ぬ〜べ〜「765プロの如月千早、か……」back

ぬ〜べ〜「765プロの如月千早、か……」


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P「おーい、千早。そろそろ撮影に戻るぞ……って、何をしてたんだ?」
千早「あ、プロデューサー……すみません。綺麗な貝殻があったもので、つい」
P「どれどれ……。へえ、確かにすごく綺麗だな」
千早「ええ。それで、その……。
 みんなにも持って帰ってあげたいと思うのですが、どうでしょうか……?」
P「みんなに? なるほど、いいじゃないか!
 これだけ綺麗なら、いいお土産になりそうだ」
----------------------------------------------------------------------------
2: 以下、
P「でもせっかくなら、うんと綺麗なものを探した方がいいかもな。
 よく見れば結構落ちてるし、探せば見つかりそうだぞ」
千早「えっ? あの、私も綺麗なものを探したいとは思いますけど、
 もうすぐ休憩は終わりじゃ……」
P「もちろん、探すのは撮影が終わってからだ。
 けど、そのあとはもう予定はないから、たっぷり時間は取れるぞ!」
千早「……プロデューサー……。みんな、喜んでくれるでしょうか」
P「ああ、もちろん! さ、そうと決まれば早く撮影を終わらせよう!」
千早「ふふっ……。はい、今行きます」
 『……あの娘だ。あの娘がいい。あの娘なら……』
3: 以下、



郷子「あれ? ねぇ、ぬ?べ?。それ何持ってるの?」
ぬ?べ?「ああ、これか? ライブのチケットだよ。
  ほら、桜井奈絵ちゃんって覚えてるか?」
郷子「奈絵ちゃん? もちろんよ、忘れるわけないじゃない!」
広「ずーっと人気アイドルとして頑張ってるよな!
 出演番組も雑誌も、ぜんぶチェックしてるぜ!」
郷子「って、もしかして、それって奈絵ちゃんのライブのチケット!?」
ぬ?べ?「ああ。まぁ彼女以外のアイドルも出るみたいだけどな。
  例の件(単行本3巻「夜毎の蛇」参照)のお礼ってことで、招待券を貰ったんだ」
4: 以下、
ぬ?べ?「で、実はその人数が三人までは誘えるようなんだが……」
広「え!? じゃあ俺! 俺も行きたい!」
郷子「あっ、ずるいわよ広! 私も私も!」
ぬ?べ?「はは、慌てなくてもちゃんとお前らも指名されてるよ。
  手伝ってくれたお礼だってな」
郷子「本当!? でも、そうなるとなんか申し訳ない気もするわね……あはは」
広「手伝ったって言っても、俺たちあんまり役に立たなかったしなぁ」
ぬ?べ?「まぁまぁ、感謝の気持ちは素直に受け取っておくもんだ」
5: 以下、
広「ところでぬ?べ?。
 さっき奈絵ちゃん以外のアイドルも出るって言ってたけど、誰が出るの?」
ぬ?べ?「ああ、えっと……確か如月千早って言ったかな」
郷子&広「え!? 如月千早!?」
ぬ?べ?「有名な子なんだよな。歌がすごく上手いとか」
郷子「な、なに言ってんのよぬ?べ?!」
ぬ?べ?「え? なんだ、違ったか?」
郷子「歌が上手なんてもんじゃないわよ!
 如月千早ちゃんって言ったら、日本を代表する歌姫だって有名じゃない!」
7: 以下、
ぬ?べ?「歌姫だって? あはは、大げさな。
  その子もアイドルであって、別に歌手ってわけじゃないんだろ?」
郷子「それでも本当にすごいのよ! 千早ちゃんの歌はプロの歌手顔負けなんだから!」
広「そうそう! しかもめちゃくちゃ可愛いんだ!」
ぬ?べ?「へー……。ま、とにかくだ。
  二人ともライブには行くってことでいいんだな?」
郷子「もちろん! 奈絵ちゃんのステージも見られて、
 千早ちゃんの生歌が聴けるなんて、行かないわけないじゃない!」
広「途中で妖怪に会おうと這ってでも行くぜ!」
8: 以下、



当日、楽屋
奈絵「先生、今日は来てくれてありがとうございます! それから二人も!」
ぬ?べ?「こちらこそ、呼んでくれてありがとう。ステージ楽しみにしてるよ」
郷子「でも、本当にすごいわ奈絵ちゃん!
 あの千早ちゃんと同じステージに立てるなんて、トップアイドルの仲間入りって感じね!」
広「うんうん! さすが奈絵ちゃんだぜ!」
奈絵「うふふっ、ありがとう。
 だけど私も、まさか千早さんと共演できるなんて夢にも思わなかったわ」
10: 以下、
奈絵「歌じゃまだまだ千早さんには及ばないけど、
 共演者としてがっかりさせてしまわないように……」
 コンコン
奈絵「? 誰かしら、スタッフさんかな。はい、どうぞ」
千早「……失礼します」
ぬ?べ?「! 君は……」
郷子&広「ち、千早ちゃん!?」
千早「あ……ごめんなさい、もしかしてお話の邪魔をしてしまったかしら。
 本番前に挨拶をと思ったのだけれど……」
11: 以下、
奈絵「い、いえ邪魔だなんて!
 すみません、本当は私の方が挨拶に伺うべきだったのに……!」
千早「そんな、気にしないで。でも、邪魔でなかったのなら良かったわ。
 では、改めて……。初めまして、765プロの如月千早です。
 本日は、よろしくお願いします」
奈絵「あ、はい! こちらこそ、よろしくお願いします!」
千早「えっと……そちらは、お友達ですか?」
郷子「は、はい! 稲葉郷子っていいます!」
広「立野広です! こっちは俺たちの先生です!」
12: 以下、
千早「先生、ですか。初めまして。
 本日は来ていただき、ありがとうございます。よろしくお願いします」
ぬ?べ?「あ、ああ、どうもご丁寧に」
ぬ?べ?(しかし随分落ち着いた子だ……。
  風格もあるし、日本を代表する歌姫ってのも納得かもな)
千早「では、私は失礼しますね。桜井さん、また後ほど。
 ……お互い、頑張って歌いましょうね」
ぬ?べ?「!」
奈絵「あ、はい! がんばります! ではまた!」
 ガチャッバタン
13: 以下、
奈絵「……はあ、びっくりしたぁ。
 まさか千早さんの方から挨拶に来られるなんて」
ぬ?べ?「……」
郷子「それにしても、すごく礼儀正しい人なのね。
 美人だし、雰囲気もかっこよくて……。
 私も高校生くらいなったらあんな風になりたいなぁ」
広「あはは! 郷子が千早ちゃんみたいに? ムリムリ! 寝言は寝て言えってんだ!」
郷子「な、何よ! 別に憧れるくらい良いでしょ! ねぇぬ?べ?!」
ぬ?べ?「……ん? あ、あぁ、悪い。どうした? 何か言ったか?」
14: 以下、
郷子「? 何よぬ?べ?ったら、ぼーっとして」
広「もしかして、千早ちゃんに見とれてたんじゃないの?
 ゆきめさんに言ってやろーっと!」
ぬ?べ?「バ、バカを言うんじゃない! それよりほら、そろそろ出るぞ!
  じゃあな、奈絵ちゃん。客席から応援してるよ」
奈絵「あっ、はい! ありがとうございます!」
ぬ?べ?(……気のせいか? さっきあの子……千早くんから、
  微かに妖気を感じたような気がしたんだが……)
15: 以下、



