【ガヴドロ】ヴィーネ「また仕送りが減ってる……こうなったら……」back

【ガヴドロ】ヴィーネ「また仕送りが減ってる……こうなったら……」


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ヴィーネ「……」ドキドキ
魔界通帳 月乃瀬=ヴィネット=エイプリル様
ヴィーネ「……」ペラッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「はあ……」
ヴィーネ「また、仕送り減ってる……」グスン
ヴィーネ「やっぱり、悪いことしないと仕送り額上がらないよね……」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……こうなったら」
ヴィーネ「悪いことするしかないわね」
2:以下、
ヴィーネ「しかし、悪いことって何があるのかしら?」ウーン
ヴィーネ「人殺しとかしたくないし……万引きとか? いや、お店の人に迷惑掛かるわね」
ヴィーネ「できれば、被害を最小限に抑えるのがいいよね」
ヴィーネ「うーん……どうしましょうか」
ヴィーネ(そこから私が一晩中考えて、導き出した答えとしては……)
ヴィーネ「そうだ! ガヴ達になにか悪いことしてみましょう!」
ヴィーネ(こんな結論となってしまいました。今、思えばこの時の私はどうかしてたと思います)
3:以下、
ヴィーネ「取りあえず、明日実践してみましょう!」
ヴィーネ「今日は夜遅いから寝ましょうか。悪事は明日考えましょう」パチッ 照明オフ
ヴィーネ「お休みなさい」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……Zzz」
4:以下、
―翌日 学校―
ヴィーネ「さて……誰に何をしようかしら……」スタスタ
ヴィーネ(なるべく、皆が傷つかないことがいいわね……)
ヴィーネ(いくら仕送りを増やしたいといっても、友達を失いたくないしね)
ヴィーネ「……」トコトコ
ヴィーネ「……ん? あれは……」
サターニャ「私は?恐怖の?大悪魔?♪」フンフン
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「最初はサターニャで決まりね!」
5:以下、
ヴィーネ「サターニャ!」タッタッタッ
サターニャ「あら、ヴィネットじゃない! おはよう!」ニコッ
ヴィーネ「おはよう、サターニャ」
ヴィーネ(サターニャには何をしようかしら……)ウーン
ヴィーネ(……)
ヴィーネ(悪口を言ってみましょうか。ただ、フォローを入れながら極力相手を傷つけないようにしましょう)
ヴィーネ(慎重に言葉を選びましょう)
6:以下、
ヴィーネ「ねえ、サターニャ」
サターニャ「? どうしたのよ、ヴィネット。真剣な顔して……?」
ヴィーネ「…………サターニャってお馬鹿よね」
サターニャ「な!? 何言ってんのよ! 失礼ね!」
ヴィーネ(予想通りの反応ね……でも、ここは鬼にして!)
ヴィーネ「うるさいわね! お馬鹿サターニャ!!」
サターニャ「ぐう……よくも言ったわね……!」
7:以下、
ヴィーネ「大体、何よその蝙蝠の髪飾りは! 可愛いと思ってんの?」
サターニャ「こ、これは……お母さまが誕生日に買ってくれたもので……」グスッ
ヴィーネ「似合っていて可愛いわよ! このお馬鹿!」
サターニャ「!! また、馬鹿って言った! 馬鹿っていう方が馬鹿よ!」
ヴィーネ「うっさい! アホーニャ!」
サターニャ「……今日のヴィネットどうしたのよ? 何かあったら相談しなさいよ」
ヴィーネ(やめて! その優しさが辛い!)
ヴィーネ「あんたには関係ないわよ!」
8:以下、
サターニャ「大いに関係あるわ! だって、ヴィネットは私の友達だからね!」
ヴィーネ「!!」
ヴィーネ「……ありがとう」ボソッ
サターニャ「? なんか言った?」
ヴィーネ「ううん、ただの独り言よ」
ヴィーネ(もう悪口は十分言ったからいいよね。これ以上ここに居たら、サターニャの優しさで心が痛むわ……)
ヴィーネ「と、とにかく! これ以上ここに居たくないわ! じゃあね、サターニャ!」タッタッタッ
サターニャ「ちょっと!? ヴィネット!」
サタ―ニャ「……」
サターニャ「……私と一緒には居たくないのかしら」グスッ
9:以下、
―その日の夜―
ヴィーネ「はあ……今日は疲れたわ。サターニャとあの後、話しにくかった……」
ヴィーネ「ガヴ達からも何があったのかと心配されたし……」
ヴィーネ「サターニャには明日謝りましょう」
ヴィーネ「今、気になるのは……仕送りは上がっているかしら?」ペラッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「少し上がっているわ!」パアア
13:以下、
―次の日の学校―
ヴィーネ「うーん……サターニャにどうやって謝ろうかしら?」スタスタ
ヴィーネ「ガヴとは時々喧嘩するけど……サターニャとは喧嘩したことあまりないわね」スタスタ
ラフィエル「あら、ヴィーネさん。おはようございます」ペコッ
ヴィーネ「ラフィ、おはよう」クルッ
ヴィーネ「ねえ、ラフィ……サターニャはまだ学校に来てないよね?」
ラフィエル「サターニャさんですか……少し、待ってください」センリガンハツドウ
ヴィーネ「?」
ラフィエル「……まだ家に居ますね。サターニャさんを起こしに行けば良かったですね」ムウ…
14:以下、
ヴィーネ「ああ、千里眼ね。ほんとに便利な能力ね……もしかしてずっとサターニャを見てるの?」
ラフィエル「いえ、千里眼の使い過ぎは体力を消耗しますので、週に5日ぐらいですかね。昨日はまったく使ってないですし」
ヴィーネ「そうなんだ(それでも多いわよ!)」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(ちょうど二人っきりね……仕送りのためにラフィエルに悪いことしましょう!)
ヴィーネ(ただ、悪口はやめましょう……心が痛むし、ラフィに敵いそうにないしね)
ヴィーネ(うーん、何があるかしら…………そうだ!)ピコーン
15:以下、
ヴィーネ(ラフィには嘘をついてみましょう! そうと決まれば)
ヴィーネ「ねえ、ラフィ。私、実はね……」
ラフィエル「どうしたんですかヴィーネさん?」
ヴィーネ「実は……私はサキュバスだったのよ!」
ラフィエル「……」
ラフィエル「そうなんですか!!」プクク
ヴィーネ(ぐっ……流石にこれは信じてないわね。まあ、私はただの悪魔なんだけど)
16:以下、
ヴィーネ「えーと……あっ、ガヴがネトゲを止めたんだって!」
ラフィエル「そうなんですか。では、ガヴちゃんに聞いてみますねー」ニコニコ
ヴィーネ「じ、実はただの冗談よ!」アセアセ
ラフィエル「はい、知ってますよー」ニコニコ
ヴィーネ(えーとっ、他には……)
ヴィーネ「た、タプちゃんの趣味はガヴの盗撮らしいわよ!」
ラフィエル「そんなことしたら天界に強制送還ですが……いいのですか?」
ヴィーネ「やっぱり今のなしで」
17:以下、
ラフィエル「うふふ……分かっていますよ」
ラフィエル「ヴィーネさんは嘘をつけませんからね」ニコニコ
ヴィーネ「むっ!」カチン
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「そういえばさ。昨日、サターニャに……」
ラフィエル「はい、なんでしょうか?」ニコニコ
ヴィーネ「彼氏ができたわよ」
ラフィエル「………………え?」
18:以下、
ヴィーネ「偶々、放課後にサターニャが、男の人から告白されているところを見てね」
ラフィエル「う、嘘ですよね。それも嘘ですよね!?」
ヴィーネ「残念ながら本当よ。そしたらサターニャはOKしたわ」
ヴィーネ「その後、二人は恋人つなぎでサターニャの家に行って……」
ラフィエル「えっ……えっ……」オロオロ
ヴィーネ「そして……サターニャの家の前に着くと,お互いを見つめあい……」
ラフィエル「はっ……はっ……はっ……」ブルブル
ヴィーネ「サターニャが目を閉じ……男性の顔がゆっくりと近づいていって……お互いの唇が重なった」
ラフィエル「……うっぷ」
ヴィーネ「数秒間のキスを終えた二人は……仲良くサターニャの家に入っていったわ」
ヴィーネ「そこからは私も知らない」
19:以下、
ラフィエル「あはは……あはははははははは……!!」
ラフィエル「あははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!」
ラフィエル「はー……」
ラフィエル「……」
ラフィエル「……やるべきことが見つかりました」
ラフィエル「私の……私だけの……サターニャさん。今すぐに確かめないと!」
ラフィエル「待っていてください愛しのサターニャさん! あなたのラフィエルが必ず……必ず魔の手から救い出します!!」シュン
ヴィーネ「まあ、これも嘘なんだけどね……って、あれラフィ? どこに行ったの?」キョロキョロ
20:以下、
ガヴリール「ふぁぁぁ……ヴィーネ、おはよう」テクテク
ヴィーネ「あ、ガヴおはよう」
ヴィーネ(その日、サターニャとラフィは学校に来ませんでした)
―夜―
ヴィーネ「……」ペラッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「仕送りが大幅に増えてる!?!?!?」
25:以下、
―次の日 教室―
ヴィーネ「うーん、なんで仕送り額があんなに増えていたのかしら……」
ヴィーネ「もしかして悪魔として認められたとか!……なんてね」
ガヴリール「おはようヴィーネ」テクテク
ヴィーネ「おはようガヴ」
ガヴリール「あれ? 今日もサターニャ来てないのか」
ヴィーネ「ほんとね……何かあったのかしら? 風邪ひいたとか?」
ガヴリール「ははは……ないない! あの馬鹿が風邪ひくとかありえないよ」
26:以下、
ヴィーネ「そうは言っても心配ね……今日サターニャの家に行ってみようかしら。ガヴも行く?」
ガヴリール「すまんが今日はバイトだから無理だ。それとサターニャの家に行くなら、ラフィエルの家を見に行ってくれ」
ヴィーネ「ガヴも心配なのね」
ガヴリール「別に……そんなつもりじゃないし」プイッ
ヴィーネ「任せて。サターニャの家に行った後にラフィの家に行くつもりだから」
ガヴリール「うん、任せたよヴィーネ」
27:以下、
―放課後―
ヴィーネ「さてと……ガヴもバイトに行ったし、私もサターニャの家に行きますか」ガタッ
ヴィーネ「もしかしたら、体調が悪いのかも知れないから、何か買っていきましょう」スタスタ
ヴィーネ「それと悪口を言ったことも謝らないとね」スタスタ
ヴィーネ「……」スタスタ
ヴィーネ「……ん? あれは……?」
黒奈「……」ボー
ヴィーネ「後輩の黒奈ちゃんね! 何してるのかしら? 声を掛けてみましょう!」スタスタ
28:以下、
ヴィーネ「おーい! 黒奈ちゃーん!」
黒奈「?」クルッ
黒奈「月乃瀬先輩……こんにちは」ペコッ
ヴィーネ「黒奈ちゃんは今何しているの?」
黒奈「千咲を……待っています」
ヴィーネ「タプちゃんを待っているのね。仲良くなって良かったわ!」
黒奈「はい……」コクッ
ヴィーネ(タプちゃんも黒奈ちゃんと友達になってよかった……)
ヴィーネ(……)
ヴィーネ(そうだ! タプちゃんにも何かしましょう!)
