「負けた!」
キャップ「!」
48: 以下、
ゴン「……スティーブさん、やっぱ強いや。今のオレじゃ敵わない」「でも!オレもっともっと強くなるからさ!そのときは必ず勝つよ!」
キャップ「……ああ、またやろう」
キャップ「(まさかあんな使い方をされるとは……)」「(僕の負けだった)」
キャップ「(君はもう立派なハンターだ)」
キャップ「……しかし勝ってしまったな」
レオリオ「ゴンのやつ……」
クラピカ「泣いているのか?レオリオ」
キャップ「(ゴンはその後、ハンゾーと戦い、彼に敗北をみとめさせた。彼の根気には凄まじいものがあるが、やはり僕が負けておくべきだった。子供が痛めつけられる様を見ていい気はしない……)」
キャップ「(とはいえ彼は矜持を示した。やはり只者ではない。少しだけ彼の父親がどんな人物か知りたくなった)」
49: 以下、
キャップ「(その後、クラピカはポックルに勝利して合格した。キルアとレオリオは相対したがレオリオの不戦勝で終わり、キルアはそのまま上へと勝ち進んだ。我々の中で試験を残すのは彼一人となった。そしてキルアは……あのギタラクルという不気味な男と対峙した)」
キャップ「ギタラクルという針人間とヒソカはヒソカの不戦勝か。腑に落ちないな」
クラピカ「あの戦いまでヒソカはお気に召す実力者と対峙していない。嬉々として戦うかと思ったが……譲られる形で合格とは」
レオリオ「なあ、あいつらダチ公かもしれねーぞ」
キャップ「その可能性は高い。類は友を呼ぶということか」
クラピカ「だとするとキルアが危うい。あのギタラクルがヒソカと同等の実力者だとすれば……」
キャップ「……ああ。しかしそれ以上に」「あの針人間……他の試合も譲り続けていた。キルアと同じように。まるでキルアのみを目的としているように」
レオリオ「!キルアもグルってことか?」
キャップ「というよりキルアの行動を読み透かしているといったところか」
クラピカ「……読み透かす?」「……まさか」
立ち合い人「最終試合……はじめ!!」
キルア「そんじゃーよろしくな」
ギタラクル「キル、気づかなかった?」
キルア「?………!!」
ギタラクル「……オレだよオレ、大事な弟が家出したからさ。連れ戻しに来たんだ」ギギギギ………
針を一本抜くごとに変貌していくギタラクルの顔皮と頭蓋。
変形が治った顔の瞳は、どこまでも深く、暗く……
キルア「……イルミ……兄貴……!!」ダラダラ
イルミ「帰ろうか、キルア」
50: 以下、
ネテロ「なるほどのう」
リッポー「兄弟対決、というわけですか……」パリッ
サトツ「それ以上の目的が彼にはありそうですがね」
メンチ「やけにオーラ濃いなと思ったけど……頭変形させてたわけ!?」
ブハラ「あの頭みたらチャーシュー食いたくなってきた……」
イルミ「仕事の関係でハンターの資格が欲しかったんだけどさ、キルアがここにいるのを見つけたんだ」
イルミ「まさかハンターになりたかったとはね。偶然だけどよかったよ」
イルミ「さあ家に帰ろう。母さんが心配して待ってるよ」
キルア「……くそ……誰が……!」ギリギリ
レオリオ「あのキルアが……あんなに動揺するなんて……」
キャップ「ああ」「実力差以上に精神的なものだろう。完全に気圧されている」
イルミ「帰りたくないの? お前に他に行く場所なんてないよ」
キルア「あるさ……」「ハンターになれば……どこだって……」
キャップ『彼と一緒ならどこまででも』
51: 以下、
イルミ「ははは」
イルミ「ハンターになってどうするんだ?お前はゾルディック家の後継ぎだ。暗殺者になるんだよ」
イルミ「お前は希望を持たない空っぽの闇人形だ。そうなるように育てられたんだ」
キルア「……くっ……」
イルミ「何も欲しくない、何も望まない。それがお前だ」
キルア「……嫌、だ」
キルア「オレだって行きたい場所はある……望む人はいる!」
イルミ「……ふーん」
イルミ「ゴン、とか言ったっけ?」
キルア「!」
イルミ「滝壺の洞窟で友達になるとか言ってたよね」
キルア「……聞いてたのか!」
イルミ「お前に友達ができるわけがないだろ」
イルミ「お前に外の友達なんか必要ない」
イルミ「それにもし友達になってくれたとしても、お前はいつかゴンを殺したくなるよ」
キルア「!!」
イルミ「それを感じていないかったか?いつまでも一緒に居られるわけがない」
イルミ「お前は生粋の殺し屋なんだから」
レオリオ「野郎……!!」
クラピカ「……」グッ
52: 以下、
キャップ「……」「……」「洞窟か」
キャップ「洞窟だけなら」「これは聞いてないはずだな」
キルア「……!」
キャップ「キルア……思い出すんだ」
???