奈絵『……を聴いていただきました! ありがとうございました!』
広「奈絵ちゃーん! 良かったよー!」
郷子「すごく上手だったー!」
ぬ?べ?「へぇ、上手いもんだなぁ。
  女優としてだけじゃなくて、歌手としてもやっていけるんじゃないか?」
ぬ?べ?(しかし、千早くんの歌はこれよりもっと上手いってことだよな。
  これは楽しみになってきたぞ)
奈絵『では、続いて如月千早さんに歌っていただきます! 千早さん、どうぞ!』
16: 以下、
広「おおっ! いよいよ千早ちゃんの生歌が……!」
郷子「しっ! ちゃんと静かに聞かなきゃ!」
千早『……』
ぬ?べ?(む……!? まただ。また、微かに妖気が……。
  さっき楽屋で感じたものと同様の……)
千早『泣くことならたやすいけれど 悲しみには 流されない――』
ぬ?べ?「……!?」
17: 以下、
ぬ?べ?(バ、バカな、この歌は!?)
千早『蒼い鳥 もし幸せ 近くにあっても――』 
広「う、うぅっ、ぐすっ……!」
郷子「えぐっ、えぐっ……!」
ぬ?べ?(広と郷子だけじゃない、観客たち全員が泣いている!
  それにこの妖気……間違いない……!)
千早『この翼 もがれては 生きてゆけない 私だから――』
ぬ?べ?(信じられん……! これは……『人魚』の歌だ!
  完全な人魚の歌ではないようだが、
  間違いなくこの歌には人魚の力が込められている!
  どういうことだ、なぜ人間であるはずの彼女の歌に、人魚の力が……!)
18: 以下、



P「――お疲れさま、千早」
千早「プロデューサー……お疲れ様です」
P「家まで送るよ。ここで待ってるから、帰る準備ができたら言ってくれ」
千早「ありがとうございます。
 ですが、家ではなく事務所に送っていただければと。もう少し、レッスンをしたいので」
P「レッスンって……こんな時間からか?」
千早「時間は関係ありません。
 空いた時間は、少しでも歌のために使いたいんです」
19: 以下、
P「千早……やっぱり、何かあったんじゃないのか?」
千早「……またその話ですか」
P「最近、何か変だぞ。
 このライブだって、千早がどうしてもって言うから急遽入れた仕事だよな?
 そのおかげでスケジュールもかなり詰まって、最近全然休めてないだろ?
 一体何をそんなに焦ってるんだ?」
千早「……心配はいりません。ただ、歌を歌いたい。それだけです」
P「千早……」
千早「では、帰りの支度をしてきますので。失礼します」
P(……一体どうしてしまったんだ、千早。
 あれじゃまるで、以前の千早に戻ったような……)
20: 以下、



郷子「人魚の力って……それ本当なの、ぬ?べ??」
広「単にめちゃくちゃ歌が上手いだけじゃねーの?」
ぬ?べ?「いいや、もちろん歌が上手いのもあるが、確かに妖気を感じた……。
  以前一度、魚くんの歌を聴いてるから間違いようがない」
広「でも魚さんの歌ほどじゃなかったよな?
 普通に感動する歌って感じだったと思うけど」
郷子「そうよね……。でも、ぬ?べ?が妖気を感じたのは確かなのよね?」
ぬ?べ?「ああ。あくまで不完全……
  人間の歌に人魚の歌が混ざっているような感じではあったが、
  それでもただの人間に歌えるものでないことは確かだ」
21: 以下、
広「じゃあもしかして……千早ちゃんが実は妖怪だったってこと!?」
ぬ?べ?「うむ……。人間と妖怪が交わり、
  その能力が子孫へと受け継がれていくというケースは確かにあるが……」
郷子「それとももしかして、取り憑かれてるとか……!」
広「え!? それって、人魚に取り憑かれたってことかよ!?」
ぬ?べ?「まさか。今このあたりにいる人魚と言ったら……」
魚「こんにちは、皆さん!」
三人「ぎゃあああああああああ!?」
22: 以下、
ぬ?べ?「ってこらあっ! いきなり後ろから話しかけるんじゃない!
  深刻な話をしている時に!」
魚「えっ? ご、ごめんなさい……」
広(し、心臓が口から出るかと思った)
郷子「で、でもどうして魚さんがここに?」
ぬ?べ?「そ……そうだ。偶然にしては出来すぎている。まさか本当に千早くんに……」
魚「? いえ、実は少し前に、この辺りから仲間の歌声が聞こえたような気がして」
広「えっ。仲間の歌声って、人魚の歌声?」
23: 以下、
魚「はい! でも、よく考えたらそんなことってあるはずないですよね。
 私以外の人魚が陸で歌ってるなんて……」
広「そ、そっか。じゃあ魚さんが千早ちゃんに取り憑いてるってわけじゃなかったんだな」
郷子「そうよね、魚さんがそんなことするはずないわ。
 そもそも、人魚が取り憑くっていうのもよく分からないし」
魚「あのー……。もしかして、何かあったんですか?
 取り憑くって、どういう……」
ぬ?べ?「ああ、実はかくかくしかじかで……」
24: 以下、
魚「なるほど! じゃあ、やっぱりあの歌声は私の気のせいじゃなかったんですね!」
広「でもよく聞こえたね。魚さん、普通に海の中にいたんだろ?」
ぬ?べ?「人魚の歌は一種のテレパシーみたいなものだからな。
  不完全とは言え、人魚同士にだけ通じたところがあったんだろう」
魚「それにしても、あれを歌ってたのは千早さんだったんですね。
 通りで綺麗な歌声だと思いました」
郷子「えっ? 魚さんも千早ちゃんのこと知ってるの?」
魚「はい! 前からアイドルには興味がありましたから」
25: 以下、
魚「でも昔に一度聞いた時は、別に普通の歌だったような……。
 どうして急に人魚の歌を歌えるようになったんでしょう?」
ぬ?べ?「ふむ……。魚くんにも分からないとなると、
  やはりこっちでなんとか調べてみるしかないな」
郷子「あ、やっぱり調べるんだ」
ぬ?べ?「人間の女の子が妖怪の力を持ってるなんてことを放っておくわけにはいかないさ。
  特に人魚の歌を歌うアイドルなんて、
  もし力を制御できなければ大変なことになるしな」
広「そ、そっか。よし、俺たちも手伝うぜ、ぬ?べ?!」
魚「あ、じゃあ私も一緒に。できることがあったら、なんでも言ってくださいね!」
26: 以下、



