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【モバマス】夕美「うおおおおお!!!」


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2:
――4月15日、トレーニングルーム
『ボスッ! ドスッ!! ボゴォッ!!!』
未央(…………なんだこれ)
拓海「お、未央じゃねーか珍しいな」
未央「たくみん……なんか、ゆーみんが一心不乱に拳を振るってる姿が見えるんだけど、私の目が悪くなったのかな? それとも頭かな?」
拓海「ああ、アタシにもそう見えてるから、アタマがわりぃのはお互い様だな」
未央「そっか、ちょっと安心したよ…………説明を求めていい?」
拓海「そうだな……ちなみに未央は、今日が何の日か知ってるか?」
未央「そこの荒れ狂うフラワーガールの誕生日だよね。私もそれでお祝いに来たんだけど」
拓海「知ってるなら話が早いな。つまりそういうことだ」
未央「いや、わかんないよ! 誕生日を機にイメチェンなの? 方向性それでいいの?」
拓海「違う違う。夕美の、つーかアタシらのプロデューサーがさ、夕美の誕生日祝いで何かプレゼントしたいって思って、何を渡そうか悩んでたらしいんだよ」
未央「悩む必要ある? ゆーみんならお花あげれば確実に喜ぶでしょ」
拓海「そりゃそうだけどよ。花だと、夕美は日常的にあげたりもらったりしてるから、イマイチ特別感がねぇとかで」
未央「まぁ、わからなくもないけど」
拓海「そんで本人に訊いてみたらしいんだな。何か欲しいものあるかって」
未央「安全策ではあるね。それで?」
3:
 ◇◇◇
夕美「私が欲しいもの? お花以外で? うーん、そうだなぁ……あっ! ハンドバッグが欲しいなっ! 今使ってるのが結構くたびれてきちゃって、そろそろ新しいの買おうかなって思ってたんだっ!」
 ◇◇◇
拓海「肝心なところを聞き間違えたらしく、ボクシング用のサンドバッグを買ってきた。グラブもセットでな」
未央「馬鹿なの?」
拓海「それも思わずぶん殴りたくなるような満面のドヤ顔で持ってくるもんだからよ、あやうくプロデューサーをサンドバッグにしちまうところだったぜ。夕美が」
未央「笑えないよ。……それが、今ゆーみんが叩いてるアレ?」
拓海「ああ、持って帰ってもどうしようもねぇから、寄付って形でトレーニングルームに置いてもらうことにしたらしいぜ」
『カーン!』
未央「ゴング?」
拓海「タイマーの音だ。あれもプロデューサーが一緒に買ってきたもので、3分経ったら鳴って、それから1分経ったらまた鳴るってのを繰り返す」
未央「無駄に本格的な」
夕美「ふぅっ……あ、未央ちゃんだ、お疲れさまっ!」
未央「中身がいつも通りでなによりだよ」
夕美「中身?」
未央「ううん、なんでもない。それよりほら、今日誕生日でしょ。どうぞ、未央ちゃんからのプレゼント」
夕美「わぁっ、ミニサボテンだ、かわいいっ! ありがとねっ!」
拓海「へー、そんなに小さいサボテンもあるんだな。……花なら確実に喜ぶだろとか言ってたくせに、自分もちょっと捻ってきてるじゃねーか」
未央「うるさいな」
『カーン!』
夕美「あっ、あと1ラウンドだけやるから、少し待っててくれる?」
未央「ラウンドて」
4:
『ドォン! ドォン! ドォン!』
未央「何とも言い難い光景だなぁ」
拓海「別に夕美だけが使ってるわけじゃねぇぞ? 昼ぐらいから設置してて、もう結構な人数が叩いてってる」
未央「そうなの?」
拓海「物珍しさもあるんだろうけどな。アタシも少し叩いてみたけど、やってみると結構面白いもんだぜ?」
未央「そうかなぁ……」
『ドォン! ドォン! ドォン!』
