ドラえもん のび太と進撃の巨人back

ドラえもん のび太と進撃の巨人


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のび太「いや?、やっぱり進撃の巨人は面白いな?!」
ドラえもん「そうだね、僕もそう思うよ。」
のび太「僕も立体起動装置を使って巨人を倒してみたいな?!」
ドラえもん「いやいや、君には無理だよ。運動音痴だし、頭も悪いし。」
のび太「そんなこと、やってみないとわからないだろ!」
ドラえもん「じゃあ、やってみるかい?」
のび太「どうやって?」
ドラえもん「それはね・・・。」
のび太「分かった!もしもボックスでしょ!」
ドラえもん「違う違う。実際に巨人がいたら危ないでしょ。だからゲームの中で戦うの。」
のび太「ゲーム?」
ドラえもん「そう。ほら、前に夢の中で遊べるひみつ道具を使ったことがあるだろ?」
のび太「あ?!あったあった!」
ドラえもん「あれで進撃の巨人の世界を体験するんだよ。」
のび太「面白そう!そうだ、どうせならみんなも誘っていいかな?」
ドラえもん「もちろんさ!」
2:以下、
?翌日、学校?
ジャイアン「進撃の巨人の世界で遊ぶだって!?」
スネ夫「本当かよ!?」
のび太「うん!ほら、前に夢の中で遊ぶっていう道具を使ったろ?あれだよ!」
ジャイアン「あ?、のび太が勝手に俺たちに変なほくろを付けたときのやつか。」
しずか「ほくろ?」
のび太「うん。ほくろアンテナって言ってね、それを付けて寝ると夢の中で遊べるんだ。」
ジャイアン「今回は勝手に付けたりしないんだな。」
のび太「そりゃあね、みんなで楽しみたいからさ!」
スネ夫「楽しみだな?、アニに会えるんだ!」
ジャイアン「俺はミカサに会うのが楽しみだ!」
のび太「僕は断然クリスタだな?!」
3:以下、
のび太「これがほくろアンテナ、寝るときは忘れずにね。」
スネ夫「分かってるって。」
ジャイアン「のび太じゃあるまいし。」
しずか「それじゃあ、夜にまた会いましょう。」
のび太「うん!」
4:以下、
?のび太の家?
のび太「ただいま!みんなにほくろアンテナ渡したよ!」
ドラえもん「う?ん・・・。」
のび太「どうしたの?」
ドラえもん「進撃の巨人のソフトがね、どこの店でも売り切れなんだ!」
のび太「え?!!!どうしてさ!?」
ドラえもん「未来の世界でも進撃の巨人は大人気なんだ。だからソフトを手に入れるのも一苦労。」
のび太「どうするのさ!?」
ドラえもん「今転売ヤーに交渉してるところだよ。」
のび太「転売ヤー?」
ドラえもん「転売目的で購入する人のことをそう呼ぶんだよ。」
のび太「買えそう?」
ドラえもん「何とかね。」
のび太「やった?!」
ドラえもん「でもおかしいな・・・、定価より安く売ってくれるなんて・・・。」
のび太「その人はきっと優しい人なんだよ。」
ドラえもん「優しいのかな?」
のび太「ドラえもんは心配性だな?!」
6:以下、
ママ「のび太、しずかちゃんから電話よ。」
のび太「え?何だろ?」
しずか「もしもしのび太さん?出木杉さんも誘っていいかしら?」
のび太「ええ?、出木杉??」
しずか「だめなの?」
のび太「いや、しずかちゃんの頼みなら・・・いいよ。」
しずか「ありがとう!のび太さん!」
8:以下、
ドラえもん「しずかちゃん何だって?」
のび太「出木杉も誘っていいかってさ。」
ドラえもん「いいね!参加者は多いほうが面白い!」
のび太「よくないよ。これじゃあ僕は出木杉の引き立て役になるしかないじゃないか・・・。」
ドラえもん「何言ってるんだよ。たかがゲームじゃないか。」
のび太「そうだけどさ・・・。」
ドラえもん「仕方ないな・・・それじゃあ君にだけ巨人化能力を付けてあげるよ。」
のび太「え!?そんなことできるの!?」
ドラえもん「うん。ゲーム開始の前に設定をいじることができるんだ。」
のび太「じゃあものすごく強い巨人にしてよ!」
ドラえもん「ダメ。それだと面白くなくなる。」
のび太「ちぇっ。」
ドラえもん「でも考えてみな。しずかちゃんが巨人に囲まれてピンチのときに、君が現れてさ・・・。」
のび太「巨人化して巨人たちを倒す・・・。最高じゃないか・・・。」
ドラえもん「いくら出木杉が優秀でも巨人化できる君にはかなわないさ。」
のび太「そうだね・・・。ふふふ、今夜が楽しみだよ・・・。」
9:以下、
?夜?
のび太「さあ!寝るぞ!」
ドラえもん「いい夢を見よう!」
のび太「おお?!」
ドラえもん「スイッチオン!」
11:以下、
?夢の中?
のび太「うわあ・・・、ここが進撃の巨人の世界か・・・。あれ?ドラえもんは?」
???「こんばんわ。」
のび太「え?誰?」
???「私はこのゲーム案内人を務めている者です。」
のび太「へえ?、そんなのいるんだ。」
案内人「まあ、最初だけしか登場しませんけどね。それでは説明させていただきます。物語はチュートリアル終了後、卒団式から始まります。」
案内人「のび太様は巨人化能力有しているという設定なのですが、能力を行使できるのはトロスト区防衛戦の時からとなります。」
のび太「う?ん、そうなのか。」
案内人「それでは、進撃の巨人の世界を存分にお楽しみください。」
のび太「はあ?い!」
案内人(さあ、面白いものを見せてくれよな・・・。)
12:以下、
ドラえもん「遅いじゃないかのび太君。」
スネ夫「いつもはグースカ寝てるくせに!」
ジャイアン「全員揃わないと始められないんだぞ!」
のび太「ごめんごめん!」
出木杉「さあ、みんな揃ったし、始めようか!」
しずか「そうね!楽しみだわ!」
ドラえもん「まずはチュートリアルだよ。ここで立体起動訓練や馬術訓練をするんだ。」
しずか「馬なんて上手に乗れるかしら・・・。」
ドラえもん「ゲームだから簡単だよ!」
13:以下、
馬「ヒヒ?ン!」
のび太「うわあ?!助けて?!」
ジャイアン「ゲームだから簡単なんじゃなかったのかよ。」
ドラえもん「おかしいな??」
スネ夫「やっぱりのび太は何をやらせてもダメだな!」
ジャイアン「お前のせいで全然チュートリアルが終わらねえじゃねか!」
のび太「そんなこと言ったって?!」
クリスタ「大丈夫?のび太。」
のび太「クリスタ!」
クリスタ「馬を友達だと思うのよ。そうすれば仲良くなれるから。」
のび太「分かった!」
スネ夫「いいな?。女の子と仲良くなれて。」
しずか「チュートリアルで登場人物たちと仲良くなれるっていうのは良いわね。」
出木杉「そうだね。チュートリアルなのに力が入ってる。さすがは未来のゲームソフトだ。」
14:以下、
ジャイアン「は?あ。」
ドラえもん「どうしたの、ジャイアン。」
ジャイアン「ミカサがな、そっけないんだ・・・。」
ドラえもん「そりゃあミカサはエレンが大好きだからね。」
ジャイアン「そうなんだよな・・・。ところでよ、ドラえもんは誰が好みなんだ?」
ドラえもん「え?僕?僕はね?、ミーナかな?。」
ジャイアン「え?でもミーナって・・・。」
ドラえもん「大丈夫。このゲームは完全に原作通りに話が進むというわけじゃないんだ。だから原作と違う展開に持っていくことができる。」
ジャイアン「なるほど、そりゃそうか。でないと・・・。」
ドラえもん「何?」
ジャイアン「ああ、でないとゲームとして面白くならねえもんな!」
ドラえもん「そうだね。原作通りっていうのも面白いけど、やっぱり先が分かるっていうのは嫌だよね。」
ジャイアン「ああ。」
15:以下、
のび太「やっと終わった?!」
しずか「お疲れ様。」
ジャイアン「やっとかよ?!」
スネ夫「これでやっと本編に進めるよ!」
ドラえもん「さあ、卒団式だよ!」
キース「これより!第104期訓練兵の上位10名を発表する!」
16:以下、
第1位 ミカサ・アッカーマン
第2位 ライナー・ブラウン
第3位 出木杉英才
第4位 ベルトルト・フーバー
第5位 アニ・レオンハート
第6位 エレン・イェーガー
第7位 剛田武
第8位 ジャン・キルシュタイン
第9位 マルコ・ボット
第10位 源静香
17:以下、
ジャイアン「へへ!どうだ!」
ドラえもん「第7位とは、流石だね。」
のび太「・・・・・・。」
スネ夫「これがゲームじゃなければのび太はとっくに開拓地送りになってたよね。」
ジャイアン「ちげえねえ!ははは!」
のび太「何だと!今に見てろ!すぐに巨人を駆逐してやるからな!」
ジャン「はあ?おいのび太、お前今何て言った?」
のび太「巨人を駆逐するって・・・。」
ジャン「はっはっは!お前が!巨人を!冗談だろ!?」
のび太「冗談じゃない!僕は調査兵団に入って巨人を一匹残らず駆逐するんだ!」
エレン「!?」
ジャン「人類が巨人に勝てるわけないだろ。は?あ、おいマルコ、向こうで飲もうぜ。」
マルコ「あっ、ああ。」
のび太「・・・・・・。」
19:以下、
エレン「なあ、のび太。」
のび太「何?」
エレン「お前、本当に調査兵団に入るのか?」
のび太「そうだよ。」
エレン「そうか、じゃあ俺と一緒だな。」
のび太「エレンは最初から調査兵団に入るって言ってたもんね。」
エレン「ああ、ついにここまで来たんだ、これから頑張ろうぜ!」
のび太「うん!」
しずか「・・・・・・。」
スネ夫「大丈夫だよ。」
しずか「え?」
スネ夫「上手くやれるさ。」
しずか「でも私・・・不安で・・・。」
ジャイアン「いざとなれば俺がいるからよ・・・。」
スネ夫「僕たちが力を合わせれば何だって上手くいくよ。」
出木杉「何の話だい?」
しずか「その・・・、のび太さんが心配だって話をしていたの。」
出木杉「ああ、なるほど・・・、確かにね。」
20:以下、
出木杉「大丈夫だよ。ドラえもんがいるんだから。」
しずか「そうね。ドラちゃんの道具があるわね。」
スネ夫「ああ!本当だ!すっかり忘れてた!」
ジャイアン「おいドラえもん!」
ドラえもん「それでね、この前食べたどら焼きはね・・・。」
ジャイアン「ドラえもん!」
ドラえもん「はいはい、分かったよ。じゃあまた後でねミーちゃん。」
スネ夫「何してるんだよドラえもん。」
ドラえもん「何してるじゃないよ、人がせっかく楽しくおしゃべりしてたのにさ・・・。」
ジャイアン「そんなことよりさ、お前、ひみつ道具使うの禁止な。面白くなくなるから。」
ドラえもん「道具?ゲーム内じゃあひみつ道具は使えないようになってるんだよ。」
スネ夫「そうなの?」
ドラえもん「そりゃあね、それはチート行為だから。」
ジャイアン「それもそうだな。」
ドラえもん「じゃあ僕はもっとミーちゃんとおしゃべりするから、グフフフフ!」
スネ夫「あいつミーナのことミーちゃんって呼んでんだな。」
22:以下、
トーマス「みんなはどこの兵団に入るんだい?」
ジャン「俺は憲兵団だな!」
マルコ「僕もだよ。ああ、やっと王に仕えることができるんだな?。」
ジャン「おいマルコ!正直に言えよ!内地での快適な暮らしが目的だろ!」
マルコ「そんなことないよ、君と一緒にしないでくれ。」
サシャ「いいですね?、憲兵。」
コニー「俺たちは駐屯兵団に入るのか?。」
サシャ「調査兵団なんてバカしか入りませんよ。」
コニー「だよな?。出木杉、お前も憲兵になるんだろ?」
出木杉「・・・いや、僕は調査兵団に入る。」
コニー「はっ!?」
サシャ「どうしてですか!?」
23:以下、
出木杉「確かに、憲兵になれば楽して暮らせるだろう。でもそれじゃあここに来た意味がないんだ。」
コニー「どういうことだよ・・・。」
出木杉「平和な日常生活を送っていても面白くない。いつ死ぬかもわからない緊張感のある生活を送りたいんだよ、僕は。」
サシャ「えっ・・・、あなた頭おかしいんですか?」
コニー「出木杉・・・、お前はアルミン以上に頭の良いやつだと思ってたけど、そんなサイコ野郎だとは思わなかったよ。」
出木杉「そうかな?少なくとも僕たちはそういう思いを持ってこの場にいるんだけどな。」
コニー「僕たち?」
ジャイアン「俺たちのことさ。」
スネ夫「そうさ!」
コニー「マジかよ・・・、じゃあしずか、のび太、ドラえもんもそうなのか?」
しずか「そうよ。」
サシャ「驚きました。死に急ぎ野郎がこんなにいたなんて・・・。」
ジャイアン「そもそもなあ、憲兵なんて面白くもないことを、誰がするかよ!」
24:以下、
ジャイアン「力のあるやつが戦わないでどうするんだ!コニーにサシャ!お前ら程のようなやうが、駐屯兵になんかなってんじゃねえよ!」
コニー「ジャイアン・・・。」
エレン「その通りだジャイアン。俺たちには兵士としての責任がある。一緒に頑張ろうぜ!」
ジャイアン「おう!」
ジャン「へっ、せいぜい仲良くしてな!俺は安全なところで暮らすからよ!」
マルコ「やめときなよ、今しゃべると悪者になるだけだ。」
ジャン「ああ!?」
マルコ「さあ、もう寝よう。明日は訓練兵としての最後の仕事があるんだから。」
25:以下、
のび太「ついに巨人と戦うのか?、楽しみだな?。」
ドラえもん「のび太君、残念だけどもう起きなくちゃいけないんだ。」
のび太「ええ?!これからってところなのに?!」
ドラえもん「君のせいで遅くなったんじゃないか。」
のび太「そうでした・・・。」
しずか「じゃあまた、学校で会いましょう。」
のび太「うん。」
26:以下、
?学校?
のび太「おはよう!」
ジャイアン「おいのび太!お前のせいで全然話が進まなかったじゃねえか!一発殴らせろ!」
スネ夫「そうだ!殴らせろ!」
しずか「やめなさいよ。」
出木杉「そうだよ、一区切りしたところで中断できて、よかったじゃないか。」
ジャイアン「まあ、そうとも考えられるが・・・。」
のび太「今夜からさ、戦いが始まるんだしさ、学校で無駄な体力を使うのはよそうよ。」
ジャイアン「それもそうだな。」
スネ夫(起きてる間の体力とか関係あるのかな?)
出木杉「いや、ぐっすり寝られるように疲れておくべきじゃないかな?」
ジャイアン「なるほど、出木杉が正しい。というわけで殴らせろ!」
出木杉「いや、そういう意味で言ったんじゃなくて・・・。」
のび太「ひええ?!」
27:以下、
?夜?
のび太「今日は巨人と戦うぞ!」
ドラえもん「頼りにしてるよ!なんたって君は巨人化できるんだからね!」
のび太「しずかちゃんにかっこいいところ見せるんだ!」
ドラえもん「いくよ!スイッチオ・・・。」
ドラミ「もしもしお兄ちゃん?」
ドラえもん「おっとっと、なんだよドラミ、今から寝るところなのに。」
ドラミ「ごめんなさい。どうしても聞いておきたいことがあって。」
ドラえもん「どうしたんだい?」
ドラミ「お兄ちゃん確か進撃の巨人のゲームソフトを買ったわよね?」
ドラえもん「うん、買ったよ。」
ドラミ「そのゲーム、改造されてるものが出回ってるから、もしかしたらお兄ちゃんが買ったものがそうかもしれないと思って・・・。」
ドラえもん「う?ん、今のところ不具合はないから大丈夫だと思うけどな?。」
ドラミ「そう、なら大丈夫かもね。後、改造はしちゃダメよ。」
ドラえもん「分かってるって。」
ドラミ「それじゃあ、おやすみなさい。」
ドラえもん「まったく、ドラミのやつは・・・、ごめんねのび太君・・・ってもう寝てる。」
のび太「・・・・・・。」
ドラえもん「それでは改めまして、スイッチオン!」
28:以下、
エレン「はあ!?コニーお前、調査兵団に入るのか!?」
コニー「そうだよ!力のあるやつが戦わないといけないんだからな!」
ミーナ「昨日ジャイアンに言われたことね。」
コニー「うるせ?!」
トーマス「恥ずかしがることじゃないよ、コニー。俺だって・・・。」
エレン「トーマス・・・、お前もか!?」
トーマス「まあ・・・、うん。」
のび太「そろそろ超大型巨人が現れるころだね。」
ドラえもん「そうだね。」
のび太「ここで倒しちゃおうか?」
ドラえもん「う?ん、無理じゃないかな?」
のび太「でも僕は巨人化できるよ?」
ドラえもん「それでも超大型には勝てないって。」
のび太「勝てる!」
ドラえもん「無理!」
のび太「勝てる!」
ドラえもん「無理!」
29:以下、
超大型巨人「・・・・・・。」
のび太「え?うわああああああ!!!!出たああ!!!!」
ドラえもん「何驚いてんだ!分かってただろ!」
のび太「こんなに大きいとは思ってなかったんだよ!!」
ドゴオオオオオオン!!!!!
のび太「ああ?!門が破壊された!!」
エレン「迎撃準備用意!これはチャンスだ!絶対に討ち取れ!」
ドラえもん「さすが、のび太君とは違うね。」
エレン「よう・・・、5年ぶりだな・・・。」
ドラえもん「ほらのび太君!早く巨人化して倒してよ!」
のび太「腰が抜けて立てないよ?!」
ドラえもん「なにやってんだバカ!」
エレン「消えた!?」
ドラえもん「ああ?!君がもたもたしてるから、敵がいなくなったじゃないか!」
30:以下、
?10分後?
ジャン「ちくしょう!何で今日なんだよ!明日から内地へ行けるっていうのによ!」
出木杉「嘆いても仕方ない、今日生き残って内地へ行けばいい!」
ジャン「戦闘狂はいいよな!こんな状況を楽しめてよ!」
出木杉「そんなことは・・・、いや、その通りだな。」
ジャン「やっぱりな。」
マルコ「ジャン、とにかく頑張ろう。君ならやれるさ。」
ジャン「・・・・・・。」
31:以下、
エレン「おいアルミン、ここで手柄を上げれば、俺たち一気に昇進できるぜ。」
アルミン「ああ、その通りだよ。」
エレン「いくぞ!」
のび太「待ってよ?!置いてかないで?!」
ドラえもん「もたもたするな!」
アルミン「何で彼は兵士になれたんだろう?」
エレン「さあな・・・、!?避けろ!奇行種だ!」
のび太「うわあああああ!」
ドラえもん「いや、避けるも何も君は元々みんなより後ろにいるだろ。」
エレン「トーマス!!!!!」
トーマス「・・・あ・・・ああ・・・。」
エレン「お前・・・、何やってんだああああああ!!」
バクッ!
32:以下、
アルミン「エレン?嘘だろ・・・。」
ミーナ「うわああああああ!!!」
ドラえもん「ミーちゃん!!!」
のび太「あれ・・・、おかしいな・・・、体が動かないよ・・・。みんなが巨人に食べられるっていうのに・・・。」
ドラえもん「のび太君!早く巨人化してみんなを助けてよ!」
のび太「ごめん・・・、みんな、僕が弱虫なばっかりに・・・。」
ドラえもん「のび太君ってば!」
のび太「・・・・・・。」
33:以下、
?10分後?
のび太「・・・・・・はっ!」
ドラえもん「目が覚めたかい?」
のび太「みんなは?」
ドラえもん「僕とのび太君、そしてアルミンしか残ってないよ。」
アルミン「・・・・・・。」
のび太「ごめん、僕、何もできなくて・・・。」
アルミン「それは僕も一緒だよ。仲間が食われていくのを黙って見ていた、臆病者さ。」
ドラえもん(のび太君の巨人化能力は当てにできないな。)
アルミン「そういえばさっき巨人化がどうのって言ってたけど、どういう意味?」
ドラえもん「それはね、のび太君は巨人に変身することができるんだ。」
アルミン「巨人に変身?そんなことが・・・。」
ドラえもん「エレンもその力を持っているはずなんだけど、おかしいな。」
アルミン「エレンも!?本当に!?」
ドラえもん「巨人が巨人化能力を持つ人間を食べると、その力を継承するはずなんだけど、エレンを食べた巨人は何も変化がない。それはつまりエレンに巨人化能力が備わっていなかったということになる。」
アルミン「あれ?さっきと言っていることが違うよ?」
ドラえもん「どうやら僕たちが知っているシナリオとは大きく異なるみたいだね。」
アルミン「何を言っているんだい?」
34:以下、
ミカサ「アルミン!」
アルミン(ミカサ!)
ミカサ「良かった、無事だったのね。」
アルミン「・・・うん。」
しずか「のび太さん!」
のび太「しずかちゃん!」
しずか「心配したのよ!巨人に食べられてるんじゃないかって!周りの人が次々と食べられていくから、私怖くなっちゃって・・・。」
のび太「僕も怖くなって・・・、全然動けなかったよ・・・。」
ミカサ「ねえ、エレンはどこ?」
のび太「え?」
ミカサ「アルミンに聞いても黙ったまま。」
のび太「あの、エレンは、その・・・。」
ジャン「・・・食われたか・・・。」
ミカサ「ジャン!」
35:以下、
ジャン「こいつらしか残ってないってことはそういう意味だろ。」
ミカサ「そうとは限らない!」
アルミン「その通りだ!」
ミカサ「アルミン?」
アルミン「ごめんミカサ・・・、僕は・・・、何もせず見ていることしかできなかった・・・。」
ミカサ「・・・・・・。」
ジャン「悲しんでるところ悪いが、今は補給をするのが最優先だ。」
のび太「補給?」
スネ夫「ああ、あそこでね。」
のび太「・・・もしかして、巨人が群がってるあの建物!?」
ジャイアン「そうだ、状況は最悪だ。」
コニー「どうするんだよ!」
ジャン「喚くな!」
ミカサ「・・・立ってアルミン。」
アルミン「ミカサ?」
36:以下、
ミカサ「今からあの中に突入してガスを補給する。」
マルコ「無茶だ!残り少ないガスで!」
ミカサ「でも生きるためにはそうするしかない。」
マルコ「いくらミカサでも無謀だ!」
ミカサ「ならそこで指をくわえて見てろ。腰抜け。役立たず。」
マルコ「なっ!?」
ベルトルト「どうしたんだミカサは・・・。」
ライナー「おそらく俺たちに発破をかけている気なんだろうな。」
アニ「下手だね・・・。」
アルミン「待って!」
ミカサ「どうしたの、アルミン。」
アルミン(さっきドラえもんの言っていたことが本当なら、それに賭けるしかない!)
