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ニート「参加すれば一生働かなくて良いゲーム!?」


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1:
ニート「え、ほんと?」
少女「本当ですよ。私達、グッバイワークって団体なんですけど、知ってます?」
ニート「ハローワークじゃなくて?」
少女「それは職業安定組織です。私達は、無職安定組織です」
ニート「うさんくさすぎるだろ……」
少女「じゃあ働きたいんですか?」
ニート「働きたかったらニートなんかやってないです」
pickup
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5:
とりあえず気になるから続けろやコノヤロ
7:
ニート「参加費とかかかんの? 無料?」
少女「無料です」
ニート「どんなゲーム?」
少女「それはやってからのお楽しみです」
ニート「さらにうさんくさいな」
少女「このゲーム、とっても面白いですよ? あ、もしかしてゲーム苦手ですか」
ニート「いや得意だけど……。まあなんか面倒だからいいや。やらない」
少女「うーん、しかたないですね。これを渡しておくので、一日考えてください」
8:
そんなことが昼間にあって、俺は今その時もらった紙と対面している
【働きますか? 働きませんか?】
その一文がでかでかと書かれ、裏には【グッバイワーク】とだけ書かれていた
ニート「どっかでみたなこれ……。まあ、働くわけないんだが」
ニート「つーか、そもそもそんな都合の良いゲームあるわけないだろ」
ニート「無職安定組織ってのもふざけてるし」
ニート「……くだらねー」
俺はその紙を、投げ捨てた
9:
ニートの一日は早い
何もしていないくせに、時間だけはものすごい勢いで去っていく
ニート「夜か」
俺はもちろん一人暮らし
親の仕送りだけで生活しているニートである
特に苦労することもなくのうのうと暮らしている事に罪悪感はあれど
もちろん働く気なんてありません
気づけばその日は終わってた
10:
翌朝――いや、翌昼
ニートの目覚めは大抵適当である
ニート「あれ? 何だこの匂い」
少女「あ、おはようございますー」
ニート「え?」
少女「もう少しで朝ごはんできるので、ちょっとまっててくださいね!」
ニート「……え?」
11:
ニート「なんで君いるの?」
少女「なんでって、昨日参加契約されたじゃないですかー」
ニート「いやしてないしてない」
少女「ええ? ほら、昨日の申込書に『働くわけない』って言いましたよね?」
ニート「……言った。かも?」
少女「ですよねー! よかったよかった。今日からゲーム開始ですよ!」
ニート「突っ込みどころしかないんだけど、とりあえず不法侵入? 通報していい?」
少女「ちょ、ちょっとまってくださいよー!」
12:
ニート「参加契約したら、あんたが一緒に生活しなきゃいけない……? なんだよそれ」
少女「決まりですよう決まり! 不正がないかちゃんと確認しなきゃいけませんしね! あ、お口に合います?」
ニート「ん、まあおいしいけど。……って、そもそも契約したつもりないんだが」
少女「それはもう諦めてください!」
ニート「……あの紙、音声認識でもついてたの?」
少女「大体そんなもんです。ところでこの玉子焼き、改心の出来じゃないですか!?」
ニート「いや料理はうまいけどさ」
ニート(悪い子ではなさそうなんだがなあ……)
13:
ニート「分かった、百歩譲って契約したってことでいいや。無料みたいだし」
少女「わー! ありがとうございます! ニートの癖に潔いですね!」
ニート「やっぱやめようかな」
少女「わわわ、そういわずに! 参加してくれるからには私が全力でサポートしますから!」
ニート「参加はいいとして、二人分の食費だせるほど余裕ないよ? まじで」
少女「その点は問題ありません! 本当になにから何までサポートしますので、お金の心配もいりません!」
ニート「……ふーん」
少女「あ、もちろん夜伽もオッケーですよ!」
ニート「そっちのサポートはいらな――サポート快く受けよう」
少女「はい!」
14:
そんなこんなですぐに夜になった
新しい誰かがいようと、俺の一日はかわらないのだ
少女「うわー、やってること非生産的すぎますねー」
ニート「うるせえ」
少女「つまらなくないですか?」
ニート「別に。いつもだし」
少女「うーん、そんなものなんですかねえ」
ニート「そんなもんだ。んで、ゲームはいつ始まるの?」
少女「貴方が寝たらです!」
ニート「……寝たら?」
15:
少女が寝ろ寝ろとうるさいので、適当にネットを巡回してから俺はさっさと寝た
少女「あ、夜伽どうします?」
ニート「いやいいよ今日は。なんか気分のらん」
少女「そんな! 私そんな魅力ないですか!」
ニート「しるか」
少女「そっぽむかないでくださいー!」
ぽかぽかと毛布の上からたたかれたが、無視をした
というより、そうするしかなかった
女性経験が圧倒的に足りなかったのである
ニート(無念……)
16:
ニート「あれ?」
目が覚めたつもりだったのだが、何故か見えるのは自室の天井じゃなかった
ニート「それどころか屋外なわけだが……夢か」
少女「夢じゃありません!」
ニート「!?」
辺りを見回すが、少女はいない
ニート「え?」
少女「ああすいません! 私、貴方の中にいます!」
ニート「え?」
17:
少女「ゲームが開始したんですよ! ほら、右手見てください!」
ニート「み、右手? ……銃?」
少女「はい! ゲームは簡単。その銃を敵にぶつければいいのです!」
ニート「銃って撃つもんだろ……」
理解が追いつかず、それだけを言う
少女「撃っても大丈夫ですけど、たぶんあたりませんよ! 射撃経験とかなさそうですし! だからぶつければおっけーです!」
ニート「は、はあ。っていうか俺自身がやるの!?」
少女「はい! がんばってください!」
18:
威勢の良い少女に反論しようとしたのだが、できなかった
月影の下、屋根の上
黒い服を着た男が立っていた
その男の顔は見えない
少女「だめ、よけて!!」
咄嗟だった
俺はただ、指示に従うままがむしゃらに横へと飛び退る
同時に、轟音と爆風
吹き飛ばされて、二回転
ニート「……な、に……?」
抉れた道路を見て目を開く
足が、動かない
19:
働いてくれ
22:
面白そうだな支援
21:
少女「体、かります!」
ニート「え?」
体の自由がなくなったのに、何故か体は動く不思議
塀の影に隠れると、自由が又戻った
少女「せ、せーふ。ちゃんと戦わないと!」
ニート「き、きいてねえ……。なんだよこれ!」
少女「これがゲームです! 働きたくないんでしょう!?」
ニート「はたらきたくねーよ! でも、だからってこんなんやってられっか! 辞退だ辞退!」
少女「辞退はできません!」
ニート「じゃあお前が戦えよ! さっきみたいに体うごかせよ!」
23:
少女「……危険ですよ?」
ニート「俺がやっても一緒だろーが」
少女「一緒じゃないんですけど……。まあ、貴方がいうなら」
ニート「さっさとしてくれ……」
そこで俺の記憶は途切れて
次に見たときは
雁字搦めにされた黒い服の――普通の男の上にまたがっていた
少女「撃ってください」
言われるがままに、引き金を引いた
25:
ニートも悪くないなって思いました!
