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【メイドラゴン】小林「バイト始めたって?」 トール「はい!」


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?自宅?
トール「カンナも小学校に行き始めましたし、家事が終わってから暇なんですよね」
トール「ですから、近所に出来たメイド喫茶に努めることにしたんです」
小林「ほう、メイド喫茶か」
トール「はい!割引券差し上げますから、暇な時にでもお越しください!」
小林「うん、じゃあ今度、カンナちゃん連れて行ってみようかな」
カンナ「メイドきっさってなに?」
小林「メイドさんが接客してくれる喫茶店の事だよ」
カンナ「おおー」
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2: 以下、
?翌日?
?メイド喫茶DLR前?
小林「こんな所にメイド喫茶ができてたんだ」
小林「前は病院だった気がするんだけど……改装したのかな」
カンナ「コバヤシー、はやくはやくー」
小林「うん、行こうか、カンナちゃん」
小林「……」
小林「それにしても、DLRって何の略だろ」
3: 以下、
メイド「いらっしゃいませ、お嬢様方?」
小林「あ、すみません2名で」
メイド「仰せつかりました、奥にお席へどうぞ?」
カンナ「おおおー、トール様みたいな格好してる」
小林「メイド喫茶だからね」
小林「それにしても、思ったより落ち着いた雰囲気の店だな」
小林「割と点数高いかも……」
4: 以下、
トール「あ、小林さんじゃないですか!来て下さったんですね!」ズサー
小林「うん、割引券もあるし、トールが迷惑かけてないか見学に来た」
トール「迷惑なんてかけてないですー!寧ろ貢献しまくってます!」
小林「本当に??」
トール「本当です!その証拠をお持ちします!」
トール「という訳で、ご注文はいかがなさいますか?ご主人様」
小林「私は女なんだし、お嬢様じゃないの?」
トール「ご主人様って呼び方の方が、より従属性が高い気がしますから」
小林「まあいいけど……」
カンナ「わたしはオムライスがいいー」
小林「じゃあ、私も同じので」
トール「ガッテンです!」
小林「もうメイドじゃないよね、その喋り方」
5: 以下、
小林(それにしても……)
小林(かなり良い雰囲気の店なのに、全然お客さんいないな)
小林(見える範囲で一人しかいない)
小林(メイドさんの数は多いのにコレだと、売上やばいんじゃないのかな)
トール「おっまたせしました?♪」ズサー
小林「ずいぶん早いな」
トール「メイドの火力をもってすれば、この程度造作もないのです!」
小林「メイドに火力はいらんだろう」
カンナ「おいしそ」
小林「うん、そうだね、冷めないうちに食べちゃおう」
カンナ「いただきまーす」
小林「いただきます」
トール「ふふふ、ごゆっくり♪」
6: 以下、
小林「……」モグモグ
カンナ「……」モグモグ
小林「うん、普通においしい……けど」
カンナ「トール様が何時も作ってくれてるオムライスと同じ?」
小林「だね、これだとわざわざメイド喫茶に来なくてもよかったかも」
小林「ねえ、トール、他のメニューは……」
小林「あれ?」
小林「トール?」
シーーーン
小林「どこ行ったんだろ……」
小林「というか、他のメイドさんもいなくなってる」
小林「お昼休み?」
小林「いや、飲料店で全員出払うなんてありえないだろうし……」
7: 以下、
周囲を見渡すが、誰もいない。
先ほどまでは、居たはずだ。
入り口付近で来客を待つメイドが。
テーブルを拭いているメイドが。
カウンターの奥の厨房で料理を作っているメイドが。
皿を洗っているメイドが。
テーブルに座って料理を食べていた客が。
確かにそこに居たはずだ。
なのに、誰もいない。
店内は、静まり返っていた。
まるで廃墟のように。
