彡(゚)(゚)と学ぶ、文豪たちの名作『羅生門』『美男子と煙草』back

彡(゚)(゚)と学ぶ、文豪たちの名作『羅生門』『美男子と煙草』


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(´・ω・`)「ねえねえ」
彡(゚)(゚)「どないした」
(´・ω・`)「お兄ちゃんが紹介してくれたあれら、ちゃんと全部読めたよ!」
彡(゚)(゚)「あれらとは失敬な奴やな。んで、例の俺ガイルニキはどうした」
(´・ω・`)「『ふん、文豪ストレイドッグスのパクリじゃないか』」
彡(゚)(゚)「」
(´・ω・`)「なんだよ黙りこくって。そんなにスレ立て間違えたのがショックなの?」
※同じスレ主だと思われます。
彡(゚)(゚)と学ぶ、文豪たちの名作
http://world-fusigi.net/archives/8734483.html
引用元: ・彡(゚)(゚)と学ぶ、文豪たちの名作
11:
彡(゚)(゚)「フヒーッ、ヒ、ヒ、ヒ、ヒ」
(´・ω・`)「万斛の糞を持ち上げて一体どうするつもりなの」
彡(゚)(゚)「いやまともな神経の持ち主やったらそんなこと言わへんなと思って」
(´・ω・`)「まともな人間だったら排泄したての糞を持ち上げたりもしないよ」
彡(゚)(゚)「まったくお前はどこまで馬鹿にされるんや、かわいそうに」
(´・ω・`)「だってしょうがないじゃん。紹介してもらったって言ってもあれだけだし」
彡(゚)(゚)「……積ん読しない?」
(´・ω・`)「量によるよ」
彡(゚)(゚)「それじゃあ、今回は有料の小説も紹介するで。まあコンセプトは変わらんから、紹介するんは文豪か世界的な作家に限るわ」
(´・ω・`)「ブックオフで買わなきゃ……」
彡(゚)(゚)「それ読書家や作家の前であんま言うなよ。ツイッターで作者に報告とかやめるんやで」
14:
おっ続きやんけ!
彡(゚)(゚)と学ぶ、文豪たちの名作
http://world-fusigi.net/archives/8734483.html
22:
(´・ω・`)「んで、誰から紹介するの?」
彡(゚)(゚)「うーんせやなあ。実はワイ、あんま読まへんのやけど、この人なら安牌やろ」
?夏目漱石編?
24:
1.草枕(長編)
彡(゚)(゚)「ああ……自然が美しいなあ。住みにくい人世から逃れに逃れて、行き着いた非人情の裏に芸術は生まれるんや」
あらすじ
主人公の画家は芸術についてあれやこれやと取留めない思索をしながら、山道をずんずんと進み温泉宿にたどり着く
道中であった様々な人物と、列車のように素早く通過していく自然の佳景の狭間に立って、芸術の骨とは何か、西洋と東洋とは何かを考える
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「埴谷雄高の死霊みたいな、いや、違うけれども、あの手の小説が好きなやつはこれも好きなやつや。長いし難解やしで大抵の人はつまらんやろうが、芸術の真価みたいなものについて懊悩しとるやつは是非共見て欲しい!
 それと、夏目漱石の文章力があの時代だから凄い、なんて言っとる奴にもな。
 冒頭はかの有名な
 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
これだけでも素晴らしいやね」
29:
2.夢十夜
(第一夜のみ)
彡(゚)(゚)「ワイは、こんな夢を見た……」
(´・ω・`)「私はもう死の淵に立たされている……しかし、死んだら真珠貝で穴を掘り、星のかけらを墓標にして私を埋めてくださいまし」
彡(゚)(゚)「そしたら、いつごろに会いに来るんや」
(´?ω?`)「……」
(´・ω・`)「百年後に」
あらすじ
現代を筆頭としめいめい種々の時代を舞台にした幻想的かつ奇妙な夢を見る。人斬りに悟りを見出す侍、意味なく乗り込んだ船で味わう虚しさ、豚の大群……
不思議で滑稽で少し恐ろしい夢が、ちょうど十で「夢十夜」??