29:以下、
ヴィーネ(いくら仕送りが上がってもまた、下がるかもしれないしね)
ヴィーネ(とはいっても……タプちゃんにはどんなことをしましょうか……可愛い後輩だから変なことはしたくないわ……)ウーン
黒奈「月乃瀬先輩……どうしたんですか……?」
ヴィーネ「!」ピコーン
ヴィーネ(良いこと思いついたわ! これなら多分問題ないと思う! そのためにも……)
ヴィーネ「ねえ、黒奈ちゃん……ちょっと、協力してくれるかしら……?」
黒奈「……? なんですか?」
30:以下、
タプリス「うぅ……遅くなってしまいました……まさか、お手伝いがあんなに時間かかるとは思わなかったです」タッタッタッ
タプリス「流石に黒奈さんは帰っていますよね……?」タッタッタッ
黒奈「――――――」
ヴィーネ「――――――」
タプリス「!! 良かったです! まだ、居てくれました!」スタスタ
タプリス「しかし、月乃瀬先輩と黒奈さんの組み合わせは珍しいですね……何を話しているのでしょうか?」
タプリス「……少しだけ聞いてみましょう!」ワクワク
タプリス「そーと、近づいて……」ソローリ
31:以下、
ヴィーネ「黒奈ちゃん最近どうかしら?」
黒奈「はい……順調に事は進んでいます……」
タプリス(? 何を話しているのでしょうか?)ヒョコッ
ヴィーネ「ふふ……それは良かったわ。魔界からの指令も大変よね」
黒奈「そう……ですね」
タプリス(魔界からの指令? い、一体どういうことでしょうか)
ヴィーネ「まあ、順調に進んでいるのならいいわ」
ヴィーネ「舞天高校の全生徒傀儡化計画がね」
タプリス(……)
タプリス(ええええええええええ!?!?!?)
タプリス(傀儡化計画とはなんですか!?)
32:以下、
ヴィーネ「舞天高校を手中に収める……最高に悪魔的行為ね!」
タプリス(ま、まさか月乃瀬先輩がこのようなことを……!)
ヴィーネ「そのためにはガヴリールとラフィエルを、我が物にすることが優先事項……」
ヴィーネ「ラフィエルのほうは同胞サタニキアによって、攻略一歩手前の所まできているわ」
黒奈「月乃瀬先輩のほうは……どうですか?」
ヴィーネ「これを見なさい」ペラッ ガヴの寝顔の写真
黒奈「これは……無様な格好ですね」ニヤァ
ヴィーネ「すでにガヴリールは首輪を繋げられたも同然よ!」
タプリス(く、首輪!? も、もしかしてあの写真は……!)
33:以下、
??????????
ヴィーネ『ガヴリール、今日も良いプレゼントを持ってきたわよ』
ガヴリール『ヴィーネ……もうやめてください。元の優しいヴィーネに戻ってください』グスッ
ヴィーネ『何を言ってるのかしら? これが本当の私よ』クスッ
ヴィーネ『とりあえず、これを付けなさい』
ガヴリール『はい……って、えっ……///』
ガヴリール『こ、これは……首輪ですか///』
34:以下、
ヴィーネ『そうよ。私のペットとしての証よ』
ガヴリール『うう……恥ずかしいです///』
ヴィーネ『あなたに拒否権はないわ。早くつけないと……』
ガヴリール『!! わ、分かりました! だから……乱暴なことは止めてください……』カチャカチャ
ヴィーネ『ふふ……似合っているわよ』ナデナデ
ガヴリール『うう……///』
ヴィーネ『ついでに写真も撮っておきましょう』パシャパシャ
ガヴリール『ヴィ、ヴィーネ! 写真は撮らないで……!』
ヴィーネ『ヴィーネ? 呼び方が間違っているわよガヴ? 言い直しなさい』
ガヴリール『……ご主人様///』カアア
????????????
35:以下、
タプリス(??????っ!!)
タプリス(なんて……なんて……羨ましい!!)
タプリス(あっ、間違えました)
タプリス(にくらしい!!)
タプリス(どうにかして天真先輩達を助けないと……!)
36:以下、
ヴィーネ「そして、魔界から新たな指令が下されたわ」
タプリス(ん?)
ヴィーネ「千咲=タプリス=シュガーベルの篭絡よ」
タプリス(えええええええええ!?!?!?)
タプリス(ついに……私も悪魔の餌食に……!)
ヴィーネ「これは黒奈ちゃんに任せたわ。やってくれるよね?」
タプリス(!)
37:以下、
黒奈「……」
黒奈「……ません」
ヴィーネ「? ごめんなさい、聞こえなかったからもう一回言ってもらえるかしら?」
黒奈「それは……できません」
タプリス(!!)
ヴィーネ「あら……それはどうして?」
黒奈「千咲とは……下界で初めての……友達だからです」
タプリス(……)
タプリス(黒奈さん……あなたのこと誤解していました)
38:以下、
ヴィーネ「ふーん……私の命令が聞けないんだ……」
ヴィーネ「そんな子は……お仕置きしないとね!」三叉槍シュン
黒奈「うぅ……」ブルブル
タプリス「!」ダッ
タプリス「だ、駄目です!! 黒奈さんを傷つけないでください!」バッ
黒奈「千咲……?」
ヴィーネ「あら、タプちゃん……ここに居るっていうことは、さっきの話聞いていたのね。まあ、いいわ」
ヴィーネ「先に黒奈ちゃんを始末しましょう!」ジャキッ
タプリス「!!」
タプリス「ぐっ……逃げますよ! 黒奈さん!」ガシッ
黒奈「!!……うん」
39:以下、
タプリス「つ、月乃瀬先輩の悪魔! 変態! サキュバス!」タッタッタッ
ヴィーネ「さ、サキュバス!? なんで!?」ガーン
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「行っちゃった……」
ヴィーネ「まあ、黒奈ちゃんが居るから、タプちゃんに伝えてくれるでしょう」
ヴィーネ「さっきの話は全部ドッキリだってこと」
46:以下、
?回想?
ヴィーネ「黒奈ちゃんに協力してほしいことは、タプちゃんを“怖がらせる“ことよ」
黒奈「怖がらせる……ですか」
ヴィーネ「そうよ。そのために芝居を打ってみようと思うの。要はドッキリね」
黒奈「……面白そうですね」ニヤァ…
黒奈「それで……どんなドッキリをするんですか……?」
ヴィーネ「そうね……魔界からの指令で学校を掌握するために、悪魔が天使をひれ伏せさせる……っていう設定でどう?」
黒奈「……設定が凝っていますね」
ヴィーネ「まあ、こういうのは楽しまないとね///」
黒奈「では……千咲がこの教室に来たら……始めましょう」
ヴィーネ「ええ、よろしくね♪ 黒奈ちゃん」
?回想終わり?
47:以下、
ヴィーネ(途中からアドリブが多かったけど……十分怖がらせること出来たかしら……?)
ヴィーネ(それより、タプちゃんに嫌われてないよね……)オロオロ
ヴィーネ(まあ……そのへんのフォローは黒奈ちゃんに任せましょう)
ヴィーネ(しかし……)
ヴィーネ(黒奈ちゃんは案外ノリがいいわね)
48:以下、
―タプリスside―
タプリス「はあ……ここまで来れば追っては来ないでしょう……」ゼーハー
黒奈「千咲……」
タプリス「黒奈さんは安心してください。私が必ず守りますから!」
黒奈「うん……それより……」 
  ドッキリ大成功!!