8: 以下、
いや、違う。
微かな、音が聞こえる。
水気を含んだ音が。
ピチャ、ピチャと。
その音は、先ほどまで客が座っていた方角から。
聞こえてきていた。
そこで小林は気づいた。
客が座っていたテーブルの下から。
足が見えている。
靴を履いたままの、人間の足が。
ひょっとして、病気か何かで倒れたのだろうか。
心配になった小林は、声をかけた。
「あの、大丈夫ですか?」
返事はない。
10: 以下、
「参ったな、店員さんに伝えようにも誰もいないし……」
「えーと、救急車呼んだ方がいいですか?」
そう言いながら、小林はテーブルに近づいた。
水音が強くなる。
ピチャ、ピチャ
料理でもこぼれたのか。
それとも、出血でもしてるのか。
不安なイメージは強くなる。
そして、その席を覗き込んだ時。
音の正体が判った。
11: 以下、
そこには、客が倒れていた。
若い女性が、床に倒れていた。
そして、その女性の上に。
メイドさんがいた。
まるで、覆いかぶさるようにして。
何をやってるのか、最初は解らなかった。
介抱してるのだろうか。
いや、いや、違う。
違うのだ。
そのメイドさんは。
違う事をしていたのだ。
ピチャピチャと音を立てて。
13: 以下、
ああ、ああ、何てことだ。
信じられない。
信じたくない。
そのメイドさんは。
客の首筋に、唇を近づけ。
八重歯を皮膚に食いこませて。
下で肌を味わいながら。
一心不乱に。
貪っていたのだ。
性的な意味で。
14: 以下、
小林「な、何してるんですか」
メイド「……」ピチャピチャ
客「……」ビクッビクッ
小林「あ、あの」
メイド「……」ピタッ
メイドは、やっと小林の声に気付いたのか。
客を貪るのをやめて、こちらを見た。
そして、ニコリと笑った。
メイド「お客様、今、ご奉仕して差し上げます」
フラリと立ち上がり、こちらに近づいてくる。
そのスカートの中からは、何か液体が滴っていた。
ポタリ、ポタリと。
15: 以下、
小林「い、いや、いいです、もう帰りますから!」
カンナ「こばやしー、料理は?」
小林「べ、別のお店で食べようね、カンナちゃん」
カンナ「わかったー」
小林「お、お金はここに置いておきますから!お釣りはいりません!」
小林は店の扉を開けようとする。
だが、開かない。
鍵がかかっているようだ。
絶賛営業中なのにね。
16: 以下、
「お客様、お客様、お待ちください、お客様」
メイドさんが近づいてくる。
扉の元に。
小林のもとに。
必死に扉のノブを回すが、開く気配がない。
ガチャガチャ
ガチャガチャガチャガチャ
「な、なんで!?」
そうしているうちに。
メイドさんの手は、小林の身体に。
「た、たすけて……」
17: 以下、
メイドの手が、小林に触れる直前。
小林の足元から細い糸のような光が放出された。
「コバヤシをいじめちゃ、めー」
カンナだ。
雷竜であるカンナが、体内から電撃を放出したのだ。
電撃の糸はメイドに絡みつく。
「しびれますっ」
そう言い残し、メイドは床に倒れた。
「あ、ありがとうねカンナちゃん、助かった」
「……」
「カンナちゃん?」
「……はっ、ちょっと気を失ってたのー」
「だ、大丈夫?」
「今日は充電してなかったから、電気がたりないだけ」
「そっか」
ほっとしながらも、小林はメイドの様子を注意深く観察する。
カンナの電撃で気絶しているようだ。
だが、どうしてこのメイドは客を襲っていたのだろう。
どうして客をレイプしていたのだろう。
なぜレズレイプしていたのだろう。
不思議な話だ。
18: 以下、
小林「うーん、正直ちょっとこのメイド喫茶は怖いかな」
小林「外に出たいけど……扉があかない」
カンナ「ふきとばすー」
小林「いや、駄目だよカンナちゃん、外に誰か歩いてたら巻き添えになる可能性あるし」
カンナ「んむー……」
小林「店の奥にも扉があるみたいだし、あっちから出れないか見てみようか」
カンナ「わかったー」
19: 以下、
?バックスペース?
