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【艦これ】叢雲「フィッシング?」 曙「フィッシング!」


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叢雲「今日の夕飯はハンバーグにしようかしら」
提督「叢雲ー、叢雲ー」
叢雲「なによ、朝っぱらからうるさいわね」
提督「今日の夕飯は魚が食べたいぞ!アジの南蛮漬けとか食べたいぞ!」
叢雲「今まさにハンバーグにしようと思ったのに……ひねりつぶされたいの?」
提督「魚が食べたいんだ」
叢雲「うるさい!さっさと仕事に行きなさい!」
提督「さかな、魚だからなー!行ってきます!!」
叢雲「まったく…………あの子なんで司令官なのにサラリーマンやってるのかしら?」
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夕方
叢雲「さてと、掃除も終わったし買い物に行こうかしら」
叢雲「お肉屋さんは……」
叢雲「そう言えば途中に魚屋もあったわね。まぁ用は無いけれどのぞいてみようかしら」
叢雲「別に買いたいものなんてないのだけれど」
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叢雲「ごきげんよう」
魚屋「おっ!叢雲ちゃん!」
叢雲「ちょっと魚を見させて貰えるかしら?先に言っとくけど見にきただけよ」
魚屋「ありゃ、困ったな。今日は仕入が少なくてもう店閉めちまうんだよ」
叢雲「なんですって?」
魚屋「ちなみに目的の魚は?」
叢雲「アジよ。アジすら無い魚屋なんてゴミね」
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魚屋「いやー、申し訳ない。明日には入るはずなんだけど」
叢雲「今日必要なのよ!」
魚屋「見にきただけなんじゃ……まぁいいか。魚屋の俺が言うのもアレなんだがよお、アジくらいならその辺のスーパーでも売ってんじゃ無いか?」
叢雲「あんたバカなの?そんなスーパーで売ってる様な魚を食べさせるわけにいかないでしょ」
叢雲「見た目はもちろん、味と安全が保障されていて信用できる相手からしか私は買い物しない主義なのよ」
魚屋「そこまで言って貰えて俺も嬉しいよ……」グスッ…
叢雲「な、なによ、気持ち悪いわねえ……」
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曙「あら?どこの鎮守府の子か知らないけど……あなた叢雲じゃない。艦娘が商店街で何してんのよ?」
叢雲「あんたこそ何よその格好」
曙「アウトドアに決まってんでしょ。今からフィッシングよ、フィッシング!」
叢雲「フィッシング?釣りかしら」
曙「そうよ。今から海釣りをしに行くのよ」
叢雲「釣りねえ……それなら新鮮な魚が手に入りそうじゃない」
叢雲「そうよ、その手があったわ!」
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叢雲「その釣り、私も付いて行くわ」
曙「はあ?」
叢雲「なによ、私とあんたの仲じゃない」
曙「いや、今初めてあったじゃない」
叢雲「どうせ1人なんでしょ?かわいそうだからついて行ってあげるわよ」
曙「う、うう、うるさいわね!関係ないでしょ!」
叢雲「海で釣れば食費もかからなくて一石二鳥ね」
曙「ちょっと、何か勘違いしてるみたいだけど。釣りは結構お金かかるのよ?」
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曙「まずこの釣り竿!ピンキリだけどこれはなかなか高かったのよ?」
叢雲「どうせ司令官をたぶらかして買ってもらったんでしょ」
曙「違うわよ!欲しいって言ったら勝手に買ってきたのよ……」
叢雲「まぁ釣り竿はあんたから借りるからそれで良いわ」
曙「はあ!?」
叢雲「二本持ってるみたいだしケチケチしなくて良いじゃないのよ」
曙「うう?……!」
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曙「次は他の道具類!針に錘に浮きにハリスに……この辺の道具類揃えるのにもお金かかるんだから!」
叢雲「ええ、それも借りるから問題ないわ」
曙「後はエサ!これが結構高くて普通に魚買えるくらいするのよ」
叢雲「そうなの?だったら初めから魚を買えば良いんじゃない」
曙「う、うるさいわね!フィッシングはスポーに
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曙「フィッシングはスポーツなのよ!」
叢雲「スポーツでもなんでも良いから早く行くわよ。どこで釣れるのか案内してちょうだい」
曙「どんだけ偉そうなのよ……」
曙「まあ良いわ。フィッシングの厳しさをあんたに教えてあげる。付いて来なさい」
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波止場
曙「さあ付いたわよ!」