未央「…………」ウズッ
拓海「……打ってみたくなってきたんじゃねぇか?」
未央「エスパーなの?」
拓海「エスパーの話をしてるとエスパーが来るぞ。夕美の後で叩いたらどーよ?」
未央「……うん。じゃあせっかくだし――」
時子「ちょっと……次は私の番なんだけど、割り込もうとはいい度胸してるわね」
未央「エスパーじゃなくて女王様が来ましたよ」
時子「アァン?」
未央「いえ、なんでもないッス、押忍」
拓海「時子さんはもう何度かやってるだろ? 未央は今さっき来たとこなんだ、先譲ってやっちゃくれねぇか?」
未央「いや、私は……やってみたいけど、そこまでじゃ……やってみたいけど……」
時子「……チッ、仕方ないわね。1ラウンドだけよ。終わったら呼びなさい」
未央「あざっす! ……っていうか、ラウンドで数えるのが当たり前になってるの?」
拓海「あのタイマー使ってるとわかりやすいからな。バンテージ巻いておこうぜ、手ぇ出しな」
未央「どうも……みんな意外なスキル持ってるね。私巻き方とか全然わかんないよ」
拓海「アタシも今日まで知らなかったっての」
5:
『カーン!』
夕美「ふー……あれ? 未央ちゃんも叩く?」
未央「うん、少しだけね」
夕美「そかそか、はいグラブ、着けるの手伝うよ」
未央「ありがと、おー……なかなか雰囲気出るね。世界を狙える気がしてきたよ」
拓海「世界を甘く見すぎだろ……。次のゴングが鳴ったらスタートな」
『カーン!』
未央「てーい!」ボスッ
『ボスッ ボスッ ボスッ』
未央「むぅ? ゆーみんみたいにドーンてならないなぁ」
夕美「未央ちゃんはゲームセンターのパンチングマシンとかやらない?」
未央「そういうのはっ! あんまりっ!」ボスッボスッ
拓海「フォームがよくねぇな、『あしたのために』1と2を思い出せ」
未央「思い出す以前に知らないよそれっ!」ボスッ
夕美「うーん、当たる前に腕が伸びきってるね。もっと大きく踏み込んで、奥のほうを打ち抜くイメージで」
未央「大きく踏み込んでッ、奥の方ッ!」バァン!
拓海「おっ」
夕美「今のよかったよー!」
未央「よぉし! これかぁっ!」バァン!バァン!バァン!
6:
『カーン!』
拓海「そこまでだ」
未央「ふぃー……たった3分でも結構疲れるね……」
夕美「普段はあまり使わない筋肉を使うからね」
拓海「次は時子さんだな、未央、グラブ渡しな」
未央「はいよー、時子様! 終わりました!」
時子「フン……」
未央「時子様もこういうのやるんだねー」
拓海「実は一番ハマってんじゃねーかな。今日あれで何回目だ?」
夕美「確かもう4ラウンドを3セットやってたかな? 私と同じくらいだから」
未央「ゆーみんもなかなか……」
『カーン!』
時子「…………」トーントーントーン
未央「なんか遠くない? あれじゃ届かないよね」
拓海「まあ見てなって」
時子「……シッ!」タンッ
『パパパパァン!!!!』
未央「はっや!! あっ、また離れた」
拓海「ヒットアンドアウェイってやつだな。飛び込んでコンビネーション、打ち終わったらすぐ離れる。あの人最初からあのスタイルでやってたぜ」
夕美「実戦的だねっ!」
未央「実戦とは」
7:
『パパァン!!』
『パパパパァン!!!!』
『カーン!』
時子「……今日はこのぐらいにしておくわ。……夕美、ついてきなさい」
夕美「ん、なにかなっ?」
未央「……ホイホイついて行っちゃったけど、大丈夫かな」
拓海「時子さん機嫌よさそうだし平気だろ。よっぽどバッグ打ちが気に入ったのかね」
未央「たしかに私も面白かったけどね。……たまに叩きに来ようかな」
拓海「年少組は禁止されてるから不満そうだけどな」
未央「子供はダメなの? なんで?」