小林「失礼しまーす」
小林「……」
小林「こっちも、誰もいないな」
小林「というか、随分奥まで廊下が続いてるな」
小林「もしかして、バックスペースの方が店内より広いんじゃないか」
カンナ「まっくらー」
小林「うん、暗いね……スマホのライト機能で照らしてみよう」
スマホからの光で、廊下が照らされる。
何の変哲もない廊下が、奥まで続いていた。
その途中に、誰かが倒れている。
20: 以下、
「あの……」
倒れているのは、女性だった。
声をかけても反応が無い。
気絶しているようだ。
よく見ると、服は半ば脱がされ、下着が見えてしまっている。
この人も、このメイド喫茶の客だったのだろうか。
「いったい、いったいこのメイド喫茶DLRで、何が起こってるんだ……」
21: 以下、
小林たちは、バックスペースを一通り調べた。
厨房ではコンロに火が付いていて、鍋の中身が湯だっていた。
休憩所にあるコーヒーカップからは、まだ湯気が出ていた。
無人のトイレの前に、女性物の靴が並べて置いてあった。
明らかに先ほどまで人がいた痕跡が残っていた。
だが、誰もいない。
従業員であるはずのメイドは、ただの一人もいなかった。
更に、外部へ出る扉や窓には、全て施錠されていた。
22: 以下、
小林「うーん、外に出れないな……困った」
カンナ「コバヤシ、コバヤシ」クイクイ
小林「ん、どうかしたのカンナちゃん」
カンナ「こっちに、階段あった」
小林「階段?」
カンナ「うん」
小林「あ、そうか、確かに外から見たこの建物には上の階があった」
小林「てっきり各階に別のテナントが入ってるのかと思ってたけど」
小林「もしかして、この建物全てがメイド喫茶のバックスペースなのかな」
小林「……」
小林「広すぎない?」
23: 以下、
確かに階段はあった。
だが、その先も暗いままだった。
照明のスイッチらしきものはあるが、入り切りしても点灯しない。
「……先に進んでみるしかないか」
意を決した小林とカンナは、スマホの光を頼りに二階へ登って行った。
24: 以下、
二階に上がると、微かに声が聞こえだ。
複数の人間の声だ。
「従業員の人たちは、この階にいるのかな?」
「何とか事情を話して外に出して貰わないと……」
2階には複数の部屋があるが、どこから声が聞こえるか判らない。
仕方なく、手前の扉から確認していくことにする。
25: 以下、
「失礼しまーす」
小声でそう言いながら小林は扉を開けた。
中には沢山のロッカーが並んでいる。
更衣室のようだ。
メイドさん達は、毎日ここで着替えをしているのだろうか。
「けど……誰もいないな」
スマホの光で部屋の中を見渡しながら、小林は呟く。
部屋の中には食べかけのお菓子や、衣服が散乱している。
あまり掃除は行き届いていないようだ。
26: 以下、
「……あれ、けど」
小林は、少し不審に思う。
何故、衣服が散乱しているのだろう。
ロッカーがあるのだから、その中に入れればいいのに。
そう考えた時、ロッカーの中から、ガタリと音がした。
「だ、誰かいるの?」
小林はそう声をかける。
だが、ロッカーからは何の反応もない。
27: 以下、
その時、小林は想像してしまった。
もしかしたら、このロッカーの中には。
並んでいる全てのロッカーの中には、メイドさん達がいるのではないか。
隠れているのではないか。
そして、誰かがロッカーを開けるのを。
手ぐすね引いて待っているのではないか、と。
どうなるのだろう。
もし、そんなメイドさんのロッカーを開けてしまったら。
自分はどうなってしまうのだろう。
28: 以下、
小林は、去ろうとした。
更衣室から去ろうとした。
君子危うきに近づかず、という言葉もある。
自分があの客のように、レズレイプされてしまう可能性があるなら尚更だ。
だが、その時、小林の足元で声がした。
「コバヤシ、いまここから音がした」
「あけてみるー」
制止する暇もなかった。
カンナは、ロッカーの扉に手をかけ。
開けた。
開けてしまった。
29: 以下、
ロッカーの中には、人がいた。
女性がいた。
その女性は、小林の上にのしかかってきた。
「う、うわああああ!」
思わず小林は女性を押しのける。
女性は力なく、そのまま床に崩れ落ちた。
「はぁ、はぁ、はぁ、び、びっくりした……」
「コバヤシ、だいじょうぶ?」
「う、うん、大丈夫……けど、この人、どうしたんだろう」
女性は眠っているようだった。
衣服に乱れはない。
何故ロッカーの中に居たのだろう。
「コバヤシー、こっちのロッカーにもおんなのひと、いる」
「え?」
30: 以下、
カンナの言うとおりだった。
別のロッカーにも、別の女性が押し込まれていた。
その女性はうまく荷物に支えられる形で、ロッカーに収まっている。