深夜 千早宅
千早「すー……すー……」
千早「……ん……」
 『歌って! 歌って、お姉ちゃん!』
千早「ゆ……う……」
 『歌って! 歌って! もっと歌って!』
千早「っ……ぅ、う……」
 『歌って! もっと! もっと! 歌って!』
 『歌って! 歌って! もっと! もっと! 歌って! 歌って!』
 『歌え』『歌え』『歌え!』『歌え!!』『歌え!!!』
27: 以下、



数日後、とある街
ぬ?べ?「お前ら、自分の交通費くらい自分で出せよ。今月分の生活費が……」
郷子「まあまあ、細かいこと言わない言わない」
魚「ごめんなさい。私、お金持ってなくて……」
広「それより、765プロの事務所まであとどれくらいで着くんだ?」
ぬ?べ?「ったく……。事務所までは、もう少し歩く必要がある。
  まあ、そう遠い距離じゃ……。っ!!」
郷子「? どうしたの、ぬ?べ?」
28: 以下、
ぬ?べ?「……」
広「なんだよ? 何をじっと見て……。
 って、あそこ歩いてるの、もしかして……!」
P「……」
千早「……」
郷子(間違いないわ! 変装してるけど、千早ちゃんよ!)
魚「早く見つかって良かったですね!
 早話しかけに行きましょう。こんにちは?、千早ちゃ……もごっ」
ぬ?べ?(しっ! 大声で名前呼んだりしたら騒ぎになるだろうが!
  相手は有名アイドルなんだぞ!)
29: 以下、
魚「もごもご……ぷはっ。そ、そうでしたね。ごめんなさい、私ったら……」
ぬ?べ?「分かればいいんだ。それに、早話しかけに行くってのに違いはないしな」
P「……」
ぬ?べ?「失礼、ちょっといいですか?」
P「え?」
千早「……あなたは確か……」
ぬ?べ?「はは、覚えてくれてるかい? 以前、ライブ前に楽屋で会ったんだけど」
30: 以下、
P「……? もしかして、いつかのライブのスタッフの方ですか?
 あ、でもそっちの男の子と女の子達は……?」
ぬ?べ?「ああ、すみません何の説明もなしに。
  えっと、あなたは……マネージャーさんか何かで?」
P「俺は如月千早のプロデューサーです。それで、あなた達は……」
ぬ?べ?「実はわたくしども桜井奈絵という子の知り合いでして。
  以前、楽屋に挨拶に行った時に、千早さんとはお会いしたんです」
P「ああ、あの時のライブの……。千早が彼女の楽屋に挨拶に行った時ですね。
 千早、この人たちのこと、覚えてるか?」
千早「……はい、覚えています。それで、何の用事ですか?」
ぬ?べ?「うむ、君に少し聞きたいことがあるんだ。
  立ち話でもなんだし、良かったら近くの喫茶店にでも……」
31: 以下、
千早「ごめんなさい、もう次の予定が入っていますから」
ぬ?べ?「えっ? いや、そんなに時間は取らせないよ。
  なんなら、今ここでいくつか質問に答えてくれるだけでも……」
千早「いえ、今は無駄な時間は過ごしたくないので。
 少しでも、歌わないと……。優のために、もっと……」
ぬ?べ?(? 『優』……?)
千早「では、失礼します」
P「お、おい千早、一人で……。
 も、申し訳ないです。予定が入っているのは本当なので……!
 では、失礼します。大事な用事なら、事務所を通して、またよろしくお願いします!」
32: 以下、
ぬ?べ?「……」
魚「うーん、なんだかすごい勢いで断れちゃいましたね……」
広「お、おいおい、どうするんだよぬ?べ?。二人とも行っちゃったぜ!」
郷子「追いかけなくていいの!?」
ぬ?べ?「いや……やめておこう。仕事の邪魔をしちゃ悪いし、
  何よりあまり無理をすると騒ぎになりかねない。
  それより二人とも、さっき彼女が言ってた、
  『優のために』という言葉に何か心当たりはないか?」
広「ああ、えっと……。優ってのは千早ちゃんの弟の名前だよ」
33: 以下、
郷子「そうそう。千早ちゃんの歌が大好きで、
 優くんのために千早ちゃんはアイドルを目指すようになったんだって」
ぬ?べ?「へー、そうなのか。それで、『優のために』か……。
  すごく仲がいい姉弟なんだな」
郷子「あ、うん。仲は良かったみたいなんだけど……」
ぬ?べ?「? なんだ、今は喧嘩でもしてるのか?」
広「説明するより、これ読んだ方が早いよ。
 ぬ?べ?、千早ちゃんのこと何も知らなさそうだから、持ってきたんだ」
ぬ?べ?「これは……インタビュー記事か? どれどれ……。
  っ……! これは――」
34: 以下、
ぬ?べ?「――なるほど、そうだったのか。
  彼女も、アイドルとして輝かしい人生を歩んできたわけじゃないんだな……」
郷子「でも、変よね……? 千早ちゃんはあの騒動を乗り越えて、
 昔ほど歌に執着しなくなったって書いてあるのに……」
広「だよな? さっきの感じだと、
 この記事で千早ちゃん自身が言ってる『昔の私』ってのに戻っちまったみたいだぜ」
魚「それに……さっきの千早ちゃん、妖気がかなり強くなってましたよね」
郷子&広「え!?」
ぬ?べ?「ああ……。まるで本物の人魚と変わりない妖気だった。
  むしろ魚くんよりも強く感じたくらいだ」
35: 以下、
郷子「ちょ、ちょっと! そういうことはもっと早く言ってよ!」
広「そうだぜ! 魚さんはともかく、
 大事なことに限って言うのが遅いんだからぬ?べ?はよ!」
ぬ?べ?「そ、そんなにまくしたてるなよ。
  お前らに言ったところでどうにもならないだろうに」
郷子「そ、それはそうかも知れないけど……!」
ぬ?べ?「何、焦ることはないさ。彼女のこの後の予定は、もう分かってるしな」
広「え? まさかぬ?べ?、ミニライブに行くつもりなのか?」
ぬ?べ?「まあな。場合によっては忍び込むことになるかも知れんが……。
  ただそれより先に、まずは確認しておきたいことがある」
郷子「確認しておきたいこと……?」
36: 以下、