38:以下、
アルミン「・・・のび太の力を借りよう。」
ジャン「はあ!?正気か!?のび太に力があるとは思えねえが!?」
アルミン「のび太には人には無い力がある。そうだよね、ドラえもん。」
ドラえもん「うん。」
しずか「どういうこと?」
ドラえもん「実はのび太君は、巨人になれるんだ。」
しずか「・・・・・・え?」
スネ夫「・・・・・・嘘だろ?」
ジャイアン「・・・・・・のび太なのかよ。」
ミカサ「さっぱり分からない。詳しく説明して。」
ドラえもん「のび太は巨人になって意識を保った状態で動くことができるんだ。」
マルコ「そんなことが可能なのか?」
ドラえもん「実際にやって見せた方が早いよね。ほら、のび太君、今度こそ巨人になるんだ。」
のび太「・・・無理だよ、できないよ。」
39:以下、
のび太「怖いんだ。巨人を前にすると、体が途端に動かなくなる。」
ドラえもん「でも・・・。」
のび太「僕以外に頼めばいいじゃないか!」
アルミン「僕以外?もしかしてのび太以外に巨人化できる人がいるの?」
のび太「そうだよね!ライナー!ベルトルト!アニ!」
ライナー「は!?」
のび太「ライナーが鎧で、ベルトルトが超大型だ!そしてアニは女型だよね!」
アニ「何言ってるの?女型って何?」
のび太「とぼけても無駄だ!そしてここにはいないけどユミルも巨人化能力者だ!」
ベルトルト「何を言っているんだ・・・。」
のび太「壁外で巨人として彷徨っているところで彼らの仲間を食べて人間に戻ったんだよ!」
マルコ「じゃあ、巨人が巨人化能力者を食べると人間に戻るのかい?」
のび太「そうだよ!」
ジャン「・・・信じられねえな。」
40:以下、
ジャン「それが本当だってんならのび太、お前が巨人化してみろ。」
のび太「だから僕は・・・。」
ジャン「それができないんなら信用できねえよ!」
のび太「うう・・・。」
ドラえもん「のび太君、やるんだ。」
のび太「ドラえもん・・・。」
ドラえもん「彼らが巨人化したって僕らのために動いてくれるわけないだろう?」
のび太「そりゃそうだけど・・・。」
ドラえもん「今は巨人化してみんなの信用を得るのが先だよ。それにみんなを、しずかちゃんたちを守るためには君が頑張るしかないんだ。」
のび太「・・・・・・。」
41:以下、
出木杉「のび太君。」
のび太「出木杉・・・。」
出木杉「君は力を持っている。大きな力を持つ者には大きな責任が伴う。そうだね?」
のび太「うん。」
出木杉「怖いのは分かる。僕もそうだ。」
のび太「出木杉も?」
出木杉「ああ、震えあがって今にもちびりそうだよ。怖いのは誰だって一緒さ。それに周りを見てごらんよ。友達を失って悲しんでいる人がこんなにいる。これ以上悲しみを増やすわけにはいかない。」
のび太「・・・・・・。」
出木杉「勇気を出すんだ。頑張れ。君はやろうと思えばできるやつだ。」
のび太「・・・分かった、やってみるよ。」
出木杉「それでこそ君だ。」
ドラえもん「頑張れ!のび太君!」
42:以下、
のび太(確か巨人化するには自傷行為をするんだっけ。それと明確な目的意識。)
しずか(のび太さん・・・。)
のび太「みんなを、助ける!!!!!」
カッ!
のび太巨人「ウオオオオオオオオオオ!!!!!」
ジャン「本当に、巨人になりやがった!」
マルコ「すごい・・・。」
ドラえもん「よし!そのままあの巨人たちを蹴散らせ!」
のび太巨人「ウオオオオオオオオオオ!!!!!」
スネ夫「ダメだ!数が多い!」
ジャイアン「のび太はケンカが弱いから、巨人化したって勝てっこねえよ!」
ドラえもん「確かに・・・。」
ジャン「おい、今だ!巨人たちがのび太に近づいていってる今がチャンスだ!」
43:以下、
コニー「のび太を置いてくのか!?」
ジャン「今を逃すわけにはいかねえだろ!」
ジャイアン「・・・・・・。」
アルミン「・・・行こう。」
ミカサ「・・・うん。」
マルコ「みんなも、早く進め!」
スネ夫「・・・うう、のび太・・・。」
しずか「ごめんなさい、のび太さん。」
ライナー「・・・・・・。」
ベルトルト「ライナー、僕たちも早く!」
ライナー「いや、のび太を見捨ててはおけない。」
ベルトルト「何を考えているんだ!あいつは僕たちを巨人だと言ったんだぞ!」
ライナー「だからこそだ。あいつを生き永らえさせ、その場の出まかせだったと訂正させる。」
ベルトルト「そんな、リスクが大きすぎる!」
ライナー「だがあいつはやるつもりだぜ。」
ベルトルト「あいつ?」
44:以下、
ジャイアン「・・・・・・。」
スネ夫「ジャイアン!早く逃げようよ!」
ジャイアン「俺はのび太を助ける。」
スネ夫「何言ってんだよ!あんな数の巨人、倒せるわけないよ!」
ジャイアン「友達を見捨てられるか!」
出木杉「その通りだ。」
スネ夫「出木杉まで!」
ドラえもん「もちろん僕も行くよ!」
しずか「私は・・・。」
ライナー「怖いんだろ?下がってな。」
しずか「ライナー!」
ジャイアン「お前、のび太にひどいこと言われたのに、助けてくれるのか?」
ライナー「俺は兵士だからな、兵士としての責任を果たす。」
スネ夫「・・・僕も・・・僕ものび太を助ける!」
45:以下、
コニー「あいつら、まさかのび太を・・・。」
ジャン「コニー!のび太のことはあいつらに任せて、俺たちは早く進むんだ!」
コニー「ああ・・・、それにしてもミカサのやついな・・・どうすりゃあんなスピードが出るんだ?」
アルミン(いや、あれはガスを吹かしすぎだ。動揺を抑えきれていないんだ。)
ミカサ「・・・・・・あっ。」
アルミン「まずい!ミカサのガスが切れた!」
46:以下、
ミカサ(・・・もう生きている意味は無い・・・。)
巨人「・・・・・・。」
ミカサ(エレン、私もすぐそっちに行く。)
巨人「・・・・・・。」
バクッ!
アルミン「うわああああああああ!!!!ミカサあああああ!!!!」
コニー「アルミン!落ち着け!」
アルミン「うわあああああああ!!!!!」
コニー「アニ!手伝ってくれ!」
アニ「ふんっ!」
アルミン「うっ・・・。」
コニー「おい!気絶させることはないだろ!」
アニ「今のこいつなら暴れかねないだろ?そうなったら面倒だ。」
コニー「・・・そうかもしれないが。」
アニ「さあ、運ぶの手伝って。」
コニー「・・・ああ。」
47:以下、
ジャン「よし!着いたぞ!」
マルコ「のび太が注意を引いてくれていたから、難なく突入できたね。」
ジャン「ああ、さあ急いで補給しろ!後から来るやつの分も用意しとけ!」
サシャ「のび太を助けに行きますか?」
ジャン「そんなことできるやつがここにいるか!?」
サシャ「・・・そうですよね。」
マルコ「おい!アニとコニーが!」
ジャン「・・・アルミン!何があった?」
アニ「また親友を失ったんだよ。」
ジャン「ミカサが!?」
マルコ「そんな・・・ミカサまで・・・。」
コニー「のび太たちの方はどうなってるかな・・・。」
48:以下、
ジャイアン「はあ・・・はあ・・・。」
スネ夫「何とか・・・倒した・・・。」
しずか「やったわ・・・のび太さんを・・・守った・・・。」
ベルトルト「怖いなら先行ってもよかったのに。」
しずか「逃げるわけにはいかないわ!私だって兵士だもの!」
ライナー「ははは、勇ましいな。」
出木杉「のび太君!」
のび太「・・・・・・う?ん・・・。」
ドラえもん「のび太君!しっかり!」
のび太「・・・・・・。」
出木杉「大丈夫、異常は無い。」
ドラえもん「良かった?!」
49:以下、
ベルトルト「行こう、ライナー!」
ライナー「そうだな、早くクリスタの顔が見たい・・・危ない!ベルトルト!」
ベルトルト「え?うわあ!」
ドンッ!
ベルトルト「うわ!何するんだよライナー!」
ライナー「ぐおおおおおおおお!!」
ベルトルト「ライナー?そんなどこから巨人が!?」
ライナー「ははは・・・まさか小型の奇行種が屋根に上ってくるとはな・・・。」
ベルトルト「みんなああああ!助けてええええ!ライナーがあああ!」
ライナー「ベルトルト!早く行け!」
ベルトルト「いやだあああああああ!!!」
ライナー「早くしないと次はお前が!うおおおおおおおおおお!!!」
バクッ!
ベルトルト「ライナー!!!!!ああああああああ!!!」
50:以下、
ジャイアン「ベルトルト!どうした!」
ベルトルト「うわああああああああ!!!!」
ジャイアン「おい、何でここに巨人がいるんだ!?とにかく逃げるぞ!!」
しずか「・・・・・・。」
スネ夫「・・・どうしたの?しずかちゃん?」
しずか「そんな・・・ライナーが・・・巨人に食べられた・・・。」
スネ夫「え?」
55:以下、
?1時間後?
のび太(僕が、みんなを守るんだ!)
のび太「ドラえもん!」
ドラえもん「のび太君!目が覚めたんだね!」
のび太「うん。ごめん、みんなに助けてもらっちゃったね・・・。」
出木杉「いいんだ、それよりも今は・・・。」
のび太「どうしたの?」
ヴェールマン「貴様の正体は何だ!」
のび太「な、何?」
ヴェールマン「早く答えろ化け物め!」
のび太「ねえドラえもん、あの人何のことを言ってるの?」
ドラえもん「君が人間じゃなくて巨人だって疑ってるんだよ。」
のび太「ああ、そういえばそういう展開になるんだっけ。」
56:以下、
のび太「アルミンが説明してくれるんだよね?」
出木杉「いや、アルミンはここにはいない。」
のび太「どうして?」
出木杉「エレンだけでなく、ミカサも失ってしまったからだよ。」
のび太「・・・嘘だ!あのミカサが!エレンの言葉を思い出して生きようとするはずだろ!」
ドラえもん「のび太君、このゲームは原作とは異なる展開になることも起こりうるんだよ。」
のび太「そんな・・・。」
ヴェールマン「何をごちゃごちゃ話している!」
ドラえもん「もう!うるさいな!今大事な話をしてるところなの!」
ヴェールマン「なっ!?」
ドラえもん「でもね、これはゲームだからさ、ね?」
のび太「そりゃそうだけど・・・。」
出木杉「ちょっと描写がリアルなだけだよ。」
ドラえもん「とりあえず落ち着くんだ、これはゲーム、これはゲーム。ほら繰り返して。」
57:以下、
のび太「これはゲーム・・・。」
ヴェールマン「おい貴様ら!」
ドラえもん「いい加減にしろ!」
ヴェールマン「それはこっちのセリフだ!お前は人間か!巨人か!」
ドラえもん「のび太君が巨人?そんなわけないだろ!巨人がのび太君に襲い掛かってきたんだぞ!そりゃ人間だからだろ!」
出木杉「私たちがどう認識しようと、この事実は変わりません!」
のび太「これはゲーム・・・。」
ヴェールマン「うるさあああい!撃てええええ!」
ドラえもん「おいバカ野郎!」
ピクシス「やめろ!」
58:以下、
ヴェールマン「ピクシス指令!」
ピクシス「お前にはあの者の言葉が理解できんのか?」
ヴェールマン「それは・・・。」
ピクシス「そんなことよりも今すべきことがあるじゃろう。」
ヴェールマン「すべきこと?」
ピクシス「壁を塞ぐのじゃ。」
ヴェールマン「そんな!どうやって!」
ピクシス「わしに任せろ。」
ドラえもん「どうやら助かったみたいだ。」
出木杉「よかった・・・。」
のび太「これはゲーム・・・。」
ドラえもん「のび太君、もういいよ。今からゆっくり説明するからね。」
59:以下、
?10分後?
のび太「そんな・・・、ミカサとライナーが・・・。」
ドラえもん「うん。」
のび太「何で?どうして?ライナーは巨人化能力者だろ?」
ドラえもん「そうだと思っていたんだけど・・・、僕たちの知っている進撃の巨人の世界とは大きく違うみたいだ。」
のび太「じゃあこの世界に鎧の巨人はいないの?」
出木杉「いや、鎧の巨人の存在は認識されているよ。」
のび太「なら誰が鎧なんだよ!」
ドラえもん「分からないよ。」
出木杉「まあそれがこのゲームの面白いところじゃないか。」
のび太「出木杉!君はキャラクターが死んでしまったら悲しくならないのか!」
出木杉「いや、悲しいけど、本気で受け止めてたら気が持たないよ。」
のび太「うう?!ふざけるな!薄情者!」
60:以下、
ピクシス「これこれ、喧嘩はよさぬか!」
ドラえもん「ピクシス指令!」
ピクシス「疲れているところ悪いがのび太、君にはやってもらわんといかんことがある。」
出木杉「まさか、巨人化して岩を持ち上げて壁を塞ぐと?」
ピクシス「その通りじゃ。」
ドラえもん「そうか!」
のび太「どうしたの?」
ドラえもん「エレンがいなくなったから、原作でのエレンのすることを全部のび太君がしなきゃいけないんだ!」
のび太「ええ?!じゃあ僕があんな危険な目に遭わなきゃいけないの!?」
ドラえもん「うん。」
のび太「そんな?!ドラえもん、君のせいだぞ!」
ドラえもん「君のためを思ってやったんだろ!」
出木杉「まあまあ、落ち着いて!」
のび太「君は黙ってろ!」
ピクシス「お主ら一旦黙ってろ!」
61:以下、
ピクシス「それでのび太、やるか、やらんのか?」
のび太「僕は・・・やります!」
ピクシス「ふむ、よく言った!」
出木杉「頑張って!」
のび太「・・・ドラえもん、行こう。」
ドラえもん「のび太君、そんな態度は・・・。」
のび太「いいんだよ。」
出木杉「・・・・・・。」
ドラえもん「ごめんね出木杉君。」
出木杉「いいよ、気にしてないから。」
62:以下、
ジャイアン「おい、のび太たちはどうなったんだ。」
しずか「ドラちゃんと出木杉さんがついてるから大丈夫だろうけど、心配だわ。」
スネ夫「・・・・・・。」
ピクシス「ちゅうもおおおおおおおおおく!!!!」
スネ夫「え!?何!?」
ピクシス「これより!トロスト区奪還作戦の説明を始める!」
ジャイアン「奪還作戦・・・。」
ピクシス「野比のび太訓練兵が巨人化し、岩を持ち上げて壁の穴を塞ぐ!それまで彼を死守せよ!」
スネ夫「のび太に持ち上げられるわけないよ!」
63:以下、
?30分後?
ピクシス「準備が整ったようじゃな。」
のび太「あわわわわ?!」
ドラえもん「落ち着けのび太!」
ピクシス「ドラえもん、お主がおらんとのび太は全く使い物にならんな。」
ドラえもん「ごめんなさい。ほらバカにされてるぞのび太!」
のび太「ひえええ?!」
ドラえもん「僕がいても使い物にならないみたいです。」
ピクシス「はあ・・・、それでもこの状況を打開できるのはのび太しかおらんのだ。頼んだぞ。」
のび太「はい?!」
ドラえもん「ほら行きな!早くしないと巨人がどんどん入ってくるぞ!」
64:以下、
のび太「今度こそ、僕がみんなを・・・守るんだ!」
カッ!
のび太巨人「ウオオオオオオ!」
ピクシス「ほう、これが・・・。」
ドラえもん「頑張れ!」
のび太(大きな岩だ・・・、持ち上げられるかな・・・。いや、絶対に持ち上げるんだ!)
のび太巨人「ウオオオオオオ!」
ドラえもん「よし!そのまま持ち上げ・・・あれ?」
のび太(重い!何だよこれ!)
ドラえもん「ああ・・・。」
ピクシス「ふむ、持ち上げるには無理があったか・・・、ならば・・・。」
のび太(持ち上げられないなら・・・押していくしか・・・。)
ピクシス「押すしかあるまいな。」
のび太(うおおおお!あっ。)
ドラえもん「あっ。」
65:以下、
ジャイアン「始まったみたいだな。」
ジャン「まさかのび太に頼るしか策がねえとは・・・。」
マルコ「正直、頼りないよね。」
コニー「俺より頭が悪いしな。」
サシャ「おまけにどんくさいですしね。」
しずか「ちょっと、ひどいわよ!本当のことでも言っていいことと悪いことがあるわ!」
スネ夫「しずかちゃん、君も十分ひどいこと言ってるよ。」
ベルトルト「何喋ってるんだ!今の状況を考えろ!」
アニ「緊張感の無い連中だね。」
しずか「・・・ごめんなさい。」
ベルトルト「・・・のび太は必ず助けるから。」
しずか「助ける?」
ベルトルト「生かして僕とアニが巨人じゃないって訂正させる。」
しずか「それって確かライナーが言ってたこと・・・。」
ベルトルト「そうだよ。ライナーはもういないけどね。代わりに僕がやるんだ。」
66:以下、
ベルトルト「それと、さらにライナーの墓に土下座させてやるんだ。」
ジャイアン「おお、それいいな、俺にも手伝わせてくれ。」
スネ夫「ジャイアン、真剣な話だから。」
ユミル「おい、私にも土下座してもらうぞ。」
クリスタ「ユミルが巨人なわけないもんね。」
ユミル「当たり前だろ。」
マルコ「おい、何だあれ!」
ジャイアン「ん?」
ドガン! ドガン! ドガン!
スネ夫「何かがすごい勢いで動いてる!」
ジャン「あれは・・・のび太の巨人だ!」
しずか「やったわ!のび太さん、岩を持ち上げられたのね!」
ジャン「いや・・・持ち上げてるんじゃねえ。乗ってやがる。」
コニー「どういう意味だ?」
ジャン「玉乗りの要領で、岩に乗ってやがる!」
コニー「はああああ!?」
67:以下、
ジャン「その勢いで近づく巨人どもが蹴散らされてるが・・・家も巻き添え食らってる・・・、ああああ!!!」
サシャ「どうしました!」
ジャン「俺の家があああああ!!!」
サシャ「そんなことですか。」
ジャン「そんなことって何だよ芋女!!」
サシャ「むき?!芋ですって!またそのことを!」
クリスタ「喧嘩しないで!」
ユミル「ほっとけよ。あの感じだとあのまま壁の穴までいってくれそうだし、守る必要もないだろ。」
スネ夫「・・・でも岩に乗ったまま行けば・・・。」
ジャイアン「・・・壁にぶつかる!」
68:以下、
コニー「途中で降りたらいいんじゃねえか?」
マルコ「いや、あそこまでスピードがついてる状態で無事に着地できるとは限らないよ。もし失敗すれば・・・。」
ジャン「損傷が大きくて体が修復する前に巨人のえさになる。」
コニー「なるほど、じゃあどうすれば・・・。」
ジャン「誰かが立体起動でのび太の肩に乗って、壁にぶつかる寸前でのび太を助け出す、しかねえな。」
マルコ「けど、今から行っても間に合うかどうか・・・。」
スネ夫「ねえ、そういえば出木杉は?」
しずか「あら、確か私たちと同じ班のはずだけど・・・。」
ジャイアン「・・・おい、あそこ!」
69:以下、
スネ夫「あれは・・・出木杉!」
ジャイアン「さすが出木杉!」
しずか「出木杉さんならうまくやってくれるわ!」
ベルトルト「なんてやつだ・・・、僕たちが考える前にもう動いてるだなんて・・・。」
アニ「私たちとは脳の構造が違うんだろうね。」
ドガアアアアン!!!
ジャイアン「ああ!」
しずか「のび太さん!出木杉さん!」
70:以下、
のび太「・・・ううん・・・。」
出木杉「ふう、間一髪だったね。」
のび太「出木杉!?どうして!?」
出木杉「岩が動き出したときにね、もしかしたら岩に乗っていて、勢い余って壁にぶつかるんじゃないかって思ったんだ。」
のび太「ははは・・・、君には敵わないな・・・。」
出木杉「いや、巨人化できる君の働きの方が大きいよ。」
のび太「そんなことは・・・、出木杉、さっきはさ・・・。」
出木杉「ごめん、そう長くは話せないんだ。」
のび太「え?うわっ!巨人が!」
出木杉「壁の手前で脱出したからね。壁しかすぐアンカーを刺すところがなかったんだ。」
のび太「それで、こうしてぶら下がってるわけだね。」
出木杉「うん。さてそろそろアンカーが抜けそうなんだけど・・・。」
のび太「うわああ?!」
71:以下、
ザシュッ! ザシュッ! ザシュッ!