タプリス「しかし……天使のような月乃瀬先輩が、あのようなことをするとは……はっ!? まさか!」
タプリス「月乃瀬先輩は誰かに操られてる!?」
49:以下、
黒奈「千咲」
 ドッキリ大成功!!
タプリス「そうです! それしか考えられません!! しかし、一体誰がそのようなことを……」
黒奈「千咲……こっち見て……」
タプリス「なんですか! 今、情報を整理しているところ……です……」
 ドッキリ大成功!!
タプリス「……」
タプリス「ほええええええええ!?!?」
50:以下、
タプリス「い、一体どこからドッキリなんですか!?」
黒奈「最初から……」
タプリス「」
黒奈「千咲……?」
タプリス「良かった……本当に良かった」グスッ
黒奈「!! 千咲……泣かないで……」オロオロ
タプリス「月乃瀬先輩や胡桃沢先輩と敵対関係にならなくてよかった……」
黒奈「……ごめんなさい」ペコッ
51:以下、
タプリス「もう……今回だけですよ?」エヘヘ
黒奈「うん……それと……」
黒奈「さっきは助けてくれてありがとう……」
タプリス「!! まあ、黒奈さんもドッキリとはいえ私を庇ってくれましたから! これでお相子です!」
黒奈「分かった……」
タプリス「では、帰りましょうか」ギュッ
黒奈「!!……うん」ギュッ
52:以下、
―ヴィーネside―
ヴィーネ「さて、サターニャの家に行きましょう」
ヴィーネ「ちょっと遅くなったから、サターニャの家に行って、必要あれば買い出しに行きましょう」スタスタ
サタニキア邸
ヴィーネ「サターニャ、居るのー?」ピンポーン
………………ガチャッ
サターニャ「こんな時間に誰よ……ってヴィネット!」
ヴィーネ「あっ、サターニャ! なんで学校来なかったのよ! 心配してたわよ!」
サターニャ「ごめんなさい……大事な用があったのよ。明日には行くわ」
53:以下、
ヴィーネ「そう……それなら良かった。そういえば、ラフィも学校に来なかったのよ。何か知ってる」
サタ―ニャ「ラフィ!?」
ヴィーネ(ん? ラフィ?)
ヴィーネ「ラフィについて何か知ってるの?」
サターニャ「いや……知らないわね///」
ヴィーネ「そっか……体調とか悪くないよね?」
サターニャ「大丈夫よ……ありがとね」
ヴィーネ「それなら良かったわ。じゃあ、明日ちゃんと登校するのよ?」
サターニャ「分かったわ。またね、ヴィネット」
ヴィーネ「また明日。サターニャ」
54:以下、
ヴィーネ「サターニャは問題なさそうね……」
ヴィーネ「次はラフィの家に行きましょう」ピロロロロ
ヴィーネ「ん? メッセージ? ラフィからね」カチカチ
『ヴィーネさん。お手間をかけさせてすみません』
『明日は学校に登校しますので心配しないでください』
『ではまた明日学校でお会いしましょう!』
ヴィーネ「……問題なさそうね。ラフィの家には寄らなくていいか」
ヴィーネ「まあ、休んだ理由は明日聞けばいいか」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「そういえば、サターニャって“ラフィエル”って呼んでたよね」
ヴィーネ「うーん…………ま、いっか」スタスタ
55:以下、
―その日の夜―
ヴィーネ「さーて、タプちゃんを『怖がらせる』という悪魔的行為を行ったから、仕送りが増えていると思うわ!」ペラッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「むしろ昨日より減ってる!?!?」ガーン
64:以下、
―次の日 教室―
ヴィーネ「うーん……なんで仕送り額が減っていたのかしら……」
ヴィーネ「成功したと思ったのに……」
サターニャ「ヴィネット!! おはよう!」スタスタ
ヴィーネ「おはよう、サターニャ」
ヴィーネ「そうだ……サターニャ。二日前にあなたに悪口言ってごめんなさい!」ペコッ
サターニャ「? 何の話よ?」
ヴィーネ「えーとっ……私があなたに悪口言って……傷つけてしまったのを……その……」
サターニャ「……ああ、あれね。別に気にしてないわ」
ヴィーネ「ほ、ほんとに?」
サターニャ「何か理由があったのでしょう? 長い付き合いだから分かるわよ!」
サターニャ「だから、何も聞かないわ!」
ヴィーネ「サターニャ……ありがとう……!」
65:以下、
ガヴリール「おーす……ってサターニャ。なんで学校休んでたんだ? サボりか?」スタスタ
サターニャ「フフーン! 我が宿敵に教えることはないわ!」ドヤァ
ガヴリール「あっそ」イラッ
ヴィーネ「私も気になっていたけど……なんで2日間学校に来なかったの?」
サターニャ「えっ!?」
サターニャ「それは……その……」アタフタ
ラフィエル「うふふ……サターニャさんと私はそれぞれ、天界と魔界から呼び出しに応じてたんですよ」ヒョコッ
66:以下、
サターニャ「ラフィ!? そ、そうよ! ちょっと、野暮用で魔界に行ってたの!」
ガヴリール「私は天界からそんな通知来てないぞ?」
ヴィーネ「私もよ。なんで呼び出されたの?」
サターニャ「そ、それは……」
ラフィエル「すみません。守秘義務なので言えないですね」
サターニャ「そーよ! しゅひ義務だから言えないわ!」
ヴィーネ「そう……」
67:以下、
ガヴリール「なあ、ヴィーネ」ヒソヒソ
ヴィーネ「どうしたの? ガヴ」ヒソヒソ
ガヴリール「こいつらこんなに仲良かった?」ヒソヒソ
ヴィーネ「確かに……サターニャは“ラフィエル”って呼んでたしね」ヒソヒソ
ガヴリール「多分、この二日間でお互いの仲が、進展することがあったんだろうな」ヒソヒソ
ヴィーネ「そうでしょうね」ヒソヒソ
ヴィーネ(まあ、仲良しなのはいいことだけどね)
68:以下、
―放課後 校舎―
ヴィーネ「もう放課後ね……今日は悪いこと出来なかったわ」スタスタ
ヴィーネ「仕送り額を上げる為に、誰かに悪いことしないと……! このままでは生活できないわ」スタスタ
ヴィーネ「ただ、同じ人にするのも気が引けるのよね……」スタスタ
ヴィーネ「誰かいないかしら……?」スタスタ
ヴィーネ「ガヴは今日もバイトだし…………ん? あれは……?」ピタッ
まち子「よいしょっと。ふー、これで荷物整理は終わりかしら。早く、部室に行きましょうか」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(委員長がいたわ! 周りに誰もいないし、これはチャンスね!)
69:以下、
ヴィーネ(さて……委員長にはどんなことをしましょうか)ウーン
ヴィーネ(なるべく、穏便に済ませたいわね)
ヴィーネ(……ここは魔界『悪事大百科』を使いましょう)ボン!
ヴィーネ(適当にページを捲って、そこに書かれていることを実行しよう)パラパラ
ヴィーネ(ここだ!)ピタッ
『悪事その58 悪魔的性的嫌がらせ(デビルズセクシャルハラスメント)』
ヴィーネ「」
ヴィーネ「変なページ引いちゃった……」ズーン
70:以下、
まち子「さてと……行きますか。今日は何を作るのかしら?」
ヴィーネ(委員長が行っちゃう! こうなったらもうヤケよ!)
ヴィーネ(この項目に書かれてあることをするわ!)ジー ペラペラ
ヴィーネ(…………よし! 作戦開始!)バタン
ヴィーネ「委員長―」タッタッタッ
まち子「? あら、月乃瀬さん。学校にまだ居たのね」クルッ
ヴィーネ「ええ……少し用があってね」
まち子「用事って……私に?」
ヴィーネ「そうよ」
まち子「どんな用事なの? 月乃瀬さ――」ドン!
71:以下、
ヴィーネ「委員長……いや、まち子」ズイッ
まち子「!?」
まち子(壁ドンされてる!? それと……顔が近い///)
ヴィーネ「まち子って……可愛いわね」サラッ
まち子(でも……嫌な気分ではないわね///)ドキドキ
ヴィーネ「もっとあなたの顔を見せてよ」アゴクイ
まち子「ちょっと/// 月乃瀬さんどうしたのよ///(直視できない///)」
72:以下、
ヴィーネ「私はいつも通りよ」クスッ
まち子(いつもの月乃瀬さんはただの変な人よ! 今の月乃瀬さんはサキュバスよ!)
ヴィーネ「それよりも……この後予定はある?」
まち子「えっ……予定って……?」ドキドキ
ヴィーネ「私と……」
ヴィーネ「楽しいことしない?」ボソッ
まち子「???っ!」ゾクゾク
まち子「それって……つまり、月乃瀬さんとその……///」モジモジ
73:以下、
ヴィーネ「ふふ……遠慮はしなくていいわよ?」
ヴィーネ(こんな感じ? 悪魔的セクハラっぽいかな?)
まち子「うぅ……///」プイッ
上野「……」ドキドキ
田中「……」ドキドキ
まち子「」
74:以下、
ヴィーネ「まち子……目を逸らさないで」
まち子「いや、その月乃瀬さん……あそこの曲がり角……」
ヴィーネ「? どうしたの?」チラッ
上野「月乃瀬さん大胆ね///」キャー!