ぬ?べ?「……この辺りか。どうやら、間違いなさそうだな」
魚「ここが……」
郷子「優くんが、事故にあった場所……」
広「それで、確認したいことってなんなんだよ?」
ぬ?べ?「まず一つは、優くんがここに居るかどうか、ってことだ。
  だがそれは、もうはっきりしたよ」
郷子「! ってことは……」
ぬ?べ?「ああ。南無大慈大悲救苦救難……ここに居る霊よ、姿を見せよ!」
37: 以下、
優『ひっく、ぐすっ……』
郷子「……! この子が、優くん……?」
広「た、確かに、どこか千早ちゃんと似てる気がするな」
魚「でもどうして泣いているんでしょう……?
 事故の時の怖い気持ちが、まだ残ってるんでしょうか」
郷子「死んでから地縛霊になって、ずっとここで泣いてたってこと?
 だったら、早く成仏させてあげなきゃ!」
ぬ?べ?「まあ待て。それも確認したいことの一つさ。
  優くんの霊がもしここに留まっていたのだとしたら、その理由は何なのかってな。
  そしてそれは、考えるより本人に直接聞くのが一番だ」
38: 以下、
優『っ……!』
ぬ?べ?「おっと、怖がることはないよ。
  鬼の手でちょっと触るだけだ。そうすれば俺は君の声を聞くことができる」
優『……』
ぬ?べ?「……わかってくれたかい、ありがとう。
  それじゃあ……教えてくれ。君はどうして、こんなところで泣いているんだい?」
優『……すけて、助けて……!』
ぬ?べ?「え……?」
優『お姉ちゃんを助けて……!
 このままじゃ、お姉ちゃんが、お姉ちゃんが……!!』
39: 以下、



ライブ会場裏
P「――そろそろ、開演か。千早のステージ、見てやらなきゃな……」
P(……でも、何故だろう……。
 プロデューサーの俺が見てやらないといけないのに、
 今の俺は、千早のステージを見るのが少し怖いと思ってしまっている……。
 そう……確か、あの日からだ。
 およそ一か月前のあの日、PVの撮影のために、海に言って……)
P『おーい、千早。そろそろ撮影に戻るぞ……って、何をしてたんだ?』
千早『あ、プロデューサー……ごめんなさい。綺麗な貝殻があったもので、つい』
P『どれどれ……。へえ、確かにすごく綺麗だな』
千早『ええ。それで、その……。
 みんなにも持って帰ってあげたいと思うのですが、どうでしょうか……?』
P『みんなに? なるほど、いいじゃないか!
 それだけ綺麗なら、いいお土産になりそうだ』
40: 以下、
P『でもせっかくなら、うんと綺麗なものを探したいな。
 よく見れば結構落ちてるし、探せば見つかりそうだぞ』
千早『えっ? あの、私も綺麗なものを探したいとは思いますけど、
 もうすぐ休憩は終わりじゃ……』
P『もちろん、探すのは撮影が終わってからだよ。
 そのあとはもう予定はないから、たっぷり時間は取れるぞ!』
千早『……プロデューサー……。みんな、喜んでくれるでしょうか』
P『ああ、もちろん! さ、そうと決まれば早く撮影を終わらせよう!』
千早『ふふっ……。はい、今行きます』
P(そうして、撮影を終えた俺と千早は貝殻を探し始めて……。
 でも、いつの間にか千早が居なくなっていたんだ。
 それで、しばらく探したら……。そう、あの洞穴の中に立っている千早を見つけて……)
41: 以下、
P『千早! こんなところに居たのか……。でも良かったよ、見つかって』
千早『……』
P『千早……? っと、そうだ。いい貝殻は探せたか?
 俺は結構良さそうなのを見つけたぞ。ほら、これなんかなかなか綺麗……」
千早『そんなことより、プロデューサー。早く帰りましょう。
 帰って、歌のレッスンを入れていただければと』
P『え……? でも、いいのか? みんなへのお土産は……』
千早『歌のレッスンの方が大事です。さあ、早く帰りましょう、プロデューサー』
42: 以下、
P(この時からだ。千早は、何より歌を優先するようになった。
 歌の仕事は挨拶なんかも含めて特に問題なくこなすが、
 歌以外の仕事はキャンセル可能なものはすべてキャンセルして、
 空いた時間はすべて歌のレッスンに当てて。
 春香や、事務所のみんなとの時間も、ほとんどなくして……)
P「……一体、どうして……」
ぬ?べ?「! あなたは、千早くんのプロデューサー!」
P「えっ……?」
郷子「ぜぇ、ぜぇ、ちょ、ちょっとぬ?べ?! もうちょっと加減して走ってよ!」
広「魚さーん! こっちこっち!」
魚「はあはあ、ま、待ってくださ?い!」
P「あなた達は、さっきの……」
43: 以下、
P「えっと、そんなに急いでどうしたんですか?
 あ、もしかして今からのライブに?
 でしたら、こっちは裏口ですから、表のスタッフにチケットを渡して……」
ぬ?べ?「いや、そうじゃない! 千早くんは今どこに居るんですか! 案内してください!」
P「は……? い、いや、無理ですよ。もうライブが始まって……」
広「いいから案内してくれよ! だいたい一か月前くらいに、
 海へ行ってから千早ちゃんの様子がおかしくなったんだろ!?」
P「!? な、なぜそれを……!」
郷子「彼女は取り憑かれているのよ! 人魚に……いえ、人魚の霊に!」
44: 以下、
P「人魚の霊……? い、いきなり何を言い出すんだ」
ぬ?べ?「あなたと千早くんは、ひと月前にとある海岸へ、
  新曲のプロモーションビデオの撮影に行ったはず……。
  そこで千早くんはとり憑かれたんだ!
  首を切り落とされて死んだ人魚の悪霊が
  本来の守護霊であったはずの優くんを押しのけ、取り憑いているんです!」
P「なっ……」
P(何を言っているんだ、この人は……!?
 い、いやしかし、海岸でPVの撮影をしたことはまだ公表していないし、
 千早の様子がおかしくなったことも、
 765プロの者以外に気付かれるとは考えにくい……。でも、人魚の悪霊だなんてそんな……!)
45: 以下、
広「なんだよ、ぬ?べ?の言うことが信じられないってのか!?
 早くしないと千早ちゃんが危ないんだぞ!」
P「ぬ?べ?……? その名前、どこかで……はっ!
 そう言えば聞いたことがある。多くの心霊現象を解決した、霊能力者の教師の話を……!
 ま、まさかあなたがそうなんですか!」
郷子「そうよ! だから早く!」
P「っ……わ、わかりました。ただ、さっき言った通りライブはもう始まっていますから、
 初めは客席からこっそり様子を見る程度にしてください」
ぬ?べ?「それは状況によります! とにかく急ぎましょう!」
46: 以下、