のび太「え?何?」
出木杉「あれは・・・。」
リヴァイ「おい、ガキども・・・。」
のび太「あれは・・・自由の翼・・・。」
リヴァイ「これは一体・・・、どういう状況だ?」
72:以下、
のび太「はっ!」
ドラえもん「おはよう。目が覚めたんだね。壁は塞げた?」
のび太「塞げたけど・・・見てなかったの?」
ドラえもん「途中で目が覚めちゃって。」
のび太「あ?あ、やっとリヴァイ兵長が登場したところなのにな?!」
ドラえもん「お!ついに人類最強の男が出てくるんだね!」
のび太「うん!あっそうだ、学校で出木杉にお礼を言わないと。」
ドラえもん「あれ、もう許したの?」
のび太「うん。あんなこと言ったのに助けてくれて、何だか申し訳なく思っちゃって。」
ドラえもん「そっか。」
74:以下、
?学校?
のび太「おはよう!」
しずか「おはよう、のび太さん。」
のび太「昨夜は激しい戦いだったね。」
しずか「そうね、出木杉さんは素敵だったわ。」
のび太「・・・そうだね、お礼を言わないと。」
しずか「でも今日はまだ来てないみたいなの。」
のび太「そうなの?僕より遅いだなんて珍しいなあ。」
先生「みんなおはよう!」
みんな「おはようございます。」
先生「出木杉は今日は休むそうだ。誰か放課後に見舞いに行ってやってくれ。」
のび太「僕が行きます!」
しずか「私も!」
ジャイアン「俺も!」
スネ夫「僕も!」
先生「では頼んだぞ。」
75:以下、
?放課後?
ピンポーン
出木杉母「はい。」
のび太「英才君のお見舞いに来ました。」
出木杉母「そう、でもごめんなさい、英才は今入院中なの。」
ジャイアン「そんなに悪いんですか!?」
出木杉母「わからないわ、ただ朝から全く起きないのよ。」
スネ夫「どういうこと!?」
しずか「入院している病院を、教えてください!」
76:以下、
?病院?
のび太「入るよ、出木杉。」
しずか「・・・出木杉さん・・・。」
のび太「原因不明なんだってね。何でかな、夢の中では元気だったのに・・・。」
スネ夫「もしかして・・・あのゲームのせいなんじゃ・・・。」
ジャイアン「きっとそうだ!そうに決まってる!」
しずか「そんな!決めつけるのは良くないわよ!」
のび太「いや、たぶんスネ夫の言う通りだよ。ひみつ道具の故障か、あるいは夢の中で出木杉の身に何かあったのか。」
ジャイアン「なら今すぐ確かめようぜ!」
スネ夫「そんな、夜でもないのに眠れないよ!」
のび太「いや、僕なら・・・すぐに寝られる。」
しずか「・・・確かに!のび太さんなら可能だわ!」
ジャイアン「すぐに行こうぜ!」
のび太(出木杉、早くお礼を言わせてくれよ・・・。)
77:以下、
?のび太の家?
のび太「ただいま!ドラえもん、今すぐゲームを始める準備をして!」
ドラえもん「どうしたんだい、みんな揃って。」
ジャイアン「つべこべ言わずやれ!」
ドラえもん「わ、分かったよ。そんな怒鳴ることないだろ。」
スネ夫「あ、のび太だけ眠るから、設定もいじっといて。」
ドラえもん「はいはい・・・、できたよ。」
のび太「よし!・・・・・・。」
スネ夫「さすがのび太、もう寝てる。」
ジャイアン「眠りに関しては天才だ・・・。」
ドラえもん「それじゃあ僕たちはこの映像を見ようか。」
スネ夫「映像を見る限り、戦いの後処理ってところだね。」
78:以下、
?夢の中?
のび太「お?い!出木杉?!」
のび太「どこだ?い!返事をしろよ?!」
のび太「それにしても気持ち悪いなあ、ここは。」
のび太「早く出木杉を見つけないと・・・・・・え?」
?現実?
ドラえもん「なっ!?」
スネ夫「そんな!」
ジャイアン「!?」
しずか「どういうこと!?」
79:以下、
?夢の中?
出木杉「」
のび太「ねえ、もしかして・・・君・・・出木杉?」
出木杉「」
のび太「嘘だろ・・・君に限って・・・。」
出木杉「」
のび太「誰か・・・出木杉の最期を見た人はいますか?」
?現実?
しずか「いやあああああああああ!」
ジャイアン「落ち着け!しずかちゃん!」
しずか「出木杉さんが、出木杉さんがああああああ!!」
スネ夫「まさか、夢の中でやられると・・・現実にも影響が?」
ドラえもん「そんな・・・これはゲームだよ?そんなこと起きるわけがない!」
スネ夫「でも実際にこんなことになってるじゃないか!」
80:以下、
のび太「うわああああああああ!!」
ドラえもん「のび太君!」
のび太「出木杉!何で!くそ!!」
ドラえもん「のび太君!落ち着いて!」
のび太「はあ・・・はあ・・・立体起動装置が・・・壊れていた・・・。」
ドラえもん「え?」
のび太「意図的に壊したとしか思えないほどに、ボロボロだった!」
ドラえもん「それじゃあ・・・つまり・・・。」
のび太「誰かが出木杉を・・・殺したんだ!!」
ジャイアン「のび太?」
のび太「許さない・・・許さないぞ!!」
スネ夫「おい、のび太、どうした?」
のび太「犯人を見つけ出して・・・・・・ぶっ殺してやる!!!」
しずか「のび太さん!?」
ドラえもん(こんなのび太君・・・初めてだ・・・。)
84:以下、
ジャイアン「俺・・・帰るよ。」
スネ夫「僕も・・・。」
しずか「私も帰るわ・・・。」
ドラえもん「うん、出木杉くんのことは何とかできないか調べてみるよ。」
のび太「ううう??うううう???。」
ドラえもん「のび太君・・・。」
しずか「のび太さん・・・。」
85:以下、
ジャイアン「なあ・・・どうする?」
スネ夫「どうするったって・・・ねえ?」
しずか「わからないわよ・・・。」
ジャイアン「やるしかねえだろ・・・俺たちで・・・。」
スネ夫「確か原作では・・・次は壁外調査で女型の巨人と戦うことになってるんだよね?」
しずか「シナリオ通り、ならね・・・。」
ジャイアン「思った通りの展開にはならねえぞ・・・絶対にな・・・。」
スネ夫「ならここで・・・一気に勝負を仕掛ける?」
しずか「他の巨人化能力者が誰なのか分かってないうちに動くのはリスクが高いわ。」
ジャイアン「そうだな、まずは巨人化能力者を突き止めよう。」
86:以下、
?その夜、夢の中?
ジャン「なあお前ら・・・所属兵科は決めたか?」
コニー「・・・・・・。」
サシャ「・・・・・・。」
マルコ「僕は・・・憲兵団にするよ。」
ジャン「そうだな、マルコ、お前は以前からそう言ってたからな。」
マルコ「君も憲兵になるんだろ?」
ジャン「・・・・・・。」
マルコ「ジャン?」
コニー「おいジャン、お前まさか・・・。」
ジャン「俺は・・・調査兵団にする・・・。」
マルコ「なっ、どうしてだよ!?」
ジャン「わからねえ・・・あんなに憲兵になりたがってたのにな。・・・エレンのせいかもな・・・。」
マルコ「どういうことだい?」
ジャン「あいつが死んで、俺の中の何かが変わっちまったんだよ。ちくしょう・・・ちくしょう・・・。」
マルコ「ジャン・・・。」
ジャン「俺はあいつのこと・・・友達だと思ってなかったはずなのによお・・・。」
87:以下、
のび太「・・・・・・。」
ジャイアン「のび太、普通なら牢獄で鎖に繋がれてるはずなのに、ここにいるんだな。」
のび太「力を掌握できているから、鎖で繋ぐ必要は無いんだよ。監視はいるけどね。」
ジャイアン「そっ、そうなのか。」
のび太「うん・・・。」
ジャイアン「・・・・・・。」
のび太「・・・・・・。」
ジャイアン「のび太、お前、所属兵科は決めたのか?」
のび太「うん、調査兵団にする。前にも言ってたろ?」
ジャイアン「そういえばそうだったな。しずかちゃんは憲兵団にするってよ。」
のび太「そう、しずかちゃんには安全なところにいてほしいから、良かったよ。」
ジャイアン「俺とスネ夫は調査兵団だ!」
のび太「そう、じゃあこれから大変だね。」
ジャイアン「頑張ろうぜ!」
のび太「うん。」
ジャイアン「・・・・・・。」
88:以下、
ドラえもん「ずっとああなんだ・・・。」
しずか「狂暴だったのに・・・嘘みたいに静かだわ・・・。」
ドラえもん「そうそう、今ドラミに事情を調べてもらってるから。」
しずか「早く詳細が分かるといいわね。」
スネ夫「あっ、そろそろ始まるよ!」
89:以下、
エルヴィン「調査兵団を志望する者は、ここに留まってくれ。」
しずか(のび太さん・・・ごめんなさい・・・。)
アニ「・・・・・・。」
ベルトルト(アニ、ライナーの敵は僕が討つよ。だから君だけは安全な内地で穏やかに暮らしてくれ。)
ジャン(おいマルコ!?お前何で!?)
マルコ(友達のために調査兵になる・・・どこかおかしいかい?)
エルヴィン「よくぞ勇気を出してくれた。これが本当の敬礼だ。心臓を捧げよ!!!」
ジャイアン「スネ夫、やるんだな?」
スネ夫「うん、もう決めたんだ。もう後戻りはできない。」
コニー「ううう・・・。」
サシャ「うううう???。」
クリスタ「・・・・・・うう。」
ユミル「泣くな、お前ら。」
のび太(これから巨人を・・・一匹残らず・・・駆逐してやる!!!)
90:以下、
案内人「こんばんわ。」
ドラえもん「うわ!びっくりした!」
ジャイアン「なんだよ急に!?」
案内人「皆さんは調査兵団へと入団されるとのことなので、長距離索敵陣形などに関するチュートリアルの説明をしに参りました。」
スネ夫「そういうことか。しずかちゃんの方は?」
案内人「憲兵団のチュートリアルは別の案内人によりすでに行われております。」
のび太「そんなことはどうでもいい。聞きたいことがある。」
案内人「何でしょうか?」
のび太「出木杉のことだ。あいつが目を覚まさなくなったのはこのゲームのせいなのか?」
案内人「・・・はい、その通りでございます。」
のび太「!?やっぱり!」
ドラえもん「そんなことが起きるって分かってたのか!」
ジャイアン「ふざけんじゃねえ!」
スネ夫「この人でなし!」
案内人「うるせえなあ。」
ドラえもん「!?」
案内人「ゲームオーバーになればペナルティを負うのは当然だろうがよ!」
スネ夫「何だこいつ、さっきと口調が変わったぞ?」
案内人「悪いが出木杉の野郎はもう二度と目を覚まさねえ。」
のび太「・・・ふざけるな!」
91:以下、
案内人「怒るなよ、そうだな、ならチャンスをやろう。」
のび太「チャンス?」
案内人「ゲームをクリアすれば、その時点で生き残っているメンバーと出木杉を無事に目覚めさせてやるよ。」
ドラえもん「途中でリタイアした人は?」
案内人「永遠の眠りについてもらうことになる。」
ジャイアン「・・・クリア条件は?」
案内人「決まってるだろ?敵を倒すんだよ。」
スネ夫「!?」
のび太「敵・・・つまり、超大型、鎧、女型、獣か。」
案内人「いや、獣は倒さなくてもいい。」
ドラえもん「?」
案内人「このゲーム内では獣と戦うことはない。それに獣は俺だ。」
ドラえもん「・・・は?」
案内人「死にたくないからって敵前逃亡すれば、俺が直接殺す。」
のび太「なるほどね、僕じゃ獣には勝てないから、覚悟を決めるしかないわけだ。」
案内人「話は終わりだ。それじゃあ、そろそろチュートリアルを始めるぞ。」
92:以下、
?チュートリアル終了後?
案内人「お前らは今から調査兵団に巨人と戦うわけだが、せいぜい死なねえよに努力しな。」
ドラえもん「うるさい!僕らはみんな生き残ってみせる!」
のび太「超大型も、鎧も、女型も、敵はみんなぶっ殺してやる!」
ジャイアン「・・・・・・。」
ドラえもん「ほら、ジャイアンも何か言ってやれ!」
ジャイアン「お、おう。お前に俺たちの底力を見せてやる!」
案内人「ほう、なら存分に見させてもらおうか。」
スネ夫「ジャイアン・・・。」
ジャイアン「怯えてんじゃねえ!」
スネ夫「でも・・・。」
案内人「さあ・・・面白いものを見せてくれよな?」
93:以下、
?現実、朝?
のび太「・・・おはよう。」
ドラえもん「おはよう。」
のび太「遂に壁外調査だね、ってことは・・・。」
ドラえもん「女型の巨人と戦うことになるのか。」
のび太「そう・・・いや、分からないよ。原作とは展開が違いすぎる。」
ドラえもん「確かにね。それにしても一体誰が巨人なんだろう?」
のび太「おそらく、今回調査兵になった中の誰かだと思う。」
ドラえもん「壁外調査で仕掛けてくるなら、調査兵にはならないんじゃない?」
のび太「じゃあ憲兵になったアニ?」
ドラえもん「たぶん・・・。」
94:以下、
?学校?
ジャイアン「そうか、アニが巨人だって可能性はまだあるな。」
しずか「じゃあ私がアニを見張っているわ。」
スネ夫「お願いするよ。」
のび太「くれぐれも無茶はしないでよ?全員が生き残らなきゃいけないんだから。」
しずか「ええ・・・。」
スネ夫「ねえ、考えたんだけどさ、やっぱり本当のこと話した方がいいんじゃないかな?」
のび太「本当のことって?」
スネ夫「だからさ、これはゲームの世界で、僕たちは元々遊ぶために来てるんだってこと。」
ジャイアン「そうだな、普段ならメタ発言は言わない方がいいが、今回は特別だ。」
のび太「そうだね、壁外調査の前にエルヴィン団長に相談してみよう。」
95:以下、
?その夜、夢の中?
のび太「失礼します。エルヴィン団長、少しいいですか?」
ハンジ「やあ、のび太、巨人のことで何か分かったのかい?」
のび太「ハンジさん、いいえ何も。今回はそれとは違うお話をしに来ました。」
エルヴィン「いいだろう、話してみろ。」
リヴァイ「待て、その前に扉の前にいる奴らも入ってこい。」
ジャイアン「えへへ・・・。」
スネ夫「バレちゃった・・・。」
ドラえもん「ほら、こそこそする必要は無いって言ったろ?」
のび太「みんな、何してるんだよ、僕一人で大丈夫だよ。」
ジャイアン「のび太の大丈夫は信用できないからな。」
スネ夫「口下手でちゃんと伝えられなかったらまずいだろ?」
のび太「まあ、それは・・・。」
リヴァイ「おい、ガキども、早く話せ。俺たちは忙しいんだ。」
96:以下、
のび太「はい、実はこの世界はゲームの世界なんです。」
リヴァイ「・・・は?」
のび太「進撃の巨人という漫画があって、ドラえもんの力で進撃の巨人の世界を体験してるんです。」
ハンジ「・・・言ってることがよくわからないな。」
ドラえもん「信じてもらえないかもしれませんが、本当なんです。」
エルヴィン「・・・のび太が巨人化能力のことを把握していた理由がそれか。」
のび太「はい。」
エルヴィン「なるほどな、実に不思議なことだ。」
ハンジ「その進撃の巨人っていう漫画、どんなストーリーなのか話してもらえる?」
のび太「はい、分かりました。」
(コミックス22巻までの内容)
のび太「・・・という話です。あ、それと。」
(イルゼの手帳、悔いなき選択の内容)
のび太「という話もあります。」
97:以下、
ハンジ「イルゼ・ラングナーのことを知ってるとはね・・。」
エルヴィン「私の過去については、間違いない。」
リヴァイ「あいつらのことは誰にも話してないはず・・・。」
のび太「信じてくれますか?」
エルヴィン「信じるしかないだろうな。」
ハンジ「しかし驚いたな、こんなところで世界の真相を知ることになるなんて・・・。」
リヴァイ「驚いてる場合じゃねえぞ、おいのび太、話はそれだけじゃないんだろう?」
のび太「はい、今度の壁外調査についてなのですが・・・。」
エルヴィン「ああ、君たちの意見、大いに参考にさせてもらう。」
ハンジ「そうだ、ちょっと待って、もう一人作戦会議に参加させよう。」
ドラえもん「?」
スネ夫「誰のことだろう?」
98:以下、
ハンジ「連れてきたよ、さあ入って。」
アルミン「失礼します。」
のび太「アルミン!?」
ジャイアン「お前、何でここにいるんだよ!」
スネ夫「入団希望者の中にはいなかったはずだろ!」
アルミン「ショックで寝込んでたからだよ。でももう大丈夫、僕がエレンの分まで世界を見てやるんだ。」
ドラえもん「アルミン・・・。」
ジャイアン「お前、男だぜ・・・。」
アルミン「そして海があることを証明するんだ!」
ハンジ「ああ、海ね。」
エルヴィン「確かあれだろ、広大な塩水。」
リヴァイ「実際に見てみたいもんだな。」
アルミン「え!?ご存じなんですか!?」
リヴァイ「まあな・・。」
99:以下、
ハンジ「そんなことよりアルミン、君には壁外調査の作戦会議に加わってほしいんだ。」
アルミン「え、私のような者が参加してよろしいんですか!?」
ハンジ「ああ、君は相当頭が良いらしいからね、素晴らしい作戦の立案を期待しているよ。」
アルミン「は、はい!」
エルヴィン「さて、一から作戦の練り直しか・・・。」
リヴァイ「面倒だが人類のためだ・・・、おっとお前は違ったっけか?」
エルヴィン「・・・さあ、始めるぞ。まずは情報の整理からだ。」
ジャイアン(上手く作戦を立てないとな・・・。)
101:以下、
?壁外調査?
エルヴィン「前進せよ!!!!!!!!!」
サシャ「ひええ?!これが壁の外ですか?!」
コニー「俺・・・遂に来ちまったんだな・・・。」
のび太(この戦いで必ず敵は何か仕掛けてくる。)
ドラえもん(作戦が上手くいけば、調査兵団の全戦力で・・・。)
スネ夫(みんなでかかれば・・・)
ジャイアン(上手くいくはずだ!)
エルヴィン「長距離索敵陣形、展開!!!」
ジャイアン「じゃあな、のび太!」
スネ夫「しっかりやれよ!」
のび太「分かってるさ・・・。」
ドラえもん「大丈夫だよ、君の周りにいるのは・・・。」
のび太「ドラえもん、油断は禁物だよ。」
ドラえもん「あっ、ごめん。そういえば原作ではみんなやられちゃうんだよね。」
102:以下、
のび太(僕の周りを囲むのは、調査兵団の精鋭部隊、通称リヴァイ班。)
オルオ「おいのび太、足引っ張んじゃねえぞ!」
ペトラ「オルオ、やめなさい!」
グンタ「誰でも最初は緊張するもんだ、のび太。」
エルド「俺たちがいるんだ、少しは頼ってくれていいんだぜ?」
のび太(原作では女型に殺されてしまった。)
リヴァイ「お前ら、気を引き締めろ。今回の壁外調査、何か嫌な予感がする。」
ペトラ「どうしたんですか、兵長らしくない。」
リヴァイ「・・・・・・。」
のび太(兵長、不自然な言動は慎むよう言われているはずです。)
リヴァイ「今回のお前らは壁外調査を遠足と勘違いしているように見えてな。」
グンタ「そんな兵長、俺たちは決して・・・。」
のび太(そのせいで、どこにいるかも分からない敵に感づかれてしまうかもしれないんですよ。)
オルオ「俺は遠足だなんて思ってないですよ!兵長!俺は!」
エルド「お前は毎日遠足気分だろうが!」
リヴァイ「お前ら、はしゃぐな。」
のび太(そんなに彼らを死なせたくないんですか。)
リヴァイ「そんなんじゃ巨人にやられちまうぞ。」
103:以下、
のび太「大丈夫ですよ、リヴァイ兵長。何せあなたが選んだ兵士なんですから。」
リヴァイ「!?」
オルオ「何だのび太、お前年の割に大人びてるな。」
のび太「いえ、そんなことはありませんよ。」
リヴァイ(そうだな、こいつらなら女型が来ても戦える。こいつらを信じよう。)
のび太(さて、そろそろどこかに女型が現れるころかな・・・。)
104:以下、
?右翼後方側?
ジャイアン(さあ、そろそろ始まるころだな・・・)
サシャ「どうしたんですかジャイアン、怖い顔して・・・。」
?左翼後方側?
スネ夫(神様・・・どうか上手くいきますように・・・。)
ジャン「おいスネ夫、もう壁外だぞ!しゃんとしろ!」
?右翼前方側?
ベルトルト「・・・・・・。」
ユミル「なあベルトルさん、クリスタがどこにいるか知ってるか?」
ベルトルト「・・・さあね。」
?左翼前方側?
アルミン(大丈夫、きっと上手くいく・・・。)
クリスタ「アルミン、大丈夫だよ。」
アルミン「え?何が?」
クリスタ「よくわからないけど、悩んでそうだったから。」
アルミン「そんなことないよ、壁外に出たら誰だってそうさ!」
クリスタ「そう・・・気分が悪くなったら言ってね?」
アルミン「うん。(天使・・・いや女神だ。)」
105:以下、
?後方側?