叢雲「ふーん。結構人がいるのね。みんな夕飯のオカズ目当てなのかしら?その割には主婦って言うより年寄りばかりだけど」
曙「バカね。あの人たちは達人よ」
爺「おお、曙ちゃん。今日も来たのかい」
曙「まあね。どう?釣れてる?」
爺2「今日はよーさん釣れよるよー。曙ちゃんもはよー竿出しんさい」
爺3「みんな、曙ちゃんが来たからちょっと場所開けちゃってくれー」
曙ちゃん曙ちゃん曙ちゃん曙ちゃん
叢雲「なに?あんた爺サークルの女神なの?」
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曙「じゃあさっそく始めるわよ」
曙「仕方ないから特別にこの釣り竿を貸してあげるわ」
曙「ウキ止めを通してサルカンに糸を結んだら……錘とハリを付けて出来上がり。簡単でしょ」
叢雲「みたいね。よろしく」
曙「よろしくじゃなくて自分でやりなさい」
叢雲「邪魔臭いわねぇ……もう網を投げた方が早いんじゃないの?」
曙「あんた釣りしに来たんでしょうが」
叢雲「私は魚さえ手に入ればなんでも良いのよ」
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曙「後はエサを付けて海に投げるだけよ」
叢雲「やっと始まるの?釣りってめんどくさいのね」
曙「あんた……まぁ良いわ。今日のエサはゴカイよ」
叢雲「なにそれ気持ち悪っ!良く触れるわねそんなの……」
曙「これを針にさして……投げる!なんかゴカイに針刺したら変な臭い汁が出るからこの海水で手を洗いなさい」
叢雲「わかったわ。でもこんな虫触れないから私のもお願い」
曙「なに乙女ぶってんのよ」
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叢雲「ふあぁー…………ぜーんぜん釣れないわねー」
曙「だから言ったでしょ。釣りを甘く見るなって。忍耐よ、忍耐」
叢雲「忍耐が必要ない釣り方とかないわけ?」
曙「この魚とのやりとりを楽しむのがフィッシングの醍醐味なの!」
叢雲「針に魚がかからなきゃやりとりもなにも……ん?」
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叢雲「ねえ、あんたの浮きなんだかぴこぴこしてない?」
曙「え?」
叢雲「あれって魚がかかってる合図じゃないの?」
曙「お、おお、落ち着きなさい!慌てちゃダメよ!!」
叢雲「別に慌てて無いわよ」
曙「い、いくわよ……えい!」
叢雲「…………」
曙「フィ、フィーッシュ!」
叢雲「なによ急に?あんた頭おかしくなったの?」
曙「違うわよ!魚が釣れたらこうやって叫ぶって漫画に描いてたの!」
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曙「釣れた……初めて釣れたわ!」
叢雲「良いマアジね。刺身や南蛮漬けにもってこいじゃない」
曙「苦節13回目……だったかしら。ついに魚が釣れたわ……!」
叢雲「おめでとう。ところでこの魚貰えないかしら」
曙「鬼か!初めて釣ったって言ってんでしょ!この魚はクソ提督に食べ……毒味させるのよ!!」
叢雲「もしかして司令官の為に魚を釣りに来てたの?とんだツンデレね」
曙「あんたに言われたくないわよ!!」
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曙「魚はクーラーボックスに入れて次のエサ次のエサ」
叢雲「忙しないわね。釣りは無心じゃなかったの?」
曙「それどころじゃ無いわよ!海の魚は回遊魚ってのが結構いて1匹釣れたらどんどん釣れたりするらしいんだから!あんたも急ぎなさい!」
叢雲「それがよそ見してたら私の浮き無くなっちゃったのよ。流されたのかしら?貧弱な浮きね」
曙「はあ!?流されたならその辺に浮いてるはずでしょ!それは魚がかかってるのよ!早く巻き上げなさい!」
叢雲「…………へっくしゅ。え?なに?」
曙「早く巻けー!!」
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叢雲「大変、重たいわ。魚がかかってるんじゃ無いの?」
曙「だからそう言ってるでしょ!」
叢雲「魚が見えて来たわよ。ちょっとあんた、その網ですくってちょうだい」
爺「よしきた。まかせな」
曙「大袈裟ね。あんまり周りの人に迷惑かけないでよ」
叢雲「あら、これはタイね」
爺「驚いたなぁ。こんな所で釣れる魚じゃ無いんだけど」
曙「!!」
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叢雲「ほら、タイが釣れたわよ」
曙「あ、そう。へー。よかったじゃない」
叢雲「ねぇ、あんたの浮きまたぴこぴこしてるわよ?」
曙「えっ!?よーし、私も!フィーッシュ!」
叢雲「またマアジね。よかったじゃない」
曙「ま、まあね」
爺「おーい、こっちの竿引いとるぞー」
叢雲「分かったわ。釣りも忙しいのね。まったく」
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叢雲「重たいわねぇ……」