コンサートホール入口前
魚「……先生、これって……」
ぬ?べ?「ああ……。かなり強い妖気がここまで漂ってきている。
  しかも、やはり本物の人魚である君より強い妖力のようだ。
  力尽くで守護霊に取って代わるのも、これならきっと可能だろう……!」
P(ほ、本物の人魚……? って、今はそんなことに突っ込んでいる場合じゃない!)
P「やっぱり、変だ……。セットリスト通りなら、
 今はかなり盛り上がる曲を歌っているはずなのに、
 音楽も、ファンの声も、一切聞こえてこないなんて……!」
47: 以下、
ぬ?べ?「よし、すぐに中へ入ろう……。ただその前に、プロデューサー。
  今、耳栓のようなものは持っていますか?
  できれば外の音を完全に遮断できるよう、
  イヤホン付きの音楽プレイヤーか何かがいいんですが」
P「え? 音楽プレイヤーならありますけど、でもどうして……」
ぬ?べ?「歌を聴かないためです。人魚の歌声には人の心を惑わす力がありますから」
P「な、なるほど、わかりました。でも、あなた達は?」
広「俺たちはちゃんと持ってきてるぜ!」
郷子「ぬ?べ?が持ってるのは私が貸してあげてるやつだけどね。うちに二個あったから」
魚「私は持ってませんけど、人魚ですから平気です!」
P「そ……そうですか」
48: 以下、
ぬ?べ?「今は歌っていないようですが、少しでも歌が聞こえてきたら
  すぐに耳を塞げるよう準備しておいてください」
P「は、はい、わかりました」
郷子「じゃあイヤホンは付けてなくても音楽はもう再生しておいた方がいいわね!」
ぬ?べ?「そうだな。俺もそうしておこう……ん? この再生リストは……」
郷子「そ、全部千早ちゃんの曲よ。せっかくだから編集してきたの!」
ぬ?べ?「わざわざそんなことを……。耳を塞げればなんでも良かったんだが」
ぬ?べ?(しかし、千早くんの歌を聴かないために
  本人の歌を聞くことになるとは、皮肉だな……)
49: 以下、
ぬ?べ?「……よし、これで準備はできたな。
  プロデューサー、扉を開けてください」
P「は、はい……!」
 ガチャッ…
ぬ?べ?「っ……!」
ぬ?べ?(こ、これは……!)
ファン達「…………」
ぬ?べ?(観客全員が、まるで抜け殻のようになっている!
  目からまったく生気を感じない……!)
50: 以下、
郷子「ね、ねぇ、大丈夫? ちょっと……!」
広「おい、しっかりしろ! おいってば!」
ファン達「…………」
ぬ?べ?「……ダメだ。まるで反応がない……!」
P「な、なんだ、これ。なんでこんなことに……」
千早「……あら? 新しいお客さんかしら?」
P「っ! 千早……! どうなってるんだ!
 ま、まさか、これをお前がやったっていうのか!?」
千早「クスクスクス……ええそうよ。みんな私の歌を聴いて、感動してしまっているの」
P「な、何を言って……。とにかく、ステージから降りてくるんだ、千早!」
51: 以下、
千早「嫌よ。このステージは私のもの。私はもっと、歌を歌いたいの」
P「ど……どうしてしまったんだ、千早。さっきから変だぞ! まるで別人みたいじゃないか!」
ぬ?べ?「……別人ですよ。あれは、千早くんではありません」
P「なっ……!?」
千早「何を言っているの、私は千早よ? どこからどう見ても千早でしょう?」
ぬ?べ?「とぼけるのはやめるんだな、もう正体は分かっている。俺の目はごまかされんぞ」
千早「……」
ぬ?べ?「姿を見せてもらおうか! 南無大慈大悲救苦救難広大霊感……!
  彼女に憑いている悪霊よ、姿を現せ!!」
P「っ……!!」
52: 以下、
人魚『クス……クスクスクスクス……!』
P「こ、こいつが、人魚の霊……!?」
千早『残念、バレちゃった』
人魚『案外早かったわね。もう少しは自由にできると思っていたけれど』
ぬ?べ?「この子に危機を教えてもらったのさ……。
  貴様が居場所を奪った、千早くんの守護霊にな」
優『っ……』
人魚『ああ、あの時の坊やね。クスクス……守護霊だとは思えないくらい弱かったけど』
千早『ま、私の妖力の方がずっと強いものね。クスクスクス……』
53: 以下、
郷子「でも、もうおしまいよ!
 ぬ?べ?が来たからにはあんたの好きになんてさせないんだから!」
広「そうだそうだ! さっさと観念して千早ちゃんから離れろ!」
千早『嫌に決まっているでしょう? 私はもっと歌いたいの』
人魚『歌って、歌って……もっと大勢の人間の命をもらうのよ』
ぬ?べ?「……やはりそうか。貴様は生前、人の命を奪うことに快感を覚えた……。
  大勢の人間を歌で惑わして殺し……
  そして霊能力者に首を切られて倒された、そんなとこだろう」
人魚『……』
ぬ?べ?「だが執念深さが、貴様を悪霊へと変えたんだ。
  それからずっと狙っていたんだろう。
  自分が取り憑くのに一番いい人間……歌の上手い人間を!」
54: 以下、
人魚『ええ……そうよ。私はまだ殺したりないの。
 もっともっと、私の歌で人間を殺したい』
千早『この娘ならそれができる……。浜辺で聞こえた美しい歌声を聞いた時、思ったわ。
 この娘の歌なら、私の力を存分に発揮できるって……!』
P「っ……ふざけるな!!」
ぬ?べ?「! プロデューサー……!」
P「千早の歌を、なんだと思ってるんだ……!
 その子はそんなことをするために歌ってきたんじゃない!
 ただ歌が好きで、たくさんの人に歌を届けたい、幸せになってもらいたいって……!
 そうやって千早は歌ってきたんだ!
 そんな千早の歌を、人殺しなんかに利用するなんて許さない!!」
55: 以下、
人魚『クスクス……アハハハハ! ただの人間の分際で、偉そうに言ってくれるわね!
 いいわ、許さないって言うなら止めてみなさい!』
千早『……』
ぬ?べ?「! 息を吸った……!? みんな、耳を塞ぐんだ!!」
千早『??????♪!!!!!』
ぬ?べ?(……! な、なんとか、みんな間に合ったようだ。
  大丈夫、このまま歌さえ聞かなければ……)
ファン達「……おお、おおぉおおお……」
ぬ?べ?(!? 何……!?)
56: 以下、
ぬ?べ?(今まで全く反応がなかった観客たちが、一斉に立ち上がった……!?)
人魚『さぁ、みんな……。私の邪魔をする者を、殺してしまいなさい』
ファン達「おぉおおおお……!」
ぬ?べ?(! やはりそうか……! 今の彼らは、悪霊の操り人形!
  相手が人間である以上、しかもこの大人数では、俺には手の出しようがない!)
人魚『クスクス……さようなら、哀れな人間ども』
ぬ?べ?「……だが、俺には手を出せなくとも、打つ手はある!!」
人魚『何……!?』
ぬ?べ?「魚くん! 頼む!」
魚「はい!」
57: 以下、
魚「??♪ ?????♪」
ファン達「お……おぉお……」
郷子(! ファンの人達が大人しくなっていくわ!)
広(聞こえないけど、魚さんが歌で大人しくさせてくれてるんだ!)
人魚『この妖気……そうか、その女も人魚だったのか……!』
魚(彼女の方が妖力が上だから、完全に正気を取り戻させることはできないけれど……。
 力を打ち消すくらいなら、私にだって……!)
ぬ?べ?「これで貴様の歌は効力を失った……!
  待っていろ、今すぐ鬼の手で地獄に送ってやる!」
58: 以下、
人魚『クク……その程度でいい気になるとは愚かな……!
 地獄に送るだと? やれるものならやってみろ!!』
郷子「ふん、なに強がってるのよ! やっちゃえぬ?べ?!」
ぬ?べ?「食らえ、鬼の……っ!」
郷子「!? え、ど、どうしたのぬ?べ?!?」
広「何してるんだよ! なんで攻撃しないんだ!」
ぬ?べ?「っ……これは、まさか……!
  南無大慈大悲……如月千早の幽体よ、姿を見せよ!」
P「!? あ、あれは……!?」
千早『……あ、う……』
ぬ?べ?「や、やはりこいつ……! 千早くんの幽体と完全に融合している!」
59: 以下、
郷子「ゆ、融合って、そんな……!」
広「お、鬼の手で切り離せないのか!? ほら、人面疽はそうやって除霊するって……」
ぬ?べ?「む、無理だ。ここまで完全に融合していては、
  切り離せる段階を超えてしまっている……! だがどういうことだ!
  こんなレベルで混ざり合うなど、本人が望みでもしない限り……」
優『……!』
ぬ?べ?「! 優くん!」
千早『……ゆ、う……?』
広「そ、そうだ! 幽体になった今なら、千早ちゃんにも優くんの姿は見えるし声だって聞こえるはずだぜ!」
郷子「もしかしたらそれで、正気に戻るかも……!」
千早『あ、ああぁああ……! ごめんなさい、ごめんなさい……!』
60: 以下、
ぬ?べ?「!?」
P「ち、千早……!?」
優『……!? っ! っ……!』
千早『えぇ、歌う、歌うわ……! 私、歌うから、歌うから……!』
優『!? ……!』
郷子「な、なに、どうなってるの……!?」
広「な、なんか、全然話が通じてないみたいだぞ! なんで……!」
ぬ?べ?「っ……貴様の仕業だな、悪霊め!!」
人魚『クク、ヒヒヒ……ヒヒヒヒヒ! そうさ!
 この娘には、弟の声など聞こえていない!
 聞こえているのは私が聞かせている幻聴だけだ!!』
61: 以下、
人魚『今のこいつには、『歌え』と叫ぶ弟の声しか聞こえていない!
 だからお前の言ったとおり、こいつは望んでいるんだよ!
 すべてを、自分の命すら歌に捧げることをな!』
P「そんな……!」
人魚『弟の霊を連れてきたのは逆効果だったようだねぇ!
 まるで目の前の弟に責められているように感じているだろうさ! ヒヒヒヒヒヒヒ!!』
ぬ?べ?「げ、幻聴で千早くんの心を、歌に縛り付けているのか……!
  なんて奴だ……許せん! 貴様は必ず、この鬼の手で切り裂いてやる!」
人魚『ヒヒヒヒ! 言ったろう、できるものならやってみな!!』
ファン達「おおぉおお、おおおおおお……!」
ぬ?べ?「なっ……!?」
魚(! そ、そんな! 私の歌の力が効いていない……!?)
ぬ?べ?「まずい……! 千早くんの心の呪縛が強まったことで、歌の妖力が増したんだ!」
62: 以下、
ぬ?べ?「みんな、イヤホンをするんだ!
  今はまだ魚くんが抑えていてくれているが、このままでは……!」
人魚『させると思うか!? まずはお前から操り人形にしてやるよ、霊能力者!』
ファン達「おおおおおおおお……!」
ぬ?べ?「! し、しまった! イヤホンが……!」
 ブツッ
音楽プレイヤー『?????♪』
千早『っ……!?』
63: 以下、
ファン達「お……おぉ……」
ぬ?べ?「!? な、なんだ? 急にまた大人しく……」
ぬ?べ?(いや……それだけじゃない。千早くんの様子が変わった? 一体なぜ……)
人魚『何……!? 何をしている、歌え小娘! 歌え!!』
音楽プレイヤー『???♪ ???♪』
千早『あ、ぁ……』
ぬ?べ?「これは、イヤホンが抜けた音楽プレイヤーから、曲が……。
  っ! この曲のタイトルは、確か……!」
64: 以下、
ぬ?べ?「魚くん! この歌を知っているか!?」
魚「え……? は、はい、知っています! 千早ちゃんの、有名な歌です!」
ぬ?べ?「この歌を歌ってくれ! そうすれば、千早くんを助けられるかもしれない!」
魚「ほ、本当ですか!? あ……で、でも、歌詞が分かりません!
 メロディーは覚えているんですけど……!」
ぬ?べ?「くっ……! そ、そうか、どうする……!」
ぬ?べ?(歌詞が分からずとも、メロディだけでも歌って……。
  いや、あのインタビュー記事の内容が確かだとすれば、
  千早くんの呪縛を解けるのはこの歌の歌詞だ!
  歌詞が分からないのなら、きっと意味がない……!)
65: 以下、
人魚『ヒヒ……よく分からないが、その曲が邪魔をしているようだな!』
ぬ?べ?「っ! くそっ……!」
人魚『なら、もっと幻聴を強くするだけよ!
 たかが機械から流れる音程度、かき消してくれるわ!』
 『歌え!!』『歌え!!』『歌え!!』『歌え!!』
千早『ぁ、ああぁ……!』
ファン達「おおぉお、おおおおおお……!」
ぬ?べ?「まずい、また歌の妖力が増した! これではまた同じことの繰り返しに……!」
 ????♪ ????♪
ぬ?べ?「!? これは……ステージから、音楽プレイヤーと同じ曲が……!」
67: 以下、
広「いや、それだけじゃないぜ! 見ろよぬ?べ?!」
郷子「スクリーンに映像が映っているわ!」
ぬ?べ?「ほ、本当だ。しかし、なぜ突然……」
P「はぁ、はぁ……! こ、これで、歌えるはずです!」
ぬ?べ?「プロデューサー! ではこれは、あなたが……!」
P「この歌は、ライブの最後に、ファンも一緒に合唱する予定でした……。
 ですから……歌詞もスクリーンに映し出されます!!」
ぬ?べ?「そ、そうか……! これなら歌えるな、魚くん!」
魚「はい! では……歌います! 聴いてください!!」
68: 以下、
魚『……ねえ 今 見つめているよ 離れていても』
千早「っ……!!」
魚『Love for you 心はずっと 傍にいるよ』
千早「あ、ぁ……」
 もう涙を拭って微笑って
 一人じゃないどんな時だって
 夢見ることは生きること
 悲しみを越える力
人魚『ば……馬鹿な!? 呪縛が……融合が、解け……!』
 歩こう 果てない道
 歌おう 天を越えて
 想いが届くように
 約束しよう 前を向くこと
 Thank you for smile
69: 以下、
人魚『がっ……!?』
広「や……やった! 完全に融合が解けたぜ!」
郷子「今よぬ?べ?!」
人魚『な、何故だ……! 私の呪縛は完璧だったはず! それが何故!』
ぬ?べ?「貴様のような悪霊には理解できんだろう……。
  この歌は以前にも千早くんの心を解放してくれた歌……!
  これが人間の絆ってものなのさ!!」
人魚『お、おのれ……! おのれぇえええええ!!
 こうなれば、この小娘も道連れにしてやる!』
ぬ?べ?「!? 照明が落ち……」
70: 以下、
P「千早!!」ガバッ
ぬ?べ?「プロデューサー!」
千早「……ぅ……」
P「っ……だ、大丈夫、千早は無事です!」
ぬ?べ?「そ、そうか、良かった……!」
人魚『くそっ、くそおおおおおっ!!』
ぬ?べ?「最後までとことんゲスな悪霊め……!
  歌いたきゃ地獄で存分に歌いな! この世から消え失せろ!!」
人魚『グギャアアアアアアアアアアア!!!!?????』
71: 以下、
千早「……ん……」
P「千早、目を覚ましたか……」
千早「……プロデューサー? 私……えっ!?」
P「良かった……怪我はないみたいだな……」
千早「な……何を言ってるんですか、プロデューサー!?
 お、お腹から、プロデューサーのお腹から、血が……!!」
ぬ?べ?「何……!? そ、そうか、さっき彼女をかばった時に……!
  いかん、あの出血量は命に関わるぞ!」
郷子「は、魚さん!」
広「早く早く!!」
魚「は、はい!」
72: 以下、
千早「ど、どうして、こんなことに……! 救急車を、救急車を呼んでください!」
ぬ?べ?「落ち着くんだ、千早くん。大丈夫、すぐに治る!」
千早「す、すぐに治るって、そんなはず……」
魚「えっと、怪我をしてるのは……ここですね。えいっ」
千早「え!? な、何をしているんですか!? 自分の手首を切るなんて……」
P「……! こ、これは……」
千早「っ!? き、傷が、どんどん治って……!?」
ぬ?べ?「さて……このことも合わせて、説明をしておいた方がいいかな。
  できれば驚かずに聞いて欲しいんだけど――」
73: 以下、