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「夏目漱石にしては珍しい作風やが、せやからこそ映える名作やで。夏目漱石はちょっと、っちゅうやつにおすすめしたい。もし合わなくても、第一夜だけはどうしても読んで欲しいなあ」
31:
3.こころ(長編)
彡(゚)(゚)K「精神的に向上心のないやつは、バカや!」
(´・ω・`)「先生……」
あらすじ
私の語り二部と先生の遺書の、計三部によって構成された長編
語り手の私は、先生と呼び慕っていた人物に関する出来事のあらましを語る。それは、先生と、先生の奥さん、そして過去に存在する先生の友人「K」の三人をめぐる、非人情の縁だった……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「THE・夏目漱石! 近代小説の金字塔!説明不要!教科書引っ張り出せば読めるで!」
32:
子供をおぶって歩いてたら子供が段々重くなっていくやつ
この辺でお前に斬られたっけねみたいな事言うやつも夏目漱石だっけか?
33:
>>32
それが夢十夜のうちの一つやぞ
34:
ネコを最初に持ってこないとは意外やな
35:
夢十夜第一夜ほんとすき
36:
4.吾輩は猫である
彡(゚)(゚)「吾輩は猫である。名前はまだない。人間の社会とはまこと奇妙なもので、例えばこの社会の正体なんぞは。所詮気狂いが鎬を削ってつかみ合い、瘋癲の群をなしているに過ぎないのである」
あらすじ
珍野苦沙弥という男に飼われる名前のない猫の訥々とした語りによって進められる物語
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「適当なのは堪忍してや。夏目漱石のこの手の作品はもちろん物語の劇的な流れみたいなものも組んでいるんやが、それ以上に人生を余裕を持って、高いところから見下ろすように、ちゅう夏目漱石自身の理想が色濃く現れていて、
読みすすめる内に気難しいことを忘れられる不思議な感覚に陥ってまうんやで」
38:
彡(゚)(゚)「ようしこれだけ」
(´・ω・`)「いつもみたいに少ないね」
彡(゚)(゚)「何言うてんねん。眺めの作品紹介したんやから、別にええやろ。読むのに結構かかるで」
彡(゚)(゚)「それに、夏目漱石は案外好き好きやから、お前に合うとも分からんねん。こういう初めての作家は、程よい量を紹介するのがちょうどええんや」
(´・ω・`)「なるほどね。で、次は誰なの?」
彡(゚)(゚)「次も初めての作家やから少ないぞ。夏目漱石に並ぶ、教科書に掲載されやすい作家ナンバーワン!
その名を……」
?芥川龍之介編?
41:
1.蜜柑
彡(゚)(゚)「なんて汚らしい餓鬼や、ぺっぺっぺ。田舎者!w田舎者!w田舎者!w……おや、なんやあの餓鬼…………蜜柑が、降っとる」
あらすじ
列車に乗った私は気持ちの悪いほど頬の紅い田舎者らしき生娘と席を同じくする。独特の不潔さと愚昧さに不快さを覚えながら、彼はうつらうつら雑誌を読んでいた
そんな中、窓の外に同じく不潔な田舎者らしい身なり少年たちが見えた。彼らが必死に声を張り上げると……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「結構な悪辣さやから途中ハラハラするけども、最後の蜜柑の出て来るシーンと芥川の美しい文章が、見事な歯車みたいに綺麗に噛み合って、素晴らしい余韻を残す、掌編の傑作や。読みやすいさかい、ぜひとも読んでや」
42:
今回紹介する作品の数はかなり多いから、気長に待ってくれやで
46:
2.雛
彡(゚)(゚)「これはとある老女の話や。雛を売ることになった子供が、どうしてもその雛を諦められんくて……」
あらすじ
没落した一家は貧困のあまり雛人形をアメリカ人へ売却する決意を固めた。しかし、当時はまだ子供であった語り手の老婆はどうしても雛人形を諦めきれず、なんとしても最後に一目見たいと父に嘆願するのだが……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「太宰治の遺書代わりと言われる晩年に掲載された詩的な掌編集、「葉」。これに書かれている哀蚊という短編はこの小説を元にしたって言われてんねんで。