26:
翌日目が覚めたのはやっぱり昼
気持の良い匂いによって、俺は目を覚ました
少女「おはようございます! ちょうどお昼ご飯ですよ〜」
ニート「ん……」
少し頭の中が混乱していたのを、ぱんと顔をたたく事で覚醒させる
ニート「昨日の……なんだよ」
少女「? ゲームですか?」
ニート「あれ、おかしいだろ! ゲームなんてもんじゃなかっただろ!」
少女「……ゲームですよ」
27:
ちょっと会社辞めてニートになるわ
28:
少女「敵を倒してノルマ達成すればクリア! よくある普通のゲームじゃないですか〜」
ニート「普通のゲーム? 馬鹿いうなよ、あれ、リアルだったろ」
少女「リアルじゃありません。ゲームですから、非現実です」
ニート「本当か? あの感覚、今でも忘れてないぞ……。俺、俺人を、」
少女「非現実です。貴方が殺したのは、人ではありません!」
ニート「じゃあなんだよ!」
少女「同じゲームに参加している、グッバイワークの誰かです」
29:
ニート「グッバイワークのだれか?」
少女「そうです。そもそもあそこにいたのは、貴方の意識だけで、体は私でした。まあ見た目も貴方になってますけどね」
ニート「意識だけ?」
少女「そうです。だから寝た後でなかればゲームはできません! 私の体に貴方を乗っけて、そうして相手を倒すのです!」
ニート「ん……、システムがわからない。いや、そもそもそんなこと、できるわけが……」
少女「それができるんです。詳しい理屈は説明してもわからないとおもいますが! とにかく相手をたおして、これを持ち帰ればいいのです」
少女は机の上に、きらりと輝く緑色の球を置いた
少女「倒すと、これをもらえます! これを5個集めたら、晴れて貴方は一生ニートです! やったね!」
30:
ニート「そ、その理屈だとしても、グッバイワークの誰かを殺すんだろ……?」
少女「だからですね、人ではありません! そういうことです!」
ニート「……ああやっぱりそうなのね……」
うすうすそんな気はしてたけど、やっぱりそういう設定らしい
もちろん、納得できるわけなんてない
少女「しかも私達は殺されても生き返れますから問題ありません!」
ニート「俺、ちょっと外でて頭冷やしてくるわ」
少女「外出ですか!? ニートなのに!?」
ニート「うるせー……」
31:
一人ぽつぽつと町を歩く
ニート(たしかきのうのゲームも、こんな街中だったな……)
めんどくさそうなことに巻き込まれたと頭を抱える
働きたくないってのはつまり、やる気がないのだ
ニート(だけど、ここであと4回がんばれば……、一生ニートか)
それはとてつもなく魅力的だった
リアルではあるが非現実
感覚があるだけで、ただのゲームだ
ニート(なんとかなるかな……)
32:
ニート「ん?」
とんとんと方をたたかれた
ニート「あれ、お前」
幼馴染「あ、やっぱり! ひさしぶり! 覚えてる?」
そいつは、昔仲の良かった幼馴染だった
ニート「久しぶりだな……、なんでこんなとこにいるんだお前」
幼馴染「仕事の都合でさー、引っ越してきたの!」
ニート「ああ。そうなんだ」
仕事の都合
ちょっとだけ、胸にとげがささった
33:
幼馴染は、人生で一番長く話した女の子だ
というのも、幼稚園から知り合いだったから、ずっと世話を焼いてくれていたのである
幼馴染「久しぶりだねー。元気してた? 今なにしてるの!?」
ニート「んっと、SE、かな」
近場の喫茶店で向き合いながら、俺は目を合わせられなかった
幼馴染「おお、昔からパソコン得意だったもんね! いやあ高校卒業してからすぐにどっかいっちゃったから、心配してたんだよ」
ニート「あ、ああ、ごめん。就職してから、すぐにこっちにこなきゃいけなくてさ。あわててて、話してなかったな」
もちろん嘘である
俺は高卒後、就職することなく、逃げてこの町へとやってきただけだ
34:
ニート「そういうお前は何してるんだよ」
幼馴染「ふっふっふ、服飾デザイン!」
ニート「す、すげーな。……短大いったんだっけ?」
幼馴染「そうそう! 短大終わってすぐ就職して、そんでこっちにきたんだ!」
無邪気に話す彼女に、俺はいたたまれなくなった
彼女には、才能があるらしい
幼馴染「まだ働いて半年もたってないけどねー」
ニート「そ、そうか」
やめてくれ……
幼馴染「でも結構たのしくてね!」
やめてくれ……
35:
実にすばらしい
36:
そうして一時間がすぎた
ニート「そろそろ、帰るわ。まだ仕事があってさ」
幼馴染「休日なのに大変だね。がんばってるんだね」
ニート「お、おう」
ぐっとコブシを握り締めて立ち上がる
幼馴染「あ、あのさ!」
ニート「ん?」
振りかえると、少し紅くなった彼女が、もじもじとしていた
幼馴染「彼女とかって、もういるの?」
ニート「……いないよ」
幼馴染「そ、そっか! ヘンな事きいてごめん、またね!」
37:
くそっくそっ…
38:
家に帰ると、玄関先に不思議な何かがいた
ニート「……」
少女「おかえりなさいませご主人様! ご飯にしますか? お風呂にしますか? それとも、わ・た・し?」
ニート「メイドと人妻が混ざってるぞ」
少女「えええ、せっかくメイド服用意したのに! 人妻が混ざっちゃうなんて! 不覚!」
ニート「はあ、何してんだ」
靴を脱ぎ捨てて、ベッドに寝転んだ
少女「いやあ、留守中にベッド下をあさったら、メイドモノのえっちいものがいっぱいあったもので、喜ぶかなと!」
ニート「勝手に人のもん見るなよ……」
少女「うう、ごめんなさい。うれしくないですかっ」
ニート「……うれしくなくは、ないけど」
少女「よかった!」
39:
そうしてその日の夜もゲームに参加した
今度は、俺が自分で戦ってみた
体は自分のじゃないというのは本当らしく、驚くほど軽く動く事ができた
まるで自分がその体を、外から操作をしているような感覚
まるで昼間の鬱憤を晴らすかのように、俺は相手を追い詰めた
少女「撃ってください!」
どうやら銃を相手にぶつけると、自動で相手を縛り付けてくれるらしい
俺は昨日ほどためらうことなく、引き金を引いた
40:
少女「昨日はすごかったですね! 惚れちゃいました私!」
ニート「そりゃどうも」
少女「あの調子なら、五つ集めるくらいすぐですね!」
茶碗の隣においた二つの球を、少女はつついてもてあそぶ
ニート「そうだな」
少女「今日はもうサービスで、私の体散々にしちゃっていいですよ!」
ニート「……考えとく」
少女「ええ、だって私きてから抜いてないですよね? 大丈夫ですか!?」
ニート「ぐぬぬ」
正直ちょっと、ヤりたかった
41:
その日も、俺は外を歩いた
また幼馴染にあえるかな、なんて淡い期待をしていたのだと思う
ニート「ん?」
町を歩く何人かが、上を見上げていた
なんだろうと思って、俺が顔をあげると――
ニート「え……?」
――どさっと音を立てて、俺の目の前に、それが落ちてきた
なんだったのか、一瞬判断つかなかった
いや、判断したくなかった
悲鳴が上がった
42:
ニート「お、おい……ッ!」
見れば分かる
それはすぐそこにあるビルの上から降ってきた
やまない悲鳴と、広がる紅い液体
見れば分かる
血だった
見たことのある人間から流れ出る、赤い液体
それを誰なのだと認識したくなかった……!!