念の為に、全てのロッカーを見てみた。
全てのロッカーに、女性が詰められていた。
小林と同年代と思われる派手な女性。
もっと小柄な、学生くらいの年齢の綺麗な少女。
カンナと同じくらいの背格好をした、可愛い女の子。
様々な女性が、ロッカーの中で眠っていた。
いや、気絶しているのだろうか。
揺すってみても、目を覚まさない。
31: 以下、
小林「何この光景、怖いんだけど」
小林「全員私服で、年齢もバラバラ……って事は、お客さんなのかな」
小林「お客さんを捕まえて、ロッカーの中に閉じ込めてる……って事?」
小林「猟奇的すぎでしょそれ」
小林「……」
小林「よ、よし、警察に電話しよう」
小林「さっきまでは、まあ、個人間の恋愛のトラブルとかの可能性もあったけど」
小林「ダメだこれ、もう私の手には負えない」
小林は、スマホを弄って110番を入力する。
だが、反応はない。
アンテナが1本も立っていないのだ。
32: 以下、
小林「くっ、なんで!」
カンナ「コバヤシ、この女の人たち、どうしよ」
小林「ううん、申し訳ないけど、ロッカーの中に置いておくしかないかな」
小林「助けたいけど、流石に人数が多すぎる」
カンナ「わかったー」
倒れていた女性も、再びロッカーに詰めなおされる。
扉を閉めて、元通りにしておく。
小林「電波が通じないとなると、何とか扉の鍵を探すしかないのか……」
小林は、更衣室を後にした。
33: 以下、
廊下に出ると、再び声が聞こえた。
微かな声。
囁くような声。
睦言のような声。
小林「……次は、隣の扉を開けてみよっか」
カンナ「わかったー」
小林「あと、カンナちゃん、扉開ける時は注意してね」
カンナ「うん」
そっと、扉を開ける。
仮に中に人がいたとしても、気づかれないように。
少しだけ。
少しだけ。
扉の隙間から、中を覗いてみる。
そこには、複数の人影があった。
34: 以下、
大半は、メイドさんだった。
店内で見かけた、清楚系のメイド服を着たメイドさん。
彼女達は、四つん這いになり何かを貪っていた。
何を貪っているのだろう。
考えるまでもなかった。
メイド達の中心で横たわる女性。
彼女が、この部屋で唯一の獲物だった。
唯一、メイドでない存在が彼女だった。
彼女の手や足は、メイドの手で押さえつけられていた。
複数のメイドの手が、彼女の衣服の中に潜り込んでいた。
顔を押さえつけられ、メイド達の唇で印をつけられていた。
身もだえも、嬌声も、全てメイドに封じられていた。
「お嬢様、お嬢様、ご奉仕します」
「サービスします、誠心誠意尽くします」
「だって私達は、メイドですから、お嬢様のメイドですから」
それは、決して奉仕ではなかった。
奉仕させられているのは、寧ろ女性の方だった。
だが、メイド達はそのことに気づいていない。
メイド達は決して達することなく、熱心に、女性の身体を一方的にむさぼっていた。
35: 以下、
小林「うわあ……」
カンナ「わー」
小林「これガチなやつじゃないか」
小林「集団レズレイプじゃないか」
小林「しかもよく見たら……部屋の隅で、裸の女性が何人か気絶してる」
小林「……そうか、もしかして」
小林「さっきの更衣室に閉じ込められてた女性は、備蓄なんだ」
小林「メイド達の餌が尽きないように、あそこに女性を備蓄してるんだ」
小林「ああやって、貪りつくされた女性が力尽きたら」
小林「また別の女性を更衣室から連れてくるんだ」
小林「お、恐ろしい……」
カンナ「コバヤシー」
小林「ん、どうしたのカンナちゃん」
カンナ「あのメイドたち、目が赤い」
小林「え?」
36: 以下、
小林「確かに、あのメイド達、目が赤い」
小林「なんでだろ」
カンナ「あれは、亜竜なの」
小林「亜竜?」
カンナ「竜以外の生物が、竜の影響を強く受けると、竜の因子を受け継ぐことがあるの」
カンナ「それが、亜竜」
小林「つまり……あのメイド達は、ドラゴンになっちゃってるって事?」
カンナ「変身とかはできないけど、力は強くなってるし、少しくらいなら魔法もつかえるの」
小林「なんでそんなことに……トールがこの店で働き始めたから影響を受けちゃったとか?」
小林「いや、けどトールと暮らしてる私は何も異常がないし……」
そこまで話した時、小林は気づいた。
部屋の中から聞こえていた声が、止んでいることに。
恐る恐る中を覗くと。
真ん中にいた女性は、白目をむいて気絶していて。
メイド達は、その赤い目で、小林の事をみつめていた。
37: 以下、
「う、うわあっ!」
思わず、声を出して扉から離れる。
どうしよう、どうすれば。
そう悩んでいる間に、扉からメイド達が。
這い出してきた。
メイド達は、四つん這いだった。
何故か、四つん這いだった。