拓海「グラブが一組しかないからな、サイズが合わないんだよ。小さいのも注文してくれるらしいけど、届くまではおあずけってわけだ」
未央「そっか、教育によろしくないからかと思ったよ」
拓海「ボクシングが教育に悪いってこたぁねえだろ、なんだかんだで運動にはなるだろうし――」
心「うおおおおー! 羨ましくなんかねーッ!」ドシィ
拓海「……ストレス発散にもよさそうだ」
未央「何があったんだろ……」
拓海「お、夕美が戻ってきたぜ」
未央「ホントだ。ゆーみん、時子様なんだって?」
夕美「角煮をもらったよっ」
未央「角煮かぁ」
8:
――3日後、4月18日、トレーニングルーム
未央(どうして……どうしてこんなことに……)
拓海「未央じゃねーか、最近よく会うな」
未央「たくみん……346プロって、アイドル事務所は廃業してボクシングジムになったのかな……?」
拓海「そういう話は聞いてねぇが……未央はなかなかスジがいいからな、鍛えればかなり強くなると思うぜ」
未央「そっか、たくみんにそう言われると自信出てくるね…………説明を求めても?」
拓海「ああ、やっと子供用のグラブが届いてよ。チビたちが順番待ちしてるから、当分サンドバッグは空かねぇな」
仁奈「アリの気持ちになるですよー!」ポカポカポカポカ
未央「なにあれかわいい」
拓海「ほほえましいよな」
未央「いや、私が言ってるのはそっちじゃなくてね」
拓海「ああ、コレか。こないだの間違いに気付いたプロデューサーが反省してよ、改めて夕美にプレゼント贈ることにしたそうなんだが……」
未央「だが?」
拓海「参考のために、今度は他のアイドルにどんなものをもらったら喜ぶか訊いてみようと思ったらしく」
未央「だからハンドバッグでしょ! なんで見えてる答えから目をそらすのさ!」
拓海「まあ聞けよ。そんで昨日、早苗さんに訊いてみたら――」
9:
 ◇◇◇
早苗「女の子が貰って嬉しいもの? そうねえ、私だったら…………り、指輪[リング]とか…………なーんてねっ! 冗談よ、ジョーダン!」
 ◇◇◇
拓海「一夜明けたら、トレーニングルームに立派なリングが設置されていた。仕事の早さは流石だな」
未央「頭おかしいんじゃないの?」
拓海「本当に指輪をプレゼントしたら、それはそれで問題だと思うけどな」
未央「そもそも早苗姉さんに訊く必要がないんだってば!」
拓海「ちなみにプロデューサーのアホは早苗さんにノックアウトされて、夕美が医務室につれてった――と、ちょうど帰ってきたか」
夕美「あ、未央ちゃんだ! サボテン元気にしてるよー! これ今朝撮ってきたの、見て見て!」
未央「ゆーみん……うん、私が見てもサボテンの健康状態はわからないけど、元気ならよかったよ」
拓海「アイツの健康状態はどうよ?」
夕美「問題なさそうだよ、意識もはっきりしてるし」
拓海「そうか、そりゃよかった」
未央「おっ、なになに? たくみんプロデューサーさんの心配しちゃってた感じ?」
拓海「まぁな、早苗さんに前科がついたらシャレんなんねぇし」
未央「あぁ……うん……」
夕美「スキャンダルどころの騒ぎじゃないね」
未央「……ところで早苗姉さんといえばさ、あのリングの上のおふたりは」
時子「手加減はしてあげるわ。せいぜい、私を楽しませなさいな」
早苗「ふっ、時子ちゃん。元警官の実力をナメると痛い目見るわよ?」
夕美「注目のカードだねっ」
未央「あれ、試合するの? アイドルが顔腫らしちゃダメでしょ」
拓海「試合っつーか、スパーリングだな」
夕美「ヘッドギアとスパーリング用の大きいグラブ着けてるから、ケガはしないと思うよ?」
未央「ああ、よく見れば……備品どれだけ増やすつもりなのさ」
拓海「せっかくだから見てようぜ。いざとなったらアタシらで止めればいいし」
10:
<『カーン!』
<イクワヨー!