ニート「う、うわあああああああああああッ!!」
44:
乱暴に玄関扉を開けて家に入る
少女「おかえりなさ――っ!?」
ニート「お前、嘘ついたな……!」
少女「う、うそ……?」
ニート「今そこで、人が一人死んだ……っ! そいつ、俺が、最初に倒したやつだったんだぞ……ッ!!」
少女「……い、いたい、です……っ」
メイド服をきた少女の胸倉を、俺は強くつかみあげていた
ニート「説明しろよ!」
45:
俺は少女を突き飛ばした
少女「けほっ、けほっ……」
ニート「どいうことだよッ!」
少女「……どういうこともなにも……自殺しただけじゃないんですか」
ニート「自殺、だと……?」
いや、言われてみれば確かに、飛び降り自殺
自殺は自殺だ
少女「ということは、ですよ。少なくとも自殺する以前までその人は生きていたわけじゃないですか……、何をそんなにあせっているんです?」
ニート「……っ」
46:
一応みてる。
47:
少女「ニートが自殺して、何の不思議があるんですか……?」
ニート「……」
少女「未来を不安に思ったニートが自殺して、どこがおかしいんですか……?」
ニート「……っ!」
冷静になれば、そのとおり
しかし、しかし……ッ!
ニート「俺がゲームで殺して……、そいつが翌々日に現実で死んで……、関係ないなんて、思えないだろうが!!」
少女「冷静になってください、ほら、きっと溜まってるんですよ……」
ニート「……」
ズボンへと差し出してきた手を、俺ははじく
ニート「くそっ……」
48:
何がなんだか分からなかった
少女「ご飯、作りますね」
ニート「……」
少女「もう、そんな気を落とさないでください」
ニート「……」
少女「ほ、ほら、肩を揉んであげますから」
ニート「かまうな!」
精一杯、声が裏返りながらも俺は叫んだのだった
ニート(なんだよこれ……っ!)
そうして俺は頭を抱えて悩み続け――いつのまにか寝てしまった
49:
ニート「ここ、は……」
夜、屋外
右手には銃
つまり、ゲームだった
ニート「どうすれば……」
無意識に求める少女の声
だが、答えはない
ニート「だんまりかよ」
そうして標的が現れた
今回は相手が影の下にいなかった
知っている顔ではない
だけど相手は私服の――やはり、普通の人間だった
50:
男「手、震えてんな。お前何日目だ」
ニート「え……」
男「何日目だと聞いている」
初めてこのゲームで、声を掛けられた
ニート「み、三日目……」
男「ああん、三日目でまだそんなんなのかよ。だらしねーな」
ニート「ぐ……」
男「はあ。まあいいや。ちなみに俺は、一四日目だからな」
ニート「十四……!?」
51:
俺気がついたんだけど
「ぐ……」←これよく使うのな
52:
俺は「ぐぬぬ……」が1番好きだけどな
53:
一日一回、ゲームは行われる
そしてそのゲームを五回制し、五つの球を集めればクリア
なのに、一四日目……?
男「何も聞かされてねーんだな。まあグッバイワークはそういうやつらだけど」
ニート「……」
男「一応フェアじゃないから説明してやるけどな。このゲーム、五日でゲーム終了じゃないかんね」
ニート「え?」
男「五つの球を集めたら、後は好きにできんの。一生ニートで暮らせるようになるのは本当だけどな」
ニート「どういうことだ」
男「だからあ、このゲームを自分の意思で続けられんの」
54:
男「このゲームがどういうもんかしってる? ニート戦争だよニート戦争」
男「ニートとニートが戦って、ニートを減らすの。言っちまえば社会の害虫駆除」
男「正義の味方だよ〜? ニートを減らして社会に貢献できる! それもまさにゲーム感覚でな」
ニート「……害虫駆除っておまえ……それはつまり、やっぱり」
男「ん、それもしらねーのか。そうだよ、ここで殺した奴は、その数日後に死ぬよ」
ニート「……ッッ!!!」
男「もう見た?」
俺は、頷く
56:
男「どういう理屈かもしらない? ほら、球あるでしょ球。あれが魂」
男「でもあれ本人の魂じゃなくてね、グッバイワークのやつなわけ」
男「そいつら言ったろ? 殺すのは相手じゃなくてグッバイワークの誰かだって」
男「それほんと。だけど死んだ跡に、契約してる参加者から魂奪うわけ。だから数日後に死ぬの。分かるかな?」
そこまでいうと、男は一拍を置いた
男「そういうわけで、殺すよ。正義の味方なんでね!」
ニート「く、くそっ」
ぐっと迫り来るそいつを、感覚だけで避ける
頭が追いつかない・・・!
57:
男「言い動きだな、ゲーム得意か?」
ニート「う、うるせえ」
相手の攻撃を受けるだけで、余裕はなかった
だから気の利いたことも言えない
男「だが残念。俺のがベテラン」
ニート「っ!」
相手の拳を避ける事ができず、転倒する
男「じゃあな」
銃を突きつけられて、俺は初めて恐怖した
58:
ニート「や、やめろ……!」
男「あん? お前だってもう二人ころしてんだろ?」
事実
男「こうやって銃をつきつけてきたんだろ?」
事実
男「同じ事だよ」
事実
男「俺が説明したのは、そんな顔がみたいからでした〜」
それは絶望だった
自分が死ぬという現実だった
体が震えて涙が出た
そういえば、そういえば相手も、こんな顔、してた、っけ……
59:
これはなかなか
60:
だが銃は俺に当てられなかった
だから縛られる事もなかった
男「なっ……!」
何故か逆に、相手の男が縛られていた
男「なにしやがる、てめえ……!」
横に立つのは私服の誰か。たぶん女性
俺と同じくらい、いや、俺よりも彼女の体は震えていた
ぽたりとたれる汗が、その緊張を表している
男「や、やめろ……!」
緊張を示す時間を置いて
女は、発砲した
61:
俺は腰が抜けていた
だから話しかける事は出来なかったし、顔を見る余裕すらなかった
そうしているうちに発砲された男は消滅し、それを見送るようにして女も消えた
ニート「た、たすかった、のか……?」
だが俺は夢から覚めていなかった
ニート「げ、ゲームはまだ、終わってない」
ゲームが終われば目が覚める。終わらなければ目は覚めない
つまりはそういうことだった
確かにおれはまだ敵を倒していない
だから終わらないと考えればおかしなことじゃない
63:
ニート「お、おい、いるんだろ!」
小声で、自分の胸に向かって声をかける
ニート「返事しろ! 俺のサポートするんだろ!」
少女「ぶう」
ニート「お前が悪いのに機嫌くずすなよな……」
少女「嘘はついてないですもん!」
ニート「意図的に隠してただろうが……。とりあえずそれはいい、質問だ」
少女「なんですかー」
ニート「ゲームは一対一のタイマンじゃないのか……?」
64:
少女「そうですよー。近場のニートが適当に集められるんです」
ニート「やっぱりか……、じゃあいままで一対一だったのは偶然でいいのか」
少女「そうです。まあ、そうなるように一応二人一組で近くに配置されるんですけどね」
ニート「なるほど。ってことは、さっきの女の相手になるはずだったやつが、いるんだよな」
少女「そうなりますねー。あ、あれじゃないですか?」
遠くに、走り来る影があった
少女「倒さないと、しんじゃいますよ」
ニート「……」
物陰に隠れて、相手を見据える
ニート(どうする……!)