それが、今のメイド達の生態に適しているからだろうか。
適しているから、そう進化したとでもいうのだろうか。
1階にいたメイドは、ちゃんと二足歩行していたというのに。
メイド達は、小林に向かって、こう言った。
「お嬢様、お嬢様、新しいお嬢様」
「いっぱい、いっぱい、ご奉仕します、お嬢様」
「メイド、お好きなんですよね、こんな店に来るくらいですし」
「いっぱい、包んであげます、メイドである私達で、たくさん、たくさん」
「ご寛ぎ下さい、お眠りください、お食べください」
「どんなお嬢様でも受け入れてさしあげますから」
「さあ、さあ、さあ、さあ、大丈夫です、怖がらなくていいですから」
「ふふふふふ、クスクスクスクスクス、あははははははは」
38: 以下、
「か、カンナちゃん!」
「おー」
カンナの放電。
糸のような電撃は、メイド達を数人痺れさせる。
だが、それは焼け石に水だった。
メイドは、部屋から出てくる。
次々と。
「カンナちゃん、もう一度……!」
「……」
充電不足。
そう、今のカンナは連続して電撃を放てない。
その隙に、メイド達は床を這い接近してくる。
39: 以下、
メイドの手が小林たちを掴みとる前に。
何とか小林は、カンナを抱えて飛びのいた。
「……あ、寝てたの」
「カンナちゃん、あっち!」
「わかったー」
小林は、抱えたカンナをメイド達に向ける。
放電。
命中。
沈黙。
移動。
放電。
命中。
沈黙。
移動。
放電後に気を失うカンナと、それを守り移動する小林。
じり貧と思われていたが、2人は何とかメイド達を全て気絶させることに成功する。
40: 以下、
小林「はぁ、はぁ、はぁ、疲れた……普段から運動してなかったツケがこんな所で……」
カンナ「コバヤシ、だいじょうぶ?」
小林「わ、わたしは、平気」ハァハァ
カンナ「けど、辛そう」
小林「た、確かに……これが続くと、辛いかも」
カンナ「ごめんなさい、私がちゃんと充電しておけば……」
小林「悪いのは、カンナちゃんじゃないよ、寧ろ助かってる」ナデナデ
カンナ「あ……」
小林「ありがとうね、カンナちゃん」
カンナ「んぅ!」
41: 以下、
小林「さて、メイドさん達を撃退したのはいいけど、ここからどうしよう」
カンナ「鍵さがすー」
小林「そっか、メイドさん達の服を漁れば鍵が出てくるかも」
小林「よし、さっそく……」
小林は、メイドさん達の服を探ろうとした。
だが……。
清楚系のメイド服を着て倒れている彼女達を見て、罪悪感が湧く。
彼女達は気絶してる。
その様子は、先ほどとは打って変わって普通の人間と変わりない物だ。
普通の、可愛らしいメイドさんにしか見えない。
彼女達のポケットを調べても、本当にいいのだろうか。
何か、背徳感が半端ないのだけど。
そんな葛藤を振り切って、小林はメイドのポケットに手を入れて探り始める。
布質の柔らかいメイド服を通して、彼女達の身体の形が感じられる。
何故かドキドキする。
小林は別にレズビアンではないのだけれども、メイドだけは別腹なのだ。
42: 以下、
何人かのメイドから、鍵を入手することができた。
鍵には名前が書いてある。
「冷凍庫の鍵」
「勝手口の鍵」
「3階への鍵」
冷凍庫の鍵は、不要だろう。
勝手口の鍵でなら外への扉を開けられただろうが……途中で折れてしまっている。
残るのは3階への鍵。
更に上の階へ、行く必要があるのだろうか。
鍵が見つからない以上、仕方ないのだけれども。
「コバヤシー、3つ目の扉に、階段があった」
「ふう、じゃあ、上に行ってみようか」
小林は、ため息をつきながらそう言った。
43: 以下、
階段を上がると、扉があった。
施錠されている。
先ほどの鍵で開くのだろうか。
カチリ
試してみると、鍵はあっさりと、回った。
そっと扉を開けて、中の様子を見てみる。
そのフロアは広かった。
2階までは幾つかの通路と部屋で、間切りがしてあった。
その逆で、3階は壁が存在せず、全てのスペースが1つの部屋として設置されている。
何らかの倉庫として使われているようだった。
そこには、大量の荷物が置いてある。
木箱。
壊れたテーブル。
薄汚れたキグルミ。
布が被せられた大きな荷物。
蛍光灯の束。
「ここは、無人なのかな……」
「それとも、荷物の影に誰かが潜んでいるとか……」
小林が、そう呟いた直後、荷物の一部が、グラリと動いた。
44: 以下、
ズルリ、と音がする。
何かが這いずっている音だ。
何が、這っているのだろう。
メイドか。
メイドなのか。
それは、ある意味で正解で。
ある意味で不正解だった。
這っているのは。
先ほど見えていた、荷物だった。
それは、それは荷物では、なかったのだ。
布の被せられた荷物、ではなく。