兵士1「おい、何だあれ。」
兵士2「向かってる方向からして、俺たちを食べるつもりはないらしいな。」
兵士1「ってことは、奇行種か・・・。」
兵士2「参ったなあ、面倒くせえ・・・。」
兵士1「やるしかねえか・・・。」
女型の巨人「・・・・・・。」
兵士1「黒髪の女型か・・・。」
兵士2「人間だったら口説いてるんだがな。」
兵士1「全く・・・残念だ・・・。」
107:以下、
兵士3「リヴァイ兵長!伝令です!」
リヴァイ「どうした。」
兵士「右翼後方側、後方側、左翼後方側、3つとも壊滅しました!!!」
のび太「!?」
オルオ「何!?」
ペトラ「後ろ3つがやられたっていうの!?」
リヴァイ「どこから壊滅したんだ。」
兵士3「それが、混乱により伝令が上手く伝わらず、状況が把握できておらず・・・。」
リヴァイ「そうか、分かった。ペトラ、お前はエルヴィンにこのことを知らせてこい。」
ペトラ「はい!」
108:以下、
ドラえもん「のび太君・・・ジャイアンとスネ夫君は・・・。」
のび太「・・・・・・。」
エルド「のび太・・・。」
のび太(そんな・・・嘘だ・・・。)
のび太「嘘だあああああああ!!!」
グンタ「落ち着けのび太!!!」
のび太「兵長!引き返しましょう!」
リヴァイ「ダメだ。」
のび太「ジャイアンとスネ夫が!!!」
リヴァイ「あいつらも調査兵団に入った時点で覚悟していたはずだ。」
のび太「まだ生きてるかもしれない!巨人と戦っているかもしれない!!!」
オルオ「のび太!兵長の言うことが聞けねえのか!!」
109:以下、
のび太「僕は一人でも行きます!」
エルド「何!?」
のび太「僕が巨人化すれば、一人でも行ける!」
オルオ「それは最終手段だろ!」
リヴァイ「構わん。」
グンタ「え?」
リヴァイ「お前の好きな方を選べ。」
ドラえもん「兵長・・・。」
リヴァイ「友を助けられるかもしれない。だがそのせいで作戦は間違いなく失敗する。」
グンタ「作戦?何のことですか?」
リヴァイ「もし友が今の時点でやられていれば、お前は敵に自ら近づくただのバカだ。」
のび太「・・・・・・。」
110:以下、
リヴァイ「俺には分からない、今も、昔も。何が正しい選択なのか。だから・・・、せいぜい悔いのない方を選べ。」
グンタ「兵長、それを言ったら・・・。」
のび太「悔いがない方・・・だったら・・・。」
ドラえもん「のび太君・・・。」
のび太「助けに行きます!」
エルド「おい待て、戻ってこい!」
カッ!!!
のび太巨人「ウオオオオオオオオオオ!!!!」
オルオ「やりやがった・・・。」
ドラえもん「のび太君、僕も行くよ!」
111:以下、
グンタ「兵長・・・最後の、悔いのない方を、って・・・ああなることを分かって言ったでしょ?」
エルド「のび太なら間違いなく引き返す決まってる。」
オルオ「あいつは思いやりのあるやつだからな。」
リヴァイ「・・・さあな。」
113:以下、
ペトラ「エルヴィン団長!」
エルヴィン「どうした。」
ペトラ「右翼後方側、後方側、左翼後方側、3つとも壊滅しました!」
エルヴィン「何?」
ペトラ「どうしますか!?」
エルヴィン(そうか、そう来たか・・・。)
ペトラ「団長?」
エルヴィン「進路を変更し、巨大樹の森へ進む。」
ペトラ「分かりました。兵長に伝えてきます。」
エルヴィン「頼んだ。」
114:以下、
リヴァイ「俺はのび太を追いかける。」
オルオ「俺も行きます!」
リヴァイ「ダメだ。巨人を倒しに行くわけじゃない。のび太を連れ戻しに行くんだ。」
グンタ「なら何でさっき行かせたんですか!?」
リヴァイ「いいからお前らは先に行け。」
エルド「しかし・・・。」
リヴァイ「俺を信じろ。あのどん臭いのび太のことだ、そうくは走れない。」
オルオ「でも数は多い方が!」
リヴァイ「陣形を崩すな。後方がやられたとはいえ、まだ索敵は機能している。グンタ、指揮はお前に任せる。」
グンタ「・・・分かりました。」
エルド「なあオルオ、兵長何か隠してないか?」
オルオ「ああ、さっき作戦がどうとか言ってたしな。」
エルド「何か考えがあってのことなのか・・・。」
リヴァイ「何をこそこそ話している。早く行け。」
オルオ「は、はい!」
リヴァイ(女型が来たのは間違いないだろう。だがどうやって3か所を壊滅させたんだ?)
115:以下、
ドラえもん「ねえのび太君、何で巨人化したのさ、わざわざ体力を消費するようなことして。」
のび太巨人「アッ・・・。」
ドラえもん「全く君はバカだなあ・・・、僕には分かるよ、誰かに追いかけてほしかったんでしょ。だから大きな足跡をつけるために巨人化したんだ。」
のび太巨人「・・・・・・。」
ドラえもん「そんな回りくどいことしなくても、遠慮なく周りを頼ればいいんだよ。君は弱いんだから。」
のび太「アア・・・。」
ドラえもん「巨人が多くいる中、君一人でどうにかできるわけないだろ?」
のび太(特に何も考えてなかったんだけどなあ・・・。)
ドラえもん「僕がいる、しずかちゃんがいる、ジャイアンとスネ夫君もいる。全部一人で解決しようとしなくてもいいんだよ。」
のび太(ドラえもん・・・。)
116:以下、
ジャイアン「お?い!ドラえもん!」
スネ夫「こっちだよ?!!」
ドラえもん「ジャイアン!スネ夫君!」
のび太巨人「ウアアア!!!」
ジャイアン「驚いたぜ!急にたくさんの巨人が現れてよ!」
スネ夫「僕のとこもそうだった!それでみんな混乱して、生き残ることだけを考えたらバラバラになっちゃって!」
ジャイアン「俺たちは無事合流できたんだけど、他のみんなは・・・分からねえ・・・。」
ドラえもん「君たちが無事ってだけでも良かったよ!!」
ジャイアン「それにしてものび太、何で巨人化してんだ?」
スネ夫「まさか、女型と遭遇したの!?」
ドラえもん「いや、これには深い訳があって・・・、ね?」
のび太(深いも浅いも、何も考えてなかったけどね。)
ドラえもん「さあ、早く行こう!みんなと合流しないと!!」
スネ夫「うん!」
117:以下、
リヴァイ「・・・この足跡は・・・のび太の巨人とは別のものか?」
リヴァイ「歩幅がのび太のものと同じだ。偶然か?」
リヴァイ「こんなことをする意味はねえはずだ。一体なぜ・・・。」
獣の巨人「ただ遊んでただけだ。」
リヴァイ「!?」
獣の巨人「成り行きをただ見ているというのも暇でな。こうしてちょっといたずらしてんだよ。」
リヴァイ(全身が毛で覆われ、長い腕を持つ・・・こいつが・・・。)
リヴァイ「獣の巨人か・・・。」
獣の巨人「あれ、俺のこと知ってるの?」
リヴァイ「ああ、お前がこのゲームの案内人だってこともな。」
獣の巨人「うわ・・・ゲームのキャラクターがメタ発言しないでくれる?」
リヴァイ「今俺は忙しいんだ、ゲームの成り行きを見たいなら、邪魔をするな。」
獣の巨人「あ?いや、お前に用があるんだよ、リヴァイ。」
リヴァイ「俺に?」
獣の巨人「ああ、ゲームバランスって知ってる?」
119:以下、
獣の巨人「お前がいるとさ・・・ゲームバランスが崩れるんだよね。」
リヴァイ「どういう意味だ。」
獣の巨人「お前がいるとさ、あいつら楽にクリアできそうじゃん、それだと面白くないんだよ。やっぱ主人公が苦境に立たされてないとお話としては面白くないわけで。」
リヴァイ「それで、何がしたいんだ?」
獣の巨人「察しが悪いなあ・・・、お前にはここでリタイアしてほしいんだよ。」
リヴァイ「・・・ほう。」
獣の巨人「あれ、驚かないの、流石だねえ。」
リヴァイ「お前が諸悪の根源だってのは聞いてる。お前のことをぶちのめしてやりたいと思ってたんだ。」
獣の巨人「俺を?できると思ってんの?はあ、なめられたもん・・・。」
リヴァイ「話はもういい、言っただろ、俺は忙しいんだ。」
獣の巨人「ああ、そうだな、すぐに終わらせてやるよ。」
120:以下、
ビュン!!!
獣の巨人「うおっ!いな!」
リヴァイ(こいつも巨人なら、弱点は当然うなじのはずだ。)
キィン!!!
リヴァイ「何!?」
獣の巨人「ははは、今完全に俺を倒せると思ったろ?」
リヴァイ(硬質化というやつか?だが何も変化はしてないが・・・。)
獣の巨人「いいね?その戸惑いの表情?。」
リヴァイ(何かの仕掛けがあるのか?)
獣の巨人「じゃあ次はこっちからな。」
ブン!!!
リヴァイ(い!?)
獣の巨人「おお、初見でよく避けられたな。」
リヴァイ「お前、一体何者なんだ。」
獣の巨人「へへへ、ちょっとは自分で考えろよ。」
リヴァイ「ちっ。」
121:以下、
獣の巨人「といっても、答えはシンプルなんだがな。」
リヴァイ「ああ?」
獣の巨人「俺はな、チートなんだよ。」
リヴァイ「・・・チート?」
獣の巨人「ゲームの世界じゃあ、戦闘能力には数値が割り振られてる。俺はすべてのステータスがカンストしてんのさ。」
リヴァイ「つまり、全キャラクターの誰よりも勝ってるということか。」
獣の巨人「そうだ、さっきうなじを削がれなかったのは、防御力が高いからだ。」
リヴァイ「・・・なるほどな。」
獣の巨人「本当は、これ言わないつもりだったんだが、気が変わってな、どうしようもない絶望的な状況でお前がどう足掻くかが見たくなった。さあ・・・。」
リヴァイ「面白いものを見せてくれよな、ってか?」
獣の巨人「おいおい、俺のセリフ取るなよ。」
122:以下、
リヴァイ(最大の攻撃力と最大の防御力、この2つを併せ持つ奴を倒す方法は・・・。)
獣の巨人「おい、どうした、かかって来いよ。」
リヴァイ(あいつの攻撃を、あいつ自身に当てること!)
獣の巨人「・・・その顔、何か策があるって顔だな。」
リヴァイ「まあな。」
獣の巨人「はあ、面白くねえな。」
リヴァイ(やれるか?)
ブン!!!
リヴァイ「!?」
グシャ!!!
獣の巨人「ああ、すまん、チートじゃ加減できないんだ。」
リヴァイ「」
獣の巨人「呆気ないもんだな。あのリヴァイが腕を一振りされただけでやられちまった。」
リヴァイ「」
獣の巨人「そうだな、土葬にしといてやるよ。」
123:以下、
ドラえもん「いやあ、ジャイアンとスネ夫君が無事で本当に良かった。」
ジャイアン「ははは、俺たちがそう簡単にやられるかっての!」
スネ夫「よく言うよ。さっきはあんなに・・・。」
ジャイアン「何か言ったか?」
スネ夫「いや、何も。あれ、あれ何だろう!?」
ドラえもん「何?どうしたの?」
ジャイアン「あれは、もしかして・・・。」
ドラえもん「まさか!」
のび太(女型の巨人!?)
女型の巨人「・・・・・・。」
スネ夫「だとしたらまずい!すぐに逃げよう!」
ジャイアン「バカ野郎!作戦を忘れたのか!」
ドラえもん「そうだよ!女型を見つけたら、巨大樹の森までおびき寄せるんだろ!」
スネ夫「そ、そうだった。」
ドラえもん「のび太君、女型から見える距離で、できるだけ遠くに離れるんだ。まだ奴は僕たちに気づいてないみたいだし。」
のび太巨人「ウアア。」
ドラえもん(それにしてもあの女型、髪が黒い・・・。)
124:以下、
ドラえもん「よし、これぐらい離れればもう十分だろう。のび太君、叫んで!」
のび太巨人「ウオオオオオオオオ!!!!」
女型の巨人「!?」
ジャイアン「気づいたぞ!」
スネ夫「わわわ!早く逃げよう!」
ドラえもん「行けのび太!森まで走れ!」
のび太巨人「ウオオオオ!!」
ジャイアン「おい、もっとく走れねえのか!こののろま!」
スネ夫「追いつかれるよ?!」
ドラえもん「仕方ない・・・。」
125:以下、
ドラえもん「戦闘準備!」
のび太(!?)
ドラえもん「女型の脚を損傷させ、逃げる時間を稼ぐ!」
スネ夫「やっぱそれしかないか・・・。」
ジャイアン「ようやくか、腕が鳴るぜ。おいのび太、俺たちが女型の脚を切るから、女型を押さえといてくれ!」
ドラえもん「さあ、来るぞ!」
女型の巨人「ウオオオオオオ!!!」
のび太巨人「ウアアアア!!!」
スネ夫「すごい迫力・・・。」
ジャイアン「のんびりすんな、スネ夫!」
ドラえもん「よし、いける!」
ズバッ!!
女型の巨人「ウオオオ!!!」
ジャイアン「のび太、まだだぞ!もっと大きく損傷させねえと!」
ズババッ!!
スネ夫「流石ジャイアン!」
ジャイアン「どんなもんだい!」
ドラえもん「よし、そろそろ離れるよ!」
126:以下、
スネ夫「よし、森に入った!」
ドラえもん「立体起動に移れ!」
ジャイアン「おう!」
のび太(作戦とは違うけど、森に入ればこっちのもんだ!)
127:以下、
ミケ「ん・・・これは・・・。」
エルヴィン「どうした、ミケ。」
ミケ「巨人が2体、走ってここに来る!」
エルヴィン「来たか・・・。」
ハンジ「2体って、まさかのび太、もう巨人化してるってこと!?」
ミケ「おそらくな。」
ハンジ「何で?作戦じゃあ、森におびき出したところで巨人化するはずでしょ!」
エルヴィン「ああ、のび太の巨人の力無しで女型を倒すのは難しい。だから体力の無いのび太にはここに来てから巨人化するよう指示した。」
ハンジ「あいつ・・・。」
エルヴィン「過ぎたことを考えても仕方がない。今なすべきことを考えよう。」
ミケ「エルヴィン、そろそろだ。」
128:以下、
のび太(そろそろ到着だ。)
女型の巨人「・・・・・・。」
のび太(ここだ!)
エルヴィン「撃てえええええええええ!!!!!」
ドドドドドドドドドドドド!!!!!
女型の巨人「・・・・・・。」
ハンジ「よっしゃ!捕縛成功!!」
のび太(やった!)
エルヴィン「まだだのび太!奴が巨人を呼ばないように、口を塞ぐんだ!」
のび太(そうだった!)
129:以下、
女型の巨人「ンンンンン!!!!」
ドラえもん「これで女型が倒せるね。」
のび太(まだ終わりじゃない、お前の次は、鎧と超大型だ。)
エルヴィン「のび太の体力は残り少ない!のび太が力尽きる前に、女型を討ち取る!」
のび太(頼んだよ・・・。)
エルヴィン「総員かかれ!!!」
女型の巨人「ンンンンン!!!!」
のび太巨人「ウアアアア!!!!」
ドラえもん「どうした!?」
スネ夫「手を噛み千切られたんだ!」
のび太巨人「ウオオオ!!!」
ハンジ「くそ、早く女型を倒すんだ!!!」
130:以下、
ダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!!
ミケ「エルヴィン!全方位から、巨人多数接近!」
エルヴィン「のび太は巨人化を解き、離脱しろ!他は女型を全力で死守せよ!!」
のび太「くそ!!!」
ジャイアン「のび太、危ねえぞ!」
のび太「大丈夫だよ、この巨人たちは僕たちに興味ないから。」
スネ夫「みたいだね。」
ジャイアン「俺たちは少し離れよう。」
のび太「・・・うん。」
ドラえもん「お疲れさん。ゆっくり休みな。」
のび太「いや、ここは壁外、気を緩めていられないよ。」
131:以下、
エルヴィン「総員、退け!!」
ハンジ「ダメだったか・・・。」
エルヴィン「ああ、仕留め損ねた。ここではな。」
ハンジ「まだ、いるんだろうね。」
エルヴィン「ああ。」
エルヴィン「気を緩めるな!女型の本体はまだどこかにいるはずだ!いつ巨人化してもおかしくないぞ!」
132:以下、
のび太「ジャイアン、ちょっと離れすぎじゃない?」
ジャイアン「そうか?」
ドラえもん「うん、これは少し引き返した方がいいよ。」
スネ夫「ちょっと待って、引き返す前に水を飲ませて。」
ジャイアン「あ?あ、腹減ったなあ。」
ドラえもん「もうジャイアン、緊張感の無いこと言わないでよ。」
ジャイアン「だってよ?。」
133:以下、
モブリット「分隊長!」
ハンジ「どうした!」
モブリット「索敵陣形の右翼後方側及び左翼後方側で生き残った者が見つかったそうです!」
ハンジ「そうか、それは良かった。だが急いで私に知らせに来たということは、何かあるんだな?」
モブリット「はい、その者たちが、壊滅時の状況を説明してくれたのですが、何と・・・。」
134:以下、
ジャン「超大型が突然現れたんです!それで・・・。」
クリスタ「・・・・・・。」
ジャン「おい、信じてくれよ!」
アルミン「・・・ジャンは性格悪いけど、嘘をつくような人間じゃない。」
ジャン「ああ・・・そうだ。ん?」
アルミン「だとしたら、そこに超大型の本体が潜んでいたということになる。」
クリスタ「そんな、もしかして調査兵団の中に!?」
アルミン「・・・かもしれない。」
ジャン「そうだ!俺以外に左翼後方で生き残ったやつはいないんですか?」
135:以下、
サシャ「はあ、はあ、はあ・・・。」
ベルトルト「サシャ、落ち着いた?」
サシャ「はい、少し・・・。」
ユミル「いやあ、単独行動してよく生き残ってたなあ。」
ベルトルト「そういえばユミル、君は途中からいなくなっていたね、単独行動は危険だよ?」
ユミル「それはだな、クリスタを探していたんだよ。」
ベルトルト「クリスタのために、ねえ。」
サシャ「好きで一人でいたんじゃないですよ!全部あの鎧の巨人が悪いんです。」
ユミル「だがな、何でお前を逃がすんだよ。」
サシャ「それは、私の底力で・・・。」
ベルトルト「それで、鎧の巨人はどこから来たの?」
サシャ「どこからとかではなく・・・、突然現れたんです。」
ベルトルト「突然?」
136:以下、
ジャイアン「・・・ふう。」
ドラえもん「休憩は済んだ?じゃあ行くよ。」
のび太「待って、僕は全然・・・。」
ドラえもん「まったく、体力が無いのになにやってんだか。」
ジャイアン「・・・・・・。」
スネ夫「・・・・・・。」
ドラえもん「ほら二人とも、早くして。」
ジャイアン「・・・ああ、そろそろいくか。」
スネ夫「・・・そうだね。」
ドラえもん「ちょっと何してるの、急がないと女型が来るよ。」
ジャイアン「・・・のび太、悪いな・・・。」
のび太「えっ、何が?」
カッ!!!
鎧の巨人「・・・・・・。」
137:以下、
のび太「・・・・・・。」
ドラえもん「そんな・・・。」
のび太「どうして、急に鎧が?」
ドラえもん「何言ってんだ!ジャイアンが鎧になったんだよ!」
のび太「ええ!?」
ガシッ!
のび太「うわあ!離せ!」
ドラえもん「のび太君!くそ!疲れて力が出ないのか!」
スネ夫「悪いなドラえもん、用があるのはのび太だけなんだ。」
ドラえもん「スネ夫君、君は知ってたのか?」
スネ夫「・・・ああ。」
ドラえもん「じゃあ君たちは、僕らの、敵なのか?」
スネ夫「・・・ああ。」
ドラえもん「裏切ったのか?」
スネ夫「ゲームが始まった時から、僕らは敵同士だったんだよ。」
ドラえもん「それじゃあ・・・敵を倒すって・・・。」
スネ夫「僕らを倒すってことだ。」
ドラえもん「そんなことって・・・。」
スネ夫「悪いけど僕ら急いでるから、じゃあね。」
ドラえもん「まっ、待て!・・・まずい、どうしよう・・・。」
138:以下、
ミケ「・・・!?エルヴィン!急に巨人が出現したぞ!」
エルヴィン「なんだと?方角は!?」
ミケ「方角は・・・のび太たちが離れていった方向と、逆方向との二つだ。」
エルヴィン「ならば、のび太のいる方向へ向かおう。」
ミケ「それと、のび太たちが離れた距離からして、現れた巨人のいる場所が近いみたいだ。」
エルヴィン「そうか、ならば敵は・・・。」
ミケ「間違いない、ジャンとサシャの情報から考えれば、あの二人が鎧と超大型だ!」
エルヴィン「ああ、そうだな。しかし女型だけでなく、鎧や超大型まで現れるとはな。」
ミケ「一気に勝負をつけにきたといったところだろうか・・・。」
エルヴィン「今すぐ馬を集め、のび太を奪還しに行くぞ!」
139:以下、
のび太「おい、ふざけるなよ。」
スネ夫「?」
のび太「何してるんだよ!」
スネ夫「見ての通りだ。」
のび太「そんなことは聞いてないよ!何でジャイアンが鎧なんだ!何で僕を連れ去るんだ!」
スネ夫「お前を攫うことが僕たちのゲームクリアの条件だからだよ。」
のび太「僕らを騙してたのか!裏切者!卑怯者!クズ!死ね!」
スネ夫「ああもう!うるさいな!静かにしてくれよ!」
のび太「何をいつも通り話してるんだ!人をたくさん殺しておいて、よく平静を保てるな!」
スネ夫「・・・・・・。」
のび太「どうせゲームだからと思って、人を殺す時も何も感じなかったんだろ!」
スネ夫「・・・うるさい。」
のび太「お前らは悪魔だ!いかれてる!」
スネ夫「うるさいうるさい!お前に僕たちの苦しみが分かるか!」
140:以下、
スネ夫「ゲームを始めたらこんな力が備わっていて、それを使って人を殺さなくちゃいけないんだ!」
のび太「やらなきゃいいじゃないか!」
スネ夫「そうもいかないんだよ!」
のび太「どうしてさ!」
スネ夫「それは・・・。」
のび太「ゲームだからかい?そういう役だから?」
スネ夫「うっ・・・。」
ジャイアン(スネ夫・・・。)
スネ夫(ダメだ・・・話すわけには・・・話せば・・・。)
のび太「何とか言えよ!」
スネ夫(・・・あれは!?)
141:以下、
スネ夫「調査兵団・・・もう来たのか、女型が上手くかき乱してくれると思ったんだけどな。」
のび太「ははは!残念だったな!この距離じゃあ追いつかれるぞ!」
スネ夫「仕方ないな・・・。」
カッ!