漢文に明るかった芥川龍之介の流麗な文章と、雛人形という象徴的な道具を中心に揺れ動く家族の心が実に切ないで。」
47:
3.羅生門
彡(゚)(゚)「飢饉、竜巻、不意の豪雨――厄災のために衰退した都で、とうとうワイは解雇され身寄りをなくしてしまった。一体これからどないしよ。いっそ盗賊に……ん?」
(´・ω・`)「ヒッヒッヒ、死人の髪を剥いで生業にしてやる……」
彡(゚)(゚)「なんやあのババア!許せん、許せんわ!! ……しかし、あの婆さんはああしなければ飢えてしまうんやろうなあ……それは……」
彡(゚)(゚)「ワイも、一緒のことやね」
あらすじ
天変地異が続き飢饉にあえぐ人々に溢れた平安の都。主人に解雇され行き先をなくした主人公が、羅生門の下で雨宿りをしていた。
彼は悪事を働かねば死んでしまうという事実とどうしてもそのような非道は出来ないという良心との間に揺れ動いていたが、ふと感じた気配を追って羅生門の中へ入り、死体から髪を剥ぐことで生きようとする老婆の姿を見る……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「誰もが知っている名作やね。善悪とは何か、生きるということはどういうことか。切実なテーマを全力で訴えかける、究極の傑作や。」
48:
羅生門は高校の時に授業でやったンゴねぇ
49:
教科書系やと中島敦ニキが印象的やったンゴねぇ…
50:
ワイは舞姫やな
51:
4.歯車
彡(゚)(゚)「レインコート、モグラ持ち、飛行機、赤光……過去の罪を表すとともに、未来の罰の兆しにも思われる幻覚の数々……ああ、ワイはもう、小説を書く力があらへん。
 誰か――ワイが寝てる間にそっと絞め殺してくれ……あ、半透明の歯車がぐるぐる廻っとる……」
あらすじ
ストーリーらしいストーリーのない、芥川龍之介の晩年の小説。様様な幻覚とそれに怯える主人公、そして、ラストへ進むに連れて過敏になっていく主人公の神経。
恐怖と幻覚と絶え間ない偏頭痛が極まっていき、誰か私を殺してくれないか、という悲哀な願いで締めくくられる
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「あらすじでだいぶネタバレしてもうたが……さっき紹介した通り、この小説にはストーリーらしいストーリーがなく、着地点もなく、とにかく陰鬱で、残酷で、狭隘な息苦しい世界が続くんや。
人の心がどれほど脆いか、一体この世界にどれほどの苦しみが存在するか。一度読んだら目を離せない名作や」
55:
彡(゚)(゚)「これだけや」
(´・ω・`)「蜘蛛の糸とかは?藪の中は?鼻は?芋粥は?トロッコは?河童は?或阿呆の一生は?」
彡(゚)(゚)「お前もいい加減学べや。ワイは基本、初めて紹介する作家は四作品前後しか言ってないんやぞ」
彡(゚)(゚)「ていうかよく知っとったな」
(´・ω・`)「例の俺ガイル文スト大好き純文学自信クソ土方ハゲニキが言ってたんだよ」
彡(゚)(゚)「酷い言われようやが、読んどるんやな。んで、なんて言ってた」
(´・ω・`)「河童のことをカワワラジって読んでたよ。後、らせいもんって言ってた」
彡(゚)(゚)「もう何も言うな。後、らせいもんは正しい読みでもあるから言及するな」
56:
(´・ω・`)「で、次は? また新しい作家を数作?」
彡(゚)(゚)「せやなあ……そろそろ、か」
(´・ω・`)「何がさ」
彡(゚)(゚)「今から紹介するのは以前も紹介した作家やで。
純文学の中でもとっつきやすく、一部の人間からは大衆作家扱いされとる作家や」
(´・ω・`)「ああ、何となく予想できた」
彡(゚)(゚)「せやな。紹介数はなんと12作品! 期待しとけや」
彡(゚)(゚)「いくで。文ストでも大人気のキャラクターであり、日本文学で最も知られる作家と言っても過言ではないこの人こそ……」
?太宰治編?