飛行船内
キルア『あ……話があるんだけど』
キャップ『……いいだろう』
キルア『アメリカってどんな国なんだ?』『あんたキャプテン・アメリカってんだろ。自由とか正義とか言うけどさ、アメリカがそれなのか?』
キャップ『ああ、僕たちの国……その信念の話か』
キャップ『それなら歓迎だ』
???
イルミ「さあ、もう無駄なことはやめて帰るんだ。お前はゾルディックを継ぐ……」
キルア「『オレたちは』」
イルミ「……?」
キルア「『勝算や結果などに関係なく、自分の信念のためにこそ立ち上がらねばならない』……」
53: 以下、
???
キャップ『そして僕の国は、それを第一の原理として建てられたんだ』
キャップ『時として人々は間違う。己の想いに疑いを持つ』
キャップ『だが、そんな時でも信じ抜く』『自分の大いなる力と責任を貫き通す』
キャップ『それがヒーローの役割であり』
キャップ『ヒーローが希望である理由だ』
キャップ『群衆や新聞や、あるいは世界中から……』
???
キルア「『"そこをどけ"と言われたならば』」
キャップ『真実の川の岸辺に生えた木の如くに立ち……』
キルア「世界に……キサマに向けてこう言ってやる」
キルア「『お前がどけ』……!!!」
キルア「ゴンはオレの友達だ!!」
イルミ「……」ビキ
キャップ「……」コクリ
54: 以下、
レオリオ「その通りだ!!!」
レオリオ「やれ!やっちまえキルア!そんなクソ兄貴かっこよくさっぱりぶっ飛ばしてよ!そんでまたゴンのところに行ってこい!!」
クラピカ「やれやれ……しかし」「いまはすべて、全面的に君に同意だ」
ハンゾー「いいぞボウズ!さっきはダチの足折ってごめんなー……」ボソ
ボドロ「そうじゃ!やってやれぬことはないぞ!わしなんかこの歳で合格じゃ!」
ポックル「あんたには感謝してるんだぜ!完全に漁夫の利だからよ!やったれ!」
ネテロ「……ほう」
リッポー「……彼、ですね」
サトツ「……おそらくその影響でしょう」
メンチ「ふーん……」「暑苦しい男苦手なのよねー」
ブハラ「面だけ食い……いでででで!!」
レオリオ「はっ倒せよ!キルア!」
キルア「うるせっつの……バカおっさんが」
キルア、イルミに向かって一歩踏み出す。
55: 以下、
???