65:
生きるか死ぬかの簡潔な二択
少女「できれば私は勝ってほしいのですけど……」
ニート「俺だって死にたくはないよ……殺したくもないけどな……」
結局俺は、見つかった
がむしゃらに攻め立てる相手はたぶん、初めてか二回目だろう
勝てる相手なのは確か
ニート(ちくしょう……!)
苦悩しても、どうしても、やはり最後に可愛いのは自分だった
ニート(ちくしょう……!)
俺はそうして、この日も乗り越えた……。
67:
少女「やっとおきましたか」
ニート「ん……今何時だ」
少女「三時です。もうおやつの時間ですよ。あ、おやつ作ります?」
ニート「いいよ、いらない」
少女「そうですか。クッキーには自信があったのですが……。しかたない、ではお昼に作ったご飯を暖めてきますね!」
てててっと走る姿に、やはり悪意は感じられない
まるで俺をだますようにしてこのゲームに参加させたくせに、悪びれた様子もなかった
69:
ニート「お前さ、悪いとかおもわないわけ?」
少女「悪い、ですか? 私」
ニート「だってそうだろ。嘘はついてなかったとはいえ、ゲームと称して殺し合いさせてんだぞ」
少女「うーん、そうですけど、でもニートでしょう? 働かないし、生きる目的もないし。そんな人にチャンスをあげるのって、悪いですか?」
ニート「……生きる目的あるやつだって、いるだろ」
少女「いいえ。私達グッバイワークは、生きる目的のない人の下にしか現れませんから」
ニート「それでも、人の生死を簡単に左右するのは……」
70:
少女「いても、意味ないじゃないですか」
少女「ただ生きてるだけで、お金を供給する誰かがいなくなれば死ぬんでしょう?」
少女「それじゃあ、生きてる間お金を供給してる誰か―貴方の場合は親ですが―そういった人たちがかわいそうだと思いませんか?」
少女「迷惑が目に見えていないだけで、ニートが迷惑かけてないわけないじゃないですか」
少女「人一人生きさせるのに、どれだけ労力とお金がかかってるかしってます?」
ニート「そ、それは……」
少女「だから私達は、“ただ死ぬ”という時期を早めさせているだけです。時期が変わるだけで結果はかわりません」
少女「そうすれば供給側も楽になるでしょう? 早くしねばお金はかかりません」
71:
これで三戦目…
頼むから後2戦で幼馴染と戦うなんてベタな展開はやめてくれ……
72:
>>71
シーッ!!
73:
ニート「じゃ、じゃあなんでゲームなんて……。その理屈が正しいかどうかは分からない。だがもしそうなら、お前達が殺せばいいだろ」
少女「それはむりです。私達人間じゃないですし、直接手にかけることは出来ません」
ニート「……」
少女「だからニート自身にやらせるのです。でも、いきなり本質的なことを話しても聞く耳もつニートなんていません」
少女「というわけで、ゲーム化するわけです。そして特典をつけるのです」
少女「それに勝ち残った人、つまりは五人のニートを駆除した人ならば、生きる意味も多少はあるというもの」
少女「ま、こんなとこです」
75:
なんとなく、すんなりを俺は理解した
俺達ニートはつまり、不要だと言われたのだ
それを現実として行っているのが、このグッバイワークという団体
心の中では分かっていた
自分が不要なことはわかっていた
迷惑をかけていることも分かっていた
それをただ見ていなかっただけだった
幼馴染のアイツのように働いていれば、いやせめて目標があれば、生きる事に意味もあるのかもしれない
ニート「そ、っか」
ニート「そういうもん、か」
俺はすがすがしいくらい、納得してしまった
76:
少女「くすっ」
ニート「なんだよ」
少女「普通ならここ、逆上するところですよ? 自分の存在をここまで否定されたんですから」
ニート「話は、そんなに間違ってないからな」
少女「くすくす、とても実直ですね。今まで見ていて、そんな性格が伝わってきたから、こういった話をしました」
少女「グッバイワークという団体に所属しているのは、私偶然なんです。個人としては、さっき言ったようなこと、思ってないです」
ニート「え?」
少女「私、神様の使い見習いなんです。その修業の一環で、この仕事をさせられてるんです」
少女「私のノルマは、この世界で五つの魂を集めて持ち帰ることなんですよ」
77:
少女「そもそも、ニートが不要といっても、消費活動をしていないわけじゃありません」
少女「むしろ、消費をすれば社会は回ります。ニートはその上で、他の働きたい人に席をあげている存在と考えてはどうでしょう」
ニート「さすがに暴論じゃないか……?」
少女「そうかもしれません。でも、ニートだって大事に思ってくれてる人がいるはずです」
少女「その人のためにも、自分を正当化してもいいじゃないですか」
少女「生きてる意味がないなんて落ち込むより、開き直っている方がまだいいです」
少女「ああもちろん、それでやる気をもってくれたら尚いいんですがね」
ニート「……難しいな、それ」
少女「そうかもしれません。さあ、ご飯さめちゃいますよ。とりあえずたべてください!」
ニート「おう」
78:
少し外に出てくる、そういって俺はまた町にでた
ニート(アイツは、自分の仕事をしているだけなんだな……)
アイツはやっぱり、悪い奴じゃなかった
ただそうするしかないからしているだけなのだ
神様も大変である
ニート(だが、奴が悪気があってやっているわけでなくとも、事象は変わらない)
考え方が分かったとしても、ゲームが続くことには変わりない
つまり今日もたぶん、どこかで俺が殺した誰かがしんでいるのだ
ニート「考えてても、はじまんねえか」
そういう状況に、自分が陥ってしまったものは仕方ない
死ぬか生きるか、それは自分が行動できめるべきことだ
79:
ニート「ん」
幼馴染「あ」
適当に行き着いた公園でばったり、彼女と会った。