田中「まち子を迎えに行ったら……すごい場面に出くわしたね///」キマシタワー!
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(!?!?!?!?!?!?!?)
76:以下、
上野・田中「「あっ……」」
ヴィーネ「」
まち子「……///」
上野・田中「「あはは……///」」
ヴィーネ「」ハッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……二人共引っかかったわね!」
まち子「!?」
上野「えっ!? どういうこと月乃瀬さん!」
ヴィーネ「二人を驚かすために委員長と協力して、芝居を打ったのよ!」ヤケクソ
77:以下、
上野・田中・まち子「「「な、なんだってーー!!」」」
田中「あれ? なんでまち子も驚いてるの?」
まち子「!! えーとっ……なんとなくよ!」
上野「そっか、なんとなくか」
田中「なんとなくなら仕方がないね!」
ヴィーネ「そ、そういうことで委員長手伝ってくれてありがとう!」
まち子「う、うん! 面白かったわ!」
ヴィーネ「それじゃあ、また明日ね!」ピューン
上野「あ! 月乃瀬さん今度部室に来てねー! 皆で料理勝負しましょう!」
ヴィーネ「分かったわー!」タッタッタッ
78:以下、
上野「行っちゃったね……」
田中「月乃瀬さんって意外とお茶目なんだね。気が合いそう!」
まち子「……」ボー
上野「じゃあ、部室に行きましょうか」スタスタ
田中「? まち子どうしたの? 行こうよ」
まち子「えっ!? ああ、そうね」
79:以下、
まち子「……」
まち子(はあ……なんかどっと疲れたわね)
まち子(月乃瀬さんの発言は本音だったのかしら? 本音だったら私は……///)
まち子(まあ……考えても仕方ないか)
まち子(しかし……)
まち子(月乃瀬さん綺麗だったな///)カアア
80:以下、
―その日の夜―
ヴィーネ「はあ……今日は恥ずかしかったわ。うまく、誤魔化せたからいいけど」
ヴィーネ「よく考えたら、あれってセクハラじゃないよね……///」バタバタ
ヴィーネ「委員長と明日からどんな顔して会えばいいのよ!」
ヴィーネ「はあ……」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「そういえば……仕送り額はどうなったのかしら」
ヴィーネ「見るのは怖いけど……確かめましょう」ペラッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「ちょっとだけ増えてる!!」パアア
85:以下、
ー翌日 学校―
ヴィーネ「うーん、なんで仕送り額が増えてたのかしら? あれで増えるなら、タプちゃんの時はもっと増えてもよかったと思うけど」
ヴィーネ「そもそも、増減の基準が分からないわね。何をしたらいいのか見当もつかない……ん?」
まち子「あっ……月乃瀬さん……お、おはよう」
ヴィーネ「委員長……おはよう。あの……昨日のことは……」
まち子「分かっているわ。何か理由があったのでしょ?」
ヴィーネ「うん……まあ……そうね」
まち子「安心して。月乃瀬さんは変な人だけど、意味もなくあんなことをする人じゃないのは知っているから」
ヴィーネ「!! ありがとう委員長!……えっ? 変な人?」
まち子「それと、上野と田中が料理部に、遊びに来て欲しいって言ってたわよ」
ヴィーネ「……ええ! 必ず行くわ!」
86:以下、
ガヴリール「……」ジー
ヴィーネ「……? あら、ガヴおはよう」
まち子「おはよう天真さん」
ガヴリール「おはよう……二人共随分仲がいいな」
ヴィーネ「色々あったのよ……色々ね」
まち子「そうね……」
ガヴリール「ふーん……まあ、いいや。まち子、ヴィーネを借りていくぞ」ガシッ スタスタ
まち子「ええ、いいわよ」
ヴィーネ「ど、どうしたの? ガヴ」スタスタ
87:以下、
まち子「……」
まち子(今日は月乃瀬さんを見ても何ともないわね……昨日のあの感情は何だったのかしら……?)
まち子(朝起きたら、あの感情がすっぽりと抜け落ちていた。まるで昨日の出来事が何もなかったかのように)
まち子「……」
まち子(まあ、考えても仕方ないか)
88:以下、
ヴィーネ「この先、屋上だけど……そんなに大事な話なの?」スタスタ
ガヴリール「大事な話だな……他の人には聞かれたくないし、誰も居ないところがいい」スタスタ
ヴィーネ「?(いつもより真剣ね)」
―屋上―
ガヴリール「よし……ここでいいか」
ヴィーネ「それで、どんな用事なの?」
ガヴリール「ヴィーネ!」ガシッ
ヴィーネ「な、なによガヴ(えっ…………これってまさか!)」
ガヴリール「明後日の日曜日、私の妹の面倒を見てほしい!」
89:以下、
ヴィーネ「えっーと/// 少し考えさせて……へっ? 妹の面倒?」
ガウリール「そうだ! 明後日に妹のハニエルが下界に遊びに来るんだ!」
ヴィーネ「別にいいけど…………その日、ガヴは何をしているの?」
ガヴリール「バイトだ」
ヴィーネ「……最近、バイトによく入っているわね。何か欲しいものあるの?」
ガヴリール「……買いたいものがあるんだ。今は言えないけど」
ヴィーネ「そう…………分かった! ハニエルちゃんの面倒は私が見るわ!」
ガヴリール「……! ありがとうヴィーネ!」
90:以下、
ヴィーネ「それにしても、ゼルエルさんはよく許してくれたわね」
ガヴリール「……姉さんには理由を言ってくれたら納得してくれた」
ガヴリール「それにヴィーネなら任せてもいいって」
ヴィーネ「そうなんだ……」
ヴィーネ(そこまで買いたいものは大事な物なのかしら?)ウーン
ガヴリール「じゃあ、日曜日の午前中にハニエル連れて、ヴィーネの家に行くから……ハニエルを頼んだ!」
ヴィーネ「分かったわ」
91:以下、
―日曜日 ヴィーネの家の前―
ハニエル「……」モジモジ
ガヴリール「どうしたハニエル? 緊張してんのか?」
ハニエル「うん……ガヴおねえちゃんのお友達でも、悪魔の人と会うのは初めてだから……」
ガヴリール「あーそれなら心配すんな。ヴィーネはどっちかというと天使寄りだから」
ガヴリール「じゃあ、チャイム鳴らすぞ」スッ
ハニエル「うん……」ドキドキ
――ピンポーン
スタスタスタスタ ガチャ
92:以下、
ヴィーネ「いらっしゃい! ガヴとハニエルちゃん!」
ガヴリール「おっす、ヴィーネ」
ハニエル「こ、こんにちは……」オドオド
ヴィーネ「あなたがハニエルちゃんね! 私は月乃瀬=ヴィネット=エイプリルです。今日はよろしくね!」ニコッ
ハニエル「……! よろしくねヴィーネお姉ちゃん!」
ガヴリール「な? 言ったとおりだろ?」
ハニエル「うん! 天使みたいな人だね!」
ヴィーネ「て、天使……」ガーン
ガヴリール「おー、良かったなハニエル」
ハニエル「うん!」
ヴィーネ「天使……」ズーン
93:以下、
ガヴリール「……それじゃあ、ヴィーネ。ハニエルをお願いします」ペコッ
ヴィーネ「分かったわ!」
ハニエル「ガヴお姉ちゃん! お仕事頑張ってね!」
ガヴリール「ああ、適度に頑張ってくるわ。それと、ヴィーネお姉ちゃんの言うことをちゃんと聞くんだぞ」ナデナデ
ハニエル「うん!」
ガヴリール「夕方にはバイト終わるから、終わった後ヴィーネの家に行くわ」スタスタ
ヴィーネ「分かったわ。いってらっしゃいガヴ」ヒラヒラ
ガヴリール「おう」スタスタ
94:以下、
ヴィーネ「行ったわね……」
ヴィーネ「ねえ、ハニエルちゃん……ガヴは天界でもあんな感じなの?」
ハニエル「そうだよ! ガヴお姉ちゃんはとっても優しいんだよ!」
ヴィーネ「ええ、知っているわ……そんなガヴだから世話を焼きたくなるのよ」
ハニエル「!!」
ハニエル「えへへ……嬉しいな」
ヴィーネ「さてと……ハニエルちゃん、何して遊びましょうか?」
ハニエル「うーん…………天界ではできないことがいいな!」
ヴィーネ「そっか……では町に出かけましょうか」
ハニエル「はい! 今日はお世話になります!」ペコッ
ヴィーネ「ええ! お姉ちゃんに任せてね!」ナデナデ
95:以下、
―商店街―
ヴィーネ「さて……どこに行こうかしら?」トコトコ
ハニエル「ねえ、ヴィーネお姉ちゃん」トコトコ
ヴィーネ「なあに? ハニエルちゃん」
ハニエル「ヴィーネお姉ちゃんは、ガヴお姉ちゃんみたいに働かなくていいの?」
ヴィーネ「そうね……一応、仕送りがあるからそれを充てにしているわ」
ハニエル「そうなんだ……ヴィーネお姉ちゃんは良いことしているの?」
ヴィーネ「あー、私は悪魔だから悪いことすれば、仕送り増えるわね」
ハニエル「!! そうだよね……ヴィーネお姉ちゃんは悪魔だったよね……」
96:以下、
ヴィーネ(あ、あれ……怖がらせたかしら……?)