57:
期待
59:
1.失敗園
彡(゚)(゚)「愚妻がしっちゃかめっちゃかに植えてしまった植物やが、どうにも成長に失敗してしまったようやで。どうも彼らの恨みつらみのようなものが聞こえてくる。
 本当や。聞こえるんや。証拠になるのかは分からんが、その声をこうしてノートに残したんやで」
(*^◯^*)「僕はくるみ、優秀なのだ! 孤影悄然たる様子に見えますか、いや、違う、こうして瞑想に耽っているのだ!」
○△○「僕は綿。大きくなったら座布団になるんだって、信じられないね、僕みたいなやつが……」
(☆…●)「バラ! この庭の女王! でも主人が妻に対しても私に対してもひどい扱いであるせいか、こんなに惨めに咲いてしまった。それでもまだ美しいのだから、いいわよね。あら、あなたは誰?」
(´ω`)「龍の髭とよんでくれ」
(☆…●)「葱じゃないの。しかも、ほっそいわねえ」
彡(゚)(゚)「うるさいなこいつら」
あらすじ
とある偏屈な旦那が、妻のやっている菜園から聞こえる植物たちの他愛ない言葉を書き連ねる掌編。
不器用で怒りっぽい旦那と、すっかり疲れやつれている妻のためにまるで成長しない植物たちは、主人に聞こえてるとも知らず滅茶苦茶に不遇を嘆く。
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「おもろいで。こんなに短いのにこんなに面白いんやから凄いよなあ。」
64:
2.正義と微笑
彡(゚)(゚)「微笑もて正義を為せ! ワイは必ず俳優になってやるんや。思想統一の手助けになるよう、こうして日々の事を日記に残しつつ、夢に向かって遮二無二邁進し励むよう勤めなければいけない!」
あらすじ
主人公はキリストの思想に傾倒しながら、夢である俳優になるため、弟子入り、試験、中退、姉と夫の仲介など様様な出来事を経験しながら、前向きに進んでいく青春小説。
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「パンドラの匣と対をなす、太宰治の青春小説やで。ちょっと斜に構えたような乱暴な主人公が俳優の道にまで突き進んでいく姿は、夢を抱いている奴が見れば元気が出ること間違いなしや」
65:
>>64
これホントにすき
67:
3.猿ヶ島
彡(゚)(゚)「海を超え、夜を超え、ようやくワイがたどり着いた場所に待ち受けるは憂鬱やった。ワイは、そこで出会った猿に色々と教えてもらったが、どうもワイは見世物になっとるらしい。
何たる恥辱、何たる苦しみ。ワイは己の無知を呪うしかない……イヤ、野山で放埒に育ったワイの精神は、安寧と平静の誘惑に対しても、声高々に『否』と叫ぶんや!」
あらすじ
主人公が昼夜もはんぜぬ霧深い島にたどり着いた憂愁を語るシーンから物語は始まる。そこで出会った仲間の猿はこの島に秘められたある「秘密」を知っており、憐憫の故に主人公へ嘘を言う。
しかし、賢い主人公はその秘密と嘘を暴いてしまい……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「かっこいい!とにかくかっこいい! 着地点の爽快さと短い小説の中で語られる自由への果てしない欲求は、わいらが忘れてしまった何かを強烈に呼び覚ます力を持っているで」
68:
昔鏡花と太宰紹介しとった人か?
69:
>>68
せやで
そろそろ皆が紹介した作品を読み終えた頃やろうなと思って新しく建てたわ
本当は前のスレを流用したかったんやが、見つからないんや
それに、ワイは回線変えたりクッキー消したりしたから、主のマークがつかんかもと思って建てたんだわ。すまんな
77:
4.美男子と煙草
彡(゚)(゚)「浮浪少年達のインタビューを任されたが、ワイは一つ、その取材で気づいたことがある。一つ、浮浪少年は美少年が全てであること。つまり、ワイも地下道に行くやもしれん。そこのニキ、お前もかっこいいから行くんやないか?
それから、煙草。寒さを凌ぐ筵も、荒々しい地面を乗り越える下駄も、一日ばかりの食費をも惜しんで煙草を買って吸わなきゃならない。そういう時代なんや」
あらすじ
太宰治が浮浪少年に取材をした時の出来事が書かれた短いエッセイ。冗談ばかりで構成されたような文章の中に、ともすれば自分が浮浪者になってしまいかねないという、お気楽な危機感が秘められている
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「太宰治のエッセイやひとり語りはとにかく笑えるんやが、その中でもとっておきの一作がこれ。オチが最高。しかし、その中に潜められた警句のような訴えはさすがとしか言いようがないな」
81:
5.斜陽 
彡(゚)(゚)「ああ、お母様。私のお母様。どこにも気取った様子などなく、手水場へいく手間さえ省いてみせるおちゃめなお方なのに、どうしてこんなに上品なんやろ?