ニート「今日、休みなのか?」
幼馴染「う、うん。デザイン業になるとね、会社にずっと行っててもしかたないんだよ。そっちも?」
ニート「ああ、そうなんだよ。SEって忙しい時は忙しいくせに、暇なときは暇なんだ。極端なんだよ」
幼馴染「じゃ、じゃあ、又少しお茶でも……」
ニート「付き合おうかな」
幼馴染「ありがとっ」
80:
この前とは違う喫茶店で向かい合う
幼馴染「なんだか、懐かしいなあ。昔はいつも一緒にいたのにね」
ニート「そうだったか?」
幼馴染「そうだよー! 忘れちゃったなんてひどいなあ、いっぱい世話やいてあげたのに!」
ニート「悪い悪い、忘れてない。ちゃんと覚えてるよ」
幼馴染「意地悪だな君はー! おねーちゃんおしおきしちゃうぞ」
ニート「同い年だろ?」
幼馴染「二ヶ月、私が生まれたほうがはやい!」
ニート「ああ、そういえばそうだったな」
81:
よく考えたらニートって中流階級以上じゃないと飼えないよな・・・大変だな
82:
今日は仕事の話はあまりでず、昔話に花が咲いた
だから俺も結構気楽にはなすことができて、ひさしぶりに楽しかった
幼馴染「あ、もうこんな時間だ」
すでに7時を回っている
ちょっとおしゃべり、というには長くなりすぎた
ニート「時間経つの、はやいな」
幼馴染「それって楽しかったって事?」
ニート「ん……、まあ、そう、だな」
幼馴染「そっかー。へへへっ」
83:
幼馴染と戦うフラグびんびんだな
84:
ニート「それじゃあ、そろそろ帰るな」
幼馴染「うん。……あっ」
ニート「ん?」
幼馴染「この前、連絡先交換してなかったよね、それちょっと後悔してたんだー。よかったら、交換しよ?」
ニート「ああ、そうだな」
俺達はお互いの携帯のデータを交換した
データが増えるのひさしぶりだなーなんておもって、苦笑い
ニート「じゃあ、また」
幼馴染「うん、また!」
85:
帰路に着いて、思う
―ニートだって、思ってくれてる人がいる
そう、神様使い見習いは言っていた
俺の勝手な思い込みかもしれない
だけど幼馴染は、俺と一緒にいて、話して、楽しそうに、見えた
またあおうといってくれたのだ
ニート「負けるわけには、いかなくなっちゃったな」
考えてみれば、相手もゲームの参加契約をしているのだ
負けたからといって、文句はいえまい
ニート「たとえ殺し合いだとしても……。がんばろう」
87:
少女「あれ、出て行ったときよりも、晴れた顔をしていますね!」
ニート「なんかこう、吹っ切れた」
少女「ほうほう、良いことあったんですね〜? この色男め」
ニート「なんだよそれ。飯はできてるか?」
少女「はい! いえっす! もっちろん! 貴方様のために〜丹精込めてつくりました〜!」
ニート「そうかそうか。よし、食べるかっ」
少女「はい!」
88:
これは嫌な予感しかしない支援
89:
いつになく楽しい、夕食だった
それはお互い腹を割ったからであり、自分の心にある程度見切りがついたからである
ニート「お前ほんと、料理上手いんだな」
少女「実はですね、この仕事のために覚えたんですよ、料理! 人間相手に徹底的なサポートをするために!」
ニート「そ、そうなのか。意外とちゃんとしてるんだな」
少女「私マジメですからねー! 仕事はしっかり! 息抜きもしっかり! メリハリ着いてると思いません?」
ニート「ああほんとにメリハリついてるよ」
まったく、笑えない冗談である
91:
今バイト探しとか始めたらどうなるんだ?
92:
俺が布団にはいると、少女は引っ付くように一緒に毛布に包まってきた
ニート「な、なにすんだよ」
少女「いやあ、溜まってるかなーって」
ニート「……そりゃ事実だがな」
少女「どうです? 襲いません?」
ニート「し、しないよ」
少女「えー、好きな人とかいるんですか?」
ニート「そういうわけじゃ……ない、けど」
少女「歯切れ悪いですね〜」
93:
少女「私人間じゃないですけど、貴方の事気に入っちゃいました」
ニート「……何いってんだ」
少女「だからあ、襲われてもむしろ本望なんですけど?」
ニート「あほか」
少女「えー! 仕事だからこいつやってくれるんだろうなー。そんな理由でさせたなくないなー。見たいな事考えてるんじゃないですか?」
ニート「……」
半分図星だった
使命感でそういうことをさせるのは、俺は嫌だ
だがもう半分は、何かもっと、違う気持だった
少女「……絶対、負けないでくださいね」
耳元に息が吹きかかるくらい近くで、少女はそう言った
94:
この少女は人間年齢で16、7くらいなのかな?
96:
幼馴染もニート?
97:
ニート「はじまっちゃったか」
四回目ともなればもうなれた
銃を握る右手の感覚
他人のような自分を動かす感覚
空は曇りなく晴れて晴天
月明かりが照らす民家
誰一人いない、まるで別世界のような場所
ニート「おい、前回のを聞く限り、同時にあつまりニートは二人だけじゃないんだよな」
少女「です。よく警戒してください。あ、でも例外がありまして……」
少女「五戦目だけはたしか、一対一です。今回は関係ありませんが」
98:
ニート「そうか……。わかった」
少女「まあ前回のような事はイレギュラーです。基本は近場の相手を倒すのが有利かと!」
ニート「了解」
俺は軽く人間を超えた跳躍力で、屋根へと飛び乗る
相手はどこか、目を凝らす
ニート「っ!」
瞬間の判断は、ここまで鍛え上げてきたものの賜物だった
後ろに感じたその気配に、俺は屋根を飛び移る
ニート「そ、そりゃ背後とられるか……。屋根にいれば目立つのは俺だな」
少女「集中してくださいね!」
ニート「分かってる」
【衝撃】うちの妹(14歳)が胸をネットに晒した末路wwwwあほすぎwwww
100:
一目で分かる
相手は既に数戦、いやもしかしたらそれよりもながく戦っているベテラン
ニート「勝てるかな……」