キャップ「(結局、キルアはイルミに敗北した。全力を出し切りボロボロになったキルアは、それでも満足気な顔をしていた)」「(イルミは終始不機嫌な表情を湛えていたが、ゴンに向けられた鋭い殺意はヒソカの牽制で消え失せ)(奴自身も会場から音もなく消えた)」
キャップ「今度ばかりはヒソカに感謝するべきかな……」
キャップ「(不合格者はキルア一人となり他は全員合格)」
キャップ「(晴れてハンター試験は終了した)」
キャップ「(僕がハンターになるまでの足取りはここまでだ)」
56: 以下、
パーティ会場
ハンゾー「おめでとおおおおお!!無礼講じゃ無礼講!」
レオリオ「イエーイ!ついに俺もプロハンターだぜ!飲め飲め!おらっもっと飲めよ!スティーブ・ロジャース!」
キャップ「はは……僕は体質的に酔えないからね」「……!懐かしい。コーラの味はここも変わらないか」
クラピカ「やめろレオリオ、みっともない」
レオリオ「いいじゃねえか!今日だけは無礼講よ!」
キルア「イエーイ!飲め飲めー!」
レオリオ「ってお前未成年だろうが!受かってもないし!」
クラピカ「というか確か君も未成年…」
キルア「はあー!?俺の舐めプのおかげでプロなれたんだろー!本気でやってたらマジ一発KOだから!レオリオもそこのおっさんも!」
キャップ「キルア、未成年で飲酒はやめとくんだ」
キルア「アルコールなんか効かねーよ!おれもおっさんと同じだっつーの!『体質的に……酔えないからね……』ブハッ」
57: 以下、
キルア「イエーイ!飲め飲めー!」
レオリオ「ってお前未成年だろうが!受かってもないし!」
クラピカ「というか確か君も未成年…」
キルア「はあー!?俺の舐めプのおかげでプロなれたんだろー!本気でやってたらマジ一発KOだから!レオリオもそこのおっさんも!」
キャップ「キルア、未成年で飲酒はやめとくんだ」
キルア「アルコールなんか効かねーよ!おれもおっさんと同じだっつーの!『体質的に……酔えないからね……』ブハッ」
ゴン「もー、キルアは本当に照れ屋だなあ」
キルア「はあ!?照れてねーし!ゴンもくらえ!ビールかけ!」
ゴン「ちょっ!オレは普通に酔うんだってば!なんだ……よ……う……」グラグラ
キルア「よっわ!反吐じゃんヘド、たぶんこいつの父ちゃんも酒全然飲めないぜ」
キルア「会う日が楽しみだ」ニシシ
ゴン「キルア?!ぐらええええーー!」でろでろ
キルア「ちょっえっいででで!」ぐぎぎぎ
クラピカ「あれはアジアに伝わるという伝説の秘法……酔拳!?」
キルア「バッ、誰か助けろって!おい!」
キャップ「子供は元気があっていいなあ」「ゴン、折れた手足で関節技かけるとすべて自分に来るぞ」
キルア「ギ……ギブ……」
ゴン「ふへへ……」
レオリオ「あーもーしょーがねーなー!なんだかんだいってガキなんだもんな!お前ら二人!」ヨロヨロ
クラピカ「君も大概だがね……」
グラスを置く
58: 以下、
クラピカ「……」「スティーブ」
キャップ「なんだい?クラピカ」
クラピカ「……君に一つ頼みがある」
キャップ「もちろんだ」
クラピカ「……!」
キャップ「ただし条件がある」
クラピカ「……言ってくれ」
キャップ「事前調査を徹底することだ。彼らに関して全て調べ上げてから…そのあと行動に移す」
キャップ「一体なぜそれを『やった』のか」
キャップ「誰がそれを『やらせた』のか」
キャップ「なんの『目的と意味』があったのか……」
キャップ「やるならば後悔やあと腐れはまったくない状態にする」
キャップ「もしも事前認識と異なる結論が出たら、報復行為はやめる」
キャップ「単なる捕縛に切り替える」
キャップ「先走ることが聡明で明晰な君の欠点だ」
キャップ「君の考えることはよくわかる。僕も……同じだからね」
クラピカ「……そこまでやってくれればあとは私一人で十分だ」
キャップ「そうもいかない」「相手は手強い。すべてがベールに包まれている状態だ」
キャップ「なら正義を味方につけた方がいいだろう?」
キャップ「たとえ向かう先が復讐だとしても」
クラピカ「復讐者たち、か」
「……アベンジャーズ」
59: 以下、
「みんなへ
僕がそちらの世界から突然消えた経緯はこの通りとなる。