のび太「うわあ!」
超大型巨人「・・・・・・。」
スネ夫(ジャイアン、ちゃんとのび太を抱えといてくれよ!)
ブンッ!
142:以下、
ハンジ「放り投げた!?」
エルヴィン「超大型は鈍足だ!足元を抜けて、鎧を追え!」
ミケ(・・・そういえば、リヴァイがいないな・・・どういうことだ?)
ペトラ「ねえ、オルオ、リヴァイ兵長見た?」
オルオ「いや、見てねえが・・・。」
グンタ「また単独行動か?」
エルド「この状況で単独で動く意味は無いだろ!」
グンタ「けどよ、だったら何で兵長は・・・どこにも見当たらないんだ?」
オルオ「兵長は俺たちとは違って特別なんだ!」
ペトラ「そうよね・・・オルオにしては良いこと言うじゃない!」
オルオ「にしては、は余計だ!」
143:以下、
スネ夫(僕を避けずに足元を突っ切るつもりか・・・。)
ハンジ「何だ!?」
スネ夫(ちょっとだけだけど、時間稼がせてもらうよ。)
ハンジ「仰向けに寝転がった!?」
アルミン(迂回するために時間はかかるけど、大した時間稼ぎにはならないはずだ・・・。何がしたいんだ?)
ベルトルト「バカにしているのか?」
コニー「なあ、あいつの行動の意味が分からねえのって、俺がバカだからじゃねえよな!?」
ハンジ「迂回して進め!」
スネ夫(さて、そろそろジャイアンはシガンシナ区に辿り着いたかな?)
144:以下、
のび太「くそ!何なんだよ!」
ドシン!!
のび太「突然放り投げられたかと思えば、ここは・・・。」
ジャイアン「シガンシナ区の壁門近くだ。」
のび太「ジャイアン!この野郎!」
ジャイアン「暴れんな!」
ドカッ!
のび太「ぐふうっ!」
ジャイアン「この門をくぐれば、俺たちの勝ちだ。」
のび太「くそ・・・。」
145:以下、
?シガンシナ区?
獣の巨人「・・・・・・。」
のび太「お前は・・・!!」
獣の巨人「来たか・・・。」
ジャイアン「よう、のび太を連れてきたぜ、これで俺たちの勝ちだよな?」
獣の巨人「・・・・・・。」
のび太「ジャイアン、君は乱暴で、意地悪で、音痴なバカだったけど、人殺しを平然とするやつだとは思ってなかったよ。」
ジャイアン「・・・・・・。」
のび太「何でそんなひどいことができるんだよ!」
ジャイアン(すまねえ、のび太・・・。)
獣の巨人「はあ、うるせえなそいつ、早く殺せよ。」
ジャイアン「!?」
のび太「僕のことも殺す気だったんだな!?」
ジャイアン「ち、違う!」
のび太「僕を殺せば君たちはゲームクリアだ!そうなんだろ!?」
ジャイアン「違うんだ・・・。」
146:以下、
スネ夫「ジャイアン、何してんだよ、壁の穴は塞いどいてよ。」
ジャイアン「スネ夫・・・。」
スネ夫「危なかったんだよ、調査兵団が壁門に辿り着く寸前に岩を放り投げて、穴を塞いだんだからさ。」
のび太「じゃあ、今門の前に!?」
スネ夫「ああ、来てるよ。いやあ、間一髪だったね、ちょっとでも遅かったらシガンシナまで入ってきてたよ。」
ジャイアン「舐めプしてたんじゃねえだろうな・・・。」
スネ夫「ははは、少しね。」
ジャイアン「お前、真面目にやれよ!」
のび太「ふざけるな!人をバカにするのが、そんなに楽しいのか!」
獣の巨人「おい、だから早くこいつを殺せって。」
スネ夫「え?何?どういうこと?」
ジャイアン「俺にも分からない・・・。」
147:以下、
ジャイアン「なあ、のび太をシガンシナ区まで攫ってくれば俺たちの勝ち、ゲームクリア、そうだよな?」
獣の巨人「いや、ちゃんと殺せ。それでクリアだ。」
ジャイアン「騙したのか!?」
獣の巨人「最初は攫えばいいって言ったけどよ、ルール変更したんだよ。ちゃんと伝えたはずだろ?」
ジャイアン「いつだよ?」
獣の巨人「出木杉を生き返らせる条件を説明した時だよ。敵を倒せって言っただろ?」
スネ夫「そんな、のび太を攫う簡単なミッションのはずだったのに・・・。」
獣の巨人「ほら早くのび太を殺せ。それともお前らが死ぬか?」
ジャイアン「何だと!」
獣の巨人「のび太、お前はこいつらを殺さねえと、ゲームをクリアできねえし、出木杉も生き返らねえんだ。」
のび太「・・・・・・。」
獣の巨人「お前らの片側が死なねえと、このゲームは終わらねえんだよ。」
スネ夫「そんな・・・。」
のび太(一体、どうすればいい・・・、ジャイアンとスネ夫を殺すしか・・・。)
148:以下、
ジャイアン「俺たちは死なねえ。」
のび太「!?」
獣の巨人「そうか、友達を殺す覚悟ができたか。」
ジャイアン「のび太も殺さねえ。」
のび太「ジャイアン?」
獣の巨人「そりゃ・・・つまり、どういうことだ?」
ジャイアン「やっぱりさ、友達は裏切れねえよ。ゲームの中でもな。」
スネ夫「ジャイアン、でもそんなことすれば・・・。」
ジャイアン「獣の巨人を倒せば、すべて上手くいく、そう思わないか?」
スネ夫「そうかもしれないけどさ!」
獣の巨人「おいおい、何考えてんだよ。」
ジャイアン「お前を倒せば全部丸く収まるんだろ?」
獣の巨人「・・・そうか、ルールそのものをぶっ壊す、革命を起こそうってわけか。」
ジャイアン「ああ。」
149:以下、
獣の巨人「やってみろよ。」
ジャイアン「スネ夫、のび太を逃がせ!」
スネ夫「分かった!」
カッ!
のび太「何なんだよ、どうなってるんだ。」
ジャイアン「混乱しているだろうがのび太、超大型に捕まってくれ。」
のび太「はあ!?」
ジャイアン「さっきはお前を連れ去るために、だが今はお前を逃がすために力を使ってるんだ。」
超大型巨人「オオオオオオ!」
のび太「・・・今の君たちは、敵なのかい?」
ジャイアン「それは・・・、お前が決めろ。」
カッ!
鎧の巨人「ウオオオオオオ!」
獣の巨人「お前ら、今日巨人化するのは何度目だ?」
150:以下、
のび太「ジャイアン!!」
ミケ「エルヴィン、上を見ろ!」
エルヴィン「あれは・・・のび太と超大型か。」
ハンジ「どういうことだ、まるで超大型がのび太をシガンシナ区の外へ逃がしているみたいじゃないか。」
ドラえもん(何が起きてるんだ?ジャイアンとスネ夫君は敵じゃないのか?)
のび太「僕も戦うよ!一緒にやれば勝てるさ!」
スネ夫(お前は本当にお人好しだな、ついさっきまで僕らに向けてた怒りはどこに行ったんだ?)
超大型巨人「ウオオオオオ!」
獣の巨人「まさか二人がかりでやれば倒せると思ってねえよな?」
ドガっ! ドガッ!
ジャイアン(なっ!?すぎるだろ!?)
スネ夫(何て重い一撃だ・・・。)
のび太「あわわわわ・・・。」
獣の巨人「これがチートだ、ステータスがカンストしてるやつに勝てるわけないんだよ。」
のび太「そんな・・・鎧と超大型が、たった一発で・・・。」
151:以下、
獣の巨人「お前ら二人はここでゲームオーバーだ。死にはしないが、もう夢から覚めることはない。」
のび太「ううう・・・。」
獣の巨人「どうするのび太!俺を倒すか!」
のび太「・・・そんなこと・・・。」
獣の巨人「無理だよな!今見せた通りだ!今まで通り、敵を倒すことを考えてろ!」
のび太「敵・・・。」
獣の巨人「敵は誰だ!?」
のび太「それは・・・。」
獣の巨人「鎧と、超大型と、女型だろ!?うち二人は今倒すチャンスだぜ!?」
のび太「僕の敵は・・・。」
152:以下、
?現実?
のび太「・・・・・・。」
ドラえもん「・・・のび太君。」
のび太「どうすればいいんだろう。」
ドラえもん「一体壁の向こうで何があったんだい?」
のび太「ドラえもん・・・それがさ・・・。」
のび太「・・・というわけなんだ。」
ドラえもん「そうか・・・ジャイアンとスネ夫君は、君を殺すつもりはなかったんだね。」
のび太「うん。僕を攫えばそれで終わりだと思ってたみたいだし。」
ドラえもん「僕たちが鎧や超大型を殺せば、彼らは目を覚まさなくなる。全員無事でゲームをクリアするには、彼らのクリア条件を満たした方がいい、そう考えたんだろうね。」
のび太「でも結局は殺し合わなければいけないんだ。」
153:以下、
のび太「僕たち全員が生き残る方法は・・・無い。」
ドラえもん「・・・・・・。」
のび太「ジャイアンとスネ夫は、最後は僕を逃がしてくれた。」
ドラえもん「うん。」
のび太「二人は、僕らの敵なのかな?」
ドラえもん「のび太君、自分を助けてくれた人を、敵だと思うかい?」
のび太「・・・思わない。」
ドラえもん「じゃあ敵じゃないよ。」
のび太「でもあいつらは、僕を攫うためにひどいことを・・・。」
ドラえもん「どんなに意地悪だとしても、人として越えちゃいけない一線は知っているはずだよ、それは君もよく分かってるだろ。」
のび太「そりゃそうだけどさ・・・。」
ドラえもん「何か理由があるんじゃないかな?」
のび太「理由・・・そういえばスネ夫が、理由を言わなかったっけ、何でこんなことしたのかって聞いた時。」
ドラえもん「言えない事情があるんだと思うよ。」
のび太「事情・・・。」
154:以下、
?学校?
先生「今日は、剛田と骨川は休みだそうだ。」
のび太(やっぱり・・・案内人に逆らったから、かな・・・。)
しずか「・・・・・・。」
のび太「しずかちゃん・・・あの、二人はね・・・。」
しずか「何も・・・言わないで・・・。」
のび太「・・・うん。」
しずか「私、いったいどうすればいいの・・・。」
のび太「大丈夫だよ、僕がいるから。」
155:以下、
?家?
のび太「ただいま。」
ドラえもん「おかえり。やあ、しずかちゃん、いらっしゃい。」
しずか「・・・・・・。」
のび太「放課後、ジャイアンとスネ夫の家に寄ったけど、二人とも出木杉と同じ状態になってるみたいなんだ。」
ドラえもん「じゃあ、やっぱり二人は・・・。」
のび太「ゲームオーバー・・・か。」
しずか「・・・・・・。」
ドラえもん「どうすればいいんだ・・・。」
のび太「どうするって・・・二人はもう目を覚まさないんだ・・・だとしたら、僕らがゲームクリアするしかないよ。」
ドラえもん「二人を助け出すことを諦めるのか!」
のび太「そうじゃない!一度ゲームをクリアして案内人の支配を逃れて、それから何とかして目覚めさせる!」
ドラえもん「どうやって!」
のび太「ひみつ道具で何とかなるだろ!」
ドラえもん「そんなことができる保証はないんだぞ!」
156:以下、
のび太「それ以外に、何か方法があるのか!」
ドラえもん「それは・・・案内人を倒すとか・・・。」
のび太「あいつはチートだ、勝てっこない。鎧と超大型を一撃で倒すんだぞ?」
ドラえもん「じゃあ・・・えっと・・・。」
のび太「無いだろ?じゃあ、これからゲームをクリアする方法を考えよう。」
ドラえもん「・・・そうだね、うん、それしかないか。」
のび太「しずかちゃんも、何か少しでも考えが浮かんだら、教えてね。」
しずか「ええ・・・。」
157:以下、
のび太「まず、ゲームをクリアするには、女型を倒す必要がある。」
ドラえもん「女型は一体誰なんだろう?」
のび太「僕らが見た女型は、黒髪だった。だとしたら、人間体も黒髪のはずだ。」
ドラえもん「ってことは、アニではないってことだね・・・。」
のび太「僕は、ユミルが怪しいと思うんだ。途中でいなくなったらしいし。」
ドラえもん「いや、ユミルが自分は巨人じゃない、って言ったときは、嘘をついてるようには見えなかった。」
のび太「じゃあ他に誰が・・・。」
ドラえもん「サシャは?」
のび太「サシャ?彼女の髪は黒くないだろ?」
ドラえもん「原作では黒いから、巨人体と人間体では色が変わるかもしれないよ?」
のび太「そんなことはないでしょ。」
ドラえもん「いやいや、色々な可能性を模索していかないと。」
158:以下、
のび太「しずかちゃんは、誰が女型だと思う?」
しずか「えっと・・・。」
ドラえもん「のび太君、しずかちゃんは壁外調査に出てないから・・・。」
のび太「ああ、そうか、戦いのこととか、状況はよく分からないよね。」
しずか「・・・いえ、状況は分かるわ。」
のび太「え、どうして?」
しずか「だって、私が女型だもの。」
のび太「・・・・・・え?」
ドラえもん「・・・・・・何と?」
しずか「私はたけしさん、スネ夫さんと同じ立場の人間なの。」
のび太「しずかちゃん、どうしたの?」
ドラえもん「冗談はやめてよ、それが本当だとしたら、自分で自分の正体をばらしてることになるじゃないか。」
しずか「もう・・・いやなの。」
159:以下、
しずか「ドラちゃんとのび太さんが女型を倒そうと考えている間、私はのび太さんを倒すことを考えてた。」
ドラえもん「のび太君を、倒す?」
のび太「さっきも言ったけど、ジャイアンとスネ夫はもう・・・。」
しずか「のび太さんを倒して、クリアしたときの交換条件として二人を助けてもらおうと思ったのよ!」
のび太「そんな、僕のことはどうでもいいの?」
しずか「助かる人数を考えれば、多く助かる方を選ぶのは当然よ!」
のび太「ひどい・・・。」
しずか「そうよね、私ったら・・・最低だわ・・・。大切な友達を助けるのに、数なんか関係ないのに・・・ううっ・・・。」
ドラえもん「・・・話してくれる?今まであったことを。」
しずか「ええ、全て話すわ。」
160:以下、
?ゲーム開始時?
しずか「やっとゲームが始められるのね、楽しみだわ!」
スネ夫「あっ、しずかちゃん!」
しずか「スネ夫さん!」
ジャイアン「よう、ドラえもんとのび太は見てないか?」
しずか「そういえば、まだ来てないみたいね。」
スネ夫「のび太のやつ、眠るのは早いくせに、こんな時は遅いんだ。」
ジャイアン「まったくだ。」
案内人「どうも。」
スネ夫「うわあ!」
ジャイアン「ビックリした!何だ突然!」
案内人「驚かせてしまい申し訳ございません。私はこのゲームの案内人を務めさせていただく者でございます。」
ジャイアン「何だ、そうなのか。」
案内人「ゲームを始めるにあたって、あなた方は特別な力を持つことになりました。」
しずか「力?」
スネ夫「もしかして・・・。」
案内人「巨人化能力でございます。」
161:以下、
ジャイアン「マジかよ!やった!」
スネ夫「ちょっと待って、僕たち三人に対してってことはさ、僕ら壁を壊す側ってことじゃないの?」
案内人「その通りです。」
ジャイアン「何だよ、悪役かよ。」
しずか「壁を壊すってことは、つまり私たちは人を・・・。」
案内人「はい、殺します。」
しずか「ちょっと、そんな直接的な言い方しないでよ。」
スネ夫「まあまあいいじゃない。それで、僕らは何の巨人なの?」
案内人「はい、まずたけし様は鎧の巨人、スネ夫様は超大型巨人、そしてしずか様は女型の巨人となっております。」
162:以下、
スネ夫「やった!超大型だ!」
ジャイアン「おい、何で俺が鎧なんだ!超大型にしろ!」
案内人「そう言われましても・・・。」
スネ夫「鎧の方がかっこよくていいじゃない!」
ジャイアン「ん?そうか?」
スネ夫「そうそう、何たって鎧は頑丈だからね!喧嘩の強いジャイアンにピッタリ!」
ジャイアン「そうか、何だか鎧の方がよく思えてきた。」
スネ夫(単純すぎるだろ。)
案内人「それでは、これから巨人化能力を使いこなすためのちょっとしたチュートリアルを行います。」
しずか「チュートリアル?」
163:以下、
案内人「周りを見てください。」
スネ夫「あれ、景色が変わった!」
ジャイアン「ここは、どこだ?」
しずか「あっ!あそこに壁があるわ!」
スネ夫「じゃあ僕たちは今壁内に来ているのか。」
案内人「いいえ、その逆です。ここは壁外なのです。」
ジャイアン「こんなところで何をしようってんだ?」
案内人「今から、あなた方には壁を破壊していただきます。」
スネ夫「・・・え?」
しずか「壁を壊す?」
案内人「はい、内門を破ればチュートリアル終了となります。」
ジャイアン「なるほどな、巨人の力を存分に振るえるってわけだ。」
スネ夫「別に戦わなくてもいいんだよ、壁を壊せばいいんだから。」
案内人「それでは、チュートリアル開始です。」
164:以下、
スネ夫「よし、それじゃあ原作通り、しずかちゃんが巨人を引き連れてきて、僕が最初の一発をかます。そして頃合いを見てジャイアンが内門を破壊。これでいいね?」
ジャイアン「おう。」
しずか「えっと、私は・・・。」
スネ夫「さあ、行くよ!」
ジャイアン(スネ夫のやつ、超大型だからって調子に乗ってリーダー気取りやがって・・・。)
スネ夫「しずかちゃん、まずは君が巨人化して巨人を集めるんだ。」
しずか「・・・ええ、わかったわ。」
カッ!
女型の巨人「・・・・・・。」
ジャイアン「すげえ迫力・・・。」
スネ夫「やっぱ未来のゲームは違うな?。」
しずか(これが・・・巨人化・・・。)
165:以下、
女型の巨人「ウオオオオオオオオオ!!!!」
スネ夫「すごい!巨人が一斉にこっちに向かってきた!」
ジャイアン「よし、しずかちゃん、壁の入り口まで俺たちを連れて行ってくれ!」
スネ夫「そして壁に近づいたところで僕が・・・。」
カッ!
超大型巨人「・・・・・・。」
ジャイアン「うひゃあ!でけえ!」
スネ夫(すごい!普段チビだと言われている僕が、みんなを見下ろしてる!)
ジャイアン「おいスネ夫、早くやれ!」
スネ夫(うるさいなあ、分かってるよ。)
166:以下、
ドガーン!!!
スネ夫(壁を壊して・・・僕の役目は終わりか、つまんないの。)
ジャイアン「よし、次は俺の番だな!」
カッ!
鎧の巨人「ウアアアアアア!!!!!!」
スネ夫「はりきってるな?。」
ジャイアン(いくぜ!俺様の全力タックルだ!)
ドーン!!
スネ夫「ちょっと、侵入早々目立ちすぎだよ!」
女型の巨人「・・・・・・。」
スネ夫「ねえ、しずかちゃん、どうしたの?壁の中に入らないの?」
しずか(私は・・・。)
スネ夫「・・・そっか、仕方ないね。ジャイアンに任せよう。」
しずか(スネ夫さん・・・。)
167:以下、
ドカーン!!
ジャイアン(やったぜ!)
スネ夫「さすがジャイアン、すぐに門を壊しやがった!」
案内人「無事壁を壊すことができましたので、チュートリアル終了です。」
しずか「無事ですって!人を殺して無事ですって!?」
スネ夫「しずかちゃん、これはゲームだから。」
しずか「こんな野蛮な役、私嫌よ!」
ジャイアン「う?ん、それじゃあ女型の巨人は別の人に変えてもらうか・・・。」
スネ夫「こんなに嫌がってるんじゃ、仕方ないか。すいません、そういうことで・・・。」
案内人「できません。」
ジャイアン「おい、女の子が嫌がってんだぞ!」
案内人「人を殺したくなければ、殺さずにゲームをクリアすればいいだけです。」
168:以下、
スネ夫「そういえば、クリアの条件って何なの?」
ジャイアン「ああ、俺もそれを聞こうと思っていた。」
案内人「クリアするには、ある人物を攫う必要があります。」
しずか「ある人物?」
案内人「あなた方とは別の、巨人化能力者です。」
スネ夫「エレンか!」
案内人「いいえ、そうとは限りません。原作と同じというわけではございませんので。」
しずか「私たちが巨人化能力を持ってる時点で、同じじゃないしね。」
ジャイアン「じゃあ、誰を攫えっていうんだよ!」
案内人「その人は、トロスト区防衛戦の時に力を発揮します。なので、そこで巨人化した人間が、ターゲットとなります。」
スネ夫「そうか、誰が巨人化するのか、楽しみだな・・・。」
ジャイアン「もしかしたらのび太だったりして!」
スネ夫「ははは!だとしたら楽勝だよ!」
169:以下、
案内人「しずか様、あなたには特別な力がございます。」
しずか「私に?」
ジャイアン「何だ何だ?」
案内人「狭い範囲ですが、巨人を操ることができます。人間体のままでも。」
スネ夫「いいな?!」
しずか「絶対に使わないから!」
スネ夫「何でさ、絶対役に立つよ!」
案内人「もちろん強制はしませんが、使った方が有利に事を運ぶことができます。」
しずか「・・・・・・。」
案内人「邪魔だと思う人間を巨人に食べさせるとか・・・。」
しずか「するもんですか!」
案内人「では、使わないように頑張ってください。」
170:以下、
?トロスト区防衛戦?
エレン「はあ!?コニーお前、調査兵団に入るのか!?」
コニー「そうだよ!力のあるやつが戦わないといけないんだからな!」
ミーナ「昨日ジャイアンに言われたことね。」
コニー「うるせ?!」
トーマス「恥ずかしがることじゃないよ、コニー。俺だって・・・。」
エレン「トーマス・・・、お前もか!?」
トーマス「まあ・・・、うん。」
スネ夫(・・・みんな、楽しそうだな。そんな彼らを僕は、今から・・・。)
カッ!