ハニエル「ヴィーネお姉ちゃんは……」
ヴィーネ「うん?」
ハニエル「ハニエルにひどいことするつもりなの?」ウルウル
ヴィーネ「なんでそうなるの!?」
ハニエル「ひっ! だ、だって……ハニエルにひどいことすればお給料が増えるんでしょ……?」ビクビク
ヴィーネ(成程……そういうことね)
ヴィーネ「心配しないで……ハニエルちゃんに酷いことしないわ!」ナデナデ
ヴィーネ(ハニエルちゃんに悪事を働けば、ゼルエルさんから消されそうだしね)ブルッ
ハニエル「……うん! 分かったよ!」
ヴィーネ(納得してくれて良かった)ホッ
97:以下、
ハニエル「じゃあ……悪魔さんはどうやってお給料をもらっているの?」
ヴィーネ「そうね……基本的に貰える額は固定なのよ」
ヴィーネ「そこから、悪事を働くごとに増えていったり、減ったりするわ」
ヴィーネ「悪事をしたその日に上がったかどうかは、通帳を見ればわかるようになっているのよ。
だから、一日単位でも貰える額が分かるようになっているわ」
ハニエル「……」
ハニエル「うーん……分からない!」
ヴィーネ「そ、そうよね! 説明不足でごめんなさい!」
ハニエル「!! ヴィーネお姉ちゃんが謝る必要はないよ!」
ヴィーネ「……ありがとうハニエルちゃん」
ハニエル「えへへ……あっ! あそこのお店に行ってみたいな!」ビシッ
ヴィーネ「分かったわ!……ん? あの店は」
98:以下、
エンジェル喫茶
ヴィーネ(あの店はガヴが働いている喫茶店ね……! ハニエルちゃん連れてきていいのかしら?)
ハニエル「わーい!」トテトテ カランカラーン
ヴィーネ(あぁ……! ハニエルちゃん入って行っちゃった……)
ヴィーネ(こうなったら……行くしかないわね!)カランカラーン
101:以下、
―エンジェル喫茶?
カランカラーン
ハニエル「わあ……!」キョロキョロ
ガヴリール「へい、らっしゃい……なんだハニエルか」
ハニエル「あっ! ガヴお姉ちゃん!」
ヴィーネ「ごめんね、仕事中に来ちゃって……」カランカラーン
ガヴリール「まあ、いいさ。今日も客居ないから、適当なとこに座っていいよ」
ヴィーネ「そうね。ハニエルちゃんこっちに座ろうか」スタスタ
ハニエル「うん!」テクテク
102:以下、
ガヴリール「注文は何にする? それと、ハニエルの分は私が出すわ」
ヴィーネ「へえ……ちゃんとお姉ちゃんらしくしてるのね」クスッ
ガヴリール「うるせえ。さっさと注文しないと勝手に決めるぞ」
ヴィーネ「そうね……お昼ご飯まだだし、ここで食べようか。私はサンドイッチとブレンドコーヒーで」
ハニエル「うーん……オレンジジュースとこのナポリタンで!」
ガヴリール「はいよ。すぐに作るから待ってろ」スタスタ
ヴィーネ「いや、あんたが作るわけではないでしょ!」
103:以下、
10分後
ガヴリール「へい、お待ち。ご注文の料理だ」コトッ
ヴィーネ「ありがとう……あんたの接客態度は相変わらずね」
ガヴリール「褒めても何も出ないぞ」
ヴィーネ「褒めてないわよ」
ハニエル「いただきます!」パクッ
ハニエル「??っ! 美味しい!!」モグモグ
ガヴリール「良かったなハニエル」
ヴィーネ「私も頂くわ」
ガヴリール「うん、ゆっくりしていけよ」
104:以下、
ヴィーネ「それじゃあ、ガヴまた後でね」カランカラーン
ハニエル「また後でね! ガヴお姉ちゃん!」ノシ
ガヴリール「おう、気を付けてな」
ヴィーネ「さてと……お腹もいっぱいになったし、色々なところを見て回りましょうか」
ハニエル「お願いします!」ペコッ
ヴィーネ「ええ! 任せてね!」
ヴィーネ(その後、二人でゲームセンターに行ったり、洋服を見に行ったりして楽しい時間を送りました)
ヴィーネ(そして、あっという間に時が過ぎて……ハニエルちゃんが天界に帰る時間へとなりました)
105:以下、
―ヴィーネの家―
ハニエル「今日は楽しかった! ありがとうヴィーネお姉ちゃん!」
ヴィーネ「喜んでもらってなによりだわ」
ハニエル「それとね……! 悪魔の人には会ったのは初めてだけど……ヴィーネお姉ちゃんが優しい悪魔で良かった!」
ヴィーネ「……」
ハニエル「? ヴィーネお姉ちゃん?」
ヴィーネ「……ねえ、ハニエルちゃん。私って悪魔に向いてないと思う?」
ハニエル「えっ……私には分からないよ……」
ヴィーネ「……」ハッ
ヴィーネ「ご、ごめんなさい! 変なこと聞いちゃって!」
ハニエル「……お姉ちゃんお悩み事?」
106:以下、
ヴィーネ「………………うん」コクッ
ハニエル「そんな時は誰かに話すといいんだよ!」
ハニエル「よかったら私に話してよ……ヴィーネお姉ちゃんの力になりたい……!」
ヴィーネ「……」
ハニエル「……」ジー
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「くすっ……ガヴと同じで優しいわね。良かったら……悩みを聞いてくれる?」
ハニエル「……うん!」
107:以下、
ヴィーネ「……私は悪魔として中途半端なのよ」
ハニエル「そうなの?」
ヴィーネ「ええ……この一週間で、悪いことしようとしたけどダメだった」
ヴィーネ「結構、頑張っているつもりだったけどね。どうしても、本気になれなくて」アハハ
ハニエル「……」
ハニエル「ヴィーネお姉ちゃん無理してない?」
ヴィーネ「えっ……無理を……?」
ハニエル「うん、別に悪いことしなくてもいいと思うよ」
ヴィーネ「それだと仕送りが……」
ハニエル「お金がないなら、ガヴお姉ちゃんみたいに働けばいいんだよ!」
ハニエル「大事なのは無理してやりたくないことを、やらないことじゃないかな?」
108:以下、
ヴィーネ「…………」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「そうね……ハニエルちゃんの言うとおりだわ」
ヴィーネ「どこかで……無理してたわ。視野が狭くなってたと思う」
ヴィーネ「仕送りが減って生活が厳しくても……やりたくないことはやらない。それでいいじゃない」
ハニエル「ヴィーネお姉ちゃん!」
ヴィーネ「ありがとうハニエルちゃん。私はこれから……自分の意思で決めていくわ!」
ハニエル「うん!」
109:以下、
――ピンポーン
ヴィーネ「! ガヴが帰ってきたわ」ガチャ
ガヴリール「はあ……やっとバイト終わった……」
ヴィーネ「お疲れ様、ガヴ」ニコニコ
ガヴリール「ヴィーネもハニエルと遊んでくれてありがとな……ってなんか嬉しそうだな」
ヴィーネ「えへへ……そう見える?」
ハニエル「ガヴお姉ちゃんお帰りなさい」
ガヴリール「どうだ? 下界は楽しかったか?」
ハニエル「楽しかった!」
ガヴリール「そうか……ちなみにネトゲはもっと面白いぞ」
ヴィーネ「堕落の道を勧めるのはやめなさいよ」
ガヴリール「冗談だって……じゃあ、ハニエル。天界に帰るか」
110:以下、
ハニエル「!」
ハニエル「そうだね……もう帰らないといけないよね……」ショボン
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「また、来れるわよ。その時はいつでも来ていいからね」
ハニエル「……うん!」
ガヴリール「よし、ゲートを開いて……っと」ゲートオープン
ガヴリール「それじゃ、ヴィーネ。また明日学校で」
ヴィーネ「ええ、また明日ね」
ハニエル「ヴィーネお姉ちゃん! 今日はありがとう!」
ヴィーネ「こっちこそありがとね!」
ハニエル「バイバーイ!」シュン
111:以下、
ヴィーネ「……行っちゃった」
ヴィーネ「小さな子に大事なこと教えられたわね……」
ヴィーネ「これからは無理して、悪いことをするのは控えておきましょう」
ヴィーネ「ただ、生活が厳しくなりそうだから、アルバイトでもしようかしら……」
112:以下、
ヴィーネ(ハニエルちゃんが天界に帰った後、無理して悪いことをしないと決めました)
ヴィーネ(仕送りは減りましたが、それでも最低限の生活はできるので、ほっとしています)
ヴィーネ(バイトをする必要はなかったので、学業に専念することができ、またいつも通りの日常に戻れました)
ヴィーネ(しかし……それから一週間経ったとき、私宛に魔界から一通の手紙が届きました)
ヴィーネ(それは……)
113:以下、
―日曜日―
ヴィーネ「ガヴー、ご飯できたわよー」
ガヴリール「おう、すまない。いつも悪いな」
ヴィーネ「悪いと思っているなら、自分でしなさい!」
ガヴリール「そのうちな」
ヴィーネ「もう、ガヴったら……私がいなくなったらどうするのよ?」
ガヴリール「……それは嫌だな」ボソッ
ヴィーネ「? なんか言った?」
ガヴリール「何も言ってない!」
114:以下、
ヴィーネ「そう……まあ、ご飯食べ終わったら帰るわね」
ガヴリール「今日は泊まっていかないのか?」
ヴィーネ「明日、学校があるからね。荷物は家にあるし」
ガヴリール「そうか……分かったよ」
ヴィーネ「ええ、では食べましょうか」
ガヴリール「そうだな」
115:以下、
―――――――――――― 
―――――――― 
―――― 
ヴィーネ「じゃあ、私は帰るわね」
ガヴリール「おう……なあ、ヴィーネ」
ヴィーネ「どうしたの?」
ガヴリール「明後日は予定空いているか?」
ヴィーネ「予定? 空いているわよ?」
ガヴリール「そうか……その日は予定空けといてくれ」
ヴィーネ「? 別にいいけど……なにかするの?」