少女「才能はあるはずですから、きっと。それに、負けたら私が許しません」
ニート「お、おう」
ぶんと振りぬかれた拳を、紙一重で避ける
瞬間の動作はまるでながれるようにスムーズ
腹をめがけての一撃を狙ったそれも、流された
戦いに言葉など不要だった
101:
だから、気づかなかった
戦いにだけ集中していた俺は気づかなかった
最初に確認していたはずなのに
少女「だ、だめ、一回引いて!!」
その声を、軽視してしまった
いける、と
この攻撃は避けられる、と
そう直感でおもっていたから
ニート「っ!?」
俺の体が、屋根へと縛り付けられた
102:
この場にいるのは二人だけではないと分かっていたのに
ニート「な。。。んで。。。」
相手はそう、最初から――
 「残念、協力プレイってのもあるんだよね」
――二人だった
 「動きは良かった。楽しかったよ」
背中に銃口が突きつけられているのが分かる
それは確実に、心臓を狙っていた
 「じゃあ、な」
少女の悲鳴が聞こえた
そして、そいつは、発砲した
103:
なんだってええええええええええ
104:
確実に、間違いようもなく、俺は打ち抜かれた
体中に電流が走り、痙攣し、視界が赤く染まる
何度もやってきたから分かっている、血はでていない
それでも体が死を、体験していた
二人がなにやらしゃべっているのが聞こえるが、俺にはもうわからない
ニート(く、そ……)
悲鳴も聞こえる
だがもう、どうすることもできなかったのだ
手遅れだったのだ
体がふっと、消滅した
105:
なぜだああああああああああああああああ
113:
私が駆けつけたときにはもう手遅れだったのだ
消え行く彼の体と、後を追うように手にかけた誰かが共にきえていった
それを私はただ呆然と眺める事しか出来なかったのだ
銃で撃たれてしまえば、そこで勝敗がついてしまう
それはもう、どうすることもできない
少年「まあ、こういうゲームだしな。わかってんだろ?」
私は答える事ができない
少年「さっさとやったほうがいいぜ。標的目の前なんだから」
私は目を瞑る
助けられなかった事を後悔する
そしてその悔しさがおさえきれなくて
彼を倒した片割れに、自己満足でしかない制裁を与えた
114:
朝起きればそれはいつもと変わらぬ自宅だった
少年「起きたか」
幼馴染「……うん」
少年「ほら、朝食」
幼馴染「あ……自分でつくるって、いったのに」
少年「起きるのが遅いのが悪い」
幼馴染「……うん」
少年「それにそんなんじゃ、危なっかしくて台所にたたせらんねーよ。ったく」
幼馴染「ごめんね……」
115:
私はニートだ
今こうしてここにいるのは、他でもない親のおかげ
少年は私に「ニートなんて寄生虫だよ」って言っていたが、私はそれをずっと前から自覚していた
少年「くわねーのか」
幼馴染「あ、たべる、よ」
短大は、中退している
デザイン系の職を求めたが、上手くいかなかった
幼馴染「ちょっとへたっぴ、だね」
少年「食えるだけいいだろ」
幼馴染「うん」
116:
少年「歯切れわりーなー」
幼馴染「うう……だって……」
この町に来た理由は、私の幼馴染である男がいる事を知ったから
その人の両親は、何年も頑なに私にそれを言わなかったが、私が根気よく通った事にさすがに同情したのか
つい数週間前におしえてくれた
そして、この町でその人と再会できた
うれしくて、うれしくて
でも、嘘をつかなくちゃいけなくて
少年「なんだよ、ないてんのか」
幼馴染「泣いて、ないよ……!」
117:
私はニートだったから
それだけは隠さなきゃいけなかった
彼にかっこ悪い自分をみられたくなかった
彼はSEで働いていると言っていた
だからはじめてあった時、連絡先を聞く事すらいけないと思ったのだ
少年「ほら、ティッシュ」
幼馴染「あり、がと……」
でも実際は違った
彼は私と同じ境遇にいて、同じゲームに参加していた
偶然彼を助けた形になったが、逆光のためにたぶん私の顔は見えていなかったとおもう
その証明として、二回目に会った時、そんなそぶりは全然なかった
どちらも同じ嘘をついている
それに気づいた私は、連絡先くらいは聞いても良いかなとおもえたのだ
118:
少年「このゲームは前にも言ったとおり、負ければ死ぬ。勝ち残れば一生自由。そういうゲームだ」
幼馴染「わかってるよ……」
少年「自分のために戦うもんだ」
幼馴染「わかってるよ……」
少年「分かってない。そんな状態じゃ、次、負けるぞお前」
幼馴染「ま、負けないよ……」
少年「あんまり困らせんなよ? 俺も修業過程なんだ、単位おとしたくない」
幼馴染「わかってる、ってば……」
119:
みてるよ
120:
既に球は四つ溜まった
次に勝てば、私の戦いは終わるのだ
だけど、それだけでは意味がない……
幼馴染「どうしよう、わた、私……」
少年「どうしようもこうしようも、勝てば良いだろ」
幼馴染「でも、だって! ここで勝っても、これからずっと自由にできても! 全然、うれしくない……!」
少年「……」
幼馴染「本当に、ただいきてるだけなんて、いやだよ……。死んでるのと、変わらないよ……ッ」
122:
ニートが楽しいとかないだろ
123:
楽しくないけど苦しくもないよね。だから続けられる。
125:
少年「……参ったな。お前が負ければ、俺は非常に困るんだが」
幼馴染「ごめんね。でも、ここで死ねるなら、私……」
少年「あー、もう分かった、わーかった! 奴が生き残れば良いんだろ!」
幼馴染「え、え……?」
少年「手は、ないこともない」
幼馴染「ほんと!?」
少年「上手くいくか、わからないけどな」
127:
ニート「あ、れ……?」
自室で俺は目を覚ます
ニート「俺、撃たれたよな……?」
少女「あ、おきた」
ニート「え?」
少女「おはよ!」
ニート「あ、ああ、おはよ」
……あれ?