 ああ、弟の直。お前はなぜ、このように落ちぶれてしまったんや。なあ、なんでや。赤ちゃんがほしい。戦争だの平和だの貿易だの組合だの政治だの、すべては女がいい赤ちゃんを生むためにあるのやよ」
(´・ω・`)「姉さん、姉さん。僕は」
(´・ω・`)「僕は、貴族です。そうして、皆、破滅していった。
戦闘、開始。」
あらすじ
戦争がおわり、没落貴族になってしまったかず子と母は、伊豆に居を移して暮らすことになる。一方真だと思われていた弟の直治はようやく帰ってきたものの、上原次郎という小説家のもとで無頼的で破天荒な生活を送るようになる。
それを通じて上原とかず子は出会い逢瀬を重ねるが、母の結核、弟の麻薬中毒、「人は皆同じ」という言葉に対する激しい抗いなどが積み重なって、かつて貴族として栄華を極めた彼らはゆっくりと滅びていく……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「ワイ個人はあんまり好きな小説やないが、太宰治の思想や時代の流れが実に良く分かる一作やから、読んで損はないで。太宰らしいストーリーテリングと美しく上品な文章の連続やけど、実は三島由紀夫に文学的価値はともかく、敬語の質は酷いものだなんて言われたりしとるんやで」
89:
6.おしゃれ童子
彡(゚)(゚)「ワイはおしゃれやから、普通の人が気にも留めない衣服の装飾にも全力で拘るんやで。あれ、なんでそんなに笑うねん。ああ、もう着たくないわ、こんな服。
ああ、仕方ない。ワイの今の服装は理想とかけ離れすぎている。もう、おしゃれなんざ、しても意味が無いのかなあ」
あらすじ
卒業式の大事にも自らのおしゃれの価値観を持って、虚栄と自己満足に己を飾る少年が、時を経て小説家に至るまで次第に自信の皮を剥がされていき、おしゃれを嗜まなくなっていく、短い破滅と皮肉の小説。太宰自身の経歴に大変似ている
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「この小説はとにかく風刺と皮肉にまみれていて、太宰本人に思えてまう主人公の奇妙な行動を淡々と描いている。今の時代ありえないような世界なのに、どこか自分と似ているような感じがして嫌悪するのは、太宰を読む人間が誰しも通る道やな」
92:
7.お伽草紙
彡(゚)(゚)「ああ、娘が壕から出してくれとうるさい。高射砲の警報が聞こえなかったか。仕方ない。今日も昔話を話して、なだめてやろう。
 ムカシ ムカシノオ話ヨ……ああ、なんだかこの物語を読んでると、小説家の性なのか、別の物語が浮き上がってきてまう……瘤、瘤、瘤、こぶとりじいさんは実は瘤が増えたんのとちゃうか?」
あらすじ
太宰治による防空壕での語りから始まり、四つの昔話を太宰治ふうに構成し直した短編が連ねられる。掲載される昔話は、こぶとりじいさん、浦島太郎、 カチカチ山、舌切雀。
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「太宰治の作品のなかで、一番万人におすすめできる作品がこれや! どれもこれも独特の視点からなりたっているし、太宰の気風がよく現れているギャグも満載! 哀愁のようなものが漂う傑作や」
101:
8.貨幣
彡(゚)(゚)「私は貨幣だから、長く人の間を渡り歩いてすっかり窶れ、汚く変じてしまった。お金というだけにあって、酷い使い方をする人もいました。でも、ある方は私を……ああ、貨幣が皆こうして使われるならば、どんなに仕合せだろうか」
あらすじ
女性名詞となった貨幣の七七八五一号の百円紙幣が、人の手を渡り歩き当時の百円紙幣の栄華と、旅路の最中汚れていく自らの悲運を語る。そして、ある大尉が彼女を手にした話、そしてとある変わった方法で彼女を手放した顛末が語られる
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「貨幣の一人称小説なんて他にあったか? という斬新な切り口から、ほんのり心が温まる話が結ばれる、太宰治の隠れた名作。こういう短編があるから太宰治はやめられへんのや」
102:
9.男女同権 
彡(゚)(゚)「ああ、ワイの講演は主にワイの女性に関する経験談から成り立つで。ワイは男女同権を目指す。この心に変わりはない。老人の時代は終わったが、ありがたい民主主義の時代になったんやから、こうやって平等を唱えることは悪いことではないやろ。それでは皆さん、聞いてください。
私のかつての女房は――」