ガヴリール「それは当日のお楽しみだ」
ヴィーネ「分かった。予定空けとくわ。それじゃあ、また明日」ガチャ
ガヴリール「ああ、また明日な」
―――バタン
116:以下、
ヴィーネ「うーん、明後日は何かあったかな? 今日が10月8日で明後日は10日……」スタスタ
ヴィーネ「あっ……そうだ。私の誕生日だ」スタスタ
ヴィーネ「もしかして……誕生日覚えてくれてたのかな?」スタスタ
ヴィーネ「それだったら嬉しいな……皆は祝ってくれるのかしら?」スタスタ
ヴィーネ「ふふ……当日が楽しみね!」
117:以下、
―ヴィーネの家―
ヴィーネ「さてと、明日の準備をして早く寝ますか」パチッ
ヴィーネ「…………ん? テーブルの上に黒い手紙が置いてあるわね」ヒョイッ
ヴィーネ「これって魔界からの手紙ね。なんて書いてあるのかしら」ペラッ
ヴィーネ「……………………え?」
118:以下、
『悪魔学校より緊急通達』
『下界での活動において、悪魔的行為の不振により、月乃瀬=ヴィネット=エイプリルに命じる』
『今後、一切天使への接触を禁じる』
『これを破った場合は直ちに身柄を拘束し、魔界へ強制送還する』
『また、この通達を誰かに漏らした場合も、同様に処する』
『以上』
ヴィーネ(そこには短い文で、金輪際ガヴ達に関わるなとの通達でした)
123:以下、
―翌日 学校―
ヴィーネ「はあ……」
サターニャ「ため息ついてどうしたのよ。元気ないわね」
ヴィーネ「ああ……サターニャか。おはよう」
サターニャ「おはよう。何かあったの?」
ヴィーネ「……何でもないわ(昨日の通知のことは言えない)」
ガヴリール「おーす、ヴィーネ。サターニャ」
ヴィーネ「!!」ビクッ
サターニャ「あんた、今日も来るのが遅いわね」
ガヴリール「は? こっちはネトゲで忙しかったんだよ 文句あるか?」
サターニャ「そんなことは知らないわよ!」
124:以下、
ガヴリール「おい、ヴィーネ。馬鹿はほっといて宿題見せてくれ! 昨日、結局できなかったんだよ!」
サターニャ「馬鹿って言うな!」
ヴィーネ「……」プイッ
ガヴリール「? ヴィーネ?」 キーンコーンカーンコーン
サターニャ「もうすぐ授業が始まるわね。さっさと席に着きなさいガヴリール!」
ガヴリール「あ、ああ……」チラッ
ヴィーネ「……」
125:以下、
ガヴリール「ふぁぁ……ようやく休み時間か……」
ガヴリール「早く宿題をしないと怒られるな。ヴィーネに見せてもらおう」キョロキョロ
ガヴリール「あれ? ヴィーネはどこ行った?」
ラフィエル「ガヴちゃん、どうしました?」ヒョコッ
ガヴリール「……いや、なんでもない」
ラフィエル「そうですか。あっ、明日のことで打ち合わせしたいのですが、よろしいですか?」
ガヴリール「宿題終わってからな」
126:以下、
ガヴリール(あれから、休み時間になるとヴィーネはどこかへ行った)
ガヴリール(途中からヴィーネの後をつけたが、私を見るや否や全力で逃げられた……)
ガヴリール(考えたくなかったが……もしかして、ヴィーネに避けられてる?)
―――――――――― 
―――――――― 
――――― 
ガヴリール「……というわけなんだ」
サターニャ「ははーん、遂にヴィネットから愛想尽かされたのね!」
ガヴリール「は? そんなわけあるか!」
ラフィエル「ふーむ、あのヴィーネさんがガヴちゃんを避けるとは……」
127:以下、
ガヴリール「だから、次の授業終わったら昼休みだろ? その時にヴィーネに聞いてみようと思う」
ラフィエル「なるほど。皆でヴィーネさんを捕まえて尋問する、ということですね!」
ガヴリール「まあ、それで合っているけど……穏便にな」
ガヴリール「とにかく! 力を貸してくれ!」
サターニャ「しょうがないわね! 後で学食を奢りね!」
ガヴリール「サターニャは来なくていいぞ」
サターニャ「なんでよ!」
ラフィエル「まあまあ、サターニャさん。私も気になるので、一緒にヴィーネさんを捕まえましょう!」
128:以下、
―昼休みー
ヴィーネ(もう昼休みになっちゃった……)
ヴィーネ(今日はガヴ達とは……ううん、今後はガヴ達と一緒に食べられないわね)
ヴィーネ(……誰も居ないところで食べよう。屋上がいいわね)ガタッ
ヴィーネ(はぁ……)スタスタ
ガヴリール「よし、ヴィーネは行ったぞ」
サターニャ「こっちを見向きもせず、弁当箱を持ってどこに行くのかしら?」
ラフィエル「私たちを避けているなら、人目もない場所に行くでしょうね」
サターニャ「つまりトイレね!」
ガヴリール「なんだ、その寂しい奴は……屋上とかだろ」
ラフィエル「それでは、屋上に行ってみましょう!」スタスタ
129:以下、
―屋上―
ヴィーネ(今度からどうしよっかな……一人で食べるのは寂しいし……)
ヴィーネ(それよりもガヴ達と話せないのが、こんなにも辛いなんて……)
ガヴリール「ヴィーネ!!」バン
ヴィーネ「!?」ビクッ
サターニャ「やっぱりここに居たのね! ヴィネット!」
ラフィエル「ヴィーネさん……なにかあったのですか?」
ヴィーネ(ガヴ、ラフィ、サターニャ……)
ガヴリール「ヴィーネは……私のこと嫌いになったのか?」
ヴィーネ「!」
130:以下、
サターニャ「なにかあったなら、私達に話しなさいよ! 友達でしょ!」
ラフィエル「私も気になります。話してみてくれませんか?」
ヴィーネ「……」ギリッ
ヴィーネ「……あんた達には関係ないわよ」
ガヴリール「関係ある!」
ヴィーネ「関係ないわよ!!!!!」
ガヴ・サタ・ラフィ「「「」」」ビクッ
131:以下、
ヴィーネ「お願いだから……天使のあんた達は私ともう関わらないで……」スタスタ
ガヴリール「ど、どういうことだよそれ……」
サターニャ「ちょっと!? どういうことよ!」
ラフィエル「天使というのは……私達のことですか?」
ヴィーネ「そうよ……私はね! 前々から……!」
132:以下、
ヴィーネ「天使が大嫌いなのよ!!」
133:以下、
ガヴリール「…………え?」
サターニャ「ヴィネット……いい加減にしないと怒るわよ」
ラフィエル「……」
ヴィーネ「そういうことだから……さようなら」
ヴィーネ「天真さん、白羽さん」スタスタ
ガヴリール「……!」
ラフィエル「……」
サターニャ「……」
134:以下、
ヴィーネ(……もう後戻りはできない)
ヴィーネ(これでいいのよ……これで)
ヴィーネ(魔界からの命令は絶対……命令違反はどんな目にあうか分からない。それだと私以外にも、迷惑がかかるかもしれない)
ヴィーネ(私の選択は間違っていない)
ヴィーネ(……)
140:以下、
ヴィーネ(その後、誰とも目を合わせず、そそくさと家に帰りました)
ヴィーネ(家に着くと、すぐにベッドに横たわり、色々な感情が頭を駆け巡りました)
ヴィーネ(私の携帯電話には、サターニャからの電話が鳴りやまず、ラインにはガヴやラフィからたくさんのメッセージが届きました)
ヴィーネ(……あんな態度を取ったのに、私を心配してくれる友人達に感謝の気持ちと同時に、心が痛みました)
ヴィーネ(……)
ヴィーネ(私は何をやっているんだろう)
141:以下、
―火曜日 学校―
ヴィーネ「……」
サターニャ「……」スタスタ
ヴィーネ「……」
サターニャ「……おはよう。ヴィネット」
ヴィーネ「!!……うん、おはよう」
サターニャ「……」スタスタ ガタッ
ヴィーネ(サターニャ……ごめんね)
142:以下、
ガヴリール「ヴィーネ」
ヴィーネ「……!」プイッ
ガヴリール「……返答はしなくていい。そのまま聞いてくれ」
ヴィーネ「……」
ガヴリール「今日の放課後、屋上に来てくれ。ヴィーネに伝えたいことがあるんだ」
ヴィーネ「……?」
ガヴリール「それだけだから……待ってる」スタスタ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(伝えたいこと? 何だろう?……行った方がいいかしら)
143:以下、
―放課後 屋上―
ヴィーネ(ガヴの伝えたいことが気になって、結局来ちゃった……)
ヴィーネ(……大丈夫。聞いているだけなら問題ないはず)
ヴィーネ(……)
ガヴリール「よう……ヴィーネ」スタスタ
ヴィーネ「!」
ガヴリール「そのまま、後ろを向いたままでいい……聞いてくれ」
ヴィーネ「……」
ガヴリール「まず、最初に……誕生日おめでとう」
ヴィーネ「……!」
144:以下、
ガヴリール「今日はヴィーネの誕生日だろ? それでな……ヴィーネにプレゼントがあるんだ」
ガヴリール「バイトで稼いで、ネトゲの課金をしないで貯めたお金で買ったんだ……」
ガヴリール「ヴィーネに受け取ってほしい」スッ
ヴィーネ(ガヴからのプレゼント……とっても嬉しいな)
ヴィーネ(でもごめんね……それは受け取れないのよ)
ガヴリール「…………」
ガヴリール「私はさ。ヴィーネが私達天使を無視するのに、何か訳があることは知っている」
ガヴリール「優しいヴィーネのことだ。深い事情があるはずだ」
145:以下、
ヴィーネ「……」
ガヴリール「……それとな、私の気持ちを聞いてほしい。この日に言おうと決めていたんだ」
ヴィーネ「……?」
ガヴリール「……」スーハー グッ
ガヴリール「私はな……ヴィーネのことが」
「ずっと前から好きなんだ」
ヴィーネ「!!」
146:以下、
ヴィーネ(うそ……ガヴは私のことを好きなの……?)