千早「――そう、だったんですね。では、この記憶は夢なんかじゃなく、本当に……」
ぬ?べ?「そうか……全部覚えているんだな」
千早「はい……。少しおぼろげなところもありますが……。
 本当に、ご迷惑をおかけしました……」
ぬ?べ?「気にすることはないさ。悪いのはあの霊だ。君は何も謝ることなんてない」
千早「……あの。助けてもらって、図々しいとは思うのですが……
 一つだけ、お願いをしてもいいですか?」
ぬ?べ?「ああ……いいよ、言ってごらん」
千早「今、ここに、優が居るんですよね。もう一度……優に会わせてもらえませんか?」
ぬ?べ?「もちろん、構わないさ。……さ、出ておいで、優くん」
74: 以下、
優『……』
千早「! 優……!」
ぬ?べ?「姿は見えるけど、このままでは会話はできない。
  鬼の手を使えばそれも可能になるけど……」
千早「……いえ、大丈夫です。だよね、優?」
優『……』ニコッ
千早「さっきはごめんね。優の声、聞いてあげられなくて……。
 でも、もう大丈夫だよ。
 ずっと……私の傍に居てくれたんだね。これからも、一緒にいてくれる?」
優『……』ギュッ
千早「……うん。私も、歌うね。大好きな歌、みんなと一緒に……」
75: 以下、