爺「よしよし、ここまで来ればタモでわしが」
爺「なんじゃこりゃ。今度はカツオかい?アジやイワシを追ってここまで来たのかのう」
叢雲「見てちょうだい。また珍しいのが釣れたみたいよ」
曙「そ、そう」
叢雲「なによ、そっちも釣れてたのね」
曙「ええ、3匹目よ。またアジだけど……」
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数時間後
叢雲「魚屋が開けるくらい色んな種類の魚が釣れたわね」
曙「私はアジしか釣れなかったけど」
叢雲「私はアジだけ釣れなかったわ」
曙「ま、まぁアジって熟練の釣り人しか釣れないって言うしね!」
叢雲「私もまだまだって事ね」
曙「そうよ、ブリにマグロに鮭にクエに……色々釣ったみたいだけどアジが釣れないようじゃまだまだね!」
叢雲「あんた、どうして泣いてるの?」
曙「泣いてない!」
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曙「もう帰りましょ。私は袋で十分だからクーラーボックスはあんたが使いなさい」
叢雲「ちょっと待ちなさい。私はあんたのアジが欲しいのだけれど」
曙「プライドだけでは飽き足らず魚まで私から奪う気!?」
叢雲「私、もともとアジが欲しくてついて来たんだから。あんた沢山いいマアジを釣ってたじゃない」
曙「だからこれはクソ提督に……」
叢雲「一種類だけ持って帰っても飽きるでしょ?適当に種類を分けましょ」
曙「えっ……アジと交換してくれるの……?」
叢雲「はあ?一緒に釣ったんだから交換もなにもないでしょ。ほら分けるわよ」
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叢雲「よいしょ」きゅぽんっ
曙「えっ、あんたの頭についてるソレ取れるの?」
叢雲「そうよ。ここに刃物的なアレがあるから。持ち帰りが大変だしおっきな魚は適当に捌いちゃうわね」
曙「うん。お願いするわ」
叢雲「あんた達も色々手伝って来れたし良かったら持って帰りなさい。私たちだけじゃ持って帰れないし」
爺「おお、宴じゃ宴じゃ」
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叢雲「沢山釣れて良かったわ」
曙「そうね……」
叢雲「じゃあ私の鎮守府はこっちだから。さよなら」
曙「ちょ、ちょっと!」
叢雲「あら、まだ何か用?」
曙「あ……あの、今日は釣り、楽しかったでしょ!」
叢雲「そうね。それなりには楽しめたわ。でも網でも投げた方が効率良いんじゃない?」
曙「だから、釣りは魚との駆け引きを楽しむものなの!ほんと全然釣りの事が分かってないんだから」
叢雲「私としては夕飯の食材が手に入れば何でも良いのよ」
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曙「ダメダメ、ぜんっぜんダメ!あんたやっぱり全く釣りの良さを理解できてない!」
叢雲「そう?」
曙「だから……し、仕方ないから私があんたに釣りのイロハを教えてあげる」
叢雲「イロハって言うほどの事なんてあった?」
曙「1人じゃエサも付けられないくせになに言ってんのよ。あと釣り竿も仕掛けもなにもないでしょ」
叢雲「まあ買ってまではしようと思わないわね。今日はたまたま釣れたけどコスパ悪いんでしょ?」
曙「だ、だったらまた私の釣り竿貸してあげても良いけど?釣り道具もいっぱいあるし、あっ、エサは割り勘ね!」
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叢雲「ねえ、悪いんだけど私そこまで釣りに興味は無いわよ?」
曙「だから私があんたに興味もたせてやるって言ってんのよ!」
叢雲「困った子ね……」
曙「だから……れ、連絡先教えなさいよ。また釣りに連れて行ってあげるから……」
叢雲「そうねえ……まあ良いわ。たまには付き合ってあげる」
曙「やった……じゃなくて、仕方ないわね!そこまで言うならまた一緒に行ってあげるわ」
叢雲「はいはい。これ電話番号と鎮守府の住所ね」
曙「うん」
叢雲「気をつけて帰りなさい」
曙「……ねぇ、今日はありがとう。楽しかった」
叢雲「ええ、私もよ」
曙「じゃあまたね」
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曙鎮守府
曙「ただいま」
提督「おー、おかえり。なんだ今日も釣りか?飽きないやつだな」
曙「なによ、あんたいたの?クソ提督」
提督「まあこの椅子に座って仕事するのが提督の仕事だからなー。ここ執務室だし」
曙「あっそ」
提督「ん?何かあるのか?」
曙「な、なにがよ」
提督「なんか獲物を咥えて飼い主に見せに来た猫みたいな顔してるから」
曙「どんな顔よ!このクソ提督!!」
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提督「ほー……こんなに沢山。って言うかもう切り身になってるけどどうしたんだ」
曙「ふんっ、そんな物欲しそうな顔したってあげないわよ?」
提督「え?(特に食べたいとは……)」