巨大な身体を持つ、メイドだったのだ。
45: 以下、
そのメイドは巨大だった。
だが、決して人間の身体が肥大化したのではなかった。
組み合わさっているのだ。
複数のメイド達が組み合わさり、巨大なメイドとして形成されているのだ。
よく見れば、それが判る。
メイド達は、お互いの手や足を握り。
顔や股間を寄せ合い。
密着し、同調し、結びついていた。
その体を構成するすべてのメイドさんは。
小林を見て、ニコリと笑った。
「おじょうさま」
「わたしたちは、おじょうさまを、おもって」
「こんなに、こんなに、おおきく、なってしまいました」
「これで、いっぱい、ごほうし、できます」
「いままでの、なんばいも、なん十ばいも、なん百ばいも、なん千ばいも」
「ああ、ああ、なんて、しあわせ、なんでしょう、おじょうさま、おじょうさま」
46: 以下、
巨大なメイドさんは、他の荷物を蹴散らしながら突進してくる。
「おじょうさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
あんなものに飲み込まれたら、死ぬまで離してもらえない気がする。
それどころか、捕まった時点でメイド達の身体で圧死してしまう。
……そんな結末に、ほんの少し後ろ髪を引かれるメイド愛好家の小林ではあったが。
何とかメイドの突進を回避する。
「カンナちゃん!お願い!」
「がんばるー」
カンナからの電撃がメイドを貫く。
だが。
「おじょうさま、おいかけっこ、ですか」
「わかりました、おつきあいします」
「おじょうさまの、お遊びに、つきあうのも」
「メイドのつとめです、から」
「そのかわり」
「つかまえたら」
「つかまえたら、ふ、ふふふふ」
47: 以下、
巨大さ故。
いや、群体であるが故、この程度の電撃では効果はないようだ。
例えば、もっと、もっと大きな電撃なら。
全てのメイドを一網打尽にできるほどの電撃ならば、或いは。
だが、カンナの充電が不十分な今、そんな電撃を放つことはできない。
ここに来るまでに1階や2階のコンセントを調べたが、全て通電していなかった。
だから、ここ3階でも、それを試すのは難しいだろう。
仮にコンセントが生きていたとしても、そこにカンナを留まらせなければ充電はできない。
そんな悠長なことをしていると、あのメイドの突進を受けてしまう。
48: 以下、
「おじょうさまぁぁぁぁぁ、どちらにおられますかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
メイドさんは、荷物の物陰に隠れた小林たちを探している。
探しながら、荷物を破壊し、机を砕き、壁をたたいている。
「どうしよう、どうすれば……」
「コバヤシ、私が」
「え?」
「私が囮になるから、にげて」
「カンナちゃん……」
「私なら、多分平気」
「ダメだよ、そんなの」
「けど……」
「ここで逃げても、私1人だとすぐにメイドに捕まっちゃうよ」
「ううー……」
「それに、こんな可愛いカンナちゃんを放ってなんて、逃げられるはずないって」
「コバヤシ……」
そこまで会話とした時、小林たちが隠れていた荷物が破壊された。
49: 以下、
「みつけ、ましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
見つけられた。
見つかってしまった。
メイドさんは、小林を掴もうと手を伸ばしてくる。
その動きは、緩慢だ。
回避することは容易い。
容易いのだが……。
もう、隠れるところがないのだ。
倉庫にある荷物は、ほとんど破壊されてしまった。
その残骸が倉庫の中に散乱している。
走るのに支障が出るほどに。
このままでは、何時かは捕まる。
あのメイドの緩慢な動きでも、端に追い込まれてしまえば、何時かは。
「私は、レズレイプされてしまうのだろうか」
「ドラゴンレズレイプされてしまうのだろうか」
「集団ドラゴンレズレイプされてしまうしか、ないのだろうか」
「……」
「……いや、生き残るすべは」
「まだある!」
50: 以下、
小林は、走った。
カンナを抱えて走った。
散乱した残骸のせいで、素早く走ることはできない。
だが、走ったのだ。
メイドが、くるりと、こちらを向く。
「にげられ、ませんよ、おじょうさま」
「すぐに、すぐに、おいつきます、から」
そう言いながら、迫ってくる。
メイドには、散乱した残骸など関係ない。
全て、全て踏み潰して突進してくる。
その移動度は、小林よりも、早かった。
だが、メイドが追い付いてくるよりも早く、小林は「そこ」に到達できた。
51: 以下、
床に飛び散る残骸の一つ。
破壊された何らかの清掃重機の中に内蔵されていたであろう。
バッテリーの元へ。