超大型巨人「・・・・・・。」
のび太「え?うわああああああ!!!!出たああ!!!!」
スネ夫(のび太・・・いたのか、相変わらず間抜けな奴。)
ドゴオオオオオオン!!!!!
エレン「迎撃準備用意!これはチャンスだ!絶対に討ち取れ!」
スネ夫(さすがエレン、のび太とは違うな。)
エレン「よう・・・、5年ぶりだな・・・。」
スネ夫(頼むよエレン、君は主人公なんだ、生き残ってくれ。)
171:以下、
?20分後?
しずか「のび太さん!」
のび太「しずかちゃん!」
しずか「心配したのよ!巨人に食べられてるんじゃないかって!周りの人が次々と食べられていくから、私怖くなっちゃって・・・。」
のび太「僕も怖くなって・・・、全然動けなかったよ・・・。」
ミカサ「ねえ、エレンはどこ?」
のび太「え?」
ミカサ「アルミンに聞いても黙ったまま。」
のび太「あの、エレンは、その・・・。」
ジャン「・・・食われたか・・・。」
ミカサ「ジャン!」
ジャン「こいつらしか残ってないってことはそういう意味だろ。」
ミカサ「そうとは限らない!」
アルミン「その通りだ!」
スネ夫(エレンが・・・食われたのか・・・。)
ジャイアン(食べたやつは人間に戻ってないみたいだし、やっぱ巨人化能力は原作とは違うやつが持ってるみたいだな。)
172:以下、
アルミン「ごめんミカサ・・・、僕は・・・、何もせず見ていることしかできなかった・・・。」
ミカサ「・・・・・・。」
ジャン「悲しんでるところ悪いが、今は補給をするのが最優先だ。」
のび太「補給?」
スネ夫「ああ、あそこでね。」
のび太「・・・もしかして、巨人が群がってるあの建物!?」
ジャイアン「そうだ、状況は最悪だ。」
ジャイアン(のび太があの群れの中に飛び込めば、間違いなくやられる。どうすれば・・・。)
スネ夫(僕たちは何とかなるけど、のび太は弱いし・・・。)
しずか(巨人を操って、のび太さんに巨人が向かわないようにする?でもそれじゃあ私の正体が感付かれる・・・。)
173:以下、
ミカサ「今からあの中に突入してガスを補給する。」
アルミン「待って!」
ミカサ「どうしたの、アルミン。」
アルミン「・・・のび太の力を借りよう。」
ジャン「はあ!?正気か!?のび太に力があるとは思えねえが!?」
アルミン「のび太には人には無い力がある。そうだよね、ドラえもん。」
ドラえもん「うん。」
しずか「どういうこと?」
ドラえもん「実はのび太君は、巨人になれるんだ。」
しずか「・・・・・・え?」
しずか(それじゃあ・・・。)
スネ夫「・・・・・・嘘だろ?」
スネ夫(僕たちが攫うのって・・・。)
ジャイアン「・・・・・・のび太なのかよ。」
174:以下、
ドラえもん「のび太君、やるんだ。」
のび太「ドラえもん・・・。」
ドラえもん「彼らが巨人化したって僕らのために動いてくれるわけないだろう?」
のび太「そりゃそうだけど・・・。」
ドラえもん「今は巨人化してみんなの信用を得るのが先だよ。それにみんなを、しずかちゃんたちを守るためには君が頑張るしかないんだ。」
のび太「・・・・・・。」
スネ夫(参ったな・・・。)
ジャイアン(あいつは俺たちのために、何でもやる男だ。)
しずか(のび太さんを騙すなんて・・・私には・・・。)
175:以下、
出木杉「勇気を出すんだ。頑張れ。君はやろうと思えばできるやつだ。」
のび太「・・・分かった、やってみるよ。」
出木杉「それでこそ君だ。」
ドラえもん「頑張れ!のび太君!」
しずか(のび太さん・・・。)
スネ夫(僕には・・・君を勇気づけることなんてできない。)
ジャイアン(俺たちはお前の・・・敵だ。)
のび太「みんなを、助ける!!!!!」
カッ!
のび太巨人「ウオオオオオオオオオオ!!!!!」
176:以下、
スネ夫(君は僕たちのために戦ってくれてるけど、僕たちは君の敵なんだ・・・。)
ジャイアン(俺は・・・あんな良い奴を騙さなくちゃいけないのか・・・。)
しずか「ごめんなさい、のび太さん。」
ライナー「・・・・・・。」
ベルトルト「ライナー、僕たちも早く!」
ライナー「いや、のび太を見捨ててはおけない。」
ジャイアン(ライナー・・・お前って奴は・・・。)
しずか(やめて!私の前で、そんな言葉を口に出さないで!)
ジャイアン「・・・・・・。」
スネ夫「ジャイアン!早く逃げようよ!」
ジャイアン「俺はのび太を助ける。」
スネ夫「何言ってんだよ!あんな数の巨人、倒せるわけないよ!」
ジャイアン「友達を見捨てられるか!」
しずか(やめて!)
177:以下、
出木杉「その通りだ。」
スネ夫「出木杉まで!」
ドラえもん「もちろん僕も行くよ!」
しずか「私は・・・。」
ライナー「怖いんだろ?下がってな。」
しずか「ライナー!」
しずか(怖い・・・確かに、私は怯えてる。みんなを騙すことに・・・。)
178:以下、
ジャイアン「はあ・・・はあ・・・。」
スネ夫「何とか・・・倒した・・・。」
しずか「やったわ・・・のび太さんを・・・守った・・・。」
ベルトルト「怖いなら先行ってもよかったのに。」
しずか「逃げるわけにはいかないわ!私だって兵士だもの!」
ライナー「ははは、勇ましいな。」
しずか(今は兵士、でもいずれはのび太さんを攫わないといけない。そのときにライナーは、私の心を・・・。)
案内人(そいつが邪魔だろう?)
しずか(!?)
案内人(お前はのび太の敵だ、だがその決心を揺さぶってくる奴がいる。それがライナーだ。)
しずか(でもライナーが言っていることは・・・。)
案内人(立派なことだ。だがあくまで兵士としてだ。お前らは兵士じゃないだろ。)
しずか(・・・・・・。)
案内人(お前の力で、消すんだよ、計画の障害物を!!)
179:以下、
しずか(・・・・・・。)
巨人「・・・・・・。」
しずか(あの巨人にライナーを・・・。)
ベルトルト「行こう、ライナー!」
ライナー「そうだな、早くクリスタの顔が見たい・・・危ない!ベルトルト!」
ベルトルト「え?うわあ!」
ドンッ!
ベルトルト「うわ!何するんだよライナー!」
ライナー「ぐおおおおおおおお!!」
しずか(はあ・・・はあ・・・。)
ライナー「ベルトルト!早く行け!」
ベルトルト「いやだあああああああ!!!」
しずか(私は・・・私は・・・。)
ライナー「早くしないと次はお前が!うおおおおおおおおおお!!!」
バクッ!
ベルトルト「ライナー!!!!!ああああああああ!!!」
しずか(ああああああああああああ!!!!!)
180:以下、
しずか(私がライナーを・・・いやあああああ!!!!!!)
しずか「・・・・・・。」
スネ夫「・・・どうしたの?しずかちゃん?」
しずか「そんな・・・ライナーが・・・巨人に食べられた・・・。」
スネ夫「え?」
スネ夫(何言ってるんだよ、あの動きはどう考えたってしずかちゃんが操ったに決まってる。)
しずか「どうして・・・力のある兵士がこんなにあっさり・・・。」
スネ夫(力のある、か・・・。だからライナーを・・・。)
しずか「頑張らないと・・・。」
スネ夫「うん、頑張ろう。」
しずか「ライナーみたいな兵士を目指すわ。」
スネ夫「・・・何を言ってるんだい?」
しずか「彼こそ兵士の鑑よ。」
スネ夫(しずかちゃん・・・。)
181:以下、
?トロスト区奪還作戦?
ジャイアン「始まったみたいだな。」
ジャン「まさかのび太に頼るしか策がねえとは・・・。」
マルコ「正直、頼りないよね。」
コニー「俺より頭が悪いしな。」
サシャ「おまけにどんくさいですしね。」
しずか「ちょっと、ひどいわよ!本当のことでも言っていいことと悪いことがあるわ!」
スネ夫「しずかちゃん、君も十分ひどいこと言ってるよ。」
ベルトルト「何喋ってるんだ!今の状況を考えろ!」
アニ「緊張感の無い連中だね。」
しずか「・・・ごめんなさい。」
ベルトルト「・・・のび太は必ず助けるから。」
しずか「助ける?」
ベルトルト「生かして僕とアニが巨人じゃないって訂正させる。」
しずか「それって確かライナーが言ってたこと・・・。」
ベルトルト「そうだよ。ライナーはもういないけどね。代わりに僕がやるんだ。」
182:以下、
しずか(ライナー、安心して、あなたの意志はベルトルトがしっかり受け継いでいるから。)
ベルトルト「それと、さらにライナーの墓に土下座させてやるんだ。」
しずか(そういえば、ライナーは巨人に食べられたんだっけ。何であんなところに巨人が・・・。)
しずか(・・・・・・そうだ、私が、ライナーを・・・。)
ドガン! ドガン! ドガン!
しずか(何の音!?)
スネ夫「何かがすごい勢いで動いてる!」
ジャン「あれは・・・のび太の巨人だ!」
しずか「やったわ!のび太さん、岩を持ち上げられたのね!」
183:以下、
?穴を塞いだ後、トロスト区内建物の屋根の上?
出木杉「ふう、びっくりしたよ、のび太君が急に消えちゃうんだからさ。」
しずか「・・・そうね。」
出木杉「一瞬夢だってことを忘れてたかもしれないな。」
しずか「・・・・・・。」
出木杉「さっきのび太君にひどいこと言っちゃったな。学校で謝っておかないとな。」
しずか「何かあったの?」
出木杉「これはゲームだから、人が死ぬのは仕方ないって言ったんだ。ほら、ゲームと現実って違うからさ、ゲームで人が死んでも何とも思わないだろ?」
しずか「・・・たしかに、そうね。」
出木杉「しずかちゃん?どうしたの、様子が変だよ?」
しずか(出木杉さん・・・。)
案内人(そいつも殺せ。)
しずか(!?)
案内人(ライナー同様、邪魔な存在だ。)
しずか(何を言ってるの?ライナーが邪魔ですって?)
184:以下、
案内人(そうだ、同じように殺せ。)
しずか(同じようにって・・・何を言って・・・。)
案内人(ライナーを殺したのは・・・お前だ。)
しずか(・・・あああ・・・ああああああ・・・・・・。)
出木杉「しずかちゃん?」
しずか「・・・・・・。」
出木杉「大丈夫?」
しずか「出木杉さん、あなたってとても勇敢な人ね。」
出木杉「えっ、どうしたの、急に。」
しずか「兵士としても、ライナーやミカサに匹敵する力を持ってる。」
出木杉「あっ、ありがとう・・・。」
しずか「だからあなたには、ここでゲームオーバーになってもらうわ。」
出木杉「なっ、何を!?」
185:以下、
しずか「大丈夫よ、ゲームの中で死んだって、現実には影響はないんだから。」
出木杉「そうだろうけど・・・。」
ドガッ!!
出木杉「うわあ!」
しずか「ごめんなさい、落ちて。」
出木杉「何をするんだ・・・、うわあ!巨人が!」
しずか「私の力で、呼び寄せておいたの。まだ動きはしないけど。」
出木杉「君は本当に・・・しずかちゃんなのか?まるで別人のようだ・・・。」
しずか「そうね、別の人格、のようなものかしら。」
出木杉「一体どうしてそんな・・・。」
しずか「わからないわ・・・。」
出木杉「・・・たぶん、耐えられなかったんじゃないかな。」
186:以下、
しずか「・・・何に?」
出木杉「罪悪感だよ。」
しずか「そうかしら、今そんなものは感じてないけど。」
出木杉「今は君本来の人格じゃないだろ?」
しずか「だけど・・・。」
出木杉「君はのび太君とは立場が違うみたいだね、それで僕が邪魔なんだ。」
しずか「そうね・・・うん。」
出木杉「僕がここで死んだら、君はどうなるのかな。」
しずか「さあ?」
出木杉「もっとすごい罪悪感に苛まれると思う。」
しずか「どうかしらね。」
獣の巨人「おい、早くしろよ。」
187:以下、
出木杉「これは、獣の巨人!?一体どこから出てきた!?」
しずか(この声は、案内人!?)
獣の巨人「そんなことはどうでもいい。」
グシャッ!
出木杉「なっ!」
しずか「立体起動装置が!」
獣の巨人「いつまでも巨人を待たせてんじゃねえよ。」
ダッ!
しずか「そんな、巨人が勝手に!止まれ!」
獣の巨人「無駄だ、巨人は俺の指示を優先的に聞くようになっている。」
出木杉「くそっ!やられるもんか!」
獣の巨人「ほう、立体起動もできないのに、やる気か?」
188:以下、
出木杉「うおおおおお!!!!!」
獣の巨人「なあ、お前さ。」
しずか「何よ。」
獣の巨人「本当に殺す気あったのか?」
しずか「私は・・・。」
獣の巨人「・・・やっぱ中途半端だな。」
しずか「出木杉さん・・・。」
出木杉「うがあああ!!!」
しずか「私は出木杉さんを・・・助け・・・。」
出木杉「あ・・・あ・・・・・・。」
獣の巨人「死んだか。」
しずか「・・・・・・。」
獣の巨人「お前が助けてれば、出木杉は死なずに済んだかもな。」
しずか「・・・・・・。」
獣の巨人「いいか、お前は出木杉を見殺しにしたんだ。お前が殺したも同然だ。」
しずか「違う!」
獣の巨人「最初に突き落としたのは誰だ?」
しずか「それはあなたが言ったから・・・。」
189:以下、
獣の巨人「すぐに人のせいにする・・・これだからゆとり世代ってやつは・・・。」
しずか「ゆとり世代?」
獣の巨人「お前らの世代はそう呼ばれてんだよ。いや、ちょっと時代がずれてたかな?」
しずか「?」
獣の巨人「まあそんなことはいい、これからお前は、ゲームをクリアするために、兵士をたくさん殺していくことになる。」
しずか「そんなことは・・・。」
獣の巨人「もうすでに殺しちまってるんだ、もう絶対に殺さないなんて言えねえぞ。」
しずか「・・・・・・。」
獣の巨人「お楽しみはまだまだ続く、面白いものをみせてくれよな?」
191:以下、
?出木杉死亡発覚後?
ジャイアン「なあ・・・どうする?」
スネ夫「どうするったって・・・ねえ?」
しずか「わからないわよ・・・。」
ジャイアン「やるしかねえだろ・・・俺たちで・・・。」
スネ夫「確か原作では・・・次は壁外調査で女型の巨人と戦うことになってるんだよね?」
しずか「シナリオ通り、ならね・・・。」
ジャイアン「思った通りの展開にはならねえぞ・・・絶対にな・・・。」
スネ夫「ならここで・・・一気に勝負を仕掛ける?」
しずか「他の巨人化能力者が誰なのか分かってないうちに動くのはリスクが高いわ。」
ジャイアン「そうだな、まずは巨人化能力者を突き止めよう。」
スネ夫「上手くやって、僕たちの仲間に引き入れることができれば、のび太を捕まえるのも楽になる。」
ジャイアン「ああ、何としてでも俺たちの手でこのゲームを終わらせるんだ。」
しずか「・・・・・・どうして・・・。」
スネ夫「?」
しずか「どうしてそんな話ができるの?」
192:以下、
しずか「ゲームをクリアすることよりも、出木杉さんを助け出すことの方が重要じゃないの?」
ジャイアン「・・・・・・。」
しずか「もうこれはただのゲームじゃないのよ。ゲームの中で死んだらおしまいなのよ。」
スネ夫「しずかちゃん、まだそうと決まったわけじゃないよ。」
しずか「もしそうだったら?出木杉さんがもう目覚めないとしたら?」
ジャイアン「大丈夫さ、所詮はゲームだ。」
しずか「なんでそう言えるの?何も感じないの?ゲームとはいえ人を殺したじゃない?」
スネ夫(どうしたんだしずかちゃん、まさか・・・。)
ジャイアン「・・・そういえば、出木杉は誰にやられたんだろうな。」
しずか「!?」
スネ夫(今の反応・・・やっぱり・・・。)
193:以下、
スネ夫「出木杉を殺したのは・・・しずかちゃん、君だね?」
ジャイアン「突然何言い出すんだよ、スネ夫!」
しずか「・・・・・・。」
ジャイアン「しずかちゃんも、黙ってないで言い返せよ!」
しずか「・・・・・・。」
ジャイアン「・・・本当なのか?」
しずか「・・・ええ。」
ジャイアン「何で・・・。」
スネ夫「多分あの、案内人ってやつに言われたんじゃない?」
しずか「!!」
スネ夫「やっぱり、あいつは何かあると思ってた。」
ジャイアン「そうか?」
スネ夫「しずかちゃんの言う通り、ゲームのクリアを考えてる場合じゃない。のび太たちと相談して、対策を練ろう。」
ジャイアン「でも今ののび太の状態じゃあな・・・。」
スネ夫「もう少し落ち着いてから話そうか。」
しずか「・・・私を責めないの?」
194:以下、
ジャイアン「何でだよ、全部あの案内人が悪いんだろ?」
スネ夫「そうそう、しずかちゃんが人を殺すなんて、あいつが何かしたに違いない。」
しずか(でも・・・私は・・・。)
ジャイアン「そうだ、しずかちゃんは憲兵団に入ったらどうだ?」
しずか「憲兵?どうして?私は調査兵団に入って、みんなと一緒に・・・。」
ジャイアン「辛いだろ?」
しずか「辛くなんか・・・。」
ジャイアン「憲兵になれば、ストーリーに絡むことは無くなる。」
スネ夫「それにさ、憲兵団に巨人化能力者がいるかもしれないよ。他の巨人化能力者が誰なのか知っておかないと。」
しずか「いいの?」
ジャイアン「いいんだよ。」
しずか「それだと二人が・・・。」
ジャイアン「俺がいいって言ってんだから、いいんだよ!」
スネ夫「のび太たちには僕たちから話しておくよ。」
195:以下、
?その後、夢?
のび太「・・・・・・。」
ジャイアン「のび太、普通なら牢獄で鎖に繋がれてるはずなのに、ここにいるんだな。」
のび太「力を掌握できているから、鎖で繋ぐ必要は無いんだよ。監視はいるけどね。」
ジャイアン「そっ、そうなのか。」
のび太「うん・・・。」
ジャイアン「・・・・・・。」
のび太「・・・・・・。」
ジャイアン(やばいな、ここで俺たちが敵側だって言ったらやばいことになるんじゃないか?)
スネ夫(ジャイアンのやつ、口下手だからな、変なこと言わなきゃいいけど。)
ドラえもん「ずっとああなんだ・・・。」
しずか「狂暴だったのに・・・嘘みたいに静かだわ・・・。」
スネ夫(先にドラえもんに話しておくか?)
案内人(余計なことを話せば、どうなるでしょう?)
スネ夫(今のは!?)
しずか(どういうこと?)
ジャイアン(何も言うなってことか。)
ジャイアン「頑張ろうぜ!」
のび太「うん。」
ジャイアン「・・・・・・。」
196:以下、
エルヴィン「調査兵団を志望する者は、ここに留まってくれ。」
しずか(のび太さん・・・ごめんなさい・・・。)
エルヴィン「よくぞ勇気を出してくれた。これが本当の敬礼だ。心臓を捧げよ!!!」
ジャイアン「スネ夫、やるんだな?」
スネ夫「うん、もう決めたんだ。もう後戻りはできない。」
ジャイアン(のび太には任せられない。しずかちゃんをこれ以上傷つけられない。)
スネ夫(僕たちが何とかするんだ!)
のび太(これから巨人を・・・一匹残らず・・・駆逐してやる!!!)
197:以下、
?憲兵団のチュートリアル?
しずか「・・・・・・。」
案内人「一人で寂しそうだな。」
しずか「また何かあるんでしょう。」
案内人「まあな。」
しずか「今度はなにをするの?」
案内人「出木杉のことは聞かないのか?」
しずか「・・・おそらく、もう目覚めないんでしょう?」
案内人「その通りだ。だがチャンスはある。」
しずか「チャンス?」
案内人「ゲームクリアすれば、出木杉は目覚めさせる。ただし今後死んだ奴は、クリアしても眠ったままだ。」
しずか「じゃあ、のび太さんを・・・。」
案内人「そうだ、次の壁外調査でのび太をかっさらえ。」
しずか「・・・それ以外にクリアする方法は無いの?」
案内人「あるぜ、のび太がクリアするんだ。お前らを倒してな。」
しずか「だったら、私たちがやるしかないじゃない。」
案内人「そうだ、そのために女型の巨人にになって、調査兵を殺しまくるんだ。」
しずか「殺す・・・。」
案内人「みんなが無事にゲームをクリアするには必要なことだ。」
しずか「だけど・・・。」
案内人「覚悟を決めろ。」
198:以下、
?壁外調査前?
ジャイアン「というわけで、俺たち三人が同時に仕掛ければ、さすがのエルヴィン団長も驚き、隙を作ることができるはずだ。」
スネ夫「まとめたように言ってるけど、ほとんど僕の案だからね。」
ジャイアン「うるせえ!」
しずか「ねえ、いいの?二人が攫う役で。のび太さんから何を言われるか・・・。」
ジャイアン「いいんだよ、のび太に何か言われても、俺たちなら言い返せるからよ!」
スネ夫「そうそう、逆切れして泣かしてやるさ!」
ジャイアン「しずかちゃんは陽動だけでいいからさ、後は俺たちに任せてくれ。」
スネ夫「僕らが終わらせてくるよ!」
しずか「スネ夫さん・・・たけしさん・・・ありがとう・・・。」
199:以下、
?現在?