ヴィーネ(ああ……こんな状況じゃなければ嬉しいのに……素直に喜べない)
ガヴリール「もしもさ。無視する原因が私にあるとしたら、言ってくれ。絶対に直すから」
ガヴリール「これ以上……好きな人から嫌われるのは辛いんだ」グスッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(ごめんねガヴ。あなたに原因はないわ。悪いのは私よ……)
147:以下、
ガヴリール「……」
ヴィーネ「……」
ガヴリール「そうか……分かったよ」
ガヴリール「今まで迷惑かけてごめんな。もう……ヴィーネに心配かけないようにする」グスッ
ガヴリール「これから……自分のことは……自分でするから」ポロポロ
ガヴリール「だから……」
「さようなら、ヴィーネ」
 スタスタスタ ガチャ 
――――――バタン
148:以下、
ヴィーネ「……」
ヴィーネ(ガヴ泣いてた……私が傷つけたから……)
ヴィーネ(ごめん、ごめんねガヴ……)
ヴィーネ(でも、魔界に送還されたくないのよ)
ヴィーネ(魔界に帰るぐらいなら……皆のそばにいたいよ……)
ヴィーネ「例え……皆から嫌われても」
149:以下、
ヴィーネ(その後、ふらついた足どりのまま家に帰りつきました)
ヴィーネ(何も食べる気が起きず、ただ今日のことについて考えていました)
ヴィーネ(あの時……命令に背いて、ガヴに私の気持ちを伝えていたら……今頃はどうなっていたのだろうと)
ヴィーネ(考えても仕方ないことを考え続けました)
ヴィーネ(やがて、眠りにつき朝がやって来て……)
ヴィーネ(私は初めて学校をずる休みしました)
150:以下、
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「はあ……」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……ガヴ」
ヴィーネ「……」
151:以下、
???「ヴィネット」
ヴィーネ「!」ビクッ
ヴィーネ「だ、誰?」キョロキョロ
???「悪いがこの部屋に、結界をはらせてもらう」シュン
ヴィーネ(!? これは天使の結界。それもかなり強力な結界……)
???「久しぶりだな」
ゼルエル「ヴィネット」
ヴィーネ「ゼ、ゼルエルさん……」
ヴィーネ(そこに居たのはガヴのお姉さんで……神の右腕と呼ばれている天真=ゼルエル=ホワイトさんでした)
152:以下、
ヴィーネ「な、なぜゼルエルさんがここに……?」
ゼルエル「偶然ガヴリールを千里眼で覗いたとき、泣いているガヴリールを見つけてな」
ヴィーネ「!!」
ゼルエル「すぐにガヴリールの家に行き、本人から事情を聞いた」
ヴィーネ「……それでガヴを傷つけた私に、なにかするんですか?」
ゼルエル「何もしないさ。ただ、ヴィネットがなぜガヴリール達を、無視したのか理由を聞きに来た」
ゼルエル「話してくれるか?」
ヴィーネ(そうだった……ゼルエルさんとも関わっちゃいけないよね)プイッ
ゼルエル「……もし、事情を誰かに聞かれたくないなら、心配するな」
ゼルエル「この結界は誰にも感知されない。もちろん、会話を聞き取るなどもってのほかだ」
ゼルエル「だから頼む……訳を話してくれ……!」ペコッ
153:以下、
ヴィーネ「……」
ゼルエル「……」
ヴィーネ「……」
ゼルエル「……」
ヴィーネ「……魔界から」
ゼルエル「……!」
ヴィーネ「今後、天使たちと関わるなとの……命令書が届きました」
ゼルエル「……」
ゼルエル(ん? 昔ならともかく、今の時代にそんなことがあるのか?)
ヴィーネ「本当は皆と一緒にいたいです……でも、違反したら強制的に魔界に送還されて……」
154:以下、
ゼルエル「それは本当に魔界からの手紙か?」
ヴィーネ「はい……机の上にあります」
ゼルエル「すまないが拝見させてもらう」ペラッ
ゼルエル「……」ジー
ゼルエル(なるほどな、理由は分かった。ただ、これはヴィネットにとって重要な試練だ)
ゼルエル(助言だけしかできないな)
ゼルエル「ヴィネット。お前にとって、ガヴリール達はなんだ?」
ヴィーネ「大事な友達です……」
155:以下、
ゼルエル「そうか……では、ガヴリールから告白されてどう思った?」
ヴィーネ「え!? な、なんで知ってるんですか!」
ゼルエル「ガヴリールに聞いた」
ヴィーネ「そ、そうですか」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「告白は……とても嬉しかったです。私もガヴのことを……」ハッ
ヴィーネ「い、今のは忘れてください!」アセアセ
ゼルエル「ふふ……ヴィネットもガヴリールのことが好きなのか」
ヴィーネ「うぅ……///」カアア
156:以下、
ゼルエル「そうだな。私が言えるのはひとつだけだ、ヴィネット」
ゼルエル「自分の気持ちを偽るな」
ヴィーネ「!」
ゼルエル「偽って偽り続けたところで待っているのは後悔だけだ」
ヴィーネ「……そんなことは分かってますよ! でも、ガヴ達と関わったら……」
ゼルエル「ヴィネットは魔界からの命令のほうが、友達よりも大事なのか?」
ヴィーネ「……!」
ゼルエル「どうなんだ、ヴィネット。本当に大事なものはなんだ?」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……そんなの決まってるじゃないですか!」
ヴィーネ「ガヴ達のほうが大事です!」
ゼルエル「!」
157:以下、
ヴィーネ「でも……命令には背けないです……」
ゼルエル「……」
ゼルエル「私ならもっと周りに頼るな」
ヴィーネ「え……?」
ゼルエル「一人で抱え込もうとするな。ガヴリール達がいるだろ?」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……はい」
ゼルエル「それとな……ヴィネットが連れて帰られそうになったら、私が全力で助ける」
ゼルエル「必ずな」
ヴィーネ「……ありがとうございます」
ゼルエル「だから、もう迷うな……ああ、それと」
ゼルエル「私の妹を頼んだ」
ヴィーネ「!」
ゼルエル「では、さらばだ」シュン
158:以下、
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「…………」チラッ
魔界からの手紙
ヴィーネ「……」スタスタ ガシッ
ヴィーネ「……」ジー
ヴィーネ「……何がガヴ達に関わるな、よ」
ヴィーネ「そんなこと……!」
ヴィーネ「そんなこと私の知ったことではないわ!」ビリビリビリビリ
ヴィーネ「強制送還がなによ! 皆と一緒に居られないほうがよっぽど辛いわよ!」
ヴィーネ「もう私は偽らない。ガヴ達に謝る……謝って許してもらう……!」
ヴィーネ「その前に……ガヴに私の思いを伝える!」
ヴィーネ「開け、ゲートよ!」ゲートオープン
ヴィーネ「行先はガヴの家!」シュン
160:以下、
―ガヴリールの家の玄関―
ヴィーネ(そういえば、今の時間ガヴは家に居るのかしら?)
ヴィーネ(まだ、授業終わってないし家にいないかもしれない)ウーン
ヴィーネ(まあ、その時は気が進まないけど、学校に行きましょう)スタスタ
ヴィーネ(とにかく、謝らなくちゃ……ガヴは居間にいるのかな?)ガチャッ
ヴィーネ(……)
161:以下、
そこで私が見たものは、物が散乱したいつもの部屋ではなく、整理整頓され華やかに飾り付けをされていた部屋だった
壁には大きな文字で『ヴィーネ誕生日あめでとう!』と書かれていた
昨日の誕生日のために……私のために皆がここまでしてくれたことに、感謝と謝罪の気持ちでいっぱいになる
そして、中央にはテーブルの上に突っ伏して寝ているガヴリールの姿
起こさないように細心の注意を払いながら、ガヴの元へ近づく
162:以下、
ヴィーネ(……ガヴ寝てるよね?)