バッテリー外箱の表示ランプは「充電済み」になっていた。
恐らく、この店の電源が落ちる前に充電してあったのだろう。
つまり、この中にはたっぷりと詰まっているはずなのだ。
カンナの力の源が。
52: 以下、
「カンナちゃん!」
「いただきます」
小林は、カンナとバッテリーを抱えて走る。
少しでも時間を稼がないといけない。
カンナが充電する時間を。
だが、それは果たされなかった。
何かが背中に当たった衝撃と共に、小林は地面に倒れこむ。
起き上がることができない。
何故ならば、小林の上には。
メイドの、巨大な手が乗せられているからだ。
「つかまえ、ました、おじょうさま」
「ふ、ふふふふ、ごほうし、して」
「さしあげますねぇぇぇぇぇぇぇ」
メイドの巨大な手から、沢山の手が伸びる。
その手は小林の頬を撫で、首筋を擽り、手を握り、足を掴んだ。
そのまま、小林をメイドの中に、取り込もうとする。
疲れ切った小林は、抵抗すらできない。
目の前に、メイドが見える。
掌を構成したメイドの顔が。
その顔が、近づいて。
小林の頬に、キスを。
53: 以下、
その直前、凄まじい雷光が巨大メイドの上半身を吹き飛ばす。
それでも相殺できなかった電撃は、そのまま壁を破壊して空を貫く。
カンナの持つ最大の攻撃。
サンダーブレスの一撃である。
巨大メイドを構成していたメイド達が、ポトポトと地面に落ちる。
残る下半身や、腕も、その後を追うかのように崩れ落ちる。
メイド達は、同調していた。
肉体だけでなく、恐らくは意識も。
群体であるが故に「多少の欠損」には耐えられた。
だが「大多数の欠損の痛み」には耐えられなかったのだろう。
痛みはフィードバックを起こし、全てのメイドに伝達されてしまったのだ。
「コバヤシー」
「ああ、カンナちゃん……」
「コバヤシ、だいじょうぶ?しびれなかった?」
「うん、平気平気……またカンナちゃんに助けられたね」
「そんなことない、私の方がコバヤシにたすけられた」
「ふふふ、じゃあ、お互い様だね」クスッ
「んぅ!」
55: 以下、
メイド達は生きていた。
亜竜化の影響か、電撃に対する耐性があったのだ。
だが、それでも全員が意識を失っていた。
亜竜としての力を失うほど、力を消耗していた。
「うーん、メイドさんのポケットから鍵を入手したんだけど……」
「おー、4階の鍵」
「……けど」
「うん」
「この壁に空いた穴から、外に出られるよね」
「けがの、こうみょう?」
「だね、3階くらいの高さなら外に人がいるって事もなかっただろうし」
「ドラゴンに戻ってだっしゅつするー、コバヤシ、つかまって」
「うん」
ドラゴン化したカンナにつかまり、小林はほっと溜息をつく。
「終わった」
「全て終わったんだ」
「帰ろう、私達の家へ」
こうして、悪夢のような時間は終わりを告げた。
56: 以下、
?数日前?
?メイド喫茶L?
トール「さあ!メイド喫茶ラブリーの皆さん!召し上がってください!新メニューです!」
メイド1「わーい、コック長の料理美味しいんですよね?」
トール「コック長じゃなくて、メイドですから」
メイド1「はーい」
メイド2「美味しいですけど、この肉、何の肉ですか?」
トール「私の肉です」
メイド2「またまたー」
トール「正直、小林さん以外に私を食べさせるのは業腹ですが」
トール「この実験に成功すれば、恐らく小林さんも食べてくれるはずです」
トール「より美味しさの増した、私の尻尾を」
トール「見れば食べずにはいられない、魅了の料理を」
トール「ふふふ、待っててくださいね、小林さん……」
メイド1「ごちそうさまでーす」
メイド2「うーん、何だか身体が」
メイド1「あれ、そういえば……熱く」
メイド2「なって……き……ま……」
バタン
バタン
トール「うーん、また失敗しましたか」
トール「ま、仕方ありません、テキトーに解毒しておきますか」
57: 以下、
こうして、トールのバイト先は竜因子によって汚染された。
メイド達は全て、トールの料理の実験台になっていた。
彼女たちにとって、それは回避し得ぬ、災害であった。
バイトのトールが持ち込んだ、災害だった。
バイトハザードである。
58: 以下、
トールは「メイド達のに入り込んだ竜因子を解毒した」と考えていた。
だが、全てを除去することはできなかったのだ。
メイド達は、仕事が終われば、帰宅して自分の生活に戻る。
普通の人間として、普通の生活している。
だが。
自分の周囲にドラゴンがいる場合にのみ状況が変わるのだ。
そのドラゴンが強い欲望を抱くと、それに同調して亜竜化してしまうのだ。
結論から言うと。
「メイド喫茶に勤めるトールが、勤務時間内に小林に対して強く欲望を感じた時」にだけ。