曙「まぁどーしてもって言うなら少しくらい分けてあげても良いけど?」
提督「そ、そうか?じゃあ間宮さんに頼んで料理してもらうとするか」
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間宮「まあ、こんなに沢山。血抜きの処理もされてて新鮮ですからきっと美味しいですよ」
提督「へー」
間宮「曙ちゃんが釣って来たんですか?」
曙「まあ……友達とね」
提督「友達!?曙、友達ができたのか!?」
曙「うっさい!あっちいけ!!」
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提督「そうか、あの曙に友達がなぁ……子供の成長とは早いものだ」
間宮「それだけじゃありませんよ。この魚だって」ヒソヒソ
提督「さかな?」
間宮「提督言ってたじゃ無いですから。1ヶ月ほど前にとれたて新鮮な魚が食べたいって」ヒソヒソ
提督「そうだったかな?」
間宮「あれからですよ?曙ちゃんが釣りに行き始めたの」
提督「そうか……曙はなんて親孝行な子なんだ。涙が出るよ」
間宮「本人は親孝行のつもりじゃなくて……って私が言うのも野暮ですね♪」
47: 以下、
間宮「ではお料理してきますね。これだけあれば色んな料理が作れますから楽しみにしててください」
提督「お腹空かせて待っときますよ」
曙「あっ、あの……」
間宮「?」
曙「私も……えっと……」
間宮「ああ……♪こんなにお魚があると料理も大変ですし、曙ちゃんも手伝ってくれますか?」
曙「し、仕方ないわね!いつもお世話になってる間宮さんのお願いだもの、私も手伝ってあげるわ!」
間宮「では私達はお料理してきます」
曙「間宮さん、一応担当って言うか……」
間宮「では私が艦娘さん達のを作りますから曙ちゃんは提督さんの料理を担当してくれますか?」
曙「しょ、しょうがないわね!でも漣達には私が料理したとかは秘密よ!」
間宮「はいはい♪」
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叢雲鎮守府
提督「ただいまー」
叢雲「おかえりなさい。司令官が会社から鎮守府に帰ってくるってのもおかしな話だけど」
提督「腹減ったー。今日の夕飯は?」
叢雲「たまたま魚が手に入ったからアジの南蛮漬けにしたわ。文句ある?」
提督「うひゃー!アジの南蛮漬け!さすが叢雲!やっぱ最高だぜ!」
叢雲「うるさいわねえ。さっさと手洗いうがいしてきなさい」
提督「はい!」
叢雲「飲み物はビールで良いの?あとお刺身もあるわよ」
提督「塩焼き的なものは?」
叢雲「しょうがないわねえ。焼いてきてあげるから食べてなさい」
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提督「うめー!最高だな!」
叢雲「当然よ。新鮮な良い魚なんだから」
提督「叢雲もビール飲むか?」
叢雲「そうね、今日は色々疲れたから一杯頂こうかしら」
提督「いつもお疲れ様です」
叢雲「あんたこそお疲れ様」
提督「明日はすき焼きが食いたいな!」
叢雲「贅沢言うんじゃないわよ」
提督「なあ叢雲」
叢雲「なによ」
提督「やっぱり叢雲は最高だな!」
叢雲「どこがどう最高なのかしら……?」
提督「それはもう……叢雲、酔ってる?」
叢雲「そうね、ちょっと酔っちゃったかしら」
提督「……じゃあ布団」
叢雲「あら、電話?出てくるわ」
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叢雲「もしもし?あら、曙」
曙「明日釣りに行くわよ!」
叢雲「なんで今日行ったばかりなのに明日も行くのよ」
曙「それはその……海が私を呼んでるからよ!」
叢雲「はあ?」
『曙ー、お前が作ってくれた料理最高だ!また釣ってきてくれよー』
曙「う、うっさい!今電話中だから黙ってなさいよ!」
叢雲「あー……」
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曙「まあ色々あって釣りに行くから誘ってるのよ」
叢雲「そんな魚ばかり食べれないわよ。うちのバカは明日すき焼きが食べたいとか言い出してるし」
曙「すき焼き?」
叢雲「海ですき焼きのお肉とか釣れたりする?」
曙「はあ!?」
叢雲「冗談よ。ちょっと酔ってるみたいね」
曙「とにかく、明日も一緒に行きましょ!うちの連中はうるさくて釣りにならないのよ」
叢雲「分かったわよ。その代わり道具一式は貸してちょうだい」
曙「うん!じゃあまた明日ね!迎えに行くから!」
叢雲「元気な子ね。まぁ別に良いけど」
叢雲「あっ、こら!食べてすぐ寝ない!いつも言ってるでしょ!」
翌日、叢雲と曙は海で程よく脂の乗ったA4ランク黒毛和牛すき焼き用肉を計32枚釣り上げた。
おわり
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叢雲のどこがどう最高なのか布団の中で丁寧に説明したいだけの人生だった。
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