ガヴリール「……」スースー
ヴィーネ「ぐっすり寝てるわね…………ん?」
テーブルの上、ガヴの横に箱が置いてあるのを見つけた
ヴィーネ(気になるわね。何が入っているのかしら……?)パカッ
ヴィーネ(わぁ……! かわいいネックレスね! これってもしかして私へのプレゼント?)
ガヴリール「うーん……」ゴシゴシ
ヴィーネ「!! ガヴ……起こしてしまった?」
ガヴリール(!? ヴィーネがなんでここにいるの!?)
163:以下、
ヴィーネ「あ、あのね……聞いてほしいことがあるの」
ガヴリール「……な、なに?」
ヴィーネ「あなた達にひどいことしてごめんなさい!!」ペコッ
ガヴリール「……へ?」キョトン
ヴィーネ「その……実はね……」
ヴィーネ(その後、ガヴに全部話した……仕送りのこと、そして魔界からの通達のこと……)
ヴィーネ(全部話し終わった後、ガヴは……)
ガヴリール「なんだよ、それ……! ふざけるな!」
164:以下、
ヴィーネ「そ、そうだよね……ごめん」
ガヴリール「ヴィーネに対して怒っているんじゃない! 魔界に対してだ!」
ヴィーネ「えっ?」
ガヴリール「だってそうだろ! 優しい奴に悪いことを、無理やりさせるのは間違っているだろ!」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「ありがとうガヴ……」
165:以下、
ガヴリール「で、これからどうするんだ?」
ヴィーネ「これから?」
ガヴリール「命令に背いたんだ……すぐに魔界からヴィーネをひっ捕らえに悪魔がやって来るだろ?」
ヴィーネ「う、うん……」
ガヴリール「どこに逃げる?」
ヴィーネ「ど、どこに逃げるって……」
ガヴリール「このままヴィーネと離れ離れになりたくない。天界とかどうだ?」
ヴィーネ「流石に入れないわよ!」
ガヴリール「大丈夫。ヴィーネなら私より天使らしいからいけるって」
ヴィーネ「あんまり嬉しくないんだけど!?」
ガヴリール「まあそれはいいとして、サターニャ達を呼ぶぞ。もう学校終わってるだろうから、みんなで話し合おう」プルルルル
ヴィーネ「そうね……お願い」
ヴィーネ(ラフィ達にも事情を説明して謝らないとね……)
166:以下、
―合流後 ヴィーネ説明中―
サタ―ニャ「……」
ラフィエル「……」
ヴィーネ「かくかくしかじかっていうことなの……本当にごめんなさい!」
ガヴリール「それでさ、ラフィの家にヴィーネを匿えないか? 白羽家なら手を出しづらいだろ?」
ラフィエル「いえ、それはいいのですが……」
サタ―ニャ「ヴィネット。それは魔界の試練みたいなものよ」
ヴィーネ・ガヴ「「…………はい?」」
サターニャ「ヴィネットは悪魔的行為をしにくいでしょ? そんな悪魔のために用意された救済処置みたいなものなの」
ヴィーネ「……」
ガウリール「……」
ヴィーネ・ガヴ「「えええええええ!?!?!?」」
167:以下、
ラフィエル「よく考えてみてください。そんな命令するならなぜ、天使と悪魔は一緒の学校に通うことができるでしょうか?」
ヴィーネ「言われてみれば……そうね」
ガヴリール「なんでサターニャは魔界の試練だって、気付かなかったんだよ! この馬鹿!」
サターニャ「そんなものは噂だけでしか聞いたことなかったのよ! 都市伝説と思っていたの!」
サターニャ「後、馬鹿って言うな!」
ヴィーネ「と、都市伝説……」ズーン
ラフィエル「ヴィーネさんは素晴らしい悪魔なんですね!」
ヴィーネ「それ……褒めてる」
ラフィエル「褒めてますよー」ニコニコ
168:以下、
ヴィーネ「じゃあ、魔界送りとかならないよね? 大丈夫だよね?」
サターニャ「ならないわ。あんたはもうちょっと、悪魔的行為について勉強しなさい。その様子だと仕送りのあげ方とか知らないでしょ?」
ヴィーネ「えっ!? 仕送りのあげ方があるの!?」
サターニャ「相手に嫌な思いや恋愛感情を抱かせると、仕送りアップね。その時、相手が抱いた感情は緩和されるわ」
ラフィエル「恋愛感情は悪魔的行為に入るのですか?」
サターニャ「相手の心を手に入れるようなものだからね」
ヴィーネ(ああ、それで仕送りが上がった時があったのか)
169:以下、
ガヴリール「そういえば……もしも、ヴィーネが命令を守っていたらどうなるんだ?」
サターニャ「どうにもならないわね。どちらにせよ仕送りがあがるわ」
ヴィーネ「命令違反でも仕送りあがるの!?」
サターニャ「だって、命令違反だなんて……最高の悪魔的行為じゃない!」
ヴィーネ「……」
ガヴリール「ヴィ、ヴィーネ?」
ヴィーネ「ああああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」
ラフィエル「まあまあ、良かったではないですか♪」
ヴィーネ「そうだけど! そうなんだけど!!」
ガヴリール「なんにせよ……ヴィーネは居なくならないんだな」ホッ
170:以下、

サターニャ「さてと……遅くなったけど、昨日の誕生日会を始めるわよ!」スクッ
ヴィーネ「えっ!? 今からするの!?」
ラフィエル「この後予定があるのですか?」
ヴィーネ「いや、何もないけど……その……してもらうのは悪いし」ゴニョゴニョ
サターニャ「何言ってるの。当たり前じゃない!」
ラフィエル「そうですよ。今までのことは忘れて楽しみましょう!」
ヴィーネ「サターニャ……ラフィ……」ウルウル
ラフィエル「とはいっても料理の材料がありませんね。サターニャさん、買いに行きましょう」
サターニャ「そうね。タプリスも呼んで皆で楽しみましょう! 行くわよラフィ!」タッタッタッ
ラフィエル「あっ、待ってくださいサターニャさん! それでは行ってきます」ペコッ スタスタ 
――――ガチャッ バタン
171:以下、
ヴィーネ「……」
ガヴリール「……」
ヴィーネ「行ったわね……」
ガヴリール「そうだな……」
ヴィーネ「ねえ、ガヴ」
ガヴリール「なんだ?」
ヴィーネ「ありがとう。私のこと見捨てないでくれて」
ガヴリール「優しいヴィーネがあんなことするはずないからな。見捨てないよ」
ヴィーネ「うん……ありがとう」
ガヴリール「ああ……」
172:以下、
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「それと、昨日の屋上のことなんだけど……」
ガヴリール「!! お、おう……」
ヴィーネ「私もね。ガヴのこと好き……」
ガヴリール「!!」
ガヴリール「ほ、ほんとに? 嘘じゃないよな?」
ヴィーネ「嘘じゃないわ。だからね……これからも私と一緒に居てくれる」
ガヴリール「うん……もちろんだ。ずっと、一緒だ……」
ヴィーネ「ありがとうガヴ!」ギュッ
ガヴリール「ああ! これからはずっと一緒だ!」
ヴィーネ(あの後、サターニャ達はタプちゃんや黒奈ちゃんと合流したのち、皆でお祝いをしました)
ヴィーネ(一日遅れの誕生日会だけど……最高の忘れられない一日となりました)
ヴィーネ(そして、誕生日会は終わりサターニャ達はそれぞれ帰路につきました)
173:以下、
ガヴリール「皆帰ったな……どうだ? 楽しかったか?」
ヴィーネ「ええ、楽しかったわ。生きている中で一番楽しかったわね」
ガヴリール「そうか、それはよかった」
ヴィーネ「うん……皆には感謝しかないわね」
ガヴリール「そうだな……」
ヴィーネ「じゃあ、私も帰るわね」
ガヴリール「え!? 泊っていかないのかよ!!」
ヴィーネ「明日も学校よ!? 今日はずる休みしたから明日は行かなきゃ!」
ガヴリール「真面目かよ!」
ヴィーネ「真面目で悪かったわね! もう、帰るわね!」
ガヴリール「分かったよ。じゃあな、ヴィーネ! また明日!」
ヴィーネ「ええ……また明日!」
174:以下、
―ヴィーネの家―
ヴィーネ「はあ……今日は楽しかったな……」
ヴィーネ「帰って明日の準備をして……今日は寝ましょう」ガチャッ
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……ん? また黒い手紙が来てる!?」
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「中身を見るのは怖いけど……内容を確かめないとね……」ペラッ
ヴィーネ「……」ジー
ヴィーネ「……」
ヴィーネ「……クスッ」
ヴィーネ「さてと、明日も頑張りましょう!」
175:以下、
『悪魔学校より』
『月乃瀬=ヴィネット=エイプリス様へ』
『あなたは魔界の命令よりも友を優先したことにより、下界においての評価が認められました』
『よって、仕送り額の増加を決定しました』
『今後、あなたの下界での活躍を期待しております』
『追伸』
『そして、これからも友を大事に』
  ―完―
177:以下、
終わりです
長い間、お付き合いいただきありがとうございました
178:以下、

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