千早「……ありがとうございました。久しぶりに優に会えて、嬉しかったです」
ぬ?べ?「そうか。……寂しくはないかい?」
千早「ええ、大丈夫です。だって、いつでも傍に居るんだって、分かりましたから」
ぬ?べ?「ああ……。これからもずっと、君のことを傍で見ていてくれるよ。
  守護霊としての力は少し弱いかも知れないけど、
  きっともう二度と、意地でも君の傍を離れないだろうな」
千早「ふふっ……。そうですね。この子、頑固なところがありますから」
76: 以下、
ぬ?べ?「とにかく、良かったよ。これで万事解決……と言えればいいんだが。
  う?ん……ライブ、中止になっちゃったな」
P「そう言えば、今のファンの人達の状態は……」
ファン達「スヤァ……」
魚「はい。私の子守唄で、眠ってもらってます!」
広「千早ちゃんが危ないって、俺たちがもうちょっと早く気付けてれば、
 ライブもちゃんと出来たんだよな……」
郷子「ごめんなさい、間に合わなくって……」
千早「そんな、謝る必要なんてありません。ご迷惑をおかけしたのは私の方です。
 それに……ライブは中止になんて、しませんから」
ぬ?べ?「えっ?」
77: 以下、
P「はは……そうだよな。千早ならそう言うと思ったよ」
千早「すみません、プロデューサー。いつも無茶ばかり言って」
P「アイドルの無茶に応えるのもプロデューサーの仕事の一つだ。
 スタッフも多分、同じように寝てるよな……。よし、起こしてこよう!」
広「ええっ!? ほ、本当に今からライブするのかよ!?」
郷子「みんな寝てたこととか、ごまかすのが大変なんじゃ……」
千早「そうですね。でもそれは、ライブを中止にしても大変なことには変わりありません」
ぬ?べ?「ま、まあそりゃそうだろうが……」
千早「良かったら、皆さんも聴いていってください。
 関係者席ならまだ空きがありますから」
ぬ?べ?「い、いいのかい? じゃあお言葉に甘えて……」
78: 以下、