ニート「撃たれたよね、俺。負けたよね?」
少女「負けましたね〜。完璧に負けでしたね〜!」
129:
ニート「……なんで生きてんの?」
少女「んん? そりゃあ、まだ死んでないからでしょう?」
ニート「え、いや、そうだけど……」
少女「ああ、なるほど。忘れていますね貴方!」
ニート「何を」
少女「貴方が倒した人が現実で死ぬまで、ラグがあったことです!」
ニート「……あ」
そういえば、一日目の相手を倒した後、現実で死んだのはその二日後だった
少女「つまり〜。貴方はいま、そのラグの中にいるの! です!」
131:
なかなかおもしろいんだが
本だせよ、才能の無駄遣いってやつじゃねえか
133:
ニート「なるほど……。そうか、じゃあラグの間は生きてられるのか」
少女「そういうことです! まあもう負けちゃったんでー、私の魂とられちゃってますけどね!」
ニート「か、軽いな」
少女「ふん、文句言える立場ですか! 負けたのは貴方のせいですから! 私ちゃんと注意しましたし!」
ニート「そうだな……そうだった。悪い、その通りだ。……んっとじゃあ、何でお前がここにいるんだ?」
少女「それはですねー、貴方から魂を吸収しているからなわけです。つまりい、今貴方と私は魂共同体!」
ニート「ああ、そうか。負けたら魂を俺たちから奪って、お前らのもといた場所に帰るって話だったな」
少女「そういうことですねー」
134:
ニート「そうかあ、俺死ぬのか」
少女「死んじゃいますねー」
ニート「なんか確定してるのって、普通に死ぬよりきついな」
少女「大丈夫! 魂がしっかり抜ければ、あとは意識もなく勝手に自殺してくれちゃいますよん」
ニート「おお、それは楽だな」
少女「楽です! さすが神様!」
ふう、と俺はため息をつく
ニート「……やっぱきちーよ。ごめんな、負けて」
138:
少女「何で感傷的になっちゃうんですか。せっかくテンションあげるのにー」
ニート「だってお前、負けるなって言ってくれたし、それに……」
少女「それに?」
ニート「死なないでまた会いたい奴がいてさ」
少女「ほうほう」
ニート「心残り、なんだよなあ」
少女「ニートなのに珍しいですね。生だけの執着ではないとは!」
ニート「俺もそう思う。ほんと、参っちゃうよ」
141:
ニート「ちなみにどれくらいで魂移動すんの?」
少女「そうですねー。無駄に同情しちゃってシンクロしちゃったんでえ、進行が意外と早いんですよね」
ニート「わっ、まじか、今から疎遠になろう」
少女「今さらですよう。まあそうですねえ、今日一日いっぱいは、持つかな? ってくらい」
ニート「今日一日か……死ぬ前に挨拶いってこよう、あいつに」
少女「そうですね、それがいいです」
ニート「……あ、どこに住んでるかわかんねえ」
少女「だめですね全然。連絡先交換してましたよね? きいてみればいいじゃないですか」
ニート「……なんで知ってんだ」
少女「あ。……男の子の秘密の詰まった携帯に、私興味しんしんで! ゆるして!」
ニート「それはあとで怒る。とりあえず、電話してみるわ」
142:
ニート「!?」
電話をかけようと携帯を開いた瞬間、携帯に着信がきた
ニート「あ」
それはちょうど、かけようとしていた相手だった
ニート「も、もしもし」
幼馴染『もしもし! よかったつながった! まだいきてる!』
ニート「え?」
幼馴染『もう少し待ってて……ッ! 絶対死なせないから!』
ニート「えーと……は、はい」
143:
幼馴染『あ、それでね! どこに住んでるか教えてくれないかな!』
ニート「んっと……」
俺は言われるがままに住所を口にする
幼馴染『分かった!』
ニート「一応おれ、なんか今日までしか生きれないみたいなんだけど……」
幼馴染『えええ今日まで!? 時間がないのね、分かった! 絶対今日中に行くから!』
そういって、幼馴染は大慌てで通話を切った
少女「どうだった?」
ニート「なんか俺、まだ死なないっぽい……? よくわからん」
少女「……え?」
144:
それから時間は過ぎて、夜
体の憔悴が、魂の移動を嫌でも俺に思い知らせていた
ニート「まだ、大丈夫かな……」
少女「大分こっちにもらっちゃってますけどねえ……。幼馴染さん、早くくればいいのですが」
ニート「うん。……しかし、どうする気だろうな」
少女「うーん、その幼馴染さんがゲーム参加者ならあ……、もしかしたら、たぶんアレ」
ニート「思い当たるのか」
少女「一応まあ、はい。だけどこの手、アリなんですかね? ちょっと私も分かりかねます」
ニート「なんだ、非合法なのか」
少女「うーん、なんとも……」
ニート「ふむ……」
146:
そうして待つ時間は、人生で一番ながかった
まだかまだかと俺は待つ
もし生き残れなくてもせめて、最後に挨拶だけはしておきたかった
少女「大丈夫……ですか?」
俺は既に、立つことはおろか座る事もままならなくなっていた
今はベッドに、横たわっている
ニート「まあ、なんとか」
さすがのコイツも、少し心配そうな顔をしていた
そして長すぎる時を経て
やっと、チャイムがなったのだ
147:
いいぞいいぞ
149:
飛び出すように少女は扉を開けた
幼馴染「わっ、女性!? 恋人ですか!?」
少年「あほ。こいつは俺と同類」
少女「恋人でもいいですよー私! あの人結構好きですし!」
幼馴染「わわわだめですだめ! それこまります!」
少女「なんでこまるんですかー」
幼馴染「え、ええとそれは!」
少年「好きなんだろ?」
幼馴染「こ、こら! ちょっとなにいってるの!」
ニート「お、おーい……はやくしてくれー……」
151:
どたどたと、皆が部屋へとはいってくる
少年「うわー、もうギリじゃねこれ。いけんの?」
少女「さあ〜、どうですかねえ」
幼馴染「だ、大丈夫ですか!?」
ニート「うーん、結構やばい、かも?」
幼馴染「は、早くしないと……! アレだしてアレ!」
少年「ういうい。ま、やってみんべ」
あの少年はきっと、コイツと契約してる神様の使い見習いなんだろう
少年はごそごそと持っていたバッグをアサリ、ソレを取り出した
153:
少女「あー、やっぱり!」
ソレはつまり――
少年「コイツの魂だ」
――俺の、いや俺と契約した少女の、球
【殺されるのは、グッバイワークに所属する者のモノである】
【殺された時緑の球は、魂である】
【魂がなくなったグッバイワークに所属する者は、契約者から魂を奪い、帰還する】
【魂の移動中に、ラグがある】
つまり魂は流動が可能であり、また、固形化が可能である
ゆえにその魂を、本当の持ち主に戻す事が出来れば
少年「復活が可能って寸法よ」
154:
幼馴染「昨日、貴方を倒した相手に、さっき直接あってきたの」
幼馴染「それでね、私のもつ“相手の相方”の魂と交換で、貴方のをもらってきたんだよ」
ニート「え、それって……?」
幼馴染「うん、昨日のゲームに、私も参加してたの」
幼馴染「貴方は二人のペアに負けたよね。でも、貴方を倒せば、すくなくとも倒した方は消える」
幼馴染「だから私は、一対一で、貴方の後に残ったペアの片割れを倒したの」
ニート「あ。ああ……」
159:
少年「本当に運がよかったとしかいえないけどな」
少年「お前がペアの敵に倒されたからこそ、そしてコイツがその片割れをたおしていたからこそ、だ」
少年「ペアの片割れを復帰できるとすれば、見ず知らずの奴の魂を差し出すくらい、できるっちゅーわけ」
少年「まあそれでもしないやつはしないけどな。もってる魂を交換するなんて、まずないし」
少女はそれをききながら、自分の球を飲み込んだ
すると、今まで抜けていくのを感じていた自分の力が、止まる
少女「うん、大丈夫っぽい。でもいいんかな、一度負けてるのに、これじゃ復帰しちゃうよ」
少年「動くバグってのは仕様なんだよ。ズルしたわけじゃないだろ」
少女「うーん、まあそうだけどねー」
160:
ふむ
161:
幼馴染「よかった……!」
ぎゅっと、そいつはおれを抱きしめた
それを抱き返す力がなく、俺は言葉で答える
ニート「ありがと、な」
ぶんぶんと、幼馴染は顔をふった
幼馴染「嘘ついててごめんね、ごめんね……」
ニート「それは俺もだ。おあいこってことにしてくれ」
幼馴染「うん……っ!」
とりあえず、なんとか俺は急場をしのいだらしい
162:
少年「あー、感動てきな場面でもうしわけないんだが、まだ終りじゃないぞ」
ニート「……ああ。そうか。復帰したとしても、五つあつめなきゃいけないのか」
少年「そういうこった。お前ら何個持ってる」
少女「んっとー、四日目でまけたから、3かな?」
ニート「うむ、三だ」
幼馴染「私は四個だから……次でさいごかな」
少年「あほ。俺達も三個だ。今一個使っただろ」
幼馴染「あ、そ、そうか!」
163:
少年「両方同時に生き残りたいなら、今から思いっきり離れろ」
幼馴染「なんで?」
少女「近場の参加者が同時にあつめられるんですよー。だから遠ければ、当たらない」
幼馴染「そ、そうか! あはは、なんだか色々ありすぎて、頭がまわらないや」
少年「しゃきっとしろ。今から俺達はずっと遠くへいくぞ。コイツはこの体じゃ動けないだろ」
ニート「す、すまん」
少年「出来る限り起きろ。眠いかも知れねーが、起きてる時間分遠くにいける」
ニート「わかった、それくらいはする」
少年「よし、じゃあな」
幼馴染「全部終わったら、また、会おうね! 絶対ね!」
ニート「おう」
164:
そうして嵐のように、二人は去った
ニート「なあ、こっちで夜遅くに寝ても、ゲーム開始はおなじ時間なのか?」
少女「そうですよー。あっちとこっちは別世界。時間軸が違うのです」
ニート「なるほど。じゃあ気合入れて起きるか」
少女「そうしてください!」
ニート「……ちなみに五戦目は一対一だって話だったが……、ソレは大丈夫なのか」
少女「ううん、多分大丈夫、だとおもいます。四つ球を持った者同士が一騎打ちするんですけど……、遠ければ大丈夫かと」
ニート「当たらないように祈っておこう」
165:
幼馴染とぶつかるルートは華麗に回避、この>>1できる・・・!