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「この作品はあらすじを省くで。女嫌い、女好き、どちらにしても2ちゃんねらーなら読むべき作品。ワイはこの作品を肯定しとるわけやないが、それでもかつての小説に今の男性たちに通じる思想の萌芽があるっちゅうのは、なんだか嬉しいことやなあ」
103:
10.畜犬談
彡(゚)(゚)「犬は怖いわ。道端でのんびり寝ている犬も、主人にじゃれついている犬も皆鋭い牙を口の中に隠しているんやで。ああ怖い、できれば鎧をつけて街を歩きたいわ。ワイはいつか噛まれる。もし噛まれたら、頭蓋骨を粉々にしてぐちゃぐちゃに殺してやるわ
なんや、この子犬、うわ、あっちいけ!こっちくんな!……懐いてもうた。しゃあない、ポチって名前つけたるか。皮膚病が酷い。……殺してやるか」
あらすじ
犬嫌いの弁に始まり、とある子犬が懐いてきたことを発端に仕方なくポチと名付けられた犬を飼うことになる主人公。ポチは畜生らしい卑しさで主人公をゲンナリさせたが、老いるにつれ皮膚病を患い、とうとう主人公は……
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「犬嫌いにも程がある臆病さで語られたユーモアたっぷりの語りから、犬と人間の奇妙な関係を描くラスト。太宰治がつまらんと思ってるやつにぜひともおすすめしたい、巧みな一作やで。」
106:
>>103
何故か一番最初に読んだ太宰作品。
104:
11.薄明
彡(゚)(゚)「爆弾で家が壊されたから、仕方なく越すことにしたんやが……家族の仲が悪いわ、中中他人の家に慣れないわで……あ、娘がひどい眼病を患ってもうた。ああ、どうかワイが死んでもええから、娘を直してやってくれ……やってくれ……」
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「あらすじを省くのは、短い上にストーリーをほんの少しでもバラせば楽しみが半減するからであって、サボりや無いんやで、ほんまに。
太宰治にしては珍しい娘思いの小説や。元元子煩悩だったのか、今までダークな形で現れてた太宰のしぶとさが、戦争という惨事にあって前向きに発揮されとるほんまに珍しい作品やで
どんなに崩壊しようとも苦労しようとも、薄明を求めて立ち向かう太宰の姿はええもんや」
105:
12.フォスフォレッセンス
彡(゚)(゚)「夢想家と現実家は、表面に見たものとは実際反対なものかもしれぬ。夢であう私の彼女は、美しい声でフォスなんとかという花の名を告げている。私は、己の無知を呪うしかなかった」
ひとことメモ
彡(゚)(゚)「ワイが太宰治の掌編の中で最高傑作を上げるとしたら、この作品や。あまりにも美しい。これが20分の口述筆記で作られた即興の作品と知って、ワイは度肝を抜かれたで。」
108:
彡(゚)(゚)「太宰治編、以上やで」
(´・ω・`)「はえーたくさん書いたね」
彡(゚)(゚)「まあ短い作品が多いから、ワイが出掛けとる間にでも読んどきや」
(´・ω・`)「え?でかけるの?」
彡(゚)(゚)「すたみな太郎に行くんやで」
(´・ω・`)「また唐揚げを焼肉で包んで食べるのか」
彡(゚)(゚)「さて、ちゅうことで暫く席を外すから、アフィまとめニキはまとめず、早漏ニキは荒らさず、なんとなーく待っといてくれや」
(´・ω・`)「いつ帰ってくるの」
彡(゚)(゚)「すたみな太郎で腹壊したら、や」
彡(゚)(゚)「まあ、次の作家も先に紹介しておくで。次はな、ワイが好きで好きでたまらない作家や」
彡(゚)(゚)「日本文学でトップクラスの文章力を持つその作家
日本文学の二大巨匠の一人であり、世界に誇れる大天才こと……」
109:
こう言うと反感買うかもしれないけど
太宰治は作品によってはそこはかとなくライトノベル感があって、そこが読み易くて好き。
特にパンドラの匣とか
113:
>>109
太宰はエンターテイメントに優れた作家やから、そういう書き方がお手の物なんやな
でも根本にある思想は、ラノベと違って結構深刻なものやぞ
斜陽とかがそうやね
110:
?大谷崎編?(紹介数 12作品)
111:
>>110

112:
志賀直哉やね
115:
あの爺さんまだ著作権切れてなかったか
116:
>>115
70年代死去やからな
117:
っつうことでワイがすたみな太郎行ってる間にニキらも休んでてな
一反さよならやで
124:
楽しませてもろたわ
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