ファンA「……ん? あれ……?」
ファンB「なんだ? 俺、寝ちゃってたのか……?」
ファンC「えっと、今何時……」
千早『みなさん、お待たせしました!』
ファン達「!」
千早『如月千早ミニライブ、開演します! 盛り上がっていきましょう!』
ファン達「……うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
79: 以下、
ぬ?べ?(はは……なんか、ファン達は別に難しく考えなくても誤魔化せたみたいだな。
  いつの間にかこいつらも普通に盛り上がっちゃってるし……)
広「うおおおおお! 最高だぜ千早ちゃああああああん!!!」
郷子「千早ちゃんかわいいいいいい!!! きゃああああああ!!」
魚「ハイ! ハイ! ハイ! フッフー! fwfwfwfw!」
ぬ?べ?(しかし……なるほど、これはすごいな。
  今はこんなふうに観客も騒いでいるが、曲調によっては大人しく聞き入って……。
  しかもどの歌も、彼女の歌を愛する気持ちや
  歌を通して皆を幸せにしたいという彼女の想いがひしひしと伝わってくる。
  これが……千早くんの本当の歌なんだな)
千早『私、今、とても幸せです!
 みんなの……あなた達のおかげです、ありがとうございます!』
ファン達「いええええええええええええええい!!!!!!!」
ぬ?べ?(……参ったな、俺までファンになりそうだ。
  帰りに、CDショップにでも寄ってみるかな)
 おしまい
80: 以下、



P「す、すまない、律子。音無さんも、すみません……」
律子「いいから、座っててください! あ、こっちも間違えてる!
 なんでこんな簡単な計算を間違えるんですか! もー!」
小鳥「プロデューサーさん、かなりお疲れだったんですね……くすん」
P「そ、そうみたいですね、あはは……」
亜美「ねぇねぇ兄ちゃん! 38+44は??」
真美「九九くらいは言えるっしょ??
 ねえ兄ちゃんってば?。んっふっふ?」
P「うっ……え、えっと……」
P(き、聞いてはいたが……まさか魚さんの血がこれほどのものだったとは!)
81: 以下、
付き合ってくれた人ありがとう、お疲れ様でした
85: 以下、

ぬ?べ?もアイマスも好きだからまさかのコラボで驚いた
86: 以下、
劇場版かな?
面白かった、乙
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513767753/
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