僕は今こちらの世界で自警団に近いものを結成し戦っている。
この世界で通じるパワーも手に入れた。
念能力という人間の潜在能力を引き出す力だ。
正直自分にこんな力が残されていたことに驚いている。
超人血清もまだまだ改良の余地があるというわけだ。
だから安心してくれ。
僕はここにいる」
ソー「アズガルドにわけのわからない手紙が届いたんだが……おそらくスティーブがキューブの力を使ったんだろうな」
ブルース「今地球にキャプテン・アメリカはいない」
トニー「……ウルトロンの開発を急がねば」
ナターシャ「……(スティーブ……)」
「だが異なる世界であっても通じているとは言いがたい状況だ。
グリード・アイランドの力を駆使してもコズミックキューブを通して手紙を送るのが精一杯だ。
君たちの世界に関われないこと、やり残してしまったことを想い日夜悔いている。
トニー、すまない。僕がいない間君に任せた。
バナー、トニーとは持ちつ持たれつでやってくれ。
ナターシャ、君はあの事故から脱出できただろうか?無事を祈る。
サミュエル、君はたぶん大丈夫だろう。あとをよろしく頼む。
ソー、君も死にそうもないし大丈夫だろう。
クリント、家族を大切に……寿司屋でカミングアウトされた時は本当に驚いたんだからな?」
ファルコン「……オレとあのソーが同じ扱いとは」「光栄だ、キャップ」
ホークアイ「……寿司でも行くか?」
ファルコン「その前に寄るところがある」「国立博物館だ」「きっとそこにいる……彼だけが手がかりだ」
「シャロン、ペギーを頼む。……その時まで帰れなかったら……胸が締め付けられる思いだ。
いままでありがとう。昔も今も、君が僕の支えだ。ペギー」
シャロン「……」
コールソン「僕にはなにもないの?縦読みとかじゃない?」
メリンダ「あのダサいスーツのせいね…」
「コールソン。今だから言うけど、あの教育テレビはダサいとおもう……でも、ありがとう。
アベンジャーズの裏で世界を何度も救ってくれた君を心から尊敬している」
「……そして、バッキー。済まなかった。君をあの時救えなかったために長いこと苦しませてしまった。
だがもう一度約束する。君が何者になろうとも、世界のどこに居ても、僕は必ず君を助にいく。
待っててくれ」
???国立博物館
??「……」グシャ
「……別の次元……か」
60: 以下、
「もう送れる手紙はこれが限界だ。だがこれは別れじゃない。再会の時を告げる鐘だ。
僕はこちらで帰る方法を必死に模索している。
こちらですべきことをしたなら、いつか必ずそちらに戻る。
もしも君たちが、人々のために僕を必要とするとき???
君が再びキャプテン・アメリカを必要とするとき????
そんなときは、僕を呼べ。
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ

キャプテン・アメリカ
ハンター×ハンター
END
63: スレ主 2017/12/27(水) 19:07:09.23 ID:VScXlaJ10
寝落ちしてた……そういうわけで終わりです
もともとマンガのネタに考えてたのですが構想が長くなりすぎたのでSSでぶちまけてしまいました
この掲示板を使うのは5年ぶりくらいになります。懐かしい。自分語り長え
キャプテンアメリカ三部作は傑作なので見ると面白いですよ
それでは
61: 以下、

キャプテンアメリカは分からんけど面白かった
64: 以下、

チラ裏とか言いながら普通にクオリティ高かった
所々台詞が改行されてなかったのが読みづらかったけど
65: 以下、

試験以降のはしょられた部分も読んでみたいと思ったよ
キャップはやっぱ強化系かな
67: 以下、
絵が上手いのは知らなかった
そんな特技があったのか、キャップ
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514349545/
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
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