しずか「でも結果は失敗、次は私が一人でやるしかない。そう考えていたの。」
のび太「・・・・・・。」
しずか「二人と違うことを考えている自分に腹が立って、どうしたらいいのか分からない・・・。」
ドラえもん「・・・・・・。」
しずか「出木杉さんにしたことは消えない。二人を騙していたことも許されることじゃない。」
のび太「・・・・・・。」
しずか「分かってるんだけど、その上で言わせてほしいの・・・。」
ドラえもん「・・・・・・。」
しずか「・・・・・・・・・・・・助けて。」
201:以下、
のび太「・・・許せない。」
しずか「ええ、分かってるわ。私がしたことは・・・。」
のび太「そうじゃない。」
しずか「?」
のび太「しずかちゃんにひどいことをした、あの案内人だよ。」
しずか「・・・・・・。」
のび太「そうか、全てはあいつのせいなんだ・・・。」
しずか「私のこと、嫌いにならないの?」
のび太「何で?どう考えても案内人が悪いじゃん。」
しずか「そう、なの?」
のび太「なあドラえもん、あのクソ案内人、どうしたい?」
ドラえもん「・・・ブチコロス。」
のび太「OK。」
202:以下、
のび太「ゲームでは一番悪い奴を倒せばゲームクリア、何だ、よく考えれば当然のことじゃないか。」
ドラえもん「さて、どうやって倒そうか。」
のび太「・・・・・・あっ。」
ドラえもん「おい、考えてなかったのか。」
のび太「まあ、何とかなるだろ。」
ドラえもん「何言ってんだ、ものすごく強いんだろ!」
のび太「僕が巨人の力を使いこなせていないんだぞ!あいつもきっとそうだ!」
ドラえもん「いや、その理屈はおかしい。」
のび太「何だと!」
ドラえもん「やるか!」
しずか「うふふ。」
203:以下、
のび太「へ?」
しずか「あはははははは!!!」
ドラえもん「どうしたの?」
しずか「ごめんなさい、緊張してたのに、二人の喧嘩を見てたら力が抜けちゃって。」
ドラえもん「・・・ははは!」
のび太「あはははははは!!」
しずか「あははは!!」
プルルルルルルルルルル
ドラえもん「あっ、ドラミからだ。もしもし?」
ドラミ「もしもしお兄ちゃん、進撃の巨人のゲームのことだけど・・・。」
ドラえもん「ちょっと待って、タイムテレビ?!」
204:以下、
ドラミ「改造したゲームを販売した人が逮捕されたらしいの。おそらくお兄ちゃんたちが遊んでるものだと思うわ。」
ドラえもん「そうだったのか。」
ドラミ「それでいま、改造の修正パッチが配布されているんだけど、ちょっと問題があって・・・。」
のび太「問題?」
ドラミ「ゲーム内のキャラが、修正を妨害するらしいの。」
しずか「そのキャラって・・・。」
ドラミ「獣の巨人よ。あいつを押さえつけないと、パッチを当てるのはほぼ不可能みたいね。」
のび太「そいつなら見たよ、めちゃくちゃな強さだった。」
ドラえもん「どうやって押さえつけるの?」
ドラミ「分からないわ。多分、コンピュータのスペシャリストがいないとだめだと思う。」
ドラえもん「そうか・・・。」
ドラミ「何か手は無いのかな・・・。。」
しずか「誰か、ゲームに詳しい人がいればいいんだけど。」
206:以下、
セワシ「それなら僕に任せてよ!」
ドラミ「セワシさん!」
ドラえもん「任せてって?」
セワシ「僕は進撃の巨人のゲームのプログラムを知ってるからさ。」
のび太「どうやって知ったの?」
セワシ「簡単だよ、ちょっと解析するだけさ。」
ドラミ「セワシさん・・・あなたって人は・・・。」
セワシ「いや、怒らないでよ、僕がいれば役に立つんだろ?ね、おじいちゃん。」
のび太「うん。じゃあ早こっちに来てくれ。」
207:以下、
セワシ「やあ。」
ドラえもん「いらっしゃい。」
のび太「来て早々だけど、どうやって解決すればいいと思う?」
セワシ「そうだね、色々あるけど、やっぱり一番強力なのは改造かな。」
ドラえもん「そんなことができるのか!」
セワシ「苦労したよ、ネットで同志を募って、苦労してツールを完成させたんだからさ。」
しずか「自分で作ったの!?」
セワシ「まあね、仕組みは簡単だけど、なんせ数が多いからさ、大変だったよ。」
ドラミ「セワシさん、まじめに勉強してると思ってたら、そういうことだったの!」
セワシ「怒らないでよ、ね?」
ドラミ「・・・今回だけよ。」
208:以下、
セワシ「それじゃあ今晩が勝負だ。獣の巨人を倒して修正パッチを当てる。」
ドラえもん「うん。」
セワシ「僕が作ったチートを使えば、ゲームのデータが壊れることは無いはずだ。ただし、一つしか使えないけどね。」
のび太「何を使うの?」
セワシ「ひみつ道具を使えるようにするんだ。」
ドラえもん「何だって!」
ドラミ「すごいことなの?」
ドラえもん「ゲーム内の数値をいじるとかじゃなくて、道具そのものを作り出すだなんて!」
セワシ「そういうわけじゃないよ。元々クリア後のお楽しみ要素として色々あったみたいだから、それをちょっと変更しただけさ。」
しずか「すごいわね・・・。」
セワシ「へへへ・・・。」
のび太「他にはどんなものがあるの?」
セワシ「そうだね、例えば、し「セワシさん!」
ドラミ「そこらへんでやめないと、怒るわよ?」
セワシ「・・・は?い。」
209:以下、
?その夜?
ドラえもん「準備は良いかい?」
のび太「うん。」
セワシ「いつでもいけるよ。」
ドラミ「ええ。」
セワシ「僕は起きていて、ゲームの外から援護する。」
ドラミ「お兄ちゃんたちに加え、私も夢の中に入ってひみつ道具を使って戦う。」
のび太「獣を倒す。」
ドラえもん「出木杉君を、ジャイアンを、スネ夫君を、助けるぞ!!」
のび太「おやすみ!」
ドラミ「おやすみなさい!」
ドラえもん「おやすみ!」
セワシ「よし、頑張るぞ!」
210:以下、
?夢?
エルヴィン「何?また壁外へ?」
ハンジ「無茶言うなよ、今回の壁外調査で、どれだけの犠牲を払ったと思ってるんだ!」
ミケ「リヴァイがやられてしまって、士気が下がっている。あいつほどのやつが死んでしまうんだから、壁外は恐ろしいってな。」
のび太「そこを何とか、お願いします!」
ドラえもん「今度は上手くやりますから!必ず!」
エルヴィン「その根拠はどこにある!」
ドラミ「不思議な道具があるんです!」
エルヴィン「お前は誰だ!」
ハンジ「不思議な道具?一体何だい?」
ドラミ「そうですね、タケコプタ?!」
ハンジ「何だいそれ?」
ドラミ「これを頭につけると、飛ぶことができるんです!」
ハンジ「ほう、やって見せてくれ。」
ドラミ「はい!」
211:以下、
のび太「僕にやらせて!」
ドラミ「頼んだわ。」
ビューーーン!
ハンジ「・・・・・・。」
エルヴィン「なっ・・・・・・。」
ミケ「これは・・・・・・。」
ドラえもん「どうですか?」
ハンジ「これがあれば、巨人と戦わずに壁外を探索できる!」
エルヴィン「ふむ、素晴らしい、もっと他にも見せてくれ。」
ドラえもん「そうですね、じゃあ・・・どこでもドア?!」
ミケ「!?」
ハンジ「え!?今どこから出したの!?」
ドラえもん「のび太君、使ってみて。」
のび太「うん。行きたい場所を頭に浮かべて、ドアを開けると・・・。」
212:以下、
?シャワールーム?
しずか「・・・・・・。」
のび太「・・・あっ、失礼。」
しずか「のび太さんのエッチ!!!!」
のび太「うわ??!!」
バタン!
アニ「どうしたの?」
しずか「のび太さんが覗いてきたの。」
アニ「覗けるところなんかあったっけ?」
しずか「ドラちゃんのひみつ道具を使ったのよ。」
アニ「ひみつ道具?」
しずか「ドラちゃんはね、不思議な道具をたくさん持ってるのよ。」
アニ「ふうん・・・。あんた、変わったね。」
しずか「そう?」
アニ「うん、いつも神妙な顔してたからさ。」
しずか「分かりやすく顔に出てた?」
アニ「うん。でも、今は何か吹っ切れたような顔してる。」
しずか「実際に吹っ切れてるしね。」
アニ「へえ。」
213:以下、
?全兵団合同会議?
エルヴィン「我々調査兵団は、この度壁外調査に出ることに決めた。」
ナイル「正気かエルヴィン!この前の戦果を見て、我々がそれを許すと思っているのか!」
エルヴィン「問題ない。なぜなら今回の壁外調査には、これまで程のリスクがない。」
ピクシス「リスクがない?どういう意味じゃ?」
エルヴィン「ドラえもんの不思議な道具を使うことにより、熟練の兵士でなくとも一人で巨人を倒すことができる。」
ピクシス「何?」
ナイル「ではその不思議な道具とやらを見せてみろ!そもそもドラえもんというやつが来てないじゃないか!」
エルヴィン「ふっ。」
ナイル「何がおかしい!」
エルヴィン「そろそろ出てきてもいいんじゃないか?」
ドラえもん「ばあ!」
ナイル「どわっ!何だこいつ!どこから入ってきた!」
214:以下、
ドラえもん「こんにちは、僕ドラえもんです。エルヴィン団長と一緒に入ってきましたよ。」
ナイル「そんなはずはない、お前の姿は見えなかった!」
ドラえもん「これですよ、モーテン星?!」
モーテン星
これを付けた者の姿は周囲の人間の目の盲点にしか届かなくなるので、透明人間のように誰にも姿を見られずに行動できる。
ピクシス「こんなもので姿を消したというのか・・・。」
ドラえもん「どうです?すごいでしょ?」
ナイル「確かに、これなら巨人に捕まらずにシガンシナ区までたどり着ける。」
ドラえもん「いやいや、もっと簡単な手があるんですよ。」
ピクシス「面白いのう、もっと見せてくれ。」
ドラえもん「どこでもドア?!」
ナイル「どこから扉が!?」
ドラえもん「さあ、入って入って。」
エルヴィン「会議の場所を変更しよう。」
215:以下、
ナイル「ここは・・・。」
ピクシス「確か我々は屋内にいたはずだが・・・。」
ナイル「不思議な力だ・・・。」
ジャン「本当に団長たちが出てきたぞ!」
コニー「すげえ!」
サシャ「のび太がこんなに手品を得意としていただなんて!驚きです!」
マルコ「一体どういう仕掛けなんだ?」
のび太「手品じゃないよ、科学の力さ!」
コニー「よくわかんねえけどすげえ!」
216:以下、
ナイル「エルヴィン。」
エルヴィン「何だ?」
ナイル「さっき言っていたことは、本当なのか?並の兵士でも巨人を倒せるというのは。」
エルヴィン「ああ、本当だ。」
ナイル「ならば我々も協力しよう。」
エルヴィン「ふふふ、憲兵が壁外に出るとは、珍しいな。」
ピクシス「その話、駐屯兵団も混ぜてくれんかのう。」
エルヴィン「駐屯兵団まで?」
ピクシス「今こそ人類の力を一つに合わせる時じゃ。」
ナイル「ええ、その通りです。」
ジャン「おい、団長たちが・・・。」
マルコ「あれは・・・結束したってことでいいのかな?」
コニー「よっしゃ!」
サシャ「領土を増やして、食料も増えて、みんなハッピーです!」
217:以下、
?作戦決行前?
マルロ「いけるぞ!絶対にうまくいく!」
ジャン「うるせえな、静かにしろよ。誰だよお前。」
マルロ「俺はマルロ、憲兵だ。」
ジャン「ちっ、憲兵かよ。」
マルロ「今回の作戦には、憲兵も調査兵団も関係ないだろ。みんな仲間だ。」
ジャン「しかし、こんなに上手く領土を奪還できるとはな。」
コニー「まったくだ、ドラえもんに感謝しねえとな!」
サシャ「そういえば、そのドラえもんたちはどこに行ったんでしょう?」
ドラえもん「のび太君。」
のび太「ドラえもん、僕らは勝てるかな?」
ドラえもん「大丈夫だよ、兵士みんなが力を合わせるんだ。いくら獣が強くても、数で押せば何とかなるよ。」
のび太「だといいけど。」
しずか「心配することないわよ。ひみつ道具があれば、絶対に勝てるわ。」
ドラミ「そうよ、向こうはチートだって言うけど、こっちもチートなんだから。」
のび太「チートvsチート・・・か。」
ドラえもん「必ずジャイアンとスネ夫を助けようね。」
のび太「うん。それと、出木杉もね。」
218:以下、
しずか「獣を倒せば、出木杉さんは目を覚ますのかしら。」
のび太「それは修正パッチによるね。未来の科学を信じるしかないさ。」
ドラえもん「心配しなくて大丈夫だよ。安心して。」
しずか「うん。」
ドラミ「そうだ、のび太さん、作戦前にみんなに何か一言言って!」
のび太「えっ、僕が!?」
ドラえもん「いいね、かましてやれ!」
しずか「頑張って!」
のび太「よ、よ?し!」
219:以下、
のび太「みんな!!!話がある!!!」
アルミン「のび太?」
クリスタ「どうしたのかしら?」
ユミル「作戦前に何を言うのか、楽しみだな。」
のび太「今から僕たちはシガンシナ区に向かい、壁の穴を塞ぎに行く!」
のび太「でもそのためには、敵を倒さなければならない!」
のび太「強い敵だ。ひみつ道具があっても、これだけの数で挑んでも、勝てるかどうかわからない。」
のび太「だけど決して僕の力だけじゃ勝てない!だから!」
のび太「みんなの力を貸してほしい!お願いだ!」
のび太「勝つための力を!!!貸してください!!!!」
220:以下、
ドラえもん「ふふふ。」
オルオ「へっ、のび太にしては上出来じゃねえか。」
ケニー「あんな奴に力を貸すのか?この俺が?仕方ねえな。」
ハンネス「何か、堅苦しくなくていいな。このぐらいの緩さが丁度いいわ。」
キース(のび太、俺も元調査兵だ、喜んで力を貸そう。)
エルヴィン「こほん、それでは、これよりウォールマリア奪還作戦及び巨人討伐作戦を決行する!!!!」
エルヴィン「心臓を捧げよ!!!!!!」
兵士たち「おおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
221:以下、
?シガンシナ区?
獣の巨人「バカ共が・・・俺に勝つ気でいやがる。」
巨人たち「・・・・・・。」
獣の巨人「こっちには大小様々、千体の巨人を準備してある。それに・・・。」
ジャイアン「・・・・・・。」
スネ夫「・・・・・・。」
獣の巨人「おい、お前らの敵は誰だ?」
ジャイアン「俺の敵は・・・のび太だ・・・。」
スネ夫「のび太を・・・殺す・・・。」
獣の巨人「そうだ、それでいい。」
獣の巨人「さて、こいつらを相手にどう立ち回るのか見物だな。」
巨人たち「・・・・・・。」
ジャイアン「・・・・・・。」
スネ夫「・・・・・・」
獣の巨人「面白いものが見れそうだ。」
223:以下、
?現実?
セワシ「みんな・・・頑張ってくれよ・・・。」
?夢?
ドラえもん「準備は良いか?行くぞ!」
のび太「ああ、みんなを取り戻すんだ!」
しずか「頑張りましょう!」
?シガンシナ区?
獣の巨人「・・・・・・。」
ガチャ! ガチャ! ガチャ!
スネ夫「あっ、あれは!」
ジャイアン「どこでもドアだ!」
スネ夫「どうして?ゲームの中でひみつ道具は使えないはずだろ!」
獣の巨人「チートか・・・お互い様だが。」
224:以下、
スネ夫「ねえ、おかしくない?誰も出てこないよ?」
ジャイアン「確かに変だな。」
獣の巨人「いや、知覚できていないだけだ。」
ジャイアン「どういうことだ?」
獣の巨人「石ころ帽子かモーテン星を使っているんだろう。」
スネ夫「そういうことか!だったら僕の巨人で暴れまくれば誰かに当たるだろう。」
ジャイアン「よし、じゃあ俺も!」
獣の巨人「いや、お前たちの出番はまだだ。ここは俺が巨人を操って戦わせる。」
スネ夫「さすが!」
ジャイアン「頼りになるぜ!」
獣の巨人「さて、じゃあまずは・・・そこだ。」
兵士「うわああああ!!何だ、何で俺がここにいるって」
バクッ!
獣の巨人「まずは一人。次は・・・そことそこ。」
兵士「やめろおおおお!!!」
兵士「助けてくれ!!!」
バクッ!
バクッ!
225:以下、
獣の巨人「ほらどうした、隠れてるだけじゃあ俺たちを倒すことはできないぜ?」
マルロ(まずいな、まさかこれほどの数の巨人がいるとは思わなかった。)
マルロ(しかもひみつ道具があっても、巨人に見つかってしまう。)
マルロ(こちらはお互いを認識できないし、どうすれば・・・。)
エルヴィン「全員、モーテン星、石ころ帽子を取れ!」
マルロ(やはり、仕方ないか・・・。)
ジャイアン「おい、次々と兵士たちが・・・。」
スネ夫「すごい数だ・・・。」
獣の巨人「数で言えば、俺たちと同じぐらいと言ったところか。」
スネ夫「調査兵団だけじゃなく、駐屯兵団と憲兵団も来ているのか・・・。」
ジャイアン「どうやって集めたんだ・・・。」
226:以下、
エルヴィン「総員、空気砲を装着せよ!」
獣の巨人「ははは、そんなもので倒せると思ってんのか?」
ドカーン! ドカーン!
獣の巨人「そんな程度じゃ、巨人は死なねえ。」
キース(エルヴィンどうする?これがあれば巨人を吹き飛ばすことはできても、殺すことはできんぞ?)
エルヴィン「・・・・・・。」
獣の巨人「めんどくせえ、お前らやっちまえ!」
ダダダッ!
兵士「急に巨人たちの動きがくなったぞ!」
ハンネス「こいつはやべえな、逃げるか?」
キース「バカを言うな、作戦遂行のためには、俺たちが時間を稼がなくてはならんのだ。」
ハンネス「冗談だよ。本気にすんな。」
キース「こんな時に冗談を言ってる場合か!」
ハンネス「うるせえな、そんな性格だからグリシャにカルラを取られたんだよ!」
キース「貴様!」
ハンネス「やるか!?」
227:以下、
ユミル「何やってんだあそこは・・・。」
クリスタ「さあ、喧嘩しながらでも攻撃できてるし、いいんじゃない?」
ユミル「あれ、お前そんな性格だっけ?」
クリスタ「あれ?」
ユミル「おいおい、どうしたんだよ。」
クリスタ「う?ん、分からないけど、今の方が自然体でいられている気がする。」
ユミル「ならいいけどな。」
クリスタ「そういえば、ユミルって巨人なの?」
ユミル「バカ言え、そんなわけないだろ。」
クリスタ「じゃあ、最後の巨人は誰なんだろう?」
ユミル「ああ、作戦前にのび太が言ってたあれか。」
クリスタ「うん、巨人化能力者は名乗り出てください、って。」
ユミル「本当にいるのかねえ。」
228:以下、
スネ夫「ねえジャイアン、巨人化能力者って、最後は誰なんだろう?」
ジャイアン「さあな、俺たちが必死に探して、それらしい人物が見つからなかったんだ。おそらくいないんだろう。」
スネ夫「でも、この状況で出てこないはずは・・・。」
ジャイアン「じゃあ聞いてみるか?」
スネ夫「へ?」
ジャイアン「おい、お前!」
獣の巨人「・・・あのな、口の利き方には気を付けろ。俺の方が年上だ。」
ジャイアン「生まれは俺たちの方が先だ。」
獣の巨人「・・・それもそうだな。で、何だ?」
ジャイアン「最後の巨人化能力者を教えてくれよ、知ってんだろ?」
獣の巨人「知ってるが、ここで巨人化することは無いだろう。」
スネ夫「何でさ?」
229:以下、
獣の巨人「このゲームじゃあ、人物を指定しなければ、巨人化能力を持つ人間はランダムに決まるんだ。」
ジャイアン「じゃあ、最後のやつは・・・。」
獣の巨人「もちろんランダムに決まった。そして本人は自分が巨人化能力者であることを自覚していない。」
スネ夫「じゃあ、能力を行使することはないんだ!」
獣の巨人「ああ、おそらくな。」
ジャイアン「それじゃあ心配いらねえな。」
スネ夫「うん!」
獣の巨人(だが、何が起こるか分からねえのが戦いってやつだ。)
230:以下、
ジャン「おらおらおらおらおらあ!吹っ飛べえ!!」
アルミン「楽しそうだね、ジャン。」
ジャン「楽しかねえよ!」
アニ「・・・・・・。」
ベルトルト「・・・アニ、楽しい?」
アニ「何言ってんの?」
ベルトルト「いや、何でもない・・・。」
アニ「そう。」
ベルトルト「・・・僕が守るから。」
アニ「えっ、何?」
ベルトルト「何でもないよ。」
231:以下、
コニー「うひょお!楽しいいいいい!!!!」
サシャ「最高の気分ですううううう!!!!!」
マルコ「楽しそうだね、二人とも。」
コニー「そりゃそうだろ!巨人をぶっ飛ばせるんだからよ!」
サシャ「く動けるとは言え、数の力には敵わないのです!」
マルコ「そっ、そう。」
コニー「ああっ!この感覚!癖になる!」
サシャ「やめられない!止まらない!」
ヒッチ「・・・・・・。」
マルロ「ヒッチ、お前は騒がないんだな。」
ヒッチ「あのバカと一緒にしないでくれる?」
マルロ「ああそうだな、お前はバカじゃなかったよ。」
ヒッチ「何、バカにしてんの?」
マルロ「はあ?バカじゃないって言ったろ?」
ヒッチ「言い方がバカにしてるんだよ。」
232:以下、
獣の巨人「おかしい・・・。」
スネ夫「何が?」
獣の巨人「調査兵の数が少ない。」
ジャイアン「この前俺たちがたくさん殺したからな!」
獣の巨人「だとしても、ハンジやミケがいないのはおかしい。」
スネ夫「・・・確かに、調査兵団の主力が見当たらないな。」
ジャイアン「じゃあまだどこかに隠れてるのか?」
獣の巨人「姿を隠しているが、動き回っているのか、場所が特定できない。」
スネ夫「そりゃ、こんだけ巨人が動き回ってればねえ。」
ジャイアン「敵の感知まで気が回らねえわ。」
獣の巨人「うるせえ。」
獣の巨人(それに、ドラえもんやのび太の姿も無い・・・。)
233:以下、
スネ夫「しかし、随分空気砲撃ちまくるんだなあ。」
ジャイアン「変か?」
スネ夫「そりゃあんなに撃ってたら、すぐに壊れちゃうよ。」
ジャイアン「確かに、変だな。」
獣の巨人(何か狙いがあるのか?まるでこの短時間、時間を稼ぐような動きだ・・・。)
ジャイアン「最初に撃ちだしてから、どれくらい経った?」
スネ夫「えっと、あと少しで5分経つかな・・・。」
ジャイアン「5分生き残って、その後どうするつもりなんだ?」
スネ夫「う?ん・・・。」
獣の巨人(何か秘策があるのか?)