メイド達は「同性への性的欲求を抑えられないメイドラゴンレズビアン」へと変貌してしまうのだ。
59: 以下、
トール「ああ、小林さん、今頃仕事してるなんでしょうか、ああ、カッコいい小林さん、ハァハァ」
メイド1「……」
客「え?こっちに来てほしいって?どうして?ちょ、何ですか、い、いや、やめっ、もごもご」
トール「今夜の食事、どうしましょう、小林さんには美味しい物を食べてほしいですし、例えば私とか、ハァハァ」
メイド2「……」
客「え、トイレが壊れてるから奥にあるトイレを使ってほしい?判ったわ」
トール「昨日お風呂で小林さんの背中を流してる時、小林さん少し顔が赤かった気がします、ハァハァ」
メイド3「……」
客「ひ、引っ張らないで!やめて!た、たすけっ……!」
トール「……はっ、妄想していたらもうこんな時間……」
トール「それにしても、最近、お客さん少なくないですか?」
メイド1「そうですねえ、というか、来たお客さんが何時の間にか居なくなってる事もちらほら」
トール「食い逃げですか?いけませんね」
メイド2「けど、何故か不満感とかはないんですよね、不思議です」
メイド達は、亜竜化している間の記憶を一切持っていない。
それどころか、都合の悪い部分は記憶を捻じ曲げ「何の問題もない」と解釈してしまうのだった。
これが、メイド達がトールから受け継いだ48のメイド技の一つ「脳内改ざん」である。
60: 以下、
トールの欲望は、小林が来店した時、ピークを迎えた。
「小林さんが、小林さんが私を見に来てくれました」
「ふ、ふふふ、うれしい、凄く嬉しい」
「食べてくれています、小林さんが、私の料理を、このメイド喫茶で」
「そうだ、そうです、私が個人的に立ち上げた4階の実験室に置いてある、あの料理を」
「あの料理を、小林さんに食べていただきましょう、そうすれば、そうすれば、ふふふふ」
メイド達の亜竜化も、最高潮に達する。
全ての思考、全ての意識が「同性への従属的性欲」への変換される。
それは、竜因子の元の持ち主であるトールに逆流してくるほどの勢いだった。
トールの「意識」と、メイド達の「性欲」が混ざり合う。
トールの意識が、メイド達に流れ込み。
メイド達の性欲が、トールを満たす。
良循環。
こうして、トールは群れの頭になった。
こうして、メイド達はトールの手足となった。
61: 以下、
?4階?
トール「ふ、ふふふ、小林さん早く来ないかなあ」
トール「下の階のメイド達を倒したんだし、もう来るはずですよね」
トール「楽しみです、小林さんの驚く顔が」
トール「まさかメイド達の頭が私だなんて、思ってもみなかったでしょうし」
トール「そうです、驚いて私に詰問するんです」
トール「どうしてこんなことをしたのかって」
トール「けど、けど答えは決まっています、全ては愛故にです」
トール「小林さんへの愛が元凶なのです」
トール「小林さんは、きっと悩むでしょう」
トール「そこで私が手を指し延ばします」
トール「小林さんが、私と共に来てくれれば、全て解決するのですよ、と」
トール「小林さんは、私の手を取ってくれます」
トール「きっと、とってくれます」
トール「そうすれば、あとはもう、ドラゴンレズセックス祭りの開催ですよ」
トール「幕開けですよ!」
トール「ああ、小林さん、まだかなあ、早く来ないかなあ」
トール「こばやしさぁん……」
トールの欲望は、流れ出す。
下の階で気絶しているメイド達の竜因子を、再び刺激する。
亜竜化が、始まる。
先ほどよりも、強い亜竜化が。
62: 以下、
?自宅?
小林「はー、疲れた……」
カンナ「おなかすいたのー」
小林「トール、ご飯出来てる?」
シーーーン
小林「……あれ」
カンナ「コバヤシ、トール様は……」
小林「そ、そっか、トールもあのメイド喫茶に居たんだった」
小林「この家に居てくれるのが当たり前みたいに思ってたから、すっかり忘れてた」
カンナ「むかえにいくのー」
小林「そうだね、迎えに行ってあげないと」
小林「けど、1階から3階までは居なかったし……」
小林「4階に避難してたのかな?
63: 以下、
こうして、トールを迎えに戻った小林たちは。
復活した強化亜竜メイドさん達に行く手を阻まれ。
油断していた所を捕縛され。
何人ものメイドさん達に愛撫され。
ひゃんひゃんひゃんと鳴かされて。
最後の最後に「小林さん来ないふぇぇぇぇ」と泣いていたトールと4階で再会することになるのだが。
それはバイトハザート2でのお話。
おわり
65: 以下、
もはや、メイドラゴンのスレがたつたびにワクワクしている自分がいる
67: 以下、

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