<……ククッ
未央「……ゆーみんは、これでよかったの?」
夕美「うん? なにが?」
未央「ずいぶんと変わった誕生日プレゼントになっちゃったみたいだけど、ゆーみん的にはどうなのかなって」
夕美「んー……期待してたのとはだいぶ違うけど、これはこれで悪くないかなって思ったり」
未央「ホントに?」
夕美「うん、もし私がリクエストした通りにハンドバッグ貰ってたとしたら、もちろん嬉しいんだけど、嬉しいのは私だけだよね。でもこれだったらみんなで使えるし、結構楽しんでくれてるみたいだからね。みんなが喜んでくれると私も嬉しいんだっ」
未央「プレゼントあげる側の心境だね、それは」
夕美「あとね、時子さんとか、今まではあまりお話する機会なかったんだけど、最近はよくお喋りできるようになったの。ジャブの打ち方とか」
未央「おー、それはいいことだね、話題はともかく」
夕美「ハンドバッグだったら自分で買えばいいからね。みんなの喜ぶ顔とか、今までお話しできなかった人と仲良くなれたりとか、私が本当に欲しかったものはこっちだったのかもって思うよ」
未央「お金で買えない価値がある」
夕美「そうそう、そんな感じ」
未央「うん……なんていうか、ゆーみんらしいや」
夕美「それと、うちのプロデューサーさんは、あれでも一生懸命なんだよ。ちょっと努力の方向性がおかしいだけで」
未央「方向性が」
夕美「うん、方向性が」
11:
<『カーン!』
未央「あっ、全然見てなかった! 1ラウンドどうだった? ケガしてない?」
拓海「そこは心配いらねぇ。……なにしろ当たってねぇから」
未央「そうなの? 一発も?」
拓海「ああ……早苗さん、グラブに振り回されてたな。重いんだよな、スパー用のグラブ」
夕美「時子さんは一切手を出してなかったね」
拓海「あれは回避に専念してヘバらせる作戦だな……えげつねぇ」
夕美「どうしよっか?」
拓海「まだ納得しないだろ。しばらく様子を見ようぜ」
12:
――片桐早苗VS財前時子、第4ラウンド
時子「ふふ、なかなか惨めな姿になってきたじゃない」トーントーントーン
早苗「ハァ……ハァ……こ、こんな……バカな…………」フラフラ
拓海「……そろそろ限界だな」
夕美「だね。ストップ! ふたりともそこまでー!」
時子「邪魔する気? まだ元警官の実力とやらを見せてもらってないんだけど?」
拓海「無理だって、見てわかんでしょ。早苗さんもう腕も上がってねぇし」
時子「フン、てんで物足りないわね。じゃあ代わりに貴方が相手してくれる?」
拓海「……いや、アタシこれから夕美とスパーやるんで」
夕美「えぇ? まぁいいけど……。早苗さんだいじょうぶ? 未央ちゃーん、早苗さん降ろすの手伝って!」
未央「あ、うんっ!」
時子「……チッ、もういいわ」
13:
<『カーン!』
<カマンッ!
<イクゼオラァ!
未央「あっ、あのっ! 時子様!」
時子「……なによ?」
未央「今日お誕生日ですよね? よかったら、これどうぞ」
時子「なにこれ? キーホルダー?」チャラッ
未央「はい、サイバーピッグっていうキャラクターで」
時子「…………」ジロジロ
未央「高いものじゃないんですが……結構人気あって」
時子「……ガキっぽいけど……造形は悪くないわね、もらっておいてあげるわ」
未央「ありがとうございます! それと、こないだゆーみんから角煮おすそわけしてもらって、とても美味しかったです」
時子「貴方に味がわかるの?」
未央「えと、美味しかったのは間違いなく……。あ、あと八角使ってましたよね? 本格的だなぁって思いました」
時子「……フン、少しはまともな舌をしているようね」
未央(ゆーみんの受け売りだけどね!)
時子「おすそわけ……ね。少し待ちなさいな」ゴソゴソ
未央「はい?」
時子「……ほら、くれてやるわ」
未央「なんですか、この袋いっぱいの……葉っぱ?」
時子「バジルとタイムとローズマリー」
未央「なるほど! いや、名前ではなくて……」
時子「今日、夕美から押し付けられたのよ」
未央「あ、プレゼントですね、お料理するみたいだから。でもそれなら時子様が使うんじゃ?」
時子「だから『おすそわけ』よ。その5倍ぐらいの量あんのよ。ったく、ハーブだけ食べて生きているわけじゃあるまいし、どう使い切れってんだか……」
未央「あー……なんかすごく納得しました」
時子「もう行くわ」
未央「はい! お疲れさまでした! お誕生日おめでとうございます!」
時子「…………どうも」
14:
<イイパンチシテルゼコノヤロウ!
<カカッテキヤガレ!
未央(時子様とこんなに話したのって珍しいかも……。今までお話しできなかった人と仲良くか。私にも少しわかった、かな?)
『ガクッ』
未央「――あ、早苗姉さん、大丈夫?」
早苗「ハァッ……ハァッ……ハァ…………」
未央「えっと、その……お水、飲みます?」
早苗「――――ッ!」ダンッ
未央「!?」ビクッ
早苗「…………強くなってやるッ!!」
未央「方向性それでいいんですか?」
<ウオオオオオ!!!
<オオオオオオ!!!
 ?Fin?
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