234:以下、
エルヴィン(そろそろ5分か・・・。)
マルロ(5分経つぞ・・・。)
アルミン(上手くやったのかな?)
ベルトルト(頼む、上手くいってくれ・・・。)
のび太「ドラえもん、作戦はちゃんと進んでるのかな?」
ドラえもん「大丈夫、調査兵は優秀だから。」
しずか「そうよ、信じましょう。」
のび太「・・・そうだね。」
ドラえもん「さあ、そろそろだ、準備をして。」
235:以下、
ズブ・・・ ズブ・・・
獣の巨人「!?」
スネ夫「何だ!巨人たちが!」
ジャイアン「沈んでいく!?」
アルミン「やった!作戦成功だ!」
エルヴィン「さすがだ、精鋭たちよ・・・。」
ハンジ「ふう、疲れた。」
ミケ「まさか巨人の足元を掻い潜ることになるとはな。」
オルオ「死ぬかと思った・・・。」
ペトラ「私も・・・。」
エルド「おいおい、この程度で値を上げてちゃ、兵長の敵は取れねえぞ。」
オルオ「言われなくても分かってる!」
グンタ「ああそうだ、俺たちが必ず、兵長を殺したあいつを・・・。」
ペトラ「憎き獣を・・・。」
エルド「そうだな・・・絶対に倒そう。」
236:以下、
獣の巨人「ドンブラ粉か・・・。」
ドンブラ粉
この粉を体につけると、体の触れている床、地面、壁などが水のようになる
スネ夫「ドンブラ粉!?」
ジャイアン「こんないっぺんに、すべての巨人に塗ったってのか!?」
獣の巨人「一体どうやって・・・。」
ハンジ「しかしすごいな、ドラえもんの道具は。確か、どんぶら・・・。」
ミケ「どんぶらガスだ。」
ハンジ「そうそう、そしてこのカチンカチンライト、すごいなあ!」
どんぶらガス
ドンブラ粉と効果は同じ
カチンカチンライト
この道具の光を当てると、流動体を5分間固形物質にすることができる
237:以下、
?作戦実行前?
ドラえもん「いいですか、このどんぶらガスを巨人にかけて、巨人を地面に沈めます!」
ハンジ「巨人にガスだって?そんなことできると思ってるのかい?」
ドラえもん「大丈夫です。皆さんがかけ終えるまでは、他の兵士たちが巨人を攻撃していますので。」
しすか「そうです、この空気砲を使うのです。」
ミケ「しかし、敵もバカではない。沈められれば手を打つだろう。」
ドラえもん「・・・えっと、それは・・・。」
エルヴィン「何か、ガスを固めるものはないのか?」
ドラえもん「固める?」
エルヴィン「一定時間固めておけば時間差で効果が現れ、敵が気づくころには全ての巨人にガスがかけられているはずだ。」
ドラえもん「そうか、だったら・・・カチンカチンライト?!」
238:以下、
ドラえもん「これを使えば、流動体を固形物に変えることができます。」
のび太「効果はどれぐらい続くの?」
ドラえもん「5分。」
ハンジ「5分か・・・。」
ミケ「その間にどれだけの巨人を・・・。」
エルヴィン「立体起動装置を最大限に活用できなければならない。我々に任せてくれ。」
ドラえもん「お願いします。」
のび太「そして、地面に沈んでいく巨人に獣が注目しているところを・・・。」
?現在?
ハンジ「やっぱり、全部とはいかなかったか・・・。どんぶらガスもなくなっちゃった。」
ミケ「だが半分以上は沈んでいった。よくやったさ。」
ハンジ「そうだね。さあ、次はのび太たちの番だ。」
239:以下、
獣の巨人「畜生・・・俺の巨人が・・・。」
スネ夫「でもまだまだたくさんいるよ!」
ジャイアン「こんだけあれば、あいつら全員倒すには十分だ!」
獣の巨人「くそ、ここからどうする?まずは鬱陶しい調査兵団を・・・。」
のび太「・・・・・・。」
しずか「・・・・・・。」
のび太(いた、あそこだ!)
しずか(一気に行くわよ!)
カッ! カッ!
スネ夫「何だ!?」
ジャイアン「上から来るぞ!気を付けろ!」
獣の巨人「!?」
240:以下、
のび太巨人「ウオオオオオオ!!!!」
女型の巨人「ウアアアアア!!!!」
ドゴォ!! ドガァ!!!
獣の巨人「ぐぉぉぉぉ!!!」
のび太(やったぞ!)
しずか(攻撃が当たった!)
獣の巨人(下に注意を向けすぎてた・・・。まさか上から飛んでくるとは・・・。)
ジャイアン「のび太、来やがったな!」
スネ夫「覚悟しろ!」
241:以下、
獣の巨人「ジャイアン!スネ夫!そいつらを殺せ!」
ジャイアン「分かってる!」
スネ夫「任せな!」
のび太(ジャイアン、スネ夫・・・。)
しずか(やっぱり、獣は洗脳する力を持ってるのね・・・。)
カッ! カッ!
鎧の巨人「ウオオオオオオ!!!!!!」
超大型巨人「ウオオオ!!!」
のび太(戦うことになるのか・・・いや!)
シュゥゥゥゥゥ・・・
242:以下、
ジャイアン(巨人化を・・・!)
スネ夫(解いた!?)
のび太「二人とは戦いたくない。だから、巨人化している必要は無い。」
ジャイアン(なめやがって!)
スネ夫(なめるのはキャンディーだけにしやがれ!)
のび太「しずかちゃん、ここは僕に任せて、君は獣をやってくれ。」
しずか(のび太さん・・・。)
のび太「早く!」
女型の巨人「・・・・・・アア。」
243:以下、
獣の巨人「おいおい・・・。」
女型の巨人「・・・・・・。」
獣の巨人「やってくれるじゃねえか・・・、しずか。」
女型の巨人「・・・・・・。」
獣の巨人「そっち側に着いたってことは、もう目を覚ましたくないってことだよな?」
しずか(・・・こいつに耳を貸しちゃダメ・・・。)
獣の巨人「いいのか?俺を敵に回すってことは、そういうことなんだぞ!」
獣の巨人「今ならまだ間に合う。こっち側に来い!」
ドゴォ!!
獣の巨人「ぐふっ!・・・それがお前の答えか・・・。」
しずか(もう、喋らないでほしいわ。)
244:以下、
ジャイアン(あいつを殴り飛ばすって、どれだけの怪力なんだよ。)
スネ夫(ドラえもんの道具を使ってるんだな?)
ジャイアン(だとしたらのび太も・・・。)
スネ夫(こうして一人で挑んでいるということは、何かあるはず・・・。)
のび太「二人とも、すぐに目が覚めるから。」
ジャイアン(何をする気だ?)
のび太「声紋キャンディ?!」
声紋キャンディー
このキャンディーを舐めると、対象の人物とそっくりな声が出せる。
スネ夫(何だあれ?)
のび太「よし、覚悟しろよ?!」
ジャイアン(来い!)
245:以下、
のび太「お?れはジャイア?ン、ガ?キだいしょおおうううう!」
ジャイアン(は?)
スネ夫(ジャイアンの声?)
のび太「て?んかむ?てきいの、おうとこおだあぜええ?!」
スネ夫(下手だな・・・。)
ジャイアン「おいのび太!ふざけてんのか!」
スネ夫(ちょっとジャイアン!巨人化解いちゃだめでしょ!)
ジャイアン「俺の真似をしたい気持ちは分かる。だがな、やるなら真面目にやれ。」
のび太「いや、僕は真剣に・・・。」
ジャイアン「真剣に歌ってそんな歌になるか!!!」
のび太「そんなこと言われたって・・・。」
ジャイアン「仕方ない、俺が見本を見せてやる。光栄に思え。」
246:以下、
スネ夫(は?ちょっと待てよ。)
ボエエエエエエエ?????!!!!!!!
獣の巨人「ぐええええええ!!!!!」
しずか(のび太さん、そこまでリアルに再現しなくても・・・あれ、たけしさん!?)
サシャ「いやああああああ!!!!」
コニー「ぎゃああああああ!!!!!!!」
マルコ「何だこれは!地獄か!?」
247:以下、
ハンジ「見ろおえ!巨人がおえ!苦しんでいるおえ!」
ミケ「嘔吐しながらしゃべるんじゃない!」
ジャン「ううう・・・やべえなこりゃ・・・。」
アルミン「一体どんな兵器を使えばこれほどの・・・。」
アニ「きゃああああ!!!!」
ベルトルト「うわああああ!!!」
アニ「ベルトルト、どうにかしてよ!」
ベルトルト「無茶言わないでくれ!」
アニ「私を守るんだろ!!」
ベルトルト「なっ!聞こえてたのか!」
248:以下、
ジャイアン「まあ、こんなもんだ。参考になったか?」
のび太「うん・・・すごく・・・。」
スネ夫(うう・・・ううん・・・。)
ジャイアン「そうか、じゃあもう一回歌ってみろ。」
のび太「いや、それはさすがに。」
ジャイアン「俺様に逆らうのか・・・なら死ね。」
のび太「そんな!」
スネ夫(あれ・・・僕は何を・・・。)
カッ!
鎧の巨人「・・・・・・。」
ジャイアン(俺様に逆らう奴は、みんな死刑だ。)
のび太「えっと、えっと・・・。」
ジャイアン(俺様の声で、そんな慌てんじゃねえよ!)
ブンッ!
249:以下、
のび太(やられる!)
ガシッ!
のび太「・・・あれ?」
ジャイアン(なんの真似だ・・・スネ夫。)
スネ夫(友達を攻撃して、どうしちゃったのさジャイアン。)
のび太「スネ夫、守ってくれたのか!」
獣の巨人「あいつ・・・どうして鎧のパンチを止めた・・・。」
しずか(スネ夫さん・・・洗脳が解けたのね!)
獣の巨人「やってくれたな・・・。」
しずか(おっと、私はこいつの相手をしないと。)
獣の巨人「しずか・・・そのパワーをどうやって手に入れたのかは知らないが、遊びはここまでだ。」
250:以下、
ガシッ!
しずか(い!?)
獣の巨人「捕まえた。」
しずか「残念でした!」
獣の巨人「ああ?」
獣の巨人(こいつ、巨人化を解きやがった。何のために・・・。)
しずか「捕まったのはあなたの方よ!」
獣の巨人「何だと!」
ドラえもん「・・・この瞬間を待っていた。」
ドラミ「準備はいい?お兄ちゃん。」
ドラえもん「いつでもいけるよ!」
獣の巨人「こいつら、女型の腹の中に・・・。」
251:以下、
ドラえもん・ドラミ「ジャンボ・ガン!!!!」
ドガーーーン!!!!!
獣の巨人「ぐわあああああ!!」
のび太「やった!獣をやっつけた!」
しずか「遂にやったのね!」
ドラえもん「あれだけ至近距離で当たったんだ。ひとたまりもないよ。」
ドラミ「たけしさんとスネ夫さんから離しておいて、正解だったわね。」
スネ夫(やるじゃないか!)
ジャイアン(・・・・・・。)
のび太「獣は倒された。もう正気に戻ったろ、ジャイアン。」
鎧の巨人「・・・・・・。」
252:以下、
ジャン「やったのか、倒したのか?」
アルミン「ああ!そうだよ!」
ジャン「だったら後は、この巨人どもを掃除するだけだな!」
アルミン「ドラえもんの道具があれば、簡単だね!」
ジャン「おうよ!」
ベルトルト「・・・終わったのかな?」
アニ「どうだろう?」
ベルトルト「嫌な予感がする。」
アニ「・・・・・・。」
ベルトルト「もしかしたらここでみんな・・・。」
アニ「不吉なことを言うな。」
253:以下、
のび太「後は巨人を倒すだけだ!」
しずか「私たちの力で、巨人を駆逐しましょう!」
ドラえもん「もうひと踏ん張りだ!」
ドラミ「頑張りましょう!」
鎧の巨人「ウオオオオオオーーーーー!!!」
のび太「ちょっとジャイアン、張り切りすぎだよ。」
ドラえもん「そうだよ・・・え?」
ドガン!
のび太「危ないな!当たるところだったじゃないか!何するんだ!」
ドラえもん「待って、様子がおかしい!」
鎧の巨人「・・・・・・。」
のび太「ジャイアン?」
スネ夫(もしかして・・・まだ・・・。)
254:以下、
獣の巨人「はあ・・・死ぬかと思った。」
のび太「!?」
しずか「どうして!?」
獣の巨人「言ったろ、俺はチートだ。」
のび太「・・・・・・つまり?」
獣の巨人「つまりな、今俺の体力はゼロじゃねえんだ。まだお前らを殺す力を持っている。」
のび太「・・・・・・まずい!」
獣の巨人「巨人ども!ここにいる兵士全員をぶっ殺せ!!!」
エルヴィン「巨人の動きが!?」
ハンジ「何だこれは!」
ミケ「まるで飢えた獣のようだ・・・。」
257:以下、
兵士「空気砲で態勢を崩す!その間にうなじを削げ!」
兵士「よっしゃ!」
バクッ!
兵士「ぎゃあ!!」
マルコ「嘘だろ!?」
コニー「何て動きだ・・・。」
サシャ「あれは・・・何としてでも食べてやるという執念を感じました。」
マルコ「他の巨人もだ!」
ハンジ「どういうことだ!」
ミケ「考えてる暇はない!早く討伐するぞ!」
エルヴィン「道具があっても油断するな!心してかかれ!」
258:以下、
兵士たち「うおおおおおおお!!!!!!」
バクッ! バクッ! バクッ!
バクッ! バクッ! バクッ! バクッ!
バクッ! バクッ! バクッ! バクッ! バクッ!
バクッ! バクッ! バクッ! バクッ! バクッ! バクッ!
兵士たち「ぎゃああああああ!!!!!!!」
エルド「くそ!」
グンタ「何だこれは・・・。」
ペトラ「さっきまでと全然違う・・・。」
オルオ「地獄絵図だな・・・。」
259:以下、
?現実?
セワシ「うわあ、これはやばい。何とかしないと。」
セワシ「そうだ、とっておきのチートを使うか?」
セワシ「でも重ねてチートを使うのは・・・。」
セワシ「いや、そんなこと言ってる場合じゃない!」
260:以下、
?夢?
ジャン「おいおいおい!どうすりゃいいんだこれは!」
アルミン「仕方がない、一旦逃げよう!」
ジャン「それしかねえか!・・・!?」
ガシッ!
アルミン「え?」
ジャン「・・・なんだよ、だっせえな、捕まっちまった。」
アルミン「ジャン、今僕をかばって・・・。」
ジャン「早く行け!」
アルミン「でも・・・。」
ジャン「エレンの分も海を見るんだろうが!!」
アルミン「・・・・・・。」
ジャン「早くしろ!」
アルミン「・・・くそ・・・。」
ジャン(ミカサ・・・安心してくれ、アルミンは無事だ。)
ジャン(あの世でたっぷり話そうぜ。)
ジャン(・・・しまった、もうエレンがいるのか。じゃあ俺は邪魔者だな。)
261:以下、
ベルトルト「アニ、この数を相手に逃げ切るのは無理だと思う。」
アニ「あんたね、さっきから何でそうマイナス思考なの?」
ベルトルト「最悪の状況を想定してるだけだよ。今回はそれが現実になるだけさ。」
アニ「・・・それで、対策は考えてあるの?」
ベルトルト「あるよ、一人が囮になって、その隙にもう一人が逃げるんだ。」
アニ「囮は誰がやるの?」
ベルトルト「もちろん僕だ。」
アニ「・・・・・・何で。」
ベルトルト「・・・男が女を守るのに、理由がいるのかい?」
アニ「かっこつけてないで、早く言え。」
ベルトルト「・・・それはね。」
ダッ!
アニ「待ちなよ!ベルトルト!」
ベルトルト「君のことが好きだからさ。」
262:以下、
エルド「ちくしょう、俺たちが苦戦するとは・・・。」
ペトラ「これじゃあ全滅してしまう・・・。」
オルオ「・・・・・・。」
ペトラ「どうしたの、オルオ。」
オルオ「・・・刃が尽きた。」
エルド「何だと!」
オルオ「ガスも、もう残ってない。」
オルオ「もうだめだ・・・。俺が囮になるから、みんなは早く逃げてくれ。」
グンタ「何を言っている!」
オルオ「俺を守りながら逃げ切れる相手じゃないだろ!」
ペトラ「・・・こんな時に、兵長がいてくれたら・・・。」
オルオ「おいペトラ、今何つった!」
ペトラ「兵長がいれば、こんな奴ら一瞬で片付けてくれるのに!」
オルオ「もう兵長はいないんだ!!!」
ペトラ「じゃあどうすればいいの!どうすればあんたを守れるのよ!」
263:以下、
のび太「ジャイアン、やめてよ!」
ドラえもん「どうしよう!」
ドラミ「まず離れましょう!」
しずか「ああ!スネ夫さん!」
スネ夫(ジャイアン、目を覚ませ、僕らは仲間だろ!)
鎧の巨人「オオオオオオ!!!!」
ドラえもん「スネ夫君が押さえているうちに、早く離れよう!」
のび太「うん!」
ドラえもん「何か、何かいい道具は・・・。」
ドラミ「えっと、えっと・・・。」
のび太「どんぶらガスは?」
ドラえもん「ダメだ、全部渡したし、おそらく使い切ってる。」
しずか「ああ、そういえば!」
ドラミ「どうしたの?」
264:以下、
しずか「忘れてたわ、私、スーパー手ぶくろをしてるんだった!」
スーパー手ぶくろ
身に着けると腕力を中心とした全身の力や持久力が強化される
のび太「そうだったそうだった!僕もだ!」
ドラえもん「それを使って、鎧の巨人を倒すんだ!」
しずか「無理言わないで!あんなところに飛び込むだなんて!」
のび太「こっちの攻撃を当てる前にやられちゃうよ!」
スネ夫(うわあ??!!)
ドラえもん「超大型が負けた!」
のび太「何だって!?」
265:以下、
ドラえもん「鎧が来るぞ?!」
のび太(獣との戦いのために、なるべく巨人化したくないけど・・・。)
しずか(仕方ないわ・・・。)
ドラミ「だめよ。」
のび太「えっ?」
ドラミ「獣の巨人を倒すためには、あなたたちの力が必要なの。」
ドラミ「すでに一度力を使ってしまってるんだから、今は耐えなさい。」
のび太「じゃあ、どうすれば・・・。」
???「僕が隙を作る!」
ドラえもん「・・・ああっ、あれは!!」
しずか「嘘っ!?」
のび太「・・・ああ・・・ああ・・・。」
266:以下、
ジャン(ああ、やっぱ死ぬのは怖えな?。)
ジャン(・・・・・・。)
ジャン「あれ?俺、食べられてない?」
ジャン「っていうか、巨人やられてる!?」
アルミン「ジャン!」
ジャン「アルミン!逃げろって言ったろ!」
アルミン「もう大丈夫だよ!ほら!」
ジャン「・・・・・・は?」
???「アルミン、ジャン、ケガはない?」
???「悪いな、遅くなっちまって。」
ジャン「おい、これは・・・どういうことだ?」
267:以下、
アニ「ベルトルト???!!!!!」
ベルトルト「さあ、僕に注意を向けろ!アニに近づくな!」
ベルトルト(この数を相手に、どれだけやれるかな・・・。)
バタッ バタッ バタッ
ベルトルト(何だ?巨人が次々に倒れていく・・・。)
???「ベルトルト、囮になってくれたのはありがたいが、それは俺の仕事だ。」
ベルトルト「・・・そんな・・・どうして・・・。」
268:以下、
ペトラ「うおおおお!!」
エルド「うおおおおおお!!!!」
グンタ「うおおおお!!!」
オルオ「お前ら、俺を置いて逃げろよ!何で戦ってんだよ!」
ペトラ「私たちは、仲間を置いていったりしない!」
エルド「兵長ならそうするはずだ!」
グンタ「俺たちはリヴァイ班だぜ!?」
オルオ「・・・お前ら。」
ペトラ「きゃあ!!」
オルオ「ペトラ!!」
エルド「まずい、ペトラがやられる!」
グンタ「だが、今は援護ができねえ!」
オルオ(すまねえ、ペトラ、無力な俺を許してくれ・・・。)
ペトラ「兵長?????!!!!!」
269:以下、
ズバッ!!!
ペトラ「ふえ?」
オルオ「・・・・・・ははは、俺は幻でも見てるのか?」
???「おいお前ら、状況を説明しろ。」
オルオ「今目の前に・・・。」
???「なぜこんなに巨人が湧いてるんだ。」
オルオ「・・・・・・リヴァイ兵長が・・・。」
リヴァイ「おい、聞いてるのか?」
エルド「・・・・・・。」
グンタ「・・・・・・。」
ペトラ「・・・・・・。」
リヴァイ「何だ、幽霊を見たかのような面しやがって。」
271:以下、

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