167:
まだわからんよ
166:
そうして二日がたった
苦戦はしたが、なんとか俺は五戦目を勝ち抜き、五つの球を集める事ができたのだ
少女「やりましたね! 貴方なら勝ち残ると思っていました!」
ニート「なんとか、な。向こうは大丈夫だろうか」
少女「きっと大丈夫ですよー!」
ニート「そっか、そうだといいな」
少女「はい!」
170:
少女「ところで、どうします?」
ニート「ん?」
少女「五つあつめたってことは、ゲームクリアです。貴方には、一生働かなくても大丈夫という賞品がでます」
ニート「あ、ああ、そうだった、忘れてた」
少女「まったく。これは具体的に言いますと、一生死ぬまで、私がサポートし続けるってことなんですよ」
ニート「……は?」
少女「だからあ、最初にいったじゃないですか。お金の心配しなくていいよって。そして私がなんでもサポートしますよって」
ニート「う、うん」
少女「それが、一生続くわけです」
ニート「…………。えええええええええええええ」
171:
少女「だから、望めばゲームを続行する事も可能なのです。私がい続けるわけですから」
ニート「いやまあゲームはもう金輪際ぜーーーったいにやらないけどな」
少女「あははー、ですよね!」
ニート「……しかしなるほど。確かにお前といた間、金は全く消費してないな」
少女「あ、ちなみに出かける時にかかるお金とかも支給されちゃいますよ」
ニート「……って、それはお金も無限に供給されるってことか?」
少女「うーん、規定どおりですとー、たしか月に百万までとかだったような?」
ニート「ああ、じゃあやっぱ湯水あふれるほど使いまくりってわけにはいかないのね」
少女「ですねー。人間様にそんなにお金をあげると、大変ですから」
ニート「確かに」
172:
ガンツに近いものを感じるな
173:
ニート「ああ、あとさ、一生いるっていってたけど、いいのか? 修業中なんだろ?」
少女「大丈夫でーす。人間の一生など、一瞬ですからっ」
ニート「ああ、そういう基準だから、例のゲームが生まれるのね、なんか納得」
少女「んん?」
ニート「いや、なんでもないよ。ところで、いつごろ帰ってくるのかな、二人」
少女「さあ、そればっかりは私もわかりません」
ニート「電話してみっか」
174:
ざわ…ざわ…
175:
ゴクリ・・・
179:
結論から言えば――
幼馴染「ただいまああああああ」
――終りは最高の形だった
俺も、幼馴染も、生き残れたのだ
何一つ問題なく、終わることができたのだ
ニート「まあ、一生働かなくていいってなると、なんか逆に働きたくなるな」
少女「ええっ!マゾですかっ。せっかくこんなに苦労したのに」
ニート「いやちがうけど……。ゲームの中で、なんか学んだって言うか……」
幼馴染「わ、私もそう思います! またがんばって、服飾めざします!」
少年「まあそういうなら好きにしろ。とりあえず俺はもう単位確定で気楽だわ」
ニート「はは。まあよかった。何はともあれ大団円だ」
ニート「とりあえず、これからもよろしくな」
幼馴染「うん!」
少女「はい!」
少年「うい」
happy end fin !
180:
(;∀;)イイハナシダナー
181:
なるほど
>>1

182:
よかった、これで終わり……じゃないんだろ?
183:
いきなりだな
188:
>>182->>183
短かったですかねorz
あまりダラダラやるようなものじゃないかなーってことで、出来るだけ短くまとめちゃったのですがw
184:
はい、ということでハッピーエンドです
とりあえず書ききれたことに安堵
付き合ってくださいまして、ありがとうございました!
分からなかったとか、意見とか、文句とか、ありましたら言ってくださいな
185:
久しぶりにいい作品に出会えた
ありがとうさん
186:
あ、そうやって終わるんだ
もっと話が広がっていくかと思った
190:
>>186
広げても良かったのですが、それだと保守前提スレになってしまうので、引け目が・・・w
前にやった時にそうなってしまったので、流れを見て短めにしました
187:
はっぴーえんどでよかった
おつ
189:
おつ!!
久しぶりにいいSSを読ませてもらいました、ありがとう
192:
>>189
こちらこそ、ありがとうございました
とりあえず質問等だいじょうぶそうですね
それでは僕も失礼します!
お疲れ様でした
195:
ヤバイ面白かった
いつもは版権キャラのssばっかしかみないけどオリジナルも面白いんだなって思えたよ

197:
展開がちょこちょこ裏切られて良かった
208:
>>1乙!
こういうのは新鮮だった
194:
今すぐ仕事辞めてくる!
20

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【艦これ】山奥に佇むある屋敷

コーディエ「クイックでは投げない。ランナーは目で抑えてきた」

Old Man’s Journey is an adventure game about shifting painterly landscapes to solve puzzles.

店長「頑張ってくれてるのに悪いけど汗の臭いなんとかならん?」俺「えっ」店長「結構お客様から言われるのよ、俺は気にしないけど」

【悲報】信号無視→逆走→事故「遅刻しそう」と43歳暴走 正社員になって初出勤 

産婦人科に付き添ってきたであろう若夫婦の男が座ってるの見るとうわぁーと思う。旦那は立ってろよ

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